JP4046398B2 - 光学的立体造形用樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学的立体造形用樹脂組成物、該光学的立体造形用樹脂組成物を用いる光学的立体造形物の製造方法、および該光学的立体造形用樹脂組成物を用いて得られる光学的立体造形物に関する。より詳細には、本発明は、熱変形温度が極めて高く且つ曲げ弾性率が極めて高くて、従来にない高耐熱性、高剛性という特性を有し、しかも光硬化時の体積収縮率が小さくて寸法精度に優れ、さらに極めて低い熱線膨張係数を有していて充填剤強化スーパーエンプラに匹敵する熱寸法安定性を有する光学的立体造形物を得ることのできる光学的立体造形用樹脂組成物、それを用いる光学的立体造形物の製造方法、及びそれにより得られる光学的立体造形物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、液状の光硬化性樹脂組成物は被覆剤(特にハードコート剤)、ホトレジスト、歯科用材料などとして広く用いられているが、近年、三次元CADに入力されたデータに基づいて光硬化性樹脂組成物を立体的に光学造形する方法が特に注目を集めている。光学的立体造形技術に関しては、液状の光硬化性樹脂に必要量の制御された光エネルギーを供給して薄層状に硬化させ、その上に更に液状光硬化性樹脂を供給した後に制御下に光照射して薄層状に積層硬化させるという工程を繰り返すことによって立体造形物を製造する光学的立体造形法が特開昭56−144478号公報によって開示され、そしてその基本的な実用方法が更に特開昭60−247515号公報によって提案された。そしてその後、光学的立体造形技術に関する多数の提案がなされており、例えば、特開昭62−35966号公報、特開平1−204915号公報、特開平2−113925号公報、特開平2−145616号公報、特開平2−153722号公報、特開平3−15520号公報、特開平3−21432号公報、特開平3−41126号公報などには光学的立体造形法に係る技術が開示されている。
【0003】
立体造形物を光学的に製造する際の代表的な方法としては、容器に入れた液状光硬化性樹脂組成物の液面に所望のパターンが得られるようにコンピューターで制御された紫外線レーザーを選択的に照射して所定の厚みに硬化させ、次にその硬化層の上に1層分の液状樹脂組成物を供給して同様に紫外線レーザーを照射して前記と同じように硬化させて連続した硬化層を形成させるという積層操作を繰り返して最終的な形状を有する立体造形物を製造する方法が挙げられ、一般に広く採用されている。そしてこの方法による場合は、造形物の形状がかなり複雑であっても簡単に且つ比較的短時間で目的とする立体造形物を製造することが出来るために近年特に注目を集めている。
【0004】
被覆剤、ホトレジスト、歯科用材料などに用いられる光硬化性樹脂組成物としては、不飽和ポリエステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸エステルモノマーなどの硬化性樹脂に光重合開始剤を添加したものが広く用いられている。
また、光学的立体造形法で用いる光硬化性樹脂組成物としては、光重合性の変性(ポリ)ウレタン(メタ)アクリレート系化合物、オリゴエステルアクリレート系化合物、エポキシアクリレート系化合物、エポキシ系化合物、ポリイミド系化合物、アミノアルキド系化合物、ビニルエーテル系化合物などの光重合性化合物の1種または2種以上を主成分としこれに光重合開始剤を添加したものが挙げられ、そして最近では、特開平1−204915号公報、特開平1−213304号公報、特開平2−28261号公報、特開平2−75617号公報、特開平2−145616号公報、特開平3−104626号公報、特開平3−114732号公報、特開平3−114733号公報などには各種の改良技術が開示されている。
【0005】
光学的立体造形法で用いられる光硬化性樹脂組成物としては、取り扱い性、造形速度、造形精度などの点から、低粘度の液状物であること、硬化時の体積収縮が小さいこと、光硬化して得られる立体造形物の力学的特性が良好であることなどが必要とされている。そして、近年、光学的立体造形物の需要および用途が拡大する傾向にあり、それに伴って用途によっては前記した諸特性と併せて、高い熱変形温度を有していて耐熱性に優れ、しかも高い剛性を有し、さらに熱膨張率が低くて温度が変化しても寸法変化が小さく熱寸法安定性に優れる立体造形物が求められてようになってきた。例えば、複雑な熱媒回路の設計に用いられる光学的立体造形物、複雑な構造の熱媒挙動の解析に用いられる光学的立体造形物などでは、光硬化時の体積収縮が小さく、熱変形温度が高く、剛性を有し、しかも熱寸法安定性であるものが求められている。
【0006】
従来、耐熱性の向上した光学的立体造形物を得ることを目的として、光硬化性樹脂の分子中にベンゼン環を導入する方法や、光硬化性物における架橋密度を増加させる方法などが検討されてきた。しかし、その場合でも高荷重下における熱変形温度が高々70〜80℃程度であり、その耐熱性は充分なものではない。
しかも、光硬化物の耐熱性を向上させようとすると、その一方で硬化時の体積収縮が大きくなって寸法精度の低下を招いており、耐熱性の向上および硬化時の体積収縮の低減という両方の性質を同時に満足する光硬化性樹脂組成物は未だ得られていない。
一般的には、光硬化性樹脂組成物における架橋密度を増加すれば耐熱性の向上が期待できるが、同時に架橋密度を増すことによって硬化時の体積収縮が大きくなるという傾向があり、耐熱性の向上と硬化時の体積収縮の低減とは二律背反の関係にある。そのため、そのような二律背反の関係を打ち破って、耐熱性に優れ且つ硬化時の体積収縮の小さい光学的立体造形物が求められている。
また、従来の光学的立体造形物では、その熱線膨張係数は一般に4×10-5cm/cm/℃以上であり、充填剤強化スーパーエンプラ(例えばガラス繊維強化ポリアミド・イミド樹脂など)におけるような熱線膨張係数が3×10-5cm/cm/℃以下の熱膨張率の小さい光学的立体造形物は得られておらず、かかる点から、熱膨張率が低くて、温度が変化しても寸法変化の小さい光学的立体造形物が求められている。
【0007】
【発明の内容】
上記のような状況下に、本発明者らは、耐熱性に優れ且つ体積収縮の小さい光学的立体造形物を得るべく、色々研究を重ねてきた。そして、特定の充填剤を液状光硬化性樹脂中に配合して光学的立体造形を行うと、硬化時の体積収縮が小さくて寸法精度に優れ、機械的物性が良好であり、しかも熱変形温度が高くて耐熱性に優れる光学的立体造形物が得られることを見出して出願した(特許第2554443号および特開平8−20620号)。
【0008】
そして、本発明者らは、上記の研究をさらに進めてきたが、その結果、充填剤として特に、所定の粒径を有する酸化アルミニウム微粒子と特定の寸法を有するウイスカーを選らんで、両者を特定の割合で液状光硬化性樹脂中に配合して光学的立体造形用樹脂組成物を調製し、それを用いて光学的立体造形を行うと、本発明者らの開発した上記の特許第2554443号および特開平8−20620号の発明におけるよりも、熱変形温度が一層高く且つ曲げ弾性率の一層高い光学的立体造形物が得られることを見出した。
上記の発明を踏まえて、本発明者らがさらに検討を重ねた結果、上記した光学的立体造形用樹脂組成物において、酸化アルミニウム微粒子およびウイスカーとして特定のものを特定の割合で用いると、高荷重下での熱変形温度が300℃以上と極めて高く、しかも曲げ弾性率が2000kg/mm2以上と極めて高く、従来にない高い耐熱性と高い剛性を有し、さらには熱線膨張係が3×10−5cm/cm/℃以下と極めて小さくて熱寸法安定性に優れる商品価値の高い光学的立体造形物が得られることを見出し、それらの知見に基づいて本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、光学的立体造形用樹脂組成物であって、
(i) 下記の一般式(I);
{式中、R 1 は水素原子またはメチル基、pは1または2であって、pが2のときは一方または両方のR 1 がメチル基であり、Aはジオールまたはトリオール残基、Dは2価または3価の非置換または置換された炭化水素基、Eは式:−(CH 2 CH 2 O) s −(式中sは1〜4の整数を示す)で表される(ポリ)エチレンオキサイド基、式:−[(CH 2 CH(CH 3 )O] t −(式中tは1〜4の整数を示す)で表される(ポリ)プロピレンオキサイド基または式:−(CH 2 CH 2 O) u [(CH 2 CH(CH 3 )O] v −(式中uおよびvはそれぞれ1〜3の整数であってuとvの合計が2〜4である)で表される(ポリ)エチレンオキサイドプロピレンオキサイド基、R 2 は水素原子またはアルキル基、qは1または2、そしてrは3または4を示す}
で表されるウレタン化アクリル化合物の少なくとも1種;
( ii ) 前記のウレタン化アクリル化合物以外のラジカル重合性化合物;
および、
( iii ) 光重合開始剤;
からなり、前記ウレタン化アクリル化合物:前記ラジカル重合性化合物の重量比が80:20〜10:90である液状光硬化性樹脂中に、光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて、平均粒径3〜70μmの酸化アルミニウム微粒子を5〜65容量%、並びに径0.3〜1μm、長さ10〜70μmおよびアスペクト比10〜100のウイスカーを5〜30容量%の割合で含有し、且つ前記酸化アルミニウム微粒子とウイスカーの合計含有量が、光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて10〜70容量%であることを特徴とする光学的立体造形用樹脂組成物である。
そして、本発明は、上記の光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行って光学的立体造形物を製造する方法である。
【0010】
さらに、本発明は、前記した本発明の光学的立体造形用樹脂組成物を用いて得られる、荷重18.5kg/mm2の高荷重下で測定した熱変形温度が300℃以上で、且つ曲げ弾性率が2000kg/mm2以上である光学的立体造形物である。
そして、本発明は、前記した本発明の光学的立体造形用樹脂組成物を用いて得られる熱線膨張係数が0.5×10-5〜3×10-5cm/cm/℃である光学的立体造形物である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
硬化時の体積収縮が小さく、しかも高い熱変形温度および曲げ弾性率、並びに低熱線膨張係数を有する光学的立体造形物を形成することのできる本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、上記したように、特定の粒径の酸化アルミニウム微粒子および特定寸法のウイスカーを含有している。
【0012】
本発明で用いる酸化アルミニウム微粒子は、その平均粒径が3〜70μmであることが必要である。
酸化アルミニウム微粒子の平均粒径が3μm未満であると光学的立体造形用樹脂組成物の粘度が高くなり、光学的立体造形物に高い熱変形温度および曲げ弾性率を付与するのに必要な所定量の酸化アルミニウム微粒子の配合が困難になり、しかも光学的立体造形時の取り扱い性が不良になる。
一方、酸化アルミニウム微粒子の平均粒径が70μmを超えると、光学的立体造形用樹脂組成物の粘度増大はあまり生じないが、光学的立体造形時に紫外線などの照射エネルギーの散乱が生じて造形精度が低下し、しかも光学的立体造形を行う際の一層当たりの膜厚に制限を受けて造形精度が低下する。
光学的立体造形用樹脂組成物の取り扱い性、造形性、得られる光学的立体造形物の寸法精度などの点から、酸化アルミニウム微粒子の平均粒径が10〜60μmであることが好ましく、15〜50μmであることがより好ましい。
なお、本明細書でいう酸化アルミニウム微粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡にて測定して得た酸化アルミニウム微粒子の平均粒径をいい、その詳細については、以下の実施例の項に記載するとおりである。
【0013】
本発明で用いる酸化アルミニウム微粒子は、透明であってもまたは不透明であってもよい。また、酸化アルミニウム微粒子の形状は、滑らかな球状であることが光学的立体造形時に照射エネルギーの乱反射が少なくなって、寸法精度の高い光学的立体造形物を得ることが可能になり、しかも光学的立体造形用樹脂組成物の粘度の増大が生じず、取り扱い性および造形性に優れる光学的立体造形用樹脂組成物を得ることができるので、好ましい。
特に、酸化アルミニウム微粒子として、下記の数式(1)で示される相対標準偏差値が5以下である真球度を有する真球またはそれに近い形状のものを用いることが、光学的立体造形用樹脂組成物の粘度増大の防止、得られる光学的立体造形物の寸法精度などの点から好ましく、相対標準偏差値が1以下であるものを用いることがより好ましく、0.5以下であるものを用いることが一層好ましい。
【0014】
【数2】
【0015】
また、本発明の光学的立体造形用樹脂組成物で用いるウイスカーは、径が0.3〜1μm、長さが10〜70μmおよびアスペクト比10〜100であることが必要であり、径が0.3〜0.7μm、長さが20〜50μm、アスペクト比が20〜70であることが好ましい。
ウイスカーの径が0.3μm未満であると、光学的立体造形物における熱変形温度、曲げ弾性率、および機械的特性が低いものとなり、一方1μmを超えると光学的立体造形用樹脂組成物の粘度増大を招き、取り扱い性、造形性が低下する。また、ウイスカーの長さが10μm未満であると、熱変形温度、曲げ弾性率および機械的特性が低くなり、一方70μmを超えると光学的立体造形用樹脂組成物の粘度増大を招き、取り扱い性、造形性が低下する。
特に、ウイスカーのアスペクト比が上記した10〜100の範囲にあることが重要であり、アスペクト比が10未満であると機械的特性の向上、光学的立体造形時の体積収縮の低減効果が得られず、一方アスペクト比が100を超えると光学的立体造形用樹脂組成物の粘度の増大を招き、造形操作が困難になり、しかも光学的立体造形物の側面精度が低下する。
なお、本明細書でいうウイスカーの寸法およびアスペクト比は、レーザー回析/散乱式粒度分布測定装置を用いて測定した寸法およびアスペクト比をいい、その詳細については下記の実施例の項に記載するとおりである。
【0016】
ウイスカーの種類は特に制限されないが、アルミニウム系ウイスカーが、酸化アルミニウム微粒子との親和性が大きく、熱変形温度、曲げ弾性率および機械的強度の高い光学的立体造形物が得られる点から好ましく用いられる。その場合のアルミニウム系ウイスカーとしては、硼酸アルミニウム系ウイスカー、酸化アルミニウム系ウイスカーおよび窒化アルミニウム系ウイスカーを挙げることができ、これらのアルミニウム系ウイスカーの1種または2種以上を用いることができる。
【0017】
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて、上記した酸化アルミニウム微粒子を5〜65容量%および上記したウイスカーを5〜30容量%の割合で含有すると共に、酸化アルミニウム微粒子とウイスカーの合計含有量が光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて10〜70容量%であることが必要である。
【0018】
酸化アルミニウム微粒子の含有量が、光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて、5容量%未満であると酸化アルミニウム微粒子を配合することによる熱変形温度および曲げ弾性率の向上効果並びに熱線膨張係数の低下効果が発揮されなくなり、一方65容量%を超えると、光学的立体造形用樹脂組成物の粘度が増大して光学的立体造形が行いにくくなり、しかも使用する酸化アルミニウム微粒子の平均粒径に大きな制約を受ける。
【0019】
また、ウイスカーの含有量が、光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて、5容量%未満であるとウイスカーを配合することによる熱変形温度および曲げ弾性率の向上効果、熱線膨張係数の低下効果が発揮されなくなり、しかも光学的立体造形物の機械的強度が低いものとなり、一方30容量%を超えると、光学的立体造形用樹脂組成物の粘度が増大して光学的立体造形が行いにくくなり、光学的立体造形物の寸法精度が低下する。
【0020】
そして、酸化アルミニウム微粒子とウイスカーの合計含有量が、光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて、10容量%未満であると光学的立体造形時の体積収縮が大きくなって、得られる光学的立体造形物の寸法精度が低下し、しかも光学的立体造形物の熱変形温度、曲げ弾性率、機械的強度が低いものとなり、さらに熱膨張率の低下が達成できなくなり、一方70容量%を超えると光学的立体造形用樹脂組成物の粘度が増大して、取り扱い性、造形性が不良になり、しかも得られる光学的立体造形物の寸法精度が低くなる。
【0021】
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物では、光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて、上記酸化アルミニウム微粒子の含有量が10〜55容量%、上記ウイスカーの含有量が5〜25容量%、および酸化アルミニウム微粒子とウイスカーの合計含有量が20〜60容量%であることが、光学的立体造形用樹脂組成物の粘度、取り扱い性、造形性がより良好になり、光学的立体造形時の体積収縮が小さくて得られる光学的立体造形物の寸法精度がより向上し、しかも得られる光学的立体造形物の熱変形温度、曲げ弾性率、機械的強度がより高くなり、且つ熱線膨張係数がより小さくなることから好ましい。
そのうちでも、上記した高熱変形温度、高い曲げ弾性率、高い機械的特性、低い体積収縮率などの優れた特性と共に、熱線膨張係数が0.5×10-5〜3×10-5cm/cm/℃の範囲にある熱膨張率の低い光学的立体造形物が円滑に得られるようにするためには、本発明の光学的立体造形用樹脂組成物において、前記酸化アルミニウム微粒子の含有量を15〜55容量%、前記ウイスカーの含有量を5〜20容量%とし、且つ該酸化アルミニウム微粒子とウイスカーの合計含有量を20〜60容量%にすることが望ましい。特に、光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて、前記酸化アルミニウム微粒子の含有量を20〜50容量%および前記ウイスカーの含有量を10〜20容量%とし、且つ前記酸化アルミニウム微粒子とウイスカーの合計含有量を30〜60容量%にすると、熱線膨張係数が2×10-5cm/cm/℃以下の熱寸法安定性に極めて優れる光学的立体造形物を円滑に得ることができるようになる。
【0022】
本発明では、酸化アルミニウム微粒子およびウイスカーの一方または両方がシランカップリング剤で表面処理されていてもよく、酸化アルミニウム微粒子およびウイスカーの両方がシランカップリング剤で表面処理されていることが好ましい。酸化アルミニウム微粒子および/またはウイスカーがシランカップリング剤で表面処理されている場合には、熱変形温度、曲げ弾性率、機械的強度の一層高い光学的立体造形物を得ることができる。
その場合のシランカップリング剤としては、充填剤の表面処理などに従来から用いられているシランカップリング剤のいずれもが使用でき、好ましいシランカップリング剤としては、アミノシラン、エポキシシラン、ビニルシランおよび(メタ)アクリルシランを挙げることができる。
より具体的には、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどのアミノシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシシラン;ビニルトリクロロシラン、ビニルジエトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシシラン)などのビニルシラン;トリメトキシシランメタクリレートなどの(メタ)アクリルシランなどを挙げることができ、これらのシランカップリング剤の1種または2種以上を用いることができる。
【0023】
シランカップリング剤によって酸化アルミニウム微粒子および/またはウイスカーの表面処理を行う場合に、使用する光硬化性樹脂の種類によって、シランカップリング剤の機能の発揮の仕方に違いが生じることがあるので、各々の光硬化性樹脂に適したシランカップリング剤を選択して酸化アルミニウム微粒子および/またはウイスカーの表面処理を行うのが好ましい。
例えば、ビニル系不飽和化合物から主としてなる光硬化性樹脂では、ビニルシランおよび/または(メタ)アクリルシランを用いることが好ましく、またエポキシ系化合物から主としてなる光硬化性樹脂ではエポキシシランを用いることが好ましい。
【0024】
本発明では、液状光硬化性樹脂として、光重合性化合物および光重合開始剤を含有する光学的立体造形用の液状光硬化性樹脂のいずれもが使用できる。限定されるものではないが、本発明で用い得る液状光硬化性樹脂としては、例えば、アクリレート系光硬化性樹脂、ウレタンアクリレート系光硬化性樹脂、エポキシ系光硬化性樹脂、エポキシアクリレート系光硬化性樹脂、ビニルエーテル系光硬化性樹脂などを挙げることができる。その場合に、光硬化性樹脂は前記した光硬化性樹脂の1種類のみを含有していても、または2種以上を含有していてもよい。そして、光硬化性樹脂中に含まれる光硬化性樹脂の種類に応じて、光重合開始剤の種類も、例えば光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、光ラジカル重合開始剤と光カチオン重合開始剤の併用というようにそれぞれ異なり得る。
【0025】
限定されるものではないが、本発明で用い得る液状光硬化性樹脂の具体例を挙げると以下のとおりである。
(1) 単官能、多官能のポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレートなどを主体としてこれに必要に応じて単官能(メタ)アクリレートモノマー、多官能(メタ)アクリレートモノマーを混合し、これに光ラジカル重合開始剤を含有させたラジカル重合型の液状アクリレート系光硬化性樹脂。
(2) 単官能、多官能のエポキシ(メタ)アクリレートを主体としてこれに必要に応じて単官能(メタ)アクリレートモノマー、多官能(メタ)アクリレートモノマーを混合し、これに光ラジカル重合開始剤および必要に応じて光カチオン重合開始剤を含有させた液状エポキシアクリレート系光硬化性樹脂。
(3) 単官能、多官能のウレタン(メタ)アクリレートを主体としてこれに必要に応じて単官能(メタ)アクリレートモノマー、多官能(メタ)アクリレートモノマーを混合し、これに光ラジカル重合開始剤を含有させたラジカル重合型の液状ウレタンアクリレート系光硬化性樹脂。
【0026】
(4) 脂肪族ジエポキシ化合物、脂環族ジエポキシ化合物、芳香族ジエポキシ化合物の1種または2種以上を主体とし、これに必要に応じて単官能(メタ)アクリレートモノマー、多官能(メタ)アクリレートモノマーを混合し、これに光カチオン重合開始剤および必要に応じて光ラジカル重合開始剤を含有させた液状エポキシ系光硬化性樹脂。
(5) 脂肪族ジビニルエーテル化合物、脂環族ジビニルエーテル化合物、芳香族ジビルエーテル化合物などを主体とし、これ光ラジカル重合開始剤を含有させた液状ビニルエーテル系光硬化性樹脂。
(6) アクリレート系化合物、ウレタンアクリレート系化合物およびエポキシアクリレート系化合物のうちの2者以上を含み、これに光ラジカル重合開始剤および必要に応じて光カチオン重合開始剤を含有させた混在型の混在型の液状光硬化性樹脂。
【0027】
上記した(1)〜(6)の液状光硬化性樹脂のいずれの場合も、それらの光硬化性樹脂に上記した酸化アルミニウム微粒子およびウイスカーを上記した割合で配合して本発明の光学的立体造形用樹脂組成物を調製し、それを用いて光学的立体造形を行うことによって、硬化時の体積収縮が小さくて寸法精度に優れ、しかも熱変形温度および曲げ弾性率が大きくて耐熱性および剛性に優れ、機械的強度の大きい光学的立体造形物を得ることができる。
そのうちでも、液状光硬化性樹脂として、本発明者らが開発した、
(i) 下記の一般式(I);
【0028】
【化2】
{式中、R1は水素原子またはメチル基、pは1または2であって、pが2のときは一方または両方のR1がメチル基であり、Aはジオールまたはトリオール残基、Dは2価または3価の非置換または置換された炭化水素基、Eは式:−(CH2CH2O)s−(式中sは1〜4の整数を示す)で表される(ポリ)エチレンオキサイド基、式:−[(CH2CH(CH3)O]t−(式中tは1〜4の整数を示す)で表される(ポリ)プロピレンオキサイド基または式:−(CH2CH2O)u[(CH2CH(CH3)O]v−(式中uおよびvはそれぞれ1〜3の整数であってuとvの合計が2〜4である)で表される(ポリ)エチレンオキサイドプロピレンオキサイド基、R2は水素原子またはアルキル基、qは1または2、そしてrは3または4を示す}
で表されるウレタン化アクリル化合物[以下「ウレタン化アクリル化合物(I)」という]の少なくとも1種;
(ii) 前記のウレタン化アクリル化合物以外のラジカル重合性化合物;
および、
(iii) 光重合開始剤;
からなり、前記ウレタン化アクリル化合物:前記ラジカル重合性化合物の重量比が80:20〜10:90の液状光硬化性樹脂を用いることがより好ましい。
【0029】
上記のウレタン化アクリル化合物(I)の少なくとも1種と、それ以外のラジカル重合性化合物および光重合開始剤からなる液状光硬化性樹脂に、上記した酸化アルミニウム微粒子と上記したウイスカーを上記特定の割合で含有させた光学的立体造形用樹脂組成物を用いる場合は、荷重18.5kg/mm2の高荷重下に測定した熱変形温度が300℃以上、曲げ弾性率が2000kg/mm2以上、熱線膨張係数が3×10-5cm/cm/℃以下であって、超耐熱性で且つ高剛性であり、しかも熱寸法安定性に優れる光学的立体造形物を、硬化時の体積収縮を小さく保ちながら良好な寸法精度で得ることができる。そのような超耐熱性、高剛性で且つ熱寸法安定性に優れる光学的立体造形物は、従来知られておらず、本発明によって初めて得ることができるようになった。
【0030】
本発明で好ましく用いられる上記のウレタン化アクリル化合物(I)において、R1は水素原子またはメチル基であり、pは1または2であり、pが2のときは2個の基;CH2=C(R1)−COO−のうちの一方または両方の基における基R1がメチル基である。ウレタン化アクリル化合物(I)においてpが2のときに2個の基;CH2=C(R1)−COO−の両方の基R1が水素原子であると合成上極めて有毒な、発癌性、皮膚刺激性のあるグリセリンジアクリレートを経由しなければならず、実質的に使用できず、好ましくない。
【0031】
そして、ウレタン化アクリル化合物(I)において、基Aはジオールまたはトリオール残基(すなわちジオールまたはトリオールから水酸基を除いた後の基)である。基Aとしては、炭素数2〜5の脂肪族ジオール、脂環族ジオール、芳香族ジオール、脂肪族トリオール、脂環族トリオール、芳香族トリオールなどのジオールまたはトリオール残基を挙げることができる。そのうちでも、基Aは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エトキシ化ビスフェノールA、スピログリコールなどのジオール残基、グリセリン、トリメチロールプロパン、5−メチル−1,2,4−ヘプタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオールなどのトリオ−ル残基であるのが好ましく、エチレングリコールまたはグリセリンのアルコール残基であるのがより好ましく、グリセリンのアルコール残基であるのが更に好ましい。
【0032】
また、ウレタン化アクリル化合物(I)において、基Dは2価または3価の非置換または置換された炭化水素基であり、基Dが炭素原子数6〜20の非置換または置換された脂肪族、芳香族または脂環式の2価または3価の炭化水素基であるのが好ましい。ウレタン化アクリル化合物(I)における基Dの好ましい例としては、イソホロン基、トリレン基、4,4’−ジフェニルメタン基、ナフチレン基、キシリレン基、フェニレン基、3,3’−ジクロロ−4,4’−フェニルメタン基、トルイレン基、ヘキサメチレン基、4,4’−ジシクロヘキシルメタン基、水添化キシリレン基、水添化ジフェニルメタン基、トリフェニレンメタン基、テトラメチルキシレン基などを挙げることができる。そのうちでも、基Dがイソホロン基および/またはトリレン基であるのがより好ましく、その場合には本発明の液状光硬化性樹脂組成物から得られる光学的立体造形物の硬化時の体積収縮率と耐熱性のバランスがとり易くなる。
【0033】
そして、ウレタン化アクリル化合物(I)において、基Dが2価の炭化水素基である場合はq=1であり、また基Dが3価の炭化水素である場合はq=2になる。
また、ウレタン化アクリル化合物(I)において、基Eは式:−(CH2CH2O)s−(式中sは1〜4の整数を示す)で表される(ポリ)エチレンオキサイド基、式:−[(CH2CH(CH3)O]t−(式中tは1〜4の整数を示す)で表される(ポリ)プロピレンオキサイド基または式:−(CH2CH2O)u[(CH2CH(CH3)O]v−(式中uおよびvはそれぞれ1〜3の整数であってuとvの合計が2〜4である)で表される(ポリ)エチレンオキサイドプロピレンオキサイド基である。基E、すなわち前記の式で表される(ポリ)エチレンオキサイド基または(ポリ)プロピレンオキサイド基ではsまたはtがそれぞれ1〜3の整数であるのが好ましく、1または2であるのがより好ましい。
また、前記の式で表される(ポリ)エチレンオキサイドプロピレンオキサイド基では、uとvの合計が2または3であるのが好ましく、2であるのがより好ましい。特に、ウレタン化アクリル化合物(I)における基Eが式:−[(CH2CH(CH3)O]t−(式中tは好ましくは1〜3、より好ましくは1〜2)で表される(ポリ)プロピレンオキサイド基である場合は、熱変形温度がより高くて耐熱性がより優れており、硬化時の体積収縮がより小さく、しかも比較的低粘度の光硬化性樹脂組成物を得ることができるので好ましい。
そして、ウレタン化アクリル化合物(I)において、基R2は水素原子またはアルキル基、rは3または4である。基R2は炭素数1〜4の低級アルキル基であるのが好ましく、メチル基またはエチル基であるのがより好ましい。
【0034】
限定されるものではないが、ウレタン化アクリル化合物(I)の例としては、次のものを挙げることができる。
▲1▼ 上記の一般式(I)においてpが1、R1が水素原子またはメチル基、qが1、Dが2価の非置換または置換された芳香族、脂肪族、脂環族炭化水素基、rが4のウレタン化アクリル化合物(I)であって、1個の炭素原を中心としてその炭素原子に対して式:CH2=C(R1)COO−A−OOC−NH−D−NH−COO−E−CH2−で表されるウレタンアクリレート基が4個結合しているウレタン化アクリル化合物。
▲2▼ 上記の一般式(I)においてpが1、R1およびR2が水素原子またはメチル基、qが1、Dが2価の非置換または置換された芳香族、脂肪族、脂環族炭化水素基、rが3のウレタン化アクリル化合物(I)であって、1個の炭素原子を中心としてその炭素原子(すなわち残りの基R2が結合している炭素原子)に対して式:CH2=C(R1)COO−A−OOC−NH−D−NH−COO−E−CH2−で表されるウレタンアクリレート基が3個結合しているウレタン化アクリル化合物。
【0035】
▲3▼ 上記の一般式(I)においてpが2で、2個のR1の一方が水素原子でもう一方がメチル基であり、qが1、Dが2価の非置換または置換された芳香族、脂肪族、脂環族炭化水素基、rが4のウレタン化アクリル化合物(I)であって、1個の炭素原子を中心としてその炭素原子に対して式:[CH2=C(R1)COO]2−A−OOC−NH−D−NH−COO−E−CH2−で表されるウレタンアクリレート基が4個結合しているウレタン化アクリル化合物[すなわち(メタ)アクリレート基を1分子中に8個有するウレタン化アクリル化合物(I)]。
▲4▼ 上記の一般式(I)においてpが2で、2個のR1の一方が水素原子でもう一方がメチル基、R2が水素原子またはメチル基、qが1、Dが2価の非置換または置換された芳香族、脂肪族、脂環族炭化水素基、rが3のウレタン化アクリル化合物(I)であって、1個の炭素原子を中心としてその炭素原子(すなわち残りの基R2が結合している炭素原子)に対して式:[CH2=C(R1)COO]2−A−OOC−NH−D−NH−COO−E−CH2−で表されるウレタンアクリレート基が3個結合しているウレタン化アクリル化合物[すなわち(メタ)アクリレート基を1分子中に6個有するウレタン化アクリル化合物(I)]。
【0036】
▲5▼ 上記の一般式(I)においてpが1で、R1が水素原子またはメチル基であり、qが2、Dが3価の非置換または置換された芳香族、脂肪族、脂環族炭化水素基、rが4のウレタン化アクリル化合物(I)であって、1個の炭素原子を中心としてその炭素原子に対して式:[CH2=C(R1)COO−A−OOC−NH]2−D−NH−COO−E−CH2−で表されるウレタンアクリレート基が4個結合しているウレタン化アクリル化合物[すなわち(メタ)アクリレート基を1分子中に8個有するウレタン化アクリル化合物(I)]。
▲6▼ 上記の一般式(I)においてpが1で、R1およびR2が水素原子またはメチル基であり、qが2、Dが3価の非置換または置換された芳香族、脂肪族、脂環族炭化水素基、rが3のウレタン化アクリル化合物(I)であって、1個の炭素原子を中心にしてその炭素原子に対して式:[CH2=C(R1)COO−A−OOC−NH]2−D−NH−COO−E−CH2−で表されるウレタンアクリレート基が3個結合しているウレタン化アクリル化合物[すなわち(メタ)アクリレート基を1分子中に6個有するウレタン化アクリル化合物(I)]。
【0037】
▲7▼ 上記の一般式(I)においてpが2で、2個のR1の一方が水素原子でもう一方がメチル基であり、qが2、Dが3価の非置換または置換された芳香族、脂肪族、脂環族炭化水素基、rが4のウレタン化アクリル化合物(I)であって、1個の炭素原子を中心としてその炭素原子に対して式:{[CH2=C(R1)COO]2−A−OOC−NH}2−D−NH−COO−E−CH2−で表されるウレタンアクリレート基が4個結合しているウレタン化アクリル化合物[すなわち(メタ)アクリレート基を1分子中に16個有するウレタン化アクリル化合物(I)]。
▲8▼ 上記の一般式(I)においてpが2で、2個のR1の一方が水素原子でもう一方がメチル基であり、R2が水素原子またはメチル基、qが2、Dが3価の非置換または置換された芳香族、脂肪族、脂環族炭化水素基、rが3のウレタン化アクリル化合物(I)であって、1個の炭素原子を中心にしてその炭素原子に対して式:{[CH2=C(R1)COO]2−A−OOC−NH}2−D−NH−COO−E−CH2−で表されるウレタンアクリレート基が3個結合しているウレタン化アクリル化合物[すなわち(メタ)アクリレート基を1分子中に12個有するウレタン化アクリル化合物(I)]。
【0038】
ウレタン化アクリル化合物(I)の製法は何ら限定されないが、例えば次のようにして製造することができる。
[ウレタン化アクリル化合物(I)の製法例]
(1) 下記の一般式(II);
【0039】
【化3】
(式中、R1、A、aおよびpはそれぞれ上記と同じ基または数を示す)
で表される(メタ)アクリル酸エステル(II)および下記の一般式(III);
【0040】
【化4】
D−(NCO)q+1 (III)
(式中、Dおよびqは前記と同じ基または数を示す)
で表されるポリイソシアネート化合物(III)を、ポリイソシアネート化合物(III)における1個のイソシアネート基が残存するような量比で用いて、イソシアネート基に対して反応性を示さないラジカル重合性化合物からなる希釈剤の存在下または不存在下で反応させて、下記の一般式(IV);
【0041】
【化5】
(式中、R1、A、D、pおよびqは、ぞれぞれ上記したと同じ基または数を示す)
で表されるモノイソシアネート化合物(IV)からなる反応生成物、または該モノイソシアネート化合物(IV)と共に前記のラジカル重合性化合物を含む反応生成物を製造し;
(2) 前記の工程(1)で得られる反応生成物に対して、下記の一般式(V);
【0042】
【化6】
(H−O−E−CH2)r−C−(R2)4-r (V)
(式中、R2、Eおよびrはそれぞれ前記と同じ基または数を示す)
で表されるポリオール化合物(V)を、モノイソシアネート化合物(IV)中の残存イソシアネート基とポリオール化合物(V)中の水酸基が1:1で反応する割合で混合して反応させて、上記の一般式(I)で表されるウレタン化アクリル化合物(I)からなる反応生成物、または該ウレタン化アクリル化合物(I)と共に前記のラジカル重合性化合物を含む反応生成物を製造する。
【0043】
また、上記したウレタン化アクリル化合物(I)と共に用いる他のラジカル重合性化合物としては、光照射を行った際にウレタン化アクリル化合物(I)と反応して、またラジカル重合性化合物同士が反応して硬化物を形成することのできる炭素−炭素間不飽和結合を有するラジカル重合性化合物であればいずれも使用可能であり、そのうちでもアクリル系化合物、アリル系化合物および/またはビニルラクタム類が好ましく用いられる。その場合に、ラジカル重合性化合物は単官能性化合物であってもまたは多官能性化合物であってもよく、或いは単官能性化合物と多官能性化合物の両方を併用してもよい。さらに、ラジカル重合性化合物は低分子量のモノマーであっても、オリゴマーであっても、また場合によってはある程度分子量の大きいものであってもよい。そして、該他のラジカル重合性化合物は1種類のみを使用してもまたは2種以上を使用してもよい。
【0044】
限定されるものではないが、ウレタン化アクリル化合物(I)とともに用い得る他のラジカル重合性化合物の具体例としては、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)メタアクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート類、モルホリン(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類、N−ビニルカプロラクトン、スチレンなどの単官能性ラジカル重合性化合物;トリメチロープロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジアリルフマレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレートなどの多官能性ラジカル重合性化合物を挙げることができる。
【0045】
また、上記したラジカル重合性化合物以外にも、光学的立体造形用樹脂組成物などで従来から用いられているエポキシ化合物、ウレタン化アクリル化合物(I)以外のウレタン化アクリル化合物、エポキシ(メタ)アクリレート化合物、他のエステル(メタ)アクリレートなどを他のラジカル重合性化合物として用いることができる。
【0046】
上記した他のラジカル重合性化合物は単独で用いてもまたは2種以上併用してもよい。ウレタン化アクリル化合物(I)と併用する他のラジカル重合性化合物としては、モルホリン(メタ)アクリルアミド、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、N−ビニルカプロラクタムがより好ましく用いられ、その場合には、光で硬化した際に、体積収縮率がより小さくて寸法精度により優れ、熱変形温度が高くて耐熱性に優れる光学的立体造形物を得ることができる。
【0047】
また、本発明の光学的立体造形用樹脂組成物で用いる液状光硬化性樹脂では、光重合性化合物を重合させるための光重合開始剤として、光硬化性樹脂組成物において従来から用いられている光重合開始剤であればいずれも使用でき特に制限されない。限定されるものではないが、本発明で用い得る光重合開始剤の例としては、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジエトキシアセトフェノン、アセトフェノン、3−メチルアセトフェノン、2−ヒドロキシメチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、p−t−ブチルトリクロロアセトフェノン、p−アジドベンザルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトノ、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラースケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、キサントン、フルオレノン、フルオレン、ベンズアルデヒド、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾールなどを挙げることができる。
また、液状光硬化性樹脂におけるラジカル重合性化合物がエポキシ基などのカチオン重合性の基を有する化合物である場合は、光重合開始剤として光カチオン重合開始剤を使用すればよく、その場合の光カチオン重合開始剤の種類も特に制限されず、従来既知のものを使用することができる。
【0048】
光重合開始剤の使用量は、光重合開始剤、酸化アルミニウム微粒子およびウイスカーを添加する前の液状光硬化性樹脂の重量に基づいて、一般に0.1〜10重量%であるのが好ましく、1〜5重量%であるのがより好ましい。
【0049】
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物は、上記した成分以外にも、必要に応じて、レベリング剤、界面活性剤、有機高分子改質剤、有機可塑剤などを含有していてもよい。
【0050】
本発明の光硬化性樹脂組成物の粘度は、用途や使用態様などに応じて調節し得るが、一般に、回転式B型粘度計を用いて測定したときに、常温(25℃)において、その粘度が5,000〜100000センチポイズ(cp)程度であるのが取り扱い性、光学的立体造形性、得られる光学的立体造形物の寸法精度などの点から好ましく、10,000〜70,000cp程度であるのがより好ましく、20,000〜60,000cpであるのが更に好ましい。
【0051】
本発明の光硬化性樹脂組成物は、光を遮断し得る状態に保存した場合には、通常、10〜40℃の温度で、約6〜18ケ月の長期に亙って、その変性や重合を防止しながら良好な光硬化性能を保ちながら保存することができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、その特性、特に光で硬化した際に体積収縮率が小さくて寸法精度に優れ、しかも高い熱変形温度および高い曲げ弾性率を有していて高耐熱性で且つ高剛性であり、更に熱線膨張係数が小さくて熱寸法安定性に優れるという特性を活かして種々の用途に使用することができる。
【0052】
本発明の光硬化性樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行うに当たっては、従来既知の光学的立体造形方法および装置のいずれもが使用できる。そのうちでも、本発明では、樹脂を硬化させるための光エネルギーとして、Arレーザー、He−Cdレーザー、キセノンランプ、メタルハライドランプ、水銀灯、蛍光灯などからは発生される活性エネルギー光線を用いるのが好ましく、レーザー光線が特に好ましく用いられる。活性エネルギー光線としてレーザー光線を用いた場合には、エネルギーレベルを高めて造形時間を短縮することが可能であり、しかもレーザー光線の良好な集光性を利用して、造形精度の高い立体造形物を得ることができる。
【0053】
上記したように、本発明の光硬化性樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行うに当たっては、従来既知の方法や従来既知の光造形システム装置のいずれもが採用でき特に制限されないが、本発明で好ましく用いられる光学的立体造形法の代表例としては、光エネルギー吸収剤を含有する液状の光硬化性樹脂組成物に所望のパターンを有する硬化層が得られるように活性エネルギー光線を選択的に照射して硬化層を形成し、次いでその硬化層に未硬化液状の光硬化性樹脂組成物を供給し、同様に活性エネルギー光線を照射して前記の硬化層と連続した硬化層を新たに形成する積層する操作を繰り返すことによって最終的に目的とする立体的造形物を得る方法を挙げることができる。
そして、それによって得られる立体造形物はそのまま用いても、また場合によっては更に光照射によるポストキュアや熱によるポストキュアなどを行って、その力学的特性や形状安定性などを一層高いものとしてから使用するようにしてもよい。
【0054】
その際に立体造形物の構造、形状、サイズなどは特に制限されず、各々の用途に応じて決めることができる。そして、本発明の光学的立体造形法の代表的な応用分野としては、設計の途中で外観デザインを検証するためのモデル、部品の機能性をチェックするためのモデル、鋳型を制作するための樹脂型、金型を制作するためのベースモデル、試作金型用の直接型などの作製などを挙げることができる。より具体的には、精密部品、電気・電子部品、家具、建築構造物、自動車用部品、各種容器類、鋳物、金型、母型などのためのモデルや加工用モデルなどの製作を挙げることができる。特にその良好な耐熱性および高剛性、熱寸法安定性(低熱線膨張係数)という特性を活かして、高温部品の試作、例えば複雑な熱媒回路の設計、複雑な構造の熱媒挙動の解析企画用の部品の製造、高い熱寸法安定性が求められる精密部品用の型の製造などに極めて有効に使用することができる。
【0055】
【実施例】
以下で実施例等によって本発明について具体的に説明するが、本発明は以下の例によって何ら限定されない。
以下の例において、酸化アルミニウム微粒子の平均粒径並びにウイスカーの寸法およびアスペクト比は次のようにして求めた。
また、光学的立体造形により得られる光学的立体造形物の引張強度、引張伸び、曲げ強度、曲げ弾性率、熱変形温度および熱線膨張係数、並びに光学的立体造形時の体積収縮率は次のようにして求めた。
【0056】
[酸化アルミニウム微粒子の平均粒径]
電子顕微鏡の試料台上に酸化アルミニウム微粒子を個々の粒子が可能な限り重ならないようにして散在させ、金スパッタリング装置によりその表面に金薄膜蒸着層を厚さ200〜300Åで形成し、走査型電子顕微鏡にて10,000〜30,000倍で観測し、粒径測定装置(日本レギュレーター株式会社製「ルーゼックス500」)を用いて、少なくとも100個の酸化アルミニウム微粒子の面積円相当径を求めて、その平均値を採った。
【0057】
[ウイスカーの寸法およびアスペクト比]
レーザー回析/散乱式粒度分布測定装置(株式会社的場製作所製「LA−7000」)を使用し、分散媒としてイオン交換水を用いて、イオン交換水中にウイスカーを1重量%の割合で分散させ、その粒度分布を調べ、小さい方から10%の部分(D10)における粒度を径(繊維径)とし、90%の部分(D90)における粒度を長さ(繊維長)とした。また、アスペクト比をD90/D10として求めた。
【0058】
[光学的立体造形物の引張強度および引張伸び]
光学的立体造形によって製造したダンベル形状試験片を用いて、JIS K 7113に準拠して、その引張強度および引張伸びを測定した。
【0059】
[光学的立体造形物の曲げ強度]
JIS K 7207に準拠した試験片を光学的立体造形によって製造し、JIS K 7207に準拠して曲げ強度を測定した。
【0060】
[光学的立体造形物の曲げ弾性率]
JIS K 7207に準拠した試験片を光学的立体造形によって製造し、JIS K 7207に準拠して曲げ弾性率を測定した。
【0061】
[光学的立体造形物の熱変形温度]
光学的立体造形によって製造したダンベル形状試験片を用いて、JIS K7207に準拠してA法(荷重18.5kg/mm2)で熱変形温度を測定した。
【0062】
[光学的立体造形物の熱線膨張係数]
光学的立体造形によってJIS K7197に準拠した四角柱状試験片(寸法:5mm×5mm×12mm)を製造し、その試験片を用いてJIS K7197に準拠して熱線膨張係数を測定し、室温から150℃の値を平均して熱線膨張係数とした。
【0063】
[光学的立体造形時の体積収縮率]
光学的立体造形に用いた光硬化前の光硬化性樹脂組成物の比重(d1)と、光学的立体造形により得られた光学的立体造形物(ダンベル形状試験片)の比重(d2)をそれぞれ測定して、下記の数式(2)によりその体積収縮率(%)を求めた。
【0064】
【数3】
体積収縮率(%)={(d2−d1)/d2}×100 (2)
【0065】
《合成例1》[ウレタン化アクリル化合物(I)およびラジカル重合性化合物を含む反応生成物の製造]
(1) 攪拌機、温度調節器、温度計及び凝縮器を備えた内容積50リットルの三つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート8880g、モルホリンアクリルアミド9060gおよびジブチル錫ジラウレート10.0gを仕込んでオイルバスで内温が80〜90℃になるように加熱した。
(2) グリセリンモノメタクリレートモノアクリレート8560gにメチルヒドロキノン7.0gを均一に混合溶解させた液を予め50℃に保温しておいた側管付きの滴下ロートに仕込み、この滴下ロート内の液を、上記(1)のフラスコ中の内容物に、窒素雰囲気下でフラスコ内容物の温度を80〜90℃に保ちながら撹拌下に滴下混合して、同温度で2時間撹拌して反応させた。
(3) 次いで、フラスコ内容物の温度を60℃に下げた後、別の滴下ロートに仕込んだペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド4モル付加物(ペンタエリスリトールの4個の水酸基にプロピレンオキサイドをそれぞれ1モル付加したもの)3660gを素早く滴下して加え、フラスコ内容物の温度を80〜90℃に保って4時間反応させて、ウレタン化アクリル化合物(I)およびラジカル重合性化合物(モルホリンアクリルアミド)を含む反応生成物を製造し、得られた反応生成物を温かいうちにフラスコから取り出した。
(4) その結果得られた反応生成物は、無色で常温(25℃)で粘稠な液状を呈していた。この合成例1で得られた反応生成物中に含まれるウレタン化アクリル化合物(I)は、上記の一般式(I)において、p=2、2個のR1=水素原子およびメチル基、A=グリセンリン残基、q=1、D=イソホロン基、E=プロピレンオキサイド基(t=1)、r=4であるウレタン化アクリル化合物である。
【0066】
《実施例1》
(1) 攪拌機、冷却管および側管付き滴下ロートを備えた内容積5リットルの三つ口フラスコに、合成例1で得られたウレタン化アクリル化合物(I)とラジカル重合性化合物を含む反応生成物2020g、モルホリンアクリルアミド454gおよびジシクロペンタニルジアクリレート1060gを仕込み、減圧脱気窒素置換した。次いで、紫外線を遮断した環境下に、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー社製「イルガキュアー184」;光ラジカル重合開始剤)118gを添加し、完全に溶解するまで温度25℃で混合攪拌して(混合撹拌時間約1時間)、無色透明な粘稠液体である光硬化性樹脂(常温における粘度約2100cp)を得た。
【0067】
(2) 上記(1)で得られた光硬化性樹脂3652gを万能撹拌機(ダルトン株式会社製;内容積10リットル)に入れ、これにレベリング剤(竹本油脂株式会社製「スーパーダインV201」)38g、アクリルシラン系カップリング剤[東芝シリコーン社製;γ(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン]で処理した酸化アルミニウム微粒子[平均粒径=15μm、上記の数式(1)による真球度の相対標準偏差値=0.3(マドマテックス株式会社製「アドマファインA−509」]を5219g(最終的に得られる光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて24.3容量%)、および同じアクリルシラン系カップリング剤で処理したホウ酸アルミニウムウイスカー(四国化成工業株式会社製「アルボレックスYS−4」;径0.5〜0.7μm、アスペクト比50〜70)の2409g(最終的に得られる光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて14.6容量%)を添加し、一日撹拌し、脱泡処理して、酸化アルミニウム微粒子とウイスカーを含有する液状光硬化性樹脂組成物(25℃における粘度約48,000cp)を得た。
【0068】
(3) 上記(2)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、超高速光造形システム(帝人製機株式会社製「SOLIFORM500」)を使用して、水冷Arレーザー光(出力500mW;波長333,351,364nm)を表面に対して垂直に照射して、照射エネルギー20〜30mJ/cm2の条件下にスライスピッチ(積層厚み)0.05mm、1層当たりの平均造形時間2分で光学的立体造形を行って、引張強度、引張伸び、曲げ強度、曲げ弾性率および熱変形温度を測定するためのダンベル試験片形状の光学的立体造形物を製造した。得られた光学的立体造形物をイソプロピルアルコールで洗浄した後、3KWの紫外線を10分間照射してポストキュアした。それにより得られた光学的立体造形物(ダンベル形状試験片)の引張強度、引張伸び、曲げ強度、曲げ弾性率および熱変形温度を上記した方法で測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
更に、この実施例1の光学的立体造形物の製造に用いた光硬化前の光学的立体造形用樹脂組成物の比重(d1)と、ポストキュア後の立体造形物の比重(d2)をそれぞれ測定して、上記の数式(2)によりその体積収縮率(%)を求めたところ、下記の表1に示すとおりであった。
【0069】
《実施例2》
(1) 実施例1の(1)と全く同じに行って、無色透明な粘稠液体である光硬化性樹脂(常温における粘度約2100cp)を調製した。
(2) 上記(1)で得られた光硬化性樹脂3652gを万能撹拌機(ダルトン株式会社製;内容積10リットル)に入れ、これに実施例1の(2)で用いたのと同じレベリング剤26g、および実施例1の(2)で用いたのと同じアクリルシランカップリング剤で処理した酸化アルミニウム微粒子(アドマテックス株式会社製「アドマファインA−509」)3772g(最終的に得られる光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて23.3容量%)、および実施例1の(2)で用いたのと同じアクリルシランカップリング剤で処理したホウ酸アルミニウムウイスカー(アルボレックスYS−4)の1593g(最終的に得られる光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて12.8容量%)を添加し、一日撹拌し、脱泡処理して、酸化アルミニウム微粒子とウイスカーを含有する液状光硬化性樹脂組成物(25℃における粘度約30,500cp)を得た。
【0070】
(3) 上記(2)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、実施例1の(3)と全く同様にして、光学的立体造形を行ってダンベル試験片形状の光学的立体造形物を製造し、その引張強度、引張伸び、曲げ強度、曲げ弾性率および熱変形温度を上記した方法で測定したところ下記の表1に示すとおりであった。
更に、この実施例2の光学的立体造形物の製造に用いた光硬化前の光学的立体造形用樹脂組成物の比重(d1)と、ポストキュア後の立体造形物の比重(d2)をそれぞれ測定して、上記の数式(2)によりその体積収縮率(%)を求めたところ、下記の表1に示すとおりであった。
【0071】
《実施例3》
(1) 実施例1の(1)と全く同じに行って、無色透明な粘稠液体である光硬化性樹脂(常温における粘度約2100cp)を調製した。
(2) 上記(1)で得られた光硬化性樹脂3652gを万能撹拌機(ダルトン株式会社製;内容積10リットル)に入れ、これに実施例1の(2)で用いたのと同じレベリング剤42g、および実施例1の(2)で用いたのと同じアクリルシランカップリング剤で処理した酸化アルミニウム微粒子(アドマテックス株式会社製「アドマファインA−509」)5529g(最終的に得られる光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて26.6容量%)、および実施例1の(2)で用いたのと同じアクリルシランカップリング剤で処理したホウ酸アルミニウムウイスカー(アルボレックスYS−4)の2926g(最終的に得られる光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて18.3容量%)を添加し、一日撹拌し、脱泡処理して、酸化アルミニウム微粒子とウイスカーを含有する液状光硬化性樹脂組成物(25℃における粘度約63,000cp)を得た。
【0072】
(3) 上記(2)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、実施例1の(3)と全く同様にして、光学的立体造形を行ってダンベル試験片形状の光学的立体造形物を製造し、その引張強度、引張伸び、曲げ強度、曲げ弾性率および熱変形温度を上記した方法で測定したところ下記の表1に示すとおりであった。
更に、この実施例3の光学的立体造形物の製造に用いた光硬化前の光学的立体造形用樹脂組成物の比重(d1)と、ポストキュア後の立体造形物の比重(d2)をそれぞれ測定して、上記の数式(2)によりその体積収縮率(%)を求めたところ、下記の表1に示すとおりであった。
(4) また、上記(2)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて上記した方法で熱線膨張係数測定用の四角柱状試験片を製造して、その熱線膨張係数を上記した方法で測定したところ1.25×10-5cm/cm/℃であり、熱線膨張係数が極めて低く、熱寸法安定性に極めて優れるものであった。
【0073】
《実施例4》
(1) 実施例1の(1)と全く同じに行って、無色透明な粘稠液体である光硬化性樹脂(常温における粘度約2100cp)を調製した。
(2) 上記(1)で得られた光硬化性樹脂3652gを万能撹拌機(ダルトン株式会社製;内容積10リットル)に入れ、これに実施例1の(2)で用いたのと同じレベリング剤38g、および実施例1の(2)で用いたのと同じアクリルシランカップリング剤で処理した酸化アルミニウム微粒子(日本軽金属株式会社製「NR325F−ST」)[平均粒径=30μm、上記の数式(1)による真球度の相対標準偏差値=1.3]5219g(最終的に得られる光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて24.3容量%)、および実施例1の(2)で用いたのと同じアクリルシランカップリング剤で処理したホウ酸アルミニウムウイスカー(アルボレックスYS−4)の2409g(最終的に得られる光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて14.6容量%)を添加し、一日撹拌し、脱泡処理して、酸化アルミニウム微粒子とウイスカーを含有する液状光硬化性樹脂組成物(25℃における粘度約47,000cp)を得た。
【0074】
(3) 上記(2)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、実施例1の(3)と全く同様にして、光学的立体造形を行ってダンベル試験片形状の光学的立体造形物を製造し、その引張強度、引張伸び、曲げ強度、曲げ弾性率および熱変形温度を上記した方法で測定したところ下記の表1に示すとおりであった。
更に、この実施例4の光学的立体造形物の製造に用いた光硬化前の光学的立体造形用樹脂組成物の比重(d1)と、ポストキュア後の立体造形物の比重(d2)をそれぞれ測定して、上記の数式(2)によりその体積収縮率(%)を求めたところ、下記の表1に示すとおりであった。
(4) また、上記(2)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて上記した方法で熱線膨張係数測定用の四角柱状試験片を製造し、その熱線膨張係数を上記した方法で測定したところ1.05×10-5cm/cm/℃であり、熱線膨張係数が極めて小さく、熱寸法安定性に極めて優れるものであった。
【0075】
《実施例5》
(1) 実施例1の(1)と全く同じに行って、無色透明な粘稠液体である光硬化性樹脂(常温における粘度約2100cp)を調製した。
(2) 上記(1)で得られた光硬化性樹脂3652gを万能撹拌機(ダルトン株式会社製;内容積10リットル)に入れ、これに実施例1の(2)で用いたのと同じレベリング剤38g、実施例1の(2)で用いたのと同じアクリルシランカップリング剤で処理した酸化アルミニウム微粒子(アドマテックス株式会社製「アドマファインA−509」)2765g(最終的に得られる光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて13.3容量%)、実施例4の(2)で用いたのと同じアクリルシランカップリング剤で処理した酸化アルミニウム微粒子(日本軽金属株式会社製「NR325F−ST」)2610g(最終的に得られる光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて12.2容量%)および実施例1の(2)で用いたのと同じアクリルシランカップリング剤で処理したホウ酸アルミニウムウイスカー(アルボレックスYS−4)の2668g(最終的に得られる光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて16.5容量%)を添加し、一日撹拌し、脱泡処理して、酸化アルミニウム微粒子とウイスカーを含有する液状光硬化性樹脂組成物(25℃における粘度約56,000cp)を得た。
【0076】
(3) 上記(2)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、実施例1の(3)と全く同様にして、光学的立体造形を行ってダンベル試験片形状の光学的立体造形物を製造し、その引張強度、引張伸び、曲げ強度、曲げ弾性率および熱変形温度を上記した方法で測定したところ下記の表1に示すとおりであった。
更に、この実施例5の光学的立体造形物の製造に用いた光硬化前の光学的立体造形用樹脂組成物の比重(d1)と、ポストキュア後の立体造形物の比重(d2)をそれぞれ測定して、上記の数式(2)によりその体積収縮率(%)を求めたところ、下記の表1に示すとおりであった。
(4) また、上記(2)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて上記した方法で熱線膨張係数測定用の四角柱状試験片を製造し、その熱線膨張係数を上記した方法で測定したところ1.20×10-5cm/cm/℃であり、熱線膨張係数が極めて小さく、熱寸法安定性に極めて優れるものであった。
【0077】
《参考例1》
(1) 実施例1の(1)と全く同じに行って、無色透明な粘稠液体である光硬化性樹脂(常温における粘度約2100cp)を調製した。
(2) 上記(1)で得られた光硬化性樹脂を用いて、実施例1の(3)と全く同様にして、光学的立体造形を行ってダンベル試験片形状の光学的立体造形物を製造し、その引張強度、引張伸び、曲げ強度、曲げ弾性率および熱変形温度を上記した方法で測定したところ下記の表1に示すとおりであった。
更に、この参考例1の光学的立体造形物の製造に用いた光硬化前の光学的立体造形用樹脂組成物の比重(d1)と、ポストキュア後の立体造形物の比重(d2)をそれぞれ測定して、上記の数式(2)によりその体積収縮率(%)を求めたところ、下記の表1に示すとおりであった。
【0078】
《参考例2》
(1) 実施例1の(1)と全く同じに行って、無色透明な粘稠液体である光硬化性樹脂(常温における粘度約2100cp)を調製した。
(2) 上記(1)で得られた光硬化性樹脂2800gを万能撹拌機(ダルトン株式会社製;内容積10リットル)に入れ、これに実施例1の(2)で用いたのと同じレベリング剤21.5g、実施例1の(2)で用いたのと同じアクリルシランカップリング剤で処理したガラスビーズ(東芝バロティーニ社製「GB210C」)[平均粒径=15μm、上記の数式(1)による真球度の相対標準偏差値=0.3]の3310g(最終的に得られる光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて32容量%)、および実施例1の(2)で用いたのと同じアクリルシランカップリング剤で処理したホウ酸アルミニウムウイスカー(アルボレックスYS−4)の993g(最終的に得られる光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて8容量%)を添加し、一日撹拌し、脱泡処理して、ガラスビーズとウイスカーを含有する液状光硬化性樹脂組成物(25℃における粘度約49000cp)を得た。
【0079】
(3) 上記(2)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、実施例1の(3)と全く同様にして、光学的立体造形を行ってダンベル試験片形状の光学的立体造形物を製造し、その引張強度、引張伸び、曲げ強度、曲げ弾性率および熱変形温度を上記した方法で測定したところ下記の表1に示すとおりであった。更に、この実施例5の光学的立体造形物の製造に用いた光硬化前の光学的立体造形用樹脂組成物の比重(d1)と、ポストキュア後の立体造形物の比重(d2)をそれぞれ測定して、上記の数式(2)によりその体積収縮率(%)を求めたところ、下記の表1に示すとおりであった。
(4) また、上記(2)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて上記した方法で熱線膨張係数測定用の四角柱状試験片を製造し、その熱線膨張係数を上記した方法で測定したところ4.8×10-5cm/cm/℃であった。
【0080】
【表1】
【0081】
上記の表1の結果から、液状光硬化性樹脂中に、平均粒径が3〜70μmの酸化アルミニウム微粒子を5〜65容量%の範囲内の量で含有し、且つ径0.3〜1μm、長さ10〜70μmおよびアスペクト比10〜100のウイスカーを5〜30容量%の範囲内の量で含有する光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行っている実施例1〜5の場合、特に光学的立体造形用樹脂組成物における液状光硬化性樹脂として上記したウレタン化アクリル化合物(I)を含む液状光硬化性樹脂を用いてなる実施例1〜5の場合には、荷重18.5kg/mm2の高荷重下で測定した熱変形温度が300℃を超え且つ曲げ弾性率が2000kg/mm2を超える、超耐熱性で且つ高剛性の光学的立体造形物が得られることがわかる。
【0082】
より具体的には、光学的立体造形用樹脂組成物における液状光硬化性樹脂として本発明者らの開発した、上記したウレタン化アクリル化合物(I)、他の光重合性化合物および光開始剤を含む光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行っている参考例1、並びに該参考例1の光学的立体造形用樹脂組成物中にガラスビーズとウイスカーを配合した光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行っている参考例2では、そこで得られる光学的立体造形物の熱変形温度が127℃および251℃であって、参考例1および参考例2で得られる光学的立体造形物の熱変形温度は、従来の光学的立体造形物の熱変形温度が100℃以下であることと比べると、大幅に高い値であるということができるが、本発明の実施例1〜5による場合は、そのような参考例1および参考例2よりも更に高い熱変形温度を有し、且つ極めて高い曲げ弾性率を有する光学的立体造形物が得られることが、上記の表1の結果からわかる。
しかも、上記の実施例3〜5の結果から明らかなように、本発明の光学的造形用樹脂組成物を用いる場合は、熱線膨張係数が極めて小さくて、熱寸法安定性に極めて優れる光学的立体造形物が得られる。
【0083】
【発明の効果】
本発明の光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行うことによって、熱変形温度が極めて高く且つ曲げ弾性率が極めて高く、従来にない高耐熱性、高剛性という特性を有する光学的立体造形物を円滑に得ることができる。
さらに、本発明の光学的造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行う場合は、熱線膨張係数が3×10-5cm/cm/℃以下であって、温度が変化しても寸法安定性に極めて優れる光学的立体造形物を円滑に得ることができる。
しかも、本発明で得られる光学的立体造形物は、引張強度、引張伸び、曲げ強度などの他の機械的特性においても優れている。
特に、本発明において、光学的立体造形用樹脂組成物で用いる液状光硬化性樹脂として、上記したウレタン化アクリル化合物(I)、他の光重合性化合物および光開始剤からなる液状光硬化性樹脂を用いた場合には、荷重18.5kg/mm2の高荷重下で測定した熱変形温度が300℃以上で且つ曲げ弾性率が2000kg/mm2以上であり、しかも熱線膨張係数が3×10-5cm/cm/℃以下である、従来の光学的立体造形物からは予想できないような、超耐熱性で且つ高剛性の性質を有する光学的立体造形物を、光硬化時の体積収縮を低く保ちながら、良好な寸法精度で得ることができる。
Claims (11)
- 光学的立体造形用樹脂組成物であって、
(i) 下記の一般式(I);
で表されるウレタン化アクリル化合物の少なくとも1種;
( ii ) 前記のウレタン化アクリル化合物以外のラジカル重合性化合物;
および、
( iii ) 光重合開始剤;
からなり、前記ウレタン化アクリル化合物:前記ラジカル重合性化合物の重量比が80:20〜10:90である液状光硬化性樹脂中に、光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて、平均粒径3〜70μmの酸化アルミニウム微粒子を5〜65容量%、並びに径0.3〜1μm、長さ10〜70μmおよびアスペクト比10〜100のウイスカーを5〜30容量%の割合で含有し、且つ前記酸化アルミニウム微粒子とウイスカーの合計含有量が、光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて10〜70容量%であることを特徴とする光学的立体造形用樹脂組成物。 - 光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて、前記酸化アルミニウム微粒子を15〜55容量%および前記ウイスカーを5〜20容量%の割合で含有し、且つ前記酸化アルミニウム微粒子とウイスカーの合計含有量が、光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて20〜60容量%である請求項1の光学的立体造形用樹脂組成物。
- 光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて、前記酸化アルミニウム微粒子を20〜50容量%および前記ウイスカーを10〜20容量%の割合で含有し、且つ前記酸化アルミニウム微粒子とウイスカーの合計含有量が、光学的立体造形用樹脂組成物の全容量に基づいて30〜60容量%である請求項1または2の光学的立体造形用樹脂組成物。
- ウイスカーがアルミニウム系ウイスカーである請求項1〜3のいずれか1項の光学的立体造形用樹脂組成物。
- ウイスカーが、硼酸アルミニウム系ウイスカー、酸化アルミニウム系ウイスカーおよび窒化アルミニウム系ウイスカーから選ばれる少なくとも1種のアルミニウム系ウイスカーである請求項1〜4のいずれか1項の光学的立体造形用樹脂組成物。
- 酸化アルミニウム微粒子および/またはウイスカーが、シランカップリング剤で表面処理されている請求項1〜5のいずれか1項の光学的立体造形用樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項の光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行って、光学的立体造形物を製造する方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項の光学的立体造形用樹脂組成物を用いて得られる光学的立体造形物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学的立体造形用樹脂組成物を用いて得られる、荷重18.5kg/mm2の高荷重下で測定した熱変形温度が300℃以上で、且つ曲げ弾性率が2000kg/mm2以上である光学的立体造形物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学的立体造形用樹脂組成物を用いて得られる、熱線膨張係数が0.5×10-5〜3×10-5cm/cm/℃である光学的立体造形物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学的立体造形用樹脂組成物を用いて得られる、熱線膨張係数が0.5×10-5〜2×10-5cm/cm/℃である光学的立体造形物。
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