JP5264468B2 - 制御装置および制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プロセス制御技術に係り、例えば実プロセス中に温度測定が不可能な実体物の代わりに、実体物の近傍の温度を温度センサにより測定し、温度を制御する制御装置および制御方法に関するものである。
半導体製造装置におけるウエハ温度、フラットパネルディスプレイ(FPD)製造装置におけるガラス基板温度、浸炭炉における金属片などは、いずれも熱処理プロセスにおいてそのワーク(実体物)の温度(実体温度)が制御・管理されるべき対象である。しかし、いずれの場合も熱処理プロセスの本稼働中(実プロセス中)に実体物の温度を計測するのは困難であるため、いくつかの対策が実施されている。
一般的な方法としては、実プロセス中に温度測定が不可能な実体物の代わりに、実体物の近傍の温度を温度センサにより測定し、温度を制御する方法がある。
また、別の方法として、熱伝導モデル数式をコントローラに実装して、熱伝導モデルにより実体温度を推定し、推定した温度を実体温度とみなして制御する方法がある(特許文献1参照)。
特開2006−329869号公報
実体物の近傍の温度を制御する場合は、極めて正確に実体物の温度を制御することは不可能であるが、温度制御の正確さ以上に温度操作の速度が問題になる。例えば、低い温度から高い温度に昇温する場合に、実体物と温度計測点ではヒータからの熱伝達特性、熱伝導特性が異なるため、温度上昇の速度が異なる。温度計測点を最速昇温できるようにコントローラから制御指令を出した場合であっても、その制御指令による昇温が実体温度にとって最適な昇温になるとは限らない。すなわち、実体温度に対する動的特性が反映されない制御になるので、実体温度の操作の速度が事実上成り行き任せになるという問題点があった。
一方、熱伝導モデルによる実体温度推定を行なう場合は、温度操作の速度に限らず自由自在に制御できる可能性が得られる。しかし、熱伝導モデル数式を精密に設定し、数式に含まれるパラメータ数値を合わせ込んでいく必要があるため、専門知識が要求され、複雑な実施手順になるという問題点があった。すなわち、汎用的な実施手順を規定するのは困難である。
物理的に精密な熱伝導モデル数式に代えて、ニューラルネットワークなどによるブラックボックスモデルを用いることも、広く実施されているが、実体物の熱伝導のメカニズムがブラックボックスモデルの構造にうまく適合しなければならない。通常はモデル構造の限界により、熱伝導の動的特性まで再現することは困難である。すなわち、ブラックボックスモデルでは、温度操作の過渡状態において十分な精度の実体温度推定を行なうことは困難であり、温度操作の速度を制御するために利用することはできない。
なお、以上のような問題点は、温度に限らず、他の状態量においても同様に発生する可能性がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、測定が困難な実体物の制御量の代わりに、実体物に関係する計測点の制御量を測定して制御する場合に、簡単な実施手順で実体物の制御量の設定値への追従速度を向上させることができる制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
本発明の制御装置は、オンライン開始時に確定する制御の概要を指定するオンラインデータから初期制御期間の終了条件を推定するための推定用多項式を予め記憶する推定用多項式記憶手段と、この推定用多項式記憶手段に記憶された推定用多項式を用い、入力されたオンラインデータから前記終了条件をオンライン開始時に推定する終了条件推定算出手段と、設定値変更時点から前記終了条件が満たされるまでの初期制御期間において、入力されたオンラインデータで指定される操作量維持値を目標として操作量を出力する操作量維持制御手段とを備え、前記操作量維持値は、前記操作量維持制御手段から出力された操作量を受ける操作手段によって決まる操作量上限値に設定されることを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置の1構成例において、前記操作量維持制御手段は、設定値と制御量を入力としてPID制御演算により前記操作量を算出するものであり、前記初期制御期間において本来の設定値の代わりに、前記操作量を前記操作量維持値に維持するのに十分な設定値を内部で設定することを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置の1構成例において、前記操作量維持制御手段は、前記終了条件が満たされ前記初期制御期間が終了した後に、本来の設定値に応じた操作量を出力することを特徴とするものである
また、本発明の制御装置の1構成例において、前記オンラインデータは、制御量である温度の昇温開始時点における値を示す昇温開始点POと、昇温幅PHと、前記操作量維持値MHとを含み、前記終了条件推定算出手段は、前記オンラインデータから前記終了条件として維持時間TXを算出するものであり、前記操作量維持制御手段は、設定値変更による昇温開始時点から前記維持時間TXが経過するまでの初期制御期間において、前記操作量維持値MHを目標として操作量を出力することを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置の1構成例において、前記オンラインデータは、制御量である温度の昇温開始時点における値を示す昇温開始点POと、昇温幅PHと、前記操作量維持値MHとを含み、前記終了条件推定算出手段は、前記オンラインデータから前記終了条件として計測点到達温度PUを算出するものであり、前記操作量維持制御手段は、設定値変更による昇温開始時点から温度計測点の温度が前記計測点到達温度PUに到達するまでの初期制御期間において、前記操作量維持値MHを目標として操作量を出力することを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置の1構成例は、さらに、制御の開始前に、制御の概要を指定するデータと初期制御期間の終了条件との組からなる分析用データを用いて前記推定用多項式を算出し、この推定用多項式を前記推定用多項式記憶手段に設定する推定用多項式算出手段を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置の1構成例は、さらに、制御の開始前に、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHと維持時間TXの組からなる分析用データを用いて前記推定用多項式を算出し、この推定用多項式を前記推定用多項式記憶手段に設定する推定用多項式算出手段を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の制御装置の1構成例は、さらに、制御の開始前に、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHと計測点到達温度PUの組からなる分析用データを用いて前記推定用多項式を算出し、この推定用多項式を前記推定用多項式記憶手段に設定する推定用多項式算出手段を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の制御方法は、推定用多項式記憶手段に記憶された推定用多項式を用い、オンライン開始時に確定する制御の概要を指定するオンラインデータから初期制御期間の終了条件をオンライン開始時に推定する終了条件推定算出手順と、設定値変更時点から前記終了条件が満たされるまでの初期制御期間において、入力されたオンラインデータで指定される操作量維持値を目標として操作量を出力する操作量維持制御手順とを備え、前記操作量維持値は、前記操作量維持制御手順で出力された操作量を受ける操作手段によって決まる操作量上限値に設定されることを特徴とするものである。
また、本発明の制御方法の1構成例において、前記操作量維持制御手順は、設定値と制御量を入力としてPID制御演算により前記操作量を算出するものであり、前記初期制御期間において本来の設定値の代わりに、前記操作量を前記操作量維持値に維持するのに十分な設定値を内部で設定することを特徴とするものである。
また、本発明の制御方法の1構成例は、さらに、前記終了条件が満たされ前記初期制御期間が終了した後に、本来の設定値に応じた操作量を出力する制御演算手順を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の制御方法の1構成例は、さらに、制御の開始前に、制御の概要を指定するデータと初期制御期間の終了条件との組からなる分析用データを用いて前記推定用多項式を算出し、この推定用多項式を前記推定用多項式記憶手段に設定する推定用多項式算出手順を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、設定値変更時点から終了条件が満たされるまでの初期制御期間において、入力されたオンラインデータで指定される操作量維持値を目標として操作量を出力するようにしている。したがって、入力される任意のオンラインデータに応じて初期制御期間の最適な終了条件が推定されるように推定用多項式を予め設定しておけば、所望の制御応答を得ることができる。このため、測定が困難な実体物の制御量の代わりに、実体物に関係する計測点の制御量を測定して制御する場合に、実体物の制御量の設定値への追従速度を向上させることができる。また、本発明では、実プロセスの開始時は制御装置にオンラインデータを与えるだけでよいので、専門知識を必要とせず、簡単な実施手順で制御を実行することができる。
また、本発明では、初期制御期間において本来の設定値の代わりに、操作量を操作量維持値に維持するのに十分な設定値を内部で設定するようにしたので、初期制御期間が終了した後に本来の設定値に切り換えればよく、初期制御期間からその後の制御期間にわたって一貫してPID制御演算を継続することができる。その結果、本発明では、制御演算自体の不連続な切り換えは発生せず、制御演算の切り換えに起因する制御量の乱れが発生することはない。
また、本発明では、制御の概要を指定するデータと初期制御期間の終了条件との組からなる分析用データを用いて推定用多項式を算出し、この推定用多項式を推定用多項式記憶手段に設定するようにしている。したがって、分析用データに含まれる初期制御期間の終了条件を、所望の制御応答が得られるように設定すれば、実プロセスの実行時に入力されるオンラインデータに対して最適と推定される初期制御期間の終了条件が算出されるので、実体物の制御量の設定値への追従速度を向上させることができる。
[発明の原理]
まず、本発明では、実体温度の昇温速度を向上させることのみに目的を限定する。すなわち、実体温度を推定することを目的とはしないという意味であり、制御方法を規定することのみを扱う。
また、温度計測点の温度と実体物の整定温度とが、概ね一致している制御系、あるいは一定の関係にあってその関係が既知である制御系を前提とする。具体的には制御系は図1のような構成であり、熱バランスの関係上、実体物の温度は最終的な整定状態において温度計測点の温度に理論上一致する対象を前提とする。
図1の例では、加熱処理炉100の内部に実体物であるワーク101とヒータ102と温度センサ103とが設置されている。ヒータ102は、加熱処理炉100内の空気を加熱する。温度センサ103は、ワーク101の近傍の温度(例えばワーク101の近傍の空気の温度あるいはワーク101を載せる台の温度)を測定する。温調計104は、温度センサ103によって測定された温度が設定値と一致するように操作量を算出する。電力機器105は、操作量に応じた電力をヒータ102に供給する。こうして、温調計104は、ワーク101の近傍の温度を制御する。上位コントローラ106は、例えば温度センサ103が測定したワーク101の近傍の温度を表示器107に表示させる。
実体温度(図1の例ではワーク101の温度)は、熱容量のある物体の温度であり、通常のPIDフィードバックループで使用される温度計測点の温度よりも、ヒータ加熱作用からのむだ時間(高次特性による等価むだ時間も含む)が大きい。したがって、例えば特許文献1のように、推定した実体温度の値をPIDフィードバックループに取り込み、実体温度をPIDで制御しようとすると、保守的な制御になりやすい。よって、温度計測点を制御しながら、その制御パターンを操作するのが得策であることに発明者は着眼した。
具体的には、一定の高い値の操作量MH(通常は最大値)を特定の維持時間TXだけ維持して、最終的に温度計測点の温度を目標とする実体物の温度に整定させれば、実体温度の昇温速度を確実に向上させることができる。このとき、操作量MVの物理的上限によって決まる操作量出力飽和の関係上、昇温開始点POが高温になるほど、維持時間TXは長くなる。また、特定の昇温開始点からの昇温幅PHが大きいほど、維持時間TXは長くなる。また、上記一定の操作量維持値MHをより高い値にするほど、維持時間TXは短くなる。
すなわち、昇温開始点PO、昇温幅PHおよび操作量維持値MHのそれぞれと維持時間TXとの関係は、単調な関係になる。具体的には、維持時間TXは、昇温開始点POの増加または昇温幅PHの増加に応じて単調増加し、操作量維持値MHの増加に応じて単調減少する。そして、基本的には、特定の実体物における実体温度の昇温速度に影響するのは、この昇温開始点PO、昇温幅PHおよび操作量維持値MHの3個のパラメータに限られる。
したがって、この3個のパラメータを入力パラメータとし、維持時間TXを出力パラメータとすれば、単調な関係のブラックボックスを形成できる。ゆえに、予めこれらの関係を得るためのデータを収集し、多変量解析などにより入出力関係を数式化すれば、単調な関係ゆえに信頼性の高い単純な制御規則を与えることが可能になる。
なお、制御パターンを操作するという発想で、操作量MVの変化パターンを予め規定しておく方法(いわゆるオープンループ制御)が行なわれることがある。このオープンループ制御では、加熱アクチュエータ系の再現性も要求される。本発明は、加熱アクチュエータ系の再現性までは要求しないので、通常のオープンループ制御に比べて制約が緩和されることになる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図2は本発明の第1の実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態の制御装置は、温度計測点の温度の昇温開始時点における値を示す昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHと維持時間TXの組からなる分析用データを取り込んで記憶する分析用データ記憶部1と、分析用データを用いて多変量解析手法により推定用多項式を算出する推定用多項式算出部2と、推定用多項式を記憶する推定用多項式記憶部3と、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHのオンラインデータを取り込んで維持時間TXの推定値を算出する維持時間TX推定値算出部4と、設定値変更による昇温開始時点から維持時間TX推定値の時間が経過するまでの初期制御期間において、オンラインデータで指定された操作量維持値MHを目標として操作量MVを出力し、初期制御期間が終了した後に、本来の設定値SPに応じた操作量MVを出力する操作量維持制御部5とを備えている。
維持時間TX推定値算出部4は、初期制御期間の終了条件(本実施の形態では維持時間TX)を推定する終了条件推定算出手段を構成している。また、分析用データ記憶部1と推定用多項式算出部2と推定用多項式記憶部3とは、分析用データを収集し、分析用データを用いて推定用多項式を求めるオフラインの段階で使用されるオフライン部を構成し、推定用多項式記憶部3と維持時間TX推定値算出部4と操作量維持制御部5とは、オフラインの段階で求められた推定用多項式を用いて維持時間TXを推定し、温度計測点の温度を制御するオンラインの段階で使用されるオンライン部を構成している。
ここで、実体物の近傍の温度計測点の温度を温度センサにより測定し、その温度を制御する従来の制御方法を採用した場合の昇温の様子を、図3に示す。図3の例では、200秒の時点から設定値SPを300℃に変更し、200℃から300℃への昇温を開始している。PV1は温度計測点の温度、PV2は実体温度である。ここでは、実体物として温度測定が可能なものを使用し、実体物に装着した温度センサで実体温度も測定できるものとする。
温度計測点の温度PV1は、200秒の時点から上昇し、1800秒弱のところで昇温が終了している。実体温度PV2は、6000秒付近でほぼ昇温が終了しており、温度PV1に比べると昇温速度が成り行き任せになっていることが分かる。操作量MV(ヒータ出力)は、温度計測点の温度PV1を制御するために操作されており、1700秒付近(昇温開始から約1500秒経過した時点)のところで保温のための低い値に下がっている。したがって、1700秒付近の時点で昇温が半分程度しか進んでいない実体温度PV2にとっては、効率の悪い昇温操作になる。
次に、本実施の形態の制御装置によって設定値SPを400℃に2600秒間維持することで実体温度を速く昇温させる制御を採用した場合の昇温の様子を、図4に示す。図4について説明することにより、併せて分析用データの収集方法を説明する。図4の例では、操作量維持制御部5は、実体物の近傍の温度計測点の温度PV1を制御するためにPID制御演算を用いており、設定値SP=400℃を2600秒間(図4の200秒時点から2800秒時点の間)維持することで、この時間帯において操作量MVが最大値(図4の例ではMH=75%)になるようにしている。そして、操作量維持制御部5は、昇温開始から2600秒経過した後に、本来の目標温度である300℃に設定値SPを切り換える。
すなわち、図4に示した制御では、設定値SPを高く維持することが目的ではなく、操作量MVを最大値に維持することが目的で、設定値SP=400℃に維持している。このときの設定値SP=400℃という数値は、PID制御演算によって操作量MVが最大値MHに算出されるのに十分な値であり、その意味ではSP=450℃でもSP=500℃でもかまわない。このように構成することで、PID制御演算を一貫して継続することになるので、制御演算自体の不連続な切り換えは発生しない。
分析用データを収集するのはオフラインの段階であり、実プロセスの段階ではない。したがって、図1のワーク101等の実体物の表面に実体温度を計測するための温度センサを装着することが可能であり、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHと維持時間TXを任意に変更することが可能である。
図5は設定値SP=400℃を2300秒間維持した後に本来の目標温度である設定値SP=300℃に切り換えた場合の昇温の様子を示す図、図6は設定値SP=400℃を2900秒間維持した後に設定値SP=300℃に切り換えた場合の昇温の様子を示す図である。また、図7は本実施の形態の制御装置のオフライン時の動作を示すフローチャートである。
分析用データを収集する作業者は、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHと維持時間TXを条件変更しながら、適度な維持時間TXを試行錯誤により求める。すなわち、図4〜図6で説明したように実体温度PV2を計測しながら、試行錯誤により維持時間TXを求める。維持時間TXは、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHと維持時間TXを設定して昇温制御したときに、実体温度PV2が所望の特性で上昇するように決定すればよい。図5の例では、図4の例に比べて実体温度PV2の上昇が遅く、また図6の例では、実体温度PV2にオーバーシュートが発生している。したがって、図4〜図6の例の中では、図4の例で得られる維持時間TX=2600秒が適当であることが分かる。
こうして、作業者は、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHと維持時間TXを任意に変更しながら、適度な維持時間TXを試行錯誤により求めることで、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHと維持時間TXの組からなる分析用データを収集する。図4の例からは、昇温開始点PO=200℃、昇温幅PH=100℃、操作量維持値MH=75%、維持時間TX=2600秒という分析用データが得られる。収集された分析用データは、制御装置の分析用データ記憶部1に登録される(図7ステップS100)。分析用データの1例を表1に示す。
Figure 0005264468
次に、制御装置の推定用多項式算出部2は、分析用データ記憶部1に記憶された分析用データに対して多変量解析を行うことにより、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHとから維持時間TXを推定する推定用多項式を算出する(ステップS101)。表1の分析用データから求めた推定用多項式を以下に示す。
TX=2.0×[−38.9321×{(0.2×PO−34.55)/3.963}3
+3.0496×{(0.2×PO−34.55)/3.963}2
×(0.2×PO+0.2×PH−54.55)/11.17
+0.7245×{(0.2×PO−34.55)/3.963}2
×(MH−90)/8.165
+8.5674×{(0.2×PO−34.55)/3.963}2
−7.45×(0.2×PO−34.55)/3.963
×{(0.2×PO+0.2×PH−54.55)/11.17}2
−0.5866×(0.2×PO−34.55)/3.963×(0.2×PO
+0.2×PH−54.55)/11.17×(MH−90)/8.165
+15.2314×(0.2×PO−34.55)/3.963×(0.2×PO
+0.2×PH−54.55)/11.17
−4.5472×(0.2×PO−34.55)/3.963×(MH−90)
/8.165×(MH−90)/8.165
+21.1896×(0.2×PO−34.55)/3.963×(MH−90)
/8.165
−79.5038×(0.2×PO−34.55)/3.963
+8.9218×{(0.2×PO+0.2×PH−54.55)/11.17}3
−7.3874×{(0.2×PO+0.2×PH−54.55)/11.17}2
×(MH−90)/8.165
+0.7454×{(0.2×PO+0.2×PH−54.55)/11.17}2
+16.4108×(0.2×PO+0.2×PH−54.55)/11.17
×{(MH−90)/8.165}2
−86.7868×(0.2×PO+0.2×PH−54.55)/11.17
×(MH−90)/8.165
+452.8605×(0.2×PO+0.2×PH−54.55)/11.17
−43.3274×{(MH−90)/8.165}3
+28.125×{(MH−90)/8.165}2
−89.3628×(MH−90)/8.165
+945.6855] ・・・(1)
ここでは、多変量解析手法としてSVR(Support Vector Regression)法を採用しており、平均値を中心に標準偏差の範囲を[−1,1]に変換する正規化などの処理が必要であり、やや複雑な式になっている。通常の重回帰分析などによっても同等の数式を算出可能であることは言うまでもない。
推定用多項式算出部2が算出した推定用多項式は、推定用多項式記憶部3に記憶される(ステップS102)。以上で、制御装置のオフライン時の動作が終了する。
図8は本実施の形態の制御装置のオンライン時の動作を示すフローチャートである。制御装置のオペレータは、オンライン開始時、すなわち実プロセスの開始時に、オンラインデータとして昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHとを制御装置に入力する(図8ステップS200)。このとき、操作量維持値MHは、操作量MVを受ける操作手段(図1の例ではヒータ102と電力機器105)によって決まる操作量上限値に設定される。なお、設定値SP=PO+PHであるから、設定値SPをオンラインデータと別に入力しなくてもよい。
維持時間TX推定値算出部4は、推定用多項式記憶部3に記憶されている推定用多項式を用い、オペレータが入力した昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHとから維持時間TXの値を推定する(ステップS201)。
操作量維持制御部5は、温度センサによって計測された温度計測点の温度PV1を入力としてPID制御演算により操作量MVを算出し、操作量MVを制御対象(図1の例における実際の出力先は電力機器105)へ出力する(ステップS202)。このとき、操作量維持制御部5は、本来の設定値SP=PO+PHの代わりに、操作量MVをオンラインデータで指定された操作量維持値MHに維持するのに十分な高い値の設定値SP0(SP0>SP)を内部で設定する。これにより、操作量維持制御部5は、操作量維持値MHを目標として操作量MVを出力する。
なお、操作量維持制御部5は温度計測点の温度PV1が設定値SP0と一致するように制御するため、操作量維持制御部5から実際に出力される操作量MVが操作量維持値MHよりも低い値になる状況は有り得る。その理由は、設定値SP0が、例えば実プロセスで許容し得る既知の最高温度に設定されるからであり、操作量維持値MHが、維持することが好ましい最大値を示しているからである。操作量維持制御部5は、以上のような操作量MVの算出・出力を制御周期毎に行う。
続いて、操作量維持制御部5は、設定値SP0への設定値変更による昇温開始時点からの経過時間が、維持時間TX推定値算出部4で推定された維持時間TXを超過したかどうかを判定する(ステップS203)。維持時間TXを超過していない場合はステップS202に戻る。
操作量維持制御部5は、昇温開始時点からの経過時間が維持時間TXを超過した場合、初期制御期間が終了したと判定し、設定値SP0から本来の設定値SP=PO+PHに切り換え、この設定値SPと温度センサによって計測された温度計測点の温度PV1とからPID制御演算によって操作量MVを算出し、算出した操作量MVを制御対象に出力する(ステップS205)。操作量維持制御部5は、このような操作量MVの算出・出力を制御周期毎に行う。
以上のように、本実施の形態では、昇温開始時点から維持時間TXが経過するまでの初期制御期間において、オンラインデータで指定される高い値の操作量維持値MHを目標として操作量MVを出力するようにしている。したがって、入力される任意のオンラインデータに応じて最適と推定される維持時間TXが算出されるように推定用多項式を予め設定しておけば、所望の制御応答を得ることができる。このため、実プロセス中に温度測定が不可能な実体物の代わりに、実体物の近傍の温度を温度センサにより測定し、温度を制御する場合に、図4に示したような昇温を再現することができ、実体温度の昇温速度を向上させることができる。また、本実施の形態では、実プロセスの開始時は制御装置にオンラインデータを与えるだけでよいので、専門知識を必要とせず、簡単な実施手順で制御を実行することができる。
また、本実施の形態では、初期制御期間において本来の設定値SPの代わりに、操作量MVを操作量維持値MHに維持するのに十分な設定値SP0を操作量維持制御部5の内部で設定するようにしたので、初期制御期間が終了した後に本来の設定値SPに切り換えればよく、初期制御期間からその後の制御期間にわたって一貫してPID制御演算を継続することができる。その結果、本実施の形態では、制御演算自体の不連続な切り換えは発生しない。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、維持時間TXを直接の管理対象としていたが、図9、図10に示されるように、昇温制御中に温度計測点の温度PV1が到達する最高温度である計測点到達温度PUは維持時間TXに対応する目安になるので、維持時間TXの代わりに計測点到達温度PUを採用してもよい。図9は、図4の例と同様に昇温開始時の設定値SPが400℃、本来の設定値SPが300℃、昇温幅PHが100℃、操作量維持値MHが75%で、昇温開始点POを150℃に変更した場合の昇温の様子を示す図、図10は、昇温開始点POを250℃に変更した場合の昇温の様子を示す図である。図9の例では、維持時間TXは2400秒となり、図10の例では、維持時間TXは2860秒となる。
図11は本発明の第2の実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の制御装置は、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHと計測点到達温度PUの組からなる分析用データを取り込んで記憶する分析用データ記憶部1aと、分析用データを用いて多変量解析手法により推定用多項式を算出する推定用多項式算出部2aと、推定用多項式を記憶する推定用多項式記憶部3aと、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHのオンラインデータを取り込んで計測点到達温度PUの推定値を算出する計測点到達温度PU推定値算出部4aと、設定値変更による昇温開始時点から温度計測点の温度が計測点到達温度PUの推定値に到達するまでの初期制御期間において、オンラインデータで指定された操作量維持値MHを目標として操作量MVを出力し、初期制御期間が終了した後に、本来の設定値SPに応じた操作量MVを出力する操作量維持制御部5aとを備えている。
計測点到達温度PU推定値算出部4aは、初期制御期間の終了条件(本実施の形態では計測点到達温度PU)を推定する終了条件推定算出手段を構成している。また、分析用データ記憶部1aと推定用多項式算出部2aと推定用多項式記憶部3aとは、オフライン部を構成し、推定用多項式記憶部3aと計測点到達温度PU推定値算出部4aと操作量維持制御部5aとは、オンライン部を構成している。
本実施の形態においても、制御装置のオフライン時の処理の流れは第1の実施の形態と同様であるので、図7を参照して制御装置のオフライン時の動作を説明する。
分析用データを収集する作業者は、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHと計測点到達温度PUを任意に変更しながら、適度な計測点到達温度PUを試行錯誤により求める。計測点到達温度PUは、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHと計測点到達温度PUを設定して昇温制御したときに、実体温度PV2が所望の特性で上昇するように決定すればよい。こうして、作業者は、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHと計測点到達温度PUの組からなる分析用データを収集する。収集された分析用データは、分析用データ記憶部1aに登録される(図7ステップS100)。
推定用多項式算出部2aは、分析用データ記憶部1aに記憶された分析用データに対して多変量解析を行うことにより、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHとから計測点到達温度PUを推定する推定用多項式を算出する(ステップS101)。
推定用多項式算出部2aが算出した推定用多項式は、推定用多項式記憶部3aに記憶される(ステップS102)。以上で、制御装置のオフライン時の動作が終了する。
図12は本実施の形態の制御装置のオンライン時の動作を示すフローチャートである。制御装置のオペレータは、オンライン開始時に、オンラインデータとして昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHとを制御装置に入力する(図12ステップS400)。第1の実施の形態と同様に、操作量維持値MHは、操作量MVを受ける操作手段によって決まる操作量上限値に設定される。
計測点到達温度PU推定値算出部4aは、推定用多項式記憶部3aに記憶されている推定用多項式を用い、オペレータが入力した昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHとから計測点到達温度PUの値を推定する(ステップS401)。
操作量維持制御部5aは、温度センサによって計測された温度計測点の温度PV1を入力としてPID制御演算により操作量MVを算出し、操作量MVを制御対象へ出力する(ステップS402)。第1の実施の形態と同様に、操作量維持制御部5aは、本来の設定値SP=PO+PHの代わりに、操作量MVをオンラインデータで指定された操作量維持値MHに維持するのに十分な高い値の設定値SP0を内部で設定する。これにより、操作量維持制御部5aは、操作量維持値MHを目標として操作量MVを出力する。操作量維持制御部5aは、操作量MVの算出・出力を制御周期毎に行う。
続いて、操作量維持制御部5aは、温度センサによって計測された温度計測点の温度PV1が、計測点到達温度PU推定値算出部4aで推定された計測点到達温度PUに到達したかどうかを判定する(ステップS403)。計測点到達温度PUに到達していない場合はステップS402に戻る。
操作量維持制御部5aは、温度計測点の温度PV1が計測点到達温度PUに到達した場合、初期制御期間が終了したと判定し、設定値SP0から本来の設定値SP=PO+PHに切り換え、この設定値SPと温度センサによって計測された温度計測点の温度PV1とからPID制御演算によって操作量MVを算出し、算出した操作量MVを制御対象に出力する(ステップS405)。操作量維持制御部5aは、このような操作量MVの算出・出力を制御周期毎に行う。
以上のようにして、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、第1、第2の実施の形態の制御装置は、CPU、記憶装置およびインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1、第2の実施の形態で説明した処理を実行する。
本発明は、例えば実プロセス中に温度測定が不可能な実体物の代わりに、実体物の近傍の温度を温度センサにより測定し、温度を制御する技術に適用することができる。
本発明を適用する制御系の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 従来の制御方法を採用して温度計測点を昇温制御した場合の温度計測点の温度と実体温度の1例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る制御装置によって昇温制御した場合の温度計測点の温度と実体温度の1例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る制御装置によって昇温制御した場合の温度計測点の温度と実体温度の他の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る制御装置によって昇温制御した場合の温度計測点の温度と実体温度の他の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る制御装置のオフライン時の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る制御装置のオンライン時の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る制御装置によって昇温制御した場合の温度計測点の温度と実体温度の1例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る制御装置によって昇温制御した場合の温度計測点の温度と実体温度の他の例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る制御装置のオンライン時の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1,1a…分析用データ記憶部、2,2a…推定用多項式算出部、3,3a…推定用多項式記憶部、4…維持時間TX推定値算出部、4a…計測点到達温度PU推定値算出部、5,5a…操作量維持制御部、100…加熱処理炉、101…ワーク、102…ヒータ、103…温度センサ、104…温調計、105…電力機器、106…上位コントローラ、107…表示器。

Claims (12)

  1. オンライン開始時に確定する制御の概要を指定するオンラインデータから初期制御期間の終了条件を推定するための推定用多項式を予め記憶する推定用多項式記憶手段と、
    この推定用多項式記憶手段に記憶された推定用多項式を用い、入力されたオンラインデータから前記終了条件をオンライン開始時に推定する終了条件推定算出手段と、
    設定値変更時点から前記終了条件が満たされるまでの初期制御期間において、入力されたオンラインデータで指定される操作量維持値を目標として操作量を出力する操作量維持制御手段とを備え
    前記操作量維持値は、前記操作量維持制御手段から出力された操作量を受ける操作手段によって決まる操作量上限値に設定されることを特徴とする制御装置。
  2. 請求項1記載の制御装置において、
    前記操作量維持制御手段は、設定値と制御量を入力としてPID制御演算により前記操作量を算出するものであり、前記初期制御期間において本来の設定値の代わりに、前記操作量を前記操作量維持値に維持するのに十分な設定値を内部で設定することを特徴とする制御装置。
  3. 請求項1または2記載の制御装置において、
    前記操作量維持制御手段は、前記終了条件が満たされ前記初期制御期間が終了した後に、本来の設定値に応じた操作量を出力することを特徴とする制御装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の制御装置において、
    前記オンラインデータは、制御量である温度の昇温開始時点における値を示す昇温開始点POと、昇温幅PHと、前記操作量維持値MHとを含み、
    前記終了条件推定算出手段は、前記オンラインデータから前記終了条件として維持時間TXを算出するものであり、
    前記操作量維持制御手段は、設定値変更による昇温開始時点から前記維持時間TXが経過するまでの初期制御期間において、前記操作量維持値MHを目標として操作量を出力することを特徴とする制御装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の制御装置において、
    前記オンラインデータは、制御量である温度の昇温開始時点における値を示す昇温開始点POと、昇温幅PHと、前記操作量維持値MHとを含み、
    前記終了条件推定算出手段は、前記オンラインデータから前記終了条件として計測点到達温度PUを算出するものであり、
    前記操作量維持制御手段は、設定値変更による昇温開始時点から温度計測点の温度が前記計測点到達温度PUに到達するまでの初期制御期間において、前記操作量維持値MHを目標として操作量を出力することを特徴とする制御装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の制御装置において、
    さらに、制御の開始前に、制御の概要を指定するデータと初期制御期間の終了条件との組からなる分析用データを用いて前記推定用多項式を算出し、この推定用多項式を前記推定用多項式記憶手段に設定する推定用多項式算出手段を備えることを特徴とする制御装置。
  7. 請求項記載の制御装置において、
    さらに、制御の開始前に、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHと維持時間TXの組からなる分析用データを用いて前記推定用多項式を算出し、この推定用多項式を前記推定用多項式記憶手段に設定する推定用多項式算出手段を備えることを特徴とする制御装置。
  8. 請求項記載の制御装置において、
    さらに、制御の開始前に、昇温開始点POと昇温幅PHと操作量維持値MHと計測点到達温度PUの組からなる分析用データを用いて前記推定用多項式を算出し、この推定用多項式を前記推定用多項式記憶手段に設定する推定用多項式算出手段を備えることを特徴とする制御装置。
  9. 推定用多項式記憶手段に記憶された推定用多項式を用い、オンライン開始時に確定する制御の概要を指定するオンラインデータから初期制御期間の終了条件をオンライン開始時に推定する終了条件推定算出手順と、
    設定値変更時点から前記終了条件が満たされるまでの初期制御期間において、入力されたオンラインデータで指定される操作量維持値を目標として操作量を出力する操作量維持制御手順とを備え
    前記操作量維持値は、前記操作量維持制御手順で出力された操作量を受ける操作手段によって決まる操作量上限値に設定されることを特徴とする制御方法。
  10. 請求項記載の制御方法において、
    前記操作量維持制御手順は、設定値と制御量を入力としてPID制御演算により前記操作量を算出するものであり、前記初期制御期間において本来の設定値の代わりに、前記操作量を前記操作量維持値に維持するのに十分な設定値を内部で設定することを特徴とする制御方法。
  11. 請求項または10記載の制御方法において、
    さらに、前記終了条件が満たされ前記初期制御期間が終了した後に、本来の設定値に応じた操作量を出力する制御演算手順を備えることを特徴とする制御方法。
  12. 請求項乃至11のいずれか1項に記載の制御方法において、
    さらに、制御の開始前に、制御の概要を指定するデータと初期制御期間の終了条件との組からなる分析用データを用いて前記推定用多項式を算出し、この推定用多項式を前記推定用多項式記憶手段に設定する推定用多項式算出手順を備えることを特徴とする制御方法。
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