JP6576187B2 - トナー - Google Patents
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Description
電子写真方式では、正あるいは負に帯電したトナーをトナー担持体に担持し、静電荷像担持体を帯電させて画像部と非画像部に電位差を設け、トナー担持体上のトナーを静電荷像担持体の画像部に付着させて画像部をトナー像として可視化する現像を行う。現像により得られたトナー像は、紙などの転写材へ直接転写する工程、あるいは中間転写体に転写後さらに転写材に転写する工程(転写工程)を経て、熱と圧力で転写材に定着される。
ここで、現像を行うことで静電荷像担持体上に形成されたトナー像が転写工程で転写材に転写される際、静電荷像担持体上に転写残トナーが残る場合がある。その場合、転写残トナーはクリーニング工程でクリーニングされ、廃トナー容器に蓄えられる必要が出てくる。しかし、クリーニング装置を具備するため、装置が必然的に大きくなり、装置の小型化を目指す時のネックになっており、転写性のさらなる向上により転写残トナーの発生のない電子写真装置が求められている。転写性を向上させるためには、トナーと静電荷像担持体との物理的な付着力を引き下げる方法が有効である。
本発明は、特に高温高湿環境下においても耐久を通して転写性を維持し、良好な帯電特性を有するトナーを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、結着樹脂、着色剤、離型剤及び樹脂Aを含有するトナー母粒子と、樹脂Bを含有し、該トナー母粒子の表面に固着する樹脂粒子とを有するトナー粒子を含むトナーであって、前記樹脂A及び前記樹脂Bが負帯電性であり、前記樹脂Aが、イオン性官能基を有し、且つpKa(酸解離定数)が7.0以上9.0以下であり、前記樹脂Bが、イオン性官能基を有し、且つpKaが9.0以下であることを特徴とするトナーである。
本発明にかかるトナーは、トナー母粒子とトナー母粒子の表面に固着する樹脂粒子とを有するトナー粒子を含む。トナー母粒子は、結着樹脂、着色剤、離型剤及び樹脂Aを含有する。樹脂粒子は樹脂Bを含有する。樹脂A及び樹脂Bはともに負帯電性である。樹脂Aは、イオン性官能基を有し、且つそのpKa(酸解離定数)は7.0以上9.0以下である。樹脂Bもイオン性官能基を有し、且つそのpKa(酸解離定数)は9.0以下である。
上記構成を有する本発明にかかるトナーは、高温高湿環境下に長時間さらされた場合においても良好な帯電特性を有し、耐久を通して転写性を維持し優れた特性を有する。
トナー母粒子には樹脂Aが含有されている。この樹脂Aは、イオン性官能基を有し、且つpKa(酸解離定数)が7.0以上9.0以下である。一般的にイオン性官能基を有する樹脂としては、スルホン酸やカルボン酸などの官能基を有したものが多く用いられている。しかしこのような樹脂は水分を吸着し易く、高温高湿下では可塑化してしまう。その影響で、軟化により高付着力化と固着樹脂粒子や外添剤の埋め込みの促進が起こる。しかしpKa(酸解離定数)が7.0以上9.0以下であれば、樹脂の吸湿性を低減し、可塑化を抑制するため、高付着力化と固着樹脂粒子や外添剤の埋め込みが抑制される。さらに、pKa(酸解離定数)が前記範囲であれば、樹脂Aの有する負帯電性が吸湿により低下することも抑制される。
トナー母粒子の表面に樹脂粒子を固着させると、樹脂粒子による凸が形成され、付着力の低減効果が発揮される。可塑化を抑制したトナー母粒子の表面に固着された樹脂粒子は、高温高湿下においてもトナー母粒子への埋め込みや変形による凸形状の変形が抑制され、転写性が維持される。
樹脂粒子は、樹脂Bを含有し、樹脂Bはイオン性官能基を有し、且つpKa(酸解離定数)が9.0以下である。pKa(酸解離定数)が9.0を超えると、帯電能力が低く十分な帯電量を発現することができない。樹脂BのpKa(酸解離定数)は、6.0以上9.0以下が好ましく、更に7.0以上9.0以下であることがさらに好ましい。この範囲にあれば、樹脂Bの吸湿性も低減されるため、帯電性がより良好となる。
イオン性官能基を有する樹脂としては、上記のpKa(酸解離定数)の規定を満たし、トナー製造用として利用できるものであればどのようなものでも構わない。
樹脂の帯電性の具体的な確認方法は後述するが、カスケード式表面帯電量測定によって確認することができる。この方法によって負の帯電性を示すものが本発明に好適に用いられる樹脂である。さらに、樹脂A及びBの負帯電性は、この方法で求められる数値が、−500.0×10-4mC/kg以上−30.0×10-4mC/kg以下の範囲にあることが好ましい。
また、樹脂粒子の帯電性を確認する方法として、ゼータ電位を測定する方法がある。具体的な測定方法は後述するが、本発明では、この方法により測定されるゼータ電位が−30mVよりも負側に大きな値の樹脂粒子が好適に用いられる。
R1及びR2におけるアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。
式(1)で示される1価の基aの好ましい構造は、R1が、炭素数1以上18以下のアルキル基、または、炭素数1以上18以下のアルコキシ基を表し、R2は、水素原子を表し、gは、1以上3以下の整数を表し、hは0以上3以下の整数を表し、hが2または3の場合、h個のR1は、それぞれ独立して上記と同様に定義される基である。
樹脂A及び樹脂Bにおいて式(1)で示される基aが結合する樹脂成分としては、トナー粒子製造用として利用できるものであれば特に制限はない。樹脂Bとしては、樹脂成分が有する重合鎖の末端以外の部分を構成するユニットの炭素原子に式(1)で示される基aが結合した構造を有する樹脂を用いることができる。なお、この重合鎖は、直鎖状でも、主鎖及び側鎖を有する分岐鎖状でもよい。分岐鎖状の場合は、主鎖及び/または側鎖に式(1)で示される基aを結合させることができる。これらの重合鎖を構成する重合体としては、例えば、ビニル系重合体、ポリエステル系重合体、ポリアミド系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリエーテル系重合体などが挙げられる。また、これらが2種以上組み合わさったハイブリッド型の重合体も挙げられる。なお、これらの重合体は、同一モノマーの単独重合体または異なるモノマーの共重合体の形態で利用することができる。ここに挙げた中でも、トナー母粒子と樹脂粒子との密着性を考慮すると、ポリエステル系重合体、または、ビニル系重合体であることが好ましい。
樹脂Aおよび樹脂Bの重量平均分子量の調整方法としては公知の方法が使用可能である。例えば、重量平均分子量を上記範囲とするためには、樹脂Aおよび樹脂Bを製造する際の原料の量、反応温度、溶媒濃度などの条件を変えることにより制御可能である。また、GPCにより分離、分取することによって、所望の分子量の樹脂Aおよび樹脂Bを得ることができる。
ポリエステル樹脂の場合には、酸成分とアルコール成分の仕込み比や重合時間を調整することにより任意に調整可能である。またハイブリッド樹脂においてはポリエステル成分の分子量調整に加えて、ビニル変性ユニットの分子量の調整によっても重合体の重量平均分子量の調整が可能となる。具体的には、ビニル変性の反応工程においてラジカル開始剤量や重合温度等を調整することにより任意に調整可能である。本発明でポリエステル樹脂のハイブリッド化に用いることのできるビニル単量体としては、後述するビニル系単量体を用いることができる。
また、樹脂Aおよび樹脂B1g当りの式(1)で示される1価の基aの含有量は、50μmol以上1000μmol以下であることが好ましい。50μmol以上とすることで、より良好な帯電性が発揮できる。また、1000μmol以下にすることで、チャージアップをより効果的に抑制することができる。
樹脂Aおよび樹脂Bにおける樹脂全質量に対する式(1)で示される1価の基aの含有量は、以下に記載の方法により求めることができる。
まず、樹脂A及び樹脂Bを後述の方法により滴定することにより、樹脂Aおよび樹脂Bの酸価を定量し、樹脂Aおよび樹脂Bが有する式(1)で示される1価の基aに由来するカルボキシ基の量を算出する。そして、これを基に樹脂Aおよび樹脂B1g当りの式(1)で示される1価の基aの含有量(μmol)を算出することができる。なお、樹脂Aおよび樹脂Bが式(1)で示される1価の基a以外の部位にカルボキシ基を有している場合は、樹脂A及び樹脂Bを作製する際に式(1)で示される1価の基aを付加反応させる直前の化合物(例えばポリエステル樹脂)の酸価をあらかじめ測定しておく。式(1)で示される1価の基aの付加量は、付加反応後の樹脂A及び樹脂Bの酸価との差で算出することができる。
また、NMRを測定し、各単量体成分の特徴的な化学シフト値から導出した積分値より各成分のmol比を算出し、それを基に含有量(μmol)を算出することができる。
一般的に帯電制御樹脂としては、スルホン酸やカルボン酸などの酸性の極性基を有したものが多く用いられている。このような樹脂は水分を吸着し易く、高温高湿下ではその影響で帯電性能が発揮されない場合がある。また、吸湿により可塑化する場合がある。
式(1)で示される構造を有する基aを有する樹脂A及び樹脂Bを用いる実施形態に係る本発明のトナーによれば、このような不具合が発生しにくく、高温高湿環境下においても転写性を維持することが可能になった。その理由については、以下のように考察している。樹脂Aおよび樹脂Bは、極性基にあたる部分が式(1)で示される1価の基aにより構成されている。この式(1)で示される1価の基aは、通常の帯電制御樹脂に用いられている極性部分の構造と比較するとpKa(酸解離定数)が大きい。そのため、樹脂A及び樹脂BのpKaも大きくなり、先に述べた範囲を満たすことが容易となり、先に述べた通り水分吸着の影響が小さくなる。従って、樹脂A及び樹脂Bの極性基は式(1)で表される1価の基aからなることが好ましい。
樹脂Aおよび樹脂Bの製造方法は特に限定されない。これらの樹脂は、公知の製造方法、あるいはトナー用樹脂の製造における常法により製造することができる。
樹脂Aおよび/または樹脂Bがビニル系重合体である場合は、式(1)で示される1価の基aを、下記式(2)で表されるユニットの部分構造として有するビニル系重合体が更に好ましい。
R4は、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1以上18以下のアルキル基、または、炭素数1以上18以下のアルコキシ基を表し、
R5は、水素原子またはメチル基を表し、
iは、1以上3以下の整数を表し、jは0以上3以下の整数を表し、jが2または3の場合、複数のR3はそれぞれ独立して上記と同様に定義される。)
ビニル系重合体には、単独重合体及び2種以上の単量体を用いた共重合体が含まれる。式(2)で表されるユニットを有するビニル系重合体には、式(2)で示されるユニットの単独重合体、2種以上の異なる式(2)で示されるユニットの共重合体、並びに、式(2)のユニット用のモノマーの少なくとも1種とその他のビニル系モノマーの少なくとも1種の共重合体が含まれる。
樹脂Aおよび/または樹脂Bの製造方法は特に限定されず、公知の方法を用いて製造することができる。樹脂A及び樹脂Bがビニル系共重合体の場合の製造方法としては、例えば、式(1)で示される1価の基aを有する重合性単量体M(下記式(3))の少なくとも1種と、その他のビニル系単量体の少なくとも1種を、重合開始剤を用いて共重合させる方法を挙げることができる。
R7は、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1以上18以下のアルキル基、または、炭素数1以上18以下のアルコキシ基を表し、
R8は、水素原子またはメチル基を表し、
kは1以上3以下の整数を表し、mは0以上3以下の整数を表し、mが2または3の場合、複数のR6はそれぞれ独立して上記と同様に定義される。)
1価の基aを含有する重合性ビニル系単量体Mの具体例を表1に示す。
また、式(3)で示される単量体におけるR6としては、水素原子、メチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、イソオクチル基、メトキシ基が更に好ましい。R7としては、水素原子、水酸基、メチル基、tert−ブチル基、メトキシ基が更に好ましい。mは1が更に好ましい。
上記した重合性単量体成分を共重合させる際に用いることのできる重合開始剤としては、過酸化物系重合開始剤、アゾ系重合開始剤など様々なものが使用できる。使用できる過酸化物系重合開始剤としては、有機系としては、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシケタール、ケトンパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、ジアシルパーオキサイドが挙げられる。無機系としては、過硫酸塩、過酸化水素などが挙げられる。具体的には、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ヘキシルパーオキシアセテート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネートなどのパーオキシエステル;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;ジイソプロピルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート;1,1−ジ−t−ヘキシルパーオキシシクロヘキサンなどのパーオキシケタール;ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド;その他としてt−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート等が挙げられる。また、使用できるアゾ系重合開始剤としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等が例示される。
なお、必要に応じてこれら重合開始剤を2種以上同時に用いることもできる。この際使用される重合開始剤の使用量は、重合性単量体100質量部に対し0.100質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。また、その重合法としては、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、分散重合、沈殿重合、塊状重合等いずれの方法を用いることも可能であり、特に限定するものではない。
例えば、以下の方法を挙げることができる。
I)ポリエステル構造に含まれるカルボキシ基、ヒドロキシ基等からなる反応残基を利用して、有機反応により、反応残基を式(1)で示される1価の基aに変換する方法;
II)式(1)で示される1価の基aを置換基として有する多価アルコールまたは多価カルボン酸を用いてポリエステルを作製する方法。
III)多価アルコールまたは多価カルボン酸に、式(1)で示される1価の基aの置換基としての導入を可能とする官能基をあらかじめ導入して、重合反応を行い、得られたポリエステルにこの官能基を利用して式(1)で示される1価の基aを導入する方法。
また、式(1)で示される1価の基aを有する樹脂Aおよび/または樹脂Bがハイブリッド樹脂である場合には、
IV)式(1)で示される1価の基aを置換基として含有するポリエステル樹脂をビニル単量体によりハイブリッド化する方法;
V)ビニル系単量体としてアクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシ基を有するものを用いてビニル系重合体を重合した後に、そのカルボキシ基を有機反応により、式(1)で示される構造に変換する方法;
VI)式(3)で示される構造aを有する重合性単量体Mを用いてポリエステル樹脂をハイブリッド化する方法;
等が挙げられる。
ポリエステル樹脂をビニル単量体によってハイブリッド化する方法としては公知の方法が利用可能であり、IV)の方法として有効である。具体的には過酸化物系の開始剤によりポリエステルのビニル変性を行う方法、不飽和基を有するポリエステル樹脂をグラフト変性してハイブリッド樹脂を作製する方法等が挙げられる。
式(1)で示される1価の基aを導入する場合におけるV)の具体的方法としては、樹脂中に存在するカルボキシ基を、式(1)で示される1価の基aにアミノ基を導入した化合物を用いてアミド化する方法等を挙げることができる。
また、VI)の具体的方法としては、前述の式(3)で示される重合性単量体Mを用いることができる。
樹脂Bを含む樹脂粒子の製造方法は特に限定されず、目的とする樹脂粒子を得ることができる方法であれば如何なる方法も利用できる。トナー母粒子の表面に固着させる際に用いる樹脂粒子の形態は、粉体であっても、何らかの媒体に分散された状態でも良いが、水系媒体に分散されたものが好適に用いられる。例えば、乳化重合法やソープフリー乳化重合法、転相乳化法の如き公知の方法によって製造されたものを用いることができる。これらの製法の中でも、転相乳化法は、乳化剤や分散安定剤を必要とせず、より小粒径の樹脂粒子が容易に得られるため、特に好ましい。
転相乳化法では、自己分散性を有する樹脂、あるいは中和によって自己分散性を発現し得る樹脂を使用する。ここで、水系媒体中での自己分散性は、分子内に親水性基を有している樹脂において発揮される。具体的には、ポリエーテル基やイオン性基を有する樹脂において良好な自己分散性が発揮される。樹脂Bがイオン性官能基、好ましくは1価の基aにカルボキシ基が存在するため、これにより樹脂粒子は自己分散性を有する。このカルボキシ基を中和することによって親水性が増大し、水系媒体中での自己分散が可能となる。
樹脂Bを有機溶剤に溶解し、中和剤を加え、撹拌しながら水系媒体と混合すると、樹脂Bの溶解液が転相乳化を起こして微小な粒子を水系媒体中に生成する。水系媒体中に含まれる有機溶剤は、転相乳化後に加熱、減圧の如き方法を用いて除去することができる。このように、転相乳化法によれば、実質的に乳化剤や分散安定剤を用いることなく、安定した樹脂粒子の水系分散体を得ることが出来る。
本発明のトナーによれば、高温高湿環境下においても固着樹脂粒子や外添剤の埋め込みを抑制できるため、多数枚印刷後でも転写性が保たれるようになる。樹脂Bとして、式(1)で表される1価の基aを有する樹脂を用いた場合に、先に述べたトナー母粒子側に樹脂Aを用いることによる効果に加えて、特に顕著な効果が得られる。そのメカニズムについては、以下のように考察している。式(1)で示される1価の基aは、サリチル酸部位がベンジルオキシ基を介して結合しているため、柔軟性が高く、樹脂Bの主鎖部から飛び出た構造である。樹脂Bを含有する樹脂粒子を水系分散体として得る場合、このサリチル酸のカルボキシ基は、極性が高いため最表面に配向する。そのため、1価の基aを有する樹脂Bを含有する樹脂粒子はサリチル酸部位が最表面で、かつ、近接して配置されるため、水素結合のネットワークが形成され、樹脂粒子の表面強度を増加させることができる。
樹脂Aの添加量としては、結着樹脂100質量部に対して0.01質量部以上30.00質量部以下が好ましく、0.05質量部以上10.00質量部以下がより好ましい。これらの範囲であれば、良好な帯電特性と、吸湿による可塑化の抑制効果が発現する。
また、樹脂粒子の固着量としては、トナー母粒子100質量部に対して0.1質量部以上5.0質量部未満であることが好ましい。0.1質量部以上とすることで、樹脂粒子による凸により転写性が良好となる。また、5.0質量部未満とすることで、良好な転写性を確保しつつ、余剰な樹脂粒子に起因する画像弊害を抑制することができる。
トナー粒子中の樹脂Aと樹脂Bの質量比(樹脂A/樹脂B)は、それぞれの添加量から計算することができる。
結着樹脂用のポリエステル樹脂としても、多価アルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物またはカルボン酸エステル等の酸成分を原料モノマーとして製造されるポリエステル樹脂を使用することができる。具体的な原料モノマーとしては、先に樹脂A及び樹脂B用としてのポリエステル樹脂において挙げたものを好適に利用することができる。
マグネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き酸化鉄、または他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe、Co、Niの如き金属、あるいは、これらの金属とAl、Co、Cu、Pb、Mg、Ni、Sn、Zn、Sb、Ca、Mn、Se、Tiのような金属との合金、およびこれらの混合物。四三酸化鉄(Fe3O4)、三二酸化鉄(γ−Fe2O3)、酸化鉄亜鉛(ZnFe2O4)、酸化鉄銅(CuFe2O4)、酸化鉄ネオジウム(NdFe2O3)、酸化鉄バリウム(BaFe12O19)、酸化鉄マグネシウム(MgFe2O4)、酸化鉄マンガン(MnFe2O4)。
上述した磁性材料を単独で或いは2種類以上を組合せて使用することができる。特に好適な磁性材料は、四三酸化鉄又はγ−三二酸化鉄の微粉末である。
これらの磁性体は、平均粒径が0.1μm以上2μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.3μm以下であることがさらに好ましい。795.8kA/m(10kエルステッド)印加での磁気特性は、抗磁力(Hc)が1.6kA/m以上12kA/m以下(20エルステッド以上150エルステッド以下)、飽和磁化(σs)が5Am2/kg以上200Am2/kg以下である。好ましくは50Am2/kg以上100Am2/kg以下である。残留磁化(σr)は、2Am2/kg以上20Am2/kg以下のものが好ましい。
結着樹脂100質量部に対して、好ましくは10.0質量部以上200質量部以下、より好ましくは20.0質量部以上150質量部以下の割合で磁性体を用いることができる。
マゼンタ用着色顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、81:2、81:3、81:4、81:5、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、185、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35が挙げられる。かかる顔料を単独で使用しても、染料と顔料を併用しても良い。
シアン用着色顔料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アントラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が挙げられる。
イエロー用着色顔料としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20が挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、チタンブラック及び上記に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用できる。
トナー母粒子中の着色剤の含有量は、目的とする着色効果を得ることができる量であればよく限定されない。例えば、結着樹脂又は重合性単量体100質量部に対して3.0質量部以上15.0質量部以下の範囲から着色剤の含有量を選択することができる。
離型剤の分子量分布としては、メインピークが分子量400以上2400以下の領域にあることが好ましく、430以上2000以下の領域にあることがより好ましい。これによって、トナーに好ましい熱特性を付与することができる。
離型剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して総量で2.50質量部以上40.0質量部以下であることが好ましく、3.00質量部以上15.0質量部以下であることがより好ましい。
本発明におけるトナー粒子の製造には、トナー母粒子の表面に樹脂粒子を固着させることができる公知の方法を特に制限なく利用することができる。本発明にかかるトナー粒子の製造方法としては、懸濁重合法を利用した方法が好ましい。
本発明において好ましい懸濁重合法を利用したトナー粒子は、次の(i)〜(iv)の工程を有する方法によって製造することができる。
(i)重合性単量体、樹脂A、着色剤および離型剤を含有する重合性単量体組成物の粒子を水系媒体中で形成する工程と、
(ii)工程(i)において形成された重合性単量体組成物の粒子に含有される重合性単量体を重合させて、トナー母粒子を含有する分散液Cを得る工程と、
(iii)分散液Cに樹脂Bを含む樹脂粒子を添加して、分散液Dを得る工程と、
(iv)分散液Dをトナー母粒子のガラス転移温度(Tg)以上に加熱して、トナー母粒子の表面に樹脂粒子を固着させて、トナー粒子を得る工程。
工程(i)では、重合性単量体、樹脂A、着色剤及び離型剤を含有する重合性単量体組成物を水系媒体中に加えて、水系媒体中で重合性単量体組成物の粒子を形成する。
より具体的には、まず、トナー母粒子の主構成材料である結着樹脂形成用の重合性単量体に、樹脂A、着色剤及び離型剤を加え、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機の如き分散機を用いてこれらを水系溶媒に均一に溶解あるいは分散させた重合性単量体組成物を調製する。このとき、重合性単量体組成物中には、必要に応じて多官能性単量体、連鎖移動剤、荷電制御剤、可塑剤、各種分散剤の如き添加剤の少なくとも1種を適宜加えることができる。
次いで、重合性単量体組成物を予め用意しておいた水系媒体中に投入し、高速撹拌機もしくは超音波分散機の如き高速分散機を用いて懸濁させ、造粒を行う。
ここで、水系媒体は分散安定剤を含有していることが樹脂粒子を均一に付着させ、トナー母粒子と樹脂粒子との密着性を高める観点から好ましい。
分散安定剤としては、リン酸カルシウム化合物、リン酸アルミニウム化合物、リン酸マグネシウム化合物、水酸化カルシウム化合物、水酸化アルミニウム化合物、水酸化マグネシウム化合物、炭酸カルシウム化合物、炭酸アルミニウム化合物、および炭酸マグネシウム化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが特に好ましい。これらの分散安定剤であれば、トナー母粒子の粒径コントロールが可能である。また、トナー母粒子表面に分散安定剤由来の金属元素が存在するため、トナー母粒子と樹脂粒子とが金属元素を介して結合し、トナー母粒子と樹脂粒子との固着強度が増すものと考えられる。
重合開始剤は、重合性単量体組成物を調製する際に他の添加剤とともに混合しても良く、水系媒体中に懸濁させる直前に重合性単量体組成物中に混合してもよい。また、造粒中や造粒完了後、すなわち重合反応を開始する直前に、必要に応じて重合性単量体や他の溶媒に溶解した状態で加えることもできる。
このようにして、水系媒体中で重合性単量体組成物の粒子を形成し、懸濁液を得る。
重合開始剤としてラジカル重合開始剤を用いた場合は、重合開始剤は加熱によって容易に分解し、遊離基(ラジカル)を生成する。生成したラジカルは重合性単量体の不飽和結合に付加し、付加体のラジカルを新たに生成する。そして、生成した付加体のラジカルはさらに重合性単量体の不飽和結合に付加する。このような付加反応を連鎖的に繰り返すことによって重合反応が進行し、前記重合性単量体を主構成材料とするトナー母粒子が形成され、トナー母粒子を含有する分散液Cが得られる。必要に応じて、この後蒸留工程を行い、残留している重合性単量体を除いても良い。
工程(iii)では、分散液Cに樹脂粒子を添加して、トナー母粒子の表面に樹脂粒子を付与して分散液Dを得る工程である。
トナー母粒子表面に樹脂微粒子を付着させる方法としては、両者の電位差を利用する方法が好ましい。樹脂微粒子は、電気的なネガ性を示す。そのため、トナー母粒子表面が電気的なポジ性を示す状態にすると、トナー母粒子表面に樹脂粒子を付与することが可能である。トナー母粒子表面をポジ性にする方法としては、トナー母粒子中にカチオン性界面活性剤を含有させる方法や、トナー母粒子表面に金属塩からなる分散安定剤を吸着させる方法等が好適に用いられる。
これらの中でも、トナー母粒子表面に分散安定剤を吸着させたものを用いる方法が特に好ましい。分散液Cを撹拌しながら、分散安定剤に対する極性がトナー母粒子と同じである樹脂粒子を水系媒体に分散させた状態で、分散液Cに添加する。このようにすると、表面に分散安定剤を吸着した状態のトナー母粒子に、分散安定剤と極性の異なる樹脂粒子を緻密かつ均一に付着させることが可能となる。
樹脂粒子の単独凝集を防止し、より均一にトナー母粒子の表面に近接させて付着させるため、樹脂粒子の水系分散体への添加はゆっくり行うことが好ましい。好適な添加速度はトナー母粒子を含有する分散液Cの固形分100質量部に対し、樹脂粒子の固形分として0.1質量部/分以上5.0質量部/分以下である。
樹脂粒子を分散液Cに添加する際の温度は、樹脂粒子が単独凝集を起こさない温度であれば良い。あらかじめ分散液Cをトナー母粒子のTg以上の温度で保温した状態で樹脂粒子を添加しても良い。
樹脂粒子の体積基準のメジアン径(D50)と、体積分布における累積粒子数が10%となる粒子径(D10)との比(D50/D10)が1.0以上3.0以下にあることが好ましい。さらに、樹脂粒子の体積基準のメジアン径(D50)と、体積分布における累積粒子数が90%となる粒子径(D90)との比(D90/D50)が1.0以上3.0以下にあることが好ましい。これらの範囲にあることは樹脂粒子の粒度分布が均一である事を意味し、その結果、固着される樹脂粒子がトナー間においてばらつきが少なく、安定した性能を得ることができる。
その後、工程(iv)において分散液Dをトナー母粒子のガラス転移温度(Tg)以上に加熱して、樹脂粒子がトナー母粒子の表面に固着したトナー粒子を得る。
分散安定剤を用いた場合には、樹脂粒子は、トナー母粒子に吸着している分散安定剤に付着する。その後、撹拌エネルギーを受けて分散安定剤が吸着していないトナー母粒子表面に移行し、接触する。この時、トナー母粒子のTg以上で加熱を行うと、トナー母粒子表面が軟化しているため、接触した樹脂粒子は、トナー母粒子表面に固着される。トナー母粒子のTg以上で加熱する時間を長くすると、固着が強固となり、トナー母粒子と樹脂粒子との密着性を高めることができる。樹脂粒子が、トナー母粒子表面が露出している部分を埋め尽くし、それ以上に存在する場合は、樹脂粒子のTg以上で加熱することで、分散安定剤上に付着したまま樹脂粒子同士の融合を進行させ、密着性を高めることができる。この密着性を十分高めることで、良好な耐久性が実現可能となる。凝集を抑制し、より製造安定性を高めるために工程(iV)を行う前に、あるいは工程(iV)の途中において、分散安定剤を別途追加して添加してもよい。また、少量の界面活性剤を添加することもできる。
工程(iv)の後は、樹脂粒子のTgよりも低い温度で反応液から分散安定剤を除去する。その後、公知の方法で反応液をろ過、洗浄、乾燥してトナー粒子を得る。
トナーの重量平均粒径(D4)は、より微小な潜像ドットを忠実に現像するために、3.0μm以上15.0μm以下であることが好ましく、4.0μm以上12.0μm以下であることがより好ましい。また、トナーの個数平均粒子径(D1)に対する重量平均粒子径(D4)の比(D4/D1)が1.40未満であることが好ましい。
磁性キャリアとしては、表面酸化又は未酸化の鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類の如き金属の粒子、それらの合金の粒子、酸化物粒子及びフェライトを微粒子化したものが使用できる。
現像スリーブ等の静電荷像担持体に交流バイアスを印加する現像法においては、磁性キャリアコアの表面を樹脂で被覆した被覆キャリアを用いることが好ましい。被覆方法としては、樹脂の如き被覆材を溶剤中に溶解若しくは懸濁させて調製した塗布液を磁性キャリアコア表面に付着させる方法、磁性キャリアコアと被覆材とを粉体で混合する方法が用いられる。
磁性キャリアコアの被覆材としては、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂が挙げられる。これらは単独或いは複数で用いる。上記被覆材料の処理量は、キャリアコア粒子に対し0.10質量%以上30質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.50質量%以上20質量%以下である。磁性キャリアの平均粒径は、体積基準の50%粒径(D50)で、10.0μm以上100μm以下であることが好ましく、20.0μm以上70.0μm以下であることがさらに好ましい。
二成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は、現像剤中のトナー濃度として2.0質量%以上15質量%以下であることが好ましく、より好ましくは4.0質量%以上13質量%以下である。
<ガラス転移温度>
トナー母粒子及び樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)は、例えば、TAインスツルメント社製の示差走査熱量計(Q1000)を用い、以下のようにして求めることができる。
まず、試料6mgをアルミパンに精秤し、空のアルミパンをリファレンスパンとして用意し、窒素雰囲気下、測定温度範囲20℃以上150℃以下で、昇温速度2℃/分、モジュレーション振幅±0.6℃、周波数1回/分の条件で測定を行う。
測定によって得られた昇温時のリバーシングヒートフロー曲線から、吸熱を示す曲線と前後のベースラインとの接線を描き、それぞれの接線の交点を結ぶ直線の中点を求めて、これをガラス転移温度とする。
トナー、すなわちトナー母粒子及び固着樹脂粒子、並びに必要に応じて添加される外添剤を含むトナーの重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、前記専用ソフトを以下のように設定した。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOMME)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetra150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)を算出する。尚、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。また、前記専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
樹脂粒子の体積基準のメジアン径(D50)は、ゼータサイザーNano−ZS(MALVERN社製)を用い、動的光散乱法(DLS:Dynamic Light Scattering)で粒子径を測定することにより算出する。
まず、装置の電源を入れ、レーザーを安定するまで30分待つ。その後、Zetasizerソフトウェアを起動する。
MeasureメニューからManualを選択し、測定の詳細を以下に示すように入力する。
測定モード:粒子径
Material:Polystyrene latex(RI:1.59、Absorption:0.01)
Dispersant:Water(Temperature:25℃、Viscosity:0.8872cP、RI:1.330)
Temperature:25.0℃
Cell:Clear disposable zeta cell
Measurement duration:Automatic
試料は0.50質量%となるように、水で希釈して調製し、ディスポーザブルキャピラリーセル(DTS1060)に充填し、セルを装置のセルホルダに装入する。
以上の準備が終わったら測定表示画面のStartボタンを押し、測定する。
DLS測定から得られる光強度分布をミー理論により変換した体積基準の粒度分布のデータを元に、D50を算出する。
また、D10及びD90も、上記の方法により得られるDLS測定から得られる光強度分布をミー理論により変換した体積基準の粒度分布のデータを元に、て算出することができる。
酸価は試料1gに含まれる酸を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数である。本発明における酸価は、JIS K 0070−1992に準じて測定されるが、具体的には、以下の手順に従って測定する。
0.1モル/L水酸化カリウムエチルアルコール溶液(キシダ化学社製)を用いて滴定を行う。前記水酸化カリウムエチルアルコール溶液のファクターは、電位差滴定装置(京都電子工業株式会社製 電位差滴定測定装置AT−510)を用いて求めることができる。0.100モル/L塩酸100mLを250mLトールビーカーに取り、前記水酸化カリウムエチルアルコール溶液で滴定し、中和に要した前記水酸化カリウムエチルアルコール溶液の量から求める。前記0.100モル/L塩酸は、JIS K 8001−1998に準じて作成されたものを用いる。
下記に酸価測定の際の測定条件を示す。
滴定装置:電位差滴定装置AT−510(京都電子工業株式会社製)
電極:複合ガラス電極ダブルジャンクション型(京都電子工業株式会社製)
滴定装置用制御ソフトウェア:AT−WIN
滴定解析ソフト:Tview
滴定時における滴定パラメーター並びに制御パラメーターは下記のように行う。
滴定パラメーター
滴定モード:ブランク滴定
滴定様式:全量滴定
最大滴定量:20mL
滴定前の待ち時間:30秒
滴定方向:自動
制御パラメーラー
終点判断電位:30dE
終点判断電位値:50dE/dmL
終点検出判断:設定しない
制御速度モード:標準
ゲイン:1
データ採取電位:4mV
データ採取滴定量:0.1mL
本試験;
測定サンプル0.100gを250mLのトールビーカーに精秤し、トルエン/エタノール(3:1)の混合溶液150mLを加え、1時間かけて溶解する。前記電位差滴定装置を用い、前記水酸化カリウムエチルアルコール溶液を用いて滴定する。
空試験;
試料を用いない(すなわちトルエン/エタノール(3:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
得られた結果を下記式に代入して、酸価を算出する。
A=[(C−B)×f×5.611]/S
(式中、A:酸価(mgKOH/g)、B:空試験の水酸化カリウムエチルアルコール溶液の添加量(mL)、C:本試験の水酸化カリウムエチルアルコール溶液の添加量(mL)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料(g)である。)
測定サンプル0.100gを250mLのトールビーカーに精秤し、THF150mLを加え、30分かけて溶解する。この溶液にpH電極を入れ、サンプルのTHF溶液のpHを読み取る。その後、0.1モル/L水酸化カリウムエチルアルコール溶液(キシダ化学社製)を10μLずつ添加し、その都度pHを読み取り滴定を行う。pHが10以上となり、30μL添加してもpHの変化がなくなるまで0.1モル/L水酸化カリウムエチルアルコール溶液を加える。得られた結果から0.1モル/L水酸化カリウムエチルアルコール溶液添加量に対するpHをプロットし、滴定曲線を得る。得られた滴定曲線からpH変化の傾きが一番大きいところを中和点とする。pKaは次のようにして求める。中和点までに必要とした0.1モル/L水酸化カリウムエチルアルコール溶液量の半分量でのpHを滴定曲線から読み取り、読み取ったpHの値をpKaとする。
<NMR>
樹脂A及び樹脂Bに含まれる1価の基aの含有量の算出は核磁気共鳴分光分析(1H−NMR)[400MHz、CDCl3、室温(25℃)]を用いて行う。分析条件及び算出方法は以下の通りである。
測定装置:FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数:64回
得られたスペクトルの積分値から各単量体成分のmol比を求め、これを基に樹脂A及び樹脂Bに含まれる1価の基aのmol%を算出する。そして、樹脂A及び樹脂B1g当りの基aのモル数を算出する。
ゼータ電位の測定は、ゼータサイザーNano−ZS(MALVERN社製)を用いて測定する。試料の調製は分散液を0.50質量%となるように水で希釈する。次にpKaの値と等しくなるように、0.1mol/L水酸化ナトリウム水溶液または0.1mol/Lの塩酸水溶液でpHを調整する。pHを調整した試料をディスポーザブルキャピラリーセル(DTS1060)に充填し、セルを装置のセルホルダに装入する。MeasureメニューからManualを選択し、測定の詳細を以下に示すように入力する。
測定モード:ゼータ電位
Material:Polystyrene latex(RI:1.59、Absorption:0.01)
Dispersant:Water(Temperature:25℃、Viscosity:0.8872cP、RI:1.330)
Temperature:25.0℃
Cell:Clear disposable zeta cell
Measurement duration:Automatic
以上の準備が終わったら測定表示画面のStartボタンを押し、測定する。
<樹脂A及び樹脂Bの帯電量の測定方法>
樹脂A及び樹脂Bの帯電量は、カスケード式表面帯電量測定装置(東芝ケミカル(株)製)を用い測定した。なお、図1に該測定装置により樹脂A及び樹脂Bの帯電量を測定する際の状況を示す。
サンプル瓶に樹脂Aまたは樹脂B0.5gとメチルエチルケトン(MEK)1.5gを加え、80℃の振とう機付の温浴に入れる。150rpmの速度で15min振とうし、サンプル溶液を調製した。そのサンプル溶液を傾斜帯電量測定用のSUS板にNo.10(膜厚22.86μm:株式会社安田精機製作所製)のバーコーターを用いて均一に塗り、40℃の真空乾燥機で24時間乾燥して測定用試料板を作製する。
上記測定用試料板を、N/N(22℃、55%RH)環境下で、上記カスケード式表面帯電量測定装置の、傾斜勾配60度のフッ素樹脂製の台に測定用試料板を固定し、投入口から基準粉体を20秒間流し、測定用試料板の帯電量を測定する(測定点1サンプルにつき3点とり、平均値を帯電量とした)。なお、図1において、1は基準粉体投入口、2は傾斜板(サンプル台)、3は基準粉体、4は受け皿、5は絶縁板、6はエレクトロメーター、7はメーター接続端子である。
まず、受け皿4の質量を秤量し、W1〔g〕とする。傾斜勾配60度の傾斜板2に測定用試料板を固定し、基準粉体投入口1から基準粉体3を20秒間落下させる。基準粉体落下後、測定用試料板の電荷をエレクトロメーター6で測定し、Q〔nC〕とする。また、基準粉体落下後の受け皿4全体の質量を秤量し、W2〔g〕とする。傾斜帯電量は次式によって計算する。基準粉体には負帯電性トナー用標準キャリアN−01(電子画像学会製)を用いる。
帯電量〔mC/kg〕=Q/(W2−W1)
<重合性単量体M−1の合成例>
2,4−ジヒドロキシ安息香酸18gをメタノール150mLに溶解させ、炭酸カリウム36.9gを加えて65℃に加熱した。この反応液に4−(クロロメチル)スチレン18.7gとメタノール100mLの混合液を滴下し、65℃にて3時間反応させた。反応液を冷却後、濾過し、濾液を濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をpH=2の水1.5Lに分散させ、酢酸エチルを加えて抽出した。その後、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下、酢酸エチルを留去して析出物を得た。析出物をヘキサン洗浄後、トルエンと酢酸エチルにて再結晶することで精製し、下記式(4)に示す重合性単量体M−1を20.1g得た。
2,4−ジヒドロキシ安息香酸を2,5−ジヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸22gに変更する以外は、重合性単量体M−1の合成と同じ方法で、下記式(5)の重合性単量体M−2を得た。
2,5−ジヒドロキシ安息香酸100gと80%硫酸1441gとを50℃に加熱混合した。この分散液にtert−ブチルアルコール144gを加えて50℃で30分間撹拌した。その後、この分散液にtert−ブチルアルコール144gを加え30分間撹拌する操作を3回行った。反応液を室温まで冷却し、氷水1kgにゆっくり注いだ。析出物を濾過、水洗し、その後、ヘキサン洗浄した。この析出物をメタノール200mLに溶解させ、水3.6Lに再沈殿させた。濾過後、80℃にて乾燥することで下記式(6)に示すサリチル酸中間体74.9gを得た。
2,4−ジヒドロキシ安息香酸を2,6−ジヒドロキシ安息香酸18gに変更する以外は、重合性単量体M−1の合成と同じ方法で、下記式(8)の重合性単量体M−4を得た。
tert−ブチルアルコール144gを2−オクタノール253gに変更する以外は、重合性単量体M−3の合成と同じ方法で、サリチル酸中間体を得た。ここで得られたサリチル酸中間体32gを用いる以外は、重合性単量体M−3の合成と同じ方法で、下記式(9)の重合性単量体M−5を得た。
2,4−ジヒドロキシ安息香酸を2,3−ジヒドロキシ安息香酸18gに変更する以外は、重合性単量体M−1の合成と同じ方法で、下記式(10)の重合性単量体M−6を得た。
式(4)に示す重合性単量体M−1 9.9g、スチレン 60.1gをDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)42.0mlに溶解させ、窒素バブリングをしながら1時間撹拌した後、110℃まで加熱した。この反応液に、開始剤としてtert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート(日本油脂株式会社製、商品名パーブチルI)2.1gとトルエン42mlの混合液を滴下した。更に110℃にて4時間反応した。その後、反応液を冷却しメタノール1Lに滴下し、析出物を得た。得られた析出物をTHF120mlに溶解後、メタノール1.80Lに滴下し、白色析出物を析出させ、濾過し、減圧下90℃にて乾燥させることで、樹脂R−1を63.2g得た。得られた樹脂R−1のNMRと酸価を測定し、式(1)で示される1価の基aに由来する成分の含有量(樹脂1g当たりのμmol数:以下同様)を確認した。
<樹脂R−2〜樹脂R−5、樹脂R−10〜樹脂R−13の合成例>
原料の仕込み量を表2のように変更する以外は樹脂R−1の合成例と同様にして樹脂R−2〜樹脂R−5、樹脂R−10〜樹脂R−13を得た。
<樹脂R−6の合成例>
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を付した反応容器にキシレン200部を仕込み、窒素気流下で還流した。
次に、以下の組成の混合物を調製し、上記反応容器に撹拌しながら滴下し、10時間保持した。
1−ビニルナフタレン−2−カルボン酸 10.9部
スチレン 75.0部
2−エチルヘキシルアクリレート 16.0部
ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート) 5.0部
その後、蒸留を行って溶剤を留去し、減圧下40℃で乾燥し樹脂R−6を得た。得られた樹脂R−6のNMRと酸価を測定し、式(1)で示される1価の基aの含有量を確認した。
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を付した反応容器にキシレン200部を仕込み、窒素気流下で還流した。以下の組成の単量体混合物を調製し、前記反応容器に撹拌しながら滴下し10時間保持した。
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 6.0部
スチレン 72.0部
2−エチルヘキシルアクリレート 18.0部
その後、蒸留を行って溶剤を留去し、減圧下40℃で乾燥し樹脂R−7を得た。得られた樹脂R−7のNMRと酸価を測定し、式(1)で示される1価の基aの含有量を確認した。
<樹脂R−8の合成例>
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に下記の組成の単量体混合物を仕込み、エステル化触媒としてテトラブトキシチタネート0.03部を添加し、窒素雰囲気下、220℃に昇温して、撹拌しながら5時間反応を行った。
ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物 50.0部
エチレングリコール 10.0部
テレフタル酸 25.0部
イソフタル酸 25.0部
無水トリメリット酸 5.0部
次いで、反応容器内を5乃至20mmHgに減圧しながら、さらに5時間反応を行い、樹脂R−8を得た。
<樹脂R−9の合成例>
樹脂R−6の合成例のうち、下記変更以外は同様に合成を行った。
1−ビニルナフタレン−2−カルボン酸 10.9部を5−ビニルサリチル酸 9.0部に変更し、重合体R−9を得た。
<樹脂R−14の合成例>
重合性単量体M−1の合成例のうち、下記変更以外は同様に合成を行った。
4−(クロロメチル)スチレンをp−アミノベンジルクロライドに変更し、下記式(11)で表される中間体を得た。
・ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2.2モル付加物 67.8部
・テレフタル酸 22.2部
・無水トリメリット酸 10.0部
・酸化ジブチル錫 0.005部
反応容器に、得られたポリエステル樹脂P−1を85.0部、式(11)で表わされる中間体を15.0部入れ、冷却管、撹拌機、温度計を浸けた。ここにピリジン270部を加えて撹拌した後、亜リン酸トリフェニル96.0部を加え、120℃で6時間撹拌する。
反応終了後、エタノール360部に再沈殿して回収した。得られたポリマーを、1N塩酸140部を用いて2回洗浄を行った後、水140部で2回洗浄を行い、減圧乾燥させることで樹脂R−14を得た。得られた樹脂R−14のNMRを測定し、式(1)で示される1価の基aに由来する成分の含有量を確認した。
得られた樹脂R−1〜樹脂R−14の帯電量をカスケード式帯電量測定装置にて測定した。その結果と物性を表2に記載する。
表中、Stは「スチレン」、2EHAは「2−エチルヘキシルアクリレート」、BAは「n−ブチルアクリレート」、HEMAは「2−ヒドロキシエチルメタクリレート」を意味する。
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に、メチルエチルケトン200.0部を仕込み、樹脂R−1を100.0部加えて溶解した。次いで、1.0モル/L水酸化カリウム水溶液をゆっくり加え、10分間撹拌を行った後、イオン交換水500.0部をゆっくり滴下し、乳化させた。得られた乳化物を減圧蒸留して脱溶剤し、イオン交換水を加えて樹脂濃度が20%になるように調製することで、樹脂粒子E−1の水分散体を得た。得られた樹脂粒子Aの水分散体の物性値を表3に示す。
<樹脂粒子E−2〜樹脂粒子E−12の水分散体の製造例>
樹脂Bとしての各樹脂種と、1.0モル/L水酸化カリウム水溶液の量を表3に示すように変更した以外は、樹脂粒子E−1の製造例と同様にして樹脂粒子E−2〜樹脂粒子E−12の水分散体を得た。得られた樹脂粒子E−1〜樹脂粒子E−12の水分散体の物性値を表3に示す。
(トナー母粒子の作製)
高速撹拌装置クレアミックス(エム・テクニック社製)を備えた容器中に0.1mol/L−Na3PO4水溶液850.0部を添加し、回転数を15000rpmに調整し、60℃に加温した。ここに1.0mol/L−CaCl2水溶液68.0部を添加し、微細な難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を含む水系媒体を調製し、30分間撹拌した後、pHを6.0に調整した。
また、下記の材料をプロペラ式撹拌装置にて100r/minで溶解して溶解液を調製した。
・スチレン 70.00部
・n−ブチルアクリレート 30.00部
・樹脂R−1(樹脂Aとして) 1.00部
・飽和ポリエステル樹脂 5.00部
(テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA共重合体、酸価13mgKOH/g、Mw14500)
・ジビニルベンゼン 0.10部
次に上記溶解液に下記の材料を添加した。
・C.I.ピグメントブルー15:3 6.50部
・エステルワックス 10.00部
(主成分C21H43COOC22H45、融点72.5℃)
その後、混合液を温度60℃に加温した後にT.K.ホモミクサー(特殊機化工業製)にて、9000r/minにて撹拌し、溶解、分散した。
これに重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10.0部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、温度60℃にてクレアミックスを15000rpmで回転させながら15分間造粒した。
その後、プロペラ式撹拌装置に移して100rpmで撹拌しつつ、温度70℃で5時間反応させた後、温度80℃まで昇温し、更に5時間反応を行った。
次に、イオン交換水を200.00部添加して、還流管を取り外し、蒸留装置を取り付けた。容器内の温度が100℃の蒸留を5時間行った。蒸留留分は700.00部であった。30℃まで冷却し、重合体スラリーを得た。イオン交換水を加えて分散液中の重合体粒子濃度が20%になるように調整し、トナー母粒子の分散液を得た。
得られたトナー母粒子の分散液を少量抜き取り、10%塩酸を加えpHを1.0に調整して2時間撹拌した後、ろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥を行い、ガラス転移温度Tgを測定した。Tgは50.2℃であった。
還流冷却管、撹拌機、温度計を備えた反応容器に上記トナー母粒子の分散液500.00部(固形分100.00部)を入れ、撹拌しながら、炭酸ナトリウム水溶液を加え、pHを8.5に調整した(固着pH)。ここに、樹脂粒子E−1の水分散体1.25部(固形分0.25部)を22℃で(添加温度)緩やかに添加し、200回転/分で15分間撹拌を行った。次いで、加熱用オイルバスを用いて樹脂粒子が付着したトナー母粒子の分散液の温度を80℃(加熱温度)に保持し、1時間撹拌を続けた。その後分散液を20℃まで冷却した後(酸処理温度)、10%塩酸を加えてpHを1.0に調整して2時間撹拌し、ろ過し、イオン交換水で洗浄した(酸処理)。得られたろ物をイオン交換水で再分散し、10%塩酸を加えてpHを1.0に調整し、2時間撹拌してろ過した。ろ物を再分散し、酸処理する操作を3回繰り返した。その後、乾燥および分級してトナー粒子1を得た。トナー粒子1中の樹脂A/樹脂Bは、3.263であった。表5に示す。
上記トナー粒子1 100.00部に対して、疎水性シリカ微粉体2.00部を三井ヘンシェルミキサ(三井三池化工機株式会社製)で3000rpmで15分間混合してトナー1を得た。なお、疎水性シリカ微粉体は、流動性向上剤として、ジメチルシリコーンオイル(20質量%)で処理され、個数平均1次粒子径:10nm、BET比表面積:170m2/gのものを用いた。得られたトナーの粒径を表5に示す。
<二成分現像剤のサンプル調製>
帯電量の評価を行うために以下のように二成分現像剤のサンプル調製を行った。負帯電性トナー用標準キャリアN−01(電子画像学会製)276gと評価トナー24gを500ccの蓋付きプラスチックボトルに投入し、振とう器(YS−LD:(株)ヤヨイ製)で、1秒間に4往復のスピードで1分間振とうを行った。
トナー並びに二成分現像剤について、以下の通りに評価を行った。その結果を表5に示す。
帯電量の測定は二成分現像剤30gを分取し、高温高湿環境(40℃/95%RH)で15日間放置し、その後50mLの絶縁性のプラスチック容器に入れ、200回/分の速度で3分間振とうさせ、図2の装置を用いて測定した。
(帯電量の測定方法)
図2に示す底に500メッシュ(目開き25μm)のスクリーン10のある金属製の測定容器9に摩擦帯電量を測定しようとする二成分現像剤を0.500gの量で入れ金属製のフタ11をする。このときの測定容器9全体の重さを秤りWl(g)とする。次に、吸引機8(測定容器9と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口14から吸引し風量調節弁13を調整して真空計12の圧力を250mmAqとする。この状態で充分、好ましくは2分間吸引を行い、トナーを吸引除去する。
このときの電位計16の電位をV(ボルト)とする。ここで15はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。吸引後の測定容器全体の重さを秤り、W2(g)とする。このトナーの摩擦帯電量は下記式の如く計算される。
摩擦帯電量(mC/kg)=(C×V)/(W1−W2)
<高温高湿環境下での転写性の評価>
画像形成装置としては市販のレーザープリンターであるLBP−7700C(キヤノン製)の改造機およびプロセスカートリッジであるトナーカートリッジ323(シアン)(キヤノン製)の改造カートリッジを用いた。
この改造機では、内部のギアを変更することにより、プロセススピードが240mm/secとなるよう改造を行った。また、この改造カートリッジでは、カートリッジ内部のギアを変更・追加することにより、トナー供給ローラがトナー担持ローラとの当接部において各々の表面が同一の方向に移動するように改造を行った。なお、トナー供給ローラのトナー担持ローラ基準での周速は160%となるよう調整を行った。また、カートリッジ内部からは製品トナーを抜き取り、エアブローによって清掃した後、本発明のトナーを160g充填した。
高温高湿環境(40℃/95%RH)にトナーを充填したプロセスカートリッジを15日間放置した。
キヤノンカラーレーザーコピー用紙(A4:81.4g/m2、今後は特に断らない限り本用紙を使用しているものとする)に印字率1%の画像を20000枚出力した。その後、全ベタ画像を出力し、感光体から中間転写体への転写中に装置を停止し、転写工程前の感光体上トナー載り量M1(mg/cm2)と転写工程後の感光体上トナー載り量M2(mg/cm2)を測定した。得られたトナー載り量から、(M1−M2)×100/M1を転写効率(%)とした。
・評価基準
A:転写効率95%以上
B:転写効率90%以上95%未満
C:転写効率85%以上90%未満
D:転写効率85%未満
低温低湿環境(15℃/10%RH)にトナーを充填したプロセスカートリッジを15日間放置した。その後、キヤノンカラーレーザーコピー用紙に印字率1%の画像を20000枚出力した。その後、ゴースト評価用のサンプル画像として15mm四方のベタ画像が画像の最上流部左端から右端まで15mm間隔で配置され、その下流部に10mm幅の間隔を開けて全面ハーフトーン画像が配置された画像を1枚出力した。このゴースト評価用のサンプル画像の出力においては、トナー担持ローラが一周回転することで上流側のベタ画像を転写した部分が、下流側のハーフトーン画像を転写する部分として利用される。得られたサンプル画像よりゴーストの評価を行った。
・評価基準
A:画像上でベタ画像部よりトナー担持ローラ一周分下流側に位置する部分の画像濃度と周辺部分の画像濃度との差が0.05未満
B:画像上でベタ画像部よりトナー担持ローラ一周分下流側に位置する部分の画像濃度と周辺部分の画像濃度との差が0.05以上0.10未満
C:画像上でベタ画像部よりトナー担持ローラ一周分下流側に位置する部分の画像濃度と周辺部分の画像濃度との差が0.10以上0.20未満
D:画像上でベタ画像部よりトナー担持ローラ一周分下流側に位置する部分の画像濃度と周辺部分の画像濃度との差が0.20以上
樹脂A及び樹脂粒子を表4に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてトナー2〜トナー29を得た。
樹脂粒子E−1の水分散体を乾燥させ、樹脂粒子E−1の乾燥品を得た。得られた樹脂粒子E−1の乾燥品を凍結粉砕して樹脂粒子E−1の凍結粉砕品を得た。
実施例1と同様にしてトナー母粒子の分散液を得た。得られたトナー母粒子の分散液のpHを1.0に調整した。そのまま2時間撹拌し、ろ過と水による洗浄を3回繰り返した後に固形分を回収し、30℃の減圧乾燥機で1日間乾燥した。
(樹脂粒子固着工程)
乾燥させたトナー母粒子100.00部に樹脂粒子E−1の凍結粉砕品を3.00部添加し、乾式粒子複合化装置(ホソカワミクロン製 ノビルタNOB−130)に投入した。処理温度30℃、回転式処理ブレード90m/sec.の条件にて固着を行い、トナー粒子30を得た。トナー粒子30中の樹脂A/樹脂Bは、0.274であった。
上記トナー粒子30の 100.0部に対して、疎水性シリカ微粉体 2.0部を三井ヘンシェルミキサ(三井三池化工機株式会社製)で3000rpmで15分間混合してトナー30を得た。なお、疎水性シリカ微粉体は、流動性向上剤として、ジメチルシリコーンオイル(20質量%)で処理され、個数平均1次粒子径:10nm、BET比表面積:170m2/gのものを用いた。
〔実施例31〕
下記の手順に従って、溶解懸濁法によってトナーを製造した。
まず、以下の手順に従って、水系媒体と溶解液の調整を行い、トナーを作製した。
水660.00部、48.50質量%ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム水溶液25.00部を混合撹拌し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業製)を用いて、10000rpmにて撹拌して水系媒体を調製した。
また、下記の材料を酢酸エチル500.00部へ投入し、プロペラ式撹拌装置にて100rpmで溶解して溶解液を調製した。
・スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体(共重合比:スチレン/n−ブチルアクリレート=75/25、Mp=17000) 100.00部
・飽和ポリエステル樹脂 5.00部
(テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA共重合体、酸価13mgKOH/g、Mw14500)
・樹脂R−1 1.00部
・C.I.ピグメントブルー15:3 6.50部
・最大吸熱ピークのピーク温度が77℃の炭化水素ワックス(HNP−51,日本精蝋社製) 10.00部
次に水系媒体150.0部を容器に入れ、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業社製)を用い、回転数12000rpmで撹拌し、これに上記溶解液100.00部を添加し、10分間混合して乳化スラリーを調製した。
その後、脱気用配管、撹拌機及び温度計をセットしたフラスコに、乳化スラリー100.00部を仕込み、撹拌周速20m/分間で撹拌しながら30℃にて12時間減圧下、脱溶剤し45℃で4時間熟成させて、脱溶剤スラリーとした。脱溶剤スラリーを減圧濾過した後、得られた濾過ケーキにイオン交換水300.00部を添加し、T.K.ホモミクサーで混合、再分散(回転数12000rpmにて10分間)した後、濾過した。得られた濾過ケーキを乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩いトナー母粒子31を得た。得られたトナー母粒子31の一部を抜き取り、ガラス転移温度Tgを測定したところ、51.8℃であった。
高速撹拌装置クレアミックス(エム・テクニック社製)を備えた容器中に0.10mol/L−Na3PO4水溶液850.00部を添加し、回転数を15000rpmに調整し、60℃に加温した。ここに1.0mol/L−CaCl2水溶液68.00部を添加し、微少な難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を含む水系媒体を調製した。
上記水系媒体中に上記トナー母粒子31を250.00部投入し、温度60℃にてクレアミックスを15000rpmで回転させながら15分間分散した。イオン交換水を加えて分散液中のトナー母粒子濃度が20%になるように調整し、トナー母粒子31の分散液を得た。
還流冷却管、撹拌機、温度計を備えた反応容器に上記トナー母粒子31の分散液500.00部(固形分100.00部)を入れ、撹拌しながら、樹脂微粒子E−1の分散液1.25部(固形分0.25部)を緩やかに添加し、200回転/分で15分間撹拌を行った。次いで、加熱用オイルバスを用いて樹脂微粒子が付着したトナー母粒子分散液の温度を80℃(加熱温度)に保持し、1時間撹拌を続けた。その後分散液を20℃まで冷却した後、pHが1.0になるまで10%塩酸を加え2時間撹拌し、ろ過した。得られたろ物をイオン交換水で再分散し、10%塩酸を加えてpHを1.0に調整し、2時間撹拌した。その後、ろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥および分級してトナー粒子31を得た。トナー粒子31中の樹脂A/樹脂Bは、3.263であった。
トナー粒子31は、実施例1と同様に疎水性シリカ微粉体を外添処理し、トナー31を得た。
(トナー母粒子の作製)
高速撹拌装置クレアミックス(エム・テクニック社製)を備えた容器中に0.1mol/L−Na3PO4水溶液850.0部を添加し、回転数を15000rpmに調整し、60℃に加温した。ここに1.0mol/L−CaCl2水溶液68.0部を添加し、微細な難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を含む水系媒体を調製し、30分間撹拌した後、pHを6.0に調整した。
また、下記の材料をプロペラ式撹拌装置にて100r/minで溶解して溶解液を調製した。
・スチレン 70.00部
・n−ブチルアクリレート 30.00部
・樹脂R−10 1.00部
・飽和ポリエステル樹脂 5.00部
(テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA共重合体、酸価13mgKOH/g、Mw14500)
・ジビニルベンゼン 0.10部
次に上記溶解液に下記の材料を添加した。
・C.I.ピグメントブルー15:3 6.50部
・エステルワックス 10.00部
(主成分C21H43COOC22H45、融点72.5℃)
その後、混合液を温度60℃に加温した後にT.K.ホモミクサー(特殊機化工業製)にて、9000r/minにて撹拌し、溶解、分散した。
これに重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10.0部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、温度60℃にてクレアミックスを15000rpmで回転させながら15分間造粒した。
その後、プロペラ式撹拌装置に移して100rpmで撹拌しつつ、温度70℃で5時間反応させた後、温度80℃まで昇温し、更に5時間反応を行った。
次に、イオン交換水を200.00部添加して、還流管を取り外し、蒸留装置を取り付けた。容器内の温度が100℃の蒸留を5時間行った。蒸留留分は700.00部であった。30℃まで冷却し、重合体スラリーを得た。10%塩酸を加えpHを1.0に調整して2時間撹拌した後、ろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥を行い、トナー粒子32を得た。得られたトナー粒子32のガラス転移温度Tgを測定した。Tgは50.8℃であった。
その後、実施例1と同様にして外添処理を行い、トナー32を得た。
(トナー母粒子の作製)
高速撹拌装置クレアミックス(エム・テクニック社製)を備えた容器中に0.1mol/L−Na3PO4水溶液850.0部を添加し、回転数を15000rpmに調整し、60℃に加温した。ここに1.0mol/L−CaCl2水溶液68.0部を添加し、微細な難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を含む水系媒体を調製し、30分間撹拌した後、pHを6.0に調整した。
また、下記の材料をプロペラ式撹拌装置にて100r/minで溶解して溶解液を調製した。
・スチレン 70.00部
・n−ブチルアクリレート 30.00部
・樹脂R−8(樹脂Aとして) 5.00部
・ジビニルベンゼン 0.10部
次に上記溶解液に下記の材料を添加した。
・C.I.ピグメントブルー15:3 6.50部
・エステルワックス 10.00部
(主成分C21H43COOC22H45、融点72.5℃)
その後、混合液を温度60℃に加温した後にT.K.ホモミクサー(特殊機化工業製)にて、9000r/minにて撹拌し、溶解、分散した。
これに重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10.0部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、温度60℃にてクレアミックスを15000rpmで回転させながら15分間造粒した。
その後、プロペラ式撹拌装置に移して100rpmで撹拌しつつ、温度70℃で5時間反応させた後、温度80℃まで昇温し、更に5時間反応を行った。
次に、イオン交換水を200.00部添加して、還流管を取り外し、蒸留装置を取り付けた。容器内の温度が100℃の蒸留を5時間行った。蒸留留分は700.00部であった。30℃まで冷却し、重合体スラリーを得た。イオン交換水を加えて分散液中の重合体粒子濃度が20%になるように調整し、トナー母粒子の分散液を得た。
得られたトナー母粒子の分散液を少量抜き取り、10%塩酸を加えpHを1.0に調整して2時間撹拌した後、ろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥を行い、ガラス転移温度Tgを測定した。Tgは49.9℃であった。
樹脂粒子固着工程以降は、樹脂粒子E−1の水分散体1.25部(固形分0.25部)を樹脂粒子E−3の水分散体7.50部(固形分実施例1.25部)に変更した以外は、実施例1と同様にしてトナー33を得た。
比較例2と同様にしてトナー母粒子の分散液を得た。10%塩酸を加え、pHを1.0に調整して2時間撹拌した後、ろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥を行い、トナー粒子34を得た。得られたトナー粒子は、実施例1と同様にして外添処理を行い、トナー34を得た。
得られたトナー2〜トナー34は実施例1と同様にして評価を行った。その結果を表5に示す。
また、トナー粒子2〜トナー粒子34中の樹脂A/樹脂Bも表5に示す。
Claims (7)
- 結着樹脂、着色剤、離型剤及び樹脂Aを含有するトナー母粒子と、樹脂Bを含有し、該トナー母粒子の表面に固着する樹脂粒子とを有するトナー粒子を含むトナーであって、
前記樹脂A及び前記樹脂Bが負帯電性であり、
前記樹脂Aが、イオン性官能基を有し、且つpKa(酸解離定数)が7.0以上9.0以下であり、
前記樹脂Bが、イオン性官能基を有し、且つpKaが9.0以下である
ことを特徴とするトナー。 - 前記樹脂BのpKa(酸解離定数)が6.0以上9.0以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 前記樹脂A及び樹脂Bが、イオン性官能基として前記式(1)で示される1価の基aを有する重合体からなり、該重合体が、ビニル系重合体、ポリエステル系重合体、ポリアミド系重合体、ポリウレタン系重合体及びポリエーテル系重合体、並びにこれらの2種以上の組合せからなるハイブリッド型の重合体から選択される請求項3に記載のトナー。
- 前記重合体が、ポリエステル系重合体、または、ビニル系重合体であることを特徴とする請求項4に記載のトナー。
- 前記トナー粒子中における前記樹脂Aと前記樹脂Bの質量比(樹脂A/樹脂B)が、0.01以上40.00以下である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトナー。
- 外添剤を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のトナー。
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