JP3288184B2 - 電動機の制御装置 - Google Patents

電動機の制御装置

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JP3288184B2
JP3288184B2 JP24170494A JP24170494A JP3288184B2 JP 3288184 B2 JP3288184 B2 JP 3288184B2 JP 24170494 A JP24170494 A JP 24170494A JP 24170494 A JP24170494 A JP 24170494A JP 3288184 B2 JP3288184 B2 JP 3288184B2
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P27/00Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of supply voltage
    • H02P27/04Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of supply voltage using variable-frequency supply voltage, e.g. inverter or converter supply voltage
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P23/00Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by a control method other than vector control
    • H02P23/16Controlling the angular speed of one shaft

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は,負荷機械を駆動する
電動機の速度や位置の制御を実行する電動機の制御装置
に関し,指令に対する応答性と外乱に対する応答性を独
立に設定できるとともに両者を同時に改善できる電動機
の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に,電動機の制御にあっては,指
令に対する応答性(以下,目標値応答性)と外乱に対す
る応答(以下,外乱応答性)が重要となる。すなわち,
指令値に速やかに,かつ,安定に電動機の位置あるいは
速度を追従させるとともに,外乱が加わった場合には,
その影響をできるだけ抑制しなければならない。これに
対して,従来,指令値の微分から求めた指令値の変化に
対応したフィードフォワード制御信号を,指令値とフィ
ードバック値との偏差から求めたフィードバック制御信
号に加算し,新たな制御信号とすることによって,指令
に対する応答性を向上させる電動機の制御装置が提案さ
れていた。この例として,特開平3−107384号公
報に開示された「モータ駆動制御装置」,あるいは,特
開平3−15911号公報に開示された「サーボモータ
のフィードフォワード制御方式」があった。
【0003】上記した従来における電動機の制御装置に
おいては,目標値応答性と外乱応答性がそれぞれ独立に
設定できないため,目標値応答性にウェイトを置いて制
御系を設計すると外乱応答性が低下し,外乱応答性にウ
ェイトを置いて制御系を設計すると目標値応答性が劣化
することがわかる。
【0004】さらに,指令値を微分してフィードフォワ
ード制御信号を求めているために,大振幅の指令値に対
して過大なフィードフォワード制御信号が発生して,ト
ルク伝達機構や負荷機械の許容速度以上に電動機の速度
が上昇したり,許容トルク以上に電動機のトルクが発生
したりして機械を損傷する恐れがある。
【0005】以下,その理由を図33〜図43を用いて
詳細に説明する。なお,図中,同じ符号で示されたもの
は同一もしくは同等なものを示す。
【0006】図33は,上記特開平5−91774号公
報に開示された従来における電動機の速度制御装置の概
略構成を示し,図において,1は電動機,2は負荷機
械,3は電動機1と負荷機械2を連結するトルク伝達機
構,4は電動機1の速度を検出する速度検出器,340
は速度指令ωM * を微分してフィードフォワード制御信
号を出力する微分回路,341は速度指令ωM * と速度
検出器4で検出された電動機1の実速度ωM とを比較し
て,その偏差が減少するようにフィードバッグ制御信号
を出力する速度制御回路,342は速度制御回路341
からの出力と微分回路340からの出力とを加算し,ト
ルク指令TM * を出力する加算器,11はトルク指令T
M * に基づいて電動機1のトルクTM を制御するトルク
制御手段である。
【0007】次に,動作について説明する。図34
(a)は,図33に示した微分回路340の伝達関数を
D ,速度制御回路341の伝達関数をGV ,トルク指
令信号T M * から電動機1のトルクTM までの伝達関数
をGT ,トルクTM から速度ωMまでの伝達関数をGM
とした場合における,図33に示した速度制御装置のブ
ロック図である。
【0008】図34(b)は,図34(a)を速度指令
ωM * に対する伝達関数ブロックと外乱トルクTL に対
する伝達関数ブロックに分離して表現したブロック図で
あり,同図において,外乱トルクTL から速度ωM まで
の伝達関数ブロック350において可変要素はGV だけ
であるから外乱応答性はGV よって決定されることがわ
かる。また,目標値応答性は,速度指令ωM * から速度
ωM までの伝達関数ブロック351が安定な極配置とな
るようにし,次に,その極の中で応答の遅い極を零点で
相殺するようにすれば早い目標値応答性が得られる。そ
の場合,極配置はGV により決定され,零点の配置はG
D およびGV で決定される。したがって,GV の操作に
よって外乱応答性を変化させると,伝達関数ブロック3
51における極・零相殺の条件が崩れ,目標値応答にオ
ーバーシュートが発生したり,振動的になる場合があ
る。
【0009】以上のことをシミュレーションによって確
認する。そのためにまず,トルク制御手段11の伝達関
数GT を求める。一般に電動機のトルクは電動機の電流
によって制御されるが,その場合におけるトルク制御手
段11の実施例を図35に示す。同図において,330
はトルク指令TM * にトルク定数Kt の逆数に乗じて電
流指令IM * に変換する係数器,331は電動機1の電
流IM を検出する電流検出器,332は電動機1の電流
が電流指令IM * に追従するように電動機1に電圧Vを
印可する電流制御回路である。
【0010】次に,動作について説明する。電流検出器
331,電流制御回路332および電動機1から構成さ
れる電流制御系の伝達関数(IM /IM * )は一次遅れ
になるように設計される。さらに,トルクTM は電流I
M に比例するので,トルク制御手段11の伝達関数GT
は下記数1の1次遅れで表される(例えば,「ACサー
ボシステムの理論と設計の実際」,総合電子出版社,1
990年,P80〜P85,P153〜P155参
照)。ただし,Sは微分演算子(以下同様),ωccは電
流制御系の応答周波数である。
【0011】
【数1】
【0012】次に,トルクTM から速度ωM までの伝達
関数GM を求める。電動機1と負荷機械2およびトルク
伝達機構3のイナーシャを合算したものをJとすると,
Mは下記数2により表される。
【0013】
【数2】
【0014】さらに,速度制御回路の伝達関数GV およ
び微分回路の伝達関数GD を下記数3および数4のよう
におく。
【0015】
【数3】
【0016】
【数4】
【0017】各伝達関数が上記数1〜数4のように表さ
れる場合,下記数5,数6のようにゲインKV ,αV
設定すると極・零相殺により,ステップ応答がオーバー
シュートなく,かつ,最も高い応答になるような速度制
御系が実現できる。
【0018】
【数5】
【0019】
【数6】
【0020】そして,速度指令ωM * から電動機の速度
ωM までの伝達関数は,下記数7のようになり,最大の
目標値応答はωcc/2,すなわち,電流制御系の応答の
1/2であることがわかる。
【0021】
【数7】
【0022】図36〜図38は,大きさ1の速度指令ω
M * をステップ状に与え,途中から大きさ40のステッ
プ外乱トルクを印可した場合におけるシュミュレーショ
ン結果である。ただし,J=1,ωcc=2000とし
た。図36は,上記数5,数6にしたがって,Kv =5
00,KI =0,αV =0.5とした場合である。ま
た,図37は,外乱トルク応答性を改善するためにKV
を,図36の2倍のKV =1000に設定した場合の応
答波形であり,外乱トルクによる速度効果が少なくな
り,外乱応答特性が改善されているが,オーバーシュー
トが発生し,目標値応答特性は劣化していることがわか
る。さらに,図38は,図36において,外乱トルクに
よる定常偏差をなくすために積分ゲインKI を105
した場合の応答であり,定常偏差はなくなっているが,
オーバーシュートが発生し,目標値応答性が劣化してい
る。
【0023】したがって,図33に示した従来における
速度制御装置は,目標値応答性と外乱応答性がそれぞれ
独立に設定できず,また,外乱応答性を上げて行くと目
標値応答性が劣化するといった問題点があることがわか
る。
【0024】また,図33に示した従来における電動機
の速度制御装置において,電動機1の発生トルクT
M は,トルク伝達機構3および負荷機械2の機械的強度
の関係から制限を受けるが,大振幅の速度指令信号ωM
* が入力された場合,微分回路340から過大なレベル
の信号が出力され,トルク伝達機構3および負荷機械2
の許容レベル以上のトルク指令TM * が発生する結果,
機械系に好ましくない過大なトルクが加わって振動が発
生したり,著しい場合には機械が損傷したりする恐れが
あるという問題点があった。
【0025】図39は,特開平3−15911号公報に
開示された従来における電動機の位置制御装置の概略構
成を示し,図39において,15は電動機位置の速度お
よび位置を検出し,実速度指令ωM および実位置信号θ
M を出力する位置速度検出器,370aは外部より与え
られる位置指令θM * を微分し,フィードフォワード制
御信号を出力する第1の微分回路,371は位置指令θ
M * と実位置θ M とを比較してその偏差が減少するよう
にフィードバック制御信号を出力する位置制御回路,3
72は第1の微分回路370aと位置制御回路371の
出力を加算して速度指令信号ωM * を出力する加算器,
370bは第1の微分回路の出力を微分してフィードフ
ォワード制御信号を出力する第2の微分回路,373は
速度指令信号ωM * と実速度ωM を比較してその偏差が
減少するように制御信号を出力する速度制御回路であ
る。
【0026】次に,動作について説明する。以下,図4
0〜図43を用いて詳細に説明する。図40(a)は,
図39において第1の微分回路370aの伝達関数をG
D1,位置制御回路371の伝達関数をGP ,第2の微分
回路370bの伝達関数をG D2,速度制御回路373の
伝達関数をGV ,トルク指令信号TM * から電動機1の
トルクTM までの伝達関数をGT ,トルクTM から電動
機1の速度ωM までの伝達関数をGM とした場合におけ
る図39に示した位置制御装置のブロック図である。
【0027】図40(b)は,図40(a)の位置指令
θM * に対する伝達関数ブロックと外乱トルクTL に対
する伝達関数ブロックに分離して表現したブロック図で
あり,図において,外乱トルクTL から位置θM までの
伝達ブロック380において可変要素はGP とGV であ
るから外乱応答性はGP とGV によって決まることがわ
かる。外乱応答性を改善するには伝達関数ブロック38
0の分母を大きくすればよいが,GV がその分母のS1
の項とS0 次の項に含まれ,G P はS0 次の項に含まれ
ているのに対しGP は次の項にし含まれていないの
で,外乱応答性を良くするにはGV を大きくする方がよ
り効果が大きいことがわかる。
【0028】また,目標応答性は,位置指令θM * から
位置θM までの伝達関数ブロック381が安定な極配置
となるようにしておいて,次にその極の中で応答の遅い
極を零点で相殺するようにすれば早い目標値応答性が得
られる。その場合,極配置はGP およびGV により決ま
り,零点の配置はGD1,GD2,GP およびGV で決ま
る。したがって,例えばGV の操作によって外乱応答性
を変化させると,伝達関数ブロック381における極・
零相殺の条件が崩れ目標値応答にオーバーシュートが発
生したり振動的になる場合がある。
【0029】以上のことをシミュレーションによって確
認する。まず,GT およびGM がそれぞれ上記数1,数
2により表されるとする。そして,GP およびGV が下
記数8〜数11により表されるとする。
【0030】
【数8】
【0031】
【数9】
【0032】
【数10】
【0033】
【数11】
【0034】各伝達関数が数1,数2および数8〜数1
1のように表される場合,次の数12〜数15のように
各ゲインを設定すると,極・零相殺によりステップ応答
がオーバーシュートなく,かつ,最も高い応答性を得る
位置制御系が実現できる。
【0035】
【数12】
【0036】
【数13】
【0037】
【数14】
【0038】
【数15】
【0039】そして,位置指令θM * から電動機1の位
置θM までの伝達関数は,下記数16のようになり,最
大の目標応答はωcc/2,すなわち,電流制御系の応答
の2分の1であることがわかる。
【0040】
【数16】
【0041】図41〜43は,大きさ1の位置指令θM
* をステップ状に与え,途中から大きさ2×104 のス
テップ外乱トルクTM を印可した場合のシミュレーショ
ン結果である。ただし,J=1,ωcc=2000とし
た。図41は,上記数12〜数15にしたがって,KP
=500,KI =0,αP =0.5,αV =1とした場
合の応答,図42は,外乱トルク応答性を改善するため
にKV を図41の2倍のKV =2000と設定した場合
の応答である。図42では外乱トルクによる位置偏差が
少なくなり外乱応答特性が改善されているが,応答が振
動的になり目標応答特性は劣化していることがわかる。
また,図43は,図41,図42で外乱トルクによる定
常偏差をなくすために,速度制御回路の積分ゲインKI
を2×10 5 とした場合の応答であり,定常偏差はなく
なっているがオーバーシュートが発生し目標値応答性が
劣化している。したがって,図39に示した従来におけ
る位置制御装置は目標値応答性が独立に設定できず,ま
た,外乱応答性を上げていくと目標値応答性が劣化する
ことがわかる。
【0042】また,図39において,電動機1の速度ω
M および発生トルクTM は,トルク伝達機構3および負
荷機械2の機械的強度の関係などから制限を受けるが,
大振幅の位置指令信号θM * が入力された場合,第1の
微分回路370aから過大なレベルの信号が出力されて
機械系の許容レベル以上の速度指令信号ωM * が発生し
たり,また,第2の微分回路370bからも過大なレベ
ルの信号が出力され機械系の許容レベル以上のトルク指
令TM * が発生したりする結果,機械系に損傷を与える
恐れがある。
【0043】その他,この発明に関連する参考技術文献
として,特開昭63−101902号公報に開示されて
いる「制御装置」,特開昭62−9404号公報に開示
されている「プロセス制御装置」,特開平6−3057
7号公報に開示されている「電動機の速度制御装置」,
特開平6−30578号公報に開示されている「電動機
の位置制御装置」,特開昭61−290505号公報に
開示されている「プロセス制御装置」がある。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】以上のように,従来に
おける電動機の制御装置では,外乱応答性と目標値応答
性を独立に設定できないという問題点があり,特に,外
乱応答特性を改善しようとすると目標値応答性が劣化す
るという問題点があった。また,大振幅の指令信号が与
えられた場合,微分回路の出力の振幅を制限していない
ために,機械の許容レベル以上の速度指令信号やトルク
指令信号が発生し,機械を損傷する恐れがあるという問
題点があった。
【0045】この発明は上記に鑑みてなされたもので,
目標値応答性と外乱応答性を独立に設定できるとともに
両者を同時に改善でき,また,大振幅の指令が入った場
合でも機械に損傷を与える恐れのない電動機の制御装置
を得ることを目的とする。
【0046】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め,この発明に係る電動機の制御装置は,トルク伝達機
構を介して負荷機械を駆動する電動機と,入力されるト
ルク指令信号に基づいて前記電動機のトルクを制御する
トルク制御手段とを備える電動機の制御装置において,
前記電動機の速度を検出して実速度信号を出力する速度
検出手段と,速度指令信号を微分して微分信号を出力す
る微分手段と,前記トルク制御手段における入力トルク
指令信号から電動機のトルクまでの伝達関数を模擬して
模擬トルク信号を発生するトルク応答模擬手段と,前記
トルク応答模擬手段からの模擬トルク信号を入力信号と
し,前記電動機,負荷機械およびトルク伝達機構を含む
機械系における前記電動機のトルクから前記電動機の速
度までの伝達関数を模擬することにより模擬速度信号を
出力する機械系模擬手段と,前記速度指令信号と前記機
械系模擬手段からの模擬速度信号との偏差が減少するよ
うに制御信号を出力する第1の速度制御手段と,前記第
1の速度制御手段からの制御信号と前記微分手段からの
微分信号を合算し,この合算結果を第1のトルク信号と
して前記トルク応答模擬手段に入力する第1の加算手段
と,前記機械系模擬手段からの模擬速度信号と前記速度
検出手段からの実速度信号との偏差が減少するように第
2のトルク信号を出力する第2の速度制御手段と,前記
第1の加算手段からの第1のトルク信号と前記第2の速
度制御手段からの第2のトルク信号を合算してトルク指
令信号を形成し,該形成したトルク指令信号を前記トル
ク制御手段に入力する第2の加算手段とを具備するもの
である。
【0047】つぎの発明にかかる電動機の制御装置は,
トルク伝達機構を介して負荷機械を駆動する電動機と,
入力されるトルク指令信号に基づいて前記電動機のトル
クを制御するトルク制御手段とを備える電動機の制御装
置において,前記電動機の速度を検出して実速度信号を
出力する速度検出手段と,速度指令信号を微分して微分
信号を出力する微分手段と,前記電動機,負荷機械およ
びトルク伝達機構を含む機械系における前記電動機のト
ルクから前記電動機の速度までの伝達関数を模擬して第
1の模擬速度信号を発生する機械系模擬手段と,前記速
度指令信号と前記機械系模擬手段からの第1の模擬速度
信号との偏差が減少するように制御信号を出力する第1
の速度制御手段と,前記第1の速度制御手段からの制御
信号と前記微分手段からの微分信号を合算し,この合算
結果を第1のトルク信号として前記機械系模擬手段に入
力する第1の加算手段と,前記機械系模擬手段からの第
1の模擬速度信号を入力信号とし,前記トルク制御手段
における入力トルク指令信号から電動機のトルクまでの
伝達関数を模擬することによって第2の模擬速度信号を
出力するトルク応答模擬手段と,前記トルク応答模擬手
段からの第2の模擬速度信号と前記速度検出手段からの
実速度信号との偏差が減少するように第2のトルク信号
を出力する第2の速度制御手段と,前記第1の加算手段
からの第1のトルク信号と前記第2の速度制御手段から
の第2のトルク信号を合算してトルク指令信号を形成
し,該形成したトルク指令信号を前記トルク制御手段に
入力する第2の加算手段とを具備するものである。つぎ
の発明にかかる電動機の制御装置は,上記の発明におい
て,前記微分手段からの微分信号を所定の振幅値以下に
制限し,該制限した信号を前記第1の加算手段に入力す
る信号制限手段をさらに備えることを特徴とするもので
ある。
【0048】つぎの発明にかかる電動機の制御装置は,
トルク伝達機構を介して負荷機械を駆動する電動機と,
入力されるトルク指令信号に基づいて前記電動機のトル
クを制御するトルク制御手段とを備える電動機の制御装
置において,前記電動機の速度および位置を検出して実
速度信号と実位置信号を出力する位置速度検出手段と,
位置指令信号を微分して第1の微分信号を出力する第1
の微分手段と,前記位置指令信号と前記位置速度検出手
段からの実位置信号との偏差が減少するように制御信号
を出力する位置制御手段と,前記第1の微分手段からの
第1の微分信号と前記位置制御手段からの制御信号を合
算して速度指令信号を出力する第1の加算手段と,前記
第1の加算手段からの速度指令信号を微分して第2の微
分信号を出力する第2の微分手段と,前記トルク制御手
段における入力トルク指令信号から電動機のトルクまで
の伝達関数を模擬して模擬トルク信号を発生するトルク
応答模擬手段と,前記トルク応答模擬手段からの模擬ト
ルク信号を入力信号とし,前記電動機,負荷機械および
トルク伝達機構を含む機械系における前記電動機のトル
クから前記電動機の速度までの伝達関数を模擬すること
により模擬速度信号を出力する機械系模擬手段と,前記
第1の加算手段からの速度指令信号と前記機械系模擬手
段からの模擬速度信号との偏差が減少するように制御信
号を出力する第1の速度制御手段と,前記第1の速度制
御手段からの制御信号と前記第2の微分手段からの第2
の微分信号を合算し,この合算結果を第1のトルク信号
として前記トルク応答模擬手段に入力する第2の加算手
段と,前記機械系模擬手段からの模擬速度信号と前記速
度検出手段からの実速度信号との偏差が減少するように
第2のトルク信号を出力する第2の速度制御手段と,前
記第2の加算手段からの第1のトルク信号と前記第2の
速度制御手段からの第2のトルク信号を合算してトルク
指令信号を形成し,該形成したトルク指令信号を前記ト
ルク制御手段に入力する第3の加算手段とを具備するこ
とを特徴とする。
【0049】つぎの発明にかかる電動機の制御装置は,
トルク伝達機構を介して負荷機械を駆動する電動機と,
入力されるトルク指令信号に基づいて前記電動機のトル
クを制御するトルク制御手段とを備える電動機の制御装
置において,前記電動機の速度および位置を検出して実
速度信号と実位置信号を出力する位置速度検出手段と,
位置指令信号を微分して第1の微分信号を出力する第1
の微分手段と,前記位置指令信号と前記位置速度検出手
段からの実位置信号との偏差が減少するように制御信号
を出力する位置制御手段と,前記第1の微分手段からの
第1の微分信号と前記位置制御手段からの制御信号を合
算して速度指令信号を出力する第1の加算手段と,前記
第1の加算手段からの速度指令信号を微分して第2の微
分信号を出力する第2の微分手段と,前記電動機,負荷
機械およびトルク伝達機構を含む機械系における前記電
動機のトルクから前記電動機の速度までの伝達関数を模
擬して第1の模擬速度信号を発生する機械系模擬手段
と,前記第1の加算手段からの速度指令信号と前記機械
系模擬手段からの第1の模擬速度信号との偏差が減少す
るように制御信号を出力する第1の速度制御手段と,前
記第1の速度制御手段からの制御信号と前記第2の微分
手段からの第2の微分信号を合算し,この合算結果を第
1のトルク信号として前記機械系模擬手段に入力する第
2の加算手段と,前記機械系模擬手段からの第1の模擬
速度信号を入力信号とし,前記トルク制御手段における
入力トルク指令信号から電動機のトルクまでの伝達関数
を模擬することによって第2の模擬速度信号を出力する
トルク応答模擬手段と,前記トルク応答模擬手段からの
第2の模擬速度信号と前記速度検出手段からの実速度信
号との偏差が減少するように第2のトルク信号を出力す
る第2の速度制御手段と,前記第2の加算手段からの第
1のトルク信号と前記第2の速度制御手段からの第2の
トルク信号を合算してトルク指令信号を形成し,該形成
したトルク指令信号を前記トルク制御手段に入力する第
3の加算手段とを具備することを特徴とする。
【0050】つぎの発明にかかる電動機の制御装置は,
トルク伝達機構を介して負荷機械を駆動する電動機と,
入力されるトルク指令信号に基づいて前記電動機のトル
クを制御するトルク制御手段とを備える電動機の制御装
置において,前記電動機の速度および位置を検出して実
速度信号と実位置信号を出力する位置速度検出手段と,
位置指令信号を微分して第1の微分信号を出力する第1
の微分手段と,前記トルク制御手段における入力トルク
指令信号から電動機のトルクまでの伝達関数を模擬して
模擬トルク信号を発生するトルク応答模擬手段と,前記
トルク応答模擬手段からの模擬トルク信号を入力信号と
し,前記電動機,負荷機械およびトルク伝達機構を含む
機械系における前記電動機のトルクから前記電動機の速
度までの伝達関数を模擬することにより模擬速度信号お
よび模擬位置信号を出力する機械系模擬手段と,前記位
置指令信号と前記機械系模擬手段からの模擬位置信号と
の偏差が減少するように制御信号を出力する第1の位置
制御手段と,前記第1の微分手段からの第1の微分信号
と前記第1の位置制御手段からの制御信号を合算して第
1の速度指令信号を出力する第1の加算手段と,前記第
1の加算手段からの速度指令信号を微分して第2の微分
信号を出力する第2の微分手段と,前記第1の加算手段
からの第1の速度指令信号と前記機械系模擬手段からの
模擬速度信号との偏差が減少するように制御信号を出力
する第1の速度制御手段と,前記第1の速度制御手段か
らの制御信号と前記第2の微分手段からの第2の微分信
号を合算し,この合算結果を第1のトルク信号として前
記トルク応答模擬手段に入力する第2の加算手段と,前
記機械系模擬手段からの模擬位置信号と前記位置速度検
出手段からの実位置信号との偏差が減少するように制御
信号を出力する第2の位置制御手段と,前記第2の位置
制御手段からの制御信号と前記機械系模擬手段からの模
擬速度信号を合算して第2の速度指令信号を出力する第
3の加算手段と,前記第3の加算手段からの第2の速度
指令信号と前記位置速度検出手段からの実速度信号との
偏差が減少するように第2のトルク信号を出力する第2
の速度制御手段と,前記第2の加算手段からの第1のト
ルク信号と前記第2の速度制御手段からの第2のトルク
信号を合算してトルク指令信号を形成し,該形成したト
ルク指令信号を前記トルク制御手段に入力する第4の加
算手段とを具備することを特徴とする。
【0051】つぎの発明にかかる電動機の制御装置は,
トルク伝達機構を介して負荷機械を駆動する電動機と,
入力されるトルク指令信号に基づいて前記電動機のトル
クを制御するトルク制御手段とを備える電動機の制御装
置において,前記電動機の速度および位置を検出して実
速度信号と実位置信号を出力する位置速度検出手段と,
位置指令信号を微分して第1の微分信号を出力する第1
の微分手段と,前記位置指令信号と前記位置速度検出手
段からの実位置信号との偏差が減少するように制御信号
を出力する位置制御手段と,前記第1の微分手段からの
第1の微分信号と前記位置制御手段からの制御信号を合
算して速度指令信号を出力する第1の加算手段と,前記
第1の微分手段からの第1の微分信号を微分して第2の
微分信号を出力する第2の微分手段と,前記トルク制御
手段における入力トルク指令信号から電動機のトルクま
での伝達関数を模擬して模擬トルク信号を発生するトル
ク応答模擬手段と,前記トルク応答模擬手段からの模擬
トルク信号を入力信号とし,前記電動機,負荷機械およ
びトルク伝達機構を含む機械系における前記電動機のト
ルクから前記電動機の速度までの伝達関数を模擬するこ
とにより模擬速度信号を出力する機械系模擬手段と,前
記第1の加算手段からの速度指令信号と前記機械系模擬
手段からの模擬速度信号との偏差が減少するように制御
信号を出力する第1の速度制御手段と,前記第1の速度
制御手段からの制御信号と前記第2の微分手段からの第
2の微分信号を合算し,この合算結果を第1のトルク信
号として前記トルク応答模擬手段に入力する第2の加算
手段と,前記機械系模擬手段からの模擬速度信号と前記
速度検出手段からの実速度信号との偏差が減少するよう
に第2のトルク信号を出力する第2の速度制御手段と,
前記第2の加算手段からの第1のトルク信号と前記第2
の速度制御手段からの第2のトルク信号を合算してトル
ク指令信号を形成し,該形成したトルク指令信号を前記
トルク制御手段に入力する第3の加算手段とを具備する
ことを特徴とする。
【0052】つぎの発明にかかる電動機の制御装置は,
トルク伝達機構を介して負荷機械を駆動する電動機と,
入力されるトルク指令信号に基づいて前記電動機のトル
クを制御するトルク制御手段とを備える電動機の制御装
置において,前記電動機の速度および位置を検出して実
速度信号と実位置信号を出力する位置速度検出手段と,
位置指令信号を微分して第1の微分信号を出力する第1
の微分手段と,前記トルク制御手段における入力トルク
指令信号から電動機のトルクまでの伝達関数を模擬して
模擬トルク信号を発生するトルク応答模擬手段と,前記
トルク応答模擬手段からの模擬トルク信号を入力信号と
し,前記電動機,負荷機械およびトルク伝達機構を含む
機械系における前記電動機のトルクから前記電動機の速
度までの伝達関数を模擬することにより模擬速度信号お
よび模擬位置信号を出力する機械系模擬手段と,前記位
置指令信号と前記機械系模擬手段からの模擬位置信号と
の偏差が減少するように制御信号を出力する第1の位置
制御手段と,前記第1の微分手段からの第1の微分信号
と前記第1の位置制御手段からの制御信号を合算して第
1の速度指令信号を出力する第1の加算手段と,前記第
1の微分手段からの第1の微分信号を微分して第2の微
分信号を出力する第2の微分手段と,前記第1の加算手
段からの第1の速度指令信号と前記機械系模擬手段から
の模擬速度信号との偏差が減少するように制御信号を出
力する第1の速度制御手段と,前記第1の速度制御手段
からの制御信号と前記第2の微分手段からの第2の微分
信号を合算し,この合算結果を第1のトルク信号として
前記トルク応答模擬手段に入力する第2の加算手段と,
前記機械系模擬手段からの模擬位置信号と前記位置速度
検出手段からの実位置信号との偏差が減少するように制
御信号を出力する第2の位置制御手段と,前記第2の位
置制御手段からの制御信号と前記機械系模擬手段からの
模擬速度信号を合算して第2の速度指令信号を出力する
第3の加算手段と,前記第3の加算手段からの第2の速
度指令信号と前記位置速度検出手段からの実速度信号と
の偏差が減少するように第2のトルク信号を出力する第
2の速度制御手段と,前記第2の加算手段からの第1の
トルク信号と前記第2の速度制御手段からの第2のトル
ク信号を合算してトルク指令信号を形成し,該形成した
トルク指令信号を前記トルク制御手段に入力する第4の
加算手段とを具備することを特徴とする。
【0053】つぎの発明にかかる電動機の制御装置は,
上記の発明において,前記第2の微分手段からの第2の
微分信号を所定の振幅値以下に制限し,該制限した信号
を前記第2の加算手段に入力する信号制限手段をさらに
備えることを特徴とする。
【0054】つぎの発明にかかる電動機の制御装置は,
上記の発明において,前記第1の微分手段からの第1の
微分信号を所定の振幅値以下に制限し,該制限した信号
を前記第1の加算手段に入力する信号制限手段をさらに
備えることを特徴とする。
【0055】
【作用】この発明に係る電動機の制御装置は,微分手段
が速度指令信号を入力して微分信号を出力し,第1の速
度制御手段が前記微分信号と前記速度指令信号と模擬速
度信号を入力し前記速度指令信号に前記模擬速度信号が
追従するように第1のトルク信号を出力する。トルク応
答模擬手段は前記第1のトルク信号を入力して模擬トル
ク信号を出力し,機械系模擬手段は前記模擬トルク信号
を入力して模擬速度信号を出力する。第2の速度制御手
段は前記模擬速度信号と実速度信号を入力し前記模擬速
度信号に前記実速度信号信号が追従するように第2のト
ルク信号を出力する。加算手段は前記第1のトルク信号
と前記第2のトルク信号とを合算しトルク指令信号を出
力し,トルク制御手段は前記トルク指令信号に基づいて
電動機のトルクを制御する。
【0056】この発明に係る電動機の制御装置は,第1
の微分手段は位置指令信号を入力して第1の微分信号を
出力し,第1の位置制御手段は前記第1の微分信号と位
置指令信号と実位置信号を入力し前記位置指令信号に前
記実位置信号が追従するように速度指令信号を出力す
る。第2の微分手段は前記速度指令信号を入力して第2
の微分信号を出力し,第1の速度制御手段は前記第2の
微分信号と前記速度指令信号と第1の模擬速度信号を入
力し前記速度指令信号に前記第1の模擬速度信号が追従
するように第1のトルク信号を出力する。機械系模擬手
段は前記第1のトルク信号を入力して第1の模擬速度信
号を出力し,トルク応答模擬手段は前記第1の模擬速度
信号を入力して第2の模擬速度信号を出力する。第2の
速度制御手段は前記第2の模擬速度信号と実速度信号を
入力し前記第2の模擬速度信号に前記実速度信号が追従
するように第2のトルク信号を出力する。加算手段は前
記第1のトルク信号と前記第2のトルク信号とを合算し
トルク指令信号を出力し,トルク制御手段は前記トルク
指令信号に基づいて電動機のトルクを制御する。つぎの
発明にかかる電動機の制御装置においては,信号制限手
段は,微分手段からの微分信号を所定の振幅値以下に制
限し,該制限した信号を前記第1の加算手段に入力す
る。
【0057】この発明に係る電動機の制御装置は,第1
の微分手段は位置指令信号を入力して第1の微分信号を
出力し,第1の位置制御手段は前記第1の微分信号と前
記位置指令信号と実位置信号を入力して前記位置指令信
号に前記実位置信号が追従するように速度指令信号を出
力する。第2の微分手段は前記速度指令信号を入力して
第2の微分信号を出力し,第1の速度制御手段は前記第
2の微分信号と前記速度指令信号と模擬速度信号を入力
して前記速度指令信号に前記模擬速度信号が追従するよ
うに第1のトルク信号を出力する。トルク応答模擬手段
は前記第1のトルク信号を入力し模擬トルク信号を出力
し,機械系模擬手段は前記模擬トルク信号を入力し模擬
速度信号を出力する。第2の速度制御手段は前記模擬速
度信号と実速度信号を入力し前記模擬速度信号に前記実
位置信号が追従するように第2のトルク信号を出力す
る。加算手段は前記第1のトルク信号と前記第2のトル
ク信号とを合算しトルク指令信号を出力し,トルク制御
手段は前記トルク指令信号に基づいて電動機のトルクを
制御する。
【0058】この発明に係る電動機の制御装置は,第1
の微分手段は位置指令信号を入力して第1の微分信号を
出力し,第1の位置制御手段は前記第1の微分信号と位
置指令信号と実位置信号を入力し前記位置指令信号に前
記実位置信号が追従するように速度指令信号を出力す
る。第2の微分手段は前記速度指令信号を入力して第2
の微分信号を出力し,第1の速度制御手段は前記第2の
微分信号と前記速度指令信号と第1の模擬速度信号を入
力し前記速度指令信号に前記第1の模擬速度信号が追従
するように第1のトルク信号を出力する。機械系模擬手
段は前記第1のトルク信号を入力して第1の模擬速度信
号を出力し,トルク応答模擬手段は前記第1の模擬速度
信号を入力して第2の模擬速度信号を出力する。第2の
速度制御手段は前記第2の模擬速度信号と実速度信号を
入力し前記第2の模擬速度信号に前記実速度信号が追従
するように第2のトルク信号を出力する。加算手段は前
記第1のトルク信号と前記第2のトルク信号とを合算し
トルク指令信号を出力し,トルク制御手段は前記トルク
指令信号に基づいて電動機のトルクを制御する。
【0059】この発明に係る電動機の制御装置において
は,第1の微分手段は位置指令信号を入力して第1の微
分信号を出力し,第1の位置制御手段は前記第1の微分
信号と前記位置指令信号と模擬位置信号を入力し前記位
置指令信号に前記模擬位置信号が追従するように第1の
速度指令信号を出力する。第2の微分手段は前記速度指
令信号を入力して第2の微分信号を出力し,第1の速度
制御手段は前記第2の微分信号と前記第1の速度指令信
号と模擬速度信号を入力し前記速度指令信号に前記模擬
速度信号が追従するように第1のトルク信号を出力す
る。トルク応答模擬手段は前記第1のトルク信号を入力
し模擬トルク信号を出力し,機械系模擬手段は前記模擬
トルク信号を入力し模擬速度信号と模擬位置信号を出力
する。第2の位置制御手段は前記模擬位置信号と実位置
信号を入力し前記模擬位置信号に前記実位置信号が追従
するように速度信号を出力し,第1の加算手段は前記速
度信号と前記模擬速度信号を合算して第2の速度指令信
号を出力する。第2の速度制御手段は前記第2の速度指
令信号と実速度信号を入力し前記第2の速度指令信号に
前記実速度信号が追従するように第2のトルク信号を出
力する。第2の加算手段は前記第1のトルク信号と前記
第2のトルク信号とを合算しトルク指令信号を出力し,
トルク制御手段は前記トルク指令信号に基づいて電動機
のトルクを制御する。
【0060】この発明に係る電動機の制御装置は,第1
の微分手段は位置指令信号を入力して第1の微分信号を
出力し,第1の位置制御手段は前記第1の微分信号と前
記位置指令信号と実位置信号を入力して前記位置指令信
号に前記実位置信号が追従するように速度指令信号を出
力する。第2の微分手段は前記第1の微分信号を入力し
て第2の微分信号を出力し,第1の速度制御手段は前記
第2の微分信号と前記速度指令信号と模擬速度信号を入
力して前記速度指令信号に前記模擬速度信号が追従する
ように第1のトルク信号を出力する。トルク応答模擬手
段は前記第1のトルク信号を入力し模擬トルク信号を出
力し,機械系模擬手段は前記模擬トルク信号を入力し模
擬速度信号を出力する。第2の速度制御手段は前記模擬
速度信号と実速度信号を入力し前記模擬速度信号に前記
実位置信号が追従するように第2のトルク信号を出力す
る。加算手段は前記第1のトルク信号と前記第2のトル
ク信号とを合算しトルク指令信号を出力し,トルク制御
手段は前記トルク指令信号に基づいて電動機のトルクを
制御する。
【0061】この発明に係る電動機の制御装置は,第1
の微分手段は位置指令信号を入力して第1の微分信号を
出力し,第1の位置制御手段は前記第1の微分信号と前
記位置指令信号と模擬位置信号を入力し前記位置指令信
号に前記模擬位置信号が追従するように第1の速度指令
信号を出力する。第2の微分手段は前記第1の微分信号
を入力して第2の微分信号を出力し,第1の速度制御手
段は前記第2の微分信号と前記速度指令信号と模擬速度
信号を入力し前記第1の速度指令信号に前記模擬速度信
号が追従するように第1のトルク信号を出力する。トル
ク応答模擬手段は前記第1のトルク信号を入力し模擬ト
ルク信号を出力し,機械系模擬手段は前記模擬トルク信
号を入力し模擬速度信号と模擬位置信号を出力する。第
2の位置制御手段は前記模擬位置信号と実位置信号を入
力し前記模擬位置信号に前記実位置信号が追従するよう
に速度信号を出力し,第1の加算手段は前記速度信号と
前記模擬速度信号を合算して第2の速度指令信号を出力
する。第2の速度制御手段は前記第2の速度指令信号と
実速度信号を入力し前記第2の速度指令信号に前記実速
度信号が追従するように第2のトルク信号を出力する。
第2の加算手段は前記第1のトルク信号と前記第2のト
ルク信号とを合算しトルク指令信号を出力し,トルク制
御手段は前記トルク指令信号に基づいて電動機のトルク
を制御する。
【0062】つぎの発明にかかる電動機の制御装置にお
いては,信号制限手段は,第2の微分手段からの第2の
微分信号を所定の振幅値以下に制限し,該制限した信号
を第2の加算手段に入力するようにしている。
【0063】つぎの発明にかかる電動機の制御装置にお
いては,信号制限手段は,前記第1の微分手段からの第
1の微分信号を所定の振幅値以下に制限し,該制限した
信号を前記第1の加算手段に入力するようにしている。
【0064】
【実施例】
〔実施例1〕以下,この発明に係る電動機の制御装置の
実施例を図について説明する。まず,実施例1について
図1〜図7を参照して説明する。図中,同じ符号で示さ
れたものは同一もしくは同等なものを示す。図1は,実
施例1に係る電動機の制御装置の概略構成を示すブロッ
ク図であり,図において,5は速度指令信号ωM * を微
分し微分信号を出力する微分回路,13は速度指令信号
ωM * 信号と模擬速度信号ωA との偏差(ωM *
ωA )を出力する減算器,6は速度偏差(ωM *
ωA )が減少するように制御信号を出力する第1の速度
制御回路,14は微分回路5の出力と第1の速度制御回
路6の出力を合算し第1のトルク信号を出力する加算器
である。
【0065】また,7はトルク指令信号TM * から電動
機1の発生トルクTM までの伝達関数を模擬し第1のト
ルク信号T1 * を入力して模擬トルク信号TA を出力す
るトルク応答模擬回路,8は電動機1とトルク伝達機構
3と負荷機械2から構成される機械系における電動機1
のトルクTM から電動機1の速度ωM までの伝達関数を
模擬し模擬トルク信号TA を入力して模擬速度信号ωA
を出力する機械系模擬回路,12は模擬速度信号ωA
実速度信号ωM の偏差(ωA −ωM )を出力する減算
器,9は速度偏差(ωA −ωM )が減少するように第2
のトルク信号T2 * 出力する第2の速度制御回路,10
は第1のトルク信号T1 * と第2のトルク信号T2 *
加算しトルク指令信号TM * を出力する加算器である。
また,トルク制御手段11の構成と動作については,従
来技術における図35を用いて詳細に説明したので省略
する。
【0066】次に,動作について図2〜図7を参照して
説明する。図2(a)は,図1において微分回路5の伝
達関数をGD ,第1の速度制御回路6の伝達関数を
V1,第2の速度制御回路の伝達関数をGV2,トルク指
令信号TM * から電動機1のトルクTM までの伝達関数
(TM /TM * )をGT ,電動機1のトルクTM から速
度ωM までの伝達関数(ωM /TM )をGM とし,さら
にトルク応答模擬回路7の伝達関数をTM /TM * に一
致させGT ,機械系模擬回路8の伝達関数をωM /TM
に一致させGM とした場合の速度制御系のブロック図で
ある。
【0067】図2(b)は,図2(a)を速度指令ωM
* に対する伝達関数ブロックと外乱トルクTL に対する
伝達関数ブロックに分離して表現したブロック図であ
り,図において,外乱トルクTL から速度ωM までの伝
達関数ブロック200において可変要素はGV2だけであ
るから外乱応答性はGV2よって決まることがわかる。ま
た,目標値応答性は,速度指令ωM * から速度ωM まで
関数ブロック201が安定な極配置となるようにしてお
いて,次に,その極の中で応答の遅い極を零点で相殺す
るようにすれば早い目標値応答性が得られる。
【0068】この場合,極配置はGV1により決まり,零
点の配置はGD およびGV1で決まるから,外乱応答性を
V2によって変化させても目標値応答性は影響を受けな
いことがわかる。また,伝達関数ブロック201と図3
4に示した伝達関数ブロック351は一致しているから
従来における速度制御装置と同等の目標値応答性が得ら
れることがわかる。このように,実施例1に係る電動機
の制御装置では目標値応答性と外乱応答性の改善が実現
する。
【0069】次に,図1に示した各部の構成を図3〜図
6を参照して説明する。図3は,トルク応答模擬回路7
の構成を示すブロック図であり,図において,70は減
算器,71はゲインがωccが係数器,72は積分器であ
る。同図のように構成することでトルク応答模擬回路7
の伝達関数は,上記数1に示したトルク指令信号TM *
から電動機1のトルクTM までの伝達関数に一致する。
【0070】図4は,機械系模擬回路8の構成を示すブ
ロック図であり,図において,80は係数器,81は積
分器である。係数器80のゲインは電動機1と負荷機械
2とトルク伝達機構3のイナーシャを合算した値Jの逆
数である。同図のように構成することで機械系模擬回路
8の伝達関数は,上記数2に示した電動機1のトルクT
M から電動機1の速度ωM までの伝達関数に一致する。
【0071】図5は,微分回路5,第1の速度制御回路
6,減算器13および加算器14からなる速度制御部の
構成を示すブロック図であり,図において,50は微分
器,51はゲインαV1の係数器である。また,60はゲ
インKV1の係数器,61はゲインKI1の係数器,62は
積分器,63は加算器である。微分器50は速度指令信
号ωM * を微分し,係数器51はその出力をαV1倍して
微分信号を出力する。
【0072】また,係数器60および係数器61と積分
器62は,減算器13によって求められた速度偏差信号
(ωM * −ωA )をそれぞれ比例積分増幅し,加算器6
3は係数器60と積分器62の出力を合算して速度偏差
信号を減少させるような制御信号を出力する。加算器1
4は微分回路5の出力と第1の速度制御回路6の出力を
合算して第1のトルク信号T1 * として出力する。な
お,機械系模擬回路8,第1の速度制御回路6などから
成る速度制御ループには外乱が加わらないので,図5に
おいて第1の速度制御回路6の係数器61と積分器62
は省略してもよい。
【0073】図6は,第2の速度制御回路9と減算器1
2からなる速度制御部の構成を示し,図において,90
はゲインKV2の係数器,91はゲインKI2の係数器,9
2は積分器,93は加算器である。係数器90および係
数器91と積分器92は,減算器12によって求められ
た速度偏差信号(ωA −ωM )をそれぞれ比例積分増幅
し,加算器93は係数器90と積分器92の出力を合算
して偏差を減少させるような第2のトルクT2 * として
出力する。
【0074】次に,シミュレーションによって,実施例
1が図33に示した従来における電動機の速度制御装置
と比較して効果があることを示す。GT ,GM が上記数
1,数2により表されるとき,図5に示した第1の速度
制御回路6と微分回路5の各ゲインを数17のように設
定するとオーバーシュートがなく最も早い目標値応答が
得られる。
【0075】
【数17】
【0076】このとき,速度指令信号ωM * から電動機
1の速度ωM までの伝達関数は,数18のようになり,
上記数7と一致する。
【0077】
【数18】
【0078】また,外乱応答性は,図6に示した第2の
速度制御回路のゲインKV2とKI2で独立に設定できる。
【0079】図7は,図36〜図38に示した従来技術
のシミュレーション結果と同じく大きさ1の速度指令を
ステップ状に与え,途中から大きさ40のステップ外乱
トルクを加えた場合の応答である。また,図36〜図3
8と同様にJ=1,ωcc=2000としてある。図にお
いて,各ゲインはαV1=0.5,KV1=500,KI1
0,KV2=1000,KI2=2×105 と設定した。従
来技術では外乱応答性を改善すると目標値応答性が悪化
したのに対し,図7では外乱応答性を改善しても目標値
応答は影響を受けず良好な特性を示していることがわか
る。したがって,実施例1に係る電動機の制御装置の方
が,従来技術と比較して顕著な効果があることが明白で
ある。
【0080】〔実施例2〕次に,実施例2について図8
〜図10を参照して説明する。図中,同じ符号で示され
たものは同一もしくは同等なものを示す。図8は,実施
例2に係る電動機の制御装置の構成を示すブロック図で
あり,図において,減算器13は速度指令信号ωM *
第1の模擬速度信号ωA1との偏差(ωM * −ωA1)を出
力し,第1の速度制御回路6は速度偏差(ωM *
ωA1)が減少するように制御信号を出力し,加算器14
は微分回路5の出力と第1の速度制御回路6の出力を合
算し第1のトルク信号T1 * を出力し,機械系模擬回路
8は第1のトルク信号T1 * を入力して第1の模擬速度
信号ωA1を出力し,トルク応答模擬回路7は第1の模擬
速度信号ωA1を入力して第2の模擬速度信号ωA2を出力
し,減算器12は第2の模擬速度信号ωA2と実速度信号
ωM の偏差(ωA2−ωM )を出力する。各ブロックの動
作の説明は,実施例1で行なったので省略する。
【0081】次に,動作について図9〜図10を用いて
詳細に説明する。図9(a)は,図8において各ブロッ
クの伝達関数を図2(a)に示したものと同じようにお
いた場合の速度制御系のブロック図である。図9(b)
は,図9(a)を速度指令ω M * に対する伝達関数ブロ
ックと外乱TL に対する伝達関数ブロックに分離して表
現したブロック図である。図において,外乱トルクTL
から速度ωM までの伝達関数ブロック900において可
変要素はGV2だけであるから外乱応答性はGV2よって決
まることがわかる。また,目標値応答性は,速度指令ω
M * から速度ω M までの伝達関数ブロック901が安定
な極配置となるようにしておいて,次にその極の中で応
答の遅い極を零点で相殺するようにすれば早い目標値応
答性が得られる。
【0082】この場合,極配置はGV1により決まり,零
点の配置はGD およびGV1で決まるから,外乱応答性を
V2によって変化させても目標値応答性は影響を受けな
いことがわかる。ここで,図9(b)の伝達関数ブロッ
ク901と図2(b)の伝達関数ブロック201および
図34(b)の伝達関数ブロック351とを比較する
と,ブロック901の分母の第2項にGT を含まないの
で極の数がブロック201およびブロック351よりも
少ない。そのため,微分回路5に含まれる微分器の数が
同じならば,より多くの極・零相殺を行うことができ,
より早い目標値応答性が実現できる。
【0083】ここで,GT ,GM が前述の上記数1,数
2で表されること,図5に示した第1の速度制御回路6
と微分回路5の各ゲインを数19のように設定するとオ
ーバーシュートがなく,最も早い目標値応答が得られ
る。
【0084】
【数19】
【0085】このとき,速度指令信号ωM * から電動機
1の速度ωM までの伝達関数は下記数20のようにな
り,数7および数18に示した従来における制御装置お
よび上記実施例1に示した制御装置の最大目標値応答の
2倍の応答が実現できる。
【0086】
【数20】
【0087】また,外乱応答性は,図6に示した第2の
速度制御回路9のゲインKV2とKI2で目標値応答性とは
独立に設定できる。
【0088】以上のことを,シミュレーションによって
確認する。図10は,図36〜図38および図7と同じ
くJ=1,ωcc=2000とおいてステップ状に大きさ
1の速度指令を与え,途中から大きさ40のステップ外
乱トルクを加えた場合のシミュレーション結果であり,
各ゲインは,αV1=1,KV1=1000,KV2=100
0,KI2=2×105 と設定した。図において,外乱応
答性に目標値応答性は影響を受けないこと,図36〜図
38および図7よりも目標値応答性が大幅に改善される
ことがわかる。以上より,実施例2に係る電動機の制御
装置は,従来技術と比較して顕著な効果があることが明
白である。
【0089】〔実施例3〕次に,実施例3について図1
1〜図14を参照しながら説明する。図中,同じ符号で
示されたものは同一もしくは同等なものを示す。図11
は,実施例3に係る電動機の制御装置の概略構成を示す
ブロック図であり,図において,15は電動機1の位置
および速度検出し実位置信号θM と実速度信号ωM を出
力する位置速度検出器,16は位置指令信号θM * と実
位置信号θM との偏差が減少するような速度信号を出力
する位置制御回路,17は,位置指令信号θM * を微分
し第1の微分信号を出力する第1の微分回路,18は速
度指令信号ωM * を微分し第2の微分信号を出力する第
2の微分回路,13a,13bは減算器,14a,14
bは加算器である。その他の部分は,図1と同様の構成
なので説明を省略する。
【0090】以下,動作について図12〜図14を参照
して説明する。図12は,位置制御回路16,第1の微
分回路17,減算器13aおよび加算器14aからなる
制御部分の構成を示す。図において,170は微分器,
171はゲインαP1の係数器,160はゲインKP1の係
数器である。微分器170位置指令信号θM * を微分
し,係数器171はその出力をαP1倍して微分信号を出
力する。係数器160は,減算器13aによって求めら
れた位置偏差信号(θM * −θM )をKP1倍して位置偏
差を減少されるような制御信号を出力する。加算器14
aは第1の微分回路17の出力と位置制御回路16の出
力を合算して速度指令信号ωM * として出力する。
【0091】次に,図11,12に示した実施例3の動
作特性について図13および図14を用いて説明する。
図13(a)は,図11において第1の微分回路17の
伝達関数をGD1,第2の微分回路の伝達関数をGD2,位
置制御回路16の伝達関数をGP1,第1の速度制御回路
6の伝達関数をGV1,第2の速度制御回路の伝達関数を
V2,トルク指令信号TM * から電動機1のトルクTM
までの伝達関数(TM/TM * )をGT ,電動機1のト
ルクTM から速度ωM までの伝達関数(ωM /TM )を
M とし,さらに,トルク応答模擬回路7の伝達関数を
M /TM * に一致させ,機械系模擬回路8の伝達関数
をωM /TM * に一致させGM として場合の位置制御系
のブロック図である。
【0092】図13(b)は,図13(a)を変形して
位置指令θM * に対する伝達関数ブロックと外乱トルク
L に対する伝達関数ブロックに分離して表現したブロ
ック線図である。同図において,外乱トルクTL から位
置θM までの伝達関数ブロック1300において可変要
素はGV2とGP1であるから外乱応答性はGV2とGP1によ
って決まることがわかる。外乱応答性を改善するには伝
達関数ブロック1300の分母を大きくすればよいが,
V2がその分母S1 の項とS0 の項に含まれているのに
対しGP1はS0 の項にしか含まれていないので,外乱応
答性を良くするにはGV2を大きくする方がより効果が大
きいことがわかる。
【0093】また,目標値応答性は,伝達関数1301
が安定な極配置となるようにしておいて,次にその極の
中で応答の遅い極を零点で相殺するようにすれば早い目
標値応答性が得られる。その場合,極配置はGP1および
V1により決まり,零点の配置はGD1,GD2,GP1およ
びGV1で決まるから,外乱応答性をGV2によって変化さ
せても目標値応答性は影響を受けないことがわかる。
【0094】ここで,GT ,GM の伝達関数が前述の上
記数1,数2で表される場合,各伝達関数を下記数21
のように設定すると,オーバーシュートのない最も早い
目標値応答性が得られる。
【0095】
【数21】
【0096】その場合の目標値応答性は下記数22のよ
うになり,電流制御系の1/4の応答性が得られること
がわかる。
【0097】
【数22】
【0098】また,外乱応答性は図6に示した第2の速
度制御回路9のゲインKV2とKI2で目標値応答性とは独
立に設定できる。
【0099】以上のことを,シミュレーションによって
確認する。図14は,J=1,ωcc=2000とおいて
ステップ状に大きさ1の位置指令を与え,途中から大き
さ2×104 のステップ外乱を加えた場合のシミュレー
ション結果であり,各ゲインはαP1=0.5,KP1=2
50,αV1=0.5,KV1=500,KI1=0,KV2
1000,KI2=2×105 と設定した。同図より,定
常偏差がなくなって外乱応答性が改善されているにも係
わらず,目標値応答性は影響を受けず良好な応答を示し
ていることがわかる。
【0100】〔実施例4〕次に,実施例4について図1
5〜図17を参照して説明する。図中,同じ符号で示さ
れたものは同一もしくは同等なものを示す。図15は,
実施例4に係る電動機の制御装置の構成を示すブロック
図であり,同図において,加算器14bは第2の微分回
路18の出力と第1の速度制御回路6の出力を合算し,
第1のトルク信号T1 * を出力し,機械系模擬回路8は
第1のトルク信号T1 * を入力して第1の模擬速度信号
ωA1を出力し,トルク応答模擬回路7は第1の模擬速度
信号ωA1を入力して第2の模擬速度信号ωA2を出力す
る。
【0101】次に,図15に示した実施例4の動作特性
について図16および図17を用いて説明する。図16
(a)は,図15において,上記実施例3における図1
3と同じように各ブロックの伝達関数を設定した場合
の,位置制御系のブロック図である。
【0102】図16(b)は,図16(a)を変形して
位置指令θM * に対する伝達関数ブロックと外乱トルク
L に対する伝達関数ブロックを分離して表現したブロ
ック図である。目標値応答性については,図16(b)
の伝達関数ブロック1601が安定な極配置となるよう
にGP1,GV1を設計しておいて,次にその極の中で応答
の遅い極を零点で相殺するようにGD1,GD2を設計すれ
ばよい。また,外乱トルクTL から位置θM までの伝達
関数ブロック1600が,上記図13の伝達関数ブロッ
ク1300と同じであるので,GV2によって外乱応答性
を改善すれば目標値応答性には影響は与えない。
【0103】ここで,目標値応答性を表す図16(b)
の伝達関数ブロック1601と図13(b)の伝達関数
ブロック1301を比較すると,ブロック1601の分
母のS1 の項にGT を含まないので極の数がブロック1
301よりも少ない。そのため,微分回路17および1
8に含まれる微分器の数が同じならば,より多くの極・
零相殺を行うことができより早い目標値応答性が実現で
きる。
【0104】ここで,GT ,GM の伝達関数が上記数
1,数2で表される場合,各ゲインを数23のように設
定すると,オーバーシュートのない最も早い目標値応答
性が得られる。
【0105】
【数23】
【0106】その場合の目標値応答性は数24のように
なり,電流制御系の1/2の応答性が得られることがわ
かる。
【0107】
【数24】
【0108】また,外乱応答性は図6に示した第2の速
度制御回路9のゲインKV2とKI2で,目標値応答性とは
独立に設定できる。
【0109】以上のことを,シミュレーションによって
確認する。図17は,J=1,ωcc=2000とおいて
ステップ状に大きさ1の位置指令を与え,途中から大き
さ2×105 ステップ外乱トルクを加えた場合のシミュ
レーション結果であり,各ゲインは,αP1=0.5,K
P1=500,αV1=1,KV1=1000,KI1=0,K
V2=1000,KI2=2×105 と設定した。図におい
て,定常偏差がなくなって外乱応答性が改善されている
にも係わらず,目標値応答性は影響を受けず良好な応答
を示していることがわかる。
【0110】〔実施例5〕次に,実施例5について図1
8〜図22を参照しながら説明する。図中,同じ符号で
示されたものは同一もしくは同等なものを示す。図18
は,実施例5に係る電動機の制御装置の構成を示すブロ
ック図であり,図において,19は電動機1と負荷機械
2とトルク伝達機構3からなる機械系において電動機1
のトルクT M から電動機1の速度ωM および位置θM
での伝達関数を模擬するとともに模擬速度信号ωA と模
擬位置信号θA を出力する機械系模擬回路,21aは模
擬位置信号θA と実位置信号θM との偏差(θA
θM )を出力する減算器,22は位置偏差(θA
θM )を入力し位置偏差が減少するような速度信号を出
力する第2の位置制御回路である。
【0111】また,20は模擬速度信号ωA と第2の位
置制御回路22の出力とを合算し第2の速度指令信号ω
2 * を出力する加算器,21bは第2の速度指令信号ω
2 *と実速度信号ωM との偏差を出力する減算器であ
る。減算器13aは位置指令信号θM * と模擬位置信号
θA との偏差(θM * −θA )を出力する。23は位置
偏差(θM * −θA )が減少するように速度信号を出力
する第1の位置制御回路である。また,加算器14aは
第1の微分回路17の出力と第1の位置制御回路23の
出力を合算し第1の速度指令信号ω1 * を出力する。第
1の位置制御回路23は,図12に示した位置制御回路
16と同一のものなので,その説明を省略する。
【0112】図19は,第2の位置制御回路22の構成
を示すブロック図であり,図において,220はケイン
P2の係数器であるり,位置偏差(θA −θM )をKP2
倍して出力する。
【0113】図20は,機械系模擬回路19の構成を示
すブロック図であり,図において,190は係数器,1
91a,191bは積分器である。係数器190のゲイ
ンは電動機1と負荷機械2とトルク伝達機構3のイナー
シャを合算した値Jの逆数である。係数器190の出力
を積分器191aで積分することで模擬速度信号ωA
得られ,模擬速度信号ωA を積分器191bで積分する
ことで模擬位置信号θ A が得られる。このように構成す
ることで機械系模擬回路19の特性は,上記数2に示し
た電動機1のトルクTM から電動機1の速度ωM までの
伝達関数および速度ωM から位置θM までの伝達関数に
一致する。
【0114】次に,図18に示した実施例5の動作特性
について図21および図22を参照して説明する。図2
1(a)は,図18において,第2の位置制御回路22
の伝達関数をGP2とし,その他のブロックの伝達関数を
上記実施例3における図13と同じように設定し場合の
位置制御系のブロック図である。図21(b)は,図2
1(a)を変形して位置指令θM * に対する伝達関数ブ
ロック2101と外乱トルクTL 対する伝達関数ブロッ
ク2100に分離して表現したブロック図である。図2
1(b)は,上記実施例3の図13(b)と同様な構造
なので,上記実施例3と同様に制御系を設計できる。図
21(b)より,GD1,GD2,GP1,G V1は伝達関数ブ
ロック2101にのみ含まれており,GP2,GV2は伝達
関数ブロック2100にのみ含まれていることから,目
標値応答性と外乱応答性が完全に独立に設計できること
がわかる。
【0115】目標値応答性は,上記実施例3と同様に,
安定な極配置となるようにGP1,G V1を設計し,次に応
答の遅い極を極・零相殺するようにGD1,GD2を設計す
ればよい。また,従来技術および上記実施例3および実
施例4では,外乱応答性を改善するために操作できる伝
達関数は,第2の速度制御回路9の伝達関数GV2だけで
あったが,実施例5においては,上記のGV2に加え,第
2の位置制御回路22の伝達関数GP2を操作することで
外乱応答性をより一層改善できるのである。
【0116】例えば,第1の位置制御回路23および第
1の速度制御回路6の各ゲインを上記数21のように設
定すると,オーバーシュートのない最も早い目標値応答
性が得られる。その場合の目標値応答性は上記数22の
ようになり,電流制御系1/4の応答性が得られる。ま
た外乱応答性は図19に示した第2の位置制御回路22
のゲインKP2と図6に示した第2の速度制御回路9のゲ
インKV2とKI2により,目標値応答性とは独立に設定で
きる。
【0117】以上のことを,シミュレーションで確認す
る。図22は,J=1,ωcc=2000とおいてステッ
プ状に大きさ1の位置指令を与え,途中から大きさ2×
10 4 のステップ外乱トルクを加えた場合のシミュレー
ション結果であり,各ゲインをαP1=0.5,αV1
0.5,KP1=250,KV1=500,KI1=2×10
5 ,KP2=500,KV2=1000と設定した。図22
より,定常偏差がなくなって外乱応答性が改善されてい
るにも係わらず,目標値応答性は影響を受けず良好な応
答を示していることがわかる。
【0118】〔実施例6〕次に,実施例6について図2
3〜図25を参照して説明する。図中,同じ符号で示さ
れたものは同一もしくは同等なものを示す。図23は,
実施例6に係る電動機の制御装置の構成を示すブロック
図であり,図において,第2の微分回路18は第1の微
分回路17の出力を微分して第2の微分信号を出力す
る。そのほかの構成は,図11に示した実施例3と同様
なので,その説明を省略する。
【0119】以下,図23に示した実施例の動作特性に
ついて図24を参照して説明する。図24(a)は,図
23において各ブロックの伝達関数を上記実施例3にお
ける図13と同じように設定した場合における位置制御
系のブロック図である。
【0120】図24(b)は,図24(a)を変形して
位置指令θM * に対する伝達関数ブロック2401と外
乱トルクTL に対する伝達関数ブロック2400に分離
して表現したブロック図である。目標値応答性について
は,図24(b)の伝達関数ブロック2401が,従来
における電動機の位置制御装置を示す図40の伝達関数
ブロック381と同じであるから,GP1,GV1を安定な
極配置となるように設計し,次に,応答の遅い極を極・
零相殺するようにGD1,GD2を設計すればよい。
【0121】また,外乱応答性については,図24
(b)の伝達関数ブロック2400と上記実施例3の図
13(b)の伝達関数ブロック1300が同じであるか
ら,GV2によって目標値応答性に影響を与えずに外乱応
答性を改善することが可能である。したがって,実施例
6の電動機の制御装置と従来における電動機の位置制御
装置とを比較した場合,目標値応答性は両者とも同等で
あるが,外乱応答性は前者は後者よりも優れ,図11に
示した実施例3と同等の応答性を与えることがわかる。
【0122】以上のことをシミュレーションで確認す
る。図25は,J=1,ωcc=2000とおいてステッ
プ状に大きさ1の位置指令を与え,途中から大きさ2×
104のステップ外乱トルクを加えた場合のシミュレー
ション結果である。各ゲインは,KP1=500,KV1
1000,αP1=0.5,αV1=1,KV2=1000,
I2=2×105 と設定した。図25より実施例6にお
ける上記特性が確認できる。
【0123】〔実施例7〕次に,実施例7について図2
6〜図28を参照して説明する。図中,同じ符号で示さ
れたものは同一もしくは同等なものを示す。図26は,
実施例7に係る電動機の制御装置の構成を示すブロック
図であり,図において,第2の微分回路18は第1の微
分回路17の出力を微分して第2の微分信号を出力す
る。そのほかの構成は,図18に示した実施例5と同様
なので,その説明を省略する。
【0124】次に,図26に示した実施例7の動作特性
について図27,図28を参照して説明する。図27
(a)は,図26において各ブロックの伝達関数を上記
実施例5における図19と同じように設定した場合の位
置制御系のブロック図である。
【0125】図27(b)は,図27(a)を変形して
位置指令θM * に対する伝達関数ブロック2701と外
乱トルクTL に伝達関数ブロック2700に分離して表
現したブロック図である。図27(b)の伝達関数ブロ
ック2701が,上記実施例6を示す図24(b)の伝
達関数2401と同じであるから,目標値応答性につい
ては,GP1,GV1を安定な極配置となるように設計し,
次に,応答の遅い極を極・零相殺するようにGD1,GD2
を設計すればよい。
【0126】また,外乱応答性については,図27
(b)の伝達関数ブロック2700と上記実施例5の図
21(b)に示した伝達関数ブロック2100が同一の
ものであるから,GV2およびGP2によって目標値応答性
に影響を与えずに外乱応答性を改善することが可能であ
る。したがって,実施例7に係る電動機の制御装置は,
上記実施例6と実施例5の利点を兼ね備えたものであ
り,実施例6と同等の目標値応答性と,実施例5と同等
の外乱応答性を同時に実現できるものである。
【0127】以上のことをシミュレーションで確認す
る。図28は,J=1,ωcc=2000とおいてステッ
プ状に大きさ1の位置指令を与え,途中から大きさ2×
104のステップ外乱トルクを加えた場合のシミュレー
ション結果であるり,各ゲインは,αP1=0.5,αV1
=1,KP1=500,KV1=1000,KI1=0,KP2
=500,KV2=1000,KI2=2×105 とした。
図28より実施例7における動作特性が確認できる。
【0128】なお,上記実施例1〜7において,図4あ
るいは図20に示す機械系模擬回路19および8は,電
動機1とトルク伝達機構3と負荷機械2からなる機械系
がそれらのイナーシャ値を合算したもので表される場合
についての実施例である。ところで,トルク伝達機構3
の剛性が低く電動機1と負荷機械2からなる2慣性系と
して機械系を取り扱う必要がある場合,機械系模擬回路
19および8の実施例はそれぞれ図29,図30とな
る。
【0129】図29において,800は図1に示したイ
ナーシャ値JM の逆数のゲインをもつ係数器,801
a,801b,801c,801dは積分器,802は
トルク伝達機構3の粘性係数CF のゲインをもつ係数
器,803はトルク伝達機構3の剛性値KF のゲインの
係数器,804は負荷機械2のイナーシャ値JL の逆数
のゲインをもつ係数器,805a,805b,805c
は減算器,806は加算器である。
【0130】電動機1の速度を表す模擬速度信号ωA
負荷2の速度を示す模擬負荷速度信号ωL との偏差を係
数器802でCF 倍した信号と電動機1の位置を表す模
擬位置信号θA と負荷の位置を表す模擬負荷位置信号θ
L との偏差を係数803でK F 倍した信号を合算するこ
とによってトルク伝達機構3の軸トルクに相当する模擬
軸トルクTF が求められる。
【0131】次に,入力されたトルク信号T* と模擬軸
トルク信号TF との差信号から係数器800,積分器8
01aおよび801cによって模擬速度信号ωA と模擬
位置信号θA を求める。また,模擬軸トルクTF に基づ
いて係数804,積分器801b,801dによって模
擬負荷速度信号ωL および模擬負荷位置信号θL とが求
められる。図30についても動作は同様なので,その説
明は省略する。
【0132】〔実施例8〕次に,実施例8について図3
1を参照して説明する。図31において,310は速度
指令信号ωM * と模擬速度信号ωA との偏差を出力する
減算器,311はその偏差が減少するような制御信号を
出力する第1の速度制御回路,312は速度指令信号ω
M * を微分し微分信号を出力する微分回路,313は微
分信号を所定の振幅値以下に制限する信号制限回路,3
14は信号制限回路313の出力信号と第1の速度制御
回路311の出力信号を合算して第1のトルク信号T1
* を出力する加算器である。
【0133】ここで,信号制限回路の入力信号をX,出
力信号をYとし,さらに入力Xに許容される正の最大振
幅値および負の最大振幅値をそれぞれXmax ,Xmin
すると,信号制限回路313の動作は数25で表され
る。
【0134】
【数25】
【0135】ここで,Xmax ,Xmin の値は電動機1,
トルク伝達機構3および負荷機械2からなる機械系の許
容速度に関連した値に設定すればよい。また,上記数2
5の動作は,周知のようにオペアンプとダイオードなど
を用いたリミッタ回路あるいはマイコンによるソフトウ
ェアによって実現できる。
【0136】以上のように構成することによって,大振
幅の速度指令信号ωM * が入力され微分回路が過大なレ
ベルの微分信号を出力した場合でも,第1のトルク信号
1 * が適正なレベルに制限されるので,電動機から過
大なトルクが発生して機械を損傷する恐れがない電動機
の制御装置が得られる。さらに,この実施例8を上記実
施例6および実施例7に適用した場合は,微分回路31
2の入力信号が速度指令信号ωM * から前段の微分回路
の出力信号に変わるだけなので,同様に適用でき同様の
効果がある。
【0137】〔実施例9〕次に,実施例9について図3
2を参照して説明する。図32において,320は減算
器,321は位置制御回路,322は微分回路,323
は信号制限回路,324は加算器である。動作は上記図
31の実施例と同様なので説明は省略する。信号制限回
路323の動作は,上記数25で表せ,Xmax ,Xmin
の値は電動機1,トルク伝達機構3および負荷機械2か
らなる機械系の許容トルクに関連した値に設定すればよ
い。
【0138】以上のように構成することによって,大振
幅の位置指令信号θM * が入力されて微分信号が過大な
レベルになった場合でも,速度指令信号が適切なレベル
に制限されるので,電動機が速度が過大なレベルまで上
昇して機械を損傷する恐れがない電動機の制御装置が得
られる。
【0139】なお,上記実施例1〜7において,トルク
応答模擬回路7は上記数1で表される1次遅れ要素を模
擬するものとしたが,上記数1を下記数26で表す無駄
時間要素で近似したものでもよく同様な効果を奏する。
【0140】
【数26】
【0141】また,上記実施例1〜9において,電動機
1は回転型でトルクを発生する電動機として説明した
が,リニアモータのように推力を発生する電動機にも同
様に適用できる。
【0142】また,下記数27に,図3に示したトルク
応答模擬回路7をソフトウェアにより実現する場合の演
算式を示す。ただし,サンプリングタイムをTS1とし
た。また,(k)または(k−1)は,それぞれkサン
プル目およびk−1サンプル目の値を示す。
【0143】
【数27】
【0144】次に,下記数28および数29に,図20
に示した機械系模擬回路19をソフトウェアにより実現
する場合の演算式を示す。ただし,サンプリングタイム
をT S2,トルク信号をTとする。
【0145】
【数28】
【0146】
【数29】
【0147】また,図4に示した機械系模擬回路8も,
図20に示したものと同様な構造であるため,ソフトウ
ェアにより実現することができる。
【0148】次に,下記数30〜数32に,図5に示し
た微分回路5および第1の速度制御回路6からなる回路
をソフトウェアにより実現する場合の演算式を示す。た
だし,サンプリングタイムTS3,微分器50の出力をd
1 ,積分器62の出力i1 とする。
【0149】
【数30】
【0150】
【数31】
【0151】
【数32】
【0152】また,図6に示した,第2の速度制御回路
9は,図5に示した第1の速度制御回路6と同様の構造
であるため,ソフトウェアにより実現することができ
る。
【0153】次に,下記数33〜数34に,図12に示
した第1の微分回路17および第1の位置制御回路16
などから構成されている回路をソフトウェアにより実現
する場合の演算式を示す。ただし,サンプリングタイム
S4,微分器170の出力をd2 とする。
【0154】
【数33】
【0155】
【数34】
【0156】また,図19に示した第2の位置制御回路
22は,図12に示した第1の制御回路16と同様の構
造であるため,ソフトウェアにより実現することができ
る。
【0157】
【発明の効果】以上のように,この発明に係る電動機の
制御装置によれば,微分回路と第1の速度制御手段によ
って目標値応答性が設定でき,それとは独立に第2の速
度制御手段によって外乱応答性が設定できるため,目標
値応答性を改善できるとともに目標値応答性を損ねるこ
となく外乱応答性を改善することができる。
【0158】また,この発明に係る電動機の制御装置に
よれば,微分回路と第1の速度制御手段によって目標値
応答性が設定でき,それとは独立に第2の速度制御手段
によって外乱応答性が設定できるため,目標値応答性を
改善できるとともに目標値応答性を損ねることなく外乱
応答性を改善することができる。
【0159】また,この発明に係る電動機の制御装置に
よれば,第1および第2の微分回路と位置制御回路と第
1の速度制御回路によって目標値応答性が設定でき,そ
れとは独立に第2の速度制御回路によって外乱応答性が
設定できるため,目標値応答性を改善できるとともに目
標値応答性を損ねることなく外乱応答性を改善すること
ができる。
【0160】また,この発明に係る電動機の制御装置に
よれば,第1および第2の微分回路と位置制御回路と第
1の速度制御回路によって目標値応答性が設定でき,そ
れとは独立に第2の速度制御回路によって外乱応答性が
設定できるため,目標値応答性を改善できるとともに目
標値応答性を損ねることなく外乱応答性を改善すること
ができる。
【0161】また,この発明に係る電動機の制御装置に
よれば,第1および第2の微分回路と第1の位置制御回
路と第1の速度制御回路によって目標値応答性が設定で
き,それとは独立に第2の位置制御回路と第2の速度制
御回路によって外乱応答性が設定できるため,目標値応
答性を改善できるとともに目標値応答性を損ねることな
く外乱応答性を改善することができる。
【0162】また,この発明に係る電動機の制御装置に
よれば,第1および第2の微分回路と位置制御回路と第
1の速度制御回路によって目標値応答性が設定でき,そ
れとは独立に第2の速度制御回路によって外乱応答性が
設定できるため,目標値応答性を改善できるとともに目
標値応答性を損ねることなく外乱応答性を改善すること
ができる。
【0163】また,この発明に係る電動機の制御装置に
よれば,第1および第2の微分回路と第1の位置制御回
路と第1の速度制御回路によって目標値応答性が設定で
き,それとは独立に第2の位置制御回路と第2の速度制
御回路によって外乱応答性が設定できるため,目標値応
答性を改善できるとともに目標値応答性を損ねることな
く外乱応答性を改善することができる。
【0164】また,この発明に係る電動機の制御装置に
よれば,信号制限回路によって速度指令信号を微分する
微分回路の出力を所定の振幅値以下に制限したため,ト
ルク指令信号が適正なレベルに制限されて過大なトルク
の発生が防止でき,機械が損傷する恐れがなくなる。
【0165】また,この発明に係る電動機の制御装置に
よれば,信号制限回路によって位置指令信号を微分する
微分回路の出力を所定の振幅値以下に制限したため,速
度指令信号が適切なレベルに制限され過速度の発生が防
止でき,機械が損傷する恐れがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に係る電動機の制御装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】 実施例1の動作を示すブロック図である。
【図3】 図1に示したトルク応答模擬回路の構成を示
すブロック図である。
【図4】 図1に示した機械系模擬回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図5】 図1に示した微分回路および第1の速度制御
手段の構成を示すブロック図である。
【図6】 図1に示した第2の速度制御手段の構成を示
すブロック図である。
【図7】 実施例1のシミュレーション結果を示すグラ
フである。
【図8】 実施例2に係る電動機の制御装置の構成を示
すブロック図である。
【図9】 実施例2の動作を示すブロック図である。
【図10】 実施例2のシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
【図11】 実施例3に係る電動機の制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図12】 図11に示した第1の微分回路および位置
制御手段の構成を示すブロック図である。
【図13】 実施例3の動作を示すブロック図である。
【図14】 実施例3のシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
【図15】 実施例4に係る電動機の制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図16】 実施例4の動作を示すブロック図である。
【図17】 実施例4のシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
【図18】 実施例5に係る電動機の制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図19】 図18に示した第2の位置制御回路の構成
を示すブロック図である。
【図20】 図18に示した機械系模擬回路の構成を示
すブロック図である。
【図21】 実施例5の動作を示すブロック図である。
【図22】 実施例5のシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
【図23】 実施例6に係る電動機の制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図24】 実施例6の動作を示すブロック図である。
【図25】 実施例6のシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
【図26】 実施例7に係る電動機の制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図27】 実施例7の動作を示すブロック図である。
【図28】 実施例7のシミュレーション結果を示すグ
ラフである。
【図29】 図20に示した機械系模擬回路の他の構成
を示すブロック図である。
【図30】 図4に示した機械系模擬回路の他の構成を
示すブロック図である。
【図31】 実施例8に係る電動機の制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図32】 実施例9に係る電動機の制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図33】 従来における電動機の制御装置の構成を示
すブロック図である。
【図34】 従来における電動機の速度制御装置の動作
を示すブロック図である。
【図35】 図33に示したトルク制御手段の構成を示
すブロック図である。
【図36】 従来における電動機の速度制御装置のシミ
ュレーション結果を示すグラフである。
【図37】 従来における電動機の速度制御装置のシミ
ュレーション結果を示すグラフである。
【図38】 従来における電動機の速度制御装置のシミ
ュレーション結果を示すグラフである。
【図39】 従来における電動機の位置制御装置の他の
構成を示すブロック図である。
【図40】 従来における電動機の位置制御装置の動作
を示すブロック図である。
【図41】 従来における電動機の位置制御装置のシミ
ュレーション結果を示すグラフである。
【図42】 従来における電動機の位置制御装置のシミ
ュレーション結果を示すグラフである。
【図43】 従来における電動機の位置制御装置のシミ
ュレーション結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 電動機,2 負荷機械,3 トルク伝達機構,4
速度検出器,5 微分回路,6 第1の速度制御回路,
7 トルク応答模擬回路,8 機械系模擬回路,9 第
2の速度制御回路,10 加算器,11 トルク制御手
段,12 減算器,13a,13b 減算器,14a,
14b 加算器,15 位置速度検出器,16 位置制
御回路,17 第1の微分回路,18 第2の微分回
路,19機械系模擬回路,20 加算器,21a,21
b 減算器,22 第2の位置制御回路,23 第1の
位置制御回路,50 微分器,51 係数器,60,6
1係数器,62 積分器,63 加算器,70 減算
器,71 係数器,72積分器,80 係数器,81
積分器,90,91 係数器,92 積分器,93 加
算器,160 係数器,170 微分器,171 係数
器,190 係数器,191a,191b 積分器,2
20 係数器,310 減算器,311第1の速度制回
路,312 微分回路,313 信号制御回路,314
加算器,330 減算器,331 位置制御回路,3
32 微分回路,333 信号制御回路,334 加算
器,350 係数器,351 電流検出器,352 電
流制御回路,360 微分回路,361 加算器,39
0a 第1の微分回路,390b 第2の微分回路,3
91 位置制御回路,392 加算器,393 速度制
御回路,394 加算器,800,802,803,8
04 係数器,801a,801b,801c,801
d 積分器,805a,806b,805c減算器,8
06 加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/00 G05D 3/12 G05D 13/62

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルク伝達機構を介して負荷機械を駆動
    する電動機と,入力されるトルク指令信号に基づいて前
    記電動機のトルクを制御するトルク制御手段とを備える
    電動機の制御装置において, 前記電動機の速度を検出して実速度信号を出力する速度
    検出手段と, 速度指令信号を微分して微分信号を出力する微分手段
    と, 前記トルク制御手段における入力トルク指令信号から電
    動機のトルクまでの伝達関数を模擬して模擬トルク信号
    を発生するトルク応答模擬手段と, 前記トルク応答模擬手段からの模擬トルク信号を入力信
    号とし,前記電動機,負荷機械およびトルク伝達機構を
    含む機械系における前記電動機のトルクから前記電動機
    の速度までの伝達関数を模擬することにより模擬速度信
    号を出力する機械系模擬手段と, 前記速度指令信号と前記機械系模擬手段からの模擬速度
    信号との偏差が減少するように制御信号を出力する第1
    の速度制御手段と, 前記第1の速度制御手段からの制御信号と前記微分手段
    からの微分信号を合算し,この合算結果を第1のトルク
    信号として前記トルク応答模擬手段に入力する第1の加
    算手段と, 前記機械系模擬手段からの模擬速度信号と前記速度検出
    手段からの実速度信号との偏差が減少するように第2の
    トルク信号を出力する第2の速度制御手段と, 前記第1の加算手段からの第1のトルク信号と前記第2
    の速度制御手段からの第2のトルク信号を合算してトル
    ク指令信号を形成し,該形成したトルク指令信号を前記
    トルク制御手段に入力する第2の加算手段と, を具備することを特徴とする電動機の制御装置。
  2. 【請求項2】 トルク伝達機構を介して負荷機械を駆動
    する電動機と,入力されるトルク指令信号に基づいて前
    記電動機のトルクを制御するトルク制御手段とを備える
    電動機の制御装置において, 前記電動機の速度を検出して実速度信号を出力する速度
    検出手段と, 速度指令信号を微分して微分信号を出力する微分手段
    と, 前記電動機,負荷機械およびトルク伝達機構を含む機械
    系における前記電動機のトルクから前記電動機の速度ま
    での伝達関数を模擬して第1の模擬速度信号を発生する
    機械系模擬手段と, 前記速度指令信号と前記機械系模擬手段からの第1の模
    擬速度信号との偏差が減少するように制御信号を出力す
    る第1の速度制御手段と, 前記第1の速度制御手段からの制御信号と前記微分手段
    からの微分信号を合算し,この合算結果を第1のトルク
    信号として前記機械系模擬手段に入力する第1の加算手
    段と, 前記機械系模擬手段からの第1の模擬速度信号を入力信
    号とし,前記トルク制御手段における入力トルク指令信
    号から電動機のトルクまでの伝達関数を模擬することに
    よって第2の模擬速度信号を出力するトルク応答模擬手
    段と, 前記トルク応答模擬手段からの第2の模擬速度信号と前
    記速度検出手段からの実速度信号との偏差が減少するよ
    うに第2のトルク信号を出力する第2の速度制御手段
    と, 前記第1の加算手段からの第1のトルク信号と前記第2
    の速度制御手段からの第2のトルク信号を合算してトル
    ク指令信号を形成し,該形成したトルク指令信号を前記
    トルク制御手段に入力する第2の加算手段と, を具備することを特徴とする電動機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記微分手段からの微分信号を所定の振
    幅値以下に制限し,該制限した信号を前記第1の加算手
    段に入力する信号制限手段をさらに備えることを特徴と
    する請求項1または2に記載の電動機の制御装置。
  4. 【請求項4】 トルク伝達機構を介して負荷機械を駆動
    する電動機と,入力されるトルク指令信号に基づいて前
    記電動機のトルクを制御するトルク制御手段とを備える
    電動機の制御装置において, 前記電動機の速度および位置を検出して実速度信号と実
    位置信号を出力する位置速度検出手段と, 位置指令信号を微分して第1の微分信号を出力する第1
    の微分手段と, 前記位置指令信号と前記位置速度検出手段からの実位置
    信号との偏差が減少するように制御信号を出力する位置
    制御手段と, 前記第1の微分手段からの第1の微分信号と前記位置制
    御手段からの制御信号を合算して速度指令信号を出力す
    る第1の加算手段と, 前記第1の加算手段からの速度指令信号を微分して第2
    の微分信号を出力する第2の微分手段と, 前記トルク制御手段における入力トルク指令信号から電
    動機のトルクまでの伝達関数を模擬して模擬トルク信号
    を発生するトルク応答模擬手段と, 前記トルク応答模擬手段からの模擬トルク信号を入力信
    号とし,前記電動機,負荷機械およびトルク伝達機構を
    含む機械系における前記電動機のトルクから前記電動機
    の速度までの伝達関数を模擬することにより模擬速度信
    号を出力する機械系模擬手段と, 前記第1の加算手段からの速度指令信号と前記機械系模
    擬手段からの模擬速度信号との偏差が減少するように制
    御信号を出力する第1の速度制御手段と, 前記第1の速度制御手段からの制御信号と前記第2の微
    分手段からの第2の微分信号を合算し,この合算結果を
    第1のトルク信号として前記トルク応答模擬手段に入力
    する第2の加算手段と, 前記機械系模擬手段からの模擬速度信号と前記速度検出
    手段からの実速度信号との偏差が減少するように第2の
    トルク信号を出力する第2の速度制御手段と, 前記第2の加算手段からの第1のトルク信号と前記第2
    の速度制御手段からの第2のトルク信号を合算してトル
    ク指令信号を形成し,該形成したトルク指令信号を前記
    トルク制御手段に入力する第3の加算手段と, を具備することを特徴とする電動機の制御装置。
  5. 【請求項5】 トルク伝達機構を介して負荷機械を駆動
    する電動機と,入力されるトルク指令信号に基づいて前
    記電動機のトルクを制御するトルク制御手段とを備える
    電動機の制御装置において, 前記電動機の速度および位置を検出して実速度信号と実
    位置信号を出力する位置速度検出手段と, 位置指令信号を微分して第1の微分信号を出力する第1
    の微分手段と, 前記位置指令信号と前記位置速度検出手段からの実位置
    信号との偏差が減少するように制御信号を出力する位置
    制御手段と, 前記第1の微分手段からの第1の微分信号と前記位置制
    御手段からの制御信号を合算して速度指令信号を出力す
    る第1の加算手段と, 前記第1の加算手段からの速度指令信号を微分して第2
    の微分信号を出力する第2の微分手段と, 前記電動機,負荷機械およびトルク伝達機構を含む機械
    系における前記電動機のトルクから前記電動機の速度ま
    での伝達関数を模擬して第1の模擬速度信号を発生する
    機械系模擬手段と, 前記第1の加算手段からの速度指令信号と前記機械系模
    擬手段からの第1の模擬速度信号との偏差が減少するよ
    うに制御信号を出力する第1の速度制御手段と, 前記第1の速度制御手段からの制御信号と前記第2の微
    分手段からの第2の微分信号を合算し,この合算結果を
    第1のトルク信号として前記機械系模擬手段に入力する
    第2の加算手段と, 前記機械系模擬手段からの第1の模擬速度信号を入力信
    号とし,前記トルク制御手段における入力トルク指令信
    号から電動機のトルクまでの伝達関数を模擬することに
    よって第2の模擬速度信号を出力するトルク応答模擬手
    段と, 前記トルク応答模擬手段からの第2の模擬速度信号と前
    記速度検出手段からの実速度信号との偏差が減少するよ
    うに第2のトルク信号を出力する第2の速度制御手段
    と, 前記第2の加算手段からの第1のトルク信号と前記第2
    の速度制御手段からの第2のトルク信号を合算してトル
    ク指令信号を形成し,該形成したトルク指令信号を前記
    トルク制御手段に入力する第3の加算手段と, を具備することを特徴とする電動機の制御装置。
  6. 【請求項6】 トルク伝達機構を介して負荷機械を駆動
    する電動機と,入力されるトルク指令信号に基づいて前
    記電動機のトルクを制御するトルク制御手段とを備える
    電動機の制御装置において, 前記電動機の速度および位置を検出して実速度信号と実
    位置信号を出力する位置速度検出手段と, 位置指令信号を微分して第1の微分信号を出力する第1
    の微分手段と, 前記トルク制御手段における入力トルク指令信号から電
    動機のトルクまでの伝達関数を模擬して模擬トルク信号
    を発生するトルク応答模擬手段と, 前記トルク応答模擬手段からの模擬トルク信号を入力信
    号とし,前記電動機,負荷機械およびトルク伝達機構を
    含む機械系における前記電動機のトルクから前記電動機
    の速度までの伝達関数を模擬することにより模擬速度信
    号および模擬位置信号を出力する機械系模擬手段と, 前記位置指令信号と前記機械系模擬手段からの模擬位置
    信号との偏差が減少するように制御信号を出力する第1
    の位置制御手段と, 前記第1の微分手段からの第1の微分信号と前記第1の
    位置制御手段からの制御信号を合算して第1の速度指令
    信号を出力する第1の加算手段と, 前記第1の加算手段からの速度指令信号を微分して第2
    の微分信号を出力する第2の微分手段と, 前記第1の加算手段からの第1の速度指令信号と前記機
    械系模擬手段からの模擬速度信号との偏差が減少するよ
    うに制御信号を出力する第1の速度制御手段と, 前記第1の速度制御手段からの制御信号と前記第2の微
    分手段からの第2の微分信号を合算し,この合算結果を
    第1のトルク信号として前記トルク応答模擬手段に入力
    する第2の加算手段と, 前記機械系模擬手段からの模擬位置信号と前記位置速度
    検出手段からの実位置信号との偏差が減少するように制
    御信号を出力する第2の位置制御手段と, 前記第2の位置制御手段からの制御信号と前記機械系模
    擬手段からの模擬速度信号を合算して第2の速度指令信
    号を出力する第3の加算手段と, 前記第3の加算手段からの第2の速度指令信号と前記位
    置速度検出手段からの実速度信号との偏差が減少するよ
    うに第2のトルク信号を出力する第2の速度制御手段
    と, 前記第2の加算手段からの第1のトルク信号と前記第2
    の速度制御手段からの第2のトルク信号を合算してトル
    ク指令信号を形成し,該形成したトルク指令信号を前記
    トルク制御手段に入力する第4の加算手段と, を具備することを特徴とする電動機の制御装置。
  7. 【請求項7】 トルク伝達機構を介して負荷機械を駆動
    する電動機と,入力されるトルク指令信号に基づいて前
    記電動機のトルクを制御するトルク制御手段とを備える
    電動機の制御装置において, 前記電動機の速度および位置を検出して実速度信号と実
    位置信号を出力する位置速度検出手段と, 位置指令信号を微分して第1の微分信号を出力する第1
    の微分手段と, 前記位置指令信号と前記位置速度検出手段からの実位置
    信号との偏差が減少するように制御信号を出力する位置
    制御手段と, 前記第1の微分手段からの第1の微分信号と前記位置制
    御手段からの制御信号を合算して速度指令信号を出力す
    る第1の加算手段と, 前記第1の微分手段からの第1の微分信号を微分して第
    2の微分信号を出力する第2の微分手段と, 前記トルク制御手段における入力トルク指令信号から電
    動機のトルクまでの伝達関数を模擬して模擬トルク信号
    を発生するトルク応答模擬手段と, 前記トルク応答模擬手段からの模擬トルク信号を入力信
    号とし,前記電動機,負荷機械およびトルク伝達機構を
    含む機械系における前記電動機のトルクから前記電動機
    の速度までの伝達関数を模擬することにより模擬速度信
    号を出力する機械系模擬手段と, 前記第1の加算手段からの速度指令信号と前記機械系模
    擬手段からの模擬速度信号との偏差が減少するように制
    御信号を出力する第1の速度制御手段と, 前記第1の速度制御手段からの制御信号と前記第2の微
    分手段からの第2の微分信号を合算し,この合算結果を
    第1のトルク信号として前記トルク応答模擬手段に入力
    する第2の加算手段と, 前記機械系模擬手段からの模擬速度信号と前記速度検出
    手段からの実速度信号との偏差が減少するように第2の
    トルク信号を出力する第2の速度制御手段と, 前記第2の加算手段からの第1のトルク信号と前記第2
    の速度制御手段からの第2のトルク信号を合算してトル
    ク指令信号を形成し,該形成したトルク指令信号を前記
    トルク制御手段に入力する第3の加算手段と, を具備することを特徴とする電動機の制御装置。
  8. 【請求項8】 トルク伝達機構を介して負荷機械を駆動
    する電動機と,入力されるトルク指令信号に基づいて前
    記電動機のトルクを制御するトルク制御手段とを備える
    電動機の制御装置において, 前記電動機の速度および位置を検出して実速度信号と実
    位置信号を出力する位置速度検出手段と, 位置指令信号を微分して第1の微分信号を出力する第1
    の微分手段と, 前記トルク制御手段における入力トルク指令信号から電
    動機のトルクまでの伝達関数を模擬して模擬トルク信号
    を発生するトルク応答模擬手段と, 前記トルク応答模擬手段からの模擬トルク信号を入力信
    号とし,前記電動機,負荷機械およびトルク伝達機構を
    含む機械系における前記電動機のトルクから前記電動機
    の速度までの伝達関数を模擬することにより模擬速度信
    号および模擬位置信号を出力する機械系模擬手段と, 前記位置指令信号と前記機械系模擬手段からの模擬位置
    信号との偏差が減少するように制御信号を出力する第1
    の位置制御手段と, 前記第1の微分手段からの第1の微分信号と前記第1の
    位置制御手段からの制御信号を合算して第1の速度指令
    信号を出力する第1の加算手段と, 前記第1の微分手段からの第1の微分信号を微分して第
    2の微分信号を出力する第2の微分手段と, 前記第1の加算手段からの第1の速度指令信号と前記機
    械系模擬手段からの模擬速度信号との偏差が減少するよ
    うに制御信号を出力する第1の速度制御手段と, 前記第1の速度制御手段からの制御信号と前記第2の微
    分手段からの第2の微分信号を合算し,この合算結果を
    第1のトルク信号として前記トルク応答模擬手段に入力
    する第2の加算手段と, 前記機械系模擬手段からの模擬位置信号と前記位置速度
    検出手段からの実位置信号との偏差が減少するように制
    御信号を出力する第2の位置制御手段と, 前記第2の位置制御手段からの制御信号と前記機械系模
    擬手段からの模擬速度信号を合算して第2の速度指令信
    号を出力する第3の加算手段と, 前記第3の加算手段からの第2の速度指令信号と前記位
    置速度検出手段からの実速度信号との偏差が減少するよ
    うに第2のトルク信号を出力する第2の速度制御手段
    と, 前記第2の加算手段からの第1のトルク信号と前記第2
    の速度制御手段からの第2のトルク信号を合算してトル
    ク指令信号を形成し,該形成したトルク指令信号を前記
    トルク制御手段に入力する第4の加算手段と, を具備することを特徴とする電動機の制御装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の微分手段からの第2の微分信
    号を所定の振幅値以下に制限し,該制限した信号を前記
    第2の加算手段に入力する信号制限手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項4〜8のいずれか一つに記載の
    電動機の制御装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の微分手段からの第1の微分
    信号を所定の振幅値以下に制限し,該制限した信号を前
    記第1の加算手段に入力する信号制限手段をさらに備え
    ることを特徴とする請求項4〜8のいずれか一つに記載
    の電動機の制御装置。
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