JPH11268278A - 液体吐出装置、液体吐出装置の製造方法、液体吐出装置の製造装置、及び印刷装置 - Google Patents

液体吐出装置、液体吐出装置の製造方法、液体吐出装置の製造装置、及び印刷装置

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JPH11268278A
JPH11268278A JP7403098A JP7403098A JPH11268278A JP H11268278 A JPH11268278 A JP H11268278A JP 7403098 A JP7403098 A JP 7403098A JP 7403098 A JP7403098 A JP 7403098A JP H11268278 A JPH11268278 A JP H11268278A
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JP
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liquid
opening
gas
edge
coating layer
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Application number
JP7403098A
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English (en)
Inventor
Junichi Aizawa
淳一 相澤
Hiroshi Fukumoto
宏 福本
Yukihisa Tasai
幸久 太歳
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撥水処理層の耐久性を高めつつ、かつノズル
の穴をレジストで充填する必要がない工程で、インクを
安定して吐出させるノズルを提供する。 【解決手段】 ノズル10の内面100bは親水性であ
り、z方向に垂直な平面に対してエッジ100cにおい
て角度αをなしている。またノズル10はその表面10
0a上に、例えばテフロン樹脂を主成分とする撥水性の
コーティング層101を備えている。コーティング層1
01はz方向に垂直な平面に対してエッジ100cにお
いて角度βをなしている。但し、角度α,β共に、0°
よりも大きく、90°よりも小さい。角度βが90°よ
りも小さいので、エッジ100cにおいてコーティング
層101はテーパ状を呈している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インクジェット
型のプリンタ及びそのヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットヘッドのノズルからイン
クを安定して吐出させるため、インクの液面をノズルの
出口(開口部)においてしっかりと保持することが望ま
しい。かかる要求に応えるため、ノズルの出口の表面に
おけるインクの接触角を、ノズルの内面におけるインク
の接触角よりも大きくすることができる。かかる接触角
の差異を実現するため、ノズルの出口の表面に、例えば
テフロン樹脂等の撥水処理層を設けて撥水処理を行うこ
とができる。
【0003】図31は従来のインクジェットヘッドのノ
ズルの構成を概念的に例示する断面図である。ノズル2
00の出口の表面200aには、内面200bよりも接
触角を高めるための撥水処理層201が設けられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】インクジェットヘッド
の清掃は、ノズルの出口がワイパーブレード300を用
いて拭き取られることによって行われる。撥水処理のた
めに設けられた撥水処理層201には、この拭き取りの
際に剥離し易い等、耐久性が弱かった。特にノズルの出
口のエッジ200cから剥離し易い。
【0005】かかる問題点を解決するため、例えば特開
昭61−141565号公報に開示されるように、撥水
処理層201を設ける前に表面200aに前処理を行う
ことが提案されている。あるいは特開平1−28056
6号公報に開示されるように、撥水処理層を多層構造と
することも提案されている。これらは撥水処理層がノズ
ルに密着性良く設けられることを意図していると考えら
れる。
【0006】しかしこれらの提案を採用しても、撥水処
理剤を塗布する際にこれがノズルの穴に入り込んでしま
うことが防止できない。これを防止するためには例えば
ノズルの穴をレジスト等で充填しておき、その後に撥水
処理剤を塗布して、更にその後にレジストを除去すると
いう繁雑な工程が必要となる。
【0007】本発明はこれらの問題を解決するためにな
されたもので、撥水処理層の耐久性を高めつつ、かつノ
ズルの穴をレジストで充填する必要がない工程で、イン
クを安定して吐出させるノズルを提供する事を目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明のうち請求項1
にかかるものは、液体が吐出される方向に対して垂直な
平面内に存在する開口部の輪郭を規定するエッジと、前
記エッジに対して0°よりも大きく90°よりも小さい
第1の角度で交わり、前記液体を格納する内面と、前記
エッジに対して0°よりも大きく90°よりも小さい第
2の角度で交わり、前記内面よりも前記液体に対する濡
れ性が低い表面とを備える液体吐出装置である。
【0009】この発明のうち請求項2にかかるものは、
請求項1記載の液体吐出装置であって、前記内面を有す
る第1層と、前記表面を有する第2層とを更に備え、前
記第1層と前記第2層との境界は、前記開口部が存在す
る前記平面に関し、前記内面と反対側に存在する。
【0010】この発明のうち請求項3にかかるものは、
(a)液体が吐出される方向に対して垂直な平面内に存
在する開口部のエッジを規定する表面を有する本体を準
備する工程と、(b)前記方向に平行に前記開口部から
ガスを噴出させつつ、前記表面に対して前記方向と反平
行に、前記液体に対する濡れ性を低下させる処理剤を吹
き付ける工程と(c)前記工程(b)の後、前記処理剤
を吹き付けることなく前記工程(b)よりも弱く前記ガ
スを前記開口部から前記方向に平行に噴出させる工程と
を備える液体吐出装置の製造方法である。
【0011】この発明のうち請求項4にかかるものは、
請求項3記載の液体吐出装置の製造方法であって、前記
工程(c)は少なくとも、前記処理剤に対する焼成工程
において実行される。
【0012】この発明のうち請求項5にかかるものは、
請求項4記載の液体吐出装置の製造方法であって、前記
焼成工程において実行される工程(c)において、前記
ガスの温度が前記処理剤の溶融温度以上に設定される。
【0013】この発明のうち請求項6にかかるものは、
(a)液体が吐出される方向に対して垂直な平面内に存
在する開口部のエッジを規定する表面を有する本体を準
備する工程と、(b)前記方向に平行に前記開口部から
第1のガスを噴出させ、且つ前記表面に対して前記方向
と反平行に第2のガスを吹き付けつつ、前記液体に対す
る濡れ性を低下させる処理剤を前記表面に供給する工程
とを備える液体吐出装置の製造方法である。
【0014】この発明のうち請求項7にかかるものは、
請求項6記載の液体吐出装置の製造方法であって、前記
第2のガスは前記表面に対してスキャンしつつ吹き付け
られる。
【0015】この発明のうち請求項8にかかるものは、
(a)液体が吐出される方向に対して垂直な平面内に存
在する開口部のエッジを規定する表面を有する本体を準
備する工程と、(b)前記表面に対して電解研磨を施す
工程と、(c)前記表面に対して前記液体に対する濡れ
性を低下させる処理剤を供給する工程とを備える液体吐
出装置の製造方法である。
【0016】この発明のうち請求項9にかかるものは、
請求項8記載の液体吐出装置の製造方法であって、前記
本体は前記エッジにおいて前記表面と交差する内面を更
に有し、前記工程(b)において、前記本体のうち、前
記表面と反対側には保護テープが貼られる。
【0017】この発明のうち請求項10にかかるもの
は、請求項3または6に記載の液体吐出装置の製造方法
であって、前記処理剤は、前記処理剤を乾燥させる工程
を挟んで複数回に分けて供給される。
【0018】この発明のうち請求項11にかかるもの
は、液体が吐出される方向に対して垂直な平面内に存在
する開口部のエッジを規定する表面を有する本体を、前
記表面が上方に向くように載置し、前記開口部と連通す
る内部空間を有する基台と、前記表面に対して前記液体
に対する濡れ性を低下させる処理剤を供給する処理剤供
給ノズルと、前記表面に対して気流を与える噴出口とを
備える液体吐出装置の製造装置である。
【0019】この発明のうち請求項12にかかるもの
は、請求項11記載の液体吐出装置の製造装置であっ
て、前記噴出口は、前記表面上をスキャンしつつ前記気
流を与える。
【0020】この発明のうち請求項13にかかるもの
は、請求項11記載の液体吐出装置の製造装置であっ
て、前記開口部を露呈させつつ前記表面の周辺を囲む押
さえ板を更に備える。
【0021】この発明のうち請求項14にかかるもの
は、請求項13記載の液体吐出装置の製造装置であっ
て、前記押さえ板は、前記表面との境界近傍に、前記表
面の中央から周辺に向かうにつれて厚さが増大するテー
パ部を有する。
【0022】この発明のうち請求項15にかかるもの
は、請求項1又は請求項2に記載された液体吐出装置
と、前記開口部に対向して設けられる用紙を前記開口部
に対して相対的に移動させる移動機構とを備え、前記液
体を前記用紙に被着させることによって前記用紙に印刷
する印刷装置である。
【0023】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施の形態1にかかるノズル10の出口近傍の構造を概念
的に図示する断面図である。ノズル10は表面100a
と内面100bとを有する本体100を備えている。表
面100aと内面100bとの交線として得られるエッ
ジ100c(図1は断面図であるので、ここでは点とし
て描かれている)は、インク11の出口たる開口部10
0dの輪郭を決定している。インク11はこの開口部1
00dから、図中矢印で示されたz方向へと吐出され
る。
【0024】ノズル10の内面100bは親水性であ
り、z方向に垂直な平面(本実施の形態では表面100
aと一致)に対してエッジ100cにおいて第1の角度
αをなして交差している。但しここで角度αは、内面1
00bから内面100bの露出しない側へ向かってz方
向に垂直な平面へ至る経路で測定される角度として定義
される。またノズル10はその表面100a上に、例え
ばテフロン樹脂を主成分とする撥水性のコーティング層
101を備えている。つまり、コーティング層101は
内面100bよりもインクに対する濡れ性が低い。
【0025】コーティング層101はz方向に垂直な平
面に対してエッジ100cにおいて第2の角度βをなし
て交差している。但しここで角度βは、コーティング層
101の表面からコーティング層101が露出しない側
へ向かってz方向に垂直な平面へ至る経路で測定される
角度として定義される。ここで角度α,β共に、0°よ
りも大きく、90°よりも小さい。角度βが90°より
も小さいので、エッジ100cにおいてコーティング層
101はテーパ状を呈している。よってノズル10の清
掃の際に、その開口部100d近傍がワイパーブレード
300を用いて拭き取られても、拭き取りの際にエッジ
100c近傍にかかる圧力は従来よりも低くでき、コー
ティング層101が剥離する事を抑制する事ができる。
つまりコーティング層101の耐久性を向上させ、長期
間にわたって安定してインク11を吐出することができ
る。
【0026】例えば特開昭62−59047号公報には
ノズル孔近辺で丸みを帯びた断面を呈する撥水性樹脂が
開示されているが、ノズル孔のエッジにおいてテーパ状
となってはおらず、拭き取りに際しての上記効果が得ら
れるとは限らない。更に、角度βは0°よりも大きいの
で、角度αが90°よりも小さい事と相俟って、次に述
べる特有の効果が得られる。
【0027】図2は、吐出されるインク11のz方向に
垂直な平面に対するメニスカス角θmと、インク11に
与えられる圧力Psとの関係を、角度αをパラメータと
して示すグラフである。例えばα=90°の場合、メニ
スカス角θmを30°以下に抑制しようとするならば、
インク11には2000Paを越える圧力Psを印加で
きない。但し、このグラフは角度βが0°の場合であっ
て、いわば図1においてコーティング層101を設ける
ことなく、表面100aの表面が撥水性である場合に相
当する。あるいはコーティング層101の厚さが無視で
きる場合に相当する。
【0028】吐出されるインク11の大きさを精度良く
制御するためには、インク11がノズルの開口部100
dから膨らんでコーティング層101に接触しない事が
望ましい。コーティング層101に影響されないように
するためである。かかる要求に応える為にはメニスカス
角θmを90°よりも小さく設定する必要がある。その
一方、インク11を吐出するためには、メニスカス角θ
mを0°よりも大きくし、かつ圧力Psをも大きくし得
ることが望ましい。
【0029】従って、グラフから明白なように、0°<
θm<90°において圧力Psを大きく設定するために
は、角度αは小さい方が望ましい。特にα<90°であ
れば、θm=90°の近傍で印加しうる圧力Psに殆ど
差が無いのに対して、α=105°では圧力Psが著し
く小さくなる。以上のことから角度αは90°未満であ
ることがのぞましい。ノズル10の構造上、角度αは正
であることが前提であるから、上述のように角度αは0
°よりも大きく、90°よりも小さく設定される。
【0030】また、特にインク11を霧状に吐出させた
い場合には開口部100dにおいてキャピラリ波(capi
llary wave)を立たせる必要があるが、その場合に望ま
れるメニスカス角θmは15°〜75°程度である。こ
の範囲のメニスカス角θmにおいて圧力Psを大きく取
り得る範囲が広くなるのは、45°<α<75°の場合
であることがわかる。とりわけα=60°の場合が最も
望ましい。
【0031】さて、図2に示される性質に対して角度β
は、インク11のうち開口部100dから突出した部分
の液面を内面100b側へと押し戻す効果がある。詳細
な機構は不明であるが、インク11が開口部100dか
ら膨らんでコーティング層101に近づかない状態で
は、メニスカス角θmを定義する基準となる面、即ちz
方向に垂直な面が、角度βの増大に伴って実質的に内面
100b側へと向かう方向へと傾くためであると考えら
れる。つまり、図1において示された角度θoが、図2
にいうθmに相当すると考えられる。
【0032】以上の事から、β>0°に設定する事によ
って、図1において示される見かけ上のメニスカス角θ
mを小さくし、吐出されるインク11の液滴の径を細か
く制御することを可能にするといえる。
【0033】単にα<90°である構造のノズルは、例
えば特開昭48−28705号公報にも開示されてい
る。しかし、エッジ100cにおいて、インク11の吐
出方向に対して垂直な面と角度βをなすコーティング層
101との相互作用により、メニスカス角を見かけ上抑
制する技術については開示されていない。
【0034】以上のように実施の形態1にかかるノズル
によれば、メニスカスの盛り上がりを不必要に大きくす
る事無く、大きな圧力でインクを吐出することができ
る。
【0035】実施の形態2.図3は本発明の実施の形態
2にかかるノズル20の出口近傍の構造を概念的に図示
する断面図である。ノズル20は表面102aと内面1
02bとを有する本体102を備えている。表面102
aと内面102bとの交線として得られるエッジ102
c(図2は断面図であるので、ここでは点として描かれ
ている)は、インク11の出口たる開口部102dの輪
郭を決定している。インク11はこの開口部102dか
ら、図中矢印で示されたz方向へと吐出される。
【0036】ノズル20の内面102bは親水性であ
り、z方向に垂直な平面に対してエッジ102cにおい
て角度αをなしている。またノズル20はその表面10
2a上に、撥水性のコーティング層103を備えてい
る。コーティング層103はz方向に垂直な平面に対し
てエッジ102cにおいて角度βをなしている。
【0037】実施の形態2において実施の形態1と異な
るのは、z方向に垂直な平面が表面102aとは一致せ
ず、従って本体102のエッジ102cにおける角度α
oは、インク11の吐出に関係する角度αよりも大きい
という点である。
【0038】換言すれば、実施の形態2のように、開口
部102dが存在する平面よりも、本体102とコーテ
ィング層103との境界をz方向側(内面102bと反
対側)に設定すれば、本体102を加工する際にエッジ
102cにおいて鋭い加工を施さなくても、見かけ上角
度αを小さく抑制する事ができ、液滴の径に関しては実
施の形態1と同じ効果を得ることができる。実施の形態
1に示された効果は、撥水性を有する表面(実施の形態
1で言えばコーティング層101の表面)と、開口部に
おける平面と、内面と、インクの吐出方向との関係のみ
から導かれるからである。
【0039】また別の観点からみれば、コーティング層
103の厚さを厚くしなくても、つまりコーティング層
103が表面102aとなす角度βoが小さくても、見
かけ上角度βを大きくすることができるということでも
ある。
【0040】図4乃至図6は、図3の構造のエッジ10
2c近傍を拡大した断面図である。エッジ102c近傍
における表面102aは、図4に示されるようにまっす
ぐでもよいし、図5に示されるように上に凸でもよい
し、図6に示されるように下に凸でもよい。
【0041】実施の形態3.実施の形態3は実施の形態
1で示されたノズル10を製造する方法を示す。図7は
実施の形態3にかかるノズル10の製造方法を概念的に
示す断面図である。まず、表面100a及び内面100
bを有する本体100を準備し、z方向(即ちインクの
吐出する方向)に平行に、空気、或いは窒素ガスなどの
ガス51をガス導入部511から開口部100dを介し
て噴出させる。一方、表面100a側へ撥水処理剤52
をz方向とは反平行に、例えばスプレー521によって
吹き付ける。ガス51は撥水処理剤52と反応しない性
質の材料が望ましい。
【0042】撥水処理剤52は、開口部100dから離
れた位置ではガス51の噴出の影響を受けずに表面10
0aに付着するが、開口部100dに近づくほどガス5
1の噴出の影響を受け、表面100aに付着する量は減
少する。この故に、図1に示されたような開口部100
dから遠ざかるに従って厚みが増すコーティング層10
1を形成する事ができる。
【0043】しかも、開口部100dから噴出されるガ
ス51に阻止されて撥水処理剤52は殆ど開口部100
dを通過せず、従って撥水処理剤52は内面100bに
は殆ど付着せず、開口部100dを詰まらせる事もな
い。従って従来必要であった、撥水処理剤の塗布前にノ
ズルの孔をレジストで塞ぎ、撥水処理剤の塗布後にレジ
ストを除去する、という繁雑な工程を必要とする事もな
い。
【0044】例えば特開平7−314693号公報や、
特開昭56−21862号公報には、撥水処理剤を吹き
付けるのではなく、塗布する場合においてノズルの開口
部からガスを噴射させる技術も記載されている。しか
し、以下の理由によりガスをノズルの開口部から噴出さ
せる場合には、撥水処理剤を塗布するよりも吹き付ける
方が適切である。
【0045】図8及び図9はガスをノズルの開口部から
噴出させつつ撥水処理剤を塗布する場合の問題点を示す
断面図である。いずれの場合も塗布されたコーティング
層101を本体100へと押さえる力が殆ど働かない。
そのためガス51の噴出によって、図8では開口部10
0d近傍でコーティング層101がガス51の噴出方向
へと剥離し、図9ではコーティング層101にバリが生
じている。本発明ではガス51の噴出方向とは逆向きに
撥水処理剤52を本体100へ向かって吹き付けるの
で、これらの事態を回避する事ができる。
【0046】図10乃至図13はガス51の噴出の強さ
と、撥水処理剤52の吹き付けの強さの関係が異なるこ
とによって得られるバリエーションを示す断面図であ
る。図10は、図11に示された場合と比較してガス5
1の噴出の強さを強く、撥水処理剤52の吹き付けの強
さも強くした場合を示している。このような強度の差異
に因って、コーティング層101の厚さは図10におけ
る場合よりも図11における場合の方が厚くなる。そし
てコーティング層101の厚さが厚いほど、角度βは大
きく採ることができる。
【0047】図12は撥水処理剤52の吹き付けの強さ
が、開口部100d近傍において強く、開口部100d
から離れた位置では弱く設定された場合である。また図
13は撥水処理剤52の吹き付けの強さが、開口部10
0d近傍において弱く、開口部100dから離れた位置
では強く設定された場合である。図12に示された場合
ではコーティング層101の上面が開口部100dの周
辺で下に凸の形状を呈し、図13に示された場合ではコ
ーティング層101が開口部100dの周辺で局所的に
厚く盛り上がっている形状を呈する。
【0048】なお、撥水処理剤52の吹き付けが終了し
て、コーティング層101を乾燥させる場合にも開口部
100dからガス51を噴出させておくことが望まし
い。図14は乾燥時におけるガス51の役割を示す断面
図である。一般に撥水処理剤52自体は流動性があり、
撥水処理剤52が本体100に吹き付けられた直後に得
られるコーティング層101は、乾燥工程においてその
厚さを均一にする方向に流動する傾向がある。これでは
開口部100d近傍での角度βを大きくすることができ
ない。
【0049】そこで、乾燥工程においてもガス51を開
口部100dから噴出させてコーティング層101の上
方(本体100と反対側)に対流53を生じさせる。こ
の対流53はコーティング層101を開口部100dへ
と寄せ集める機能を果たすので、乾燥工程において角度
βが低下することが抑制される。
【0050】但し、図8や図9に示されたようなコーテ
ィング層101の剥離、バリの発生を抑制するために、
撥水処理剤52を吹き付けていない場合のガス51の噴
出の強さは、撥水処理剤52を吹き付けている場合より
も弱くすることが望ましい。
【0051】かかる対流53の発生は乾燥工程において
のみ望まれるとは限らない。例えばピンホールの少ない
コーティング層101を得るためには溶融粘度が低く、
溶融時の流動性が大きい撥水処理剤52が望まれる。
【0052】一般的にコーティング層101を本体10
0に密着させるためには焼成工程が必要とされる。例え
ば図15のようにコーティング層101がエッジ100
c近傍で欠落していた場合に、コーティング層101が
そのままの形状で乾燥・焼成工程を施されると、インク
11の液滴は不要に大きく膨らんでしまう。そこで焼成
温度において溶融流動性に優れた撥水処理剤52を採用
すれば、焼成工程でコーティング層101がエッジ10
0c近傍の表面100aを覆うことができる。そしてか
かる作用は上記対流53を起こす事で容易となる。よっ
て焼成工程においても、ガス51を開口部100dから
噴出させておくことが望ましい。
【0053】この場合、ガス51の温度を撥水処理剤5
2の溶融温度以上に設定すれば、ガス51によって撥水
処理剤52に熱を与えて焼成を行うことができる。こう
すればノズル10,20を炉に入れて焼成する場合と比
較して簡単な設備で、しかも迅速に焼成を行うことがで
きる。
【0054】なお、ガス51の噴出については実施の形
態4にて後述する基台を採用する事もできる。
【0055】実施の形態4.実施の形態3において説明
されたように、撥水処理剤52を塗布するのではなく、
吹き付けることによってガス51の噴出に対向してコー
ティング層101の剥離やバリの発生が抑制された。し
かし、必ずしも撥水処理剤52を吹き付けなくても実施
の形態3の効果を得る事ができる。端的にいえば、撥水
処理剤52を供給する一方、別途にガス流をガス51の
噴出に対向して与えればよい。
【0056】図16は本発明の実施の形態4にかかるノ
ズルの製造方法を概念的に図示する断面図である。開口
された本体100は、その表面100aが上方になるよ
うに基台81上に載置され、さらに表面100aはその
周辺を押さえ板82によって押さえられる。図17は図
16の開口部100d近傍を拡大した断面図である。
【0057】図18は表面100aと押さえ板82との
位置関係を示す斜視図である。押さえ板82は表面10
0aとの境界近傍にテーパ部82aを有しており、テー
パ部82の形状はその断面が図19〜図21に例示され
るように、直線状であっても上に凸であっても、上に凹
であってもよい。いずれにしても表面100aの中央か
ら周辺に向かうにつれて、テーパ部82aの厚さが増大
する。
【0058】基台81にはガス導入口81aが設けられ
ており、ここからガス51が基台81の内部空間81b
へと導入される。本体100は、その内面100bが内
部空間81bに露呈するようにして基台81と押さえ板
82に挟まれており、開口部100dは内部空間81b
と連通する。従って、内部空間81bから開口部100
dを通ってガス51が上方へと噴出する。
【0059】一方、表面100aには撥水処理剤供給ノ
ズル52aから撥水処理剤52が押さえ板82が囲む表
面100aへと、例えば滴下されて供給される。滴下さ
れた撥水処理剤52は表面100a上に溜まろうとする
が、ガス噴出口52bから窒素など撥水処理剤52と反
応しないガス52cが供給されるので、撥水処理剤52
は表面100aの周辺部へと流される。テーパ部82a
はガス52cで吹き飛ばされる過剰な撥水処理剤52を
円滑に表面100aから押さえ板82へと移動させ、し
かも表面100aと押さえ板82との境界部分に残るこ
とも抑制できる。
【0060】このように撥水処理剤52を吹き付けずに
供給する場合でも、ガス52cによって図8や図9に示
された不都合を回避しつつ、開口部100dへの撥水処
理剤52の侵入を抑制する事ができる。また、乾燥し難
い状態で撥水処理剤52が供給されるので、コーティン
グ層101を厚く設け易く、特に揮発性の高い撥水処理
剤52を採用する際に有利である。
【0061】本実施の形態ではガス52cと撥水処理剤
52とが独立して制御できる。従って、例えば図22に
示すように、撥水処理剤52を供給せずにガス52cを
表面100aに供給する事ができる。これにより乾燥時
間を短縮する事ができる。ガス52cの温度を上昇させ
れば、より一層迅速にコーティング層101を乾燥させ
ることができる。
【0062】実施の形態5.実施の形態4において、ガ
ス52cを表面100aの全面にわたって同時に吹き付
ける必要はない。端的に言えば、ガス52cを表面10
0a上にスキャンさせればよい。
【0063】図23乃至図25は本発明の実施の形態5
にかかるノズルの製造方法を概念的に工程順に図示する
断面図である。図23において、実施の形態4と同様に
して本体100が基台81の上に載置され、かつ押さえ
板82で押さえられている。そして撥水処理剤供給ノズ
ル52aから撥水処理剤52が表面100aに供給され
る。この際、ガス51がガス導入口81aを介して内部
空間81bに送り込まれ、開口部から上方へと噴出す
る。従ってノズルが撥水処理剤52によって塞がれるこ
とはない。またガス噴出口52bはガス52cを噴出す
ることなく待機している。撥水処理剤52は押さえ板8
2で囲まれた表面100aの全体に広がって供給され
る。
【0064】その後、ガス51の噴出を維持したまま、
撥水処理剤供給ノズル52aからの撥水処理剤52の供
給が停止される一方、ガス噴出口52bがガス52cを
表面100aに向けて供給しつつ図中左から右へと移動
する(図24)。これにより、表面100a上に溜まっ
た撥水処理剤52の多くは吹き飛ばされ、薄く残った撥
水処理剤52がコーティング層101として設けられ
る。このようにガス52cを噴出しつつガス噴出口52
bが左右に移動することにより、図25に示されるよう
に表面100a上にはコーティング層101が均一に形
成され、かつ迅速に乾燥される。但し、「均一」とはい
え、開口部近傍では実施の形態1で示された形状のコー
ティング層101を得る事ができるのは言うまでもな
い。
【0065】ガス51,52cの強さ、ガス噴出口52
bの移動速度や往復回数、撥水処理剤52の供給量など
を調整する事により、コーティング層101の形状や厚
さを制御する事ができる。
【0066】実施の形態6.実施の形態6は実施の形態
2で示された本体102を製造する方法を示す。図26
及び図27は実施の形態6にかかる本体102の製造方
法を概念的に工程順に示す断面図である。
【0067】まず図26に示されるように、表面100
aとは反対側から本体100に、例えばポリイミドから
なる保護テープ73を貼る。次に保護テープ73が貼ら
れた本体100及びグランド電極71を共通の電解漕に
浸す。この電解漕には燐酸系の電解研磨用の溶液が溜め
られている。かかる状態で、グランド電極71に対して
高い電位を本体100に印加することにより、本体10
0に対して電解研磨を施すことができる。
【0068】一般に電解研磨を行うと、尖った箇所の先
端部分の角度は鈍くなるので、本体100は、図3〜図
6に示されるように表面102aがノズル20の内面に
向かって落ち込んだエッジ102cを持つ本体102へ
と加工される。しかも、電解研磨が行われた面は粗度が
大きくなるので、表面100aに対して撥水処理剤52
が馴染み易くなり、またコーティング層101が一層密
着し易くなり、耐久性が向上する。
【0069】保護テープ73は開口部100dを介して
本体100の内面100bへと溶液が侵入しないために
用いられる。これによって内面100bが削られ角度α
が変化するのが回避される。
【0070】実施の形態7.図28及び図29は本発明
の実施の形態7にかかるノズルの製造方法を概念的に工
程順に図示する断面図である。図28において、まず本
体100の表面100aに対し、実施の形態3〜5で示
された方法によって撥水処理剤を供給し、乾燥させてコ
ーティング層101aを形成する。そして焼成工程を施
すことなく、引き続いて撥水処理剤をコーティング層1
01a上に供給し、乾燥させてコーティング層101b
を形成する。そしてコーティング層101a,101b
に対して一度に焼成工程を施し、コーティング層101
を得る。
【0071】所定の厚さのコーティング層101を得る
ために一度に多量の撥水処理剤を表面100aに供給す
ると、図14に示されるような対流53の作用によって
開口部100d近傍のコーティング層101の厚さが局
所的に厚くなる場合がある。この場合、コーティング層
101の材料となる撥水処理剤の性質に依っては、コー
ティング層101の厚さを制御する事が容易でないこと
もある。従って、一度に多量の撥水処理剤を供給するよ
りも、複数回に分けて供給し、その都度乾燥工程を施し
て対流53から受ける影響を小さくすることが望まし
い。
【0072】即ち、実施の形態7によれば、コーティン
グ層101の厚さを制御性よく厚くできるという効果を
得ることができる。コーティング層101を厚くできれ
ば図1に示される角度βを大きくして、インク11のメ
ニスカス角を見かけ上小さくできて望ましい。
【0073】実施の形態8.図30は、上記の実施の形
態で示されたノズル10を有するヘッド30を用いたプ
リンタ装置の構造を示す概念図である。
【0074】ヘッド30に対向して、プリントされる対
象たる用紙42が矢印の向きへと走行する。この走行
は、用紙42に対してヘッド30と反対側に設けられた
上部ローラー41aと、用紙42に対してヘッド30と
同じ側に設けられた下部ローラー41bとで用紙を挟
み、ローラー41a,41bを回転させることによって
実現できる。
【0075】このようにして用紙42を走行させつつ、
ヘッド30からインク11の流れ31を所望の時間的間
隔で噴出させることにより、用紙42の走行方向に対し
て所望の線を描画できる。用紙42を走行させる代わり
にヘッド30を走行させても良いことは言うまでもな
い。勿論、ノズル10の代わりにノズル20を採用する
こともできる。
【0076】
【発明の効果】この発明のうち請求項1にかかる液体吐
出装置は、第2の角度を90°よりも小さくしたので、
開口部を清掃すべく拭き取り処理を行った場合でも破損
されにくい。しかも第1の角度を90°よりも小さくし
て、液体に大きな圧力を印加しても液体の開口部におけ
るメニスカス角を小さくし、第2の角度を0°よりも大
きくしたので開口部における液体の径を一層小さくする
ことができ、精度良く液滴の径を制御する事が可能とな
る。
【0077】この発明のうち請求項2にかかる液体吐出
装置によれば、第1層のエッジにおける角度が大きくて
も、見かけ上第1の角度を小さくすることができる。
【0078】この発明のうち請求項3にかかる液体吐出
装置の製造方法によれば、処理剤は開口部から離れた位
置ではガスの噴出の影響を受けずに表面に付着するが、
開口部に近づくほどガスの噴出の影響を受け、表面に付
着する量は減少する。この故にエッジに対して0°より
も大きく90°よりも小さい角度で交わり、液体に対す
る濡れ性が低い表面を備えた液体吐出装置を得る事がで
きる。
【0079】しかも開口部から噴出されるガスに阻止さ
れて処理剤は殆ど開口部を通過せず、従って処理剤が開
口部を詰まらせる事もない。従って、従来必要であった
処理剤の塗布前にノズルの孔をレジストで塞ぎ、処理剤
の塗布後にレジストを除去するという繁雑な工程を必要
とする事もない。
【0080】その上、処理剤を吹き付けた後もガスを噴
出させて対流を生起するので、例えば乾燥工程において
処理剤を開口部近傍に寄せ集めて、エッジに対する角度
を高める事ができる。しかも工程(b)におけるよりも
弱くガスを噴出させるので、エッジにおいて処理剤が剥
離したりバリが生じる事が抑制される。
【0081】この発明のうち請求項4にかかる液体吐出
装置の製造方法によれば、ピンホールの発生を抑制する
ために溶融時流動性の優れた処理剤を用いた場合であっ
ても、焼成工程においても開口部近傍へ処理剤を寄せ集
めることができる。
【0082】この発明のうち請求項5にかかる液体吐出
装置の製造方法によれば、ガスが与える熱によって処理
剤に対して焼成を行うことができ、炉などの設備も不要
で、且つ迅速に焼成を行うことができる。
【0083】この発明のうち請求項6にかかる液体吐出
装置の製造方法によれば、第1のガスは処理剤が開口部
を塞ぐことを防止し、第2のガスは処理剤が形成すべき
コーティング層を第1のガスが剥離させることを防止
し、かつ処理剤を迅速に乾燥させ、さらに処理剤が乾燥
し難い状態で供給されるので、コーティング層を厚く設
け易い。
【0084】この発明のうち請求項7にかかる液体吐出
装置の製造方法によれば、コーティング層を均一に形成
し易く、また乾燥を迅速に行う事ができる。
【0085】この発明のうち請求項8にかかる液体吐出
装置の製造方法によれば、電解研磨によってエッジがノ
ズル内面に向かって落ち込むので、請求項2記載の第1
層に相当する本体を得る事ができる。しかも表面が粗面
化されるので、処理剤の馴染みが良く、またこれを基礎
として生成されるコーティング層は、表面に対して強固
に付着して耐久性が向上する。
【0086】この発明のうち請求項9にかかる液体吐出
装置の製造方法によれば、内面に電解研磨が施されず、
エッジの内面が削られ、第1の角度αが変化するのを阻
止する事ができる。
【0087】この発明のうち請求項10にかかる液体吐
出装置の製造方法によれば、処理剤によって表面上に形
成されるコーティング層を制御性良く厚く形成する事が
できる。
【0088】この発明のうち請求項11にかかる液体吐
出装置の製造装置によれば、請求項6にかかる液体吐出
装置の製造方法を実現することができる。
【0089】この発明のうち請求項12にかかる液体吐
出装置の製造装置によれば、請求項7にかかる液体吐出
装置の製造方法を実現することができる。
【0090】この発明のうち請求項13にかかる液体吐
出装置の製造装置によれば、処理剤が表面上に溜めるの
を助ける。
【0091】この発明のうち請求項14にかかる液体吐
出装置の製造装置によれば、テーパ部は気流が表面上の
過剰な処理剤を吹き飛ばすのを助ける。
【0092】この発明のうち請求項15にかかる印刷装
置によれば、液体吐出装置として請求項1または請求項
2記載のものを採用したのでヘッドの清掃に対して耐久
性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の構造を概念的に図示
する断面図である。
【図2】 メニスカス角θmと圧力Psとの関係を示す
グラフである。
【図3】 本発明の実施の形態2の構造を概念的に図示
する断面図である。
【図4】 図3の構造のエッジ102cの近傍を拡大し
た断面図である。
【図5】 図3の構造のエッジ102cの近傍を拡大し
た断面図である。
【図6】 図3の構造のエッジ102cの近傍を拡大し
た断面図である。
【図7】 実施の形態3にかかる製造方法を概念的に示
す断面図である。
【図8】 撥水処理剤を塗布する場合の問題点を示す断
面図である。
【図9】 撥水処理剤を塗布する場合の問題点を示す断
面図である。
【図10】 ガス51の噴出の強さと撥水処理剤52の
吹き付けの強さのバリエーションを示す断面図である。
【図11】 ガス51の噴出の強さと撥水処理剤52の
吹き付けの強さのバリエーションを示す断面図である。
【図12】 ガス51の噴出の強さと撥水処理剤52の
吹き付けの強さのバリエーションを示す断面図である。
【図13】 ガス51の噴出の強さと撥水処理剤52の
吹き付けの強さのバリエーションを示す断面図である。
【図14】 乾燥時におけるガス51の役割を示す断面
図である。
【図15】 コーティング層101の欠落を示す断面図
である。
【図16】 実施の形態4にかかる製造方法を概念的に
図示する断面図である。
【図17】 図16の開口部100d近傍を拡大した断
面図である。
【図18】 表面100aと押さえ板82との位置関係
を示す斜視図である。
【図19】 テーパ部82の形状のバリエーションを示
す断面図である。
【図20】 テーパ部82の形状のバリエーションを示
す断面図である。
【図21】 テーパ部82の形状のバリエーションを示
す断面図である。
【図22】 実施の形態4の変形を示す概念図である。
【図23】 実施の形態5にかかる製造方法を概念的に
工程順に図示する断面図である。
【図24】 実施の形態5にかかる製造方法を概念的に
工程順に図示する断面図である。
【図25】 実施の形態5にかかる製造方法を概念的に
工程順に図示する断面図である。
【図26】 実施の形態6にかかる製造方法を概念的に
工程順に示す断面図である。
【図27】 実施の形態6にかかる製造方法を概念的に
工程順に示す断面図である。
【図28】 実施の形態7にかかる製造方法を概念的に
工程順に図示する断面図である。
【図29】 実施の形態7にかかる製造方法を概念的に
工程順に図示する断面図である。
【図30】 本発明の実施の形態8の構造を示す概念図
である。
【図31】 従来の技術を示す断面図である。
【符号の説明】
10,20 ノズル、11 インク、41a 上部ロー
ラー、41b 下部ローラー、42 用紙、51,52
c ガス、52 撥水処理剤、52b ガス噴出口、8
1 基台、81b 内部空間、82 押さえ板、82a
テーパ部、100,102 本体、100a,102
a 表面、100b,102b 内面、100c エッ
ジ、100d 開口部、101,103 コーティング
層、α第1の角度、β 第2の角度、z インク吐出方
向。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体が吐出される方向に対して垂直な平
    面内に存在する開口部の輪郭を規定するエッジと、 前記エッジに対して0°よりも大きく90°よりも小さ
    い第1の角度で交わり、前記液体を格納する内面と、 前記エッジに対して0°よりも大きく90°よりも小さ
    い第2の角度で交わり、前記内面よりも前記液体に対す
    る濡れ性が低い表面とを備える液体吐出装置。
  2. 【請求項2】 前記内面を有する第1層と、前記表面を
    有する第2層とを更に備え、 前記第1層と前記第2層との境界は、前記開口部が存在
    する前記平面に関し、前記内面と反対側に存在する、請
    求項1記載の液体吐出装置。
  3. 【請求項3】 (a)液体が吐出される方向に対して垂
    直な平面内に存在する開口部のエッジを規定する表面を
    有する本体を準備する工程と、 (b)前記方向に平行に前記開口部からガスを噴出させ
    つつ、前記表面に対して前記方向と反平行に、前記液体
    に対する濡れ性を低下させる処理剤を吹き付ける工程
    と、 (c)前記工程(b)の後、前記処理剤を吹き付けるこ
    となく前記工程(b)よりも弱く前記ガスを前記開口部
    から前記方向に平行に噴出させる工程とを備える液体吐
    出装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記工程(c)は少なくとも、前記処理
    剤に対する焼成工程において実行される、請求項3記載
    の液体吐出装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記焼成工程において実行される工程
    (c)において、前記ガスの温度が前記処理剤の溶融温
    度以上に設定される、請求項4記載の液体吐出装置の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 (a)液体が吐出される方向に対して垂
    直な平面内に存在する開口部のエッジを規定する表面を
    有する本体を準備する工程と、 (b)前記方向に平行に前記開口部から第1のガスを噴
    出させ、且つ前記表面に対して前記方向と反平行に第2
    のガスを吹き付けつつ、前記液体に対する濡れ性を低下
    させる処理剤を前記表面に供給する工程とを備える液体
    吐出装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2のガスは前記表面に対してスキ
    ャンしつつ吹き付けられる、請求項6記載の液体吐出装
    置の製造方法。
  8. 【請求項8】 (a)液体が吐出される方向に対して垂
    直な平面内に存在する開口部のエッジを規定する表面を
    有する本体を準備する工程と、 (b)前記表面に対して電解研磨を施す工程と、 (c)前記表面に対して前記液体に対する濡れ性を低下
    させる処理剤を供給する工程とを備える液体吐出装置の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 前記本体は前記エッジにおいて前記表面
    と交差する内面を更に有し、 前記工程(b)において、前記本体のうち、前記表面と
    反対側には保護テープが貼られる、請求項8記載の液体
    吐出装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記処理剤は、前記処理剤を乾燥させ
    る工程を挟んで複数回に分けて供給される、請求項3ま
    たは6に記載の液体吐出装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 液体が吐出される方向に対して垂直な
    平面内に存在する開口部のエッジを規定する表面を有す
    る本体を、前記表面が上方に向くように載置し、前記開
    口部と連通する内部空間を有する基台と、 前記表面に対して前記液体に対する濡れ性を低下させる
    処理剤を供給する処理剤供給ノズルと、 前記表面に対して気流を与える噴出口と、を備える液体
    吐出装置の製造装置。
  12. 【請求項12】 前記噴出口は、前記表面上をスキャン
    しつつ前記気流を与える、請求項11記載の液体吐出装
    置の製造装置。
  13. 【請求項13】 前記開口部を露呈させつつ前記表面の
    周辺を囲む押さえ板を更に備える、請求項11記載の液
    体吐出装置の製造装置。
  14. 【請求項14】 前記押さえ板は、前記表面との境界近
    傍に、前記表面の中央から周辺に向かうにつれて厚さが
    増大するテーパ部を有する、請求項13記載の液体吐出
    装置の製造装置。
  15. 【請求項15】 請求項1又は請求項2に記載された液
    体吐出装置と、 前記開口部に対向して設けられる用紙を前記開口部に対
    して相対的に移動させる移動機構とを備え、 前記液体を前記用紙に被着させることによって前記用紙
    に印刷する印刷装置。
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