JPWO2013061958A1 - 色素増感太陽電池 - Google Patents

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正充 佐竹
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Abstract

色素によって増感された半導体含有層を有する第一の導電性支持体、該半導体含有層と対向電極とが所定の間隔で対向する位置に設けられた対向電極を有する第二の導電性支持体、第一及び第二の導電性支持体の間隙に挟持された電荷移動層、並びに電荷移動層をシールするために第一及び第二の導電性支持体の周辺部に設けられたシール剤を含む色素増感太陽電池であって、該電荷移動層が、ヨウ素、ヨウ素イオンを対イオンとする化合物及びジグリムを含有する液状の電解液であり、かつ該シール剤がエポキシ樹脂系シール剤である色素増感太陽電池を提供することである。該色素増感太陽電池は、優れた光電変換効率及び耐久性を実現可能にする。

Description

本発明は、優れた光電変換効率及び耐久性を実現可能な、色素増感太陽電池に関するものである。
クリーンなエネルギー源として注目されている太陽電池は、近年、一般の住宅にも利用されるようになってきた。しかし、未だ充分に普及するには至っていない。その理由としては、太陽電池そのものの性能が充分優れているとは言い難いためモジュールを大きくせざるを得ず、モジュール製造における生産性も低いため、太陽電池そのものが高価であることが挙げられる。
太陽電池にはいくつかの種類があるが、実用化されている太陽電池の大部分はシリコン太陽電池である。しかし、最近になって注目されるようになり、その実用化を目指して研究されているものに色素増感太陽電池がある。現在の色素増感太陽電池の原型は、1991年にグレッツェル(スイス)らによって開発され、グレッツェルセルとも呼ばれる。その構造は、透明導電性基板上に設けられた色素によって増感され、一方の極になる酸化物半導体微粒子からなる半導体含有層と、それと対峙するようにプラチナ等を配した対極からなる基板との間に電荷移動層(レドックス物質を含む電解液)を狭持したものである。例えば、ルテニウム錯体色素を多孔質酸化チタン電極に吸着させることにより、色素増感太陽電池はアモルファスシリコン太陽電池並みの性能を有するまでに至っている(非特許文献1)。しかし、その実用化に向けては未だ多くの課題が残されており、特に長期間使用するための耐久性の向上は、克服すべき重要な課題の一つとなっている。コストが高い前記シリコン太陽電池の代替として色素増感太陽電池の実用化を可能にするためにも、色素増感太陽電池の更なる光電変換効率及び耐久性の向上等が望まれている。
色素増感太陽電池の光電変換効率及び耐久性の向上には、電荷移動層に用いられる電解液の特性が大きく寄与しており、これまでにも多くの研究がなされている。最も一般的な電解液としては、アセトニトリルや3−メトキシプロピオニトリル、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等の有機溶剤を溶媒に用いたものが挙げられる(非特許文献2)。これらの電解液を用いることにより、比較的高い光電変換効率を達成可能であるが、電解液溶媒の腐食性が高いこと等の理由で負極の劣化やシール材の劣化を引き起こし易く、太陽電池の耐久性が不充分である。また、耐久性向上を目的として、イオン液体を用いた電解液(非特許文献3)や、ポリマーなどを用いてゲル化した電解液(非特許文献4)を用いた色素増感太陽電池も開発されている。しかし、これらの電解液を用いた太陽電池はある程度耐久性に優れるものの、従来の有機溶液を溶媒とする電解液を用いた太陽電池に比べて光電変換効率が大きく低下する傾向にあり、光電変換効率と耐久性を満足のいくレベルで両立できる電解液は存在していないのが現状である。その一因としては、一般的に色素増感太陽電池用の電解液には、粘性が低い、比誘電率が高い、電解質の拡散性に優れる、正極・負極でのレドックス対の反応速度が速い、色素、シール剤及び対極等への腐食性が低い、溶解している電解質の安定性が高い等の特性が求められるが、これらの条件を全て満たす電解液の開発が非常に困難を伴うものであるためと言える。
前記のように、高効率かつ高耐久を実現可能な色素増感太陽電池用電解液の開発は容易ではなく、有機溶媒を用いた電解液についてこれまで多くの可能性が論じられてきたものの、実際にその効果が検証されているものは限られていた。例えば、前述した、アセトニトリルや3−メトキシプロピオニトリル、プロピレンカーボネート及びγ−ブチロラクトン等に関しては多くの実験例が存在するが、その他の有機溶媒の例は限られたものしか存在しない。特に、ジグリムについては、特許文献1〜4等に色素増感太陽電池用の電解液に用いることが可能であることが記載されているが、ジグリムを含有する電解液を用いることにより、ジグリム以外の有機溶媒を含有する電解液を用いた場合よりも耐久性に優れた色素増感太陽電池が得られる記載はなく、また、ジグリム含有する電解液を用いた実施例すら記載されていない。
日本国特許第4514420号公報 特開2008−130623号公報 国際公開特許WO2006−109769号公報 特開2010−218784号公報
Nature,第353巻,第737〜740頁,1991年 荒川裕則監修、「色素増感太陽電池の最新技術」シーエムシー、2001年5月発行、p69−86 瀬川浩司監修、「色素増感太陽電池のモジュール化・材料開発・評価技術」技術教育出版、2010年4月発行、p118−129 瀬川浩司監修、「色素増感太陽電池のモジュール化・材料開発・評価技術」技術教育出版、2010年4月発行、p131−157
本発明の目的は、優れた光電変換効率及び耐久性を実現可能な色素増感太陽電池を提供することである。
本発明者らは、前記した課題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、電解質対としてヨウ素及びヨウ素イオン、並びに溶媒としてジグリムを含む電解液と、エポキシ樹脂系シール剤を用いて得られた色素増感太陽電池が、光電変換効率及び耐久性の双方に優れることを見出した。
即ち本発明は、
(1)色素によって増感された半導体含有層を有する第一の導電性支持体、該半導体含有層と対向電極とが所定の間隔で対向する位置に設けられた対向電極を有する第二の導電性支持体、第一及び第二の導電性支持体の間隙に挟持された電荷移動層、並びに電荷移動層をシールするために第一及び第二の導電性支持体の周辺部に設けられたシール剤を含む色素増感太陽電池であって、該電荷移動層が、ヨウ素、ヨウ素イオンを対イオンとする化合物及びジグリムを含有する液状の電解液であり、かつ該シール剤がエポキシ樹脂系シール剤である色素増感太陽電池、
(2)ヨウ素イオンを対イオンとする化合物が、イオン性液体である前項(1)に記載の色素増感太陽電池、
(3)電荷移動層が、含窒素化合物を更に含有する前項(1)又は(2)に記載の色素増感太陽電池、
(4)電荷移動層が、チオシアネートアニオン含有イオン性化合物を更に含有する前項(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池、
(5)半導体含有層の半導体が、微粒子状の酸化チタン又は微粒子状の複合酸化チタンである前項(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池、
(6)色素が、非金属有機色素である前項(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池、
(7)非金属有機色素が、下記式(1)
Figure 2013061958
(式中、A1およびA2はそれぞれ独立にカルボキシル基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ニトロ基、環式炭化水素残基、複素環残基、アミノ基、ヒドロキシル基、水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。Xは芳香族炭化水素残基、複素環残基またはアミノ基を表す。nは1〜6の整数を表す。また、nが2以上で、A1およびA2が複数存在する場合、それぞれのA1およびそれぞれのA2は互いに独立に同じ又は異なってもよい前記の基を表す。また、A1若しくはA1が複数存在する場合にはそれぞれのA1、A2若しくはA2が複数存在する場合にはそれぞれのA2及びXの中の2者は結合して環を形成してもよい。)
で表される構造を有する前項(6)に記載の色素増感太陽電池、
(8)式(1)におけるA1が、シアノ基またはカルボキシル基である前項(7)に記載の色素増感太陽電池、
(9)式(1)におけるXが、トリフェニルアミン誘導体を有する(ポリ)エテニル基又は(ポリ)チオフェニル基である前項(7)又は(8)に記載の色素増感太陽電池、
(10)色素が、金属錯体色素である前項(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池、
(11)色素が、ルテニウム錯体色素である前項(10)に記載の色素増感太陽電池、
に関する。
本発明の色素増感太陽電池は、初期変換効率及び耐久性に優れている。特に耐熱耐久性は良好であり、一般的に耐久性の確保が困難とされる、非金属有機色素を増感色素として用いた場合でも、高い耐久性を実現する事が可能である。また、電解液が液状であるため、太陽電池作成の際の電解液注入工程において、ハンドリングが容易になるというメリットがある。
本発明の色素増感光電変換素子の構造を説明する要部断面模式図
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の色素増感太陽電池は、色素によって増感された半導体含有層を有する第一の導電性支持体、該半導体含有層と対向電極とが所定の間隔で対向する位置に設けられた対向電極を有する第二の導電性支持体、第一及び第二の導電性支持体の間隙に挟持された電荷移動層、並びに電荷移動層をシールするために第一及び第二の導電性支持体の周辺部に設けられたシール剤を有する色素増感太陽電池であって、該電荷移動層に、ジグリムを溶媒とし、ヨウ素及びヨウ素イオンからなるレドックス対を電解質として含む電解液を用いること、並びに該シール剤に、エポキシ樹脂系シール剤を用いることを特徴とする。
本発明の色素増感太陽電池は、色素によって増感された半導体含有層を有する第一の導電性支持体を有する。
導電性支持体としては、例えばFTO(フッ素ドープ酸化スズ)、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、ITO(インジウムドープ酸化スズ)に代表される導電性物質を、ガラス、プラスチック、ポリマーフィルム、石英、シリコン等の基板の表面に薄膜化させたものが用いられる。基板の厚みは、通常0.01〜10mmであり、その形状はフィルム状から板状まで様々な態様を取り得るが、第一及び第二の導電性支持体のうち少なくとも一方には、光透過性のある基板が用いられる。導電性支持体の抵抗値は通常1000Ω/cm2以下、好ましくは100Ω/cm2以下である。
半導体含有層の調製に用いられる酸化物半導体としては、金属カルコゲニドの微粒子が好ましく、その具体例としてはTi、Zn、Sn、Nb、W、In、Zr、Y、La、Ta等の遷移金属の酸化物、Alの酸化物、Siの酸化物、StTiO、CaTiO、BaTiO等のペロブスカイト型酸化物が挙げられる。これらの中でTiO、ZnO、SnOが特に好ましい。また、これらは混合して用いてもよく、SnO−ZnO混合系が好ましい例として挙げられる。混合系の場合は微粒子の状態で混合したり、以下に述べるスラリーもしくはペースト状態で混合したり、各成分を層状に重ねて用いてもよい。ここで用いる酸化物半導体の一次粒径は通常1〜200nm、好ましくは1〜50nmである。また、色素増感太陽電池の開放電圧や変換効率を向上させる目的で、酸化物半導体として、例えば国際公開特許WO2006/080384号公報に記載されている、チタンとマグネシウム、カルシウム、ジルコニウム、ストロンチウム等の非チタン金属等とを混合して作製した複合酸化物半導体を用いることも可能である。
増感色素としては、半導体含有層を構成する半導体微粒子と相まって光吸収を増感させる作用を有するものであれば特に限定はなく、ルテニウム等の金属元素を含んだ金属錯体色素や、金属を含まない有機色素を単独で用いてもよく、また数種類の色素を任意の割合で混合して用いてもよい。混合して用いる場合は金属錯体色素同士、有機色素同士及び金属錯体色素と有機色素との組み合わせのいずれであってもよいが、吸収波長領域の異なる色素同士を混合することにより、幅広い吸収波長を用いることが出来るため、変換効率の高い太陽電池が得られる。
使用し得る金属錯体色素に特に制限は無いが、例えば、特開2000−026487号公報、特開2000−268889号公報、特開2000−268890号公報、特開2001−006760号公報、特開2001−039995号公報、特開2001−059062号公報、特開2001−060467号公報、特開2001−060468号公報、特開2001−203005号公報、特開2001−226607号公報、特開2001−229983号公報、特開2001−236999号公報、特開2001−237000号公報、特開2001−247546号公報、特開2001−247546号公報、特開2001−253894号公報、特開2001−291534号公報、特開2002−025636号公報、特開2002−093473号公報、特開2002−093474号公報、特開2002−100417号公報、特開2002−105346号公報、特開2002−176188号公報、特開2002−193935号公報、特開2002−512729号公報、特開2002−241634号公報、特開2003−003083号公報、特開2003−051343号公報、特開2003−051344号公報、特開2003−212851号公報、特開2003−261536号公報、特開2003−272721号公報、特開2003−288953号公報、特開2001−253894号公報、特開2004−176072号公報、特開2000−268890号公報、特開2005−120042号公報、特開2005−222941号公報、特開2005−222942号公報、特開2005−255992号公報、特開2001−039995号公報、特開2001−247546号公報、特開2008−021496公報、特開2010−146864号公報、国際公開特許WO2010/021378号公報、特許第2664194号公報、特許第3731752号公報、特許第3783872号公報、特許第3849005号公報、特公平8−15097号公報、米国特許第5350644号公報等に記載のルテニウム錯体系、フタロシアニン系、ポルフィリン系等の色素が挙げられ、ルテニウム錯体系色素であることが好ましい。また、使用し得る非金属有機色素としては、例えば無金属のフタロシアニン、ポルフィリンやシアニン、メロシアニン、オキソノール、トリフェニルメタン系、国際公開特許WO2002/011213号公報に記載のアクリル酸系色素、国際公開特許WO2006/126538号公報に記載のピラゾロン系メチン色素などのメチン系色素や、キサンテン系、アゾ系、アンスラキノン系、ペリレン系等の色素が挙げられる。これらの中でも、日本国特許第3731752号公報、特開2002−512729号公報、特開2008−021496公報、特開2010−146864号公報、国際公開特許WO2010/021378号公報、国際公開特許WO2002/011213号公報、国際公開特許WO2006/126538号公報、国際公開特許WO2002/001667号公報、国際公開特許WO2006/126538号公報、国際公開特許WO2002/071530号公報、特開2002−334729号公報、特開2003−007358号公報、特開2003−017146号公報、特開2003−059547号公報、特開2003−086257号公報、特開2003−115333号公報、特開2003−132965号公報、特開2003−142172号公報、特開2003−151649号公報、特開2003−157915号公報、特開2003−282165号公報、特開2004−014175号公報、特開2004−022222号公報、特開2004−022387号公報、特開2004−227825号公報、特開2005−005026号公報、特開2005−019130公報、特開2005−135656号公報、特開2006−079898号公報、特開2006−134649号公報、国際公開特許WO2006/082061号公報、特開2007−149570号公報、特開2008−021496号公報、国際公開特許WO2009/020098号公報、特開2010−146864号公報、国際公開特許WO2010/021378号公報、国際公開特許WO2007/100033号公報等に記載の色素であることが好ましく、中でもメロシアニンやアクリル酸系等のメチン系色素等であることがより好ましい。
これらの増感色素の中でも、本発明の色素増感太陽電池には、下記式(1)で表される色素が好ましく用いられる。
Figure 2013061958
本発明において式(1)で表される色素といった場合、特に断りのない限り、上記式(1)で表されるフリーの酸及びその塩のいずれをも含む意味で使用するものとする。式(1)で表される色素の塩としては、例えば式(1)中のカルボン酸の部分が、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム又はカルシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属などとの金属塩、若しくはテトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ピリジニウム、イミダゾリウムなどとの4級アンモニウム塩である化合物を挙げることができる
式(1)中、A1及びA2はそれぞれ独立にカルボキシル基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ニトロ基、環式炭化水素残基、複素環残基、アミノ基、ヒドロキシル基、水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。また、A1およびA2が複数存在する場合、それぞれのA1およびそれぞれのA2は互いに独立に同じ又は異なってもよい前記の基を表す。
式(1)におけるA1及びA2が表すアルコキシカルボニル基が有するアルキル基としては、置換基を有してもよい飽和又は不飽和の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基が挙げられ、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基としては、C1〜C36のアルキル基が好ましく、より好ましくは飽和のC1〜C20の直鎖状アルキル基である。環状のものとしては、例えばC3〜C8のシクロアルキルなどが挙げられる。
式(1)におけるA1及びA2が表すアシル基としては、C1〜C10のアルキルカルボニル基、アリールカルボニル基等が挙げられ、好ましくはC1〜C4のアルキルカルボニル基、具体的にはアセチル基、プロピオニル基等が挙げられる。
式(1)におけるA1及びA2が表す環式炭化水素残基とは、環式炭化水素から水素原子を1つ除いた基を意味し、該環式炭化水素としては、例えばベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン、インデン、アズレン、フルオレン、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキセン、シクロペンテン、シクロヘキサジエン、シクロペンタジエン等が挙げられる。
環式炭化水素残基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えばアルキル基、アリール基、シアノ基、イソシアノ基、チオシアネート基、イソチオシアナト基、ニトロ基、ニトロシル基、アシル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、リン酸基、リン酸エステル基、置換若しくは非置換メルカプト基、置換若しくは非置換アミノ基、置換若しくは非置換アミド基、アルコキシル基、アルコキシアルキル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基等が挙げられ、ここでいうアルキル基としては上記したアルコキシカルボニル基が有するアルキル基と同じものが、アシル基としては上記したのと同じものが、またアリール(aryl)基としては、上記した環式炭化水素残基の項で挙げた芳香環から水素原子をとった基等が挙げられる。アリール基は更に置換基を有していてもよく、該置換基としては上記した環式炭化水素残基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。ハロゲン原子としては塩素、臭素、ヨウ素等の原子が挙げられる。リン酸エステル基としてはリン酸(C1〜C4)アルキルエステル基などが挙げられる。置換若しくは非置換メルカプト基としてはメルカプト基、アルキルメルカプト基などが挙げられる。置換若しくは非置換アミノ基としてはアミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基モノ又はジ芳香族アミノ基などが挙げられ、モノ又はジメチルアミノ基、モノ又はジエチルアミノ基、モノ又はジプロピルアミノ基、モノ又はジフェニルアミノ基並びにモノ又はジベンジルアミノ基等が挙げられる。置換若しくは非置換アミド基としてはアミド基、アルキルアミド基、芳香族アミド基等が挙げられる。アルコキシル基としては、例えばC1〜C10のアルコキシル基などが挙げられる。アルコキシアルキル基としては例えば(C1〜C10)アルコキシ(C1〜C4)アルキル基などを挙げることができる。アルコキシカルボニル基としては例えばC1〜C10のアルコキシカルボニル基などが挙げられる。またカルボキシル基、スルホ基およびリン酸基等の酸性基はリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどの金属塩やテトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ピリジニウム、イミダゾリウムなどの4級アンモニウム塩のような塩を形成していても良い。
式(1)におけるA1及びA2が表す複素環残基とは、複素環化合物から水素原子を1つ除いた基を意味し、該複素環化合物としては、例えばピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピラゾール、ピラゾリジン、チアゾリジン、オキサゾリジン、ピラン、クロメン、ピロール、ベンゾイミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、トリアジン、ジアゾール、モルホリン、インドリン、チオフェン、ビチオフェン、ターチオフェン、フラン、オキサゾール、チアジン、チアゾール、インドール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンゾオキサゾール、ナフトオキサゾール、インドレニン、ベンゾインドレニン、ピラジン、キノリン、キナゾリン、カルバゾール等が挙げられ、それぞれ増環や水素化されていてもよい。複素環残基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、上記した環式炭化水素残基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。
A1又はA2における複素環残基として好ましいものとしては、例えばピリジン、ピラジン、ピペリジン、モルホリン、インドリン、チオフェン、フラン、オキサゾール、チアゾール、インドール、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、ピラジン、キノリン等の複素環化合物から水素原子を1つ除いた基が挙げられる。
式(1)におけるA1とA2が表すアミノ基は、置換基を有していてもよい。置換基を有するアミノ基としては、モノ又はジアルキルアミノ基モノ又はジ芳香族アミノ基、モノアルキルモノ芳香族アミノ基などが挙げられ、アルキルアミノ基が有するアルキル基としては、上記したアルコキシカルボニル基が有するアルキル基と同じものが、また、芳香族アミノ基が有する芳香族としては、上記した環式炭化水素残基と同じものが挙げられる。置換基を有するアミノ基の具体例としては、モノ又はジメチルアミノ基、モノ又はジエチルアミノ基、モノ又はジプロピルアミノ基、モノ又はジフェニルアミノ基並びにモノ又はジベンジルアミノ基等が挙げられる。
式(1)におけるA1とA2が表すハロゲン原子としては、上記したのと同じものが挙げられる。
式(1)におけるA1とA2が表すアルキル基としては、上記したアルコキシカルボニル基が有するアルキル基と同じものが挙げられ、該アルキル基は置換基を有していてもよい。アルキル基が有していてもよい置換基としては、アリール基、ハロゲン原子基、アルコキシル基等が挙げられる。ここでいうアリール基及びハロゲン原子としては、上記したのと同じものが、またアルコキシル基が有するアルキル基としては、上記したアルコキシカルボニル基が有するアルキル基と同じものが挙げられる。
また、A1とA2は両者が結合して、環を形成していてもよい。特に後記するnが2以上で、A1とA2がそれぞれ複数存在する場合には、任意の2者が結合して、環を形成していてもよい。環を形成する場合、どのA1とどのA2とが結合するかは特に限定されないが、通常は隣接するA1とA2若しくは隣接する2つのA1同士若しくは隣接する2つのA2同士で環を形成する。該環は置換基を有していてもよい。置換基を有する場合の置換基としては、上記した環式炭化水素残基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。A1とA2若しくは複数存在するA1と複数存在するA2の任意の2者が結合して形成する環としては不飽和炭化水素環または複素環が挙げられる。不飽和炭化水素環としてはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナンスレン環、ピレン環、インデン環、アズレン環、フルオレン環、シクロブテン環、シクロペンテン環、シクロヘキセン環、シクロヘキサジエン環、シクロペンタジエン環等が挙げられ、複素環としてはピリジン環、ピラジン環、インドリン環、チオフェン環、フラン環、ピラン環、オキサゾール環、チアゾール環、インドール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ピラジン環、キノリン環、カルバゾール環、ベンゾピラン環等が挙げられる。またこれらのうちの好ましい物はシクロブテン環、シクロペンテン環、シクロヘキセン環、ピラン環などが挙げられる。また、A1又はA2がカルボニル基又はチオニル基等を有する場合には、環状ケトン又は環状チオケトンなどを形成していてもよい。
A1とA2の好ましいものとしては、それぞれ独立にカルボキシル基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシル基、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基が挙げられる。さらに好ましくはカルボキシル基、シアノ基、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基が挙げられる。ハロゲン原子の中でも塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましい。また、式(1)のカルボキシル基と同じ炭素原子に結合するA1は、カルボキシル基又はシアノ基であることが特に好ましい。
式(1)におけるnは1〜6の整数を表し、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜3の整数である。
Xは芳香族炭化水素残基、複素環残基またはアミノ基を表す。芳香族炭化水素残基は芳香族炭化水素から水素原子1つを除いた基を意味し、例えばベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン、インデン、アズレン、フルオレン等の芳香族炭化水素から水素原子1つを除いた基が挙げられ、通常C6〜C16の芳香環(芳香環及び芳香環を含む縮合環等)を有する芳香族炭化水素残基である。これらはいずれも置換基を有していてもよい。
複素環残基としては、複素環化合物から水素原子を1つ除いた基が挙げられる。該複素環化合物としては例えばピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピラゾール、ピラゾリジン、チアゾリジン、オキサゾリジン、ピラン、クロメン、ピロール、ベンゾイミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、トリアジン、ジアゾール、モルホリン、インドリン、チオフェン、ビチオフェン、ターチオフェン、フラン、オキサゾール、チアジン、チアゾール、インドール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンゾオキサゾール、ナフトオキサゾール、インドレニン、ベンゾインドレニン、ピラジン、キノリン、キナゾリン、カルバゾール等が挙げられ、それぞれ増環や水素化されていても良く、また置換基を有していてもよい。また、Xが複素環等のときにその複素環が四級化されていても良く、その時に対イオンを有しても良い。具体的には特に限定はされないが、一般的なアニオンで良い。具体例としては、F、Cl、Br、I、ClO4 、BF4 、PF6 、OH、SO4 2−、CH3SO4 、トルエンスルホン酸等が挙げられ、Br、I、ClO4 、BF4 、PF6 、CH3SO4 、トルエンスルホン酸が好ましい。また対イオンではなく分子内または分子間のカルボキシル基などの酸性基により中和されていても良い。
アミノ基は置換基を有していてもよく、置換基を有していてもよいアミノ基の具体例としては、アミノ基、ジフェニルアミノ基、モノフェニルアミノ基、ジアルキルアミノ基、モノアルキルアミノ基、アルキルフェニルアミノ基、アルコキシアミノ基、アシルアミノ基(例えばベンゾイルアミノ基、アセチルアミノ基等)などが挙げられる。これらアミノ基が有するアルキル基、アルコキシ基、アシル基等は、上記したのと同じものが挙げられる。
XはA1またはA2と結合して環を形成していてもよく、該形成した環が置換基を有していてもよい。XがA1またはA2と結合して形成する環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、インデン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、キノリン環、チオフェン環、インドレニン環、ベンゾインドレニン環、ピラゾール環、ピラゾリジン環、チアゾール環、チアゾリジン環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、オキサゾリジン環、ベンゾオキサゾール環、ピラン環、クロメン環、ピロール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、イミダゾリン環、イミダゾリジン環、インドール環、フラン環、カルバゾール環、ピラン環、ベンゾピラン環、フタロシアニン環、ポルフィリン環、フェロセンなどが挙げられ、それぞれ水素化されていても良い。
Xにおける芳香族炭化水素残基または複素環残基が置換基を有する場合の置換基、並びに上記のX、A1またはA2の2者から形成された環上に置換基を有する場合の置換基としては、先のA1またはA2の項で述べた環式炭化水素上の置換基と同じもの、及びカルボニル基、チオカルボニル基等が挙げられる。また環を形成するX、A1またはA2がカルボニル基やチオカルボニル基を有する時には、X、A1及びA2の中の2者から形成される環は、置換基としてO=、S=で置換された環、即ち環式ケトン、環式チオケトンであっても良い。Xにおける上記の芳香族炭化水素残基、または複素環残基等における置換基、並びにX、A1及びA2の中の2者から形成される環上の置換基として好ましいものは、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアセチル基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、O=、S=が挙げられる。さらに好ましくは置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、O=、S=が挙げられる。ここで、置換基を有していてもよいアミノ基としては、モノ又はジアルキル置換アミノ基、モノアルキルモノアリール置換アミノ基、ジアリール置換アミノ基、モノ又はジアルキレン置換アミノ基等が挙げられ、ジアルキル置換アミノ基、ジアリール置換アミノ基が好ましい。置換基を有していてもよいアルキル基としてはアリール置換アルキル基、ハロゲン原子置換アルキル基、アルコキシル置換アルキル基等が挙げられる。置換基を有していてもよいアルコキシル基としては、アルコキシ置換アルコキシル基、ハロゲン置換アルコキシル基、アリール置換アルコキシル基などが挙げられる。
Xの特に好ましい例としては、末端にトリフェニルアミン誘導体を有するエテニル基誘導体、ブタジエニル基誘導体、ヘキサトリエニル基誘導体、チオフェニル基誘導体、ビチオフェニル基誘導体、ターチオフェニル基誘導体等が挙げられる。これらの誘導体は、いずれも置換基を有していてもよく、該置換基としては、上記したXにおける芳香族炭化水素残基または複素環残基が置換基を有する場合の置換基と同じものが挙げられる。
式(1)で示される色素はシス体、トランス体などの構造異性体をとり得るが、特に限定されずいずれも光増感用色素として良好に使用しうるものである
このような増感色素の具体例としては、例えば国際公開特許WO2002/011213号公報、特開2003−017146号公報、特開2003−282165号公報、国際公開特許WO2004/082061号公報、特開2006−134649号公報、特開2006−079898号公報、特開2006−134649号公報、国際公開特許WO2007/100033号公報、特開2007−149570号公報等に記載の色素が例示できる。
本発明の色素増感太陽電池は、対向電極を有する第二の導電性支持体を有する。
第二の導電性支持体には、前記第一の導電性支持体に用いられるのと同様の導電性支持体の表面に、対向電極として酸化還元系電解質の還元反応に触媒的に作用する白金、カーボン、ロジウム、ルテニウム等を蒸着したものや、前記触媒作用のある原子の微粒子、または電性微粒子前駆体等を塗布、焼成したものが用いられる。
本発明の色素増感太陽電池は、ジグリムを溶媒とし、ヨウ素及びヨウ素イオンを対イオンとする化合物からなるレドックス対を電解質として含む電解液を電荷移動層として有する。
ジグリムは、IUPAC名を、1−メトキシ−2−(2−メトキシエトキシ)エタンと言い、ジグライムや2,5,8−トリオキサノナンとも呼ばれる、エーテル結合を有する有機化合物である。本発明に用いるジグリムに特に制限は無いが、高純度のものを用いることが好ましい。また、ベンゾフェノン−ケチル蒸留法や、モレキュラーシーブスや五酸化二リンなどの乾燥剤を用いて、脱水精製したものを用いることが、より好ましい。電解液中におけるジグリムの含有量は、通常30〜99wt%、好ましくは40〜98wt%、より好ましくは50〜95wt%、特に好ましくは60〜90wt%である。
前記ヨウ素イオンを対イオンとする化合物は、電解液中にヨウ素イオンを提供できる化合物であれば特に限定されるものではないが、例えばLiI、NaI、KI、CsI、CaI2、CuI等のハロゲン化金属塩;あるいはテトラプロピルアンモニウムヨーダイド、テトラブチルアンモニウムヨーダイド等のアンモニウムヨーダイド類、イミダゾリウムヨーダイド、1,3−ジメチルイミダゾリウムヨーダイド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヨーダイド、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイド、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムヨーダイド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムヨーダイド、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイド、1,2−ジメチル−3−ブチルイミダゾリウムヨーダイド、1,2−ジメチル−3−ヘキシルイミダゾリウムヨーダイド等のイミダゾリウムヨーダイド類、N,N−ジメチルピロリジニウムヨーダイド、N,N−ジブチルピロリジニウムヨーダイド等のピロリジニウムヨーダイド類、N−メチルピリジニウムヨーダイド、N−プロピルピリジニウムヨーダイド、N−ブチルピリジニウムヨーダイド等のピリジニウムヨーダイド類、1−エチル−1−メチルピロリウムヨーダイド等のピロリウムヨーダイド類、1−プロピル−2−メチルピラゾリウムヨーダイド等のピラゾリウムカチオン類、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムヨーダイド等のピロリジニウムヨーダイド類、テトラブチルホスフォニウムヨーダイド等のホスフォニウムヨーダイド類などがあげられ、好ましい例としては、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化トリメチルアンモニウム塩、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイド、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムヨーダイド、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイド等が挙げられる。これらの化合物は単独でも組み合わせても使用することができる。これら酸化還元系電解質対の電解液中の濃度は、ヨウ素イオンを対イオンとする化合物が固体の場合には、通常0.01M〜10M、好ましくは0.02〜5M、更に好ましくは0.03〜3M、特に好ましくは0.05〜2Mである。また、ヨウ素イオンを対イオンとする化合物がイオン性液体の場合には、ジグリムとイオン性液体の質量の合計を100wt%とした際に、通常0.1〜50wt%、好ましくは0.1〜40wt%、より好ましくは0.1〜30wt%である。
ヨウ素イオンを対イオンとする化合物は、常温で固体であっても、液体であってもよいが、100℃以下で液体であるもの(イオン性液体)を含むことが好ましい。なお、イオン性液体とは、カチオン性を有する有機化合物と、アニオン性を有する無機又は有機化合物を組み合わせた常温溶融塩とも呼ばれる化合物である。具体的には、アンモニウムヨーダイド類、イミダゾリウムヨーダイド類、ピリジニウムヨーダイド類、ピロリウムヨーダイド類、ピロリジニウムヨーダイド類、ホスフォニウムヨーダイド類などの中で、100℃以下に融点を持つ化合物が例示できる。その中でも、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイド、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムヨーダイド、1−メチル−3−ヘキシルイミダゾリウムヨーダイド、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイド、テトラヘキシルアンモニウムヨーダイド、N−ブチルピリジニウムヨーダイド、エチルトリメチルホスフォニウムヨーダイド、トリブチルテトラデシルホスフォニウムヨーダイド等が好ましく、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイド、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムヨーダイド、1−メチル−3−ヘキシルイミダゾリウムヨーダイド、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイド等がより好ましい。これらの化合物は単独でも組み合わせても使用することができる。また、ヨウ素イオンを対イオンとする化合物として、イオン性液体と、イオン性液体でないものを、組み合わせて用いることも好ましい。
電解液は、含窒素化合物を更に含有しても良い。含窒素化合物を用いることにより、色素増感太陽電池の変換効率、開放電圧、短絡電流、フィルファクター、耐湿信頼性及び耐久性等の電池性能を向上させることができる。
含窒素化合物の具体例としては、例えば、4−t−ブチルピリジン、2−ビニルピリジン、アミノピリジン等のピリジン骨格を有する化合物;1−メチルベンズイミダゾール、1−メチルイミダゾリウム等のイミダゾール骨格を有する化合物、ピリミジン、2−アミノピリミジン等のピリミジン骨格を有する化合物;1−メチルピラゾール等のピラゾール骨格を有する化合物、1−メチルトリアゾール等のトリアゾール骨格を有する化合物;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のイミダゾリジノン骨格を有する化合物;N,N,N,N−テトラメチルウレア等のウレア類等が挙げられる。これらの中でも、4−t−ブチルピリジン、2−ビニルピリジン、アミノピリジン等のピリジン骨格を有する化合物、1−メチルベンズイミダゾール、1−メチルイミダゾリウム等のイミダゾール骨格を有する化合物が特に好ましく、4−t−ブチルピリジンや1−メチルベンズイミダゾールが最も好ましい。これらの含窒素化合物は、単独又は2種以上を併用し添加してもよい。これらの含窒素化合物の添加量は、通常0.01〜10M、好ましくは0.02〜5M、より好ましくは0.05〜2.5M、特に好ましくは0.1〜1.5Mである。
電解液は、チオシアネートアニオン含有イオン性化合物を更に含有しても良い。
チオシアネートアニオン含有イオン性化合物の具体例としては、リチウムチオシアネート(LiSCN)、ナトリウムチオシアネート(NaSCN)、カリウムチオシアネート(KSCN)等のアルカリ金属のチオシアネート塩;マグネシウムチオシアネート(Mg(SCN)2)等のアルカリ土類金属のチオシネナート塩;ホスホニウムカチオン、スルホニウムカチオン等のオニウムイオンのチオシアネート塩;イミダゾリウムカチオン、アンモニウムカチオン、ピロリウムカチオン、ピロリニウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、グアニジニウムイオン等の有機カチオンのチオシアネート塩等が好ましいものとして例示でき、リチウムチオシアネート、ナトリウムチオシアネート、カリウムチオシアネート、グアニジンチオシアネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネート、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムチオシアネート、テトラプロピルチオシアネート等がより好ましい。これらチオシアネートアニオン含有イオン性化合物の添加量は、通常0.01〜10M、好ましくは0.02〜5M、より好ましくは0.03〜3M、特に好ましくは0.05〜1.5Mである。
更に、本発明の光電変換素子に用いられる電解液には、必要に応じて、ヨウ素イオン以外の対イオンを持ったイオン性液体や、その他の添加剤を含有しても良い。配合し得る、ヨウ素イオン以外の対イオンを持ったイオン性液体や、添加剤は、特に限定されるものではなく、その添加量も目的に応じて適宣選択すればよいが、電解液中のレドックス対の輸送効率を促進して色素増感太陽電池の効率を高めるものや、電解液の安定性を向上させて色素増感太陽電池の耐久性を高めるものを添加することが好ましい。
本発明の色素増感太陽電池は、エポキシ樹脂系シール剤を有する。
エポキシ樹脂系シール剤としては、熱硬化型、紫外線硬化型、光熱併用型いずれのタイプのシール剤も適用可能であるが、スクリーン印刷法やディスペンス法に適用可能で、硬化後の接着性、耐熱性、耐湿性、耐溶剤性、耐光性、ガスバリア性等に優れたシール剤が好ましい。
エポキシ樹脂系シール剤が含有するエポキシ樹脂としては、一分子中に少なくとも2個以上のエポキシ基を持つエポキシ樹脂であれば特に限定されず、例えばノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、二官能フェノール類のジグリシジルエーテル化物、二官能アルコール類のジグリシジルエーテル化物、その他のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、およびそれらのハロゲン化物、水素添加物などが挙げられる。その中でも、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールA型ノボラック、トリスフェノールメタンノボラック、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、テトラブロモビスフェノールA、テルペンジフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンや、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシアセトフェノン、o−ヒドロキシアセトフェノン、ジシクロペンタジエン、フルフラール、4,4’−ビス(クロルメチル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(メトキシメチル)−1,1’−ビフェニル、1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン等との重縮合物及びこれらの変性物から誘導されるグリシジルエーテル化エポキシ樹脂、グリシジルアミン化エポキシ樹脂、グリシジルエステル化エポキシ樹脂、及びそれらのハロゲン化物、水素添加物等の、固形又は液状エポキシ樹脂が好ましく、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、トリスフェノールメタンノボラック、ビスフェノールA型ノボラック、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、レゾルシン、フルオレンビスフェノールのグリシジルエーテル化エポキシ樹脂、およびそれらのハロゲン化物、水素添加物であるエポキシ樹脂がより好ましく、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタンノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、レゾルシングリシジルエーテル、およびそれらのハロゲン化物、水素添加物であるエポキシ樹脂が特に好ましく、トリスフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が最も好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記のようなエポキシ樹脂は、シール剤の粘度を調整するのに有益であり、これらのエポキシ樹脂を使用したシール剤は、本発明の光電変換素子作成時に常温での貼り合わせ作業を可能とし、且つギャップ形成を容易にする。
エポキシ樹脂系シール剤の組成は特に限定されないが、例えば熱硬化型シール剤であれば、エポキシ樹脂及び熱硬化剤を含むもの、紫外線硬化型シール剤としては、エポキシ樹脂及び光重合開始剤を含むもの、光熱併用硬化型シール剤としては、エポキシ樹脂と熱硬化剤及び光反応開始剤を含むものが一般的である。いずれの組成も更なる添加剤を含んで良く、例えば熱硬化剤型シール剤であれば、その他の熱硬化性樹脂、反応促進剤、充填剤、カップリング剤、溶媒、応力緩和剤、粘度調整剤、顔料、レベリング剤、消泡剤、スペーサーなどを、紫外線硬化型シール剤であれば、その他の紫外線硬化性樹脂、光増感剤、イオンキャッチャー、充填剤、カップリング剤、溶媒、応力緩和剤、粘度調整剤、顔料、レベリング剤、消泡剤、スペーサーなどを、光熱併用硬化型シール剤であれば、その他の熱硬化性樹脂、その他の紫外線硬化性樹脂、反応促進剤、光増感剤、イオンキャッチャー、充填剤、カップリング剤、溶媒、応力緩和剤、粘度調整剤、顔料、レベリング剤、消泡剤、スペーサーなどを、それぞれ必要に応じて含有してよい。これらの中でも、熱硬化型エポキシ樹脂系シール剤が好ましく用いられ、更にフェノール類、ポリフェノール類、ビスフェノール類、ノボラック類、アミン類、グアナミン類、イミダゾール類、ヒドラジド類、酸無水物類等を熱硬化剤として含む熱硬化型エポキシ樹脂系シール剤がより好ましく、その中でもノボラック類、ヒドラジド類を含む熱硬化型エポキシ樹脂系シール剤が特に好ましく、フェノールノボラック類、芳香族ヒドラジド類、炭素数6以上の脂肪族ヒドラジド類を含む熱硬化型エポキシ樹脂系シール剤が最も好ましい。これらの熱硬化剤は単独で用いられていてもよく、2種以上を併用されていてもよい。上記のようなエポキシ樹脂系シール剤は、接着性、耐湿性、耐溶剤性等に優れており、本発明の光電変換素子の耐久性を、特に向上させることができる。
エポキシ樹脂系シール剤の具体例としては、特開2002−368236公報、国際公開特許2004/075333公報、国際公開特許WO2007/046499公報、国際公開特許WO2007/007671公報、国際出願特許PCT/JP2011/061166号(国際公開WO2011/145551公報)等に記載のシール剤などが例示できる。その中でも、特開2002−368236公報、国際出願特許PCT/JP2011/061166号(国際公開WO2011/145551公報)に記載のシール剤が特に好ましい。
次に、本発明に用いられる色素増感太陽電池の一般的な作製法を説明する。まず、前記した導電性支持体上に酸化物半導体微粒子の薄膜を作成する。酸化物半導体微粒子の薄膜は、酸化物半導体微粒子をスプレイ噴霧などで直接前記基板上に塗布して半導体微粒子の薄膜を形成する方法、基板を電極として電気的に半導体微粒子を薄膜状に析出させる方法、半導体微粒子のスラリー又は半導体アルコキサイド等の半導体微粒子の前駆体を加水分解することにより得られた微粒子を含有するペーストを基板上に塗布した後、乾燥、硬化もしくは焼成する方法等によって製造することが出来る。酸化物半導体を用いる電極の性能上、スラリーを用いる方法が好ましい。この方法の場合、スラリーは二次凝集している酸化物半導体微粒子を常法により分散媒中に平均1次粒子径が1〜200nmになるように分散させることにより得られる。
スラリーを分散させる分散媒としては、半導体微粒子を分散させ得るものであれば特に限定されず、例えば水、エタノール等のアルコール、アセトン、アセチルアセトン等のケトン、ヘキサン等の炭化水素等が用いられる。これらは混合して用いても良く、また水を用いることはスラリーの粘度変化を少なくするという点で好ましい。また酸化物半導体微粒子の分散状態を安定化させる目的で、分散安定剤を併用することも出来る。用い得る分散安定剤としては、例えば酢酸、塩酸及び硝酸等の酸、アセチルアセトン、アクリル酸、ポリエチレングリコール及びポリビニルアルコール等の有機溶媒等が挙げられる。
スラリーを塗布した基板は焼成してもよく、その焼成温度は通常100℃以上、好ましくは200℃以上で、かつ上限は概ね基材の融点(軟化点)以下であり、通常900℃以下、好ましくは600℃以下である。また焼成時間には特に限定はないが、概ね4時間以内が好ましい。基板上の薄膜の厚みは通常1〜200μm、好ましくは1〜50μmである。
酸化物半導体微粒子の薄膜に2次処理を施してもよい。例えば、半導体と同一の金属のアルコキサイド、塩化物、硝化物、硫化物等の溶液に直接、基板ごと薄膜を浸積させて乾燥もしくは再焼成することにより半導体微粒子の薄膜の性能を向上させることもできる。金属アルコキサイドとしてはチタンエトキサイド、チタンイソプロポキサイド、チタンt−ブトキサイド、n−ジブチル−ジアセチルスズ等が挙げられ、それらのアルコール溶液が用いられる。塩化物としては例えば四塩化チタン、四塩化スズ、塩化亜鉛等が挙げられ、その水溶液が用いられる。このようにして得られた酸化物半導体薄膜は酸化物半導体の微粒子から成っている。
次に、酸化物半導体薄膜に、前記増感色素を吸着させる。増感色素を吸着させる方法としては、色素を溶媒に溶解した溶液又は色素を溶媒に分散した分散液に、上記半導体含有層の設けられた導電性支持体を浸漬する方法が挙げられる。溶液又は分散液中における色素の濃度は、色素の種類や溶解度によって適宜決めればよい。浸漬温度は概ね常温から溶媒の沸点迄であり、また浸漬時間は1時間から72時間程度である。増感色素を溶解させるのに使用し得る溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、アセトニトリル、アセトン、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホルムアミド、n−プロパノール、i−プロパノール、t−ブタノール、テトラヒドロフラン等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を任意の割合で混合して用いてもよい。溶液中の増感色素の濃度は通常1×10−6〜1M、好ましくは1×10−5〜1×10−1Mである。この様に増感色素を半導体含有層の設けられた導電性支持体を浸漬させることにより、色素で増感された半導体含有層を有する導電性支持体が得られる。
色素を混合して用いる場合の各色素の比率は特に限定されないが、一般的にはそれぞれの色素を少なくとも10モル%程度以上使用することが好ましい。2種以上の色素を溶解もしくは分散した溶液を用いて半導体含有層に色素を担持させる場合、溶液中の色素合計の濃度は1種類のみ担持させる場合と同様でよく、また、各色素用に用いる溶媒は同一であっても異なっていてもよい。
半導体含有層に色素を担持する際、色素同士の会合を防ぐために、包接化合物の共存下で色素を担持することが効果的である。ここで用いる包接化合物としてはコール酸類等のステロイド系化合物、クラウンエーテル、シクロデキストリン、カリックスアレン、ポリエチレンオキサイドなどが挙げられるが、コール酸類を用いることが好ましく、コール酸類の中でもコール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、コール酸メチルエステル、コール酸ナトリウム、ウルソデオキシコール酸、リトコール酸等を用いることが好ましく、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、リトコール酸を用いることがより好ましい。これら包摂化合物の使用形態としては、色素溶液に添加してもよく、予め包摂化合物を溶媒に溶解させた後に色素を溶解又は分散させてもよい。これら包摂化合物は2種類以上を組み合わせて用いることも可能であり、その割合は任意に選択することができる。また、色素を担持させた後、4−t−ブチルピリジン、ピリジン、4−メチルピリジン、トリエチルアミン等のアミン化合物や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の酸で半導体含有層を処理してもよい。処理の方法は、例えばアミン化合物又は酸を添加したエタノール溶液に増感色素を担持した半導体含有層の設けられた導電性支持体を浸す方法や、増感色素を担持した半導体含有層の設けられた導電性支持体に直接アミン化合物や酸を接触させ、一定時間後に有機溶媒又は水等で洗浄及び乾燥する方法等が採られる。
次に、前記のようにして得られた色素で増感された半導体含有層を有する導電性支持体(酸化物半導体電極)と対向電極を有する導電性支持体とを、シール剤を用いて貼り合わせる方法について説明する。まず、スペーサー(間隙制御材)を添加したシール剤を、いずれか一方の導電性支持体の導電面の周辺部に、電荷移動層の注入口を残してディスペンサー、スクリーン印刷機、インクジェット印刷機等により堰状に塗布した後、該シール剤が溶剤を含有する場合には、例えば温風乾燥機などで加熱して溶剤を蒸発させ、次いで第一と第二の導電性支持体の導電面が対面するように他方の導電性支持体を重ね合わせ、加熱及び/又は紫外線照射によりシール剤を硬化させる。ここで用いるスペーサーとしては、例えばグラスファイバー、シリカビーズ、ポリマービーズ等、さらには金パール、銀パール等の金属コーティングした微粒子等が用いられる。その直径は、目的に応じて異なるが、通常1〜100μm、好ましくは10〜40μmである。その使用量は、シール剤100質量部に対し通常0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜5質量部、更に、好ましくは1〜2.5質量部である。シール剤の加熱硬化の条件は、通常90〜180℃で1〜3時間である。尚、加熱硬化の方法としては、熱盤を2枚有する熱プレス機でサンドイッチ状に挟んで行う方法、冶具で固定した後オーブン中で行なう方法等が採用出来る。また、紫外線硬化型及び光熱併用硬化型のシール剤を用いる場合の紫外線の照射条件は、シール剤の硬化速度に併せて選択すればよい。第一と第二の導電性支持体の間隙は通常1〜100μm、好ましくは4〜50μmである。
本発明の色素増感太陽電池は、上記のようにして貼り合わせた一対の導電性支持体の間隙に電荷移動層を注入した後、電荷移動層の注入口を封止することにより得ることができる。電荷移動層の注入口を封止する封止剤(封口剤)としてはイソブチレン樹脂、エポキシ樹脂、UV硬化性のアクリル樹脂等が使用できるが、電荷移動層が注入口から漏洩するのを防ぐ効果を持つものであれば前述に限らず用いることが可能である。封止剤としては、市販の封止剤を用いることが可能であり、UV硬化性アクリル系樹脂であることが好ましい。
一方、色素増感太陽電池の別の作製法として、国際公開特許WO2007/046499号公報に記載のように、いずれか一方の導電性支持体の導電面の周辺部に、電荷移動層注入口を設けることなくシール剤の堰を設け、次いで前記同様の電荷移動層をシール剤の堰の内側に配し、減圧下において第一と第二の導電性支持体の導電面が対面するように他方の導電性支持体を載置し貼り合わせると同時にギャップ形成を行い、その後シール剤を硬化させることにより色素増感太陽電池を得るという方法も採用出来る。
図1は本発明の色素増感太陽電池の構造を説明する要部断面模式図であって、1は内側が導電性を有する導電性支持体、2は色素によって増感された半導体含有層、1と2を併せて酸化物半導体電極という。3は導電性支持体の内側の導電面の上に白金等を配した対向電極、4は一対の導電性支持体の間隙に配されている電荷移動層、5は本発明の色素増感太陽電池に用いられるシール剤、6はガラス基板である。
以下に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
電解液作成例1
ヨウ素を0.1M、ヨウ化物として1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイドを1.2M、チオシアネートアニオン含有イオン性化合物としてリチウムチオシアネート(LiSCN)を0.1Mの濃度になるように、各成分をジグリムに溶解混合させて、色素増感太陽電池用電解液1を得た。
電解液作成例2〜24
ジグリムを表1に示した各電解液溶媒に変更したこと以外は電解液作成例1に準じて、色素増感太陽電池用電解液2〜24をそれぞれ得た。
電解液作成例25
ヨウ素を0.1M、ヨウ化物として1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイドを1.2Mとリチウムヨーダイド(LiI)を0.2M、チオシアネートアニオン含有アニオン性化合物としてグアニジンチオシアネートを0.1Mの濃度になるように各成分をジグリムに溶解混合させて、色素増感太陽電池用電解液25を得た。
電解液作成例26
ヨウ素を0.1M、ヨウ化物として1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイドを1.2Mとリチウムヨーダイド(LiI)を0.2M、チオシアネートアニオン含有アニオン性化合物とし1−エチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネートを0.1Mの濃度になるように、各成分をジグリムに溶解混合させて、色素増感太陽電池用電解液26を得た。
参考例1
導電性支持体であるFTO導電性ガラス支持体の導電面上に、TiO2微粒子(平均粒子径20nm)をターピネオールでペースト状にしたものをスクリーン印刷機で塗布して、450℃で30分間焼成し、半導体含有層(膜厚10μm 短軸幅5mm)を有する導電性支持体を得た。前記で得られた半導体含有層の設けられた導電性支持体を、アセトニトリルとt−ブチルアルコールの1:1混合溶媒に国際公開特許WO2007/100033号公報の実施例6に記載の色素(下記式(2)で示される色素)を3.2×10−4Mの濃度になるように溶解して得られた色素溶液に、室温で24時間浸漬して酸化物半導体電極を作製した。次に、別のFTO導電性ガラス支持体の導電面上にPtを50Å蒸着させて対向電極を作製した。これら2枚の電極を、対向電極の導電面と半導体含有層とが対面するようにクリップで挟んで固定し、2枚の電極の空隙に電解液1〜26を注入して、初期変換効率測定用の簡易電池1〜26を得た。
Figure 2013061958
評価試験1
参考例1で得られた簡易電池1〜26について、光電変換能の測定を行った。測定する電池の大きさは実行部分を0.5cm×0.5cmとした。光源は1kWキセノンランプ(WACOM製)を用いて、AM1.5フィルターを通して100mW/cmとし、開放電圧、短絡電流、形状因子から算出される変換効率をソーラシミュレータ(WXS−155S−10、WACOM製)を用いて測定した。結果を表1に示した。
Figure 2013061958
次に、評価試験1で3.50%以上の変換効率の得られた電解液を用いて色素増感太陽電池を作製し、耐熱信頼性を評価した。
実施例1
参考例1に記載の方法に準じて作製した対向電極の周縁部に、国際特許出願PCT/JP2011/061166号(国際公開WO2011/14551公報)のシール剤作製例3に記載のエポキシ系シール剤にスペーサーとして金パール(パール径20μm)を2.5質量%添加したシール剤を、電荷移動層の注入口を残すようにスクリーン印刷機を用いて塗布した後、温風乾燥機で90℃、18分間加熱し、溶剤を除去した。その後、参考例1に記載の方法に準じて作製した酸化物半導体電極を、対向電極の導電面と半導体含有層とが対面するようにシール剤上に重ね合わせ、熱プレス機を用いて2.5kg/cm2の圧力で、150℃で60分間硬化させることにより、両導電性支持体を貼り合わせたセルを得た。得られたセルの注入口から電解液1をセル内に充填した後、注入口をUV硬化性アクリル系樹脂で封止することにより本発明の電池27を得た。
比較例1〜8、実施例2〜3
電解液1を表2に示した各電解液に変更したこと以外は実施例1に準じて、比較用の電池28〜35及び本発明の電池36〜37をそれぞれ得た。
比較例14
シール剤をハイミラン(三井・デュポンポリケミカル(株)社製)に変更したこと以外は実施例1に準じて、比較用の電池52を得た。
比較例15
シール剤をバイネル(三井・デュポンポリケミカル(株)社製)に変更したこと以外は実施例1に準じて、比較用の電池53を得た。
比較例16
シール剤をハイミラン(三井・デュポンポリケミカル(株)社製)に変更し、電解液を電解液25に変更した以外は実施例1に準じて、比較用の電池54を得た。
比較例17
シール剤をバイネル(三井・デュポンポリケミカル(株)社製)に変更し、電解液を電解液25に変更したこと以外は実施例1に準じて、比較用の電池55を得た。
耐熱加速試験1
実施例1で得られた電池27、比較例1〜8で得られた電池28〜35、実施例2〜3で得られた電池36〜37、及び比較例14〜17で得られた電池52〜55について、85℃の耐熱加速試験を実施した。それぞれの電池を3つずつアルミ製の袋に入れ、85℃で保管し、評価試験1の測定方法に準じて500時間後と1000時間後の光電変換効率を測定した。結果を表2に示した。なお、光電変換効率は、それぞれの電池で加速試験を実施した3つのセルの平均値とした。
Figure 2013061958
電解液作成例27
ヨウ素を0.1M、ヨウ化物として1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイドを1.2Mとリチウムヨーダイド(LiI)を0.1M、含窒素化合物としてN−メチルベンズイミダゾールを0.5Mの濃度になるように、各成分をジグリムに溶解混合させて、色素増感太陽電池用電解液27を得た。
電解液作成例28〜31
ジグリムを表3に示した各電解液溶媒に変更したこと以外は電解液作成例27に準じて、色素増感太陽電池用電解液28〜31をそれぞれ得た。
参考例2
式(2)で示される色素を国際公開特許WO2010/021378号公報の実施例1に記載の色素(下記式(3)で示される色素)に変更し、かつ電解液1〜26を電解液27〜31に変更したこと以外は参考例1に準じて、初期変換効率測定用の簡易電池38〜42を得た。
Figure 2013061958
評価試験2
参考例2で得られた簡易電池38〜42について、評価試験1に準じて光電変換能の測定を行った。結果を表3に示した。
Figure 2013061958
実施例4
参考例1に記載の方法に準じて作製した半導体電極を参考例2に記載の方法に準じて作製した半導体電極に変更し、かつ電解液1を電解液27に変更したこと以外は実施例1に準じて、本発明の電池43を得た。
比較例9〜12
電解液27を電解液28〜31に変更したこと以外は実施例4に準じて、比較用の電池44〜47をそれぞれ得た。
耐熱加速試験2
実施例4で得られた電池43及び比較例9〜12で得られた電池44〜47について、耐熱加速試験1に準じて500時間後と1000時間後の光電変換効率を測定した。結果を表4に示した。
Figure 2013061958
参考例3
式(2)で示される色素を下記式(4)で示される色素に変更し、かつ電解液1〜26を電解液27〜28に変更したこと以外は参考例1に準じて、初期変換効率測定用の簡易電池48〜49を得た。
Figure 2013061958
評価試験3
参考例3で得られた簡易電池48〜49について、評価試験1に準じて光電変換能の測定を行った。結果を表5に示した。
Figure 2013061958
実施例5
参考例1に記載の方法に準じて作製した半導体電極を参考例3に記載の方法に準じて作製した半導体電極に変更し、かつ電解液1を電解液27に変更したこと以外は実施例1に準じて、本発明の電池50を得た。
比較例13
電解液27を電解液28に変更したこと以外は実施例5に準じて、比較用の電池51を得た。
実施例6
シール剤を特開2002−368236公報の実施例1記載のエポキシ樹脂系シール剤に変更したこと以外は実施例5に準じて、本発明の電池56を得た。
比較例18
シール剤を特開2002−368236公報の実施例1記載のエポキシ樹脂系シール剤に変更し、電解液を電解液28に変更したこと以外は、実施例5に準じて、比較用の電池57を得た。
比較例19
シール剤をハイミラン(三井・デュポンポリケミカル(株)社製)に変更したこと以外は実施例5に準じて、比較用の電池58を得た。
比較例20
シール剤をバイネル(三井・デュポンポリケミカル(株)社製)に変更したこと以外は実施例5に準じて、比較用の電池59を得た。
耐熱加速試験3
実施例5、6で得られた電池50、56、及び比較例13、18〜20で得られた電池51、57〜59について、耐熱加速試験1に準じて500時間後と1000時間後の光電変換効率を測定した。結果を表6に示した。
Figure 2013061958
増感色素に式(2)で表される有機色素を用いた評価試験1において、電解液溶媒としてジグリムを含有する電解液1、25及び26を用いた簡易電池の変換効率(耐久性試験前の変換効率)はそれぞれ4.11%、3.63%及び3.93%であったのに対して、ジグリム以外の電解液溶媒を含有する電解液3、10及び11を用いた簡易電池の変換効率は、ジグリムを含有する電解液を用いた場合と同程度の3.52〜4.02%であり、電解液2、9、14、15及び16を用いた簡易電池の変換効率は、ジグリムを含有する電解液を用いた場合よりも高い4.38〜4.66%であった。しかしながら、耐熱加速試験1の結果において、電解液溶媒としてジグリムを含有する電解液を用いた実施例1〜3の電池は、85℃×1000hr後にも耐熱試験前と同程度かそれ以上の変換効率を維持しているのに対して、ジグリム以外の電解液溶媒を含有する電解液を用いた比較例の電池は、変換効率が大きく低下し、変換効率の保持率は最大でも73%であった。
また、増感色素に式(3)又は式(4)で表されるルテニウム錯体色素を用いた評価試験2〜3、耐熱加速試験2〜3においても、同様の結果が得られた。
これらの結果から、電解液溶媒としてジグリムを含有する電解液を用いた本願発明の色素増感太陽電池が、ジグリム以外の電解液溶媒を含有する電解液を用いた色素増感太陽電池よりを耐熱耐久性に優れていることがわかった。
加えて、実施例6のように、実施例1〜5とは異なる組成のエポキシ樹脂系シール剤を用いた場合も耐久性が良好であるのに対し、比較例14〜19のように、シール剤に色素増感太陽電池で広く用いられているハイミラン(アイオノマー樹脂)、バイネル(変性オレフィン樹脂)等の非エポキシ樹脂系のシール剤を用いると、電池の耐熱耐久性が大きく劣ることがわかった。この結果から、ジグリムを溶媒とした電解液とエポキシ樹脂系シール剤の組み合わせが重要であることがわかった。
本発明のジグリムを溶媒とした電解液と、エポキシ樹脂系のシール剤を備えた本発明の色素増感太陽電池は、優れた変換効率と、高い耐熱信頼性を有する。特に、一般的に耐久性の確保が困難とされる、非金属有機色素を増感色素として用いた色素増感太陽電池でも、優れた変換効率と高い耐熱信頼性を実現する事が可能である。このため、長期間使用しても劣化が少ない色素増感太陽電池が提供可能となる。
1 導電性支持体
2 色素によって増感された半導体含有層
3 対向電極
4 電荷移動層
5 シール剤
6 ガラス基板

Claims (11)

  1. 色素によって増感された半導体含有層を有する第一の導電性支持体、該半導体含有層と対向電極とが所定の間隔で対向する位置に設けられた対向電極を有する第二の導電性支持体、第一及び第二の導電性支持体の間隙に挟持された電荷移動層、並びに電荷移動層をシールするために第一及び第二の導電性支持体の周辺部に設けられたシール剤を含む色素増感太陽電池であって、該電荷移動層が、ヨウ素、ヨウ素イオンを対イオンとする化合物及びジグリムを含有する液状の電解液であり、かつ該シール剤がエポキシ樹脂系シール剤である色素増感太陽電池。
  2. ヨウ素イオンを対イオンとする化合物が、イオン性液体である請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  3. 電荷移動層が、含窒素化合物を更に含有する請求項1又は2に記載の色素増感太陽電池。
  4. 電荷移動層が、チオシアネートアニオン含有イオン性化合物を更に含有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池。
  5. 半導体含有層の半導体が、微粒子状の酸化チタン又は微粒子状の複合酸化チタンである請求項1乃至4のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池。
  6. 色素が、非金属有機色素である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池。
  7. 非金属有機色素が、下記式(1)
    Figure 2013061958

    (式中、A1およびA2はそれぞれ独立にカルボキシル基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ニトロ基、環式炭化水素残基、複素環残基、アミノ基、ヒドロキシル基、水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。Xは芳香族炭化水素残基、複素環残基またはアミノ基を表す。nは1〜6の整数を表す。また、nが2以上で、A1およびA2が複数存在する場合、それぞれのA1およびそれぞれのA2は互いに独立に同じ又は異なってもよい前記の基を表す。また、A1若しくはA1が複数存在する場合にはそれぞれのA1、A2若しくはA2が複数存在する場合にはそれぞれのA2及びXの中の2者は結合して環を形成してもよい。)
    で表される構造を有する請求項6に記載の色素増感太陽電池。
  8. 式(1)におけるA1が、シアノ基またはカルボキシル基である請求項7に記載の色素増感太陽電池。
  9. 式(1)におけるXが、トリフェニルアミン誘導体を有する(ポリ)エテニル基又は(ポリ)チオフェニル基である請求項7又は8に記載の色素増感太陽電池。
  10. 色素が、金属錯体色素である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池。
  11. 色素が、ルテニウム錯体色素である請求項10に記載の色素増感太陽電池。
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