JP4592975B2 - 磁場安定化装置、磁気共鳴画像診断装置、および磁場安定化方法 - Google Patents

磁場安定化装置、磁気共鳴画像診断装置、および磁場安定化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、一対の永久磁石に挟まれる空間に発生した均一な磁場空間を安定化させる磁場安定化装置、磁気共鳴画像診断装置、および磁場安定化方法に関し、特に、永久磁石の温度変化の影響を極小化し、安定した磁場強度を得ることができる磁場安定化装置、磁気共鳴画像診断装置、および磁場安定化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、磁気共鳴画像診断装置(MRI装置)が、人体断層像を合成する装置として注目されており、このMRI装置では、人体の各細胞に含まれる水素原子核(プロトン)の磁気性を利用するため、強く、均一で、安定した磁場を形成する必要がある。
【0003】
このため、従来のMRI装置では、超電導磁石を用いて主磁場を発生していたが、かかる超電導磁石を用いる場合には液体ヘリウムの充填が必要となるので、最近では、主磁場発生装置として永久磁石を用いたMRI装置が普及しつつある。永久磁石を用いたMRI装置は、開放性に優れ、また、超電導磁石のように液体ヘリウムの充填を必要としない。
【0004】
その反面、永久磁石は、その磁場強度がその磁石本体の温度に敏感に反応し、環境温度に応じて磁場強度が変動することから、永久磁石の本体またはその近傍に温度センサとヒータを設け、温度センサのセンサ値に基づいて永久磁石の温度が安定化するようヒータを制御することが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、温度センサが検知したセンサ値に基づいてヒータ制御をおこなったとしても、必ずしも安定した磁場強度を得ることができるわけではない。具体的には、MRI装置で使用する永久磁石は数トンに及び、大きな容量および熱容量を有するため、この永久磁石の部分的な温度を取得したとしても、この温度が永久磁石全体の平均温度と一致することは稀である。したがって取得された部分的な温度は正確に磁場強度を反映していない。
【0006】
特に、MRI装置では、永久磁石の温度を一定にすることを目的とするのではなく、安定した磁場強度を得ることをその目的としているのであるから、温度センサのセンサ値に基づいてヒータを制御していたのでは、大容量、大熱容量のゆえに磁場強度を安定させるまでに時間遅れが生ずることになる。
【0007】
これらのことから、永久磁石の温度変化の影響を極小化し、安定した磁場強度を得ることができる磁場安定化装置をいかに実現するかが重要な課題となっている。
【0008】
この発明は、上述した従来技術による課題を解決するためになされたものであり、永久磁石の温度変化の影響を極小化し、安定した磁場強度を得ることができる磁場安定化装置、磁気共鳴画像診断装置、および磁場安定化方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、第1の観点の発明に係る磁場安定化装置は、一対の永久磁石に挟まれる空間に発生した均一な磁場空間を安定化させる磁場安定化装置であって、前記一対の永久磁石により発生した均一な磁場内の核磁気共鳴の周波数を測定する周波数測定手段と、前記周波数測定手段により測定された周波数に基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御する温度制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
この第1の観点の発明によれば、一対の永久磁石により発生した均一な磁場内の核磁気共鳴の周波数を測定し、測定した周波数に基づいて一対の永久磁石の温度を制御することとしたので、磁場強度が一定になるように温度を柔軟かつ適正に制御し、もって安定した磁場空間を維持することができる。
【0011】
また、第2の観点の発明に係る磁場安定化装置は、前記周波数測定手段として、前記均一な磁場内に配置された小型ファントムに巻かれたコイルにより核磁気共鳴の周波数を測定することを特徴とする。
【0012】
この第2の観点の発明によれば、均一な磁場内に配置された小型ファントムに巻かれたコイルにより核磁気共鳴の周波数を測定することとしたので、常時核磁気共鳴の周波数を効率良く測定することができる。
【0013】
また、第3の観点の発明に係る磁場安定化装置は、前記周波数測定手段として、前記均一な磁場内に配置された人体の断層画像取得前に行われる調整手段を用いて核磁気共鳴の周波数を測定することを特徴とする。
【0014】
この第3の観点の発明によれば、均一な磁場内に配置された人体の断層画像取得前に行われる調整手段を用いて核磁気共鳴の周波数を測定することとしたので、検査前の調整において取得するデータを利用できる。
【0015】
また、第4の観点の発明に係る磁場安定化装置は、前記温度制御手段として、前記一対の永久磁石を加熱するヒータと、前記周波数測定手段により測定された周波数に基づいて前記ヒータを制御するヒータ制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
この第4の観点の発明によれば、測定された周波数に基づいて一対の永久磁石を加熱するヒータを制御するよう構成したので、ヒータを用いて磁場強度が一定になるように温度制御することができる。
【0017】
また、第5の観点の発明に係る磁場安定化装置は、前記一対の永久磁石の温度を測定する温度測定手段をさらに備え、前記温度制御手段として、前記周波数測定手段により測定された周波数並びに前記温度測定手段により測定された温度に基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御することを特徴とする。
【0018】
この第5の観点の発明によれば、周波数測定手段により測定された周波数並びに一対の永久磁石の温度の測定結果に基づいて一対の永久磁石の温度を制御することとしたので、永久磁石の温度を加味したうえで、磁場強度が一定になるように温度制御することができる。
【0019】
また、第6の観点の発明に係る磁場安定化装置は、前記温度制御手段として、前記周波数測定手段により測定された周波数を記憶する周波数記憶手段と、前記周波数測定手段により測定された最新の周波数および前記周波数記憶手段に記憶された過去の周波数の差分からデューティ比を算定するデューティ比算定手段とを備え、前記デューティ比算定手段により算定されたデューティ比に基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御することを特徴とする。
【0020】
この第6の観点の発明によれば、測定された周波数を記憶しておき、測定された最新の周波数および記憶した過去の周波数の差分からデューティ比を算定し、算定したデューティ比に基づいて一対の永久磁石の温度を制御することとしたので、デューティ比を用いて磁場強度が一定になるように温度制御することができる。
【0021】
また、第7の観点の発明に係る磁場安定化装置は、前記周波数測定手段により測定された周波数の変動特性を蓄積するデータベースをさらに備え、前記温度制御手段として、前記データベースに蓄積した変動データに基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御することを特徴とする。
【0022】
この第7の観点の発明によれば、測定された周波数の変動特性をデータベースに蓄積し、このデータベースに蓄積した変動データに基づいて一対の永久磁石の温度を制御することとしたので、永久磁石の温度をフィードフォワード制御することができる。
【0023】
また、第8の観点の発明に係る磁場安定化装置は、前記データベースとして、前記周波数測定手段により測定された周波数の年間変動特性、週間変動特性および/または日変動特性を蓄積したことを特徴とする。
【0024】
この第8の観点の発明によれば、測定された周波数の年間変動特性、週間変動特性および/または日変動特性をデータベースに蓄積することとしたので、年間、週間および一日の変動特性を考慮したフィードフォワード制御をすることができる。
【0025】
また、第9の観点の発明に係る磁気共鳴画像診断装置は、一対の永久磁石に挟まれる空間均一な磁場空間を発生し、核磁気共鳴現象により人体断層像を合成する磁気共鳴画像診断装置であって、前記一対の永久磁石により発生した均一な磁場内の核磁気共鳴の周波数を測定する周波数測定手段と、前記周波数測定手段により測定された周波数に基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御する温度制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0026】
この第9の観点の発明によれば、一対の永久磁石により発生した均一な磁場内の核磁気共鳴の周波数を測定し、測定した周波数に基づいて一対の永久磁石の温度を制御することとしたので、磁場強度が一定になるように温度を柔軟かつ適正に制御し、もって正確な断層画像を得ることができる。
【0027】
また、第10の観点の発明に係る磁気共鳴画像診断装置は、勾配コイルの発熱量を推定する推定手段をさらに備え、前記温度制御手段として、前記推定手段により推定された発熱量に基づいて前記一対の永久磁石の温度をフィードフォワード制御することを特徴とする。
【0028】
この第10の観点の発明によれば、勾配コイルの発熱量を推定し、推定した発熱量に基づいて一対の永久磁石の温度をフィードフォワード制御することとしたので、勾配コイルの発熱の影響を未然に防止することができる。
【0029】
また、第11の観点の発明に係る磁場安定化方法は、一対の永久磁石に挟まれる空間に発生した均一な磁場空間を安定化させる磁場安定化方法であって、前記一対の永久磁石により発生した均一な磁場内の核磁気共鳴の周波数を測定し、前記測定された周波数に基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御することを特徴とする。
【0030】
この第11の観点の発明によれば、一対の永久磁石により発生した均一な磁場内の核磁気共鳴の周波数を測定し、測定した周波数に基づいて一対の永久磁石の温度を制御することとしたので、磁場強度が一定になるように温度を柔軟かつ適正に制御し、もって安定した磁場空間を維持することができる。
【0031】
また、第12の観点の発明に係る磁場安定化方法は、前記均一な磁場内に配置された小型ファントムに巻かれたコイルにより前記核磁気共鳴の周波数を測定することを特徴とする。
【0032】
この第12の観点の発明によれば、均一な磁場内に配置された小型ファントムに巻かれたコイルにより核磁気共鳴の周波数を測定することとしたので、常時核磁気共鳴の周波数を効率良く測定することができる。
【0033】
また、第13の観点の発明に係る磁場安定化方法は、前記均一な磁場内に配置された人体の断層画像取得前に行われる調整で測定することを特徴とする。
【0034】
この第13の観点の発明によれば、均一な磁場内に配置された人体の断層画像取得前に行われる調整で周波数を測定することとしたので、画像取得前の調整において取得するデータを利用できる。
【0035】
また、第14の観点の発明に係る磁場安定化方法は、前記周波数に基づいて、前記一対の永久磁石を加熱するヒータを制御することを特徴とする。
【0036】
この第14の観点の発明によれば、測定された周波数に基づいて一対の永久磁石を加熱するヒータを制御するよう構成したので、ヒータを用いて磁場強度が一定になるように温度制御することができる。
【0037】
また、第15の観点の発明に係る磁場安定化方法は、前記一対の永久磁石の温度を測定し、該測定した温度並びに測定された周波数に基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御することを特徴とする。
【0038】
この第15の観点の発明によれば、測定された周波数並びに一対の永久磁石の温度の測定結果に基づいて一対の永久磁石の温度を制御することとしたので、永久磁石の温度を加味したうえで、磁場強度が一定になるように温度制御することができる。
【0039】
また、第16の観点の発明に係る磁場安定化方法は、測定された周波数を記憶し、該記憶した過去の周波数および測定した最新の周波数の差分からデューティ比を算定し、算定したデューティ比に基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御することを特徴とする。
【0040】
この第16の観点の発明によれば、測定された周波数を記憶しておき、測定された最新の周波数および記憶した過去の周波数の差分からデューティ比を算定し、算定したデューティ比に基づいて一対の永久磁石の温度を制御することとしたので、デューティ比を用いて磁場強度が一定になるように温度制御することができる。
【0041】
また、第17の観点の発明に係る磁場安定化方法は、測定された周波数の変動特性をデータベースに蓄積し、該データベースに蓄積した変動データに基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御することを特徴とする。
【0042】
この第17の観点の発明によれば、測定された周波数の変動特性をデータベースに蓄積し、このデータベースに蓄積した変動データに基づいて一対の永久磁石の温度を制御することとしたので、永久磁石の温度をフィードフォワード制御することができる。
【0043】
また、第18の観点の発明に係る磁場安定化方法は、測定された周波数の年間変動特性、週間変動特性および/または日変動特性を前記データベースに蓄積したことを特徴とする。
【0044】
この第18の観点の発明によれば、測定された周波数の年間変動特性、週間変動特性および/または日変動特性をデータベースに蓄積することとしたので、年間、週間および一日の変動特性を考慮したフィードフォワード制御をすることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる磁場安定化装置、磁気共鳴画像診断装置、および磁場安定化方法の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態では、本発明を磁気共鳴画像診断装置(MRI装置)に適用した場合を中心に説明することとする。
【0046】
(実施の形態1)
まず、本実施の形態1に係るMRI装置の全体構成について説明する。図1は、本実施の形態1に係るMRI装置の全体構成を示すブロック図である。同図に示すMRI装置は、温度制御部32が単に温度センサのセンサ値に基づいてヒータ電源部33を制御するのではなく、小型ファントム20に巻かれた検出コイル21により検出した共鳴周波数、または人体の断層画像取得(スキャン)前に行われる調整(プリスキャン)で検出される共鳴周波数に基づいてヒータ電源部33を直接制御する点に特徴がある。
【0047】
同図に示すように、このMRI装置は、磁場発生部14、磁場制御部15、温度制御部32およびヒータ電源部33からなる。磁場発生部14は、一対の永久磁石1を用いて均一な磁場空間を発生する発生部であり、具体的には、一対の永久磁石1は垂直ヨーク4で支えられた一対の水平ヨーク5内に設けられ、この水平ヨーク5により挟まれた空間が磁場空間となる。
【0048】
この水平ヨーク5には、永久磁石1だけではなく、勾配コイル2や送信コイル3についても設けられており、具体的には、それぞれ磁場空間側から外側に向かって永久磁石1、勾配コイル2および送信コイル3の順で配設されている。
【0049】
したがって、この磁場発生部14では、永久磁石1、勾配コイル2および送信コイル3がそれぞれ磁場空間を挟んで対向配置されることになるが、この送信コイル3の間には、検出コイル21を巻いた小型ファントム(疑似被検体)20あるいは人体が配置される。
【0050】
この小型ファントム20は、直径2cm程度のガラス瓶等(非磁性体であればガラスに限定されない)に封入された液体からなる。この液体の主成分は水であるが、場合によっては硫酸銅や塩化ニッケルを含ませて緩和時間を調節することができる。この小型ファントム20は、永久磁石1により生成される均一な磁場空間内に配置されるが、必ずしも均一な磁場空間内の中心に配置する必要はない。
【0051】
また、この小型ファントム20に巻き付けた検出コイル21は、送受信用のコイルであり、送受信部27、検波部26およびA/D変換部25を介して計算機部22に接続される。また、送受信部27は、送信部31に接続されており、送信を行う場合には送信部31からRF信号を入力する。人体が送信コイル3の間に配置された場合には、送信コイル3からRF信号が送受信され、受信信号は送信部31を介して送受信部27に入力される。
【0052】
計算機部22は、操作部23および表示部24が接続されるとともに、スキャンコントローラ部29に接続される。スキャンコントローラ部29は、送受信部27、RF発振部28、A/D変換部25、勾配駆動部30および送信部31の各部を制御する。また、RF発振部28は、検波部26に接続される。
【0053】
また、磁場発生部14の各水平ヨーク5には、それぞれ4つのヒータ6〜9または10〜13が装着されており、各ヒータ6〜13は、ヒータ電源部33からの電力により加熱される。
【0054】
また、このヒータ電源部33は、温度制御部32によりパルス制御され、具体的には、温度制御部32は、ヒータ電源部33に送信するパルスのデューティ比(パルス時間幅を繰り返し時間で割ったもの)によりヒータ6〜9の加熱量を調節する。なお、この温度制御部32は、計算機部22に接続され、計算機部22との間で共鳴周波数およびスキャン条件等の情報を授受する。
【0055】
ここで、永久磁石の磁場強度と共鳴周波数の関係について説明する。ある磁場強度の中におかれた磁性を有する原子核(例えば水素原子核)は歳差運動を行う。この歳差運動の共鳴周波数(ω)と磁場強度(H)との間には、ラーモアの式として知られる以下の関係式が成り立つ。
ω=γH
【0056】
ここでγは磁気回転比と呼ばれる比例常数である。上式から共鳴周波数と磁場強度の間には一対一の関係があり、共鳴周波数は磁場強度を忠実に反映していることがわかる。また永久磁石の磁場強度と温度には、反比例の関係がある。例えば温度が上昇する場合には、永久磁石の磁場強度は低下する。
【0057】
次に、図1に示した温度制御部32およびヒータ電源部33の具体的な構成について説明する。図2は、図1に示した温度制御部32およびヒータ電源部33の具体的な構成を示すブロック図である。同図に示すように、この温度制御部32は、データ入力部34、変化分算定部35、デューティ比算定部36、スイッチコントローラ37、共鳴周波数記憶部38および制御部39からなる。
【0058】
データ入力部34は、計算機部22から周波数情報および発熱量推定値を受信して制御部39に出力にする処理部であり、共鳴周波数記憶部38は、計算機部22から受け取った周波数情報に含まれる共鳴周波数を記憶する記憶部である。デューティ比算定部36は、共鳴周波数の差分に基づいてデューティ比を算定する処理部であり、具体的には、データ入力部34から受け取った共鳴周波数情報と共鳴周波数記憶部38に記憶した前回取得の前共鳴周波数情報とを比較して、共鳴周波数の所定時間内の変化量を求め、その変化量を打ち消すようにヒータ6〜9または10〜13の発熱量を変化させる。ヒータ6〜9または10〜13の発熱量は、ヒータ電源部33のスイッチをオン、オフすることにより、算定されたデューティ比によって制御される。
【0059】
ここで、計算機22から得られる周波数情報としては、小型ファントムを用いて取得した周波数情報とともに人体のスキャン前に行われるプリスキャンで検出される共鳴周波数情報を用いることもできる。両共鳴周波数情報には、永久磁石1により生成される均一な磁場空間内に配置された人体および小型ファントムの位置に依存する一定の差分が生じる。その差分を補正すれば両共鳴周波数情報のどちらを使用することも可能である。
【0060】
変化分算定部35は、勾配コイル2および送信コイル3の推定発熱量情報を計算機部22から取得して、この発熱量からデューティ比の変化分を算定する処理部である。スイッチコントローラ37は、デューティ比並びにデューティ比の変化分に基づいてヒータ電源部33を制御するコントローラであり、具体的には、これらに基づいてヒータ電源部33内の電源ユニット40のスイッチをオンオフ制御する。
【0061】
制御部39は、温度制御部32全体を制御する制御部であり、具体的には、共鳴周波数記憶部38への共鳴周波数の格納制御やデューティ比算定部36などに対する算定指示などをおこなう。
【0062】
次に、磁場安定化装置を備えたMRI装置による共鳴周波数の測定動作の概要について図1および図2を参照して説明する。まず、操作部23によって選択されたMRI装置の制御処理、すなわちコントロールソフトとしてのパルスシーケンスは、計算機部22を介してスキャンコントローラ部29に通知される。
【0063】
スキャンコントローラ部29は、MRI装置全体の制御をおこなう制御部であり、具体的には、計算機部22から通知される起動信号の入力によって起動して、パルスシーケンスを逐次実行する。このパルスシーケンスとしては、たとえば送信部31によってRF波形信号を送信コイル3に出力し、その後、勾配駆動部30によって勾配波形信号を勾配コイル2に出力した後に、検出コイル21で受信された核磁気共鳴信号は送受信部27に入力されるもの、などがある。プリスキャンを行う場合には、送信コイル3で送受信を行い、受信された核磁気共鳴信号は送信部31を介して送受信部27に入力される。
【0064】
そして、この核磁気共鳴信号を周波数分析(フーリエ変換)することにより、計算機部22は共鳴周波数情報を得ることができる。以後、上述された共鳴周波数情報の測定動作は、操作部23からの指示により繰り返し行われる。また、操作部23からの指示によらず、計算機部22あるいはスキャンコントローラ部29内のタイマからの指示により自動的に所定時間経過後に繰り返し行うことも可能である。
【0065】
次に、図1に示した温度制御部32の処理手順について説明する。図3は、図1に示した温度制御部32の処理手順を示すフローチャートである。
【0066】
同図に示すように、制御部39は、計算機部22から共鳴周波数情報を取得するとともに(ステップS301)、共鳴周波数記憶部38から前回取得の前共鳴周波数情報を読み出し(ステップS302)、両者を比較して一致するか否かを判定する(ステップS303)。そして、両者が一致しない場合には(ステップS303否定)、共鳴周波数が変動しているので、デューティ比算定部36が両者の差分を求め、その差分からデューティ比を算定し(ステップS304)、ヒータ6〜9または10〜13の発熱量を変更する。これに対して、両者が一致した場合には(ステップS303肯定)、ステップS305に移行する。
【0067】
その後、スキャンを行うかどうかを判定するため、制御部39は計算機部22からスキャン情報を取得し(ステップS305)、取得したスキャン情報からスキャンを行うか否かを判定する(ステップS306)。そして、スキャンを行う場合には(ステップS306肯定)、計算機部22から勾配コイルおよび送信コイルの推定発熱量情報を取得し(ステップS307)、変化分算定部35が推定発熱量情報からデューティ比の変化分を算定し(ステップS308)、勾配コイルおよび送信コイルの発熱を打ち消すようにする。これに対して、スキャンを行わない場合には(ステップS306否定)、ステップS309に移行する。
【0068】
その後、制御部39は、ステップS304で算定されたデューティ比およびステップS308で算定されたデューティ比の変化分からパルス幅を、言いかえればヒータ6〜9または10〜13の発熱量を変更し、スイッチコントローラ37からヒータ電源部33にパルスを出力して、ヒータ電源部33を温度制御する(ステップS309)。そして、最新の共鳴周波数情報を共鳴周波数記憶部38に書き込み(ステップS310)、終了するか否かを判定し(ステップS311)、終了しない場合には(ステップS311否定)ステップS301に移行して同様の処理を繰り返す。
【0069】
上述してきたように、本実施の形態1では、小型ファントム20を利用して永久磁石1の共鳴周波数を測定し、この共鳴周波数に基づいて永久磁石1を温度制御するよう構成したので、確実に磁場強度を制御することができる。また勾配コイル、送信コイルの発熱による磁場強度変化についても、あらかじめ計算により求めた発熱量に基づいてヒータの発熱量を減らすことにより、最小限に抑えることができる。
【0070】
(実施の形態2)
ところで、上記実施の形態1では、小型ファントム20を利用して永久磁石1の共鳴周波数を測定し、この共鳴周波数に基づいて永久磁石1の温度をフィードバック制御する場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、かかる共鳴周波数をフィードフォワード制御に利用することもできる。そこで、本実施の形態2では、この永久磁石1の共鳴周波数を用いて温度をフィードフォワード制御する場合について説明する。
【0071】
図4は、本実施の形態2に係るMRI装置の温度制御部の構成を示すブロック図である。なお、この温度制御部42は、図1に示した温度制御部32に対応するものであり、その他の構成については図1に示したものと同様のものとなるので、ここではその詳細な説明を省略する。
【0072】
図4に示すように、この温度制御部42は、データ入力部34、変化分算定部35、デューティ比算定部36、スイッチコントローラ37、データベース41および制御部39からなる。データ入力部34には周波数情報および発熱量推定値が入力され、デューティ比算定部36および変化分算定部35によりデューティ比およびその変化分の算定がおこなわれる。
【0073】
データベース41には、過去の共鳴周波数データを変動データとして蓄積しており、具体的には、年間の変動を示す年間変動データ41aと、週間の変動を示す週間変動データ41bと、一日における変動を示す日変動データ41cを蓄積する。
【0074】
図5は、図4に示した年間変動データ41a、週間変動データ41bおよび日変動データ41cの一例を示す図である。具体的には、同図(A)には、1〜12月における共鳴周波数の変動を示した年間変動データ41aを示しており、このグラフによれば、夏季には磁場発生部14が配置されたシールドルームの気温は冬季に比較して高く設定されるため、共鳴周波数が低くなることが分かる。したがって、共鳴周波数の年間変動を打ち消すようなヒータ発熱量、すなわちデューティ比の変化分はグラフに示すと図5(D)のようになる。このように、夏季にデューティ比を低く設定してヒータの発熱を抑える必要がある。
【0075】
また、図5(B)は、一週間の共鳴周波数の変動を示す週間変動データ41bを示す図である。同図に示すように、土曜日および日曜日には、磁場発生部14が配置されたシールドルームの空気調節器は電源が切られた状態となるので温度が変動する。たとえば冬季の場合にはシールドルームの気温は下がり共鳴周波数は高くなる。したがって、図5(B)に示した共鳴周波数の週間変動を打ち消すようなヒータ発熱量すなわちデューティ比の変化分をグラフに示すと図5(E)のようになる。図5(E)によれば、土曜日および日曜日にデューティ比を高く設定しヒータの発熱を促進する必要があることが分かる。
【0076】
また、図5(C)は、1日における共鳴周波数の変動を示す日変動データ41cを示す図である。夜間には、磁場発生部14が配置されたシールドルームの空気調節器の電源が切られるため、その温度が変動する。たとえば冬季の場合にはシールドルームの気温は下がり共鳴周波数は高くなる。したがって、図5(C)に示した共鳴周波数の日変動を打ち消すようなヒータ発熱量すなわちデューティ比の変化分は図5(F)のようになる。図5(F)によれば、夜間にデューティ比を高く設定しヒータの発熱を促進する必要があることが分かる。
【0077】
次に、図4に示した温度制御部42の処理手順について説明する。図6は、図4に示した温度制御部42の処理手順を示すフローチャートである。
【0078】
同図に示すように、制御部39は、計算機部22から共鳴周波数情報を取得するとともに(ステップS601)、データベース41に保存されたデータの中から、たとえば日変動データ41cを読み出す(ステップS602)。そして、この変動データから所定時間後に予想される共鳴周波数情報に基づいて共鳴周波数を修正し(ステップS603)、修正後の共鳴周波数を用いてスイッチコントローラ37を介して温度制御をおこなう(ステップS604)。
【0079】
上述してきたように、本実施の形態2では、年間変動データ41a、週間変動データ41および日変動データ41cのデータを用いて現在から所定時間後の共鳴周波数を予想し、その共鳴周波数になるように温度制御を行うよう構成したので、早期に温度変化に対応し、安定した共鳴周波数を得ることができる。
【0080】
(実施の形態3)
ところで、上記実施の形態1および2は、温度をフィードバック制御する場合およびフィードフォワード制御する場合をそれぞれ示したが、両者を併せて温度制御することもできる。そこで、本実施の形態3では、両者を組み合わせる場合について説明する。
【0081】
図7は、本実施の形態3に係るMRI装置の温度制御部44の構成を示すブロック図である。同図に示す温度制御部44は、図1の温度制御部32に対応し、その他の構成については図1に示した構成と同一であるのでその詳細な説明を省略する。
【0082】
同図に示すように、データ入力部34が計算機部22から周波数情報および発熱量推定値を入力し、デューティ比算定部36および変化分算定部35によってデューティ比およびその変化分が算定される。
【0083】
データベース43には、前共鳴周波数データ43dだけではなく、過去の共鳴周波数データを年間変動データ43a、週間変動データ43b、日変動データ43cとして蓄積する。このため、このデータベース43に蓄積した共鳴周波数データ43dに基づいてフィードバック制御するとともに、年間変動データ43a、週間変動データ43bおよび日変動データ43cを用いてフィードフォワード制御することになる。
【0084】
次に、図7に示した温度制御部44の処理手順について説明する。図8および図9は、図7に示した温度制御部44の処理手順を示すフローチャートである。
【0085】
同図に示すように、制御部39は、計算機部22から共鳴周波数情報を取得するとともに(ステップS801)、データベース43に保存されたデータの中から例えば日変動データ43cを読み出す(ステップS802)。そして、この変動データに基づいて、共鳴周波数情報の取得時刻から所定時間後に共鳴周波数が変動する場合には、後者に共鳴周波数を修正した後に(ステップS803)、修正後の共鳴周波数を用いてスイッチコントローラ37を介して温度制御をおこなう(ステップS804)。
【0086】
その後、制御部39は、データベース43の前回取得の前共鳴周波数データ43dを読み出し(ステップS805)、この前共鳴周波数データ43dと修正後の共鳴周波数を比較して、両者が一致するかどうかを判断し(ステップS806)、共鳴周波数が変動し、両者が一致しない場合には(ステップS806否定)、両共鳴周波数の差分からデューティ比を算定し(ステップS807)、ヒータ6〜9または10〜13の発熱量を変化させ共鳴周波数の変動を打ち消すようにする。また、一致する場合には(ステップS806肯定)、ステップS808に移行する。
【0087】
その後、スキャンを行うかどうかを判定するため、制御部39は、スキャン情報を計算機部22から取得し(ステップS808)、ステップS808で得たスキャン情報からスキャンを行うかどうかを判断する(ステップS809)。その結果、スキャンを行う場合には(ステップS809肯定)、計算機部22から勾配コイルおよび送信コイルの推定発熱量情報を取得し(ステップS810)、その発熱量を打ち消すようにデューティ比を算定する(ステップS811)。これに対して、スキャンを行わない場合には(ステップS809否定)、ステップS812に移行する。
【0088】
その後、制御部39は、ステップS807で算定したデューティ比とステップS811で算定したデューティ比の変化分を用いて、またステップS807あるいはS811を実行しなかった場合には既存のデューティ比とデューティ比の変化分を用いて、デューティ比すなわちヒータ発熱量を決定し温度制御を行う(ステップS812)。その後、最新の周波数情報をデータベース43に書き込み(ステップS813)、終了するか否かを判定し(ステップS814)、終了しない場合には(ステップS814否定)、ステップS801に戻り再度実行する。
【0089】
上述してきたように、本実施の形態3では、年間変動データ43a、週間変動データ43bおよび日変動データ43cからなる変動データを用いて現在から所定時間後の共鳴周波数を予想して、その共鳴周波数になるように温度をフィードフォワード制御するとともに、小型ファントムを使用して永久磁石の共鳴周波数を測定し、その周波数データに基づいて永久磁石のヒータをフィードバック制御するよう構成したので、より確実に磁場強度を制御することが可能となる。また、勾配コイル、送信コイルの発熱による磁場強度変化も、あらかじめ計算により求めた発熱量に基づいてヒータの発熱量を減らすことにより、最小限に抑えることができる。これにより、早期に温度変化に対応し、安定した共鳴周波数を得ることができる。
【0090】
(実施の形態4)
ところで、上記実施の形態1〜3では、共鳴周波数のみに基づいて温度制御する場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、この共鳴周波数と温度センサのセンサ値の両面から温度制御することもできる。共鳴周波数は主磁場強度を忠実に反映し、高感度である一方、分単位で細かく変動する。ところが、温度センサのセンサ値は主磁場強度の細かい変動には左右されず、主磁場強度の平均的な変動を表現している。そこで、本実施の形態4では、共鳴周波数と温度センサのセンサ値の両面から温度制御する場合を示すこととする。
【0091】
図10は、本実施の形態4に係るMRI装置の全体構成を示すブロック図である。同図に示すように、このMRI装置を図1に示したものと比較すると、磁場発生部14内に温度センサ40、41が設けられている点が異なる。
【0092】
この温度センサ40、41は、上下に配置された水平ヨーク5の中心部分の温度を検知するセンサであり、温度測定部51を介して、温度制御部50に接続されている。このため、温度センサ40、41により検知された温度情報は、温度制御部50に通知される。
【0093】
図11は、図10に示した温度制御部50の具体的な構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、このデータ入力部53には、計算機部22から周波数情報および発熱量推定値が入力されるとともに、温度測定部51から永久磁石1の温度情報が入力される。
【0094】
そして、デューティ比算定部36では、共鳴周波数の差分および温度情報からデューティ比を算定する。
【0095】
次に、図10に示した温度制御部50の処理手順について説明する。図12および図13は、図10に示した温度制御部50の処理手順を示すフローチャートである。
【0096】
同図に示すように、制御部39は、温度測定部51から温度情報を取得するとともに(ステップS1201)、計算機部22から共鳴周波数情報を取得する(ステップS1202)。また、共鳴周波数記憶部38から前回取得の前共鳴周波数情報を読み出し(ステップS1203)、両共鳴周波数を比較して一致するか否かを判定する(ステップS1204)。
【0097】
その結果、共鳴周波数が変動し、両者が一致しない場合には(ステップS1204否定)、デューティ比算定部36は、両共鳴周波数の差分およびステップS1201で取得した温度情報からデューティ比を算定し(ステップS1205)、両者が一致する場合には(ステップS1204肯定)、ステップS1206に移行する。
【0098】
その後、スキャンを行うかどうかを判定するため、制御部39は計算機部22からスキャン情報を取得し(ステップS1206)、この情報からスキャンを行うかどうかを判定する(ステップS1207)。
【0099】
そして、スキャンを行う場合には(ステップS1207肯定)、計算機部22から勾配コイルおよび送信コイルの推定発熱量情報を取得し(ステップS1208)、変化分算定部35により勾配コイルおよび送信コイルの発熱を打ち消すようにデューティ比の変化分を算定する(ステップS1209)。これに対して、スキャンを行わない場合には(ステップS1207否定)、ステップS1210に移行する。
【0100】
その後、ステップS1205で算定されたデューティ比およびステップS1209で算定されたデューティ比の変化分からパルス幅を決定し、スイッチコントローラ37からヒータ電源部33にパルスを出力し、ヒータ電源部33を温度制御する(ステップS1210)。
【0101】
そして、最新の共鳴周波数情報を共鳴周波数記憶部38に書き込み(ステップS1211)、終了するかどうかを判断し(ステップS1212)、終了しない場合には(ステップS1212否定)、ステップS1201に移行して同様の処理を繰り返す。
【0102】
上述してきたように、本実施の形態4では、小型ファントムを使用して永久磁石の共鳴周波数を測定してその周波数データを得るとともに、永久磁石の温度を取得して永久磁石1のヒータを温度制御するよう構成したので、共鳴周波数の細かい変動に左右されず、さらに確実に磁場強度を制御することが可能となる。また、勾配コイル、送信コイルの発熱による磁場強度変化も、あらかじめ計算により求めた発熱量に基づいてヒータの発熱量を減らすことにより、最小限に抑えることができる。これにより、早期に温度変化に対応し、安定した共鳴周波数を得ることができる。
【0103】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、一対の永久磁石により発生した均一な磁場内の核磁気共鳴の周波数を測定し、測定した周波数に基づいて一対の永久磁石の温度を制御することとしたので、磁場強度が一定になるように温度を柔軟かつ適正に制御し、もって安定した磁場空間を維持することが可能な磁場安定化装置が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係るMRI装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した温度制御部およびヒータ電源部の具体的な構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示した温度制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本実施の形態2に係るMRI装置の温度制御部の構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示した年間変動データ、週間変動データおよび日変動データの一例を示す図である。
【図6】図4に示した温度制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本実施の形態3に係るMRI装置の温度制御部の構成を示すブロック図である。
【図8】図7に示した温度制御部44の処理手順を示すフローチャート(その1)である。
【図9】図7に示した温度制御部44の処理手順を示すフローチャート(その2)である。
【図10】本実施の形態4に係るMRI装置の全体構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示した温度制御部の具体的な構成を示す機能ブロック図である。
【図12】図10に示した温度制御部の処理手順を示すフローチャート(その1)である。
【図13】図10に示した温度制御部の処理手順を示すフローチャート(その2)である。
【符号の説明】
1 永久磁石
2 勾配コイル
3 送信コイル
4 垂直ヨーク
5 水平ヨーク
6〜13 ヒータ
14 磁場発生部
15 磁場制御部
20 小型ファントム
21 検出コイル
22 計算機部
23 操作部
24 表示部
25 A/D変換部
26 検波部
27 送受信部
28 RF発振部
29 スキャンコントローラ部
30 勾配駆動部
31 送信部
32、42,44,50、66 温度制御部
33 ヒータ電源部
34、53 データ入力部
35 変化分算定部
36 デューティ比算定部
37 スイッチコントローラ
38 共鳴周波数記憶部
39 制御部
40 電源ユニット
41、43 データベース
41a、43a 年間変動データ
41b,43b 週間変動データ
41c,43c 日変動データ
50 温度制御部
51、61 温度測定部

Claims (18)

  1. 一対の永久磁石に挟まれる空間に発生した均一な磁場空間を安定化させる磁場安定化装置であって、
    前記一対の永久磁石により発生した均一な磁場内の核磁気共鳴の周波数を測定する周波数測定手段と、
    前記周波数測定手段により測定された周波数に基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御する温度制御手段と、
    を備えたことを特徴とする磁場安定化装置。
  2. 前記周波数測定手段は、前記均一な磁場内に配置された小型ファントムに巻かれたコイルにより核磁気共鳴の周波数を測定することを特徴とする請求項1に記載の磁場安定化装置。
  3. 前記周波数測定手段は、前記均一な磁場内に配置された人体の断層画像取得前に行われる調整手段を用いて核磁気共鳴の周波数を測定することを特徴とする請求項1または2に記載の磁場安定化装置。
  4. 前記温度制御手段は、前記一対の永久磁石を加熱するヒータと、前記周波数測定手段により測定された周波数に基づいて前記ヒータを制御するヒータ制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1、2または3に記載の磁場安定化装置。
  5. 前記一対の永久磁石の温度を測定する温度測定手段をさらに備え、前記温度制御手段は、前記周波数測定手段により測定された周波数並びに前記温度測定手段により測定された温度に基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の磁場安定化装置。
  6. 前記温度制御手段は、前記周波数測定手段により測定された周波数を記憶する周波数記憶手段と、前記周波数測定手段により測定された最新の周波数および前記周波数記憶手段に記憶された過去の周波数の差分からデューティ比を算定するデューティ比算定手段とを備え、前記デューティ比算定手段により算定されたデューティ比に基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の磁場安定化装置。
  7. 前記周波数測定手段により測定された周波数の変動特性を蓄積するデータベースをさらに備え、前記温度制御手段は、前記データベースに蓄積した変動データに基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の磁場安定化装置。
  8. 前記データベースは、前記周波数測定手段により測定された周波数の年間変動特性、週間変動特性および/または日変動特性を蓄積したことを特徴とする請求項7に記載の磁場安定化装置。
  9. 一対の永久磁石に挟まれる空間均一な磁場空間を発生し、核磁気共鳴現象により人体断層像を合成する磁気共鳴画像診断装置であって、
    前記一対の永久磁石により発生した均一な磁場内の核磁気共鳴の周波数を測定する周波数測定手段と、
    前記周波数測定手段により測定された周波数に基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御する温度制御手段と、
    を備えたことを特徴とする磁気共鳴画像診断装置。
  10. 勾配コイルの発熱量を推定する推定手段をさらに備え、前記温度制御手段は、前記推定手段により推定された発熱量に基づいて前記一対の永久磁石の温度をフィードフォワード制御することを特徴とする請求項9に記載の磁気共鳴画像診断装置。
  11. 一対の永久磁石に挟まれる空間に発生した均一な磁場空間を安定化させる磁場安定化方法であって、
    前記一対の永久磁石により発生した均一な磁場内の核磁気共鳴の周波数を測定し、
    前記測定された周波数に基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御する、
    ことを特徴とする磁場安定化方法。
  12. 前記均一な磁場内に配置された小型ファントムに巻かれたコイルにより前記核磁気共鳴の周波数を測定することを特徴とする請求項11に記載の磁場安定化方法。
  13. 前記均一な磁場内に配置された人体の断層画像取得前に行われる調整で前記核磁気共鳴の周波数を測定することを特徴とする請求項11または12に記載の磁場安定化方法。
  14. 前記周波数に基づいて前記一対の永久磁石を加熱するヒータを制御することを特徴とする請求項11、12または13に記載の磁場安定化方法。
  15. 前記一対の永久磁石の温度を測定し、該測定した温度並びに測定された周波数に基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御することを特徴とする請求項11〜14のいずれか一つに記載の磁場安定化方法。
  16. 測定された周波数を記憶し、該記憶した過去の周波数および測定した最新の周波数の差分からデューティ比を算定し、算定したデューティ比に基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御することを特徴とする請求項11〜15のいずれか一つに記載の磁場安定化方法。
  17. 測定された周波数の変動特性をデータベースに蓄積し、該データベースに蓄積した変動データに基づいて前記一対の永久磁石の温度を制御することを特徴とする請求項11〜16のいずれか一つに記載の磁場安定化方法。
  18. 測定された周波数の年間変動特性、週間変動特性および/または日変動特性を前記データベースに蓄積したことを特徴とする請求項17に記載の磁場安定化方法。
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