JP5063812B2 - 表示装置、及び、反射防止膜の製造方法 - Google Patents

表示装置、及び、反射防止膜の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、反射防止膜、反射防止膜の製造方法、及び、表示装置に関する。より詳しくは、空気層と反射防止膜との界面における屈折率の変化を見かけ上なくし、反射防止膜に入射した光をそのまま透過させるモスアイ構造を有する反射防止膜、当該反射防止膜の形成に好適な反射防止膜の製造方法、及び、当該反射防止膜を備える表示装置に関するものである。
ブラウン管(CRT:Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)、エレクトロルミネッセンス(EL:Electroluminescence)ディスプレイ等のディスプレイの表面には、傷つき防止機能、外光の映り込み防止機能、汚れ防止機能等の様々な機能が要求される。
外光の映り込み防止機能を付与する手段の一つとしては、ディスプレイの表面上に屈折率がディスプレイを構成する材料と異なった材料を被膜し、ディスプレイ表面で反射した光と被膜表面で反射した光との干渉効果によって反射を低減させる低反射(LR:Low Reflection)処理を施す方法が挙げられる。
しかしながら、空気と被膜表面との界面で起こる反射と、被膜表面とディスプレイ表面との界面で起こる反射とでは、通常、それぞれの反射率が異なるため、これらの反射光は完全に打ち消されず、反射防止効果としては充分とはいえなかった。したがって、LR処理を行うだけでは一定の反射率で周囲光を反射するため、蛍光灯等の光源の像が表示に映りこみ、非常に見にくい表示となってしまっていた。そこで、ディスプレイの表面に微細な凹凸パターンを形成し、光の散乱効果を用いて外光の映り込みを防止する防眩(AG:Anti Glare)処理を更に行い、光を散乱させることによって蛍光灯等の光源の像をぼかすといった工夫がなされていた。このようにLR処理とAG処理とが組み合わされた処理をAGLR処理ともいう。
ディスプレイの表面に微細な凹凸パターンを形成する方法以外の光の散乱方法としては、液晶表示装置が備える偏光板上に、シリカ等の光散乱用粒子を分散させた防眩機能層を形成する方法(例えば、特許文献1参照。)、表示装置の表面にカーボン等の黒色のメッシュを施す方法(例えば、特許文献2参照。)、ゾルゲル法を利用して、ガラス基板上に液適形状のまま固化した相と、固化した相の上に更に異なる相とを形成することで凸状膜を形成する方法(例えば、特許文献3参照。)、ポリマーの相分離により凹凸構造を形成し、透過光の一部が格子状回折を生じるような表面規則性を有する防眩性フィルムを形成する方法(例えば、特許文献4参照。)が挙げられる。
これに対し、近年、AGLR処理とは別の手段により表示面における低反射を実現するための方法として、光干渉を用いずに超反射防止効果を得ることができるモスアイ(Moth−eye:蛾の目)構造が注目されてきている。モスアイ構造は、反射防止処理を行う物品の表面に、AG処理よりも微細な、光の波長以下(例えば、400nm以下)間隔の凹凸パターンを隙間なく配列することで、外界(空気)と膜表面との境界における屈折率の変化を擬似的に連続なものとするものであり、屈折率界面に関係なく光のほぼ全てを透過させ、該物品の表面における光反射をほぼなくすことができる(例えば、特許文献5及び6参照。)。
特開平11−281818号公報 特開平3−196451号公報 特開2003−84106号公報 特開2007−187746号公報 特表2001−517319号公報 特表2003−531962号公報
従来のAG−LRフィルムにおいては、例えば、特許文献1に示すように、フィルムの表面になだらかな凹凸形状を設けることにより防眩性を実現するとともに、光散乱用粒子として機能する微小ビーズを加え、画面にぎらつきが生じることを抑制している。
AG−LRフィルムの代わりにモスアイフィルムを用いることも可能であるが、その場合、以下のような構成となることが考えられる。図35は、微小ビーズが内部に混入されたモスアイフィルムを備える液晶表示装置の断面模式図である。
図35に示すように、液晶表示装置の一例としては、バックライト101と、液晶表示を画素ごとに駆動/制御するためのアレイ基板111と、液晶層131と、カラー表示を行うためのカラーフィルタ基板121と、外光の映り込みを防止するための反射防止膜141とを、液晶表示装置の内側(背面側)からこの順に積層して有する形態が挙げられる。
アレイ基板111は、ガラス基板112を有し、ガラス基板112の液晶層131側に、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム酸化スズ)を材料とする透明電極113等を備える。カラーフィルタ基板121は、ガラス基板122を有し、ガラス基板122から液晶層131側に向かって、赤、緑及び青の色を含むカラーフィルタ層123、ITOを材料とする透明電極124等を備える。また、ガラス基板122から外界側(観察面側)に向かって接着層125、位相差フィルム126、PVA(Poly Vinyl Alcohol)フィルム127aとTAC(Tri Acetyl Cellulose)フィルム127bとが重なった偏光フィルム127等を備える。
反射防止膜141は、カラーフィルタ基板121の更に外界側、すなわち、TACフィルム127b上に配置されている。反射防止膜141は、微小ビーズ142を内部に含み、かつ表面になだらかな凹凸を有する。外界から液晶表示装置に向かって入射してきた光は、反射防止膜141の表面に形成された凹凸によって散乱を引き起こす。これにより、反射光に対して防眩効果を得ることができる。また、装置の内部側から入射してきた光、すなわち、バックライト101から出射された光は、液晶層131等を透過した後、反射防止膜141の有する微小ビーズ142によって散乱を引き起こす。これにより、透過光に対してぎらつき抑制効果を得ることができる。ぎらつきは表面に形成された凹凸の大きさが、画素の大きさと比較して、ほぼ同程度(例えば50%〜200%)の時に最も目立つ。言い換えると、そのような場合、画素によって異なる方向に屈折するレンズが形成されていることとなるため、単色画面を一定方向から観察していても、画素によって、明暗が観察されることになり、この現象がぎらつきとして認識される。表面の凹凸を画素サイズよりも十分に小さくすることができれば、この問題は回避されるのだが、現時点ではそのような表面の凹凸を付与する量産技術は確立されていない。よって、微小ビーズ142で補助する必要がある。
しかしながら、微小ビーズを含有させた成型樹脂層に対してモスアイ形状を転写するための型押しを行うと、いくつかの構造の欠陥が生じうることがわかった。図36及び図37は、微小ビーズを含むモスアイフィルムの作製の工程を示す模式図である。図36は光照射を行っている状態を示し、図37は金型の離型を行っている状態を示す。モスアイフィルムは、基材161上に形成されたモスアイフィルムの下地となる成型樹脂層151の表面に凹凸を有する金型152を押し当て、更に、金型152を押し当てた状態で成型樹脂層151に対して光照射(白抜き矢印)を行い、成型樹脂層151を硬化させる。そして、最後に金型152を取り外すことで、モスアイフィルムは作製される。ところが、図36に示すように、成型樹脂層151が微小ビーズ142を含んでいると、モスアイ形状を転写するための金型152の凸部間に微小ビーズ142が挟まれて版詰まりが起こり、図37に示すように、離型したときに微小ビーズ142の表面が露出するとともに、微小ビーズ142上の成型樹脂層がはがれてしまうことがある。
版詰まりを解消するためには、成型樹脂層とTACフィルムとの間に微小ビーズを含有させた中間層を新たに形成することが考えられるが、中間層のベースとなるフィルムの作製に手間がかかり、コストも余分にかかってしまう。そのため、微小ビーズを含有することなしに、簡便にぎらつきを防止する技術が求められていた。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、低反射性を有するとともに、ぎらつきを防止する反射防止膜を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、超低反射性を有するモスアイフィルムを備える表示装置の表面に対し防眩処理を行う手法について種々検討を行っていたところ、モスアイフィルムの各凸部の先端部分に着目した。そして、ある製造条件によってモスアイフィルムを形成することで、モスアイフィルムの各凸部の先端部同士がくっつきあうスティッキング現象が起こることを見いだすとともに、スティッキング現象によって形成された一つの塊(以下、スティッキング構造ともいう。)は、入射してきた光を散乱させる特性を有していることを見いだした。そして、スティッキング構造の大きさを適切に調整することによって、表示品位を低下させずに、ぎらつきを防止することができることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、隣り合う頂点間の幅が可視光波長以下である複数個の凸部を含むモスアイ構造を表面に有する反射防止膜であって、上記モスアイ構造は、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造を有し、上記スティッキング構造の径は、一つ当たり0.05μm以上、1μm未満であり、上記反射防止膜の平面積に対するスティッキング構造の個数の密度は、0.01個/μm以上、20個/μm未満である反射防止膜である。
本発明の反射防止膜は、隣り合う頂点間の幅が可視光波長以下である複数個の凸部(モスアイ構造)を表面に有する。本明細書において「可視光波長以下」とは、一般的な可視光波長域の下限である400nm以下をいい、より好ましくは300nm以下であり、更に好ましくは可視光波長の1/2である200nm以下である。上記幅が200nmを超えると赤の波長700nmが色付くことがあるが、上記幅を300nm以下とすることで充分にその影響は抑制され、上記幅を200nm以下とすることでほとんど全く影響を受けない。
上記反射防止膜は、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造を有する。スティッキング構造を設けることで、反射防止膜に向かって外界側から入射してきた光、及び、基材側から入射してきた光のいずれも散乱させることができる。スティッキング構造を構成する凸部の数は特に限定されないが、例えば、2〜5個の凸部からなるものが挙げられる。スティッキング構造の例としては、先端部のみならず先端部を含む凸部全体が一体化したもの、及び、先端部だけが互いに結合し、中が空洞化したものが挙げられる。
上記スティッキング構造の径は、一つ当たり0.05μm以上、1μm未満である。スティッキング構造の径を一つ当たり0.05μm以上とすることで、光に対して充分な散乱特性を付与することができる。一方で、スティッキング構造の径が1μm以上であると、例えば、本発明の反射防止膜を表示装置に適用した場合に、表示のコントラスト比を低下させるおそれがある。本発明でいう「スティッキング構造の径」とは、反射防止膜の表面を平面的に見たときに、スティッキング構造の最も長い部分の幅をいう。反射防止膜の表面を平面的に見たときのスティッキング構造の形状としては、球形、楕円形、多角形、星形、花形、不定形等が挙げられ、各凸部が規則的な構造を有している場合、星形、瓢箪型、花形、又は、不定形となりやすい。
上記反射防止膜の平面積に対するスティッキング構造の個数の密度は、0.01個/μm以上、20個/μm未満である。スティッキング構造の個数は、1μmあたり0.01個以上で光を散乱させることができる。一方で、スティッキング構造の個数が、1μmあたり20個以上であると、例えば、本発明の反射防止膜を表示装置に適用した場合に、表示のコントラスト比を低下させるおそれがある。上記反射防止膜の平面積に対するスティッキング構造の個数の密度は、1.3個/μm以上であることがより好ましく、4.0個/μm以上であることが更に好ましい。
本発明の反射防止膜の構成としては、このような構成要素を必須として形成されるものである限り、その他の構成要素により特に限定されるものではない。
上記複数個の凸部の一つ当たりのアスペクト比は、0.8以上であることが好ましく、1.0以上であることがより好ましい。本明細書においてアスペクト比とは、凸部一つ当たりの底辺に対する高さの割合をいう。すなわち、高さを底辺で割った値(高さ/底辺の値)がアスペクト比に相当する。凸部一つ当たりのアスペクト比が一定以上の大きさを有することで、凸部の先端部が折れ曲がりやすくなるため、スティッキング構造が形成されやすくなる。
本発明の反射防止膜は、表示画面が複数の画素で構成される表示装置に対して設けられる場合、短径が250μm以下のサイズをもつ画素(ピクセル)を有する表示装置に対して用いられることが好ましい。すなわち、本発明はまた、上記反射防止膜と、複数の画素とを有する表示装置であって、上記画素は、短辺と長辺とを有する略矩形であり、上記短辺の長さは、250μm以下である表示装置である。なお、本明細書において略矩形とは、実質的に短辺と長辺とを認識することができるものを意味し、矩形に対して一部に平面的な突出部を有する形状、及び、一部に切り欠きが設けられている形状も含まれる。モスアイフィルムの凸部間の幅と画素の短径(短辺の長さ)の大きさとが近いと、よりぎらつきは生じやすくなる。例えば、短径が250μmの画素に対してモスアイフィルムの凸部間の幅を50μmとすると、ぎらつきが起こりやすい。これに対し、スティッキング構造の径及び個数密度を調整することで、ぎらつきが大きく改善される。したがって、本発明の表示装置によれば、モスアイフィルムの表面を構成するスティッキング構造のサイズ等の条件を調節するのみで、このようなモスアイフィルム独自の課題を容易に解決することができる。なお、本明細書において画素とは、一つの画素電極によって囲まれる領域をいう。
以下、本発明の反射防止膜を作製するために好適な、本発明の製造方法について詳述する。
本発明は、隣り合う頂点間の幅が可視光波長以下である複数個の凸部を含むモスアイ構造を表面に有する反射防止膜の製造方法であって、上記製造方法は、基材上に樹脂を塗布して膜を形成する工程と、複数個の凹部を表面に有する金型を上記膜の表面に押し当てるとともに硬化処理を行い、上記膜の表面に複数個の凸部を形成する工程とを有し、上記金型が有する凹部一つ当たりのアスペクト比は、1.6以上である反射防止膜の製造方法(以下、本発明の第一の製造方法ともいう。)でもある。より好ましくは、上記金型が有する凹部一つ当たりのアスペクト比は、2.0以上である。
金型の凹部のサイズをこのような範囲に設定することで、先端部が折れ曲がりやすい凸部を有するモスアイフィルムを形成することができるため、スティッキング構造を容易に形成することができる。なお、本明細書において金型とは、モスアイフィルムを形成することができる程度の剛性を有しているものをいい、必ずしも金属製のものに限定されない。硬化処理の方法としては、例えば、光硬化処理、熱硬化処理等が挙げられる。
本発明は、隣り合う頂点間の幅が可視光波長以下である複数個の凸部を含むモスアイ構造を表面に有する反射防止膜の製造方法であって、上記製造方法は、基材上に樹脂を塗布して膜を形成する工程と、複数個の凹部を表面に有する金型を上記膜の表面に押し当てるとともに半硬化処理を行い、上記膜の表面に複数個の凸部を形成する工程とを有する反射防止膜の製造方法(以下、本発明の第二の製造方法ともいう。)でもある。
本明細書において半硬化処理とは、硬化性を有する材料に対し、完全に硬化させない程度に行う硬化処理をいう。半硬化処理によって形成された凸部は、先端部が折れ曲がりやすくなるため、スティッキング構造を容易に形成することができる。また、本製造方法によれば、半硬化処理の程度を硬化処理条件、硬化処理時間等により調節することができるので、スティッキング構造が増えすぎないようにすることも、容易に制御することができる。
本発明は、隣り合う頂点間の幅が可視光波長以下である複数個の凸部を含むモスアイ構造を表面に有する反射防止膜の製造方法であって、上記製造方法は、基材上に樹脂を塗布して膜を形成する工程と、複数個の凹部を表面に有する金型を上記膜の表面に押し当てるとともに硬化処理を行い、上記膜の表面に複数個の凸部を形成する工程と、上記膜の表面を水拭きする工程とを有する反射防止膜の製造方法(以下、本発明の第三の製造方法ともいう。)でもある。
硬化後の膜の表面に対し水拭きを行うことで、凸部の先端が軟化し、水の表面張力により水が乾く際に、凸部の先端同士が互いにひっつき、更に、拭き作業による圧力によって先端部が折れ曲がるため、容易にスティッキング構造を形成することができる。また、本製造方法によれば、拭き作業による圧力、水の量等を調節することができるので、スティッキング構造がないようにすることも、容易に制御することができる。
上記製造方法は、上記膜の表面を水拭きする工程の後に、上記水拭き後の膜の表面を乾拭きする工程を有することが好ましい。水拭き作業後に乾拭き作業を行うことで、水拭き作業によって作製されすぎたスティッキング構造の数を減らすことができるため、水拭き作業後と乾拭き作業とを組み合わせることで、より容易にスティッキング構造の数を調節することができる。
本発明の反射防止膜によれば、反射防止膜の有するモスアイ構造自体に工夫を行い、ぎらつき防止処理を施しているため、簡略に、かつ品質を低下させることなく低反射効果とぎらつき防止効果とを得ることができる。
実施形態1のモスアイフィルムの断面模式図であり、全体図を示す。 実施形態1のモスアイフィルムの断面模式図であり、拡大図を示す。 実施例1で作製したモスアイフィルムの平面写真図である。 図3における点線枠の模式図である。 実施例1で作製したモスアイフィルムの斜視写真図である。 図5における点線枠の模式図である。 参考例で作製したモスアイフィルムの平面写真図である。 図7における点線枠の模式図である。 実施例1で作製したモスアイフィルムの平面写真図である。 図9における点線枠の模式図である。 実施例2で作製したモスアイフィルムの平面写真図である。 図11における点線枠の模式図である。 実施例3で作製したモスアイフィルムの平面写真図である。 図13における点線枠の模式図である。 実施例4で作製したモスアイフィルムの平面写真図である。 図15における点線枠の模式図である。 散乱光量を測定するために用いた測定系の概念図である。 散乱光量の測定結果を示すグラフである。 実施例5で作製したモスアイフィルムの平面写真図である。 図19における点線枠の模式図である。 実施例6で作製したモスアイフィルムの平面写真図である。 図21における点線枠の模式図である。 実施例7で作製したモスアイフィルムの水拭きを行う前の平面写真図である。 図23における点線枠の模式図である。 実施例7で作製したモスアイフィルムの水拭きを行った後の平面写真図であり、拡大前を示す。 図25における点線枠の模式図である。 実施例7で作製したモスアイフィルムの水拭きを行った後の平面写真図であり、拡大後を示す。 図27における点線枠の模式図である。 実施例7で作製したモスアイフィルムの斜視写真図であり、拡大前を示す。 図29における点線枠の模式図である。 実施例7で作製したモスアイフィルムの斜視写真図であり、拡大後を示す。 図31における点線枠の模式図である。 実施例8で作製したモスアイフィルムの平面写真図である。 図33における点線枠の模式図である。 微小ビーズが内部に混入されたモスアイフィルムを備える液晶表示装置の断面模式図である。 微小ビーズを含むモスアイフィルムの作製の工程を示す模式図であり、光照射を行っている状態を示す。 微小ビーズを含むモスアイフィルムの作製の工程を示す模式図であり、金型の離型を行っている状態を示す。
以下に実施形態を掲げ、本発明について図面を参照して更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
実施形態1
図1及び図2は、実施形態1のモスアイフィルム(反射防止膜)の断面模式図である。図1は全体図であり、図2は拡大図である。図1及び図2に示すように、実施形態1のモスアイフィルム11は、反射防止処理を行う対象となる基材16上に設けられる。反射防止処理の対象となり得る基材16としては、表示装置の最表面を構成する部材である、偏光板、アクリル保護板、偏光板表面に配置されるハードコート層等が挙げられる。
図1に示すように、モスアイフィルム11の表面は、微小な凸部が複数並んだ構造を有している。凸部一つ当たりの形状は、先端に向かって先細りになっている。基材16の表面は、上記微小な凸部よりも斜面がなだらかな凹凸構造を有しており、モスアイフィルム11の表面もまた、あわせてなだらかな凹凸構造を有している。基材16の表面は、AG処理によって形成されるものであり、上記凹凸構造を構成する凸部の頂点間の距離は、可視光波長よりもはるかに大きく、例えば、5〜50μmである。このような二重構造によれば、反射防止効果と防眩効果との両方を一度に得ることができる。なお、実施形態1においてAG処理は、必ずしも行われなくてよい。
図2に示すように、モスアイフィルム11は、表面にモスアイ構造、すなわち、隣り合う凸部12の頂点間の幅が可視光波長以下である凸部12が複数並んだ構造を有している。モスアイフィルム11は、このような凸部12と、凸部12の下(基材側)に位置する下地部13とで構成されている。隣り合う凸部12の頂点間の幅は、可視光波長以下であり、言い換えれば、モスアイフィルム11の表面には、複数の凸部12が可視光波長以下の周期をもつ繰り返し単位をもって並んで配置されている。
また、実施形態1のモスアイフィルムは、表面を構成する複数の凸部12のいくつかの先端部14が折れ曲がっており、凸部12の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造(束構造)15を形成している。図2においては、二つ又は三つの先端部14が互いに結合している形態を例示しているが、スティッキング構造15を構成する凸部12の数は特に限定されない。
以下、実施形態1のモスアイフィルム11の作製方法について、実際にモスアイフィルムを作製した実施例1〜4及び参考例1を用いて説明する。
まず、10cm角のガラス基板を用意し、金型の材料となるアルミニウム(Al)をスパッタリング法によりガラス基板上に膜厚1.0μmでデポした。次に、アルミニウムを陽極酸化させ、直後にエッチングを行う工程を繰り返すことによって、隣り合う穴の底点間の距離が可視光波長以下の長さである多数の微小な凹部をもつ陽極酸化層を形成した。具体的には、陽極酸化、エッチング、陽極酸化、エッチング、陽極酸化、エッチング、陽極酸化、エッチング及び陽極酸化を順に行うフロー(陽極酸化5回、エッチング4回)によって、金型を作製した。このような陽極酸化とエッチングとの繰り返し工程によれば、形成される微小な凹部の形状は、金型の内部に向かって先細りの形状(テーパ形状)となる。
陽極酸化の条件は、シュウ酸0.6wt%、液温5℃、80Vの印加電圧とした。陽極酸化時間については、各例でそれぞれ異なるものとした。陽極酸化時間を調節することで、形成される凹部の大きさに違いが生まれる。陽極酸化時間と凹部の大きさ(金型高さ)との関係については、下記表1を用いて具体的に説明する。エッチングの条件は、いずれの例においても、それぞれリン酸1mol/l、液温30℃、25分とした。
上記製造工程によって作製された、それぞれ金型高さが異なる各金型の表面上に、2P(光硬化性:Photo-polymerization)樹脂溶液を滴下し、気泡が入らないように注意しながら、2P樹脂溶液でできた2P樹脂層上にTACフィルムを貼り合わせた。次に、紫外(UV)光を2P樹脂層に対して2J/cm照射して2P樹脂層を硬化させ、その後、硬化してできた2P樹脂フィルム及びTACフィルムの積層フィルムの剥離を行った。
そして最後に、モスアイフィルムとなる2P樹脂フィルム、及び、TACフィルムで構成された積層フィルムを、それぞれ透明なアクリル板上に貼り付け、各例のサンプルを完成させた。
完成したサンプル及び金型については、SEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)を用いて凹凸の深さを測定し、更に、SEMによってスティッキングの構造の観察を行った。
表1は、各実施例及び参考例における陽極酸化時間、金型の凹部の大きさ、及び、金型の凹凸形状が転写されたモスアイフィルム(転写物)の凸部の高さの各数値を表している。
Figure 0005063812
図3は、実施例1で作製したモスアイフィルムの平面写真図であり、図4は、図3における点線枠の模式図である。円で囲った部分が、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造15である。図3に示す白色の部分がモスアイフィルムの凸部を表しており、モスアイフィルムを平面的に見たときに凸部の形状は、円形又は楕円形を有しているものが多い。一方、スティッキング構造15を形成している部分は、一つ当たり、中心から放射状に広がる星型、複数の円若しくは楕円形状が重複してできた花形若しくは瓢箪型、又は、規則性のない不定形を有している。このうち本発明のスティッキング構造は、0.05μm以上、1μm未満の径を有するものである。図3で示される平面写真の縦の辺の長さは917nm、横の辺の長さは1257nmであり、スティッキング構造のそれぞれの径は、150〜250nmであるため、いずれも本発明の範囲に含まれる。
図5は、実施例1で作製したモスアイフィルムの斜視写真図であり、図6は、図5における点線枠の模式図である。円で囲った部分が、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造15である。スティッキング構造15のそれぞれは、隣り合う凸部全体が一体化している構造、又は、先端部同士が互いに結合し、中が空洞化している構造を有している。なお、実施形態1において凸部間の幅は約180nm、各凸部の高さは約200nmであり、凸部12一つ当たりのアスペクト比は、0.9である。
このようなスティッキング構造15は、モスアイフィルム11に入射した光を散乱させる散乱因子となる。散乱因子によって散乱される光量(散乱光量)は、スティッキング構造15のサイズと、一定面積に占めるスティッキング構造15の個数(個数密度)とによって決まる。
図7〜図16は、実施例1〜4及び参考例で作製したモスアイフィルムの平面写真及び各写真の点線枠の模式図であり、これらの写真はそれぞれ同じ倍率で拡大されたものである。実施例1〜4及び参考例は、それぞれ製造方法は同様であるが、製造条件が異なる。図7及び図8が参考例を、図9及び図10が実施例1を、図11及び図12が実施例2を、図13及び図14が実施例3を、図15及び図16が実施例4をそれぞれ示している。円で囲った部分が、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造である。図7〜図16で示されたスティッキング構造のそれぞれの径は、300〜600nmである。参考例を示す図7及び図8では、スティッキング構造が全く存在していないが、実施例1〜4を示す図9〜図16では、いずれもスティッキング構造が形成されている。
表2に、実施形態1の各例における、写真内に含まれる凸部の個数と、1μmあたりの個数密度とを示す。
Figure 0005063812
また、各モスアイフィルムのサンプルに入射した光の散乱光量を測定するため、測定系を用意し、測定を行った。図17は、散乱光量を測定するために用いた測定系の概念図である。
図17に示すように、被験体23は、透明アクリル板(基材)22と、透明アクリル板22上に配置された各実施例又は参考例で作製されたモスアイフィルム21との積層体である。測定を行うに当たっては、モスアイフィルム21の裏面側(凹凸が形成されていない側)であって、モスアイフィルム21の主面に対して30°の角度をなす方向に光源24を配置し、モスアイフィルム21の裏面から光の照射を行った。また、光の直進線上であってモスアイフィルムを挟んで光源の対面となる位置には、吸収体26が配置されており、モスアイフィルム21の主面に対する法線を線対称の対称軸とする光源の対面となる位置には、黒色の吸収体27が配置されている。これら2つの吸収体のうち、光の直進線上であってモスアイフィルム21を挟んで光源の対面に位置する吸収体26は、モスアイフィルム21に入射した光のうち、モスアイフィルムをそのまま透過した光(透過光)を吸収する役目を果たす。また、モスアイフィルムの主面に対する法線を対称軸として光源の対面側に位置する吸収体27は、モスアイフィルムに入射した光のうち、モスアイフィルムの構造に起因して正反射した光(正反射光)を吸収する役目を果たす。
モスアイフィルムの主面を線対称の対称軸として光源の対面となる位置には、輝度計(商品名:SR−UL1、トプコンテクノハウス社製)が配置されている。吸収体26によって透過光が、吸収体27によって正反射光がそれぞれ吸収されることになるので、このような測定系によれば、モスアイフィルム21の構造に起因して散乱した光の量(散乱光量)を測定することができる。
図18は、散乱光量の測定結果を示すグラフである。図18中の縦軸の値(散乱光量)は、モスアイフィルムによって増加した散乱光量の割合(%)である。なお、各散乱光量の値は、透明アクリル板で正規化された値である。すなわち、図18中の縦軸で示される散乱光量は、モスアイフィルムを設けていない状態での試料表面で散乱する光の放射輝度に対する、モスアイフィルムを設けた状態での試料表面の表面で散乱する光の放射輝度の割合を示している。図18中の横軸は、散乱した光の波長を示している。最も散乱光量の少ない曲線が参考例であり、以下順に、実施例1、実施例2、実施例3及び実施例4と散乱光量が増している。図18からわかるように、光の散乱は、より短波長側で大きな変化が見られる。
図18における参考例の測定結果からわかるように、本発明の範囲に含まれるスティッキング構造が全く存在しない場合には、光の散乱効果がほとんど得られなかったものの、実施例1及び実施例2の測定結果からわかるように、少しでもスティッキング構造を設けることで、光の散乱効果が得られることが分かった。また、実施例2と実施例3との間の変化が大きく、スティッキング構造の個数密度が1.3個/cm以上であれば、良好な散乱効果を得ることができることがわかった。更に、実施例3と実施例4との間の変化は更に大きく、4.0個/cm以上であれば、より優れた散乱効果を得ることができることがわかった。
実施形態2
実施形態2のモスアイフィルムは、モスアイフィルムの材料となる樹脂が異なっている点で、実施形態1のモスアイフィルムと異なっているが、その他の点については、実施形態1と同様である。以下、実施形態2のモスアイフィルムの作製方法について、実際にモスアイフィルムを作製した実施例5及び実施例6を用いて説明する。
図19は、実施例5で作製したモスアイフィルムの平面写真図であり、図20は、図19における点線枠の模式図である。また、図21は、実施例6で作製したモスアイフィルムの平面写真図であり、図22は、図21における点線枠の模式図である。実施例5及び実施例6の工程は、実施例2の工程とほぼ同様であるが、樹脂材料として、2J/cmで硬化する仕様のものではなく、6J/cmで硬化する仕様のものが用いられている点で実施例2の工程と異なっている。実施例5で作製されたモスアイフィルムは、このような樹脂材料に対して紫外光を6J/cm照射することで形成されたモスアイフィルムであり、実施例6で作製されたモスアイフィルムは、このような樹脂材料に対して紫外光を2J/cm照射することで形成されたモスアイフィルムである。
表3に、実施形態2の各実施例における、写真内に含まれる凸部の個数と、1μmあたりの個数密度とを示す。
Figure 0005063812
実施例5と実施例6とを比較して分かるように、露光量をより減らすことでスティッキング構造の数を増やすことができる。これは、硬化の程度が小さい(半硬化の状態である)と、凸部の型崩れが起こりやすいためであり、凸部の型崩れによってスティッキング構造は形成されやすい。
実施形態3
実施形態3のモスアイフィルムは、紫外光を照射して樹脂層を硬化させた後に、更に、モスアイフィルムの表面に水拭きがなされたものである点で、実施形態1及び実施形態2のモスアイフィルムと相違しているが、その他の点については、実施形態1及び実施形態2と同様である。以下、実施形態3のモスアイフィルムの作製方法について、実際にモスアイフィルムを作製した実施例7を用いて説明する。
図23〜図28は、実施例7で作製したモスアイフィルムの平面写真図及び各写真の点線枠の模式図である。図23及び図24は、水拭きを行う前を示し、図25〜図28は、水拭きを行った後を示す。図25〜図28において図25及び図26は拡大前、図27及び図28は拡大後を示している。実施例7の工程は、実施例6の工程とほぼ同様であるが、実施例6の工程を用いてモスアイフィルムを作製した後に、純水を含ませたベンコットン(クリーンルーム用ワイパー)(旭化成社製)を用いた水拭きがなされている点で実施例6の工程と異なっている。すなわち、実施例7で作製されたモスアイフィルムは、6J/cmで硬化する仕様のもの材料に対し紫外光を6J/cm照射することで形成されたモスアイフィルムであり、硬化後、水拭きがなされることで形成されたモスアイフィルムである。
表4に、実施例7で作製したモスアイフィルムの、写真内に含まれる凸部の個数と、1μmあたりの個数密度とを示す。
Figure 0005063812
実施例6と実施例7とを比較して分かるように、水拭きを行うことで、スティッキング構造のサイズを大きくすることができる。これは、水拭きによってモスアイフィルムの凸部の先端部が軟化し、隣り合う凸部同士がより結合しやすくなるためである。スティッキング構造1つ1つのサイズが大きくなると、スティッキング構造の個数が同じであってもより光を散乱させることができる。
図29〜図32は、実施例7で作製したモスアイフィルムの斜視写真図及び各写真の点線枠の模式図である。図29〜図32において図29及び図30は拡大前、図31及び図32は拡大後を示す。図29〜図32からわかるように、水拭きを行うことで、水拭きを行わない場合と比べて、より高さの低いスティッキング構造が形成されることになり、かつ結合する凸部の数が多くなる。
実施形態4
実施形態4のモスアイフィルムは、実施形態3のモスアイフィルムを形成した後に、更に、乾いたベンコットンを用いた乾拭きがなされたものである点で、実施形態3のモスアイフィルムと相違しているが、その他の点については、実施形態3と同様である。以下、実施形態3のモスアイフィルムの作製方法について、実際にモスアイフィルムを作製した実施例8を用いて説明する。
図33及び図34は、実施例8で作製したモスアイフィルムの平面写真図及び点線枠の模式図である。水拭き後、すなわち、乾拭き前を示す図27及び図28と比べて分かるように、乾拭き後は、より互いに結合する凸部の数が少なくなり、スティッキング構造の数も減少している。
なお、本願は、2009年4月24日に出願された日本国特許出願2009−107019号を基礎として、パリ条約ないし移行する国における法規に基づく優先権を主張するものである。該出願の内容は、その全体が本願中に参照として組み込まれている。
11,21:モスアイフィルム
12:凸部
13:下地部
14:先端部
15:スティッキング構造
16:基材
22:透明アクリル板(基材)
23:被験体
24:光源
25:輝度計
26,27:吸収体
101:バックライト
111:アレイ基板
112:ガラス基板
113:透明電極
121:カラーフィルタ基板
122:ガラス基板
123:カラーフィルタ
123R:カラーフィルタ(赤)
123G:カラーフィルタ(緑)
123B:カラーフィルタ(青)
124:透明電極
125:接着層
126:位相差フィルム
127:偏光フィルム
127a:PVAフィルム
127b:TACフィルム
131:液晶層
141:反射防止膜
142:微小ビーズ
151:成型樹脂層
152:金型
161:基材

Claims (12)

  1. 隣り合う頂点間の幅が可視光波長以下である複数個の凸部を含むモスアイ構造と、隣り合う頂点間の幅が可視光波長よりも大きな複数個の凸部を含む凹凸構造とを表面に有する反射防止膜、及び、複数の画素を有する表示装置であって、
    該画素は、短辺と長辺とを有する略矩形であり、
    該凹凸構造に含まれる凸部の頂点間の幅は、該画素の短辺の20%以上、該画素の長辺の200%以下の範囲内であり、
    該モスアイ構造は、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造を有し、
    該スティッキング構造の径は、一つ当たり0.05μm以上、1μm未満であり、
    該反射防止膜の平面積に対するスティッキング構造の個数の密度は、0.2個/μm以上、9.8個/μm未満である
    ことを特徴とする表示装置
  2. 前記凹凸構造に含まれる凸部の頂点間の幅は、該画素の短辺の50%以上、該画素の長辺の200%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 前記画素の短辺の長さは、250μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の表示装置。
  4. 隣り合う頂点間の幅が可視光波長以下である複数個の凸部を含むモスアイ構造と、隣り合う頂点間の幅が可視光波長よりも大きな複数個の凸部を含む凹凸構造とを表面に有する反射防止膜、及び、複数の画素を有する表示装置であって、
    該画素は、略正方形であり、
    該凹凸構造に含まれる凸部の頂点間の幅は、該画素の一辺に対して20%以上、200%以下の範囲内であり、
    該モスアイ構造は、凸部の先端部同士が互いに結合して形成されたスティッキング構造を有し、
    該スティッキング構造の径は、一つ当たり0.05μm以上、1μm未満であり、
    該反射防止膜の平面積に対するスティッキング構造の個数の密度は、0.2個/μm 以上、9.8個/μm 未満である
    ことを特徴とする表示装置。
  5. 前記凹凸構造に含まれる凸部の頂点間の幅は、該画素の一辺の50%以上、200%以下の範囲内であることを特徴とする請求項4記載の表示装置。
  6. 前記画素の一辺の長さは、250μm以下であることを特徴とする請求項4又は5記載の表示装置。
  7. 前記反射防止膜の平面積に対するスティッキング構造の個数の密度は、1.3個/μm以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の表示装置
  8. 前記反射防止膜の平面積に対するスティッキング構造の個数の密度は、4.0個/μm以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の表示装置
  9. 前記複数個の凸部の一つ当たりのアスペクト比は、0.8以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の表示装置
  10. 前記複数個の凸部の一つ当たりのアスペクト比は、1.0以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の表示装置
  11. 隣り合う頂点間の幅が可視光波長以下である複数個の凸部を含むモスアイ構造を表面に有する反射防止膜の製造方法であって、
    該製造方法は、基材上に樹脂を塗布して膜を形成する工程と、
    複数個の凹部を表面に有する金型を該膜の表面に押し当てるとともに硬化処理を行い、該膜の表面に複数個の凸部を形成する工程と、
    該膜の表面を水拭きする工程とを有する
    ことを特徴とする反射防止膜の製造方法。
  12. 前記製造方法は、前記膜の表面を水拭きする工程の後に、該水拭き後の膜の表面を乾拭きする工程を有することを特徴とする請求項11記載の反射防止膜の製造方法。
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