JP2845534B2 - 2自由度調節装置 - Google Patents

2自由度調節装置

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JP2845534B2 JP1344366A JP34436689A JP2845534B2 JP 2845534 B2 JP2845534 B2 JP 2845534B2 JP 1344366 A JP1344366 A JP 1344366A JP 34436689 A JP34436689 A JP 34436689A JP 2845534 B2 JP2845534 B2 JP 2845534B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、2自由度形のP(比例)I(積分)D(微
分)調節装置に係わり、特にPI調節手段と2個の1次遅
れ要素を持つ目標値フィルタ手段とを組合わせることに
より、全体として微分動作を生みだし、PとDとの2自
由度化を実現する2自由度調節装置に関する。
(従来の技術) PIまたはPID調節装置は、プロセス制御の有史以来あ
らゆる産業分野で広く利用されており、もはや計装分野
ではPID調節装置なしには成り立たなくなって来てい
る。
従来から種々の調節方式が提案されており、現在では
アナログ式に代わってディジタル式の調節演算方式が採
用されてきているが、PID調節装置の王座は少しも変わ
っておらず、プラント運転制御の基盤をなしている。
このようなPID調節の基本式は、 で表される。但し、MV(s)は操作信号、E(s)は偏
差、KPは比例ゲイン、TIは積分時間、TDは微分時間、s
はラプラス演算子、(1/η)は微分ゲインである。この
(1)式は偏差信号E(s)をPID調節演算するもの
で、偏差PID調節と呼ばれている。
通常、工業的に使用するPID調節演算方式は、多品種
少量生産その他ユーザの多岐にわたる要望から目標値SV
がステップ的に変化することが多く、この場合にD(微
分)動作が働いていると偏差E(s)が拡大し、それに
伴ってPID調節演算出力である操作信号MV(s)が急激
な変化を起こす。その結果、制御対象にショックを与え
たり、或いは目標値追従特性がオーバシュートしたりす
ることなどから、プロセス値(測定値)PVのみについて
微分動作を実行する,いわゆる「測定値微分先行形PID
調節方式」が採用されている。この測定値微分先行形PI
D調節方式は、偏差の急峻な変動およびその拡大を防ぐ
ために、プロセス値PVに対してのみ微分項を働かせて目
標値の変動を無視する方式であって、下記する(2)式
の演算式で表わすことができる。
但し、上式においてPV(s)はプロセス値である。
しかし、以上述べたようなPID調節は1自由度PID調節
演算方式と呼ばれ、PIDパラメータが1組した設定でき
ない,いわゆる1自由度方式であり、当然外乱抑制特性
と目標値追従特性との両方を同時に最適化させることは
できない。一般に、PIまたはPID制御を用いた制御系に
おいては、外乱抑制特性と目標値追従特性との両機能を
満足させる必要がある。前者の外乱抑制特性は外乱が変
化したときに外乱の影響をいかに最適に抑制するかであ
り、後者の目標値追従特性は目標値を変化させたときに
プロセス値がいかに最適に目標値に追従するかを示すも
のである。通常のPIまたはPID制御系は、外乱変化の影
響を最適に抑制するPIまたはPIDパラメータ値と目標値
変化に対して最適に追従するPIまたはPIDパラメータ値
とは大きく異なっており、この両者の特性を同時に最適
化することができず、二律背反の関係にある。つまり、
外乱変化の影響を最適に抑制するようにPIDパラメータ
値を設定すると目標値追従特性が振動的となり、逆に目
標値変化に対して最適に追従するようにPIDパラメータ
値を設定すると外乱抑制特性が非常に甘くなってしま
う。
そこで、この種のPID調節装置においては、外乱抑制
特性と目標値追従特性とを同時に最適化する技術の出現
が望まれていた。
これに対して、1963年、Issac, M,Horowitzによって
2組のPIDパラメータをそれぞれ独立して設定できる2
自由度PIまたはPIDアルゴリズム(Tw0 Degrees PI
(またはPID)Algorithm:以下、2DOF PIDと総称する)
の基本概念が発表され、近年、我が国でも上記基本概念
の下に2DOF PIDが実用化されてきており、プラント運
転制御の高度化に大きく貢献しつつある。
第6図は従来の2DOF PI調節装置のブロック構成を示
す図である。この装置は、測定値微分先行形PID調節装
置の入力側に目標値フィルタ手段H(s)を付加した構
成である。この目標値フィルタ手段H(s)1は、目標
値SVに対して進みまたは遅れをもたせる進み/遅れ要素
11、目標値SVに対して微分動作を遅らすシリアル接続さ
れた不完全微分要素12、13、前記進み/遅れ要素11の出
力と不完全微分要素13の出力とを加算する加算手段14
で構成され、この目標値フィルタ手段H(s)1からの
出力SVOを測定値微分先行形PIDの偏差演算手段2に供給
する。
この測定値微分先行形PIDは、偏差演算手段2にて目
標値フィルタ手段H(s)1の出力SVOと制御対象3か
らの制御量PVとの偏差Eを求めた後、この偏差Eを非線
形手段4に導入し、ここで不感帯処理,偏差自乗処理,
方向性処理などの非線形処理を行ってPI調節手段5に導
き、前記(2)式の前段側のPI調節演算を行う。そし
て、このPI調節演算手段5で得られたPI調節演算出力を
減算手段6に供給する。
また、制御対象3からの制御量PVを不完全微分要素7
に導き、ここで前記(2)式の後段側の不完全微分演算
を行い、得られた不完全微分演算出力を減算手段6に導
入する,いわゆる微分バイパスを行う。この減算手段6
では前記PI調節演算出力から不完全微分演算出力を減算
し、得られた信号を操作信号MVとして加算手段8に導
き、ここで外乱信号Dと加算合成して制御対象3に印加
することにより、目標値SVO=制御量PVとなるように制
御する。
従って、以上のような構成によれば、対外乱抑制制御
アルゴリズムCD(s)は、 で表され、一方、対目標値制御アルゴリズムCS(s)
は、 で表される。この式においてαは比例ゲインの2自由度
化係数、γは微分時間の2自由度化係数となり、前記
(3)式に基づいて外乱抑制特性が最適となるように
KP,TI,TDを決定した後、さらに前記(4)式に基づいて
目標値追従特性が最適となるような2自由度化4係数
α,γを決定するので、2自由度化が達成できる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、以上述べた2DOF PI調節装置は種々の
特長を持っていながら、一方では次のような欠陥をもっ
ている。
、本来、2自由度化係数αとγは相互に関連を持た
なければならないが、従来の制御方式では(4)式に示
すようにαとγは全く独立しているので、比例ゲイン
の2自由度化係数αを変えたとき、それに伴って別個に
γも変えなければならず、非常に調整に時間がかか
る。
、また、この種の計装プラントにおいては、数十〜数
千個の制御ループを使用している場合が多いが、これら
各制御ループにそれぞれ2DOF PI化のために4個の時間
的要素(進み/遅れ要素11,不完全微分手段12,13,7)を
用いていることになり、コスト的に非常に高くなり、シ
ステム全体の負荷が増大し、またデータ処理の高速化お
よび低容量化を果たせない問題がある。
、さらに、実際のプラント制御では偏差に対して非線
形処理を行うことが多いが、この非線形処理が簡単、正
確、かつ、自由自在にできない。
すなわち、実際のプラント制御においては、制御対象
3の特性に応じて偏差Eのみでは対応できず、PI調節手
段5の入力側に非線形手段4を設けて、偏差信号Eに対
して不感帯,偏差自乗,方向性,ギャップなどの非線形
処理を多用しているが、不完全微分要素7がPI調節手段
5の出力側にバイパスされているので、非線形処理の対
象外となり、そのため非線形処理が正確に行えず、これ
に伴って制御性を低下させている問題がある。
特に、今後,益々プラント運転制御システムの高精度
化,速応化,最適化,安全化が求められてくるが、これ
らの要請に十分応えるためにもプラントに多用されてい
るファンダメンタルズなPIDの2DOF PID化が必須であ
り、そのためには以上のような欠陥を除去することが要
望されている。
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、比例ゲイ
ンの2自由度化係数αを変更したとき微分項のゲインも
自動的に変化でき、より少ない時間的要素を用いて負荷
の低減化,高速化処理を可能とする2自由度調節装置を
提供することを目的とする。
さらに、本発明の他の目的は、微分動作を含めて非線
形処理を正確,簡単,自由自在に行って制御性を向上さ
せ得る2自由度調節装置を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 請求項1に対応する発明は上記課題を解決するため
に、目標値を目標値フィルタ手段を通して得られた目標
値フィルタ出力と制御対象の制御量との偏差を受けてP
(比例)およびI(積分)調節手段がPI調節演算を行
い、得られた調節演算出力である操作信号に外乱信号を
加えて前記制御対象に印加する調節装置において、前記
目標値フィルタ手段は、前記目標値に比例ゲイの2自由
度化係数および微分時間の2自由度化係数を乗算する係
数乗算手段と、この係数乗算手段の出力から前記制御対
象の制御量を減算し1次遅れ要素を通すことにより、制
御量,目標量の微分動作の他、目標値の比例ゲインおよ
び微分時間の1次遅れを共用化する微分項共用化手段と
を備え、微分時間の2自由度化を実現する構成である。
次に、請求項2に対応する発明は、請求項1に対応す
る発明に、さらに前記目標値に比例ゲインの2自由度化
係数を乗算するゲイン係数乗算手段、目標値から前記ゲ
イン係数乗算手段の出力を減算して得られた減算出力に
1次遅れを持たせる第1の1次遅れ要素、この第1の1
次遅れ要素の出力を前記ゲイン係数乗算手段の出力に加
算する手段等からなる比例ゲインの2自由度化手段を付
加したものである。
さらに、請求項3に対応する発明は、制御量の微分項
を目標値フィルタ手段に取り込んだとき、偏差演算手段
とPI調節手段との間に非線形手段を設け、微分成分をも
非線形処理を行う構成である。
(作用) 従って、請求項1,2の発明においては、以上のような
手段を講じたことにより、目標値フィルタ手段の中の比
例ゲインを2自由度化するための進み/遅れ要素および
微分時間を2自由度化するための不完全微分要素を全て
入力に比例する静的要素と入力に関連して1次遅れで変
化する動的要素とに分解し、目標値フィルタ手段の中に
第1,第2の1次遅れ要素を設け、目標値,制御量の微分
項を前記第1,第2の1次遅れ要素で共用化し、同時に目
標値,制御量のゲイン可変の1次遅れを共用化しつつ、
簡単な構成でPとDの2自由度化を実現するものであ
る。
さらに、請求項3の発明では、目標値の微分項だけで
なく、制御量の微分項をも目標値フィルタ手段に取り込
んで1次遅れ要素を通すことにより、微分動作による非
線形処理を適切に行うものである。
(実施例) 以下、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。第1図は本発明の2DOF PID調節装置の構成を示す
図である。なお、本装置において第6図と同一部分には
同一符号を付して詳しい説明は省略する。この2DOF PI
D調節装置は、目標値SVを受けて比例ゲインKPと微分時
間TDに関して2自由度化するための演算処理を行う目標
値フィルタ手段10のほか、この目標値フィルタ手段10か
ら得られた目標値フィルタ出力SVOと制御量PVとを受け
て偏差演算手段2により偏差E=SVO−PVを求めた後、
この偏差Eを必要に応じて非線形手段4で非線形処理を
行ってPI調節手段5に導き、ここでPI調節演算を行なっ
て操作信号MVを得るPIアルゴリズム実行部分と、このPI
アルゴリズム実行部分によって得られた操作信号MVに加
算手段8にて外乱信号Dを加算して制御対象3に印加
し、SV=SVO=PVとなるように制御される制御対象部分
とからなっている。
前記目標値フィルタ手段10は、比例ゲインの2自由度
化と微分時間の2自由度化とを実現し、かつ、これらの
2自由度化に際し従来のバイパス構成をとる不完全微分
手段7の微分項を当該目標値フィルタ手段10に取り込む
とともに、制御量,目標値の微分および目標値の比例ゲ
イ,微分時間の1次遅れ等の共用化を実現するために、
次のような構成としたものである。
先ず、比例ゲインの2自由度化構成について述べる。
目標値SVに比例ゲインの2自由化係数αを乗ずるゲイン
係数乗算手段11を有し、ここで係数αを乗算して得られ
た出力は加算手段12および減算手段13に送られる。この
減算手段13は目標値SVからゲイン係数乗算手段11の出力
α・SVを減算し、得られた減算出力は減算手段14、1次
遅れ要素15および加算手段16に経由して加算手段12に導
入し、この加算手段12にて加算手段16の出力を先のゲイ
ン係数乗算手段11の出力に加算合成することにより、比
例ゲインの2自由度化を実現する。
次に、微分時間の2自由度化構成について述べる。前
記ゲイン係数乗算手段11のゲイン係数乗算出力を微分時
間の2自由度化係数γを設定してなる時間係数乗算手段
17に導き、ここでゲイン係数乗算出力に微分時間の2自
由度化係数γを乗算し、得られた時間係数乗算手段17の
出力を減算手段18に導入する。この減算手段18では時間
係数乗算手段17の出力から制御対象3の制御量PVを減算
した後、除算手段19に導入する。この除算手段19の出力
は2分岐され、その一方は直接減算手段20に導入され、
他方は1次遅れ要素21を経由して減算手段20に送られ、
ここで先の除算手段19の出力から1次遅れ要素21の出力
を減算する。そして、この減算手段20の減算出力を2分
岐し、その一方は加算手段16に直接入力し、他方は減算
手段14で減算した後、1次遅れ要素15を経由して加算手
段16に導く。ここで、1次遅れ要素15の出力と減算手段
20の出力とを加算合成し、この加算合成値が最終的に前
記加算手段12にて前記ゲイン係数乗算手段11の出力と加
算し、目標値フィルタ出力SVOを得、前記偏差演算手段
2に導入する構成となっている。
次に、以上のような目標値フィルタ手段10の構成を採
用した理由について説明する。従来例である第6図に示
す進み/遅れ要素11(第2図a)を等価変換すると、第
2図(b)の如く構成となる。つまり、進み/遅れ要素
11は、 (1+α・TI・s)/(1+TI・s) で表されるが、この式は(5)式のように置換できる。
従って、この(5)式を等価的な機能ブロックで表せ
ば第2図(b)のようになる。
次に、第6図に示す不完全微分要素13(第3図a)
は、 (TI・s)/(1+TI・s) で表されるが、この式を変形すると となる。そこで、この式を機能ブロックで表せば第3図
(b)のようになる。従って、第2図(a)の進み/遅
れ要素11を等価的に同図(b)のような1次遅れ要素15
をもつ構成に置換でき、また第3図(a)の不完全微分
要素13を同図(b)のような1次遅れ要素15をもつ構成
に置換できので、図1に示す位置に1次遅れ要素15を設
ければ、図2(b)の1次遅れ要素15と図3(b)の1
次遅れ要素15とを図1に示すように1つの1次遅れ要素
15で共用化できる。
次に、第6図に示す不完全微分要素7(第4図a)
は、 (TD・s)/(1+η・TD・s) で表されるが、この不完全微分要素7を変形すると、 となる。そこで、この式を機能ブロックで表せば第4図
(b)のようになる。
従って、第2図ないし第4図の機能ブロックについて
目標値フィルタ手段10に適用すると、第1図のような構
成となり、このときの対外乱制御アルゴリズムCD(s)
は、 となり、一方、対目標値制御アルゴリズムCSV(s)
は、 となる。その結果、これら(8)式および(9)式とか
ら明からなように、比例ゲインの2自由度化係数αを変
えたとき、対外乱制御アルゴリズムの比例ゲインKPはそ
のままで、対目標値比例ゲインKP・αを変えることがで
き、一方、微分時間の2自由度変係数γを変えたとき、
対外乱制御アルゴリズムの微分時間はそのままで、対目
標値の微分時間のみを変えることができる。つまり、P
とDの完全2自由度化を実現できることになる。
従って、以上のような実施例によれば、目標値および
制御量を除算手段19および1次遅れ手段21を経由させて
目標値,制御量の微分項を共用化し、さらに従来の進み
/遅れ要素11および不完全微分要素13の1次遅れを1次
遅れ要素15にて共用化することにより、従来の4個の時
間要素のその半分である2個に減らすことができ、これ
によってコストの低減化が図れ、かつ、制御システムの
負荷の減少、高速化および低容量化を実現でき、しかも
時間要素の数を半減させつつPとDの完全2自由度化を
実現できる。
また、比例ゲインの2自由度化係数αと微分時間の2
自由度化係数γがそれぞれ独立設定方式であるので、係
数の設定作業が非常に容易である。しかも、比例ゲイン
の2自由度化係数αを変更したとき、(9)式に示すよ
うに微分項のゲインも自動修正され、係数の調整が非常
に簡単となる。
さらに、PI調節手段の後続にバイパスされていた従来
の不完全微分要素7を除去し、制御量の微分項を目標値
フィルタ手段10に取り込むことにより、微分成分を的確
に非線形処理を行うことができる。
従って、本発明装置は全面的に2自由度化時代に移行
させることが可能であり、種々の産業分野において大き
く頁献させることができる。
なお、上記実施例では、ゲイン係数乗算手段11の出力
に微分時間の2自由度化係数γを乗算するようにした
が、例えば第5図に示すように目的値SVに微分時間の2
自由度化係数γを直接乗算する構成でもよい。従って、
このような構成によれば、前記(8)式に対応する式は
全く同一であり、(9)式に対応する式は、 となり、比例ゲインの2自由度化係数αを変えたとき、
微分項のゲインは自動修正されなくなるという点が異な
る。
その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変
形して実施できる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば次のような種々の
効果を奏する。
先ず、請求項1の発明においては、制御量,目標値の
微分動作の他、目標値の比例ゲインおよび微分時間の1
次遅れの共用化を図ることができ、これにより時間要素
を減らすことができ、しかもDの2自由度化を実現でき
る。
次に、請求項2の発明では、目標値と制御量との微分
項の共用化のみならず、従来の進み/遅れ要素および不
完全微分要素の1次遅れを1次遅れ要素にて共用化で
き、これにより時間要素を半減させてコストの低減化お
よび負荷の軽減化、処理の高速化が図れ、しかもPとD
の完全2自由度化を実現できる。また、比例ゲインの2
自由度化係数の変更により、微分項のゲインを自動修正
でき、係数の調整の簡素化を図ることができる。
さらに、請求項3の発明は、PIのみならず、Dについ
ても的確に非線形処理でき、種々の制御に十分対処でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本発明に係わる2自由度調節装置
の実施例を説明するために示したもので、第1図は2自
由度調節装置の機能ブロック図、第2図ないし第4図は
時間要素の等価変換を示す機能ブロック図、第5図は本
発明装置の変形例を示す目標値フィルタ手段の機能ブロ
ック図、第6図は従来装置の機能ブロック図である。 2……偏差演算手段、3……制御対象、4……非線形手
段、5……PI調節手段、8……加算手段、10……目標値
フィルタ手段、11……ゲイン係数乗算手段、12,16……
加算手段、13,14,18,20……減算手段、15……1次遅れ
要素、17,17a……時間係数乗算手段、19……除算手段、
21……1次遅れ要素。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05B 11/00 G05B 13/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】目標値を目標値フィルタ手段を通して得ら
    れた目標値フィルタ出力と制御対象の制御量との偏差を
    受けてP(比例)およびI(積分)調節手段がPI調節演
    算を実行し、得られた調節演算出力である操作信号を前
    記制御対象に印加する調節装置において、 前記目標値フィルタ手段は、 前記目標値に比例ゲインの2自由度化係数と微分時間の
    2自由度化係数とを乗算する係数乗算手段と、この係数
    乗算手段の出力から前記制御対象の制御量を減算し1次
    遅れ要素を通すことにより、制御量,目標値の微分動作
    の他、目標値の比例ゲインおよび微分時間の1次遅れを
    共用化する微分共用化手段とを備えたことを特徴とする
    2自由度調節装置。
  2. 【請求項2】目標値を目標値フィルタ手段を通して得ら
    れた目標値フィルタ出力と制御対象の制御量との偏差を
    受けてP(比例)およびI(積分)調節手段がPI調節演
    算を実行し、得られた調節演算出力である操作信号を前
    記制御対象に印加する調節装置において、 前記目標値フィルタ手段は、 前記目標値に比例ゲインの2自由度化係数を乗算するゲ
    イン係数乗算手段、前記目標値から前記ゲイン係数乗算
    手段の出力を減算して得られ減算出力に1次遅れを持た
    せる第1の1次遅れ要素、この第1の1次遅れ要素の出
    力を前記ゲイン係数乗算手段の出力に加算する手段を有
    する比例ゲインの2自由度化手段と、 前記目標値に前記比例ゲインの2自由度化係数および微
    分時間の2自由度化係数を乗算する係数乗算手段、この
    係数乗算手段の出力から前記制御対象の制御量を減算し
    て得られた出力を第2の1次遅れ要素および前記第1の
    1次遅れ要素を経由する手段を有する微分時間の2自由
    度化手段とを備えたことを特徴とする2自由度調節装
    置。
  3. 【請求項3】目標値を目標値フィルタ手段を通して得ら
    れた目標値フィルタ出力と制御対象の制御量との偏差を
    受けてP(比例)およびI(積分)調節手段がPI調節演
    算を実行し、得られた調節演算出力である操作信号を前
    記制御対象に印加する調節装置において、 前記目標値フィルタ手段として、前記目標値に比例ゲイ
    ンの2自由度化係数および微分時間の2自由度化係数を
    乗算する係数乗算手段と、この係数乗算手段の出力から
    前記制御対象の制御量を減算し1次遅れ要素を通すこと
    により、制御量,目標値の微分動作の他、目標値の比例
    ゲインおよび微分時間の1次遅れを共用化する微分共用
    化手段とを有し、 少なくとも制御量の微分項を前記目標値フィルタ手段に
    取り込んだとき前記偏差に対し非線形処理を行って前記
    PおよびI調節手段に導入する非線形手段を設けたこと
    を特徴とする2自由度調節装置。
JP1344366A 1989-09-11 1989-12-28 2自由度調節装置 Expired - Lifetime JP2845534B2 (ja)

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DE69026324T DE69026324T2 (de) 1989-09-11 1990-09-05 Regler mit zwei Freiheitsgraden
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