JP2752240B2 - 目標値追従速応形2自由度調節装置 - Google Patents
目標値追従速応形2自由度調節装置Info
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- JP2752240B2 JP2752240B2 JP23764290A JP23764290A JP2752240B2 JP 2752240 B2 JP2752240 B2 JP 2752240B2 JP 23764290 A JP23764290 A JP 23764290A JP 23764290 A JP23764290 A JP 23764290A JP 2752240 B2 JP2752240 B2 JP 2752240B2
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Description
たはPID(P:比例,I:積分,D:微分)調節装置に係わり、
特に制御対象への外乱に対する抑制特性および目標値変
化に対する追従特性を同時に最適化する一方、目標値の
変化に対し速応性を有する目標値追従速応形2自由度調
節装置に関する。
に示すように構成されている。つまり、この調節装置
は、目標値SVを目標値フィルタ手段1に導入し、比例ゲ
インを2自由度化する演算処理を行って演算目標値SV0
を得た後、この演算目標値SV0と制御対象2からの制御
量PVとを偏差演算手段3に導いて(SV0−PV)なる演算
により偏差Eを求める。さらに、偏差演算手段3で求め
た偏差Eを、KP{1−1/(TI・S)}なる伝達関数をも
つPI調節手段4に導き、ここでPI調節演算を行って操作
信号MVを求める。そして、この操作信号MVと外乱Dとを
加算手段5で加算合成した後、制御対象2に印加するこ
とにより演算目標値SV0=制御量PVとなるように制御す
る構成である。なお、上式においてKPは比例ゲイン、TI
は積分時間、Sはラプラス演算子である。
る目標値SVに対して比例ゲインの2自由度化係数αを乗
算する乗算手段11、前記目標値SVから係数手段11の出力
を減算する減算手段12、この減算手段12の出力について
積分時間を時定数とする1次遅れ演算を行って出力する
1次遅れ要素13、この1次遅れ要素13の出力と前記係数
手段11の出力とを加算合成して演算目標値SV0を得る加
算手段14等によって構成されている。
数CPM(S)、SV→MV間の伝達関数CSM(S)はそれぞ
れ、 CPM(S)=−MV/PV=KP(1+1/TI・S)…(1) CSM(S)= MV/SV=KP(α+1/TI・S)…(2) となる。αは比例ゲインの2自由度化係数(0〜1の間
で設定可能な定数)である。ゆえに、外乱抑制特性が最
適となるようにKP、TIを決定した後、目標値追従特性が
最適となるように比例ゲインの2自由度化係数αを決定
すれば、2自由度化を達成できる。
整装置は外乱抑制特性と目標値追従特性とを同時に最適
化できる優れた特長をもっているが、目標値SVに整定す
るまでに長い時間を要する問題がある。
タ手段1の中に少なくとも1段または2段以上の1次遅
れ要素を持っており、目標値SVをステップ状に変化させ
たとき、そのステップ変化の目標値SVがその1次遅れ要
素の影響を受けて最終値に達するまでに時間がかかるた
めである。
ら説明する。つまり、第6図は、第5図に示す装置にお
いて目標値SVをステップ状に変化させたとき、係数手段
11の出力である(SV・α)だけがステップ状に変化する
が、減算手段12の出力である{SV・(1−α)}は1次
遅れ要素13の影響を受けて徐々に上昇して目標値SVに近
づくことになる。
フィルタ手段1についてディジタル演算式で表すと、 となり、この(3)式を微分方程式で表すと、 となる。ここで、この(4)式に対して、 なる関係式を代入すると、 を得ることができる。さらに、この式を変形すると、 を得ることができる。
化したときは、n≧2ではxn=xn-1となるので、第6図
の応答特性は前記(6)式から、 のようになる。この(7)式においてΔtはTIに比べて
非常に小さく、また、(xn−yn-1)も小さいので、同式
の後段の値は非常に小さくなる。しかも、出力yn-1が入
力xnに接近すればする程Δynの変化は小さくなる。その
結果、出力ynは入力xnに一致するまでに相当長い時間を
要することになる。当然、この出力ynはPI調節手段4の
目標値となっているので、整定時間が非常に長くかかっ
てしまう。
値の変化に対し本来の2自由度化の機能を阻害しない範
囲で従来に較べて応答時間を大幅に短縮しうる目標値追
従速応形2自由度調節装置を提供することを目的とす
る。
ために、目標値フィルタ手段が設けられ、この目標値フ
ィルタ手段側から得られる目標値と制御対象からの制御
量との偏差を用いて少なくともPI(P:比例、I:積分)調
節演算を実行し、得られた操作信号を前記制御対象に印
加する2自由度調節装置において、前記目標値フィルタ
手段に与える制御目標値とこの目標値フィルタ手段の演
算処理によって得られる演算目標値との差を取り出し、
この差が所定値以下となったときに切換え指令を出力す
る比較判断手段と、この比較判断手段から切換え指令を
受けたとき前記制御目標値を選択出力する信号切換手段
とを備えた目標値追従速応形2自由度調節装置である。
のほか、前記制御目標値から前記演算目標値を減算する
減算手段と、常時は演算目標値を前記PI調節演算のため
の目標値のベースとし、前記比較判断手段から切換え指
令を受けたとき前記減算手段の出力を取り込んで前記制
御目標値に加算合成して前記PI調節演算のための目標値
とする信号切換手段を設けた構成である。
の減算手段の出力側に所定の演算を行って前記制御目標
値に加算合成する1次遅れ要素を付加してなる構成であ
る。
を講じたことにより、比較判断手段で制御目標値と演算
目標値との差を取り出した後、この差と予め定めた所定
値とを比較し、この差が所定値以上であれば信号切換手
段に演算目標値を選択するように切換え指令を与え、前
記差が所定値以下になったとき前記信号切換手段に制御
目標値を選択するように切換え指令を与えることによ
り、演算目標値が制御目標値に近づいたとき、信号切換
手段にて直接制御目標値を取り込んでPI調節用の目標値
とするものである。
記PI調節演算のための目標値のベースとし、比較判断手
段において制御目標値と演算目標値の差が所定値以下と
なったとき切換え指令を発する。信号切換手段は切換え
指令を受けると導通状態となり、減算手段の出力(制御
目標値−演算目標値)を前記PI調節演算のためのベース
となる前記演算目標値に加算合成してPI調節用の目標値
とするものである。
(制御目標値−演算目標値)を1次遅れ要素により平滑
化して前記PI調節演算のためのベースとなる前記演算目
標値に加算合成するものである。
1図を参照して説明する。なお、同図において第5図と
同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略
し、以下、専ら従来装置と比較して異なる部分について
説明する。すなわち、本装置においては、制御目標値入
力端と加算手段14の出力端との間に制御目標値SVと目標
値フィルタ手段1の出力である演算目標値SV0との差が
予め定めた所定値以下になったか否かを判断するための
比較判断手段11を設けたこと、この比較判断手段11にお
いて前記差が所定値以上であるときに切換え指令を受け
て演算目標値SV0を選択し、また差が所定値以下となっ
たときの切換え指令を受けて制御目標値SVを選択して前
記偏差演算手段3に導入する信号切換手段12を設けたこ
とにある。
標値SVがステップ状に変化したとき、比較判断手段11で
は目標値SVと演算目標値SV0とによる差信号と所定値δ
との大小関係を比較するが、ステップ変化直後でもある
ので、 |SV−SV0|≧δ なる関係にあり、その結果、比較判断手段11の出力を受
けて信号切換手段12では演算目標値SV0を選択出力す
る。従って、この場合にはPI調節手段4への目標値SVa
はSV0となり、いわゆる従来の第4図と同様な応答特性
の演算目標値SV0がPI調節手段4に与えられることにな
る。なお、所定値δとは2自由度に影響を及ぼさない程
度の値であり、実験や過去の経験に基づいて定められ
る。
のとき比較判断手段11では目標値SVと演算目標値SV0と
の差と所定値δとを比較し、 |SV−SV0|<δ なる関係、つまり差が所定値δ以下となったとき、切換
え指令を発生する。ここで、信号切換手段12はその切換
え指令を受けて制御目標値SVを選択するので、PI調節用
手目標値としてはSVa=SVとなり、第2図(イ)に示す
ように短時間に目標値SVに整定させることができる。
コンデンサや半導体を用いてハードウェアによって実現
してもよいし、或いはコンピュータを用いてソフトウエ
ア的に実現してもよい。
3図を参照して説明する。この場合も第5図と同一部分
には同一符号を付してその詳しい説明は省略し、以下、
専ら異なる部分だけについて説明する。
手段11のほか、目標値SVから演算目標値SV0を減算する
減算手段21と、この減算手段21から信号切換手段22を介
して得られる出力と目標値フィルタ手段1の出力となる
演算目標値SV0とを加算する加算手段23を設け、この加
算手段の23の出力をPI調節用の目標値として偏差演算手
段3に導入する構成である。
の演算目標値SV0をベースとする一方、前記比較判断手
段11では目標値SVと演算目標値SV0との差を前記演算目
標値SV0に加算合成するか否かを判断する機能を持たせ
たものである。
目標値フィルタ手段1から出力する演算目標値SV0が加
算手段23を経てPI調節用目標値SVaとして偏差演算手段
3に導入されている。
と、比較判断手段11では目標値SVと演算目標値SV0との
差と所定値δとを比較するが、ステップ変化直後である
ことから、 |SV−SV0|≧δ なる関係にあり、比較判断手段11から切換え指令が発生
されないので、信号切換手段22は非導通の状態にある。
その結果、PI調節用目標値としてSVa=SV0が偏差演算手
段3に送られる。
のとき比較判断手段11では目標値SVと演算目標値SV0と
の差と所定値δとを比較し、 |SV−SV0|<δ なる関係、つまり差が所定値δ以下となったとき切換え
指令を発する。その結果、信号切換手段22は導通状態と
なって減算手段21から(SV−SVO)なる減算信号を加算
手段23に導入するので、この加算手段23からは、 SVa=SV0+(SV−SV0)=SV なる信号、つまり目標値SVが直接偏差演算手段3に導入
される。従って、目標値変化に対する応答特性は第1図
と同様に第2図(イ)のようになる。
偏差演算手段3に導入し、目標値SVと演算目標値SV0と
の差が所定値δ以下となったとき、SV0に減算信号(SV
−SV0)を合成する構成であるので、全く瞬断なく偏差
演算手段3にPI調節用目標値を与えることができる。
第4図を参照して説明する。この場合も第5図と同一部
分には同一符号を付してその詳しい説明は省略し、以
下、専ら異なる部分だけについて説明する。
するものであり、特に異なるところは加算手段23の入力
側に新たに1次遅れ要素31を付加したものである。
ップ状に変化したとき、比較判断手段11では目標値SVと
演算目標値SV0との差と所定値とを比較するが、ステッ
プ変化直後であることから、 |SV−SV0|≧δ なる関係にあり、このため、信号切換手段22は非導通の
状態にある。その結果、PI調節用目標値としてSVa=SV0
が偏差演算手段3に送られる。
判断手段11から切換え指令を発する。その結果、信号切
換手段22は導通状態となり、減算手段21の出力(SV−SV
0)を1次遅れ要素31に導入し、 SVa=SV0+(SV−SV0)・{1/(1+θTI・S)} なる遅れ演算によって平滑化して加算手段23で加算合成
するので、第2図の(ロ)に示すような応答特性をもっ
て制御目標値SVに整定していく。なお、θは1以下とす
る。
の導通時、減算出力(SV−SV0)を平滑化しながら加算
手段23にて加算合成することにより、PI調節手段4から
急変させずに操作信号MVを出力でき、よって制御対象2
にショックを与えることがなく、プロセスにも影響を与
えることがない。
い。第4図では加算手段23の入力側に1次遅れ要素31を
設けたが、例えば第1図に示す信号切換手段12の接点b
側に1次遅れ要素を設けてもよい。また、上記実施例で
はP1調整演算について述べたが、PID(D:微分)調節演
算でも同様に適用できるものである。その他、本発明は
その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
効果を奏する。
し、本来の2自由度化の機能を阻害しない範囲で応答時
間を大幅に短縮して調節用目標値を制御目標値に整定さ
せることができる。
標値と制御目標値との差が所定値以下になったとき瞬断
なく調節用目標値を制御目標値に移行させることができ
る。
標値との差が所定値以下となったとき、調節用目標値の
平滑化を行ってスムーズに制御目標値に移行させること
ができる。
て目標値追従時間を大幅に短縮でき、目標値フィルタ手
段付き調節装置の性能を大きく向上でき、プラント全体
にちりばめることによってプラント運転特性の高効率化
を実現できる。
ロック図、第2図は本発明装置における目標値フィルタ
のステップ応答特性を示す図、第3図は請求項2に係わ
る発明の一実施例を示す機能ブロック図、第4図は請求
項3に係わる発明の一実施例を示す機能ブロック図、第
5図は従来装置の機能ブロック図、第6図は従来装置の
目標値フィルタのステップ応答特性を示す図である。 1……目標値フィルタ手段、2……制御対象、3……偏
差演算手段、4……PIまたはPID調節手段、11……比較
判断手段、12……信号切換手段、21……減算手段、22…
…信号切換手段、23……加算手段、31……1次遅れ要
素。
Claims (3)
- 【請求項1】目標値フィルタ手段が設けられ、この目標
値フィルタ手段側から得られる目標値と制御対象からの
制御量との偏差を用いて少なくともPI(P:比例、I:積
分)調節演算を実行し、得られた操作信号を前記制御対
象に印加する2自由度調節装置において、 前記目標値フィルタ手段に与える制御目標値とこの目標
値フィルタ手段の演算処理によって得られる演算目標値
との差を取り出し、この差が所定値以下となったとき前
記制御目標値を直接選択して前記PI調節演算のための目
標値とするように構成したことを特徴とする目標値追従
速応形2自由度調節装置。 - 【請求項2】目標値フィルタ手段が設けられ、この目標
値フィルタ手段側から得られる目標値と制御対象からの
制御量との偏差を用いて少なくともPI調節演算を実行
し、得られた操作信号を前記制御対象に印加する2自由
度調節装置において、 前記目標値フィルタ手段に与える制御目標値とこの目標
値フィルタ手段の演算処理によって得られる演算目標値
との差を取り出し、この差が所定値以下となったとき切
換え指令を出力する比較判断手段と、前記制御目標値か
ら前記演算目標値を減算する減算手段と、常時は前記演
算目標値を前記PI調節演算のための目標値とし、前記比
較判断手段から切換え指令を受けたとき前記減算手段の
出力を取り込んで前記制御目標値に加算合成して前記PI
調節演算のための目標値とする信号切換手段とを備えた
ことを特徴とする目標値追従速応形2自由度調節装置。 - 【請求項3】請求項2記載の目標値追従速応形2自由度
調節装置において、前記比較判断手段から切換え指令を
受けたとき前記減算手段の出力に所定の遅れ演算を行っ
て前記演算目標値に加算合成する1次遅れ要素を付加し
たことを特徴とする目標値追従速応形2自由度調節装
置。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23764290A JP2752240B2 (ja) | 1990-09-07 | 1990-09-07 | 目標値追従速応形2自由度調節装置 |
DE69114623T DE69114623T2 (de) | 1990-09-07 | 1991-09-05 | Regelungssystem des Typs mit zwei Freiheitsgraden. |
EP91308139A EP0474492B1 (en) | 1990-09-07 | 1991-09-05 | Two degrees of freedom type control system |
AU83656/91A AU625714B2 (en) | 1990-09-07 | 1991-09-06 | Two degrees of freedom type control system |
KR1019910015624A KR950009526B1 (ko) | 1990-09-07 | 1991-09-07 | 2자유도 조절장치 및 방법 |
CN91109572A CN1045669C (zh) | 1990-09-07 | 1991-09-07 | 二自由度型控制系统 |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23764290A JP2752240B2 (ja) | 1990-09-07 | 1990-09-07 | 目標値追従速応形2自由度調節装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04117504A JPH04117504A (ja) | 1992-04-17 |
JP2752240B2 true JP2752240B2 (ja) | 1998-05-18 |
Family
ID=17018353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23764290A Expired - Lifetime JP2752240B2 (ja) | 1990-09-07 | 1990-09-07 | 目標値追従速応形2自由度調節装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2752240B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5768393B2 (ja) | 2011-02-10 | 2015-08-26 | 株式会社リコー | インクジェットヘッド及び画像形成装置 |
JP5974486B2 (ja) | 2012-01-10 | 2016-08-23 | 株式会社リコー | 電気−機械変換素子、液体吐出ヘッド、液滴吐出装置および画像形成装置 |
JP2022036755A (ja) * | 2020-08-24 | 2022-03-08 | 株式会社日立製作所 | プラント制御装置及びプラント制御方法 |
-
1990
- 1990-09-07 JP JP23764290A patent/JP2752240B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04117504A (ja) | 1992-04-17 |
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