JP5321165B2 - フィードフォワード量推定装置および制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、制御対象に加わる外乱の波形を推定する外乱推定装置、制御対象モデルのパラメータを推定する制御対象モデル推定装置、フィードフォワード制御における操作量や目標値の補正量であるフィードフォワード補正量(以下「FF補正量」ともいう)を推定するフィードフォワード量推定装置、および、それらを用いた制御装置に関する。
PID制御などによるフィードバック制御だけでは、例えば、予測可能な外乱が印加されたときには、それによって制御量が変化してからでないと操作量が調整されないために、応答の遅れは回避することはできず、制御量に乱れが生じることになる。
このため、所望の制御応答を得られるように、フィードフォワード制御を追加する場合がある。(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−227801号公報
かかるフィードフォワード制御においては、制御部からの操作量に、上記予測可能な外乱の影響をキャンセルするように、FF補正量である補正操作量を加えるようにしている。
かかる補正操作量を、外乱波形と制御対象モデルからの制御量とに基づいて、シミュレーションによる繰り返し演算によって求めることが考えられるが、精度の高い補正操作量を得るためには、例えば、目標値などの運転の条件が異なる場合には、その運転条件毎に計測した外乱波形および同定した制御対象モデルを利用することが好ましい。
しかしながら、目標値などの運転の条件が異なる毎に、実際の装置を動作させて、外乱波形を計測したり、制御対象モデルを同定するためのデータを収集するのは、時間がかかるとともに、材料などを消費してしまうといった課題がある。
本発明は、上述のような課題に鑑みて為されたものであって、運転条件が異なる毎に、外乱波形や制御対象モデルを同定するための計測を行うことなく、外乱波形および制御対象モデルのパラメータを推定できるようにし、更に、それらを用いてフィードフォワード補正量の推定、および、フィードフォワード制御を行えるようにすることを目的とする。
(1)本発明の外乱推定装置は、制御対象に加わる外乱の波形を推定する外乱推定装置であって、複数の運転条件でそれぞれ計測される複数の外乱波形が予め記憶される記憶部と、前記記憶部の複数の外乱波形に基づいて、前記複数の運転条件とは異なる他の運転条件の外乱波形を推定する推定部とを備えている。
運転条件とは、制御対象、例えば、包装機械、熱処理装置、成形装置や各種の機械やプラントなどを運転するときの条件をいい、例えば、設定温度などの目標値、金型の種類、処理速度などの各種の条件をいう。
複数の運転条件は、異なる2つの運転条件であるのが好ましい。
本発明の外乱推定装置によると、予め記憶した複数の運転条件で計測される複数の外乱波形から、異なる運転条件の外乱波形を推定するので、運転条件が異なる毎に、実際に装置を動作させて外乱波形を計測する必要がない。
(2)本発明の外乱推定装置の一つの実施形態では、前記運転条件には、少なくとも目標値の条件を含み、前記推定部は、前記他の運転条件の外乱波形を、前記複数の外乱波形から補間するものである。
ここで、補間は、内挿補間、外挿補間のいずれであってもよい。
この実施形態によると、設定温度などの目標値が異なる複数の運転条件でそれぞれ計測される複数の外乱波形から、補間によって他の運転条件の外乱波形を推定することができる。
(3)本発明の制御対象モデル推定装置は、制御対象モデルのパラメータを推定する制御対象モデル推定装置であって、少なくとも一つの運転条件で同定される制御対象モデルのパラメータに基づいて、前記一つの運転条件とは異なる他の運転条件の制御対象モデルのパラメータを推定するものである。
一つの運転条件で同定される制御対象のパラメータに基づいて、他の運転状態の制御対象のパラメータを推定する場合には、運転条件とパラメータとの間の関係を直線近似して推定すればよい。
本発明の制御対象モデル推定装置によると、少なくとも一つの運転条件で同定される制御対象モデルのパラメータに基づいて、異なる運転条件の制御対象モデルのパラメータを推定するので、運転条件が異なる毎に、実際に装置を動作させて制御対象モデルのパラメータを同定する必要がない。
(4)本発明の制御対象モデル推定装置の他の実施形態では、前記運転条件には、少なくとも目標値の条件を含み、前記制御対象モデルのパラメータが無駄時間であり、複数の運転条件でそれぞれ同定される複数の制御対象モデルのパラメータから、前記他の運転条件の制御対象モデルのパラメータを補間するものである。
無駄時間以外の制御対象モデルのパラメータは、運転条件に関わらず共通にすればよい。
この実施形態によると、設定温度などの目標値が異なる複数の運転条件でそれぞれ同定される複数の制御対象モデルの無駄時間から、補間によって他の運転条件の制御対象モデルの無駄時間を推定することができる。
(5)本発明のフィードフォワード量推定装置は、本発明に係る外乱推定装置、および、本発明に係る制御対象モデル推定装置の少なくとも一方の推定装置を備え、前記外乱推定装置によって推定される外乱波形、および、前記制御対象モデル推定装置によってパラメータが推定される制御対象モデルの少なくとも一方を用いて、制御対象モデルからの制御量に基づいて、フィードフォワード補正量を変更しながら繰り返し演算を行って、最適化手法に従ってフィードフォワード補正量を推定するものである。
フィードフォワード量としては、補正操作量に限らず、補正目標値であってもよい。
最適化手法としては、ニュートン法、最急降下法などの勾配法、GA、PSOなどのメタヒューリスティックな手法などがある。
本発明のフィードフォワード量推定装置によると、本発明に係る外乱波形推定装置および本発明に係る制御対象モデル推定装置の少なくとも一方の推定装置を用いて、フィードフォワード補正量を推定するので、運転条件が異なる毎に、フィードフォワード補正量を推定するために、実際に装置を動作させて外乱波形を計測するとともに、制御対象モデルのパラメータを同定する必要がない。
(6)本発明の制御装置は、制御対象からの制御量と目標値とが入力されて、操作量を出力する制御部を備え、前記請求項5に記載のフィードフォワード量推定装置で推定されるフィードフォワード補正量を用いて、前記制御部に入力される前記目標値および前記制御部から出力される操作量の少なくとも一方を補正するものである。
当該制御装置は、フィードフォワード量推定装置を内蔵してもよいし、内蔵することなく、フィードフォワード量推定装置によって推定されるフィードフォワード補正量を用いるようにしてもよい。
本発明の制御装置によると、本発明に係るフィードフォワード量推定装置で推定されるフィードフォワード補正量を用いて操作量を補正することによって、外乱を打ち消すようにフィードフォワード制御を行ったり、あるいは、フィードフォワード補正量を用いて目標値を補正することによって、目標値応答特性を改善するようにフィードフォワード制御を行ったりできるとともに、運転条件が異なる毎に、フィードフォワード補正量を推定するために、実際に装置を動作させて外乱波形を計測するとともに、制御対象モデルのパラメータを同定する必要がない。
本発明によれば、予め記憶した複数の運転条件で計測される複数の外乱波形から、異なる運転条件の外乱波形を推定するので、運転条件が異なる毎に、実際に装置を動作させて外乱波形を計測する必要がなく、また、少なくとも一つの運転条件で同定される制御対象モデルのパラメータに基づいて、異なる運転条件の制御対象モデルのパラメータを推定するので、運転条件が異なる毎に、実際に装置を動作させて制御対象モデルのパラメータを同定する必要がない。
これによって、外乱波形や制御対象モデルを求めるのに要する時間が短縮され、これらを用いてフィードフォワード補正量を求める時間も短縮される。
本発明の実施形態に係る温度調節器を備えるシステムの構成図である。 図1の温度調節器のフィードフォワード補正量推定時のブロック図である。 図1の温度調節器の外乱波形取得時のブロック図である。 設定温度100℃の外乱波形を示す図である。 設定温度100℃および300℃の外乱波形並びに設定温度200℃の推定外乱波形を示す図である。 設定温度100℃の外乱波形を用いて得られたFF補正量を用いて設定温度200℃のフィードフォワード制御を行った場合(実線)とフィードフォワード制御を行わなかった場合(破線)の制御量および操作量を示す図である。 実施形態によって推定した設定温度200℃の外乱波形を用いて得られたFF補正量を用いて設定温度200℃のフィードフォワード制御を行った場合(実線)とフィードフォワード制御を行わなかった場合(破線)の制御量および操作量を示す図である。 制御対象モデルの無駄時間と設定温度との関係を示す図である。 設定温度100℃の制御対象モデルを用いて得られたFF補正量を用いて、設定温度200℃のフィードフォワード制御を行った場合(実線)とフィードフォワード制御を行わなかった場合(破線)の制御量および操作量を示す図である。 実施形態によって推定した制御対象モデルを用いて得られたFF補正量を用いて設定温度200℃のフィードフォワード制御を行った場合(実線)とフィードフォワード制御を行わなかった場合(破線)の制御量および操作量を示す図である。
以下、図面によって本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態に係る制御装置としての温度調節器を備える温度制御システムの構成図である。
この実施形態の温度調節器1は、制御対象2の温度を、目標値である設定温度になるように制御するものであり、制御対象2には、予測可能な定型の外乱3が印加される。
かかる定型の外乱3が印加される制御対象2としては、例えば、ウェハを熱処理する熱板を想定することができ、定型の外乱としては、定期的に熱板に載置されて熱板の熱を奪う前記ウェハを想定することができる。
この実施形態の温度調節器1は、制御対象2からの制御量である検出温度と目標値である設定温度との偏差に基づいて、PID演算を行って操作量を出力する制御部4と、後述のようにして繰り返し演算によって得られたFF補正量である補正操作量を、外乱印加のタイミングに応じて外乱をキャンセル(打ち消す)するように出力する操作量補正部5とを備えており、制御部4からの操作量と補正操作量とが加算された操作量によって制御対象2の温度が制御される。
この実施形態では、操作量補正部5におけるFF補正量である補正操作量を、外乱波形と制御対象モデルとを用いたシミュレーション演算によって求めるようにしている。
図2は、この補正操作量を求める場合の温度調節器1のブロック図であり、図1に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
この温度調節器1は、図1の制御対象2のモデル2aと、後述のようにして外乱波形を推定する外乱推定装置6と、FF補正量を変更して繰り返し演算を行なってFF補正量を推定するFF補正量推定手段7と、変更されるFF補正量を加算部8に出力するとともに、最終的に推定されたFF操作量を記憶するFF補正量記憶手段9と、制御部4からの操作量とFF補正量とが加算された操作量を記憶する操作量記憶手段10とを備えおり、これらによって、FF補正量を推定するFF補正量推定装置が構成される。なお、これらは、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。
この実施形態では、温度調節器1にFF補正量推定装置を内蔵させたけれども、本発明の他の実施形態として、FF補正量推定装置を、温度調節器1とは別の、パソコン等で構成し、シミュレーション演算によって推定されたFF補正量を、温度調節器1に設定するようにしてもよい。
この実施形態の制御対象モデル2aは、外乱のない状態で実際の装置を動作させて計測した入出力データに基づいて同定されたモデルであり、例えば、二次遅れ+無駄時間で近似されるモデルである。
FF補正量推定手段7には、制御対象モデル2aで推定された制御量から外乱推定装置6で推定された外乱波形が減算部11で減算されて入力される。
FF補正量推定手段7では、この外乱推定装置6の外乱波形と制御量との差に応じてFF補正量を修正する。具体的には、例えば、外乱区間全域に亘る偏差平方和が最小になるように、FF補正量の大きさを、ニュートン法やGA(遺伝的アルゴリズム)などの最適化手法を用いて最適化する。なお、評価指標は、偏差平方和に限らず、整定時間や最大偏差などを用いてもよい。
FF補正量推定手段7には、操作量記憶手段10からの現在の操作量が入力され、制御部4からの操作量とFF補正量とを加算することによって、操作量が飽和する場合には、FF操作量の時間を延ばすことで対処するようにしている。
このように制御対象モデル2aと外乱推定装置6を用いて、制御量および外乱波形に基づいて、FF補正量を変更しながら繰り返し演算を行って、最適化手法に従ってFF補正量を求めるようにしている。求めたFF補正量は、上述の図1の操作量補正部5に与えられ、上述のように制御部4からの操作量の補正に用いられる。
精度の高いFF補正量を求めるためには、運転条件毎に、例えば、設定温度毎に、実際に装置を動作させて外乱波形を計測し、その計測した外乱波形を用いてFF補正量を求めるのが好ましい。
しかし、設定温度毎に、実際に装置を動作させて外乱波形を計測するのでは、計測に時間がかかるし、材料が無駄になるといった課題がある。
そこで、この実施形態の外乱推定装置6では、予め、2つの第1,第2の設定温度でそれぞれ計測した2種類の第1,第2の外乱波形を、制御量記憶部12に記憶し、前記第1,第2の設定温度と異なる第3の設定温度で運転する場合には、この第3の設定温度の外乱波形を、外乱補間部13で補間するようにしている。
図3は、第1,第2の外乱波形を学習して、制御量記憶部12に記憶させる場合の要部のブロック図であり、上述の図1および図2に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
先ず、第1の設定温度、例えば、設定温度100℃で制御対象2の装置を実際に動作させて温度調節器1で温度制御を行い、定型の外乱3による制御量の変化である外乱波形を計測し、制御量記憶部12に記憶させる。
図4は、設定温度100℃の外乱波形を示すものであり、この図4では、無駄時間L1、および、後述のように制御量が低下してから再び設定温度に復帰するまでの期間を、例えば、6つの期間に区切り、第1,第2の期間をT1(1),T1(2)、第1,第2の期間の終点における制御量をPV1(1),PV1(2)でそれぞれ示している。
制御量記憶部12には、この設定温度100℃の場合の図4に示される第1の外乱波形が記憶されるとともに、同様にして、第2の設定温度である、例えば、設定温度300℃の場合の第2の外乱波形が予め記憶される。
再び、図2を参照して、外乱推定装置6の外乱補間部13は、目標値である設定温度として、前記第1,第2の設定温度とは異なる第3の設定温度、例えば、設定温度200℃が与えられると、制御量記憶部12の第1,第2の外乱波形に基づいて、第3の設定温度の外乱波形である第3の外乱波形を補間によって推定するものである。
図5は、この第3の外乱波形の補間を説明するための図であり、同図(a)は、設定温度100℃の場合の第1の外乱波形、同図(b)は、設定300℃の場合の第2の外乱波形であり、同図(c)は、補間によって推定された設定温度200℃の場合の第3の外乱波形をそれぞれ示している。
同図(a)の第1の外乱波形および同図(b)の第2の外乱波形は、上述のように、制御量記憶部12に予め記憶されている。
各外乱波形の無駄時間L1,L2に基づいて、下記式に従って、第3の外乱波形の無駄時間を算出する。また、各外乱波形の制御量が低下し始めてから設定温度に復帰するまでの期間を、例えば、6つの第1〜第6の期間に区切り、k番目の期間の終点の温度および時間を用いて、下記式に従って、第3の外乱波形のk番目の期間の終点の温度および時間を算出する。
無駄時間=(L1+L2)/2
k番目の時間={T1(k)+T2(k)}/2
k番目の温度={PV1(k)+PV2(k)}/2
以上のように線形補間によって同図(c)の実線に示すように設定温度200℃の第3の外乱波形を推定する。
図6(a),(b)は、計測した設定温度100℃の外乱波形を用いて、上述の図2のようにして得たFF補正量を用いて設定温度200℃のフィードフォワード制御を行った場合の制御量および操作量を示すものであり、図7(a),(b)は、この実施形態によって推定した外乱波形、すなわち、計測した設定温度100℃の外乱波形と計測した設定温度300℃の外乱波形から補間した設定温度200℃の外乱波形を用いて求めたFF補正量を用いて得た設定温度200℃のフィードフォワード制御を行った場合の制御量および操作量を示すものである。
図6(a),図7(a)において、太い実線は、フィードフォワード制御における制御量を示し、破線は、外乱波形を示しており、図6(a)は設定温度100℃の外乱波形を、図7(a)は上述のように補間した設定温度200℃の外乱波形を示している。
また、図6(b),図7(b)において、太い実線は、フィードフォワード制御における操作量を示し、破線は、フィードフォワード制御を行わなかった場合の操作量を示している。
図6(a)では、設定温度200℃に対して設定温度100℃の外乱波形を用いており、外乱波形が正しくないために、無駄時間を大目に見積もり、このため、FF補正量が大きめとなってオーバーシュートが発生している。これに対して、補間によって得られた設定温度200℃の外乱波形を用いる図7(a)では、オーバーシュートが抑制されている。
(実施形態2)
上述の実施形態では、設定温度が異なる外乱波形を補間によって推定したけれども、本発明の他の実施形態として、設定温度が異なる制御対象モデル2aのパラメータを補間によって推定するようにしてもよい。
すなわち、制御対象2のモデル2aを、例えば、2次遅れ+無駄時間で近似した場合に、無駄時間が動特性に大きな影響を及ぼすので、無駄時間を線形補間するものである。なお、2次遅れについては共通とする。
この場合、制御対象モデル2aの無駄時間を決定するための入出力データを設定温度毎に計測するのではなく、異なる2つの第1,第2の設定温度で入出力データを収集し、収集した入出力データに基づいて制御対象モデルのパラメータを同定しておくことで、他の設定温度の制御対象モデルの無駄時間は、次のようにして補間するのである。
例えば、図8に示すように設定温度100℃の制御対象モデルの無駄時間20秒と、設定温度300℃の制御対象モデルの無駄時間12秒とから、設定温度200℃の制御対象モデルの無駄時間16秒を線形補間によって求めるのである。
これによって、設定温度毎に、制御対象モデルのパラメータを同定するために、実際の装置を動作させてデータを収集する必要がない。
図9(a),(b)は、無駄時間が20秒である設定温度100℃の制御対象モデルを用いて得られたFF補正量を用いて、設定温度200℃のフィードフォワード制御を行った場合の制御量および操作量を示すものであり、図10(a),(b)は、この実施形態によって推定した無駄時間が16秒である制御対象モデル、すなわち、設定温度100℃の制御対象モデルの無駄時間(20秒)と設定温度300℃の制御対象モデルの無駄時間(12秒)から補間した制御対象モデルを用いて得られたFF補正量を用いて設定温度200℃のフィードフォワード制御を行った場合の制御量および操作量を示すものである。
図9(a),図10(a)において、太い実線は、フィードフォワード制御における制御量を示し、フィードフォワード制御を行わなかった場合の制御量を示している。
また、図9(b),図10(b)において、太い実線は、フィードフォワード制御における操作量を示し、破線は、フィードフォワード制御を行わなかった場合の操作量を示している。
図10では、図9に比べて制御対象の同定が正しく行われているので、制御量のハンチングが抑制されているのが分かる。
上述の実施形態では、2つの設定温度の制御対象モデルの無駄時間を用いたけれども、本発明の他の実施形態として、1つの設定温度の制御対象モデルの無駄時間を用いて他の設定温度の無駄時間を補間によって推定してもよい。この場合は、上述の図8に示す設定温度と無駄時間との間の直線関係を利用し、前記1つの設定温度の制御対象モデルの無駄時間から補間すればよい。
上述の実施形態では、外乱応答について説明したけれども、本発明は、目標値応答にも同様に適用できるものであり、FF補正量として補正目標値を推定し、目標値を補正するようにしてもよい。
本発明は、制御装置のフィードフォワード量の調整に有用である。
1 温度調節器
2 制御対象
2a 制御対象モデル
4 制御部
6 外乱推定装置
7 FF補正量推定手段
12 制御量記憶部
13 外乱補間部

Claims (2)

  1. 制御対象からの制御量と目標値との偏差に基づいてPID演算を行って操作量を出力する制御部と、
    少なくとも目標値の条件を含む複数の運転条件でそれぞれ計測される複数の外乱波形が予め記憶される記憶部と、前記記憶部の複数の外乱波形から補間して前記複数の運転条件とは異なる他の運転条件の外乱波形を推定する推定部とからなり、前記制御対象に加わる前記他の運転条件の外乱の波形を推定する外乱推定装置と、
    フィードフォワード補正量を変更して繰り返し演算を行なってフィードフォワード補正量を推定するフィードフォワード補正量推定手段と、
    前記変更されるフィードフォワード補正量を加算部に出力するとともに、最終的に推定された前記フィードフォワード補正量を記憶するフィードフォワード補正量記憶手段と、
    前記制御部からの操作量と前記フィードフォワード補正量記憶手段からのフィードフォワード補正量とを前記加算部で加算してなる操作量を記憶する操作量記憶手段と、
    外乱のない状態で実際の装置を動作させて計測した入出力データに基づいて同定された制御対象モデルと、
    を備え、
    前記フィードフォワード補正量推定手段には、前記制御対象モデルで推定された制御量から前記外乱推定装置で推定された外乱波形が減算部で減算されて入力され、この制御量と外乱波形との差に応じて最適化手法に従ってフィードフォワード補正量を推定することを特徴とするフィードフォワード量推定装置。
  2. 前記請求項に記載のフィードフォワード量推定装置で推定されるフィードフォワード補正量を用いて、前記制御部に入力される前記目標値および前記制御部から出力される操作量の少なくとも一方を補正することを特徴とする制御装置。
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