JP4639821B2 - 目標値加工装置、温度調節器および制御プロセス実行システム - Google Patents

目標値加工装置、温度調節器および制御プロセス実行システム Download PDF

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Description

本発明は、制御プロセスの制御目標値を示す目標値信号を用いて調節器により制御プロセスを実施する技術に関する。
調節器の一つとして、加熱システムに取り付けられる温度調節器がある。温度調節器は、加熱システムの加熱温度を測定し、その測定温度が予め設定しておいた目標値となるように、加熱システムの動作を制御している。
従来から、温度調節器による制御精度を高める場合、温度調節器に入力される目標値を温度調節器において整形したうえで、制御プロセスを実行することが行われる(特許文献1参照)。
特許公報第2861276号
従来の調節器の構成では、制御精度を向上させるためには、調節器の装置構成(ソフトウエア構成を含む)を改造する必要があり、従前の装置構成のままで制御精度を向上させることは不可能であった。
さらには、改良を加えるにしても、制御管理対象(温度維持システム等)が複雑な干渉を生じさせるものである場合、調節器毎に、その設置環境に適した改良が必要となるばかりか、その改良作業には熟練技術が必要となる。例えば、同種の温度調節器においても多種多様の機種,機能があり、これらの機種,機能に適した装置構成の改良を精度高く実施するためには、非常に高度な熟練技術を必要とする。
さらにまた、上記改良を完了したとしても、その改良はその設置環境に個別に適用した改良とならざるを得ない。そのため、改良された調節器が故障したとしても、故障した装置を同機能の装置に迅速に取り替えることは不可能であった。
本発明は、上述の実情に鑑みて為されたものであって、調節器は、従前の装置構成のままで制御精度を向上させることができるようにすることを目的とする。
本発明では、上述の目的を達成するために、次のように構成している。
本発明の目標値加工装置は、目標値と制御対象からの観測量とに基づいて制御プロセスを実行する調節器の前段に設けられて、前記調節器に対する前記目標値を加工する装置であって、制御プロセスの目標値を示す目標値信号が入力される入力部と、前記入力部に入力される前記目標値信号を整形する目標値整形器と、前記目標値の整形パターンを予め記憶する記憶器と、前記目標値整形器で整形される整形目標値信号を、前記調節器に対して前記目標値として出力する出力部と当該目標値加工装置を前記調節器に着脱自在に連結させる連結器または当該目標値加工装置と前記調節器とを通信可能に接続する通信手段とを備え、前記目標値整形器は、予め未整形目標値信号を前記調節器に供給した状態で該調節器によって制御される制御対象の観測量を取り込み、取り込んだ観測量が前記目標値に到達するように前記目標値の整形パターンを作成して前記記憶器に記憶させ、かつ、当該目標値整形器は、目標値整形制御時において、前記記憶器から整形パターンを読み出して、前記入力部に入力される前記目標値信号の整形を行うものである。
ここで、目標値信号の入力は、常時入力されている必要はなく、必要に応じて入力されるものであってもよく、あるいは、入力によって目標値信号が設定保持されるものであってもよい。
また、制御処理に適する信号形状とは、所望の制御を行うのに適した信号形状をいい、例えば、オーバーシュートやアンダーシュートを抑制した制御、応答の速い制御、ハンチングを抑制した制御、複数チャンネル間のばらつきを抑制した制御などの所望の制御に適した信号形状をいう。
整形目標値信号は、予め整形して記憶した目標値信号であってもよく、あるいは、目標値信号を、加工用の信号で加工、例えば、目標値信号に加工用の信号を加算、減算あるいは乗算したような目標値信号であってもよく、あるいは、目標値信号と予め整形して記憶した目標値信号とを切り換えて得られる目標値信号であってもよく、さらに、モデル等を用いて生成されるような目標値信号であってもよい。
調節器は、複数チャンネルの制御を行える、いわゆる多チャンネルの調節器であってもよく、あるいは、1チャンネルのみの制御を行う調節器の一つあるいは複数であってもよい。
すなわち、目標値加工装置は、一つのチャンネルのみの目標値信号を整形するものであってもよいし、複数チャンネルの目標値信号を整形するものであってもよい。
本発明によれば、調節器の前段で、目標値加工装置によって、目標値信号を、制御処理に適する信号形状に整形した後に、整形目標値信号として前記調節器に与えるので、調節器に何ら改良を加えることなく、従前の調節器のままで、制御精度を向上させることが可能となる。
ここで、連結器は、コネクタに限らず、ケーブル等であっもよい。
また、通信手段とは、例えば、目標値加工装置と調節器とにそれぞれ設けられた無線通信部などをいう。
本発明によると、当該目標値加工装置を、調節器と一体化したものとして取り扱うことができ、あるいは、無線通信が可能となり、利便性が向上する。
この場合、前記出力部は、前記連結器による当該目標値加工装置と前記調節器との着脱操作に伴って、前記調節器の目標値入力部に着脱自在に電気接続される構造を有するのがさらに好ましく、そうすれば、出力部の接続も容易となり、利便性がさらに向上する。
ここで、整形パターンとは、目標値信号を整形するためのパターンをいい、例えば、時間的に変化する波形パターン、時間と目標値(あるいは目標値を修正するための修正値)との関係を示すテーブルなどのデータであってもよい。
本発明によると、記憶器に記憶させた同一の整形パターンに基づいて、目標値信号の整形操作を精度高く繰り返し実行することが可能となる。
他の実施態様においては、前記目標値整形器は、予め制御対象の観測開始時においてオーバーシュートまたはアンダーシュートが生じたときの前記観測量を取り込み、前記オーバーシュートまたはアンダーシュートが生じた観測量のピーク値が前記目標値になるように前記目標値信号を整形して前記整形パターンを作成して前記記憶器に記憶させるものである。
この実施の形態によると、目標値信号を整形しなかった場合にオーバーシュートやアンダーシュートが生じるときに、当該目標値加工装置で目標値信号を整形するので、従前の調節器のままで、オーバーシュートやアンダーシュートを抑制する制御が可能となる。
他の実施態様においては、前記目標値整形器は、予め外乱が印加されたときの前記観測量を取り込み、外乱による変動の周期と同周期で逆位相となる変動を前記目標値に与えて前記整形パターンを作成して前記記憶器に記憶させるものである。
この実施態様によると、従前の調節器のままで、外乱応答が改善された制御が可能となる。
好ましい実施態様においては、設定されるパラメータに基いて、波形を発生する波形発生器と、該波形発生器で発生する波形に基いて、前記目標値信号を加工して前記整形目標値信号として出力する加工器とを含み、前記パラメータが、時間と目標値との関係を示すデータ、ARXモデルを規定するパラメータである。
このパラメータは、所望の整形目標値信号が得られるように予め決定されるものであり、この所望の整形目標値信号とは、例えば、オーバーシュートやアンダーシュートを抑制した制御、応答の速い制御、ハンチングを抑制した制御、複数チャンネル間のばらつきを抑制した制御などの所望の制御に適した整形目標値信号をいう。このパラメータを予め決定するために、予め未整形目標値信号を調節器に供給した状態で該調節器によって制御される制御対象の観測量を計測するのが好ましい。
パラメータの設定は、例えば、パソコンやPLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)などから通信によって設定できるようにしてもよいし、作業者が、直接、設定入力できるようにしてもよい。
波形発生器は、設定されるパラメータに応じて波形を発生するものであり、パラメータに応じて、例えば、時間的に変化する目標値の波形を生成し、あるいは、ARXモデルなどのモデルを用いて波形を生成し、あるいは、予め定めた所定期間に亘って設定された幅で変化するような波形を生成するものであってもよい。
この波形発生器には、波形発生のタイミングを規定するタイミング信号が入力されるようにしてもよく、あるいは、制御対象からの観測量が与えられるようにし、この観測量の変化に基いて、波形発生のタイミングを規定するようにしてもよい。
加工とは、目標値信号を、波形発生器からの波形によって整形加工することをいい、例えば、目標値信号と波形発生器からの波形とを演算処理、例えば、加算、減算、あるいは、乗算したり、目標値信号と波形発生器からの波形とを切り換え選択したりすることをいう。
この実施態様によると、予め決定されたパラメータが設定されることにより、波形発生器からの波形によって目標値信号が整形加工されて整形目標値信号として調節器に与えられ、これによって、従前の調節器のままで、例えば、オーバーシュートやアンダーシュートを抑制した制御、応答の速い制御、ハンチングを抑制した制御、複数チャンネル間のばらつきを抑制した制御などの所望の制御が可能となり、制御精度が向上する。
他の実施態様においては、予め未整形目標値信号を前記調節器に供給した状態で該調節器によって制御される制御対象の観測量、および、パラメータを生成するのに用いる目標値信号を前記調節器に供給した状態で該調節器によって制御される制御対象の観測量を取り込んで、パラメータを生成するパラメータ生成器と、このパラメータ生成器で生成されたパラメータに基いて、波形を発生する波形発生器と、該波形発生器で発生する波形に基いて、前記目標値信号を加工して前記整形目標値信号として出力する加工器とを含み、前記パラメータは、時間と目標値との関係を示すデータ、ARXモデルを規定するパラメータである。
ここで、所定の目標値信号とは、パラメータを生成するのに用いる予め定めた目標値信号をいい、例えば、ステップ状に所定量変化する目標値信号、あるいは、パルス状に所定量変化する目標値信号などであり、例えば、温度制御の場合には、例えば、ステップ状に1℃変化する目標値信号などである。
所定の目標値信号を調節器に供給した状態で該調節器によって制御される制御対象の観測量を取り込むことによって、例えば、目標値信号をステップ状に1℃変化させると、その目標値信号を変化させた時点を基準に、観測量が、どの時点で、何度変化するかを求めることができる。
一方、予め未整形目標値信号を前記調節器に供給した状態で該調節器によって制御される制御対象の観測量を取り込むことによって、目標値信号を整形しない場合には、観測量が、どの時点でどの程度の不所望な変化をするかを把握できる、
例えば、外乱によって、観測量が、どの時点で何度不所望に変化しているかを求めることができる。
したがって、所定の目標値信号に対する観測量の変化と、目標値を整形しない場合の観測量の変化とに基づいて、観測量の不所望な変化を抑制する、すなわち、所望の制御を行うには、どのタイミングでどの程度目標値信号を加工する必要があるかを求めることができる。これによって、所要のタイミングで所要量変化させるためのパラメータ、例えば、上述の時間と目標値との関係を示すデータを生成することができる。
パラメータ生成器は、このようにして、未整形目標値信号を調節器に供給した状態で該調節器によって制御される制御対象の観測量、および、所定の目標値信号を前記調節器に供給した状態で該調節器によって制御される制御対象の観測量に基づいて、目標値を加工するためのパラメータを生成する。
なお、未整形目標値信号を前記調節器に供給した状態で該調節器によって制御される制御対象の観測量、あるいは、所定の目標値信号を前記調節器に供給した状態で該調節器によって制御される制御対象の観測量は、必ずしも実際に計測する必要はなく、例えば、モデルなどを使って観測量を推定するようにしてもよい。
この実施態様によると、従前の調節器のままで、所望の制御が可能となる。
一実施態様においては、目標値と制御対象からの観測量とに基づいて制御プロセスを実行する調節器の前段に設けられて、前記調節器に対する前記目標値を加工する装置であって、制御プロセスの目標値を示す目標値信号が入力される入力部と、前記調節器の制御プロセス操作量の飽和量を予測する飽和量予測器と、前記飽和量予測器で予測された予測飽和量を、所望のフィードバックゲインで前記目標値信号から減算して前記整形目標値信号として出力する加工器と、前記加工器で整形される整形目標値信号を、前記調節器に対して前記目標値として出力する出力部と、当該目標値加工装置を前記調節器に着脱自在に連結させる連結器または当該目標値加工装置と前記調節器とを通信可能に接続する通信手段とを備え、前記飽和量予測器は、前記調節器の前記制御プロセス操作量に相当する制御プロセス操作量が入力されるリミッタを備え、該リミッタの入力と出力との差を前記予測飽和量とするものである。
予測飽和量は、ゲインが可変設定可能なフィードバック要素を介して加工器にフィードバックするのが好ましい。
この実施態様によると、調節器がリセットワインドアップ対策のための処理を行う前に、当該目標値加工装置によって、予測飽和量に基づいて、リセットワインドアップ対策のための処理を行うことが可能となる。したがって、従前の調節器に比べて、より好ましいリセットワインドアップ対策を、当該目標値加工装置で行うことが可能となる。
本発明の温度調節器は、本発明に係る目標値加工装置の前記出力部のみから出力される前記整形目標値信号が入力される目標値入力部を有するものである。
本発明によると、従前の温度調節器のままで、温度制御の精度を向上させることが可能となる。
本発明の制御プロセス実行システムは、制御プロセスの目標値を示す目標値信号を生成する目標値供給装置と、前記目標値供給装置が生成した目標値信号を整形する請求項1ないし7のいずれかに記載の目標値加工装置と、前記目標値加工装置で整形された整形目標値信号に基づいて制御プロセスを実行する調節器とを備えている。
目標値供給装置は、上述のパラメータを設定したり、該パラメータを生成するようにしてもよく、あるいは、目標値加工装置に、目標値加工のためのタイミング信号を与えるようにしてもよい。
本発明によると、従前の調節器のままで、制御精度を向上させることが可能となる。
本発明によれば、従前の装置構成のまま、例えば、汎用の比較的安価な調節器のままで、本発明の目標値加工装置を追加するだけで、制御精度を向上させることが可能となり、システム改良に要する手間とコストを最小限に抑えることができる。
調節器に対して、その装置毎にその設置環境に適した改良を施す必要は全く無くなる。調節器に対する改良作業は熟練技術を必要とする場合が多いが、熟練技術を必要としなくなる分、システム改良に要する手間とコストをさらに抑えることができる。
目標値加工装置が故障したとしても、故障した目標値加工装置だけを同機能の装置に取り替えればよく、調節器はそのまま継続して使用することができる。そのため、故障からの復帰を迅速かつ安価を実施することができる。
以下、温度調節器に供給される目標値の整形を行う目標値加工装置において本発明を実施した実施の形態を参照して本発明を説明する。
温度調節器としては、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、半導体ウエハに各種の機能膜を作成するCVD装置において、CVD処理中の半導体ウエハの温度を所定の温度に加熱するヒータの温度制御に用いられる温度調節器を、例として挙げることができる。
図1は、本実施の形態の目標値加工装置を含む制御プロセス実行システムの全体構成を記すブロック図であり、図2は、目標値加工装置を温度調節器に連結した状態を示す外観斜視図であり、図3は、目標値加工装置と温度調節器との連結構造を示す分解斜視図である。
これらの図において、符号1は目標値加工装置であり、2は目標値信号供給装置であり、3は温度調節器であり、4は端子台であり、5は連結レールであり、Hはヒータであり、Wは加熱対象であり、10は温度センサ(検出器)である。
まず、目標値加工装置1,目標値信号供給装置2,および温度調節器3の機能構成を説明する。
目標値信号供給装置2は、出力部2aを備えており、温度調節器3において制御の目標値となる設定温度を示す目標値信号を出力部2aから出力する機能を有する。
なお、この目標値信号供給装置2は、例えば、パソコンやPLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)などから構成され、必要に応じて、温度調節器3の設定温度に対応する目標値信号に加えて、例えば、目標値加工制御のためのタイミング信号などを、目標値加工装置1に出力する。
目標値加工装置1は、目標値整形器6と入力部1aと出力部1bとを備えており、入力部1aから入力される目標値信号を、目標値整形器6において温度調節器3の制御処理に適する信号形状に整形して出力部1bから整形目標値信号として出力する機能を有する。入力部1aは、目標値信号供給装置2の出力部2aに接続ケーブル9を介して電気的に接続される。
温度調節器3は、目標値入力部3aを備えており、目標値入力部3aから入力される整形目標値信号に基づいてヒータHによる加熱温度を制御する機能を有する。すなわち、温度調節器3は、整形目標値信号を目標値(設定温度)として温度制御を行なう。
加熱対象WはヒータHにより加熱される加熱対象(半導体ウエハ)である。温度センサ10は、ヒータHの温度状態、より具体的には、ヒータが配設された制御対象としての熱処理盤の温度状態を検出して、検出結果(温度情報)を温度調節器3と目標値整形器6とに供給する。
次に、目標値加工装置1,目標値信号供給装置2,および温度調節器3の構造を説明する。
目標値加工装置1は、箱型の外形形状を有しており、その前面に入力部1aが設けられ、その裏面に出力部1bが設けられる。入力部1aと出力部1bとは端子形状をしている。目標値加工装置1の内部には、目標値整形器6が収納される。目標値加工装置1内の目標値整形器6と目標値加工装置1前面の入力部1aとは、目標値加工装置1の内部配線(図示省略)を介して電気接続される。同様に、目標値整形器6と出力部1bとは目標値加工装置1の内部配線(図示省略)を介して電気接続される。
温度調節器3は、目標値加工装置1と同様の箱型の外形形状を有する。温度調節器3の裏面に端子形状をした目標値入力部3aが設けられる。温度調節器3内の温度調節器3本体と温度調節器3裏面の目標値入力部3aとは、温度調節器3の内部配線(図示省略)を介して電気接続される。
端子台4は、目標値加工装置1用の端子台部4aと、温度調節器3用の端子台部4bとを有する。これら端子台部4a,4bは、互いの側面を面接させて着脱自在に連結される次の構造を有する。
端子台部4a,4bの側面にはそれぞれサイドコネクタ7a,7bが設けられる。これらサイドコネクタ7a,7bは互いに着脱自在に電気接続される端子構造を有する。端子台部4a,4bの前面には台座4c,4cが設けられる。台座4c,4cは目標値加工装置1の裏面部や温度調節器3の裏面部が着脱自在に取り付けられる構造を有する。台座4cの底部に接続端子8a,8bが設けられる。接続端子8a,8bは、目標値加工装置1や温度調節器3との電気接続用端子として機能する。端子台部4aにおいて、接続端子8aとサイドコネクタ7aとは、端子台部4aの図示しない内部配線により電気的に接続される。同様に、端子台部4bにおいて、接続端子8bとサイドコネクタ7bとは、端子台部4bの図示しない内部配線により電気的に接続される。
端子台部4a,4bの裏面にレール係合溝8,8が設けられる。レール係合溝8それぞれは、端子台部4a,4bの裏面の左右両端に渡って形成される。レール係合溝8は、連結レール5が係合する形状を有する。端子台部4a,4bは、レール係合溝8に同一の連結レール5を挿通させることで連結レール5を介して互いに機械的に連結される。さらに、端子台部4a,4bは、連結レール5を介して連結された状態で互いの側面を面接させてサイドコネクタ7a,7bどうしを連結させており、これにより、接続端子8a,8bは連結されたサイドコネクタ7a,7bを介して互いに電気的に接続される。このようにして連結された端子台部4a,4bからなる端子台4は、目標値加工装置1と温度調節器3との連結器として機能する。
なお、サイドコネクタ等の連結器に限らず、通信用のケーブルで接続してもよく、あるいは、目標値加工装置1と温度調節器3とを、無線通信可能とする無線通信部をそれぞれに設けてもよい。
目標値加工装置1は、その裏面が端子台4aの台座4cに着脱自在に装着される。装着された状態で目標値加工装置1の出力部1bは、台座4c底部の接続端子8aに嵌合しており、これにより両端子1b,8aは電気的に接続される。同様に、温度調節器3は、その裏面が端子台4bの台座4cに着脱自在に装着される。装着された状態で温度調節器3の目標値入力部3aは、台座4c底部の接続端子8bに嵌合しており、これにより両端子3a,8bは電気的に接続される。このような連結構造を備えることで目標値加工装置1と温度調節器3とは、端子台4を介して機械的に連結されるとともに、電気的に接続される。
次に、目標値加工装置1および目標値加工装置1に設けられる目標値整形器6の構成の詳細の一例を図4を参照して説明する。
この実施の形態では、目標値整形器6は、A/D変換回路20と、タイミング検出回路21と、タイマ22と、第1メモリ23と、検出回路24と、計算回路25と、第2メモリ26と、出力切換回路27と、D/A変換回路28と、デコード回路29と、アクセス制御回路30と、第3メモリ31と、比較回路32と、第1出力回路33と、入力回路34と、判定回路35と、第2出力回路36とを備える。
A/D変換回路20は、入力部1aを介して目標値信号供給装置2から入力される目標値信号(アナログ)をデジタル信号に変換してタイミング検出回路21と第1メモリ23と判定回路35とに出力する。
タイミング検出回路21は、目標値信号が入力されたタイミング(目標値応答制御が開始されるタイミング)を検出する。第1メモリ23は、入力回路34を介して温度センサ10から供給されるヒータHの加熱温度検出信号と、A/D変換回路20から出力される目標値信号(デジタル)とを、タイマ22から記憶タイミング指令が第1メモリ23に供給される時点で記憶する。判定回路35は、第1メモリ23に記憶されている温度検出信号と目標値信号(デジタル)とを比較し、ヒータHの温度が目標値からみて異常に高く/低くなっていないかを判定する。判定回路35は、判定結果が”異常”を示す場合、ヒータHへの通電を遮断する異常時遮断信号を生成する。第2出力回路36は、異常時遮断信号を温度調節器3に出力する。異常時遮断信号を受けた温度調節器3はヒータHへの通電を停止する。
検出回路24は、第1メモリ23に記憶されている温度検出信号と目標値信号(デジタル)とに基づいて、温度検出信号の時系列変化における信号レベル変化の発生周期,発生タイミング,発生振幅等の信号変化形態を検出する。
計算回路25は、検出回路24で検出した信号変化形態に基づいて、目標値信号を整形する。
ここで、整形目標値信号は、例えば時系列に沿ってレベル変化する信号パターン(整形パターン)として形成される。整形目標値信号は、第2メモリ26を介して第3メモリ31の一つの記憶領域に記憶される。ここで、大きさ、材質等により互いに熱容量が異なる複数の加熱対象Wそれぞれに対応する整形目標値信号が生成されて、第3メモリ31の各記憶領域に記憶される。整形目標値信号は、予め作成されて第3メモリ31の記憶領域に記憶される。
なお、他の実施の形態として、整形目標値信号を記憶するのではなく、目標値信号を、整形目標値信号に加工するための加工用の信号を記憶しておき、この加工用の信号と入力される目標値信号とから整形目標値信号に加工して、例えば、加工用の信号と目標値信号とを加算して整形目標値信号として出力するようにしてもよい。
出力切換回路27は、第2メモリ26に格納されている整形目標値信号と、A/D変換回路20を介して目標値信号供給装置2から供給される目標値信号(デジタル)とを切り換えて出力する。D/A変換回路28は、出力切換回路27から出力される(目標値信号/整形目標値信号)をアナログ変換して温度調節器3に出力する。
デコード回路29は、目標値信号供給装置2等から供給される複数の指令信号の中から任意の整形目標値信号を特定する特定指令を抽出する。
アクセス制御回路30は、デコード回路29により抽出される特定信号(Load 指令)で特定される整形目標値信号を、第3メモリ31から読み出して第2メモリ26に書き出す制御を行う。比較回路32は、第3メモリ31に記憶される各整形目標値信号と予め設定している比較値とを比較し、各整形目標値信号が比較値を上回ると、その整形目標値信号に異常な特性変動が生じたと判断して、特性変動通知信号を作成する。特性変動通知信号は第1出力回路33から温度調節器3に出力される。特性変動通知信号を受けた温度調節器3は、整形目標値信号に異常な特性変動が生じたことを示す変動アラームを発する。変動アラームは表示形態でも音声発生形態でもよい。
図5は、目標値加工装置1の基本構成を示す機能ブロック図である。
この実施の形態の目標値加工装置1は、基本的には、加工用の波形を発生する波形発生器50と、この波形発生器50からの加工用の波形によって、目標値信号供給装置2から入力された目標値信号を加工する目標値加工器51とを備えている。
波形発生器50は、加工用の波形の発生に必要な情報(以下「モデルパラメータ」という)および必要に応じて温度センサ10からの検出温度やタイミング信号に基いて、加工用の波形を発生して目標値加工器51に与え、目標値加工器51は、目標値信号供給装置2から入力された目標値信号を波形発生器50からの波形で加工、例えば、加算あるいは他の演算を行って整形目標値信号として温度調節器3に対して出力する。
波形発生器50で加工用の波形を発生させるためのモデルパラメータとしては、例えば、次のようなものがある。
すなわち、モデルパラメータとしては、図6に示す時間と温度との関係を示す温度テーブルを挙げることができる。この温度テーブルは、例えば、図7に示す複数のチャンネルの温度制御において、各チャンネル(ch0〜chn)毎の温度調節器3〜3に個別的に対応する時間と温度との対応関係を示すテーブルである。
あるいは、モデルパラメータは、図8に示すように、各チャンネル(ch0〜chn)毎に、時間に対する温度変化を示す波形(グラフ)であってもよい。
なお、かかる波形は、例えば、上述の図4の第2,第3メモリ26,31等に予め記憶させておけばよい。
また、図9に示すように、各チャンネル(ch0〜chn)に個別的に対応するARXモデルの分母a1〜am、分子b1〜bmのパラメータを、モデルパラメータとしてもよい。
さらに、図10に示すように、時定数Tとむだ時間Lとを含む各チャンネル(ch0〜chn)毎のモデルの時定数T〜Tmおよびむだ時間L〜Lmをモデルパラメータとしてもよい。
図9および図10のモデルを用いた場合、パルス信号などの入力に応答して、モデルパラメータで規定されるモデルを用いて波形を出力する。
かかるモデルパラメータは、例えば、次のようにして、予め決定することができる。
すなわち、予め目標値を加工しない状態で、温度制御を行って制御対象の検出温度がどのように変化するかを計測し、更に、目標値を、例えば、パルス状に基準量変化させた場合の制御対象の温度変化を計測する。
例えば、図11(a)に示すように、目標値(設定温度)をパルス状に、1℃変化させた場合の制御対象の検出温度を、同図(b)に示すように計測する。
この図11の計測データに基いて、目標値を変化させた時点から制御対象の温度が、例えば、ピークとなる時点までの時間t1、および、目標値の1℃の温度変化に対する制御対象のピーク時点の温度変化、例えば、0.6度の割合を求めることができる。
したがって、この温度変化のタイミングおよび温度変化の割合に基いて、目標値を加工しない状態で、温度制御を行って計測された制御対象の検出温度を、所望のタイミングで所望の温度にするためには、目標値を、どのタイミングで何℃変化させればよいかを算出できることになり、上述のモデルパラメータを決定することができる。
このように、モデルパラメータを用いて波形を発生し、目標値を加工することにより、すなわち、目標値を所要のタイミングで所要温度変化させることにより、制御対象の検出温度が、所望のタイミングで所望の温度に補正されることになるので、例えば、オーバーシュートやアンダシュートを抑制したり、各チャンネル間の温度のばらつきを抑制して均一化を図るといったことが可能となる。
図12は、他の実施の形態の目標値加工装置1の機能ブロック図である。
上述の図5の実施の形態では、予めモデルパラメータを決定し、このモデルパラメータを、目標値加工装置1に設定する構成であったのに対して、この実施の形態では、目標値加工装置1は、対象情報、例えば、目標値加工を行っていない温度制御状態で計測された制御対象の検出温度、および、目標値を、例えば、ステップ状に基準量変化させた場合に計測される制御対象の検出温度に基いて、上述のようにしてモデルパラメータを生成するパラメータ生成器52と、このパラメータ生成器52からのモデルパラメータに基づいて、上述と同様に加工用の波形を発生する波形発生器50と、目標値信号供給装置2から設定された目標値信号を波形発生器50からの加工用の波形で加工する目標値加工器51とを備えている。パラメータ生成器52は、上述の図4においては、検出回路24および計算回路25等によって構成することができる。
この実施の形態では、例えば、目標値加工を行っていない温度制御状態の制御対象の検出温度の計測データ、および、目標値を、例えば、ステップ状に1℃温度変化させた場合の制御対象の検出温度の計測データを入力するとともに、例えば、目標値加工を行っていない状態の検出温度の計測データにおける補正すべきタイミングや補正すべき温度などのデータを入力することにより、加工のための波形を発生するためのモデルパラメータを算出し、波形発生器50に与えるものである。
パラメータ生成器52、波形発生器50および目標値加工器51は、例えば、コンピュータによって構成される。
次に、上記構成を有する制御プロセス実行システムによって実施されるプロセス制御方法の詳細を説明する。まず、目標値応答制御の一例であるポジカスト制御について説明する。
温度調節器3による温度制御を行う場合、図13(a)に示すように、温度制御開始時点から検出温度が目標値温度αに到達してその温度で安定するまでに、一次的に目標値温度を超過する、いわゆるオーバーシュートが生じる場合がある。温度プロセス制御においてオーバーシュートが生じる場合、その収束を図る分、温度制御の応答時間が長くなるという不具合がある。
目標値加工装置1では、このようなオーバーシュートを生じさせないために、目標値信号供給装置2から供給される目標値信号に次に加工を施す。すなわち、オーバーシュートが生じた後、温度が目標値に収束する経過を辿る制御プロファイルにおいてはプラスの温度変化量がマイナスに転じるピーク時点(温度変化量が0となる時点)が複数存在する。これらピーク時点の中で最初のピーク時点におけるオーバーシュートが最も甚だしい。
このような温度制御時点をT1とし、その時の到達温度をβと規定した場合、図13(b)に示すように、時点T1における検出温度βが目標値温度αに一致するように、暫定目標値α'を設定する。
具体的には、時点T1における検出温度βが目標値温度αに一致するように、入力される目標値信号が示す目標値温度αよりも若干低い目標値温度α'になるように加工整形する。
さらには、時点T1以後は、目標値温度が本来の目標値温度αに戻るように、目標値信号を整形する、すなわち、時点T1以後は、目標値信号の加工を行わない。
このようして整形された整形目標値信号の信号パターンを第3メモリ31に予め記憶させておく。整形目標値信号は、複数の加熱対象Wそれぞれ毎に作成して第3メモリ31に記憶させておく。
ポジカスト制御を実施するに際して、まず、任意の加熱対象Wの温度制御をポジカスト制御により実施することを示す特定信号(Load 指令)が目標値信号供給装置2等から目標値加工装置1に向けて出力される。この特定信号はデコード回路29により検出される。デコード回路29によるこの特定信号の検出に基づき、アクセス制御回路30は、今回の温度制御においてヒータHの加熱対象W(半導体ウエハ等)のポジカスト制御実施時に用いる整形目標値信号を読み出して第2メモリ26に書き出す指令を第3メモリ31に出力する。この指令を受けた第3メモリ31は、指定された整形目標値信号を読み出して第2メモリ26に格納させる。
以上の準備作業を行ったうえで、目標値加工装置1は、目標値の加工操作を行う。具体的には、ヒータHによる加熱対象Wの温度制御開始時において、出力切換回路27は、第2メモリ26からポジカスト制御用の整形目標値信号を選択的に読み出す。読み出された整形目標値信号は、D/A変換回路28によりアナログ信号に変換されたのち、温度調節器3に出力される。温度調節器3では、供給される整形目標値信号に基づいて、ヒータHの温度制御を実施する。
ここで、温度調節器3自身は、入力される目標値信号に沿って従前の制御動作を実施する。しかしながら、温度調節器3に入力される目標値信号は、ポジカスト制御用に整形された整形目標値信号である。そのため、温度調節器3は、従前の制御操作と同様の制御を行っているにもかかわらず、結果的には、温度調節器3は、ポジカスト制御を実施することになる。
なお、ポジカスト制御は、オーバーシュートが生じる加熱制御開始当初の期間だけに実施される制御である。そのため、オーバーシュートが生じる加熱制御開始当初の期間が終了すると、このことを検知したタイミング検出回路21は、出力切換回路27に制御切換指令を出力する。制御切換指令を受けた出力切換回路27は、第2メモリ26から供給される整形目標値信号の選択操作を停止し、換わって、A/D変換回路20からタイミング検出回路21を通過して供給される未加工の目標値信号(デジタル)を選択してD/A変換回路28に出力する。目標値信号は、D/A変換回路28によりアナログ信号に変換されたのち、温度調節器3に供給される。
温度調節器3では、供給される未整形目標値信号に基づいて、ヒータHの加熱制御を実施する。したがって、温度調節器3は、入力される目標値信号に沿って制御動作を実施することになる。このとき、ポジカスト制御が必要となる加熱温度制御開始当初の期間が終了している。そのため、目標値信号を用いた従前の温度制御を実施しても何ら問題はない。このように、目標値加工装置1では、期間毎に整形目標値信号と未整形目標値信号とを切り換えることで、最終的な目標値信号の整形を行う。
以上の制御を実施することで、オーバーシュートを生じさせることなく、制御対象の温度を速やかに目標値温度に到達させてその温度で安定させることが可能となる。
このポジカスト制御を、例えば、図5の機能ブロック図に基いて説明すると、波形発生器50が、図14(b)に示すように、温度制御開始時点から時点T1までの期間、目標温度値αをα’にするために、−Δ=α−α’であって、時点T1以降は、0℃である加工用の波形を発生し、目標値加工器51において、この加工用の信号波形と、図14(a)に示される目標値信号とを加算して整形目標値信号として出力したものである。
したがって、図14(b)に示す加工用の波形を示すためのモデルパラメータを設定すればよく、例えば、時間と温度との対応関係を示す上述の温度テーブルを設定してもよい。
次に、上記構成を有する目標値加工装置1によって実施される外乱応答制御について説明する。
図15(a)に示すように、ヒータHの温度制御を行う場合、ヒータHの加熱面に新たな加熱対象Wが搭載された場合、ヒータHに温度変化が生じる。このような温度変化は温度制御時において制御を乱す外乱となる。外乱が生じる場合、温度センサ10の検出温度は、時系列に沿って周期的に下降、上昇、オーバーシュート、下降といった変動を生じさせながら、目標値に収束する。外乱に起因するこのような制御変動が生じた際において、目標値加工装置1は、目標値の応答速度を速めるために次のような目標値整形を実施する。
まず、目標値加工を施さない温度制御状態において、目標値温度を維持しているヒータHに加熱対象Wを搭載して外乱を予備的に発生させる。その状態でヒータHの温度変化を温度センサ10で検出してその検出結果を検出回路24で計測し、さらに計測した外乱に基づいて計算回路25で、図15(b)に示す外乱(温度変動)を消滅させる外乱消滅用の目標値の形態を算定する。
この外乱消滅用の目標値の形態の算定は、目標値加工を施さない温度制御状態において、外乱を予備的に発生させたときに計測される検出温度と、上述の図11のように、目標値をステップ状に基準量変化させたときに計測される検出温度とに基いて、上述のように、オーバーシュートを抑制するための波形のタイミングおよび大きさを算定するものである。
ここでは、特に、外乱により生じるオーバーシュートを消滅させる目標値の形態を算定する。すなわち、図15(a)に示されるオーバーシュートを抑制するように、目標値を一定期間低くするように整形している。そして、算定により作成した目標値信号の整形パターンを、整形目標値信号として第3メモリ31に記憶させる。
実際の外乱応答制御時においては、ヒータHに加熱対象Wが搭載されたことをセンサで検出し、その検出信号を目標値加工装置1に向けて出力する。目標値加工装置1では、センサ検出信号を受信したことをデコード回路29が検知すると、アクセス制御回路30は、外乱消滅用の整形目標値信号を読み出す指令を第3メモリ31に出力する。これにより、外乱応答用の整形目標値信号が第3メモリ31から読み出されて出力切換回路27,D/A変換回路28を介して温度調節器3に供給される。温度調節器3では、供給される整形目標値信号に基づいて、外乱応答制御が実行される。
ここで、温度調節器3自身は、入力される目標値信号に沿って従前の制御動作を実施する。しかしながら、温度調節器3に入力される目標値信号は、外乱応答用に整形された整形目標値信号である。そのため、温度調節器3は、従前の制御操作と同様の制御を行っているにもかかわらず、結果的には、温度調節器3は、外乱応答消滅制御を実施することになる。
なお、このような外乱応答制御は、外乱発生当初の期間だけに実施される制御である。そのため、外乱発生当初の期間が終了すると、このことを検知したタイミング検出回路21は、出力切換回路27に制御切換指令を出力する。制御切換指令を受けた出力切換回路27は、第2メモリ26から供給される整形目標値信号の選択操作を停止し、換わって、A/D変換回路20からタイミング検出回路21を通過して供給される未整形の目標値信号(デジタル)を選択してD/A変換回路28に出力する。未整形目標値信号は、D/A変換回路28によりアナログ信号に変換されたのち、温度調節器3に供給される。
温度調節器3では、供給される整形目標値信号に基づいて、ヒータHの加熱制御を実施する。したがって、温度調節器3は、入力される目標値信号に沿って従前の制御動作を実施することになる。このとき、外乱発生当初の期間が終了している。そのため、目標値信号を用いた従前の温度制御を実施しても何ら問題はない。このように、目標値加工装置1では、期間毎に整形目標値信号と未整形目標値信号とを切り換えることで、最終的な目標値信号の整形を行って整形目標値信号とする。
なお、新たな加熱対象Wが搭載されたことに起因する外乱の発生タイミングは、例えば、加熱対象WをヒータHに搭載するエレベータ(搭載装置)の起動開始タイミングの検知により検出される。この場合、検出されるエレベータの起動開始タイミングは、実際の外乱発生タイミングより時間的に若干早いタイミングとなる。そのため、外乱応答制御を開始するタイミングを、エレベータの起動開始検出タイミングより遅延させる必要がある。制御開始を遅延させる処理は、例えば、タイマ22により実施することができる。
次に、上述した外乱応答制御として好適に用いることができるコマンドシェープ制御について説明する。
図16(a)は、外乱によって温度センサ10の検出温度が、時系列に沿って周期的に変動しながら、目標値に収束する、残留振動がある場合を示している。なお、図16(b)は、そのときの目標値を示している。
外乱等に起因する制御変動が生じた際において、目標値に収束する応答速度を速めるために実施されるのが、コマンドシェープ制御である。この場合、図16(d)に示すように、発生する図16(a)の温度変動の周期と同周期で逆位相となる変動を目標値に与えるように加工を施す。
外乱発生時において、例えば、Tの時点において、図16(d)に示すように、温度変動とは逆位相となる整形を目標値に施すというコマンドシェープ制御を実施することで、図16(c)に示すように、外乱発生時の目標値応答速度を高めることができる。半導体ウエハといった材質,形状,重さ等が予め既知のものを加熱対象WとするヒータHの温度制御では、発生する外乱は、予め測定することができる。そのため、目標値加工装置1では、次のようにしてコマンドシェープ制御を実施することができる。
目標値加工を施さない温度制御状態であって、目標値温度を維持している状態で、ヒータHに加熱対象Wを搭載して外乱を予備的に発生させたときに計測される検出温度の残留振動を、検出回路24で外乱として計測し、さらに計測した外乱に基づいて計算回路25でコマンドシェープ制御による外乱収束用の目標値の形態を算定する。そして、算定により作成した目標値信号を、整形目標値信号として、第3メモリ31に記憶させる。
実際のコマンドシェープ制御時においては、ヒータHに加熱対象Wが搭載されたことをセンサで検出し、その検出信号を目標値加工装置1に向けて出力する。目標値加工装置1では、センサ検出信号を受信したことをデコード回路29が検知すると、アクセス制御回路30は、コマンドシェープ制御用の整形目標値信号を読み出す指令を第3メモリ31に出力する。これにより、コマンドシェープ制御用の整形目標値信号が第3メモリ31から読み出されて出力切換回路27,D/A変換回路28を介して温度調節器3に供給される。温度調節器3では、供給される整形目標値信号に基づいて、コマンドシェープ制御が実行される。
ここで、温度調節器3自身は、入力される目標値信号に沿って従前の制御動作を実施する。しかしながら、温度調節器3に入力される目標値信号は、コマンドシェープ制御用に加工された整形目標値信号である。そのため、温度調節器3は、従前の制御操作と同様の制御を行っているにもかかわらず、結果的には、温度調節器3は、コマンドシェープ制御を実施することになる。
なお、コマンドシェープ制御は、外乱発生当初の期間だけに実施される制御である。そのため、外乱発生当初の期間が終了すると、このことを検知したタイミング検出回路21は、出力切換回路27に制御切換指令を出力する。制御切換指令を受けた出力切換回路27は、第2メモリ26から供給される整形目標値信号の選択操作を停止し、換わって、A/D変換回路20からタイミング検出回路21を通過して供給される未加工の目標値信号(デジタル)を選択してD/A変換回路28に出力する。
未整形の目標値信号は、D/A変換回路28によりアナログ信号に変換されたのち、温度調節器3に供給される。温度調節器3では、供給される未整形目標値信号に基づいて、ヒータHの加熱制御を実施する。したがって、温度調節器3は、入力される未整形目標値信号に沿って従前の制御動作を実施することになる。このとき、コマンドシェープ制御が必要となる外乱発生当初の期間が終了している。そのため、未整形目標値信号を用いた従前の温度制御を実施しても何ら問題はない。このように、目標値加工装置1では、期間毎に整形目標値信号と未整形目標値信号とを切り換えることで、最終的な目標値信号の整形を行う。
目標値加工装置1は、次に説明するアンチリセットワインドアップ制御を実施することができる。
実際の温度調節器3の制御対象には、ヒータHの出力限界など飽和特性を有するものが多い。PID制御のように積分器を有する温度調節器3において偏差の積分がその飽和特性を超える飽和量を示す場合にリセットワインドアップ現象(積分器ワインドアップ現象)が生じる。リセットワインドアップ現象が生じると、飽和した積分値が飽和限界内に戻るまで本来のPID制御機能は回復しない。この状態では、オーバーシュートが発生しやすくなるうえ、制御応答に要する時間が長くなるなどの不具合が生じる。
アンチリセットワインドアップ現象を抑制する制御方法としては、例えば、積分器が飽和している期間、積分を停止させる制御方法や、偏差が大きい期間はPD制御に切り換えたうえで飽和が収束した時点で再度PID制御に切り換える制御方法や、自動整合PI制御方法などが知られている。
目標値加工装置1において、アンチリセットワインドアップ制御は次のようにして実施される。この場合、図1において、仮想線で示すように、温度調節器3に内蔵されて制御プロセス操作量を制限するリミッタ40に入力される制御プロセス操作量と、前記リミッタ40から出力される制御プロセス操作量との差を、減算器41で算出し、この差分、すなわち、飽和量を、目標値整形器6に入力するものである。
目標値整形器6は、この差分が速やかに消滅するように、目標値信号を整形する。目標値整形器6では、例えば、次の(1)式に基づいてアンチリセットワインドアップ制御された整形目標値信号を生成することができる。
SPr=SP+G(s)(ur−u) …(1)
SPr:整形目標値信号
SP:未加工目標値信号
G(s):アンチリセットワインドアップ制御に適した適切な伝達関数行列
ur:温度調節器3のリミッタ40に入力される制御プロセス操作量
u:リミッタ40から出力される制御プロセス操作量
目標値加工装置1によるアンチリセットワインドアップ制御においては、任意の温度調節器3により制御されるヒータHの能力・特性を最大限に引き出すように、整形目標値信号を生成して温度調節器3に供給することにより、ヒータHの特性を最大限まで向上させることができる。この場合、温度調節器3等の操作対象は一般にパワー素子である。そのため、目標値加工装置1においてアンチリセットワインドアップ制御を実施することで、操作対象(パワー素子)の能力を100%使い切る制御動作を回避させることができる。このことは、操作対象(パワー素子)の長寿命化やエネルギー改善に繋がる。
図17は、本発明の他の実施の形態のアンチリセットワインドアップ制御の構成を示す目標値加工装置1の機能ブロック図である。
この実施の形態の目標値加工装置1は、温度調節器3の制御プロセス操作量が飽和する前に、アンチリセットワインドアップ制御が行えるようにするために、飽和量予測器57で温度調節器3の飽和操作量を予測し、予測した飽和量を、所望のフィードバックゲインFで目標値信号SPpから減算(加工)して整形目標値信号SPとするものである。
温度調節器3の飽和操作量を予測するために、目標値加工装置1は、温度調節器3と同様のPIDコントローラ53と、温度調節器3のリミッタ40よりも制限がやや厳しいリミッタ54と、温度調節器3に与えられる整形目標値信号SPと検出温度PVとの偏差を算出する第1の減算器55と、リミッタ54の入力と出力との差である予測飽和量を算出する第2の減算器56と、フィードバック要素58とを備えている。
PIDコントローラ53には、温度調節器3に内蔵されているPIDコントローラと同じPIDパラメータが、モデルパラメータとして設定される。
したがって、温度調節器3で制御プロセス操作量の飽和が生じる前に、目標値加工装置1において、予測飽和量が出力される。例えば、検出温度が低下して偏差が大きくなった場合、プロセス制御操作量が飽和し、飽和が発生しそうになると、予測飽和量が出力され、目標値信号から予測飽和量に比例した値が、目標値加工器51としての第3の減算器59で減算されて整形目標値信号として出力されるので、温度調節器3に入力される目標値が低下し、その結果、温度調節器3では、制御プロセス操作量の飽和が生じず、温度調節器3が、アンチリセットワインドアップ制御を行うことはなく、目標値加工装置1において、アンチリセットワインドアップ制御を行うことが可能となる。
上述のフィードバック要素58のフィードバックゲインFは、可変設定可能であり、かかる構成は、本件出願人が、特願2003−122389号(特開2004−86858号)「制御装置、温度調節器および熱処理装置」として提案しているものである。
このフィーバックゲインFは、フィードバックループの安定条件に基いて、可変設定範囲が制限される。
なお、フィードバック要素58は、P制御的、PI制御的あるいはPID制御的なものであってもよい。
図18は、本発明の他の実施の形態の目標値加工装置1の機能ブロック図であり、上述の図5の構成と同様である。
この実施の形態は、複数チャンネルの温度のばらつきを抑制して温度の均一化を図るのに好適である。
目標値加工装置1の波形発生器50には、各チャンネル毎にばらつきを抑制するためのモデルパラメータ、例えば、各チャンネル毎の温度変化幅(振幅)を設定する。
波形発生器50は、各チャンネルの検出温度PV1〜PVnに基いて、例えば、その平均温度の変化に基いて、起動タイミングを検出する起動タイミング検出器60からの起動信号に応答して、モデルパラメータに応じた振幅の波形を発生し、目標値加工器51によって各チャンネル毎の目標値SPp1〜SPpnに加算し、整形目標値信号SP1〜SPnとして各チャンネルの温度調節器3〜3に与えられる。
モデルパラメータは、上述と同様に、予め計測された各チャンネルの温度のばらつきを抑制するように決定されている。
この実施の形態は、外乱応答制御および目標値応答制御に好適である。
図19は、目標値加工装置1に対する設定入力を行うための構成の一例を示す図である。
目標値信号供給装置としてのパソコン61は、CD等の記録媒体62に記録されているプログラムをインストールして目標値加工装置1に対して目標値、モデルパラメータあるいは対象情報などの設定入力を行う。
なお、対象情報、例えば、目標値加工を行っていない温度制御状態で計測された制御対象の検出温度、および、目標値を、例えば、ステップ状に基準量変化させた場合に計測される制御対象の検出温度は、予め記録媒体62に記録しておいてもよいし、パソコン61の温度ロガーなどの計測装置を接続して計測するようにしてもよい。
目標値加工装置1は、設定された目標値、モデルパラメータあるいは対象情報などに基いて、上述のような各種の目標値加工を行う。
なお、パソコンの画面上で、制御システムのブロック図等を表示したり、各種の編集をできるようにしてもよい。
以上のように、目標値加工装置1では、目標値信号を整形目標値信号に加工したうえで、温度調節器3に供給している。そのため、温度調節器3の構成を全く変えることなく、より高度なプロセス制御を実施することができる。また、温度調節器3としては、ソフトウエアを変更することで、高度なプロセス制御を実施できるものもあるが、その場合であっても、そのプロセス制御の細部の調整は非常に面倒なものとなる。これに対して、目標値加工装置1では、温度調節器3の構成に全く変えることなく、より高度なプロセス制御を実施することができるため、その分、目標値加工装置1を設置する効果は大きなものとなる。
なお、目標値加工装置1は、上述のポジカスト制御、外乱応答制御等の各種の制御の内、少なくとも一つの制御を行えるものであればよい。
また、上述した図2,図3では、一つの目標値加工装置1と一つの温度調節器3とを端子台4により連結した構成とした。しかしながら、複数のプロセス制御対象(ヒータH)を同時にプロセス制御する場合、これらのプロセス制御対象毎に温度調節器3が設けられる。この場合、温度調節器3毎に設けられる端子台部4bを互いに連結したうえで、連結した端子台部4bを介して温度調節器3どうしも互いに連結することが実施される。このような使用形態では、温度調節器3毎に設ける目標値加工装置1用の端子台4aも端子台部4bに連結すればよい。そうすれば、複数の温度調節器3,…と、複数の目標値加工装置1とを端子台4を介して一体化させることが可能となる。
上述した実施の形態では、調節器を、ヒータH等の温度を制御する温度調節器3としたが、本発明は、このような調節器に限定されるものではなく、バルブの開閉制御を実施するレギュレータといった他の制御プロセスにおいても同様に実施することができる。
さらに、リフロー炉や連続炉などにおける複数の連続したゾーンの温度制御に好適に実施できる。
本発明の一実施形態の目標値加工装置と温度調節器と目標値信号供給装置とヒータとを含む全体構成を示すブロック図である。 実施の形態の目標値加工装置と温度調節器とを端子台を介して連結する状態を示す外観斜視図である。 実施の形態の目標値加工装置と温度調節器とを端子台を介して連結する状態を示す分解斜視図である。 実施形態の目標値加工装置の構成を示すブロック図である。 目標値加工装置の機能ブロック図である。 モデルパラメータの一例を示す図である。 複数チャンネルの構成を示す図である。 モデルパラメータの他の例を示す図である。 モデルパラメータの他の例を示す図である。 モデルパラメータの他の例を示す図である。 モデルパラメータの決定の手法を説明するための図である。 他の実施形態の目標値加工装置のブロツク図である。 実施の形態の目標値加工装置の目標値整形動作の説明に供する図である。 図13の目標値の整形を説明するための図である。 実施の形態の目標値加工装置の目標値整形動作の説明に供する図である。 コマンドシェープ制御を説明するための図である。 他の実施形態の機能ブロック図である。 更に他の実施形態の機能ブロックである。 目標値加工装置に対する設定の仕方を説明するための図である。
符号の説明
1 目標値加工装置 1a 入力部 1b 出力部
2 目標値供給装置 3 温度調節器 3a 入力部
4 端子台 4a 端子台部 4b 端子台部
4c 台座 5 連結レール 6 目標値整形器
7a サイドコネクタ 7b サイドコネクタ 8a 接続端子
8b 接続端子 8 レール係合溝 9 接続ケーブル
10 温度センサ H ホットプレート W 加熱対象
20 A/D変換回路 21 タイミング検出回路 22 タイマ
23 第1メモリ 24 検出回路 25 計算回路
26 第2メモリ 27 出力切換回路 28 D/A変換回路
29 デコード回路 30 アクセス制御回路 31 第3メモリ
32 比較回路 33 第2出力回路 34 入力回路
35 判定回路 36 第1出力回路 40 検出器
41 減算器 50 波形発生器 51 目標値加工器
52 パラメータ生成器

Claims (9)

  1. 目標値と制御対象からの観測量とに基づいて制御プロセスを実行する調節器の前段に設けられて、前記調節器に対する前記目標値を加工する装置であって、
    制御プロセスの目標値を示す目標値信号が入力される入力部と、
    前記入力部に入力される前記目標値信号を整形する目標値整形器と、
    前記目標値の整形パターンを予め記憶する記憶器と、
    前記目標値整形器で整形される整形目標値信号を、前記調節器に対して前記目標値として出力する出力部と、
    当該目標値加工装置を前記調節器に着脱自在に連結させる連結器または当該目標値加工装置と前記調節器とを通信可能に接続する通信手段とを備え、
    前記目標値整形器は、予め未整形目標値信号を前記調節器に供給した状態で該調節器によって制御される制御対象の観測量を取り込み、取り込んだ観測量が前記目標値に到達するように前記目標値の整形パターンを作成して前記記憶器に記憶させ、かつ、当該目標値整形器は、目標値整形制御時において、前記記憶器から整形パターンを読み出して、前記入力部に入力される前記目標値信号の整形を行う、ことを特徴とする目標値加工装置。
  2. 請求項1に記載の目標値加工装置において、
    前記出力部は、前記連結器による当該目標値加工装置と前記調節器との着脱操作に伴って、前記調節器の目標値入力部に着脱自在に電気接続される構造を有する、ことを特徴とする目標値加工装置。
  3. 請求項1または2に記載の目標値加工装置において、
    前記目標値整形器は、予め制御対象の観測開始時においてオーバーシュートまたはアンダーシュートが生じたときの前記観測量を取り込み、前記オーバーシュートまたはアンダーシュートが生じた観測量のピーク値が前記目標値になるように前記目標値信号を整形して前記整形パターンを作成して前記記憶器に記憶させる、ことを特徴とする目標値加工装置。
  4. 請求項1または2に記載の目標値加工装置において、
    前記目標値整形器は、予め外乱が印加されたときの前記観測量を取り込み、外乱による変動の周期と同周期で逆位相となる変動を前記目標値に与えて前記整形パターンを作成して前記記憶器に記憶させる、ことを特徴とする目標値加工装置。
  5. 請求項1または2に記載の目標値加工装置において、
    設定されるパラメータに基いて、波形を発生する波形発生器と、該波形発生器で発生する波形に基いて、前記目標値信号を加工して前記整形目標値信号として出力する加工器とを含み、
    前記パラメータが、時間と目標値との関係を示すデータ、ARXモデルを規定するパラメータであることを特徴とする目標値加工装置。
  6. 請求項1または2に記載の目標値加工装置において、
    予め未整形目標値信号を前記調節器に供給した状態で該調節器によって制御される制御対象の観測量、および、パラメータを生成するのに用いる目標値信号を前記調節器に供給した状態で該調節器によって制御される制御対象の観測量を取り込んで、パラメータを生成するパラメータ生成器と、このパラメータ生成器で生成されたパラメータに基いて、波形を発生する波形発生器と、該波形発生器で発生する波形に基いて、前記目標値信号を加工して前記整形目標値信号として出力する加工器とを含み、
    前記パラメータは、時間と目標値との関係を示すデータ、ARXモデルを規定するパラメータであることを特徴とする目標値加工装置。
  7. 目標値と制御対象からの観測量とに基づいて制御プロセスを実行する調節器の前段に設けられて、前記調節器に対する前記目標値を加工する装置であって、
    制御プロセスの目標値を示す目標値信号が入力される入力部と、
    前記調節器の制御プロセス操作量の飽和量を予測する飽和量予測器と、
    前記飽和量予測器で予測された予測飽和量を、所望のフィードバックゲインで前記目標値信号から減算して前記整形目標値信号として出力する加工器と、
    前記加工器で整形される整形目標値信号を、前記調節器に対して前記目標値として出力する出力部と、
    当該目標値加工装置を前記調節器に着脱自在に連結させる連結器または当該目標値加工装置と前記調節器とを通信可能に接続する通信手段とを備え、
    前記飽和量予測器は、前記調節器の前記制御プロセス操作量に相当する制御プロセス操作量が入力されるリミッタを備え、該リミッタの入力と出力との差を前記予測飽和量とすることを特徴とする目標値加工装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の目標値加工装置の前記出力部のみから出力される前記整形目標値信号が入力される目標値入力部を有する、ことを特徴とする温度調節器。
  9. 制御プロセスの目標値を示す目標値信号を生成する目標値供給装置と、
    前記目標値供給装置が生成した目標値信号を整形する請求項1ないし7のいずれかに記載の目標値加工装置と、
    前記目標値加工装置で整形された整形目標値信号に基づいて制御プロセスを実行する調節器と、
    を備えることを特徴とする制御プロセス実行システム。
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