JPH0570841B2 - - Google Patents

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JPH0570841B2
JPH0570841B2 JP60131925A JP13192585A JPH0570841B2 JP H0570841 B2 JPH0570841 B2 JP H0570841B2 JP 60131925 A JP60131925 A JP 60131925A JP 13192585 A JP13192585 A JP 13192585A JP H0570841 B2 JPH0570841 B2 JP H0570841B2
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Kazuo Hiroi
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Toshiba Corp
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Priority to EP86102109A priority patent/EP0192245B1/en
Priority to DE3650164T priority patent/DE3650164T2/de
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、制御対象からフイードバツクされる
制御量PVとこの制御量の目標値SVとの偏差εに
対して、比例、積分、微分の各演算のうち少なく
とも積分演算を実行し調節演算出力uを算出する
プロセス制御装置に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
第12図に一般的な従来のプロセス制御装置の
機能ブロツク図を示す。この図において、1は偏
差演算部、2は制御演算部、3は制御対象であ
る。偏差演算部1ほ制御対象3からフイードバツ
クされる制御量PVとこの目標値SVとの偏差ε
(=SV−PV)を算出している。制御演算部2は
偏差εに対して(1)式の伝達関数C(S)に基づき比
例、積分、微分の各演算を実行し、制御量PVが
目標値SVに一致するような調節演算出力力uを
求め、制御対象3に出力している。制御対象3で
はこの調節演算出力uを操作量として制御動作が
実行されるが、外乱Dが印加され制御に乱れが生
じるとこれが制御量PVの変動として検出されて
いる。
C(S)=KP(1+1/TI・S+TD・S/1+η・TD
・S(1) ここで、KP、TI、TDは伝達関数C(S)の制御定数
であり、各々比例ゲイン、積分時間、微分時間を
示している。またSは複素変数、ηは0.1〜0.3程
度の定数である。
この制御装置による応答特性は、(1)式の伝達関
数より解かれるように、その制御定数KP、TI
TDの調整状態によつて決定される。通常のプロ
セス制御にあつては、制御定数KP、TI、TDが制
御対象3に対して外乱が加わつた場合にこの影響
を早急に抑制し得る状態、即ち外乱抑制最適特性
状態に調整されている。
しかし、この外乱抑制最適特性状態に制御定数
が設定されていると、目標値SVを変更した場合
に制御が行過ぎてしまい、目標値SVの変化に制
御量PVが追随せずオーバーシユートを生じてし
まう。また目標値SV変化に制御量PVが最適に追
随する状態、即ち目標値追随最適特性状態に制御
定数を設定しておくと、外乱に対する抑制特性が
非常に甘くなり、応答性が長時間化してしまつ
た。
このように、(1)式の制御定数は外乱抑制最適特
性状態と目標値追随最適特性状態とでは調整する
値が大きく異なり、このことは第13図に示す
CHR法(Chern、Hrones、Reswtck)による制
御定数の調整公式によつて理解できる。
ところが、制御演算部1の伝達関数には、各演
算に対し1種類の制御定数KP、TI、TDしか設定
できない。このため従来装置では、制御対象3の
特性(例えば外乱に対する対応力)や制御の種類
(例えば目標値の変更形態)を考慮し、いずれか
の特性状態を選択し一方は犠性にするか、双方と
もある程度の応答で妥協していた。
〔発明の目的〕
本発明は、制御定数を外乱抑制、目標値追随の
双方に最適な特性状態へと各々独立に調整し得る
プロセス制御装置を提供するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、制御量と目標値との偏差に対して比
例、積分、微分の各演算のうち少なくとも積分演
算を実行し調節出力を得るプロセス制御装置にお
いて、前記各演算の制御定数を外乱抑制最適特性
状態に調整しておき、この外乱抑制最適特性状態
の制御定数を、目標値の変化によつて生じた偏差
に対しては前記目標値の変化に基づく補償演算に
より等価的に目標値追随最適特性状態へと修正す
るものである。
〔発明の実施例〕
以下、本発明を図面を参照して一実施例を用い
て説明する。
第1図は本発明の一実施例の構成を示す機能ブ
ロツク図である。この図において、第12図と同
一構成について同一符号を付し説明は省略する。
図において、10は補償演算部であり、目標値
SVはこの補償演算部10及び偏差演算部1に導
入され、偏差演算部1は制御対象3から制御量
PVとこの目標値SVとの偏差εを求め、制御演算
部11に出力している。制御演算部11はこの偏
差εに対して(1)式の伝達関数C(S)に基づき比例、
積分、微分の各演算を施し、調節出力uを算出し
ている。この際伝達関数C(S)の制御定数KP、TI
TDとしては第13図に示すCHR法等によつて外
乱抑制最適特性状態に調整されており、得られる
調節出力uによつて外乱Dによる制御量PVの変
動を行過ぎなし・整定時間最小の状態で抑制し得
るものとする。
ところが、この調節による制御定数では、目標
値が変化した場合にはゲインが大きく制御が行過
ぎてしまい、制御量PVが目標値SVより大きくオ
ーバーシユートしてしまう。そこで、補償演算部
10は外乱抑制最適特性状態に調節された制御定
数KP、TI、TDを、目標値変化により生じた偏差
εに対しては、目標値追随最適特性状態KP *、TI
、TD *へと等価的に修正すべく、目標値SVに対
して(2)式の伝達関数H(S)に基づく補償演算を行な
い補償量a(S)を算出している。この補償量a(S)は演
算部12に出力され、この演算部12で制御演算
部からの調節出力uより減算されてその結果が操
作量Uとして制御対象3に供給されている。この
補償によつて、外乱抑制最適特性状態に調節され
た(1)式の伝達関数は、目標値変化による偏差εに
対しては仮想的に(3)式に示す目標値追随最適特性
状態の伝達関数C* (S)に変更されることになる。
H(S)=KP{1−α)+β/1+TI・S +(1−γ)・TD・S/1+η・γ・TD・S} (2) C* (S)=KP{α+(1/TI・S−β/1+TI・S) +(γ・TD・S/1+η・γ・TD・S} (3) =KP *{1+1/TI *・S+TD *・S/1+η・TD *・S
}(4) ここでα、β、γは調整パラメータである。α
は比例ゲインKPを加減し、βは1次遅れによつ
て等価的に積分時間TIを変更し、γは微分時間
TDを変更するためのものである。
このように構成することにより、偏差演算部1
からの偏差εに対しては、それが外乱による制御
量PVの変動によるものであろうと、目標値SVの
変化によるものであろうとまずは(2)式に示す伝達
関数により外乱抑制最適特性状態に演算され、そ
の結果のうち、目標値変化による偏差に基づくも
のに対しては(2)式により目標値のみに基づき演算
された補償量Cにより補正され、仮想的に(3)式の
伝達関数にて目標値追随最適特性状態に演算した
如く変更されている。これにより外乱抑制最適特
性状態に調整された制御定数KP、TI、TDは変更
せずに目標値変化に対しては独自に最適化調整可
能なパラメータα、β、γを修正することに目標
値追随最適特性状態の制御定数KP *、TI *、TD *
設定できることになる 次に本実施例の原理について説明する。
第1図に示すプロセスの制御応答は、次式の如
く表わせる。
PV={C(S)−H(S)}・GP(S)/1+C(S)・GP(S) ×SV+GP(S)/1+C(S)×D (5) この(5)式によれば、目標値SVを変更した場合
に外乱Dに対する応答を変えずに目標値SVに対
する応答のみを操作するためには、{C(S)−H(S)
を変化させればよいことになる。この{C(S)
H(S)}を目標値追随最適特性状態の伝達関数C* (S)
とすると、この伝達関数C* (S)としては、外乱抑制
最適状態に調整された伝達関数C(S)の制御定数・
値は変えずに、目標値SVの変化のみに基づいて
この変化による応答の追随特性を最適にするよう
に伝達関数の制御定数KP、TI、TDの値を各々独
立に変更し得るものとする必要がある。
また、目標値SVに対する制御応答が整定する
ためには最終値の定理に従い、外乱Dが一定で、
目標値SVを一定値aだけステツプ的に変化させ
た場合には、定常状態において偏差εsv=aが零に
ならなければならない。
上記の2条件を満足するものとしての(3)式の伝
達関数C* (S)を考案した。
すなわち、前者の条件については、制御量PV
に影響されず目標値SVに対してのみ各制御定数
KP、TI、TDの値を変更すべく調節パラメータα、
β、γを関与させている。この関数C* (S)を実現す
るために、本実施例では、補償演算部10を制御
演算部11の出力に対して補償量a(S)を供給する
構成とし、その伝達関数H(S)を(2)式の如く構成し
た。
この伝達関数H(S)は、次式の如く定義され、目
標値SVに対して調整パラメータα、β、γの設
定値に基づき比例、積分、微分の各補償演算がな
され、補償量a(S)を求めるものである。
H(S)=C(S)−C* (S) (6) この関数の調整パラメータα、β、γの設定値
は、(3)式の伝達関数C* (S)を目標値追随最適特性状
態の制御定数KP*、TI *、TD *を用いて(4)式の如
く置換すると次のようにして求められる。ここで
KP *、TI *、TD *は第13図のCHR法等によつて
定められる値である。
まず、αは、 KP *=α・KP ∵α=KP */KP (7) として求められる。
またβについては、次に説明する最終値の定理
とを関係から(3)式において (1/TI・S−β/1+TI・S)≒β0/TI・S …(8) とおくと、 β0が KP×β0/TI・S=KP */TI *・S ∵β0=α×TI
TI(9) の如く求められる。
さらにγは TD *=γ・TD ∵γ=TD */TD (10) として求められる。
次に第2の条件である最終値の定理の満足につ
いて説明する。
即ち定常偏差εsv=aが零となるためには、次式
が成立する必要がある。
lim S→O{C(S)−H(S)}GP(S)1+C(S)・GP(S)=1 (11) ∵ lim lim S→OKP{α+(1/TI・S−β/1+TI・S)+γ・
TD・S/1+η・γ・TD・S)GP/1+KP(1+1/TI
・S+γ・TD・S/1+η・γ・TD・S)GP(S)=1(12
) この(11)式が成立するためには、積分項が問題で
あり、これは積分時間がS→0では、lim S→O
1/TI・S→∞になつてしまうため、分母分子とも 同じ値でなければ(11)式は成立しないことになる。
このため、積分時間TIは、比例ゲインKPや微分
時間TDと同様に単に係数α・γを乗じて変更す
ることはできず、(9)式の如く積分動作に最も近い
1次遅れを用いて等価的に変更するように構成し
ている。
このように構成することによつて、同一の積分
項を分母分子に存在させ、分子の積分時間を1次
遅れで加減しているので、最終値の定理を満足す
るものとなる。
ではこの構成により従前から補償は困難とされ
てきた積分時間を、1次遅れを用いることによつ
て等価的に変更し得るかを説明する。
(1)(3)式によれば外乱に対する積分項は1/TI・S であり、目標値変化に対する積分項は(1/TI・S −β/1+TI・S)となる。両積分項を対比する と、調整パラメータβを変化させることによつ
て、外乱に対する積分項を固定したままで第2図
に示す如く目標値変化を対する積分時間のみ等価
的に変更できる。
第2図において、イは積分項が1/TI・Sのとき の曲線、ロはイから一次遅れβ/1+TI・S(β= 1/2のとき)を差引いたときの曲線、ハはイから
一次遅れβ/1+TI・S(β=1のとき)を差引い たときの曲線を示している。これら曲線によれ
ば、ロ,ハはイの積分時間を1次遅れによつて等
価的に変更したものであるから、(8)式の如く
β0/TI・Sで近似でき、実際のシミユーレーシヨン によるとβ0は2×βのとき最適値が得られてい
る、一次遅れの関数はβの値によつて出力が決ま
るので、βが下になるに従い、積分時間T1もイ,
イ,ハの順で大きくなつている。また実際の制御
において積分時間を変更する必要があるのは、プ
ロセスの応答するまでの時間(積分演算の積分時
間TI)程度であり、この程度であれば積分はほ
ぼ線形な状態に近似される。このようにイの曲線
を基準にして、βを正方向に大きくすれば積分時
間TIを大きくでき、負方向に大きくすれば、積
分時間TIを小さくする方向に変更できることに
なる。
では、次に本実施例の動作及び各制御定数、調
製パラメータの調整法について説明する。
まず調整法とては、(1)プロセス特性(プロセス
時定数T、むだ時間L、ゲインK)を求め、これ
に基づきCHR法等により調整する方法と、(2)プ
ロセス特性が不明確な状態で、目標値のステツプ
応答が希望応答になるように制御定数を調節する
方法とがある。
(1)の方法では、CHR法等によつて外乱抑制最
適特性状態、目標値追随最適特性状態の制御定数
KP、TI、TD、KP *、TI、TD *とも算出できるの
で、この結果を(7)(9)(10)式に代入して調整パラメー
タα、β、γの値を算出する。
また、(2)の方法は、多くの場合この方法が用い
られるのであるが、目標値SVをステツプ状に変
化させ、まずその結果得られる制御量PVの応答
が希望する外乱抑制最適特性状態になるように制
御演算部11の制御定数KP、TI、TDを調節し、
その後応答が希望する目標値追随最適特性状態に
なるように調整パラメータを修正するものであ
る。例えば制御対象3の伝達関数GP(S)を1/1+5S e-2Lとしてγ=0の状態(比例と積分の補償演算
の場合)でシミユレーシヨンすると、第3図、第
4図に示す如く、パラメータα、βの値によつて
応答は変化している。
また、本実施例は応答をパラメータにより調節
し得る構成であるため、パラメータαの値によつ
て種々の制御形態を実現できる。即ち上記の場合
において第3図に示すように、α=0と設定する
と、I−PD制御となり、α=1とすると従来装
置と同様の外乱抑制特性状態のみの制御となる。
このαは制御定数のうち比例ゲインKPを調節す
るもので、この値を0≦α≦1で変化させること
により、応答の立ち上り特性とオーバーシユート
の状態を選択できる。また、βは積分時間TI
変更するもので、第4図に示すように、この値に
よつて応答の立ち上りには影響せずオーバーシユ
ートを改善できる。実際のシユミレーシヨンで
は、α=0.4、β=0.15のときが、最適特性を示
している。さらにγは微分時間TDを変更するも
ので、これによつて応答の立ち上り特性を変更で
きることになる。
このようにして制御定数KP、TI、TD、及び調
整パラメータα、β、γが設定されると、制御対
象3に外乱Dが印加した場合には、それによる制
御量PVの変動が目標値SVとの偏差として制御演
算部11に供給され、ここで外乱抑制最適特性状
態の制御定数に基づき調節出力uが演算され演算
部12に出力される。演算部12では、目標値
SVは変化していないため、補償演算部10から
の補償量a(S)も変化せず、操作量Uが制御対象3
に出力されて、外乱Dによる変動は早急に抑制さ
れる。
さらに目標値SVが変化した場合には、この変
化による分の偏差εに対しても制御演算部11は
外乱抑制状態で演算を施してしまうが、目標値
SVの変化分については補償演算部10で調整パ
ラメータに基づき演算された補償量a(S)が演算部
12で減算され制御対象3に出力され、目標値
SVにも最適に応答するよう補償される。
このように本実施例によれば、(1)外乱抑制状態
に調整された制御定数を目標値に対しては仮想的
に目標値追随状態に補正し得、外乱抑制、目標値
追随の両特性を同時に実現できる。また(2)外乱抑
制状態、目標値追随の両定数とも、相互に独立し
て調整し得るため、双方自由に最適な状態を選定
できる。さらに(3)目標値SVに対する制御量PVの
応答が最適化するように制御定数を調整した後、
調整パラメータを選定するだけ、現場での調整が
可能となり、調整の確実性、容易性が高まり、短
時間化が図れる。また(4)構成としても、制御演算
部11に対して補償演算10の機能を増設するの
み実現でき、既設のコントローラにも容易に適用
可能である。さらに(5)従前より不可能と考えられ
てきた積分時間TIをも等価的ではあるが補償し
得るので、積分プロセス(無定位プロセス)に対
しても制御性を大きく向上させ得る。これは積分
プロセスでは外乱抑制最適特性状態の積分時間が
有限であるのに対し、目標値追随最適特性状態で
は無限下としなければならず、両状態で最適な制
御性を得るためにはどうしてもこの積分時間を変
更できる構成にする必要があるためである。また
第13図に示すCHR法によつても積分時間のみ
は、外乱抑制に対しては制御対象のむだ時間L、
目標値に対しては制御対象の時定数Tと各々異な
るパラメータによつて決定されるのもであり、こ
の補償は制御性の改善する上でどうしても必要と
なるものである。
なお、以上説明した一実施例では、制御演算部
11が比例、積分、微分の各演算を実行し、かつ
補償演算部10も各々対応する比例、積分、微分
の演算を実行するものとして説明した。しかし、
本発明では制御演算部11としては、少なくとも
制御性向上の中核をなす積分演算を実行する構成
にあればよく、また補償演算部10についても遅
れ要素による等価的な積分補償演算を中心にし
て、希望する目標値追随応答に応じ、積分単独又
は積分と比例若しくは微分を選択的に組み合せ構
成すればよい。例えば、オーバーシユート抑制の
みでよければ、積分単独の補償でよく、立上り特
性の向上度合に応じ比例又は微分若しくは比例微
分の両方を組み合せればよくなる。
また、一実施例では制御演算部11の微分演算
として一般に多用されている不完全微分を用いて
説明したが、本発明では完全微分でも同様なこと
は言うに及ばず、微分の意味としては両者を包含
するものとして使用している。
次に本発明の別の実施例について第5図乃至第
11図を参照して説明する。ここで一実施例と同
一構成については同一符号を付して説明を省略す
る。
本実施例は、補償演算部20を目標値SVに対
する偏差演算部1の前段に設けたものである。こ
れは前述の実施例が、制御演算部11において外
乱抑制最適状態に調整されている制御定数KP
TI、TDを目標値変化に対してはその追随最適状
態へと仮想的に補償するために、補償演算部10
からの補償量A(S)を、一旦目標値変化による分の
偏差をも制御演算部11で外乱抑制状態に演算し
得られた調節出力に加えて補償していた。これに
対して本実施例は、目標値SVの変化に対し補償
演算部100が、予じめ制御演算部の外乱抑制状
態の制御定数を仮想的に目標値追随状態に修正す
るような補償量B(S)へと変更する補償演算を施
し、この結果を偏差演算部1に供給する構成にあ
る。
すなわち、第5図に示す本実施例の制御応答
は、次式にして表わされる。
PV=H(S)・C(S)・GP(S)/1+C(S)・GP(S)×SVGP(S)
1+C(S)・GP(S)×D (13) この(13)式において、外乱Dに対する応答は変え
ずに目標値SVに対する応答を操作するには、
H(S)・C(S)なる伝達関係を変更すればよいことに
なる。このため、本実施例でも、前述の実施例と
同様に、H(S)・C(S)を(3)(4)式の目標値追随最適特
性状態の伝達関数C* (S)とすると、補償演算部10
0の伝達関数H(S)は(14)式の如く求められる。
ここで、本実施例においては説明を簡単にする
ために、制御演算部11の伝達関数としては(14)式
の如く比例、積分の両演算を実施するものを用い
て説明するが、前述の実施例と同様、この演算と
しては少なくとも積分演算を有するものであれ
ば、比例、微分といかに組み合せてもよいことに
変りはない。
H(S)=C* (S)/C(S)=KP{α+(1/TI・S−β/1+T
I・S)+γ・TD・S/1+η・γ・TD・S}/KP(1
+1/TI・S)(14) =1+α・TI・S/1+TI・S+(−β/1+TI
S+γ・TD・S/1+η・γ・TD・S)(TI・S/1+
TI・S)(15) この(15)式において1+α・TI・S/1+TI・Sは進
み/遅 れによる比例ゲイン補償分、(−β/1+TI・S) (TI・S/1+TI・S)は一次遅れによる等価的な積分 時間の補償分、(γ・TD・S/1+η・γ・TD・S) ((TI・S/1+TI・S)は微分時間の補償分であり、
こ れらを機能的にブロツク図として表わすと第6図
の如くなる。
ここで比例ゲイン補償分は第7図aに示す如
く、調整パラメータαの値を変更することによつ
て、目標値SVのステツプ状の変化を、進み要素
によるαの値分のゲインと遅れ要素による一次遅
れの関数との組み合せに補償し得るもので、これ
による制御量PVの応答は第7図bに示す如くな
る。
この第7図bの応答によれば、α=0のとき、
即ち目標値SVの変化を一次遅れの関数のみとし
た場合には、オーバーシユートはしないが立ち上
り特性は遅くれてしまい、α≧1のときは目標値
SVの変化がそのまま或いはα倍で制御演算部1
1に出力されるため制御量PVが大きくオーバー
シユートしている。このためαを調整して制御量
PVの応答を最適にするものであり、前述の(7)式
と同様にしてαは求められる。またこの比例ゲイ
ン補償の進み/遅れ演算は特願昭60−38338号に
おいて詳述してある各種構成例えば2次伝達関数
形等を同様に適用することができる。
さらに積分時間補償分については第2図を用い
て前述した如く、本実施例においても最終値の定
理を成立させるため、遅れ要素により等価的に積
分時間を変更するように構成されており、調整パ
ラメータβも(9)式と同様にして求められる。
また微分時間補償分は、調整パラメータγで第
8図に示すように目標値SVの変化に対する不完
全微分量を変えるもので、これにより制御量PV
の応答は第8図bに示すようにオーバーシユート
にはほとんど影響を与えずに立ち上り特性を上げ
ることができる。
次に本実施例の動作について説明する。なお制
御特性定数、調整パラメータの調整法としては前
従の実施例と同様に実行できるので、ここでは説
明を省略する。
まず、外乱Dが制御対象3に印加されると、そ
れによる制御量PVの変化を早急に抑制すべく制
御演算部11がその特性状態に設定された制御定
数KP、TI、TDに基づき比例、積分、微分の各演
算を施し得られた調節出力を操作量Uとして制御
対象3に供給している。この状態にあつて目標値
SVが変化した場合には、この変化は補償演算部
20で予じめ制御演算部11の制御定数KP、TI
TDを目標値追随最適特性状態KP *、TI *、TD *
と仮想的に修正する変化量SV′に比例、積分、微
分の各補償演算により修正される。この変化量
SV′は偏差演算部1で制御量PVと比較され偏差
εが制御演算部11に供給される。制御演算部1
1では偏差εに対して外乱抑制最適特性状態に演
算を施すが、目標値の変化分については予じめ補
償されているため目標値追随最適状態として制御
対象3に操作量Uを出力している。これにより制
御対象3は外乱Dに対しても目標値SVに対して
も最適に応答するようになる。
このような本実施例によつても、前述の実施例
と同様(1)〜(5)に記載した効果を奏するが、さらに
(6)構成が目標値SVに対して補償演算部20を設
けるのみですむため、既設コントローラへの設置
は容易になる。
なお、本実施例でも前述の実施例同様、制御演
算部11、補償演算部20とも比例、積分、微分
の各演算を全て実行するものとして説明したが、
本発明では、少なくとも制御演算部11が積分演
算を有し、補償演算部20がそれに対応した補償
演算を実行し得る構成例えば第9図を備えるもの
(これによれば積分補償のみが実現できる。)であ
れば、他は希望するプロセス応答に応じて選択的
に組合せることができる。
また第6図に示した構成を同一の機能を達成し
つつブロツク構成をより単純化する場合には、第
10図の如く構成することもできる。
さらに、補償演算部20として微分補償演算の
みを実行させる場合には、(15)式のα、βを零とす
ればよく第11図の如く構成することができる。
この微分としては前述同様完全、不完全の両方と
も含むものである。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、目標値
と制御値との偏差に対して少なくとも積分演算を
有し、外乱抑制最適特性状態に調整される制御定
数を、目標値変化に対してはその追随最適特性状
態へと仮想的に修正し得るので、外乱・目標値の
双方に対して最適な特性状態を容易にかつ自由に
調整され実現し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成を示すブロツ
ク図、第2図乃至第4図は本発明の一実施例の作
用を説明するための図、第5図及び第6図は本発
明の他の実施例の構成を示すブロツク図、第7図
及び第8図は本発明の他の実施例の作用を説明す
るための図、第9図乃至第11図は本発明の他の
実施例の構成を示すブロツク図、第12図及び第
13図は従来例を説明するための図である。 1……偏差演算部、3……制御対象、10,2
0……補償演算部、11……制御演算部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 目標値SVと、下記の伝達関数H(S)式から構
    成され前記目標値SVを入力とし、前記目標値SV
    の変化に対する積分時間を最適値に等価的に修正
    して積分動作を2自由度化する補償演算手段20
    と、 H(S)=1−(β/1+TI・S)(TI・S/1+T
    I・S) 但し TI:積分時間 S:ラプラス演算子 β:積分時間の2自由度化係数(0≦β≦1) この補償演算手段20の出力SV′及び制御対象
    3からの制御量PVより偏差εを求める偏差演算
    手段1と、この偏差演算手段1からの偏差εに対
    して前記制御量PVの外乱Dによる変動を最適に
    抑制する特性状態に調整された制御定数に基づく
    比例、積分、微分の各演算のうち少なくとも積分
    演算を実行し、前記制御対象3に調節演算出力U
    を算出する制御演算手段11とを具備することを
    特徴とするプロセス制御装置。 2 目標値SVと、下記の伝達関数H(S)式から構
    成され前記目標値SVを入力とし、前記目標値SV
    の変化に対する比例ゲインおよび積分時間を最適
    値に等価的に修正して比例および積分動作を2自
    由度化する補償演算手段20と、 H(S)=1+α・TI・S/1+TI・S −β/1+TI・S・TI・S/1+TI・S 但し TI:積分時間 S:ラプラス演算子 α:比例ゲインの2自由度化係数(O≦α≦1) β:積分時間の2自由度化係数(0≦β≦1) この補償演算手段20の出力SV′及び制御対象
    3からの制御量PVより偏差εを求める偏差演算
    手段1と、この偏差演算手段1からの偏差εに対
    して前記制御量PVの外乱Dによる変動を最適に
    抑制する特性状態に調整された制御定数に基づき
    比例、積分、微分の各演算のうち少なくとも比例
    と積分の演算を実行し、前記制御対象3に調節演
    算出力Uを算出する制御演算手段11とを具備す
    ることを特徴とするプロセス制御装置。 3 目標値SVと、下記の伝達関数H(S)式から構
    成され前記目標値SVを入力とし、前記目標値SV
    の変化に対する比例ゲイン、積分時間、微分時間
    を最適値に等価的に修正して比例・積分および微
    分動作を2自由度化する補償演算手段20と、 H(S)=1+α・TI・S/1+TI・S+(−β/1+TI
    ・S+γ・TD・S/1+η・TD・S)・TI・S/1+TI
    ・S 但し、 TI:積分時間 TD:微分時間 η:定数(0.1〜0.5) S:ラプラス演算子 α:比例ゲインの2自由度化係数(O≦α≦1) β:積分時間の2自由度化係数(0≦β≦1) γ:微分時間の2自由度化係数(0≦γ≦2) この補償演算手段20の出力SV′及び制御対象
    3からの制御量PVより偏差εを求める偏差演算
    手段1と、この偏差演算手段1からの偏差εに対
    して前記制御量PVの外乱Dによる変動を最適に
    抑制する特性状態に調整された制御定数に基づき
    比例、積分および微分の演算を実行し、前記制御
    対象3に調節演算出力Uを算出する制御演算手段
    11とを具備することを特徴とするプロセス制御
    装置。
JP13192585A 1985-02-19 1985-06-19 プロセス制御装置 Granted JPS61290505A (ja)

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CN86101892.3A CN1010433B (zh) 1985-02-19 1986-02-19 具有两个自由度的调节系统的过程控制装置
EP86102109A EP0192245B1 (en) 1985-02-19 1986-02-19 Process controller having an adjustment system with two degrees of freedom
DE3650164T DE3650164T2 (de) 1985-02-19 1986-02-19 Prozessregler mit einem System zur Einstellung mit zwei Freiheitsgraden.
IN884MA1990 IN173097B (ja) 1985-02-19 1990-11-05

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