JP2019191448A - トナー - Google Patents

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翔太 天野
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敬 見目
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Abstract

【課題】長期にわたり安定的な画像品質を保ち、印字スピードの高速化が求められる状況においても画像の白抜けを抑制できるトナーを提供することである。【解決手段】結着樹脂、および着色剤を含有するトナー母粒子の表面に、樹脂粒子を固着させることにより得られたトナー粒子及び無機微粒子Aを含有するトナーであって、該トナー粒子の表面は、該樹脂粒子による凸部を有し、凸部の長辺の長さ(L)が20nm以上240nm以下で、凸部の高さ(H)が10nm以上120nm以下で、該凸部の長辺と高さの関係が下記式(1)をみたし、該無機微粒子Aは、第2族元素を有するチタン酸金属微粒子であり、該無機微粒子Aの一次粒子の個数平均粒径(d)が10nm以上80nm以下で、該凸部の高さと該無機微粒子Aの一次粒子の個数平均粒径(d)との関係が下記式(2)をみたすことを特徴とする。0.30≦H/L≦0.80 式(1)0.75≦H/d≦1.50 式(2)【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式、及びトナージェット方式に用いられるトナーに関する。
複写機及びプリンターが広く普及するに従い、小型化、高速化、高安定化の要求が高度になっている。トナーを用いた画像形成方法においても、高速で且つ、高品質なプリント、長期間にわたり安定的な画像品質が要求されている。
長期間にわたり安定的な画像品質を保ちつつ、高速で且つ、高品質なプリントを行うためには、トナーの帯電性や流動性などトナー特性の変化が少ないことが求められる。
これらの特性が変化する要因としては、長期間での繰り返しの印刷によりトナー粒子表面の外添剤が埋め込まれることが挙げられる。従来の外添剤の埋め込みを防止する対策手段としては、トナー母粒子の表面に樹脂粒子を固着させることがなされている。トナー表面の樹脂粒子由来の凸部により、トナーと部材、トナー同士での接触面積を減らすことができる。いわゆるスペーサー効果により、外添剤の埋め込みを抑制する。
例えば、特許文献1では、トナー表面に突起部を有し、突起部の平均長さが、0.10μm以上0.50μm未満であるトナーが開示されている。
また、特許文献2では、トナーの表面上に高さ10〜30nmの凸部を形成するトナーが開示されている。
確かに、特許文献1及び特許文献2に記載の凸部を有したトナーは、凸部がトナーと部材とのスペーサーとして働き、外添剤の埋め込みを抑制し、長期間にわたり安定的な画像品質を提供することができる。
特開2012−208495号公報 特許第4047734号公報
本発明者らが鋭意検討した結果、上記特許文献1及び2のいずれの開示された技術も近年の印字スピードの高速化が求められる状況においては、トナーの流動性が不足した結果、メディアへのトナー供給が追い付かず、画像の白抜けが発生してしまうことが分かった。
トナーの流動性の低下についての詳細は不明であるが、凸部が優先的に部材と接触するため、凸部での局所的な接触帯電が発生すると考えている。トナー表面で帯電ムラがあることで、トナー同士で静電凝集し、流動性が低下する。
このように、従来は、樹脂粒子由来の凸部を有するトナーにより、外添剤の埋め込みを抑制し、長期間にわたり安定的な画像品質を提供してきたが、近年の高速印字が求められる状況においては、トナーの流動性不足による画像の白抜けが発生してしまうという課題がある。
そこで本発明の目的は上記課題を解消したトナーを提供することにある。つまりは、長期にわたり安定的な画像品質を保ち、印字スピードの高速化が求められる状況においても画像の白抜けを抑制できるトナーを提供することにある。
本発明は、結着樹脂、および着色剤を含有するトナー母粒子の表面に、樹脂粒子を固着させることにより得られたトナー粒子及び無機微粒子Aを含有するトナーであって、
該トナー粒子の表面は、該樹脂粒子による凸部を有し、凸部の長辺の長さ(L)が20nm以上240nm以下で、凸部の高さ(H)が10nm以上120nm以下で、該凸部の長辺と高さの関係が下記式(1)をみたし、
該無機微粒子Aは、第2族元素を有するチタン酸金属微粒子であり、該無機微粒子Aの一次粒子の個数平均粒径(d)が10nm以上80nm以下で、該凸部の高さと該無機微粒子Aの一次粒子の個数平均粒径(d)との関係が下記式(2)をみたすことを特徴とするトナーである。
0.30≦H/L≦0.80 式(1)
0.75≦H/d≦1.50 式(2)
本発明によれば、高速印字が求められる状況においても良好な流動性を有し、長期間にわたり安定的な画像品質を得られるトナーを提供することができる。
本発明の詳細を以下に説明する。
本発明のトナーは、結着樹脂、および着色剤を含有するトナー母粒子の表面に、樹脂粒子を固着させることにより得られたトナー粒子及び無機微粒子Aを含有するトナーであって、
該トナー粒子の表面は、該樹脂粒子による凸部を有し、凸部の長辺の長さ(L)が20nm以上240nm以下で、凸部の高さ(H)が10nm以上120nm以下で、該凸部の長辺と高さの関係が下記式(1)をみたし、
該無機微粒子Aは、第2族元素を有するチタン酸金属微粒子であり、該無機微粒子Aの一次粒子の個数平均粒径(d)が10nm以上80nm以下で、該凸部の高さと該無機微粒子Aの一次粒子の個数平均粒径(d)との関係が下記式(2)をみたすことを特徴とする。
0.30≦H/L≦0.80 式(1)
0.75≦H/d≦1.50 式(2)
本発明において、上記課題を解決するに至った理由を、本発明者らは以下のように考えている。
一般に電子写真方式において、現像剤であるトナーは現像剤担持体に保持され、像担持体(感光体ドラム)上に形成された潜像に供給され可視像化される。こうした部材との接触を繰り返すことで外添剤は埋め込まれるが、トナー表面に凸部を有することでスペーサー効果により外添剤の埋め込みを抑制することができる。
このような効果を得るために本発明者らは鋭意検討を行った結果、トナー粒子表面の突起の状態としては下記のような樹脂粒子を固着して凸部を形成することが必要であることが分かった。部材との接触を減らすためには凸部が大きい方が良いが、凸部が大きすぎると、トナー同士が引っ掛かり、トナーの転がりを抑制する効果が働き、流動性が低下しまう。一方で、凸部が小さすぎると、部材とのスペーサーとして働かず、外添剤の埋め込み抑制効果が小さくなる。そのため、凸部の状態としては下記の状態であることが必要である。
凸部の長辺の長さ(L)が20nm以上240nm以下で、凸部の高さ(H)が10nm以上120nm以下で、該凸部の長辺と高さの関係が下記式(1)を満たすことが必要である。
0.30≦H/L≦0.80 式(1)
より好ましくは、Lが30nm以上180nm以下で、Hが20nm以上80nm以下で、0.40≦H/L≦0.70である。トナーの粒子表面の凸部を上記状態にすることで、トナーの流動性とスペーサー効果との両立ができる。凸部の長辺の長さ(L)が20nmより小さいと、スペーサーにならず、外添剤埋め込み抑制効果が小さくなる。凸部の長辺の長さ(L)が240nmより大きくなると、トナー同士の接触面積が大きくなり、トナー同士の衝突時に外添剤が埋め込まれてしまう。
凸部の高さ(H)が10nmより小さいと、スペーサーにならず、外添剤埋め込み抑制効果が小さくなる。凸部の高さ(H)が240nmより大きくなると、トナー同士が引っ掛かり過ぎるため、流動性が低下してしまう。
また、トナーの流動性とスペーサー効果を両立するためには、凸部の高さ(H)と凸部の長辺の長さ(L)を式(1)に示すような関係にコントロールすることも重要である。H/Lが0.30より小さくなると、凸部が埋没しすぎているため、スペーサー効果が小さくなる。一方で、H/Lが0.80より大きくなると、トナー同士が引っ掛かり過ぎるため、流動性が悪化する。
この様に凸部が存在するトナー粒子に対する外添の検討を行った結果、従来の外添剤では、長期間の低温低湿環境での規制不良について不十分なレベルであることが分かった。また、近年の高速プリントが求められる状況においては、流動性がなお不足しているため、画像の白抜けが発生することが分かった。
そこで本発明者らは、外添剤の種類、粒径に着目して検討を行ったところ、チタン酸金属微粒子の粒径およびチタン酸金属微粒子の粒径とトナー表面の凸部の高さを特定の範囲にすることが重要であることが分かった。
本発明のトナーには、一次粒子の個数平均粒径(d)が10nm以上80nm以下で、一次粒子の個数平均粒径(d)と凸部の高さ(H)の関係が下記式(2)をみたすことを特徴とする第2族元素を有するチタン酸金属微粒子である該無機微粒子Aを含む必要がある。
0.75≦H/d≦1.50 式(2)
より好ましくは、dが20nm以上60nm以下であり、0.80≦H/d≦1.35である。凸部が存在するトナー粒子に対して、上記の数値範囲となる無機微粒子Aを含有することで、低温低湿環境での規制不良と流動性に対して改善効果があり、長期間にわたり安定的な画像品質を得られるようになった。
その理由を以下のように考察している。無機微粒子Aは第2族元素を有するチタン酸金属微粒子であり、シリカ粒子などと比べ誘電率が高い。そのため、電荷の受容体として働き、周囲の過剰な電荷を受け取ることができる。凸部に過剰な電荷がたまった場合、凸部とチタン酸金属微粒子がトナー間で接触することにより、その過剰な電荷をチタン酸金属微粒子が受け取り、適度な帯電性となる。その結果、粒子間での表面の帯電性にムラがなくなり、トナー表面の帯電が均一となる。静電凝集が抑制され、流動性が向上すると考えられる。このようなチタン酸金属微粒子の効果を得るためには、チタン酸金属微粒子と凸部の接触機会が均一になることが必要になる。
そのため、チタン酸金属微粒子の一次粒子の個数平均粒径(d)が10nmより小さいと、電荷の受容体としての効果が小さくなり、帯電の均一化が十分に進まない。80nmより大きいと、チタン酸金属微粒子がトナー表面から外れやすくなり、長期間にわたってチタン酸金属微粒子の効果を得られない。
また、チタン酸金属微粒子の一次粒子の個数平均粒径(d)と凸部の高さ(H)の関係が上記式(2)をみたす必要がある。H/dが0.75より小さくなると、凸部よりもチタン酸金属微粒子が優先的に接触するため、トナーの帯電が立ち上がりにくくなる。そのため、画像の白地部でのかぶりが起きやすくなってしまう。一方で、H/dが1.50よりも大きくなると、チタン酸金属微粒子よりも凸部が優先的に接触するため、凸部の過剰な電荷が逃げにくくなり、低温低湿環境での規制不良やトナー粒子間での静電凝集により流動性が悪化してしまう。
該チタン酸金属微粒子は、3元系の組成を有し、トナーの外添剤に使用されるシリカ粒子にはない結晶構造をとる。高誘電率を有するため、トナー表面に局在した過剰な帯電を受け取り、帯電を均一化させることができる。
該チタン酸金属微粒子としては、チタン酸ストロンチウム微粒子、チタン酸カルシウム微粒子、チタン酸マグネシウム微粒子などのチタン酸アルカリ土類金属微粒子;チタン酸カリウム粒子などのチタン酸アルカリ金属微粒子が挙げられる。
これらのうち、高誘電率を有し、且つトナーの帯電の安定性の観点から、ペロブスカイト結晶構造を有する、チタン酸ストロンチウム粒子、チタン酸カルシウム粒子、及びチタン酸マグネシウム粒子が好ましく、より好ましくはチタン酸ストロンチウム粒子である。
チタン酸金属微粒子の含有量は、トナー粒子100質量部に対して0.05質量部以上2.00質量部以下であることが好ましく、0.20質量部以上1.5質量部以下であることがより好ましい。0.05質量部以上であると、チタン酸金属微粒子の凸部との接触機会が増えるため、凸部の過剰な電荷を受け取り、均一な帯電となり、十分な効果を得られる。2.0質量部以下であると、凸部よりもチタン酸金属微粒子の接触が優位となることがないため、帯電の立ち上がり性や、高温高湿環境での画像白地部のかぶり抑制の悪化も生じない。
該チタン酸金属微粒子がチタン酸ストロンチウムの場合、ブラッグ角をθとしたとき、2θが10°以上90°以下の範囲で得られるCuKαのX線回折スペクトルにおいて、39.700°±0.150°と46.200°±0.150°の範囲にピークを有する。
この位置にピークを有するチタン酸ストロンチウムは立方晶系に属するペロブスカイト構造を採り、39.700°±0.150°と46.200°±0.150°のピークはそれぞれミラー指数(111)と(200)の格子面に由来する回折ピークである。
一般に立方晶系に属する粒子は、粒子の外観形状として6面体形状を採りやすく、チタン酸ストロンチウム粒子も製造過程で6面体形状の面方向にあたる(100)面、(200)面を持ちながら粒子が成長する。
しかしながら、我々の検討の結果、6面体形状の面方向にあたる(200)面と、頂点方向にあたる(111)面を持つ、チタン酸ストロンチウム粒子を用いた場合に良好な特性を示すことを見出した。
そして、詳細な検討の結果、39.700°±0.150°のピークの面積をSaとし、46.200°±0.150°のピークの面積をSbとしたとき、Sb/Saが、1.80以上2.30以下である場合に、顕著な効果が発現することがわかった。また、該Sb/Saは、1.80以上2.25以下であることが好ましい。
チタン酸金属微粒子は、例えば、常圧加熱反応法により製造することができる。
このとき、酸化チタン源としてチタン化合物の加水分解物の鉱酸解膠品を用い、チタン
以外の金属源としては水溶性酸性金属化合物を用いるとよい。そして、該原料の混合液に
60℃以上でアルカリ水溶液を添加しながら反応させ、次いで酸処理する方法で製造することができる。また、チタン酸金属粒子の形状を制御する方法として、乾式で機械的処理を施す方法もある。
以下、該常圧加熱反応法について説明する。
酸化チタン源としてはチタン化合物の加水分解物の鉱酸解膠品を用いる。好ましくは、硫酸法で得られたSO3含有量が1.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下のメタチタン酸を塩酸でpHを0.8以上1.5以下に調整して解膠したものを用いる。
一方、チタン以外の金属源としては、金属の硝酸塩又は塩酸塩などを使用することができる。硝酸塩としては例えば、硝酸ストロンチウム、硝酸マグネシウム、及び硝酸カルシウムなどを使用することができる。塩酸塩としては例えば、塩化ストロンチウム、塩化マグネシウム、及び塩化カルシウムなどを使用することができる。ストロンチウム、カルシウム、マグネシウムの硝酸塩や塩酸塩を使用して製造した場合、得られるチタン酸金属粒子はペロブスカイト結晶構造を有するため、帯電の環境安定性がさらに向上する点で好ましい。
アルカリ水溶液としては、苛性アルカリを使用することができるが、中でも水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。
該製造方法において、得られるチタン酸金属粒子の粒子径に影響を及ぼす因子としては、メタチタン酸を塩酸で解膠する際のpH、酸化チタン源とチタン以外の金属源の混合割合、反応初期の酸化チタン源濃度、アルカリ水溶液を添加するときの温度、添加速度、反応時間及び撹拌条件などが挙げられる。
これらの因子は、目的の粒子径及び粒度分布のチタン酸金属粒子を得るため適宜調整することができる。なお、反応過程に於ける炭酸塩の生成を防ぐために窒素ガス雰囲気下で反応させるなど、炭酸ガスの混入を防ぐことが好ましい。
反応時の酸化チタン源とチタン以外の金属源の混合割合は、チタン以外の金属をMで示し、その酸化物をMOで示したとき、MO/TiO2のモル比で、0.70以上1.40以下であることが好ましく、0.75以上1.20以下であることがより好ましい。MO/TiO2(モル比)が上記範囲にあることで、帯電的に負帯電性に近いTiの割合が増えることで、帯電分布がシャープになりやすく、トナー表面での電荷分布が均一になるため、静電凝集が抑制される。
反応初期の酸化チタン源の濃度としては、TiO2として0.050モル/L以上1.300モル/L以下であることが好ましく、0.080モル/L以上1.200モル/L以下であることがより好ましい。
反応初期の酸化チタン源の濃度を高くすることで、チタン酸金属粒子の一次粒子の個数平均粒径を小さくすることができる。
アルカリ水溶液を添加するときの温度は、100℃以上ではオートクレーブなどの圧力容器が必要であり、実用的には60℃以上100℃以下の範囲が適切である。
また、アルカリ水溶液の添加速度は、添加速度が遅いほど大きな粒子径のチタン酸金属粒子が得られ、添加速度が速いほど小さな粒子径のチタン酸金属粒子が得られる。アルカリ水溶液の添加速度は、仕込み原料に対し0.001当量/h以上1.2当量/h以下であることが好ましく、より好ましくは0.002当量/h以上1.1当量/h以下である。これらは、得ようとする粒子径に応じて適宜調整することができる。
該製造方法においては、常圧加熱反応によって得たチタン酸金属粒子をさらに酸処理することが好ましい。
常圧加熱反応を行って、チタン酸金属粒子を製造する際に、酸化チタン源とチタン以外の金属源の混合割合がMO/TiO2(モル比)で、1.40を超える場合、反応終了後に残存した未反応のチタン以外の金属源が空気中の炭酸ガスと反応して、金属炭酸塩などの不純物を生成しやすい。また、表面に金属炭酸塩などの不純物が残存すると、疎水性を付与するための表面処理をする際に、不純物の影響で表面処理剤を均一に被覆しにくくなる。したがって、アルカリ水溶液を添加した後、未反応の金属源を取り除くため酸処理を行うとよい。
酸処理では、塩酸を用いてpH2.5以上7.0以下に調整することが好ましく、pH4.5以上6.0以下に調整することがより好ましい。酸としては、塩酸の他に硝酸、酢酸などを酸処理に用いることができる。硫酸を用いると、水への溶解度が低い金属硫酸塩が発生しやすい。
本発明のトナーは、トナー粒子表面に樹脂粒子による凸部を形成している。このような凸部を形成するための該樹脂粒子は、レーザー散乱法による粒度分布測定によって求められた該樹脂粒子のメジアン径(D50)は20nm以上240nm以下である。より好ましくは25nm以上140nm以下である。該樹脂粒子の平均粒子径が20nm以上であると、芯粒子に樹脂粒子を固着する際に、樹脂粒子が芯粒子に埋め込まれ過ぎる可能性がないため、スペーサーとしての凸部を形成しやすくなる。また、該樹脂粒子の平均粒子径240nm以下であると、固着が十分になされやすい。尚、メジアン径とは、粒度分布の累積曲線の50%値(中央累積値)として定義される粒子径であり、例えば、堀場製作所社製のレーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(LA−920)を用いて測定することができる。
上記樹脂粒子によるトナー母粒子に対する被覆率が、5.0%以上70.0%以下であることが好ましい。より好ましくは10.0%以上60.0%以下である。上記の範囲にあることで、トナー母粒子表面に、樹脂微粒子が偏りなく存在することが可能となる。被覆率が5.0%未満であると、トナー母粒子表面の凸部が不足し、十分なスペーサー効果を得られ難くなる。被覆率が70.0%を超えると、接触面積が増加し、部材との付着しやすくなり、低温低湿環境での規制不良が発生する傾向となる。被覆率が70.0%以下であると、定着時に記録媒体とトナー母粒子の接触面積が良好となり、低温定着性が良好となる。
上記樹脂は水系媒体中において、容易にイオン性官能基の解離を制御することができる。樹脂中のイオン性官能基が解離することにより、樹脂粒子間で適度な反発力が生じるため、樹脂粒子が分散した状態でトナー母粒子表面に固着させることが可能となり好ましい。好ましくは、pKa(酸解離定数)が5.0以上9.0以下であり、より好ましくは、7.0以上8.0以下である。
pKa(酸解離定数)が5.0以上であると、樹脂中のイオン性官能基が全量までに解離することがないことから、樹脂粒子同士の反発が抑えられ、トナー母粒子表面に固着する際に偏りが生じ難い。一方、pKa(酸解離定数)が9.0以下であると、水系媒体中でイオン性官能基の解離が起こりやすいため、樹脂粒子の凝集は生じない。
pKa(酸解離定数)の求め方は後述するが、中和滴定結果から求めることができる。
イオン性官能基を有する樹脂としては、上記pKa(酸解離定数)を満たすものであればどのようなものでも構わない。芳香環に結合した水酸基や、芳香環に結合したカルボキシル基を有する樹脂がpKa(酸解離定数)を上記範囲することができる。例えば、ビニルサリチル酸、フタル酸1ビニル、ビニル安息香酸、1−ビニルナフタレン−2−カルボン酸を重合させたものが好ましい。
また、分子構造として下記式(3)で示される重合体Aを含有することがより好ましい。
Figure 2019191448
(式(3)中、R1は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1以上18以下のアルキル基、または、炭素数1以上18以下のアルコキシ基を表し、R2は、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1以上18以下のアルキル基、または、炭素数1以上18以下のアルコキシ基を表し、gは1以上3以下の整数を表し、hは、0以上3以下の整数を表す。hが2または3である場合、h個のR1は、同一であっても異なっていてもよい。)
1及びR2におけるアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などが挙げられ、アルコキシル基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。
重合体Aの主鎖構造としては、特に制限はない。例えば、ビニル系重合体、ポリエステル系重合体、ポリアミド系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリエーテル系重合体などが挙げられる。また、これらが2種以上組み合わさったハイブリッド型の重合体も挙げられる。ここに挙げた中でも、トナー母粒子との密着性を考慮すると、ビニル系重合体であることが好ましい。
トナー母粒子の表面に樹脂粒子を固着させる手法としては公知の方法があるが、水系媒体中では樹脂粒子は電荷を帯びた状態で分散するため、水系媒体のpHが、該樹脂粒子のpKa−2.0以上であるトナー粒子の製造方法が好ましい。上記製法を用いることで、樹脂粒子がトナー母粒子に均一かつ強固に固着するため、樹脂粒子の優れた帯電安定性を長期間保ち易く好ましい。
樹脂粒子のイオン性官能基の解離は水系媒体中のpHに依存する。水系媒体のpHが低くイオン性官能基の解離が少ない場合、樹脂粒子の表面は電荷を帯びていない部分が多いと考えられ、樹脂粒子同士が容易に接触し凝集した状態でトナー母粒子表面に固着してしまう。そのため水系媒体のpHが、樹脂粒子のpKa−2.0以上のとき、樹脂粒子の分散状態を維持したまま固着しやすいため好ましい。好ましくは、水系媒体のpHが、樹脂粒子のpKa以上である。
水系媒体のpHを樹脂粒子のpKa−2.0以上にするため、pKa(酸解離定数)が3.0以下の酸およびpKb(塩基解離定数)が3.0以下の塩基からなる群より選択される少なくとも1種を含むpH調整剤で水系媒体のpHを調整するpH調整工程を有することが好ましい。
pKa(酸解離定数)が3.0以下の酸としては、塩酸、臭酸、ヨウ素酸、過臭素酸、過臭素酸、メタ過ヨウ素酸、過マンガン酸、チオシアン酸、硫酸、硝酸、ホスホン酸、リン酸、二リン酸、ヘキサフルオロリン酸、テトラフルオロホウ酸、トリポリリン酸、アスパラギン酸、o−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、イソニコチン酸、オキサロ酢酸、クエン酸、2−グリセリンリン酸、グルタミン酸、シアノ酢酸、シュウ酸、トリクロロ酢酸、o−ニトロ安息香酸、ニトロ酢酸、ピクリン酸、ピコリン酸、ピルビン酸、フマル酸、フルオロ酢酸、ブロモ酢酸、o−ブロモ安息香酸、マレイン酸、マロン酸などがある。
上記の中でも、pHの調整をしやすいことから1価の酸が好ましい。中でも、塩酸、硝酸が特に好ましい。
pKb(塩基解離定数)が3.0以下の塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化ユウロピウム、水酸化タリウム、グアニジン等がある。
上記の中でも、樹脂粒子のイオン性官能基を解離させやすいことから1価の塩基が好ましい。中でも、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に好ましい。
また、pHの調整に関係ない塩を添加したり、酸と塩基を併用しても良い。
本発明のトナーにおいて使用される結着樹脂としては特に制限はない。例えば以下のようなものを例示することができる。スチレン樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−メタクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレン−酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、また、それらの樹脂を任意に結合させたハイブリッド樹脂。中でも以下のものがトナー特性の上で望ましく用いられる。スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−メタクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル樹脂又はスチレン−メタクリル樹脂とポリエステル樹脂とを結合させたハイブリッド樹脂。
上記ポリエステル樹脂としては、多価アルコールとカルボン酸、若しくはカルボン酸無水物、カルボン酸エステルを原料モノマーとして通常製造されるポリエステル樹脂を使用することができる。具体的には、前述したポリエステル樹脂と同様の多価アルコール成分、多価カルボン酸成分が利用可能である。それらの中でも、特に、以下に挙げる成分を縮重合したポリエステル樹脂が好ましい。ジオール成分としてはビスフェノール誘導体。酸成分としては、二価以上のカルボン酸又はその酸無水物;フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸の如き低級アルキルエステルとからなるカルボン酸成分。
本発明のトナーは、磁性トナーとして用いることも可能であり、その場合には、以下に挙げられる磁性体が用いられる。マグネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き酸化鉄、または他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe、Co、Niの如き金属、あるいは、これらの金属とAl、Co、Cu、Pb、Mg、Ni、Sn、Zn、Sb、Ca、Mn、Se、Tiのような金属との合金、およびこれらの混合物。四三酸化鉄(Fe34)、三二酸化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄亜鉛(ZnFe24)、酸化鉄銅(CuFe24)、酸化鉄ネオジウム(NdFe23)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe24)、酸化鉄マンガン(MnFe24)。上述した磁性材料を単独で或いは2種類以上を組合せて使用する。特に好適な磁性材料は、四三酸化鉄又はγ−三二酸化鉄の微粉末である。
これらの磁性体は、平均粒径が0.1μm以上2μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.3μm以下であることがさらに好ましい。795.8kA/m(10kエルステッド)印加での磁気特性は、抗磁力(Hc)が1.6kA/m以上12kA/m以下(20エルステッド以上150エルステッド以下)、飽和磁化(σs)が5Am2/kg以上200Am2/kg以下である。好ましくは50Am2/kg以上100Am2/kg以下である。残留磁化(σr)は、2Am2/kg以上20Am2/kg以下のものが好ましい。
結着樹脂100質量部に対して、磁性体10.0質量部以上200質量部以下、好ましくは20.0質量部以上150質量部以下使用するのが良い。
一方、非磁性トナーとして用いる場合の着色剤としては、従来から知られている種々の染料や顔料等、公知の着色剤を用いることができる。
マゼンタ用着色顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、81:2、81:3、81:4、81:5、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、185、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35が挙げられる。かかる顔料を単独で使用しても、染料と顔料を併用しても良い。
シアン用着色顔料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アントラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が挙げられる。
イエロー用着色顔料としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20が挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、チタンブラック及び上記に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用できる。
本発明のトナーは、離型剤を含有しても良い。離型剤としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;脂肪族炭化水素系ワックスのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス;及び脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの、ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
離型剤の分子量分布としては、メインピークが分子量400以上2400以下の領域にあることが好ましく、430以上2000以下の領域にあることがより好ましい。これによって、トナーに好ましい熱特性を付与することができる。離型剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して総量で2.50質量部以上40.0質量部以下であることが好ましく、3.00質量部以上15.0質量部以下であることがより好ましい。
本発明のトナー粒子の製造方法は、トナー母粒子を水系媒体中に分散させてトナー母粒子の分散液を調製する分散液調製工程と、pH調整工程と、樹脂粒子を水系媒体中に添加する樹脂粒子添加工程と、固着工程と、をこの順で有することで樹脂粒子をトナー母粒子表面に均一に固着させることができるため好ましい。
まず分散液調製工程について説明する。
本発明のトナー母粒子は、懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化凝集法、粉砕法等、従来公知の製法で製造することができる。その中でも特に懸濁重合法によってトナー母粒子を製造することが好ましい。懸濁重合法については後述する。水系媒体中でトナー母粒子を製造した場合はそのまま次の工程に用いても良く、洗浄やろ過、乾燥を行った後、水系媒体中に再分散させても良い。乾式でトナー母粒子を製造した場合は公知の方法によって水系媒体に分散させることができる。トナー母粒子を水系媒体中に分散させるために、水系媒体が分散安定剤を含有する事が好ましい。
分散安定剤としては、公知の無機及び有機の分散安定剤を用いることができる。
無機分散安定剤としては、以下のものが挙げられる。
リン酸カルシウム化合物、リン酸アルミニウム化合物、リン酸マグネシウム化合物、水酸化カルシウム化合物、水酸化アルミニウム化合物、水酸化マグネシウム化合物、炭酸カルシウム化合物、炭酸アルミニウム化合物、炭酸マグネシウム化合物、メタケイ酸カルシウム化合物、硫酸カルシウム化合物、硫酸バリウム化合物、ベントナイト、シリカ、アルミナ。
一方、有機分散剤としては、以下のものが挙げられる。
ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプン。
また、この他にも市販のノニオン型、アニオン型、カチオン型の界面活性剤の利用も可能である。このような界面活性剤としては、以下のものが挙げられる。
ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム。
上記分散安定剤の中でも、トナー粒子から除去が容易な無機分散安定剤が好ましい。分散安定剤として無機分散安定剤を用いることで、酸または塩基で洗浄処理が容易になり、トナー粒子に残存する量を極めて少なくすることが可能である。
より好ましくは、無機分散安定剤がリン酸カルシウム化合物、リン酸アルミニウム化合物、リン酸マグネシウム化合物、水酸化カルシウム化合物、水酸化アルミニウム化合物、水酸化マグネシウム化合物、炭酸カルシウム化合物、炭酸アルミニウム化合物、炭酸マグネシウム化合物からなる群より選択される少なくとも1種である。
無機分散安定剤は市販の無機分散安定剤をそのまま用いてもよい。また、細かい均一な粒度を有する無機分散安定剤の粒子を得るために、水系媒体中で、高速撹拌下、上記無機分散安定剤を生成させてもよい。例えば、リン酸カルシウム化合物を分散剤として使用する場合、高速撹拌下でリン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合してリン酸カルシウム化合物の微粒子を形成することが挙げられる。
また、分散安定剤の使用量は、トナー母粒子100.0質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。
次にpH調整工程について説明する。
pH調整工程は、樹脂粒子を水系媒体中に添加する樹脂粒子添加工程よりも前に行うことが好ましい。樹脂粒子を水系媒体中に添加する前に、水系媒体のpHを調整することで、樹脂粒子同士の凝集を防ぐことができる。
次に樹脂粒子添加工程ついて説明する。
樹脂粒子添加工程では、トナー母粒子の分散液を撹拌しながら、樹脂粒子を添加する。樹脂粒子添加工程において、水系媒体の温度が樹脂粒子のガラス転移温度よりも低いことが好ましい。上記温度であることで、樹脂粒子の添加時に樹脂粒子の凝集を抑えることができる。
次に固着工程について説明する。
樹脂粒子の固着方法は、水系媒体のpHを樹脂粒子のpKa−2.0以上に調整した状態であることが好ましい。例えばトナー母粒子の分散液に樹脂粒子を添加した後、機械的衝撃力により母粒子に埋め込ませても良く、水系媒体を加熱して固着させても良い。また、凝集剤を添加して固着させても良く、上記手法を組み合わせても良い。いれずれの場合においても水系媒体を撹拌することが好ましい。
より好ましくは、樹脂粒子を強固にトナー母粒子に固着させる観点から水系媒体をトナー母粒子のガラス転移温度以上に加熱する手法である。水系媒体を上記温度にすることで、トナー母粒子が軟化し、樹脂粒子がトナー母粒子に接触した際に固定化される。
また固着工程において、トナー母粒子のゼータ電位が、樹脂粒子のゼータ電位よりも10mV以上大きいことが好ましい。トナー母粒子のゼータ電位が、樹脂粒子のゼータ電位よりも10mV以上大きい場合、樹脂粒子は静電的にトナー母粒子に固着するため、短時間で固着が可能であり、またトナー間のバラつきを抑えることができる。
トナー母粒子のゼータ電位は、上記分散安定剤を利用して制御することができる。具体的にはトナー母粒子の表面に付着する分散安定剤の種類及び量や付着の方法により制御することができる。
樹脂粒子をトナー母粒子表面に固着させた後は、公知の方法でろ過、洗浄、乾燥してトナー粒子を得る。無機分散安定剤を用いた場合は、酸または塩基により溶解させた後除去することが好ましい。
樹脂粒子の製造方法は、如何なる方法でも良い。例えば、乳化重合法やソープフリー乳化重合法、転相乳化法、機械式乳化法の如き公知の方法によって製造されたものを用いることができる。これらの製法の中でも、転相乳化法は、乳化剤や分散安定剤を必要とせず、より小粒径の樹脂粒子が容易に得られるため、好ましい。
転相乳化法では、自己分散性を有する樹脂、あるいは中和によって自己分散性を発現し得る樹脂を使用する。ここで、水系媒体中での自己分散性は、分子内に親水性基を有している樹脂において発揮される。具体的には、ポリエーテル基やイオン性官能基を有する樹脂において良好な自己分散性が発揮される。
本発明の樹脂粒子を製造には、中和によって自己乳化性を発現するイオン性官能基を有する樹脂を使用する。具体的には、イオン性官能基を有しpKa(酸解離定数)が6.0以上9.0以下である樹脂を用いる。
上記樹脂中のイオン性官能基を中和することによって親水性が増大し、水系媒体中での自己分散が可能となる。上記樹脂を有機溶剤に溶解し、中和剤を加え、撹拌しながら水系媒体と混合すると、上記樹脂の溶解液が転相乳化を起こして微小な粒子を生成する。有機溶剤は、転相乳化後に加熱、減圧の如き方法を用いて除去する。このように、転相乳化法によれば、実質的に乳化剤や分散安定剤を用いることなく、安定した樹脂粒子の水系分散体を得ることが出来る。
樹脂粒子の固着量としては、トナー母粒子100質量部に対して0.1質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。0.1質量部以上とすることで、トナー粒子間での固着均一性による良好な帯電性と、十分な耐久性が発揮される。また、5.0質量部以下とすることで、良好な耐久性を確保しつつ、余剰な樹脂粒子に起因する画像弊害を抑制することができる。より好ましくは0.20質量部以上3.0質量部以下である。以下に懸濁重合法によるトナー母粒子の製造方法について、詳細を説明する。
本発明のトナー母粒子の製造方法は、重合性単量体および着色剤を含有する重合性単量体組成物の粒子を水系媒体中で形成し、重合性単量体組成物の粒子に含まれる重合性単量体を重合させることにより得られたトナー母粒子であることが好ましい。
まず重合性単量体および着色剤を含有する重合性単量体組成物を水系媒体中に加えて、水系媒体中で重合性単量体組成物の粒子を形成する。より具体的には、トナー母粒子の主構成材料となる重合性単量体に着色剤を加え、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機の如き分散機を用いてこれらを均一に溶解あるいは分散させた重合性単量体組成物を調製する。このとき、重合性単量体組成物中には、必要に応じて多官能性単量体や連鎖移動剤、また、離型剤や荷電制御剤、可塑剤、さらに分散剤の如き添加剤を適宜加えることができる。
次いで、上記重合性単量体組成物を予め用意しておいた上記分散安定剤を含有する水系媒体中に投入し、高速撹拌機もしくは超音波分散機の如き高速分散機を用いて懸濁させ、造粒を行う。重合開始剤は、重合性単量体組成物を調製する際に他の添加剤とともに混合しても良く、水系媒体中に懸濁させる直前に重合性単量体組成物中に混合してもよい。また、造粒中や造粒完了後、すなわち重合反応を開始する直前に、必要に応じて重合性単量体や他の溶媒に溶解した状態で加えることもできる。
このようにして、水系媒体中で重合性単量体組成物の粒子を形成する。次に、重合性単量体組成物の粒子が分散した懸濁液を50℃以上90℃以下に加熱し、懸濁液中の重合性単量体組成物の粒子が粒子状態を維持し、且つ粒子の浮遊や沈降が生じることのないよう、撹拌しながら重合反応を行う。
上記重合開始剤は、加熱によって容易に分解し、遊離基(ラジカル)を生成する。生成したラジカルは重合性単量体の不飽和結合に付加し、付加体のラジカルを新たに生成する。そして、生成した付加体のラジカルはさらに重合性単量体の不飽和結合に付加する。このような付加反応を連鎖的に繰り返すことによって重合反応が進行し、上記重合性単量体を主構成材料とする重合体粒子(トナー母粒子)が形成され、重合体粒子(トナー母粒子)の分散液が得られる。
必要に応じて、この後蒸留工程を行い、残留している重合性単量体を除いても良い。
懸濁重合法で用いられる重合性単量体としては、以下のものが挙げられる。
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、弗化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル酸;アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシルの如きアクリル酸エステル類;上記アクリル酸エステル類のアクリルをメタクリルに変えたメタクリル酸エステル類;メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きメタクリル酸アミノエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロールの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。なお、重合性単量体は、必要に応じて2種以上を組み合わせて用いても良い。
懸濁重合法で用いられる重合開始剤としては、以下のものが挙げられる。
2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチル−パーオキシピバレートの如き過酸化物系重合開始剤。
これらの重合開始剤の使用量は、目的とする重合度により変化するが、一般的には、上記重合性単量体100.0質量部に対して、3.0質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。重合開始剤の種類は、重合法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考に選定され、単独又は混合して使用される。
トナー粒子は、荷電制御剤を含有してもよい。該荷電制御剤としては、例えば以下のものが挙げられる。ネガ系荷電制御剤としては、サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩又はスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩又はカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン。
荷電制御剤はトナー粒子に対して内添してもよいし外添してもよい。荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.2質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。
トナーは、チタン酸金属粒子以外に、必要に応じて他の無機微粒子を含有してもよい。
無機微粒子は、トナー粒子に内添してもよいし外添剤としてトナー粒子と混合してもよい。チタン酸金属粒子以外の外添剤としては、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、酸化アルミニウム微粒子のような無機微粒子が好適に例示できる。該無機微粒子は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物のような疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。
流動性向上を目的とする場合は、BET法を用いて測定された比表面積が50m2/g以上400m2/g以下であることが好ましく、耐久性の安定化を目的とする場合は、BET法を用いて測定された比表面積が10m2/g以上50m2/g以下であることが好ましい。
流動性向上や耐久性安定化を両立させるためには、比表面積が上記範囲の無機微粒子を併用してもよい。該チタン酸金属粒子以外の外添剤の含有量は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。トナー粒子と該外添剤との混合には、ヘンシェルミキサーのような公知の混合機を用いるとよい。
以下に本発明で用いられる測定方法について示す。
<トナー粒子表面の凸部の長辺の長さ(L)及び高さ(H)の測定方法>
トナー粒子に複数の外添剤が外添されているトナーにおいて、トナー粒子表面の凸部の長辺の長さ(L)及び高さ(H)を測定する場合、トナー粒子から外添剤を取り除く必要がある。トナー粒子から外添剤を取り除く具体的な方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
(1)トナー5gをサンプル瓶に入れ、メタノールを200mL加える。
(2)超音波洗浄機で5分間試料を分散させて外添剤を分離させる。
(3)吸引ろ過(10μmメンブランフィルター)してトナー粒子と外添剤を分離する。
(4)上記(2)、(3)を計3回行う。
上記操作により、トナーから外添された外添剤を除去したトナー粒子を得ることができる。
得られたトナー粒子から、日本電子(株)製のクロスセクションポリッシャー(商品名:SM−09010)を用いて、トナー粒子の断面を作製した。具体的な方法としては、シリコンウエハー上にカーボン両面粘着シート切片を貼り、Moメッシュ(径:3mm/厚み:30μm)を固定し、その上にトナーを1層程度(トナー粒子1粒程度の厚さ)付着させる。これに白金を蒸着させた後、クロスセクションポリッシャーを用いて、加速電圧4kV、加工時間3時間の条件でトナー粒子の断面を形成した。
得られたトナー粒子の断面から、走査型電子顕微鏡「S−4800」(商品名;日立製作所製)を用いてトナー粒子表面に存在する凸部の観察を行った。観察する際には凸部の形が判別し易い様に、視野や観察倍率は適宜調整する。そして、凸部の立ち上がっている部分で直線を引き、その直線から凸部の頂点までの長さを高さとし、その直線に平行で凸部の長さが最も長くなる部分を長辺とした。ランダムに100個の凸部を観察し、その平均値を凸部の高さ(H)と長辺の長さ(L)とした。
<チタン酸金属微粒子の一次粒子の個数平均粒径の測定>
チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の個数平均粒径の測定は、透過型電子顕微鏡「JEM−2800」(日本電子株式会社)を用いて測定する行う。
チタン酸金属微粒子が外添されたトナーを観察して、最大20万倍に拡大した視野において、ランダムに100個のチタン酸金属微粒子の一次粒子の長径を測定してその個数平均粒径を求める。観察倍率は、チタン酸金属微粒子の大きさによって適宜調整するとよい。
<チタン酸ストロンチウム粒子の回折ピークの測定>
チタン酸ストロンチウム粒子の回折ピークの位置の測定には、粉末XX線回折装置「SmartLab」(株式会社リガク製、試料水平型強力X線回折装置)を用いる。
また、得られたピークからのSb/Saの計算は、上記装置に付属する解析ソフトウェアの「PDXL2(version2.2.2.0)」を使用する。
測定サンプルとしては、トナーまたは又はトナーからチタン酸ストロンチウム粒子を単離したものを用い、以下の手順で測定するる。また、以下の実施例では、製造されたチタン酸ストロンチウム粒子も測定している。
〜(サンプルの作製)〜
測定サンプルは、0.5mm径のBoro−Silicateキャピラリー(W.Muller社製)に均一に入れた後に測定する。
〜(測定条件)〜
・管球:Cu
・光学系:CBO−E
・試料台:キャピラリー試料台
・検出器:D/tex Ultra250検出器
・電圧:45kV
・電流:200mA
・開始角度:10°
・終了角度:60°
・サンプリング幅:0.02°
・スピード計測時間設定値:10
・IS:1mm
・RS1:20mm
・RS2:20mm
・アッテネータ:Open
・キャピラリー回転数設定値:100
その他の条件は、装置の初期設定値を使用する。
〜(解析)〜
まず、得られたピークを装置付属のソフトウェア「PDXL2」を用いてピーク分離処理を行う。ピーク分離はPDXLで選択できる「分割型Voigt関数」を用いて最適化を実行することで求め、得られた積分強度の値を使用する。
これで回折ピークトップの2θ値とその面積が決定する。所定の2θ値のピーク面積から、Sb/Saを計算する。この際、ピーク分離の計算結果と実測のスペクトルが大きくずれている場合は、ベースラインを手動で設定するなどの処理をして、計算結果と実測のスペクトルが一致するように調整する。
<チタン酸金属微粒子のM/Ti(のモル比)の測定>
本発明に用いられるチタン酸ストロンチウム粒子のM(第2族元素)および及びTiの含有量の測定は、蛍光X線分析装置で求めることができる。例えば、波長分散型蛍光X線分析装置(「Axios advanced、(PANalytical社製))を用いて測定する。
PANalytical社で推奨する粉末測定専用のカップに専用フィルムを貼ったものにサンプル1gを秤量し、大気圧He雰囲気下においてFP法にてチタン酸金属微粒子におけるNaからUまでの元素を測定する。
その際、検出された元素全てが酸化物であると仮定し、それらの総質量を100%として、ソフトウエェアSpectraEvaluation(version 5.0L)にて総質量に対するMOおよび及びTiO2の含有量(質量%)を酸化物換算値として求める。
その後に、定量結果から酸素を除いた、M/Ti(の質量比)を求めたのちに、各元素の原子量から、M/Ti(モル比)に換算する。
なお、サンプルとしては、トナーからチタン酸金属微粒子を単離したものを用いる。また、以下の実施例では、製造されたチタン酸金属微粒子でも測定している。
<チタン酸金属微粒子の疎水化度(体積%)の測定>
チタン酸金属微粒子の疎水化度(体積%)は、粉体濡れ性試験機「WET−100P」(レスカ社製)によって測定する。
直径5cmおよび及び厚さ1.75mmの円筒型ガラス容器中に、フッ素樹脂コーティングされた長さ25mmおよび及び最大胴径8mmの紡錘型回転子を入れる。
上記円筒型ガラス容器中にメタノール50体積%と水50体積%とからなる含水メタノール液70mlLを入れる。その後、トナーから単離したチタン酸ストロンチウム粒子0.5gを添加し、粉体濡れ性試験機にセットする。
マグネティックスターラーを用いて、200rpmの速度で撹拌しながら、上記粉体濡れ性試験機を通して、メタノールを0.8mLL/分の速度で液中に添加する。
波長780nmの光で透過率を測定し、透過率が50%に達した時のメタノールの体積百分率(=(メタノールの体積/混合物の体積)×100)により表される値を疎水化度とする。試料の疎水化度に応じて、最初のメタノールと水の体積比率は適宜調整する。また、以下の実施例では、製造されたチタン酸ストロンチウム粒子でも測定している。
<樹脂粒子の被覆率の算出>
樹脂粒子の被覆率は、日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ)にて撮影されたトナー母粒子表面画像を、画像解析ソフトAdobe Photoshop 5.0(Adobe社製)により解析して算出する。S−4800の画像撮影条件は以下の通りである。
(1)試料作製
試料台にカーボンペーストを薄く塗り、その上にトナー粒子を吹きつける。さらにエアブローして、余分なトナー粒子を試料台から除去し十分乾燥させる。試料台を白金蒸着した後、試料台を試料ホルダにセットする。
(2)S−4800観察条件設定
画像解析をするトナー粒子は、観察した際の最大径が重量平均粒径(D4)の±0.1μm以内の大きさの粒子から無作為に選び出す。
観察条件を以下に示す。
SignalName=SE(U,LA100)
AcceleratingVoltage=5000 Volt
EmissionCurrent=10000 nA
WorkingDistance=15000 um
LensMode=High
CondenSer1=12
ScanSpeed=40sec
Magnification=20000
DataSize=1280×960
ColorMode=Grayscale
SpecimenBias=0 V
観察する際にはABCモードで明るさ合わせを行い、トナー粒子の最大系の中点を測定画面の中央に合わせる。トナー粒子一つに対して写真を1枚撮影し、少なくともトナー粒子30粒子以上について画像を得る。この画像ファイルを用いて下記の解析を行う。
(3)画像解析
本発明ではAdobe Photoshop 5.0を用いて、上述した手法で得た画像を以下の処理することで被覆率を算出する。まず、画像上のトナー粒子の最大径の中点を中心にし、320×320(ピクセル)に切り抜いて樹脂粒子の部分を塗りつぶしツールを用いてハイライトに塗りつぶす。樹脂粒子の範囲をはみ出して塗りつぶしてしまう場合には、手動で樹脂粒子の範囲を補完する。続いてツールバーの「選択範囲」から色域指定をハイライトに設定し、さらにツールバーの「イメージ」から「ヒストグラム」を順に選択して、得られる全ピクセル数が樹脂粒子の被覆面積になる。
被覆率の計算は、下記式(4)で求められる。
被覆率(%)=全ピクセル数/(320×320)×100 式(4)
<樹脂粒子の体積基準のメジアン径(D50)>
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置「LA−920」(堀場製作所社製)を用い、当該製品取扱説明書に記載の測定方法に準じて測定する。
測定条件の設定および測定データの解析は、LA−920に付属の専用ソフト「HORIBA LA−920 for Windows WET(LA−920) Ver.2.02」を用いる。また、測定溶媒としては、予め不純固形物などを除去したイオン交換水を用いる。
測定手順は、以下の通りである。
(1)バッチ式セルホルダーをLA−920に取り付ける。
(2)所定量のイオン交換水をバッチ式セルに入れ、バッチ式セルをバッチ式セルホルダーにセットする。
(3)専用のスターラーチップを用いて、バッチ式セル内を撹拌する。
(4)「表示条件設定」画面の「屈折率」ボタンを押し、ファイル「120A000I」(相対屈折率1.20)を選択する。
(5)「表示条件設定」画面において、粒子径基準を体積基準とする。
(6)1時間以上の暖気運転を行った後、光軸の調整、光軸の微調整、ブランク測定を行う。
(7)樹脂粒子を、固形分固形分濃度が0.05質量%になるようにイオン交換水で調整した分散液を準備する。ガラス製の100ml平底ビーカーに前記分散液20mlを入れる。
(8)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2ml添加する。
(9)前記(7)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(10)前記(9)のビーカー内の水溶液に60秒間超音波分散処理を行う。超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(11)前記(10)で調製した樹脂粒子が分散した水溶液を、気泡が入らないように注意しながら直ちにバッチ式セルに少量ずつ添加して、タングステンランプの透過率が90%〜95%となるように調整する。そして、粒度分布の測定を行う。得られた体積基準の粒度分布のデータを元に、メジアン径(D50)を求める。
<ガラス転移温度(Tg)>
トナー母粒子及び樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)M−DSC(商品名:Q2000、TA−インストルメンツ社製)を用いて、下記手順にて測定する。測定する試料3mgを精秤する。これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲20乃至200℃の間で、昇温速度1℃/分、常温常湿下で測定を行う。このときのモジュレーション振幅±0.5℃、周波数1/minで測定する。得られるリバーシングヒートフロー曲線からガラス転移温度(Tg:℃)を計算する。Tgは、吸熱前後のベースラインと吸熱による曲線の接線との交点の中心値をTg(℃)として求めたものである。
<酸価>
酸価は試料1gに含まれる酸を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数である。本発明における酸価は、JIS K 0070−1992に準じて測定されるが、具体的には、以下の手順に従って測定する。
0.1モル/l水酸化カリウムエチルアルコール溶液(キシダ化学社製)を用いて滴定を行う。上記水酸化カリウムエチルアルコール溶液のファクターは、電位差滴定装置(京都電子工業株式会社製 電位差滴定測定装置AT−510)を用いて求めることができる。0.100モル/l塩酸100mlを250mlトールビーカーに取り、上記水酸化カリウムエチルアルコール溶液で滴定し、中和に要した上記水酸化カリウムエチルアルコール溶液の量から求める。上記0.100モル/l塩酸は、JIS K 8001−1998に準じて作成されたものを用いる。
下記に酸価測定の際の測定条件を示す。
滴定装置:電位差滴定装置AT−510(京都電子工業株式会社製)
電極:複合ガラス電極ダブルジャンクション型(京都電子工業株式会社製)
滴定装置用制御ソフトウエア:AT−WIN
滴定解析ソフト:Tview
滴定時における滴定パラメーター並びに制御パラメーターは下記のように行う。
滴定パラメーター
滴定モード:ブランク滴定
滴定様式:全量滴定
最大滴定量:20ml
滴定前の待ち時間:30秒
滴定方向:自動
制御パラメーラー
終点判断電位:30dE
終点判断電位値:50dE/dmL
終点検出判断:設定しない
制御速度モード:標準
ゲイン:1
データ採取電位:4mV
データ採取滴定量:0.1ml
本試験;
測定サンプル0.100gを250mlのトールビーカーに精秤し、トルエン/エタノール(3:1)の混合溶液150mlを加え、1時間かけて溶解する。上記電位差滴定装置を用い、上記水酸化カリウムエチルアルコール溶液を用いて滴定する。
空試験;
試料を用いない(すなわちトルエン/エタノール(3:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
得られた結果を下記式に代入して、酸価を算出する。
A=[(C−B)×f×5.611]/S
(式中、A:酸価(mgKOH/g)、B:空試験の水酸化カリウムエチルアルコール溶液の添加量(ml)、C:本試験の水酸化カリウムエチルアルコール溶液の添加量(ml)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料(g)である。)
<酸価、pKa>
測定サンプル0.100gを250mlのトールビーカーに精秤し、THF150mlを加え、30分かけて溶解する。この溶液にpH電極を入れ、サンプルのTHF溶液のpHを読み取る。その後、0.1モル/l水酸化カリウムエチルアルコール溶液(キシダ化学社製)を10μlずつ添加し、その都度pHを読み取り滴定を行う。pHが10以上となり、30μl添加してもpHの変化がなくなるまで0.1モル/l水酸化カリウムエチルアルコール溶液を加える。得られた結果から0.1モル/l水酸化カリウムエチルアルコール溶液添加量に対するpHをプロットし、滴定曲線を得る。得られた滴定曲線からpH変化の傾きが一番大きいところを中和点とし、添加した水酸化カリウム量から酸価(mgKOH/g)を算出する。pKaは中和点までに必要とした0.1モル/l水酸化カリウムエチルアルコール溶液量の半分量でのpHと同じ値であるため、滴定曲線から半分量でのpHを読み取る。
<重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOMME)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に3.3Lのイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、グラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、「部」は「質量部」を意味する。
<重合性単量体M−1の合成例>
(工程1)
2,5−ジヒドロキシ安息香酸100gと80%硫酸1441gとを50℃に加熱混合した。この分散液にtert−ブチルアルコール144gを加えて50℃で30分間撹拌した。その後、この分散液にtert−ブチルアルコール144gを加え30分間撹拌する操作を3回行った。反応液を室温まで冷却し、氷水1kgにゆっくり注いだ。析出物を濾過、水洗し、その後、ヘキサン洗浄した。この析出物をメタノール200mLに溶解させ、水3.6Lに再沈殿させた。濾過後、80℃にて乾燥することで下記構造式(5)に示すサリチル酸中間体74.9gを得た。
Figure 2019191448
(工程2)
得られたサリチル酸中間体25.0gをメタノール150mLに溶解させ、炭酸カリウム36.9gを加えて65℃に加熱した。この反応液に4−(クロロメチル)スチレン18.7gとメタノール100mLの混合液を滴下し、65℃にて3時間反応させた。反応液を冷却後、濾過し、濾液を濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をpH=2の水1.5Lに分散させ、酢酸エチルを加えて抽出した。その後、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下、酢酸エチルを留去して析出物を得た。析出物をヘキサン洗浄後、トルエンと酢酸エチルにて再結晶することで精製し、下記構造式(6)に示す重合性単量体M−1を20.1g得た。
Figure 2019191448
<重合性単量体M−2の合成例>
2,4−ジヒドロキシ安息香酸を2,5−ジヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸22gに変更する以外は、重合性単量体M−1の合成と同じ方法で、下記式(7)の重合性単量体M−2を得た。
Figure 2019191448
<重合体1の合成例>
構造式(6)に示す重合性単量体M−1 9.2g、スチレン 60.8gをDMF42.0mlに溶解させ、窒素バブリングをしながら1時間撹拌した後、110℃まで加熱した。この反応液に、開始剤としてtert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート(日本油脂株式会社製、商品名パーブチルI)2.1gとトルエン45mlの混合液を滴下した。更に100℃にて5時間反応した。その後、冷却しメタノール1Lに滴下し、析出物を得た。得られた析出物をTHF120mlに溶解後、メタノール1.80Lに滴下し、白色析出物を析出させ、濾過し、減圧下100℃にて乾燥させることで、重合体1を得た。
<重合体2の合成例>
構造式(7)に示す重合性単量体M−2 8.2g、スチレン 50.3g、2−エチルヘキシルアクリレート 11.6gをDMF42.0mlに溶解させ、窒素バブリングをしながら1時間撹拌した後、110℃まで加熱した。この反応液に、開始剤としてtert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート(日本油脂株式会社製、商品名パーブチルI)2.1gとトルエン45mlの混合液を滴下した。更に100℃にて5時間反応した。その後、冷却しメタノール1Lに滴下し、析出物を得た。得られた析出物をTHF120mlに溶解後、メタノール1.80Lに滴下し、白色析出物を析出させ、濾過し、減圧下100℃にて乾燥させることで、重合体2を得た。
<重合体3の合成例>
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を付した反応容器にキシレン200部を仕込み、窒素気流下で還流した。単量体として、
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 6.0部
スチレン 72.0部
2−エチルヘキシルアクリレート 18.0部
を混合し、上記反応容器に撹拌しながら滴下し10時間保持した。その後、蒸留を行って溶剤を留去し、減圧下40℃で乾燥し重合体3を得た。
<重合体4の合成例>
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を付した反応容器にキシレン200部を仕込み、窒素気流下で還流した。
次に、
5−ビニルサリチル酸 9.0部
スチレン 75.0部
2−エチルヘキシルアクリレート 16.0部
ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート) 5.0部
を混合し、上記反応容器に撹拌しながら滴下し11時間保持した。その後、蒸留を行って溶剤を留去し、減圧下45℃で乾燥し重合体4を得た。
<重合体5の合成例>
重合体4の合成例のうち、5−ビニルサリチル酸 9.0部を1−ビニルナフタレン−2−カルボン酸 10.9部に変更する以外は重合体4の合成例と同様にして、重合体5を得た。
<重合体6の合成例>
窒素導入管、脱水管、撹拌器および熱電対を取り付けた反応容器に、
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 500部
テレフタル酸 154部
フマル酸 45部
オクチル酸スズ 2部
を投入し、温度230℃で8時間の重縮合反応を行い、さらに、8kPaで1時間にわたって重縮合反応を継続した後、160℃に冷却することにより、ポリエステル樹脂を形成した。次いで、温度160℃の状態でアクリル酸10部を投入し、混合させて15分間保持した後、
スチレン 142部
n−ブチルアクリレート 35部
重合開始剤(ジ−t−ブチルペルオキサイド) 10部
の混合物を滴下ロートにより1時間かけて滴下した後、温度160℃を維持した状態で1時間にわたって付加重合反応を行った後、200℃に昇温させ、10kPaで1時間保持することにより、重合体6を得た。
得られた重合体1〜6の物性を表1に記載する。
Figure 2019191448
<樹脂粒子1の水分散体の製造例>
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に、メチルエチルケトン200.0部を仕込み、重合体1を100.0部加えて溶解した。
次いで、1.0N水酸化カリウム水溶液をゆっくり加え、10分間撹拌を行った後、イオン交換水500.0部をゆっくり滴下し、乳化させた。
得られた乳化物を減圧蒸留して脱溶剤し、イオン交換水を加えて樹脂濃度が20%になるように調製することで、樹脂粒子1の水分散体を得た。
得られた樹脂粒子の水分散体の物性値を表2に示す。
<樹脂粒子2〜9の水分散体の製造例>
重合体1と、1.0N水酸化カリウム水溶液の量を表2に示すように変更した以外は、樹脂粒子1の製造例と同様にして樹脂粒子2〜9の水分散体を得た。
得られた樹脂粒子2〜9の水分散体の物性値を表2に示す。
Figure 2019191448
チタン酸金属微粒子は以下のようにして作製した。チタン酸金属微粒子1〜13の物性を表3に示す。
<チタン酸金属微粒子1の製造例>
硫酸法で得られたメタチタン酸を脱鉄漂白処理した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えpH9.0とし、脱硫処理を行い、その後、塩酸によりpH5.8まで中和し、ろ過水洗を行った。洗浄済みケーキに水を加えTiO2として1.85モル/Lのスラリーとした後、塩酸を加えpH1.0とし解膠処理を行った。
脱硫・解膠を行ったメタチタン酸をTiO2として1.88モルを採取し、3Lの反応容器に投入した。該解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を、Sr/Ti(モル比)で1.15となるよう2.16モル添加した後、TiO2濃度1.039モル/Lに調整した。
次に、撹拌混合しながら90℃に加温した後、10モル/L水酸化ナトリウム水溶液440mLを45分間かけて添加し、その後、95℃で1時間撹拌を続け反応を終了した。
当該反応スラリーを50℃まで冷却し、pH5.0となるまで塩酸を加え20分撹拌を続けた。得られた沈殿をデカンテーション洗浄し、ろ過・分離後、120℃の大気中で8時間乾燥した。
続いて乾燥品300gを、乾式粒子複合化装置(ホソカワミクロン製 ノビルタNOB−130)に投入した。処理温度30℃、回転式処理ブレード90m/secで10分間処理を行った。
さらに乾燥品にpH0.1となるまで塩酸を加え1時間撹拌を続けた。得られた沈殿をデカンテーション洗浄した。
当該沈殿を含むスラリーを40℃に調整し、塩酸を加えpH2.5に調整した後、固形分に対して4.0質量%のn−オクチルトリエトキシシランを添加し10時間撹拌保持を続けた。5モル/L水酸化ナトリウム溶液を加えpH6.5に調整し1時間撹拌を続けた後、ろ過・洗浄を行い得られたケーキを120℃の大気中で8時間乾燥しチタン酸金属微粒子1を得た。
<チタン酸金属微粒子2の製造例>
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られたメタチタン酸スラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、メタチタン酸スラリーに塩酸を添加して、pHを0.65に調整してチタニアゾル分散液を得た。
チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを4.5に調整し、上澄み液の電気伝導度が70μS/cmになるまで洗浄を繰り返した。
メタチタン酸スラリー含に対して、0.97倍モル量の水酸化ストロンチウム八水和物を加えてステンレスSUS製反応容器に入れ、窒素ガス置換した。
さらに、TiO2換算で0.5モル/Lになるように蒸留水を加えた。窒素雰囲気中で該スラリーを83℃まで6.5℃/時間で昇温し、83℃に到達してから6時間反応を行った。得られた沈殿をデカンテーション洗浄し、ろ過・分離後、120℃の大気中で8時間乾燥し、チタン酸金属微粒子2を得た。
<チタン酸金属微粒子3の製造例>
チタン酸ストロンチウム粒子1の製造例において、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を添加後、TiO2濃度を1.083モル/Lに調整した以外は同様にしてチタン酸金属微粒子3を得た。
<チタン酸金属微粒子4の製造例>
チタン酸ストロンチウム粒子1の製造例において、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を添加後、TiO2濃度を1.051モル/Lに調整した以外は同様にしてチタン酸金属微粒子4を得た。
<チタン酸金属微粒子5の製造例>
チタン酸ストロンチウム粒子1の製造例において、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を添加後、TiO2濃度を1.015モル/Lに調整した以外は同様にしてチタン酸金属微粒子5を得た。
<チタン酸金属微粒子6の製造例>
チタン酸ストロンチウム粒子1の製造例において、塩化ストロンチウムの代わりに塩化カルシウムに変更した以外は同様にしてチタン酸金属微粒子6を得た。
<チタン酸金属微粒子7の製造例>
チタン酸ストロンチウム粒子1の製造例において、塩化ストロンチウムの代わりに塩化マグネシウムに変更した以外は同様にしてチタン酸金属微粒子7を得た。
<チタン酸金属微粒子8の製造例>
チタン酸ストロンチウム粒子1の製造例において、塩化ストロンチウムの代わりに塩化カリウムに変更した以外は同様にしてチタン酸金属微粒子8を得た。
<チタン酸金属微粒子9の製造例>
チタン酸ストロンチウム粒子1の製造例において、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を添加後、TiO2濃度を0.988モル/Lに調整した以外は同様にしてチタン酸金属微粒子9を得た。
<チタン酸金属微粒子10の製造例>
チタン酸ストロンチウム粒子1の製造例において、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を、Sr/Ti(モル比)で1.08となるよう2.03モル添加した以外は同様にしてチタン酸金属微粒子10を得た。
<チタン酸金属微粒子11の製造例>
チタン酸ストロンチウム粒子1の製造例において、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を添加後、TiO2濃度を1.039モル/Lに調整した以外は同様にしてチタン酸金属微粒子11を得た。
<チタン酸金属微粒子粒子12の製造例>
四塩化チタン水溶液にアンモニア水を添加することにより加水分解して得られた含水酸化チタンを純水で洗浄し、含水酸化チタンのスラリーに含水酸化チタンに対するSO3として0.25%の硫酸を添加した。
次に、含水酸化チタンのスラリーに塩酸を添加して、pHを0.65に調整してチタニアゾル分散液を得た。チタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを4.7に調整し上澄み液の電気伝導度が50μS/cmになるまで洗浄をくり返しした。
含水酸化チタンに対し、0.95倍モル量の水酸化ストロンチウム八水和物を加えてSUSステンレス製反応容器に入れ、窒素ガス置換した。さらにSrTiO3換算で0.6molモル/リットルLになるように蒸留水を加えた。
窒素雰囲気中で該スラリーを65℃まで10℃/時間で昇温し、65℃に到達してから8時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後純水で洗浄をくり返した。
さらに、窒素雰囲気下、上記スラリーをスラリーの固形分に対して2質量%のステアリン酸ナトリウムを溶解した水溶液中に入れ、撹拌しながら、硫酸マグネシウム水溶液を滴下して、ペロブスカイト型結晶表面にステアリン酸マグネシウムを析出させた。
スラリーを純水でくり返し洗浄した後ヌッチェで濾過し、得られたケーキを乾燥してステアリン酸マグネシウムで表面処理したチタン酸金属微粒子12を得た。
<チタン酸金属微粒子13の製造例>
チタン酸ストロンチウム粒子1の製造例において、解膠メタチタン酸スラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を添加後、TiO2濃度を0.919モル/Lに調整した以外は同様にしてチタン酸金属微粒子13を得た。
Figure 2019191448
〔トナー粒子1の製造例〕
(分散液調製工程)
高速撹拌装置クレアミックス(エム・テクニック社製)を備えた容器中に0.1mol/L−Na3PO4水溶液850.0部を添加し、回転数を15000min-1に調整し、60℃に加温した。ここに1.0mol/L−CaCl2水溶液68.0部を添加し、リン酸カルシウムを含む水系媒体を調製し、30分間撹拌した後、1.0mol/LのHCl水溶液を添加し、水系媒体のpHを6.0した。
また、下記の材料をプロペラ式撹拌装置にて100min-1で撹拌しながら溶解して溶解液を調製した。
・スチレン 72.0部
・n−ブチルアクリレート 28.0部
・飽和ポリエステル樹脂 4.0部
(テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA共重合体、酸価13mgKOH/g、Mw14500)
次に上記溶解液に下記の材料を添加した。
・C.I.ピグメントブルー15:3 6.5部
・エステルワックス 10.0部
(主成分C2143COOC2245、融点72.5℃)
その後、混合液を温度60℃に加温した後にTKホモミクサー(特殊機化工業製)にて、9000min-1にて撹拌し、溶解、分散した。
これに重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10.0部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、温度60℃にてクレアミックスを15000min-1で回転させながら15分間造粒した。
その後、還流管、温度計および窒素導入管を備えたプロペラ式撹拌装置に移して100min-1で撹拌しつつ、温度70℃で5時間反応させた後、温度80℃まで昇温し、更に5時間反応を行った。
次に、イオン交換水を200.0部添加して、還流管を取り外し、蒸留装置を取り付けた。容器内の温度が100℃の蒸留を5時間行った。蒸留留分は700.0部であった。30℃まで冷却し、重合体スラリーを得た。イオン交換水を加えて分散液中の重合体粒子濃度が20%になるように調整し、トナー母粒子の分散液を得た。
得られたトナー母粒子の分散液を少量抜き取り、10%塩酸を加えpHを1.0に調製して2時間撹拌した後、ろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥を行い、ガラス転移温度Tgを測定した。Tgは52.5℃であった。
(pH調整工程)
還流冷却管、撹拌機、温度計を備えた反応容器に上記トナー母粒子の分散液500.0部(固形分100.0部)を入れ、加熱用オイルバスを用いて温度を80℃(pH調整温度)に昇温した。上記分散液を撹拌しながら、1.0N 水酸化カリウム水溶液(pH調整剤)を加え、pHを9.0に調整した。pH調整後にトナー母粒子の分散液を少量抜き取り、ゼータ電位を測定した。ゼータ電位は−18.5mVであった。
(樹脂粒子添加工程)
続いて、上記pHを調整したトナー母粒子の分散液を80℃(添加温度)に保持したまま、200min-1で撹拌しながら、樹脂粒子1の水分散体2.5部(固形分0.5部)を緩やかに添加した。また、樹脂粒子1の水分散体を別途用意し、樹脂粒子1の水分散体のpHを、上記pH調整工程で調整したトナー母粒子の分散液のpH(pH 9.0)にした後、ゼータ電位を測定した。ゼータ電位は−79.5mVであった。
(樹脂粒子の固着)
次いで、樹脂粒子を添加したトナー母粒子の分散液を75℃(固着温度)で1時間撹拌を続けた。その後分散液を20℃まで冷却した後、10%塩酸を加えてpHを1.0に調整して2時間撹拌し、ろ過した。さらに、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥および分級してトナー粒子1を得た。
〔トナー粒子2〜13の製造例〕
表4に示す条件でトナー粒子2〜13を得た。
Figure 2019191448
〔実施例1〕
得られたトナー粒子1(100部)に対して、表5に示されるチタン酸金属微粒子を添加し、さらに一次粒子の個数平均粒子径(D1)が10nm、BET比表面積が125m2/gのシリカ微粉体にヘキサメチルジシラザンとシリコーンオイルで表面処理を行った外添剤を0.5部添加した。
それらの材料をFMミキサ(日本コークス製)で3600min-1の条件で5分間混合してトナー1を得た。トナー1における処方、諸物性は表5に記載したとおりである。
<評価試験>
評価に際しては、評価機としてLBP712Ci(キヤノン社製)の改造機を使用した。本体のプロセススピードを280mm/secに改造した。そして、この条件で画像形成が可能となるように必要な調整を行った。また、ブラックカートリッジからトナーを除去し、代わりにトナー1を160g充填した。
現像性評価
<低温低湿環境下でのベタ追従性>
低温低湿環境下(15℃/10%RH)でのベタ追従性を以下の方法で評価した。低温低湿環境下(15℃/10%RH)において、上記キヤノンカラーレーザーコピア用紙に印字率0.5%の画像を4秒ごとに2枚出力する間欠時間をおいて15000枚出力した。初期および15000枚出力後のカートリッジにおいて、全ベタ画像をサンプル画像として3枚連続で出力した。得られた全ベタ画像の3枚目に対して、ベタ追従性の評価を目視評価にて行った。上記評価項目はトナーの流動性が高いほど良好な結果が得られることが知られている。
(評価基準)
A:画像濃度にムラがなく均一である
B:画像濃度にややムラがある
C:画像濃度にムラがあるが、使用上問題とならないレベル
D:画像濃度にムラがあり、均一なベタ画像になっていないレベル
<低温低湿環境下での耐久カブリ評価>
上記カブリは、低温低湿環境下(15℃/10%RH)で評価した。
評価紙として、XEROX4200用紙(XEROX社製75g/m2)を用いた。
低温低湿環境下において、印字率1%となるE文字画像を4秒ごとに2枚出力する間欠耐久を15000枚実施した。
その後、ベタ白画像を出力して、白地部反射濃度最悪値をDs、画像形成前の転写材の反射平均濃度をDrとし、Dr−Dsをかぶり値とした。
白地部反射濃度の測定は、反射濃度計(リフレクトメーター モデル TC−6DS 東京電色社製)を用い、フィルターには、アンバーライトフィルターを用いた。
本評価法において、トナーの流動性が低下した場合、現像ローラ上のトナーのコート量が増大し、現像ブレードによる規制不良が生じ、カブリ値が増加することが知られている。評価基準は以下の通りである。
(評価基準)
A:0.5%未満
B:0.5%以上2.0%未満
C:2.0%以上4.0%未満
D:4.0%以上
<高温高湿環境下での耐久後の放置カブリの評価>
上記カブリは、高温高湿環境下(30℃/80%RH)で評価した。評価紙として、XEROX4200用紙(XEROX社製75g/m2)を用いた。
高温高湿環境下において、印字率1.5%となるE文字画像を4秒ごとに2枚出力する間欠耐久を15000枚実施した。その後、本体の電源を停止し、72時間高温高湿環境下で放置した。放置後、本体を再起動させ、上記と同じ方法でカブリ評価を実施した。
ベタ白画像を出力して、白地部反射濃度最悪値をDs、画像形成前の転写材の反射平均濃度をDrとし、Dr−Dsをかぶり値とした。
白地部反射濃度の測定は、反射濃度計(リフレクトメーター モデル TC−6DS 東京電色社製)を用い、フィルターには、アンバーライトフィルターを用いた。
数値が小さいほどカブリレベルが良いことを示す。評価基準は以下の通りである。
(評価基準)
A:0.5%未満
B:0.5%以上2.0%未満
C:2.0%以上4.0%未満
D:4.0%以上
上記評価方法にてトナー1を評価した。評価結果を表6に示す。
〔実施例2〜19、及び、比較例1〜6〕
表5に記載の処方とした以外は、実施例1と同様にして、トナー2〜25を得た。トナーの諸物性については表5に示した通りである。
また、実施例1と同様にして評価を行った結果を表6に示す。
Figure 2019191448
Figure 2019191448

Claims (7)

  1. 結着樹脂、および着色剤を含有するトナー母粒子の表面に、樹脂粒子を固着させることにより得られたトナー粒子及び無機微粒子Aを含有するトナーであって、
    該トナー粒子の表面は、該樹脂粒子による凸部を有し、凸部の長辺の長さ(L)が20nm以上240nm以下で、凸部の高さ(H)が10nm以上120nm以下で、該凸部の長辺と高さの関係が下記式(1)をみたし、
    該無機微粒子Aは、第2族元素を有するチタン酸金属微粒子であり、該無機微粒子Aの一次粒子の個数平均粒径(d)が10nm以上80nm以下で、該凸部の高さと該無機微粒子Aの一次粒子の個数平均粒径(d)との関係が下記式(2)をみたすことを特徴とするトナー。
    0.30≦H/L≦0.80 式(1)
    0.75≦H/d≦1.50 式(2)
  2. 該チタン酸金属微粒子が、チタン酸マグネシウム粒子、チタン酸カルシウム粒子、及びチタン酸ストロンチウム粒子からなる群より選ばれた少なくとも1つである、請求項1に記載のトナー。
  3. 該チタン酸金属微粒子が、ペロブスカイト結晶構造を有する、請求項1又は請求項2に記載のトナー。
  4. 該チタン酸金属微粒子の含有量は、トナー粒子100質量部に対して0.05質量部以上2.00質量部以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. 該チタン酸金属微粒子は、チタン酸ストロンチウムであり、ブラッグ角をθとしたとき、2θが10°以上90°以下の範囲で得られるCuKαのX線回折スペクトルにおいて、
    該チタン酸ストロンチウム粒子に由来するピークを39.700°±0.150°と46.200°±0.150°の範囲に有し、
    該39.700°±0.150°におけるピークの面積をSaとし、該46.200°±0.150°のピークにおける面積をSbとしたとき、Sb/Saが1.80以上2.30以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナー。
  6. 該樹脂粒子のレーザー散乱法による粒度分布測定によって求められたメジアン径(D50)が20nm以上240nm以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のトナー。
  7. 前記樹脂粒子による前記トナー母粒子に対する被覆率が、5.0%以上70.0%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のトナー。
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