JPH08266506A

JPH08266506A - Ｍｒｉ装置のマグネットアセンブリ

Info

Publication number: JPH08266506A
Application number: JP7075426A
Authority: JP
Inventors: Kazutoshi Maki; 和俊真木; Yuji Inoue; 勇二井上; Naoki Nakamura; 直樹中村
Original assignee: GE Yokogawa Medical System Ltd
Current assignee: GE Healthcare Japan Corp
Priority date: 1995-03-31
Filing date: 1995-03-31
Publication date: 1996-10-15
Anticipated expiration: 2018-12-02
Also published as: US5652517A; JP3472642B2

Abstract

(57)【要約】【目的】熱効率と制御追従性を向上させる。【構成】上ベースヨーク３の側面３ａおよび下ベース
ヨーク１の側面１ａに、ＡＣシートヒータ５とＤＣシー
トヒータ６とを取り付ける。また、温度センサ３４を上
ベースヨーク３の上面の中央付近に設ける。立ち上げ時
にはＡＣシートヒータ５とＤＣシートヒータ６とで加温
し、その後は、ＤＣシートヒータ６のみで定常的な温度
調整を行う。【効果】空気を介さずに加温するので熱効率が良くな
り、制御追従性も良くなる。熱はヒータから側方へ逃げ
るが、上方へは逃げないので、ロスが少なくなり、熱効
率が良くなる。下ベースヨークの下面にヒータを取り付
けないため、作業性を向上できる。ヒータ−温度センサ
間の熱伝達の遅れ時間が適当となり、頻繁なヒータのオ
ン・オフを回避できると共に、追従性の遅れも回避でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ＭＲＩ（Magnetic R
esonance Imaging）装置のマグネットアセンブリに関
し、さらに詳しくは、静磁場への温度の影響を好適に抑
制可能にしたＭＲＩ装置のマグネットアセンブリに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】ＭＲＩ装置における静磁場への温度の影
響を抑制するための従来技術は、例えば特開昭６３−４
３６４９号公報や特開昭６３−２７８３１０号公報に開
示されている。特開昭６３−４３６４９号公報に開示さ
れたＭＲＩ装置では、下ベースヨーク，柱ヨークおよび
上ベースヨークを一体的に覆うエンクロージャの内壁に
断熱材を貼り付けて周囲と熱的に遮断するとともに、ヨ
ークと断熱材の間に空気流通路を形成し、ファンで空気
を強制的に流通させ、且つ、その空気を温度調整用ヒー
タと温度センサとで温度調整している。特開昭６３−２
７８３１０号公報に開示されたＭＲＩ装置では、面状の
立上げ用ヒータを上ベースヨークの上面および下ベース
ヨークの下面に貼着し、ＭＲＩ装置の立上げ時は、この
立上げ用ヒータでヨークを加温し、立上げ後は立上げ用
ヒータの通電を停止し、上記特開昭６３−４３６４９号
公報に開示されたＭＲＩ装置と全く同様にヨークの周り
の空気を温度調整用ヒータと温度センサで温度調整して
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記いずれの従来技術
でも、ヨークを断熱材で囲み、ヨークと断熱材の間に空
気流通路を形成し、ファンで空気を強制的に流通させ、
且つ、その空気を温度調整用ヒータと温度センサとで温
度調整して、定常的な温度制御を行い、静磁場への温度
の影響を抑制している。しかし、空気を介してヨークを
加温するので、効率が悪い問題点がある。また、制御追
従性が悪い問題点がある。

【０００４】また、特開昭６３−２７８３１０号公報に
開示されたＭＲＩ装置では、面状の立上げ用ヒータを上
ベースヨークの上面および下ベースヨークの下面に貼着
している。しかし、上ベースヨークの上面にヒータを取
り付けると、熱が上に逃げるため、熱効率が悪い問題点
がある。また、下ベースヨークの下面にヒータを取り付
けるのは、作業性が悪い問題点がある。

【０００５】そこで、この発明の目的は、熱効率と制御
追従性と作業性とを向上させ、且つ、静磁場への温度の
影響を好適に抑制可能にしたＭＲＩ装置のマグネットア
センブリを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】第１の観点では、この発
明は、下永久磁石を上面に取り付けた下ベースヨーク
と、その下ベースヨークの端縁部から立設された柱ヨー
クと、その柱ヨークで支持されると共に上永久磁石を前
記下永久磁石に対向して下面に取り付けた上ベースヨー
クと、前記下永久磁石および前記上永久磁石の温度に関
連した温度を検出する温度センサ手段と、前記下永久磁
石および前記上永久磁石を加温するためのヒータ手段
と、前記温度センサ手段により検出した温度に基づいて
前記ヒータ手段を制御する温度制御手段とを備えてなる
ＭＲＩ装置のマグネットアセンブリにおいて、前記ヒー
タ手段を、前記上ベースヨークおよび前記下ベースヨー
クの側面に直接に又は気体でない熱伝達材を介して取り
付けたことを特徴とするＭＲＩ装置のマグネットアセン
ブリを提供する。

【０００７】第２の観点では、この発明は、上記構成の
ＭＲＩ装置のマグネットアセンブリにおいて、前記温度
センサ手段を前記上ベースヨークの上面の中央付近に設
置したことを特徴とするＭＲＩ装置のマグネットアセン
ブリを提供する。

【０００８】

【作用】上記第１の観点によるＭＲＩ装置のマグネット
アセンブリでは、ヒータ手段を、上ベースヨークおよび
下ベースヨークの側面に直接に又は気体でない熱伝達材
を介して取り付けている。このように空気を介さずに伝
熱によりヨークを加温するので、熱効率が良くなる。ま
た、制御追従性も良くなる。また、熱は側方へ逃げる
が、上方へは逃げないので、ロスが少なくなり、この点
でも熱効率が良くなる。さらに、下ベースヨークの下面
にヒータ手段を取り付けないため、作業性を向上でき
る。

【０００９】上記第２の観点によるＭＲＩ装置のマグネ
ットアセンブリでは、温度センサ手段を上ベースヨーク
の上面の中央付近に設けている。この場合、ヒータ手段
と温度センサ手段の間の距離が０．５ｍ〜１ｍ位になる
が、この距離であるとヒータ手段から温度センサ手段へ
の熱伝達の遅れ時間が適当となり、距離が短すぎる場合
に生じる頻繁なヒータ手段のオン・オフを回避できると
共に、距離が長すぎる場合に生じる追従性の遅れを回避
することが出来る。

【００１０】

【実施例】以下、図に示す実施例によりこの発明をさら
に詳細に説明する。なお、これによりこの発明が限定さ
れるものではない。図１は、この発明の一実施例のＭＲ
Ｉ装置のマグネットアセンブリ１００の磁気回路構成部
分の斜視図である。また、図２は、断面図である。１
は、８角柱形状の下ベースヨークであり、その対向する
２側面において柱ヨーク２ａ，２ｂで支持されている。
同じく８角柱形状の上ベースヨーク３も、前記柱ヨーク
２ａ，２ｂによりその対向する２側面において支持され
ている。前記下ベースヨーク１の上面には、下永久磁石
１１と整磁板１２とが取り付けられている。また、前記
上ベースヨーク３の下面には、前記下永久磁石１１と整
磁板１２とに対向するように、上永久磁石３１と整磁板
３２とが取り付けられている（図２参照）。

【００１１】４０は、下ベースヨーク１、柱ヨーク２
ａ，２ｂおよび上ベースヨーク３を隙間なく覆う断熱材
である（図１では一部のみ図示）。４１は、エンクロー
ジャである（図１では一部のみ図示）。断熱材４０は、
例えばバソテクト（イノアックコーポレーション製商品
名）を用いている。その他に、ポリイソシアヌレートフ
ォーム，難燃性ポリスチレンフォーム，難燃性ポリウレ
タンフォーム，硬質ウレタンフォームなどを用いてもよ
い。

【００１２】下ベースヨーク１の側面１ａには、１側面
おきにＡＣシートヒータ５とＤＣシートヒータ６とが上
下に並列して固定されている。固定は、固定用ベーク板
７をＡＣシートヒータ５およびＤＣシートヒータ６の上
から被せ、ボルト８で締め付けて行う。また、下ベース
ヨーク１の各側面１ａと、ＡＣシートヒータ５およびＤ
Ｃシートヒータ６との間には、熱伝達性の向上のため
に、シリコーングリスが充填されている。同様に、上ベ
ースヨーク３の側面３ａには、１側面おきにＡＣシート
ヒータ５とＤＣシートヒータ６とが上下に並列して固定
されている。固定は、固定用ベーク板７をＡＣシートヒ
ータ５およびＤＣシートヒータ６の上から被せ、ボルト
８で締め付けて行う。また、上ベースヨーク３の各側面
３ａと、ＡＣシートヒータ５およびＤＣシートヒータ６
との間には、熱伝達性の向上のために、シリコーングリ
スが充填されている。

【００１３】図３の（ａ）に、ＡＣシートヒータ５の平
面図を示す。ＡＣシートヒータ５は、ＡＣ２００Ｖ用
（１２０Ｗ）であり、立ち上げ用ヒータとして使われ
る。平面寸法は、２５ｍｍ×１５０ｍｍである。５１
は、給電線である。５２は、コネクタである。５３は、
ボルト穴である。図３の（ｂ）に、ＤＣシートヒータ６
の平面図を示す。ＤＣシートヒータ６は、ＤＣ４８Ｖ用
（３０Ｗ）であり、立ち上げ用ヒータとしても使われる
が、主に定常的な温度調整用ヒータとして使われる。平
面寸法は、５０ｍｍ×１５０ｍｍである。６１は、給電
線である。６２は、コネクタである。６３は、ボルト穴
である。

【００１４】図１に戻り、上ベースヨーク３の中央に
は、穴３３が設けられており、この穴３３に温度センサ
３４が挿入されている。挿入後はシリコングリスを充填
して密封する。３５は、温度センサ３４の信号線であ
る。

【００１５】前記給電線５１，６１および信号線３３
は、温度制御装置９に接続されている。図４に示すよう
に、温度制御回路９は、ＡＣシートヒータ５およびＤＣ
シートヒータ６への給電を調節する温度調節器９１と、
ＡＣシートヒータ５に給電するＡＣ電源９２と、ＤＣシ
ートヒータ６に給電するＤＣ電源９３と、目的上限温度
および目的下限温度を記憶しているメモリ９４とを具備
している。

【００１６】図５は、温度制御手順の説明図である。Ｍ
ＲＩ装置のマグネットアセンブリ１００の立ち上げの際
は、ＡＣシートヒータ５およびＤＣシートヒータ６の両
方に通電し、温度センサ３４で温度を検知し始める（区
間Ａ）。熱は、ＡＣシートヒータ５およびＤＣシートヒ
ータ６から下ベースヨーク１を介して下永久磁石１１に
伝達される。また、上ベースヨーク３を介して上永久磁
石３１に伝達される。温度調節器９１は、温度センサ３
４により目的上限温度（例えば３０℃）を検出したら、
ＡＣシートヒータ５およびＤＣシートヒータ６への通電
をオフする（区間Ｂ）。次に、温度調節器９１は、温度
センサ３４により目的下限温度（例えば３０℃−Δｔ）
を検出したら、ＤＣシートヒータ６にのみ通電する（区
間Ｃ）。次に、温度調節器９１は、温度センサ３４によ
り目的上限温度を検出したら、ＤＣシートヒータ６への
通電をオフする（区間Ｄ）。以下、同様にＤＣシートヒ
ータ６への通電をオン・オフ制御する（区間Ｅ，…）。

【００１７】以上のＭＲＩ装置のマグネットアセンブリ
１００によれば、次の効果が得られる。 (1) 空気を介さずに上永久磁石３１および下永久磁石１
１を加温するから、熱効率が良くなる。また、制御追従
性も良くなる。 (2) ＡＣシートヒータ５およびＤＣシートヒータ６を下
ベースヨーク１および上ベースヨーク３の側面に取り付
けたから、ロスの大きい上方への熱の逃げがなくなり、
熱効率が良くなる。 (3) 下ベースヨーク１の下面にヒータを取り付けないた
め、作業性を向上できる。 (4) 立ち上げ時には、発熱量の大きいＡＣシートヒータ
５を併用するので、立ち上げ時間を短縮できる。例え
ば、室温状態（約２０℃）から目的上限温度（３０℃）
まで立ち上げるのに、従来のＭＲＩ装置のマグネットア
センブリでは２４時間以上を要していたが、このＭＲＩ
装置のマグネットアセンブリ１００によれば約１２時間
以下で済む。 (5) 温度制御特性のよいＤＣシートヒータ６により定常
的な温度調整を行うので、制御追従性が良い。 (6) 温度センサ３４を上ベースヨーク３の上面の中央付
近に設けているため、伝熱の時間遅れが適当となり、温
度制御間隔（図５のＳ）が適正になる。すなわち、制御
追従性が必要以上に敏感になったり，鈍感になるのを防
止できる。 (7) 下ベースヨーク１および上ベースヨーク３をＡＣシ
ートヒータ５およびＤＣシートヒータ６ごと断熱材４１
で隙間なく覆っているので、空気の対流による上下の温
度差の発生を防止できる。さらに、下ベースヨーク１お
よび上ベースヨーク３に密着して断熱材４を装着できる
から下ベースヨーク１および上ベースヨーク３を覆うエ
ンクロージャ４１を薄型化できる。 (8) 固定用ベーク板７を用いてＡＣシートヒータ５およ
びＤＣシートヒータ６を下ベースヨーク１および上ベー
スヨーク３に完全に密着させるので、熱伝達効率が良
い。

【００１８】

【発明の効果】この発明のＭＲＩ装置のマグネットアセ
ンブリによれば、空気を介さずに伝熱によりヨークを加
温するので、熱効率が良くなる。また、制御追従性も良
くなる。また、熱は側方へ逃げるが、上方へは逃げない
ので、ロスが少なくなり、熱効率が良くなる。また、下
ベースヨークの下面にヒータ手段を取り付けないため、
作業性を向上できる。さらに、ヒータ手段から温度セン
サ手段への熱伝達の遅れ時間が適当となり、距離が短す
ぎる場合に生じる頻繁なヒータ手段のオン・オフを回避
できると共に、距離が長すぎる場合に生じる追従性の遅
れを回避することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例のＭＲＩ装置のマグネット
アセンブリの磁気回路構成部分の斜視図である。

【図２】図１のＭＲＩ装置のマグネットアセンブリの中
央断面図である。

【図３】（ａ）は、ＡＣシートヒータの平面図である。
（ｂ）は、ＤＣシートヒータの平面図である。

【図４】図１中の温度制御回路の構成図である。

【図５】温度制御手順を示す説明図である。

【符号の説明】

１００ＭＲＩ装置のマグネットアセン
ブリ１下ベースヨーク１１下永久磁石１２整磁板２ａ，２ｂ柱ヨーク３上ベースヨーク３１下永久磁石３２整磁板３３穴３４温度センサ４０断熱材４１エンクロージャ５ＡＣシートヒータ６ＤＣシートヒータ７固定用ベーク板９温度制御回路９１温度調節器９２ＡＣ電源９３ＤＣ電源９４メモリ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者中村直樹東京都日野市旭が丘４丁目７番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】下永久磁石を上面に取り付けた下ベース
ヨークと、その下ベースヨークの端縁部から立設された
柱ヨークと、その柱ヨークで支持されると共に上永久磁
石を前記下永久磁石に対向して下面に取り付けた上ベー
スヨークと、前記下永久磁石および前記上永久磁石の温
度に関連した温度を検出する温度センサ手段と、前記下
永久磁石および前記上永久磁石を加温するためのヒータ
手段と、前記温度センサ手段により検出した温度に基づ
いて前記ヒータ手段を制御する温度制御手段とを備えて
なるＭＲＩ装置のマグネットアセンブリにおいて、前記ヒータ手段を、前記上ベースヨークおよび前記下ベ
ースヨークの側面に直接に又は気体でない熱伝達材を介
して取り付けたことを特徴とするＭＲＩ装置のマグネッ
トアセンブリ。
【請求項２】請求項１に記載のＭＲＩ装置のマグネッ
トアセンブリにおいて、前記温度センサ手段を前記上ベ
ースヨークの上面の中央付近に設置したことを特徴とす
るＭＲＩ装置のマグネットアセンブリ。