JP2001273004A - 目標値調整方法及びこれを用いたプロセス制御装置 - Google Patents

目標値調整方法及びこれを用いたプロセス制御装置

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JP2001273004A
JP2001273004A JP2000083823A JP2000083823A JP2001273004A JP 2001273004 A JP2001273004 A JP 2001273004A JP 2000083823 A JP2000083823 A JP 2000083823A JP 2000083823 A JP2000083823 A JP 2000083823A JP 2001273004 A JP2001273004 A JP 2001273004A
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Yasunori Suzuki
靖典 鈴木
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Yokogawa Electric Corp
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Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に制御量の制約を回避することが可能な
目標値調整方法及びこれを用いたプロセス制御装置を実
現する。 【解決手段】 制御対象を制御するプロセス制御装置の
目標値調整方法において、予め設定された目標軌道に基
づく目標値で制御対象に対して目標値追従制御を行わせ
ておき、制御対象から出力される制御量が目標値調整領
域に入る場合に制御量が制約条件を回避するように目標
値を調整し、この調整された目標値で制御対象に対して
目標値追従制御を行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御量に制約を有
する制御対象を制御するプロセス制御装置に関し、特
に、前記制約を容易に回避することが可能な目標値の調
整方法及びこれを用いたプロセス制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の多変数制御装置等のプロセス制御
装置は設定された目標軌道に設定された目標値と制御対
象から検出される温度や密度等の状態量とに基づき制御
対象に対する操作量を決定して、制御対象を制御して状
態量等を目標値に追従させる。
【0003】また、制御対象の制御量に制約条件がある
場合には制御量が制約条件を回避するように目標値の軌
道を予め調整しておく。
【0004】図8はこのような従来のプロセス制御装置
の一例を示す構成ブロック図である。図8において1は
目標値の軌道が予め格納された記憶手段、2は目標値及
び状態量に基づき操作量を演算する制御演算手段、3は
制御対象であるプロセスである。
【0005】また、100は目標値信号、101は操作
量信号、102は状態量信号、103は制御量信号であ
り、1はプロセス制御装置50を構成している。
【0006】記憶手段1の出力である目標値信号100
は制御演算手段2に入力され、制御演算手段2の出力で
ある操作量信号101は制御対象のプロセス3に入力さ
れる。プロセス3において各種センサ等により検出され
た状態量信号102は制御演算手段2にフィードバック
される。また、プロセス3の出力である制御量信号10
3が出力される。
【0007】ここで、図8に示す従来例の動作を説明す
る。制御演算手段2は記憶手段1から入力された目標値
信号100とプロセス3で検出された状態量信号102
に基づき操作量を決定して操作量信号101としてプロ
セス3に入力する。
【0008】例えば、制御演算手段2は目標値と状態量
が一致するように操作量を決定して制御対象であるプロ
セス3を制御する。
【0009】但し、現在の状態量と目標値の値がかけ離
れている場合にプロセス3に対していきなり大きな操作
量を入力すると制御量が大きく変動して旨く目標値に追
従できなくなったり、プロセス3の制御量の許容値と言
った制約条件を超えてしまう恐れがある。
【0010】例えば、図9は目標値の軌道とこの目標値
に基づき制御された制御量の軌道を示す特性曲線図であ
り、図9中”PF01”に示すように目標値を極端に変
化させた場合には、図9中”PF02”に示すように制
御量が変動してしまう場合がある。
【0011】この時、図9中”LM01”及び”LM0
2”は制御量の上下限の制約値であり、図9中”PF0
2”に示す制御量の軌道はこの上下限を超えてしまって
いる。
【0012】このため、記憶手段1には目標値を適宜変
化させるように目標軌道が予め設定され、この目標軌道
に従って制御演算手段2に入力される目標値信号100
の値を調整して制約条件を回避しようとしている。
【0013】例えば、図10は制約条件を考慮した目標
値の軌道とこの目標値に基づき制御された制御量の軌道
を示す特性曲線図であり、図10中”PF11”に示す
ように目標値をゆるやかに変化させた場合には、図10
中”PF12”に示すように制御量が変動して、図10
中”LM11”及び”LM12”に示す制約値の範囲内
で変動することになる。
【0014】ここで、さらに、このような目標軌道の従
来の調整方法について図11を用いて説明する。図11
は従来の目標値調整方法を説明する説明図であり、1〜
3,100〜103は図8と同一符号を付してあり、”
PF21”、”PF22”、”LM11”及び”LM1
2”は図10と同一符号を付してある。
【0015】図11中”LM11”及び”LM12”に
示すように制約値が存在する場合には、先ず第1の手順
として、図11中”PR21”に示すように制御動作前
にオフラインシミュレーションを行って制御量が制約値
の範囲内に収まるように目標軌道を決定して記憶手段1
に格納する。
【0016】第2の手順として、図11中”PR22”
に示すように実際に先に決定した目標軌道に基づき目標
値信号100を制御演算手段2に供給してプロセス2を
制御して、その制御結果に基づき目標軌道の修正を行
う。
【0017】例えば、実際に目標値追従制御を行った場
合に制御量が図11中”LM11”及び”LM12”に
示すように制約値を超過した場合には、制約値を超過し
ないように目標値の軌道を再調整する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の目標軌
道の調整方法では、第1の手順であるオフラインシミュ
レーションは目標軌道の形に合わせて制御演算手段2内
の制御パラメータ等の調整しなければならない項目が多
いため、オフラインシミュレーションには膨大な工数を
費やしてしまうと言った問題点があった。
【0019】また、第2の手順である実際にプラントを
用いて目標値追従制御を行った場合には、システム変
動、負荷変動、周囲環境等変化等の様々な要因により先
にオフラインシミュレーションで決定した目標軌道が適
切ではなく、制御結果に基づき容易に目標軌道の修正で
きない場合がある。
【0020】このため、前述の様々な要因を考慮した複
数の目標軌道をオフラインシミュレーションで決定して
おく必要があり作業が容易ではないと言った問題点があ
った。従って本発明が解決しようとする課題は、容易に
制御量の制約を回避することが可能な目標値調整方法及
びこれを用いたプロセス制御装置を実現することにあ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】このような課題を達成す
るために、本発明のうち請求項1記載の発明は、制御対
象を制御するプロセス制御装置の目標値調整方法におい
て、予め設定された目標軌道に基づく目標値で制御対象
に対して目標値追従制御を行わせておき、前記制御対象
から出力される制御量が目標値調整領域に入る場合に前
記制御量が制約条件を回避するように前記目標値を調整
し、この調整された目標値で前記制御対象に対して目標
値追従制御を行わせることにより、容易に制御量の制約
を回避することが可能になる。また、オフラインシミュ
レーションの工数を大幅に削減し、システム変動、負荷
変動、周囲環境等変化等の様々な要因に影響されること
なく目標値追従制御を行うことができる。
【0022】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明である目標値調整方法において、前記目標軌道の変化
量を減少させて前記制御量が前記制約条件を回避するよ
うに前記目標値を調整することにより、容易に制御量の
制約を回避することが可能になる。また、オフラインシ
ミュレーションの工数を大幅に削減し、システム変動、
負荷変動、周囲環境等変化等の様々な要因に影響される
ことなく目標値追従制御を行うことができる。
【0023】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明である目標値調整方法において、前記目標値を固定し
て前記制御量が前記制約条件を回避するように前記目標
値を調整することにより、容易に制御量の制約を回避す
ることが可能になる。また、オフラインシミュレーショ
ンの工数を大幅に削減し、システム変動、負荷変動、周
囲環境等変化等の様々な要因に影響されることなく目標
値追従制御を行うことができる。
【0024】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明である目標値調整方法において、前記目標値を前回の
値に戻して前記制御量が前記制約条件を回避するように
前記目標値を調整することにより、容易に制御量の制約
を回避することが可能になる。また、オフラインシミュ
レーションの工数を大幅に削減し、システム変動、負荷
変動、周囲環境等変化等の様々な要因に影響されること
なく目標値追従制御を行うことができる。
【0025】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明である目標値調整方法において、複数の目標値調整領
域に設定し前記制約条件に近づくに従って前記目標値調
整領域毎の前記目標値の調整の度合を変化させて前記制
御量が前記制約条件を回避するように前記目標値を調整
することにより、容易に制御量の制約を回避することが
可能になる。また、オフラインシミュレーションの工数
を大幅に削減し、システム変動、負荷変動、周囲環境等
変化等の様々な要因に影響されることなく目標値追従制
御を行うことができる。
【0026】請求項6記載の発明は、制御対象を制御す
るプロセス制御装置において、予め目標軌道が格納され
た記憶手段と、入力される目標値に基づき前記制御対象
に対して目標値追従制御を行わせる制御演算手段と、前
記目標軌道に基づく目標値を前記制御演算手段に入力し
て前記制御対象から出力される制御量が目標値調整領域
に入る場合には前記制御量が制約条件を回避するように
前記目標値を調整して前記制御演算手段に入力する目標
値調整手段とを備えたことにより、容易に制御量の制約
を回避することが可能になる。また、オフラインシミュ
レーションの工数を大幅に削減し、システム変動、負荷
変動、周囲環境等変化等の様々な要因に影響されること
なく目標値追従制御を行うことができる。
【0027】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明であるプロセス制御装置において、前記目標値調整手
段が、前記目標軌道の変化量を減少させて前記制御量が
前記制約条件を回避するように前記目標値を調整するこ
とにより、容易に制御量の制約を回避することが可能に
なる。また、オフラインシミュレーションの工数を大幅
に削減し、システム変動、負荷変動、周囲環境等変化等
の様々な要因に影響されることなく目標値追従制御を行
うことができる。
【0028】請求項8記載の発明は、請求項6記載の発
明であるプロセス制御装置において、前記目標値調整手
段が、前記目標値を固定して前記制御量が前記制約条件
を回避するように前記目標値を調整することにより、容
易に制御量の制約を回避することが可能になる。また、
オフラインシミュレーションの工数を大幅に削減し、シ
ステム変動、負荷変動、周囲環境等変化等の様々な要因
に影響されることなく目標値追従制御を行うことができ
る。
【0029】請求項9記載の発明は、請求項6記載の発
明であるプロセス制御装置において、前記目標値調整手
段が、前記目標値を前回の値に戻して前記制御量が前記
制約条件を回避するように前記目標値を調整することに
より、容易に制御量の制約を回避することが可能にな
る。また、オフラインシミュレーションの工数を大幅に
削減し、システム変動、負荷変動、周囲環境等変化等の
様々な要因に影響されることなく目標値追従制御を行う
ことができる。
【0030】請求項10記載の発明は、請求項6記載の
発明であるプロセス制御装置において、前記目標値調整
手段が、複数の目標値調整領域に設定し前記制約条件に
近づくに従って前記目標値調整領域毎の前記目標値の調
整の度合を変化させて前記制御量が前記制約条件を回避
するように前記目標値を調整することにより、容易に制
御量の制約を回避することが可能になる。また、オフラ
インシミュレーションの工数を大幅に削減し、システム
変動、負荷変動、周囲環境等変化等の様々な要因に影響
されることなく目標値追従制御を行うことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面を用いて詳細に
説明する。図1は本発明に係るプロセス制御装置の一実
施例を示す構成ブロック図である。図1において1〜3
及び100〜103は図7と同一符号を付してあり、4
は制御量の制約条件が予め設定されている目標値調整手
段、104は調整目標値信号である。また、2及び4は
プロセス制御装置51を構成している。
【0032】記憶手段1の出力である目標値信号100
は目標調整手段4に入力され、目標調整手段4の出力で
ある調整目標値信号104は制御演算手段2に入力され
る。
【0033】制御演算手段2の出力である操作量信号1
01は制御対象のプロセス3に入力され、プロセス3に
おいて各種センサ等により検出された状態量信号102
は制御演算手段2にフィードバックされる。また、プロ
セス3の出力である制御量信号103が出力されると共
に目標値調整手段4に入力される。
【0034】ここで、図1に示す実施例の動作を図2、
図3、図4及び図5を用いて説明する。但し、図6に示
す従来例と同様の部分に関しての説明は省略する。
【0035】また、図2は目標値調整手段4の動作を説
明するフロー図、図3及び図4は目標値の軌道とこの目
標値に基づき制御された制御量の軌道を示す特性曲線
図、図5は本発明に係る目標値調整方法を説明する説明
図である。
【0036】制御動作前に簡単なオフラインシミュレー
ションを行って制御量が制約値の範囲内に収まるように
目標軌道を決定して記憶手段1に格納する。図2中”S
001”において目標値調整手段4はサンプリング周期
毎に記憶手段1から目標軌道に基づき目標値信号100
を取り出し、制御演算手段2に調整目標値信号104と
して入力して制御演算手段2によってプロセス3に対し
て目標値追従制御を行わせる。
【0037】そして、図2中”S002”において目標
値調整手段4は目標値追従制御によってプロセス3から
出力される制御量信号103を取り込み制御量の目標値
調整領域と比較し、図2中”S003”において当該制
御量が予め設定されている制御量の目標値調整領域にあ
てはまるか否かを判断する。
【0038】もし、図2中”S003”において制御量
が目標値調整領域に入る場合には、図2中”S004”
において目標値調整手段4は制御量が制約条件を超えな
いように目標値を調整し、図2中”S005”において
調整された目標値を調整目標値信号104として制御演
算手段2に入力して目標値追従制御を行わせる。
【0039】このような目標値の調整は、設定されてい
る目標軌道の変化量を減少させたり、目標値を目標軌道
に基づき更新せずに固定したり、また逆に目標値を前回
の値に戻したりする。
【0040】もし、図2中”S003”において制御量
が目標値調整領域に入らない場合には、図2中”S00
5”において当該目標値をそのまま調整目標値信号10
4として制御演算手段2に入力して目標値追従制御を行
わせる。
【0041】例えば、簡単なオフラインシミュレーショ
ンを行って決定された目標軌道が図3中”PF31”に
示すような特性曲線であり、この目標軌道にしたがって
目標値追従制御を行った場合の制御量の軌道が図3中”
PF32”に示すような特性曲線であると仮定する。ま
た、図3中”LA31”及び”LA32”は制御量の目
標値調整領域を、図3中”LM31”及び”LM32”
は制約値をそれぞれ示している。
【0042】目標値調整手段4は図3中”PT31”に
示す時点で図4中”PF32”が図3中”LA31”に
示す目標値調整領域に入り、図3中”PT32”に示す
時点で図4中”PF32”が図3中”LA31”に示す
目標値調整領域から出るまでの間、上述のように制御量
が制約値”LM31”を超えないように目標値を調整す
る。
【0043】目標値を目標軌道に基づき更新せずに固定
して目標値を調整する場合には、図3中”PF33”に
示すよう特性曲線のように図3中”PT31”〜”PT
32”の間の期間では目標値が記憶手段1に格納されて
いる目標軌道に係わりなく固定値となる。
【0044】例えば、図4中”PF31”に示した目標
軌道は目標値調整手段4によって図4中”PF33”に
示すような目標軌道に調整され、この結果として図4
中”PF32”に示すような制御量の軌道が図4中”P
F41”に示すような軌道に修正されて、制御量の制約
値を超えることがなくなる。
【0045】ここで、さらに、このような目標軌道の調
整方法について図5を用いて説明する。図5において1
〜4,100〜104は図1と同一符号を付してあ
り、”PF31”、”PF32”、”PF33”、”P
F41”、”LA31”及び”LA32”は図4と同一
符号を付してある。
【0046】先ず第1の手順として、図5中”PR3
1”に示すように制御動作前に簡単なオフラインシミュ
レーションを行って決定した目標軌道を記憶手段1に格
納する。
【0047】第2の手順として、図5中”PR32”に
示すように目標値調整手段4が制御量の目標値調整領域
に入る場合には目標値を調整して調整目標信号104と
して制御演算手段2に入力して目標値追従制御を行わせ
る。
【0048】この結果、目標値調整手段4が制御動作前
の簡単なオフラインシミュレーションで決定した目標軌
道をプロセス3から得られる制御量が目標値調整領域に
入った場合に目標値を調整して制御演算手段2に入力す
ることにより、容易に制御量の制約条件を回避すること
が可能になる。
【0049】また、制御動作前の簡単なオフラインシミ
ュレーションのみで良くなるのでオフラインシミュレー
ションの工数を大幅に削減することが可能になる。
【0050】また、システム変動、負荷変動、周囲環境
等変化等の様々な要因による制御量の変動も目標値調整
手段4の目標値の調整により相殺されるので、前述の様
々な要因に影響されることなく目標値追従制御を行うこ
とができる。
【0051】なお、図1等の実施例の説明に際しては制
御量の制約条件のみを挙げて説明していたが状態量に対
する制約条件を考慮しても構わない。また、制御量の制
約条件及び状態量の制約条件の双方を考慮しても構わな
い。
【0052】また、目標値の調整では、設定されている
目標軌道の変化量を減少させたり、目標値を目標軌道に
基づき更新せずに固定したり、また逆に目標値を前回の
値に戻したりすると例示したが勿論これに限定される訳
ではなく、制約値に接する許容領域部分に複数の目標値
調整領域に設定して、制約値に近づくに従って目標値の
調整の度合を変化させても構わない。
【0053】例えば、図6はこのような目標値の調整の
度合を変化させる場合の一例を示す説明図である。制御
量の特性曲線が図6中”PF51”に示すような特性の
場合、図6中”LM51”に示す制約値に接する許容領
域部分に、図6中”LA51”、”LA52”及び”L
A53”に示すような目標値調整領域を設けて、図6
中”LA51”、”LA52”及び”LA53”に示す
順に目標値の調整の度合を強くする。
【0054】このような目標調整を行うことによりより
確実に制御量が制約値を超えることを防ぐことが可能に
なる。
【0055】また、図2に示すフロー図では説明の簡単
のために1つの制御量に関して着目して目標値調整領域
に入るか否かにより目標値を調整していたが、制御量が
複数であっても勿論構わない。図7はこのような複数の
制御量を有する場合の目標値調整手段の動作を説明する
フロー図である。
【0056】目標値調整手段4はサンプリング周期毎に
記憶手段1から目標軌道に基づき目標値信号100を取
り出し、制御演算手段2に調整目標値信号104として
入力して制御演算手段2によってプロセス3に対して目
標値追従制御を行わせる。
【0057】そして、図7中”S101”において目標
値調整手段4は目標値追従制御によってプロセス3から
出力される制御量信号103を取り込み複数の制御量の
内一つと選択された制御量に対応する目標値調整領域と
比較し、図7中”S102”において当該制御量が予め
設定されている制御量の目標値調整領域にあてはまるか
否かを判断する。
【0058】もし、図7中”S102”においてチェッ
ク中の制御量が目標値調整領域に入っている場合には図
7中”S103”において目標値調整手段4は当該制御
量が制約条件を超えないように目標値を調整する。
【0059】一方、もし、図7中”S102”において
チェック中の制御量が目標値調整領域に入っていない場
合には、図7中”S104”において目標値調整手段4
は全ての制御量に関してチェックが終了したかを判断
し、全ての制御量に関してチェックが終了していない場
合には図7中”S101”のステップに戻り他の制御量
に対するチェックを行う。
【0060】すなわち、得られた複数の制御量の内一つ
でも対応する目標値調整領域に入った場合には他の制御
量をチェックすることなく目標値を調整し、全ての制御
量が対応する目標値調整領域に入らなかった場合には目
標値の調整を行わない。
【0061】目標値調整手段4によりこのようなアルゴ
リズムで目標値の調整を行うことにより、複数個の制御
量に対して対応することが可能になる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば次のような効果がある。請求項1乃至請
求項5の発明によれば、予め設定された目標軌道に基づ
く目標値で制御対象に対して目標値追従制御を行わせて
おき、制御対象から出力される制御量とこの制御量の制
約条件と比較し、制御量が制約条件にあてはまる場合に
制御量が制約条件を回避するように目標値を調整し、こ
の調整された目標値で制御対象に対して目標値追従制御
を行わせることにより、容易に制御量の制約を回避する
ことが可能になる。また、オフラインシミュレーション
の工数を大幅に削減し、システム変動、負荷変動、周囲
環境等変化等の様々な要因に影響されることなく目標値
追従制御を行うことができる。
【0063】また、請求項6乃至請求項10の発明によ
れば、目標値調整手段が制御動作前の簡単なオフライン
シミュレーションで決定した目標軌道をプロセスから得
られる制御量とその制約条件とから調整して制御演算手
段に入力することにより、容易に制御量の制約を回避す
ることが可能になる。また、オフラインシミュレーショ
ンの工数を大幅に削減し、システム変動、負荷変動、周
囲環境等変化等の様々な要因に影響されることなく目標
値追従制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプロセス制御装置の一実施例を示
す構成ブロック図である。
【図2】目標値調整手段の動作を説明するフロー図であ
る。
【図3】目標値の軌道とこの目標値に基づき制御された
制御量の軌道を示す特性曲線図である。
【図4】目標値の軌道とこの目標値に基づき制御された
制御量の軌道を示す特性曲線図である。
【図5】本発明に係る目標値調整方法を説明する説明図
である。
【図6】目標値の調整の度合を変化させる場合の一例を
示す説明図である。
【図7】複数の制御量を有する場合の目標値調整手段の
動作を説明するフロー図である。
【図8】プロセス制御装置の一例を示す構成ブロック図
である。
【図9】目標値の軌道とこの目標値に基づき制御された
制御量の軌道を示す特性曲線図である。
【図10】制約条件を考慮した目標値の軌道とこの目標
値に基づき制御された制御量の軌道を示す特性曲線図で
ある。
【図11】従来の目標値調整方法を説明する説明図であ
る。
【符号の説明】
1 記憶手段 2 制御演算手段 3 プロセス 4 目標値調整手段 50,51 プロセス制御装置 100 目標値信号 101 操作量信号 102 状態量信号 103 制御量信号 104 調整目標値信号

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御対象を制御するプロセス制御装置の目
    標値調整方法において、 予め設定された目標軌道に基づく目標値で制御対象に対
    して目標値追従制御を行わせておき、 前記制御対象から出力される制御量が目標値調整領域に
    入る場合に前記制御量が制約条件を回避するように前記
    目標値を調整し、 この調整された目標値で前記制御対象に対して目標値追
    従制御を行わせることを特徴とする目標値調整方法。
  2. 【請求項2】前記目標軌道の変化量を減少させて前記制
    御量が前記制約条件を回避するように前記目標値を調整
    することを特徴とする請求項1記載の目標値調整方法。
  3. 【請求項3】前記目標値を固定して前記制御量が前記制
    約条件を回避するように前記目標値を調整することを特
    徴とする請求項1記載の目標値調整方法。
  4. 【請求項4】前記目標値を前回の値に戻して前記制御量
    が前記制約条件を回避するように前記目標値を調整する
    ことを特徴とする請求項1記載の目標値調整方法。
  5. 【請求項5】複数の前記目標値調整領域に設定し前記制
    約条件に近づくに従って前記目標値調整領域毎の前記目
    標値の調整の度合を変化させて前記制御量が前記制約条
    件を回避するように前記目標値を調整することを特徴と
    する請求項1記載の目標値調整方法。
  6. 【請求項6】制御対象を制御するプロセス制御装置にお
    いて、 予め目標軌道が格納された記憶手段と、 入力される目標値に基づき前記制御対象に対して目標値
    追従制御を行わせる制御演算手段と、 前記目標軌道に基づく目標値を前記制御演算手段に入力
    して前記制御対象から出力される制御量が目標値調整領
    域に入る場合には前記制御量が制約条件を回避するよう
    に前記目標値を調整して前記制御演算手段に入力する目
    標値調整手段とを備えたことを特徴とするプロセス制御
    装置。
  7. 【請求項7】前記目標値調整手段が、 前記目標軌道の変化量を減少させて前記制御量が前記制
    約条件を回避するように前記目標値を調整することを特
    徴とする請求項6記載のプロセス制御装置。
  8. 【請求項8】前記目標値調整手段が、 前記目標値を固定して前記制御量が前記制約条件を回避
    するように前記目標値を調整することを特徴とする請求
    項6記載のプロセス制御装置。
  9. 【請求項9】前記目標値調整手段が、 前記目標値を前回の値に戻して前記制御量が前記制約条
    件を回避するように前記目標値を調整することを特徴と
    する請求項6記載のプロセス制御装置。
  10. 【請求項10】前記目標値調整手段が、 複数の目標値調整領域に設定し前記制約条件に近づくに
    従って前記目標値調整領域毎の前記目標値の調整の度合
    を変化させて前記制御量が前記制約条件を回避するよう
    に前記目標値を調整することを特徴とする請求項6記載
    のプロセス制御装置。
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