JP4743117B2 - 磁界発生装置 - Google Patents

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Description

この発明は、磁界発生装置に関し、より特定的には、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置等に用いられる永久磁石型の磁界発生装置に関する。
従来、磁界発生装置によって発生させた磁界(静磁界)内に被検体を配置し、当該被検体の断層イメージを取得する装置として、MRI装置等が知られている。
MRI装置に用いられる磁界発生装置の一例として、図28に磁界発生装置1を示す。磁界発生装置1は、4本の柱状継鉄2によって連結され空隙を形成して対向配置される一対の板状継鉄3を含む。一対の板状継鉄3の対向面にはそれぞれ磁極4が設けられる。各磁極4は、板状継鉄3の対向面に固定される永久磁石群4aと永久磁石群4aの対向面に固定される磁極片4bとを含む。永久磁石群4aは図示しない複数の永久磁石によって構成される。このように磁界発生源として永久磁石群4aを用いることによって、電磁石に電力を供給して磁界を発生させる場合と比較して、ランニングコストを抑えることができる。また、電磁石を駆動するための電源装置等が不要であるので、装置を小さくできる。
このような磁界発生装置1では、鮮明な断層イメージを取得するために、空隙内の磁界空間5において0.02T〜3.0Tの範囲で均一度の精度が1×10-4以内(100PPM以内)の磁界を発生させる必要がある。しかし、永久磁石群4aを構成する永久磁石として近年多く用いられるNd−Fe−B系焼結磁石では、残留磁束密度の温度係数が約−0.1%/℃であるため、温度変化によって磁気特性が変化し、均一かつ所望の強度の磁界を発生させることが難しい。そこで、図29に示すように、断熱部材6によって4本の柱状継鉄2とそれぞれ磁極4が設けられる一対の板状継鉄3とを覆い、周囲温度の変化に伴う磁界発生装置1の各構成要素(特に永久磁石群4a)の温度変化を抑える技術が一般に普及している。
さらに、断熱部材6に加えてヒータによって永久磁石群4aを一定温度に保つ技術が一般に普及している。その一例としてたとえば特許文献1には、断熱部材6の内面に面状ヒータを設け、加熱された空気をファンによって断熱部材6内で流動させる技術が開示されている。また、特許文献2には、一対の板状継鉄3の対向面と反対側の面にそれぞれ面状ヒータを設ける技術が開示されている。さらに、特許文献3には、一対の板状継鉄3の側面にそれぞれ面状ヒータを設ける技術が開示されている。しかし、特許文献1の技術では、ファンで強制的に空気を流動させるために温度制御に関する装置が複雑になるという問題があった。その上、空気を媒介とするので面状ヒータが発する熱を永久磁石群4aに効率よく伝えることができないという問題があった。また、特許文献2および3の技術では、面状ヒータの板状継鉄3に接する面と反対側の面から面状ヒータの発する熱が放散してしまい、永久磁石群4aに効率よく熱を伝えることができないという問題があった。
この種の問題を解決するために特許文献4には、ヒータを永久磁石群4aあるいは板状継鉄3等に内蔵する技術が開示されている。特許文献4の技術によれば、ヒータの発する熱の外部への放散が抑えられる。
特開昭63−43649 特開昭63−278310 特開平8−266506 国際公開WO99/65392
しかし、特許文献4の技術ではヒータから離れた部分に熱が伝わりにくく、ヒータから離れた位置に配置される磁界発生装置の構成要素においては、ヒータの発する熱に対する温度追従性および温度制御性が悪くなるという問題があった。また、ヒータからの距離によって磁界発生装置の各構成要素に伝えられる熱量が大きく異なり、磁界発生装置の各構成要素に均一に熱が伝えられず、温度むらが生じるという問題があった。一般に、柱状継鉄2や板状継鉄3として用いられる炭素鋼や鋳鉄の熱伝導率は75W/m・K程度である。これに対して、Nd−Fe−B系焼結磁石の熱伝導率は、9W/m・K程度であり、柱状継鉄2や板状継鉄3の熱伝導率よりも低い。また、永久磁石群4aは隣り合う各永久磁石を熱伝導率の低い接着剤で固着することによって構成されている。このために、これらの問題は特に永久磁石群4aにおいて顕著に現れ、均一かつ所望の強度の磁界を発生できない恐れがあった。
温度追従性および温度制御性の向上や温度むら低減のためにヒータを多数用いると、装置が複雑になる上にヒータの駆動に要する電力が増し、ランニングコストが上昇してしまう。
それゆえに、この発明の主たる目的は、ランニングコストを上昇させることなく、簡単に均一かつ所望の強度の磁界を安定して発生させることができる、磁界発生装置を提供することである。
この発明のある見地によれば、複数の永久磁石を有する第1永久磁石群と、第1永久磁石群の一端面に設けられる磁極片とをそれぞれ含み、それぞれの磁極片が相互に空隙を形成して対向配置される一対の磁極、少なくとも一対の磁極に熱を与える加熱手段、および第1永久磁石群の少なくとも一部の隣り合う永久磁石間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材を備え、加熱手段が熱伝導部材に埋設される、磁界発生装置が提供される。
この発明では、第1永久磁石群の隣り合う永久磁石間に設けられる熱伝導部材によって、加熱手段が発する熱が第1永久磁石群の隣り合う永久磁石に均一かつ速やかに伝えられる。したがって、温度追従性および熱制御性に優れ、第1永久磁石群を簡単にむらなく一定温度に保ち、均一かつ所望の強度の磁界を安定して発生させることができる。また、第1永久磁石群に熱が伝わりやすいので、加熱手段の駆動に要するエネルギーを抑えることができ、ランニングコストが上昇することもない。さらにこの発明では、加熱手段が熱伝導部材に埋設される。このように加熱手段を熱伝導部材に埋設することによって、加熱手段の発する熱が外部に放散することなく熱伝導部材に伝えられるので、永久磁石群により速やかに効率よく熱を伝えることができる。また、永久磁石群により熱が伝わりやすくなるので、加熱手段の駆動に要するエネルギーをさらに抑え、ランニングコストを抑えることができる。
この発明の他の見地によれば、複数の永久磁石を有する第1永久磁石群と、第1永久磁石群の一端面に設けられる磁極片と、複数の永久磁石を有しかつ磁極片の外側面に設けられる第2永久磁石群とをそれぞれ含み、それぞれの磁極片が相互に空隙を形成して対向配置される一対の磁極、少なくとも一対の磁極に熱を与える加熱手段、および第2永久磁石群の少なくとも一部の隣り合う永久磁石間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材を備え、加熱手段が熱伝導部材に埋設される、磁界発生装置が提供される。
一般に、一対の磁極片の外側面に漏洩磁束防止用の第2永久磁石群がそれぞれ設けられる磁界発生装置が知られている。このような磁界発生装置において、空隙に近い位置に配置される第2永久磁石群の温度は、第1永久磁石群の温度と比較して周囲温度の変化に伴って変化しやすい。この発明では、第2永久磁石群の隣り合う永久磁石間に設けられる熱伝導部材によって、加熱手段が発する熱が第2永久磁石群の隣り合う永久磁石に均一かつ速やかに伝えられる。したがって、周囲温度の影響を受けやすい第2永久磁石群を簡単にむらなく一定温度に保ち、均一かつ所望の強度の磁界を安定して発生させることができる。また、第2永久磁石群に熱が伝わりやすいので、加熱手段の駆動に要するエネルギーを抑えることができ、ランニングコストが上昇することもない。さらにこの発明では、加熱手段が熱伝導部材に埋設される。このように加熱手段を熱伝導部材に埋設することによって、加熱手段の発する熱が外部に放散することなく熱伝導部材に伝えられるので、永久磁石群により速やかに効率よく熱を伝えることができる。また、永久磁石群により熱が伝わりやすくなるので、加熱手段の駆動に要するエネルギーをさらに抑え、ランニングコストを抑えることができる。
この発明のその他の見地によれば、複数の永久磁石を有する第1永久磁石群と、第1永久磁石群の一端面に設けられる磁極片と、複数の永久磁石をそれぞれ有しかつ磁極片の外側面に設けられる複数の第2永久磁石群とをそれぞれ含み、それぞれの磁極片が相互に空隙を形成して対向配置される一対の磁極、少なくとも一対の磁極に熱を与える加熱手段、および、少なくとも一部の隣り合う第2永久磁石群間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材を備え、加熱手段が熱伝導部材に埋設される、磁界発生装置が提供される。
この発明では、隣り合う第2永久磁石群間に設けられる熱伝導部材によって、加熱手段が発する熱が隣り合う第2永久磁石群に均一かつ速やかに伝えられる。したがって、周囲温度の影響を受けやすい第2永久磁石群を簡単にむらなく一定温度に保つことができる。また、隣り合う第2永久磁石群の温度差を低減し、均一かつ所望の強度の磁界を安定して発生させることができる。また、第2永久磁石群に熱が伝わりやすいので、加熱手段の駆動に要するエネルギーを抑えることができ、ランニングコストが上昇することもない。さらに、隣り合う第2永久磁石群間に熱伝導部材を設けるのみでよく、第2永久磁石群の隣り合う永久磁石間に熱伝導部材を設ける場合と比べて、磁界発生装置の部品点数を抑えることができ、製造工程を削減することができる。さらにこの発明では、加熱手段が熱伝導部材に埋設される。このように加熱手段を熱伝導部材に埋設することによって、加熱手段の発する熱が外部に放散することなく熱伝導部材に伝えられるので、永久磁石群により速やかに効率よく熱を伝えることができる。また、永久磁石群により熱が伝わりやすくなるので、加熱手段の駆動に要するエネルギーをさらに抑え、ランニングコストを抑えることができる。
なお、「熱伝導部材」とは、少なくとも第1永久磁石群および第2永久磁石群よりも熱伝導率が大きい部材をいう。
好ましくは、第2永久磁石群の表面の少なくとも一部に設けられる熱伝導部材を含む。このように第2永久磁石群の表面にも熱伝導部材を設けることによって、加熱手段が発する熱が第2永久磁石群により均一かつ速やかに伝えられる。したがって、均一かつ所望の強度の磁界をより安定して発生させることができる。
この発明のさらにその他の見地によれば、複数の永久磁石を有する第1永久磁石群と、第1永久磁石群の一端面に設けられる磁極片と、複数の永久磁石を有しかつ磁極片の外側面に設けられる第2永久磁石群とをそれぞれ含み、それぞれの磁極片が相互に空隙を形成して対向配置される一対の磁極、少なくとも一対の磁極に熱を与える加熱手段、第1永久磁石群の少なくとも一部の隣り合う永久磁石間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材、第2永久磁石群の少なくとも一部の隣り合う永久磁石間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材、および第2永久磁石群の表面の少なくとも一部に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材を備え、加熱手段が第2永久磁石群の表面に設けられる熱伝導部材に埋設される、磁界発生装置が提供される。
この発明の他の見地によれば、複数の永久磁石を有する第1永久磁石群と、第1永久磁石群の一端面に設けられる磁極片と、複数の永久磁石をそれぞれ有しかつ磁極片の外側面に設けられる複数の第2永久磁石群とをそれぞれ含み、それぞれの磁極片が相互に空隙を形成して対向配置される一対の磁極、少なくとも一対の磁極に熱を与える加熱手段、第1永久磁石群の少なくとも一部の隣り合う永久磁石間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材、少なくとも一部の隣り合う第2永久磁石群間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材、および第2永久磁石群の表面の少なくとも一部に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材を備え、加熱手段が第2永久磁石群の表面に設けられる熱伝導部材に埋設される、磁界発生装置が提供される。
この発明のその他の見地によれば、複数の永久磁石を有する第1永久磁石群と、第1永久磁石群の一端面に設けられる磁極片と、複数の永久磁石を有しかつ磁極片の外側面に設けられる第2永久磁石群とをそれぞれ含み、それぞれの磁極片が相互に空隙を形成して対向配置される一対の磁極、少なくとも一対の磁極に熱を与える加熱手段、第2永久磁石群の少なくとも一部の隣り合う永久磁石間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材、および第2永久磁石群の表面の少なくとも一部に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材を備え、加熱手段が第2永久磁石群の表面に設けられる熱伝導部材に埋設される、磁界発生装置が提供される。
この発明のさらにその他の見地によれば、複数の永久磁石を有する第1永久磁石群と、第1永久磁石群の一端面に設けられる磁極片と、複数の永久磁石をそれぞれ有しかつ磁極片の外側面に設けられる複数の第2永久磁石群とをそれぞれ含み、それぞれの磁極片が相互に空隙を形成して対向配置される一対の磁極、少なくとも一対の磁極に熱を与える加熱手段、少なくとも一部の隣り合う第2永久磁石群間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材、および第2永久磁石群の表面の少なくとも一部に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材を備え、加熱手段が第2永久磁石群の表面に設けられる熱伝導部材に埋設される、磁界発生装置が提供される。
これらの発明では、加熱手段が熱伝導部材に埋設される。このように加熱手段を熱伝導部材に埋設することによって、加熱手段の発する熱が外部に放散することなく熱伝導部材に伝えられるので、永久磁石群により速やかに効率よく熱を伝えることができる。また、永久磁石群により熱が伝わりやすくなるので、加熱手段の駆動に要するエネルギーをさらに抑え、ランニングコストを抑えることができる。
また好ましくは、少なくとも一部の永久磁石に形成される熱伝導率150W/m・K以上のコーティング材を含む。このように永久磁石にコーティング材を形成することによって、加熱手段が発する熱がコーィング材によって永久磁石ひいては永久磁石群により均一かつ速やかに伝えられる。したがって、均一かつ所望の強度の磁界をより安定して発生させることができる。
また好ましくは、加熱手段の近傍に配置される温度センサを含む。このように加熱手段の近傍に温度センサを配置することによって、加熱手段が発する熱を素早く感知することができ、加熱手段の発熱量が必要以上に大きくなることを防止できる。特に、加熱手段が永久磁石群に配置されるあるいはその近傍に配置される場合、加熱手段の発熱量が必要以上に大きくなると永久磁石が熱減磁してしまう恐れがある。しかし、加熱手段の近傍に温度センサを配置することによってこれを防ぐことができる。
また好ましくは、永久磁石群の周囲を覆う断熱材を含む。このように永久磁石群の周囲を断熱材で覆うことによって、周囲温度の変化に伴う永久磁石群の温度変化が抑えられる。したがって、永久磁石群をより安定して一定温度に保つことができる。また、永久磁石群の熱が外部に放散されにくく、永久磁石群の温度が低下しにくくなるので、加熱手段の駆動に要するエネルギーをさらに抑え、ランニングコストを抑えることができる。断熱材としては、たとえば、グラスウール等の無機繊維系断熱材あるいは発泡スチロールやウレタンフォーム等の発泡プラスチック系断熱材等からなるコア材を、ガスが透過しにくい金属フィルム等からなるパッケージによって真空パックした真空断熱材が好適に用いられる。
また好ましくは、永久磁石群の周囲を覆う蓄熱部材を含む。この場合、蓄熱部材が永久磁石群の熱を保持し、永久磁石群の温度が低下した際には蓄熱部材によって保持される熱が永久磁石群に伝えられる。したがって、永久磁石群をより安定して一定温度に保つことができる。また、永久磁石群の温度が低下した際には蓄熱部材から永久磁石群に熱が伝えられるので、加熱手段の駆動に要するエネルギーをさらに抑え、ランニングコストを抑えることができる。蓄熱部材に含まれる蓄熱材としては、蓄熱量が大きく、安定して熱を保持できる無機水和塩が好適に用いられる。
この発明の一実施形態を示す斜視図解図である。 図1の実施形態の側面図解図である。 板状継鉄の対向面に設けられる永久磁石群の一例を示し、(a)は平面図解図であり、(b)は側面図解図である。 図3の永久磁石群における面状ヒータの配置態様を示し、(a)は平面図解図であり、(b)は側面図解図である。 管状ヒータが埋設される熱伝導部材を含む永久磁石群の要部を示す斜視図解図である。 管状ヒータが埋設される熱伝導部材を含む他の永久磁石群の要部を示し、(a)は熱伝導部材において永久磁石の側面に沿う端部に管状ヒータが埋設される永久磁石群を示す斜視図解図であり、(b)は熱伝導部材において拡大された端部に管状ヒータが埋設される永久磁石群を示す斜視図解図である。 板状継鉄の対向面に設けられる永久磁石群の他の例を示し、(a)は平面図解図であり、(b)は側面図解図である。 板状継鉄の対向面に設けられる永久磁石群のその他の例を示し、(a)は平面図解図であり、(b)は側面図解図である。 板状継鉄の対向面に設けられる永久磁石群のその他の例を示し、(a)は平面図解図であり、(b)は側面図解図である。 図8の永久磁石群を構成する永久磁石および熱伝導部材を示す斜視図である。 実験条件および実験結果を示すグラフであり、(a)は周囲温度の推移を示し、(b)は永久磁石群の温度の推移を示し、(c)は平均磁界強度の変化率の推移を示す。 実験に用いた磁界発生装置を示す側面図解図である。 この発明の他の実施形態を示す側面図解図である。 この発明のその他の実施形態を示す斜視図解図である。 図14の実施形態の側面図解図である。 磁極片の外側面に設けられる永久磁石群の一例を示し、(a)は平面図解図であり、(b)は側面図解図である。 図16の永久磁石群の表面を覆う熱伝導部材の配置態様を示し、(a)は平面図解図であり、(b)は側面図解図である。 この発明のその他の実施形態を示す側面図解図である。 この発明のその他の実施形態を示す側面図解図である。 真空断熱材および蓄熱部材を示す断面図解図である。 この発明のその他の実施形態を示す斜視図解図である。 図21の実施形態の側面図解図である。 磁極片の外側面に設けられる複数の永久磁石群間における熱伝導部材の配置態様を示し、(a)は平面図解図であり、(b)は側面図解図である。 磁極片の外側面に設けられる永久磁石群間に配置され管状ヒータが埋設される熱伝導部材の一例を示す斜視図解図である。 磁極片の外側面に設けられる複数の永久磁石群の端面を覆う熱伝導部材の配置態様を示し、(a)は平面図解図であり、(b)は側面図解図である。 この発明のその他の実施形態を示し、(a)は斜視図解図であり、(b)は断面図解図であり、(c)は要部の平面図解図である。 図26の永久磁石群を示す正面図解図である。 従来技術の磁界発生装置を示し、(a)は正面図解図であり、(b)は平面図解図である。 従来技術の磁界発生装置を示す斜視図解図である。
符号の説明
10,10a,10b,10c,10d,10e,10f,10g,200,300 磁界発生装置
12a,12b,338a,338b 板状継鉄
14a,14b,62a,62b,202a,202b 磁極
16a,16b,36a,36b,38a,38b,40a,40b,42a,42b44a,44b,46a,46b,64a,64b,66a,66b,102a,102b,204a,204b,302a,302b,304a,304b,306a,306b,308a,308b,310a,310b,322a,322b 永久磁石群
18a,18b,330a,330b 磁極片
20,20a,20b,68,70,206,314 永久磁石
22,22a,22b,22c,22d,22e,22f,72,74,104,104a,106,316,318,320,324,326,332 熱伝導部材
24,336 温度センサ
34,34a,34b,334 管状ヒータ
35,342 面状ヒータ
48a,48b,76a,76b,80a,80b 真空断熱材
56a,56b,90a,90b,92a,92b 蓄熱部材
312 コーティング材
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
図1および図2を参照して、この発明の一実施形態の磁界発生装置10は、オープンタイプのMRI装置用の磁界発生装置であり、空隙を形成して対向配置される一対の板状継鉄12a,12bと、一対の磁極14a,14bとを含む。
磁極14aは永久磁石群16aと磁極片18aとを含む。同様に、磁極14bは永久磁石群16bと磁極片18bとを含む。永久磁石群16aは板状継鉄12aの板状継鉄12bとの対向面に固定される。同様に、永久磁石群16bは板状継鉄12bの板状継鉄12aとの対向面に固定される。また、磁極片18aは永久磁石群16aの永久磁石群16bとの対向面に固着される。同様に、磁極片18bは永久磁石群16bの永久磁石群16aとの対向面に固着される。図2からわかるように、このような一対の磁極14a,14bにおいて、磁極片18a,18bは空隙を形成して対向配置される。また、図2に示すように、各永久磁石群16a,16bは、複数の永久磁石20と複数の熱伝導部材22とを含む。
図3(a)および図3(b)からわかるように、永久磁石群16aは、複数の永久磁石20と複数の熱伝導部材22とを一体的に設けることによって略円盤状に形成される。永久磁石群16aにおいて、熱伝導部材22は、所定の方向{図3(a)および図3(b)では横方向}に隣り合う永久磁石20間に配置され、端面側からみて所定の方向{図3(a)では縦方向}に延びる格子状の配置態様となる。
永久磁石群16aの周縁部を構成する永久磁石20の外側面は、永久磁石群16aを断面円形に形成できるように曲面状に形成され、その高さは約50mmである。また、永久磁石群16aの周縁部以外の部分を構成する永久磁石20は、両端面(上面および下面)の各辺が約50mmで高さが約50mmの直方体(略立方体)状に形成される。また、熱伝導部材22は、厚みが約0.35mmで高さが約100mmの板状に形成される。
図3(b)に示すように、永久磁石群16aは、永久磁石20を上下に二段重ねることによって、その高さが約100mmとなる。板状継鉄12aに固定された永久磁石群16aにおいて、板状継鉄12aの対向面側に配置される各永久磁石20および各熱伝導部材22は板状継鉄12aの対向面と接する(図2参照)。永久磁石群16bは、永久磁石群16aと同様に構成され、永久磁石群16aと同様に板状継鉄12bの対向面に配置される。
なお、この実施形態では、永久磁石群16a,16bの形状を略円盤状(断面円形)としたが、永久磁石群16a,16bの形状は任意に設定できる。また、図3(a)および図3(b)においては理解を容易にするために、熱伝導部材22の厚みが大きく表されている。
永久磁石群16a,16bの永久磁石20としては、たとえば高飽和磁束密度タイプのNd−Fe−B系焼結磁石が用いられる。永久磁石20の熱伝導率は、約9W/m・Kである。このような永久磁石20は、図示しない複数の磁石単体を接着剤等で固着することによって構成される。また、熱伝導部材22はたとえばアルミニウムからなり、熱伝導部材22の熱伝導率は150W/m・K以上である。
また、図3(a)に示すように、端面側からみて、永久磁石群16aの側面には、直径方向に並ぶように温度センサ24が取り付けられる。図3(b)に示すように、側面側からみて、温度センサ24は、上下に二段重ねられる永久磁石20に対応して上下に並ぶように永久磁石群16aの側面に取り付けられる。永久磁石群16bについても同様に温度センサ24が取り付けられる。温度センサ24は図示しないコントローラによって制御され、温度センサ24によって測定された温度(測定温度)つまり永久磁石群16a,16bの温度がコントローラによって取得される。
なお、温度センサ24の配置場所および個数は任意に設定することができる。また、温度センサ24としては、熱電対、測温抵抗体、サーミスタ等が用いられる公知の温度センサを適用することができる。
図1および図2に戻って、磁極片18aは、永久磁石群16aの対向面に配置される円板状のベースプレートを含む。ベースプレートはたとえば鉄からなり、ベースプレートの主面にはうず電流の発生を防止するための珪素鋼板が形成される。珪素鋼板は、複数のブロック状積層体からなりベースプレート上に固着される。また、ベースプレートの周縁部には、磁界強度を上げかつ磁界の均一性を向上させるために、たとえば鉄からなる環状突起26が形成される。この環状突起26によって形成される磁極片18aの内側の凹部には図示しない傾斜磁場コイルが配置される。磁極片18bについても磁極片18aと同様に構成される。
板状継鉄12a,12bは、板状継鉄12a,12bのそれぞれの後方端部に接続される支持継鉄28によって磁気的に結合される。板状継鉄12a,12bと支持継鉄28とは、その接続部が略90度の角度を有し側面視コ字状になるように接続される(図2参照)。また、板状継鉄12aの対向面と反対側の面(下面)には、4つの脚部30が取り付けられる。
磁界発生装置10では、一対の磁極片18a,18b間の磁界空間F(図2参照)において、0.02T〜3.0Tの範囲で均一度の精度が1×10-4以内(100PPM以内)の磁界を発生させる必要がある。永久磁石群16a,16bの磁気特性は、磁界発生装置10が設置される部屋の温度(周囲温度)の変化に伴う永久磁石群16a,16bの温度変化によって変化してしまう。そこで、永久磁石群16a,16bの温度変化を抑えるための断熱部材32が設けられる(図1参照)。断熱部材32は、一対の磁極14a,14bがそれぞれ設けられる一対の板状継鉄12a,12bと支持継鉄28と4つの脚部30とを覆うように設けられる。
断熱部材32は、たとえば、グラスウール等の無機繊維系断熱材あるいは発泡スチロールやウレタンフォーム等の発泡プラスチック系断熱材からなる。より効果的に永久磁石群16a,16bの温度変化を抑えるために、当該断熱材を単体で用いるよりも熱伝導率が小さい真空断熱材によって断熱部材32を構成してもよい。なお、断熱部材32に覆われることによって、永久磁石群16a,16bのみならず磁界発生装置10の各構成要素の温度変化が抑えられることはいうまでもない。
磁界発生装置10はさらに、周囲温度が変化しても永久磁石群16a,16bの温度を一定に保つために、板状継鉄12a,12bに内蔵(埋設)される管状ヒータ34を含む。加熱手段である管状ヒータ34は、板状継鉄12a,12bの側面に設けられる配置孔内に配置される。管状ヒータ34は、発する熱を無駄なく伝えるために、たとえば耐熱性の充填材等を用いて板状継鉄12a,12bに設けられる配置孔内に隙間なく配置される。
管状ヒータ34は、たとえばアルミニウムやステンレスからなる金属パイプ内に発熱体を配置し、金属パイプ内にMgO(酸化マグネシウム)等の絶縁物を充填することによって構成される。管状ヒータ34は、コントローラの指示に従って動作する図示しない温度調整器からリード線を介して電力が供給されることによって熱を発する。管状ヒータ34の駆動時間および発熱量は、温度センサ24の測定温度と予め定められた目標温度との比較結果に基づいてコントローラが温度調整器の電力供給量を調整することによって制御される。具体的に、コントローラは、測定温度の低下に伴って測定温度が目標温度になるように管状ヒータ34に電力の供給を開始する指示あるいは管状ヒータ34に供給する電力を増加させる指示を温度調整器に与える。管状ヒータ34が発する熱は、板状継鉄12a,12bを介して永久磁石群16a,16bの各永久磁石20と各熱伝導部材22とに伝えられる。
なお、「目標温度」とは、温度センサ24によって測定する温度の目標、すなわち永久磁石群16a,16bを保つべき温度をいう。また、管状ヒータ34によって発せられる熱が永久磁石群16a,16bのみならず磁界発生装置10の各構成要素に伝えられることはいうまでもない。
このような磁界発生装置10では、板状継鉄12a,12bを介して永久磁石群16a,16bに伝えられる管状ヒータ34の熱が、永久磁石20よりも熱伝導率が大きい熱伝導部材22によって永久磁石群16a,16bの隣り合う永久磁石20に均一かつ速やかに伝えられる。したがって、永久磁石群16a,16bを簡単にむらなく一定温度に保ち、磁界空間Fに均一かつ所望の強度の磁界を安定して発生させることができる。
また、永久磁石群16a,16bの各永久磁石20に熱が伝わりやすいので、管状ヒータ34に供給する電力を抑え、ランニングコストを抑えることができる。
なお、熱伝導部材22は、磁界空間Fにおける磁界強度の均一性および安定性を悪化させないために、非磁性体であることが好ましい。熱伝導部材22の材質は上述のアルミニウムに限定されないが、その熱伝導率が150W/m・K以上であることが好ましく、アルミニウムに代えて銅等を熱伝導部材22として用いることができる。この他にも、より効率よく熱を各永久磁石20に伝えるために、約350W/m・Kとアルミニウムや銅よりも熱伝導率が大きい高熱伝導性炭素繊維を熱伝導部材22として用いることもできる。
また、熱伝導部材22の厚みは特に限定されないが、10mm以下に設定することが好ましい。熱伝導部材22の厚みを10mm以下に設定することで永久磁石20の間隔が広がり過ぎず、磁界空間Fにおける磁界強度を大幅に低下させることがない。また、磁界強度の均一性を大幅に悪化させることもない。
また、管状ヒータ34に代えてあるいは加えて任意のヒータを用いることができ、その配置場所および個数についても任意に設定できる。たとえば、支持継鉄28に管状ヒータ34を埋設してもよいし、図4(a)および図4(b)に示すように、面状ヒータ35を永久磁石群16a,16bの側面に取り付けてもよい。図4(a)に示すように、面状ヒータ35は各熱伝導部材22と接していることが好ましく、これによって各永久磁石20ひいては永久磁石群16a,16bにより速やかに熱を伝えることができる。
この他にも図5に示すように、端部に2つの配置孔23が設けられる熱伝導部材22aと永久磁石20aとによって永久磁石群36a,36bを構成し、各配置孔23内に隙間なく管状ヒータ34aを配置するようにしてもよい。このように熱伝導部材22aに管状ヒータ34aを埋設することによって、面状ヒータ35を用いる場合と比べ、管状ヒータ34aによって発せられる熱が外部に放散することなく永久磁石群36a,36bに効率よく伝えられる。熱伝導部材22aの端部に配置孔をさらに設け、当該配置孔内に管状の温度センサを配置することもできる。なお、図5においては、永久磁石群36a,36bの一部が示されている。
一般に管状ヒータの外径は最小でも5mm程度であるために、熱伝導部材の厚みを薄く設定すると管状ヒータ34aを埋設することが難しくなる。そこで、図6(a)に示すように、永久磁石20と永久磁石20の側面に沿う形状の端部を有する熱伝導部材22bとによって永久磁石群38a,38bを構成してもよい。この場合、熱伝導部材22bの端部に設けられる配置孔23a内に管状ヒータ34aが配置される。あるいは図6(b)に示すように、拡大された端部を有する熱伝導部材22cと熱伝導部材22cの端部の形状に対応するように一部を切り欠いた永久磁石20bとによって永久磁石群40a,40bを構成してもよい。この場合、熱伝導部材22cの拡大された端部に設けられる配置孔23b内に管状ヒータ34aが配置される。なお、図6(a)および図6(b)においては、永久磁石群38a,38b,40a,40bの一部が示されている。
さらに、熱伝導部材の配置態様は上述の永久磁石群16a,16bに限定されない。永久磁石群における熱伝導部材の配置態様の他の例を図7から図9に示す。
図7(a)および図7(b)に示す永久磁石群42a,42bでは、熱伝導部材22に加えて、各永久磁石20および各熱伝導部材22の両端面(上面および下面)をそれぞれ覆う円盤状の熱伝導部材22dが設けられる。これによって、板状継鉄12a,12bの対向面と接する熱伝導部材22dを介して各永久磁石20と各熱伝導部材22とに熱が伝えられ、ひいては永久磁石群42a,42bの対向面側に配置される熱伝導部材22dに熱が伝えられる。したがって、熱伝導部材22のみの場合と比べ、各永久磁石20により均一かつ速やかに熱を伝えることができる。
図8(a)および図8(b)に示す永久磁石群44a,44bでは、図10からもわかるように、縦方向、横方向および上下方向に隣り合う永久磁石20間にそれぞれ熱伝導部材22eが配置される。複数の熱伝導部材22eは、端面側からみて縦および横方向に延びる格子状の配置態様となる。図8(a)および図8(b)からわかるように、各熱伝導部材22eの端部は互いに接している。このような永久磁石群44a,44bでは、隣り合う全ての永久磁石20間に熱伝導部材22eが設けられることによって、各永久磁石20により均一かつ速やかに熱を伝えることができる。
図9(a)および図9(b)に示す永久磁石群46a,46bでは、端面側からみて縦方向および横方向に隣り合う一部の永久磁石20間に熱伝導部材22fが配置される。複数の熱伝導部材22fは、端面側からみて十字状となるように配置される。このように端面側からみて熱伝導部材22fを十字状に配置することによって、磁界空間Fにおける磁界強度の均一性および安定性への影響が大きい永久磁石群46a,46bの中央部近傍に均一かつ速やかに熱を伝えることができる。
ついで、図11を参照して、磁界発生装置10と200(図12参照)とを用いて、周囲温度を低下させた場合の永久磁石群の温度および磁界強度を測定した実験例について説明する。
磁界発生装置10と200との構成の差異は、磁界発生装置200において一対の磁極202a,202bを構成する永久磁石群204a,204bの隣り合う永久磁石206間に熱伝導部材が設けられていないことのみである。
この実験では、図11(a)に示すように、周囲温度を25℃から20℃に低下させ、磁界発生装置10の永久磁石群16aの温度と磁界発生装置200の永久磁石群204aの温度とを測定した。また、磁界発生装置10の磁界空間Fにおける複数ポイントの磁界強度と磁界発生装置200の磁界空間Fにおける複数ポイントの磁界強度とを測定した。この実験では、磁界発生装置10および200の目標温度をそれぞれ30℃に設定して測定を行った。
永久磁石群16a,204aの温度変化の状態を図11(b)に示す。A1は図2において永久磁石群16aの下段の永久磁石20に取り付けられる温度センサ24の測定温度の推移を示し、B1は図2において永久磁石群16aの上段の永久磁石20に取り付けられる温度センサ24の測定温度の推移を示す。同様に、A2は図12において永久磁石群204aの下段の永久磁石206に取り付けられる温度センサ24の測定温度の推移を示し、B2は図12において永久磁石群204aの上段の永久磁石206に取り付けられる温度センサ24の測定温度の推移を示す。
A1,B1とA2,B2とを比較して、各測定温度は周囲温度の低下に伴って低下した。しかし、A1,B1では、A2,B2よりも温度低下の幅が抑えられ、短時間で目標温度まで回復した。特にB1とB2とにおいて、温度低下の幅および目標温度への回復に要する時間の差が大きくなった。
このことから、磁界発生装置10では、各熱伝導部材22が板状継鉄12aを介して伝えられる熱を各永久磁石20に速やかに伝え、磁界発生装置200と比べて管状ヒータ34の発熱量の増加に素早く追従できたことがわかる。特に、磁界発生装置200では板状継鉄12aに接していない永久磁石群204aの上段の永久磁石206に熱が伝わりにくかったのに対し、磁界発生装置10では熱伝導部材22によって永久磁石群16aの上段の永久磁石20にまで速やかに熱が伝えられたことがわかる。
また、A2,B2では、時間経過に伴って目標温度に近づくものの目標温度で安定する前(矢印X1,X2付近)に目標温度に対して上下に振れ、目標温度で安定するまでに時間を要した。これは、永久磁石群204aに熱が伝わりにくいために、管状ヒータ34の発熱量の増加と永久磁石群204aの温度上昇とにタイムラグが生じ、その結果、目標温度への回復に必要な熱量以上の熱量が永久磁石群204aに伝えられたからである。A1,B1では、このような現象は起こらなかった。
なお、永久磁石群16bと永久磁石群204bとにおいても温度変化の推移が図11(b)のようになることはいうまでもない。
ついで、平均磁界強度の変化率の推移を図11(c)に示す。C1は磁界発生装置10の磁界空間Fにおける平均磁界強度の変化率の推移を示し、C2は磁界発生装置200の磁界空間Fにおける平均磁界強度の変化率の推移を示す。なお、「平均磁界強度」とは、磁界空間Fにおける複数ポイントの磁界強度の平均をいう。
C1とC2とを比較して、C1では平均磁界強度の変化率の上昇幅が最大で300PPMであったのに対し、C2では平均磁界強度の変化率の上昇幅が最大で500PPMとなった。C2をみて、磁界発生装置200の永久磁石群204a,204bでは目標温度に安定しにくいので{図11(b)、矢印X1,X2付近をも参照}、平均磁界強度の変化率が0PPMで安定する前(矢印X3付近)に0PPMに対して上下に振れ、0PPMで安定するまでに時間を要した。C1では、このような現象は起こらなかった。
このことから、磁界発生装置10では、永久磁石群16a,16bの温度の変動が小さく、目標温度まで短時間で回復できるので、磁界発生装置200よりも磁界空間Fに所望の強度の磁界を安定して発生できることがわかる。
ついで、図13を参照して、この発明の他の実施形態の磁界発生装置10aについて説明する。
磁界発生装置10aには、上述の磁界発生装置10の永久磁石群16a,16bをそれぞれ覆う真空断熱材48a,48bと、真空断熱材48a,48bをそれぞれ覆うカバー50a,50bとが設けられる。その他については磁界発生装置10と同様に構成されるので、その重複する説明は省略する。
真空断熱材48aは、永久磁石群16aの外径と略同寸法の内径を有する環状に形成され、永久磁石群16aの側面を覆うように板状継鉄12aの対向面に配置される。真空断熱材48bは、真空断熱材48aと同様に形成され、真空断熱材48aと同様に永久磁石群16bの側面を覆うように板状継鉄12bの対向面に配置される。
カバー50aは、板状継鉄12aの対向面に固定され、真空断熱材48aの周囲を覆うことによって永久磁石群16aの側面と接する真空断熱材48aの動きを規制する。カバー50bについても同様に、真空断熱材48bの動きを規制するように板状継鉄12bの対向面に固定される。
真空断熱材48a,48bは、それぞれ無機繊維系断熱材の一例であるグラスウールからなる多孔質のコア材52とアルミラミネートフィルムからなりコア材52を収容するパッケージ54とを含む。パッケージ54内は真空状態であり、真空断熱材48a,48bはコア材52をパッケージ54によって真空パックすることによって構成される。このような真空断熱材48a,48bの熱伝導率は、約0.01W/m・Kとなる。パッケージ54内の真空度が高いほど熱伝導率が小さくなることはいうまでもない。
このような磁界発生装置10aでは、真空断熱材48a,48bがそれぞれ永久磁石群16a,16bを覆うことによって、永久磁石群16a,16bの熱が外部に放散することを防ぎ、周囲温度の変化に伴う永久磁石群16a,16bの温度変化が抑えられる。したがって、永久磁石群16a,16bをより安定して一定温度に保つことができる。
また、永久磁石群16a,16bの熱が外部に放散しにくく、永久磁石群16a,16bの温度が低下しにくくなるので、管状ヒータ34に供給する電力を抑え、ランニングコストを抑えることができる。
なお、真空断熱材48a,48bを複数の円弧状の部材によって構成するようにしてもよい。
また、コア材52の材質はグラスウールに限定されず、発泡プラスチック系断熱材である発泡スチロールやウレタンフォーム等の任意の材質を用いることができる。同様に、パッケージ54の材質はアルミラミネートフィルムに限定されず、プラスチックフィルム等をパッケージ54の材質として用いることができる。
ついで、磁界発生装置10aと同じく図13に示す磁界発生装置10bについて説明する。磁界発生装置10bでは、磁界発生装置10aの真空断熱材48a,48bに代えて蓄熱部材56a,56bが用いられる。その他については磁界発生装置10aと同様に構成されるので、その重複する説明は省略する。
蓄熱部材56a,56bは、それぞれ蓄熱材58とポリロピレン等の合成樹脂からなり蓄熱材58を収容するパッケージ60とを含む。蓄熱材58としては、蓄熱量が大きく、安定して熱を保持できる無機水和塩が好適に用いられる。蓄熱材58として用いられる無機水和塩の種類は特に限定されないが、難燃性であることが好ましく、たとえば、塩化カルシウム水和物、硫酸ナトリウム水和物、酢酸ナトリウム水和物等が用いられる。無機水和塩の他にもパラフィン等の有機化合物を蓄熱材58として用いることもできる。いずれの材質を用いた場合であっても、蓄熱材58は、その蓄熱量が100J/g以上でありかつ難燃性であることが好ましい。
このような磁界発生装置10bでは、蓄熱部材56a,56bの蓄熱材58がそれぞれ永久磁石群16a,16bの熱を保持する。そして、永久磁石群16a,16bの温度が低下した際には、蓄熱材58によって保持される熱が永久磁石群16a,16bに伝えられる。したがって、永久磁石群16a,16bをより安定して一定温度に保つことができる。
また、永久磁石群16a,16bの温度が低下した際には蓄熱材58から永久磁石群16a,16bに熱が伝えられるので、管状ヒータ34に供給する電力を抑え、ランニングコストを抑えることができる。
ついで、図14および図15を参照して、この発明のその他の実施形態の磁界発生装置10cについて説明する。
磁界発生装置10cでは、上述の磁界発生装置10の一対の磁極14a,14bに代えて一対の磁極62a,62bが用いられる。その他については磁界発生装置10と同様に構成されるので、その重複する説明は省略する。
磁極62aは、永久磁石群64aと磁極片18aと複数の永久磁石群66aとを含む。同様に、磁極62bは、永久磁石群64bと磁極片18bと複数の永久磁石群66bとを含む。
図15に示すように、永久磁石群64aは、複数の永久磁石68によって構成され、板状継鉄12aの対向面に固定される。同様に、永久磁石群64bは、複数の永久磁石68によって構成され、板状継鉄12bの対向面に固定される。磁極片18aは永久磁石群64aの対向面に固着される。同様に、磁極片18bは永久磁石群64bの対向面に固着される。複数の永久磁石群66aは、漏洩磁束防止用として磁極片18aの外側面にそれぞれ固着される。同様に、複数の永久磁石群66bは、漏洩磁束防止用として磁極片18bの外側面にそれぞれ固着される。
なお、この実施形態では、永久磁石群64a,64bが第1永久磁石群に相当し、永久磁石群66a,66bが第2永久磁石群に相当する。
図16(a)および図16(b)からわかるように、永久磁石群66aは、複数の永久磁石70と複数の熱伝導部材72とを一体的に設けることによって、一側面が磁極片18aの外側面の形状に対応する略直方体状に形成される。図16(a)および図16(b)に示すように、永久磁石群66aにおいて、永久磁石70は、前後{図16(a)では縦}に二段重ねられかつ上下に二段重ねられる。また、永久磁石群66aにおいて、熱伝導部材72は、所定の方向{図16(a)および図16(b)では横方向}に隣り合う永久磁石70間にそれぞれ配置され、端面側からみて所定の方向{図16(a)では縦方向}に延びる格子状の配置態様となる。磁極片18aに固着された永久磁石群66aにおいて、磁極片18a側の各永久磁石70および各熱伝導部材72は磁極片18aと接する。永久磁石群66bは、永久磁石群66aと同様に構成され、永久磁石群66aと同様に磁極片18bに設けられる。
永久磁石群66a,66bの永久磁石70としては、高保磁力タイプのNd−Fe−B系磁石が用いられる。永久磁石70の熱伝導率は約9W/m・Kである。このような永久磁石70は、図示しない複数の磁石単体を接着剤等で固着することで構成される。また、熱伝導部材72は、厚み0.35mmのたとえばアルミニウムからなり、熱伝導部材72の熱伝導率は150W/m・K以上である。なお、図16(a)および図16(b)においては理解を容易にするために、熱伝導部材22の厚みが大きく表されている。
図14および図15に戻って、管状ヒータ34が発する熱は、板状継鉄12a,12b、永久磁石群64a,64bおよび磁極片18a,18bを順に伝わり、永久磁石群66a,66bの各永久磁石70および各熱伝導部材72に伝えられる。
このような磁界発生装置10cでは、磁極片18a,18bを介して永久磁石群66a,66bに伝えられる管状ヒータ34の熱が、永久磁石70よりも熱伝導率が大きい熱伝導部材72によって、隣り合う永久磁石70に均一かつ速やかに熱が伝えられる。したがって、空隙に近く周囲温度の影響を受けやすい永久磁石群66a,66bであっても、簡単にむらなく一定温度に保ち、磁界空間Fに均一かつ所望の強度の磁界を安定して発生させることができる。
また、永久磁石群66a,66bの各永久磁石70に熱が伝わりやすいので、管状ヒータ34に供給する電力を抑え、ランニングコストを抑えることができる。
なお、熱伝導部材72は、磁界空間Fにおける磁界強度の均一性および安定性を悪化させないために、非磁性体であることが好ましい。また、熱伝導部材72の材質は上述のアルミニウムに限定されない。熱伝導部材72の材質として銅や高熱伝導性炭素繊維等を用いることができる。
また、熱伝導部材の配置態様は上述の永久磁石群66a,66bに限定されず、たとえば、縦方向、横方向および上下方向に隣り合う全ての永久磁石70間に熱伝導部材を配置するようにしてもよい。
また、上述の永久磁石群36a,36b(図5参照)のように、配置孔が設けられる熱伝導部材によって永久磁石群66a,66bを構成し、当該熱伝導部材の配置孔内に管状ヒータを配置するようにしてもよい。熱伝導部材に管状ヒータを埋設することによって、管状ヒータによって発せられる熱が外部に放散することなく永久磁石群66a,66bの各永久磁石70に効率よく伝えられる。
また、図17(a)および図17(b)に示すように、複数の板状の熱伝導部材74によって永久磁石群66a,66bの表面を覆うようにしてもよい。これによって、各永久磁石70により均一かつ速やかに熱を伝えることができる。したがって、周囲温度の影響を受けやすい永久磁石群66a,66bをより安定してむらなく一定温度に保つことができ、磁界空間Fに均一かつ所望の強度の磁界をより安定して発生させることができる。また、配置孔が設けられる熱伝導部材によって永久磁石群66a,66bの表面を覆い、当該熱伝導部材の配置孔内に管状ヒータを配置するようにしてもよい。
さらに、図18に示す磁界発生装置10dのように、永久磁石群64a,64bに代えて上述の永久磁石群16a,16bを用いてもよい。これによって、永久磁石群16a,16b,66aおよび66bを簡単にむらなく一定温度に保つことができ、磁界空間Fに均一かつ所望の強度の磁界をより安定して発生させることができる。また、熱伝導部材22によって効率よく熱が伝えられる永久磁石群16a,16bを介して、磁極片18a,18bひいては永久磁石群66a,66bに速やかに熱が伝えられるので、管状ヒータ34に供給する電力を抑え、ランニングコストを抑えることができる。
ついで、図19を参照して、この発明のその他の実施形態の磁界発生装置10eについて説明する。
磁界発生装置10eには、上述の磁界発生装置10dの永久磁石群16a,16bをそれぞれ覆う真空断熱材76a,76bと、真空断熱材76a,76bをそれぞれ覆うカバー78a,78bと、複数の永久磁石群66a,66bをそれぞれ覆う真空断熱材80a,80bとが設けられる。その他については磁界発生装置10dと同様に構成されるので、その重複する説明は省略する。
真空断熱材76aは、永久磁石群16aの外径と略同寸法の内径を有する環状に形成され、永久磁石群16aの側面を覆うように板状継鉄12aの対向面に配置される。真空断熱材76bは、真空断熱材76aと同様に形成され、真空断熱材76aと同様に板状継鉄12bの対向面に配置される。
カバー78aは、板状継鉄12aの対向面に固定され、真空断熱材76aの周囲を覆うことによって永久磁石群16aの側面と接する真空断熱材76aの動きを規制する。カバー78bについても同様に、真空断熱材76bの動きを規制するように板状継鉄12bの対向面に固定される。
真空断熱材80aは、断面コ字状に形成され、永久磁石群66aの周囲を覆うように配置される。真空断熱材80bは、真空断熱材80aと同様に形成され、真空断熱材80aと同様に永久磁石群66bの周囲を覆うように配置される。
図20に示すように、真空断熱材76aは、コア材82とコア材82を収容するパッケージ84とを含み、パッケージ84でコア材82を真空パックすることによって構成される。真空断熱材76bについても同様である。また、真空断熱材80aは、コア材86とコア材86を収容するパッケージ88とを含み、パッケージ88でコア材86を真空パックすることによって構成される。真空断熱材80bについても同様である。このような真空断熱材76a,76b,80aおよび80bの熱伝導率は、それぞれ約0.01W/m・Kとなる。コア材82,86には上述の真空断熱材48a,48bのコア材52と同様の材質が用いられ、パッケージ84,88には上述の真空断熱材48a,48bのパッケージ54と同様の材質が用いられる。
このような磁界発生装置10eでは、真空断熱材76a,76b,80aおよび80bがそれぞれ永久磁石群16a,16b,66aおよび66bを覆うことによって、永久磁石群16a,16b,66aおよび66bの熱が外部に放散することを防ぎ、周囲温度の変化に伴う永久磁石群16a,16b,66aおよび66bの温度変化が抑えられる。したがって、永久磁石群16a,16b,66aおよび66bをより安定して一定温度に保つことができる。
また、永久磁石群16a,16b,66aおよび66bの熱が外部に放散しにくく、永久磁石群16a,16b,66aおよび66bの温度が低下しにくくなるので、管状ヒータ34に供給する電力を抑え、ランニングコストを抑えることができる。
なお、磁界発生装置10eにおいて真空断熱材76a,76bあるいは真空断熱材80a,80bのいずれか一方のみを設けるようにしてもよい。
ついで、磁界発生装置10eと同じく図19に示す磁界発生装置10fについて説明する。磁界発生装置10fでは、真空断熱材76a,76b,80aおよび80bに代えて蓄熱部材90a,90b,92aおよび92bが用いられる。
図20に示すように、蓄熱部材90aは蓄熱材94と蓄熱材94を収容するパッケージ96とを含む。蓄熱部材90bについても同様である。また、蓄熱部材92aは蓄熱材98と蓄熱材98を収容するパッケージ100を含む。蓄熱部材92bについても同様である。蓄熱材94,98には上述の蓄熱部材56a,56bの蓄熱材58と同様の材質が用いられ、パッケージ96,100には上述の蓄熱部材56a,56bのパッケージ60と同様の材質が用いられる。
このような磁界発生装置10fでは、蓄熱部材90a,90bの蓄熱材94がそれぞれ永久磁石群16a,16bの熱を保持し、蓄熱部材92a,92bの蓄熱材98がそれぞれ永久磁石群66a,66bの熱を保持する。そして、永久磁石群16a,16bの温度が低下した際には、蓄熱材94によって保持される熱が永久磁石群16a,16bに伝えられる。また、永久磁石群66a,66bの温度が低下した際には、蓄熱材98によって保持される熱が永久磁石群66a,66bに伝えられる。したがって、永久磁石群16a,16b,66aおよび66bをより安定して一定温度に保つことができる。
また、永久磁石群16a,16bの温度が低下した際には蓄熱材94から永久磁石群16a,16bに熱が伝えられ、かつ永久磁石群66a,66bの温度が低下した際には蓄熱材98から永久磁石群66a,66bに熱が伝えられるので、管状ヒータ34に供給する電力を抑え、ランニングコストを抑えることができる。
なお、磁界発生装置10eにおいて真空断熱材80a,80bに代えて蓄熱部材92a,92bを用いてもよい。同様に、磁界発生装置10fにおいて蓄熱部材92a,92bに代えて真空断熱材80a,80bを用いてもよい。
ついで、図21および図22を参照して、この発明のその他の実施形態の磁界発生装置10gについて説明する。
磁界発生装置10gでは、上述の磁界発生装置10cの複数の永久磁石群66a,66bに代えて複数の永久磁石群102a,102bが用いられ、隣り合う永久磁石群102a間および隣り合う永久磁石群102b間にそれぞれ熱伝導部材104が配置される。その他については磁界発生装置10cと同様に構成されるので、その重複する説明は省略する。
図23(a)および図23(b)からわかるように、磁極片18aの外側面に固着される複数の永久磁石群102aは、それぞれ図示しない複数の永久磁石によって構成され、一側面が磁極片18aの外側面の形状に対応する略直方体状に形成される。また、隣り合う永久磁石群102a間にそれぞれ熱伝導部材104が配置される。複数の永久磁石群102aと複数の熱伝導部材104とは一体的に設けられ、それぞれ磁極片18aと接している。磁極片18bの外側面に設けられる複数の永久磁石群102bおよび複数の熱伝導部材104についても同様である。
なお、この実施形態では、永久磁石群64a,64bが第1永久磁石群に相当し、永久磁石群102a,102bが第2永久磁石群に相当する。
永久磁石群102a,102bを構成する永久磁石としては、上述の永久磁石群66a,66bの永久磁石70と同様の永久磁石が用いられる。また、熱伝導部材104には、上述の熱伝導部材72と同様の材質が用いられる。
図21および図22に戻って、管状ヒータ34が発する熱は、板状継鉄12a,12b、永久磁石群64a,64bおよび磁極片18a,18bを順に伝わり、各永久磁石群102a,102bおよび各熱伝導部材104に伝えられる。
このような磁界発生装置10gでは、磁極片18a,18bを介して伝えられる管状ヒータ34の熱が、熱伝導部材104によって、各永久磁石群102a,102bに均一かつ速やかに熱が伝えられる。したがって、周囲温度の影響を受けやすい永久磁石群102a,102bであっても簡単にむらなく一定温度に保ち、また各永久磁石群102a,102bの温度差を低減し、磁界空間Fに均一かつ所望の強度の磁界を安定して発生させることができる。
また、各永久磁石群102a,102bに熱が伝わりやすいので、管状ヒータ34に供給する電力を抑え、ランニングコストを抑えることができる。
さらに、隣り合う永久磁石群102a間および隣り合う永久磁石群102b間に熱伝導部材104を設けるのみでよく、隣り合う永久磁石70間に熱伝導部材72が配置される上述の永久磁石群66a,66bと比べて、磁界発生装置の部品点数を抑えることができ、製造工程を削減し製造コストを抑えることができる。
なお、図24に示すように、熱伝導部材104に代えて配置孔105が設けられる熱伝導部材104aを用い、管状ヒータ34に代えてあるいは管状ヒータ34に加えて、配置孔105内に管状ヒータ34bを配置するようにしてもよい。このように熱伝導部材104aに管状ヒータ34bを埋設することによって、管状ヒータ34bによって発せられる熱が外部に放散することなく各永久磁石群102a,102bに効率よく伝えられる。
また、図25(a)および図25(b)に示すように、各永久磁石群102a,102bおよび各熱伝導部材104の両端面(上面および下面)をそれぞれ覆う板状かつ環状の熱伝導部材106を設けてもよい。これによって、各永久磁石群102a,102bにより均一かつ速やかに熱を伝えることができる。したがって、周囲温度の影響を受けやすい永久磁石群102a,102bをより安定してむらなく一定温度に保つことができ、磁界空間Fに均一かつ所望の強度の磁界をより安定して発生させることができる。
また、永久磁石群64a,64bに代えて上述の永久磁石群16a,16bを用いてもよい。これによって、永久磁石群16a,16b,102aおよび102bを簡単にむらなく一定温度に保つことができ、磁界空間Fに均一かつ所望の強度の磁界をより安定して発生させることができる。
さらに、各永久磁石群102a,102bおよび各熱伝導部材104を覆うように断面コ字状かつ環状の真空断熱材または蓄熱部材を配置してもよい。これによって、より安定して各永久磁石群102a,102bの温度を一定に保つことができる。
ついで、この発明は、図26(a)に示すような箱型の磁界発生装置300にも適用することができる。図26(a)〜図26(c)を参照して、この発明のその他の実施形態の磁界発生装置300について説明する。
磁界発生装置300は一対の直方体状の永久磁石群302a,302bを含む{図26(b)参照}。図26(c)に示すように、永久磁石群302aの周囲(側面)には、それぞれ直方体状の永久磁石群304a,306a,308aおよび310aが設けられ、永久磁石群302aは永久磁石群304a,306a,308aおよび310aと磁気的に結合される。
ここで、図27に示すように、磁界発生装置300に用いられる各永久磁石群は、それぞれコーティング材312が形成された複数の永久磁石314と隣り合う永久磁石314間に配置される熱伝導部材316とを一体的に設けることによって立方体状に形成される。コーティング材312は、アルミニウム、ニッケル、銅等からなり、蒸着や金属めっき等の公知の方法によって永久磁石314全体を被覆するように永久磁石314に表面処理(コーティング)される。コーティング材312は、約30μmの厚みを有して永久磁石314をコーティングする。このようにコーティング材312の厚みを約30μmとすることによって、コーティング材312を介して永久磁石314に効率よく熱が伝えられる。コーティング材312の材質は、アルミニウム、ニッケル、銅等に限定されないが、その熱伝導率が150W/m・Kであることが好ましい。なお、図27には永久磁石群308aの一側面(正面)が示されている。
図26(c)に戻って、永久磁石群302aを挟んで対向配置される永久磁石群304a,306aの対向面には、熱伝導部材318がそれぞれ設けられる。また、永久磁石群302a,304aおよび306aを挟んで対向配置される永久磁石群308a,310aの対向面には、熱伝導部材320がそれぞれ設けられる。永久磁石群308a,310aには、対向面と反対側の面にも熱伝導部材320がそれぞれ設けられる。永久磁石群308a,310aの対向面側に設けられる熱伝導部材320は、永久磁石群304a,306aの対向面に設けられる熱伝導部材318の端部と接する。
永久磁石群302bの周囲については、永久磁石群302aの周囲と同様に構成されるので、図26(c)において符号aをbに読み替えることでその説明を省略する。
また、図26(a)および図26(b)に示すように、永久磁石群308a,308bの間には永久磁石群322aが設けられ、永久磁石群310a,310bの間には永久磁石群322bが設けられる。これによって、永久磁石群302a,302bの間に空隙が形成される。
空隙を挟んで対向配置される永久磁石群322a,322bの対向面および永久磁石群322a,322bの対向面と反対側の面には、熱伝導部材324がそれぞれ設けられる。各熱伝導部材324の端部は、熱伝導部材320の端部と接する。
永久磁石群308a,322aの間には、熱伝導部材326が設けられる。永久磁石群308a,322aの間に設けられる熱伝導部材326は、永久磁石群308aを挟んで対向配置される熱伝導部材320と面一になる。永久磁石群308b,322aの間、永久磁石群310a,322bの間、および永久磁石群310b,322bの間においても同様に熱伝導部材326が設けられる。
永久磁石群302aの下面には強磁性体328aが設けられる。同様に、永久磁石群302bの上面には強磁性体328bが設けられる。なお、「強磁性体」とは飽和磁化が1.0T以上の部材をいい、強磁性体328a,328bとしては、たとえば電磁軟鉄や、JIS:S15Cまたはパーメンジュール(鉄・コバルト合金)等が用いられる。
強磁性体328aの対向面には磁極片330aが設けられる。同様に、強磁性体328bの対向面には磁極片330bが設けられる。磁界発生装置300においては、空隙内の磁極片330a,330bの間に磁界空間が形成される。また、強磁性体328a,328bの対向面にはさらに、磁極片330a,330bの外側面を覆う熱伝導部材332がそれぞれ設けられる。
磁極片330aの外側面を覆う熱伝導部材332は、永久磁石群304a,306aおよび強磁性体328aの下面を跨ぐように設けられる。同様に、磁極片330bの外側面を覆う熱伝導部材332は、永久磁石群304b,306bおよび強磁性体328bの上面を跨ぐように設けられる。
なお、熱伝導部材316,318,320,324,326,332の材質としては、上述の熱伝導部材22と同様の材質が用いられる。
図26(a)に示すように、熱伝導部材332には、管状ヒータ334が埋設される。また、熱伝導部材332において、管状ヒータ334の近傍には管状の温度センサ336が埋設される。管状ヒータ334は、熱伝導部材332に設けられる配置孔内に隙間なく配置される。同様に、温度センサ336は、熱伝導部材332に設けられる配置孔内に隙間なく配置される。管状ヒータ334が発する熱は、熱伝導部材332を介して磁界発生装置300の各構成要素に速やかに伝えられる。
このように管状ヒータ334および温度センサ336を熱伝導部材332に埋設しかつ管状ヒータ334の近傍に温度センサ336を配置することで、管状ヒータ334が発する熱を温度センサ336によって素早く感知することができる。したがって、管状ヒータ334の発熱量が必要以上に大きくなることを防止できる。磁界発生装置300では管状ヒータ334が各永久磁石群の近傍に配置されるために、管状ヒータ334の発熱量が必要以上に大きくなると各永久磁石群を構成する永久磁石314が熱減磁してしまう恐れがある。しかし、温度センサ336によって素早く熱を感知することができるのでこれを防ぐことができる。
永久磁石群302aの上面には板状継鉄338aが配置され、永久磁石群302bの下面には板状継鉄338bが配置される。板状継鉄338a,338bは、2つの凸部を有して略π型に形成される継鉄340a,340bによって連結される。継鉄340a,340bの2つの凸部は、それぞれ熱伝導部材320と接する。継鉄340a,340bの側面には面状ヒータ342が設けられ、面状ヒータ342が発する熱は、継鉄340a,340bを介して熱伝導部材320に伝えられ、ひいては熱伝導部材320を介して磁界発生装置300の各構成要素に速やかに伝えられる。
なお、たとえば真空断熱材からなり、空隙の位置に対応する開口部を有する断熱部材によって、磁界発生装置300の各構成要素を覆うようにしてもよい。
このような磁界発生装置300では、コーティング材312によって各永久磁石314をコーティングすることで、単に隣り合う永久磁石314間に熱伝導部材316を配置する場合と比べ、管状ヒータ334および面状ヒータ342の熱が各永久磁石314により均一かつ速やかに伝えられる。したがって、より安定して各永久磁石群をむらなく一定温度に保つことができ、永久磁石群302a,302bの間に形成される磁界発生空間に均一かつ所望の強度の磁界を安定して発生させることができる。
また、各永久磁石群の各永久磁石314に熱が伝わりやすいので、管状ヒータ334および面状ヒータ342に供給する電力を抑え、ランニングコストを抑えることができる。
なお、磁界発生装置300においてはコーティング材312によって全ての永久磁石314をコーティングする場合について説明したが、磁界強度や磁界強度の均一性への影響が比較的大きいと考えられる一部の永久磁石314のみをコーティング材312によってコーティングするようにしてもよい。また、コーティング材312を永久磁石314の表面の一部にコーティングするようにしてもよい。
また、上述の永久磁石群16a,16bにおいて、各永久磁石20をコーティング材312によってコーティングするようにしてもよい。同様に、上述の永久磁石群66a,66bにおいて、各永久磁石70をコーティング材312によってコーティングするようにしてもよい。
この発明は任意の磁界発生装置に適用でき、たとえば特開2004−41715に開示される磁界発生装置にも適用することができる。
この発明が詳細に説明され図示されたが、それは単なる図解および一例として用いたものであり、限定であると解されるべきではないことは明らかであり、この発明の精神および範囲は添付された請求の範囲の文言のみによって限定される。

Claims (20)

  1. 複数の永久磁石を有する第1永久磁石群と、前記第1永久磁石群の一端面に設けられる磁極片とをそれぞれ含み、前記それぞれの磁極片が相互に空隙を形成して対向配置される一対の磁極、
    少なくとも前記一対の磁極に熱を与える加熱手段、および
    前記第1永久磁石群の少なくとも一部の隣り合う前記永久磁石間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材を備え
    前記加熱手段が前記熱伝導部材に埋設される、磁界発生装置。
  2. 複数の永久磁石を有する第1永久磁石群と、前記第1永久磁石群の一端面に設けられる磁極片と、複数の永久磁石を有しかつ前記磁極片の外側面に設けられる第2永久磁石群とをそれぞれ含み、前記それぞれの磁極片が相互に空隙を形成して対向配置される一対の磁極、
    少なくとも前記一対の磁極に熱を与える加熱手段、および
    前記第2永久磁石群の少なくとも一部の隣り合う前記永久磁石間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材を備え
    前記加熱手段が前記熱伝導部材に埋設される、磁界発生装置。
  3. 前記一対の磁極はそれぞれ、複数の永久磁石を有しかつ前記磁極片の外側面に設けられる第2永久磁石群をさらに含み、
    前記第2永久磁石群の少なくとも一部の隣り合う前記永久磁石間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材をさらに含む、請求項1に記載の磁界発生装置。
  4. 複数の永久磁石を有する第1永久磁石群と、前記第1永久磁石群の一端面に設けられる磁極片と、複数の永久磁石をそれぞれ有しかつ前記磁極片の外側面に設けられる複数の第2永久磁石群とをそれぞれ含み、前記それぞれの磁極片が相互に空隙を形成して対向配置される一対の磁極、
    少なくとも前記一対の磁極に熱を与える加熱手段、および、
    少なくとも一部の隣り合う前記第2永久磁石群間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材を備え
    前記加熱手段が前記熱伝導部材に埋設される、磁界発生装置。
  5. 前記一対の磁極はそれぞれ、複数の永久磁石をそれぞれ有しかつ前記磁極片の外側面に設けられる複数の第2永久磁石群をさらに含み、
    少なくとも一部の隣り合う前記第2永久磁石群間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材をさらに含む、請求項1に記載の磁界発生装置。
  6. 前記第2永久磁石群の表面の少なくとも一部に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材をさらに含む、請求項2から5のいずれかに記載の磁界発生装置。
  7. 複数の永久磁石を有する第1永久磁石群と、前記第1永久磁石群の一端面に設けられる磁極片と、複数の永久磁石を有しかつ前記磁極片の外側面に設けられる第2永久磁石群とをそれぞれ含み、前記それぞれの磁極片が相互に空隙を形成して対向配置される一対の磁極、
    少なくとも前記一対の磁極に熱を与える加熱手段、
    前記第1永久磁石群の少なくとも一部の隣り合う前記永久磁石間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材、
    前記第2永久磁石群の少なくとも一部の隣り合う前記永久磁石間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材、および
    前記第2永久磁石群の表面の少なくとも一部に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材を備え、
    前記加熱手段が前記第2永久磁石群の前記表面に設けられる前記熱伝導部材に埋設される、磁界発生装置。
  8. 複数の永久磁石を有する第1永久磁石群と、前記第1永久磁石群の一端面に設けられる磁極片と、複数の永久磁石をそれぞれ有しかつ前記磁極片の外側面に設けられる複数の第2永久磁石群とをそれぞれ含み、前記それぞれの磁極片が相互に空隙を形成して対向配置される一対の磁極、
    少なくとも前記一対の磁極に熱を与える加熱手段、
    前記第1永久磁石群の少なくとも一部の隣り合う前記永久磁石間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材、
    少なくとも一部の隣り合う前記第2永久磁石群間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材、および
    前記第2永久磁石群の表面の少なくとも一部に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材を備え、
    前記加熱手段が前記第2永久磁石群の前記表面に設けられる前記熱伝導部材に埋設される、磁界発生装置。
  9. 複数の永久磁石を有する第1永久磁石群と、前記第1永久磁石群の一端面に設けられる磁極片と、複数の永久磁石を有しかつ前記磁極片の外側面に設けられる第2永久磁石群とをそれぞれ含み、前記それぞれの磁極片が相互に空隙を形成して対向配置される一対の磁極、
    少なくとも前記一対の磁極に熱を与える加熱手段、
    前記第2永久磁石群の少なくとも一部の隣り合う前記永久磁石間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材、および
    前記第2永久磁石群の表面の少なくとも一部に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材を備え、
    前記加熱手段が前記第2永久磁石群の前記表面に設けられる前記熱伝導部材に埋設される、磁界発生装置。
  10. 複数の永久磁石を有する第1永久磁石群と、前記第1永久磁石群の一端面に設けられる磁極片と、複数の永久磁石をそれぞれ有しかつ前記磁極片の外側面に設けられる複数の第2永久磁石群とをそれぞれ含み、前記それぞれの磁極片が相互に空隙を形成して対向配置される一対の磁極、
    少なくとも前記一対の磁極に熱を与える加熱手段、
    少なくとも一部の隣り合う前記第2永久磁石群間に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材、および
    前記第2永久磁石群の表面の少なくとも一部に設けられる熱伝導率150W/m・K以上の熱伝導部材を備え、
    前記加熱手段が前記第2永久磁石群の前記表面に設けられる前記熱伝導部材に埋設される、磁界発生装置。
  11. 少なくとも一部の前記永久磁石に形成される熱伝導率150W/m・K以上のコーティング材をさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載の磁界発生装置。
  12. 前記加熱手段の近傍に配置される温度センサをさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載の磁界発生装置。
  13. 前記第1永久磁石群の周囲を覆う断熱材をさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載の磁界発生装置。
  14. 前記断熱材は真空断熱材である、請求項13に記載の磁界発生装置。
  15. 前記第1永久磁石群の周囲を覆う蓄熱部材をさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載の磁界発生装置。
  16. 前記蓄熱部材は無機水和塩からなる蓄熱材を含む、請求項15に記載の磁界発生装置。
  17. 前記第2永久磁石群の周囲を覆う断熱材をさらに含む、請求項2から5のいずれかに記載の磁界発生装置。
  18. 前記断熱材は真空断熱材である、請求項17に記載の磁界発生装置。
  19. 前記第2永久磁石群の周囲を覆う蓄熱部材をさらに含む、請求項2から5のいずれかに記載の磁界発生装置。
  20. 前記蓄熱部材は無機水和塩からなる蓄熱材を含む、請求項19に記載の磁界発生装置。
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