JPH06343616A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置

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JPH06343616A
JPH06343616A JP5137576A JP13757693A JPH06343616A JP H06343616 A JPH06343616 A JP H06343616A JP 5137576 A JP5137576 A JP 5137576A JP 13757693 A JP13757693 A JP 13757693A JP H06343616 A JPH06343616 A JP H06343616A
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Hitoshi Yoshino
仁志 吉野
Motonari Nasuhara
基成 南須原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静磁場発生に永久磁石が用いられた磁気共鳴
イメージング装置において、静磁場発生装置の温度安定
性を向上させ、ぼけ、歪みなどのない良好な磁気共鳴イ
メージング画像を得る。 【構成】 静磁場発生装置10の周囲を覆う第一の断熱
材111と、この第一の断熱材の外側面に設けられたヒ
ータ112と、このヒータ112の外側面を覆う第二の
断熱材113と、所定箇所に設けられた温度センサ11
8,120の検出温度に応じてヒータ112への電流又
は電圧を制御して静磁場発生装置10の温度を一定に保
持させる制御手段とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静磁場発生装置の断熱
を行った磁気共鳴イメージング装置に係り、特に磁気共
鳴イメージング装置設置室(撮影室)が温度変化しても
静磁場発生装置の温度を一定に保つことができる磁気共
鳴イメージング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、磁気共鳴イメージング装置の全
体構成を示すブロック図である。この磁気共鳴イメージ
ング装置は、磁気共鳴(NMR)現象を利用して被検体
1の断層画像を得るもので、そのために、必要な充分大
きなボア径をもった静磁場発生装置10と、中央処理装
置(以下、CPUという)11と、シーケンサ12と、
送信系13と、傾斜磁場系14と、受信系15と信号処
理系16とからなる。
【0003】前記静磁場発生装置10は、被検体1の周
りにその体軸方向又は体軸と直角方向に均一な磁束を発
生するもので、前記被検体1の周りのある広がりをもっ
た空間に永久磁石方式又は常電導方式あるいは超電導方
式の磁場発生手段が配置されている。前記シーケンサ1
2は、CPU11の制御で動作し、被検体1の断層画像
のデータ収集に必要な種々の命令を送信系13及び傾斜
磁場系14並びに受信系15に送るものである。
【0004】前記送信系13は、高周波発信器17と変
調器18と高周波増幅器19と送信側高周波コイル20
aとからなり、前記高周波発信器17から出力された高
周波パルスをシーケンサ12の命令に従って変調器18
で振幅変調し、この振幅変調された高周波パルスを高周
波増幅器19で増幅した後に被検体1に近接して配置さ
れた高周波コイル20aに供給することにより、電磁波
が前記被検体1に照射されるようになっている。
【0005】前記傾斜磁場系14はX,Y,Zの三方向
に巻かれた傾斜磁場コイル21とそれぞれのコイル21
を駆動する傾斜磁場電源22とからなり、前記シーケン
サ12からの命令に従ってそれぞれのコイル21の傾斜
磁場電源22を駆動することにより、X,Y,Zの三方
向の傾斜磁場Gx,Gy,Gzを被検体1に印加するよ
うになっている。この傾斜磁場の加え方により、被検体
1に対するスライス面を設定することができる。
【0006】前記受信系15は、受信側高周波コイル2
0bと増幅器23と直交位相検波器24とA/D変換器
25とからなり、前記送信側の高周波コイル20aから
照射された電磁波による被検体1の応答の電磁波(NM
R信号)は被検体1に近接して配置された高周波コイル
20bで検出され、増幅器23及び直交位相検波器24
を介してA/D変換器25に入力してデジタル量に変換
され、更にシーケンサ12からの命令によるタイミング
で直交位相検波器24によりサンプリングされた二系列
の収集データとされ、その信号が信号処理系16に送ら
れるようになっている。
【0007】前記信号処理系16は、CPU11と磁気
ディスク26及び磁気テープ27などの記録装置とCR
Tなどのディスプレイ28とからなり、前記CPU11
でフーリエ変換、補正係数計算値像再構成などの処理を
行い、任意断面の信号強度分布あるいは複数の信号に適
当な演算を行って得られた分布を画像化してディスプレ
イ28に表示するようになっている。
【0008】なお、図1において、送信側及び受信側の
高周波コイル20a,20bと傾斜磁場コイル21は、
被検体1の周りの空間に配置された静磁場発生装置10
の磁場空間内に配置されているこのような磁気共鳴イメ
ージング装置において、その静磁場発生に永久磁石を用
いた永久磁石方式の静磁場発生装置10の一般例を図6
及び図7に示す。すなわち、一対の継鉄41a,41b
で永久磁石42a,42b及び磁極片43a,43bを
各々支持し、継鉄41a,41bを4本のカラム47a
〜47dで所定の距離だけ隔てて対向保持して構成され
ている。
【0009】このような静磁場発生装置10において、
永久磁石42aと42bとは互いに極性を異ならせてお
り、磁気回路は永久磁石42a→磁極片43a→磁極片
43b→永久磁石42b→継鉄41b→カラム47a〜
47d→継鉄41a→永久磁石42aで形成される。
【0010】これらの構成部品のうち、磁極片43a,
43bは被検体1(図5参照)が入る空間44、すなわ
ち磁極片43a,43bの間の中央部分の磁場均一度を
より均一にするためにある。被検体1が入り得る有効ギ
ャップは、磁極片43a,43bの突端部46,46間
距離となる。この空間の中には、被検体1の他、イメー
ジングに必要な傾斜磁場コイル45、RF照射コイル、
RF受信コイル(図示せず)が配置されている。
【0011】この静磁場発生装置10は、永久磁石を用
いているため周囲温度の変化により磁場強度が変化する
問題点がある。一般的にその温度係数は−1000pp
m/℃、すなわち、温度が1℃上がると静磁場強度が1
000ppm弱くなる。核磁気共鳴イメージング装置で
は、静磁場に傾斜磁場を加えて位置を磁場の大きさに対
応させ、位置に応じた共鳴周波数を発生させる。この周
波数をもつ核磁気共鳴(NMR)信号を検出し、位置の
特定を行う。しかるに、静磁場の強度が温度の影響を受
けて変化すると、結局位置の特定に誤差を含むことにな
る。この位置ずれは、画像上に歪、ぼけを発生させる要
因になる。
【0012】画像上に問題を生じさせない磁場強度の変
化限度は、一般には5ppm/撮影時間、である。この
基準によると、撮影時間内に5/1000℃以内に温度
変化を抑える必要がある。その方法の1つとして発明者
らは、特願昭61−185277号にあるように静磁場
発生装置10(磁気回路)の周囲を断熱材で覆い、内部
にヒータを設け、ヒータへの電流を制御して静磁場発生
装置10の温度を一定に保つ制御方法を提案している。
このような断熱部を用いて静磁場発生装置10の温度を
一定に保持制御する構成を図8,図9に示す。
【0013】図8は、図6に示す静磁場発生装置10に
前記断熱部を取り付けた状態を、その右半分を省略して
示す。図9は図8のY−Z面から見た静磁場発生装置1
0下側部分の断面図である。断熱部60は、図示するよ
うに外側から断熱材56、アルミュウム板58、ヒータ
59の順に構成され、空気層61を挟んで静磁場発生装
置10に対向する。温度センサ(図示せず)は、静磁場
発生装置10の温度が検出可能の位置に設けられ、ヒー
タ59への電流を制御して静磁場発生装置10の温度を
一定に保持する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
技術は、空気層61の対流について配慮されていなかっ
た。すなわち、空気層61は対流がない場合に良好な断
熱材となり得るが、対流がある場合には熱伝達しやすい
ものとなる。したがって従来の断熱構造では、ヒータ5
9の熱が直接静磁場発生装置10に伝わるために生ずる
静磁場発生装置10の局部的温度上昇によって温度むら
が生じやすかった。
【0015】また制御方式は、上記のように温度時定数
の長い静磁場発生装置10の温度を検出して制御するも
のであった。しかしこの制御方式では、時定数が長いた
めに長時間の熱履歴で現在の温度が決定されることとな
り、温度センサで現在の静磁場発生装置10の温度を検
出してヒータ59の発熱量を制御しても静磁場発生装置
10の温度はそのヒータ59の発熱に追従しない。した
がってこの制御方式では、近年の高機能化(最近の磁気
共鳴イメ−ジング装置では高機能撮像法が行われれお
り、磁場強度変化の許容値が一層厳しいものになってき
ている)に伴う温度安定性向上を図るには困難な構造に
なってきている。
【0016】また従来技術では、図9から分かるように
磁極片43(43a,43b)付近の断熱構造は断熱材
56を挿入するだけでヒータ59は設けられてなく、こ
のため傾斜磁場コイル(図示せず)の発熱が問題となっ
た。すなわち、装置の不使用時には磁極片43付近から
の放熱は大きく、また、使用時には断熱部外側に配置さ
れた傾斜磁場コイルの発熱で磁極片43付近は温められ
る。したがって、使用時と非使用時では静磁場発生装置
10の温度が相違、すなわち温度変化しているというこ
とであり、これは、特に最近の高速化による傾斜磁場コ
イルの発熱量の増大を鑑みると大きな問題となった。
【0017】本発明の目的は、装置設置場所(撮影室な
ど)の温度が変化しても静磁場発生装置の温度を一定に
保つことのできる磁気共鳴イメージング装置を提供する
ことにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、静磁場発生装置の周囲を覆う第一の断熱材
と、この第一の断熱材の外側面に設けられたヒータと、
このヒータの外側面を覆う第二の断熱材と、所定箇所に
設けられた温度センサの検出温度に応じて前記ヒータへ
の電流又は電圧を制御して前記静磁場発生装置の温度を
一定に保持させる制御手段とを備えたものである(請求
項1)。
【0019】また、静磁場発生装置の周囲を覆う第一の
断熱材と、この第一の断熱材の外側面に第一の断熱材と
略同一の表面積を有して覆い形成された非磁性で高熱伝
導性の均熱材と、この均熱材の外側面又は内側面に設け
られたヒータと、このヒータの外側面を覆う第二の断熱
材と、所定箇所に設けられた温度センサの検出温度に応
じて前記ヒータへの電流又は電圧を制御して前記静磁場
発生装置の温度を一定に保持させる制御手段とを備えた
ものである(請求項2)。更に、静磁場発生装置の開口
部は、RFシールドが前記均熱材として兼用されるもの
である(請求項3)。
【0020】また、前記制御手段は、前記ヒータの温度
を検出する1つ以上の温度センサ、制御回路及び電源を
備えて構成され、前記センサの検出温度に応じて前記ヒ
ータの温度を一定に制御し、前記静磁場発生装置の温度
を一定に保持させるものであり(請求項4)、あるい
は、少なくとも前記第二の断熱材の外方の温度を検出す
る1個以上の第一の温度センサ、前記ヒータの温度を検
出する第二の温度センサ、制御回路及び電源を備えて構
成され、前記第二の温度センサで前記ヒータの温度をあ
る設定値になるように制御し、かつ前記第一のセンサと
で前記設定値を制御するするものである(請求項5)。
【0021】
【作用】請求項1に記載の発明において、断熱,保温は
第一の断熱材とヒータと第二の断熱材より行われてい
る。この場合、第一の断熱材は直接静磁場発生装置にヒ
ータ発生熱が伝導して局部的に温度上昇することを防ぐ
作用と、ヒータの温度を所望値になるように制御した場
合に生ずるヒータの温度リップルが直接静磁場発生装置
に伝達することを防止する作用をする。すなわち、ヒー
タの温度を所望温度±0.1℃でコントロールした場
合、第一の断熱材によって例えば所望温度±0.01℃
以下になる。第二の断熱材はヒータの発熱量を低減する
作用をする。すなわち、ヒータの熱が外部空気に放出さ
れるのを防ぐため、静磁場発生装置に対する発熱(保
温)効率を向上させる。
【0022】請求項2に記載の発明においては、第一,
第二の断熱材の間に非磁性で高熱伝導性の均熱材(例え
ばアルミニュウム材)及びヒータを介在させることで断
熱,保温を行っている。この場合、第一,第二の断熱材
の作用は前述と同様である。また、高熱伝導性の均熱材
は、ヒータの熱を第一,第二の断熱材の間で均等に拡散
させ、ヒータ面積が小さくとも広い面積にヒータがある
のと同様の作用をする。すなわち、温度分布のむらを生
じにくくする。
【0023】請求項3に記載の発明においては、静磁場
発生装置の開口部につき、RFシールドが均熱材に兼用
されている。すなわち、静磁場発生装置開口部には傾斜
磁場コイルで作るパルス状磁場のため生ずる渦電流のた
め電気抵抗が低いものは使用できない。一般には電気抵
抗の高いものは熱伝導率は低いため前記高熱伝導性の均
熱材(例えばアルミニュウム材)は使用できない。しか
し、一般的に用いられているRFシールドは銅箔又は銅
網であるため、これを高熱伝導性の均熱材として兼用し
たもので、温度分布のむらを生じにくくする作用は上述
発明と同一である。
【0024】請求項4に記載の温度センサはヒータの温
度を制御回路へフィードバックし、ヒータ温度を一定に
する作用をする。 請求項5に記載の2箇所の温度セン
サは、ヒータの温度を検出する温度センサでヒータの温
度をある設定値になるように制御し、装置設置場所(撮
影室)の温度を検出する温度センサで前記設定値を制御
する作用をする。これは、外気温によって放熱量が変化
するため、外気温に応じてヒータの温度設定値を変化さ
せなければならないためである。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明による磁気共鳴イメージング装置
の一実施例の要部を一部切断して示す図で、断熱,保温
された静磁場発生装置全体構成を図8のX−Z面から見
た図で、中央より右半分と左側の一部を切断して示し
た。
【0026】この図1において、10は静磁場発生装置
(全体)を示すもので、この部分は従来の磁気共鳴イメ
ージング装置の場合と同様に構成されている。すなわ
ち、一対の永久磁石101が開口部側に磁極片105を
有し、磁極片105間に被検体が入り得る空隙Aを形成
して上下に対向配置されている。これらの永久磁石10
1は、前記空隙A内に静磁場を発生させるためのもの
で、例えば、形状が円盤状に形成されており、それぞ
れ、上下の継鉄102によって支持されている。これら
の継鉄102は、上下の永久磁石101,磁極片105
対を所定の間隔をあけて対向配置すると共に、カラム1
03とで磁路形成させるためのものである。磁気回路の
動作原理については従来技術において説明したのでここ
では省略する。
【0027】本発明における静磁場発生装置10の断
熱,保温構造は以下の通りである。すなわち、静磁場発
生装置10の周囲には、静磁場発生装置10表面相互間
において空気の対流が起こらない程度に小さな空隙11
6をおいて断熱部110(110a,110b)が覆い
形成されている。
【0028】断熱部110aは、発泡樹脂(例えばメラ
ミン樹脂、発泡スチロール、ウレタンフォーム)などの
低熱伝導率を有する断熱材からなる第一の断熱材111
と、この第一の断熱材111の前記空隙116とは反対
側に位置し第一の断熱材111と略同面積で第一の断熱
材111に接着されたアルミニウム板114と、このア
ルミニウム板114の前記空隙116とは反対側に接着
された面状ヒータ112と、前記アルミニウム板114
又は面状ヒータ112に接着された第二の断熱材113
(第一の断熱材111と同様の材質からなる)とで構成
されている。
【0029】静磁場発生装置10の開口部側の断熱部1
10bは、前記アルミニウム板114が渦電流発生の問
題などから使用できない。したがって、その代わりに磁
気共鳴イメージング装置において受信コイルのS/N向
上などのため用いられる銅箔又は銅網で開口部を覆うよ
うに形成したRFシールド117を利用し、それに面状
ヒータ112を取り付けている。その他は断熱部110
aと同様に構成されている。なお、図示例では、静磁場
発生装置10の全周囲が断熱部110a又は110bの
構造ではないので、静磁場発生装置10の全周囲の断熱
構造の詳細を以下に述べておく。すなわち、図中のイ〜
ロ、ハ〜ニ及びホ〜ヘは各々上記断熱部110aの構造
であり、チ〜リは上記断熱部110bの構造である。ま
た、ロ〜ハ及びニ〜ホは各々第一の断熱材111とアル
ミニウム板114と第二の断熱材113との断熱構造で
あり、ヘ〜トは第一の断熱材111と第二の断熱材11
3との断熱構造であり、ト〜チは第一の断熱材111と
RFシールド117と第二の断熱材113との断熱構造
である。
【0030】ここで、前記アルミニウム板114,RF
シールド117と面状ヒータ112との積層順位は上述
例の逆でもよい。
【0031】断熱部110の静磁場発生装置10への固
定方法の一例を図2を参照して説明する。図示するよう
に、静磁場発生装置10側にねじ軸、その反対側にねじ
穴を有するスタッドボルト121の前記ねじ軸側を静磁
場発生装置10に固定し、第一の断熱材111に穿設さ
れたスタッドボルト121よりおおきな穴を介し、スタ
ッドボルト121のねじ穴側にてアルミニウム板114
をねじ止めすることにより、断熱部110を静磁場発生
装置10に固定している。なお、断熱材113には、ス
タッドボルト121のねじ穴に螺入されるねじ122の
頭部より大きな穴を明けられ、前記ねじ止めを可能にさ
れている。
【0032】また、温度制御をするために用いる高精度
のサーミスタを用いてなる温度センサは、少なくとも1
つの面状ヒータ112に対し2箇所設けられ、その2箇
所の検出温度で1つの面状ヒータ112を制御する。こ
こでは、面状ヒータ112に接触して固定された第一の
温度センサ118(又は静磁場発生装置10に接触して
固定された第一の温度センサ119)と、第二の断熱材
113の外側で撮影室(磁気共鳴イメージング装置設置
室)の空気の温度を検出する第二の温度センサ120と
を備えている。
【0033】図3に前記面状ヒータ112の制御回路の
一例を示す。これは、2箇所の温度を検出して面状ヒー
タ112の温度を一定に保つことで静磁場発生装置10
の温度を安定(一定に保持)にする制御回路で、面状ヒ
ータ112の温度を検出する第一の温度センサ118で
面状ヒータ112の温度をある設定値になるように制御
し、撮影室の温度を検出する第二の温度センサ120で
その設定温度を制御するものである。その目的は、面状
ヒータ112の放熱量は外気温でが変化するため外気温
に応じてその設定値を変化させなければならないためで
ある。
【0034】このような制御回路の詳細を以下に述べ
る。図3において、ブリッジ回路130は基準抵抗13
1,132と第一の温度センサ118とで、ブリッジ回
路140は基準抵抗141,142と第二の温度センサ
120とで構成されている。第一の温度センサ118が
面状ヒータ112の温度を検出し、第二の温度センサ1
20が撮影室の温度を検出するセンサである。温度セン
サ118,120は温度で抵抗値が変化するため、ブリ
ッジ回路130,140に組み込むことができる。
【0035】また、基準電圧135がこのブリッジ回路
130,140の電源となり、面状ヒータ112の目標
設定温度に相当する温度センサ118の抵抗値と基準抵
抗132の抵抗値とを同一にしておけば電圧V1とV2は同
一になり、差動増幅器136aの出力はゼロになる。換
言すれば、第一の温度センサ118が目標設定温度の抵
抗値の時、面状ヒータ112は発熱しない。ここで、差
動増幅器136a,136bは電圧V1<V2のとき正電圧
を出力する。したがって、第一の温度センサ118の温
度が低下すると第一の温度センサ118の抵抗値が上が
り、V3は正の出力電圧となり、面状ヒータ112が発熱
する。
【0036】同様に前記目標設定温度のときの撮影室の
温度における第二の温度センサ120の抵抗値とブリッ
ジ回路140の基準抵抗142の抵抗値を同一にしてお
けば、その時の差動増幅器136bの出力V4はゼロにな
る。その時の面状ヒータ112への印加電圧は図4のグ
ラフの実線に示すようになる。この状態から撮影室の温
度が上昇すると差動増幅器136bの出力が負のある電
圧になり電圧V3と足されるため、図4のグラフの点線に
示すようになるもので、温度設定値を室温(撮影室の温
度)によって変化させることができる。なお、141は
面状ヒータ112への印加電圧(決定値)を与える増幅
器である。
【0037】ここで、前記面状ヒータ112は、静磁場
発生装置10(磁気回路)全体に分布させることがよい
ので数多く必要になるが、それを制御する第一の温度セ
ンサ118と第二の温度センサ120は、その面状ヒー
タ112毎に一対設け、一対の温度センサ118,12
0で1つの面状ヒータ112を制御するようにしてもよ
く、あるいは一対の温度センサ118,120で複数の
面状ヒータ112を制御するようにしてもよい。また、
第一の温度センサ118、第二の温度センサ120共1
つとは限らず、図3のブリッジ回路130,140の温
度センサ位置に並列に温度センサ118,120を各々
複数接続するようにしてもよい。この場合、例えば第二
の温度センサ120を複数使用し、そのセンサ配設位置
を異ならせると、各センサ配設位置における撮影室の空
気温度の平均値で制御されることになる。
【0038】上述本発明装置によれば、第一の断熱材1
11により直接静磁場発生装置10(磁気回路)にヒー
タ発生熱が伝導して局部的に温度上昇することが防止さ
れ、また、面状ヒータ112の温度を所望値になるよう
に制御した場合に生ずる面状ヒータ112の温度リップ
ルが直接静磁場発生装置10に伝達することが防止され
る。そして、第二の断熱材により面状ヒータ112の発
生熱が外部空気に放出されるのが防止され、静磁場発生
装置10に対する発熱(保温)効率が向上し、静磁場発
生装置10の温度を一定に保持させることができる。
【0039】また、第一,第二の断熱材111,113
間に非磁性で高熱伝導性の均熱材であるアルミニュウム
板114を面状ヒータ112と共に介在させたので、面
状ヒータ112の熱を第一,第二の断熱材111,11
3間で均等に拡散させ得、ヒータ容量が小さくとも静磁
場発生装置10の温度を一定に保持させることができる
などの効果がある。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、時
定数の短いヒータを一定になるように制御しているので
制御精度が向上し、また、ヒータの熱が直接静磁場発生
装置を加熱しないため温度分布のむらが生じにくくなり
静磁場発生装置の温度を一定に保つことができ、これら
によって、ぼけ、歪みのない良好な磁気共鳴イメージン
グ画像を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施例の要部を一部切断して示
す図である。
【図2】図1中の断熱部の静磁場発生装置への固定方法
の一例を説明するための断面図である。
【図3】図1中の面状ヒータの制御回路の一例を示す図
である。
【図4】同上面状ヒータの温度に対する面状ヒータ印加
電圧の関係を示すグラフである。
【図5】静磁場発生に永久磁石が用いられた静磁場発生
装置を備えた磁気共鳴イメージング装置の全体構成を示
すブロック図である。
【図6】静磁場発生に永久磁石が用いられた静磁場発生
装置の斜視図である。
【図7】同じく断面図である。
【図8】従来装置の要部を一部切断して示す斜視図であ
る。
【図9】同じく断面図である。
【符号の説明】
10 静磁場発生に永久磁石が用いられた静磁場発生
装置(磁気回路) 101 永久磁石 111 第一の断熱材 112 面状ヒータ 113 第二の断熱材 114 アルミニウム板(均熱材) 116 空隙 117 RFシールド 118 第一の温度センサ 120 第二の温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 8203−2G G01R 33/22 S

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁場発生に永久磁石が用いられた静磁
    場発生装置を備えた磁気共鳴イメージング装置におい
    て、前記静磁場発生装置の周囲を覆う第一の断熱材と、
    この第一の断熱材の外側面に設けられたヒータと、この
    ヒータの外側面を覆う第二の断熱材と、所定箇所に設け
    られた温度センサの検出温度に応じて前記ヒータへの電
    流又は電圧を制御して前記静磁場発生装置の温度を一定
    に保持させる制御手段とを具備することを特徴とする磁
    気共鳴イメージング装置。
  2. 【請求項2】 静磁場発生に永久磁石が用いられた静磁
    場発生装置を備えた磁気共鳴イメージング装置におい
    て、前記静磁場発生装置の周囲を覆う第一の断熱材と、
    この第一の断熱材の外側面に第一の断熱材と略同一の表
    面積を有して覆い形成された非磁性で高熱伝導性の均熱
    材と、この均熱材の外側面又は内側面に設けられたヒー
    タと、このヒータの外側面を覆う第二の断熱材と、所定
    箇所に設けられた温度センサの検出温度に応じて前記ヒ
    ータへの電流又は電圧を制御して前記静磁場発生装置の
    温度を一定に保持させる制御手段とを具備することを特
    徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 【請求項3】 前記静磁場発生装置の開口部は、RFシ
    ールドが前記均熱材として兼用されることを特徴とする
    請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記ヒータの温度を検
    出する1つ以上の温度センサ、制御回路及び電源を備え
    て構成され、前記センサの検出温度に応じて前記ヒータ
    の温度を一定に制御し、前記静磁場発生装置の温度を一
    定に保持させることを特徴とする請求項1、2又は3の
    いずれかに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、少なくとも前記第二の
    断熱材の外方の温度を検出する1つ以上の第一の温度セ
    ンサ、前記ヒータの温度を検出する第二の温度センサ、
    制御回路及び電源を備えて構成され、前記第二の温度セ
    ンサで前記ヒータの温度をある設定値になるように制御
    し、かつ前記第一のセンサとで前記設定値を制御するこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3のいずれかに記載の
    磁気共鳴イメージング装置。
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