JPH0612133A - 恒温庫の温度制御装置 - Google Patents

恒温庫の温度制御装置

Info

Publication number
JPH0612133A
JPH0612133A JP16754792A JP16754792A JPH0612133A JP H0612133 A JPH0612133 A JP H0612133A JP 16754792 A JP16754792 A JP 16754792A JP 16754792 A JP16754792 A JP 16754792A JP H0612133 A JPH0612133 A JP H0612133A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
target
time
value
gradient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP16754792A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2816054B2 (ja
Inventor
Ryuzo Tobe
龍三 戸部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP4167547A priority Critical patent/JP2816054B2/ja
Publication of JPH0612133A publication Critical patent/JPH0612133A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2816054B2 publication Critical patent/JP2816054B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Use In Laboratory Experiments (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Control Of Temperature (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 恒温庫の温度を制御するマイコンやドライバ
ーIC等からなるPID制御手段を含む温度制御装置の
温度及び時間に対する最小分解能以下の温度勾配での運
転制御が行え、高精度な温度制御ができるようにした恒
温庫の温度制御装置を提供することを目的とする。 【構成】 恒温庫内を加熱するヒータ13と、恒温庫内
の目標温度T及びその温度に到達させるための目標時間
tを設定する目標設定手段40と、恒温庫内の温度を検
出する温度センサ32で検出された恒温庫内の温度が目
標温度になるようヒータをPID制御するPID制御手
段34とを備えた恒温庫の温度制御装置31において、
目標設定手段で設定された目標温度Tと目標時間tで定
まる温度勾配に基づいて順次設定値を変化させるときの
時間間隔Mを決定する時間間隔決定手段36を設けたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱手段をPID制御
するPID制御手段と、目標設定手段で設定された目標
値と制御装置の温度及び時間に対する最小分解能に基づ
いて所望の温度勾配を決定する決定手段とを備えた恒温
庫の温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に先行する(i)特開昭61−35
856号公報には、細胞培養装置等恒温庫内の温度を加
熱手段及び冷却手段を制御して所望の温度に維持するた
めのPID制御手段を有した恒温装置及びその温度制御
方法が開示されている。
【0003】また、本発明に先行する(ii)特開平2−6
4806号公報には、周囲温度検出用の温度センサを用
いることなく周囲温度の変化や恒温装置内の発熱物等に
よる影響に有効に対応して、恒温庫内の物品の温度を所
望の設定値に維持するための温度制御装置が開示されて
いる。
【0004】更に、温度制御装置のブロック回路図(図
8)に基づき本発明の従来例を簡単に説明する。101
は温度制御装置であって、恒温庫内の温度を設定温度に
制御するために熱電対等の温度センサ102で検出した
温度に基づいて加熱手段としてのヒータ103をPID
制御するための信号を出力するPID制御手段104
と、恒温庫の目標温度及びこの目標温度に到達させるた
めの目標時間を設定する目標設定手段105と、この目
標設定手段で設定された値(即ち温度勾配)に基づいて
PID制御手段104に信号を出力する信号出力手段1
06とを備えていた。この信号出力手段106は、目標
温度と目標時間とから目標とする温度勾配を求めこの勾
配に基づいて所定時間毎に一定温度ずつ目標値を変化さ
せるために所望の一定温度を算出する算出部107と、
この算出部107で算出された一定温度を前回の目標値
に増減して次回の目標値として出力する出力部108と
からなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記(i)、(ii)及び図
8に示された制御装置は、特に図8の算出部107にお
ける目標値を変化させるための所定時間が、あらかじめ
定められたある時間だけしかないので、(温度に対する
最小分解能)÷(所定時間例えば時間に対する最小分解
能)より小さい温度勾配での運転制御はできなかった。
また、(温度に対する最小分解能)÷(所定時間)以上
の温度勾配であっても勾配が小さくなればなるほど温度
理論値と実際の温度との偏差(即ち温度誤差)が増大す
る傾向にあり、せっかくPID制御により精度の高い温
度制御を行おうとしても温度勾配の設定幅(特に下限
幅)の制約により所望とする温度勾配を実践できず、実
際にはあまり高精度な温度制御が行えない問題があっ
た。
【0006】そこで本発明では、恒温庫の温度を制御す
るマイコンやドライバーIC等からなるPID制御手段
を含む温度制御装置の温度及び時間に対する最小分解能
以下の温度勾配での運転制御が行え、高精度な温度制御
ができるようにした恒温庫の温度制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、恒温庫内を加
熱する加熱手段と、恒温庫内の目標温度及びその温度に
到達させるための目標時間を設定する目標設定手段と、
恒温庫内の温度を検出する温度検出手段で検出された恒
温庫内の温度が目標温度になるよう前記加熱手段をPI
D制御するPID制御手段とを備えた恒温庫の温度制御
装置において、前記目標設定手段で設定された目標温度
と目標時間で定まる温度勾配に基づいて順次設定値を変
化させるときの時間間隔を決定する時間間隔決定手段を
設けた恒温庫の温度制御装置を提供するものである。
【0008】本発明は、恒温庫内の温度を検出する温度
検出手段と、恒温庫内を加熱する加熱手段と、恒温庫内
の目標温度とその温度に到達させるための目標時間から
なる目標値を複数個設定できる目標設定手段と、アナロ
グデジタル変換部を有し前記加熱手段をPID制御する
PID制御手段とを備えた恒温庫の温度制御装置におい
て、前記目標設定手段で設定された目標値、温度制御装
置の時間に対する最小分解能及び前記アナログデジタル
変換部の温度に対する最小分解能に基づいて前記目標値
に対する制御上の温度勾配を決定し前記PID制御手段
に出力する勾配決定手段を設けた恒温庫の温度制御装置
を提供するものである。
【0009】
【作用】請求項1によれば、時間間隔決定手段により、
設定値を順次変更していくときの時間間隔を目標温度及
び目標時間に基づいて適宜決定できるので、従来実現で
きなかった(温度に対する最小分解能)÷(時間に対す
る最小分解能)未満の温度勾配での運転が可能となり、
温度勾配の設定幅の下限がより一層広範囲なものとな
る。
【0010】また請求項2によれば、温度勾配決定手段
により、目標設定手段で設定された目標値(即ち目標温
度及び目標時間)に対して温度制御装置の温度及び時間
に対する最小分解能を加味したうえで制御上の温度勾配
を決定できるので、温度制御装置の制御限界(特に設定
幅の下限)を従来よりも拡大することができ、広範囲に
わたる温度制御が可能となり、より一層温度制御精度を
向上できる。
【0011】
【実施例】以下図1乃至図7及び表1に基づいて本発明
の実施例を説明する。図7は恒温庫を正面から見た状態
における恒温庫の縦断面図であり、この図7において、
1は暖気強制対流式の高温恒温器等業務用の恒温庫であ
る。この恒温庫1はその本体を構成する前面開口の断熱
箱2と、この開口を閉塞する扉(図示せず)とで構成さ
れている。前記断熱箱2は、天面、底面、左右側面及び
背面をそれぞれ断熱壁で形成した収納部3と、この収納
室3の右側壁の側方に形成され後述するファンモータ1
8や温度制御装置31を含む回路基板(図示せず)等の
電気部品を収納するための電装部品室4とからなる。
【0012】10は収納部3を左右に仕切る縦仕切板で
あり、本実施例ではこの縦仕切板11の左方を30℃〜
300℃程度までの高温に加熱できる恒温室11とし、
右方を交流用の電気ヒータ等の加熱手段13、送風機1
7の庫内循環用ファン(例えばターボファン)19及び
後述する温度制御装置31に接続されたK熱電対等温度
制御用の温度センサ32を配置する送風室12とするも
のである。尚、恒温室11は網棚(図示せず)により更
に上下に仕切られており、加熱手段13は環状に形成さ
れ送風室12における略中央部分に固定されている。
【0013】縦仕切板10の略中央部には恒温室11の
空気を庫内循環用ファン19の吸い込み側に戻すための
吸込口14が形成され、この仕切板10の上部及び下部
にはそれぞれ恒温室11に加熱手段13で加熱された空
気(即ち暖気)を吹き出すための吹出口15、16が形
成してある。
【0014】送風機17は、同軸の2つの軸を有し電装
部品室4に位置する交流用のファンモータ18と、この
ファンモータ18の一方の軸に取り付けられ送風室12
内に位置する庫内循環用ファン19と、ファンモータ1
8の他方の軸に取り付けられ電装部品室4の各部品を冷
却するための冷却用ファン20とからなる。尚、庫内循
環用ファン19は、環状をなす加熱手段13よりも小さ
い径でかつこの加熱手段13で囲まれる部分に配置する
ことが望ましい。
【0015】21は加熱手段13の周囲雰囲気の温度及
び庫内循環用ファン19の近傍の温度を検出するために
断熱箱2の右側壁におけるファンモータ18の一方の軸
が貫通する部分に取り付けられたポジスタ等過熱防止用
の温度検出手段(ブロック図には図示せず)であり、後
述する温度制御装置31に接続されている。
【0016】次に、図1は恒温庫の温度制御装置31の
ブロック回路図であって、32は恒温室11の温度を検
出するK熱電対等温度制御用の温度センサで、アナログ
/デジタル(以下A/Dという)変換部33を介してP
ID制御手段34に接続される。PID制御手段34
は、後述する温度勾配決定手段35の出力に基づいて加
熱手段13及びファンモータ18をPID制御して、恒
温室11内を所望の設定温度に維持する。温度勾配決定
手段35は、時間間隔決定手段としての演算部36と、
この演算部36で演算された値を前回の設定値に増減し
て出力する出力部37とからなる。
【0017】38は温度制御装置における時間の最小分
解能(Δt)を記憶する第1のメモリ、39はA/D変
換部の温度に対する最小分解能(ΔT)を記憶する第2
のメモリ、40は恒温室11の目標温度T及びこの目標
温度に到達させるまでの時間(即ち目標時間)tからな
る使用者独自の目標値を設定するための目標設定手段で
ある。尚、この目標設定手段40は、1つの目標値だけ
でなく、複数の目標値の設定が可能であり、且つ、各目
標値を順序付けてステップ的に変化させたりこのステッ
プ的変化を繰り返させたりして恒温室の温度を制御する
いわゆるプログラム運転の設定が可能なものである。
【0018】時間間隔決定手段としての演算部36は、
第1及び第2のメモリ38及び39に記憶された最小分
解能Δt及びΔTと、目標設定手段40で設定された目
標温度T及び目標時間tとに基づいて、時間間隔毎に順
次設定値Snを変化させるための前記時間間隔M及び前
回の設定値に増減する値(増減値)Daを決定するもの
であり、この時間間隔M及び増減値Daの決定の手順に
ついては後述する。
【0019】図2乃至図4は時間間隔決定手段としての
演算部36における演算動作の流れを説明するフローチ
ャート図であり、以下このフローチャート図に基づき演
算動作を簡単に説明する。
【0020】図2において電源が投入されると、ステッ
プS1でモード1の目標値(T1,t1)の設定を行い、
ステップS2でモード2の目標値(T2,t2)の設定を
行い、ステップS3でモード3の目標値(T1,t1)の
設定を行う。ただし、モード数は3つに限定されるもの
ではなく、1つでも2つ以上でもいくつでもよい。
【0021】次に、ステップS4で運転スタートスイッ
チが押されたか否かが判断され、スイッチが押されるま
でそこで待機し、スタートスイッチが押されたらステッ
プS5で設定値を変更させるための時間測定用タイマー
(以下変更タイマーという)の変更数Nを1にセット
し、ステップS6で恒温室11の温度T0をサンプリン
グし、ステップS7で第1及び第2のメモリ38及び3
9から最小分解能ΔT及びΔtを読み出して最小の勾配
を整数倍した値Sa(即ちSa=mΔT/Δt)及び目標
値から定まる理論上の勾配St[即ちSt=(T1−T0)
/t1]を算出する。次のステップS8で計算のために
時間間隔Mを1にセットして、ステップS9へ移行し、
ステップS9で(1−MSa/MSt)の絶対値P(即
ち、P=|1−MSa/MSt|)を算出する。そしてス
テップS10では、P<0.02であるか否かを判断
し、P≧0.02であればステップS11でMに1を加
えた値をMとしてステップS9へ戻り、P<0.02で
あればステップS12でこの時のMをモード1の時間間
隔Mとするとともに、前回の設定値Snに増減する値Da
(Da=MSaΔt=MmΔT)を算出し、変更タイマー
の計時時間をNMにセットしてステップS13へ移行す
る。
【0022】ステップS13ではモード1の目標時間t
1が経過したか否かが判断され、経過していればステッ
プS18へ移行し、経過していなければステップS14
で変更タイマーの計時時間NMが経過したか否かが判断
され、NMが経過していなければステップS17へ移行
し、NMが経過すればステップS15でNに1を加えた
値をNとし、次のステップS16で前回の設定値Snに
増減値Daを加えた値を新しい設定値Sn+1として、ステ
ップS17でPID制御手段によるPID制御を行いス
テップS13へ復帰する。尚、モード1における設定値
Snの初期値はT0である。
【0023】次に図3において、ステップS18ではプ
ログラム運転のモード2があるか否かが判断され、モー
ド2がなければステップS1へ復帰し、モード2があれ
ばステップS19で変更タイマーの変更数Nを1にセッ
トし、ステップS20で恒温室11の温度T0をサンプ
リングし、ステップS21で最小分解能ΔT及びΔtを
読み出して最小の勾配を整数倍した値Sa(即ちSa=m
ΔT/Δt)及び理論上の勾配St[即ちSt=(T1−
T0)/t1]を算出する。次のステップS22で計算の
ために時間間隔Mを1にセットして、ステップS23へ
移行し、ステップS23でP=|1−MSa/MSt|を
算出する。そしてステップS24では、P<0.02で
あるか否かを判断し、P≧0.02であればステップS
25でMに1を加えた値をMとしてステップS23へ戻
り、P<0.02であればステップS25でこの時のM
をモード2の時間間隔Mとするととともに、前回の設定
値Snに増減する値Da(Da=MSaΔt=MmΔT)を
算出し、変更タイマーの計時時間をNMにセットしてス
テップS27へ移行する。
【0024】ステップS27ではモード2の目標時間t
2が経過したか否かが判断され、経過していればステッ
プS32へ移行し、経過していなければステップS28
で変更タイマーの計時時間NMが経過したか否かが判断
され、NMが経過していなければステップS31へ移行
し、NMが経過すればステップS29でNに1を加えた
値をNとし、次のステップS30で前回の設定値Snに
増減値Daを加えた値を新しい設定値Sn+1として、ステ
ップS31でPID制御手段によるPID制御を行いス
テップS27へ復帰する。尚、モード2における設定値
Snの初期値はT0=T1である。
【0025】最後に図4において、ステップS32では
プログラム運転のモード3があるか否かが判断され、モ
ード3がなければステップS1へ復帰し、モード3があ
ればステップS33で変更タイマーの変更数Nを1にセ
ットし、ステップS34で恒温室11の温度T0をサン
プリングし、ステップS35で最小分解能ΔT及びΔt
を読み出して最小の勾配を整数倍した値Sa(即ちSa=
mΔT/Δt)及び理論上の勾配St[即ちSt=(T1
−T0)/t1]を算出する。次のステップS36で計算
のために時間間隔Mを1にセットして、ステップS37
でP=|1−MSa/MSt|を算出する。そしてステッ
プS38では、P<0.02であるか否かを判断し、P
≧0.02であればステップS39でMに1を加えた値
をMとしてステップS37へ戻り、P<0.02であれ
ばステップS40でこの時のMをモード3の時間間隔M
とするととともに、前回の設定値Snに増減する値Da
(Da=MSaΔt=MmΔT)を算出し、変更タイマー
の計時時間をNMにセットしてステップS41へ移行す
る。
【0026】ステップS41ではモード3の目標時間t
3が経過したか否かが判断され、経過していればステッ
プS1へ復帰し、経過していなければステップS42で
変更タイマーの計時時間NMが経過したか否かが判断さ
れ、NMが経過していなければステップS45へ移行
し、NMが経過すればステップS43でNに1を加えた
値をNとし、次のステップS44で前回の設定値Snに
増減値Daを加えた値を新しい設定値Sn+1として、ステ
ップS45でPID制御手段によるPID制御を行いス
テップS41へ復帰する。尚、モード3の設定値Snの
初期値はT0=T2である。
【0027】ここで目標値の具体例をあげて説明する
と、第1の例として、23.4℃から100℃までを4
0時間かけて一定の温度勾配で温度上昇させたい場合、
即ち、モード1だけのスロープ制御であってT1=10
0℃、t1=40時間、T0=23.4℃の場合を取り上
げる。尚、ΔT=1(=0.05℃)、Δt=1[分]
であるものとする。この場合、ステップS1〜ステップ
S18までの演算動作が関係し、そのうちステップS2
及びS3については不要となる。
【0028】ステップS7において、Sa=mΔT/Δ
t=m=整数、St=(T1−T0)/t1=(100−2
3.4)/2400=0.0319[℃/分]=0.6
383[1/分]となる。尚、Da=MmΔT=Mm=
MSa=整数であるから、実際の増減値Daは整数しか設
定できない。また、Dt=MStΔt=MSt=0.63
83Mであるから、実際の増減値Daを理論上の増減値
MStの小数点以下を切り捨てた値若しくは切り上げた
値のうちで、ステップS10を満足するようなM及びD
aを選択すればよいことが分かる。
【0029】そしてステップS9において、M=1のと
きDt=0.6383だから、Da=0or1で、このそれ
ぞれに対するP=|1−Da/Dt|の値は1or0.56
67となり、いずれも0.02より大きいのでステップ
S10でNOと判断され、次のステップS11でMに1
を加えてそれを新たにMとして(ここではM=2)、ス
テップS10で誤差が2%以内に収まるようになるま
で、ステップS9〜ステップS11を繰り返す。第1の
例ではステップS12の結論がM=11=0.55
[℃]、Da=7になっており、その途中の計算結果を
表1に示している。
【0030】
【表1】
【0031】そして、ステップS13において40時間
が経過するまでは、7分置きに設定値を0.55℃ずつ
増加しながらPID制御手段によるPID制御を行い、
40時間経過後はステップS18でモード2があるか否
かが判断され、モード2はないのでステップS1へ復帰
する。
【0032】次に第2の例として、3つの目標値にむけ
た一定温度勾配での温度制御を設定した場合、即ちモー
ド1〜3まで連続した3つの勾配運転(スロープ制御運
転)であり、モード1における目標温度T1が100
℃、目標時間t1が2時間、サンプリングした庫内温度
T0が20℃で、モード2における目標温度T2が120
℃、目標時間t2が2時間で、最後のモード3における
目標温度T3が60℃、目標時間t3が2時間であった場
合を取り上げる。尚、第1の例と同様にΔT=0.05
[℃]、Δt=1[分]であるものとする。
【0033】この第2の例において、まずモード1で
は、ステップS9において、M=1のときDt=13.
3333だから、Da=13or14で、このそれぞれに
対するP=|1−Da/Dt|の値は0.0250or0.
0500となり、いずれも0.02より大きいのでステ
ップS10でNOと判断され、次のステップS11でM
に1を加えてそれを新たにMとして(ここではM=
2)、ステップS10で誤差が2%以内に収まるように
なるまで、ステップS9〜ステップS11を繰り返す。
【0034】モード1ではステップS12の結論がM=
2、Da=27=1.35[℃]となり、ステップS1
3で2時間が経過するまでは、2分置きに設定値を1.
35℃ずつ増加しながらPID制御手段によるPID制
御を行い、2時間経過後にステップS18でモード2が
あるか否かが判断され、モード2があるのでステップS
19へ移行する。
【0035】次のモード2では、ステップS23におい
て、M=1のときDt=3.3333だから、Da=3or
4で、このそれぞれに対するP=|1−Da/Dt|の値
は0.1000or0.2000となり、いずれも0.0
2より大きいのでステップS24でNOと判断され、次
のステップS25でMに1を加えてそれを新たにMとし
て(ここではM=2)、ステップS24で誤差が2%以
内に収まるようになるまで、ステップS23〜ステップ
S25を繰り返す。
【0036】モード2ではステップS26の結論がM=
3、Da=10=0.5[℃]となり、ステップS17
で2時間が経過するまでは、3分置きに設定値を0.5
℃ずつ増加しながらPID制御手段によるPID制御を
行い、2時間経過後にステップS32でモード3がある
か否かが判断され、モード3があるのでステップS33
へ移行する。
【0037】最後のモード3では、ステップS37にお
いて、M=1のときDt=−10だから、Da=−10
で、これに対するP=|1−Da/Dt|の値は0.00
00となり、0.02未満なのでステップS10でYE
Sと判断され、ステップS40での結論がM=1、Da
=−10=−0.5[℃]となり、ステップS44で2
時間が経過するまでは、1分置きに設定値を0.5℃ず
つ減少しながらPID制御手段によるPID制御を行
い、2時間経過後にステップS1へ復帰する。
【0038】以上のように、時間間隔決定手段36によ
り、設定値を順次変更していくときの時間間隔Mを目標
決定手段40で設定された目標温度T及び目標時間tに
基づいて適宜決定できるので、従来の温度制御装置では
実現できなかった(温度に対する最小分解能)÷(時間
に対する最小分解能)未満の温度勾配での運転が実現可
能となり、温度勾配の設定幅の下限がより一層広範囲な
ものとなり、温度制御装置としての制御精度が向上す
る。
【0039】また温度勾配決定手段35により、目標設
定手段40で設定された目標温度T及び目標時間tに対
して、温度制御装置の温度及び時間に対する最小分解能
ΔT及びΔtを加味したうえで制御上の温度勾配を決定
できるので、温度制御装置31の制御限界(特に温度勾
配の設定幅の下限)を従来の温度制御装置よりも拡大す
ることができ、従来に比べて広範囲にわたる温度制御が
可能となり、より一層温度制御精度を向上できる。
【0040】
【発明の効果】本発明の請求項1によれば、時間間隔決
定手段により、設定値を順次変更していくときの時間間
隔を目標決定手段で設定された目標温度及び目標時間に
基づいて適宜決定できるので、従来機種では実現できな
かった(温度に対する最小分解能)÷(時間に対する最
小分解能)未満の温度勾配での運転が実現可能となり、
温度勾配の設定幅の下限がより一層広範囲なものとな
る。
【0041】また本発明の請求項2によれば、温度勾配
決定手段により、目標設定手段で設定された目標値、即
ち目標温度及び目標時間、に対して温度制御装置の温度
及び時間に対する最小分解能を加味したうえで制御上の
温度勾配を決定できるので、温度制御装置の制御限界
(特に温度勾配の設定幅の下限)を従来よりも拡大する
ことができ、従来装置に比べて広範囲にわたる温度制御
が可能となり、より一層温度制御精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の温度制御装置を示すブロック回路図で
ある。
【図2】温度勾配決定手段の演算動作の流れを示す最初
のフローチャート図である。
【図3】温度勾配決定手段の演算動作の流れを示す2番
目のフローチャート図である。
【図4】温度勾配決定手段の演算動作の流れを示す3番
目のフローチャート図である。
【図5】目標値が一つの実施例に対応する時間−温度特
性図である。
【図6】目標値が3つの実施例に対応する時間−温度特
性図である。
【図7】恒温庫を正面側から見た状態における恒温庫の
縦断面図である。
【図8】温度制御装置の従来例を示すブロック回路図で
ある。
【符号の説明】
1 恒温庫 11 恒温室 13 加熱手段(ヒータ) 31 温度制御装置 32 温度検出手段(温度制御用の温度センサ) 33 アナログ/デジタル変換部(A/D変換部) 34 PID制御手段 35 温度勾配決定手段 36 時間間隔決定手段(演算部) 37 出力部 40 目標設定手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 恒温庫内を加熱する加熱手段と、恒温庫
    内の目標温度及びその温度に到達させるための目標時間
    を設定する目標設定手段と、恒温庫内の温度を検出する
    温度検出手段で検出された恒温庫内の温度が目標温度に
    なるよう前記加熱手段をPID制御するPID制御手段
    とを備えた恒温庫の温度制御装置において、前記目標設
    定手段で設定された目標温度と目標時間で定まる温度勾
    配に基づいて順次設定値を変化させるときの時間間隔を
    決定する時間間隔決定手段を設けたことを特徴とする恒
    温庫の温度制御装置。
  2. 【請求項2】 恒温庫内の温度を検出する温度検出手段
    と、恒温庫内を加熱する加熱手段と、恒温庫内の目標温
    度とその温度に到達させるための目標時間からなる目標
    値を複数個設定できる目標設定手段と、アナログデジタ
    ル変換部を有し前記加熱手段をPID制御するPID制
    御手段とを備えた恒温庫の温度制御装置において、前記
    目標設定手段で設定された目標値、温度制御装置の時間
    に対する最小分解能及び前記アナログデジタル変換部の
    温度に対する最小分解能に基づいてそれぞれの目標値に
    対する温度勾配を決定し前記PID制御手段に出力する
    勾配決定手段を設けたことを特徴とする恒温庫の温度制
    御装置。
JP4167547A 1992-06-25 1992-06-25 恒温庫の温度制御装置 Expired - Fee Related JP2816054B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4167547A JP2816054B2 (ja) 1992-06-25 1992-06-25 恒温庫の温度制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4167547A JP2816054B2 (ja) 1992-06-25 1992-06-25 恒温庫の温度制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0612133A true JPH0612133A (ja) 1994-01-21
JP2816054B2 JP2816054B2 (ja) 1998-10-27

Family

ID=15851743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4167547A Expired - Fee Related JP2816054B2 (ja) 1992-06-25 1992-06-25 恒温庫の温度制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2816054B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100385577B1 (ko) * 2000-12-07 2003-05-27 신성전자공업 주식회사 열전소자를 이용한 온도조절 실험장치 및 이의 온도제어방법
KR100426663B1 (ko) * 2001-12-26 2004-04-14 신성전자공업 주식회사 상온 항온조 제어 수정발진기 및 그 제어 방법
KR100441046B1 (ko) * 2001-02-06 2004-07-19 에이에스엠엘 유에스, 인코포레이티드 관성 온도 제어 시스템 및 방법
WO2006099801A1 (fr) * 2005-03-25 2006-09-28 L Lab Corporation Regulateur de temperature d’un element chauffant et son procede d’utilisation
JP2009236450A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Nippon Spindle Mfg Co Ltd 温調装置
JP2013254351A (ja) * 2012-06-07 2013-12-19 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp プロセス制御装置
WO2019138830A1 (ja) 2018-01-09 2019-07-18 オムロン株式会社 加熱装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022166631A (ja) * 2021-04-21 2022-11-02 Smc株式会社 冷凍式チラー
JP2022166632A (ja) * 2021-04-21 2022-11-02 Smc株式会社 温調装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61171084A (ja) * 1985-01-24 1986-08-01 松下電工株式会社 陶芸炉

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61171084A (ja) * 1985-01-24 1986-08-01 松下電工株式会社 陶芸炉

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100385577B1 (ko) * 2000-12-07 2003-05-27 신성전자공업 주식회사 열전소자를 이용한 온도조절 실험장치 및 이의 온도제어방법
KR100441046B1 (ko) * 2001-02-06 2004-07-19 에이에스엠엘 유에스, 인코포레이티드 관성 온도 제어 시스템 및 방법
KR100426663B1 (ko) * 2001-12-26 2004-04-14 신성전자공업 주식회사 상온 항온조 제어 수정발진기 및 그 제어 방법
WO2006099801A1 (fr) * 2005-03-25 2006-09-28 L Lab Corporation Regulateur de temperature d’un element chauffant et son procede d’utilisation
CN100458631C (zh) * 2005-03-25 2009-02-04 深圳斯贝克动力电子有限公司 发热元件的温度控制方法和装置
US8165725B2 (en) 2005-03-25 2012-04-24 L Lab Corporation Temperature controlling device of heating element and method thereof
JP2009236450A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Nippon Spindle Mfg Co Ltd 温調装置
JP2013254351A (ja) * 2012-06-07 2013-12-19 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp プロセス制御装置
WO2019138830A1 (ja) 2018-01-09 2019-07-18 オムロン株式会社 加熱装置
US11602011B2 (en) 2018-01-09 2023-03-07 Omron Corporation Heating device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2816054B2 (ja) 1998-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5819845A (en) Temperature control method for a heating/cooling system
JP2000515959A (ja) 加熱調理プロセスを個別に行う方法とそれに関連する加熱調理機器
JPH01159528A (ja) オーブン用パラメータ制御装置
JP2816054B2 (ja) 恒温庫の温度制御装置
US11578886B2 (en) Temperature compensation for low-voltage thermostats
US4927998A (en) Apparatus for cooking by electric heating including means for providing intermittent temperature control thereof
KR900003965B1 (ko) 전자레인지의 자동요리방법
US5332883A (en) Temperature control system for lamp annealer
US7003379B2 (en) Limit cycle autotuning method and heat/cool control apparatus
JPH08322735A (ja) 製パン器
JPH0720948A (ja) ヒータの制御装置
JPH04288414A (ja) 電子レンジ
JPH071468B2 (ja) 加熱温度制御装置
JP2003114725A (ja) 温度調節器および熱処理装置
JP2006099352A (ja) 温度推定装置およびこれを用いた制御装置
JP2506440Y2 (ja) 電気カ―ペットの温度制御装置
JP2555977Y2 (ja) 暖房機器の温度制御装置
JP2538871B2 (ja) ベ−キング温度制御方法
JPS642857B2 (ja)
JPH07229626A (ja) 加熱調理装置における温度制御方法
JP3873853B2 (ja) 温度調節器および熱処理装置
JP2001273002A (ja) 制御システム
JP2921539B2 (ja) 加熱調理機の温度制御方法
JPH0636441Y2 (ja) 温熱環境測定器
JPH01315982A (ja) ヒータ付電子レンジ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees