JP2002297245A - 制御装置、温度調節器および熱処理装置 - Google Patents

制御装置、温度調節器および熱処理装置

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JP2002297245A JP2001099003A JP2001099003A JP2002297245A JP 2002297245 A JP2002297245 A JP 2002297245A JP 2001099003 A JP2001099003 A JP 2001099003A JP 2001099003 A JP2001099003 A JP 2001099003A JP 2002297245 A JP2002297245 A JP 2002297245A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外乱応答に対するオーバーシュート量を調整で
きるようにすることを目的とする。 【解決手段】 外乱の印加によって低下した検出温度の
最下点温度T1を初期温度として目標温度に徐々に近づ
くように、温度制御手段に対する目標温度を変更し、こ
の変更の度合いを調整パラメータで設定できるようにし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御対象の温度、
圧力、流量、速度などを制御する制御装置、制御対象の
温度を制御する温度調節器および温度調節器を用いた熱
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の熱処理装置として、例えば、熱酸
化装置がある。この熱酸化装置では、熱処理炉としての
反応管の温度を、複数の温度センサで検出し、温度調節
器は、検出された温度が、予め設定された目標温度にな
るように、反応管の周囲に分割して配置された複数のヒ
ータの通電制御を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような熱酸化装置
やCVD装置などの熱処理装置では、真空中などの放熱
しにくい環境で加熱を行うものであるために、外乱応答
時に温度が一旦オーバーシュートして熱くなってしまう
と、冷めにくいために、なかなか目標温度まで温度が低
下せず、その結果、温度の整定までの時間がかかり、熱
処理のタクトタイムが長くなるといった難点がある。
【0004】また、例えば、射出成形機や押し出し成形
機のシリンダ部の温度制御においては、放熱を抑えて、
いわゆる省エネを図るために、前記シリンダ部等の周囲
を断熱材で囲んで断熱する場合があるが、かかる場合に
も、外乱応答時に一旦オーバーシュートして熱くなって
しまうと、冷めにくいために、なかなか目標温度まで温
度が低下しないことになる。
【0005】また、例えば、複数のヒータが内蔵された
熱処理盤に被処理物を載置して熱処理する場合に、前記
被処理物の熱伝導性が均一でないようなときには、被処
理物を熱処理盤に載置したときのオーバーシュート量
を、前記複数のヒータで異ならせることにより、被処理
物を均一に熱処理できるようにすることが望まれる。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みて為されたもの
であって、外乱応答に対するオーバーシュート量を調整
できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的
を達成するために、次のように構成している。
【0008】すなわち、本発明の制御装置は、検出手段
からの検出値と目標値との偏差に基づいて、操作信号を
出力する制御手段と、外乱の印加に応答して、前記検出
手段の検出値を初期値として前記目標値へ徐々に近づく
ように前記制御手段への目標値を変更する目標値変更手
段と を備えている。
【0009】本発明によると、外乱の印加に応答して、
外乱によって変化した検出値を、初期値として目標値に
徐々に近づくように、制御手段に対する目標値を変更す
るので、この初期値から目標値への変更の度合いによっ
て、外乱応答時のオーバーシュート量を調整できること
になり、用途や特性に応じて、オーバーシュートを抑制
したり、あるいは、オーバーシュートを強めて応答を高
めたりするといったことが可能となる。
【0010】また、本発明の温度調節器は、温度検出手
段からの検出温度と目標温度との偏差に基づいて、操作
信号を出力する温度制御手段と、外乱の印加に応答し
て、前記温度検出手段の検出温度を初期温度として前記
目標温度へ徐々に近づくように前記温度制御手段への目
標温度を変更する目標温度変更手段とを備えている。
【0011】本発明によると、外乱の印加に応答して、
例えば、外部の印加に応じてトリガ信号が入力される
と、外乱によって変化した検出温度を、初期温度として
目標温度に徐々に近づくように、温度制御手段に対する
目標温度を変更するので、この初期温度から目標温度へ
の変更の度合いによって、外乱応答時のオーバーシュー
ト量を調整できることになり、用途や特性に応じて、オ
ーバーシュートを抑制したり、あるいは、オーバーシュ
ートを強めて応答を高めたりするといったことが可能と
なる。
【0012】また、本発明の温度調節器は、温度検出手
段からの検出温度と目標温度との偏差に基づいて、操作
信号を出力する温度制御手段と、外乱を検知する外乱検
知手段と、外乱検知手段の検知出力に応答して、前記温
度検出手段の検出温度を初期温度として前記目標温度へ
徐々に近づくように前記温度制御手段への目標温度を変
更する目標温度変更手段とを備えている。
【0013】本発明によると、外乱が検知されると、外
乱によって変化した検出温度を、初期温度として目標温
度に徐々に近づくように、温度制御手段に対する目標温
度を変更するので、この初期温度から目標温度への変更
の度合いによって、外乱応答時のオーバーシュート量を
調整できることになり、用途や特性に応じて、オーバー
シュートを抑制したり、あるいは、オーバーシュートを
強めて応答を高めたりするといったことが可能となる。
【0014】本発明の一実施態様においては、前記外乱
検知手段は、整定後に、前記温度検出手段の検出温度が
最も低下または上昇したときに検知出力を与えるもので
ある。
【0015】本発明によると、外乱によって、検出温度
が最も低下したとき、または、最も上昇したときに、検
知出力を与えるので、外乱によって最も低下した温度ま
たは最も上昇した温度が初期温度として目標温度変更手
段に取り込まれて該初期温度から徐々に目標温度に近づ
くにように目標温度が変更されることになる。
【0016】本発明の他の実施態様においては、前記目
標温度変更手段は、目標値フィルタを備えている。
【0017】本発明によると、目標値応答に対する2自
由度PID制御の目標値フィルタなどと同様に、初期温
度から目標温度へ徐々に目標温度を変化させることがで
きる。
【0018】本発明のさらに他の実施態様においては、
前記目標値フィルタの調整パラメータが、可変設定され
るものである。
【0019】本発明によると、目標値フィルタの調整パ
ラメータの設定によって、比較的簡単にオーバーシュー
ト量を調整できることになる。
【0020】本発明の熱処理装置は、本発明に係る温度
調節器と、熱処理手段と、前記熱処理手段を加熱または
冷却する手段と、前記熱処理手段の温度を検出する温度
検出手段とを備えている。
【0021】本発明によると、本発明の温度調節器によ
って熱処理炉や熱処理盤といった熱処理手段の温度制御
を行うので、用途や特性に応じて、オーバーシュートを
抑制したり、あるいは、オーバーシュートを強めて応答
を高めたりするといった温度制御が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面によって本発明の実施
の形態について詳細に説明する。
【0023】図1は、本発明の一つの実施の形態に係る
温度調節器のブロック図である。
【0024】この実施の形態の温度調節器1は、熱処理
盤や熱処理炉などの制御対象2の温度を検出する図示し
ない温度センサからの検出温度(現在温度)と目標温度
との偏差に基づいて、操作信号を、電磁開閉器およびヒ
ータを含む図示しない操作手段に出力して制御対象2の
温度が目標温度になるようにPID制御を行う温度制御
手段としてのPIDコントローラ3を備えている。
【0025】この温度調節器1は、例えば、熱処理装置
としての枚葉式のCVDの熱処理盤の温度制御に適用で
きるものである。この熱処理盤には、ウェハが順番に載
置されて熱処理されるものであり、ウェハが熱処理盤に
載置されると、ウェハに熱が奪われる結果、熱処理盤の
温度が目標温度以下に低下することになる。このような
ウェハの載置による温度低下は、外乱とされるものであ
る。
【0026】この実施の形態の温度調節器1は、かかる
外乱応答時のオーバーシュート量を調整できるように、
外乱を検知する外乱検知部4と、この外乱検知部4の検
知出力に応答して、温度センサからの検出温度を初期温
度として設定温度である目標温度へ徐々に近づくように
PIDコントローラ3への目標温度を変更する目標温度
変更部5を備えている。
【0027】外乱検知部4は、制御対象2の検出温度が
設定温度、すなわち、目標温度に整定している状態で外
乱が印加されたときの検出温度の変動に基づいて、外乱
を検知するものである。この実施の形態では、整定した
後、温度センサからの検出温度が、設定温度を中心とし
た一定の温度範囲を外れたときに外乱であるとして、最
も温度が低下した最下点温度になったときに検知出力を
与えるものである。
【0028】目標温度変更部5は、設定温度を目標温度
としてそのまま出力しており、外乱検知部4で外乱が検
知されると、温度センサからの上記最下点温度が一旦与
えられた後、再び設定温度が与えらる。これによって、
目標温度変更部5は、最下点温度を初期温度として目標
温度である設定温度に徐々に近づくように目標温度を変
更して出力するものであり、目標値フィルタと同様な動
作を行うものである。
【0029】図2は、外乱の印加による検出温度(現在
温度)の変化および目標温度変更部5による目標温度の
変更の状態を示す図である。
【0030】設定温度に整定している状態において、例
えば、ウェハが制御対象2である熱処理盤に載置され
る、すなわち、外乱が印加されると、検出温度(現在温
度)は、実線Aで示されるように急激に低下し、最下点
温度T1に達したときに、外乱検知部4が検知出力を与
え、これに応答して、目標温度変更部5は、最下点温度
T1を初期温度とし、該初期温度から目標温度である設
定温度まで徐々に近づけるように、PIDコントローラ
3に対する目標温度を、破線Bで示されるように変更す
るものである。
【0031】この目標温度変更部5による外乱応答時の
目標温度の変更の度合いを調整することにより、オーバ
ーシュート量を調整することができる。
【0032】図3は、この実施の形態の目標温度変更部
5の構成の一例を伝達関数を用いて示したものである。
【0033】この図3の目標温度変更部5は、2自由度
PIDの目標値フィルタを使用しており、同図におい
て、TIはPIDコントローラ3の積分時間、TDはPI
Dコントローラ3の微分時間、ηはPIDコントローラ
3の不完全微分係数を表す。目標温度変更部5の調整パ
ラメータはα、β、γの3つである。
【0034】図4は、上記構成の目標温度変更部5にお
いて、調整パラメータβとγを固定値として、調整パラ
メータαだけを変化させた場合の目標温度の変更の状態
を示す図である。
【0035】この図に示されるように、調整パラメータ
αの値を0から1.0までの間で、大きくするほど、オ
ーバーシュート量を小さくできる。逆に、調整パラメー
タαを、−1までの負の値に設定すると、オーバーシュ
ート量を大きくできる。
【0036】すなわち、調整パラメータαの値を設定す
るだけで外乱に対するオーバーシュート量を自由に調整
できることになる。
【0037】しかも、検出温度の最下点温度T1を基準
(初期温度)にして目標温度を変更するので、感覚的に
わかりやすく、調整パラメータαの設定が容易であり、
用途や制御対象の特性等に応じて、調整パラメータαを
予め設定してオーバーシュート量を所望の量に調整でき
ることになる。
【0038】なお、初期温度は、最下点温度T1に限ら
ず、例えば、最下点の直前の温度などを用いてもよい。
【0039】次に、以上の構成を有する温度調節器1
を、各種の温度制御に適用した例について説明する。
【0040】図5は、被処理物である商品6を、内蔵の
ヒータによって加熱される熱処理盤7で熱処理する場合
の温度制御に適用した例であり、同図(a)は商品6お
よび熱処理盤7を示し、同図(b)は商品6を熱処理盤
7に搭載したときの商品6の温度変化および熱処理盤7
のヒータに対応する温度変化を示す図である。
【0041】熱処理盤7が設定温度で整定しているとき
に、商品6を熱処理盤7に搭載し、商品6を熱処理盤7
の設定温度に到達させる用途の場合、商品6の温度がオ
ーバーシュートせず、かつできるだけ立ち上がり時間を
短くしなければならない。
【0042】従来では、調整段階で商品6の搭載実験を
数回行い、試行錯誤的にPIDの3つのゲインを調整し
なければならなかった。このような従来例では、オーバ
ーシュートとPIDゲインとの関係は感覚的にはわかり
にくいので、調整が困難である。また一般的に積分時間
を大きめに設定することにより、オーバーシュートを小
さくできるけれども、積分時間を大きめに設定すると、
応答時間が遅くなるので商品6の温度の立ち上がり時間
が遅くなることや、整定温度に戻るまでに時間がかかる
などの問題点があった。
【0043】これに対して、本発明の温度調節器1によ
れば、調整パラメータαを一つ調整するだけで効果があ
り、かつ、目標温度を変更するので感覚的にわかりやす
いので調整が容易である。しかも、従来のようにPID
ゲインは変更不要なので、応答が遅くなるなどの問題点
がない。
【0044】図6は、多入出力干渉系の温度制御に適用
した例を示しており、二つの第1,第2のヒータ8,9
によって加熱される熱処理盤10で商品11を熱処理す
る場合の温度制御であり、同図(a)は熱処理盤10お
よび商品11を示し、同図(b)は従来例による商品温
度の変化および各ヒータに対応する検出温度の変化を示
し、同図(c)は本発明の温度調節器1による商品温度
の変化および各ヒータに対応する検出温度の変化を示し
ている。
【0045】熱処理盤10の各ヒータ8,9に対応する
処理点の温度が設定温度で整定しているときに、商品1
1を熱処理盤10に搭載し、商品11を、熱処理盤10
の設定温度まで到達させる用途の場合、商品全体の温度
を均一に昇温させなければならない。
【0046】ところが、例えば、ヒータ8,9または熱
処理盤10に搭載する商品の熱伝導特性にばらつきがあ
るような場合は、同図(b)に示されるように、商品全
体の温度を均一に昇温させることができない。
【0047】これに対して、本発明の温度調節器1によ
れば、各ヒータ8,9のオーバーシュート量を上述のよ
うに調整して異ならせることにより、同図(c)に示さ
れるように、商品全体の温度を均一に昇温させることが
できるものである。
【0048】次に、多入出力干渉系に対して本発明と、
本件出願人が先に出願して既に公開されている傾斜温度
制御とを組み合わせて使用した場合に適用して説明す
る。
【0049】ここで、傾斜温度制御の概要について説明
する。傾斜温度制御は、本件出願人が、優先権主張を伴
う平成11年7月29日提出の特願平11−21506
1号(特開2000−187514)において、提案し
て既に公開されて公知となったものである。
【0050】この傾斜温度制御では、例えば、複数の温
度センサの検出温度の平均温度(代表温度)および複数
の検出温度の温度差である傾斜温度を制御量として制御
するものであり、複数の検出温度から平均温度およぴ傾
斜温度を算出する平均温度・傾斜温度算出手段(モード
変換器)と、各PID制御手段からの操作信号(操作
量)を、所定の配分比で各ヒータに配分する配分手段
(前置補償器)とを備えている。
【0051】かかる傾斜温度制御によると、複数の温度
検出手段から得られる検出温度を、傾斜温度と平均温度
といった干渉のない独立の情報に変換して制御を行うと
ともに、配分手段によって各温度制御手段による制御
が、他の温度制御手段による制御に与える影響をなくす
又は小さくするように配分するので、干渉のある制御対
象の制御において、その干渉を低減することが可能とな
り、例えば、ウェハを熱処理する熱処理盤の温度を所望
の温度、例えば、均一な温度に制御することが可能とな
る。
【0052】図7は、かかる傾斜温度制御と本発明とを
組み合わせたブロック図であり、図1に対応する部分に
は、同一の参照符号を付す。
【0053】同図において、16は制御対象2の温度を
検出する二つの温度センサの検出温度に基づいて、平均
温度および傾斜温度(温度差)を算出するモード変換器
であり、17は、各PIDコントローラ31,32からの
操作信号(操作量)を、所定の配分比で各ヒータに配分
する前置補償器である。かかる温度制御では、平均温度
が目標平均温度に、傾斜温度が目標傾斜温度になるよう
に温度制御がなされる。なお、外乱検知部41,42およ
び目標値変更部51,52は、上述の図1の外乱検知部4
および目標温度変更部5と同様である。
【0054】図8は、図7の温度制御が適用される二つ
のヒータ14,15を備える熱処理盤12および該熱処
理盤12で熱処理される商品13を示しており、各ヒー
タ14,15が、図7の各PIDコントローラ31,32
によってそれぞれ制御される。この際に、各ヒータ1
4,15に個別的に対応して設けられている図示しない
二つの温度センサからの各検出温度の平均温度および各
検出温度の温度差である傾斜温度が、それぞれ目標平均
温度および目標傾斜温度になるように制御されるもので
ある。
【0055】本発明と傾斜温度制御における平均のPI
D制御とを組み合わせると、オーバーシュート量を調整
する一つのの調整パラメータα、または一組のパラメー
タα、β、γを調整するだけで、全チャンネルのオーバ
ーシュート量を同時に調整できるので、各チャンネル個
別に調整する手間が省けることになる。
【0056】外乱印可時の傾斜温度のオーバーシュート
を小さくするためには、傾斜のP、Iを弱めに設定しな
ければならない。このため、チャンネル間の差を均一に
する速度が遅くなる。これに対して、本発明と傾斜温度
制御の傾斜のPID制御とを組み合わせると、応答速度
を重視したPIDゲインに設定してもオーバーシュート
量を小さくできるので、応答速度が速く、かつオーバー
シュートのない高精度なチャンネル間均一が実現できる
ことになる。
【0057】図9(a)は、傾斜温度制御における目標
平均温度に対する各ヒータ14,15の外乱印加時の温
度変化を示し、図9(b)は、目標傾斜温度(この例で
は0)に対する各ヒータ14,15の温度差である傾斜
温度の変化を示しており、図10(a),(b)は、本
発明と傾斜温度制御とを組み合わせた場合の図9
(a),(b)にそれぞれ対応する波形を示している。
【0058】図9(b)および図10(b)を比較する
ことにより、本発明によってオーバーシュート量を調整
することにより、傾斜温度が0に速やかに整定して高精
度なチャンネル間の均一化が可能となる。
【0059】(その他の実施の形態)上述の実施の形態
では、温度調節器1に外乱検知部4を設けて外乱を検知
したけれども、本発明の他の実施の形態として、外部か
ら外乱の印加、例えば、ウェハの熱処理盤への載置に対
応してトリガ信号を温度調節器に入力するようにし、こ
のトリガ信号に応答して目標温度を変更してもよい。
【0060】上述の実施の形態では、温度を制御する温
度調節器に適用して説明したけれども、本発明は、温度
調節器に限らず、他の制御装置に適用してもよいのは勿
論である。
【0061】上述の実施の形態では、調整パラメータと
してαのみを調整したけれども、その他の調整パラメー
タβ,γを調整してもよいのは勿論である。
【0062】上述の実施の形態では、制御対象を加熱す
る場合に適用して説明したけれども、本発明は、制御対
象を冷却する場合にも適用できるのは勿論である。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、外乱の印
加に応答して、外乱によって変化した検出値を、初期値
として、該初期値から目標値に徐々に近づくように、制
御手段に対する目標値を変更するので、この初期値から
目標値への変更の度合いによって、外乱応答時のオーバ
ーシュート量を調整できることになり、用途や特性に応
じて、オーバーシュートを抑制したり、あるいは、オー
バーシュートを強めて応答を高めたりするといったこと
が可能となる。これによって、より高精度な温度制御な
どが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係る温度調節器の
ブロック図である。
【図2】外乱の印加による検出温度(現在温度)の変化
および目標温度変更部5による目標温度の変更の状態を
示す図である。
【図3】目標温度変更部の構成図である。
【図4】調整パラメータによる目標温度の変更の状態を
示す図である。
【図5】本発明の温度制御を適用した第1の例を示す図
である。
【図6】本発明の温度制御を適用した第2の例を示す図
である。
【図7】本発明の温度制御と傾斜温度制御とを組み合わ
せた構成を示すブロック図である。
【図8】図7の制御対象である熱処理盤および商品を示
す図である。
【図9】傾斜温度制御における目標平均温度に対する各
ヒータの温度変化および目標傾斜温度に対する各ヒータ
の温度差である傾斜温度の変化を示す図である。
【図10】図7の実施の形態の図9に対応する図であ
る。
【符号の説明】
1 温度調節器 2 制御対象 3 PIDコントローラ 4 外乱検知部 5 目標温度変更部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F045 AA20 AB32 GB05 GB15 5H323 BB05 BB06 CA06 EE06 FF01 KK05 LL01 LL02 MM06 NN14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出手段からの検出値と目標値との偏差
    に基づいて、操作信号を出力する制御手段と、 外乱の印加に応答して、前記検出手段の検出値を初期値
    として前記目標値へ徐々に近づくように前記制御手段へ
    の目標値を変更する目標値変更手段と、 を備えることを特徴とする制御装置。
  2. 【請求項2】 温度検出手段からの検出温度と目標温度
    との偏差に基づいて、操作信号を出力する温度制御手段
    と、 外乱の印加に応答して、前記温度検出手段の検出温度を
    初期温度として前記目標温度へ徐々に近づくように前記
    温度制御手段への目標温度を変更する目標温度変更手段
    と、 を備えることを特徴とする温度調節器。
  3. 【請求項3】 温度検出手段からの検出温度と目標温度
    との偏差に基づいて、操作信号を出力する温度制御手段
    と、 外乱を検知する外乱検知手段と、 外乱検知手段の検知出力に応答して、前記温度検出手段
    の検出温度を初期温度として前記目標温度へ徐々に近づ
    くように前記温度制御手段への目標温度を変更する目標
    温度変更手段と、 を備えることを特徴とする温度調節器。
  4. 【請求項4】 前記外乱検知手段は、整定後に、前記温
    度検出手段の検出温度が最も低下または上昇したときに
    検知出力を与える請求項3記載の温度調節器。
  5. 【請求項5】 前記目標温度変更手段は、目標値フィル
    タを備える請求項2ないし4のいずれかに記載の温度調
    節器。
  6. 【請求項6】 前記目標値フィルタの調整パラメータ
    が、可変設定される請求項5記載の温度調節器。
  7. 【請求項7】 請求項2ないし6のいずれかに記載の温
    度調節器と、熱処理手段と、前記熱処理手段を加熱また
    は冷却する手段と、前記熱処理手段の温度を検出する温
    度検出手段とを備えることを特徴とする熱処理装置。
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