JP5041585B2

JP5041585B2 - 化粧料用容器

Info

Publication number: JP5041585B2
Application number: JP2007031540A
Authority: JP
Inventors: 正裕中井
Original assignee: 中井紙器工業株式会社
Priority date: 2007-02-13
Filing date: 2007-02-13
Publication date: 2012-10-03
Anticipated expiration: 2027-02-13
Also published as: JP2008194190A; JP5181035B2; JP2011087972A

Description

本発明は、粉末状などの化粧料を収納する化粧料容器、殊に、充填した化粧料をパフや筆などの塗布具への付着量を調節可能な化粧料容器に関するものである。

従来、頂面を開口した有底の容器本体に充填した化粧料をパフや筆などの塗布具への付着量を調節可能な化粧料容器として伸縮性のネットを用いたものが知られており、実開昭６３−１７７４０６号公報、実開平３−７２８０８号公報などに提示されている。これらの化粧料容器において伸縮ネットの上方からパフなどにより充填された化粧料に押しつけながら擦ることによりその強さに応じた量の化粧料を付着させることができるとともに充填された化粧料の表面をネットで覆うことにより化粧料が飛散するのを防止することができる、等の利点を有している。

そして、前記実開昭６３−１７７４０６号公報に提示されている化粧料容器は、図３に示すように、例えば粉末の化粧料２を充填する容器本体１内に中枠３を設置するとともに、その上に開口部４１に伸縮ネット５を張設したシフター４を配置したものであり、部品点数が多いことから経済面で不利であるとともに、組付けも容易でなく、使用後の処理にも問題がある。また、中枠３を容器本体１の内底に設置する構成であるため容器本体１への化粧料２の充填操作が煩雑になる。

また、前記実開平３−７２８０８号公報に提示されている化粧料容器は、図４のコンパクト容器に示すように、化粧料本体１に直接。化粧料２を充填するものでなく化粧料本体１に化粧料２を充填するとともにその全開口部に伸縮性ネット５を張設した中皿６を内装したものである。そのため、必要面積以上に伸縮ネット５を余分に用いることになったり、更に、ネット部分だけを取り外すことができず、化粧料２の詰め替えはきわめて困難である。

更にまた、前記従来の化粧料容器には何れもネット部分が露出した状態であり、バージン性が確保できないとともに運搬や運搬名保管時に充填した化粧料が容器内で飛散するという問題もある。
実開昭６３−１７７４０６号公報実開平３−７２８０８号公報

本発明は、上記のような問題点を解決しようとするものであり、従来の伸縮性のネットを用いた化粧料容器のように、パフなどへの化粧料の付着量を調節しながら使用することができることは言うまでもなく、部品点数が少なくてすみ、化粧料の充填がし易く組付けも簡単で、且つ使用後の廃棄も部品が少なく容易で、従って、使い勝手がよいとともに、安価に提供でき多量生産にも適した化粧料容器を提供することを課題とする。

前記課題を解決するためになされた本発明は、化粧料を充填するための頂面を開口した有底の容器本体と、前記容器本体の内面に沿って嵌挿して所定の深さ位置に固定されるとともに中央の開口に高伸縮性を有するネットを張設した前記容器本体の内径にほぼ等しい
外形を有する底浅な頂面を開放した円筒皿形を呈する中枠とを有し、前記高伸縮性ネットは上方から押圧したとき少なくとも一部が前記容器本体の内底に到達可能な伸縮性を有することを特徴とする。

頂面を開口した有底の化粧料を充填するための容器本体と、中央の開口に高伸縮性ネットを張設した中枠とによる少ない部品で構成される。また、充填した化粧料をその上方に配置した高伸縮性を有するネットを介して取り出すことから、パフなどへの化粧料の付着量を調節しながら使用することができることは言うまでもなく、高伸縮性を有するネットを上方から押圧したとき少なくとも一部が前記容器本体の内底に到達可能な伸縮性を有するものとすることにより無駄なく最後まで使用することができる。

また、本発明において、前記中枠における頂面の一部に密封シールが貼着されている場合にはバージン性を確保することができるとともに使用前の運搬や保管時に充填してある化粧料が容器内にこぼれる心配がない。

更に、前記中枠の上端縁に沿って前記容器本体の上端縁に重ねて支持するための前記容器本体の外径と同径かより小径のフランジが突出形成されており、中枠を容器本体の開口部に前記フランジの下面が容器本体の上端縁に当接するまで差し込み、フランジを上端縁に支持することにより、中枠を容器本体の所定の深さ位置に密接状態で配置、固定させる中枠の頂端に前記容器本体の頂端面に重なるフランジが形成されている場合には中枠を容器本体における所定の高さ位置に確実に且つ容易に配置することができ、特に、接着手段を要さない点が優れている。

更にまた、前記中枠が容器本体の頂端面によりも下方に配置されて前記頂端面との間にパフを収納する空間を形成している場合には、蓋体との間にパフなどの収容部を形成することができ、前記高伸縮性ネットが射出成形により枠体の開口に張設されている場合には、部品点数の減少や接着工程が不要であるばかりか高伸縮性ネットが枠体に強固に固着するので使用時に容器本体の内底まで延ばした場合にも高伸縮性を有するネットが外れたりする心配がないので最後まで確実に使い切ることができる。

本発明は、部品点数が少なく構成も複雑でないことから安価に製造ができるとともに多量生産も容易で、高伸縮性を有するネットを用いることから必要な量を調節してパフなどの塗布具にきわめて容易に且つ飛散させることなしに取り出すことができ、中枠の頂面に沿ってシールで密封することにより高伸縮性を有するネットを覆うことによりバージン性を確保することができるとともに使用前の運搬や保管時に充填してある化粧料が容器内にこぼれる心配もない。

以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を説明する。

図１乃至図２は、本発明である化粧料容器についての実施の形態の一例を示すものであり、主として化粧料２を充填するための頂面を開口した浅い底を有する容器本体１と、前記容器本体１内に配置される高伸縮を有するネット５を張設置した中３と、前記容器本体１に着脱可能に被せられる蓋体６とから構成される。

そして、前記容器本体１は頂面を開口した有底で適宜の内径と外形を有するものであり、開口した内部に例えば微粉末の化粧料２を収容する。また、容器本体１の上部には蓋体６が被せられて開口部１１が塞がれる。

また、容器本体１の内部には所定の高さ位置に中枠３が配置されている。この中枠３は底浅な頂面を開放した円筒皿形を呈し、上端縁に沿って前記容器本体１の上端縁１２に重ねて支持するための前記容器本体１の外径と同径かより小径のフランジ３１が突出形成されており、中枠３を容器本体１の開口部１１に前記フランジ３１の下面が容器本体１の上端縁１２に当接するまで差し込み、フランジ３１を上端縁１２に支持することにより、中枠３を容器本体１の所定の深さ位置に密接状態で配置、固定させることができ、前記容器本体１内の中枠３より下方部分が化粧料２の収納部になる。このように本実施の形態では、中枠３の上端縁に沿ってフランジ３１を突出形成した構成としたので、中枠３を容器本体１に差し込むだけの簡単な工程で中枠３を容器本体１の所定の深さ位置に固定させることができるばかりか、そのまま抜き取って再差し込みが可能であるから化粧料を交換してしようすることもできるが、特に、使い捨ての場合には、中枠３は所定位置に接着や溶着により固着するものであってもよい。

更に前記中枠３の底部３２には中央の開口３３に高伸縮性を有するネット３４が張設されている。尚、前記開口３３は底部３２の全面に形成してもよいが、本実施の形態では、底部３２の径よりも小径として周囲に枠部３５を形成しており、この枠部３５により中枠３の強度を保持するとともに枠部３５の表面に前記開口３３を覆うシール部材７を接着させることができる。

尚、前記中枠３の底部３２に形成された中央の開口３３に張設される高伸縮性を有するネット３４は、所定形状に形成したものを底部３２の下面において接着或いは溶着させるなどの手段により、固着させてもよいが、例えば射出成形（図示せず）により一体的に張設することにより簡単且つ確実に張設させることが可能であり、強度や生産性の面で有利である。

以上の構成を有する本実施の形態は、例えば、始めに容器本体１内に所定量の化粧料が充填され、次いで、その上に中枠３がほぼ圧接状態で所定の位置まで、挿入されて所定の深さ位置（充填した化粧料２の表面真上位置）に固定される。このとき、中枠３の枠部３２に予めシール部材７を接着しておくか、或いは中枠３１を配置した後に接着して充填した化粧料２を密封する。

そして、蓋体６をそのまま、或いは、必要であれば、容器本体１に固定した中枠３のシール部材の上部と頂端縁迄の間に形成された空所３５にパフ８などの塗布具を収納して蓋体６を被せて製品とする（図２（ａ）参照）。

このようにして形成された本実施の形態を使用するには、まず、蓋体６を取り外して容器本体１を開口し、例えば摘み部７１（図１参照）を摘んでシール部材７を引き剥がして高伸縮性を有するネット３４を露出させる（図２（ｂ）参照）。このように、本実施の形態ではシール部材７により使用するまでの期間にわたって充填された化粧料２が密封されているので、バージン性が保たれるとともに、使用時までの間における運搬時や保管時などにおいて容器本体１内に充填された化粧料２が中枠３を越えて容器本体１の内外にこぼれる心配がない。

そして、次に、添付の或いは別に用意したパフや筆などの塗布具８を用いて伸縮性を有するネット３４上を下方に押圧しながら所望量をすくい取る。このとき、本実施の形態ではネット３４は高伸縮性であり、図２（ｂ）に示すように少なくとも一部が容器本体１の内底に到達可能な伸縮性を有することから充填した化粧料２の残すことなく使用することができる。

また、ネット３４は高伸縮性を有していることから塗布具を離すと、即座に元の張設状態に復帰するので化粧料２が飛散することがなく、化粧料は元の状態に復帰する。

尚、本実施の形態では高伸縮性を有しているネット３４をはじめとして特に材料について明記していないが、それぞれ従来周知のものを使って形成することができる。また、本実施の形態では、化粧料２として粉末状のものを用いたが、例えばペースト状など従来周知の他の化粧料を用いても同様に実施することは勿論である。

本発明の実施の形態を示す斜視分解図。図１に示した実施の形態における縦断面図、（ａ）は未使用時、（ｂ）は使用時の状態を示す。従来例を示す断面説明図。異なる従来例を示す断面説明図。

符号の説明

１容器本体、２化粧料、３中枠、５ネット、６蓋体、７シール部材、１１開口部、１２上端縁、１３内底、３３開口

Claims

頂面を開口した深さが変化しない底を有しており開口した内部に化粧料を充填する容器本体と、前記容器本体の内面に沿って嵌挿して前記容器本体における所定の深さ位置に抜き取り再差し込み可能に固定されるとともに底部における中央の開口に高伸縮性を有するネットを張設した前記容器本体の内径にほぼ等しい外形を有する底浅な頂面を開放した円筒皿形を呈する中枠とを有し、前記高伸縮性ネットは上方から押圧したとき少なくとも一部が前記容器本体の内底に到達可能な伸縮性を有する化粧料容器であって、前記中枠が底部に形成される中央の開口を底部の径よりも小径として前記開口の周囲に円筒部と一体的に形成されて中枠の強度を保持するための枠部を形成しており、この枠部に高伸縮性を有するネットを張設していることを特徴とする化粧料容器。
前記中枠の上端縁に沿って前記容器本体の上端縁に重ねて支持するための前記容器本体の外径と同径かより小径のフランジが突出形成されており、中枠を容器本体の開口部に前記フランジの下面が容器本体の上端縁に当接するまで差し込み、フランジを上端縁に支持することにより、中枠を容器本体の所定の深さ位置に密接状態で配置、固定させる請求項１記載の化粧料容器。
前記高伸縮性を有するネットが射出成形により中枠の開口に張設されている請求項１または２記載の化粧料容器。