JP4705235B2 - 折り畳み式運搬用容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、不使用時には小さくコンパクトに折り畳んで収納及び運搬することができるように構成された折り畳み式運搬用容器に関するものである。より詳しくは、折り畳み作業を簡単に行うことができるように構成された折り畳み式運搬用容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の折り畳み式運搬用容器としては、有底長四角箱状に形成された容器本体からなる折り畳み式運搬用容器が知られている。この容器本体は、長四角板状に形成された底壁と、底壁の周縁に立設された対向する各一対の短側壁及び長側壁とを備えている。底壁の上面にはその長側縁及び短側縁に沿って回動手段を構成する複数の軸受部が突設されるとともに、これら軸受部には各側壁の下面から突設された回動手段を構成する回動軸がそれぞれ軸着されている。そして、各側壁を容器本体の内方に回動させることで容器本体は折り畳まれ、折り畳んだ状態では小さくコンパクトなものになる。また、互いに隣接する短側壁及び長側壁には、短側壁と長側壁の各側縁部を嵌合する嵌合手段がそれぞれ設けられており、容器本体を組み立てた状態で短側壁及び長側壁が底壁の周縁に垂設された状態を保持できるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の折り畳み式運搬用容器は、収容物を収容して持ち上げたり等したとき、板状をなす底壁が捩れやすく、これに伴い容器本体に捩れが生じるおそれがある。そして、捩れが生じた容器本体は、嵌合手段による側壁同士の嵌合が解除されたり、積み上げるときに上下の容器本体間で位置ずれしたり等の不具合を生じやすいという問題があった。加えて、容器本体を組み立てた状態で側壁に作用する圧縮荷重を底壁が支持しきれず、容器本体が損傷する可能性があるという問題があった。
【0004】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、底壁の捩れを抑制することができるとともに、各側壁に作用する圧縮荷重による容器本体の損傷を抑制することができる折り畳み式運搬用容器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の折り畳み式運搬用容器は、四角板状に形成された底壁と、底壁の対向する各一対の側縁に沿ってそれぞれ立設された互いに対向する各一対の側壁とを有する有底四角箱状の容器本体を備えるとともに、前記側壁及び底壁の間には、側壁を容器本体の内方に折り畳むための回動手段を設け、各側壁を底壁に対して回動させることにより容器本体を折り畳み及び組み立て可能に構成した折り畳み式運搬用容器であって、前記底壁の各側縁には、底壁の周囲に立設された内側壁と、この内側壁を取り囲むようにその周囲に立設された外側壁と、これら内側壁の上端部及び外側壁の上端部の間を連結する受板とにより形成された支持突条をそれぞれ設けるとともに、これら支持突条の上方位置に各側壁をそれぞれ配設し、側壁に作用する圧縮荷重を支持突条の受板で支持するように構成し、前記側壁とその下方に位置する支持突条との間の隙間を塞いで容器本体内を前記側壁の外方側から隠すために、前記側壁には、該側壁の内側面に沿うとともに前記側壁の下端から突出する内側部突条を形成したことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、この発明を具体化した第1実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】
図3(a),(b)に示すように、折り畳み式運搬用容器を構成する容器本体11は、合成樹脂により有底長四角箱状に形成されている。容器本体11は、平面から見て長方形状をなす底壁12と、底壁12の両長側縁及び短側縁に沿ってそれぞれ立設された各一対の長側壁13及び短側壁14とを備えている。また、両短側壁14の中央部には、容器本体11を把持するための把持孔27が横長四角孔状に貫設されている。
【0010】
図5(a),(b)に示すように、長側壁13の外面において、短辺上部には縦長四角形状をなす係合凹部31が凹設されている。この係合凹部31内の下端部には第1規制凸部32が突設され、上端部には四角柱状をなす第2規制凸部33が突設されている。短側壁14の内面において、短辺上端部からは縦長四角板状をなす規制板41が突設されるとともに、規制板41の内面下端部にはその端縁に沿って規制枠部42が突設されている。容器本体11を組み立てた状態では、前記規制板41が係合凹部31内へ収容されるとともに、規制枠部42内に第1規制凸部32が係合されることにより、長側壁13及び短側壁14の容器本体11の外方への回動が規制される。また、規制板41の上端部には第2規制凸部33と対応する位置に長四角孔状をなす係合孔43が透設されており、係合孔43へ第2規制凸部33が係入されることにより、短側壁14の容器本体11の外方への回動が規制される。
【0011】
短側壁14の両側上部には、短側壁14をコ字状に切欠くことによってその内側に押圧片44が形成されている。この押圧片44は規制枠部42と係合孔43との間でその先端部が短側壁14の外方に向かうように配設されるとともに、その先端部には短側壁14の内面側に突出するように係合突部45が突設されている。図5(a)中に二点鎖線で示すように、押圧片44は、その基端部を中心に容器本体11の外方及び内方へ僅かに弾性変形可能となっている。そして、容器本体11を組み立てた状態で押圧片44の先端面が長側壁13の内面に接触されることにより、長側壁13の容器本体11の内方への回動が規制される。
【0012】
図1(a),(b)に示すように、前記底壁12は、長四角板状をなす底板12aと、底板12aの周縁から上方へ突設された四角枠状をなす内側壁12bとから形成されている。底壁12の内側壁12bを内側に取り囲むように、その周囲には四角枠状をなす外側壁12cが配設されるとともに、内側壁12bの上端部と外側壁12cの上端部の間は底壁12の周縁に沿って延びるように配設された受板12dによって連結されている。上記の内側壁12b、外側壁12c及び受板12dから底壁12の長側縁には第1支持突条21aが形成され、底壁12の短側縁には第2支持突条21bが形成されている。また、第1支持突条21a及び第2支持突条21bは、容器本体11のコーナ部で繋がっている。
【0013】
第1支持突条21a及び第2支持突条21bの内側には、内側壁12bの外周面と、外側壁12cの内周面を連結するように、底板12aの厚み方向に延びる内側壁12b及び外側壁12cの補強用の補強リブ12eが設けられている。この補強リブ12eは、外力により底壁12が捩れようとする際、内側壁12b及び外側壁12cが一体的に外力を受けることができるように機能するとともに、底壁12を成型する際にひけ又は反りが生じることを抑制している。そして、底壁12は、その周囲において内側壁12b及び外側壁12cが2重の壁となり、底板12aを補強することにより、外力による捩れが抑制されている。
【0014】
図2(a),(b)に示すように、第1及び第2支持突条21a,21bの上端部には、所定間隔をおいて回動手段を構成する複数の軸受部22が凹設されている。これら軸受部22に長側壁13及び短側壁14の下端部から突設された回動手段を構成する回動軸23が軸着されることにより、第1支持突条21a及び第2支持突条21bの上方位置には、長側壁13及び短側壁14がそれぞれ回動可能に支持されている。第1支持突条21aの高さは、長側壁13の厚みとほぼ同じに形成されており、第2支持突条21bの高さは、長側壁13の厚みに短側壁14の厚みを加えた長さとほぼ同じに形成されている。そして、容器本体11は、両長側壁13が底壁12の上面に折り畳まれた状態で、両短側壁14が長側壁13の上面に折り畳まれることによって、折り畳み可能に構成されている。
【0015】
図2(b)に示すように、第1支持突条21aの外側部には、横長四角形状に凹設された各一対の収容凹部24が設けられている。図4(a),(b)に二点鎖線で示すように、容器本体11を折り畳んだ状態でこれら収容凹部24内には前記規制板41が収容されるようになっており、折り畳まれた容器本体11は規制板41により短側壁14が浮き上がることなく平板状となっている。また、収容凹部24の内底壁24aは平板状に形成されており、折り畳んだ状態の容器本体11を積み重ねたり等した際に、規制板41を介して上方から加わる荷重を内底壁24aの面全体で受けることができるようになっている。
【0016】
図2(a),(b)に示すように、第1支持突条21a及び第2支持突条21bにおいて、受板12dの上端面の外側縁には、支持突部としての外側部突条25が底壁12の長側縁及び短側縁に沿って延びるように僅かに上方へ突出して形成されている。また、図3(a),(b)に示すように、前記収容凹部24と対応する位置に配設される長側壁13の下端面の内側縁には、支持突部としての内側部突条26が長側壁13の内側面に沿って延びるように僅かに下方へ突出して形成されている。そして、外側部突条25及び内側部突条26は各側壁13,14と第1支持突条21a及び第2支持突条21bの間に形成される隙間を塞ぎ、容器本体11内の収容物を外側方から隠すことができるようになっている。さらに、各側壁13,14の上方から作用する圧縮荷重は、外側部突条25及び内側部突条26を介して第1及び第2支持突条21a,21bの受板12dで支持されるようになっている。
【0017】
図2(a)及び図3(a),(b)に示すように、容器本体11の4つのコーナ部において、第1支持突条21a及び第2支持突条21bの受板12dの上面には平面から見てL字状をなす移動規制突条21cが突設されている。長側壁13及び短側壁14の下端両側部には、容器本体11を組み立てた状態で各移動規制突条21cと係合可能な規制切欠部21dがそれぞれ形成されている。そして、移動規制突条21c及び規制切欠部21dの係合により、長側壁13及び短側壁14の横方向への移動が規制されるとともに、コーナ部において作用する圧縮荷重が規制切欠部21d及び移動規制突条21cを介して受板12dで支持されている。
【0018】
次に、前記折り畳み式運搬用容器の作用について以下に記載する。
さて、上記のように構成された折り畳み式運搬用容器を組み立てられた状態から折り畳むときには、まず、図5(a)に二点鎖線で示すように、長側壁13の押圧片44を内方から押圧し、係合突部45及び長側壁13の係合を解除する。続いて、一方の長側壁13を容器本体11の内方に回動させて底壁12の上面に折り畳んだ後、同様にして他方の長側壁13を底壁12及び前記一方の長側壁13の上面に折り畳む。そして、両短側壁14を容器本体11の内方に回動させて両長側壁13の上面に折り畳むことによって、図2(a),(b)に示すように、容器本体11が平板状に小さくコンパクトに折り畳まれ、複数個を上下に積み重ねたり等して運搬、保管等される。
【0019】
一方、折り畳み式運搬用容器を組み立てるには、まず、図2(a),(b)に示される一対の短側壁14を容器本体11の外方に回動させ、第2支持突条21b上に短側壁14を立設した後、両長側壁13を容器本体11の外方に回動させる。すると、図5(a),(b)に示すように、長側壁13が押圧片44の係合突部45を外方へ押圧しながらこれを乗り越え、その後、各側壁13,14の第1規制凸部32及び規制枠部42と、第2規制凸部33及び係合孔43とが係合される。この状態で、長側壁13は容器本体11の内方及び外方への回動が規制され、第1支持突条21aの上面に垂設した状態で固定される。同時に、長側壁13が固定されることにより、短側壁14が第2支持突条21bの上面に垂設した状態で固定され、容器本体11が組み立てられる。
【0020】
容器本体11が組み立てられた状態の折り畳み式運搬用容器は、その内部に収容物が収容されるとともに、把持孔27を両手で把持することにより持ち上げられ、単体で運搬されたり、あるいは複数個が上下に積み上げられて、運搬されたり、保管されたりする。収容物が収容された状態の容器本体11を持ち上げるとき、容器本体11には収容物の重さ、持ち上げる際の角度等により底板12aが捩れようとする方向に外力が加わる。この外力を、図1(a)に示される底板12aを補強する内側壁12b及び外側壁12cの2枚の壁が一体的に受けることにより、底壁12の捩れと、これに伴う容器本体11の捩れが抑制される。
【0021】
また、容器本体11を積み上げたときに各側壁13,14に上方から加わる圧縮荷重は、外側部突条25及び内側部突条26を介して第1及び第2支持突条21a,21bの受板12d全体で支持される。このとき、圧縮荷重は、受板12dだけでなく、内側壁12b及び外側壁12cと、さらには補強リブ12eといった第1及び第2支持突条21a,21bを合わせた全体でうけることができるため、容器本体11の損傷が抑制される。
【0022】
さらに、折り畳まれた状態の容器本体11も複数個を上下に積み重ねて、運搬、保管したりすることが可能である。このとき、下方の容器本体11に対して上方から加わる荷重は、図4(b)に示すように、短側壁14の規制板41を介して収容凹部24の内底壁24aで受けられる。この内底壁24aは平板状をなしていることから、内底壁24a全体で荷重を受けることが可能である。
【0023】
前記第1実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 底壁12の各側縁に立設された第1支持突条21a及び第2支持突条21bを形成する内側壁12b及び外側壁12cが底壁12の底板12aを補強する2重の壁として機能することにより、底壁12の捩れを抑制することができる。加えて、第1支持突条21a及び第2支持突条21bが底壁12の全周囲に渡って設けられており、各側壁13,14に作用する圧縮荷重は、場所を選ぶことなく、第1支持突条21a及び第2支持突条21bの上端面となる受板12dのどこででも支持することができるため、圧縮荷重による容器本体11の損傷を抑制することができる。
【0024】
・ 第1支持突条21aに収容凹部24を設け、この収容凹部24内に短側壁14の規制板41を収容することにより、容器本体11を各側壁13,14が浮き上がることなく、平板状に折り畳むことができる。加えて、収容凹部24の内底壁24aを平板状に形成したことにより、折り畳んだ状態の複数の容器本体11を積み重ねたり等する際に、規制板41を介して上方から加わる荷重を内底壁24a全体で受けることができる。
【0025】
・ 第1支持突条21a及び第2支持突条21bの内側に補強リブ12eを設けたことにより、底壁12を成型する際にひけ又は反りが生じることを抑制することができるとともに、底壁12に加わる外力を内側壁12b及び外側壁12cの両壁で受けることができ、底壁12の捩れを効果的に抑制することができる。
【0026】
・ 底壁12は、受板12d及び収容凹部24の内底壁24aの上面が平面状となっていることから、洗浄性を良好なものとすることができる。
・ 例えば、内側壁12bのみで1重の壁とした場合、内側壁12bを補強するため、補強用のリブを突設しなければならない。さらに、この補強用のリブは、収容物の傷付きを防止するため、内側壁12bの外面に設けなければならず、内側壁12bの外面は凹凸状となる。第1実施形態では、内側壁12b及び外側壁12cで2重の壁とし、さらに内側壁12b及び外側壁12cの間に補強リブ12eを設けたことにより、外側壁12cの外面を平面状とすることができる。このため、その外面を印刷面、識別ラベル等といったシールの貼着面とすることができるとともに、このような印刷面、シールの貼着面を広く設けることができる。
【0027】
(第2実施形態)
以下、この発明の第2実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、第2実施形態では第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0028】
図7(a),(b)に示すように、第2実施形態の容器本体11は、両短側壁14が底壁12の上面に折り畳まれた状態で、両長側壁13が長側壁13の上面に折り畳まれるように構成されている。これに対応して、第1支持突条21aは短側壁14の厚みと長側壁13の厚みとを加えた長さとほぼ同じ高さに形成されており、第2支持突条21bは短側壁14の厚みとほぼ同じ高さに形成されている。
【0029】
図10(a),(b)に示すように、係合凹部31及び第1規制凸部32は短側壁14の両側部に設けられている。第1規制凸部32の上方には、平断面逆L字状に形成された係合突起33aが突設されている。この係合突起33aの基端部33cは短側壁14の外側方に延びるように設けられ、先端部33dは長側壁13の外側方に延びるように設けられている。さらに、この係合突起33aの基端部33cの係合凹部31側には隙間が設けられており、図10(b)に2点鎖線で示されるように、係合突起33aを係合凹部31側に弾性変形させることができるようになっている。
【0030】
図8及び図10(a),(b)に示すように、規制板41は長側壁13の両側部に設けられ、短側壁14の係合凹部31内に収容されることにより、容器本体11を組み立てた状態で短側壁14の容器本体11の外方への回動を規制している。また、規制板41の裏面には規制枠部42が突設され、前記第1規制凸部32と係合することにより、容器本体11を組み立てた状態での長側壁13の容器本体11の外方への回動を規制している。
【0031】
図10(a),(b)に示すように、長側壁13の両側部において、容器本体11を組み立てた状態で短側壁14の係合突起33aと対応する位置には長四角柱状に形成された押圧片43aが設けられている。図10(a),(b)に二点鎖線で示すように、押圧片43aは、長側壁13の外側方から内側方に向かって押圧可能に構成され、外側方から押圧された押圧片43aの内側面により、係合突起33aの先端部33dが内方に押圧される。
【0032】
押圧片43aの上下に位置する長側壁13の内側面には、ほぼ四角柱状に形成された上下一対の係合突部45aが長側壁13の内側方に延びるように突設されている。さらに、長側壁13の中央寄りに設けられた係合突部45aの一側面は、長側壁13の中央側ほど低くなるテーパ形状に形成されたテーパ面45bとなっており、前記係合突起33aの先端部33dの外側面を滑らかにスライドさせることができるようになっている。また、前記係合突部45aのテーパ面45bと対向する側面は、容器本体11を組み立てたとき、前記係合突起33aの先端部33dの内側面を係合固定することができるように構成された係合面45cとなっている。
【0033】
図8に示すように、規制板41に対応して、収容凹部24は第2支持突条21bを容器本体11の幅方向の中央及び両側部の3つに分断することによりそれらの間に設けられている。図6(a)及び図9(a)に示すように、収容凹部24は、内側壁12bの上端から横方向に延出形成された内底壁24aと、この内底壁24aの先端から上方へ突設された連結壁24bとにより形成されている。
【0034】
この連結壁24bは、分断された第2支持突条21bの外側壁12cの間を連結するように、各外側壁12cと一体化されている。そして、連結壁24bが第1支持突条21aの外側壁12c及び各第2支持突条21bの外側壁12cとともに、底板12aをその内側に取り囲む大きな四角枠状の外側壁を形成することにより、底壁12の捩れに対する強度が維持されている。
【0035】
図9(b)に示すように、第1支持突条21aは、内側壁12b、外側壁12c及び受板12dより形成され、その内側に補強リブ12eを有している。そして、第1及び第2支持突条21a,21bの上端面の外側縁には外側部突条25が突設され、各側壁13,14に作用する圧縮荷重は、外側部突条25を介して受板12dで支持される。また、内側部突条26は省略されている。
【0036】
さて、第2実施形態の折り畳み式運搬用容器を折り畳む際には、まず、短側壁14の押圧片43aを内方に押圧すると、図10(a)及び(b)に二点鎖線で示されるように、押圧片43aの内側面で係合突起33aの先端部33dが内方に押圧される。その結果、係合突起33aの基端部33cに弾性変形が引き起こされ、係合突起33aの先端部33dと係合突部45aの係合面45cとの係合状態が解除される。続いて、両短側壁14を容器本体11の内方に回動して底壁12の上面にそれぞれ折り畳み、両長側壁13を両短側壁14の上面に折り畳むことによって、図7(a),(b)に示されるように、容器本体11が平板状に小さくコンパクトに折り畳まれる。
【0037】
一方、折り畳まれた状態の容器本体11を組み立てるときには、まず、図7(a),(b)に示される両長側壁13を容器本体11の外方へ回動させて第1支持突条21a上に立設させた後、両短側壁14を同様に回動させて第2支持突条21b上に立設させる。このとき、図10(b)に示すように、係合突起33aの先端部33dが係合突部45aのテーパ面45b上をスライドしながらこれを乗り越え、係合面45cと係合固定される。この状態で短側壁14の容器本体11内方への回動が規制されるとともに、規制板41により短側壁14の外方への回動が規制され、第2支持突条21b上に垂設される。同時に、長側壁13の容器本体11外方及び内方への回動も規制され、第1支持突条21a上に垂設され、容器本体11が組み立てられる。
【0038】
上記の容器本体11によれば組み立てられた状態において、長側壁13に作用する圧縮荷重は外側部突条25を介して第1支持突条21aの受板12d全体で支持される。短側壁14に作用する圧縮荷重は外側部突条25を介して3つの第2支持突条21bの受板12dで支持される。この第2支持突条21bは容器本体11の幅方向の中央及び両側部に配設されているため、第2支持突条21bを分断して設けたときにも圧縮荷重が充分に支持される。また、底壁12の底板12aが捩れようとするときには、第1支持突条21aの外側壁12c、第2支持突条21bの外側壁12c及び連結壁24bが一体となってこれを補強することにより、捩れが抑制される。
【0039】
また、図9(a)に二点鎖線で示すように、折り畳まれた状態の容器本体11において、規制板41は連結壁24bの上端面で支持される。この連結壁24bは、図6に示すように、第1支持突条21a及び第2支持突条21bの外側壁12cとともに四角枠状をなし、底壁12の捩れを抑制するとともに、規制板41を介して加わる荷重が連結壁24b及び外側壁12cで受けられる。
【0040】
従って、第2実施形態のように第2支持突条21bを部分的に設けた場合であっても、収容凹部24の連結壁24bで各外側壁12cを連結することにより、底壁12の捩れを抑制することができるとともに、折り畳んだ状態で規制板41を介して加わる荷重も支持することができる。
【0041】
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 第2実施形態において、連結壁24bを省略して構成してもよい。
・ 例えば、受板12dを容器本体11の内方へ向かうほど低くなる傾斜面状に形成し、各側壁13,14の下端面をこれと対応する傾斜面状に形成してもよい。
【0042】
・ 外側部突条25及び内側部突条26を省略し、受板12dの上面に各側壁13,14の下端面を接触させて圧縮荷重を支持するように構成してもよい。
・ 支持突部は外側部突条25及び内側部突条26であることに限定されず、長側壁13及び短側壁14の厚み方向に延びるようにその下面から突部を少なくとも1つ突設し、この突部を支持突部として、その先端を第1支持突条21a及び第2支持突条21bの上面に接触させてもよい。又は、第1支持突条21a及び第2支持突条21bの上面から支持突部としての突部を突設し、その先端を長側壁13及び短側壁14の下面に接触させてもよい。さらには、型抜き可能な円柱状、円錐状、四角柱状等に形成された突起を各側壁13,14の下面及び各支持突条21a,21bの上面の少なくとも一方に突設し、この突起を支持突部としてもよい。
【0043】
・ 各側壁13,14の下端面の内側縁に内側部突条26を設けてもよい。あるいは、外側部突条25を各側壁13,14の下端面に設けてもよい。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
【0044】
・ 前記外側壁を底板全体がその内側に取り囲まれるように四角枠状に形成した折り畳み式運搬用容器。このように構成した場合、底壁の捩れをより効果的に抑制することができる。
【0045】
・ 前記支持突条の受板上面に支持突部を突設し、この支持突部を介して受板で圧縮荷重を支持するように構成した折り畳み式運搬用容器。このように構成した場合、圧縮荷重を支持突部でも支持することができる。
【0046】
・ 前記容器本体のコーナ部において、支持突条の受板上面には移動規制突条を突設し、この移動規制突条と対応する位置となるように側壁には移動規制突条と係合可能な規制切欠部を設けた折り畳み式運搬用容器。このように構成した場合、各側壁の横方向への移動を規制することができるとともに、コーナ部において作用する圧縮荷重を規制切欠部及び移動規制突条を介して受板で支持することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、底壁の捩れを抑制することができるとともに、各側壁に作用する圧縮荷重による容器本体の損傷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は第1実施形態の容器本体の底壁を示す底面図、(b)は折り畳まれた状態にある第1実施形態の容器本体の回動軸及び軸受部を示す断面図。
【図2】 (a)は折り畳まれた状態にある第1実施形態の容器本体を示す平面図、(b)は折り畳まれた状態にある第1実施形態の容器本体を示す正面図。
【図3】 (a)は第1実施形態の容器本体を組み立てた状態を示す正面図、(b)は第1実施形態の容器本体を組み立てた状態を示す側面図。
【図4】 (a)は折り畳まれた状態にある容器本体の収容凹部を示す斜視図、(b)は折り畳まれた状態にある容器本体の収容凹部を示す断面図。
【図5】 (a)は第1実施形態の容器本体を組み立てた状態を示す一部を拡大した部分破断正面図、(b)は第1実施形態の容器本体を組み立てた状態を示す一部を拡大した側面図。
【図6】 第2実施形態の容器本体の底壁を示す底面図。
【図7】 (a)は第2実施形態の容器本体を折り畳んだ状態を示す平面図、(b)は第2実施形態の容器本体を折り畳んだ状態を示す正面図。
【図8】 第2実施形態の容器本体を組み立てた状態を示す正面図。
【図9】 (a)は第2実施形態の容器本体を組み立てた状態を示す一部を拡大した側断面図、(b)は第2実施形態の容器本体を組み立てた状態を示す一部を拡大した正断面図。
【図10】 (a)は第2実施形態の容器本体を組み立てた状態を示す一部を拡大した部分破断正面図、(b)は第1実施形態の容器本体を組み立てた状態を示す一部を拡大した平断面図。
【符号の説明】
11…容器本体、12…底壁、12b…内側壁、12c…外側壁、12d…受板、13,14…側壁、21a,21b…支持突条、24…収容凹部、24a…内底壁、41…規制板。
Claims (1)
- 四角板状に形成された底壁と、底壁の対向する各一対の側縁に沿ってそれぞれ立設された互いに対向する各一対の側壁とを有する有底四角箱状の容器本体を備えるとともに、前記側壁及び底壁の間には、側壁を容器本体の内方に折り畳むための回動手段を設け、各側壁を底壁に対して回動させることにより容器本体を折り畳み及び組み立て可能に構成した折り畳み式運搬用容器であって、
前記底壁の各側縁には、底壁の周囲に立設された内側壁と、この内側壁を取り囲むようにその周囲に立設された外側壁と、これら内側壁の上端部及び外側壁の上端部の間を連結する受板とにより形成された支持突条をそれぞれ設けるとともに、これら支持突条の上方位置に各側壁をそれぞれ配設し、側壁に作用する圧縮荷重を支持突条の受板で支持するように構成し、
前記側壁とその下方に位置する支持突条との間の隙間を塞いで容器本体内を前記側壁の外方側から隠すために、前記側壁には、該側壁の内側面に沿うとともに前記側壁の下端から突出する内側部突条を形成したことを特徴とする折り畳み式運搬用容器。
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