JP2002368233A - 光電変換素子 - Google Patents

光電変換素子

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JP2002368233A
JP2002368233A JP2001171857A JP2001171857A JP2002368233A JP 2002368233 A JP2002368233 A JP 2002368233A JP 2001171857 A JP2001171857 A JP 2001171857A JP 2001171857 A JP2001171857 A JP 2001171857A JP 2002368233 A JP2002368233 A JP 2002368233A
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photoelectric conversion
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epoxy resin
curing
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JP2001171857A
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Teruhisa Inoue
照久 井上
Masahiro Hirano
雅浩 平野
Toshiya Sato
俊也 佐藤
Koichiro Shigaki
晃一郎 紫垣
Masaaki Ikeda
征明 池田
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/20Light-sensitive devices
    • H01G9/2027Light-sensitive devices comprising an oxide semiconductor electrode
    • H01G9/2031Light-sensitive devices comprising an oxide semiconductor electrode comprising titanium oxide, e.g. TiO2
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
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    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】常温での上下導電性支持体の貼り合わせを可能
とし、多面取りに耐えられる接着強度と耐湿信頼性、可
とう性、短時間の硬化による所定のギャップの形成、硬
化後のシール材から電荷移動層に対して汚染物質を流失
させず、添加される例えばガラスファイバーと混練後に
気泡を取るための脱気処理を不要とする。 【解決手段】一対の透明導電性支持体1、3を所定の間
隔で対向配置して電荷移動層4を挟持するためのシール
材5を、(a)液状エポキシ樹脂、(b)環球法による
軟化点が75℃以下のノボラック樹脂からなる硬化剤、
(c)粒径が10μm以下の充填剤、及び(d)硬化促
進剤を必須成分とし、(a)液成分と(b)成分の混合
物が液状であるか又は環球法の測定で50°C以下の軟
化点を有するものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電変換素子に係
り、特に2枚の導電性支持体の張り合わせが容易で、か
つ接着強度を向上させた光電変換素子用シール材(以
下、単にシール材とも言う)を用いた光電変換素子とそ
の製造方法。
【0002】
【従来の技術】クリーンなエネルギー源として注目され
ている太陽電池は、近年、一般住宅用に利用されるよう
になってきたが、未だ充分に普及するには至っていな
い。その理由として、太陽電池そのものの性能が充分優
れているとは言い難いためモジュールを大きくせざるを
得ないこと、モジュール製造における生産性が低いこ
と、その結果、高価につくことなどが挙げられる。
【0003】太陽電池モジュールは、一般にシリコン、
ガリウムー砒素、銅ーインジウムーセレンなどの光電変
換素子を上部透明保護材と下部基板保護材とで保護し、
光電変換素子と保護材とをシール材で固定し、パッケー
ジ化したものである。このため太陽電池シール材料とし
ては、上下の各保護材との接着性が良好であることが要
求されている。
【0004】例えば現在、太陽電池モジュールにおける
光電変換素子のシール材料として用いられているもの
は、柔軟性、透明性等の観点から、酢酸ビニル含量の高
いエチレン・酢酸ビニル共重合体が使用されている。し
かしながら、その耐熱性、接着性が不足しているところ
から、更に反応を完結させる目的で有機過酸化物などを
併用する必要があった。この場合、これらの添加剤を配
合したエチレン・酢酸ビニル共重合体のシートを作成
し、得られたシートを用いて光電変換素子をシールする
という2段階の工程を採用する必要があった。このシー
トの製造段階では、有機過酸化物が分解しないような低
温度での成形が必要であるため、押出成形速度を大きく
することができず、また光電変換素子のシール段階で
は、ラミネーターにおいて数分乃至十数分かけて仮接着
する工程と、オーブン内において有機過酸化物が分解す
る高温度で数十分ないし1時間かけて本接着する工程と
からなる2段階の時間をかけての接着工程を経る必要が
ある。そのため太陽電池モジュールの製造には手間と時
間がかかり、その割に接着性、耐湿信頼性に劣るという
問題点を有している。
【0005】また、前記共重合体やアイオノマーとし
て、融点が低いものを使用した場合には耐熱性が充分で
なく、光電変換素子のシール材料に用いた場合、素子使
用時における温度上昇により変形の恐れがあり、また太
陽電池モジュールを加熱圧着法で製造するときに、これ
らシール材料が必要以上に流れ出してバリを生じる恐れ
があるので好ましくない。さらに、近年の光電池の大型
化に伴って、加工プロセス時においてシール部にかかる
応力は従来に比し格段に大きくなってきている、その
上、シール線長が長くなってきていることから更に耐湿
信頼性に優れる、そして、シールの線幅の狭小化から導
電性支持体間の厚みを均一にできて、更にそれとの密着
性に優れ且つ可撓性のあるシール材が求められてきてい
る。
【0006】そのほかには、熱硬化性エポキシ樹脂がシ
ール材として用いられている。この場合、シール材をデ
ィスペンサー、或いはスクリーン印刷等の方法より導電
性支持体に塗布後、通常、加熱または加熱無しでレベリ
ングを行った後に、上下導電性支持体をアライメントマ
ークを用いて高精度に貼り合わせて、シール材をプレス
するというプロセスで上下導電性支持体の貼り合わせを
行っている。ここで使用する光電変換素子用シール材で
あるエポキシ樹脂の硬化剤として、アミン類、イミダゾ
ール類、ヒドラジッド類を使用した光電変換素子用シー
ル材は、接着性、耐湿信頼性に劣るという問題点を有し
ている。この問題点を解決する方法として特公昭59−
24403号ではフェノールノボラック樹脂をエポキシ
樹脂の硬化剤とし、溶剤を添加して塗布作業のできる液
状にした光電変換素子用シール材が耐湿性に優れること
を示している。
【0007】しかし,この光電変換素子用シール材は3
核体以上のフェノールノボラック樹脂を使用しており、
これを使用して上下導電性支持体の貼り合わせを行う場
合、上記フェノールノボラック樹脂の軟化点が80°C
以上の固体であるため、脱溶剤する過程で、通常ではシ
ール材の樹脂成分が固化するため、上下導電性支持体を
加熱することでシール材を加熱溶融して貼り合わせを行
わなければならなかった。
【0008】しかしながら、近年この導電性支持体はま
すます大型化してきており、加熱しながら貼り合わせた
場合、上下の導電性支持体の温度差及び導電性支持体の
場所による温度差による熱膨張の違いで、高精度に上下
の導電性支持体を貼り合わせることが困難となってき
た。
【 0009】この問題を解決する方法として、常温で
ガラス等の導電性支持体を貼り合わせる方法が考えられ
ているが、フェノールノボラック樹脂を硬化剤とする光
電変換素子用シール材を用いて常温で貼り合わせ可能な
シール材は未だ知られていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、光電変換素子の製造時に、上下導電性支持体の
貼り合わせが常温で可能で、かつ、多面取りに耐えられ
る接着強度と耐湿信頼性(−20乃至80°C)に優
れ、更に、可撓性に優れ、また、短時間で硬化が終了し
て所定のギャップが形成でき、かつ、硬化後のシール材
から電荷移動層に対して汚染物質を流失させず、また、
シール材の所定の間隔のギャップを形成するために添加
される、例えばガラスファイバーと混練した後に、シー
ル材中の気泡を取るための脱気処理を施さなくてもよい
光電変換素子用シール材を用いた光電変換素子とその製
造方法を提供するものである。-
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の諸
問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を下記
の構成としたものである。即ち、本発明は、 (1)半導体含有層を有する導電性支持体と、対向電極
有する導電性支持体を所定の間隔で対向配置し、周縁に
介挿した光電変換素子用シール材で固定後、当該両支持
体の間隙に電荷移動層を挟持してなる光電変換素子にお
いて,前記シール材が、(a)液状エポキシ樹脂、
(b)環球法による軟化点が75°C以下のノボラック
樹脂からなる硬化剤、(c)粒径が10μm以下の充填
剤、及び(d)硬化促進剤とを必須成分とし、前記
(a)の成分と(b)の成分の混合物が液状、または環
球法の測定で50°C以下の軟化点を有することを特徴
とする光電変換素子。 (2)(1)における前記(a)の成分中の全塩素量が
1500ppm以下とした。 (3)(1)又は(2)の何れかにおける前記(a)の
液状エポキシ樹脂を、ビスフェノールA型液状エポキシ
樹脂及び/又はビスフェノールF型液状エポキシ樹脂と
した。 (4)(1)乃至(3)の何れかにおける前記(b)の
硬化剤が、二核体を20〜80重量%含むノボラック樹
脂とした。 (5)(1)乃至(4)の何れかにおける前記(c)の
充填剤の平均粒径を2μm以下とした。 (6)(1)乃至(5)の何れかにおける前記(c)の
充填剤の含有量を、前記光電変換素子用シール材中の5
〜30体積%とした。。 (7)(1)乃至(6)の何れかにおける前記(c)の
充填剤を、アルミナ及び/又はシリカとした。 (8)(1)乃至(7)の何れかにおける前記(d)の
硬化促進剤を、潜在性硬化促進剤とした。 (9)(8)における前記潜在性硬化促進剤を、固体分
散型のイミダゾール類で、かつその平均粒径が6μm以
下とした。 (10)(8)における前記潜在性硬化促進剤を、アミ
ンアダクトで、かつその平均粒径を6μm以下とした。 (11)(1)乃至(10)における前記光電変換素子
用シール材にカップリング剤を含有させた。 (12)(1)乃至(10)の何れかにおける前記光電
変換素子用シール材に含有する前記カップリング剤を、
アミノシラン系カップリング剤とした。 (13)半導体含有層を有する導電性支持体と、対向電
極有する導電性支持体を所定の間隔で対向配置し、周縁
に介挿した光電変換素子用シール材で固定後、当該両支
持体の間隙に電荷移動層を挟持して光電変換素子を得る
光電変換素子の製造方法であって,前記シール材が、
(a)液状エポキシ樹脂、(b)環球法による軟化点が
75°C以下のノボラック樹脂からなる硬化剤、(c)
粒径が10μm以下の充填剤、及び(d)硬化促進剤と
を必須成分とし、前記(a)の成分と(b)の成分の混
合物が液状、または環球法の測定で50°C以下の軟化
点を有し、かつ120乃至180°Cでの硬化時間が6
0分以下である光電変換素子用シール材を用いることを
特徴とする光電変換素子の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0013】本発明による光電変換素子は、一対の導電
性ガラス等の透明な導電性支持体を所定の間隔で対向配
置し、該一対の導電性支持体間に電荷移動層を挟持する
ためのシール材を有する光電変換素子において、上記シ
ール材を、(a)液状エポキシ樹脂、(b)環球法によ
る軟化点が75°C以下のノボラック樹脂からなる硬化
剤、(c)粒径が10μm以下の充填剤,及び(d)硬
化促進剤を必須成分とし、(a)液成分と(b)成分の
混合物が液状であるか又は環球法の測定で50°C以下
の軟化点を有するものとした点に特徴を有する。
【0014】本発明で用いられる上記液状エポキシ樹脂
(a)は、特に限定されるものではなく、例えば、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、N,N−ジグリシジル−0−トルイジン、
N,N−ジグリシジルアニリン、フェニルグリシジルエ
ーテル、レゾルシノールシジルエーテル、1,6−ヘキ
サンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプ
ロパントリグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコ
ールジグリシジルエーテル、(3,4−3’,4’エポ
キシシクロ)ヘキシルメチルヘキサンカルボキシレー
ト、ヘキサヒドロ無水フタル酸ジグリシジルエステル、
等の一般に製造、販売されているエポキシ樹脂が挙げら
れるが、好ましくはビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジ
ル−o−トルイジン、N,N−ジグリシジルアニリン、
(3,4−3’,4’エポキシシクロ)ヘキシルメチル
ヘキサンカルボキシレート、ヘキサヒドロ無水フタル酸
ジグリシジルエステルであり、更に好ましくはビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールF型
エポキシ樹脂である。
【0015】これらの液状エポキシ樹脂は2種以上を混
合して用いても良い。これらの液状エポキシ樹脂は常温
で液状であるため、光電変換素子製造時の上下導電性支
持体の貼り合わせ時の光電変換素子用シール材の樹脂粘
度が低く、常温での貼り合わせが可能となり、かつギャ
ップ形成が容易となる。
【0016】本発明で使用する液状エポキシ樹脂のエポ
キシ当量は230以下、好ましくは210以下、更に好
ましくは190以下である。230以上では硬化剤との
反応性が劣り、作業性にも問題が出てくる。
【0017】また、本発明に使用する液状エポキシ樹脂
の全塩素量は1500ppm以下、好ましくは1200
以下、更に好ましくは1000以下である。全塩素量が
1500以上では液晶素子のITO電極の腐食が著しく
なる。なお、エポキシ当量はJIS K7236によ
り、全塩素量は加水分解法により測定される(以下同
じ)。
【0018】本発明で用いられる前記硬化剤(b)とし
ては、環球法による軟化点が通常75°C以下、好まし
くは65°C以下、更に好ましくは50°C以下のノボ
ラック樹脂であり、各種のフェノール性水酸基を有する
化合物を原料とするノボラック樹脂が好ましい。軟化点
はJIS K7234に規定される環球法により測定さ
れる。
【0019】ノボラック樹脂としては、例えばビスフェ
ノールA、テトラブロムビスフェノールA、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェニルフェ
ノール,2,2’,6,6’−テトラメチル−4,4’
−ビフェニルフェノール、2,2’−メチレン−ビス
(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ト
リスヒドロキシフェニルメタン、ピロガロール、ジイソ
プロピリデン骨格を有するフェノール類、1,1−ジ−
4ーヒドロキシフェニルフルオレン等のフルオレン骨格
を有するフェノール類、フェノール化ポリブタジエン等
のポリフェノール化合物、フェノール、クレゾール類、
エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフ
ェノール類、ビスフェノールA、ブロム化ビスフェノー
ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトー
ル類等の各種フェノールを原料とするノボラック樹脂、
キシリレン骨格含有フェノールノボラック樹脂、ジシク
ロペンタジエン骨格含有フェノールノボラック樹脂、フ
ルオレン骨格含有フェノールノボラック樹脂等のフェノ
ール系ノボラック樹脂を挙げることができ、好ましくは
フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチ
ルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトー
ル類等の各種フェノールを原料とするノボラック樹脂、
キシリレン骨格含有フェノールノボラック樹脂、ジシク
ロペンタジエン骨格含有フェノールノボラック樹脂、フ
ルオレン骨格含有フェノールノボラック樹脂等の各種ノ
ボラック樹脂であり、更に好ましくはフェノール、クレ
ゾール類、オクチルフェノール、ビスフェノールA、ビ
スフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等の
各種フェノール類を原料とするノボラック樹脂等の各種
ノボラック樹脂であり、特に好ましくはフェノールを原
料とするフェノールノボラック樹脂、クレゾール類を原
料とするクレゾールノボラック樹脂である。
【0020】これらのノボラック樹脂は、単独で又は2
種以上を混合して使用される。また、本発明で用いられ
るノボラック樹脂の使用量は、シール材中のエポキシ樹
脂のエポキシ当量に対して、ノボラック樹脂中の水酸基
の当量として0.6〜1.4化学当量、好ましくは0.
9〜1.11化学当量である。
【0021】また、ノボラック樹脂は、その製造工程か
ら、通常分子中に2個のフェノール性水酸基を有する2
核体と分子中に3個以上のフェノール性水酸基を有する
物の混合物として得られる。
【0022】本発明で使用される好ましいフェノール系
ノボラック樹脂は、2核体の含有量が20〜80重量
%、好ましくは25〜70重量%、より好ましくは30
〜50重量%のものである。
【0023】本発明で用いられる好ましいノボラック樹
脂は、モノフェノール類を原料とするノボラックで、下
記一般式
【0024】
【化1】
【0025】(上記式中、Rは水素、低級アルキル、低
級アルコキシまたはハロゲンを示し、mは1〜3の整数
を示し、mが2又は3の時、Rは異なった種類であって
も良い。nは0又は正の整数である。)で表されるもの
である。
【0026】上記式において、低級アルキルとしては、
例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
n−ブチル、イソブチル、t−ブチル等のC1〜C4の
アルキルが、低級アルコキシとしては、例えばメトキ
シ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−
ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ等のC1〜C4
のアルコキシが、ハロゲンとしては、例えば臭素等が挙
げられる。nにおける正の整数は1〜10が好ましい。
【0027】本発明で使用するフェノール系ノボラック
樹脂からなる硬化剤は、上記式の化合物において,n=
1以上である成分は軟化点が高いので、n=0である成
分が存在している方が好ましく、その存在量は、ノボラ
ック樹脂中通常20〜80重量%、好ましくは25〜7
0重量%、より好ましくは30〜50重量%程度である
(残りはn=1以上である成分)。
【0028】上記フェノール系ノボラック樹脂と液状エ
ポキシ樹脂との混合物は、常温で液状であるか又は環球
法の測定で50℃以下の軟化点を有するものであることが
好ましい。
【0029】また、本発明で使用するフェノール系ノボ
ラック樹脂からなる硬化剤は、好ましくはエポキシ当量
が230以下の液状エポキシ樹脂との組み合わせにおい
て,導電性支持体との接着性と耐湿信頼性が優れてい
る。
【0030】フェノール系ノボラック樹脂のエポキシ樹
脂との反応において、2核体(例えば、上記式において
n=0の化合物)のフェノールノボラック樹脂は、3核
体以上(例えば、上記式においてn=1以上の化合物)
のフェノールノボラック硬化剤の硬化による3次元架橋
構造に対して線形に架橋するために剛直な構造に可撓性
がでるため、導電性支持体との接着性が向上している。
【0031】更に、本発明で用いられるフェノールノボ
ラック樹脂は軟化点が75°C以下と低いために、液晶
素子製造時の上下導電性支持体貼り合わせプロセス時の
光電変換素子用シール材の樹脂粘度が低いものとなり、
貼り合わせ、ギャップ形成が容易になる。本発明で使用
する前記充填剤(c)としては、溶融シリカ、結晶シリ
カ、シリコンカーバイド、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カ
ルシウム、マイカ、タルク、クレー、アルミナ、酸化マ
グネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウ
ム、珪酸リチウムアルミニウム、珪酸ジルコニウム、チ
タン酸バリウム、硝子繊維、炭素繊維、二硫化モリブデ
ン、アスベスト等が挙げられ、好ましくは、溶融シリ
カ、結晶シリカ、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、マイカ、タルク、
クレー、アルミナ、水酸化アルミニウム、珪酸カルシウ
ム、珪酸アルミニウムであり、更に好ましくは溶融シリ
カ、結晶シリカ、アルミナである。
【0032】これらの充填剤は2種以上を混合して用い
ても良く、特に好ましくはシリカとアルミナを併用した
場合である。
【0033】本発明で用いられる充填剤の最大粒径は、
レーザー法の測定で10μm以下、好ましくは6μm以
下、更に好ましくは4μm以下であり、特に好ましくは
4μm以下でその平均粒径が2μm以下であるものであ
る。
【0034】10μmより充填剤の粒径が大きいと、光
電変換素子製造時の上下導電性支持体の貼り合わせ後の
ギャップ形成がうまくできない。このような充填剤のシ
リカは、例えば溶融シリカ又は結晶シリカを粉砕し、分
級することによって製造される。
【0035】アルミナは、例えば水酸化アルミニウムを
焼成してできたアルミナ又は無水塩化アルミニウムの火
焔加水分解によってできたアルミナ又はアンモニウム明
ばんを焼成して得られたアルミナを粉砕、分級して製造
される。
【0036】本発明で使用される充填剤の光電変換素子
用シール材中の含有量は、溶剤を除いた光電変換素子用
シール材中5〜30体積%、より好ましくは15〜25
体積%である。
【0037】充填剤の含有量が5体積%より低い場合、
充填剤量が少ないため低粘度になり、光電変換素子用シ
ール材塗布後に導電性支持体上でだれ、はじきが起こり
やすくなり、シール形状が乱れてしまう恐れがある。ま
た、充填剤の含有量が30体積%より多い場合、充填剤
含有量が多すぎるため潰れ難く、光電変換素子のギャッ
プ形成ができなくなってしまう。
【0038】本発明に用いられる前記硬化促進剤(d)
としては、例えばイミダゾール類、イミダゾール類とフ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、マレイ
ン酸、蓚酸等の多価カルボン酸との塩類、ジシアンジア
ミド等のアミド類及び該アミド類とフェノール類、前記
多価カルボン酸類、又はフォスフィン酸類との塩類、
1,8−ジアザ−ビシクロ(5.4.0)ウンデセン−
7等のジアザ化合物及び該ジアザ化合物とフェノール
類、前記多価カルボン酸類、又はフォスフィン酸類、ト
リフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテ
トラフェニルボレート等のホスフィン類、2,4,6−
トリスアミノメチルフェノール等のフェノール類、アミ
ンアダクト等が挙げられる。
【0039】イミダゾール類としては2−メチルイミダ
ゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイ
ミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェ
ニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フ
ェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダ
ゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、
1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シ
アノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2,4−ジ
アミノー6(2’−メチルイミダゾール(1’))エチ
ル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−ウ
ンデシルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジ
ン、2,4−ジアミノ−6(2’−エチル、4−メチル
イミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,
4−ジアミノ−6(2’−メチルイミダゾール
(1’))エチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付
加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸の2:3
付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加
物、2−フェニル−3、5−ジヒドロキシメチルイミダ
ゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシメチル−5−メ
チルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−
3、5−ジシアノエトキシメチルイミダゾール等が挙げ
られる。
【0040】これら硬化促進剤のうち好ましいものとし
ては、例えば、2,4−ジアミノ−6(2’−メチルイ
ミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン・イソシ
アヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル
酸の2:3付加物、2−フェニルイミダゾールイソシア
ヌル酸付加物、イミダゾール類とフタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、
ナフタレンジカルボン酸、マレイン酸、蓚酸等の多価カ
ルボン酸との塩類、アミンアダクト等が挙げられる。
【0041】硬化促進剤の添加量は、エポキシ樹脂10
0重量部に対して0.5〜20重量部好ましくは1〜1
0重量部である。
【0042】これら硬化促進剤は、潜在性硬化促進剤の
形式で使用した方が作業性の向上(ポットライフ時間の
延長)等のメリットがあり、好ましい。
【0043】潜在性硬化促進剤は室温では固体で、加熱
されることによって溶解し、初めて硬化促進剤として反
応するという性質を有するもので、例えばこれら硬化促
進剤をマイクロカプセルにしたマイクロカプセル型硬化
促進剤や溶剤やエポキシ樹脂に溶解しにくい固体分散型
の硬化促進剤(例えばイミダゾール類)、アミンアダク
ト等が挙げられる。
【0044】これら硬化促進剤のうち、固体分散型の潜
在性硬化促進剤の平均粒径はレーザー法の測定で6μm
以下、好ましくは4μm以下、より好ましくは3μm以
下程度である。平均粒径が6μmより大きい潜在性硬化
促進剤を使用すると、ディスペンサ塗布が難しく、ま
た、塗布後の形状も均一でなく、そのため、シール後の
シール形状も均一でなくなってしまう。
【0045】また、平均粒径が6μmより大きい硬化促
進剤を使用した光電変換素子用シール材のシール後のシ
ール部に充填剤の荒い粗密が確認される。
【0046】本発明の光電変換素子用シール材は、上記
の液状エポキシ樹脂(a)、環球法による軟化点75°
C以下のノボラック樹脂からなる硬化剤(b)、粒径が
10μm以下の充填剤(c)、及び硬化促進剤(d)を
必須成分とし、(a)成分と(b)成分の(溶融)混合
物の軟化点が環球法の測定で50°C以下、好ましくは
40°C以下、より好ましくは30°C以下、更に好ま
しくは常温で液状であることを特徴とする。軟化点が5
0°Cより高い場合には、溶剤を使用して液状の光電変
換素子用シール材とするが、この場合溶剤揮発後のシー
ル材が固体となり、液晶素子製造時の上下導電性支持体
の貼り合わせは、上下導電性支持体への加熱なしで行う
ために、上下導電性支持体を貼り合わせるときに常温で
は光電変換素子用シール材が固体であるためにつぶれな
いので、光電変換素子の製造ができない。
【0047】本発明の光電変換素子用シール材が常温で
液状である場合、その粘度は作業性を考慮すると200
〜400ポイズ(25°C)程度が適当である。更に,
そのチクソ性としては0.8〜1.1程度が適当であ
る。
【0048】本発明の光電変換素子用シール材には、1
種又は2種以上の固形エポキシ樹脂を加えることができ
る。用いられる固形エポキシ樹脂としては、ビスフェノ
ールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,
4’−ビフェニルフェノール、2,2’,6,6’−テ
トラメチル−4,4’−ビフェニルフェノール、2,
2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブ
チルフェノール),トリスヒドロキシフェニルメタン、
ピロガロール、ジイソプロピリデン骨格を有するフェノ
ール類、1,1−ジ−4−ヒドロキシフェニルフルオレ
ン等のフルオレン骨格を有するフェノール類、フェノー
ル化ポリブタジエン等のポリフェノール化合物のグリシ
ジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂、フェノー
ル、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノ
ール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、テ
トラブロムビスフェノールA、ビスフェノールF、ビス
フェノールS、ナフトール類等の各種フェノールを原料
とするノボラック樹脂、キシリレン骨格含有フェノール
ノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノ
ールノボラック樹脂、フルオレン骨格含有フェノールノ
ボラック樹脂等の各種ノボラック樹脂のグリシジルエー
テル化物、シクロヘキサン等の脂肪族骨格を有する脂環
式エポキシ樹脂、イソシアヌル環、ヒダントイン環等の
複素環を有する複素環式エポキシ樹脂、ブロム化ビスフ
ェノールA、ブロム化ビスフェノールF、ブロム化ビス
フェノールS、ブロム化フェノールノボラック、ブロム
化クレゾールノボラック等のブロム化フェノール類をグ
リシジル化したエポキシ樹脂が挙げられ、その使用量は
得られたシール材の融点、作業性、物性に影響を与えな
い範囲で用いられる。
【0049】また、この固形エポキシ樹脂の全塩素量は
1500ppm以下、好ましくは1200以下、更に好
ましくは1000以下である。全塩素量が1500以上
では光電変換素子のITO等の導電性支持体の腐食が著
しくなるものもある。
【0050】本発明の光電変換素子用シール材には、カ
ップリング剤を加えることができる。カップリング剤と
しては、例えば3−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミ
ノエチル)3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキ
シシラン、N−(2−(ビニルベンジルアミノ)エチ
ル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、3
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ク
ロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロ
ピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、
イソプロピル(N−エチルアミノエチルアミノ)チタネ
ート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、
チタニュウム(ジオクチルピロフォスフェート)オキシ
アセテート、テトライソプロピルジ(ジオクチルフォス
ファイト)チタネート、ネオアルコキシトリ(p−N−
(β−アミノエチル)アミノフェニル)チタネート等の
チタン系カップリング剤、Zr−アセチルアセトネー
ト、Zr−メタクリレート、Zr−プロピオネート、ネ
オアルコキシジルコネート、ネオアルコキシトリスネオ
デカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデ
カノイル)ベンゼンスルフォニルジルコネート、ネオア
ルコキシトリス(エチレンジアミノエチル)ジルコネー
ト、ネオアルコキシトリス(m−アミノフェニル)ジル
コネート、アンモニウムジルコニウムカーボネート、A
1−アセチルアセトネート、A1−メタクリレート、A
1−プロピオネート等のジルコニウム、あるいはアルミ
ニウム系カップリング剤が挙げられるが、好ましくはシ
リコン系カップリング剤であり、更に好ましくはアミノ
シラン系カップリング剤である。
【0051】カップリング剤を使用することにより耐湿
信頼性が優れ、吸湿後の接着強度の低下が少ない光電変
換素子用シール材が得られる。
【0052】本発明の光電変換素子用シール材は、粘度
を低くして作業性を向上させるために溶剤を添加しても
良い。使用し得る溶剤としては、例えばアルコール系溶
剤、エーテル系溶剤、アセテート系溶剤が挙げられ、こ
れらは1種又は2種以上を単独で又は混合して、任意の
比率で用いることができる。
【0053】アルコール系溶剤としては、例えばエタノ
ール、イソプロピルアルコール等のアルキルアルコール
類、3−メチル−3−メトキシブタノール、3−メチル
−3−エトキシブタノール、3−メチル−3−n−プロ
ポキシブタノール、3−メチル−3−n−ブトキシブタ
ノール、3−メチル−3−イソブトキシブタノール、3
−メチル−3−sec−ブトキシブタノール、3−メチ
ル−3−tert−ブトキシブタノール等のアルコキシ
アルコール類が挙げられる。
【0054】エーテル系溶剤としては、例えば1価アル
コールエーテル系溶剤、アルキレングリコールモノアル
キルエーテル系溶剤、アルキレングリコールジアルキル
エーテル系溶剤、ジアルキレングリコールアルキルエー
テル系溶剤、トリアルキレングリコールアルキルエーテ
ル系溶剤、1価アルコールエーテル系溶剤としては、例
えば3−メチル−3−メトキシブタノールメチルエーテ
ル、3−メチル−3−エトキシブタノールエチルエーテ
ル、3−メチル−3−n−ブトキシブタノールエチルエ
ーテル、3−メチル−3−イソブトキシブタノールプロ
ピルエーテル、3−メチル−3−sec−ブトキシブタ
ノールーイソプロピルエーテル、3−メチル−3−te
rt−ブトキシブタノール−n−ブチルエーテル等が挙
げられる。
【0055】アルキレングリコールモノアルキルエーテ
ル系溶剤としては、例えばプロピレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロ
ピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレ
ングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレング
リコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノ−sec−ブチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノ−tert−ブチルエーテル、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレ
ングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリ
コールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモ
ノ−sec−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ
−tert−ブチルエーテル等が挙げられる。
【0056】アルキレングリコールジアルキルエーテル
系溶剤としては、例えばプロピレングリコールジメチル
エーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プ
ロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレング
リコールジイソプロピルエーテル、プロピレングリコー
ルジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールジイ
ソブチルエーテル、プロピレングリコールジ−sec−
ブチルエーテル、プロピレングリコールジ−tert−
ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレング
リコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジイ
ソプロピルエーテル、エチレングリコールジ−n−ブチ
ルエーテル、エチレングリコールジイソブチルエーテ
ル、エチレングリコールジ−sec−ブチルエーテル、
エチレングリコールジ−tert−ブチルエーテル等が
挙げられる。
【0057】ジアルキレングリコールジアルキルエーテ
ル系溶剤としては、例えばジプロピレングリコールジメ
チルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、ジプ
ロピレングリコールジイソプロピルエーテル、ジプロピ
レングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレン
グリコールジイソブチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールジ−sec−ブチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールジ−tert−ブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル(ジグライム)、ジエチレングリ
コールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロ
ピルエーテル、ジエチレングリコールジイソプロピルエ
ーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジイソブチルエーテル、ジエ
チレングリコールジ−sec−ブチルエーテル、ジエチ
レングリコールジ−tert−ブチルエーテル等が挙げ
られる。
【0058】トリアルキレングリコールアルキルエーテ
ル系溶剤としては、例えばトリプロピレングリコールジ
メチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエ
ーテル、トリジプロピレングリコールジプロピルエーテ
ル、トリプロピレングリコールジイソプロピルエーテ
ル、トリプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテ
ル、トリプロピレングリコールジイソブチルエーテル、
トリプロピレングリコールジ−sec−ブチルエーテ
ル、トリプロピレングリコールジ−tert−ブチルエ
ーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ト
リエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレン
グリコールジプロピルエーテル、トリエチレングリコー
ルジイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールジ
−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジイソ
ブチルエーテル、トリエチレングリコールジ−sec−
ブチルエーテル、トリエチレングリコールジ−tert
−ブチルエーテル等のアルキレングリコールジアルキル
エーテル類等が挙げられる。
【0059】アセテート系溶剤としては、例えばエチレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレング
リコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレング
リコールモノイソプロピルエーテルアセテート、エチレ
ングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、エ
チレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、
エチレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセ
テート、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソプ
ロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルモノイソブチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロ
ピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテルアセ
テート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、
3−メチル−3−エトキシブチルアセテート、3−メチ
ル−3−プロポキシブチルアセテート、3−メチル−3
−イソプロポキシブチルアセテート、3−メチル−3−
n−ブトキシブチルアセテート、3−メチル−3−イソ
ブトキシブチルアセテート、3−メチル−3−sec−
ブトキシブチルアセテート、3−メチル−3−tert
−ブトキシブチルアセテート等のアルキレングリコール
モノアルキルエーテルアセテート類、エチレングリコー
ルジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、
トリエチレングリコールジアセテート、プロピレングリ
コールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテ
ート、トリプロピレングリコールジアセテート、酢酸ブ
チル等の溶媒が挙げられる。
【0060】溶剤の使用量は、光電変換素子用シール材
がディスペンサーあるいはスクリーン印刷等の方法で塗
布できる。例えば、200〜400ポイズ(25°C)
に調整するのに必要な任意の量を用いることができ、通
常、光電変換素子用シール材中の不揮発成分が70重量
%以上、好ましくは85〜95重量%になるように使用
する。
【0061】本発明の光電変換素子用シール材は、前記
したエポキシ樹脂、ノボラック樹脂、必要に応じて溶剤
を添加し、加熱混合攪拌により溶解し、更に、充填剤、
硬化促進剤、必要に応じカップリング剤、消泡剤、レベ
リング剤等の所定量を添加し、公知の混合装置、例えば
ボールミル、サンドミル、3本ロール等により混合する
ことにより製造することができる。
【0062】本発明のシール材を用いた光電変換素子は
一般的に光エネルギーを電気エネルギーに変換する素子
全体を指す。光電変換素子から発生した電流を取り出せ
るようにリード線を配し、閉回路としたものを光電池と
なる。
【0063】本発明のシール材を用いた光電変換素子は
種々の光電池に使用可能であるが、色素増感型太陽電池
に特に最適である。色素増感型太陽電池は導電性支持体
および半導体含有層からなる半導体電極および対向電
極、電荷移動層で構成される。
【0064】導電性支持体としては例えばFTO(フッ
素ドープ酸化スズ)、ATO(アンチモンドープ酸化ス
ズ)、ITO(インジウムドープ酸化スズ)に代表され
る導電性物質をガラス、プラスティック、ポリマーフィ
ルム等の表面に薄膜化させたものが用いられる。
【0065】また半導体電極はFTOガラス等の導電性
支持体表面に色素を担持することによって増感された半
導体含有層を配置することにより得られる。
【0066】半導体含有層の半導体は金属カルケニド微
粒子が好ましく具体的には酸化チタン、酸化亜鉛、酸化
スズ等が好ましい。また、これらは混合して用いても良
い。その一次粒径は1〜200nm位が好ましい。これ
らの導電性ガラス等の導電性支持体表面の金属酸化物半
導体含有層が色素を吸着担持することにより該半導体含
有層が色素により増感される。その場合の増感色素とし
てはルテニウム等の金属元素を含んだ金属錯体色素およ
び金属を含まない有機色素であって微粒子半導体含有層
と相まって光吸収を増感させるものであれば特に限定は
ない。
【0067】対向電極はFTO導電性ガラス等の導電性
支持体の表面に白金等を蒸着して得られる。
【0068】本発明色素増感太陽電池は、導電性支持体
表面に色素で増感させた半導体含有層を配した半導体電
極に対向電極を所定の間隔に対向配置し、周囲を本発明
の光電変換素子用シール材でシールし、その間隙に電荷
移動層を封入したものである。その製法としては、例え
ば本発明の光電変換素子用シール材に、グラスファイバ
ー等のスペーサー(間隙制御材)を添加後、該一対の基
板の一方にディスペンサーにより該光電変換素子用シー
ル材を塗布した後、例えば100℃10分間の加熱で溶
剤を蒸発させ、ついで上下導電性支持体を貼り合わせ、
プレスにてギャップ出しを行い、120〜180℃で1
〜4時間硬化することにより得ることができる。このよ
うにして得られた本発明の光電池は接着性、耐湿熱性に
優れたものである。スペーサーとしては、例えばグラス
ファイバー、ガラスビーズ等があげられる。その直径
は、目的に応じ異なるが、通常2〜30μm、好ましく
は4〜20μmである。その使用量は、溶剤を除く本発
明の光電変換素子用シール材100重量部に対し0.1
〜4重量部、好ましくは0.5〜2重量部、更に、好ま
しくは0.9〜1.5重量部程度である。
【0069】図1は本発明による光電変換素子を用いた
色素増感太陽電池の構造を説明する要部断面模式図であ
って、1は内側が導電性を有する導電性支持体、2は色
素によって増感された半導体含有層、1と2を併せて半
導体電極という、3は導電性支持体の内側の導電面の上
に白金等を配した対向電極、4は対向する導電性支持体
に挟まれるように配されている電荷移動層、5はシール
材、6は光電変換能によって生じた電気を取り出し戻す
ためのリード線である。
【0070】導電性支持体の周囲にシール部分を考慮し
て、色素で増感された半導体含有層を配し半導体電極と
する。もう一方の導電性支持体の上に白金等を配したも
のを対向電極とする。前記2枚の導電性支持体を、それ
らの導電面が対面するように重ね合わせ、一部に電荷移
動層の注入口を残して周縁にシール材を介挿して接着硬
化させて形成した両導電性支持体間の間隙に電荷移動層
を注入した後、当該電荷移動層注入口を封止して光電変
換素子を形成する。
【0071】図2は本発明の光電変換素子の製造工程の
貼り合わせ工程の概略説明図である。
【0072】同図において、10は貼り合わせ工程、2
0は第1加熱工程、30は第2加熱工程、40は冷却工
程、50は移載工程、60は最終硬化工程である。
【0073】第1加熱工程20、第1加熱工程30、冷
却工程40には平面受け台22、32、42の上面に掛
け渡した搬送ベルト21、31、41、および加圧部材
23、33、43、から構成されるプレス機構を有し、
各工程において、搬送ベルト21、31、41で上流か
ら搬入される貼り合わせ済の2枚の導電性支持体を加圧
して加熱硬化、あるいは冷却させる。
【0074】先ず、色素によって増感された半導体含有
層を配した導電性支持体1および2と導電面に白金を蒸
着させた3は貼り合わせ工程10において室温で重ね合
わせられる。すなわち、導電性支持体1または3の周縁
にシール材を塗布する。このとき、周縁の一部にシール
材の非塗布部分を作り、電荷移動層の注入口として残し
て置く。
【0075】貼り合わせたもの1と3を矢印Aに示した
ように第1加熱工程20に装入する、第1加熱工程20
では120〜180°Cで1〜3分間加熱しながら加圧
してシール材のプレ硬化とセルギャップ出しを行う。こ
れをさらに第2加熱工程30に移送して120〜180
°Cで1〜3分間加熱を行ってシール材の硬化を行う。
【0076】次に、シール材の硬化を行った光電変換素
子は冷却工程40に移送され、25°C〜40°Cで1
〜3分間加圧することにより2枚の導電性支持体の反り
を矯正する。
【0077】冷却工程を経た光電変換素子は移載工程5
0で移載機51によりカセット52に収納される。この
カセット52を最終硬化工程60で最終硬化炉61に入
れ、120°Cで40分間加熱することで、所謂キュア
リングを行う。
【0078】本発明に用いる電荷移動層としては公知の
電荷移動層を用いることができ、例えば、ハロゲンイオ
ンを対イオンとするハロゲン化合物及びハロゲン分子か
らなるハロゲン系酸化還元電解質対、有機ハロゲン塩、
フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩やフェロセン−フ
ェリシアニウムイオンなどの金属錯体等の金属酸化還元
系電解質対、アルキルチオール−アルキルジスルフィ
ド、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノン等の芳香族
酸化還元系電解質対などを場合によっては溶媒もしくは
担体に担持したものをあげることができるが、ハロゲン
系酸化還元電解質対が好ましい。
【0079】本発明の光電変換素子は、このような導電
性支持体の一方にグラスファイバー等のスペーサー(間
隙制御材)を添加後、導電性支持体の周縁に電荷移動層
の注入口を残すように、スクリーン印刷、ディスペンサ
ー塗布等の公知の方法でシール材を塗布し、例えば10
0°C、10分間の加熱で溶剤を蒸発させ、もう一方の
導電性支持体との間に所定の間隔(セルギャップ)を得
られるように、例えばスペーサービーズをドライ分散、
あるいはセミドライ分散等の公知の方法で分散させ、両
導電性支持体を重ね合わせ、次いで上下導電性支持体を
貼り合わせ、プレスにてギャップ出しを行い、120〜
180°Cで50分加熱し硬化させる。
【0080】その後、上記注入口から電荷移動層4を注
入して充填し、公知の封止剤を用いて注入口を封止する
ことにより光電変換素子が得られる。
【0081】このようにして得られた光電変換素子は、
接着性、耐湿性に優れ、また電荷移動層汚染性が低いた
め電荷移動層の電気抵抗の低下が認められず、光電変換
特性が優れたものとなる。
【0082】なお、上記スペーサーとしては、例えばグ
ラスファイバー、ガラスビーズ等が挙げられる。その直
径は、目的に応じ異なるが、通常2〜10μm、好まし
くは3.5〜7μmである。また、その使用量は、溶剤
を除く本発明の光電変換素子用シール材100重量部に
対し0.1重量部、好ましくは0.5〜2重量部、更に
好ましくは0.9〜1.5重量部程度である。 [実施例]以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。
【0083】(実施例1) 光電変換素子用シール材の調整 エポキシ樹脂としてエポキシ当量が185の液状のビス
フェノールA型エポキシ樹脂(REー310S、全塩素
量500ppm、日本化薬製)100g、硬化剤として
軟化点が50°Cであるフェノールノボラック樹脂(P
Nー152、日本化薬製)54gを溶剤のプロピレング
リコールモノエチルエーテルアセテート40gに加熱溶
解させる。
【0084】この樹脂溶液に充填剤として粒径が3μm
以下(平均粒径1.5μm以下)のシリカ32g、粒径
が0.5μm以下(平均粒径0.5μm以下)のアルミ
ナ83g、カップリング剤としてN−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン20gを3本ロールに
より混合分散し、硬化促進剤として平均粒径が3μm以
下の2MAOK−PW(四国化成製)5gを、またギャ
ップ形成のため12μmのグラスファイバー1gを添加
して本発明の光電変換素子用シール材を得た。
【0085】光電変換素子の図1に示すように、色素増
感太陽電池の導電性支持体であるFTO導電性ガラス支
持体の導電面上に半導体含有層であるTiO2微粒子
(P25;デグサ社製)をペースト状にしたものを塗布
して、450℃30分焼成した後、下に示す色素(化
2)の3×10ー4Mエタノール溶液に24時間浸積し
て半導体電極を作成した。つぎに、同じくFTO導電性
ガラス支持体の導電面上にPtを200Å蒸着させて対
向電極3を作成した。
【0086】
【化2】
【0087】次に、本実施例で調整したシール材5を対
向電極3の周縁に、電荷移動層4の注入口を残すように
ディスペンサーを用いて塗布し、100°Cで10分間
の加熱で溶剤揮発を行った後、半導体電極1および3を
重ね合わせた。重ね合わせた後、プレスにてギャップ出
しを行い、120°C/20分間加熱して硬化し、光電
変換素子を作製した。次に、光電変換素子の注入口から
ヨウ素系系電荷移動層4(ヨウ素/ヨウ化テトラ−n−
プロピルアンモニウムをそれぞれ0.1M/1Mとなる
ようにメチルヘキシルイミダゾリウムアイオダイド(四
国化成工業製)で調整)をセル内に充填した後、注入口
から封止剤で封止して紫外線照射することにより硬化さ
せて光電変換素子を得た。
【0088】(実施例2〜5)、(比較例1、2) 実施例1で調整したシール材の代わりに表3の処方に従
って配合し、実施例1と同様にして本発明の実施例2〜
5、又は比較例1、2の光電変換素子を得た。
【0089】なお、比較例1、2のシール材硬化時間
は、温度は同じで時間のみが4時間で行った。
【0090】光電変換効率測定 得られた光電変換素子について、光電変換能の測定を行
った。測定する光電変換素子の大きさは実行部分を0.
5×0.5cm2とした。光源は500Wキセノンラン
プを用いて、AM1.5フィルターを通して100mW
とした。短絡電流、解放電圧、変換効率、形状因子はポ
テンシオ・ガルバノスタットを用いて測定した。結果を
表1にしめす。
【0091】 表1 短絡電流(mA/cm2) 解放電圧(V) 変換効率(%) 形状因子 実施例1 11.4 0.65 4.7 0.63 実施例2 11.7 0.64 4.4 0.59 実施例3 11.4 0.64 4.5 0.62 実施例4 10.9 0.66 4.6 0.64 実施例5 11.2 0.65 4.7 0.64 比較例1 8.4 0.70 3.4 0.58 比較例2 8.2 0.69 3.2 0.56
【0092】導電性支持体貼り合わせギャップ形成テス
ト 得られた光電変換素子用シール材100gにスペーサー
として10μmのグラスファイバー1gを添加して混合
撹拌を行う。この光電変換素子用シール材を50mm×
50mmの導電性支持体(FTOガラス基板)上にディス
ペンサーで塗布し、ホットプレート加熱により、溶剤の
揮発を行った後、25℃でその導電性支持体に同サイズ
の導電性支持体を重ね合わせ、荷重をかける。この時点
で、光電変換素子用シール材がつぶれて上下導電性支持
体が密着しているか確認する(導電性支持体の重ね合わ
せテスト)。その後、140℃のホットプレート上で荷
重をかけてつぶして、10μmのスペーサーの厚みまで
光電変換素子用シール材がつぶれたかどうか顕微鏡にて
確認する(導電性支持体のギャップ形成テスト)。その
結果を表2に示した。
【0093】耐湿接着強度テスト 得られた光電変換素子用シール材100gにスペーサー
として10μmのグラスファイバー1gを添加して混合
撹拌を行う。この光電変換素子用シール材を50mm×
50mmの導電性支持体(FTOガラス基板)上にディス
ペンサーで塗布し、ホットプレート加熱で溶剤揮発を行
い、その光電変換素子用シール材上に2mm×2mmの
ガラス片を貼り合わせ180℃で1時間硬化した後、1
21℃、2気圧、湿度100%の条件でプレシャークッ
カーテストを行い、せん断接着強度を測定した。その結
果を表2に示した。
【0094】 表2 実 施 例 比 較 例 1 2 3 4 5 1 2 導電性支持体の重ね合わせ ○ ○ ○ ○ ○ × ○ 導電性支持体のギャップ形成 ○ ○ ○ ○ ○ △ ○ 耐湿テスト後の接着強度(kg/cm2 ) 300 290 312 322 300 240 50
【0095】 ○:貼り合わせ良好 △:常温での導電性支持体の貼り合わせはできないが、
加熱により光電変換素子用シール材が溶融するので、加
熱時のギャップだしが可能。 ×:貼り合わせ不良
【0096】 表3 実 施 例 比較例 1 2 3 4 5 1 2 エポキシ樹脂 A(液状:エポキシ当量185) 100 85 100 100 100 - 100 B(固体状:エポキシ当量480) - 15 - - - 100 - 硬化剤 A(軟化点50℃) 54 30 54 54 54 - - B(軟化点80℃) - 17 - - - 24 - C - - - - - - 15 充填剤 粒径3μm以下のシリカ 32 32 95 - 32 15 15 粒径0.5μm以下のアルミナ 83 83 - 125 83 50 50 硬化促進剤 A - - - - 5 - - アミンアダクト 8 8 8 8 - - - 2エチル4メチルイミダゾール - - - - - 2 - 溶剤 40 55 40 40 40 58 50 シランカップリング剤 20 20 20 20 20 - - ──────────────────────────────────── ノボラック樹脂の軟化点 50 60 50 50 50 80 - エポキシ樹脂と硬化剤の混合物の軟化点 液 35 液 液 液 75 -
【0097】表2の使用原料の説明 エポキシ樹脂液状エポキシ樹脂A:ビスフェノールA型
エポキシ樹脂(REー310S 日本化薬製) 固体状エポキシ樹脂B:ビスフェノールA型エポキシ樹
脂(エピコート1001油化シェル製) 硬化剤硬化剤A:フェノールノボラック樹脂(PNー1
52:二核体含有率40%日本化薬製) 硬化剤B:フェノールノボラック樹脂(PNー80:二
核体含有率12% 日本化薬製) 硬化剤C:2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミ
ダゾリル(1)’)エチル−s−トリアジン・イソシア
ヌール酸付加物(2MAOKーPW 四国化成製 )硬化促進剤硬化促進剤A:2,4−ジアミノ−6−
(2’−メチルイミダゾリル(1)’)エチル−s−ト
リアジン・イソシアヌール酸付加物(2MAOKーPW
四国化成製) アミンアダクト(平均粒径3μm以下) アミキュアM
Y−H(味の素製) 2エチル4メチルイミダゾール 2E4MZ(四国化成
製) 溶剤プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテー
トシランカップリング剤N−フェニル−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン(KBM−573 信越化学工
業製)
【0098】電荷移動層に不純物が混入すると短絡電流
が減り、その結果、光電変換効率が低くなる。表1の光
電変換効率を比べると明らかなように、実施例のものは
比較例に比べ短絡電流も大きい。これより、実施例のシ
ール材からは電荷移動層に対して汚染物質を流失させに
くいことが分かる。また、表2から明らかなように、光
電変換素子製造時に上下導電性支持体の貼り合わせが常
温で可能となり、かつ、多面取りに耐えられる接着強度
と耐湿信頼性(−20〜80°C)に優れ、更に、可撓
性に優れ、また、短時間で硬化が終了して所定のギャッ
プが形成できることが判る。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による光電
変換素子は、その素子の製造時に上下導電性支持体の貼
り合わせを常温で実行することが可能となり、かつ、多
面取りに耐えられる接着強度と耐湿信頼性(−20〜8
0°C)に優れ、更に、可撓性に優れ、また、短時間で
硬化が終了して所定のギャップが形成でき、かつ、硬化
後のシール材から電荷移動層に対して汚染物質を流失さ
せるという従来技術の問題が解消される。
【0100】また、十分な接着強度が得られると同時に
電荷移動層を劣化させることがないので、光電変換素子
の効率低下が生じることがなく、光電変換特性が優れた
光電変換素子を提供することができる。 図の説明
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光電変換素子の一例である色素増
感太陽電池の構造を説明する要部断面模式図である。
【図2】本発明の光電変換素子の製造工程の貼り合わせ
工程の概略説明図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 半導体含有層 3 対向電極 4 電荷移動層 5 シール材 6 リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 紫垣 晃一郎 東京都北区志茂3−26−8 日本化薬株式 会社機能材研究所内 (72)発明者 池田 征明 東京都北区志茂3−43−19 日本化薬株式 会社色材研究所内 Fターム(参考) 4H017 AA04 AA27 AB08 AB17 AC03 AC17 AD06 AE05 5F051 AA14 5F088 JA06 JA20 5H032 AA06 AS16 BB04 CC04 CC23 EE02 EE04 EE06 EE11 HH01 HH02 HH04 HH06

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体含有層を有する導電性支持体と、対
    向電極有する導電性支持体を所定の間隔で対向配置し、
    周縁に介挿した光電変換素子用シール材で固定後、当該
    両支持体の間隙に電荷移動層を挟持してなる光電変換素
    子において,前記シール材が、(a)液状エポキシ樹
    脂、(b)環球法による軟化点が75°C以下のノボラ
    ック樹脂からなる硬化剤、(c)粒径が10μm以下の
    充填剤、及び(d)硬化促進剤とを必須成分とし、前記
    (a)の成分と(b)の成分の混合物が液状、または環
    球法の測定で50°C以下の軟化点を有することを特徴
    とする光電変換素子。
  2. 【請求項2】前記(a)の成分中の全塩素量が1500
    ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光
    電変換素子。
  3. 【請求項3】前記(a)の液状エポキシ樹脂が、ビスフ
    ェノールA型液状エポキシ樹脂及び/又はビスフェノー
    ルF型液状エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項
    1又は2の何れかに記載の光電変換素子。
  4. 【請求項4】前記(b)の硬化剤が、二核体を20〜8
    0重量%含むノボラック樹脂からなることを特徴とする
    請求項1乃至3の何れかに記載の光電変換素子。
  5. 【請求項5】前記(c)の充填剤の平均粒径が2μm以
    下である請求項1乃至4の何れかに記載の光電変換素
    子。
  6. 【請求項6】前記(c)の充填剤の含有量が、前記光電
    変換素子用シール材中の5〜30体積%であることを特
    徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の光電変換素
    子。
  7. 【請求項7】前記(c)の充填剤が、アルミナ及び/又
    はシリカである請求項1乃至6の何れかに記載の光電変
    換素子。
  8. 【請求項8】前記(d)の硬化促進剤が、潜在性硬化促
    進剤であることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに
    記載の光電変換素子。
  9. 【請求項9】前記潜在性硬化促進剤が、固体分散型のイ
    ミダゾール類で、かつその平均粒径が6μm以下である
    請求項8に記載の光電変換素子。
  10. 【請求項10】前記潜在性硬化促進剤が、アミンアダク
    トで、かつその平均粒径が6μm以下である請求項8に
    記載の光電変換素子。
  11. 【請求項11】前記光電変換素子用シール材が、カップ
    リング剤を含有していること特徴とする請求項1乃至1
    0の何れかに記載の光電変換素子。
  12. 【請求項12】前記光電変換素子用シール材に含有する
    前記カップリング剤が、アミノシラン系カップリング剤
    であることを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記
    載の光電変換素子。
  13. 【請求項13】半導体含有層を有する導電性支持体と、
    対向電極有する導電性支持体を所定の間隔で対向配置
    し、周縁に介挿した光電変換素子用シール材で固定後、
    当該両支持体の間隙に電荷移動層を挟持して光電変換素
    子を得る光電変換素子の製造方法であって,前記シール
    材が、(a)液状エポキシ樹脂、(b)環球法による軟
    化点が75°C以下のノボラック樹脂からなる硬化剤、
    (c)粒径が10μm以下の充填剤、及び(d)硬化促
    進剤とを必須成分とし、前記(a)の成分と(b)の成
    分の混合物が液状、または環球法の測定で50°C以下
    の軟化点を有し、かつ120乃至180°Cでの硬化時
    間が60分以下である光電変換素子用シール材を用いる
    ことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
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