JPH0826121B2 - 光学的造形用樹脂組成物 - Google Patents

光学的造形用樹脂組成物

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JPH0826121B2
JPH0826121B2 JP63037034A JP3703488A JPH0826121B2 JP H0826121 B2 JPH0826121 B2 JP H0826121B2 JP 63037034 A JP63037034 A JP 63037034A JP 3703488 A JP3703488 A JP 3703488A JP H0826121 B2 JPH0826121 B2 JP H0826121B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は活性カネルギー線硬化型の光学的造形用樹脂
組成物に関する。詳しくは必須成分としてシクロヘキセ
ンオキサイド構造を有する脂環族エポキシ樹脂を少なく
とも50%(重量基準)以上含有するエネルギー線硬化性
カチオン重合性有機物質、エネルギー線感受性カチオン
重合開始剤を含有することを特徴とする活性エネルギー
線硬化型光学的造形用組成物に関するものである。
〔従来の技術及び発明の解決しようとする課題〕
一般に鋳型製作時に必要とされる製品形状に対応する
模型、或いは切削加工の倣い制御用又は形彫放電加工電
極用の模型の製作は手加工により、或いはNCフライス盤
等を用いたNC切削加工により行われていた。
然しながら、手加工による場合は多くの手間と熟練と
を要するという問題があり、NC切削加工による場合は刃
物刃先形状変更のための交換や摩耗等を考慮した複雑な
工作プログラムを作る必要があると共に、加工面に生じ
た段を除くために、さらに仕上げ加工を必要とする場合
があるという問題もある。最近、これらの従来技術の問
題点を解消し、鋳型製作用、倣い加工用、形彫放電加工
用の複雑な模型や種々の定形物を光学的造形法により創
成する新しい手法に関する技術開発が期待されている。
光学的造形樹脂としては、エネルギー線による硬化感
度が優れていること、硬化後の紫外線透過率が良いこ
と、低粘度であること、γ特性が大きいこと、硬化時の
体積収縮率が小さいこと、自己接着性が良いこと、酸素
雰囲気下で硬化することなどの種々の特性が要求され
る。
光学的造形用樹脂としては従来よりラジカル重合性樹
脂組成物があり、ポリエステルアクリレート、ウレタン
アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルア
クリレートなどを主成分とした感光性樹脂が従来から知
られているが、ラジカル重合のため空気中の酸素により
反応が阻害される、硬化時の収縮率が大きい、エネルギ
ー感度が低い、低粘度樹脂に皮膚刺激性があるという問
題などから、工学的造形用樹脂としては実用性に乏し
い。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はかかる工学的造形樹脂として要求される各種
の諸特性を有する感光性樹脂を鋭意検討した結果、見出
されたものである。
本発明の目的は、活性エネルギー線による光学的造形
システムに最適な樹脂組成物を提供することにある。
本発明の光学的造形用樹脂組成物は必須成分として、
(a)シクロヘキセンオキサイド構造を有する脂環族エ
ポキシ樹脂を少なくとも50%(重量基準)以上含有する
エネルギー線硬化性カチオン重合性有機物質、(b)エ
ネルギー線感受性カチオン重合開始剤を含有させたもの
である。即ち、本発明の光学的造形樹脂組成物はエネル
ギー線硬化性カチオン重合型樹脂組成物であるため、活
性エネルギー線による硬化反応は空気中の酸素により全
く影響を受けることはなく、かつ感度が非常に高い。ま
た、硬化時の体積収縮を小さくすることができるため、
非常に精度の優れた造形物が得られると共に、低粘度樹
脂組成物が容易に得られるため造影時間の短縮が可能に
なる。
本発明組成物の構成要素となるシクロヘキセンオキサ
イド構造を有する脂環族エポキシ樹脂を少なくとも50%
(重量基準)以上含有するエネルギー線硬化性カチオン
重合性有機物質(a)とは、エネルギー線感受性カチオ
ン重合開始剤の存在下、エネルギー線照射により高分子
化又は架橋反応するカチオン性重合性化合物であり、カ
チオン重合反応性、低粘度化、紫外線透過性、厚膜硬化
性、体積収縮率などの点で良好な特性を示す。
シクロヘキセンオキサイド構造を有する脂環族エポキ
シ樹脂の代表例としては、3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレ
ート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピ
ロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサ
ン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジ
ペート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、4−ビニ
ルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6
−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エ
ポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−
6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレン
ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペン
タジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,
4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレ
ンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレー
ト)などが挙げられる。
本発明においては、必須成分のカチオン性重合性有機
物質として、上記のシクロヘキセンオキサイド構造を有
する脂環族エポキシ樹脂を少なくとも50%(重量基準)
以上含有するものを使用することによって、本発明の光
学的造形用樹脂組成物として優れた特性を有する。
その他、エネルギー線硬化性カチオン重合性有機物質
(a)として使用可能なものは、特に限定されるもので
はないが、例えばエポキシ化合物、環状エーテル化合
物、環状ラクトン化合物、環状アセタール化合物、環状
チオエーテル化合物、スピロオルソエステル化合物、ビ
ニル化合物などの1種又は2種以上の混合物からなるも
のが挙げられる。かかるカチオン重合性化合物の中でも
1分子中に少なくとも1個以上のエポキシ基を有する化
合物は好ましいものであり、例えば従来公知の芳香族エ
ポキシ樹脂、上記のシクロヘキセンオキサイド構造を有
する脂環族エポキシ樹脂以外の脂環族エポキシ樹脂、脂
肪族エポキシ樹脂が挙げられる。ここで芳香族エポキシ
樹脂として好ましいものは、少なくとも1個の芳香核を
有する多価フェノール又はそのアルキレンオキサイド付
加体のポリグリシジルエーテルであって、例えばビスフ
ェノールA又はそのアルキレンオキサイド付加体とエピ
クロルヒドリンとの反応によって製造されるグリシジル
エーテル、エポキシノボラック樹脂が挙げられる。また
脂環族エポキシ樹脂として好ましいものとしては、少な
くとも1個の脂環族環を有する多価アルコールのポリグ
リシジルエーテル又はシクロペンテン環含有化合物を過
酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化すること
によって得られるシクロペンテンオキサイド含有化合物
などが挙げられる。脂環族エポキシ樹脂の代表例として
は、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、
エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘ
キサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシルなどが挙げ
られる。
さらに脂肪族エポキシ樹脂として好ましいものは、脂
肪族多価アルコール又はそのアルキレンオキサイド付加
物のポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖多塩基酸のポ
リグリシジルエステル、グリシジルアクリレートやグリ
シジルメタクリレートのホモポリマー、コポリマーなど
があり、その代表例としては1,4−ブタンジオールのジ
グリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールのジグリ
シジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテ
ル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテ
ル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、
ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン
等の脂肪族多価アルコールに1種又は2種以上のアルキ
レンオキサイドを付加することにより得られるポリエー
テルポリオールのポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖
二塩基酸のジグリシジルエステルが挙げられる。さらに
脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテルやフェ
ノール、クレゾール、ブチルフェノール又はこれらにア
ルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリ
エーテルアルコールのモノグリシジルエーテル、高級脂
肪酸のグリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エポキ
システアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチ
ル、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ポリブタジエン等
が挙げられる。
エポキシ化合物以外のカチオン重合性有機物質の例と
しては、トリメチレンオキサイド、3,3−ジメチルオキ
セタン、3,3−ジクロロメチルオキセタンなどのオキセ
タン化合物;テトラヒドロフラン、2,3−ジメチルテト
ラヒドロフランのようなオキソラン化合物;トリオキサ
ン、1,3−ジオキソラン、1,3,6−トリオキサンシクロオ
クタンのような環状アセタール化合物;β−プロピオラ
クトン、ε−カプロラクトンのような環状ラクトン化合
物;エチレンスルフィド、1,2−プロピレンスルフィ
ド、チオエピクロロヒドリンのようなチイラン化合物;
1,3−プロピンスルフィド、3,3−ジメチルチエタンのよ
うなチエタン化合物;エチレングリコールビニルエーテ
ル、ポリアルキレングリコールジビニルエーテル、アル
キルビニルエーテル、3,4−ジヒドロピラン−2−メチ
ル(3,4−ジヒドロピラン−2−カルボキシレート)の
ようなビニルエーテル化合物;エポキシ化合物とラクト
ンとの反応によって得られるスピロオルソエステル化合
物;ビニルシクロヘキサン、イソブチレン、ポリブタジ
エンのようなエチレン性不飽和化合物及び上記化合物の
誘導体が挙げられる。
これらのカチオン重合性化合物は単独或いは2種以上
のものを所望の性能に応じて配合して使用することがで
きる。
本発明で使用するエネルギー線感受性カチオン重合開
始剤(b)とは、エネルギー線照射によりカチオン重合
を開始させる物質を放出することが可能な化合物であ
り、特に好ましいものは照射により重合開始能のあるル
イス酸を放出するオニウム塩である複塩の一群のもので
ある。
かかる化合物の代表的なものは一般式 〔R1 aR2 bR3 cR4 dZ〕+m〔MXn+m-m 〔式中、カチオンはオニウムであり、ZはS,Se,Te,P,A
s,Sb,Bi,O,ハロゲン(例えばI,Br,Cl)、N≡Nであ
り、R1,R2,R3,R4は同一でも異なっていてもよい有機
の基である。a,b,c,dはそれぞれ0〜3の複数であって
a+b+c+dはZの価数に等しい。Mはハロゲン化物
錯体の中心原子である金属又は半金属(metalloid)で
あり、B,P,As,Sb,Fe,Sn,Bi,Al,Ca,In,Ti,Zn,Sc,V,Cr,M
n,Co等である。Xはハロゲンであり、mはハロゲン化物
錯体イオンの正味の電荷であり、nはMの原子価であ
る。
上記一般式の陰イオンMXn+mの具体例としては、テト
ラフルオロボレート(BF4 -)、ヘキサフルオロホスフェ
ート(PF6 -)、ヘキサフルオロアンチモネート(Sb
F6 -)、ヘキサフルオロアルセネート(AsF6 -)、ヘキサ
クロロアンチモネート(SbCl6 -)等が挙げられる。
さらに一般式MXn(OH)-の陰イオンも用いることができ
る。また、その他の陰イオンとしては過塩素酸イオン
(ClO4 -)、トリフルオロメチル亜硫酸イオン(CF3S
O3 -)、フルオロスルホン酸イオン(FSO3 -)、トルエン
スルホン酸陰イオン、トリニトロベンゼンスルホン酸陰
イオン等が挙げられる。
このようなオニウム塩の中でも特に芳香族オニウム塩
をカチオン重合開始剤として使用するのが特に有効であ
り、なかでも特開昭50−151996号、特開昭50−158680号
公報等に記載の芳香族ハロニウム塩、特開昭50−151997
号、特開昭52−30899号、特開昭56−55420号、特開昭55
−125105号公報等に記載のVIA族芳香族オニウム塩、特
開昭50−158698号公報等に記載のVA族芳香族オニウム
塩、特開昭56−8428号、特開昭56−149402号、特開昭57
−192429号公報等に記載のオキソスルホキソニウム塩、
特公昭49−17040号公報等に記載の芳香族ジアゾニウム
塩、米国特許第4139655号明細書等に記載のチオピリリ
ウム塩等が好ましい。また、アルミニウム錯体/光分解
ケイ素化合物系開始剤等も挙げられる。
かかるカチオン重合開始剤にはベンゾフェノン、ベン
ゾインイソプロピルエーテル、チオキサントンなどの光
増感剤を併用することもできる。
本発明の組成物におけるエネルギー線感受性カチオン
重合開始剤(b)は一般的にはシクロヘキセンオキサイ
ド構造を有する脂環族エポキシ樹脂を少なくとも50%
(重量基準)以上含有するエネルギー線硬化性カチオン
重合性有機物質(a)100重量部に対して0.1〜15重量
部、好ましくは0.5〜7重量部の範囲で含有することが
できる。
本発明の光学的造形用樹脂組成物は、本発明の効果を
損なわない限り必要に応じて前述記載のカチオン重合性
有機物質以外のラジカル重合性容器物質、熱感受性重合
開始剤、顔料、染料等の着色剤、消泡剤、レベリング
剤、増粘剤、難燃剤、酸化防止剤等の各種樹脂添加剤、
シリカ、ガラス粉、セラミックス粉、金属粉等の充填
剤、改質用樹脂などを適量配合して使用することができ
る。ラジカル重合性有機物質としては、例えばエポキシ
アクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルア
クリレート、ポリエーテルアクリレートなどのアクリレ
ート系樹脂が挙げられる。熱感受性重合開始剤として
は、例えば特開昭57−49613号、特開昭58−37004号公報
記載の脂肪族オニウム塩類が挙げられる。
本発明組成物の粘度としては、好ましくは常温で2000
cps以下のもの、さらに好ましくは1000cps以下のもので
ある。粘度があまり高くなるとモデル造形の所要時間が
長くなるため作業性が悪くなる傾向がある。一般に造形
用樹脂組成物は硬化時には体積収縮をするので、精度の
点から収縮の小さいことが要望される。本発明組成物の
硬化時の体積収縮率としては、好ましくは5%以下、更
に好ましくは3%以下のものである。
本発明の具体的実施方法としては、特開昭60−247515
号公報に記載されている様に、本発明の光学的造形樹脂
組成物を容器に収容し、該樹脂組成物中に導光体を挿入
し、前記容器と該導光体とを相対的に移動しつつ該導光
体から硬化に必要な活性エネルギー線を選択的に供給す
ることによって所望形状の固体を形成することができ
る。本発明組成物を硬化する際に使用する活性エネルギ
ー線としては、紫外線、電子線、X線、放射線或いは高
周波等を用いることができる。これらのうちでも1800〜
5000Åの波長を有する紫外線が経済的に好ましく、その
光源としては、紫外線レーザー、水銀ランプ、キセノン
ランプ、ナトリウムランプ、アルカリ金属ランプ等が使
用できる。特に好ましい光源としてはレーザー光源であ
り、エネルギーレベルを高めて造形時間を短縮し、良好
な集光性を利用して造形精度を向上させることが可能で
ある。また、水銀ランプ等の各種ランプからの紫外線を
集光した点光源も有効である。さらに、硬化に必要な活
性カネルギー線を本樹脂組成物に選択的に供給するため
には、該樹脂組成物の硬化に適した波長の2倍の相等し
い波長を有し、且つ位相の揃った2つ以上の光束を該樹
脂組成物中において相互に交差するように照射して2光
子吸収により該樹脂組成物の硬化に必要なエネルギー線
を得、該光の交差箇所を移動して行うこともできる。前
記位相の揃った光束は、例えばレーザー光により得るこ
とができる。
本発明組成物は、活性エネルギー線によるカチオン重
合反応により硬化が進むため、使用するカチオン重合性
有機物質の種類によっては活性エネルギー線照射時、該
樹脂組成物を30〜100℃程度に加熱することにより架橋
硬化反応を効果的に促進することもできるし、さらにエ
ネルギー線照射して得られた造形物を40〜100℃の温度
に加熱処理することでより機械強度の優れた造形物を得
ることもできる。
本発明の光学的造形樹脂組成物は、三次元立体モデル
を層状形成物の積み重ねによって作成するための非常に
優れたものであり、金型を用いないでモデルの創成加工
ができ、しかも自由曲面などCAD/CAMとのドッキングに
よりあらゆる形状が高精度に創成できるなど、工業的価
値は極めて大きい。例えば、本樹脂組成物の応用分野と
しては、設計の途中で外観デザインを審査するためのモ
デル、部品相互の組み合わせの不都合をチェックするた
めのモデル、鋳型を製作するための木型、金型を製作す
るための倣い加工用モデルなど、幅広い用途に利用する
ことができる。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明の代表的な例について更
に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって
制約されるものではない。例中「部」は重量部を意味す
る。
実施例1 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ
シクロヘキサンカルボキシレート80部、1,4−ブタンジ
オールジグリシジルエーテル20部からなるカチオン重合
性有機物質100部とエネルギー線感受性カチオン重合開
始剤ビス〔4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル〕ス
ルフィドビスジヘキサフルオロアンチモネート2部をよ
く混合して低粘度(160cps)の造形用樹脂組成物を得
た。樹脂組成物を入れる容器を載せた三次元NC(数値制
御)テーブル、ヘリウム・カドミウムレーザー(波長32
5nm)と光学系及びパーソナル・コンピュータをメーン
とする制御部より構成される造形実験システムを使用し
て、この樹脂組成物から直径12nm、高さ15mm、厚さ0.5m
mの円筒を造形した。この造形物は歪みがなく極めて造
形精度が高く、かつ機械強度や硬度が優れたものであっ
た。
実施例2 ビスフェノールAジグリシジルエーテル30部、3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ
ヘキサンカルボキシレート60部、ビニルシクロヘキセン
ジオキシド10部からなるカチオン重合性有機物質とエネ
ルギー線重合開始剤トリフェニルスルホニウムヘキサフ
ルオロアンチモネート1.5部をよく混合して均一の光学
的造形用樹脂組成物を得た。この組成物を60℃に加温し
ながら、実施例1に示したレーザー光造形実験システム
で複雑な円錐状の造形物を作成したところ、本樹脂組成
物はレーザー光による硬化性が優れ、かつ、精度、機械
強度の優れた造形性を示した。
レーザーによる硬化速度を測定するため、造形に要す
る時間を測定したところ、30分と短時間であった。
比較例1 ビスフェノールAジグリシジルエーテル65部、3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ
ヘキサンカルボキシレート30部、ビニルシクロヘキセン
ジオキシド5部からなるカチオン重合性有機物質とエネ
ルギー線重合開始剤トリフェニルスルホニウムヘキサフ
ルオアンチモネート1.5部をよく混合して均一の光学的
造形用樹脂組成物を得た。この組成物を60℃に加温しな
がら、実施例1に示したレーザー光造形実験システムで
複雑な円錐状の造形物を作成したところ、本樹脂組成物
は精度、機械強度の優れた造形性を示したが、レーザー
による硬化速度は、120分であり、造形に長時間を要
し、レーザー光による硬化性が劣っていた。
実施例3 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ
シクロヘキサンカルボキシレート85部、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート15部、トリフェニルスルホ
ニウムヘキサフルオロアンチモネート3部、ベンゾフェ
ノン1部を十分混合して工学的造形用樹脂組成物を得
た。実施例1に示した造形実験システムを用いて、この
組成物からコップ状造形物を作成したところ、歪みがな
く、造形精度の優れたものが得られた。
比較例2 ポリエステルアクリレート70部、トリメチロールプロ
パントリアクリレート30部、イソブチルベンゾインエー
テル3部よりエネルギー線硬化性ラジカル重合樹脂組成
物を得た。この組成物を使用して実施例1に示したのと
同様の造形実験システムによる円筒作成テストを行った
ところ、レーザー光による硬化感度が悪く、造形所要時
間は長時間であった。また、得られた造形物は大きな硬
化収縮による歪みが発生し、造形精度が劣り、機械強度
のもろいものであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】必須成分として、(a)シクロヘキセンオ
    キサイド構造を有する脂環族エポキシ樹脂を少なくとも
    50%(重量基準)以上含有するエネルギー線硬化性カチ
    オン重合性有機物質、(b)エネルギー線感受性カチオ
    ン重合開始剤を含有することを特徴とする光学的造形用
    樹脂組成物。
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