JP2001318702A - 制御システム - Google Patents

制御システム

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JP2001318702A
JP2001318702A JP2000135167A JP2000135167A JP2001318702A JP 2001318702 A JP2001318702 A JP 2001318702A JP 2000135167 A JP2000135167 A JP 2000135167A JP 2000135167 A JP2000135167 A JP 2000135167A JP 2001318702 A JP2001318702 A JP 2001318702A
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temperature
control
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JP2000135167A
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English (en)
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Hirobumi Hirayama
博文 平山
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Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
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Publication date
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  • Control Of Resistance Heating (AREA)
  • Other Air-Conditioning Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のPID制御では、例えば恒温室1の温
度を複数のヒータ5,・・・,5でPID制御しようと
した場合に、複数のヒータ5,・・・,5の加熱能力の
差などに起因して温度勾配が発生し、その温度勾配に起
因するオーバシュートやアンダーシュートを効果的に抑
制することができないなどの課題があった。 【解決手段】 1つのPID演算回路12の出力に所定
のレシオ係数を乗算(13)し、これに基づいて複数の
ヒータ5,・・・,5を制御するようにしたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は例えば半導体プロ
セスなどにおいてウェハの温度を制御するときなどにお
いて利用されるPID制御(Proportiona
l,Integral and Derivative
control)やIMC(Internal Mo
del Control)制御などの制御システムに係
り、例えば、複数のヒータを用いて当該ウェハの温度を
その全体に渡って均一に制御する際などにおいて好適に
利用することができる制御システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の基本的なPID制御システ
ムの構成を示すシステム構成図である。図において、3
1は図示外の恒温室内に設置されたウェハ、32はウェ
ハ31の近傍の温度を検出するサーモカップル、33は
このサーモカップル32の検出温度と共に目標定常温度
が入力され、検出温度が目標定常温度に収束するように
操作量を出力するPID演算手段、34はこの操作量に
基づいて制御を行う制御手段、35はウェハ31の近傍
に設置されるヒータ、36は電源、37はヒータ35お
よび電源36を制御手段34に接続する制御ループであ
る。
【0003】次に動作について説明する。PID演算手
段33は、目標定常温度が設定されると、サーモカップ
ル32の検出温度のこの目標定常温度に対する温度差に
基づいてPID制御に基づく操作量を出力し、制御手段
34はこの操作量に基づいてヒータ35への通電時間を
制御する。
【0004】従って、このような従来の基本的なPID
制御システムでは、サーモカップル32の配設位置およ
びその近傍の温度が目標定常温度に安定するように制御
することができる。
【0005】しかしながら、制御対象となる上記ウェハ
31の面積が大きくなったりすると、当該ウェハ31の
温度をその全体に渡って均一に制御することができない
などの問題があった。
【0006】そこで、特開平7−96168号公報に
は、温度制御に係る空間をゾーン毎に分割して捉え、そ
のゾーン毎に別々にPID制御を行う技術が開示されて
いる。また、当該公報では、このように1つの制御対象
に対して別々にPID制御を行った場合には、同一の目
標定常温度を用いて制御を行ったとしても実際にはそれ
ぞれのゾーンの環境やゾーン相互の位置関係の違いに起
因して目標定常温度に到達するタイミングがゾーン毎に
異なってしまうので、それぞれのゾーンにおけるPID
制御の開始タイミングおよび終了タイミングを制御する
技術も開示されている。
【0007】図7はこの特開平7−96168号公報に
開示された従来の他のPID制御システムの構成を示す
システム構成図である。図において、38は所定のプロ
グラムに基づいて設定温度を出力するプロセスコントロ
ーラ、39はこの設定温度を最終温度とするランプ波形
を出力するランプ信号発生回路、40はこのランプ波形
が目標定常温度として入力されて操作量を演算して出力
するPIDコントローラ、41はこのPIDコントロー
ラ40により温度制御される炉、42は複数の炉内温度
センサ、43は比較基準温度が設定されるメモリ、44
は各炉内温度センサ42の検出温度が比較基準温度に一
致したタイミングを計測し、その時間差を出力する時間
差計測回路、45はこの時間差に基づいてランプ信号発
生回路39のランプ信号の発生タイミングを制御するデ
ータを記憶する時間差テーブルメモリである。
【0008】次に動作について説明する。メモリ43に
比較基準温度が設定された状態でプロセスコントローラ
38から設定温度が出力されると、ランプ信号発生回路
39はこの設定温度を最終温度とするランプ波形を出力
し、PIDコントローラ40はこのランプ波形が目標定
常温度として入力されて操作量を演算して出力する。そ
の結果、炉41の温度は設定温度に向かって変化する。
この温度変化の途中において、各炉内温度センサ42の
検出温度が上記比較基準温度に一致すると、時間差計測
回路44はそれぞれの一致タイミングを計測し、その時
間差を時間差テーブルメモリ45へ出力する。時間差テ
ーブルメモリ45はこの時間を相殺するテーブルデータ
を選択し、これをランプ信号発生回路39へ出力する。
【0009】次にプロセスコントローラ38から設定温
度が出力されると、ランプ信号発生回路39は時間差テ
ーブルメモリ45により設定された時間だけランプ波形
の出力開始タイミングを調整する。そして、そのランプ
波形に基づいて炉41の温度が設定温度まで制御され
る。従って、1つの炉41に対して複数のPID制御を
行ってその温度を制御することができ、しかも、確かに
目標定常温度に到達するタイミングを揃えることが理論
的には可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の他のPID制御
システムは以上のように構成されているので、確かに目
標定常温度に到達するタイミングを揃えることが理論上
では可能ではあるが、単に各PID制御の開始タイミン
グ(終了タイミング)を変更しているだけなので、同図
に示すように別途目標定常温度自体を最終的な目標定常
温度となるまで連続的に変化させるランプ発生回路を追
加しなければ、当該タイミングを揃えることは難しく、
しかも、例え各PID制御における係数がオーバシュー
トやアンダーシュートが発生しないように設定されてい
たとしても、当該目標定常温度の温度に到達した後にお
けるオーバシュートやアンダーシュートが発生してしま
うなどの課題があった。そして、そのようなオーバシュ
ートやアンダーシュートが発生した場合、目的とする定
常温度において検出温度を安定させることができなくな
ってしまう場合がある。
【0011】つまり、上記従来の他のPID制御システ
ムでは、全てのPID制御に対して同じ目標定常温度を
設定した時の昇温期間における任意の比較基準温度に到
達するタイミングの時間差をデータとして保持し、その
時間差を相殺するように上記タイミングを変更してい
る。そして、これは、各PID制御が同じ昇温カーブに
て目標定常温度まで変化することを前提とするものであ
る(そのために上記ランプ信号発生回路が用いられてい
る)。しかしながら、各PID制御におけるヒータの熱
変換効率のばらつき、各ゾーンの環境毎に違う放熱特性
ばらつきなどがあるため、実際にはこの各PID制御の
昇温カーブはそれぞれに相違するのが一般的であり(つ
まり、各PID制御の時定数は相違するのが一般的であ
り)、最終的な目標定常温度を各PID制御に直接入力
した場合には、上記比較基準温度への到達タイミングを
一致させるように制御したとしても、昇温期間における
温度変化の仕方が各ゾーン毎に異なり、ゾーン間におい
て温度勾配による熱の行き来が発生してしまうので、そ
れだけ各ゾーンが所望の設定温度となるタイミングは異
なることになり、設定温度到達後においてオーバシュー
トやアンダーシュートが発生してしまうことになる。
【0012】なお、以上の説明においてはPID制御シ
ステムを例に上述した課題を説明したが、他にもIMC
制御システムにおいても同様の課題が生じる。
【0013】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、制御対象を複数のゾーンに分
けてゾーン毎に制御をしつつも、ランプ信号発生回路な
どに頼ることなく本来の制御によって目標定常温度への
到達タイミングを揃え、しかも、目標定常温度に到達し
た後におけるオーバシュートやアンダーシュートの発生
を効果的に抑制することができ、例えばCCDセンサな
どの半導体素子を製造するプロセスにおいてウェハの温
度を好適に制御することができる制御システムを得るこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明に係る制御シス
テムは、制御対象の状態を検出した検出値が目標定常値
に収束するように制御を行う制御システムにおいて、上
記目標定常値および検出値が入力され、当該検出値が上
記目標定常値に収束するように変化する第一の操作量を
出力する演算手段と、当該第一の操作量が入力され、予
め設定されている所定のレシオ係数値をこれに乗算して
第二の操作量を出力する複数の乗算手段とを備え、第二
の操作量に基づいて制御対象の制御を行うものである。
【0015】この発明に係る制御システムは、各乗算手
段にレシオ係数値の値を設定するレシオ係数入力手段を
設けたものである。
【0016】この発明に係る制御システムは、前記複数
の乗算手段に対応して設けられた制御対象の検出値に基
づいて、上記制御対象の検出値の上記目標定常値に対す
る誤差を抑制するレシオ係数値を各乗算手段毎に演算し
てそれぞれに設定するレシオ係数設定手段とを設けたも
のである。
【0017】この発明に係る制御システムは、演算手段
を乗算手段と同数設けるとともに、各乗算手段の入力元
をこれら複数の演算手段の間で切り替える第一セレクタ
を設けたものである。
【0018】この発明に係る制御システムは、第一の操
作量および第二の操作量が入力され、これらの内の一方
を選択して出力する第二セレクタを設け、この第二セレ
クタの出力に基づいて制御対象の制御を行うものであ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1によるP
ID制御システムを示すシステム構成図である。図にお
いて、1は恒温室、2はこの恒温室1内に設置されたC
CDセンサ用のウェハ、3は恒温室1の中心部に配設さ
れ、温度を検出するサーモカップル(検出手段)、4は
このサーモカップル3の検出温度を用いて所定の制御を
行うPID制御ユニット、5はそれぞれウェハ2の近傍
に配設されたヒータ(制御手段)、6はそれぞれ各ヒー
タ5毎に設けられた電源(制御手段)、7はそれぞれヒ
ータ5と電源6とをPID制御ユニット4に直列に接続
する制御ループ(制御手段)、8はそれぞれ恒温室1に
開設された通風口、9は通風口8の内側に設置されたフ
ァンである。
【0020】PID制御ユニット4において、10は目
標定常温度が設定される目標定常温度メモリ、11は上
記サーモカップル3の検出温度からこの目標定常温度を
減算して偏差温度を出力する減算器(演算手段)、12
はこの偏差温度が0に収束するようにPID制御演算に
基づく第一の操作量を出力するPID演算回路(演算手
段)、13はそれぞれこの第一の操作量に予め設定され
た所定のレシオ係数値を乗算して第二の操作量を出力す
る乗算手段、14はそれぞれこの第二の操作量が入力さ
れ、その第二の操作量に応じて各制御ループ7の通電制
御を行う制御回路(制御手段)、15はテンキーを備
え、このテンキーから入力された数値を上記複数の乗算
手段13,・・・,13に対してレシオ係数値として設
定する数値入力回路(レシオ係数入力手段)である。
【0021】次に動作について説明する。図2はこの発
明の実施の形態1に係るレシオ係数の設定までの処理手
順を示すフローチャートである。図において、ステップ
ST1は全ての乗算手段13,・・・,13にレシオ係
数「1」を初期値として設定する初期設定ステップ、ス
テップST2は目標定常温度メモリ10に所望の目標定
常温度(例えば100度)を設定する目標定常温度設定
ステップ、ステップST3はこれらの設定の下で温度制
御を開始する制御開始ステップ、ステップST4はサー
モカップル3の検出温度を測定するサンプリングステッ
プ、ステップST5はこの検出温度と目標定常温度との
差に基づいてサーモカップル3の検出温度が目標定常温
度に安定したか否かを判断する安定度判断ステップ、ス
テップST6は検出温度が目標定常温度に安定した状態
で各ヒータ5の近傍(例えば図1で「*」として示す位
置の温度)を測定するゾーン温度測定ステップ、ステッ
プST7はこの各ゾーンの温度の上記目標定常温度に対
する偏差に応じたレシオ係数を演算するレシオ係数演算
ステップ、ステップST8は各レシオ係数を各乗算手段
13に設定するレシオ係数設定ステップ、ステップST
9はこの新たなレシオ係数の組み合わせの設定の下で温
度制御を行いその時の各ヒータ5の近傍温度の偏差が許
容偏差以下であるか否かを判断する設定確認判断ステッ
プである。
【0022】このようなレシオ係数の設定処理におい
て、例えば目標定常温度を100度、あるゾーンの計測
温度が120度、このときの第一の操作量がそのフルス
ケールの31%であるとした場合、レシオ係数は下記式
1および式2に基づいて「0.8」と求めることができ
る。
【0023】 {120(度)−100(度)}/{100(度)×100(%) /25(%)} = 20/400 = 5(%) ・・・式1 RATIO = {25(%)−5(%)}/25(%) = 0.8 ・・・式2
【0024】以上の処理により演算されたレシオ係数を
数値入力回路15から各乗算手段13に設定した後、実
際に恒温室1に所定のウェハ2を設置し、その状態でP
ID制御ユニット4の上位において温度制御プログラム
を動作させ、そのプログラムによる温度設定を目標定常
温度として目標定常温度メモリ10に設定し、必要に応
じてその温度を変更して、ウェハ2の温度を管理制御す
る。具体的には、目標定常温度メモリ10に目標定常温
度が設定されると、減算器11はサーモカップル3の現
在の検出温度からこの目標定常温度を減算し、PID演
算回路12はこの偏差温度が0に収束するようにPID
制御演算に基づく第一の操作量を出力し、各乗算手段1
3はそれぞれに設定されたレシオ係数を当該第一の操作
量に乗算して第二の操作量を出力し、各制御回路14は
その第二の操作量に応じて各制御ループ7の通電制御を
行う。この通電制御は、例えば昇温時には第二の操作量
の大きさが大きくなればなるほど単位時間当たりのオン
時間(デューティ)を増加するように制御し、降温時に
は第二の操作量の大きさが大きくなればなるほど単位時
間当たりのオン時間(デューティ)を減少するように制
御すればよい。
【0025】そして、このように単一のPID演算回路
12の出力に基づいて複数のヒータ5,・・・,5の通
電時間を制御しつつも、各ヒータ5の通電時間をレシオ
係数にて異ならせているので、それぞれのヒータ5に放
熱特性ばらつきなどがあったとしてもゾーン間に温度差
を生じない状態で昇温、降温させることができる。
【0026】従って、目標定常温度メモリ10に目標定
常温度を設定するだけで、各ゾーンの温度を例えば同様
の昇温カーブにて目標定常温度まで上昇させることがで
き、しかも、ゾーン毎の温度の差が生じない状態で目標
定常温度に安定させることができるので、目標定常温度
に到達した後におけるオーバシュートやアンダーシュー
トの発生を効果的に抑制することができる。そして、フ
ァン9などによる外乱があったとしても、CCDセンサ
などの半導体素子のウェハ2を製造するプロセスにおい
てウェハ2の温度を好適に制御することができる効果が
ある。
【0027】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2によるPID制御システムを示すシステム構成図で
ある。図において、16は入力に応じて各乗算手段13
に対してレシオ係数値を設定する数値入力回路(レシオ
係数設定手段)、17はそれぞれ各ヒータ5の近傍に配
設されたサーモカップル(検出温度入力手段)、18は
この複数のサーモカップル17,・・・,17の検出温
度などが入力され、各サーモカップル17の検出温度を
用いて各乗算手段13に設定するレシオ係数を演算し、
これを数値入力回路16を用いて各乗算手段13に設定
する測定回路(レシオ係数設定手段)である。これ以外
の構成は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0028】次に動作について説明する。測定回路18
は、図2に示すフローチャートを実行して全ての乗算手
段13,・・・,13に設定するレシオ係数を演算し、
これを数値入力回路16を用いて各乗算手段13に設定
する。これ以外の動作は実施の形態1と同様であり説明
を省略する。
【0029】そして、このようにPID制御ユニット4
内に測定回路18を設け、測定から設定までの処理を自
動化することにより、実施の形態1に比べて設定作業者
は使用環境下において測定処理のみを行えば、その環境
下において最適な設定を行うことができ、非常に利便性
に富んだものとすることができるなどの効果がある。
【0030】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3によるPID制御ユニット4の構成を示すブロック
図である。このPID制御ユニット4は目標定常温度メ
モリ10、減算器11およびPID演算回路12を、制
御回路14と同数(同図では4個ずつ)備えている。図
において、19は各減算器11の減算入力元を複数の目
標定常温度メモリ10,・・・,10の間で任意に切り
替える第一切替回路、20はそれぞれサーモカップルな
どからの検出温度が入力される入力端子、21は各減算
器11の加算入力元を複数の入力端子20,・・・,2
0の間で任意に切り替える第二切替回路、22は各乗算
手段13の入力元を複数のPID演算回路12,・・
・,12の間で任意に切り替える第三切替回路(第一セ
レクタ)、23は各制御回路14の入力元を乗算手段1
3と第三切替回路22との間で任意に切り替える第四切
替回路(第二セレクタ)、24は数値入力回路16を用
いて全ての乗算手段13,・・・,13に演算したレシ
オ係数を設定したり、温度制御プログラムなどに応じて
これら4つの切替回路19,21,22,23の切替設
定を行ったりする制御本体である。これ以外の構成は実
施の形態2と同様であり説明を省略する。
【0031】そして、制御本体24によって第一切替回
路19を切り替えることで、各減算器11に対して別々
の目標定常温度メモリ10,・・・,10の目標定常温
度を入力したり、全ての減算器11,・・・,11に対
して共通の目標定常温度メモリ10の目標定常温度を入
力することができる。第二切替回路21を切り替えるこ
とで、各減算器11に対して別々の検出温度を入力した
り、全ての減算器11,・・・,11に対して共通の検
出温度を入力することができる。従って、各減算器11
において共通の検出温度から共通の目標定常温度を減算
させたり、別々の検出温度から別々の目標定常温度を減
算させたりすることができる。
【0032】また、制御本体24によって第三切替回路
22を切り替えることで、各乗算手段13に対して別々
の第一の操作量を入力したり、全ての乗算手段13,・
・・,13に対して共通の第一の操作量を入力すること
ができる。従って、各乗算手段13において共通の第一
の操作量にレシオ係数を乗算させて第二の操作量を出力
させたり、別々の第一の操作量に対してそれぞれのレシ
オ係数を乗算させて第二の操作量を出力させたりするこ
とができる。
【0033】更に、制御本体24によって第四切替回路
23を切り替えることで、各制御回路14に対して乗算
手段13の出力(第三の操作量)を入力したり、第三切
替回路22の出力(第二の操作量)を入力することがで
きる。従って、各制御回路14において共通の制御をさ
せたり、別々の制御をさせたりすることができる。
【0034】そして、以上の切替制御は任意且つ独立に
可能であるので、実施の形態2と同様に、1つの検出温
度に基づく1つのPID演算回路12の出力に基づいて
全ての制御回路14,・・・,14を動作させたり、各
制御回路14を別々のPID演算回路12の出力に基づ
いて動作させたりすることができ、これらを組み合わせ
て利用することで別途新たな制御回路14などを設ける
ことなく全体を均一な温度で制御したり、一部のみの温
度を独立に制御したりすることができ、非常に利便性に
富んだシステムとすることができる効果がある。特に、
安定状態において全ての制御ループ7を1つの目標定常
温度メモリ10の目標定常値に基づいて制御させること
で、上位で動作する制御プログラムにおいては複数の目
標定常温度メモリ10,・・・,10を意識することな
く制御をさせることが可能となりる。その結果、制御プ
ログラムを簡便で判り易いものとすることができる効果
がある。
【0035】また、各制御手段14の入力元をPID演
算回路12(第三切替回路22)と乗算手段13との間
で切り替えるようにしたので、例えば新たにレシオ係数
値の設定を行うために一々乗算手段13に設定されてい
る値を1に修正することなく測定が可能である。その結
果、一々乗算手段13を意識することなく新たなレシオ
係数の測定が可能であると共に以前の値を残して置くこ
とができ、初期設定時や設定変更時においても非常に利
便性に富んだシステムとすることができる効果がある。
【0036】さらに、複数のPID演算回路12,・・
・,12の出力をそれぞれ複数の乗算手段13,・・
・,13に入力させることもできるので、恒温室1内を
複数のゾーン毎に分け、その複数のゾーンからなる各グ
ループ毎に温度を制御することもできる。
【0037】実施の形態4.図5はこの発明の実施の形
態4によるPID制御システムを示すシステム構成図で
ある。図において、25はそれぞれ各乗算手段13から
出力される第二の操作量にオフセット値を加算して第三
の操作量として出力するオフセット加算手段、26はそ
れぞれ動作モード設定信号などが入力され、この動作モ
ードに応じて上記第三の操作量などをそれぞれの制御回
路14へ出力する運転モード切替手段、27は例えば−
100%〜200%の範囲内のオフセット値が制御機器
のキー操作などにより入力され、これを上記複数のオフ
セット加算手段25,・・・,25に設定するオフセッ
ト値入力手段、28はマニュアルモードおよびオートモ
ードのうちのいずれか一方の選択入力と、レディモード
およびランモードのうちのいずれか一方の選択入力とが
なされ、これらの組み合わせで選択された4種類の運転
モードのうちの1つの運転モードに関する情報を動作モ
ード設定信号として出力する運転モード選択手段、29
はレディモード時に利用する操作量が設定され、これを
運転モード切替手段26,・・・,26へ出力するレデ
ィ時操作量設定手段、30はマニュアルモード時に利用
する操作量が設定され、これを運転モード切替手段2
6,・・・,26へ出力する手動時操作量設定手段であ
る。
【0038】そして、運転モード切替手段26は、動作
モード設定信号として「マニュアルモード×レディモー
ド」が入力された場合には、手動時操作量設定手段30
から入力される操作量をそれぞれの制御回路14へ出力
し、動作モード設定信号として「マニュアルモード×ラ
ンモード」が入力された場合には、手動時操作量設定手
段30から入力される操作量をそれぞれの制御回路14
へ出力し、動作モード設定信号として「オートモード×
レディモード」が入力された場合には、レディ時操作量
設定手段29から入力される操作量をそれぞれの制御回
路14へ出力し、動作モード設定信号として「オートモ
ード×ランモード」が入力された場合には、第三の操作
量をそれぞれの制御回路14へ出力する。これ以外の構
成は実施の形態1と同様であり説明を省略する。
【0039】次に動作について説明する。PID制御シ
ステムが起動された状態で運転モード選択手段28に対
する操作がなされると、マニュアルモードとオートモー
ドと、レディモードとランモードとの組み合わせで選択
される運転モードに関する情報が動作モード設定信号と
して全ての運転モード切替手段26に入力される。各運
転モード切替手段26はこの動作モードの設定に応じて
第三の操作量、手動時操作量設定手段30の操作量、レ
ディ時操作量設定手段29の操作量のうちから1つを選
択し、これをそれぞれの制御回路14へ出力する。
【0040】従って、例えば「マニュアルモード×レデ
ィモード」の設定あるいは「マニュアルモード×ランモ
ード」の設定を行うと共に、手動時操作量設定手段30
に操作量を設定すると、この操作量に基づいて全ての制
御回路14は温度制御を行い、「オートモード×レディ
モード」の設定を行うと共に、レディ時操作量設定手段
29に操作量を設定すると、この操作量に基づいて全て
の制御回路14は温度制御を行い、「オートモード×ラ
ンモード」の設定を行うと、それぞれの第三の操作量に
基づいて各制御回路14は温度制御を行うことができ
る。
【0041】また、「オートモード×ランモード」の設
定を行った状態で、オフセット値入力手段27からオフ
セット値を入力すると、このオフセット値がそれぞれの
オフセット加算手段25に設定され、このオフセット値
が設定されたオフセット加算手段25は、第二の操作量
にオフセット値を加算した第三の操作量を出力する。
【0042】なお、以上の説明においてはPID演算回
路12を備えるPID制御システムを例にとって本願発
明の実施の形態を説明したが、例えばこのPID演算回
路12をIMC制御回路に置きかえるだけでIMC制御
システムとすることができる。そして、このIMC制御
システムであっても、検出温度を目標定常温度に収束す
るように制御を行うことができることは言うまでも無
い。また、以上の説明では、CCDセンサなどの半導体
素子を製造するプロセスにおいてウェハの温度を好適に
制御する場合を例に説明したが、本願発明は制御対象の
状態を検出した検出値が目標定常値に収束するように制
御を行うものであればいずれにも適用可能であることは
いうまでもない。
【0043】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、制御
対象の状態を検出した検出値が目標定常値に収束するよ
うに制御を行う制御システムにおいて、上記目標定常値
および検出値が入力され、当該検出値が上記目標定常値
に収束するように変化する第一の操作量を出力する演算
手段と、当該第一の操作量が入力され、予め設定されて
いる所定のレシオ係数値をこれに乗算して第二の操作量
を出力する複数の乗算手段とを備え、第二の操作量に基
づいて制御対象の制御を行うので、第二の操作量に基づ
いて制御されるそれぞれの受け持ちゾーンのにおける放
熱特性ばらつきなどがあったとしてもそれをレシオ係数
値にて抑制した状態で温度を制御することができる。
【0044】従って、演算手段に目標定常温度を設定す
るだけで、各ゾーンの温度を例えば同様の昇温カーブに
て目標定常温度まで上昇させることができ、しかも、ゾ
ーン毎の温度の差が生じない状態で目標定常温度に安定
させることができるので、目標定常温度に到達した後に
おけるオーバシュートやアンダーシュートの発生を効果
的に抑制することができる。その結果、例えば、CCD
センサなどの半導体素子を製造するプロセスにおいてウ
ェハの温度などを好適に制御することができる効果があ
る。
【0045】そして、上記各乗算手段に設定されるレシ
オ係数値は、例えば各乗算手段にレシオ係数値の値を設
定するレシオ係数入力手段を設けたり、あるいは、前記
複数の乗算手段に対応して設けられた制御対象の検出値
に基づいて、上記制御対象の検出値の上記目標定常値に
対する誤差を抑制するレシオ係数値を各乗算手段毎に演
算してそれぞれに設定するレシオ係数設定手段とを設け
たりして、予め設定すればよい。特に、後者の場合には
前者に比べて設定作業者は使用環境下において測定処理
のみを行えば、その環境下において最適な設定を行うこ
とができるなどの効果がある。
【0046】この発明によれば、演算手段を乗算手段と
同数設けるとともに、各乗算手段の入力元をこれら複数
の演算手段の間で切り替える第一セレクタを設けたの
で、これにより各ゾーンを1つの演算手段の第一の操作
量に基づいて動作させることも、複数の演算手段の第一
の操作量に基づいて動作させることも可能となり、これ
らを組み合わせて利用することで別途新たな制御手段な
どを設けることなく全体を均一な温度で制御したり、一
部のみの温度を独立に制御したりすることができる効果
がある。
【0047】この発明によれば、第一の操作量および第
二の操作量が入力され、これらの内の一方を選択して出
力する第二セレクタを設け、この第二セレクタの出力に
基づいて制御対象の制御を行うので、例えば新たにレシ
オ係数値の設定を行うために一々乗算手段に設定されて
いる値を1に修正することなく測定が可能である。その
結果、一々乗算手段を意識することなく新たなレシオ係
数の測定が可能であると共に以前の値を残して置くこと
ができ、非常に利便性に富んだシステムとすることがで
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるPID制御シス
テムを示すシステム構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係るレシオ係数の設
定までの処理手順を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態2によるPID制御シス
テムを示すシステム構成図である。
【図4】この発明の実施の形態3によるPID制御ユニ
ットの構成を示すブロック図である。
【図5】この発明の実施の形態4によるPID制御シス
テムを示すシステム構成図である。
【図6】従来の基本的なPID制御システムの構成を示
すシステム構成図である。
【図7】従来の他のPID制御システムの構成を示すシ
ステム構成図である。
【符号の説明】
1 恒温室 2 ウェハ 3 サーモカップル(検出手段) 4 PID制御ユニット 5 ヒータ(制御手段) 6 電源(制御手段) 7 制御ループ(制御手段) 8 通風口 9 ファン 10 目標定常温度メモリ 11 減算器(演算手段) 12 PID演算回路(演算手段) 13 乗算手段 14 制御回路(制御手段) 15 数値入力回路(レシオ係数入力手段) 16 数値入力回路(レシオ係数設定手段) 17 サーモカップル(検出値入力手段) 18 測定回路(レシオ係数設定手段) 19 第一切替回路 20 入力端子 21 第二切替回路 22 第三切替回路(第一セレクタ) 23 第四切替回路(第二セレクタ) 24 制御本体 25 オフセット加算手段 26 運転モード切替手段 27 オフセット値入力手段 28 運転モード選択手段 29 レディ時操作量設定手段 30 手動時操作量設定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 3/00 310 H05B 3/00 310E Fターム(参考) 3K058 AA41 CA71 3L054 BE02 5F045 EK22 EK27 GB17 5H004 GA03 GB15 HA01 HB01 JA01 KA65 KA71 KB02 KB04 KB06 LA18 5H323 AA29 BB05 CA10 CB02 CB42 DA03 DB11 EE01 FF01 GG02 KK05 LL01 LL02 LL22 MM02 QQ05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象の状態を検出した検出値が目標
    定常値に収束するように制御を行う制御システムにおい
    て、 上記目標定常値および検出値が入力され、当該検出値が
    上記目標定常値に収束するように変化する第一の操作量
    を出力する演算手段と、 当該第一の操作量が入力され、予め設定されている所定
    のレシオ係数値をこれに乗算して第二の操作量を出力す
    る複数の乗算手段とを備え、 第二の操作量に基づいて制御対象の制御を行う制御シス
    テム。
  2. 【請求項2】 各乗算手段にレシオ係数値の値を設定す
    るレシオ係数入力手段を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の制御システム。
  3. 【請求項3】 前記複数の乗算手段に対応して設けられ
    た制御対象の検出値に基づいて、上記制御対象の検出値
    の上記目標定常値に対する誤差を抑制するレシオ係数値
    を各乗算手段毎に演算してそれぞれに設定するレシオ係
    数設定手段とを設けたことを特徴とする請求項1記載の
    制御システム。
  4. 【請求項4】 演算手段を乗算手段と同数設けるととも
    に、各乗算手段の入力元をこれら複数の演算手段の間で
    切り替える第一セレクタを設けたことを特徴とする請求
    項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の制御シス
    テム。
  5. 【請求項5】 第一の操作量および第二の操作量が入力
    され、これらの内の一方を選択して出力する第二セレク
    タを設け、この第二セレクタの出力に基づいて制御対象
    の制御を行うことを特徴とする請求項1から請求項4の
    うちのいずれか1項記載の制御システム。
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