JPH06347077A - 室内環境制御装置 - Google Patents
室内環境制御装置Info
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- JPH06347077A JPH06347077A JP5136066A JP13606693A JPH06347077A JP H06347077 A JPH06347077 A JP H06347077A JP 5136066 A JP5136066 A JP 5136066A JP 13606693 A JP13606693 A JP 13606693A JP H06347077 A JPH06347077 A JP H06347077A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 在室者が発散するエネルギーの代謝量を考慮
してきめ細かな制御を行なうことができる室内環境制御
装置を提供する。 【構成】 少なくとも室内温度ＴＡと、輻射温度ＴＲ
と、気流ＶＡＲを環境状態検出手段１で計測し、これら
計測した情報から在室者の着衣量ＩＣＬＯや活動量Ｍを
環境状態予想手段２で推論し、建物が設置されている地
域の自然環境、在室者の年齢構成、在室者の性別構成等
を補正手段３で補正して、設定状況に応じて人間から発
散されるエネルギーの代謝量Ｅを演算し、これらの情報
から快適性演算手段４に入力して快適指標である平均予
想温冷感申告ＰＭＶを求めた後、環境操作量演算手段５
で環境操作量ＵＣを作成する。
してきめ細かな制御を行なうことができる室内環境制御
装置を提供する。 【構成】 少なくとも室内温度ＴＡと、輻射温度ＴＲ
と、気流ＶＡＲを環境状態検出手段１で計測し、これら
計測した情報から在室者の着衣量ＩＣＬＯや活動量Ｍを
環境状態予想手段２で推論し、建物が設置されている地
域の自然環境、在室者の年齢構成、在室者の性別構成等
を補正手段３で補正して、設定状況に応じて人間から発
散されるエネルギーの代謝量Ｅを演算し、これらの情報
から快適性演算手段４に入力して快適指標である平均予
想温冷感申告ＰＭＶを求めた後、環境操作量演算手段５
で環境操作量ＵＣを作成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は室内の環境を制御する室
内環境制御装置に関する。
内環境制御装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の室内環境制御装置は、特開平３−
２２５１４４号公報に記載されているように、温度、湿
度、気流、輻射温度、在室者の活動量および着衣量等の
情報から、人間の経験則に合致した快適度を表現する快
適指標を作成し、この快適指標を在室者の指定する快適
性指令と比較して空気調和機の運転状態を制御し、人間
の感覚に最もよく適合するように制御したり、また快適
指標を定常値と過渡的な変化の速さとに分類し、この両
者の数値から空気調和機の運転指令値を作成して、冷却
量、風量および風向き等を人間の感覚に最も適合するよ
うに制御したり、さらには快適指標を第一段階として温
度と湿度情報から作成し、第二段階として気流、輻射温
度、在室者の活動量および着衣量等の情報から、これを
順次修正して、居住空間情報を必要に応じて取捨選択で
きる柔軟性に富んだ空気調和機の制御を行なうと共に、
居室空間に対する在室者の好みの相違を受け付けて、個
人差にも適応する快適空間を得るようにしている。
２２５１４４号公報に記載されているように、温度、湿
度、気流、輻射温度、在室者の活動量および着衣量等の
情報から、人間の経験則に合致した快適度を表現する快
適指標を作成し、この快適指標を在室者の指定する快適
性指令と比較して空気調和機の運転状態を制御し、人間
の感覚に最もよく適合するように制御したり、また快適
指標を定常値と過渡的な変化の速さとに分類し、この両
者の数値から空気調和機の運転指令値を作成して、冷却
量、風量および風向き等を人間の感覚に最も適合するよ
うに制御したり、さらには快適指標を第一段階として温
度と湿度情報から作成し、第二段階として気流、輻射温
度、在室者の活動量および着衣量等の情報から、これを
順次修正して、居住空間情報を必要に応じて取捨選択で
きる柔軟性に富んだ空気調和機の制御を行なうと共に、
居室空間に対する在室者の好みの相違を受け付けて、個
人差にも適応する快適空間を得るようにしている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の室
内環境制御装置は、上述のように居室内の快適環境を崩
す温度変化の要素として、人間から発散されるエネルギ
ーの代謝量を考慮しておらず、しかもこの代謝量は性
別、年齢別および在室者の育つた地域や環境等によつて
差が生じるため、これらの好みに応じた空気調和機のき
め細かな制御が行なえなかつた。
内環境制御装置は、上述のように居室内の快適環境を崩
す温度変化の要素として、人間から発散されるエネルギ
ーの代謝量を考慮しておらず、しかもこの代謝量は性
別、年齢別および在室者の育つた地域や環境等によつて
差が生じるため、これらの好みに応じた空気調和機のき
め細かな制御が行なえなかつた。
【０００４】本発明の目的は、在室者が発散するエネル
ギーの代謝量を考慮してきめ細かな制御を行なうことが
できる室内環境制御装置を提供することにある。
ギーの代謝量を考慮してきめ細かな制御を行なうことが
できる室内環境制御装置を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、環境状態を計測する環境状態検出手段と、
この環境状態検出手段による計測値から在室者の着衣
量、活動量を推論する環境状態予想手段と、好みの風量
および温度を設定する環境状態設定手段と、この環境状
態検出手段で計測した値と前記環境状態予想手段で推論
した値と前記環境状態設定手段で設定された値とから快
適指標を求める快適性演算手段と、この快適性演算手段
で求められた快適指標と前記環境状態設定手段が操作さ
れたときの快適指標値と前記環境状態設定手段の設定値
を比較演算し、空気調和機の操作量を演算する環境操作
量演算手段とを備えた室内環境制御装置において、前記
空気調和機が設置されている地域の自然環境、在室者の
年齢構成、前記在室者の性別構成の少なくとも一つを用
いて、前記環境状態予想手段の推論値および前記快適性
演算手段の設定値を補正する補正手段を設けたことを特
徴とする。
するために、環境状態を計測する環境状態検出手段と、
この環境状態検出手段による計測値から在室者の着衣
量、活動量を推論する環境状態予想手段と、好みの風量
および温度を設定する環境状態設定手段と、この環境状
態検出手段で計測した値と前記環境状態予想手段で推論
した値と前記環境状態設定手段で設定された値とから快
適指標を求める快適性演算手段と、この快適性演算手段
で求められた快適指標と前記環境状態設定手段が操作さ
れたときの快適指標値と前記環境状態設定手段の設定値
を比較演算し、空気調和機の操作量を演算する環境操作
量演算手段とを備えた室内環境制御装置において、前記
空気調和機が設置されている地域の自然環境、在室者の
年齢構成、前記在室者の性別構成の少なくとも一つを用
いて、前記環境状態予想手段の推論値および前記快適性
演算手段の設定値を補正する補正手段を設けたことを特
徴とする。
【０００６】
【作用】本発明による室内環境制御装置は、上述の如く
補正手段を設け、補正手段は、空気調和機が設定されて
いる地域の自然環境、在室者の年齢構成、在室者の性別
など人間から発散されるエネルギーの代謝量に関連する
要素の少なくとも一つを入力し、環境状態検出手段で計
測した計測値から在室者の着衣量および活動量を求める
環境状態予想手段の推論と、この環境状態予想手段で推
論した在室者の着衣量及び活動量と環境状態検出手段で
計測したそれぞれの値から快適指標を求める快適性演算
手段とを補正するようにしたため、従来以上に正確な着
衣量および活動量を予想することができると共に、エネ
ルギーの代謝量を考慮して、正確な快適指標に基づく空
気調和機の制御によつて予測不満率を小さくすることが
できる。
補正手段を設け、補正手段は、空気調和機が設定されて
いる地域の自然環境、在室者の年齢構成、在室者の性別
など人間から発散されるエネルギーの代謝量に関連する
要素の少なくとも一つを入力し、環境状態検出手段で計
測した計測値から在室者の着衣量および活動量を求める
環境状態予想手段の推論と、この環境状態予想手段で推
論した在室者の着衣量及び活動量と環境状態検出手段で
計測したそれぞれの値から快適指標を求める快適性演算
手段とを補正するようにしたため、従来以上に正確な着
衣量および活動量を予想することができると共に、エネ
ルギーの代謝量を考慮して、正確な快適指標に基づく空
気調和機の制御によつて予測不満率を小さくすることが
できる。
【０００７】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面によつて説明す
る。図１は本発明の一実施例による室内環境制御装置の
ブロツク図である。
る。図１は本発明の一実施例による室内環境制御装置の
ブロツク図である。
【０００８】環境状態検出手段１は、少なくとも室内温
度ＴＡを計測するセンサと、輻射温度ＴＲを計測するセ
ンサと、気流ＶＡＲを計測するセンサとを有し、また必
要に応じて室外温度ＴＢを計測するセンサと、湿度Ｈを
計測するセンサと、光量Ｃを計測するセンサと、季節や
時刻を計測する時刻計ＳＴ等の出力によつて環境状態を
検出するものであり、環境状態予想手段２に接続されて
いる。環境状態予想手段２は、環境状態検出手段１で計
測した情報から在室者の着衣量ＩＣＬＯや活動量Ｍを推
論するものである。建物が設置されている地域の自然環
境、在室者の年齢構成、在室者の性別構成等を予め設定
しておく補正手段３は、設定状況に応じて人間から発散
されるエネルギーの代謝量Ｅを演算し、環境状態予想手
段２が推定する在室者の着衣量ＩＣＬＯや活動量ＭＥに
対して補正要素として考慮されている。また在室者の好
みの風量、温度等は、環境状態設定手段９で設定できる
ように構成されている。
度ＴＡを計測するセンサと、輻射温度ＴＲを計測するセ
ンサと、気流ＶＡＲを計測するセンサとを有し、また必
要に応じて室外温度ＴＢを計測するセンサと、湿度Ｈを
計測するセンサと、光量Ｃを計測するセンサと、季節や
時刻を計測する時刻計ＳＴ等の出力によつて環境状態を
検出するものであり、環境状態予想手段２に接続されて
いる。環境状態予想手段２は、環境状態検出手段１で計
測した情報から在室者の着衣量ＩＣＬＯや活動量Ｍを推
論するものである。建物が設置されている地域の自然環
境、在室者の年齢構成、在室者の性別構成等を予め設定
しておく補正手段３は、設定状況に応じて人間から発散
されるエネルギーの代謝量Ｅを演算し、環境状態予想手
段２が推定する在室者の着衣量ＩＣＬＯや活動量ＭＥに
対して補正要素として考慮されている。また在室者の好
みの風量、温度等は、環境状態設定手段９で設定できる
ように構成されている。
【０００９】これら環境状態検出手段１、環境状態予想
手段２、補正手段３および環境状態設定手段９からの情
報は、快適性演算手段４に入力され、この快適性演算手
段４は、室温ＴＡ、湿度Ｈ、輻射温度ＴＲ、気流ＶＡ
Ｒ、着衣量ＩＣＬＯおよび活動量Ｍの環境６要素と呼ば
れる情報と、代謝量ＭＥ、設定風量値および設定温度値
とから演算を行ない快適性を表わす快適指標を求めてい
る。この快適指標は、本実施例においてはデンマークの
Ｆａｎｇｅｒ教授が提唱した国際規格ＩＳＯ−７７３０
の平均予想温冷感申告ＰＭＶ（Ｐｒｅｄｉｃｔｅｄ Ｍ
ｅａｎ Ｖｏｔｅ）を用いて説明している。環境操作量
演算手段５は、快適性演算手段４から得られる快適指標
であるＰＭＶと、環境状態設定手段９から得られる快適
指標を記憶して出力する快適性指令手段１０の快適指令
ＲＣとを比較し、環境操作量ＵＣを作成する。空気調和
機指令演算手段６は、環境操作量ＵＣの値によつて室内
機操作量ＵＩと室外機操作量ＵＯを作成し、室内機操作
量ＵＩに基づいて室内側制御装置７の室内側熱交換器用
送風機の風量や風向板の向き等を制御し、また室外機操
作量ＵＯに基づいて室外側空気調和機８の冷媒圧縮機や
冷媒の膨張弁や室外熱交換用の送風機等を制御する。
手段２、補正手段３および環境状態設定手段９からの情
報は、快適性演算手段４に入力され、この快適性演算手
段４は、室温ＴＡ、湿度Ｈ、輻射温度ＴＲ、気流ＶＡ
Ｒ、着衣量ＩＣＬＯおよび活動量Ｍの環境６要素と呼ば
れる情報と、代謝量ＭＥ、設定風量値および設定温度値
とから演算を行ない快適性を表わす快適指標を求めてい
る。この快適指標は、本実施例においてはデンマークの
Ｆａｎｇｅｒ教授が提唱した国際規格ＩＳＯ−７７３０
の平均予想温冷感申告ＰＭＶ（Ｐｒｅｄｉｃｔｅｄ Ｍ
ｅａｎ Ｖｏｔｅ）を用いて説明している。環境操作量
演算手段５は、快適性演算手段４から得られる快適指標
であるＰＭＶと、環境状態設定手段９から得られる快適
指標を記憶して出力する快適性指令手段１０の快適指令
ＲＣとを比較し、環境操作量ＵＣを作成する。空気調和
機指令演算手段６は、環境操作量ＵＣの値によつて室内
機操作量ＵＩと室外機操作量ＵＯを作成し、室内機操作
量ＵＩに基づいて室内側制御装置７の室内側熱交換器用
送風機の風量や風向板の向き等を制御し、また室外機操
作量ＵＯに基づいて室外側空気調和機８の冷媒圧縮機や
冷媒の膨張弁や室外熱交換用の送風機等を制御する。
【００１０】図２は、補正手段３と環境状態設定手段９
の入力を行なうためのスイツチ群２０の正面図である。
の入力を行なうためのスイツチ群２０の正面図である。
【００１１】年齢構成を入力する場合には、先ずスイツ
チ２１を操作した後に、１〜０および「，」で構成され
るボタン２３によつて各年齢層の人数を「，」によつて
切り替えて入力する。入力された情報はパネル２７に表
示される。また、性別構成を入力するときは、スイツチ
２２を操作した後に、ボタン２３によつて男女各々の人
数を「，」で切り替えて入力する。さらに、空気調和機
の設定されている地域、すなわち事務所等の所在地は、
空気調和機の設置された地域をいくつかに区分されたス
イツチ２６で選択して入力する。こうして入力された各
年齢層の人数構成や、男女の人数構成や、空気調和機の
設置地域の情報に基づいて、環境状態検出手段１の情報
に従い環境状態予想手段２で予想した着衣量ＩＣＬＯ、
活動量Ｍの各々の値を補正する。また、上述のようにし
て入力した各年齢層の人数構成、男女の人数構成および
空気調和機の設置地域の情報は、快適性演算手段４にも
送られて後述する平均予想温冷感申告ＰＭＶの論理式中
の代謝量Ｍの値を加味し、演算された平均予想温冷感申
告ＰＭＶ値を更に補正する。また、風量のスイツチ２
４、室温のスイツチ２５等のスイツチで在室者の好みに
よつて設定風量の上下、室内設定温度の上下調整を行な
い、快適性演算手段４、快適性指令装置１０に好みの情
報を送り、在室者の好みを平均予想温冷感申告ＰＭＶの
演算や環境操作量の演算に反映させる。
チ２１を操作した後に、１〜０および「，」で構成され
るボタン２３によつて各年齢層の人数を「，」によつて
切り替えて入力する。入力された情報はパネル２７に表
示される。また、性別構成を入力するときは、スイツチ
２２を操作した後に、ボタン２３によつて男女各々の人
数を「，」で切り替えて入力する。さらに、空気調和機
の設定されている地域、すなわち事務所等の所在地は、
空気調和機の設置された地域をいくつかに区分されたス
イツチ２６で選択して入力する。こうして入力された各
年齢層の人数構成や、男女の人数構成や、空気調和機の
設置地域の情報に基づいて、環境状態検出手段１の情報
に従い環境状態予想手段２で予想した着衣量ＩＣＬＯ、
活動量Ｍの各々の値を補正する。また、上述のようにし
て入力した各年齢層の人数構成、男女の人数構成および
空気調和機の設置地域の情報は、快適性演算手段４にも
送られて後述する平均予想温冷感申告ＰＭＶの論理式中
の代謝量Ｍの値を加味し、演算された平均予想温冷感申
告ＰＭＶ値を更に補正する。また、風量のスイツチ２
４、室温のスイツチ２５等のスイツチで在室者の好みに
よつて設定風量の上下、室内設定温度の上下調整を行な
い、快適性演算手段４、快適性指令装置１０に好みの情
報を送り、在室者の好みを平均予想温冷感申告ＰＭＶの
演算や環境操作量の演算に反映させる。
【００１２】快適指標である平均予想温冷感申告ＰＭＶ
値は、代謝量ＭＥ、外部の仕事Ｗ、環境の水蒸気圧Ｐ
ａ、着衣量ＩＣＬＯ、気温ＴＡ、平均輻射温度ＴＲ、気
流ＶＡＲ、着衣表面温度ＴＣＬ、人体の着衣表面積率Ｆ
Ｃおよび人体の対流熱電動率ＨＣの関係式として示す図
３乃至図５の数式によつて得られる。ここで、図３およ
び図４に示す数式のＨＣは、図６に示す条件のとき図９
の値を代入し、また図７に示す条件のとき図１０の値を
代入して計算する。また、図３および図４に示す数式の
ＦＣＬは、ＩＣＬＯ＜０．０７８のとき、１．０＋１．
２９０ＩＣＬＯを代入し、ＩＣＬＯ＞０．０７８のと
き、１．０５＋０．６４５ＩＣＬＯを代入して計算す
る。この論理式は、１３００人におよぶ被験者申告と、
生理学的測定によつて求められたものであり、コンピユ
ータを用いて環境６要素である気温ＴＡ、湿度Ｈ、気流
ＶＡＲ、輻射温度ＴＲ、着衣量ＩＣＬＯおよび活動量Ｍ
を演算することで平均予想温冷感申告ＰＭＶを求めるこ
とができるが、このコンピユータに入力する６要素の値
が正確でなければ正確な平均予想温冷感申告ＰＭＶ値を
得ることはできない。
値は、代謝量ＭＥ、外部の仕事Ｗ、環境の水蒸気圧Ｐ
ａ、着衣量ＩＣＬＯ、気温ＴＡ、平均輻射温度ＴＲ、気
流ＶＡＲ、着衣表面温度ＴＣＬ、人体の着衣表面積率Ｆ
Ｃおよび人体の対流熱電動率ＨＣの関係式として示す図
３乃至図５の数式によつて得られる。ここで、図３およ
び図４に示す数式のＨＣは、図６に示す条件のとき図９
の値を代入し、また図７に示す条件のとき図１０の値を
代入して計算する。また、図３および図４に示す数式の
ＦＣＬは、ＩＣＬＯ＜０．０７８のとき、１．０＋１．
２９０ＩＣＬＯを代入し、ＩＣＬＯ＞０．０７８のと
き、１．０５＋０．６４５ＩＣＬＯを代入して計算す
る。この論理式は、１３００人におよぶ被験者申告と、
生理学的測定によつて求められたものであり、コンピユ
ータを用いて環境６要素である気温ＴＡ、湿度Ｈ、気流
ＶＡＲ、輻射温度ＴＲ、着衣量ＩＣＬＯおよび活動量Ｍ
を演算することで平均予想温冷感申告ＰＭＶを求めるこ
とができるが、このコンピユータに入力する６要素の値
が正確でなければ正確な平均予想温冷感申告ＰＭＶ値を
得ることはできない。
【００１３】図８は快適指標と不満率の関係を表わす図
であり、縦軸には予測不満率ＰＰＤ（Ｐｒｅｄｉｃｔｅ
ｄ Ｐｅｒｃｅｎｔａｇｅ ｏｆ Ｄｉｓｓａｔｉｓｆ
ｉｅｄ）をとり、また横軸に平均予想温冷感申告ＰＭＶ
をとつており、平均予想温冷感申告ＰＭＶは、＋３のと
きは暑い、＋２のときは暖かい、＋１のときはやや暖か
い、０のときはどちらでもない、−１のときはやや涼し
い、−２のときは涼しい、−３のときは寒いという熱的
感覚尺度で表わしているが、図８に示すように平均予想
温冷感申告ＰＭＶが０であつても、全ての人が満足して
いるわけではなく５％の人は不満を感じているというこ
とを示している。しかし、平均予想温冷感申告ＰＭＶが
０になるように制御が行なわれていたとしても、それを
演算するための環境状態予想手段２の着衣量ＩＣＬＯ、
活動量Ｍ、およびＰＭＶ論理式中の代謝量ＭＥの値の決
定は難しく、このうち着衣量ＩＣＬＯおよび活動量Ｍの
値は、従来では環境状態検出手段１からの情報のうち、
季節や時刻情報、室内温度ＴＡおよび室外温度ＴＢ等に
よつてのみ予想されていた。そのため、着衣量ＩＣＬＯ
や活動量Ｍの値の正確さは不十分であつたと考えられ、
また、代謝量ＭＥについては考慮されていなかつたの
で、たとえ平均予想温冷感申告ＰＭＶが０になるように
制御が行なわれていたとしても、予測不満率ＰＰＤは５
％以上であつたと予想される。
であり、縦軸には予測不満率ＰＰＤ（Ｐｒｅｄｉｃｔｅ
ｄ Ｐｅｒｃｅｎｔａｇｅ ｏｆ Ｄｉｓｓａｔｉｓｆ
ｉｅｄ）をとり、また横軸に平均予想温冷感申告ＰＭＶ
をとつており、平均予想温冷感申告ＰＭＶは、＋３のと
きは暑い、＋２のときは暖かい、＋１のときはやや暖か
い、０のときはどちらでもない、−１のときはやや涼し
い、−２のときは涼しい、−３のときは寒いという熱的
感覚尺度で表わしているが、図８に示すように平均予想
温冷感申告ＰＭＶが０であつても、全ての人が満足して
いるわけではなく５％の人は不満を感じているというこ
とを示している。しかし、平均予想温冷感申告ＰＭＶが
０になるように制御が行なわれていたとしても、それを
演算するための環境状態予想手段２の着衣量ＩＣＬＯ、
活動量Ｍ、およびＰＭＶ論理式中の代謝量ＭＥの値の決
定は難しく、このうち着衣量ＩＣＬＯおよび活動量Ｍの
値は、従来では環境状態検出手段１からの情報のうち、
季節や時刻情報、室内温度ＴＡおよび室外温度ＴＢ等に
よつてのみ予想されていた。そのため、着衣量ＩＣＬＯ
や活動量Ｍの値の正確さは不十分であつたと考えられ、
また、代謝量ＭＥについては考慮されていなかつたの
で、たとえ平均予想温冷感申告ＰＭＶが０になるように
制御が行なわれていたとしても、予測不満率ＰＰＤは５
％以上であつたと予想される。
【００１４】そこで本実施例では、図２で説明したスイ
ツチ群２０により、補正手段３としての地域の自然環
境、年齢構成および性別構成を入力するので、従来以上
に正確な着衣量ＩＣＬＯおよび活動量Ｍを予想すること
ができる。また、前述したＰＭＶの論理式中の代謝量Ｍ
Ｅも従来は考慮していなかつたが、図２のスイツチ群２
０により、地域の自然環境、年齢構成および性別構成が
加味されるようになる。このようにして従来よりも正確
な平均予想温冷感申告ＰＭＶが演算され、その値によつ
て最終的に演算された室内機操作量ＵＩおよび室外機操
作量ＵＯによつて空気調和機が制御されるため、予測不
満率ＰＰＤの値を限りなく５％に近づけることができ
た。
ツチ群２０により、補正手段３としての地域の自然環
境、年齢構成および性別構成を入力するので、従来以上
に正確な着衣量ＩＣＬＯおよび活動量Ｍを予想すること
ができる。また、前述したＰＭＶの論理式中の代謝量Ｍ
Ｅも従来は考慮していなかつたが、図２のスイツチ群２
０により、地域の自然環境、年齢構成および性別構成が
加味されるようになる。このようにして従来よりも正確
な平均予想温冷感申告ＰＭＶが演算され、その値によつ
て最終的に演算された室内機操作量ＵＩおよび室外機操
作量ＵＯによつて空気調和機が制御されるため、予測不
満率ＰＰＤの値を限りなく５％に近づけることができ
た。
【００１５】尚、上述した実施例では、輻射温度ＴＲを
センサにて測定したが、輻射温度ＴＲは早朝および現在
の室内温度ＴＡ、室外温度ＴＢおよび空気調和機の演算
運転等により予測することもできるので、輻射温度ＴＲ
の検出は省略することもできる。また着衣量ＩＣＬＯの
設定や、代謝量ＭＥの変化の加味を行なうための地域設
定は、図２のスイツチ群２０の１つによつて行なわれた
が、環境状態検出手段１のうちの室内温度ＴＡ、室外温
度ＴＢ、光量Ｃおよび時刻等の値を記憶学習させること
によつて設定することもできる。また補正手段３は、地
域の自然環境、年齢構成および性別構成の全てを加味す
るようにしたが、少なくともその一つを考慮することに
よつてより正確な平均予想温冷感申告ＰＭＶを演算する
ことができる。
センサにて測定したが、輻射温度ＴＲは早朝および現在
の室内温度ＴＡ、室外温度ＴＢおよび空気調和機の演算
運転等により予測することもできるので、輻射温度ＴＲ
の検出は省略することもできる。また着衣量ＩＣＬＯの
設定や、代謝量ＭＥの変化の加味を行なうための地域設
定は、図２のスイツチ群２０の１つによつて行なわれた
が、環境状態検出手段１のうちの室内温度ＴＡ、室外温
度ＴＢ、光量Ｃおよび時刻等の値を記憶学習させること
によつて設定することもできる。また補正手段３は、地
域の自然環境、年齢構成および性別構成の全てを加味す
るようにしたが、少なくともその一つを考慮することに
よつてより正確な平均予想温冷感申告ＰＭＶを演算する
ことができる。
【００１６】
【発明の効果】以上説明したように本発明による室内環
境制御装置によれば、建物が設置されている地域の自然
環境、在室者の年齢構成、在室者の性別構成等を補正手
段で補正して、着衣量および活動量を予想すると共に、
人間から発散されるエネルギーの代謝量を演算し、これ
らの情報から快適指標を求めるようにしたため、従来以
上に正確な着衣量および活動量を予想することができる
と共に、エネルギーの代謝量を考慮して、正確な快適指
標に基づく空気調和機の制御によつて予測不満率を小さ
くすることができる。
境制御装置によれば、建物が設置されている地域の自然
環境、在室者の年齢構成、在室者の性別構成等を補正手
段で補正して、着衣量および活動量を予想すると共に、
人間から発散されるエネルギーの代謝量を演算し、これ
らの情報から快適指標を求めるようにしたため、従来以
上に正確な着衣量および活動量を予想することができる
と共に、エネルギーの代謝量を考慮して、正確な快適指
標に基づく空気調和機の制御によつて予測不満率を小さ
くすることができる。
【図１】本発明の一実施例による室内環境制御装置のブ
ロツク図である。
ロツク図である。
【図２】図１に示した室内環境制御装置の要部であるボ
タン群の正面図である。
タン群の正面図である。
【図３】平均予想温冷感申告ＰＭＶを求める数式を示す
図である。
図である。
【図４】平均予想温冷感申告ＰＭＶを求める補足的な数
式を示す図である。
式を示す図である。
【図５】着衣表面温度ＴＣＬを求める数式を示す図であ
る。
る。
【図６】図５に示したＦＣＬの条件を示す数式を示す図
である。
である。
【図７】図５に示したＦＣＬの他の条件を示す数式を示
す図である。
す図である。
【図８】快適指標と不満率の関係を表わす特性図であ
る。
る。
【図９】図５に示した人体の対流熱電動率ＨＣの条件を
示す数式を示す図である。
示す数式を示す図である。
【図１０】図５に示した人体の対流熱電動率ＨＣの他の
条件を示す数式を示す図である。
条件を示す数式を示す図である。
１ 環境状態検出手段 ２ 環境状態予想手段 ３ 補正手段 ４ 快適性演算手段 ５ 環境操作量演算手段 ６ 空気調和機指令演算手段 ９ 環境状態設定手段
Claims (1)
- 【請求項１】 環境状態を計測する環境状態検出手段
と、この環境状態検出手段による計測値から在室者の着
衣量、活動量を推論する環境状態予想手段と、好みの風
量および温度を設定する環境状態設定手段と、この環境
状態検出手段で計測した値と前記環境状態予想手段で推
論した値と前記環境状態設定手段で設定された値とから
快適指標を求める快適性演算手段と、この快適性演算手
段で求められた快適指標と前記環境状態設定手段が操作
されたときの快適指標値と前記環境状態設定手段の設定
値を比較演算し、空気調和機の操作量を演算する環境操
作量演算手段とを備えた室内環境制御装置において、前
記空気調和機が設置されている地域の自然環境、在室者
の年齢構成、前記在室者の性別構成の少なくとも一つを
用いて、前記環境状態予想手段の推論値および前記快適
性演算手段の設定値を補正する補正手段を設けたことを
特徴とする室内環境制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5136066A JPH06347077A (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 室内環境制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5136066A JPH06347077A (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 室内環境制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06347077A true JPH06347077A (ja) | 1994-12-20 |
Family
ID=15166420
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5136066A Pending JPH06347077A (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 室内環境制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06347077A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08189684A (ja) * | 1995-01-09 | 1996-07-23 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 空気調和機の制御装置 |
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| JP2007173126A (ja) * | 2005-12-22 | 2007-07-05 | Matsushita Electric Works Ltd | 空間制御システム |
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| US9733652B2 (en) | 2012-03-29 | 2017-08-15 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Apparatus control device, apparatus control system, and program for controlling a heating-cooling combinatinon apparatus based on a metabolic history of a user |
| CN107917507A (zh) * | 2017-11-14 | 2018-04-17 | 西安建筑科技大学 | 一种融合图像信息的集中空调热舒适度pmv控制方法 |
-
1993
- 1993-06-07 JP JP5136066A patent/JPH06347077A/ja active Pending
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| CN107917507A (zh) * | 2017-11-14 | 2018-04-17 | 西安建筑科技大学 | 一种融合图像信息的集中空调热舒适度pmv控制方法 |
| CN107917507B (zh) * | 2017-11-14 | 2020-05-12 | 西安建筑科技大学 | 一种融合图像信息的集中空调热舒适度pmv控制方法 |
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