JP4783147B2 - 光電変換素子用シール剤及びこれを用いた光電変換素子 - Google Patents

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Description

【技術分野】
本発明は、シール剤に関し、更に詳しくは光電変換素子用シール剤、それを用いて得られる光電変換素子、その製造法並びに太陽電池に関する。
【背景技術】
クリーンなエネルギー源として注目されている太陽電池は、近年、一般住宅用に利用されるようになってきたが、未だ充分に普及するには至っていない。その理由としては、太陽電池そのものの性能が充分優れているとは言い難いためモジュールを大きくせざるを得ないこと、モジュール製造における生産性が低いこと、その結果、太陽電池そのものが高価になること等が挙げられる。
太陽電池モジュールは、一般に単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、ガリウム−砒素、銅−インジウム−セレンなどの光電変換素子を上部透明保護材と下部基板保護材とで保護し、そのような光電変換素子と保護材とをシール剤で固定し、パッケージ化したものである。このため太陽電池の光電変換素子のシール剤としては、a)耐湿性、b)電気絶縁性、c)耐熱性、d)成形性および作業性、e)接着強度、f)純度、g)耐薬品性、h)ガスバリアー性が良好であることが要求される。
現在、太陽電池モジュールにおける光電変換素子のシール剤としては、柔軟性、透明性等の観点から、酢酸ビニル含量の高いエチレン−酢酸ビニル共重合体が使用されている(特開平11−54768号公報参照)。しかしながら、その耐熱性、接着性が不足していることから、更に重合反応を完結させる目的で有機過酸化物などを併用する必要があった。この場合、これらの添加剤が添加されたエチレン−酢酸ビニル共重合体のシートを作成し、得られたシートを用いて光電変換素子をシールするという2段階の工程を採用する必要があった。この方法においては、シートの製造段階では、有機過酸化物が分解しないような低温での成形が必要であるため、押出成形速度を大きくすることができず、また光電変換素子のシール段階では、ラミネーターにおいて数分乃至十数分かけて仮接着する工程と、オーブン内において有機過酸化物が分解する高温度で数十分ないし1時間かけて本接着する工程とからなる時間のかかる2段階の接着工程を経る必要がある。このように太陽電池モジュールの製造には手間と時間がかかるが、その割には接着性、耐湿信頼性に劣るという問題点を有している。
また、前記共重合体やアイオノマーとして、融点が低いものを使用した場合(特開2000−186114号公報参照)には耐熱性が充分でなく、光電変換素子使用時における温度上昇により変形の恐れがあり、また太陽電池モジュールを加熱圧着法で製造する場合に、これらシール剤が必要以上に流れ出してバリを生じる恐れがあるので好ましくない。さらに、近年の光電池の大型化に伴って、加工プロセス時においてシール部にかかる応力は従来に比し格段に大きくなってきている。
このようにシールすべき線長が長くなってきていることから更に耐湿信頼性に優れ、また、シールの線幅の狭小化の観点から光電変換素子に用いられる導電性支持体間の厚みを均一にできて、更にそれとの密着性に優れ、可撓性のあるシール剤が求められている。
又、1991年にグレッツェル(スイス)らによって色素増感型太陽電池と呼ばれる光電変換素子を用いた光(太陽)電池が開発された。これは、グレッツェルセルとも呼ばれ、透明導電性基板上に色素によって増感され、一方の極になる酸化物半導体微粒子からなる薄膜基板と、それと対峙するようにプラチナ等の還元剤を配した対極となる基板との間に電荷移動層(レドックス物質を含む電解液)を狭持したものである。
色素増感太陽電池の両極基板間に電解液を封入し、シールする際に用いるシール剤としては、両極基板間に封止用の固形物としてガラスや金属、プラスチックからなる角柱をエポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂により貼り付けてシールする方法が示されている(特開2000−173680号公報参照)。しかしながら、この様な複合型シール法ではその作業が繁雑となり、特にシリコーン系樹脂を用いた場合には水蒸気透過率が大きく、その結果、色素増感太陽電池における電解液のような液状物の長期的なシールには不向きである。
また、色素増感太陽電池用の電解液のシール剤としてポリイソブチレン系の樹脂を用いたものも報告されている(特開2002−313443号公報参照)。この文献によれば、両極基板を貼り合わせる1次シールに熱硬化性樹脂を用い、電解液を注入口から注入した後にその注入孔を塞ぐ二次シールに紫外線硬化性樹脂を用いている。しかしながら、この場合シール剤がレドックス系電荷移動層と接触する為に十分な硬化が達成出来ない。更に、この場合は、シリコーン樹脂と比較すると水蒸気透過率の点では非常に優れているというものの、その伸度が非常に大きく温度変化に対する物性変化が大きいという欠点がある。また低温での接着強度が低く、作業性、耐摩耗性が劣る、弾性回復が遅いなどの欠点があり、長期間の耐久性にも問題がある。
以上のように、従来提案されてきたシール剤では光電変換素子なかでも色素増感太陽電池用光電変換素子用のシール剤として要求される性能のすべてを満足するものは得られていない。特に、レドックス系の電荷移動層をシールするための性能を有していない。
【発明の開示】
本発明は、太陽電池製造時に上下導電性支持体(基板)の貼り合わせが常温で可能で、かつ、その接着強度と耐湿信頼性に優れた光電変換素子用シール剤及びそれを用いた光電変換素子の製造方法を提供することを主要な目的とする。本発明者らは前記したような課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の組成を有するシール剤を用いることにより、電解液汚染性が極めて低く、作業性に優れ、紫外線等の活性エネルギー線又は熱によって、低温でかつ速やかに硬化し、更にその硬化物の接着強度、耐湿信頼性やガスバリアー性等の諸物性も良好で高信頼性の光電変換素子が得られる事を見出し、本発明を完成させたものである。
即ち本発明は、
(1)グリシジル構造を有する化合物、シクロヘキセンオキシド構造を有する化合物、オキセタン構造を有する化合物及びビニルエーテル構造を有する化合物からなる群から選択される1種又は2種以上とカチオン重合開始剤を含有することを特徴とする光電変換素子用シール剤
(2)グリシジル構造を有する化合物、シクロヘキセンオキシド構造を有する化合物、オキセタン構造を有する化合物、ビニルエーテル構造を有する化合物のいずれか少なくとも二つ以上とカチオン重合開始剤を含有することを特徴とする光電変換素子用シール剤
(3)グリシジル構造を有する化合物がビスフェノール型エポキシ樹脂である(1)乃至(3)に記載の光電変換素子用シール剤
(4)ビスフェノール型エポキシ樹脂がビスフェノールA型エポキシ樹脂である(3)に記載の光電変換素子用シール剤
(5)光電変換素子用シール剤中に更に熱可塑性エラストマーを含有することを特徴とする(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の光電変換素子用シール剤
(6)熱可塑性エラストマーの含有量が20重量%未満である(5)に記載の光電変換素子用シール剤
(7)光電変換素子用シール剤中に更にカップリング剤を含有することを特徴とする(1)乃至(6)のいずれか一項に記載の光電変換素子用シール剤
(8)カップリング剤がシランカップリング剤である(7)に記載の光電変換素子用シール剤
(9)光電変換素子用シール剤中に更に無機充填剤を含有することを特徴とする(1)乃至(8)のいずれか一項に記載の光電変換素子用シール剤
(10)無機充填剤がアルミナ及び/又はシリカである(9)に記載の光電変換素子用シール剤
(11)カチオン重合開始剤がジアリールヨードニウム塩及び/またはトリアリールスルフォニウム塩である(1)乃至(10)のいずれか一項に記載の光電変換素子用シール剤
(12)(1)乃至(11)のいずれか一項に記載の光電変換素子用シール剤でシールされてなる光電変換素子
(13)(1)乃至(11)のいずれか一項に記載の光電変換素子用シール剤でシールされてなる色素増感光電変換素子
(14)(12)記載の光電変換素子又は(13)に記載の色素増感光電変換素子を備えてなる太陽電池
(15)半導体含有層を有する導電性支持体と、対向電極を有する導電性支持体を所定の間隔で対向配置し、周縁に介挿した光電変換素子用シール剤で固定後、当該両支持体の間隙に電荷移動層を挟持して光電変換素子を得る光電変換素子の製造方法であって,前記シール剤として、(1)乃至(11)のいずれか一項に記載のシール剤を用いることを特徴とする光電変換素子の製造方法
(16)半導体含有層を有する導電性支持体と、対向電極を有する導電性支持体を所定の間隔で対向配置し、電荷移動層を封入するための注入口を除き、その周縁を本発明の光電変換素子用シール剤で固定後、該注入口から電荷移動層を注入したのち該注入口を本発明の光電変換素子用シール剤を用いて封止することを特徴とする光電変換素子の製造方法
に関する。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明によるシール剤を用いて調製された光電変換素子を用いた色素増感太陽電池の構造を説明する要部断面模式図であって、1は内側が導電性を有する導電性支持体、2は色素によって増感された半導体含有層、1と2を併せて半導体電極という、3は導電性支持体の内側の導電面の上に白金等を配した対向電極、4は相互に対向する導電性支持体に挟まれるように配されている電荷移動層、5はシール剤である。
図2はITO電極の腐食試験の説明図であって、図2において1はガラス基板を、2はITO電極を、3はシール剤をそれぞれ示す。
【発明を実施するための最良の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明による光電変換素子は、一対の導電性ガラス等の透明な導電性支持体を所定の間隔で対向配置し、該一対の導電性支持体間に電荷移動層を挟持するためのシール剤を有する光電変換素子において、上記シール剤としてビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等のグリシジル構造を有する化合物、脂環式エポキシ樹脂等のシクロヘキセンオキシド構造を有する化合物、オキセタン構造を有する化合物、ビニルエーテル構造を有する化合物及びカチオン重合開始剤を用いて、これに熱可塑性エラストマー、カップリング剤、無機充填剤、を添加、更に必要に応じて増感剤や接着力向上剤、スペーサー(間隙制御材)、イオンキャッチャーその他の添加剤等を混合、均一分散化したものを使用する点に特徴がある。この際、シール剤を塗布する方法(後記)に合わせて作業性を良くする目的で、シール剤の粘度を調整することが好ましい。粘度の範囲は、例えばE型粘度計を使用し25℃下で測定した粘度として、1万〜数十万mPa・sの範囲であり、2万〜10万mPa・sが好ましい。粘度調整は使用する樹脂の分子量、配合割合を変えたり、粘度調整剤や溶剤等を使用したりすることによって行うことができる。
本発明のシール剤を構成する個々の樹脂あるいは化合物は、高純度なものを使用することが好ましく、必要に応じて、例えば市場より入手された樹脂を精製して用いる。この場合、精製法としは水洗、蒸留、再結晶、活性炭処理、カラムクロマトグラフィーによる精製等、一般的な手法が採用され特に限定されない。こうすることによって信頼性の高い光電変換素子用シール剤を容易に得ることができる。本発明のシール剤は、ディスペンス法、印刷法等により導電性支持体上に塗布した後、両極を貼り合わせた後に活性エネルギー線を照射し硬化させるという通常の方式に対応できる。
また、本発明のシール剤は光照射又は加熱処理で硬化が進行する。光照射で硬化する場合は、UVをはじめとする活性エネルギー線照射のみでも十分硬化し使用に耐えうるが、更に十分な信頼性を得る目的で、50〜120℃程度の比較的低温で数分〜1時間程度加熱処理することは好ましい。
本発明で用いられるグリシジル構造を有する化合物の具体例としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールADジグリシジルエーテル等のビスフェノール型エポキシ樹脂、エポキシノボラック樹脂、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種類または2種類以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類、脂肪族高級アルコールのグリシジルエーテル類、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン等環状エーテルのグリシジルエーテル類、フェノール、クレゾール、ブチルフェノールまたはこれらにアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル類、エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ポリブタジエン等の高級脂肪酸のグリシジルエステル類、フェノールノボラックエポキシ化合物等が挙げられ、好ましいものとしてはビスフェノール型エポキシ樹脂が挙げられる。
使用しうるビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、N,N−ジグリシジルアニリン、フェニルグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、(3,4−3’,4’エポキシシクロ)ヘキシルメチルヘキサンカルボキシレート、ヘキサヒドロ無水フタル酸ジグリシジルエステル等の一般に製造、販売されているエポキシ樹脂等が挙げられる。市販のものとしては例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、エピコート828、エピコート1001、エピコート1004、エピコート1007、エピコート1009、エピコート1010、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、エピコート4001、エピコート4004、エピコート4007(油化シェル社製)、YDF−8170、YDF−170、YDF−175S、YDF−2001、YDF−2004等(東都化成社製)、RE−310S、RE−410S(日本化薬(株)製)、エポミックR301(三井石油化学(株)製)、エピクロン850S(大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げられ、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、RE−304S、RE−404S(日本化薬(株)製)、エピコート807(ジャパンエポキシレジン(株)製)、アデカレジンEP4900(旭電化工業(株)製)等が挙げられるが、特にこれらに限定されないが、なかでもビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。これらにおいて、高純度タイプのビスフェノール型エポキシ樹脂を使用する事が更に好ましい。
フェノールノボラックエポキシ化合物の具体例としては、ECN−1273、アラルダイトECN−1280、アラルダイトECN−1299、(旭チバ社製アラルダイト)、YDCN−701、YDCN−702、YDCN−703、YDCN−704、YDCN−500等(東都化成社製)が挙げられるが、一般に知られているグリシジル構造を有する化合物であれば特に限定されず、シール剤の粘度設定により使い分けることができ、これらは1種類あるいは2種類以上を併用しても良い。
ビスフェノール型エポキシ樹脂を用いる場合には、エポキシ当量が通常180〜3000g/eq程度のものが使用できるが、180〜900g/eq程度のものがより好適に使用される。又、本発明に使用するエポキシ樹脂中に含有される全塩素量は1500ppm以下、好ましくは1200ppm以下、更に好ましくは1000ppm以下であるものが好ましい。全塩素量が1500ppm以上では光電池のITO電極の腐食が著しくなる虞がある。尚、エポキシ当量はJIS K7236により、又全塩素量は加水分解法により測定される(以下同じ)。尚、ビスフェノール型エポキシ樹脂は一種類に限定されず、粘度や作業性を調整するために、エポキシ当量や分子量の異なるビスフェノール型エポキシ樹脂を2種類以上併用しても良い。
本発明ではシクロヘキセンオキシド構造を有する化合物も好ましく用いられる。使用しうるシクロヘキセンオキシド構造を有する化合物の例としては、例えば3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキサンオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、エポキシ化テトラベンジルアルコール、ラクトン変性エポキシ化テトラヒドロベンジルアルコール、シクロヘキサンオキサイド等が挙げられる。市販品としては、例えばUVR−6100、UVR−6105、UVR−6110、UVR−6128、UVR−6200(以上ユニオンカーバイド社製)、セロキサイド2021、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、セロキサイド2000、セロキサイド3000、サイクロマーA200、サイクロマーM100、サイクロマーM101、エポリードGT−301、エポリードGT−302、エポリードG01、エポリード401、エポリード403、エポリードHD300、ETHB(以上ダイセル化学工業(株)社製)、KMR−2110、KMR−2199(以上旭化成工業株式会社製)等が挙げられるが、一般に知られているシクロヘキセンオキシド構造を有する化合物であれば特に限定されず、シール剤の粘度設定により使い分けることができ、これらは1種類あるいは2種類以上を併用しても良い。
本発明ではオキセタン構造を有する化合物も好ましく用いられる。使用しうるオキセタン構造を有する化合物の例としては、トリメチレンオキシド、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジクロロメチルオキセタン、3−エチル−3−メトキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ブトキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ヘキシルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−アリルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2’−ヒドロキシエチル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2’−ヒドロキシ−3’−フェノキシプロピル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2’−ヒドロキシ−3’−ブトキシプロピル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2’−ブトキシエチル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ベンジルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(p−tert−ブチルベンジルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−メタクリロイルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−アクリロイルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン、ビス(3−エチル−3−メチルオキシ)ブタン、3−クロロメチル−3−メチルオキセタン、3−クロロメチル−3−エチルオキセタン、3−ブロモメチル−3−メチルオキセタン、3−ブロモメチル−3−エチルオキセタン、3−ヨードメチル−3−メチルオキセタン、3−ヨードメチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタン、1−ヒドロキシ−6−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキシル等が挙げられる。
また、市販品としては、例えば、ビフェニルジオキセタン(BPDO、宇部興産(株)製)、キシリレンジオキセタン(XDO、商品名:OXT−121、東亞合成(株)製)等が挙げられるが、一般に知られているグリシジル構造を有する化合物のオキシラン環の全部あるいは一部をオキセタン環に置換した化合物であれば特に限定されず、シール剤の粘度設定により使い分けることができ、これらは1種類あるいは2種類以上を併用しても良い。
本発明ではビニルエーテル構造を有する化合物も好ましく用いられる。使用しうるビニルエーテル構造を有する化合物の例としては、ビニルエーテル化合物、プロペニルエーテル化合物等が挙げられる。
ビニルエーテル化合物としてはエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、ブタンジオールモノビニルエーテル、エチレングリコールブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールメチルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、t−アミルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,3−ブテンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトール及びヘキサビニルエーテル、エチレングリコールジエトキシビニルエーテル、トリエチレングリコールジエトキシビニルエーテル、エチレングリコールジプロピレンビニルエーテル、トリメチロールプロパントリエトキシビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラエトキシビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサエトキシビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテルクロロメチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル等が挙げられる。プロペニルエーテル化合物としてはエチルプロペニルエーテル、プロピルプロペニルエーテル、イソブチルプロペニルエーテル、オクタデシルプロペニルエーテル、ブチルプロペニルエーテル、エチレングリコールモノプロペニルエーテル、ブタンジオールモノプロペニルエーテル、エチレングリコールブチルプロペニルエーテル、トリエチレングリコールメチルプロペニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノプロペニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジプロペニルエーテル、t−ブチルプロペニルエーテル、t−アミルプロペニルエーテル、ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、ヒドロキシブチルプロペニルエーテル、シクロヘキシルプロペニルエーテル、ブタンジオールジプロペニルエーテル、エチレングリコールジプロペニルエーテル、ジエチレングリコールジプロペニルエーテル、トリエチレングリコールジプロペニルエーテル、1,3−ブテンジオールジプロペニルエーテル、ネオペンチルグリコールジプロペニルエーテル、トリメチロールプロパントリプロペニルエーテル、ヘキサンジオールジプロペニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジプロペニルエーテル、テトラエチレングリコールジプロペニルエーテル、ペンタエリスリトールジプロペニルエーテル、ペンタエリスリトールトリプロペニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラプロペニルエーテル、ソルビトールテトラプロペニルエーテル、ソルビトールペンタプロペニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサプロピニルエーテル、エチレングリコールジエトキシプロペニルエーテル、トリエチレングリコールジエトキシプロペニルエーテル、エチレングリコールジプロピレンプロペニルエーテル、トリメチロールプロパントリエトキシプロペニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラエトキシプロペニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサエトキシプロペニルエーテル、トリシクロデカンジメチロールプロペニルエーテル、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、4−ヒドロキシブチルプロペニルエーテル等が挙げられ、一般に知られているビニルエーテル構造を有する化合物であれば特に限定されず、シール剤の粘度設定により使い分けることができ、これらは1種類あるいは2種類以上を併用しても良い。本発明において、グリシジル構造を有する化合物、シクロヘキセンオキシド構造を有する化合物及びオキセタン構造を有する化合物のすべてを混合して使用することは好ましい一態様である。
上記、グリシジル構造を有する化合物、シクロヘキセンオキシド構造を有する化合物、オキセタン構造を有する化合物及びビニルエーテル構造を有する化合物はそれぞれ単独であるいは2種類以上混合してもよく、2種類以上混合する場合は上記グリシジル基を有する化合物、シクロヘキセンオキシド構造を有する化合物、オキセタン構造を有する化合物及びビニルエーテル構造を有する化合物のいずれかを少なくとも一つ以上含んでおれば良く、組み合わせの相手としては本発明の化合物でも良いし、それ以外のものでも良い。またその混合割合は所望の設定により異なる。前記の如くそれらの化合物をトルエン等の有機溶剤に溶解し、活性炭処理、アルミナカラム処理、水洗処理等を施して精製しても良い。尚、精製処理の際、溶剤が樹脂又は化合物中に残らないようにすると共に、水分が残らないよう十分乾燥することが必要である。精製方法については特にこれらの方法に限定されず、分子蒸留等の方法も採用できる。
本発明のシール剤中における、上記、グリシジル構造を有する化合物、シクロヘキセンオキシド構造を有する化合物、オキセタン構造を有する化合物及びビニルエーテル構造を有する化合物の単独あるいは2種類以上混合物の総含有量は通常5〜95重量%、好ましくは10〜90重量%である。
上記、グリシジル構造を有する化合物、シクロヘキセンオキシド構造を有する化合物、オキセタン構造を有する化合物及びビニルエーテル構造を有する化合物からなる群から選ばれる一種又は二種以上を本発明の光電変換素子用シール剤に含有せしめることにより、光電変換素子製造時の上下導電性支持体の貼り合わせ時の光電変換素子用シール剤の樹脂粘度が低く、常温での貼り合わせが可能となり、且つギャップ形成が容易となる。
本発明のシール剤は、ディスペンス法、印刷法等により一方の導電性基板上に塗布した後、両極を貼り合わせた後に活性エネルギー線を照射し硬化させるという通常の方式に対応できる。又本発明のシール剤は、上下の導電性支持体を一部の注入口を除き本発明のシール剤で固定し(一次シール)、電荷移動層を注入した後該注入口を本発明のシール剤で封止する(二次シール)場合、あるいは上下の導電性支持体を一部の注入口を除き本発明のシール剤以外のシール剤により固定し(一次シール)、電荷移動層を注入した後該注入口を本発明のシール剤で封止する(二次シール)場合の何れにも対応できる。
本発明で用いるカチオン重合開始剤としては、熱処理又は活性エネルギー線照射によって、効率的にカチオンを発生するものであれば特に限定されず、通常のカチオン重合開始剤が使用できるが、特に芳香族オニウム塩が好適に使用される。例えば、F-、Cl-、Br-、I-、SbF6 -、SbF4 -、BF4 -、AsF6 -、PF6 -、BC65 -、BC62(CF32 -、N(SO2CF32 -、N(CN)2 -等のアニオン成分と、ヨウ素、イオウ、窒素、リンなどの原子を含む芳香族カチオンとからなる芳香族オニウム塩が挙げられる。これらの内、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルフォニウム塩が特に好ましい。一般的には、下記式(1)〜(5)に示すような化合物又はこれらにおける骨格と同じ骨格を有するものが挙げられる。中でも式(1)及び(2)で示されるジアリールヨードニウム塩が特に好ましい。また、これらの光カチオン開始剤は1種類でも2種類以上併用しても構わないが、純度の良い物を使用することが好ましく、純度が悪い場合には精製により高純度化して使用することが好ましい。
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カチオン重合開始剤の含有量はシール剤中、通常0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは1〜7重量%である。
本発明の光電変換素子用シール剤には前記グリシジル構造を有する化合物、シクロヘキセンオキシド構造を有する化合物、オキセタン構造を有する化合物、ビニルエーテル構造を有する化合物及びカチオン重合開始剤の他に任意成分として熱可塑性エラストマー、カップリング剤、無機充填剤、増感剤又はその他の添加剤を含有せしめることが出来る。
本発明で、必要により、含有されうる熱可塑性エラストマーの例としては、例えば、ブタジエンブロックを水添したSBSブロック共重合体等(旭化成工業(株)製、タフテックMシリーズ等)を好ましく使用することができる。なお、熱可塑性エラストマーとしては、予めエポキシ樹脂に配合されているもの(旭化成工業(株)製、X−4801等)を使用してもよい。このような熱可塑性エラストマーを配合することにより、耐衝撃性や接着強度を向上させることが可能となる。熱可塑性エラストマーの含有量は、シール剤中20重量%未満とすることが好ましい。熱可塑性エラストマーを過剰に使用すると粘度が高くなり過ぎるので好ましくない。
本発明で、必要により、含有されうるカップリング剤の例としては、例えば3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベンジルアミノ)エチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、イソプロピル(N−エチルアミノエチルアミノ)チタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、チタニュウムジ(ジオクチルピロフォスフェート)オキシアセテート、テトライソプロピルジ(ジオクチルフォスファイト)チタネート、ネオアルコキシトリ(p−N−(β−アミノエチル)アミノフェニル)チタネート等のチタン系カップリング剤、Zr−アセチルアセトネート、Zr−メタクリレート、Zr−プロピオネート、ネオアルコキシジルコネート、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデカノイル)ベンゼンスルフォニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノエチル)ジルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノフェニル)ジルコネート、アンモニウムジルコニウムカーボネート、Al−アセチルアセトネート、Al−メタクリレート、Al−プロピオネート等のジルコニウム、或いはアルミニウム系カップリング剤が挙げられるが、好ましくはシリコン系カップリング剤であり、具体的にはエポキシシランカップリング剤等(日本ユニカー(株)製、A−186、A−187等)、グリシジルエトキシシラン及びグリシジルメトキシシラン(信越化学工業(株)製、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン KBM403)を好ましく使用することができる。例えば、このようなシラン系カップリング剤を使用する事により耐湿信頼性に優れ、吸湿後の接着強度の低下が少なく導電性ガラス等との接着性の良好な光電変換素子用シール剤が得られる。カップリング剤の含有量はシール剤中5重量%程度とすることが好ましい。
本発明で、必要により、含有されうる無機充填剤の例としては、通常シール剤等の電子材料に使われているものが使用でき特に限定されないが、例えば溶融シリカ、結晶シリカ、シリコンカーバイド、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、マイカ、タルク、クレー、アルミナ、チタニア、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸リチウムアルミニウム、珪酸ジルコニウム、チタン酸バリウム、硝子繊維、炭素繊維、二硫化モリブデン、アスベスト等が挙げられ、好ましくは溶融シリカ、結晶シリカ、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、マイカ、タルク、クレー、アルミナ、水酸化アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウムであり、更に好ましくは溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナである。
また、無機充填剤の形態としては破砕状、球状等の微粒子が挙げられ、特に限定されないが、可能な限り高純度であることが好ましい。純度が低い場合は、純水で洗浄を繰り返す等の精製を行い高純度化処理を施す。その際、加熱乾燥を行って水分を完全に除去することが好ましい。また、これら無機充填剤は2種以上を混合して用いても良く、特に好ましくはシリカとアルミナを併用した場合である。
本発明で必要により含有されうる無機充填剤の最大粒径は、レーザー法の測定で10μm以下、好ましくは6μm以下、更に好ましくは4μm以下であり、特に好ましくは4μm以下で、その平均粒径が2μm以下のものである。無機充填剤の最大粒径が10μmより大きいと、光電変換素子製造時の上下導電性支持体の貼り合わせ後のギャップ形成がうまくできないことがある。このような無機充填剤のシリカは、例えば、溶融シリカ又は結晶シリカを破砕し、分級することによって製造される。アルミナは、例えば、水酸化アルミニウムを焼成してできたアルミナ又は無水塩化アルミニウムの火焔加水分解によってできたアルミナ又はアンモニウム明ばんを焼成して得られたアルミナを粉砕、分級して製造される。
本発明で必要により含有されうる無機充填剤の光電変換素子用シール剤中での含有量は、30重量%未満、より好ましくは20重量%未満である。尚、無機充填剤の含有量が60重量%より多い場合、無機充填剤含有量が多すぎるため、つぶれにくく(延びにくく)光電池のギャップ形成ができなくなってしまう虞がある。
更に本発明のシール剤には前述の成分に加えて、その他の添加剤として光増感剤、粘度調整剤、接着力向上剤、イオンキャッチャー、顔料等を所望により配合してもよい。
光増感剤の例としては、クリベロ(Crivllo)、Adv.in Polymer Sci.,62,1(1984)に記載の光増感剤が挙げられるが、これらに限定されず光増感作用を有する光増感剤が1種類あるいは2種類以上併用して使用できる。使用しうる光増感剤の具体例としては、例えばチオキサントン、アントラセン、ピレン等が挙げられる。
粘度調整剤としては、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体の変性オリゴマー、ノボラック型エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂(例えば、ダップ:ダイソー(株)製)等が挙げられる。接着力向上剤としては、アクリル系コアシェル微粒子(F351)(日本ゼオン(株)製)が挙げられる。
本発明の光電変換素子用シール剤は、ビスフェノール型エポキシ樹脂、グリシジル構造を有する化合物、シクロヘキセンオキシド構造を有する化合物、オキセタン構造を有する化合物及びビニルエーテル構造を有する化合物のいずれか少なくとも一つ以上並びにカチオン重合開始剤に、その他必要により、熱可塑性エラストマー、カップリング剤、無機充填剤、接着力向上剤、イオンキャッチャー、増感剤、その他の添加剤を混合し、均一に分散化する事により容易に得ることができる。この際、シール剤を塗布する形態に合わせて作業性を良くする為に、シール剤の粘度を調整することが好ましい。粘度の範囲は、例えばE型粘度計を使用し25℃下で測定した粘度として、通常数万〜数百万mPa・sの範囲であり、特に数万〜数十万mPa・sが好ましい。粘度調整は使用する樹脂の分子量、配合割合を変えたり、粘度調整剤や溶剤を使用したりすること等によって行うことができる。
イオンキャッチャーとしては、DHT−6(協和化学工業(株)製)等が、顔料としてはチタンブラック等が挙げられる。
上述の添加剤成分の含有量は、シール剤中0.1〜5重量%の範囲内で選ばれる。
本発明のシール剤は均一組成にして使用することが好ましく、各成分を十分混合した後、三本ロール等で混練し、更に均一化させることが好ましい。また、組成物中に残留する凝集物を除去するために、フィルター等によりろ過を行うことも好適である。
本発明の光電変換素子用シール剤を使用するに当たっては、所望のセル厚を確保する目的でスペーサーを添加するのが好ましい。スペーサーとしては、例えばグラスファイバー、ガラスビーズ等があげられる。その直径は、目的に応じ異なるが、通常2〜30μm、好ましくは4〜20μmである。その使用量は、本発明の光電変換素子用シール剤100重量部に対し0.1〜4重量部、好ましくは0.5〜2重量部、更に、好ましくは0.9〜1.5重量部である。
更に、本発明の光電変換素子用シール剤を使用するに当たっては、作業性を向上させるために溶剤を添加しても良い。使用しうる溶剤としては、例えばアルコール系溶剤、エーテル系溶剤、アセテート系溶剤、水があげられ、これらは1種又は、2種以上を、単独で又は混合して、任意の比率で用いることができる。
アルコール系溶剤としては、例えばエタノール、イソプロピルアルコール等のアルキルアルコール類、3−メチル−3−メトキシブタノール、3−メチル−3−エトキシブタノール、3−メチル−3−n−プロポキシブタノール、3−メチル−3−イソプロポキシブタノール、3−メチル−3−n−ブトキシシブタノール、3−メチル−3−イソブトキシシブタノール、3−メチル−3−sec−ブトキシブタノール、3−メチル−3−tert−ブトキシシブタノール等のアルコキシアルコール類、ターピネオールがあげられる。
エーテル系溶剤としては、例えば1価アルコールエーテル系溶剤、アルキレングリコールモノアルキルエーテル系溶剤、アルキレングリコールジアルキルエーテル系溶剤、ジアルキレングリコールアルキルエーテル系溶剤、トリアルキレングリコールアルキルエーテル系溶剤等があげられる。
1価アルコールエーテル系溶剤としては、例えば3−メチル−3−メトキシブタノールメチルエーテル、3−メチル−3−エトキシブタノールエチルエーテル、3−メチル−3−n−ブトキシシブタノールエチルエーテル、3−メチル−3−イソブトキシシブタノールプロピルエーテル、3−メチル−3−sec−ブトキシブタノール−イソプロピルエーテル、3−メチル−3−tert−ブトキシブタノール−n−ブチルエーテル等があげられる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテル系溶剤としては、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノ−sec−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル等があげられる。
アルキレングリコールジアルキルエーテル系溶剤としては、例えばプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジイソプロピルエーテル、プロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールジイソブチルエーテル、プロピレングリコールジ−sec−ブチルエーテル、プロピレングリコールジ−tert−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジイソプロピルエーテル、エチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジイソブチルエーテル、エチレングリコールジ−sec−ブチルエーテル、エチレングリコールジ−tert−ブチルエーテル等が挙げられる。
ジアルキレングリコールアルキルエーテル系溶剤としては、例えばジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、ジプロピレングリコールジイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−sec−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−tert−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−sec−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−tert−ブチルエーテル等があげられる。
トリアルキレングリコールアルキルエーテル系溶剤としては、例えばトリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、トリジプロピレングリコールジプロピルエーテル、トリプロピレングリコールジイソプロピルエーテル、トリプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールジ−sec−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジ−tert−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジプロピルエーテル、トリエチレングリコールジイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールじ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジイソブチルエーテル、トリエチレングリコールジ−sec−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジ−tert−ブチルエーテル等のアルキレングリコールジアルキルエーテル類等が挙げられる。
アセテート系溶剤としては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−エトキシブチルアセテート、3−メチル−3−プロポキシブチルアセテート、3−メチル−3−イソプロポキシブチルアセテート、3−メチル−3−n−ブトキシエチルアセテート、3−メチル−3−イソブトキシシブチルアセテート、3−メチル−3−sec−ブトキシシブチルアセテート、3−メチル−3−tert−ブトキシシブチルアセテート等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、トリプロピレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、酢酸ブチル等の溶媒が挙げられる。
溶剤を使用する場合は、光電変換素子用シール剤がディスペンサー或いはスクリーン印刷等の方法で塗布できる粘度、例えば200〜1000ポイズ(25℃)、に調整するのに必要な任意の量を用いることができ、通常、光電変換素子用シール剤100重量部に対して50重量%未満、好ましくは30重量%未満、必要に応じて、使用される。
本発明のシール剤を用いて光電変換素子を作成する場合、ガラス基板の導電面上にディスペンスあるいは印刷によって本発明のシール剤を塗布し、対となる導電性ガラス基板を対向させて加圧下で紫外線等の活性エネルギー線を照射し、本発明のシール剤を硬化させることによって光電変換素子を簡単に得ることが可能である。加熱硬化を行う場合、加熱温度は50〜200℃、加熱時間は数分〜数時間である。活性エネルギー線としては紫外線、X線、電子線等が挙げられ、特に限定されないが、工業的には安価な装置を使用できることから紫外線を利用することが好ましい。紫外線の光源としては、加圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が挙げられるが、これらに限定されず様々なものを使用することができる。また、照射光量は、通常1mJ〜10000mJ/cm2、好ましくは1000〜6000mJ/cm2、更に好ましくは2000〜4000mJ/cm2である。
本発明のシール剤はそれ自体十分な接着力等の性能を発揮するが、更に長期の信頼性を向上させるために、活性エネルギー線照射後に引き続いて加熱硬化を行うことも好適である。加熱温度は50〜120℃の比較的低温で十分であり、加熱時間は数分〜1時間程度で十分である。カチオン重合開始剤は、初期反応が進行した後、暗反応により外部エネルギーの供給停止後も硬化が進行するので、このような性質を利用した硬化、シールを行うことも出来る。
本発明のシール剤の適用出来る光電変換素子としては、一般的に光エネルギーを電気エネルギーに変換する素子のすべてが挙げられる。光電変換素子から発生した電流を取り出せるようにリード線を配し、閉回路としたものを光電池とする。
本発明のシール剤は種々の光電変換素子に使用可能であるが、殊に、色素増感型太陽電池に最適である。色素増感型太陽電池は導電性支持体からなる半導体電極および対向電極、電荷移動層で構成される。
導電性支持体としては例えばFTO(フッ素ドープ酸化スズ)、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、ITO(インジウムドープ酸化スズ)に代表される導電性物質をガラス、プラスティック、ポリマーフィルム等の基板表面に薄膜化させたものが用いられる。その導電性は通常1000Ω/cm2以下、好ましくは100Ω/cm2以下である。
また半導体電極は上記FTOガラス等の導電性支持体表面に色素を担持することによって増感された半導体含有層を配置することにより得られる。
半導体含有層の半導体としては金属カルケニド微粒子が好ましく具体的にはTi、Zn、Sn、Nb、W、In,Zr、Y、La、Ta等の遷移金属の酸化物、Al、Si等の酸化物、StTiO3、CaTiO3、BaTiO3等のペロブスカイト型酸化物が挙げられる。この中でTiO2、ZnO、SnO2が特に好ましい。また、これらは混合して用いても良く中でもSnO2−ZnO混合系は特に好ましい。その一次粒径は通常1〜200nm、好ましくは1〜50nmである。
混合系の場合粒子の状態で混合したり、以下に述べるスラリーもしくはペースト状態で混合したり、相重ねて用いてもよい。
半導体含有層の調製方法は酸化物半導体からなる薄膜を蒸着により直接基板上に作成する方法、基板を電極として薄膜を電気的に析出させる方法、スラリーもしくはペーストを基板上に塗布またはコートした後、乾燥、硬化もしくは焼成する方法等がある。酸化物半導体電極の性能上、スラリーを用いる方法等が好ましい。スラリーは2次凝集している酸化物半導体微粒子を分散剤を用いて分散媒中に平均1次粒子径が1〜200nmになるように分散させたり、ゾルゲル法にて酸化物半導体の前駆体であるアルコキサイド等を加水分解することにより得られる(C.J.Barbe,F Arendse,P Compt and M.Graetzel J.Am.Ceram.Soc.,80,12,3157−71(1997)を参照)。
この様にして得られた酸化物半導体微粒子の比表面積は通常1〜1000m2/g、好ましくは10〜500m2/gである。また、粒径の異なる酸化物半導体微粒子を混合して用いてもよい。スラリーを分散させる分散媒としては半導体微粒子を分散させ得るものであれば何でも良く、水、エタノール等のアルコール、アセトン、アセチルアセトン等のケトン、ヘキサン等の炭化水素等の有機溶媒が用いられ、これらは混合して用いても良く、水を用いることはスラリーの粘度変化を少なくするという点で好ましい。
スラリーには安定した一次微粒子を得る目的で分散安定剤等を加える場合がある。用いうる分散安定剤の具体例にはポリエチレングリコール等の多価アルコール、またはフェノール、オクチルアルコール等のアルコールとの縮合物、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリルアマイド、ポリ(メタ)アクリル酸及びその塩、ポリ(メタ)アクリル酸及びその塩の、アクリルアマイドと(メタ)アクリル酸またはそのアルカリ金属塩との共重合体又は
(A)アクリルアマイド及び/または(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩と
(B)(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル、もしくはスチレン、エチレン、プロピレン等の疎水性モノマーとの共重合体で水溶性であるポリアクリル酸系誘導体、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩、ナフタリンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩、高分子量のリグニンスルホン酸塩、塩酸、硝酸、酢酸等の酸が挙げられるが、本発明はこれらの分散安定剤に限定されるものではない。又、これらの分散安定剤は単独使用だけでなく、2種以上を併用することも出来る。
これらの内、ポリエチレングリコール等の多価アルコール、またはフェノール、オクチルアルコール等との縮合物、分子内にカルボキシル基および/またはスルホン基および/またはアミド基を有するものが好ましく、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム、ポリ(メタ)アクリル酸カリウム、ポリ(メタ)アクリル酸リチウム等のポリ(メタ)アクリル酸およびその塩やカルボキシメチルセルロース、塩酸、硝酸、酢酸等の酸が好ましい。
スラリー中の酸化物半導体の濃度は1〜90重量%、好ましくは5〜80重量%である。
スラリーを塗布した基板の焼成温度はおおむね基材の融点(軟化点)以下であり、通常100〜900℃(融点又は軟化点)であり、好ましくは100〜600℃(融点又は軟化点)である。また、焼成時間は特に限定はないがおおむね4時間以内が好ましい。
半導体含有層の表面平滑性を向上させる目的で2次処理を施してもよい(C.J.Barbe,F Arendse,P Compt and M.Graetzel J.Am.Ceram.Soc.,80,12,3157−71(1997)参照)。例えば半導体と同一の金属のアルコキサイドもしくは塩化物、硝化物、硫化物等の溶液に直接、基板ごと薄膜を浸漬して乾燥もしくは再焼成することにより目的の平滑性を確保することが出来る。金属アルコキサイドとしてはチタンエトキサイド、チタンイソプロポキサイド、チタンt−ブトキサイド、n−ジブチル−ジアセチルスズ等が挙げられ、そのアルコール溶液が用いられる。塩化物の場合には例えば四塩化チタン、四塩化スズ、塩化亜鉛等が挙げられ、その水溶液が用いられる。
該半導体含有層に増感色素が吸着することにより、光エネルギーを吸収して電気エネルギーに変換することができる。その場合の増感色素としてはルテニウム等の金属元素を含んだ金属錯体色素および金属を含まない有機色素もしくはそれらの混合物であって半導体微粒子と相俟って光吸収を増感させるものであれば特に限定はない。
次に半導体含有層に色素を担持させる方法について説明する。
色素を担持させる方法としては、該色素を溶解しうる溶媒にて色素を溶解して得た溶液、又は溶解性の低い色素にあっては色素を分散せしめて得た分散液に上記半導体含有層の設けられた基板を浸漬する方法が挙げられる。溶液又は分散液中の濃度は色素によって適宜決められる。その溶液中に基板上に作成した半導体含有層を設けた基板を浸す。浸漬温度はおおむね常温から溶媒の沸点迄であり、また浸漬時間は1時間から48時間程度である。色素を溶解させるのに使用しうる溶媒の具体例として、例えば、メタノール、エタノール、アセトニトリル、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホルムアミド、t−ブタノール等が挙げられる。溶液の色素濃度は通常1×10-6M〜1Mが良く、好ましくは1×10-5M〜1×10-1Mである。この様にして色素で増感した半導体含有層を配置した半導体電極が得られる。
担持する色素は1種類でも良いし、数種類混合しても良い。又、混合する場合は有機色素同士でも良いし、有機色素と金属錯体色素を混合しても良い。特に吸収波長の異なる色素同士を混合することにより、幅広い吸収波長を用いることが出来、変換効率の高い太陽電池が得られる。担持しうる金属錯体色素の例としては特に制限はないがM.K.Nazeeruddin,A.Kay,M.Graetzel,J.Am.Chem.Soc.,115,6382−6390(1993)や早瀬修二 未来材料 Vol3,No1,54−59(2003)に示されているフタロシアニン、ポルフィリンなどが好ましく、担持しうる有機色素としては無金属のフタロシアニン、ポルフィリンやシアニン、メロシアニン、オキソノール、トリフェニルメタン系、WO2002011213号公報に示されるアクリル酸系色素等のメチン系色素や、キサンテン系、アゾ系、アンスラキノン系、ペリレン系等の色素が挙げられる。好ましくはルテニウム錯体やメロシアニン、上記アクリル酸系色素等のメチン系色素等が挙げられる。色素を混合して用いる場合の各色素の比率は特に限定はなく、それぞれの色素より最適条件が選択されるが、一般的に等モルずつの混合から、1つの色素につき、10%モル程度以上使用するのが好ましい。2種以上の色素を溶解もしくは分散した溶液を用いて、半導体含有層に色素を吸着する場合、溶液中の色素合計の濃度は1種類のみ担持する場合と同様でよい。色素を混合して使用する場合の溶媒としては前記したような溶媒が使用可能であり、使用する各色素用の溶媒は同一でも異なっていてもよい。
半導体含有層に色素を担持する際、色素同士の会合を防ぐために包接化合物の共存下、色素を担持することが効果的である。ここで包接化合物としてはコール酸等のステロイド系化合物、クラウンエーテル、シクロデキストリン、カリックスアレン、ポリエチレンオキサイドなどが挙げられるが、好ましいものとしてはコール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、コール酸メチルエステル、コール酸ナトリウム等のコール酸類、ポリエチレンオキサイド等である。又、色素を担持させた後、4−t−ブチルピリジン等のアミン化合物で半導体電極表面を処理しても良い。処理の方法は例えばアミンのエタノール溶液に色素を担持した半導体含有層の設けられた基板を浸す方法等が採られる。
本発明の太陽電池は、通常、上記酸化物半導体含有層に色素を担持させた半導体電極と対極と電荷移動層から構成される。電荷移動層は酸化還元系電解質や正孔輸送材料等を溶媒や常温溶融塩(イオン性液体)中に溶解させた溶液が用いられる。
本発明の太陽電池に用いる酸化還元系電解質としてはハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物及びハロゲン分子からなるハロゲン酸化還元系電解質、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオン、コバルト錯体などの金属錯体等の金属酸化還元系電解質、アルキルチオール−アルキルジスルフィド、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノン等の有機酸化還元系電解質などをあげることができるが、ハロゲン酸化還元系電解質が好ましい。ハロゲン化合物−ハロゲン分子からなるハロゲン酸化還元系電解質におけるハロゲン分子としては、例えばヨウ素分子や臭素分子等があげられ、ヨウ素分子が好ましい。又、ハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物としては、例えばLiI、NaI、KI、CsI、CaI2、CuI等のハロゲン化金属塩あるいはテトラアルキルアンモニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド、1−メチル−3−アルキルイミダゾリウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイドなどのハロゲンの有機4級アンモニウム塩等があげられるが、ヨウ素イオンを対イオンとする塩類化合物が好ましい。ヨウ素イオンを対イオンとする塩類化合物としては、例えばヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化トリメチルアンモニウム塩等があげられる。
又、電荷移動層は酸化還元系電解質を含む溶液の形で構成されている場合、その溶媒には電気化学的に不活性なものが用いられる。使用しうる溶媒の具体例としては、例えばアセトニトリル、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、3−メトキシプロピオニトリル、メトキシアセトニトリル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジメトキシエタン、ジエチルカーボネート、ジエチルエーテル、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、1、2−ジメトキシエタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイド、1、3−ジオキソラン、メチルフォルメート、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メトキシ−オキサジリジン−2−オン、γ−ブチロラクトン、スルフォラン、テトラヒドロフラン、水等が挙げられ、これらの中でも、特に、アセトニトリル、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、3−メトキシプロピオニトリル、メトキシアセトニトリル、エチレングリコール、3−メトキシオキサジリジン−2−オン、γ−ブチロラクトン等が好ましい。これらは単独もしくは2種以上組み合わせて用いても良い。酸化還元系電解質の濃度は通常0.01〜99重量%で、好ましくは0.1〜90重量%である。
又、電荷移動層に酸化還元系電解質を含む形で構成されている場合にその溶媒的に用いるものに常温溶融液(イオン性液体)がある。常温溶融液の例としては、例えば、1−メチル−3−アルキルイミダゾリウムヨーダイド、ビニルイミダゾリウムテトラフルオライド、1−エチルイミダゾールスルフォネート、アルキルイミダゾリウムトリフルオロメチルスルホニルイミド、1−メチルピロリンジニウムアイオダオド等が挙げられる。また、光電変換素子の耐久性向上の目的で電荷移動層に低分子ゲル化剤を溶解させて増粘させたもの(W.Kubo,K.Murakoshi,T.Kitamura,K.Hanabusa,H.Shirai,and S.Yanagida,Chem.Lett.,1241(1998)を参照)や反応性成分を併用して電荷移動層注入後に反応させてゲル電解質とすることもできる(早瀬修二 未来材料 Vol3,No1,54−59(2003)を参照)。
一方、完全固体型としては酸化還元系電解質の代わりに正孔輸送材料やP型半導体を用いることもできる。正孔輸送材料としてはアミン誘導体やポリアセチレン、ポリアニリン、ポリチオフェンなどの導電性高分子やディスコティック液晶などが挙げられ、また、P型半導体としてはCuI、CuSCN等が挙げられる(K.Tennakone,G.K.R.Senadeera,D.B.R.A.De Silva and I.R.M.Kottegoda App.Phy.Letterを参照)。
対向電極はFTO導電性ガラス等の導電性支持体の表面に酸化還元系電解質の還元反応に触媒的に作用する白金、カーボン、ロジウム、ルテニウム等を蒸着したり、導電性微粒子前駆体を塗布、焼成したものが用いられる。
本発明のシール剤を用いた色素増感太陽電池は、導電性支持体表面に色素で増感させた半導体含有層を配した半導体電極に対向電極を所定の間隔に対向配置し、周囲を本発明の光電変換素子用シール剤でシールし、その間隙に電荷移動層を封入したものである。その製法としては、例えば、一方の導電性支持体の周囲に本発明のシール剤を用いてシール部分を考慮して、色素で増感された半導体含有層を配し半導体電極とする。本発明の光電変換素子用シール剤に、グラスファイバー等のスペーサーを添加後、この半導体電極の周囲に一部に電荷移動層の注入口を残してスクリーン印刷もしくはディスペンサーによりシール剤を塗布した後、例えば100℃10分間の加熱で溶剤を蒸発させ、ついでもう一方の導電性支持体の上に白金等を配したものをそれらの導電面が対面するように上下導電性支持体を重ね合わせ、プレスにてギャップ出しを行い、高圧水銀灯にてUV光を、例えば、3000mJ/cm2照射して硬化させる(一次シール)。必要により、例えば、120℃で10分間、後硬化させる。次いで前記注入口を通して両導電性支持体間の間隙に電荷移動層を注入した後、該注入口を本発明のシール剤で前記同様に封止し(二次シール)て光電変換素子を得ることができる。このようにして得られた光電変換素子は接着性、耐湿熱性等の耐久性に優れたものである。
このようにして得られた光電変換素子の正極と負極にリード線を配し、その間に抵抗成分を挿入する事により本発明の太陽電池をえることが出来る。
【実施例】
以下に実施例をあげ、本発明を更に詳しく説明する。
【実施例1】
グリシジル構造を有する化合物:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(RE−301S、日本化薬(株)製:エポキシ当量182g/eq)30重量部及びエポミックR301、三井化学(株)製:エポキシ当量約500g/eq、10重量部)、シクロヘキセンオキシド構造を有する化合物:(セロキサイド2021A、ダイセル化学(株)製)30重量部、オキセタン構造を有する化合物:(BPDO(ビフェニルジオキセタン)、宇部興産(株)製)30重量部、及びシランカップリング剤(エポキシシラン サイラエースS510:チッソ(株)製)1重量部を70℃に加熱して良く混合した。室温まで冷却した後、カチオン重合開始剤として、ジアリールヨードニウム塩(前記式(1))(RHODORSIL PHOTINIIATOR 2074、RHODIA CHIMIE社製)を3重量部、及び光増感剤として下記ジエチルチオキサントン(式(6))(商品名DETX−S日本化薬(株)製)を2重量部を添加して遮光下で60℃に加熱撹拌、溶解させた。
Figure 0004783147
溶解後、更に接着力向上剤としてアクリル系コアシェル微粒子(商品名:F351、日本ゼオン(株)製)を1.5重量部を添加して、70℃で1時間加熱混合した。引き続き、無機充填剤として、合成シリカ(クリスタライト1−FF:(株)龍森製)を20重量部、アルミナ(CR−85:Baikowski Japan社製)30重量部を添加混合した後、三本ロールにて混練し、645メッシュの金網を用いて加圧下でろ過した。こうして、粘度約7万mPa・sの本発明の光電変換素子用シール剤(A)を得た。尚、粘度はE型粘度計を用い、25℃、回転数5rpmで測定した(以下同様)。
【実施例2】
実施例1において、RE−301Sの代わりに、エポキシ当量約250g/eqのビスフェノールA型エポキシ樹脂を、又、BPDOの代わりにキシリレンジオキセタン(商品名:XDO、東亞合成(株)製)をそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にして、粘度約5万Pa・sの本発明の光電変換素子用シール剤(B)を得た。
参考例3】
実施例1において、セロキサイド2021Aの代わりに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の水添化合物(アデカレジンEP4080:旭電化(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして、粘度約5万Pa・sの本発明の光電変換素子用シール剤(C)を得た。
【実施例4】
実施例1において無機充填剤(合成シリカ及びアルミナ)を使用しなかった以外は実施例1と同様にして粘度約2万Pa・sの本発明の光電変換素子用シール剤(D)を得た。
【実施例5】
実施例1において、RE−301S 30重量部の代わりに、エポキシ当量約400g/eqのビスフェノールA型エポキシ樹脂40重量部を用い、エポミックR−301を使用しなかった以外は実施例1と同様にして、粘度約15万Pa・sの本発明の光電変換素子用シール剤(E)を得た。
【実施例6】
実施例1において、エポミックR301の使用量を10重量部から20重量部に、BPDOの使用量を20重量部にそれぞれ変更した以外は実施例1と同様にして、粘度約20万Pa・sの本発明の光電変換素子用シール剤(F)を得た。
【実施例7】
実施例1において、粘度調整剤としてアクリル系樹脂(商品名:ダップ、ダイソー(株)製)2重量部を添加した以外は、実施例1と同様にして粘度約15万Pa・sの本発明の光電変換素子用シール剤(G)を得た。
【実施例8】
実施例1において、成分(a)〜(c)を混合し、これを精製したものを用いた以外は実施例1と同様にして粘度約7万Pa・sの本発明の光電変換素子用シール剤(H)を得た。尚、精製は以下のようにして行った。各成分を混合した樹脂をトルエンに溶解して、分液ロートを用いて約60℃に加温した純水にて洗浄を5回繰り返し、トルエン相を分離した後、トルエン相に活性炭を3重量%添加して60℃にて加熱撹拌後、活性炭をろ過により除去し、トルエン相を減圧下で加熱濃縮することによって精製した。
【実施例9】
実施例1において、カチオン重合開始剤として前記式(1)で示されるヨードニウム塩に代えて前記式(2)で示されるヨードニウム塩を使用した以外は実施例1と同様にして粘度約7万Pa・sの本発明の光電変換素子用シール剤(I)を得た。
【実施例10】
実施例1において、カチオン重合開始剤として前記式(1)で示されるヨードニウム塩に代えて前記式(3)で示されるスルフォニウム塩を用いた以外は実施例1と同様にして粘度約20万Pa・sの本発明の光電変換素子用シール剤(J)を得た。
【実施例11】
実施例1において、BPDOをPNOX(フェノールノボラック型オキセタン化合物:昭和電工(株)製)に代え、カチオン重合開始剤として前記式(1)で示されるヨードニウム塩に代えて前記式(4)で示されるスルフォニウム塩を用いた以外は実施例1と同様にして粘度約30万Pa・sの本発明の光電変換素子用シール剤(K)を得た。
【実施例12】
実施例1において、カチオン重合開始剤として前記式(1)で示されるヨードニウム塩3重量部を7重量部に増やし、光増感剤として前記式(6)で示したDETX−Sの代わりに、下記式(7)で示される増感剤を用いた以外は実施例1と同様にして粘度約7万Pa・sの本発明の光電変換素子用シール剤(L)を得た。
Figure 0004783147
【参考例13】
グリシジル構造を有する化合物として熱可塑性エラストマー含有エポキシ樹脂(旭化成工業(株)製、X−4801(タフテックM20重量%含有ビスフェノールA型エポキシ樹脂))100重量部、カチオン重合開始剤として前記式(5)で示されるスルフォニウム塩 0.5重量部、エポキシシランカップリング剤(日本ユニカー(株)製、A−187)5重量部を配合し、3本ロールで混合分散して本発明の光電変換素子用シール剤(M)を得た。
【参考例14】
グリシジル構造を有する化合物として熱可塑性エラストマー含有エポキシ樹脂(旭化成工業(株)製、X−4801(タフテックM20wt%含有ビスフェノールA型エポキシ樹脂))20重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(シェル(株)製、EP828)80重量部を用いた以外は参考例13と同様にして本発明の光電変換素子用シール剤(N)を得た。光電変換素子用シール剤(N)について、25℃の粘度を測定した。その結果、20rpmで50000cpsであり、スクリーン印刷に適した粘度であることが確認できた。
【実施例15】
実施例1の組成物にビニルエーテル構造を有する化合物としてエチレングリコールジビニルエーテル(BASF社製)20重量部を加えて新たに調製した組成物を使用する以外は実施例1と同様にして本発明の光電変換素子用シール剤(O)を得た。光電変換素子用シール剤(O)について、25℃の粘度を測定した。その結果、20rpmで40000cpsであり、スクリーン印刷に適した粘度であることが確認できた。
試験例1
実施例1で得られたシール剤(A)に5μmのグラスファイバーをスペーサーとして1重量%添加し、ガラス基板上に1.5mm角のガラスチップを貼り付け、3000mJ/cm2のUV照射を行った。得られた試験体(P)をボンドテスター(SEISHIN TRADING社製)を用いて接着面の水平方向に加重をかけ、ガラス−ガラスの剪断接着強度を測定した。最大破壊荷重をチップの面積で除した値を常態接着強度とした。結果を表1に示す。
試験例2
試験例1と同様にして、参考例13で調製したシール剤(M)を用いて得られた試験体(Q)について、試験例1と同様にして常態接着強度を測定した。結果を表1に示す。
試験例3
試験例1と同様にして、参考例14で調製したシール剤(N)を用いて得られた試験体(R)について、試験例1と同様にして常態接着強度を測定した。結果を表1に示す。
試験例4
実施例1で得られたシール剤(A)に5μmのグラスファイバーをスペーサーとして1重量%添加し、ガラス基板上に1.5mm角のガラスチップを貼り付け、3000mJ/cm2のUV照射を行った後、引き続き85℃で30分加熱して後硬化させた。得られた試験体(S)について試験例1と同様にして常態接着強度を測定した。結果を表1に示す。
試験例5
試験例1と同様にして得られた試験体(P)についてプレッシャークッカー装置を用いて加圧下121℃で20時間静置した後、試験例1と同様にして耐湿接着強度を測定した。結果を表1に示す。
試験例6
試験例2と同様にして得られた試験体(P)について試験例5と同様にして耐湿接着強度を測定した。結果を表1に示す。
試験例7
試験例1においてガラス基板をITO(インジウムスズオキサイド)基板に、ガラスチップをITOチップにそれぞれ変えた以外は試験例1と同様にして、ITO−ITOの常態接着強度を測定した。結果を表1に示す。
試験例8
試験例1においてガラス基板をクロム基板に、ガラスチップをITOチップにそれぞれ変えた以外は試験例1と同様にして、クロム−ITOの常態接着強度を測定した。結果を表1に示す。
試験例9
実施例1で得られたシール剤(A)を、PETフィルムを貼り付けたガラス基板上に塗布し、約0.1mmの厚さに延ばした。次にUV光を3000mJ/cm2照射した後、90℃で30分間加熱し、硬化フィルムを得た。フィルムを所定の大きさにカットし熱機械分析機(TMA:理学(株)製)にて、昇温速度2℃/minで弾性率を測定し、傾きから膨張係数(α1)を、変曲点からガラス転移温度を求めた。結果を表2に示す。
試験例10
試験例9で得られた硬化フィルムを用いて、煮沸水中に5時間浸漬させ、次式から吸水率(%)を求めた。結果を表2に示す。
吸水率(%)=(吸水後の重量−吸水前の重量)/吸水前の重量×100
Figure 0004783147
Figure 0004783147
試験例11
ITO電極の腐食試験
図2に示すように、ガラス基板1にITO電極膜2(ITO電極の端子幅2mm、先端ギャップ0.1mm)を形成したパターンガラスを使用し、この絶縁部分に参考例13で得たシール剤(M)を塗布し、試験例1と同様の照射条件で紫外線を照射してシール剤(M)を硬化させた。次いで、ITO電極膜に直流5Vを印加した状態で、65℃、90%RHの恒温槽に20日間放置し、その後接着剤塗布部分のITO電極膜の状態を顕微鏡で観察した。この結果から本発明の光電変換素子用シール剤は、ITO電極膜を腐食させないことを確認した。
【実施例16】
光電変換素子の例図1に示すように、色素増感太陽電池の導電性支持体であるFTO導電性ガラス支持体の導電面上に半導体含有層であるTiO2微粒子(P25;デグサ社製)をペースト状にしたものを塗布して、450℃30分焼成した後、下記式(8)で示す色素の3×10-4Mエタノール溶液に24時間浸漬して半導体電極を作成した。つぎに、同じくFTO導電性ガラス支持体の導電面上にPtを200Å蒸着させて対向電極3を作成した。
Figure 0004783147
次に、実施例1で調製したシール剤(A)5を対向電極3の周縁に、電荷移動層4の注入口を残すようにディスペンサーを用いて塗布し、100°Cで10分間の加熱で溶剤揮発を行った後、半導体電極1および3を重ね合わせた。重ね合わせた後、プレスにてギャップ出しを行い、3000mJ、UV光を照射して硬化し、両極を貼り合わせた。
次に、貼り合わせた両極の電荷移動層注入口からヨウ素系電荷移動層4a(ヨウ素/ヨウ化リチウム/メチルヘキシルイミダゾリウムアイオダイド(四国化成工業製)、t−ブチルピリジンをそれぞれ0.1M/0.1M/0.6M/1Mとなるように3−メトキシプロキオニトリルで調整)をセル内に充填した後、注入口を本発明のシール剤で封止して紫外線照射することにより硬化させて光電変換素子(1)を得た。
【実施例17】
実施例16において、シール剤を実施例9の光電変換素子用シール剤(I)を用い、更に半導体含有層を文献(C.J.Barbe,F Arendse,P Compt and M.Graetzel J.Am.Ceram.Soc.,80,12,3157−71(1997))に従いゾルゲル法にてチタンアルコキサイドを加水分解することにより調製したものを用いた以外は実施例15と同様にして光電変換素子(2)を得た。
【実施例18】
実施例17において、シール剤を実施例10の光電変換素子用シール剤(J)を用い、色素を前記式(8)で示す色素の代わりに下記式(9)で示される色素を、又ケノデオキシコール酸20mMをそれぞれ用いて、電荷移動層(4b)としてヨウ素/ヨウ化テトラ−n−プロピルアンモニウムをそれぞれ0.05M/0.5Mとなるようにエチレンカーボネート/アセトニトリル(6/4)で調製した以外は実施例16と同様にして光電変換素子(3)を得た。
Figure 0004783147
【実施例19】
実施例17において、シール剤を実施例12の光電変換素子用シール剤(L)を用いる以外は、実施例16と同様にして光電変換素子(4)を得た。
参考例20】
実施例17において、シール剤として参考例13の光電変換用シール剤(M)を用い、増感色素を前記式(8)で示す色素の代わりに式(8)で示す色素と下記式(10)で示される色素の1:1の混合物を用いた以外は実施例16と同様にして光電変換素子(5)を得た。
Figure 0004783147
参考例21】
実施例20において、シール剤として実施例15の光電変換用シール剤(O)を用いた以外は実施例19と同様にして光電変換素子(6)を得た。
光電変換効率測定
得られた各光電変換素子について、各極にリード線を接続し、電圧計、電流計を配置し本発明の太陽電池を得た。各太陽電池につき、次ぎの光電変換能の測定を行った。測定する光電変換素子の大きさは実行部分を0.5×0.5cm2とした。光源は1kWキセノンランプ(ウシオ電機(株)製)を用いて、AM1.5フィルターを通して100mW/cm2とした。短絡電流、解放電圧、変換効率、形状因子はポテンシオ・ガルバノスタット(北斗電工(株)製)を用いて測定した。結果を表3に示す。
表3

短絡電流(mA/cm2) 解放電圧(V) 光電変換効率(%) 形状因子
実施例16 12.0 0.70 5.3 0.63
実施例17 17.0 0.75 8.0 0.63
実施例18 14.6 0.72 6.5 0.62
実施例19 17.0 0.75 8.0 0.63
参考例20 17.5 0.75 8.7 0.66
実施例21 17.0 0.73 8.5 0.68
実施例22 12.2 0.70 5.3 0.62
導電性支持体貼り合わせギャップ形成テスト
得られた光電変換素子用シール剤100gにスペーサーとして10μmのグラスファイバー1gを添加して混合撹拌を行う。この光電変換素子用シール剤を50mm×50mmの導電性支持体(FTOガラス基板)上にディスペンサーで塗布し、ホットプレートにより100℃10分間加熱して、溶剤の揮発を行った後、25℃でその導電性支持体に同サイズの導電性支持体を重ね合わせ、荷重をかける。この時点で、光電変換素子用シール剤がつぶれ(延び)て上下導電性支持体が密着しているかどうかを確認する(導電性支持体の重ね合わせテスト)。その後、100℃のホットプレート上で荷重をかけてつぶしてクリップ留めした状態で高圧水銀灯にて3000mJ、UV照射後、10μmのスペーサーの厚みまで光電変換素子用シール剤がつぶれたかどうか顕微鏡にて確認する(導電性支持体のギャップ形成テスト)。その結果を表4に示した。
耐湿接着強度テスト
得られた光電変換素子用シール剤100gにスペーサーとして10μmのグラスファイバー1gを添加して混合撹拌を行う。この光電変換素子用シール剤を50mm×50mmの導電性支持体(FTOガラス基板)上にディスペンサーで塗布し、ホットプレート加熱で溶剤の揮発除去を行い、その光電変換素子用シール剤上に2mm×2mmのガラス片を貼り合わせ、高圧水銀灯にて3000mJ、UV照射して硬化させた後、121℃、2気圧、湿度100%の条件でプレシャークッカーテストを行い、せん断接着強度を測定した。その結果を表2に示した。
実施例 参考例
16 17 18 19 21 20
導電性支持体の重ね合わせ ○ ○ ○ ○ ○ ○
導電性支持体のギャップ形成 ○ ○ ○ ○ ○ ○
耐湿テスト後のせん断接着強度 35 40 43 52 51 60
(MPa)
○:貼り合わせ良好
△:常温での導電性支持体の貼り合わせはできないが、加熱により光電変換素子用シール剤が溶融するので、加熱時のギャップだしが可能。
×:貼り合わせ不良
電荷移動層に不純物が混入すると短絡電流が減り、その結果、光電変換効率が低くなる。表3の光電変換効率から明らかなように、各実施例のものは短絡電流も大きい。これより、実施例のシール剤からは電荷移動層に対して汚染物質を流失しにくいことが分かる。また、表4から明らかなように、光電変換素子製造時に上下導電性支持体の貼り合わせが常温で可能となり、かつ、多面取りに耐えられる接着強度と耐湿信頼性を有し、更に、可撓性に優れ、また、短時間で硬化が終了して所定のギャップが形成できることが判る。
【実施例22】
実施例16において、シール剤を熱可塑性フィルムであるハイミラン(50μm:三井デュポン社製)を用いて110℃、5分でシールした(一次シール)以外は実施例16と同様にして光電変換素子(7)を得た。得られた光電変換素子(7)についての評価結果を表3に示した。
【産業上の利用可能性】
本発明の光電変換素子用シール剤は、3000mJ/cm2程度の低光量で短時間のうちに硬化して、高い接着強度を発現し、更に後加熱を行う場合にも、比較的低温短時間で行えるので、光電変換素子への負荷も小さく、また生産面においても著しい効率化を図ることができる。又、ポットライフが長く作業性に優れ、印刷適性が高く、ITO電極を腐食することがない一方、本発明のシール剤は本来要求される、接着性、耐熱性、吸水率等の硬化後の諸物性も極めて良好であり、更に耐湿強度も十分である為、長期にわたって高い信頼性を有した光電変換素子を製造するにあたり極めて有用なものである。
【図1】
Figure 0004783147
【図2】
Figure 0004783147

Claims (13)

  1. グリシジル構造を有する化合物と、シクロヘキセンオキシド構造を有する化合物、及びビニルエーテル構造を有する化合物からなる群から選ばれる一つ以上と、カチオン重合開始剤を含有することを特徴とする光電変換素子用シール剤。
  2. グリシジル構造を有する化合物がビスフェノール型エポキシ樹脂である請求項1に記載の光電変換素子用シール剤。
  3. ビスフェノール型エポキシ樹脂がビスフェノールA型エポキシ樹脂である請求項2に記載の光電変換素子用シール剤。
  4. 光電変換素子用シール剤中に更にカップリング剤を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光電変換素子用シール剤。
  5. カップリング剤がシランカップリング剤である請求項に記載の光電変換素子用シール剤。
  6. 光電変換素子用シール剤中に更に無機充填剤を含有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の光電変換素子用シール剤。
  7. 無機充填剤がアルミナ及び/又はシリカである請求項に記載の光電変換素子用シール剤。
  8. カチオン重合開始剤がジアリールヨードニウム塩及び/またはトリアリールスルフォニウム塩である請求項1乃至のいずれか一項に記載の光電変換素子用シール剤。
  9. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の光電変換素子用シール剤でシールされてなる光電変換素子。
  10. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の光電変換素子用シール剤でシールされてなる色素増感光電変換素子。
  11. 請求項に記載の光電変換素子又は請求項10に記載の色素増感光電変換素子を備えてなる太陽電池。
  12. 半導体含有層を有する導電性支持体と、対向電極を有する導電性支持体を所定の間隔で対向配置し、周縁に介挿した光電変換素子用シール剤で固定後、当該両支持体の間隙に電荷移動層を挟持して光電変換素子を得る光電変換素子の製造方法であって,前記シール剤として、請求項1乃至のいずれか一項に記載のシール剤を用いることを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  13. 半導体含有層を有する導電性支持体と、対向電極を有する導電性支持体を所定の間隔で対向配置し、電荷移動層を封入するための注入口を除き、その周縁を光電変換素子用シール剤で固定後、該注入口から電荷移動層を注入したのち該注入口を光電変換素子用シール剤を用いて封止する光電変換素子の製造方法であって、前記光電変換素子用シール剤として、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光電変換素子用シール剤を用いることを特徴とする光電変換素子の製造方法。
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