JP2818325B2 - 2自由度調節装置 - Google Patents

2自由度調節装置

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JP2818325B2 JP19144391A JP19144391A JP2818325B2 JP 2818325 B2 JP2818325 B2 JP 2818325B2 JP 19144391 A JP19144391 A JP 19144391A JP 19144391 A JP19144391 A JP 19144391A JP 2818325 B2 JP2818325 B2 JP 2818325B2
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和男 広井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、PI(P:比例,I:
積分)またはPID(D:微分)動作によって制御対象
をフィードバック制御する調節装置に係わり、特に制御
対象への外乱に対する抑制特性と目標値変化に対する追
従特性との双方を同時に最適化する2自由度調節装置の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は従来公知の2自由度PI調節装置
の構成を示す図である。この調節装置は、目標値信号ラ
インに目標値フィルタ手段を付加してPとIに関する2
自由度を実現するものであり、具体的には目標値SVを
目標値フィルタ手段1にて比例ゲインKP と積分時間T
I とについて2自由度化の演算処理を行い、得られた目
標値演算信号SV0 を偏差演算手段2に導入する。この
偏差演算手段2は目標値フィルタ手段1からの目標値演
算信号SV0 と制御対象3からの制御量PVとの偏差E
を求めた後、この偏差Eを伝達関数KP {1+1/(T
I ・s)}(但し、KP は比例ゲイン、TI は積分時
間、sはラプラス演算子)で表されるPI調節手段4に
導入し、ここでPI調節演算を行って操作信号MVを求
める。さらに、このPI調節手段4で得られた操作信号
MVを加算手段5に導き、ここで外乱と加算合成した
後、制御対象3に印加することにより、目標値SV0
制御量PVとなるように制御する構成である。
【0003】前記目標値フィルタ手段1は、目標値SV
に係数手段1aにて比例ゲインの2自由度係数αを乗算
した後、このα・SVを加算手段1bに供給する。ま
た、目標値SVと係数手段1aの出力とを減算手段1c
に導き、目標値SVから係数手段1aの出力α・SVを
減算した後、1次遅れ手段1dを介して加算手段1bに
導入し、ここで係数手段1aの出力と1次遅れ手段1d
の出力とを加算し目標値演算信号SV0 を得ている。従
って、以上のような構成を採用することにより、PV→
MV間の伝達関数をCPV(S) 、SV→MV間の伝達関数
をCSV(S) とすると、これら伝達関数CPV(S) 、C
SV(S) は、 CPV(S) =−MV/PV=KP {1+1/(TI ・s)} ……(4) CSV(S) =MV/SV =KP [α+{1/(TI ・s)} −{(1−α)(β−1)}/(1+βTI ・s)]…(5)
【0004】で表すことができる。但し、αは比例ゲイ
ンの2自由度係数(0〜1の間で設定可能な定数)、β
は積分時間の2自由度化係数(0〜10の間の設定可能
な定数)である。従って、上式から明らかなように、K
P ,TI を外乱抑制特性が最適となるように決定し、さ
らにα,βを目標値追従特性が最適になるように決定す
ることにより、2自由度化を達成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上のような
2自由度調節装置は、外乱抑制特性と目標値追従特性と
を同時に最適化できる特長をもっているが、目標値SV
の変化時、制御量PVが目標値SVに整定するまでに長
時間を要する問題がある。その理由は、目標値SVの変
化時、目標値フィルタ手段1が2自由度化のために目標
値の変化を抑制する働きをもっているためである。
【0006】因みに、図2は目標値SVをステップ状に
変化させたときの目標値フィルタ手段1の出力SV0
応答特性を示す図である。今、図示(イ)に示すごとく
目標値SVをステップ状に変化させたとき、図4に示す
従来の目標値フィルタ手段1の出力SV0 は、 SV0 =SV[α+(1−α)・{1/(1+βTI ・s)}]…(6)
【0007】となり、図示(ロ)のような特性を示すこ
とになる。通常、α=0.4、β=1.35に設定する
ので、目標値SVの変化に対し、係数手段1aにより目
標値SVに2自由度化係数αを乗算して得られるα・S
Vの大きさだけ瞬時的に変化するが、以後、前記(3)
式から明らかなように目標値演算信号SV0 が比例分と
1次遅れ分によってなだらかに上昇し、どうしても目標
値SV変化時の応答が遅くなってしまう。特に、αはオ
ーバシュートを回避する観点から大きな値に設定するこ
とができない。
【0008】しかし、最近のプラント運転制御システム
では、フレキシブル化がますます要請され、これを実現
するためには目標値変化に対する応答を少しでも改善す
ることが望まれており、またプラントに多数のコントロ
ーラ(制御装置)をちりばめているが、これらのコント
ローラの応答特性を少しずつでも改善していくことが必
要不可欠に状態にある。本発明は上記実情にかんがみて
なされたもので、目標値の変化に対する応答特性の改善
を図る2自由度調節装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は上記課題を解決するために、目標値を少なくとも1次
遅れ手段をもつ目標値フィルタ手段を通して得られる演
算目標値信号と制御対象からの制御量との偏差を零にす
るようにPI(P:比例,I:積分)またはPID
(D:微分)調節演算を実行し、得られた操作信号を用
いて制御対象を制御する2自由度調節装置において、
【0010】前記目標値フィルタは、1次遅れ手段に、
積分時間および積分時間の2自由度化係数に関連した微
分時間をもった不完全微分手段を並列的に設けた構成で
ある。
【0011】次に、請求項2に対応する発明において
は、特に目標値フィルタ手段に関し、次式の何れかの伝
達関数をもつ構成の目標値フィルタ手段を用いて実現す
るものである。但し、下式においてTI :積分時間、
s:ラプラス演算子、α:0〜1の間で設定可能な定
数、β:0〜10程度まで設定可能な定数、δ:0〜5
程度まで設定可能な定数、λ:0〜10程度まで設定可
能な定数である。
【0012】
【数2】
【0013】
【作用】従って、本発明は以上のような手段を講じたこ
とにより、前記目標値フィルタの一部として構成する1
次遅れ手段に、積分時間および積分時間の2自由度化係
数に関連した微分時間をもった不完全微分手段を並列的
に設けることにより、目標値の変化に対し、不完全微分
手段によって瞬時的に所定の高さまで目標値演算信号を
上昇された後降下するので、その降下する途中で1次遅
れ手段をもった従来の目標値フィルタ手段の特性が生き
てくることにより、目標値演算信号がオーバシュートせ
ずに速応的に応答し、ひいては目標値整定時間を短縮で
き、制御性能を向上させることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明装置の一実施例について図1を
参照して説明する。なお、同図において図3と同一機能
ないしは同一部分には同一符号を付してその詳しい説明
は省略する。
【0015】特に、本装置においては、目標値フィルタ
手段1(以後、符号1に代えて符号10を用いる)を改
良したことにあるので、以後、この目標値フィルタ手段
10について説明する。この目標値フィルタ手段10
は、従来装置と同様に係数手段11(=1a)、加算手
段12(=1b)、減算手段13(=1c)および1次
遅れ手段14(=1d)等を有し、かつ、この1次遅れ
手段14に、 {δ(β/λ)TI ・s}/{1+(β/λ)TI ・s}
【0016】なる伝達関数を有する,いわゆる積分時間
I および積分時間の2自由度化係数βに関連する微分
時間をもった不完全微分手段15が並列的に設けられ、
さらに1次遅れ手段14の出力と不完全微分手段15の
出力とを加算手段16で加算し、前記加算手段12に導
入する構成となっている。その結果、この目標値フィル
タ10の合成伝達関数,つまり目標値演算信号SV0
は、
【0017】
【数3】 となる。但し、δは0〜5程度の係数、λは1〜10程
度の係数である。
【0018】なお、以上のように不完全微分手段15を
設けた理由について述べる。本来,図2の応答特性から
比例ゲインの2自由度化係数を大きくすることが考えら
れるが、この係数αを大きくするとオーバシュートを起
こすおそれがあり、不安定化を招くためにそれを避ける
必要がある。そこで、従来の目標値フィルタの特性に対
し、目標値が変化したときだけ瞬時的に上積み方向に上
昇し、以後、従来装置の特性に戻るような特性が得られ
ればオーバシュートの問題がなくなり、特性全体の応答
性を上げることができる。従って、以上のような理由か
ら、1次遅れ手段14に不完全微分手段15を並列的、
かつ、加算的に設けたものである。従って、以上のよう
な目標値フィルタ手段10の構成によれば、SV→MV
間の伝達関数をCSM(S) とすると、この伝達関数C
SM(S) は、
【0019】
【数4】
【0020】で表すことができる。ゆえに、目標値SV
が図2の(イ)に示すごとくステップ状に変化したと
き、比例ゲインの2自由度化係数αを大きくすると、図
2の(ハ)に示すようにオーバシュを起こすが、不完全
微分手段15を設けたことにより、δによる初期の上げ
幅およびβ/λによる上昇後の下降特性に依存して図2
の(ニ)に示すような特性となり、図示斜線で示す面積
(積分値)に相当する分だけ目標値SVの変化に対する
応答の速応化を図ることができる。つまり、従来装置の
伝達関数は(2)式で表され、本装置の伝達関数は
(8)式で表されるが、特に(8)式の付加項の作用に
よって応答の速応化を図ることができる。
【0021】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではない。例えば前記(8)式のうち目標値フィルタ
部分の伝達関数は等価的に次式のような伝達関数に変換
できる。従って、この伝達関数を用いて同様に目標値S
Vの変化に対する応答の速応化を図ることができる。
【0022】
【数5】 また、不完全微分手段15の伝達関数は、 {(β/λ)TI ・s}/{1+(β/λ)TI ・s} =1−1/{1+(β/λ)TI ・s}
【0023】のような伝達関数に変換することができ、
よって図3のような不完全微分手段15′の構成とする
ことにより、等価的に上述と同様に速応化した特性を得
ることができる。
【0024】また、上記実施例はPI調節について説明
したが、PID調節についても同様に適用できるもので
ある。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種
々変形して実施できる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来の目標値フィルタ手段を構成する1次遅れ手段に並列
的に不完全微分手段を付加したことにより、2自由度化
に支障を与えることなく、かつ、オーバシュートを起こ
すことなく目標値追従速度を短縮でき、より2自由度調
節の機能を高めることができ、プラント全体にちりばめ
ることにより、プラント運転特性の性能向上に大きく寄
与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる2自由度調節装置の一実施例
を示すブロック構成図。
【図2】 目標値の変化に対する従来装置および本発明
装置における目標値フィルタの応答特性を示す図。
【図3】 本発明装置に用いる不完全微分手段の他の構
成例を示す図。
【図4】 従来の2自由度調節装置のブロック構成図。
【符号の説明】
2…偏差演算手段、3…制御対象、4…PIまたはPI
D調節手段、5…加算手段、10…目標値フィルタ手
段、11…係数手段、12…加算手段、13…減算手
段、14…1次遅れ手段、15,15′…不完全微分手
段、16…加算手段。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標値を少なくとも1次遅れ手段をもつ
    目標値フィルタ手段を通して得られる演算目標値信号と
    制御対象からの制御量との偏差を零にするようにPI
    (P:比例,I:積分)またはPID(D:微分)調節
    演算を実行し、得られた操作信号を用いて制御対象を制
    御する2自由度調節装置において、 前記目標値フィルタは、前記1次遅れ手段に、積分時間
    および積分時間の2自由度化係数に関連した微分時間を
    もった不完全微分手段を並列的に設けたことを特徴とす
    る2自由度調節装置。
  2. 【請求項2】 目標値を目標値フィルタ手段を通して得
    られる演算目標値信号と制御対象からの制御量との偏差
    を零にするようにPI(P:比例,I:積分)またはP
    ID(D:微分)調節演算を実行し、得られた操作信号
    を用いて制御対象を制御する2自由度調節装置におい
    て、 前記目標値フィルタ手段は、以下に示す(1)式〜
    (3)式の何れか1つの式の伝達関数を有する構成のも
    のを用いたことを特徴とする2自由度調節装置。 【数1】 但し、上式においてTI :積分時間、s:ラプラス演算
    子、α:0〜1の間で設定可能な定数、β:0〜10程
    度まで設定可能な定数、δ:0〜5程度まで設定可能な
    定数、λ:0〜10程度まで設定可能な定数。
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