JP6087262B2 - 数値制御装置 - Google Patents

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本発明は、工作機械や産業用ロボットなどの産業用途の装置を駆動制御する数値制御装置に関するものであり、特に同一の運転を繰り返す過程でモータが過熱状態になることを回避する数値制御装置に関するものである。
工作機械や産業用ロボットに代表される産業用途の装置では、運転指令が記述されたプログラムに従って運転が実行される。特に大量の製品を製造する場合には、プログラムで指令された同一の運転サイクルが長時間繰り返される。
通常、上記の装置を駆動するための産業用のモータやモータに駆動電流を供給する駆動装置は、短時間に限り、定格電流を超える電流が許容されているが、1サイクルに要する時間を低減し単位時間当たりの生産数の向上を実現するために、定格電流以上の電流が流れるような動作指令が頻繁に行われている。
しかし、定格電流を超えた電流がモータや駆動装置に流れる時間が長くなり、モータや駆動装置の過熱状態が継続すると、モータや駆動装置が故障し、最悪の場合装置自体の修理や交換を要することから生産能率が著しく低下する。特に、同一運転サイクルを長時間繰り返すような運転を行うとき、1サイクル分の運転では過熱状態に至らなくても、複数回サイクルを連続して実行すると過熱状態に至る場合があり、サイクル運転時の過熱回避策が必要となっている。このため、従来技術においても、モータが過熱状態にならない範囲で、できる限り単位時間当たりの生産数が大きくなるように運転を継続するための技術が提案されている。
特許文献1では、ある熱的平衡状態でのモータ電流と、各サンプリング時点での電流とを比較した結果を、産業用ロボットの温度状態として表示し、作業者の調整を容易にする方法が提案されている。
特許文献2では、サーボモータの負荷状況を、サーボモータの温度又はその温度に対応した動作パラメータから検出し、その検出結果から負荷率を求め、この負荷率が負荷率判定値を超えない範囲内で最大となるように制御パターンを更新する方法が提案されている。
特開平7−087787号公報 特開平9−282020号公報
特許文献1に記載された方法は、発熱量と放熱量が一致する熱的平衡時にモータに流すことのできる限界の2乗平均電流と各サンプリング時点における2乗平均電流の比を百分率として算出している。そして、この比の値により作業者は熱的な観点からモータが過熱になるまでの余裕の程度を判断し、比の値が100%になるように休止時間を短縮したりプログラム自体を変更したりできることが示唆されている。
しかし、モータの温度が十分に低い状態では許容値までの温度上昇に余裕があるため、モータは100%より大きい2乗平均電流で運転することが可能である。このためモータは熱的平衡時に比べてより短い時間で1サイクルを実行可能である。しかし、上記2乗平均電流の比は、熱的平衡時にモータに流すことのできる限界の2乗平均電流を基準に算出するので、比が100%になるように休止時間を短縮したりプログラム自体を変更したりすると、モータの温度が許容値に対して十分に低い状態では、本来過熱状態にならずにモータを駆動できる2乗平均電流よりも小さい値で運転することになる。これにより、1サイクルに要する運転時間が無用に長くなってしまう。
一方、特許文献2に記載された方法は、ロボット等の制御対象の作業能力を高水準に保つために、上記負荷率が上記負荷率判定値より低い場合には所定割合で速度や加速度を増加させる。ただし、上記所定割合は作業者によって予め設定される値であり、モータの発熱量や温度上昇量に関連付けられていない。このため、作業者は制御パターンや制御対象の構成に応じて試行錯誤で所定割合を調整して値を決定しなければならない。つまり、所定割合を小さく設定すれば運転時間を短縮できず、所定割合を大きく設定すれば数回の運転サイクルで負荷率判定値を超えるほど発熱量が増加しモータが過熱状態になる場合があり、所定割合の値の調整のための作業が必要になる。
すなわち、従来の工作機械や産業用ロボットなどの産業用途の装置では、将来のサイクルの温度や過熱までに運転可能な残サイクル数が不明であったので、過熱を回避するために運転時間が無用に増加する問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、産業用途の装置の運転状況を、将来のモータまたは駆動装置の温度および予め設定された温度に達するまでの運転回数として表示する数値制御装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、モータまたは駆動装置の一方または両方を温度予測対象とし、モータが同一の運転を繰り返すように駆動装置を介してモータを制御する数値制御装置において、前記温度予測対象の温度および電流を取得して出力する運転状態取得部と、前記温度予測対象の電流から前記温度予測対象の発熱量を演算する発熱量演算部と、前記温度予測対象の発熱量を記録する発熱量記録部と、前記温度予測対象の温度、周囲温度および前記発熱量記録部に記録された発熱量、および1回の運転サイクルに要する時間から温度推移モデルに基づいて、前記温度予測対象の温度を予測温度として予測する温度予測部と、前記温度予測対象の温度、周囲温度および前記発熱量記録部に記録された発熱量、および1回の運転サイクルに要する時間から温度推移逆モデルに基づいて、前記温度予測対象の温度が予め定めた値に達するまでに要する運転回数を残サイクル数として演算する残サイクル数演算部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、予め設定された回数の運転サイクルが実行された後のモータまたは駆動装置の温度を予測するとともに、現行の運転サイクルが繰り返された場合にモータまたは駆動装置が予め設定された温度に達するまでに運転可能な回数を演算することで、予測した温度と運転回数を外部に表示できる。この表示結果により作業者は実際に過熱になる前に温度予測対象が過熱になるか否かが判別できる。さらに、この判別結果に応じて運転信号を変更したり、運転の繰り返し回数を変更したりすることができる。すなわち、過熱による運転停止や故障を回避しつつ生産性を無用に低下させないような運転が実現できるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る数値制御装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る各運転サイクルで発生する発熱量を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態2に係る数値制御装置の構成を示すブロック図である。 図4は、本発明の実施の形態3に係る数値制御装置の構成を示すブロック図である。 図5は、本発明の実施の形態4に係る数値制御装置の構成を示すブロック図である。
以下に、本発明にかかる数値制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る数値制御装置1の構成を示すブロック図である。数値制御装置1は、プログラム2を解析し、駆動装置3から駆動装置電流および駆動装置温度を、モータ4からモータ電流およびモータ温度を、周囲温度センサ5から周囲温度を取得しながら、駆動装置3を介してモータ4を運転させるために駆動装置3へ運転信号を出力するとともに、連続で運転できる運転サイクルの回数である残サイクル数を表示器6に出力する。
プログラム2は1サイクル分の運転指令とその繰り返し回数と温度予測タイミングが記述されている。駆動装置3は、数値制御装置1より与えられる運転信号に基づいてモータ4へ駆動装置電流を供給しモータを駆動させる。周囲温度センサ5はモータ4および駆動装置3の周囲の温度を測定し、数値制御装置1へ出力する。周囲温度センサ5は、駆動装置3およびモータ4の発熱の影響を受けずにモータおよび駆動装置の周囲の温度が測定できればどのような形態のセンサでも構わない。表示器6は、数値制御装置1から予測温度および残サイクル数を受け取り、予測温度および残サイクル数を表示する。ここで、表示手段は、数値制御装置に標準的に搭載されている表示画面や、通信網を介して遠隔地にあるPC等の情報端末などの任意の方法である。
以下では数値制御装置1の詳細な説明を示す。数値制御装置1は内部に運転状態取得部101、プログラム解析部102、運転信号生成部103、発熱量演算部104、発熱量記録部105、温度予測部106、残サイクル数演算部107を有する。
運転状態取得部101は、駆動装置3から駆動装置電流および駆動装置温度を、モータ4からモータ電流およびモータ温度を取得し、実測電流を後述する発熱量演算部104へ、実測温度を後述する温度予測部106および残サイクル数演算部107へ出力する。運転状態取得部101には予め駆動装置3とモータ4の内の一方または両方が温度予測対象として設定されている。温度予測対象が駆動装置3であれば、出力する実測電流と実測温度はそれぞれ駆動装置電流と駆動装置温度である。温度予測対象がモータ4であれば、出力する実測電流と実測温度はそれぞれモータ電流とモータ温度である。温度予測対象が駆動装置3およびモータ4であれば、出力する実測電流と実測温度はそれぞれ駆動装置電流とモータ電流の組み合わせと駆動装置温度とモータ温度の組み合わせである。
プログラム解析部102は、プログラム2を読み込み解析し、解析データを運転信号生成部103へ出力する。解析データは、プログラム2に記述された運転指令から抽出されたモータ4への一連の目標位置と指令速度に加えて、運転の繰り返し回数、温度予測タイミングが含まれるデータである。
運転信号生成部103は、プログラム解析部102から出力される解析データに基づいて運転信号を生成し、駆動装置3へ運転信号を出力する。また、1サイクルに要する時間を測定し、この値をサイクルタイムとして後述する温度予測部106および後述する残サイクル数演算部107へ出力する。
運転信号生成部103は、解析データから目標位置と指令速度を順次読み取り、運転信号生成部103の処理周期毎にモータ4への指令位置を運転信号として出力する。
発熱量演算部104は、運転状態取得部101の実測電流から温度予測対象の発熱量を演算し、発熱量記録部105へ発熱量を出力する。一般に単位時間当たりの発熱量は電流の2乗に比例することが知られているため、例えば、下記の数式(1)を用いて得られる単位時間あたりの温度予測対象の発熱量とする。
q=r×I^2 ・・・(1)
ここで、qは単位時間当たりの発熱量、Iは実測電流、rは温度予測対象の抵抗である。^2は2乗を示す。ある時刻の発熱量は、当該時刻における単位時間当たりの発熱量にサンプリング周期分の時間を乗算した値とする。抵抗rは、予め実験を行い温度予測対象の電流と発熱量を測定して最小2乗法などの方法により同定する。なお、温度予測対象が複数個である場合は、それぞれの温度予測対象に対して発熱量を算出する。
発熱量記録部105は、発熱量演算部104で演算した各時刻の発熱量を記録し、温度予測部106および残サイクル数演算部107へ記録した発熱量を出力する。発熱量記録部105は後述する温度予測部106および残サイクル数演算部107での処理のために、少なくとも1サイクルタイム中の各時刻の温度予測対象の発熱量を記録できる容量を有するものとする。
温度予測部106は、運転信号生成部103で測定したサイクルタイム、発熱量記録部105に記録された発熱量、運転状態取得部101からの実測温度、周囲温度センサ5で測定された周囲温度を入力とし、Nサイクル後の温度予測対象の温度である予測温度を算出し、予測温度を出力する。自然数Nは予め温度予測部106に設定されている自然数である。
温度予測部106は内部に温度推移モデルを有する。温度推移モデルとは温度予測対象の放熱・発熱過程を表現したモデルである。温度推移モデルは下記の数式(2)で表される。
t(i+1)=a×t(i)+b×q(i) ・・・(2)
t(i)は時刻iでの温度予測対象の温度から周囲温度を差し引いた温度である。q(i)は時刻iにおける発熱量である。a(0<a<1)は放熱係数であり、b(b>0)は発熱係数である。放熱係数および発熱係数は温度予測対象の構造や運転環境によって決定される値である。両係数は予め温度予測対象の各時刻の温度を測定して最小2乗法などの方法により同定する。なお、時刻iを現在時刻としj≧0とすると、t(i+j+1)は、時刻i+j+1での予測温度から現在時刻の周囲温度を差し引いた温度となる。温度予測対象の温度変化に比べて、温度予測対象の周囲の空気の温度変化は十分に小さいため、時刻i−jおよび時刻i+jの周囲温度は時刻iの周囲温度として扱うことができる。
温度予測の詳細について以下に示す。プログラム2に記述された温度予測タイミングの時刻n、1サイクルタイムkを用いて、Nサイクル後の温度t(n+N×k)を演算する。
具体的には、温度t(n)に対してnをkずつ増加させながら下記の数式(3)をN回繰り返すことで温度t(n+N×k)を算出する。
t(n+k)=A×t(n)+B ・・・(3)
この数式(3)は、数式(2)を用いて温度t(n)と温度t(n+k)の関係を表した式である。特に、数式(3)において、kを無限大とすると無限回の運転サイクルを実行したときの温度T(n)が以下の数式(4)のように導出できる。
T(n)=B/(1−A) ・・・(4)
ただし、AおよびBは下記の数式(5)および(6)で示される。
A=a^k ・・・(5)
B=b×Σ_(i=0)^(k−1){a^(k−i−1)×q(n−k+i)} ・・・(6)
数式(6)において、Σ_(i=0)^(k−1){}は、i=0、1、・・・、k−1のそれぞれの場合について{}内の値の総和をとる操作を表す。
なお、数式(3)、(4)では、時刻nから時刻n+N×k−1の間の発熱量q(n)〜q(n+N×k−1)は、発熱量記録部105に記録されている時刻n−kから時刻n−1における発熱量q(n−k)〜q(n−1)がN回繰り返されるものとして演算する。
ここで、過去の発熱量を用いてNサイクル後の温度が演算できる理由を、図2を用いて説明する。図2は、プログラム2に記述された温度予測タイミングが、各運転サイクルの終了時である場合の発熱量の変化を表した図である。モータ4はプログラム2に従ってサイクル毎に同じ運転を繰り返すため、温度予測対象にはサイクル毎に同一の電流が流れる。発熱量は電流の2乗に比例するので、発熱量も図2のようにサイクル毎に繰り返される。例えば、図中の第Mサイクルにおける発熱量Xは1サイクル前の発熱量である第M−1サイクルの発熱量Yと一致する。ゆえに、ある時刻の発熱量を用いた演算には、発熱量記録部105に記録されている過去の運転サイクルで発生した発熱量の値を用いることができる。
以上の処理をサイクル毎に行い、Nサイクル後の温度を予測する。なお、温度予測対象が複数個である場合は、それぞれの温度予測対象に対して上記の温度予測処理を行う。
残サイクル数演算部107は、運転信号生成部103で測定したサイクルタイム、発熱量記録部105に記録された発熱量、運転状態取得部101で取得した実測温度、温度予測部106で予測した無限サイクル後の予測温度、周囲温度センサ5で測定した周囲温度を入力とし、残サイクル数を表示器6へ出力する。許容温度は、温度予測対象によって決定する値であり、予め残サイクル数演算部107内に保持している値である。
残サイクル数の演算は、温度予測部106における温度推移モデルの逆モデルである温度推移逆モデルを用いる。温度推移逆モデルは、温度を時間的に逆方向に演算するためのモデルである。数式(2)の温度推移モデルに対して温度推移逆モデルは下記の数式(7)となる。
t(i)={t(i+1)−b×q(i)}/a ・・・(7)
数式(7)を用いて温度t(n)と温度t(n+k)の関係を表すと下記の数式(8)となる。
t(n)={t(n+k)−B}/A ・・・(8)
なお、数式(8)においてAおよびBは数式(5)および(6)より導出する。
残サイクル数をNrとし、tp=(許容温度)−(周囲温度)としたとき、T(n)<tpである場合、数式(8)を用いて温度t(n)とtpの関係である下記の数式(9)が導出できる。
t(n)={tp−(1−A^Nr)/(1−A)×B}/A^Nr ・・・(9)
数式(9)をNrについて解くと下記の数式(10)となり、Nrを算出することができる。
Nr=logA[ {tp−T(n)}/{t(n)−T(n)} ]・・・(10)
数式(10)において、logA[]は底がAである対数をとる操作を表す。
一方、T(n)≧tpである場合、温度t(n)は無限回の運転サイクルを繰り返してもtpに達しないことを表すため、Nrを無限大とする。
以上の処理をサイクル毎に行い、モータ4の温度が許容温度に達するまでの残サイクル数を演算し、表示器6に出力する。なお、温度予測対象が複数個である場合は、それぞれの温度予測対象に対して上記の残サイクル数演算処理を行う。
また、以上の処理をサイクル毎に行い、温度予測対象の温度が許容温度に達するまでの残サイクル数を演算し、表示器6に出力する。なお、温度予測対象が複数個である場合は、それぞれの温度予測対象に対して上記の残サイクル数演算処理を行う。
以上のように、本実施の形態1によれば、過去に発生した発熱量を記録しておき、この発熱量を将来に発生する発熱量として温度予測を行うとともに、許容温度に達するまでの残サイクル数を演算し、予測温度と残サイクル数を表示できる構成なので、実際に過熱になる前に温度予測対象が過熱になるか否かが判別できる。さらに、この判別結果に応じて運転信号を変更したり、運転の繰り返し回数を変更したりすることができる。
例えば、Nサイクル後の予測温度が予測対象の許容温度未満の場合には、Nサイクル後までの運転サイクルでは1サイクルの発熱量が大きくなるようにプログラムを変更できる。逆にNサイクル後の予測温度が予測対象の許容温度以上の場合には、Nサイクル後までの運転サイクルでは1サイクルの発熱量が小さくなるようにプログラムを変更できる。
また、ある温度予測タイミングで得られる残サイクル数と、繰り返し回数から運転済みのサイクル数を差し引いた運転予定回数を比較して、残サイクル数の方が大きければ、過熱にならずに繰り返し回数までの運転を完了し、さらに追加の運転を実行できることを表す。逆に残サイクル数が小さければ、繰り返し回数までの運転が完了するまでに温度予測対象が許容温度に達することがわかる。ゆえに、残サイクル数と繰り返し回数との大小関係からプログラムや繰り返し回数を変更することができる。
上記において、プログラムを変更するほかにモータの加速度や最大速度を調整したり休止時間を挿入したりしてもよい。
なお、本実施の形態1では単一の駆動装置およびモータの温度を予測し残サイクル数を表示する場合について説明したが、本発明は駆動装置およびモータの個数に制限されるものではない。例えば、数値制御装置が複数個の駆動装置およびモータの温度を予測し残サイクル数を表示する場合は各駆動装置および各モータについて温度予測および残サイクル数の演算を行い、全駆動装置および全モータの予測温度および残サイクル数を表示したり、全駆動装置および全モータの中で最も高い予測温度および最も小さい残サイクル数を表示したりする構成にすればよい。
また、本実施の形態1では、予め設定された単一の自然数Nに対して温度を予測する構成について説明したが、複数の自然数を設定する構成にすることができる。これにより、現在の運転サイクル以後の各サイクルの温度をグラフ化して表示することが可能である。
すなわち、本実施の形態1によれば、予め設定された回数の運転サイクルが実行された後のモータまたは駆動装置の温度を予測するとともに、現行の運転サイクルが繰り返された場合にモータまたは駆動装置が予め設定された温度に達するまでに運転可能な回数を演算して外部に表示することができる。
実施の形態2.
図3は、本発明の実施の形態2に係る数値制御装置1bの構成を示すブロック図である。なお、図3では、図1に示した実施の形態1の構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、本実施の形態2に関わる部分を中心に説明する。実施の形態1では、温度推移モデルおよび温度推移逆モデルの放熱係数および発熱係数を一度同定すると以降は固定値として扱い、温度予測および残サイクル数を算出する構成だった。
本実施の形態2では、運転中に温度推移モデルおよび温度推移逆モデルの放熱係数および発熱係数をサイクル毎に補正するための構成要素を追加している。
なお、図3に示す本実施の形態2における数値制御装置1bは、実施の形態1と比較して実測温度記録部108、予測温度記録部109、モデル補正部110を追加したことに加え、温度予測部106bおよび残サイクル数演算部107bの処理が実施の形態1の温度予測部106および残サイクル数演算部107の処理と異なるので、これらの構成要素について説明する。
実測温度記録部108は、運転状態取得部101からの実測温度を記録し、後述するモデル補正部110bへ記録した発熱量を出力する。実測温度記録部108は、各サイクル中の温度予測タイミングにおける温度予測対象の実測温度を記録し、最新の実測温度を少なくともN+1回分記録できる容量を有する。ここで、Nは後述する温度予測部106bと同じ値である。
予測温度記録部109は、後述する温度予測部106bで予測した温度を記録し、モデル補正部110へ出力する。予測温度記録部109は、各サイクル中の温度予測タイミングにおける温度予測部106bで予測した温度予測対象の予測温度を記録し、最新の予測温度を実測温度記録部108と同じ回数分だけ記録できる容量を有する。
モデル補正部110は、温度予測対象の実測温度と予測温度記録部109に記録された予測温度との誤差が所定値以上の場合に、温度予測部106bの温度推移モデルおよび残サイクル数演算部107bの温度推移逆モデルをサイクル毎に補正する。モデル補正部110は、実測温度記録部108から最新の実測温度を複数時刻分取得すると同時に、取得した実測温度の時刻に対応する各サイクルの予測温度を予測温度記録部109から取得する。
温度予測対象において各時刻の実測温度と予測温度の2乗誤差の和が所定値以上であれば、2乗誤差の和が最小になるような数式(3)および数式(8)中のA、Bを演算する。演算は最小2乗法など既知の方法を用いる。その後、数式(5)および数式(6)の関係から補正後の放熱係数aおよび発熱係数bを算出する。補正後の放熱係数aおよび発熱係数bを算出した後、両者の値を補正信号として温度予測部106bおよび残サイクル数演算部107bへ出力する。
温度予測部106bは、運転信号生成部103で測定したサイクルタイム、発熱量記録部105に記録された発熱量、運転状態取得部101からの実測温度、周囲温度センサ105で測定した周囲温度、モデル補正部110で演算した補正信号を入力とし、Nサイクル後の温度予測対象の温度である予測温度を算出し、予測温度を出力する。自然数Nは予め温度予測部106bに設定されている自然数である。
温度予測部106bは、数式(2)で表される温度推移モデルを有し、各サイクルにおける温度予測処理の前に温度推移モデルの放熱係数と発熱係数を補正信号により補正する。補正後の温度予測処理は温度予測部106と同等の処理を行い、Nサイクル後の温度を予測し表示器6に出力する。なお、温度予測対象が複数個である場合は、それぞれの温度予測対象に対して上記の温度予測処理を行う。
残サイクル数演算部107bは、運転信号生成部103で測定したサイクルタイム、発熱量記録部105に記録された発熱量、運転状態取得部101で取得した実測温度、温度予測部106bで予測した無限サイクル後の予測温度、周囲温度センサ5で測定した周囲温度を入力とし、残サイクル数を表示器6へ出力する。許容温度は、温度予測対象によって決定する値であり、予め残サイクル数演算部107b内に保持している値である。
残サイクル数演算部107bは、数式(7)で表される温度推移逆モデルを有する。温度推移逆モデルの放熱係数と発熱係数は各サイクルにおける残サイクル数演算処理の前に補正信号により補正される。補正後の残サイクル数演算処理は残サイクル数演算部107と同等の処理を行い、モータ4の温度が許容温度に達するまでの残サイクル数を演算し、表示器6に出力する。なお、温度予測対象が複数個である場合は、それぞれの温度予測対象に対して上記の残サイクル数演算処理を行う。
以上のように、本実施の形態2によれば、実施の形態1に実測温度記録部108、予測温度記録部109、モデル補正部110を追加し、さらに温度予測部106bおよび残サイクル数演算部107bにて温度推移モデルおよび温度推移逆モデルの補正処理を加えたので、実施の形態1の効果に加え次の効果を奏する。
運転中に周囲温度が変化したり温度予測対象の温度特性が変化したりする場合でもサイクル毎に温度推移モデルおよび温度推移逆モデルを補正することで、精度良く将来の温度予測対象の温度を予測し、残サイクル数を演算できる。
実施の形態3.
図4は、本発明の実施の形態3に係る数値制御装置1cの構成を示すブロック図である。なお、図4では、図1に示した実施の形態1の構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、本実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
実施の形態1では、発熱量を1サイクル分記録し、記録した発熱量を用いて温度予測および残サイクル数の演算を行っていた。本実施の形態3では、発熱量記録部を設けずに温度予測および残サイクル数の演算を行う構成について説明する。
なお、図4に示す本実施の形態3における数値制御装置1cは、実施の形態1と比較して、発熱量演算部104cで演算した発熱量が直接温度予測部106cおよび残サイクル数演算部107cへ出力されることに加え、温度予測部106cおよび残サイクル数演算部107cの処理が実施の形態1の温度予測部106および残サイクル数演算部107の処理と異なるので、これらの構成要素について説明する。
発熱量演算部104cは、運転状態取得部101の実測電流から温度予測対象の発熱量を演算し、温度予測部106cおよび残サイクル数演算部107cへ発熱量を出力する。発熱量は発熱量演算部104と同等の処理で算出する。
温度予測部106cは、運転信号生成部103で測定したサイクルタイム、発熱量演算部104cで演算された発熱量、運転状態取得部101からの実測温度、周囲温度センサ5で測定された周囲温度を入力とし、Nサイクル後の温度予測対象の温度である予測温度を算出し、予測温度を出力する。自然数Nは予め温度予測部106cに設定されている自然数である。
温度予測部106cは、数式(2)で表される温度推移モデルを有し、温度推移モデルから得られる数式(3)を用いて現在の温度予測タイミング時刻nからNサイクル後の温度t(n+N×k)を演算する。ここで、数式(3)中のAおよびBは、現在時刻n以前の1サイクル中に逐次演算しておくことにより算出する。つまり、AおよびBを算出するために変数xおよびyを設定し、1サイクル前の温度予測タイミングにおいてxおよびyの値をそれぞれx(n−k)=1、y(n−k)=0としておく。なお、kは1サイクルタイムである。次に、今回の温度予測タイミングまで下記の数式(11)および数式(12)を繰り返す。
x(i+1)=a×x(i) ・・・(11)
y(i+1)=a×y(i)+q(i) ・・・(12)
そして、今回の温度予測タイミングにおけるx(n)をAとし、y(n)にbを乗じた量をBとする。
以上の処理をサイクル毎に行い、Nサイクル後の温度を予測する。なお、温度予測対象が複数個である場合は、それぞれの温度予測対象に対して上記の温度予測処理を行う。
残サイクル数演算部107cは、運転信号生成部103で測定したサイクルタイム、発熱量演算部104cで演算された発熱量、運転状態取得部101からの実測温度、温度予測部106cで演算された予測温度、周囲温度センサ5で測定された周囲温度を入力とし、残サイクル数を表示器6へ出力する。許容温度は、温度予測対象によって決定する値であり、予め残サイクル数演算部107内に保持している値である。なお、残サイクル数演算部107は温度予測部106に設定されている自然数Nと同じ値が予め設定されている。
残サイクル数演算部107cは、数式(7)で表される温度推移逆モデルを有し、現在の温度予測タイミング時刻n以降の残サイクル数を演算する。数式(8)中のAおよびBは、現在時刻n以前の1サイクル中に逐次演算しておくことにより算出する。つまり、AおよびBを算出するために変数xおよびyを設定し、1サイクル前の温度予測タイミングにおいてxおよびyの値をそれぞれx(n−k)=1、y(n−k)=0としておく。次に、今回の温度予測タイミングまで下記の数式(11)および数式(12)を繰り返す。そして、今回の温度予測タイミングにおけるx(n)をAとし、y(n)にbを乗じた量をBとする。以降の残サイクル数演算処理は残サイクル数演算部107と同等の処理を行う。なお、温度予測対象が複数個である場合は、それぞれの温度予測対象に対して上記の残サイクル数演算処理を行う。
以上のように、本実施の形態3によれば、温度予測部106cおよび残サイクル数演算部107cにて温度予測および残サイクル数演算のために逐次演算するので、実施の形態1の効果に加え次の効果を奏する。
1サイクル分の発熱量を記録することなく、逐次的に演算を繰り返すことで、容易に温度予測および残サイクル数の演算を実現できる。特に、1回のサイクルタイムが長かったり温度予測対象が複数個存在したりすることで発熱量を記録するための記録部の容量が不足する場合に、本実施の形態3は有効である。
さらに、本実施の形態によれば、運転中に周囲温度が変化したり温度予測対象の温度特性が変化したりする場合でもサイクル毎に温度推移モデルおよび温度推移逆モデルを補正することで、精度良く将来の温度予測対象の温度を予測し、この結果を残サイクル数の演算に適用できる。
実施の形態4.
図5は、本発明の実施の形態4に係る数値制御装置1dの構成を示すブロック図である。なお、図5では、図3に示した実施の形態2および3の構成要素と同一ないしは同等である構成要素には同一の符号が付されている。ここでは、本実施の形態4に関わる部分を中心に説明する。
実施の形態2では、実測温度記録部108、予測温度記録部109、モデル補正部110を設け、温度推移モデルおよび温度推移逆モデルを補正してから温度予測および残サイクル数の演算を行う構成だった。また、実施の形態3では、発熱量記録部を設けずに、温度予測および残サイクル数の演算を行う構成だった。本実施の形態4では、発熱量記録部を設けずに、温度推移モデルおよび温度推移逆モデルを補正してから温度予測および残サイクル数の演算を行う構成について説明する。
なお、図5に示す本実施の形態4における数値制御装置1dは、実施の形態2と実施の形態3と比較して、温度予測部106d、残サイクル数演算部107dおよびモデル補正部110dの処理が実施の形態2の温度予測部106bおよび残サイクル数演算部107bの処理と異なるので、これらの構成要素について説明する。
モデル補正部110dは、温度予測対象の実測温度と予測温度記録部109に記録された予測温度との誤差が所定値以上の場合に、温度予測部106dの温度推移モデルおよび残サイクル数演算部107dの温度推移逆モデルをサイクル毎に補正する。モデル補正部110dは、実測温度記録部108から最新の実測温度を複数時刻分取得すると同時に、取得した実測温度の時刻に対応する各サイクルの予測温度を予測温度記録部109から取得する。温度予測対象において各時刻の実測温度と予測温度の2乗誤差の和が所定値以上であれば、2乗誤差の和が最小になるような数式(3)および数式(8)中のA、Bを演算する。演算は最小2乗法など既知の方法を用いる。数式(3)および数式(8)中のA、Bを算出した後、両者の値を補正信号として温度予測部106dおよび残サイクル数演算部107dへ出力する。
温度予測部106dは、運転信号生成部103で測定したサイクルタイム、発熱量演算部104cで演算された発熱量、運転状態取得部101からの実測温度、周囲温度センサ5で測定された周囲温度、モデル補正部110dで演算した補正信号を入力とし、Nサイクル後の温度予測対象の温度である予測温度を算出し、予測温度を出力する。自然数Nは予め温度予測部106cに設定されている自然数である。
温度予測部106bは、数式(2)で表される温度推移モデルを有する。温度予測部106bでは、各サイクルの温度予測タイミングにおいて数式(11)および(12)を用いた逐次演算を始める前に、補正信号を用いてAおよびBを補正する。補正後のAおよびBから得られた後は温度予測部106にNサイクル後の温度を予測する。なお、温度予測対象が複数個である場合は、それぞれの温度予測対象に対して上記の温度予測処理を行う。
残サイクル数演算部107dは、運転信号生成部103で測定したサイクルタイム、発熱量演算部104cで演算された発熱量、運転状態取得部101からの実測温度、温度予測部106dで演算された予測温度、周囲温度センサ5で測定された周囲温度、モデル補正部110dで演算した補正信号を入力とし、残サイクル数を表示器6へ出力する。許容温度は、温度予測対象によって決定する値であり、予め残サイクル数演算部107d内に保持している値である。なお、残サイクル数演算部107dは温度予測部106dに設定されている自然数Nと同じ値が予め設定されている。
残サイクル数演算部107dは、数式(7)で表される温度推移逆モデルを有する。残サイクル数演算部107dでは、各サイクルの温度予測タイミングにおいて数式(11)および数式(12)を用いた逐次演算を始める前に、補正信号を用いてAおよびBを補正する。次に、数式(6)の関係を用いて補正後のAから放熱係数aを算出する。次に、この放熱係数を用いて数式(12)を1サイクルの間繰り返した結果であるy(n)を算出し、補正後のBをy(n)で除することで、発熱係数bを算出する。補正後のAおよびBから得られた発熱係数および放熱係数を算出した後の残サイクル数演算処理は残サイクル数演算部107と同等の処理を行う。なお、温度予測対象が複数個である場合は、それぞれの温度予測対象に対して上記の残サイクル数演算処理を行う。
以上のように、本実施の形態4によれば、実施の形態3に実測温度記録部108、予測温度記録部109、モデル補正部110dを追加したので、実施の形態3の効果に加え次の効果を奏する。
運転中に周囲温度が変化したり温度予測対象の温度特性が変化したりする場合でもサイクル毎に温度推移モデルおよび温度推移逆モデルを補正することで、精度良く将来の温度予測対象の温度を予測し、残サイクル数を演算できる。
このように、本実施の形態4によれば、1サイクル分の発熱量を記録することなく、温度予測および残サイクル数の演算を実現できる。さらに、各サイクルでモデルを補正することで、運転中に周囲温度が変化したりモータの温度特性が変化したりする場合でも、請求項1における温度予測および残サイクル数の演算が精度良く実行できる。
以上説明したように、上記実施の形態1〜4においては、過去に発生した発熱量を将来の温度上昇に関わる発熱量として将来のサイクルの温度を予測するとともに、許容温度に達するまでの残サイクル数を演算し、これらの値を表示する。すなわち、ある時刻の温度と発熱量と1時刻後の温度の関係をモデル化することで、発熱量のみで各時刻の温度が演算できる。
さらに、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出されうる。例えば、上記実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出されうる。更に、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
以上のように、本発明にかかる数値制御装置は、工作機械や産業用ロボットなどの産業用途の装置を駆動制御する数値制御装置に有用であり、特に、特に同一の運転を繰り返す過程でモータが過熱状態になることを回避する数値制御装置に適している。
1 数値制御装置、2 プログラム、3 駆動装置、4 モータ、5 周囲温度センサ、6 表示器、101 運転状態取得部、102 プログラム解析部、103 運転信号生成部、104 発熱量演算部、105 発熱量記録部、106,106b,106c,106d 温度予測部、107,107b,107c,107d 残サイクル数演算部、108 実測温度記録部、109 予測温度記録部、110,110d モデル補正部。

Claims (7)

  1. モータまたは駆動装置の一方または両方を温度予測対象とし、モータが同一の運転を繰り返すように駆動装置を介してモータを制御する数値制御装置において、
    前記温度予測対象の温度および電流を取得して出力する運転状態取得部と、
    前記温度予測対象の電流から前記温度予測対象の発熱量を演算する発熱量演算部と、
    前記温度予測対象の発熱量を記録する発熱量記録部と、
    前記温度予測対象の温度、周囲温度および前記発熱量記録部に記録された発熱量、および1回の運転サイクルに要する時間から温度推移モデルに基づいて、前記温度予測対象の温度を予測温度として予測する温度予測部と、
    前記温度予測対象の温度、周囲温度および前記発熱量記録部に記録された発熱量、および前記1回の運転サイクルに要する時間から温度推移逆モデルに基づいて、前記温度予測対象の温度が予め定めた値に達するまでに要する運転回数を残サイクル数として演算する残サイクル数演算部と、
    を備えることを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記温度予測対象の温度を記録する実測温度記録部と、
    前記予測温度を記録する予測温度記録部と、
    前記実測温度記録部に記録された前記温度予測対象の温度と前記予測温度記録部に記録された前記予測温度とを比較し両者の誤差に基づいて前記温度推移モデルおよび前記温度推移逆モデルを補正するモデル補正部と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. モータまたは駆動装置の一方または両方を温度予測対象とし、モータが同一の運転を繰り返すように駆動装置を介してモータを制御する数値制御装置において、
    前記温度予測対象の温度および電流を取得して出力する運転状態取得部と、
    前記温度予測対象の電流から前記温度予測対象の発熱量を演算する発熱量演算部と、
    前記温度予測対象の温度、周囲温度および前記発熱量演算部で演算された発熱量、および1回の運転サイクルに要する時間から温度推移モデルに基づいて、前記温度予測対象の温度を予測温度として予測する温度予測部と、
    前記温度予測対象の温度、周囲温度および前記発熱量演算部で演算された発熱量、および前記1回の運転サイクルに要する時間から温度推移逆モデルに基づいて、前記温度予測対象の温度が予め定めた値に達するまでに要する運転回数を残サイクル数として演算する残サイクル数演算部と、
    を備えることを特徴とする数値制御装置。
  4. 前記温度予測対象の温度を記録する実測温度記録部と、
    前記予測温度を記録する予測温度記録部と、
    前記実測温度記録部に記録された前記温度予測対象の温度と前記予測温度記録部に記録された前記予測温度とを比較し両者の誤差に基づいて前記温度推移モデルおよび前記温度推移逆モデルを補正するモデル補正部と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項3に記載の数値制御装置。
  5. 前記温度予測部は、温度予測の前に第1の時刻における温度と、前記第1の時刻から前記1回の運転サイクルに要する時間後の時刻における温度との関係を示す第1の温度関係式の係数および定数を逐次演算により算出し、
    前記残サイクル数演算部は、前記残サイクル数の演算の前に第2の時刻における温度と、前記第2の時刻から前記1回の運転サイクルに要する時間前の時刻における温度との関係を示す第2の温度関係式の係数および定数を逐次演算により算出する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の数値制御装置。
  6. 前記温度推移モデルは、周囲への放熱および運転により発生した発熱量の影響により
    温度予測対象の温度が時間的に順方向に推移する過程を表したモデルであり、
    前記温度推移逆モデルは、周囲への放熱および運転により発生した発熱量の影響により
    温度予測対象の温度が時間的に逆方向に推移する過程を表したモデルである
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の数値制御装置。
  7. 前記残サイクル数を表示する表示部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の数値制御装置。
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