JP2006099352A - 温度推定装置およびこれを用いた制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 処理対象にセンサを直接配置しなくとも、処理対象の温度を適切、正確に推定できるようにする。
【解決手段】 システム同定部33は、熱処理される処理対象19に加えられる第1の制御量PV1と、予め第1の制御量PV1が加えられて処理対象19から直接得られる第2の制御量PV2との関係から、第1の制御量PV1に基づき第2の制御量PV2の得られるシステムを同定する。システム同定部33は第2の制御量PV2が得られる第1の制御量PV1の演算に用いられる推定パラメータを導出する。処理状態検出部35は処理対象19が熱処理可能状態であれば検出信号を出力する。初期値設定部37は処理対象19の推定温度演算に用いる推定初期値を有する。推定演算部21は検出信号が入力されると、推定初期値、推定パラメータ、第1の制御量PV1に基づき処理対象19の温度を推定演算する。
【選択図】 図1

Description

本発明は温度推定装置およびこれを用いた制御装置に係り、例えば半導体製造装置における半導体ウェハ温度や合成樹脂成形装置における成形樹脂温度を推定する温度推定装置、およびそれら半導体製造装置や合成樹脂成形装置を制御する制御装置の改良に関する。
従来、この種の制御装置としては、フィードバック制御システムがごく一般的である。
図6に示すように、例えば半導体製造装置(図示せず。)における熱処理装置本体1内に配置した加熱プレート3の下面にヒータ5を取り付け、その加熱プレート3上面に置いた処理対象7としての半導体ウェハの温度を、加熱プレート3内に埋設した温度測定用のセンサ9で測定した温度と仮定し、操作量演算部11にて加熱プレート3の温度目標値SVとその温度測定値PVとの偏差からこの偏差が小さくなるような操作量MVを例えばPID演算し、ヒータ5に印加する交流電力をその操作量MVに基づき出力部13で制御するフィードバック制御構成である。
しかしながら、上述したごく一般的なフィードバック制御システムでは、加熱プレート3、センサ9、操作量演算部11、出力部13、ヒータ5などが一つの制御系を構成しているが、処理対象7の正確な加熱処理を確保するために、センサ9による温度測定箇所における制御性能の向上を図ることに主眼がおかれ、それ以外の箇所についてはあまり考慮が払われないのが実情である。
ところが、実際のプラント制御系統においては、真に制御したい箇所は上述したセンサ9の測定点とは別の箇所にあることが多く、例えば処理対象7自体の表面温度である。
具体的にいえば、半導体製造装置では半導体ウェハの表面温度であったりプラスチック成型機では樹脂温度であり、種々の検査装置などの恒温槽では槽内の試料温度である。
ところが、熱処理中の半導体ウェハや溶融樹脂の表面温度など処理対象自体の温度を測定することは、センサの物理的配置の制約を受けるから困難であり、処理対象7の温度を正確に測定し、より適切な温度制御をするには改善の余地がある。
そこで、本発明者は、処理対象と実際のプラント制御系について鋭意検討を加えた結果、常時加熱制御される加熱プレート上に室温程度の処理対象が載せられて加熱される瞬間について、加熱プレートから処理対象への熱移動が生じるメカニズムを数式モデル化し、加熱プレートからの温度測定値から処理対象の測定値を推定する手法を見いだし、本発明を完成させた。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、処理対象に直接的にセンサを配置しなくとも、実際のプラント制御系に合わせて、その処理対象の温度をより適切、正確に推定することが可能な温度推定装置、およびこれを用いた制御装置の提供を目的とする。
このような課題を解決するために本発明の温度推定装置は、熱処理される処理対象に加えられる第1の制御量と、予めこの第1の制御量が加えられてその処理対象から得られる第2の制御量との関係から、その第1の制御量に基づきその第2の制御量の得られるシステムを同定してその第2の制御量が得られるようなその第1の制御量を得る演算に用いられる推定パラメータを導出するシステム同定部と、その処理対象が熱処理される状態であることを検出したとき当該熱処理可能状態を示す検出信号を出力する処理状態検出部と、その検出信号を受けて初期値、推定パラメータおよび第1の制御量に基づき実際の処理対象の温度を推定演算する推定演算部と、その推定演算のための処理対象に係る初期値が予め設定され、その検出信号を受けてその初期値を推定演算部に出力する初期値設定部とを具備している。
そして、本発明では、上記システム同定部は、微分方程式を基にした推定モデルに基づいて上記推定パラメータを導出するよう形成可能である。
また、本発明の制御装置は、熱処理される処理対象に加えられる第1の制御量を目標値に近づけるような操作量を演算して熱処理部側に出力する操作量演算部と、その熱処理部からその記処理対象に加えられるその第1の制御量と、予めこの第1の制御量が加えられてその処理対象から得られる第2の制御量との関係から、その第1の制御量に基づきその第2の制御量の得られるシステムを同定してその第2の制御量が得られるような第1の制御量の演算に用いられる推定パラメータを導出するシステム同定部と、その処理対象が熱処理される状態であることを検出したとき当該熱処理可能状態を示す検出信号を出力する処理状態検出部と、その検出信号を受けて初期値、推定パラメータおよび第1の制御量に基づき、実際の処理対象の推定温度を推定演算する推定演算部と、その推定演算のための処理対象に係る初期値が予め設定され、その検出信号を受けて上記初期値をその推定演算部に出力する初期値設定部とを具備している。
しかも、その操作量演算部は、上記推定演算部からの推定値を目標値に近づけるようにその操作量を演算してその熱処理部側に出力するよう形成されている。
このような手段を備えた本発明に係る温度推定装置では、上記システム同定部において、熱処理される処理対象に加えられる第1の制御量と、予めこの第1の制御量に基づき処理対象から得られる第2の制御量との関係からシステムを同定してその第2の制御量が得られるような推定パラメータを導出し、処理状態検出部にてその処理対象が熱処理される状態であることを検出したとき検出信号を出力し、その検出信号を受けた推定演算部にて、推定初期値、推定パラメータおよび第1の制御量に基づき処理対象の温度を推定演算する構成としたから、処理対象に直接的にセンサを配置しなくとも、実際の処理対象の温度をより適切、正確に推定することが可能となる。
そして、上記システム同定部が、微分方程式を基にした推定モデルに基づいて上記推定パラメータを導出するよう形成された構成では、種々の構成の処理対象に対しても正確な温度推定が容易となる利点がある。
また、本発明の制御装置は、上記操作量演算部にて、熱処理される処理対象に加えられる第1の制御量を目標値に近づける操作量を演算出力し、システム同定部にて、上記熱処理部からその記処理対象に加えられるその第1の制御量と、予めこの第1の制御量に基づきその処理対象から得られる第2の制御量との関係からシステムを同定してその第2の制御量が得られる推定パラメータを導出し、処理状態検出部にてその処理対象が熱処理される状態であることを検出したとき検出信号を出力し、その検出信号を受けた推定演算部にて、推定初期値、推定パラメータおよび第1の制御量に基づきその処理対象の温度を推定演算し、上記操作量演算部がその推定温度を目標値に近づける上記操作量を演算するよう形成されているから、上述した効果に加えて、実際のプラント制御系に応じて処理対象をより適切、正確に温度制御可能となる。
以下、本発明に係る温度推定装置およびこれを用いた制御装置の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、本発明に係る温度推定装置は制御装置の説明の中で説明する。
図1は、本発明に係る温度推定装置を含む制御装置の実施の形態を示すブロック図である。
図1において、操作量演算部15は、後述する熱処理装置17に関する温度目標値(単に目標値とする。)SVと熱処理装置17からの温度測定値(第1の制御量:単に測定値とする。)PV1との偏差から、この偏差が小さくなるよう操作量MVを例えばPID演算するものであり、熱処理装置17に接続されている。
操作量演算部15は、処理対象19が熱処理可能状態であって後述する推定演算部21から温度推定値(単に推定値とする。)を受けたとき、これと測定値PV1との差を算出するとともに所定の倍率を乗じた値をその操作量MVに加算し、これを操作量MVとして熱処理装置17に出力するようになっている。
熱処理装置17は、例えば半導体製造装置(図示せず。)の一部をなし、例えば図2に示すように、熱処理装置本体23と、この内部に適当な支持手段(図示せず)によって支持された加熱プレート25と、この加熱プレート25の下面に配置され交流電力などで駆動されるヒータ27と、その加熱プレート25内部にあって上表面近傍に埋設され加熱プレート表面温度である測定値PV1を出力する温度測定用センサ29を有して形成されている。
なお、操作量演算部15は、図6のような出力部13などを介して熱処理装置17のヒータ27に接続され、ヒータ27に印加される交流電力を切換えるようになっているが、便宜上、図1では出力部の図示を省略する。
熱処理装置17は、処理対象19としての例えば半導体ウェハ(図2中破線で示す。)が加熱プレート25の所定の処理位置に載置されたとき、構造変化信号cを出力する位置検出用センサ31を有している。
熱処理装置17は、センサ29を操作量演算部15、処理対象19、いずれも後述するシステム同定部33、推定演算部21および処理状態検出部35に接続している。
図1において、処理対象19は、後述するように予め熱処理されるものであり、事前の熱処理過程で得られた処理対象19の表面温度測定値(第2の制御量:単に測定値とする。)PV2を出力するもので、システム同定部33に接続されている。
予め熱処理される処理対象19から測定値PV2を出力するセンサは、図2中の処理対象19の表面に適当に配置されるが、図示は省略されている。
システム同定部33は、熱処理装置17からの測定値PV1と、処理対象19からの測定値PV2を受けてシステム同定を行い、その後、実際に熱処理する処理対象19の温度推定に用いる推定パラメータa、bを算出するもので、推定演算部21に接続されている。
システム同定部33は、事前に、熱処理装置17からの測定値PV1と、これを処理対象19に入力したとき(加えたとき)の処理対象19からの測定値PV2を取り込み、これら測定値PV1、PV2を例えば最小二乗法によって数値演算して加熱プレート25から処理対象19への熱移動特性を得るものである。
換言すれば、システム同定部33は、その測定値PV1をシステムへの入力値、測定値PV2をシステムからの出力値としたときの熱処理装置17および処理対象19で形成される当該システムを同定し、処理対象19の温度推定値を得る演算に用いられる推定パラメータa、bを導出する数式モデルとして所定の微分方程式を最小二乗法によって求める機能を有し、それら推定パラメータa、bを出力するものである。
最小二乗法による同定は、そのプロセス制御系を1次遅れ系又は高次遅れ系などの数式モデルに近似する微分方程式を用い、所定のタイミングで測定値PV1と測定値PV2を取り込み、その微分方程式の係数を複数のそれらの測定値PV1、PV2の値を用いて算出し、数式モデルを形成するものである。
数式モデルは、例えば次の数1で表現される。
Figure 2006099352
これを初期値をゼロ「0」としてラプラス変換すると、次の数2の伝達関数となる。
Figure 2006099352
ここで、符号a、bは推定パラメータ、符号tは測定時間、符号uは入力、符号yは出力、符号sはラプラス演算子、符号n、mは微分方程式の階数(伝達関数の次数)である(以下同じ。)。
システム同定部33は、この数1に対して測定値PV1、PV2を代入し、最小二乗法によって推定パラメータa、bを求め、推定演算部21へ出力する。
処理状態検出部35は、例えば熱処理装置17において、処理対象19が加熱プレート25の所定の処理位置に載置され、処理対象19の熱処理が可能であるか否かを検出するもので、熱処理可能状態であるとき検出信号Cを出力するもので、推定演算部21および初期値設定部37に接続されている。
処理状態検出部35は、熱処理装置17の加熱プレート25に配置したセンサ31からの構造変化信号cが入力されたとき、そのまま検出信号Cとして出力する機能を有している。
さらに、処理状態検出部35は、常温の処理対象19が所定の位置に配置されると、加熱プレート25のセンサ29からの測定値PV1が大きく低下するから、熱処理装置17からの測定値PV1の変化を検出し、単位時間当たりの変化量が所定の変化量を超えたとき、検出信号Cを出力するよう形成可能である。
また、図示しない検出手段によって処理対象19が所定の位置に配置されたとき、検出信号Cを出力するよう処理状態検出部35を形成可能である。
初期値設定部37は、推定演算部21において推定値を推定演算するために用いる推定初期値が処理対象19に応じて予め設定されており、検出信号Cが入力されたとき、その推定初期値を推定演算部21へ出力する機能を有している。
なお、推定初期値は、上述した数1において測定時間tを「0」としたときの出力y(0)の値であり、経験則から室温(常温)程度の値である。
推定演算部21は、システム同定部33から推定パラメータa、bを受けると、所定の推定演算式を設定する一方、処理状態検出部35からの検出信号Cを受けたとき、熱処理装置17からの測定値PV1、初期値設定部37からの推定初期値に基づき、その推定演算式を解いて処理対象19の温度推定値を演算するもので、操作量演算部15および図示しないディスプレイなどに接続されている。
推定演算式を解く手順を簡単に示せば、以下のようになる。
すなわち、処理対象19のモデルはこれを1次遅れとすると、以下のような伝達関数の数3で記述できる。
Figure 2006099352
数3は上述した推定演算式である次の数4に展開できる。
Figure 2006099352
符号(ハット)yは推定値であり、方程式で示せば上述した推定演算式である次の数5になる。
Figure 2006099352
この方程式(数5)は逐次推定を示すので、この方程式を解くには1測定タイミング前の推定値が必要となり、初期状態では推定初期値としての(ハット)yが必要であり、上述した初期値設定部37から得られる。
上述した操作量演算部15においては、測定値PV1と目標値SVとの偏差に基づくPID演算結果に対して、推定値と測定値PV1の差に所定の倍率を乗じた値を加算して操作量MVを演算して熱処理装置側に直接又は間接的に出力する。
そして、それらシステム同定部33、推定演算部21、処理状態検出部35および初期値設定部37によって本発明に係る温度推定装置Aが構成されており、操作量演算部15を含めて本発明に係る制御装置Bが構成されている。
次に、上述した本発明に係る制御装置の使用例および動作を簡単に説明する。
まず、熱処理する予定の処理対象19を熱処理装置17の加熱プレート25に載置し、処理対象19の所望の温度測定箇所に図示しないセンサを配置し、実際に熱処理する手順で処理対象19を操作量演算部15で加熱制御する。
なお、上述した推定演算部21では推定演算が行われず、推定値が出力されないようになっている。
この場合、操作量演算部15は、目標値SVと熱処理装置17からの測定値PV1との偏差から、この偏差が小さくなるよう操作量MVをPID演算して熱処理装置17に出力する。
熱処理装置17は、その操作量MVに基づきヒータ27を加熱制御して加熱プレート25を加熱し、所定のタイミングで加熱プレート25の上表面近傍の測定値PV1を操作量演算部15、システム同定部33、推定演算部21および処理状態検出部35へ出力する。
熱処理装置17で加熱された処理対象19からは、同じ所定のタイミングで処理対象19自体の測定値PV2がシステム同定部33へ入力される。
システム同定部33では、熱処理装置17からの測定値PV1と、処理対象19からの測定値PV2を受け、測定値PV2の得られるシステム同定を行い、微分方程式を立てるとともに最小二乗法により、実際に熱処理する処理対象19の温度推定に用いる推定パラメータa、bを推定演算部21へ出力する。
そのため、推定演算部21には、システム同定部33からの推定パラメータa、bに基づき、処理対象19の温度推定値を演算する推定演算式が設定される。
図3は、処理対象19を熱処理装置17の加熱プレート25に載置してから所定のタイミング毎にセンサ29から得られた加熱プレート25の表面温度を仮想的に結んで推移させた特性図であり、図4はその加熱プレート25に載置した処理対象19から所定のタイミング毎に得られた処理対象温度を仮想的に結んで推移させた特性図である。
次に、実際に処理対象19を熱処理する場合を説明する。
処理対象19が熱処理装置17の加熱プレート25に載置された状態では、熱処理装置17から構造変化信号cが処理状態検出部35へ出力されるから、処理状態検出部35から検出信号Cが推定演算部21および初期値設定部37へ出力されている。
この状態で、操作量演算部15からの操作量MVによって熱処理装置17が加熱制御され、処理対象19が測定値PV1によって加熱される。
推定演算部21では、熱処理装置17からの測定値PV1を所定のタイミングで取り込み、これと推定初期値とを上述した推定演算式に代入して推定演算式を解き、処理対象19の推定値を演算して操作量演算部15へ出力する。
操作量演算部15では、温度推定値と測定値PV1の差を算出した結果に所定の倍率を乗じた結果をPID演算結果に加算して操作量MVとして処理装置17へ出力し、この修正された操作量MVによって熱処理装置17を介して処理対象19が熱処理される。
図5は、処理対象19の推定温度の変移(破線)と処理対象19の実際の温度変移(実線)を示す特性図である。
このように、本発明の制御装置Bでは、操作量演算部15が、熱処理される処理対象19に加えられる測定値PV1を目標値SVに近づけるような操作量MVを演算して熱処理装置17に出力し、システム同定部33が、その熱処理装置17からその処理対象19に加えられる測定値PV1と、予めこの測定値PV1が加えられて処理対象19から得られる測定値PV2との関係に基づき熱処理装置17および処理対象19のシステム同定をしてその測定値PV2が得られるような推定パラメータを導出し、処理状態検出部35がその処理対象19が熱処理される状態であることを検出したとき検出信号Cを出力し、推定演算部21が、その検出信号Cを受けて、初期値設定部37からの推定初期値、推定パラメータおよび測定値PV1に基づきその処理対象19の温度を推定演算し、上記操作量演算部15が、その推定値を目標値SVに近づけるようにその操作量MVを演算する構成となっているから、処理対象19に直接的にセンサを配置しなくとも、処理対象19を熱処理する測定値PV1から処理対象19自体の温度を正確に推定可能となり、実際のプラント制御系に応じてより適切、正確な温度制御が可能となる。
また、そのような、システム同定部33、推定演算部21、処理状態検出部35、初期値設定部37を有して制御装置Bに用いる温度推定装置Aを構成すると、処理対象に直接的にセンサを配置しなくとも、処理対象19を熱処理する測定値PV1から処理対象19自体の温度をより適切、正確に推定可能となる。
しかも、システム同定部33が、微分方程式を基にした推定モデルに基づいて推定パラメータを導出するよう形成したから、種々の構成の処理対象19に合わせた複数の微分方程式を立てることが容易であり、種々の複雑な処理対象19についても正確な温度推定が可能となる。
上述した本発明において、操作量演算部15では、熱処理装置17からの測定値PV1に代えて、処理対象19の推定値を測定値PV1として目標値SVとの偏差からPID演算して操作量MVを出力するよう形成することも可能である。
さらに、本発明において、システム同定部33で推定パラメータa、bを求める手法としては、最小二乗法の他に微分方程式からカルマンフィルタ法や最尤推定法などを用いることも可能であるし、その微分方程式もこれ以外に伝達関数モデルや状態空間モデルを用いてシステム同定して推定パラメータa、bを求めることも可能である。
上述した実施の形態では加熱処理について説明したが、冷却処理など熱処理一般に実施可能である。
本発明に係る温度推定装置および制御装置の実施の形態を示すブロック図である。 図1中の熱処理装置の例を示す図である。 図1の温度推定装置および制御装置の動作に関し、加熱プレート表面温度の推移を示す示す特性図である。 図1の温度推定装置および制御装置の動作に関し、加熱プレートに載置してから得られた処理対象の表面温度の推移を示す特性図である。 図1の温度推定装置および制御装置の動作に関し、処理対象の推定温度と実際の温度変移を示す特性図である。 従来の制御装置を示すブロック図である。
符号の説明
1、23 熱処理装置本体
3、25 加熱プレート
5、27 ヒータ
7、19、31 処理対象(半導体ウェハ)
9、29、31 センサ
11、15 操作量演算部
13 出力部
17 熱処理装置
21 推定演算部
33 システム同定部
35 処理状態検出部
37 初期値設定部
A 温度推定装置
B 制御装置

Claims (3)

  1. 熱処理される処理対象に加えられる第1の制御量と、予めこの第1の制御量が加えられて前記処理対象から得られる第2の制御量との関係から、前記第1の制御量に基づき前記第2の制御量の得られるシステムを同定して前記第2の制御量が得られるような前記第1の制御量の演算に用いられる推定パラメータを導出するシステム同定部と、
    前記処理対象が熱処理される状態であることを検出したとき、当該熱処理可能状態を示す検出信号を出力する処理状態検出部と、
    前記検出信号を受けて初期値、前記推定パラメータおよび前記第1の制御量に基づき、前記処理対象の温度を推定演算する推定演算部と、
    前記推定演算のための前記処理対象に係る初期値が予め設定され、前記検出信号を受けて前記初期値を前記推定演算部に出力する初期値設定部と、
    とを具備することを特徴とする温度推定装置。
  2. 前記システム同定部は、微分方程式を基にした推定モデルに基づいて前記推定パラメータを導出するものである請求項1記載の温度推定装置。
  3. 熱処理される処理対象に加えられる第1の制御量を目標値に近づけるような操作量を演算して熱処理部側に出力する操作量演算部と、
    前記熱処理部から前記処理対象に加えられる前記第1の制御量と、予めこの第1の制御量が加えられて前記処理対象から得られる第2の制御量との関係から、前記第1の制御量に基づき前記第2の制御量の得られるシステムを同定して前記第2の制御量が得られるような前記第1の制御量の演算に用いられる推定パラメータを導出するシステム同定部と、
    前記処理対象が熱処理される状態であることを検出したとき、当該熱処理可能状態を示す検出信号を出力する処理状態検出部と、
    前記検出信号を受けて初期値、前記推定パラメータおよび前記第1の制御量に基づき、前記処理対象の温度を推定演算する推定演算部と、
    前記推定演算のための前記処理対象に係る初期値が予め設定され、前記検出信号を受けて前記初期値を前記推定演算部に出力する初期値設定部と、
    を具備する制御装置であり、
    前記操作量演算部は、前記推定演算部からの推定値を前記目標値に近づけるように前記操作量を演算して前記熱処理部側に出力するものであることを特徴とする制御装置。
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