JP2687082B2 - 光学的立体造形用樹脂組成物 - Google Patents

光学的立体造形用樹脂組成物

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JP2687082B2 JP5196691A JP19669193A JP2687082B2 JP 2687082 B2 JP2687082 B2 JP 2687082B2 JP 5196691 A JP5196691 A JP 5196691A JP 19669193 A JP19669193 A JP 19669193A JP 2687082 B2 JP2687082 B2 JP 2687082B2
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順一 田村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性エネルギー線硬化
型の光学的立体造形用樹脂組成物に関し、特に硬化前後
の体積収縮率の低い寸法精度に優れ、機械的物性並びに
耐熱性に優れた光学的立体造形用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭56−144478号公報に於い
て、光硬化性樹脂に必要量の光エネルギーを供給するこ
とによって立体的造形物を供給する方法が開示され、更
に特開昭60−247515号公報により基本的実用方
法が提案された。その後同様のまたは改良された技術が
特開昭62−35966号公報、特開平1−20491
5号公報、特開平2−113925号公報、特開平2−
145616号公報、特開平2−153722号公報、
特開平3−15520号公報、特開平3−21432号
公報、特開平3−41126号公報等に開示されてい
る。
【0003】該光学的立体造形法の代表的な例は、容器
に入れた液状光硬化性樹脂の液面に所望のパターンが得
られるようにコンピューターで制御された紫外線レーザ
ーを選択的に照射して所定厚みに硬化し、ついで該硬化
層の上に1層分の液上樹脂を供給し、同様に紫外線レー
ザーで前記と同様に照射硬化させ、連続した硬化層を得
る積層操作を繰り返すことによって最終的に立体造形物
を得る方法である。この光学的立体造形法は、製造する
造形物の形状がかなり複雑であっても、容易に比較的短
時間に得ることが出来るため最近特に注目を集めてい
る。
【0004】従来、該光学的立体造形法に用いられてい
る光硬化性樹脂としては、変性ポリウレタン(メタ)ア
クリレート、オリゴエステルアクリレート、ウレタンア
クリレート、エポキシアクリレート、感光性ポリイミ
ド、アミノアルキド等があげられ、又最近では特開平1
−204915号公報、特開平1−213304号公
報、特開平2−28261号公報、特開平2−7561
7号公報、特開平2−145616号公報、特開平3−
104626号公報、特開平3−114732号公報及
び特開平3−114733号公報等に各種改良技術が開
示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】該光学的立体造形法に
おいては、用いられる光硬化性樹脂としては取扱い性、
造形速度、造形精度等の観点から、樹脂粘度が比較的低
いこと、成形物の寸法精度の観点から硬化時の体積収縮
率が低いこと、得られた造形物の機械的物性が十分高い
ことが要求されるばかりではなく、最近では用途に応じ
て耐熱性が高いことが求められている。
【0006】しかしながら、前記従来の液状光硬化性樹
脂は、いずれもこれらの諸特性、特段寸法精度において
必ずしも満足すべきものは提供されなかった。そこで、
本発明者は、前記の諸特性についての改良研究を鋭意続
けた結果、液状の光硬化性樹脂に所定の無機固体微粒子
を配合したところ、機械的剛性が著しく向上するのみな
らず体積収縮率が予想を遥に越えて低下することを見出
し、ここに本発明を完成したものである。したがって、
本発明の目的は造形取り扱い上好ましい粘度を有し、充
分高い機械的特性を有し、かつ耐熱性に優れると共に体
積収縮率が小さく、したがって寸法精度に優れた立体造
形物を提供し得る光学的立体造形用樹脂組成物を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の各発明によりそれぞれ達成される。 (1)エチレン系不飽和化合物を主体としたラジカル重
合性液状光硬化性樹脂に平均粒径3〜70μmの無機固
体微粒子を5〜70容量%配合し、25℃における粘度
が5,000cps〜100,000cpsであり、か
つ該無機固体微粒子がシランカップリング剤で処理した
ものであることを特徴とする光学的立体造形用樹脂組成
物。
【0008】(2)シランカップリグ剤が、アミノシラ
ン、エポキシシラン、アクリルシランからなる群から選
ばれた1種または2種以上である前記(1)に記載の光
学的立体造形用樹脂組成物。
【0009】(3)エチレン系不飽和化合物を主体とし
たラジカル重合性液状光硬化性樹脂が、アクリル系モノ
マー及び/又はアクリル系オリゴマーを主体としたラジ
カル重合性液状光硬化性樹脂であり、シランカップリン
グ剤がアクリルシランを含有するシランカップリング剤
である前記(1)に記載の光学的立体造形用樹脂組成
物。
【0010】(4)無機固体微粒子が、ガラスビーズ、
タルク微粒子、酸化珪素微粒子からなる群から選ばれた
1種または2種以上である前記(1)〜(3)のいずれ
かに記載の光学的立体造形用樹脂組成物。
【0011】以下、本発明を更に詳しく説明する。本発
明に使用される光学的立体造形用樹脂組成物は、無機固
体微粒子を有することにより機械的剛性、耐熱性が優れ
ると共に体積収縮率が予想を遥に越えて小さいものが得
られ、したがって寸法精度が一段と優れた立体造形物が
得られる。このことは本発明において、光学的立体造形
物の幅広い新規用途展開を可能とするものである。
【0012】本発明における光学的立体造形用樹脂組成
物には、本発明の目的に反しないかぎり、本発明で必須
とする無機固体微粒子とともに、各種の配合剤を配合す
ることができる。このような配合剤としては、例えば、
体積収縮率の低下に有効な有機高分子固体微粒子等が挙
げられる。
【0013】本発明に使用される無機固体微粒子は、平
均粒径が3〜70μmであり、好ましくは10〜60μ
mであり、更に好ましくは15〜50μmの範囲であ
る。
【0014】これらの固体微粒子の平均粒径が3μmよ
り小さい場合にはいたずらに樹脂粘度の増大がみられ、
所望する割合に配合することができず、また反面その平
均粒径が70μmより大きい場合には照射に際し活性エ
ネルギーの散乱が起こり造形物の精度が低下する。本発
明に使用される無機固体微粒子の配合割合は、5〜70
容量%であり、好ましくは10〜55容量%である。
【0015】無機固体微粒子の配合割合が、5容量%よ
り少ない場合には本発明の効果が十分発現されず、一方
その配合割合が、70容量%を越える場合には、光学的
立体造形用樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎ、その結果
得られた造形物の機械的強度の低下がみられ好ましくな
いばかりか造形操作上の困難性があり好ましくない。本
発明の光学的立体造形用樹脂組成物の粘度は、25℃に
おいて、5,000cps〜100,000cpsであ
る。
【0016】本発明に用いられる無機固体微粒子として
は、ガラスビーズ、タルク微粒子、酸化珪素微粒子等が
その代表的例として挙げられるが、無機固体微粒子の例
は、これらに限定されるものではなく、その他多くのも
のが用いられる。
【0017】本発明に使用される無機固体微粒子は、シ
ランカップリング剤によって処理されたものを用いる。
このようなシランカップリング剤で処理した無機固体微
粒子を用いるときは、特段機械的強度の優れた好ましい
ものが得られる。本発明に用いられるシランカップリン
グ剤としては、アミノシラン、エポキシシラン、アクリ
ルシラン等が好ましく用いられるが、液状光硬化性樹脂
としてビニル系不飽和化合物を用いる場合、特に、アク
リル系モノマー及び/又はアクリル系オリゴマーを用い
る場合、アクリルシラン系シランカップリング剤が最も
効果的である。
【0018】本発明に用いられる液状光硬化性樹脂は、
エチレン系ラジカル重合性不飽和化合物(ビニル系化合
物)であって、単官能性化合物、多官能性化合物のいづ
れのモノマー及びまたはオリゴマーが用いられる。これ
らの単官能性化合物、多官能性化合物は、特に限定され
るものではなく、以下に液状光硬化性樹脂の代表的なも
のを挙げる。
【0019】1)単官能性化合物としては、イソボルニ
ルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジンク
ロペンテニルアクリレート、ボルニルアクリレート、ボ
ルニルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、プロピレ
ングリコールアクリレート、アクリルアミド等のアクリ
ル系化合物やビニルピロリドン、酢酸ビニル、スチレン
等が挙げられる。
【0020】2)多官能性化合物としては、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、エチレングリコールジア
クリレート、テトラエチレングリコールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,4−
ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリ
レート、ジシクロペンテニルジアクリレート、ポリエス
テルジアクリレート等のアクリル系化合物やジアリルフ
タレート等が挙げられる。
【0021】かかる単官能性化合物及び/又は多官能性
化合物を1種以上を単独又は混合物の形で使用すること
ができる。
【0022】本発明に使用されるビニル系化合物の重合
開始剤としては、光重合開始剤及び熱重合開始剤が用い
られるが、光重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ
−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェ
ノン、キサントン、フルオレノン、ベズアルデヒド、フ
ルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カル
バゾール、3−メチルアセトフェノン、ミヒラーケトン
等が代表的なものとして挙げることができるが、これら
に限定されるものではなく、又これらの開始剤は1種ま
たは2種以上を組み合わせて使用することも出来る。更
に必要に応じてアミン系化合物等の増感剤を併用するこ
とも可能である。
【0023】また熱重合開始剤としては、ベンゾイルパ
ーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ
クミルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネート、t−ブチルパーオキサイド、アゾビスイソ
ブチロニトリル等が代表的なものとして挙げることがで
きる。本発明に使用される重合開始剤又は熱重合開始剤
の使用量は、ビニル系化合物に対してそれぞれ0.1〜
10重量%である。
【0024】本発明に用いられる液状光硬化性樹脂に
は、必要に応じて、レベリング剤、界面活性剤、有機高
分子化合物、有機可塑剤、前記以外の有機又は無機の固
体微粒子等の充填剤等を配合してもよい。本発明に用い
られる液状光硬化性樹脂には、必要に応じて他の成分を
配合してもよく、各成分の混合方法は特に限定されるも
のではない。本発明の光学的立体造形用樹脂組成物を光
学的立体造形する場合に使用される光は目的に応じて紫
外線、可視光線、赤外線、レーザー光等が用いられる。
【0025】本発明の光学的立体造形用樹脂組成物に用
いられる光学的立体造形法の代表的な方法としては、液
状であるこの組成物に所望のパターンを有する硬化層が
得られるように光を選択的に照射して硬化層を形成し、
次いで該硬化層に未硬化液状組成物を供給し、同様に光
を照射して前記の硬化層と連続した硬化層を新たに形成
する積層操作を繰り返すことによって最終的に目的とす
る立体的造形物を得る方法である。
【0026】
【実施例】次に実施例を挙げて更に詳しく説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0027】合成例 (ウレタンアクリレートオリゴマーの合成) 攪拌後、冷却管及び側管付き滴下ロートを備えた5リッ
トルの三口フラスコにイソホロンジイソシアナートを3
量化したIPDIターポリマー(住友バイエル社製;デ
ィスモジュールZ−4372)1023gとジブチルス
ズラウレート0.076gを仕込み、オイルバスで内温
を65℃にする。予め50℃に保温した側管付き滴下ロ
ートにポリネオペンチレンアジペート(旭電化社製;ア
デカニューエースY9−10)420.1gを仕込む。
【0028】系内全体を減圧にし、窒素ガスで常圧に戻
す操作を繰り返し、脱気および窒素置換を行う。系内全
体を常圧にし、窒素雰囲気中フラスコ内容物の温度を6
5℃に保ちながら内容物を攪拌しながら滴下ロートより
1時間を掛けてポリネオペンチレンアジペートを滴下す
る。滴下後更に1時間内容物を65℃に保ち攪拌下反応
を継続する。
【0029】フラスコ内容物の温度を50℃に冷却した
後、滴下ロートに2−ヒドロキシエチルアクリレート2
54.5gにメチルヒドロキノン0.90gを均質に溶
解混合した液を仕込み、フラスコ内容物の温度が55℃
を越えない範囲で素早く滴下し、その後2時間攪拌下、
反応を継続する。
【0030】得られたウレタンアクリレートオリゴマー
を内容物が暖かい内にフラスコより取り出す。ここで得
られたウレタンアクリレートオリゴマーはIR及び元素
分析の結果以下の構造式であることを確認した。
【0031】
【化1】
【0032】ここでnは平均値が4であり、またRは以
下の基を表す。
【0033】
【化2】
【0034】実施例1 (光学的造形用組成物の調合) 攪拌機、冷却管及び側管付き滴下ロートを備えた5リッ
トルの三口フラスコに合成例で合成したウレタンアクリ
レート1320g、ポリエチレングリコール200ジア
クリレート(ソマール社製;サートマーSR259)1
080g及びエトキシ変性トリメチロールプロパントリ
アクリレート(ソマール社製;サートマーSR454)
480gを仕込み、減圧脱気窒素置換した。内容物を5
0℃に加熱し、約1時間攪拌混合した。
【0035】紫外線カットした環境下、2,2−ジメト
キシ−2−フェニルアセトフェノン(チバカイギー社
製;イルガキュアー651)120gを添加し、完全溶
解するまで混合攪拌する。得られた樹脂組成物にレベリ
ング剤としてスーパーダインV201(竹村油脂(株)
製)14g及びアクリルシランカップリング剤で処理し
た平均粒径30μmのガラスビーズ6420g(樹脂組
成物中50容量%)添加し、一日室温で攪拌脱泡した。
得られた光造形用樹脂組成物の粘度は25℃において1
4,000cpsであった。
【0036】集束したArレーザー光(出力500m
W、波長368μm)を前記の如く調合した光造形用樹
脂組成物の表面に対して垂直に、所定のダンベル形状及
び4.0mm×10.0mm×130mmの矩形が得ら
れるように照射した。得られた硬化物に付着の樹脂液を
イソプロピルアルコールで洗浄除去した後、3KWの紫
外線で10分間ポストキュアを行った。得られた試験片
をJIS規格6911に準拠して引っ張り特性及び曲げ
特性を、またJIS規格K7207に準拠して熱変形温
度を測定した。更に体積収縮率は液体樹脂比重及び造形
物樹脂比重を測定して求めた。以下、得られた結果を表
1に示した。
【0037】比較例1 攪拌機、冷却管及び側管付き滴下ロートを備えた5リッ
トルの三口フラスコに合成例で合成したウレタンアクリ
レート1320g、ポリエチレングリコール200ジア
クリレート(ソマール社製;サートマーSR259)1
080g及びエトキシ変性トリメチロールプロパントリ
アクリレート(ソマール社製;サートマーSR454)
480gを仕込み、減圧脱気窒素置換した。内容物を5
0℃に加熱し、約1時間攪拌混合した。
【0038】紫外線カットした環境下、2,2−ジメト
キシ−2−フェニルアセトフェノン(チバカイギー社
製;イルガキュアー651)120gを添加し、完全溶
解するまで混合攪拌する。得られた光造形用樹脂組成物
は25℃において1550cpsであった。ここで得ら
れた樹脂組成物を実施例1と同様に試験片を作製し、各
種の物性を測定した。その結果を表1に示した。
【0039】実施例2 実施例1で用いたガラスビーズに代えてアミノシラン系
シランカップリング剤で処理したガラスビーズを用いて
実施例1と同様にして光造形用樹脂組成物を調合した。
実施例1と同様にして試験片を作製し、同様に物性を測
定した。その結果を表1に示した。
【0040】実施例3 実施例1で用いたガラスビーズに代えてエポキシシラン
系シランカップリング剤で処理した平均粒径15μmの
ガラスビーズを用いた以外は、実施例1と同様にして光
造形用樹脂組成物を調合した。樹脂粘度は25℃におい
て26000cpsであった。実施例1と同様にして試
験片を作製し、同様に物性を測定して、その結果を表1
に示した。
【0041】比較例2 実施例1で用いたガラスビーズに代えて平均粒径15μ
mのシランカップリング剤未処理のガラスビーズを用い
た以外は、実施例1と同様にして光造形用樹脂組成物を
調合した。樹脂粘度は25℃において25000cps
であった。実施例1と同様にして試験片を作製し、同様
に物性を測定して、その結果を表1に示した。
【0042】比較例3 比較例1において、合成例で合成したウレタンアクリレ
ートを396g、サートマSR259を324g、サー
トマSR454を144gとり、対照例と同様にして樹
脂組成物を調合した。これにスーパーダインV201を
57g添加し、更に平均粒径30μmのガラスビーズを
5781g(樹脂組成物中75容量%)用い、実施例1
と同様にして光造形用樹脂組成物を調合した。この樹脂
組成物の流動性は極めて悪く、その粘度は25℃におい
て300,000cps以上であった。実施例1と同様
にして試験片を作製し、なんとか物性を測定して、その
結果を表1に示した。
【0043】実施例4 実施例1において用いたレベリング剤であるスーパーダ
インV201(竹村油脂(株)製)の使用量を7g及び
アクリルシランカップリング剤で処理した平均粒径30
μmのガラスビーズの使用量を714g(樹脂組成物中
10容量%)に代えて調合し、実施例1と同様にして一
日室温で攪拌脱泡した。得られた光造形用樹脂組成物の
粘度は25℃において17,000cpsであった。実
施例1と同様にして試験片を作製し、同様に物性を測定
して、その結果を表1に示した。
【0044】
【表1】
【0045】以下に、有機高分子固体微粒子を配合した
場合の実験結果を参考データ(表2)として示す。この
データで示されるように、有機高分子固体微粒子の配合
は、体積収縮率を低下せしめる点では好ましいものと云
えるが、ポリエチレン系のビーズを配合する場合には機
械的特性の点では必ずしも好結果を得ることができな
い。本発明者は、この点についても研究を進め、アクリ
ルシラン系シランカップリング剤で処理した架橋ポリス
チレンビーズやアクリルシラン系シランカップリング剤
で処理した架橋ポリメタクリレート系ビーズのような固
体微粒子を選択する場合には、かなりの機械的特性を備
える成形物を得ることができることを見いだしている。
【0046】参考例1 実施例1で用いたガラスビーズに代えて平均粒径30μ
mのポリエチレンビーズ2358g(液状光硬化性樹脂
組成物中50容量%)を用いた以外は、実施例1と同様
にして光造形用樹脂組成物を調合した。樹脂粘度は25
℃において25000cpsであった。実施例1と同様
にして試験片を作製し、同様に物性を測定して、その結
果を表2に示した。
【0047】参考例2 参考例1で用いた平均粒径30μmのポリエチレンビー
ズの代わりに平均粒径6μmのポリエチレンビーズ23
58g(液状光硬化性樹脂組成物中50容量%)を用い
た以外は、実施例1と同様にして光造形用樹脂組成物を
調合した。樹脂粘度は25℃において60000cps
であった。実施例1と同様にして試験片を作製し、同様
に物性を測定して、その結果を表2に示した。
【0048】参考例3 参考例1で用いた平均粒径30μmのポリエチレンビー
ズの代わりに平均粒径10μmの、アクリル酸を6重量
%共重合したポリエチレンビーズ2358g(液状光硬
化性樹脂組成物中50容量%)を用いた以外は、実施例
1と同様にして光造形用樹脂組成物を調合した。樹脂粘
度は25℃において56000cpsであった。実施例
1と同様にして試験片を作製し、同様に物性を測定し
て、その結果を表2に示した。
【0049】参考例4 参考例3で用いた平均粒径10μmの、アクリル酸を6
重量%共重合したポリエチレンビーズの代わりにアクリ
ルシラン系シランカップリング剤で処理した平均粒径1
0μmのアクリル酸を6重量%共重合したポリエチレン
ビーズ2358g(液状光硬化性樹脂組成物中50容量
%)を用いた以外は、実施例1と同様にして光造形用樹
脂組成物を調合した。樹脂粘度は25℃において560
00cpsであった。実施例1と同様にして試験片を作
製し、同様に物性を測定して、その結果を表2に示し
た。
【0050】参考例5 参考例1において平均粒径30μmのポリエチレンビー
ズの使用量を105g(組成物中4容量%)に代えた以
外は、実施例1と同様にして光造形用樹脂組成物を調合
した。樹脂粘度は25℃において3300cpsであっ
た。実施例1と同様にして試験片を作製し、同様に物性
を測定して、その結果を表2に示した。
【0051】参考例6 参考例5において平均粒径30μmのポリエチレンビー
ズに代えて平均粒径6μmのポリエチレンビーズを用
い、その使用量を7075g(組成物中75容量%)と
した以外は、実施例1と同様にして光造形用樹脂組成物
を調合を試みた。しかしながら、この樹脂組成物の流動
性は全くなくなり光造形用樹脂組成物として採用するこ
とができなかった。
【0052】参考例7 実施例1で用いたガラスビーズに代えて平均粒径15μ
mの架橋ポリスチレンビーズ2826g(液状光硬化性
樹脂組成物中50容量%)を用い、スーパーダインV2
01を添加しない以外は、実施例1と同様にして光造形
用樹脂組成物を調合した。樹脂粘度は25℃において4
5000cpsであった。実施例1と同様にして試験片
を作製し、同様に物性を測定して、その結果を表2に示
した。
【0053】参考例8 参考例7で用いた平均粒径15μmの架橋ポリスチレン
ビーズの代わりにアクリルシラン系シランカップリング
剤で処理した平均粒径15μmの架橋ポリスチレンビー
ズ2826g(液状光硬化性樹脂組成物中50容量%)
を用いた以外は、実施例1と同様にして光造形用樹脂組
成物を調合した。樹脂粘度は25℃において46000
cpsであった。実施例1と同様にして試験片を作製
し、同様に物性を測定して、その結果を表2に示した。
【0054】参考例9 参考例7で用いた平均粒径15μmの架橋ポリスチレン
ビーズの代わりに平均粒径13μmの架橋ポリメタクリ
レート系ビーズ2826g(液状光硬化性樹脂組成物中
50容量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして光
造形用樹脂組成物を調合した。樹脂粘度は25℃におい
て30000cpsであった。実施例1と同様にして試
験片を作製し、同様に物性を測定して、その結果を表2
に示した。
【0055】参考例10 参考例9で用いた平均粒径13μmの架橋ポリメタクリ
レート系ビーズの代わりにアクリルシラン系シランカッ
プリング剤で処理した平均粒径20μmの架橋ポリメタ
クリレート系ビーズ2826g(液状光硬化性樹脂組成
物中50容量%)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て光造形用樹脂組成物を調合した。樹脂粘度は25℃に
おいて33000cpsであった。実施例1と同様にし
て試験片を作製し、同様に物性を測定して、その結果を
表2に示した。
【0056】
【表2】
【0057】表1及び表2から明らかなように、本発明
の実施例の造形物の体積収縮率は、比較例1に比べて遥
に小さいものが得られ、体積収縮率が大幅に改良されて
いることがわかる。また引張弾性率及び曲げ弾性率が顕
著に向上している。
【0058】比較例1乃至参考例5では体積収縮率が大
きく寸法精度がよくないことがわかると共に参考例6の
如くポリエチレンビーズの量を樹脂組成物中75容量%
とした場合には、樹脂混合物の流動性が全くなくなり造
形に使用することができなかった。更に比較例3では引
張強度及び曲げ強度が弱くなり実用性に乏しいものであ
った。
【0059】
【発明の効果】本発明の光造形用樹脂組成物は、造形取
り扱い上好ましい粘度を有し、かつこの組成物から得ら
れる光学的立体造形物は体積収縮率が小さく寸法精度に
優れ、しかも十分高い機械的特性及び耐熱性を有するも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/004 501 G03F 7/004 501 7/027 515 7/027 515 // B29C 67/00 B29C 67/00 B29K 55:00 63:00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン系不飽和化合物を主体としたラジ
    カル重合性液状光硬化性樹脂に平均粒径3〜70μmの
    無機固体微粒子を5〜70容量%配合し、25℃におけ
    る粘度が5,000cps〜100,000cpsであ
    り、かつ該無機固体微粒子がシランカップリグ剤で処理
    されたものであることを特徴とする光学的立体造形用樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】シランカップリグ剤が、アミノシラン、エ
    ポキシシラン、アクリルシランからなる群から選ばれた
    1種または2種以上である請求項1に記載の光学的立体
    造形用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】エチレン系不飽和化合物を主体としたラジ
    カル重合性液状光硬化性樹脂が、アクリル系モノマー及
    び/又はアクリル系オリゴマーを主体としたラジカル重
    合性液状光硬化性樹脂であり、シランカップリング剤が
    アクリルシランを含有するシランカップリング剤である
    請求項1に記載の光学的造形用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】無機固体微粒子が、ガラスビーズ、タルク
    微粒子、酸化珪素微粒子からなる群から選ばれた1種ま
    たは2種以上である請求項1〜請求項3のいずれかの1
    項に記載の光学的立体造形用樹脂組成物。
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