JP4624311B2 - 電子写真用トナー - Google Patents

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本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる電子写真用トナーに関する。
近年、プリンターの高速化及び高画質化に伴い、トナーにも高い性能が要求されており、なかでも、連続印刷において安定した帯電性を維持することが重要な課題となっている。帯電性の低下は、カブリやスジの発生、ベタ追従性、現像性の低下等の原因となる。
トナーの帯電性を改良するための手段としては、主に結着樹脂、荷電制御剤、外添剤等についての検討がなされている。例えば、特許文献1には、外添剤として、特定粒径の樹脂微粒子及び無機微粉体を含有したトナーが開示されており、低温低湿環境下でのカブリが低減されるとされている。
特開平10−3179号公報
しかしながら、粒径が大きな無機微粒子が用いられている特許文献1に記載のトナーは、カブリやスジが発生しやすいという欠点を有している。
本発明の課題は、連続印刷においても、カブリやスジの発生が低減され、良好なベタ追従性及び現像性を維持することのできる電子写真用トナーを提供することにある。
本発明は、結着樹脂及び着色剤を含有してなるトナー母粒子と外添剤とからなる電子写真用トナーであって、前記外添剤が、個数平均粒径が0.06〜0.08μmのチタン酸ストロンチウムと個数平均粒径が0.09〜2.0μmの樹脂粒子とを含有してなる電子写真用トナーに関する。
本発明の電子写真用トナーは、連続印刷においても、カブリやスジの発生が低減され、良好なベタ追従性及び現像性を維持することができるという優れた効果を奏するものである。
本発明は、結着樹脂、荷電制御剤及び着色剤を含有したトナー母粒子と外添剤とからなる電子写真用トナーが、外添剤として、特定粒径のチタン酸ストロンチウムと樹脂粒子を含有している点に大きな特徴を有しており、これにより、詳細な理由は不明なるも、連続印刷においても良好な帯電性を維持することができ、その結果、カブリやスジの発生が低減され、良好なベタ追従性及び現像性を維持することができるものと推定される。
チタン酸ストロンチウムは市販品から選択することができる。チタン酸ストロンチウムの個数平均粒径は、カブリ低減の観点から、0.06μm以上、画像スジ防止の観点から、0.08μm以下であり、好ましくは0.065〜0.08μm、より好ましくは0.07〜0.08μmである。ここで、チタン酸ストロンチウムの個数平均粒径とは、透過型電子顕微鏡写真から求めた等価円直径(粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径)により表される個数基準の50%粒子径をいう。
チタン酸ストロンチウムは疎水化処理されてもよいが、帯電性に悪影響を及ぼさない程度に疎水化度は低いことが好ましく、疎水化処理されていないことがより好ましい。疎水化処理される場合、シリコーンオイル、ヘキサメチルジシラザン等の疎水化処理剤で、粒子表面を処理したものが挙げられる。
チタン酸ストロンチウムの含有量は、感光体削れ防止の観点から、トナー母粒子100重量部に対して、0.05〜3重量部が好ましく、0.1〜1.5重量部がより好ましい。
樹脂粒子の個数平均粒径は、トナーへの埋没性、帯電安定性及びトナーからの脱離防止の観点から、0.09〜2.0μmであり、好ましくは0.1〜1.5μm、より好ましくは0.2〜0.7μm、さらに好ましくは0.2〜0.5μmである。ここで、樹脂粒子の個数平均粒径とは、走査型電子顕微鏡(SEM)写真から算出される個数基準の50%粒子径をいう。
本発明において、樹脂粒子は、トナーの帯電量の観点から、トナー母粒子と逆極性の帯電性を有するものであることが好ましい。トナー母粒子の帯電性は、含有している荷電制御剤や用いる樹脂の種類、及び鉄粉との摩擦帯電により測定される帯電量の符号等によって、判断することができる。
負帯電性の樹脂粒子としては、アクリル酸、スチレン等のビニル重合性モノマーを(共)重合させて得られるビニル樹脂粒子が、正帯電性の樹脂粒子としては、例えば、窒素原子又はリン原子を含有するイオン性官能基を有する乳化剤又は重合開始剤の存在下でラジカル重合性モノマーを重合させることにより、ビニル樹脂粒子中に、かかるイオン性官能基を導入して得られる樹脂粒子が、それぞれ挙げられるが、本発明では、帯電性の観点から、トリアジン骨格を有する化合物とホルムアルデヒドの縮合物からなる樹脂粒子が好ましい。なお、トリアジン骨格を有する化合物とホルムアルデヒドの縮合物からなる樹脂粒子は正帯電性である。
トリアジン骨格を有する化合物としては、メラミン、ベンゾグアナミン等が挙げられ、これらの中では、帯電性の観点から、メラミンが好ましい。
樹脂粒子の含有量は、トナー表面からの脱離防止の観点から、トナー母粒子100重量部に対して、0.05〜2重量部が好ましく、0.1〜1重量部がより好ましい。
チタン酸ストロンチウムの樹脂粒子に対する重量比(樹脂粒子/チタン酸ストロンチウム)は、両者の併用による効果を十分に発揮する観点から、5/1〜1/5が好ましく、4/1〜1/4がより好ましく、2/1〜1/2がさらに好ましい。
チタン酸ストロンチウム及び樹脂粒子の総含有量は、流動性の観点から、トナー母粒子100重量部に対して、0.1〜2重量部が好ましく、0.1〜1.5重量部がより好ましい。
本発明では、外添剤として、前記チタン酸ストロンチウム及び樹脂粒子以外の外添剤、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等の無機微粒子が、本願発明の効果が損なわれない範囲で含有されていてもよいが、特に、トナーの流動性向上、チタン酸ストロンチウム及び樹脂粒子の埋没防止及びベタ追従性向上の観点から、シリカ微粒子が外添剤中に含有されていることが好ましい。
シリカは、耐環境安定性の観点から、疎水化処理された疎水性シリカであるのが好ましい。疎水化の方法は特に限定されず、疎水化処理剤としては、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルシロキサン、シリコーンオイル、メチルトリエトキシシラン等が挙げられる。疎水化処理剤の処理量は、シリカ微粒子の表面積当たり1〜7mg/m2が好ましい。
チタン酸ストロンチウム及び樹脂粒子以外の外添剤としては、平均粒径の異なる少なくとも2種が併用されているのがさらに好ましく、体積平均粒径が好ましくは5nm以上20nm未満、より好ましくは5〜15nmの外添剤(小粒径外添剤)と、体積平均粒径が好ましくは20〜100nm、より好ましくは20〜60nm、さらに好ましくは25〜50nmの外添剤(大粒径外添剤)が併用されているのがより好ましい。小粒径外添剤と大粒径外添剤の体積平均粒径の差は、5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましい。大小の外添剤を併用することにより、チタン酸ストロンチウム及び樹脂粒子の埋没がより効果的に防止され耐久性が向上する。小粒径外添剤及び大粒径外添剤の両方が疎水性であることが好ましい。ここで、外添剤の体積平均粒径とは、粒子のBET比表面積をもとに、下記式(a)から換算した粒径をいう。なお、本明細書において、BET比表面積は窒素吸着法により求められたものをいう。
体積平均粒径[nm]=6/(密度[g/cm3]×BET比表面積[m2/g])×1000 (a)
式(a)は、粒子径Rの球と仮定して、
BET比表面積=S×(1/m)
m(粒子の重さ)=4/3×π×(R/2)3×密度
S(表面積)=4π(R/2)2
から得られる式である。なお、シリカの場合、密度には2.2g/cm3を使用する。
小粒径外添剤と大粒径外添剤の重量比(小粒径外添剤/大粒径外添剤)は、5/95〜95/5が好ましく、10/90〜70/30がより好ましい。
小粒径外添剤と大粒径外添剤の総含有量は、トナー母粒子100重量部に対して、0.02〜10重量部が好ましく、0.1〜5重量部がより好ましい。
本発明において、小粒径外添剤と大粒径外添剤は、ともにシリカであることが好ましい。
本発明において、トナー母粒子は、少なくとも、結着樹脂及び着色剤を含有するものである。
本発明における結着樹脂としては、ポリエステル、スチレン−アクリル樹脂等のビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、2種以上の樹脂成分を有するハイブリッド樹脂等が挙げられ、特に限定されないが、これらの中では、耐久性及び定着性の観点からポリエステルが好ましい。ポリエステルの含有量は、結着樹脂中50〜100重量%が好ましく、70〜100重量%がより好ましく、実質的に100重量%がさらに好ましい。
ポリエステルの原料モノマーは、特に限定されないが、公知のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
耐久性及び定着性の観点から、ポリエステルの軟化点は80〜165℃が好ましく、ガラス転移点は50〜85℃が好ましく、酸価は0.5〜60mgKOH/gが好ましい。軟化点、ガラス転移点及び酸価は、縮重合の温度、反応時間等を調節することにより所望のものを得ることができる。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等を使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、カラートナー、フルカラートナーのいずれであってもよい。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
本発明においては、結着樹脂及び着色剤に加えて、さらに離型剤、荷電制御剤、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤を適宜含有していてもよい。
離型剤としては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプッシュ等の合成ワックス、モンタンワックス等の石炭系ワックス、パラフィンワックス等の石油ワックス、アルコール系ワックス等のワックスが挙げられ、これらのワックスは単独で又は2種以上を混合して用いられていてもよい。離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜10重量部が好ましい。
荷電制御剤としては、負帯電性及び正帯電性のいずれのものも使用することができる。負帯電性荷電制御剤としては、例えば、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正帯電性荷電制御剤としては、例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。また、樹脂等の高分子タイプのものを使用することもできる。荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜8重量部が好ましく、0.2〜5重量部がより好ましい。
本発明のトナーは、結着樹脂及び着色剤、さらに必要に応じて離型剤、荷電制御剤等の各種添加剤を含有したトナー母粒子を外添剤により表面処理する工程を経て得られる。トナー母粒子は、粉砕トナーが好ましく、例えば、結着樹脂、着色剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機で混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、冷却後、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、さらにジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級して得られる。
外添剤によるトナー母粒子の表面処理工程は、外添剤とトナー母粒子とをヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機、V型ブレンダー等を用いる乾式混合法が好ましい。外添剤は、あらかじめ混合して高速攪拌機やV型ブレンダーに添加してもよく、また別々に添加してもよい。
本発明のトナーの体積中位粒径(D50)は、粉体としての扱いやすさの観点から、外添剤を添加する前のトナー母粒子の粒径で3〜15μmが好ましく、4〜9μmがより好ましい。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
本発明のトナーは、接触現像、非接触現像、クリーナーレス等、いずれの現像方式にも用いることができる。また、本発明のトナーは、そのまま一成分現像用トナーとして、またはキャリアと混合して二成分系の現像剤として用いることができるが、特に、トナーへの負荷が大きい非磁性一成分現像用トナーとして用いた際に、本発明の効果がより顕著に発揮される。
本発明のトナーは、高速で印刷・複写するプリンターや複写機等の電子写真装置において、その効果がより顕著に発揮され、線速が90mm/sec以上、より好ましくは90〜250mm/sec、さらに好ましくは100〜200mm/secの電子写真装置にも好適に使用することができる。ここで、線速とは電子写真装置のプロセススピードをいい、定着部の紙送り速度により決定される。
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター(島津製作所、CFT-500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出した。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔樹脂のガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で昇温し、吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法に基づき測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更した。
〔トナーの体積中位粒径(D50)〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:100μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)を5重量%の濃度となるよう前記電解液に溶解させて分散液を得る。
分散条件:前記分散液5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製する。
測定条件:前記試料分散液を前記電解液100mlに加えることにより、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度に調整した後、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
樹脂製造例1
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン2450g、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン975g、テレフタル酸963g、トリメリット酸298g、ドデセニルコハク酸343g及び2-エチルヘキサン酸錫20gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、235℃で反応率(反応生成水量/理論生成水量×100)が90%に達するまで反応させた後、240℃に昇温し、8.3kPaにて所望の軟化点に達するまで反応を行い、樹脂Aを得た。樹脂Aの軟化点は149.8℃、ガラス転移点は63.2℃、酸価は3.4mgKOH/gであった。
実施例1〜5、比較例1〜5
樹脂A 92.0重量部、負帯電性荷電制御剤「T-77」(保土ヶ谷化学工業社製、含金属アゾ染料)1.0重量部、パラフィンワックス「HNP-9」(日本精鑞社製)2.0重量部及びカーボンブラック「Mougul-L」(キャボット社製)5.0重量部を、予めヘンシェルミキサーを用いて混合後、2軸押出機により溶融混練し、衝突板式粉砕機、ディスパージョンセパレーターを用いて、粉砕、分級を行い、体積中位粒径(D50)8.1μm、粒径が5μm以下の粒子の含有量が3.7体積%の負帯電性のトナー母粒子を得た。
トナー母粒子100重量部に、表1に示す外添剤を添加し、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーを得た。
試験例1〔カブリ〕
市販のプリンターを非磁性一成分非接触現像方式に改造し、トナーを実装し、印字率5%の文字画像を、線速150mm/secで、A4サイズ(210mm×297mm)の用紙に5000枚連続印刷した。途中、30枚の印刷時点(初期)で、白紙(印字率:0%)を印刷して、一旦マシンを止め、感光体表面に透明なメンディングテープ(Scotch(登録商標)メンディングテープ810、3M社製、幅:18mm)を貼付けた。剥離したテープを未使用の白紙に貼付し、テープを貼付した紙の下に白色の厚紙を重ねた。テープ部分の濃度を、測色計(Gretag-Macbeth社製 Spectroeye)により、光射条件を標準光源D50、観察視野2°、濃度基準DIN NBにおいて絶対白基準で測定し、リファレンスとして未使用のメンディングテープとの差を求めた。5000枚印刷後(耐刷後)も同様に白紙を印刷し、メンディングテープとの濃度差を求め、以下の評価基準に従って、カブリを評価した。結果を表1に示す。
〔カブリの評価基準〕
◎:濃度差が、0.11未満
○:濃度差が、0.11以上、0.12未満
△:濃度差が、0.12以上、0.13未満
×:濃度差が、0.13以上
試験例2〔現像性〕
試験例1において、5000枚目のハーフトーン画像(2×2画像)の濃度を、測色計(Gretag−Macbeth社製 Spectroeye)により、光射条件を標準光源D50、観察視野2°、濃度基準DIN NBにおいて絶対白基準で測定し、以下の評価基準に従って現像性を評価した。結果を表1に示す。
〔現像性の評価基準〕
◎:画像濃度が0.41以上
○:画像濃度が0.26以上、0.41未満
△:画像濃度が0.20以上、0.26未満
×:画像濃度が0.20未満
試験例3〔ベタ追従性〕
試験例1で使用した装置にトナーを実装し、全面ベタ画像を印刷した。ベタ画像の濃度を測色計(Gretag−Macbeth社製 Spectroeye)にて測定した。画像濃度は、画像の上部、中部、下部の左右及び真ん中の計9箇所を測定し、その平均値を算出した。結果を表1に示す。
〔ベタ追従性の評価基準〕
◎:画像濃度が1.3以上
○:画像濃度が1.2以上、1.3未満
△:画像濃度が1.1以上、1.2未満
×:画像濃度が1.1未満
試験例4〔スジ〕
試験例1の耐刷後、画像上にスジを発生させる原因の一つである現像ローラー上のスジの有無を目視にて観察し、以下の評価基準に従って評価した。結果を表1に示す。
〔スジの評価基準〕
○:現像ローラー上にスジは発生していない。
×:現像ローラー上にスジが発生している。
Figure 0004624311
以上の結果より、比較例1〜5と対比して実施例1〜5は耐刷後もカブリが抑制され、かつ画像スジの原因となる現像ローラーのスジも発生しておらず、現像性及びベタ追従性も良好であることが分かる。
本発明の電子写真用トナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に用いられる。

Claims (5)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含有してなるトナー母粒子と外添剤とからなる電子写真用トナーであって、前記外添剤が、個数平均粒径が0.06〜0.08μmのチタン酸ストロンチウムと個数平均粒径が0.09〜2.0μmの樹脂粒子とを含有してなる電子写真用トナー。
  2. 樹脂粒子に対するチタン酸ストロンチウムの重量比(チタン酸ストロンチウム/樹脂粒子)が5/1〜1/5である請求項1記載の電子写真用トナー。
  3. 樹脂粒子が、トリアジン骨格を有する化合物とホルムアルデヒドとの縮合物からなる請求項1又は2記載の電子写真用トナー。
  4. 樹脂粒子が、トナー母粒子と逆極性の帯電性を有するものである請求項1〜3いずれか記載の電子写真用トナー。
  5. 外添剤が、さらに平均粒径の異なる少なくとも2種を含有してなる請求項1〜4いずれか記載の電子写真用トナー。
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