JPH0636441Y2 - 温熱環境測定器 - Google Patents

温熱環境測定器

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JPH0636441Y2
JPH0636441Y2 JP13019388U JP13019388U JPH0636441Y2 JP H0636441 Y2 JPH0636441 Y2 JP H0636441Y2 JP 13019388 U JP13019388 U JP 13019388U JP 13019388 U JP13019388 U JP 13019388U JP H0636441 Y2 JPH0636441 Y2 JP H0636441Y2
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、室内の温熱状態を検知するための温熱環境測
定器に係り、特に人体の室内前の温熱状態に応じて正確
な体感温度を検知するようにしたものに関する。
(従来の技術) 従来より、殻体を所定の供給電力で加熱するとともに、
その殻体の温度を検出して、供給電力と殻体温度という
2つのパラメータの関係から殻体の設置される室内の温
熱状態を算出して検知しようとするものは知られてい
る。
その場合、通常、供給電力又は殻体の温度のうちいずれ
か一方が一定となるようにして、そのときの他方のパラ
メータつまり殻体温度又は供給電力の値の変化から人体
の感ずる実際の温熱状態つまり体感温度としての室内の
温熱状態を求めるようにしている。
(考案が解決しようとする課題) ところで、人体が感ずる体感温度は、室内に入室前の人
体の温熱状態によっても変わる。したがって、例えば、
室内と同じような空調室から来た場合と、入浴後等、高
温の室内内から来た場合とでは、人体の蓄熱量に差があ
るので、体感温度にも相当な差がありうる。
しかしながら、上記従来のものでは、入室時に人体の蓄
熱量の差やその後の変化等を考慮していないために、人
体が入室後室内環境に順応して定常状態に達するまでの
いわゆる過渡状態における体感温度を正確に検知できな
くなる虞れがあった。
本考案は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目
的は、入室前の人体の温熱状態の差と変化とを考慮する
ことにより、入室後の過渡時においても体感温度を正確
に検知することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本考案の第1の解決手段は、
第1図に示すように、人体の皮膚表面に概略一致した熱
伝達特性を有する殻体(2)と、該殻体(2)内に配置
され、殻体(2)を所定電力で加熱する加熱部(4)
と、上記殻体(2)の温度を検出する温度検出部(3)
とからなる温熱検知素子(1)を温熱状態を検知するた
めの室内空間(R)に配置した温熱環境測定器を対象と
する。
そして、上記温熱検知素子(1)の上記加熱部(4)に
所定の電力を供給する電力供給手段(6)と、上記温度
検出部(3)で検出される殻体(2)の温度に基づき、
上記室内空間(R)の温熱状態を算出する演算手段(1
0)とを設けるものとする。
さらに、室内空間(R)に入室前の人体の温熱状態を入
力する入力手段(SW)と、該入力手段(SW)の入力に応
じて、上記電力供給手段(6)の供給電力を人体の温度
が高いほど高くかつ時間の経過とともに低下して定常値
に収束するように補正する補正手段(51)とを設ける構
成としたものである。
第2の解決手段は、上記第1の解決手段と同様の温熱検
知素子(1)を室内空間(R)に配置した温熱環境測定
器を対象とする。
そして、上記殻体(2)の温度の制御目標値を設定する
目標値設定手段(17)と、上記温度検出部(3)の出力
を受け、殻体(2)の温度が上記目標値設定手段(17)
で設定された制御目標値となるように上記加熱部(4)
に電力を供給する電力供給手段(6)と、上記電力供給
手段(6)で供給される電力に基づき室内空間(R)の
温熱状態を算出する演算手段(10)とを設ける。
さらに、室内空間(R)に入室前の人体の温熱状態を入
力する入力手段(SW)と、該入力手段(SW)の入力に応
じ、上記目標値設定手段(17)で設定される殻体(2)
の温度の制御目標値を、入室時には人体の温度が高くほ
ど低くかつ時間の経過とともに上昇して定常値に収束す
るように変更する目標値変更手段(52)とを設ける構成
としたものである。
第3の解決手段は、上記第1又は第2の解決手段と同様
の温熱検知素子(1)を室内空間(R)に配置した温熱
環境測定器を対象とする。
そして、温熱検知素子(1)の上記加熱部(4)に電力
を供給する電力供給手段(6)(6)と、上記温度検出
部(3)で検出される殻体(2)の温度に基づき、上記
室内空間(R)の温熱状態を算出する演算手段(10)と
を設ける。
さらに、上記上記室内空間(R)に入室前の人体の温熱
状態に対応して体感温度の定常状態からのずれの時間に
対する変化を記憶する記憶手段(12)と、室内空間
(R)に入室前の人体の温熱状態を入力する入力手段
(SW)と、上記入力手段(SW)の入力に応じ記憶手段
(12)の記憶内容に基づいて、上記温熱検知素子(1)
の温度検出部(3)で検出された殻体(2)の温度を補
正する補正手段(51)とを設ける構成としたものであ
る。
(作用) 以上の構成により、請求項(1)の考案では、温熱検知
素子(1)において、電力供給手段(6)から殻体
(2)内の加熱部(4)に所定の電力が供給されると、
殻体(2)内の温度つまり素子温度が上昇するとともに
室内空間(R)への輻射や対流による熱伝達によって冷
却され平衡状態に達する。そして、温度検出部(3)に
より、その平衡状態における素子温度が検出される。
その場合、室内空間(R)に人体が入室するときには、
入力手段(SW)により入室前の人体の温熱状態が入力さ
れ、その温熱状態に応じて、補正手段(51)により、電
力供給手段(6)から供給される電力が人体温度が高い
ほど高くなるように補正されるので、素子温度もその分
だけ高く変化し、温熱検知素子(1)の温熱状態が人体
内部と同じ状態に維持される。また、入室後時間が経過
するにつれて供給電力が低下して定常値となるように補
正されるので、温熱検知素子(1)の温熱状態も人体と
同様の過渡状態に維持される。よって、人体が室内空間
(R)とは温熱状態の異なる環境から入室した過渡状態
においても、入室前の環境に応じて、精度よく体感温度
に相当する室内環境温度が検出されることになり、ひい
ては、その室内環境温度に基づく快適な室内空間の空調
に資することになる。
請求項(2)の考案では、電力供給手段(6)により、
素子温度が目標値設定手段(17)で設定された制御目標
値に収束するするように加熱部(4)への供給電力が制
御される。
そして、人体が室内空間(R)に入室する際、入力手段
(SW)で入力される人体の入室前の温熱状態に応じて、
変更手段(52)により、素子温度の制御目標値が人体の
温度が高いほど低くかつ時間の経過とともに定常値に達
するように変更されるので、それに応じて供給電力が変
化して、素子温度が上記請求項(1)の考案の作用と同
様に変化することになる。よって、上記請求項(1)の
考案と同様に、人体が室内空間(R)とは温熱状態の異
なる環境から入室した過渡状態においても、体感温度に
基づいた室内空間(R)の空調が行われることになる。
請求項(3)の考案では、温熱検知素子(1)内におい
て、上記請求項(1)又は(2)の考案と同様の作用が
得られる。すなわち、記憶手段(12)により、人体の入
室前の環境の差異に基づく人体が入室後の体感温度の定
常状態からのずれの変化があらかじめ記憶されており、
補正手段(51)により、その記憶内容に基づいて素子温
度の検出値が補正されるので、人体の蓄熱量だけ補正さ
れた体感温度に相当する室内の環境温度が検知される。
(実施例) 以下、本考案の実施例について、第4図以下の図面に基
づき説明する。
第4図は請求項(1)の考案に係る第1実施例の温熱環
境測定器の全体構成を示し、(20)は所定の室内空間
(R)を空調するための空気調和装置、(21)は該空調
装置を遠隔制御するためのリモートコントロール装置、
(22)は上記空気調和装置(20)内に設定され、上記空
気調和装置全体の運転を制御するためのコントローラ、
(23)は上記リモートコントロール装置(21)内に設置
され、室内空間(R)の温熱状態を検知するための温熱
検知ユニットである。
ここで、上記温熱検知ユニット(23)には、室内空間
(R)の温熱を感知する素子部分である温熱検知素子
(1)が設けられていて、該温熱検知素子(1)は、第
5図に示すように、所定の径を有し、人体の皮膚の熱伝
達特性つまり輻射特性や風速による温度下降特性と概略
一致した特性を有する殻体(2)と、該殻体(2)の温
度を検出する温度検出部としての温度測定素子(3)
と、上記殻体(2)を所定電力で加熱する加熱部として
のヒータ(4)とからなっている。
また、上記温熱検知ユニット(23)は、第6図に示すよ
うに、上記温熱検知素子(1)と、該温熱検知素子
(1)のヒータ(4)に所定の電力Pを供給するための
電力供給手段としての電力供給回路(6)と、温熱検知
素子(1)の温度測定素子(3)の電流信号を温度信号
に変換することにより素子温度Tgを検知するための温度
検知回路(7)とからなっている。また、空気調和装置
(20)のコントローラ(24)内には、上記電力供給回路
(6)および温度検知回路(7)の作動タイミングを調
節するためのタイマー回路(9)と、該タイマー回路
(9)を介して上記電力供給回路(6)および温度検知
回路(7)の作動を制御することにより室内空間(R)
の温熱状態を算出する演算手段としてのCPU(10)と、
予め後述の供給電力の補正量等に関するデータを記憶す
るROM(12)と、室内空間(R)に入室前の人体の温熱
状態を択一選択することにより入力する入力手段として
の前環境スイッチ(SW)とからなっている。すなわち、
タイマー回路(9)を経た所定のタイミングで、電力供
給回路(6)からROM(12)に記憶されている所定のパ
ラメータで変化する電力を温熱検知素子(1)のヒータ
(4)に供給する一方、その供給電力で加熱された温熱
検知素子(1)の温度測定素子(3)の温度から温度検
知回路(7)で素子温度Tgを検知し、さらに、その素子
温度Tgに基づいて、CPU(10)で体感温度を検知してそ
の体感温度に関する信号をコントローラ(22)内の圧縮
機(図示せず)等の主要機器の制御部に出力するように
なされている。
次に、第7図は、上記コントローラ(22)の前面パネル
(16)の正面構成を示し、(17)は室内環境温度Tの目
標温度Tsetを設定するためのスライダ(17a)を付設し
てなる温度設定部、(18)は冷暖房運転を切換える切換
スイッチ、(19)は運転状態のオン・オフ状態を表示す
る表示部、(SW)は空気調和装置(20)をONすると共に
前環境状態を選択するためのメインスイッチであって、
該メインスイッチ(SW)は、前環境を選択するものとし
て、オン側に、人体が入室前に空調された室内にいたこ
とを示す室内モードスイッチ(SW1)と、入室前に室外
にいたことを示す室外モードスイッチ(SW2)と、入浴
等により人体が高温に励起された状態にある入浴モード
スイッチ(SW3)とを備え、かつオフ用スイッチ(SW4)
とを備えている。
また、上記温熱環境測定器のROM(12)には、第8図に
示すように、コントローラ(23)側のメインスイッチ
(SW)の各モードスイッチ(SW2)〜(SW3)に対応し
て、上記温度測定素子(3)で検出した室内環境温度を
入室時刻t0後の経過時間に応じて補正する補正電力ΔP
の変化パターンが設定されている。すなわち、上記室外
モードスイッチ(SW2)に対応して、時刻t0で所定の補
正値ΔP1を有し、その後ステップ状に減少して時刻t1
零になる室外モードの第1補正関数f1(t)(図中一点鎖
線で示す)、上記入浴モードスイッチ(SW3)に対応し
て、時刻tで上記補正値ΔP1よりも大きな補正値ΔP2
を有するとともに、その後ステップ状に減少し、上記時
刻t1よりも後の時刻t2で零になる入浴モードの第2補正
関数f2(t)(図中実線で示す)とである。なお、室内モ
ードスイッチ(SW1)に対応する室内モードの運転で
は、前にいた室内と当該室内との温度差を無視しうると
して、電力の補正は行わないようになされている。
次に、上記CPU(12)の制御内容について、第9図に基
づき説明するに、ステップS1でメインスイッチ(SW)が
ONになり、ステップS2で圧縮機が運転を開始すると、ス
テップS3でメインスイッチ(SW)の選択状況を判別す
る。そして、人体が入室前に室外にいた場合には、ステ
ップS4で上記電力供給回路(6)からヒータ(4)に
供給される供給電力Pの補正値ΔPを上記第1補正関数
f1(t)に設定し、人体が入室前に入浴していたときに
は、ステップS5で供給電力Pの補正量ΔPを上記第2補
正関数f2(t)に設定し、それぞれステップS6で供給電力
Pを(P+ΔP)に補正した後、また、人体が入室前に
も空調された室内にいた場合にはそのままで、それぞれ
ステップS7に進み、上記温熱検知素子(1)の温度測定
素子(3)で検出される殻体(2)の温度つまり素子温
度Tgを測定して入力する。そして、ステップS8で、上記
温度設定部(17)で設定した室内の設定温度Tsetと、上
記素子温度Tgから後述の定数Cを減じて得られる体感温
度相当の室内環境温度Tとの差温(Test−T)の絶対値
が所定のディファレンシャルεよりも小さくなるまで上
記ステップS3〜S7を繰返し、小さくなれば制御目標値Tc
に収束したと判断してステップS9で圧縮機を停止する。
上記フローにおいて、ステップS4〜S6の制御により、メ
インスイッチ(入力手段)(SW)の入力に応じて、電力
供給回路(電力供給手段)(6)の供給電力を人体の温
度が高いほど高くかつ時間の経過とともに低下して定常
値に収束するように補正する補正手段(51)が構成され
ている。
したがって、請求項(1)の考案では、電力供給回路
(6)から殻体(2)内のヒータ(加熱部)(4)に所
定の電力が供給されると、殻体(2)の温度が上昇する
とともに室内空間(R)における空気との熱交換や輻射
により冷却作用を受け、その平衡状態に達した温度Tgが
温度測定素子(温度検出部)(3)によって検出され
る。
その場合、一般に、殻体(2)の熱伝達特性つまり輻射
特性や風速による温度降下特性を人体の皮膚の特性に概
略一致させた場合、体感温度Tvと素子温度Tgとの間に
は、下記式(1) Tv=Tg−C+C1 (1) の関係がある(ただし、Cは風速等に無関係な定数、C1
は人体の温度つまり人体に予め蓄えあれた熱量により定
まる蓄熱項である)。また、前述の室内環境温度Tは、
上記式(1)における人体の蓄熱項C1を除いた値(=Tg
−C)に相当するものである。
ここで、上記定数Cは定数なので単純に校正しうるが、
C1はそのときの人体の温熱状態によって変化するもので
ある。したがって、人体の蓄熱量が高い場合、C1を無視
すると、素子温度Tgから求められる体感温度Tvに相当す
る室内環境温度T(=Tg−C)は、本来の体感温度Tvよ
りも低い値になってしまうことになる。
しかし、上記実施例では、メインスイッチ(入力手段)
(SW)により入室前の人体の温熱状態が入力され、その
温熱状態に応じて、補正手段(51)により、電力供給回
路(6)から供給される電力Pが人体温度が高いほど高
くなるように補正されるので、素子温度Tgもその分だけ
上昇し、殻体(2)内の温熱状態が人体内部と同じ状態
に維持される。また、入室後時間が経過するにつれて人
体は冷却していき、やがて室内空間(R)の温度と平衡
状態に達するが、上記実施例では、補正手段(51)によ
る電力Pの補正量ΔPが、それぞれ所定の値P1,P2から
時間と共に低下して「零」に達するように設定された第
1又は第2補正関数f1(t),f2(t)に従うようになされて
いる。したがって、温熱検知素子(1)の温熱状態も同
様に徐々に低下して平衡状態に収束する。したがって、
体感温度Tvに精度よく一致した室内環境温度Tが求めら
れることになる。
よって、請求項(1)の考案では、人体が室内空間
(R)とは温熱状態の異なる環境から入室した過渡状態
においても、入室前の環境に応じて、精度よく体感温度
Tvに相当する室内環境温度Tを検出することができ、そ
の室内環境温度Tの値に基づいた室内空間(R)に快適
な空調を行うことができるのである。
次に、請求項(2)の考案に係る第2実施例について説
明する。本実施例においても、その全体構成、温熱検知
素子(1)の構成、コントローラ(22)の前面パネル
(16)の構成は上記第1実施例における第4図、第5図
および第7図に示す構成と同様である。ただし、上記温
度設定部(17)により、室内環境温度T(つまり素子温
度Tgから上記(1)式における定数Cを減じた値であ
る)の目標温度Tsetを介して素子温度Tgの制御目標温度
Tcが設定されるようになされている。すなわち、温度設
定部(17)は請求項(2)の考案における目標値設定手
段としての機能を有するものである。また、制御回路に
おいて、第10図に示すように、温熱検知ユニット(23)
には、上記第1実施例における温熱検知素子(1),電
力供給回路(6)および温度検知回路(7)のほか電力
供給回路(6)からの供給電力Pを検知する電力検知回
路(11)が設けられ、その信号はCPU(10)に入力可能
になされている。なお、温度検知回路(7)の信号も電
力供給回路(8)に入力可能になされている。ただし、
コントローラ(22)の内部構成は上記第1実施例と同様
である。
そして、本実施例では、ROM(12)には、第11図に示す
ように、制御目標温度Tcの補正量ΔTとして、上記メイ
ンスイッチ(SW)の室外モードスイッチ(SW2)に対応
し、入室時刻(t0)における初期値T1から入室後所定時
間が経過した所定時刻(t1′)までステップ状に減少し
ていく第1補正関数f′(t)と、上記入浴モードスイ
ッチ(SW3)に対応し、入室時刻(t0)で上記初期値ΔT
1よりも大きい初期値ΔT2から上記所定時刻(t1′)よ
りも長い時間が経過した時刻(t2′)で「零」になる第
2補正関数f′(t)とが設定されている。
次に、上記CPU(12)の制御内容について、第12図に基
づき説明するに、ステップS11でスイッチ(SW)がONに
なり、ステップS12で圧縮機が運転を開始すると、ステ
ップS13でメインスイッチ(SW)の選択状況を判別す
る。そして、人体が入室前に室外にいた場合には、ステ
ップS14で素子温度の制御目標値TCの補正量ΔTを上記
第1補正関数f1′(t)に設定し、人体が入室前に入浴
していたときには、ステップS15で素子温度の制御目標
値Tcの補正量ΔTを上記第2補正関数f2′(t)に設定
し、それぞれステップS16で制御目標値Tcを(Tc+Δ
T)に設定した後、また、人体が入室前にも空調された
室内にいた場合にはそのままで、それぞれステップS17
に進み、上記電力検知回路(11)の信号を入力して、上
記制御目標値Tcの変更に応じて制御される電力供給回路
(6)からヒータ(4)への供給電力Pを設定する。そ
して、ステップS18で、素子温度Tgの制御目標値Tcに対
応する供給電力の設定値Psetと現在の供給電力値Pとの
差(Pset−P)の絶対値が所定のディファレンシャルε
よりも小さくなるまで上記ステップS13〜S17を繰返し、
小さくなれば目標電力値Psetに収束したと判断してステ
ップS19で圧縮機を停止する。
上記フローにおいて、ステップS14〜S16の制御により、
メインスイッチ(入力手段)(SW)の入力に応じて、殻
体(2)温度の制御目標値Tgを上記電力供給回路(6)
の供給電力が人体の温度が高いほど低くなりかつ時間の
経過とともに上昇して定常値に収束するように変更する
目標値変更手段(52)が構成されている。
したがって、請求項(2)の考案では、電力供給回路
(6)により、素子温度Tgが温度設定部(目標値設定手
段)(17)で設定された制御目標値Tcに収束するよう
に、ヒータ(4)への供給電力が制御される。その場
合、メインスイッチ(SW)で入力される人体の入室前の
温熱状態に応じて、目標値変更手段(52)により、素子
温度Tgの制御目標値Tcが人体の蓄熱量に対応した値だけ
補正され、電力供給回路(6)からの供給電力Pがそれ
に応じて制御されるので、素子温度Tgが上記第1実施例
と同様に変化することになり、上記(1)式における人
体の体感温度Tvにほぼ一致した室内環境温度Tに基づい
て制御されることになる。よって、上記請求項(1)の
考案と同様の効果が得られることになる。
次に請求項(3)の考案に係る第3実施例について、説
明する。本実施例においても、全体構成、温熱検知素子
(1)の構成および前面パネル(16)の構成は上記第1
実施例における第4図、第5図および第7図に示すもの
と同様である。また、制御回路の構成は、上記第1又は
第2実施例における第6図又は第10図に示すものと同様
である。ただし、本実施例では、上記ROM(12)に素子
温度Tgの検出値から上記定数Cを減じて求められる体感
温度Tvに相当する室内環境温度Tの補正量ΔT(上記
(1)式におけるC1)が設定されており、その値は上記
第2実施例における素子温度Tgの制御目標値Tcの補正
量、つまり第11図の第1,第2補正関数f′1(t),f′2
(t)に対応するものである。すなわち、ROM(12)
は、室内空間(R)に入室前の人体の温熱状態に対応し
て入室後の時間に対する体感温度の定常状態からの誤差
の変化を記憶する記憶手段としての機能を有するもので
ある。
そして、第13図は本実施例におけるCPU(10)の制御内
容を示し、ステップS21でメインスイッチ(SW)をONに
し、ステップS22で圧縮機の運転を開始すると、ステッ
プS23で温度測定素子(3)により現在の素子温度Tgを
測定する。次に、ステップS24で人体の前環境を判別
し、前環境が室外であれば、ステップS25で素子温度Tg
から求められる室内環境温度Tの補正量ΔTとして上記
第1補正関数f1′(t)を、前環境が入浴時にはステッ
プS26で補正量ΔTとして上記第2補正関数f2′(t)
を設定した後、ステップS27でT=T+ΔTとして室内
環境温度Tの補正を行う一方、前環境が室内であった場
合にはそのままで、それぞれステップS28に進む。そし
て、ステップS28で、設定温度Tsetと上記補正した室内
環境温度Tとの差(Test−T)の絶対値が所定のディフ
ァレンシャルεよりも小さくなるまで上記ステップS23
〜S27の制御を繰返し、εよりも小さくなると、ステッ
プS29で圧縮機を停止する。
上記フローにおいて、ステップS25〜S27の制御により、
ROM(記憶手段)(12)の記憶内容に基づいて温熱検知
素子(1)の温度測定素子(温度検出部)(3)で検出
された殻体(2)の温度を補正を補正手段(51)が構成
されている。
したがって、請求項(3)の考案では、電力供給回路
(6)からの供給電力に応じてヒータ(4)が加熱さ
れ、温度測定素子(3)により素子温度Tgが検出され
る。
その場合、記憶手段(12)により、人体の入室前の環境
の差異に基づく人体が入室後の体感温度Tvの定常状態か
らのずれがあらかじめ記憶されており、補正手段(51)
により、その記憶内容に基づいて素子温度Tgの検出値が
補正されるので、上記(1)式における人体の蓄熱項C1
の分だけ補正された体感温度Tvが検知されることにな
る。よって、その体感温度に相当する室内環境温度Tに
応じて室内空間(R)の空調が行われることになり、上
記請求項(1)の考案と同様の効果を得ることができ
る。
(考案の効果) 以上説明したように、請求項(1)の考案によれば、殻
体内に加熱部と温度検出部とを備えてなる温熱検知素子
を室内空間に配置するとともに、加熱部に所定の電力を
供給して温度検出部で検出される温度から室内空間の温
熱状態を検知するように構成して、人体が入室するとき
に、その前環境の温熱状態に応じて、上記加熱部への供
給電力を人体の温度が高いほど高くかつ時間の経過とと
もに低下して定常値に収束するように補正するようにし
たので、温熱検知素子の温熱状態を人体と同様の過渡状
態に維持することができ、よって、人体が室内空間とは
温熱状態の異なる環境から入室した過渡状態において
も、精度よく体感温度に相当する室内環境温度を検出す
ることができる。ひいては、その室内環境温度に基づく
快適な室内空間の空調に資することができる。
請求項(2)の考案によれば、温熱検知素子の温度検出
部で検出される素子温度が所定の制御目標値になるよう
な供給電力を供給して、そのときの電力から室内環境の
温熱状態を検出する際、上記素子温度の制御目標値を人
体の温度が高いほど低くかつ時間の経過とともに上昇し
て定常値に収束するように変更するようにしたので、温
熱検知素子の温熱状態を人体と同様の過渡状態に維持す
ることができ、上記請求項(1)の考案と同様の効果を
得ることができる。
請求項(3)の考案によれば、上記請求項(1)又は
(2)の考案における温熱検知素子において、人体の入
室前の温熱状態に対応して人体の入室後の温熱状態の定
常状態からのずれを予め記憶しておき、その記憶内容に
基づいて素子温度を補正するようにしたので、人体が室
内空間とは異なる環境から入室するような場合にも、そ
の過渡期における体感温度に相当する室内環境温度を正
確に検知することができ、よって、上記請求項(1)又
は(2)の考案と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図はそれぞれ請求項(1)〜(3)の考案
の構成を示すブロック図である。第4図以下は本考案の
実施例を示し、第4図はその全体構成図、第5図は温熱
検知素子の構成を示す断面図、第6図は第1又は第3実
施例における制御回路の構成を示すブロック図、第7図
はコントローラの前面パネルの構成を示す正面図、第8
図は第1実施例における供給電力の補正量の時間変化を
示す特性図、第9図は第1実施例におけるCPUの制御内
容を示すフローチャート図、第10図は第2又は第3実施
例における制御回路の構成を示すブロック図、第11図は
第2又は第3実施例における素子温度の制御目標値又は
素子温度の補正量の時間に対する変化を示す特性図、第
12図は第2実施例におけるCPUの制御内容を示すフロー
チャート図、第13図は第3実施例におけるCPUの制御内
容を示すフローチャート図である。 (1)…温熱検知素子、(2)…殻体、(3)…温度測
定素子(温度検出部)、(4)…ヒータ(加熱部)、
(6)…電力供給回路(電力供給手段)、(10)…CPU
(演算手段)、(12)…ROM(記憶手段)、(17)…温
度設定部(目標値設定手段)、(51)…補正手段、(5
2)…目標値変更手段、(SW)…メインスイッチ(入力
手段)。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】人体の皮膚表面に概略一致した熱伝達特性
    を有する殻体(2)と、該殻体(2)内に配置され、殻
    体(2)を所定電力で加熱する加熱部(4)と、上記殻
    体(2)の温度を検出する温度検出部(3)とからな
    り、温熱状態を検知するための室内空間(R)に配置さ
    れた温熱検知素子(1)を備える一方、 該温熱検知素子(1)の上記加熱部(4)に所定の電力
    を供給する電力供給手段(6)と、上記温度検出部
    (3)で検出される殻体(2)の温度に基づき、上記室
    内空間(R)の温熱状態を算出する演算手段(10)とを
    備えるとともに、 室内空間(R)に入室前の人体の温熱状態を入力する入
    力手段(SW)と、該入力手段(SW)の入力に応じて、上
    記電力供給手段(6)の供給電力を人体の温度が高いほ
    ど高くかつ時間の経過とともに低下して定常値に収束す
    るように補正する補正手段(51)とを備えたことを特徴
    とする温熱環境測定器。
  2. 【請求項2】人体の皮膚表面に概略一致した熱伝達特性
    を有する殻体(2)と、該殻体(2)内に配置され、殻
    体(2)を所定電力で加熱する加熱部(4)と、上記殻
    体(2)の温度を検出する温度検出部(3)とからな
    り、温熱状態を検知するための室内空間(R)に配置さ
    れた温熱検知素子(1)を備える一方、 上記殻体(2)の温度の制御目標値を設定する目標値設
    定手段(17)と、上記温度検出部(3)の出力を受け、
    殻体(2)の温度が上記目標値設定手段(17)で設定さ
    れた制御目標値となるように上記加熱部(4)に電力を
    供給する電力供給手段(6)と、上記電力供給手段
    (6)で供給される電力に基づき室内空間(R)の温熱
    状態を算出する演算手段(10)とを備えるとともに、 室内空間(R)に入室前の人体の温熱状態を入力する入
    力手段(SW)と、該入力手段(SW)の入力に応じ、上記
    目標値設定手段(17)で設定される殻体(2)の温度の
    制御目標値を、入室時には人体の温度が高いほど低くか
    つ時間の経過とともに上昇して定常値に収束するように
    変更する目標値変更手段(52)とを備えたことを特徴と
    する温熱環境測定器。
  3. 【請求項3】人体の皮膚表面に概略一致した熱伝達特性
    を有する殻体(2)と、該殻体(2)内に配置され、殻
    体(2)を所定電力で加熱する加熱部(4)と、上記殻
    体(2)の温度を検出する温度検出部(3)とからな
    り、温熱状態を検知するための室内空間(R)に配置さ
    れた温熱検知素子(1)を備える一方、 該温熱検知素子(1)の上記加熱部(4)に電力を供給
    する電力供給手段(6)と、上記温度検出部(3)で検
    出される殻体(2)の温度に基づき、上記室内空間
    (R)の温熱状態を算出する演算手段(10)とを備える
    とともに、 上記室内空間(R)に入室前の人体の温熱状態に対応し
    て体感温度の定常状態からのずれの時間に対する変化を
    記憶する記憶手段(12)と、室内空間(R)に入室前の
    人体の温熱状態を入力する入力手段(SW)と、上記入力
    手段(SW)の入力に応じ記憶手段(12)の記憶内容に基
    づいて、上記温熱検知素子(1)の温度検出部(3)で
    検出された殻体(2)の温度を補正する補正手段(51)
    とを備えたことを特徴とする温熱環境測定器。
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