JP4810143B2 - インクジェットヘッドのノズル部材、撥インク膜形成方法、インクジェットヘッド、カートリッジ、およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェットヘッドのノズル部材、撥インク膜形成方法、インクジェットヘッド、カートリッジ、およびインクジェット記録装置 Download PDF

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本発明は、インクジェットヘッドのノズル部材、撥インク膜形成方法、インクジェットヘッド、カートリッジ、およびインクジェット記録装置の発明に関する。
従来より、例えばプリンタ、ファクシミリ、複写機、プロッタなど、インクにより画像形成を行うインクジェット記録装置がある。こうしたインクジェット記録装置では、ノズル部材からインクを吐出させることにより画像形成を行っているため、インク吐出面側の表面に撥インク膜を形成したものがある。
こうしたインクジェットヘッドについて、特許文献1では、シリコーン油をプラズマ重合して撥インク性の薄膜を形成する処理方法及びこの方法により撥インク性の薄膜を有するインクジェットヘッドのノズルプレートを示している。
また、特許文献2のものでは、フッ素樹脂重合膜またはシリコーン樹脂重合膜の撥インク膜を形成した後、酸素および水分を除いた不活性な雰囲気下で加熱処理して、撥インク膜内に含まれる液体原料を蒸発させ、撥インク膜を硬化させるようにしている。
また、特許文献3には、インクジェット記録ヘッドのノズルプレートを撥水撥油材料が溶かされた溶液に浸漬してノズルプレート表面に撥水撥油膜を形成し、その後このノズルプレートの裏側から紫外線を照射する方法、プラズマガス処理する方法が開示されている。
また、ノズル裏側から表面に向かって気体を放出した状態を維持しながら、ノズル表面を撥水撥油材料が溶解された溶液へ浸漬することでノズルプレート表面に撥水撥油膜を形成する方法が開示されている。
特開2003−72085号公報 特開2003−72086号公報 特許第3379119号公報
しかしながら、上述した特許文献1,2のものは、撥インク膜におけるノズル孔周囲のエッジ部分(開口部分縁端近傍)の形状を最適化することについてまで考慮されたものではなかった。
すなわち、一般的にはノズル孔部分をマスクして撥水層を形成したり、ノズル板表面に撥水層を形成してからノズル孔部分の撥水層を除去することとなる。これらの場合、ノズル孔周囲のエッジ部分の撥インク膜は、図8(a)に示すように、開口部の中心線に垂直な平面での断面積がノズル板から離れるにつれて小さくなり尖鋭端(尖形部分)を有する形状となる。
また、特許文献3における撥水撥油膜を形成した後で裏側から紫外線を照射する方法、プラズマガス処理する方法においても、開口部での断面積がノズル板から離れるにつれて小さくなり尖鋭端を有する形状となってしまう。
こうした図8(a)に示すような形状のノズル面をゴムなどの材料で形成されたワイパー7でワイピングすると、図8(b)に示すようにエッジ部にもワイパーが当るため、エッジ部の撥インク膜が剥離しやすくなってしまう虞があった。
また、図8(c)に示すように、インクの充填時、撥インク膜1’とノズル板2との境界部分にメニスカスPが形成される場合と、撥インク膜1’尖端部にメニスカスQが形成される場合とがありうる。このため、インクの噴射安定性にばらつきが発生してしまう虞があった。
また、特許文献3における、裏側から気体を放出しながらノズル表面を撥水撥油材料が溶解された溶液へ浸漬する方法では、気体を噴射させたまま溶液に浸漬するため、溶液中に気泡が発生してしまう。このため、気泡痕などにより平滑な撥インク膜を形成することが困難となってしまう虞があった。
また、撥水撥油材料の溶液が常温で硬化するタイプの場合、大気中に溶液を放置しなければならず、液の状態を維持しつづける事が困難となり、溶液の粘度変化により撥インク層の膜厚制御が不能になってしまう虞があった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、インクジェットヘッドの基材表面に形成される撥インク膜の開口部縁端から開口部近傍の部分がワイピングによっても剥離を生じにくいインクジェットヘッド、カートリッジ、およびインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の撥インク膜形成方法は、液体吐出用の開口部が開設されたインクジェットヘッドの基材表面に撥インク膜を形成する方法であって、該インクジェットヘッドの基材の液体吐出面に撥インク膜の材料を塗布手段により塗布し、開口部の予め定められた深さまで当該材料が進入した時点で該インクジェットヘッドの基材における液体吐出面の反対側から気体を噴射することを特徴とする
上記した塗布手段の塗布可能幅がインクジェットヘッドの基材表面における塗布対象幅と略同一であり、塗布手段を一方向へ1回平行移動させるのみで塗布が完了することが好ましい。
上記した塗布手段はディスペンサであり、該ディスペンサとインクジェットヘッドの基材との間隔をあらかじめ一定距離に保ったまま移動させることで塗布を行うことが好ましい。
上記した撥インク膜の材料は、シリコーン樹脂またはフッ素樹脂であることが好ましい。
上記したシリコーン樹脂は室温硬化型の液状シリコーンレジンもしくはエラストマーであり、基材表面に塗布され、室温で大気中に放置することにより重合硬化して撥インク性の皮膜が形成されることが好ましい。
上記したシリコーン樹脂は加熱硬化型の液状シリコーンレジンもしくはエラストマーであり、基材表面に塗布され、加熱処理することにより硬化し撥インク性の皮膜を形成することであってもよい。
上記したシリコーン樹脂は紫外線硬化型の液状シリコーンレジンもしくはエラストマーであり、基材表面に塗布され、紫外線を照射することにより硬化し撥インク性の皮膜を形成することであってもよい。
上記したシリコーン樹脂の粘度が1000cp(センチポイズ)以下であることが好ましい。
また、本発明の第3の態様としてのインクジェットヘッドのノズル部材は、上述した第2の態様としての撥インク膜形成方法により撥インク膜が形成されたことを特徴とする。
また、本発明の第4の態様としてのインクジェットヘッドは、上述した第1または第3の態様としてのインクジェットヘッドのノズル部材を備えて構成されたことを特徴とする。
また、本発明の第5の態様としてのカートリッジは、上述した第4の態様としてのインクジェットヘッドを備えたことを特徴とする。
また、本発明の第6の態様としてのインクジェット記録装置は、上述した第4の態様としてのインクジェットヘッドを備え、該インクジェットヘッドを用いて画像形成を行うよう構成されたことを特徴とする。
上記第6の態様としてのインクジェット記録装置において、使用するインクの表面張力が70mN/m以下の液体であることが好ましい。
上記したインクはフッ素系界面活性剤を含むことが好ましい。
上記したインクが顔料を含むことが好ましい。
以上のように、本発明によれば、基材表面に形成される撥インク膜と一体に開口部内面の所要深さまで撥インク膜を形成するので、インクジェットヘッドの基材表面に形成される撥インク膜の開口部縁端から開口部近傍の部分を、ワイピングによっても剥離を生じにくい形状とすることができる。
図1、図2は、本発明により作成したインクジェットヘッドノズル板の断面図である。本実施形態では、インクジェットヘッドの基材であるノズル板2がNiの電鋳により作製され、その表面に膜厚0.1μm以上のシリコーン樹脂皮膜である撥インク膜1が形成されており、その表面粗さはRa=0.2以下にすることが好ましい。また、撥インク膜1の膜厚は0.5μm以上であることがより好ましい。
インク3の充填時には、図2(c)に示すように、シリコーン樹脂皮膜による撥インク膜1とノズル板2の境界部分にメニスカス(液面)Pが形成される。
ノズル板2の開口部は、図2中に一点鎖線で示す中心線に垂直な平面による断面が、この中心線を中心とした略円形となるよう開設されている。また、ノズル板2におけるインク吐出面に形成された撥インク膜1は、この中心線に垂直な平面による開口部分の断面積がノズル板2から離れるにつれて順次大きくなっていくよう形成されている。
より詳細には、撥インク膜1の開口部分は、図2(a)に示すように、ノズル板2の開口部縁端から開口部近傍の曲線が曲率半径rのラウンド形状となっている。この曲率半径rは、撥インク膜1の開口部分近傍以外における厚みd以上であることが好ましい。
この厚みdは、撥インク膜1の開口部分であるラウンド部分以外の部分における厚みであり、好ましくは撥インク膜の最大厚みであってよい。
このように、ノズル板2の開口部と連接される撥インク膜1の開口部分が、略尖鋭端のない形状(尖形部分のないなめらかな曲線)で、引っ掛かり部分のない曲線になっていることにより、ゴムなどの材料で形成されたワイパーでワイピングした場合であっても、尖形部分がワイパーに引っ掛かって撥インク膜1がノズル板2から剥離するといったことのないようすることができる。
また、図2(b)に示すように、ノズル板2の開口部の中心線を含む平面での断面における、撥インク膜1の開口部分縁端を通る接線は、この開口部分縁端に連接されるノズル板2の開口部縁端を含むノズル板2表面からの角度θが90度未満となっていることが好ましい。
このように、撥インク膜1の開口部分縁端での接線とノズル板表面2との角度θが90度未満であることにより、図2(c)に示すように、撥インク膜1とノズル板2との境界部分にメニスカス(液面)Pが安定的に形成され、他の部分にメニスカスPが形成される可能性を大きく減らすことができる。
このことにより、メニスカスの形成面を安定させることができるため、本ノズル板2を含むインクジェットヘッドを用いた画像形成装置で画像形成を行う際のインクの噴射安定性を良好なものとすることができる。
本実施形態で用いるシリコーン樹脂としては、室温硬化型の液状シリコーンレジンが望ましく、特に加水分解反応を伴うものが好ましい。下記の実施例では東レ・ダウコーニング株式会社製のSR2411を用いた。
下記の表1は、本実施形態でのインクジェットヘッドでの撥インク膜1における、ノズル板2の開口部縁端から開口部縁端近傍の形状と、ノズル周囲のインク溜まり、エッジ剥離、噴射安定性に関して評価した結果である。
Figure 0004810143
撥インク膜1のエッジ部(開口部分縁端近傍)に略尖鋭端が含まれる形状の物では、ノズル周囲にインク溜まりが見られ、ワイピングによるエッジの剥離が発生した。
ラウンド形状のものでは、何れもインク溜まりは発生しなかったが、比較例として図3(a)に例示するようなr<dのもので一部エッジの剥離が発生し、図3(b)に例示するようなθ>90度のものでは液滴の噴射が不安定な結果であった。
すなわち、図3(c)に示すように、r<dのものや、θ>90度のものでは、インク3の充填時に、撥インク膜1とノズル板2の境界部分にメニスカス(液面)Pが形成される場合と、撥インク膜1’における開口部分中心に向けての凸部(開口部分における中心線に垂直な断面積が最も小さくなる部分)にメニスカスQが形成される場合とがありうる。このため、こうしたノズル板2を含むインクジェットヘッドを用いた画像形成装置で画像形成を行う際のインクの噴射安定性にばらつきが発生してしまうこととなった。
次に、上述した本実施形態に係るインクジェットヘッドのノズル部材の製造方法について説明する。
図4は、本実施形態に係るディスペンサ4を用いた塗布により、シリコーン樹脂を塗布して撥インク膜1を形成する構成を示す図である。
Ni電鋳によるノズル2のインク吐出面側にシリコーン溶液を塗布するためのディスペンサ4が配置され、ノズル板2とニードル5先端とが予め定められた一定の距離間隔を保ったままとなるように、ニードル5先端からシリコーンを吐出しながらディスペンサ4を走査することにより、上述した図1、図2に示したようにノズル板2のインク吐出面に選択的にシリコーン樹脂皮膜を形成することができた。
本実施形態で使用したシリコーン樹脂は、常温硬化型シリコーンレジンSR2411(東レ・ダウコーニング株式会社製)粘度:10mPa・sを用いた。ただし、ノズル孔及びノズル板裏面に若干のシリコーンの周り込みが見られた。このようにして選択的に形成したシリコーン樹脂皮膜の厚さは1.2μmであり、表面粗さ(Ra)は0.18μmであった。
本実施形態に係るニードル5先端の塗布口は、図5(a)に示すように、塗布対象であるノズル板2への塗布幅だけの幅が確保されている。このことにより、ディスペンサ4を塗布方向に1回走査するだけで、塗布対象全体への塗布を完了させることができる。
すなわち、塗布動作のための走査方向を1方向のみとすることができ、図5(b)のように方向を変えたり、反対方向に走査したりといった必要を無くすることができる。
ここで一般のニードル5の先端は、図5(b)に示すように、塗布対象であるノズル板2への塗布幅よりはるかに狭いため、塗布対象全体への塗布を完了させるためには、塗布動作のための走査方向を90度変えて移動させたり、反対方向に走査したりして複数方向に走査する必要があり、塗布対象全体への均一な厚みでの塗布が困難であった。
本実施形態によれば、ニードル5先端の塗布口の幅が塗布対象であるノズル板2への塗布幅だけ確保されることにより、塗布対象全体に渡って塗布する厚みを均一とすることができ、精度のよい表面仕上がりとすることができる。
図6は、本実施形態に係るディスペンサ4を用いた塗布動作を示す図である。基本構成は上述した図4と同様であるが、ノズル板2のノズル孔(開口部)から気体6を噴射しながらシリコーンを塗布する。この気体6としては、塗布するシリコーンと化学反応を起こしにくい気体であれば各種のものを用いてよく、例えば空気であってもよい。
このように気体6をノズル孔から噴射しながら塗布を行うことにより、ノズル板2のノズル孔を除くノズル表面だけにシリコーン樹脂皮膜を形成することができる。
また、上述のように気体6を噴射しないで同様のシリコーン樹脂を用いて塗布し、予め定められた深さまでシリコーン樹脂が進入した後、ノズル2から気体6を噴射させると、図7に示すように、ノズル内壁の所望の深さ(たとえば数μm程度)までシリコーン樹脂の撥インク層を形成することができる。
すなわち、上述したインク吐出面の撥インク膜1に加えて、ノズル板2の開口部縁端から予め定められた深さまでごく薄い撥インク膜1a(開口部内壁の撥インク膜)を形成することができる。
このようにして作製したノズル板の撥インク膜1に対して、EPDMゴム(ゴム硬度50度)を用いてワイピングを実施した。その結果、1000回のワイピングに対してもノズル板の撥インク膜1は、良好な撥インク性を維持することができた。また撥インク膜が形成されたノズル部材を、70℃のインクに14日間浸漬処理した。その結果、その後も初期と変わらない撥インク性を維持することができた。
本実施形態によるシリコーン樹脂の撥インク膜1を形成したノズル板(S1)と、従来品のNi/PTFEの共析めっきを施し350℃・60minの加熱処理をしたノズル板(C1)とを用いて、各インクに対する撥インク性との比較を表2に示す。撥インク性を調べるためのインクの条件は、表面張力:20mN/mと、35mN/mであり、フッ素系界面活性剤を含有するものと、含有しないものとした。用いたフッ素系界面活性剤は、商品名:FS-300(デュポン社製)であった。本発明では、使用するフッ素系界面活性剤の表面張力が低いことが好ましいが、たとえば、70mN/mであることが好ましく、より好ましくは50mN/mであり、さらに好ましくは、15〜50mN/mであり、特に好ましくは、15〜40mN/mである。このようにすると、紙などの記録媒体に対してインクの濡れ性が向上し、高画質の印刷物を得ることができる。
Figure 0004810143
表2に示すように、従来のノズルC1では、表面張力が20mN/mで、かつ、フッ素系界面活性剤を含有するインクに対して、撥インク性が得られなかった。これに対し、本実施形態により作製したノズル板S1では、上記したインク全てを用いて試験したところ、これらのインクの全てに対して良好な撥インク性を得ることができた。
本実施形態に係る撥インク膜1を構成する撥水性材料としては、フッ素原子を有する有機化合物、特にフルオロアルキル基を有する有機物、ジメチルシリキサン骨格を有する有機ケイ素化合物等が使用できる。
フッ素原子を有する有機化合物としては、フルオロアルキルシラン、フルオロアルキル基を有するアルカン、カンボン酸、アルコール、アミン等が望ましい。具体的には、フルオロアルキルシランとしては、ヘプタデカフルオロ−1、1、2、2−テトラハイドロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロ−1、1、2、2−テトラハイドロトリクロオシラン;フルオロアルキル基を有するアルカンとしては、オクタフルオロシクロブタン、パーフルオロメチルシクロヘキサン、パーフルオローnーヘキサン、パーフルオローnーヘプタン、テトラデカフルオロー2ーメチルペンタン、パーフルオロドデカン、パーフルオロオイコサン;フルオロオアルキル基を有するカルボン酸としては、パーフルオロデカン酸、パーフルオロオクタン酸;フルオロアルキル基を有するアルコールとしては、3、3、4、4、5、5、5−ヘプタフルオロー2ーペンタノール;フルオロアルキル基を有するアミンとしては、ヘプタデカフルオロー1、1、2、2−テトラハイドロデシルアミン等が挙げられる。ジメチルシロキサン骨格を有する有機ケイ素化合物としては、α,w−ビス(3ーアミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、α,w−ビス(3ーグリシドキシプロピル)ポリジメチルシロキサン、α,w−ビス(ビニル)ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
また、別の撥水性材料として、シリコン原子を有する有機化合物、特にアルキルシロキサン基を有する有機化合物が使用できる。
アルキルシロキサン基を有する有機化合物としては、含アルキルシロキサンエポキシ樹脂組成物を構成する分子中にアルキルシロキサン基、及び環状脂肪族エポキシ基を2個以上有する含アルキルシロキサンエポキシ樹脂としては、例えば、一般式(a)及び(b)で表される構造単位を含む高分子化合物(A)が挙げられる。
Figure 0004810143
上記一般式(a)及び(b)のような構造を有する高分子化合物(A)は、他の撥水性化合物と併用する際にバインダーとしての機能も果たす。つまり、撥インク性の組成物の塗布適性を高め、溶剤蒸発後の乾燥性を高める乾燥塗膜としての作業性を向上させる機能も与えることができる。
このように、本実施形態ではディスペンサ4を用いて塗布により撥インク膜1を形成するため、撥インク膜1の材料として、空気中、常温で硬化してしまうもの、すなわち空気中に常温では長時間放置できない材料であっても使用することができる。
また、上述のように、撥インク膜1の材料はフッ素樹脂であってもシリコーン樹脂であってもよい。
以上のように、本実施形態のインクジェットヘッドは、ノズル板2のインク吐出面側に撥インク膜1が形成され、その撥インク膜1の開口部分、すなわちノズル板2の開口部縁端から開口部縁端近傍が、ラウンド形状となるよう形成されている。
このため、ワイピングなどの外力に対してノズルエッジ部(撥インク膜1の開口部分)が保護される形状となっており、耐久性の強いインクジェットヘッドとすることができる。
また、本実施形態に係るインクジェットヘッドは、ノズル板2表面に形成される撥インク膜1のラウンド部の曲率半径rが、撥インク膜1の開口部分以外の厚さd以下であるため、撥インク膜1の開口部分縁端近傍での剥離が生じにくく、また、噴射安定性の良いインクジェットヘッドとすることができる。
また、本実施形態に係るインクジェットヘッドは、ノズルエッジ部を通るラウンド部の接線の傾きθが90度以下であるため、吐出したインク滴が撥インク膜1に触れず噴射安定性の良いインクジェットヘッドとすることができる。
また、本実施形態に係るインクジェットヘッドは表面に形成する撥インク膜1の厚さdが10μm以下であるため、非常に密着性の良い耐久性のあるノズルとすることができる。
また、本実施形態に係るインクジェットヘッドのノズル板に形成される撥インク膜1がふっ素樹脂であってもよいため、ワイピング時のインク拭き残りが生じにくく、安定した噴射特性を得ることができる。
また、本実施形態に係るインクジェットヘッドのノズル板に形成される撥インク膜1がシリコーン樹脂であってもよいため、インクの移動性が良く、ノズル周囲に付着したインクが容易にノズル孔に引き寄せられ、常にノズル孔周囲を綺麗に保つことができ、安定した噴射特性を得ることができる。
また、本実施形態に係るインクジェットヘッドのノズル板基材が金属であってもよいため、非常に剛性のよい安定したインクジェットヘッドとすることができる。
また、本実施形態に係るインクジェットヘッドのノズル板基材が樹脂であってもよいため、表面の撥インク膜1との密着性が非常によく、耐久性に優れたインクジェットヘッドとすることができる。
また、本実施形態に係るインクジェットヘッドの製造方法では大気中で撥インク膜1の形成を行うことができるため、安価な設備で容易に撥インク膜1の形成ができる。
また、本実施形態に係るインクジェットヘッドの製造方法では、ディスペンサにより撥インク膜の材料を塗布するため、必要な場所に必要な量の樹脂を塗布することができ、形成する撥インク膜の膜厚dを自在かつ精密に調整することができると共に、非常に安価に撥インク膜1を形成することができる。
また、本実施形態に係るインクジェットヘッドの製造方法ではノズル基材のノズル孔を介してノズル基材の裏面側から表面側に向けて気体を噴射させながら表面にディスペンサで樹脂を塗布するため、撥インク膜1によるノズル孔の埋まりを防止することができ、非常に安価に歩留り良く撥インク膜1を形成することができる。
また、本実施形態に係るインクジェットヘッドの製造方法ではノズル基材表面にディスペンサで樹脂を塗布した後にノズル孔を介してノズル基材の裏面側から表面側に向けて気体を噴射するため、任意の深さまでノズル孔内壁に樹脂膜を塗布することができ、非常に安価に歩留り良く撥インク膜1を形成することができる。
また、本実施形態に係るインクジェットヘッドのノズル部材を備えたインクジェットヘッドによれば、ヘッドクリーニングなどでのワイピングによっても撥インク膜の剥離が生じにくい上に、噴射安定性にも優れるため、高画質かつ高耐久性のインクジェットヘッドを提供することができる。
また、本実施形態に係るインクジェットヘッドを備えたカートリッジによれば、ヘッドクリーニングなどでのワイピングによってもヘッド部分の撥インク膜の剥離が生じにくい上に、噴射安定性にも優れるため、高画質かつ高耐久性のインクジェットヘッドを備えたものとすることができる。
なお、このカートリッジは、インクジェットヘッドにインク供給手段や、インクジェット記録装置本体への取付手段を備えて交換用などに用いられるものであってよい。
また、本実施形態に係るインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置は、上述した本実施形態としてのインクジェットヘッドを搭載しているため、安価で耐久性に優れ、安定した噴射性能を持ったインクジェット記録装置とすることができる。
また、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、表面張力の低いインクが使用できるため、被着体(例えば紙)へのインクの定着性が向上できる。
また、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、使用するインクにフッ素系界面活性剤を含有するものを使用できるため、発色性の良い画像形成が可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、顔料インクであってもよいため、普通紙でも耐侯性、耐水性に優れた高画質の画像形成が可能となる。
ここで、従来では、インクジェットヘッドのノズル板撥インク層としてはフッ素樹脂を用いる方法が知られていた。例えば、金属製ノズルプレート表面にNi/PTFEの共析めっきを施し加熱処理することによりノズル板表面にPTFEの薄膜を形成する方法や、フッ素系撥水剤を金属もしくは樹脂製のノズル板表面にコーティングする方法などがそれである。これらフッ素樹脂を撥インク層としたノズル板の場合、従来公知の表面張力30mN/m程度以上の染料インク、顔料インクでは良好な撥インク性を持たせることが可能であった。しかし、15〜30mN/mの表面張力の低いインクや、フッ素系界面活性剤を添加したインクでは、十分な撥インク性を持たせる事が困難であった。
また、従来、インクジェットヘッドのノズル板表面にシリコーン樹脂皮膜を形成することにより、インク移動性の良い撥インク層を形成する方法が示されていた。その方法としては液状のシリコーン樹脂材料を真空蒸着する方法や、シリコーンオイルをプラズマ重合することにより形成する方法である。これらの方法では、成膜時に真空処理をする必要があり、設備が大掛かりでコストが高くなる。また、真空蒸着やプラズマ重合等の方法によりシリコーン樹脂皮膜を形成する場合、成膜時間が長く形成される皮膜が非常に薄いため、ピンホール等の欠陥を生じやすいという問題がある。また、真空蒸着やプラズマ重合等の方法では皮膜を厚くすることが困難であり、ワイピンクやインクに対する十分な耐久性を確保することが難しかった。
また、従来、ノズル孔から気体を噴射させた状態で、ノズル板を撥インク剤を溶解した溶液に浸漬してノズル板表面に撥インク層を形成する方法が示されているが、気体を噴射させたまま溶液に浸漬するため、溶液中に気泡が発生してしまう。溶液が常温で硬化するタイプの場合、大気中に溶液を放置しなければならず、液の状態を維持しつづける事が困難となり、溶液の粘度変化により撥インク層の膜厚制御が不能になってしまう。
こうした従来技術に対し、本実施形態のインクジェットヘッドのノズル板撥インク層は、ノズル板表面に効率よく撥インク性を有する表面張力の低いシリコーン樹脂皮膜を均一かつ平滑に形成しているため、15〜30mN/mの表面張力の低いインクや、フッ素系界面活性剤を添加したインクでも十分な撥インク性を持たせる事ができ、その皮膜は持続性、耐久性に優れた撥インク性を保つため、長期にわたり印字品質の良いインクジェットヘッドを提供することができる。
また、本実施形態によるインクジェットヘッドのノズル板撥インク処理方法では液状シリコーンをディスペンサで予めノズル孔が形成されたノズル板の必要な場所に塗布する手法により、ノズル板表面に均一かつ平滑なシリコーン樹脂皮膜を形成することを特徴とする。シリコーン樹脂皮膜の厚さを0.1μm以上、よりこのましくは0.5μm以上とすることにより、ワイピングに対する耐久性およびインク耐性を向上することができる。
また、シリコーン樹脂の表面粗さをRa=0.2μm以下にすることで、ワイピング時のインクの拭き残しを低減することができる。平滑な表面を形成するため、材料となる液状シリコーンの粘度は1000cp以下であることが望ましい。
また、本実施形態によるインクジェットヘッドのノズル板撥インク処理方法において、ノズル孔から気体を噴射しながら上述のようにディスペンサでのシリコーンコート(塗布)を行い、シリコーン樹脂を硬化させることでノズル板の表面のみに、シリコーン樹脂の撥インク層を形成することができる。ノズル板表面にシリコーン樹脂をコーティングしてから、ノズル孔から気体を噴射させる事により、ノズル孔内壁の所望の深さまで撥インク層を形成する事も出来る。
また、本実施形態によるインクジェットヘッドのノズル板撥インク処理に用いる材料であるシリコーン樹脂が、室温硬化型の液状シリコーンレジンもしくはエラストマーであることを特徴とする。これにより、コーティング後に室温の大気中に数分〜1時間程放置するだけで、耐久性のあるシリコーン樹脂皮膜を形成することができる。
また、本実施形態によるインクジェットヘッドのノズル板撥インク処理に用いる材料であるシリコーン樹脂が、加熱硬化型の液状シリコーンレジンもしくはエラストマーであることを特徴とする。これにより、コーティング後に数十℃〜百数十℃で数分〜数十分加熱処理することにより、耐久性のあるシリコーン樹脂皮膜を形成することができる。
また、本実施形態によるインクジェットヘッドのノズル板撥インク処理に用いる材料であるシリコーン樹脂が、紫外線硬化型の液状シリコーンレジンもしくはエラストマーであることを特徴とする。これにより、コーティング後に500〜1000mJ/cm2の紫外線を照射することにより、耐久性のあるシリコーン樹脂皮膜を形成することができる。
このように、本実施形態でのインクジェットヘッドのノズル部材は、インク吐出面側にシリコーン樹脂から形成された撥インク性層が形成されているインクジェットヘッドのノズル部材において、上記撥インク性層の厚さが0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上であることを特徴とする。
こうしてインクの吐出面側に、均一かつ平滑にシリコーン樹脂を用いて層を0.1μm以上形成している為、ワイピングに対する耐久性や、撥インク性に優れたインクジェットノズルとすることができる。特に、シリコーン樹脂の持つ耐薬品性により耐インク性も向上することができる。
また、上記撥インク性層の表面粗さRaが、0.2μm以下であることを特徴とする。
このように表面粗さをRa=0.2μm以下としているため表面性が良く、ワイピングなどの払拭によるインク残りが少ない。
また、上記シリコーン樹脂は、予めノズル孔が形成されたノズル板表面上にディスペンサを用いて塗布されることを特徴とする。
このように、液状のシリコーン樹脂をディスペンサにより予めノズル孔が形成されたノズル板表面に塗布する為、ピンホールなどの欠陥の無い撥インク性皮膜をノズル板の表面に選択的に効率良く形成することができる。
また、上記シリコーン樹脂の粘度が1000cp(センチポイズ)以下であることを特徴とする。
このように、液状シリコーンの粘度を1000cp以下としているため、表面性の良い撥インク層を形成することができる。
また、上記ディスペンサを用いた塗布において、ノズル孔から気体を噴射させながらシリコーン樹脂をコーティングすることを特徴とする。
このように、ノズル孔から気体を噴射させているため、液状シリコーンのコーティング時に、ノズル内壁へのシリコーンの入り込みや裏面への周り込みを完全に防ぐことができる。
また、上記ディスペンサを用いた塗布において、ノズル板表面にシリコーン樹脂をコーティングし、ノズル孔の所望の深さまでシリコーンが浸透してから、ノズル孔から気体を噴射することを特徴とする。
このように、液状シリコーンのコーティング後に、ノズル孔から気体を噴射させているため、ノズル内壁の所望の深さまでシリコーン樹脂がコーティングできる。
また、上記シリコーン樹脂は室温硬化型の液状シリコーンレジンもしくはエラストマーであり、ノズル板表面に塗布され、室温で大気中に放置することにより重合硬化して撥インク性の皮膜が形成されることを特徴とする。
このように、シリコーン材料として室温硬化型のシリコーンレジンもしくはシリコーンエラストマーを用いるため、ノズル表面へのコーティング後は常温の大気中に放置しておくだけで硬化し、耐久性に優れた撥インク性の良い皮膜を形成することができる。
また、上記シリコーン樹脂は加熱硬化型の液状シリコーンレジンもしくはエラストマーであり、ノズル板表面に塗布され、加熱処理することにより硬化し撥インク性の皮膜を形成することを特徴とする。
このように、シリコーン材料として加熱硬化型のシリコーンレジンもしくはシリコーンエラストマーを用いるため、ノズル表面へのコーティング後に熱処理を実施することにより短時間で硬化し、耐久性に優れた撥インク性の良い皮膜を形成することができる。
また、上記シリコーン樹脂は紫外線硬化型の液状シリコーンレジンもしくはエラストマーであり、ノズル板表面に塗布され、紫外線を照射することにより硬化し撥インク性の皮膜を形成することを特徴とする。
このように、シリコーン材料として紫外線硬化型のシリコーンレジンもしくはシリコーンエラストマーを用いるため、ノズル表面へのコーティング後に紫外線を照射することにより短時間で硬化し、耐久性に優れた撥インク性の良い皮膜を形成することができる。
また、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、上述したノズル部材を使用していることを特徴とする。
このように、本実施形態に係るノズル板を使用しているため、インク吐出時にインク滴の直進性が良く吐出曲りを少なくすることができる。
また、上記した本発明に係るインクジェット記録装置において、使用するインクの表面張力が70mN/m以下の液体であることを特徴とするインクジェット記録装置である。
このように、表面張力の低いインクが使用できるため、被着体(例えば紙)へのインクの定着性が向上できる。
また、上記インクはフッ素系界面活性剤を含むことを特徴とする。
このように、使用するインクにフッ素系界面活性剤を含有するため、発色性の良い画像形成が可能となる。
また、上記のインクが顔料を含むことを特徴とする。
このように、顔料インクであるため普通紙でも耐侯性、耐水性に優れた高画質の画像形成が可能となる。
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施形態であり、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々変形して実施することが可能である。
例えば、ノズル板2は、Ni電鋳によるものとして説明したが、撥インク膜の材料を塗布できるものであれば、例えばSUS(Super Use Stainless)など各種の金属であってもよく、各種の樹脂であってもよい。
また、インクジェットヘッドの基材表面に撥インク膜を形成するに当たって、まず基材(ノズル板2)表面の酸化膜を取り除いてから撥インク膜の材料を塗布してもよく、中間層を形成してから撥インク膜の材料を塗布してもよい。
この中間層(プライマー)としては、例えば、東レ・ダウコーニング株式会社製の「プライマーD」などを用いることができ、密着性も良好であることが確認されている。
また、Niストライクメッキなどにより基材表面の下地を荒くした後に撥インク膜の材料を塗布してもよい。
本実施形態により作製したインクジェットヘッドノズル板の断面図である。 該断面図の形状特性を説明する図である。 比較例の形状特性を説明する図である。 本実施形態に係るディスペンサ4を用いた塗布により撥インク膜1を形成する構成を示す図である。 (a)本実施形態、(b)一般、それぞれのニードル先端形状と塗布動作との関係を示す図である。 本実施形態に係るディスペンサ4を用いて撥インク膜1を形成する動作を示す図である。 開口部内壁の撥インク膜1aとインク吐出面の撥インク膜1とを形成した場合のインクジェットヘッドノズル板の断面図である。 開口部縁端近傍に尖鋭端を含む従来のインクジェットヘッドノズル板の断面図である。
符号の説明
1 撥インク膜(例えば、シリコーン樹脂皮膜)
2 ノズル板(例えば、Ni製)
3 インク
4 ディスペンサ(シリンジ)
5 ニードル
6 気体
7 ワイパー

Claims (15)

  1. 液体吐出用の開口部が開設されたインクジェットヘッドの基材表面に撥インク膜を形成する方法であって、
    該インクジェットヘッドの基材の液体吐出面に前記撥インク膜の材料を塗布手段により塗布し、前記開口部の予め定められた深さまで当該材料が進入した時点で該インクジェットヘッドの基材における前記液体吐出面の反対側から気体を噴射することを特徴とする撥インク膜形成方法。
  2. 前記塗布手段の塗布可能幅が前記インクジェットヘッドの基材表面における塗布対象幅と略同一であり、前記塗布手段を一方向へ1回平行移動させるのみで塗布が完了することを特徴とする請求項記載の撥インク膜形成方法。
  3. 前記塗布手段はディスペンサであり、該ディスペンサと前記インクジェットヘッドの基材との間隔をあらかじめ一定距離に保ったまま移動させることで塗布を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の撥インク膜形成方法。
  4. 前記撥インク膜の材料は、シリコーン樹脂またはフッ素樹脂であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の撥インク膜形成方法。
  5. 前記シリコーン樹脂は室温硬化型の液状シリコーンレジンもしくはエラストマーであり、前記基材表面に塗布され、室温で大気中に放置することにより重合硬化して撥インク性の皮膜が形成されることを特徴とする請求項記載の撥インク膜形成方法。
  6. 前記シリコーン樹脂は加熱硬化型の液状シリコーンレジンもしくはエラストマーであり、前記基材表面に塗布され、加熱処理することにより硬化し撥インク性の皮膜を形成することを特徴とする請求項記載の撥インク膜形成方法。
  7. 前記シリコーン樹脂は紫外線硬化型の液状シリコーンレジンもしくはエラストマーであり、前記基材表面に塗布され、紫外線を照射することにより硬化し撥インク性の皮膜を形成することを特徴とする請求項記載の撥インク膜形成方法。
  8. 前記シリコーン樹脂の粘度が1000cp(センチポイズ)以下であることを特徴とする請求項4から7の何れか1項に記載の撥インク膜形成方法。
  9. 請求項1から8の何れか1項に記載の撥インク膜形成方法により撥インク膜が形成されたことを特徴とするインクジェットヘッドのノズル部材。
  10. 請求項に記載のインクジェットヘッドのノズル部材を備えて構成されたことを特徴とするインクジェットヘッド。
  11. 請求項10記載のインクジェットヘッドを備えたことを特徴とするカートリッジ。
  12. 請求項10記載のインクジェットヘッドを備え、該インクジェットヘッドを用いて画像形成を行うよう構成されたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  13. 請求項12に記載のインクジェット記録装置において、使用するインクの表面張力が70mN/m以下の液体であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  14. 前記インクはフッ素系界面活性剤を含むことを特徴とする請求項13記載のインクジェット記録装置。
  15. 前記インクが顔料を含むことを特徴とする請求項13または14記載のインクジェット記録装置。
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