JP2001130000A - インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置

Info

Publication number
JP2001130000A
JP2001130000A JP31494799A JP31494799A JP2001130000A JP 2001130000 A JP2001130000 A JP 2001130000A JP 31494799 A JP31494799 A JP 31494799A JP 31494799 A JP31494799 A JP 31494799A JP 2001130000 A JP2001130000 A JP 2001130000A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
liquid
repellent
seal
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31494799A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Suwabe
恭史 諏訪部
Yasushi Oki
靖 大木
Susumu Hirakata
進 平潟
Hiroaki Sato
博昭 佐藤
Yuji Suemitsu
裕治 末光
Megumi Hasebe
恵 長谷部
Satoru Mori
哲 毛利
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP31494799A priority Critical patent/JP2001130000A/ja
Publication of JP2001130000A publication Critical patent/JP2001130000A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロストークの発生を防止すると共に、ノズ
ルの目詰まりを防止し得るインクジェット記録ヘッドを
提供する。 【解決手段】 インク吐出口12と、該インク吐出口1
2に連通する吐出室16と、前記インク吐出口12をシ
ールするシール液体20と、画像信号に応じて前記イン
ク吐出口12からインク22を吐出するインク吐出手段
18と、該インク吐出口12を有するノズル板14とを
備え、前記ノズル板14が、一部が前記吐出室16を形
成する基板14aと、撥インク親シール液体性層14b
との積層構造を有するとともに、前記撥インク親シール
液体性層14bを前記基板14a上に形成した後、前記
吐出口12を穿孔により形成してなるインクジェット記
録ヘッド10である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被印字面にインク
ドロップなどの液滴を吐出して印字を行うインクジェッ
ト記録ヘッドおよびこれを用いたインクジェット記録装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット記録装置において
は、非動作時のインクの乾燥、増粘に起因するノズルの
目詰まりを防止することが大きな課題である。この課題
を解決するために種々のインク材料が開発されている
が、インク溶媒の蒸発を低減することは依然として困難
である。市販のインクジェット記録装置では、非印字
時、長期休止時には、樹脂製のキャッピング手段等によ
り、ノズルを外気から遮蔽してインクの乾燥を遅延させ
ようとしている。しかし、このキャッピング手段では、
ノズルの気密状態をより効果的に高めるためには、複雑
な手順と装置が必要となる。また、このキャッピング手
段では、ノズルを空気から完全に遮蔽することができ
ず、保存中に、ノズル内部のインクの乾燥、増粘が徐々
に進行し、ノズルの目詰まりが発生してしまうことがあ
る。
【0003】市販されているインクジェット記録装置で
は、長期休止によるノズルの目詰まりを解消するため
に、様々なメンテナンス動作が必要であり、それに伴い
種々の部材が取り付けられている。例えば、ノズル内の
詰まりをノズルの外部から負圧により引き出すバキュー
ム動作でノズルの目詰まりを解消する場合では、装置内
にポンプや廃インクの吸収体が必要である。その結果、
装置は複雑化、大型化し、装置のコストを高めている。
また、ノズル面を一括して負圧にするため、目詰まりの
発生していないノズルからも大量のインクを吸い出して
廃棄することになり、ランニングコストが高くなる。ま
た、ダミージェット動作やワイピング動作を繰り返して
ノズルの目詰まりを解消する場合では、メンテナンス位
置にヘッドを移動したり、ヘッド面にブレードなどの部
材を押し当てて摺擦運動する機構が必要となり、装置が
複雑化してコストが高くなる。また、インクジェット記
録装置の長期休止後には、印字前にこれらの動作を組み
合わせてメンテナンス動作をさせており、印字前の待ち
時間や、メンテナンス動作による騒音なども発生し、ユ
ーザーに不利益を与えている。
【0004】長期休止後の目詰まりに起因する問題を回
避する手段としては、特開昭52−104130号公報
に、インクに不溶のシール液体と、シール液体の膜を張
る手段によって、インク吐出口を密封してインクを空気
から遮蔽し、インクの乾燥を防ぐ方法が開示されてい
る。また、特開昭49−115548号公報には、シー
ル液体と濡れ機構により、印字装置の非動作時にはイン
ク吐出口を密封し、動作時にはシール液体の供給路に設
けた開閉器によってシール液体の供給を止める方法が開
示されている。しかし、これらの方法では、シール液体
はその表面では周囲のシール液体と区切られているもの
の、内部では実質的に周囲のシール液体と連続している
ために、吐出開始時にインク吐出の抵抗が高いという欠
点を有している。印字装置を使用する環境の温度が低く
なると、シール液体の粘度が高くなることがあり、最悪
の場合はインクを吐出できないという問題が発生する。
また、シール液体によりインクの目詰まりを防止する方
法を用いると、インク吐出時に生じるシール液体の挙動
が、隣接するインク吐出口前面のシール液体にまで波及
し、このインク吐出口からインクが吐出する際に影響を
受け、吐出方向が不安定になる等、いわゆるクロストー
クの問題が発生する。
【0005】シール液体によりノズルの目詰まりを防止
する従来のインクジェット記録ヘッドでは、シール液体
の膜を張る手段や濡れ機構により、インク吐出口上にシ
ール液体の層を保持している。しかし、印字装置に振動
や衝撃が加わった場合、インクがシール液体の層内へあ
ふれだして、シール液体やシール液体保持機構をインク
で汚染してしまうことがある。あふれたインクが、保持
機構の開口部周辺に付着した場合、吐出するドロップの
飛翔方向に影響を与え、印字画像の画質の低下を招く。
また、あふれたインクが、シール液体保持機構の間隙へ
入り込んだ場合、シール液体が吐出口のインク表面へ供
給されるのを阻害し、その結果、シール液体によるシー
ル性が不充分になり、吐出口に露出しているインクが乾
燥し、目詰まりが発生する場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のシ
ール液体によるノズルの密封方法では、吐出時のシール
液体の抵抗が高く、環境が変わってシール液体の粘度が
高くなった場合など、最悪の場合はインクを吐出できな
いという欠点がある。また、一般的には、蒸気圧が低く
不揮発性の液体は分子量が大きいために動粘度が高いも
のが多いので、より長期間シール液体を蒸発させず、目
詰まりに対するシール性能を維持させるには、動粘度が
高いシール液体を選択するのが望ましい。従って、より
長期間の目詰まりを防止するような仕様を採用するため
には、動粘度の高いシール液体を用いたり、あるいはシ
ール液体の厚みを厚くしたりせざるを得ず、吐出抵抗が
さらに高くなってしまい、目詰まり防止の性能と吐出性
能との両立がさらに困難になる。
【0007】また、インク吐出口からインクが吐出する
際にには、該インク吐出口をシールしているシール液体
のインク吐出に伴う挙動が、前記インク吐出口に隣接す
るインク吐出口近傍のシール液体にまで伝搬し、この隣
接するインク吐出口からインクが吐出する際に、吐出方
向を不安定にさせ、結果として印字不良を生じさせると
いう、いわゆるクロストーク発生の欠点がある。
【0008】また、シール液体を備えた従来のインクジ
ェット記録ヘッドでは、シール液体の膜を張る手段や濡
れ機構を用いて吐出口にシール液体の層を保持すること
が多いが、前記した様に、インクとシール液体との界面
を維持するのが難しく、印字装置に振動や衝撃が加わっ
た場合にインクがシール液体の層内へあふれだして、シ
ール液体やシール液体保持機構をインクで汚染してしま
うという課題がある。
【0009】本発明は、前記従来技術の有する問題点に
鑑みなされたものであり、その第1の目的は、クロスト
ークの発生を防止すると共に、ノズルの目詰まりを防止
するインクジェット記録ヘッドを提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、ノズルの目詰まりを防止
し得る小型で簡易な構成のインクジェット記録ヘッドを
提供することである。また、本発明の第3の目的は、シ
ール液体によりノズルを密封する方式において、インク
あふれによるシール液体保持機構の汚染が生じ難く、信
頼性の高いインクジェット記録ヘッドを提供することに
ある。また、本発明の他の目的は、インク目詰まりが発
生し難く、良好な画質の画像を形成し得るインクジェッ
ト記録装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明のインクジェット記録ヘッドは、インク吐出
口と、該インク吐出口に連通する吐出室と、前記インク
吐出口をシールするシール液体と、画像信号に応じて前
記インク吐出口からインクを吐出するインク吐出手段
と、前記インク吐出口を有するノズル板とを備え、前記
ノズル板が、一部が前記吐出室を形成している基板上
に、撥インク親シール液体性層を積層した構造を有し、
且つ、前記撥インク親シール液体性層を前記基板上に形
成した後、前記吐出口を穿孔により形成してなることを
特徴とする。
【0011】本発明のインクジェット記録ヘッドでは、
吐出口のシール液体は吐出口ごとに区切られた状態であ
るので、吐出時の抵抗を低くすることができる。このた
め、シール液体の粘度が上昇するような低温の環境下で
も、吐出不良が発生せず、鮮明な画像を印字することが
できる。また、吐出抵抗が低いので、配置するシール液
体を厚くしたり、高粘度のシール液体材料を選択して
も、目詰まりに対する性能と吐出性能との両立ができ、
より長期間にわたって目詰まりを防止するようなヘッド
設計も可能となる。また、本発明ではシール液体により
吐出口がシールされているため、長期休止後であっても
インクの乾燥による目詰まりが発生しないので、必要時
にただちに吐出動作を行うことが可能となり、長期休止
後のメンテナンス工程を軽減あるいは省略することがで
きる。
【0012】また、シール液体がインク吐出口ごとに区
切られているので、吐出時のシール液体の動きが、隣接
するインク吐出口をシールしているシール液体へ伝導し
難く、クロストークによる印字不良の発生を軽減でき
る。また、シール液体の供給管路や開閉機構が必要でな
いので、簡易で小型の構成である。
【0013】さらに、インク吐出口の内周面が、撥イン
ク親シール液体性層により構成されているので、シール
液体はインクメニスカス上に保持され、インクとシール
液体の界面を確実に保持できる。従って、印字装置に振
動や衝撃が加わった場合でも、インクが撥インク親シー
ル液体性層へあふれ難く、インク吐出口周囲へのインク
汚染が発生し難い。その結果、吐出性能の低下や、シー
ル不良による目詰まり等のトラブルを防止することがで
きる。
【0014】また、前記インク吐出口は、撥インク親シ
ール液体性層を基板上に形成した後、基板と撥シール液
体性層を一体に穿孔することによって、形成されてい
る。その結果、インク吐出口は均一な形状を有し、高画
質の画像を形成し得る。
【0015】前記撥インク親シール液体性層の表面エネ
ルギが、前記インク吐出口から吐出されるインクの表面
エネルギ未満であり、且つ、前記シール液体の表面エネ
ルギ以上であるのが好ましい。
【0016】前記撥インク親シール液体性層は、撥イン
ク親シール液体性の樹脂層を基板上に貼り合わせる工程
により形成できる。また、撥インク親シール液体性層
は、基板上に撥インク親シール液体性を有する材料を含
有する塗布液を塗布して塗膜を形成する塗布工程と、該
塗膜を硬化させる硬化工程を含む工程により形成でき
る。
【0017】ノズル板は、さらに撥インク親シール液体
性層上に撥シール液体性層を有しているのが好ましく、
前記基板上に、前記撥インク親シール液体性層と前記撥
シール液体性層を形成した後、前記吐出口を穿孔により
形成してなるのが好ましい。ノズル板を前記構成にする
と、シール液体の供給後、シール液体の量規制を精密に
行う必要がなく、また、振動や衝撃が与えらても、シー
ル液体があふれ出ることがなく、シール不良が発生する
おそれが極めて少なくなる。前記撥シール液体性層の表
面エネルギは、シール液体の表面エネルギ未満であるの
が好ましい。
【0018】吐出口はレーザー加工により穿孔すること
ができる。
【0019】前記撥インク親シール液体性層の層厚は、
前記シール液体を保持するのに十分な厚さを有している
のが好ましく、シール液体の層厚と実質的に同一である
のが好ましい。
【0020】また、前記課題を解決するため、本発明の
インクジェット記録装置は、前記インクジェット記録ヘ
ッドと、前記インクジェット記録ヘッドにシール液体を
供給する供給手段とを備えたことを特徴とする。供給手
段は、シール液体を供給した後、余剰のシール液体を除
去してインク吐出口にシール液体を配置する手段であっ
てもよい。供給手段は、ヘッドにシール液体を供給する
部材と、シール液体の量を規制する除去部材とから構成
された手段であってもよい。
【0021】本発明のインクジェット記録装置は、前記
インクジェット記録ヘッドを備えているので、インクの
目詰まり等のトラブルが発生し難く、且つ良好な画質の
画像を形成し得る。また、長期的に使用しても、インク
による汚染が発生し難いという利点を有する。さらに、
簡易な構成であるので、小型化、および低コスト化が図
れる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態を説明する。本実施の形態のインクジェット記
録ヘッド10の基本的な構成例を図1に示す。本実施の
形態のインクジェット記録ヘッド10(以下、単に「ヘ
ッド10」という場合がある)は、インク吐出口12を
有するとともに、一部が吐出室16を形成している基板
14aと、撥インク親シール液体性層14bとが積層さ
れたノズル板14を有する。ノズル板14は、基板14
a上に撥インク親シール液体性層14bを形成した後、
インク吐出口12を穿孔してなる。インク吐出口12
は、内周面が撥インク親シール液体性層14bからな
る。ヘッド10のインク吐出室16の下部には、インク
吐出手段18が配置されている。インク吐出口12に
は、シール液体20が配置され、インク吐出口12に露
出しているインク22をシールしている。吐出室16に
は、例えば毛管力や圧力差によって生じる作用により、
ヘッド10外部のインクタンクとインク供給路(いずれ
も不図示)によってインク22が供給され、インク22
は、基板14aと撥インク親シール液体性層14bとの
境界面の位置で、シール液体20とメニスカス界面Sを
形成している。
【0023】尚、図1には1つのインク吐出口12のみ
を示したが、インク吐出口はノズル板14に複数設けら
れていてもよい。なお、図1においては、便宜上、イン
ク吐出口12が上方向に配置された図を示しているが、
インク吐出方向、即ち、記録ヘッド10の配置方向は所
望により適宜選択することができ、一般的にはインク滴
は重力方向(下方)に向けて吐出される。
【0024】インク吐出口12に露出しているインク2
2は、印字状態にない場合は、シール液体20によって
シールされているので、インクの目詰まりは軽減され
る。吐出手段18に画像信号に応じて信号が入力される
と、吐出手段18は吐出室16のインク22にエネルギ
ーを供与し、インク吐出口12からインク滴が吐出す
る。インク滴の飛翔によって、シール液体20の一部
は、インク22とともに吐出される。シール液体20
は、穿孔によって撥インク親シール液体性層14bに個
々に形成されたインク吐出口12ごとに区切られている
ので、シール液体20がインク22の吐出によって流動
しても、隣接するインク吐出口12に位置するシール液
体20に影響を与えない。従って、隣接するインク吐出
口12からインク滴が、同時にあるいは前後して吐出す
る場合にも、インク22の吐出安定性を損わない。その
結果、シール液体に起因するクロストークを軽減するこ
とができる。尚、印字開始時に、インクと供にシール液
体が飛翔するので、印字開始のドットのみ、若干濃度が
低いことがあるが、インク吐出口12から数回(例え
ば、10ドット程度)インク22を空吐出させて吸収体
上にインクを受けることによって、より均一な画像濃度
を有する画像を形成できる。
【0025】本実施の形態において使用可能なインク吐
出手段18には、従来技術によるインクジェット記録ヘ
ッドで用いられているインク吐出手段、例えば加圧方
式、連続流方式、静電吸引方式等のインク吐出手段
を広く利用することができる他、音響波、圧力波など
を集中させる方式なども利用可能である。加圧方式の吐
出手段としては、サーマルインクジェット方式や圧電方
式が利用できる。
【0026】本実施の形態において使用可能なインク2
2としては、各々の吐出方式に対して吐出可能なインク
を適宜選択することができる。例えば、公知のインクジ
ェット用の水性染料インクや水性顔料インクなどを用い
ることができる。
【0027】本実施の形態において使用可能なシール液
体20には、インク吐出口12をシールし、インク吐出
口12のインク22を空気から遮蔽する機能を有する。
このような機能を有するシール液体としては、少なくと
もインクに不溶な成分を含み、インクと相溶せず、か
つ、インクとは自発的に乳化しないものである。
【0028】シール液体20とインク22が、非相溶性
であるためには、具体的には、シール液体20のインク
22に対する溶解度が、常温(25°C)で0.1重量
%以下であるのが好ましい。
【0029】さらに、シール液体20が不揮発性である
と、ヘッド10の休止中にシール液体20が蒸発せず、
シール液体20によるインク吐出口12のシール状態が
変化し難いので好ましい。不揮発性とは、具体的には常
温での蒸気圧が0.1mmHg以下であることをいう。
【0030】シール液体20の動粘度は、目詰まり防止
の期間設定、吐出手段18、インク吐出口12の直径、
記録ヘッド10の吐出周波数、シール液体20の膜厚、
シール液体20を配置する方法などの設計仕様に対して
適宜選択可能であり、動粘度は低粘度のものから高粘度
のものまで広く利用できる。ただし、一般的には、蒸気
圧が低く不揮発性の液体は、分子量が大きいために動粘
度が高いものが多い。このため、より長期間蒸発せず
に、インク吐出口12の目詰まりに対するシール性能を
維持させるには、シール液体20としては、動粘度が高
い材料を用いるのが望ましい。一方、インク22をより
低エネルギで吐出させるためには、シール液体20とし
ては、動粘度が低い材郎を用いるのが望ましい。これら
を考え合わせると、シール液体20としては、常温で、
動粘度が1〜200mm2/sの材料を用いるのが望ま
しい。
【0031】シール液体20として、前記好ましい範囲
の性質を元々有する材料を単独で使用することもできる
し、複数の材料を混合して粘度や表面張力等を前記好ま
しい範囲に調整して使用してもよい。
【0032】インク22として水性インクを用いる場
合、シール液体20としては、常温で液体の有機溶媒や
オイル類を用いることができる。例えば、オクタン、ノ
ナン、テトラデカン、ドデカンなどの炭化水素、オレイ
ン酸、リノール酸などの高級脂肪酸、n−デカノール、
ジメチルブタノールなどの非水溶性のアルコール類、フ
タル酸ジブチル、マレイン酸ジブチルなどの可塑剤を用
いることができる。あるいは植物油、鉱物油、シリコー
ンオイル、フッ素オイルなどを用いることもできる。こ
れらは、単独で用いても、あるいは均一に混合し得るも
のであれば、複数種を混合して用いてもよい。
【0033】本実施の形態において、シール液体20の
膜厚は、シール性能を維持する期間、吐出手段18、イ
ンク吐出口12の直径、記録ヘッド10の吐出周波数、
シール液体20の動粘度などの設計仕様に対して適宜設
定可能である。ただし、目詰まりに対するシール性能と
より低エネルギで吐出させることを考え合わせると、1
μm以上200μm以下であることが好ましい。シール
液体20の膜厚は、撥インク親シール液体性層14bの
厚さ、材質、吐出口12の内径、シール液体20の表面
張力、および供給量などによって適宜設定することがで
きる。
【0034】ヘッド10へのシール液体20の供給は、
例えば、図2に示す方法により行うことができる。ま
ず、シール液体20を含んだスポンジ24を、撥インク
親シール液体性層14bの表面の一部に押し当てなが
ら、図面中矢印x方向に移動させ、シール液体20を過
剰に層14bの表面に供給する(図2(a))。前記方
法以外にも、ディッピング、滴下、スプレー等によりシ
ール液体を供給することができる。また、スポンジ以外
にも刷毛を用いることによって、同様に供給できる。供
給されたシール液体20は、インク吐出口12の内周面
を構成している撥インク親シール液体性層14b表面に
おける毛管力や濡れ進みによって、インク吐出口12内
部に浸入する。浸入したシール液体20は、吐出室16
に充填されているインク22とメニスカス界面Sを形成
する。
【0035】次に、除去部材26によって、過剰に供給
されたシール液体20を撥インク親シール液体性層14
bの表面から取り除く(図2(b))。シール液体の除
去は、除去部材26をシール液体20に接触させなが
ら、図面中矢印x方向に移動させることにより実施でき
る。除去部材26としては、ゴム製ブレードやトリマー
プレート等の摺擦部材、繊維や多孔体などの吸収体が利
用できる。除去部材26として、吸収体を用いる場合
は、インク吐出口12に接触しない様にシール液体20
に接触させると、インク吐出口12内のシール液体20
が除去されないので好ましい。
【0036】前記供給部材24および除去部材26の動
作は、一連の印字動作が終了した後に開始する様に制御
してもよい。また、一定期間印字装置が休止状態にある
際に、定期的に動作する様に制御してもよい。さらに、
電源スイッチの切断後一定時間内に、動作する様に制御
することもできる。また、装置の出荷時にシール液体2
0をあらかじめ配置してもよいし、使用時にインクジェ
ット記録ヘッド10に、適宜供給する様にしてもよい。
【0037】ノズル板14の基板14aには、インク2
2との濡れ性が良好な材料を使用するのが好ましい。イ
ンク22として水性インクを使用する場合は、例えば各
種金属材料(Ni、Al、Au、ステンレスなど)、無
機材料(シリコン単結晶基板)や有機材料(ポリアミド
樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹
脂など)が使用できるが、利用できる材料は、これらに
限定されずインク22やシール液体20の表面張力、吐
出手段18の方式などにより適宜選択することができ
る。
【0038】ノズル板14の撥インク親シール液体性層
14bは、インク22がその表面に濡れることを防止
し、かつシール液体20を濡れ易くすることでシール液
体20をインク22のメニスカス上に安定的に保持する
機能を有する。撥インク親シール液体性層14bは、基
板14aのインク吐出方向の下流側に位置するととも
に、基板14aと一体で穿孔されて形成されたインク吐
出口12を有する。シール液体20は、撥インク親シー
ル液体性層14bによって、インク吐出口12内部のイ
ンクメニスカス上に保持されるとともに、他のインク吐
出口12(例えば、隣接するインク吐出口12)内部に
位置するシール液体20と区切られている。
【0039】撥インク親シール液体性層14bの表面エ
ネルギをE1、インク22の表面エネルギをEi、シー
ル液体20の表面エネルギをEsとした場合、Es≦E
1<Eiとなる組み合わせの材料を選択すると、シール
液体20が、インク吐出口12の内周面(撥インク親シ
ール液体性層14bの表面)に濡れ広がり易く、且つイ
ンク22はインク吐出口12の内周面(撥インク親シー
ル液体性層14bの表面)に濡れ広がり難くなり、より
安定的に、メニスカス界面Sが形成されるので好まし
い。具体的には撥インク親シール液体性層14bの臨界
表面張力γ1、イン22クの表面張力γi、シール液体
20の表面張力γsが、γs≦γ1<γiとなる組み合
わせの材料を選択して構成するのが好ましい。振動や衝
撃などでインク吐出口の内周面や撥インク親シール液体
性層14bの表面にインク22が接触しても、その表面
にはインク22は安定に濡れ広がることができず、且つ
シール液体20が濡れ易いために、速やかにシール液体
20が濡れ進んで、インク吐出口12の内周面(撥イン
ク親シール液体性層14bの表面)にはシール液体20
のみが濡れ広がる。その結果、インク22が撥インク親
シール液体性層14bの表面へあふれ出すことがなく、
インク20による汚染を軽減できる。
【0040】撥インク親シール液体性層14bの材料と
しては、用いるインク22やシール液体20に侵され
ず、且つ前記条件を満たすものを使用するのが好まし
い。各種無機材料、有機材料等から適宜選択して使用で
きる。例えば、インク22として水性のインクを使用す
る場合は、層14bの材料として、疎水基である−Cn
2 n+1基、−C65基、−CFn基などを、主に表面配
向基として有する樹脂類を利用すると、層14bが良好
な撥インク性能を奏するので好ましい。前記樹脂類とし
ては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂(PVA:γ1=3
9mN/m)、ポリスチレン樹脂(γ1=33mN/
m)、ポリエチレン樹脂(PE:γ1=31mN/
m)、ポリプロピレン樹脂(γ1=29mN/m)、ポ
リフッ化ビニル樹脂(PVF:γ1=28mN/m)、
ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF:γ1=25mN
/m)、ポリジメチルシロキサン樹脂(PDMS:γ1
=24mN/m)等が挙げられる。使用するインク22
やシール液体20の表面張力に応じて、適宜選択するこ
とができる。
【0041】以下に、インク22と、シール液体20
と、撥インク親シール液体性層14bの材料の好ましい
組み合わせの例を示すが、本実施の形態はこれらに限定
されるものではない。インクが水性染料インク(γ=3
4mN/m)、シール液体がオクタン(γ=22mN/
m)、および撥インク親シール液体性層の材料がポリフ
ッ化ビニリデン樹脂(γ1=25mN/m)の組み合わ
せ。インクが水性顔料インク(γ=50mN/m)、シ
ール液体がジメチルシリコーンオイル(γ=21mN/
m)、および撥インク親シール液体性層の材料がポリエ
チレン樹脂(γ1=31mN/m)の組み合わせ。イン
クが水性顔料インク(γ=50mN/m)、シール液体
がジメチルシリコーンオイル(γ=21mN/m)、撥
インク親シール液体性層の材料がポリジメチルシロキサ
ン樹脂(γ1=24mN/m)の組み合わせ。
【0042】インク22と撥インク親シール液体性層1
4bの材料との表面張力の差は大きい方が、より効果的
にインクの濡れを防ぎ、安定的にインク22のメニスカ
ス上にシール液体20を保持できるので好ましい。一
方、シール液体20の表面張力と撥インク親シール液体
性層14bの界面張力は、等しくてもよい。例えば、シ
ール液体と撥インク親シール液体性層に同成分のものが
含まれている場合(例:シリコーンオイルとシリコーン
樹脂等の組み合わせ)は、Es=E1となることがある
が、この条件でも同様な効果を奏するものと考えられ
る。
【0043】撥インク親シール液体性層14bの層厚
は、シール液体20の層厚に実質的に一致しているのが
好ましい。この様な観点から、撥インク親シール液体性
層14bの厚さは、シール液体20の膜厚と同様に、1
μm以上200μm以下であるのが好ましい。
【0044】基板14a上に撥インク親シール液体性層
14bを形成する方法としては、使用する材料、および
形成する層の層厚等を考慮して、最適な方法を選択すれ
ばよい。例えば、樹脂層をあらかじめ形成した後、基板
14a上に接着して層14bを形成する方法(接着
法)、基板14aをめっき処理することにより、層14
bを形成する方法(めっき法)、基板14a上に、層1
4bの構成成分を蒸着させて層14bを形成する方法
(蒸着法)、層14bの構成成分(モノマーを含む)等
を含有する塗布液を基板14a上に塗布して、その後硬
化させることによって、層14bを形成する方法(塗布
・硬化法)等が挙げられる。中でも、前記接着法および
塗布・硬化法により撥インク親シール液体性層を形成す
ると、均一且つ高精度に、撥インク親シール液体性層1
4bの厚さを設定できるので好ましい。さらに、樹脂層
を基板14a上に接着した後、所定の厚さになるまで、
加熱した状態で圧延して変形させたり、切削、研磨、エ
ッチングする等の方法を利用してもよい。
【0045】図3を用いて、前記接着法によって撥イン
クシール液体性層14bを形成し、ノズル板14を作製
する工程の一例を説明する。まず、基板14a(図3
(a))上に、エポキシ系接着剤等を含有する接着剤層
15を塗布等により形成する(図3(b))。この接着
剤層15上に、撥インク親シール液体性の樹脂フィルム
を圧着後、接着剤層を硬化させて、撥インク親シール液
体性層14bを形成する(図3(c)〜(d))。その
後、撥インク親シール液体性層14b、接着剤層15、
および基板14aを一体に穿孔して、インク吐出口12
を形成する(図3(e))。インク吐出口12と一体に
形成された基板14aの空洞部17は、吐出室16の一
部を形成する。
【0046】図3に示す様に、撥インク親シール液体性
層14bを、撥インク親シール液体性の樹脂層を基板1
4a上に貼り合わせる工程により形成すると、撥インク
親シール液体性層14bの厚さを高精度に調節できる。
その結果、複数のインク吐出口12を形成する場合、形
成されたインク吐出口の深さ等におけるばらつきが軽減
され、吐出性能のばらつきを軽減することができ、形成
画像の画質がより向上するので好ましい。
【0047】図4を用いて、前記塗布・硬化法によって
撥インクシール液体性層14bを形成し、ノズル板14
を作製する工程の一例を説明する。まず、基板14a
(図4(a))上に、撥インクシール液体性を有する
(または硬化することによって発現し得る)材料を含有
する塗布液を塗布して、塗膜14b’を形成する(図4
(b))。前記塗布液に含有される材料は、層14bを
構成している樹脂そのものでもよいし、また、該樹脂の
モノマーまたはオリゴマーであってもよい。また、モノ
マー、オリゴマー等を塗布液に含有させる場合は、重合
開始剤や架橋剤等を塗布液中にともに含有させる。塗布
の方法としては、印刷、ディッピング、スピンコート等
を利用できる。次に、塗膜14b’を硬化させて撥イン
ク親シール液体性層14bを形成する(図4(c))。
硬化方法としては、前記塗布液に含有させた成分に応じ
て、適宜選択すればよい。例えば、常温で乾燥する方
法、加熱する方法、紫外線を照射する方法等が挙げられ
る。その後、撥インク親シール液体性層14b、および
基板14aを一体に穿孔して、インク吐出口12を形成
する(図4(e))。インク吐出口12と一体に形成さ
れた基板14aの空洞部は、吐出室16の一部を形成す
る。
【0048】図4に示す様に、撥インク親シール液体性
層14bを、基板14a上に撥インク親シール液体性を
有する材料を含有する塗布液を塗布して塗膜を形成する
塗布工程と、該塗膜を硬化させる硬化工程を含む工程に
より形成すると、工程を簡略化でき、その結果、作製コ
ストを軽減できる。
【0049】基板14aと撥インク親シール液体性層1
4bとの接着性を向上させるために、基板14aに、プ
ライマー処理等の表面処理を施すのが好ましい。
【0050】インク吐出口12は、撥インク親シール液
体性層14bを基板14a上に形成した後、双方を一体
で穿孔することによって形成する。この様に、基板14
aと層14bを一体で穿孔してインク吐出口を形成する
と、インク吐出口が既に形成された基板に、層14b
(前記インク吐出口に対応した開口部を有する)を接着
剤等により貼り合わせる場合と比較して、接着剤のはみ
だし等による製造欠陥を減少させることができ、インク
吐出口12を高精度に形成することができる。その結
果、吐出性能のばらつきを軽減することができ、形成画
像の画質を向上させることができる。吐出口は、ノズル
板14をマイクロドリル、レーザー加工、放電加工等に
より穿孔することによって形成できる。また、ノズル板
14をパターニングした後、エッチング処理を実施して
形成してもよい。中でも、レーザー加工により穿孔する
のが、高精度に、且つ微細な径のインク吐出口を形成で
きるので好ましい。また、複合材料を高精度に加工でき
るので好ましい。例えば、基板14aが金属、撥インク
親シール液体性層14bが樹脂である複合材料のノズル
板14を穿孔する場合、YAGレーザーの高調波を切り
替えて、基板14a(金属)を長波長で、樹脂層14b
を短波長で穿孔することができる。また、基板14aお
よび撥インク親シール液体性層14bが、相互に性質の
異なる樹脂層である、樹脂複合材材料のノズル板14を
穿孔する場合、エキシマレーザのアブレーションで穿孔
するのが好ましい。この様に、材質に合わせて、レーザ
の種類を代えることによって、さらに高精度な穿孔加工
が可能となり、形成画像の画質をより向上させることが
できる。
【0051】本発明の他の実施形態のインクジェット記
録ヘッド10’の基本構成を示す。インクジェット記録
ヘッド10と同一の部材については、図1と同一の番号
を付し、詳細な説明は省略する。ヘッド10’では、ノ
ズル板14’は、基板14aと、撥インク親シール液体
性層14bと、さらにその上に撥シール液体性層14c
からなる3層構造を有する。ノズル14’は、撥インク
親シール液体性層14bと撥シール液体性層14cから
なる積層体を、基板14a上に形成した後、インク吐出
口12を穿孔してなる。撥シール液体層14cは、シー
ル液体20がその表面に濡れるのを防止する機能を有す
る。インク吐出口12’は、内周面が撥インク親シール
液体性層14bの表面からなる下部12’bと、内周面
が撥シール液体性層14cの表面からなる上部12’c
を有し、シール液体20は、インク22とのメニスカス
界面Sを形成するとともに、インク吐出口12’bにほ
ぼ保持されている。
【0052】ヘッド10’では、ノズル板14の表面に
撥シール液体層14cが積層されているので、例えば、
図2(a)に示す様に、供給部材24でシール液体20
をヘッド10’に供給した後、除去部材26によって、
シール液体を除去しなくても、自発的に、シール液体2
0は表面から逃れ、インク吐出口12の内部ごとに区切
られる。従って、シール液体20の供給量を除去部材等
によって、精密に量規制等をする必要がなくなり、装置
をより簡易化、および低コスト化することができる。ま
た、ヘッド10’に振動や衝撃が与えられても、シール
液体20がインク吐出口12の内部からよりあふれ難く
なる。その結果、不慮のインク乾燥等のトラブルをより
防止することができる。
【0053】前記インク22、撥インク親シール液体性
層14b、および親シール液体20の表面エネルギに関
する前記関係に加えて、撥シール液体層14cの表面エ
ネルギをE2としたとき、シール液体20の表面エネル
ギEsに対して、E2<Esとなる組み合わせの材料を
選択するのが好ましい。前記関係が成立する様に材料を
組み合わせると、シール液体20は撥インク親シール液
体性層14bの表面に濡れ広がるが、撥シール液体層1
4cの表面に安定に濡れることができない。具体的には
撥シール液体層14cの臨界表面張力γ2、シール液体
の表面張力γsとしたときに、γ2<γsとなる組み合
わせの材料を選択するのが好ましい。振動や衝撃などで
撥シール液体層14cの表面にシール液体20が接触し
ても、その表面にはシール液体は安定に濡れていること
ができないので、撥インク親シール液体性層14bにシ
ール液体20が安定に保持され得る。その結果、より確
実にインクの乾燥を防止し、目詰まりトラブルを防ぐこ
とができる。
【0054】撥シール液体層14cの材料としては、各
種材料から、シール液体20との関係を考慮して適宜選
択することができる。表面エネルギの小さい材料として
は、疎水基である−CFn基を主に表面配向基として有
する樹脂類を利用するのが好ましい。例えば、ポリテト
ラフルオロエチレン樹脂(PTFE:γ1=18mN/
m)、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロエチンア
ルキルビニルエーテル樹脂(PVA:γ1=16mN/
m)、透明フッ素樹脂(γ1=19mN/m)などが知
られている。
【0055】撥シール液体性層14cは、撥インク親シ
ール液体性層14bと同様、接着法、めっき法、蒸着
法、塗布・硬化法等により、撥インク親シール液体性層
14b上に形成することができる。また、撥シール液体
性層14cの材料を、ターゲットとして、撥インク親シ
ール液体性層14b上に、イオンビームスパッタリン
グ、高周波プラズマスパッタリング等により形成しても
よい。撥シール液体性層14cは、基板14a上に撥イ
ンク親シール液体性層14bを形成し、その上に形成し
てもよいし、別途、撥インク親シール液体性層14bの
表面に撥シール液体層14cを形成した後に、基板14
aに接着してもよい。インク吐出口12’は、撥シール
液体層14cを有する撥インク親シール液体性層14b
を基板14a上に形成後に穿孔して形成する。穿孔方法
としては、前記と同様な方法が挙げられる。
【0056】図6を用いて、撥インク親シール液体性層
14b上に撥シール液体層14cを形成した後に、基板
14a上に接着してノズル板14’を作製する工程の一
例を示す。まず、基板14a上に、エポキシ系接着剤等
を含有する接着剤層(不図示)を塗布等によって形成す
る(図6(a))。別途、撥インク親シール液体性の樹
脂フィルム上に、撥シール液体性の樹脂をターゲットと
して、イオンビームスパッタリングを行い、撥シール液
体性層14cを形成する(図6(b))。層14bと層
14cの積層体を圧着後、接着剤層を硬化させて、撥イ
ンク親シール液体性層14bおよび撥シール液体性層1
4cを基板14a上に形成する(図6(c))。その
後、撥シール液体性層14c、撥インク親シール液体性
層14b、および基板14aを一体に穿孔して、インク
吐出口12’を形成する(図6(d))。インク吐出口
12’と一体に形成された基板14aの空洞部17は、
吐出室16の一部を形成する。
【0057】図7を用いて、基板14a上に撥インク親
シール液体性層14bを形成し、その上に、スパッタリ
ングによって撥シール液体性層14cを形成してノズル
板14’を作製する工程の一例を説明する。まず、基板
14a(図7(a))上に、撥インク親シール液体性を
有する(または硬化することによって発現し得る)材料
を含有する塗布液を塗布して、塗膜を形成する。次に、
塗膜を硬化させて撥インク親シール液体性層14bを形
成する(図7(b))。次に、撥インク親シール液体性
層14b上に、撥シール液体性を有する材料をターゲッ
トとして、イオンビームスパッタリングを行い、撥シー
ル液体性層14cを形成する。(図7(c))。前記塗
布液に含有される材料、塗布方法、および硬化方法につ
いては、前記と同様である。その後、撥シール液体性層
14c、撥シール液体性層14b、および基板14aを
一体に穿孔して、インク吐出口12’を形成する(図7
(d))。インク吐出口12’と一体に形成された基板
14aの空洞部17は、吐出室16の一部を形成する。
【0058】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
するが、本発明は、これらに限定されるものではない。 [実施例1]図1に示す構成のインクジェット記録ヘッ
ド10を作製した。厚さ50μmのニッケル製の基板1
4aに、エポキシ系接着剤を厚さ1μmに塗布した後、
厚さ20μmのポリエチレン樹脂製フィルム(臨界表面
張力31mN/m)を貼り合わせて撥インクシール液体
性層14bを基板14a上に形成した。前記貼り合わせ
は、温度を40℃に維持しながら、24時間、圧力50
kg/m2で加圧することにより行った。次に、YAG
レーザーの加工機を用い、高調波を切り替えて基板14
a側から穿孔した。Ni基板14aは波長535nmの
レーザ光で、撥インク親シール液体性層14bは波長3
55nmのレーザ光で穿孔した。この様にして、169
μmピッチで32個のインク吐出口12が一列に配置さ
れたノズル板14を作製した。
【0059】このノズル板14を吐出手段18が配置さ
れたヘッド本体に接着し、ヘッド10を作製した。
【0060】使用したインク22は、水60重量%、ジ
エチレングリコール38重量%、および染料2重量%か
らなり動粘度2.0mm2/s、表面張力40mN/
m、比重1.06であった。使用したシール液体20と
しては、複数種類のシリコーンオイルを混合して調製し
た液体(動粘度30mm2/s、表面張力20.8mN
/m、比重1.0)を用いた。このシール液体の25℃
での蒸気圧は0.1mmHg以下であり、用いたインク
に対しての相溶性もなかった。吐出手段18はサーマル
インクジェット方式であり、吐出室の底面にヒータを設
けて構成した。ヒータは多結晶シリコンからなる発熱体
層の上にタンタルからなる保護層を積層して構成した。
ヒータには図示しない信号印可手段により画像信号に応
じたタイミングで所定の信号が印可されるように配線し
た。
【0061】インクジェット記録装置内部に取り付けら
れたバキュームにより、インクタンク(不図示)からヘ
ッド10にインク22を充填した。インク22が吐出し
た後に、吐出室16へインク22が適宜充填される様
に、インクタンク内の負圧制御手段(ポリウレタンスポ
ンジ製)により、吐出室16のインクメニスカスの毛管
力の釣り合いをとった。インク22を充填した後、シー
ル液体20を含ませた発泡ポリウレタンスポンジをノズ
ル板14の表面に押し当てながら、移動させた(移動速
度は約0.2m/s)。次に、厚さ1mmのEPDM
(エチレンプロピレンゴム)製ブレードで過剰なシール
液体20を除去した。ノズル14の表面(撥インク親シ
ール液体性層14bの表面)上には、シール液体20は
ほとんど残っていない状態になった。その結果、吐出室
16に露出しているインク22上には、インク吐出口1
2内部に配置されたシール液体20の膜が形成され、シ
ール液体20は、各インク吐出口12ごとに仕切られて
いた。シール液体20は凹メニスカスを形成している
が、インク吐出口12の中央部において測定されるイン
ク表面からの厚さは、20μmであった。一連の印字操
作が終了した後に再び、シール液体を同様に供給した。
【0062】ヘッド10を用いてインク吐出の様子を拡
大観察した。シール液体20が配置された状態で、吐出
手段であるヒータ16に15Vの電圧を6μsの時間パ
ルス状に印加して、インク吐出口12からインクを吐出
させたところ、安定してインク滴が吐出する様子が観察
された。
【0063】この条件で、記録紙を送る機構を備えた記
録装置に、シール液体20の配置されたヘッド10を取
り付けて、常温(気温25℃、相対湿度50%)の部屋
で画像の印字を行い、印字された画像を肉眼で観察し
た。形成された画像は、かすれなどの印字欠陥がなく、
鮮明な画像であった。隣接するインク吐出口12からイ
ンク22を同じに吐出させて印字した部分でも、ドット
の乱れはなく、クロストークは発生していなかった。印
字終了後、再び前記方法によりシール液体20を配置し
た。また、印字開始時に、インク吐出数10ドット分を
吸収体上に受けて、印字に使用しないようにしたとこ
ろ、画像形成初期の一部分にごくわずかに観察された画
像濃度の低下が改善され、より高画質の画像が得られ
た。
【0064】シール液体20が配置されたヘッド10を
取り付けた記録装置を、低温環境(気温5℃、相対湿度
30%)の下に24時間放置した後、低温環境下で、印
字テストを行った。先の印字テストと同様に鮮明な画像
が得られた。印字された画像を肉眼で観察したところ、
常温での印字テストとの差は見られず、鮮明な画像が記
録されていた。
【0065】シール液体20の配置されたヘッド10を
取り付けた記録装置を、気温25℃、相対湿度30%R
Hの環境に30日間放置した。その後、通常のインクジ
ェット記録装置のメンテナンス動作は一切行わずに、印
字テストを行って出力画像を観察した。インク吐出口1
2に目詰まりによる吐出不良は発生しておらず、印字さ
れた画像にはドットの乱れもなく、放置前と同じく鮮明
な画像が記録されていた。なお、シール液体を配置しな
い以外は、ヘッド10と同様のヘッドを同じ条件で30
日間放置した後、印字テストを行ってみたが、半分以上
のインク吐出口で目詰まりが発生しており、部分的にし
か印字することができなかった。
【0066】また、ヘッド10を印字せずに印字装置へ
の脱着を20回繰り返して、ヘッドへ機械的な衝撃を加
えた後、インク吐出口12のインク22とシール液体2
0との界面の状況を拡大観察した。前記操作を行った後
も、インク22とシール液体20との界面Sは、撥イン
ク親シール液体性層14bの境界部に位置しており、シ
ール液体20内へのインク22の溢れ出しや、インク吐
出口12周囲へのインク22の付着も発生していなかっ
た。
【0067】[実施例2]図5と同様の構成のヘッド1
0’を作製した。実施例1で使用したノズル板14(穿
孔前)を、不活性ガス雰囲気中に配置し、ポリテトラフ
ルオロエチレン樹脂をターゲットとし、イオンビームス
パッタリングを行い、ノズル板14上に0.5μmの厚
さで堆積させ、撥シール液体性層14c(臨界表面張力
18mN/m)を形成した。次に、YAGレーザーの加
工機を用い、高調波を切り替えて基板14a側から穿孔
した。Ni基板14aは波長535nmのレーサ光で、
撥シール液体性層14cおよび撥インク親シール液体性
層14bは波長355nmのレーザ光で穿孔した。この
様にして、169μmピッチで32個のインク吐出口1
2が一列に配置されたノズル板14’を作製した。
【0068】ノズル板14に代えて、ノズル板14’を
用いた以外は、実施例1と同様にして、ヘッド10’を
作製した。
【0069】実施例1と同様に、インクジェット記録装
置のバキュームによりインク22を充填後、シール液体
20を含ませた発泡ポリウレタンスポンジをノズル板1
4’表面(撥シール液体性層14c)に押し当てながら
移動(移動速度は約0.2m/s)させた。その結果、
ノズル板14’の表面上にはシール液体20はほとんど
残っておらず、余剰のシール液体20を除去する作業を
省略できた。その結果、吐出室16に露出しているイン
ク22上には、インク吐出口12内部に配置されたシー
ル液体20の膜が形成され、シール液体20は、各イン
ク吐出口12ごとに仕切られていた。シール液体20は
凹メニスカスを形成しているが、インク吐出口12の中
央部において測定されるインク表面からの厚さは、20
μmであった。一連の印字操作が終了した後に再び、シ
ール液体を同様に供給した。
【0070】ヘッド10’について、実施例1のヘッド
10と同様の前記評価を行ったところ、ヘッド10と同
様に、ヘッド10’の性能は優れていた。さらに、ヘッ
ド10’を印字せずに印字装置への脱着を20回繰り返
して、ヘッドへ機械的な衝撃を加えた後、インク吐出口
12のインク22とシール液体20との界面の状況を拡
大観察した。前記操作を行った後も、インク22とシー
ル液体20との界面Sは、撥インク親シール液体性層1
4bの境界部に位置しており、シール液体20内へのイ
ンク22の溢れ出しや、インク吐出口12周囲へのイン
ク22の付着も発生していなかった。また、シール液体
20はインク吐出口12内部に位置し、インク吐出口1
2周囲へのシール液体20の付着は発生しておらず、い
ずれのインク吐出口12にも、シール液体20の減少は
認められなかった。
【0071】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、長期
休止後であっても目詰まりが発生せず、しかも、吐出口
のシール液体が区切られた状態であるので、吐出時の抵
抗を低くすることができる。このため、シール液体の粘
度が上昇するような低温の環境下でも、吐出不良が発生
せず、鮮明な画像を印字することができる。また、本発
明によれば、吐出時の抵抗が低いので、シール液体を厚
くしたり粘度の高いシール液体を用いた場合でも、目詰
まりを防止する性能と吐出性能との両立が可能になり、
より長期間の目詰まりを防止するようなインクジェット
ヘッドやインクジェット記録装置の設計も可能になる。
【0072】また、長期休止後であっても目詰まりが発
生しないので、必要時にただちにインク吐出動作を行う
ことが可能となり、長期休止後のメンテナンス工程を軽
減あるいは省略することができる。このため、記録装置
の小型化、低コスト化が可能になるほか、長期休止後の
メンテナンスにより発生していた印字前の待ち時間やメ
ンテナンスによる騒音を低減でき、大量のインク廃棄に
伴うランニングコストの上昇を抑えることも可能にな
る。
【0073】さらに、吐出口ごとにシール液体が区切ら
れているので、シール液体を通じて隣接のインク吐出口
のシール液体に吐出時のシール液体の挙動の影響を及ぼ
すことが無く、クロストークによる印字不良が発生せ
ず、高画質の印字が可能である。
【0074】撥インク親シール液体性層を用いて吐出口
にシール液体の層を保持するので、インクとシール液体
の界面とを確実に維持できる。印字装置に振動や衝撃が
加わった場合でも、インクがシール液体の層内へあふれ
だしてシール液体保持機構をインクで汚染するという問
題が発生せず、信頼性が向上する。
【0075】さらに、撥インク親シール液体性層がヘッ
ド本体と一体の構成であるので、高精度の吐出口の形成
が可能であり、その結果、高画質のインクジェット記録
ヘッドを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェット記録ヘッドの一実施
形態を示す概略断面図である。
【図2】 シール液体を供給する方法の一例を説明する
のに用いた図である。
【図3】 本発明のインクジェット記録ヘッドの作製方
法の一例を説明するのに用いた図である。
【図4】 本発明のインクジェット記録ヘッドの作製方
法の一例を説明するのに用いた図である。
【図5】 本発明のインクジェット記録ヘッドの他の実
施形態を示す概略断面図である。
【図6】 本発明のインクジェット記録ヘッドの作製方
法の一例を説明するのに用いた図である。
【図7】 本発明のインクジェット記録ヘッドの作製方
法の一例を説明するのに用いた図である。
【符号の説明】
10 インクジェット記録ヘッド 12 インク吐出口 14 ノズル板 14a 基板 14b 撥インク親シール液体性層 14c 撥シール液体性層 16 吐出室 18 吐出手段 20 シール液体 22 インク 24 シール液体供給部材 26 シール液体除去部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平潟 進 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 佐藤 博昭 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 末光 裕治 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 長谷部 恵 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 毛利 哲 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA20 EA26 FA03 HA24 2C057 AF34 AF40 AF61 AF72 AF93 AG07 AG12 AG46 AP02 AP13 AP23 AP25 AP59 AP60 AQ03 BA04 BA13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク吐出口と、該インク吐出口に連通
    する吐出室と、前記インク吐出口をシールするシール液
    体と、画像信号に応じて前記インク吐出口からインクを
    吐出するインク吐出手段と、前記インク吐出口を有する
    ノズル板とを備え、 前記ノズル板が、一部が前記吐出室を形成している基板
    上に、撥インク親シール液体性層を積層した構造を有
    し、且つ、前記撥インク親シール液体性層を前記基板上
    に形成した後、前記吐出口を穿孔により形成してなるイ
    ンクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 撥インク親シール液体性層の表面エネル
    ギが、インク吐出口から吐出されるインクの表面エネル
    ギ未満で、且つ、シール液体の表面エネルギ以上である
    請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 撥インク親シール液体性層が、撥インク
    親シール液体性の樹脂層を基板上に貼り合わせる工程に
    より形成されてなる請求項1または請求項2に記載のイ
    ンクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 撥インク親シール液体性層が、基板上に
    撥インク親シール液体性を有する材料を含有する塗布液
    を塗布して塗膜を形成する塗布工程と、該塗膜を硬化さ
    せる硬化工程を含む工程により形成されてなる請求項1
    または請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 ノズル板が、撥インク親シール液体性層
    上に撥シール液体性層を有し、前記基板上に、前記撥イ
    ンク親シール液体性層と前記撥シール液体性層を形成し
    た後、前記吐出口を穿孔により形成してなる請求項1か
    ら請求項4までのいずれか1項に記載のインクジェット
    記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 撥シール液体性層の表面エネルギが、シ
    ール液体の表面エネルギ未満である請求項5に記載のイ
    ンクジェット記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 吐出口がレーザー加工により穿孔されて
    なる請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の
    インクジェット記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 撥インク親シール液体性層の層厚が、シ
    ール液体の層厚と実質的に同一である請求項1から請求
    項7までのいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘ
    ッド。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8までのいずれか1
    項に記載のインクジェット記録ヘッドと、前記インクジ
    ェット記録ヘッドにシール液体を供給する供給手段とを
    備えたインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 供給手段が、シール液体を供給した
    後、余剰のシール液体を除去してインク吐出口にシール
    液体を配置する手段である請求項9に記載のインクジェ
    ット記録装置。
JP31494799A 1999-11-05 1999-11-05 インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 Pending JP2001130000A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31494799A JP2001130000A (ja) 1999-11-05 1999-11-05 インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31494799A JP2001130000A (ja) 1999-11-05 1999-11-05 インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001130000A true JP2001130000A (ja) 2001-05-15

Family

ID=18059585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31494799A Pending JP2001130000A (ja) 1999-11-05 1999-11-05 インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001130000A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006006682A1 (ja) * 2004-07-15 2006-01-19 Ricoh Company, Ltd. 液体吐出ヘッド及びその製造方法、画像形成装置、液体吐出ヘッドのノズル部材、撥インク膜形成方法、液体吐出ヘッド、カートリッジ、及び液体吐出記録装置
JP2006051808A (ja) * 2004-07-15 2006-02-23 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッドのノズル部材、撥インク膜形成方法、インクジェットヘッド、カートリッジ、およびインクジェット記録装置
JP2006281767A (ja) * 2005-03-09 2006-10-19 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッド及びその製造方法、画像形成装置、液滴を吐出する装置、記録方法
JP2008213433A (ja) * 2007-03-08 2008-09-18 Ulvac Japan Ltd 吐出装置、吐出ヘッド、吐出ヘッドの製造方法
JP2010520080A (ja) * 2007-03-12 2010-06-10 シルバーブルック リサーチ ピーティワイ リミテッド 疎水性のインク噴射面を有する印刷ヘッドを製造する方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006006682A1 (ja) * 2004-07-15 2006-01-19 Ricoh Company, Ltd. 液体吐出ヘッド及びその製造方法、画像形成装置、液体吐出ヘッドのノズル部材、撥インク膜形成方法、液体吐出ヘッド、カートリッジ、及び液体吐出記録装置
JP2006051808A (ja) * 2004-07-15 2006-02-23 Ricoh Co Ltd インクジェットヘッドのノズル部材、撥インク膜形成方法、インクジェットヘッド、カートリッジ、およびインクジェット記録装置
US7837300B2 (en) * 2004-07-15 2010-11-23 Ricoh Company, Ltd. Liquid jet head, manufacturing method of the liquid jet head, image forming device, nozzle member of the liquid jet head, repellent ink film forming method, cartridge, and liquid jet recording device
JP2006281767A (ja) * 2005-03-09 2006-10-19 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッド及びその製造方法、画像形成装置、液滴を吐出する装置、記録方法
JP2008213433A (ja) * 2007-03-08 2008-09-18 Ulvac Japan Ltd 吐出装置、吐出ヘッド、吐出ヘッドの製造方法
JP2010520080A (ja) * 2007-03-12 2010-06-10 シルバーブルック リサーチ ピーティワイ リミテッド 疎水性のインク噴射面を有する印刷ヘッドを製造する方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3957851B2 (ja) 液体吐出方法
KR100508193B1 (ko) 잉크젯프린터노즐판
JP2000280479A (ja) 液体吐出ヘッド、該吐出ヘッドを用いた突然不吐出防止方法、および該吐出ヘッドの製造方法
US20060192808A1 (en) Printhead
JPH0952371A (ja) インクジェットヘッドおよびその製造方法
JP2006231812A (ja) 記録ヘッド及びインクジェット記録装置
JP4979453B2 (ja) インクジェットヘッドのメンテナンス装置およびインクジェットヘッドのメンテナンス方法
JP2001130000A (ja) インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置
JP4972949B2 (ja) 液滴噴射装置
JP2016055555A (ja) 液体吐出装置
JPH08230185A (ja) インクジェット装置
JP4393730B2 (ja) インクジェットヘッド
JP2007076188A (ja) 液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出ヘッド
JP2009220421A (ja) ノズルプレート、液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ及び画像形成装置
JPH1034967A (ja) インクジェット記録装置
JP2001150678A (ja) インクジェット記録ヘッド
JP2004160827A (ja) 液滴吐出ヘッド及びその製造方法、インクカートリッジ並びにインクジェット記録装置
JP2007210334A (ja) 疎水性コーティング膜の形成方法
JP2019151095A (ja) 液体吐出ヘッド、ヘッドモジュール、液体カートリッジ、液体吐出ユニットおよび液体吐出装置
JP3684870B2 (ja) インクジェット記録ヘッドおよびそれを備えたインクジェット記録装置
JP2002103632A (ja) 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット記録装置
JP4541006B2 (ja) 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2005088269A (ja) 液滴吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置
JP2017189969A (ja) ノズル板、液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置、ノズル板の製造方法
KR20090028189A (ko) 잉크 젯 프린터 헤드 및 그 제조방법