JPH07303620A - 静磁場ドリフト補正コイル及び静磁場ドリフト補正方法 - Google Patents

静磁場ドリフト補正コイル及び静磁場ドリフト補正方法

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JPH07303620A
JPH07303620A JP6098913A JP9891394A JPH07303620A JP H07303620 A JPH07303620 A JP H07303620A JP 6098913 A JP6098913 A JP 6098913A JP 9891394 A JP9891394 A JP 9891394A JP H07303620 A JPH07303620 A JP H07303620A
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勇二 井上
Koji Miyata
浩二 宮田
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
GE Yokogawa Medical System Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静磁場の磁場強度の低い対向型永久磁石を用
いたMRI装置であっても静磁場の磁場強度の変動を補
正することが可能な静磁場ドリフト補正コイルを実現す
る。 【構成】 MRI装置に要求される静磁場を発生する対
向型永久磁石2,3に囲まれた空間内に配置された円形
コイル10,11であって、半径方向の位置によって電
流密度が正の部分と負の部分とを有するようなコイルパ
ターンを有し、このコイルパターンは対向型永久磁石
2,3が発生する静磁場について必要とされる磁場強度
の均一性が得られるような磁場を発生するように定めら
れたことを特徴とする静磁場ドリフト補正コイル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気共鳴イメージング
(MRI)装置に用いる静磁場の磁場強度の変動の補正
に関し、特に対向型永久磁石を用いたMRI装置の静磁
場の磁場強度の変動の補正に適した静磁場ドリフト補正
コイル及び静磁場ドリフト補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】MRI装置は核磁気共鳴現象を利用して
被検体中の所望の検査部位における原子核スピンの密度
分布,緩和時間分布等を計測して、その計測データから
被検体の断面を画像表示するものである。
【0003】均一で強力な静磁場発生装置内に置かれた
被検体の原子核スピンは、静磁場の強さによって定まる
周波数(ラーモア周波数)で静磁場の方向を軸として歳
差運動を行う。そこで、このラーモア周波数に等しい周
波数の高周波パルスを外部より照射すると、スピンが励
起されて高いエネルギー状態に遷移する。これを核磁気
共鳴現象と言う。この高周波パルスの照射を打ち切る
と、スピンはそれぞれの状態に応じた時定数で元の低い
エネルギー状態に戻り、この時に外部に電磁波を照射す
る。これをその周波数に同調した高周波受信コイルで検
出する。このとき、空間内に位置情報を付加する目的
で、三軸の傾斜磁場を静磁場空間に印加する。この結
果、空間内の位置情報を周波数情報として捕らえること
ができる。
【0004】図9はこのようなMRI装置の静磁場を発
生する部分の構成を示す構成図である。この図9におい
て、磁性材料で構成されたヨーク1に囲まれるようにし
て、上下に永久磁石2,3が対向するように配置されて
おり、静磁界を発生している。この永久磁石2及び永久
磁石3には、その発生する静磁界の歪みを無くすように
整える整磁板4,5が取り付けられている。そして、こ
れら整磁板4,5(以下、整磁板4,5及び永久磁石
2,3をまとめて単にマグネット若しくは対向型永久磁
石と呼ぶ)に囲まれた空間内にRFコイルが配置され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そして、このマグネッ
トの発生する静磁場の磁場強度が変動することがないよ
うに、すなわち所定の磁場強度の均一性を保つことがで
きるように、マグネットに対して各種の対策を施してい
る。一般にマグネットの発生する静磁場の磁場強度の変
動は温度変化に基づいて発生するもの(ドリフト)が大
部分を占める。このために、マグネットに対して断熱部
材やヒータによる保温対策を施している。
【0006】このような保温対策による温度コントロー
ルは、設定温度に対して±1°C(若しくは±0.5°
C)程度の精度でしか制御しえない。このために、それ
以下の温度精度でもって制御することが要求されるよう
な装置では満足な静磁場補正が行えない問題がある。
【0007】図10は静磁場の強度B0 [T]と、静磁
場のドリフトが所定の範囲に納めるのに要求される温度
制御の際の温度制御の可能な範囲Δt[°C]との関係
を示した特性図である。この図10から明らかなよう
に、0.2Tの静磁場B0 のMRI装置では2.4°C
程度の温度変化が許容されるのに対して、0.1Tの静
磁場のMRI装置では0.6°C程度の温度変化しか許
容されない。
【0008】従って、1°C程度の精度においてしか制
御しえない従来の保温対策によっては、0.1TのMR
I装置の静磁場の磁場強度の変動を抑えることは不可能
である。
【0009】また、均一な静磁場B0 を発生するものと
して、一般にヘルムホルツコイルが知られている。この
ヘルムホルツコイルは2個の同じコイルを配置して同一
方向の電流iを流し、コイル間隔を調整することにより
磁場強度の均一性を得るようにしたものである。しか
し、この種のヘルムホルツコイルによっては、必要とす
る静磁場の磁場強度の均一性が得られる領域が小さいと
いう問題を有している。
【0010】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、静磁場の磁場強度が低い対向型永久磁
石を用いたMRI装置であっても、その静磁場の磁場強
度の変動(ドリフト)を補正することが可能な静磁場ド
リフト補正コイルを実現することである。
【0011】また、静磁場の磁場強度が低い対向型永久
磁石を用いたMRI装置であっても、その静磁場の磁場
強度の変動を補正することが可能な静磁場ドリフト補正
方法を実現することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決する第
1の手段は、MRI装置に要求される静磁場を発生する
対向型永久磁石に囲まれた空間内に配置された円形コイ
ルであって、半径方向の位置によって電流密度が正の部
分と負の部分とを有するようなコイルパターンを有し、
このコイルパターンは対向型永久磁石が発生する静磁場
について必要とされる磁場強度の均一性が得られるよう
な磁場を発生するように定められたことを特徴とする静
磁場ドリフト補正コイルである。
【0013】また、前記の課題を解決する第2の手段
は、勾配磁場を印加しない状態で採集した核磁気共鳴信
号から中心周波数を求め、この中心周波数の変動に応じ
て補正電流を決定し、半径方向の位置によって電流密度
が正の部分と負の部分とを有するようなコイルパターン
を有し、このコイルパターンは対向型永久磁石が発生す
る静磁場について必要とされる磁場強度の均一性が得ら
れるような磁場を発生するように定められた静磁場ドリ
フト補正コイルに前記補正電流を供給して、対向型永久
磁石が発生する静磁場の磁場強度の変動を補正すること
を特徴とする静磁場ドリフト補正方法である。
【0014】
【作用】課題を解決する第1の手段である静磁場ドリフ
ト補正コイルにおいては、コイルパターンが、半径方向
の位置によって電流密度が正の部分と負の部分とを有
し、対向型永久磁石が発生する静磁場について必要とさ
れる磁場強度の均一性が得られるような磁場を発生する
ように定められているため、必要とされる磁場強度の均
一性が実現される。
【0015】課題を解決する第2の手段である静磁場ド
リフト補正方法においては、コイルパターンが半径方向
の位置によって電流密度が正の部分と負の部分とを有
し、対向型永久磁石が発生する静磁場について必要とさ
れる磁場強度の均一性が得られるような磁場を発生する
ように定められた静磁場ドリフト補正コイルに、イメー
ジングを実行する前の勾配磁場を印加しない状態での核
磁気共鳴信号から求められた中心周波数の変動に応じて
決定された補正電流が流されるため、必要とされる磁場
強度の均一性が実現される。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は本発明の一実施例の静磁場ドリフト
補正コイルの構成を示す構成図である。また、図2は静
磁場ドリフト補正コイルの電流密度の一例を示す説明
図、図3はコイルをマグネット内に配置した様子を示す
構成図である。
【0017】これらの図において、静磁場ドリフト補正
コイル10は対向型永久磁石に接するようにして配置さ
れる円形コイルであり、径方向に電流密度J[A/m
2 ]が正の部分と負の部分とを持つようなコイルパター
ンに構成されている。このコイルパターンは、マグネッ
トによる静磁場について必要とする磁場強度の均一性が
得られるようにして決定される。
【0018】そして、図3に示すように、磁性材料で構
成されたヨーク1に囲まれるようにして、上下に静磁界
発生のための永久磁石2及び永久磁石3が配置されてお
り、この永久磁石2,3には、その発生する静磁界の歪
みを無くすように整える整磁板4,5が取り付けられて
いる。そして、これら永久磁石2及び整磁板4並びに永
久磁石3及び整磁板5からなる対向型永久磁石に囲まれ
た空間内であって、整磁板4に接するように静磁場ドリ
フト補正コイル10が、そして、整磁板5に接するよう
に静磁場ドリフト補正コイル11が配置されている。
【0019】以下に、静磁場ドリフト補正コイルのパタ
ーンの設計について詳細に説明する。 A.まず、理想的な電流分布(f( r) )を、線形計画
等の最適化手法を用いて求める。この場合の条件は、以
下の〜である。
【0020】 半径r0 の円形内に電流を分布させ
る。 上下対向型コイルとする。 静磁場の磁場強度の均一性領域内で静磁場ドリフト
補正コイルによって必要とする磁場強度の均一性を与え
る。
【0021】B.次に、上記した理想的な電流分布(f
( r) )を実現するための静磁場ドリフト補正コイルの
ワイヤ配置を求める。 使用するワイヤのターン数をnとする。尚、ここで
のターン数とは円の半径と直交するワイヤの本数のこと
である。
【0022】 f( r) を上述のワイヤ本数nで等分
割し、それに対応するワイヤ位置ri(i =1〜n)に
各ワイヤを配置する。 ri を初期値として、数理計画法等の最適化手法を
用いてコイル位置ri を最適にする。
【0023】以上のような設計手順に従って実際に静磁
場ドリフト補正コイルのワイヤ位置を求めた過程を以下
に記載する。 LP法による電流分布f(r/r0 )
【0024】
【数1】
【0025】について最適化を行い、係数an ,bm を
求める。尚、ここでr0 はコイルの半径である。 ターン数をnとして、上述の電流分布f(r/r0
)に近い電流分布を実現するコイルパターンとなるよ
うな各ワイヤの位置を求める。
【0026】 準ニュートン法による各ワイヤ位置の
最適化を行う。
【0027】以上のような設計を行った結果、an ,b
m は以下のように求められた。 a1 =0.66482 a5 =0.75904 a6 =−1.5443 b1 =−0.1009 b2 =1.2367 尚、他の係数は零であった。このような結果によるf
(r/r0 )は図4に示すようになる。
【0028】そして、この図4に示す各領域S1〜S5
の電流分布比は、 S1:0.15 S2:0.05 S3:0.09 S4:0.26 S5:0.45 となる。そして、この場合の磁場強度の均一性は0.0
2%程度になる。
【0029】ここで、従来のヘルムホルツコイルと本実
施例による静磁場ドリフト補正コイルとの違いを比較し
つつ説明する。 [静磁場ドリフト補正コイルに必要とされる磁場強度の
均一性]まず、X−Y平面での直径をφ(mm),Z軸方
向の高さをh(mm)とした場合に、静磁場均一領域φ×
hをφ350×h250とする。従って、この領域φ×
h内で、静磁場ドリフト補正コイルが作る磁場磁場強度
の均一性が静磁場に対して±1ppm 以下になる必要があ
る。静磁場ドリフト補正コイルが発生する磁場強度をB
0Cとすると、静磁場ドリフト補正コイルの磁場強度の均
一性と温度変動との関係は、以下の式のようになる。
尚、ここでは一般的に用いられる対向型永久磁石の温度
係数を1.2×10-3として計算する。
【0030】B0 ×1ppm /B0C =(B0 ×10-6)/(B0 ×1.2×10-3×Δt) =0.083/Δt [%] となる。 従って、温度制御の可能な範囲Δtを3°Cとすると、
静磁場ドリフト補正コイルが作る磁場についての磁場強
度の均一性は0.03%以内に納まるようにしなければ
ならない。すなわち、静磁場の磁場強度に対する磁場の
不均一成分の大きさが0.03%以内に納まるようにす
る必要がある。
【0031】[従来のヘルムホルツコイルについての磁
場強度の均一性の検討]X−Y平面でのコイルの直径を
φ(mm),コイルの半径をr0 ,コイル面同士の間隔を
h(mm),コイル面からZ軸の中心までの距離をZ0
(mm)として、図5に示すようなr0 =400(φ80
0),Z0 =200(h400)のヘルムホルツコイル
の場合のZ軸上の磁場強度の均一性を計算した。尚、こ
のヘルムホルツコイルでは2個の同じコイルを配置して
電流iを流し、コイル間隔を調整することにより磁場強
度の均一性を得るものである。
【0032】このヘルムホルツコイルについて、 上記の磁場強度の均一性の仕様の0.03%を満足
する領域は、図6に示すように、φ800×h400の
空間のうちの僅かφ140×h90(r0 =70,Z=
45)程度でしかない。すなわち、所定の磁場強度の均
一性が得られる領域が狭くなるといった問題を有してい
る。
【0033】 一方、静磁場均一領域のφ350×h
250に対応する補正コイルの磁場強度の均一性は約2
%である。従って、磁場強度の均一性と温度変動との関
係を示す0.083/Δt[%]の式より、2%の磁場
強度の均一性を持つ主磁場ドリフト補正コイルで主磁場
の変動を補正することができる許容温度変動範囲は、わ
ずか0.04°Cでしかないことが分かる。
【0034】従って、以上,よりヘルムホルツコイ
ルの持つ磁場強度の均一性(2%)によっては、主磁場
の変動を補正することは困難であることが分かる。 [本実施例の静磁場ドリフト補正コイル]図4に示した
電流分布f(r/r0 )を35本のワイヤで近似し、か
つ、そのワイヤ位置を上述の説明に従って最適化した。
ここで、静磁場ドリフト補正コイルのZ方向の対向面間
は400,コイル径は720とした。この結果、上記均
一領域φ350×250での磁場強度の均一性は0.1
7%と向上した。また、磁場強度の均一性を示す0.0
83%/Δtの式より、0.17%の磁場強度の均一性
を満たすには、温度制御の可能な範囲Δtは0.5°C
になる。
【0035】[両者の比較]ヘルムホルツコイルによる
温度制御の可能な範囲Δtは0.04°Cでしかないの
に対し、本実施例の静磁場ドリフト補正コイルの場合の
温度制御の可能な範囲Δtは0.5°Cと制御可能範囲
が広がる。従って、ヘルムホルツコイルでは実現不可能
であったが、本実施例の静磁場ドリフト補正コイルによ
れば、温度コントロールがほぼ実現可能な範囲になる。
【0036】以上説明したように、ヘルムホルツコイル
では静磁場の磁場強度の変動を補正することは困難であ
ったが、本実施例の静磁場ドリフト補正コイルによれば
静磁場の磁場強度の変動を補正することが可能になる。
【0037】次に、本実施例の静磁場ドリフト補正コイ
ルについて、RFコイルとの関係を考慮して説明する。
RFコイルの被検体を負荷した状態でのQが200であ
るとする。この場合のRFコイルの動作可能帯域fcは
磁場強度(MRI装置では磁場強度に応じて周波数が変
るため共振周波数)によって以下のように変る。 0.1T :fc=21kHz 0.15T:fc=32kHz 0.2T :fc=42kHz 一方、イメージの帯域を最大18kHz,マグネットの
温度係数を−0.12%/°Cとすると、温度制御の可
能な範囲Δtは、 0.1T :Δt=0.6°C 0.15T:Δt=1.8°C 0.2T :Δt=2.4°C となる。従って、マグネットの温度制御の変動許容範囲
が0.6°C程度と小さく、温度制御の制御が要求され
る0.1T程度の低磁場のMRI装置においても、本実
施例の静磁場ドリフト補正コイルを用いることにより、
十分温度コントロールが可能になる。
【0038】以上詳細に説明したように、本実施例の静
磁場ドリフト補正コイルによれば、容易に実現できる温
度制御の範囲内で、コイルの電流制御により磁場変動の
細かな制御ができるようになる。従って、0.1T程度
の中心磁場の磁場強度が低い対向型永久磁石を用いたM
RI装置においても、磁場変動に基づく中心周波数の変
動を所望の範囲内に制御することができる。
【0039】図7は上述の静磁場ドリフト補正コイルを
用いた静磁場ドリフト補正方法の手順を示すフローチャ
ートである。また、図8は静磁場補正を行うMRI装置
の該当部分を示す構成図である。
【0040】これらの図において、イメージングを実行
する前の勾配磁場を印加しない状態でRFコイル12を
介して核磁気共鳴信号を採集し(図7ステップ1)、採
集した核磁気共鳴信号から信号処理部13が中心周波数
を求める(図7ステップ2)。そして、信号処理部13
は、この中心周波数の変動に応じて、上述の静磁場ドリ
フト補正コイル10,11に供給すべき補正電流を決定
し(図7ステップ3)、決定された補正電流を補正電流
供給部14が静磁場ドリフト補正コイル10,11に供
給する(図7ステップ4)。このように、イメージング
前の核磁気共鳴信号の中心周波数に応じた補正電流を供
給して、対向型永久磁石が発生する静磁場の磁場強度の
変動を静磁場ドリフト補正コイルを用いて補正する。
【0041】以上詳細に説明したように、本発明によれ
ば、静磁場の磁場強度が低い対向型永久磁石を用いたM
RI装置であっても静磁場の磁場強度の変動を補正する
ことが可能な静磁場ドリフト補正コイルを実現すること
ができる。
【0042】すなわち、MRI装置に要求される静磁場
を発生する対向型永久磁石に囲まれた空間内に配置され
た円形コイルであって、半径方向の位置によって電流密
度Jが正の部分と負の部分とを有するようなコイルパタ
ーンを有し、このコイルパターンは対向型永久磁石が発
生する静磁場について必要とされる磁場強度の均一性が
得られるような磁場を発生するように定められた静磁場
ドリフト補正コイルによれば、半径方向の位置によって
電流密度Jが正の部分と負の部分とを有するコイルパタ
ーンであって、対向型永久磁石が発生する静磁場につい
て必要とされる磁場強度の均一性が得られるような磁場
を発生するように定められているため、必要とされる磁
場強度の均一性が実現される。
【0043】また、勾配磁場を印加しない状態で採集し
た核磁気共鳴信号から中心周波数を求め、この中心周波
数の変動に応じて補正電流を決定し、半径方向の位置に
よって電流密度Jが正の部分と負の部分とを有するよう
なコイルパターンを有し、このコイルパターンは対向型
永久磁石が発生する静磁場について必要とされる均一性
が得られるような磁場を発生するように定められた静磁
場ドリフト補正コイルに前記補正電流を供給して、対向
型永久磁石が発生する静磁場の磁場強度の変動を補正す
る静磁場ドリフト補正方法によれば、コイルパターンが
半径方向の位置によって電流密度Jが正の部分と負の部
分とを有し、対向型永久磁石が発生する静磁場について
必要とされる磁場強度の均一性が得られるような磁場を
発生するように定められた静磁場ドリフト補正コイル
に、イメージングを実行する前の勾配磁場を印加しない
状態での核磁気共鳴信号から求められた中心周波数の変
動に応じて決定された補正電流が流されるため、必要と
される磁場強度の均一性が実現される。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、半径方向の
位置によって電流密度が正の部分と負の部分とを有する
ようなコイルパターンを有し、このコイルパターンは対
向型永久磁石が発生する静磁場について必要とされる磁
場強度の均一性が得られるような磁場を発生するように
構成することで、静磁場の磁場強度が低い対向型永久磁
石を用いたMRI装置であっても静磁場の磁場強度の変
動を補正することが可能な静磁場ドリフト補正コイルを
実現できる。
【0045】また、イメージング前の核磁気共鳴信号の
中心周波数に応じた補正電流を供給して、対向型永久磁
石が発生する静磁場の磁場強度の変動を静磁場ドリフト
補正コイルを用いて補正することで、対向型永久磁石が
発生する静磁場の磁場強度の変動を補正することが可能
な静磁場ドリフト補正方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の静磁場ドリフト補正コイル
の構成例を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施例の静磁場ドリフト補正コイル
の電流密度の分布を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施例の静磁場ドリフト補正コイル
のマグネット内の配置例を示す構成図である。
【図4】本発明の一実施例の静磁場ドリフト補正コイル
の電流密度の分布を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施例の静磁場ドリフト補正コイル
の設計の様子を示す説明図である。
【図6】ヘルムホルツコイルの均一領域の様子を示す説
明図である。
【図7】静磁場ドリフト補正方法の手順を示すフローチ
ャートである。
【図8】静磁場ドリフト補正方法を実現するためのMR
I装置の構成例を示す構成図である。
【図9】静磁場を生成する対向型永久磁石の構成を示す
構成図である。
【図10】従来の温度制御の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ヨーク 2,3 永久磁石 4,5 整磁板 10 静磁場ドリフト補正コイル 11 静磁場ドリフト補正コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 24/06 520 J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MRI装置に要求される静磁場を発生す
    る対向型永久磁石に囲まれた空間内に配置された円形コ
    イルであって、 半径方向の位置によって電流密度が正の部分と負の部分
    とを有するようなコイルパターンを有し、このコイルパ
    ターンは対向型永久磁石が発生する静磁場について必要
    とされる磁場強度の均一性が得られるような磁場を発生
    するように定められたことを特徴とする静磁場ドリフト
    補正コイル。
  2. 【請求項2】 勾配磁場を印加しない状態で採集した核
    磁気共鳴信号から中心周波数を求め、 この中心周波数の変動に応じて補正電流を決定し、 半径方向の位置によって電流密度が正の部分と負の部分
    とを有するようなコイルパターンを有し、このコイルパ
    ターンは対向型永久磁石が発生する静磁場について必要
    とされる磁場強度の均一性が得られるような磁場を発生
    するように定められた静磁場ドリフト補正コイルに前記
    補正電流を供給して、 対向型永久磁石が発生する静磁場の磁場強度の変動を補
    正することを特徴とする静磁場ドリフト補正方法。
JP6098913A 1994-05-12 1994-05-12 静磁場ドリフト補正コイル及び静磁場ドリフト補正方法 Expired - Fee Related JP2958549B2 (ja)

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