JP2017167446A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】低温定着性を満足するためにTgの低い結着樹脂と融点の低いワックスをトナーに含有すると、高温高湿環境下における保管時や使用時に低融点ワックスがブルーミングすることによって濃度低下等の弊害が生じることがあった。【解決手段】結着樹脂、ワックスおよび脂肪酸金属塩を含有するトナー粒子を含むトナーであって、前記結着樹脂の示差走査熱量計によって測定されるガラス転移温度が30℃以上55℃以下であり、前記ワックスの示差走査熱量計によって測定される融点が65℃以上90℃以下であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法、トナージェット法の如き記録方法に用いられるトナーに関するものである。
近年、社会全体の省エネルギー化の要求に伴い、電子写真方式の画像形成方法においても省電力化が求められている。その中で、トナーにはより低温で転写材に定着する低温定着性が求められている。一方で、近年のレーザープリンター及び複写機市場の拡大に伴い、従来と比較して高温高湿環境下での保管時や使用時においても、トナーが安定してその性能を発揮することが求められている。
上記低温定着性を達成するため、トナーを構成する結着樹脂のガラス転移温度(以下Tgとも言う)を低く設計するとともに、トナー中に定着助剤として融点の低いワックスを含有する検討が行われている(特許文献1)。特許文献1には結着樹脂のTgが50℃以上65℃以下であり、定着助剤として融点50℃以上90℃以下のワックスを含有するトナーが記載されている。
しかしながら、上記構成のトナーは低温定着性に優れるものの、従来と比較してより高温高湿の環境下において、ワックスがトナー表面に露出するブルーミングが発生する課題があった。ワックスのブルーミングが発生した場合、現像剤担持体等の部材が露出したワックスに汚染されることによって、濃度低下等の弊害を生じる可能性があるため、ブルーミングを抑制する検討が行われている(特許文献2)。特許文献2には低融点ワックスのブルーミングを抑制するために、特定の物性を持つシリカ微粒子を含有するトナーが記載されている。
特開2004−117551号公報 特開2009−276643号公報
上記先行技術のトナーは優れた性能を持つ。しかしながら、今後、更に高温高湿の環境下でトナーが保管・使用されることが予測されることや、より幅広い物性のシリカ微粒子を使用するという観点から、更なる性能の改善が求められている。すなわち、本発明の課題は、今後求められる更なる高温高湿環境下での保管・使用時においてもワックスのブルーミングが抑制されており、同時に低温定着性も満足したトナーを提供することにある。
本発明者らは鋭意検討の結果、トナー粒子を含むトナーにおいて、トナー粒子中にガラス転移温度の低い結着樹脂、融点の低いワックスおよび脂肪酸金属塩を含有することで低温定着性とワックスのブルーミング抑制を両立することが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、結着樹脂、ワックスおよび脂肪酸金属塩を含有するトナー粒子を含むトナーであって、前記結着樹脂の示差走査熱量計によって測定されるガラス転移温度が30℃以上55℃以下であり、前記ワックスの示差走査熱量計によって測定される融点が65℃以上90℃以下であるトナーに関する。
本発明によれば、低温定着性に優れながら、高温高湿環境下での保管時や使用時においても低融点ワックスのブルーミングによる濃度低下等の弊害を生じないトナーを提供することができる。
なお、“今後求められる更なる高温高湿環境下での保管・使用”の要請を受けて、後述の実施例では、高温高湿環境として45℃/95%RH下60日間放置と、周期高温高湿環境下30日間放置という厳しい条件に晒したトナーを画出しテストすることで、本発明の効果を明らかにしている。
本発明のトナーは、結着樹脂、ワックスおよび脂肪酸金属塩を含有するトナー粒子を含むトナーであって、前記結着樹脂の示差走査熱量計によって測定されるガラス転移温度が30℃以上55℃以下であり、前記ワックスの示差走査熱量計によって測定される融点が65℃以上90℃以下であることを特徴とする。
本発明において上記課題が解決された理由を本発明者らは次のように推定している。
上述した通り、トナーの低温定着性を向上させるためには、結着樹脂のTgを低く設定することや、融点の低いワックスを用いることが有効である。しかしながら、更なる低温定着性を達成するために、結着樹脂のTgを低く設定すると同時に融点の低いワックスを用いた場合、今後求められる高温高湿環境下においては、ワックスのブルーミングが発生する可能性があることが明らかとなった。
一般的にワックスにおいては融点以下の温度領域における運動性は低いため、本発明に用いられるワックスであれば、今後求められる高温高湿環境下においても本来ブルーミングは発生しないものと予測される。にも拘らず、ブルーミングの発生が課題となった原因は、トナー中にワックスの融点よりも低い温度領域で分子運動する成分が含まれているためであると予測される。
ワックスに代表される結晶性材料は、非晶質状態においては、結晶状態と比較して低い温度領域で運動することが知られている。このことから、トナー中に非晶質状態のワックスが存在する場合、その成分はブルーミングの原因となり得る。
これらから、本発明者らは、上述したワックスの融点よりも低い温度領域で運動する成分が、トナー中に非晶質状態で存在するワックスであると推測した。
加えて、結着樹脂のTgが低いことも、ブルーミングの原因の一つと推測される。トナー中に非晶質状態のワックスが存在した場合においても、結着樹脂のTgが高ければ、今後求められる高温高湿環境下においても、ワックス分子の周囲に存在する結着樹脂が分子運動を阻害するため、ブルーミングの発生は抑制されると推測される。しかし、結着樹脂のTgを低く設計した場合、Tg以上の温度領域においては結着樹脂分子鎖の運動性が高まるために、ワックス分子の運動が阻害されない。そして、それによって、ワックスのブルーミングが発生する。
すなわち、本発明の課題であるワックスのブルーミングは、トナー中に存在する非晶質状態のワックスが、結着樹脂Tg以上の温度領域において分子運動することによって発生すると本発明者らは推測した。
上記課題を解決するためには、ワックスの融点や結着樹脂のTgをより高温に設定することが有効である。しかし、それらの手段では本発明のもう一つの課題である低温定着性を達成することが難しい。
そこで、本発明者らはトナー中のワックスの結晶化度を高めることにより、ワックスのブルーミングを抑制しながら、同時に低温定着性を満足したトナーを得ることができると考えた。そして、鋭意検討の結果、低融点のワックスとTgの低い結着樹脂を有するトナーにおいて、同時に脂肪酸金属塩を含有することでワックスの結晶化度を高めることができることを見出し、本発明を完成させた。
なお、本発明において、低融点のワックスとTgの低い結着樹脂を有するトナーにおいて、同時に脂肪酸金属塩を含有することでワックスの結晶化度を高めることができたメカニズムは完全には解明されていない。本発明者らは、ワックスの結晶化が起こる工程において、脂肪酸金属塩が結晶核として働き、その周囲のワックスを結晶化させることでワックスの結晶化度が高まるものと推測している。
以下に本発明のトナーを具体的に説明する。
(ワックス)
本発明のトナーに用いられるワックスは示差走査熱量計によって測定される融点が65℃以上90℃以下であり、より好ましくは65℃以上80℃以下であり、更に好ましくは70℃以上80℃以下である。
上記ワックスの示差走査熱量計によって測定される融点が65℃以上90℃以下である場合、本発明のその他の要件との相乗効果によりワックスのブルーミング抑制と低温定着性を同時に達成するトナーが得られる。また、ワックスの示差走査熱量計によって測定される融点が65℃以上80℃以下である場合には上記効果はより向上し、ワックスの示差走査熱量計によって測定される融点が70℃以上80℃以下である場合には上記効果はさらに向上する。
上記ワックスの示差走査熱量計によって測定される融点が65℃未満の場合には、ワックスがトナー中で結晶化している場合においても、ワックス分子の運動が起こりやすいために、ブルーミングが十分に抑制されず好ましくない。
本発明のトナーに用いられるワックスとしては、示差走査熱量計によって測定される融点が65℃以上90℃以下のワックスであれば、特段の制限なく従来公知のワックスを用いることができる。具体的には、以下の;ベヘン酸ベヘニル、ベヘン酸ステアリル等に代表される単官能エステルワックス類;セバシン酸ジベヘニル、ヘキサンジオールジベヘネート等に代表される二官能エステルワックス類;グリセリントリベヘネート等に代表される三官能エステルワックス類;ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート等に代表される四官能エステルワックス類;ジペンタエリスリトールヘキサステアレート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテート等に代表される六官能エステルワックス類;ポリグリセリンベヘネート等に代表される多官能エステルワックス類;カルナバワックス、ライスワックス等に代表される天然エステルワックス類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ラウリン酸アミド等に代表されるアミドワックス類;フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の石油系ワックス及びその誘導体;ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス及びその誘導体;高級脂肪族アルコール;長鎖脂肪酸等が挙げられる。
中でも、結晶性に優れること、および、分子量分布がシャープで低融点成分の含有量が少ないことから、エステルワックス、アミドワックスおよびフィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックスを用いることで本発明におけるワックスのブルーミング抑制効果がより向上する。
更に、エステルワックスおよびアミドワックスは脂肪酸金属塩との間の構造類似性が高いことから、脂肪酸金属塩との間の相互作用が大きい。そのため、脂肪酸金属塩と併用することによる結晶化度向上の効果が得やすいために、エステルワックスおよびアミドワックスを用いることによって、本発明におけるワックスのブルーミング抑制効果が更に向上する。上記効果を得るためには、とりわけ、単官能飽和脂肪酸エステルワックスおよび飽和脂肪酸アミドワックスが好ましい。
加えて、エステルワックスおよびアミドワックスは融点以上の温度領域における結着樹脂との相溶性が高いために、定着時に結着樹脂と相溶することによって、結着樹脂を可塑化する効果が得られる。そのため、エステルワックスおよびアミドワックスを用いることによって、プロセススピードが速い場合における低温定着性が向上する。
なお、本発明においてエステルワックスとはエステル単体あるいはエステルと遊離脂肪酸、遊離アルコール、炭化水素等との混合物においてエステルの割合が75質量%以上のものとする。すなわち、カルナバワックス(エステルの割合80乃至85質量%)やライスワックス(エステルの割合93乃至97質量%)もエステルワックスとする。
また、本発明のトナーにおけるワックスの添加量は、結着樹脂100質量部に対して1.0質量部以上30.0質量部以下であることが好ましく、5.0質量部以上20.0質量部以下であることがより好ましい。
なお、本発明のトナーには、示差走査熱量計によって測定される融点が65℃以上90℃以下のワックスに加え、ホットオフセット性改善等の観点から、示差走査熱量計によって測定される融点が90℃を超えるワックスを更に含有することができる。
(脂肪酸金属塩)
本発明のトナーは、脂肪酸金属塩を含有する。
脂肪酸金属塩を含有する場合、本発明のその他の要件との相乗効果によりワックスのブルーミング抑制と低温定着性を同時に達成するトナーが得られる。特に脂肪酸金属塩を含有することはワックスのブルーミング抑制に大きく寄与する。
脂肪酸金属塩を含有しない場合、上述した通り、ワックスのブルーミング抑制と低温定着性を同時に達成することが困難である。
本発明のトナーに用いられる脂肪酸金属塩としては、特段の制限なく従来公知の脂肪酸金属塩を用いることができる。具体的には以下のラウリン酸リチウム、ステアリン酸リチウム等に代表される飽和脂肪酸と1価の金属からなる脂肪酸金属塩;ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等に代表される飽和脂肪酸と2価の金属からなる脂肪酸金属塩;ステアリン酸アルミニウム等に代表される飽和脂肪酸と3価の金属からなる脂肪酸金属塩;オレイン酸リチウム等に代表される不飽和脂肪酸と1価の金属からなる脂肪酸金属塩;オレイン酸亜鉛等に代表される不飽和脂肪酸と2価の金属からなる脂肪酸金属塩;オレイン酸アルミニウム等に代表される不飽和脂肪酸と3価の金属からなる脂肪酸金属塩等が挙げられる。中でも、直線構造をとりやすく、ワックスとの相互作用が大きいために、ワックスに対する結晶性向上効果が高いことから、1価または2価の金属と飽和脂肪酸とからなる脂肪酸金属塩が好ましい。
また、本発明のトナーにおける脂肪酸金属塩の添加量は、結着樹脂100質量部に対し、0.10質量部以上1.00質量部以下であることが好ましく、0.15質量部以上0.75質量部以下であることがより好ましい。
(ワックスと脂肪酸金属塩の関係)
本発明においてはワックスと脂肪酸金属塩の相互作用が重要であることから、ワックス種によって、適した脂肪酸金属塩を用いることが好ましい。具体的には、ワックス1分子に含まれる炭素数をC1、脂肪酸金属塩1分子に含まれる炭素数をC2としたとき、
10≦C1
10≦C2
0.30≦C2/C1≦1.50
であることが好ましい。ワックスと脂肪酸金属塩の炭素数が上記関係を満たしている場合、ワックスと脂肪酸金属塩の間の相互作用が高まり、本発明の効果が更に向上する。また、より好ましくは、
15≦C1
15≦C2
0.40≦C2/C1≦0.90
である。ワックスと脂肪酸金属塩の炭素数が上記関係を満たしている場合、脂肪酸金属塩の結晶核生成速度が最適となり、本発明の効果はさらに向上する。
なお、ワックスおよび脂肪酸金属塩の炭素数が分布を持つ場合には、上記分布の中で個数が最大の成分の炭素数を上記ワックスおよび脂肪酸金属塩の炭素数とする。
また、ワックスとして単官能飽和脂肪酸エステルワックスまたは飽和脂肪酸アミドワックスを用い、脂肪酸金属塩として1価または2価の金属と飽和脂肪酸とからなる脂肪酸金属塩を用いることがワックスと脂肪酸金属塩の間の相互作用を高めるという観点から更に好ましい。
また、前記ワックスの前記結着樹脂100質量部に対する添加量をA(質量部)、前記脂肪酸金属塩の前記結着樹脂100質量部に対する添加量をB(質量部)としたとき、
1.0≦A≦30.0
0.01≦B/A≦0.10
であることが好ましい。ワックスと脂肪酸金属塩の添加量が上記関係を満たしている場合、ワックス量に対する脂肪酸金属塩の添加量が最適となるため、より高い結晶性向上効果が得られる。また、より好ましくは、
5.0≦A≦20.0
0.02≦B/A≦0.08
である。ワックスと脂肪酸金属塩の添加量が上記関係を満たしている場合、上記効果はさらに向上する。
(結着樹脂)
本発明のトナーに用いられる結着樹脂の示差走査熱量計によって測定されるガラス転移温度が30℃以上55℃以下であり、より好ましくは35℃以上50℃以下である。
上記結着樹脂の示差走査熱量計によって測定されるガラス転移温度が30℃以上55℃以下である場合、本発明のその他の要件との相乗効果によりワックスのブルーミング抑制と低温定着性を同時に達成するトナーが得られる。また、結着樹脂の示差走査熱量計によって測定されるガラス転移温度が35℃以上50℃以下である場合には上記効果はより向上する。
本発明のトナーに用いられる結着樹脂としては、示差走査熱量計によって測定されるガラス転移温度が30℃以上55℃以下の樹脂であれば、特段の制限なく従来公知の樹脂を用いることができる。具体的には、以下の;ビニル系樹脂;ポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;フラン樹脂;エポキシ樹脂;キシレン樹脂;シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で又は混合して使用できる。なお、ビニル系樹脂としてはスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等に代表されるスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等に代表される不飽和カルボン酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸等に代表される不飽和カルボン酸;マレイン酸等に代表される不飽和ジカルボン酸;マレイン酸無水物等に代表される不飽和ジカルボン酸無水物;アクリロニトリル等に代表されるニトリル系ビニル単量体;塩化ビニル等に代表される含ハロゲン系ビニル単量体;ニトロスチレン等に代表されるニトロ系ビニル単量体;等の単量体の単重合体または共重合体を用いることができる。中でも、ワックスとの相溶性を考慮すると、ビニル系樹脂を用いることが好ましい。
(極性樹脂)
本発明のトナーにはさらに極性樹脂を含有してもよい。具体的には以下の、カルボキシ基含有ビニル系樹脂;カルボキシ基含有ポリエステル系樹脂;カルボキシ基含有ポリウレタン系樹脂;カルボキシ基含有ポリアミド系樹脂等が挙げられる。なお、カルボキシ基含有ビニル系樹脂としては以下の;不飽和カルボン酸;不飽和ジカルボン酸;等に代表されるカルボキシ基含有モノマーの単重合体、および、上記カルボキシ基含有モノマーと;スチレン系単量体;不飽和カルボン酸エステル;不飽和ジカルボン酸無水物;ニトリル系ビニル単量体;含ハロゲン系ビニル単量体;ニトロ系ビニル単量体;等との共重合体等を用いることができる。なお、本発明において極性樹脂とはその構造中にカルボキシ基を含有する樹脂を言う。中でも、ワックスのブルーミングを効果的に抑制するという観点から、カルボキシ基含有ビニル系樹脂またはカルボキシ基含有ポリエステル樹脂を含有することが好ましく、カルボキシ基含有ビニル系樹脂およびカルボキシ基含有ポリエステル樹脂を含有することが更に好ましい。
本発明のトナーにおける極性樹脂の含有量は結着樹脂100質量部に対し、3.0質量部以上30.0質量部以下であることが好ましい。
(着色剤)
本発明のトナーには更に着色剤を含有してもよい。本発明のトナーに用いられる着色剤としては、特段の制限なく、公知の黒/イエロー/マゼンタ/シアンの各色および他の色の顔料および染料、磁性体等を用いることができる。
黒色着色剤としては、具体的にはカーボンブラックに代表される黒色顔料等が用いられる。
イエロー着色剤としては、具体的には以下の、モノアゾ化合物;ジスアゾ化合物;縮合アゾ化合物;イソインドリン化合物;イソインドリノン化合物;ベンズイミダゾロン化合物;アンスラキノン化合物;アゾ金属錯体;メチン化合物;アリルアミド化合物等に代表されるイエロー顔料およびイエロー染料等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、具体的には以下の、モノアゾ化合物;縮合アゾ化合物;ジケトピロロピロール化合物;アントラキノン化合物;キナクリドン化合物;塩基染料レーキ化合物;ナフトール化合物:ベンズイミダゾロン化合物;チオインジゴ化合物;ペリレン化合物等に代表されるマゼンタ顔料およびマゼンタ染料等が挙げられる。
シアン着色剤としては、具体的には以下の銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物;塩基染料レ−キ化合物等に代表されるシアン顔料およびシアン染料等が挙げられる。
さらに本発明のトナーは、着色剤として磁性材料を含有させ磁性トナーとすることも可能である。この場合、磁性材料は着色剤の役割をかねることもできる。磁性材料としては、以下の、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等に代表される酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケル等に代表される金属あるいはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム等の金属との合金及びその混合物等が挙げられる。
本発明のトナーにおける着色剤の含有量は結着樹脂100質量部に対し、3.0質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
(荷電制御剤)
本発明のトナーにはさらに荷電制御剤を含有してもよい。本発明のトナーに用いられる荷電制御剤としては、特段の制限なく従来公知の荷電制御剤を用いることができる。具体的には、負帯電制御剤として以下の、サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸等に代表される芳香族カルボン酸の金属錯体;スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体または共重合体;アゾ染料あるいはアゾ顔料の金属塩または金属錯体;ホウ素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン等が挙げられる。また、正帯電制御剤として以下の、四級アンモニウム塩、四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物;グアニジン化合物;ニグロシン系化合物;イミダゾール化合物等が挙げられる。なお、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体または共重合体としては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタクリルスルホン酸等に代表されるスルホン酸基含有ビニル系モノマーの単重合体あるいは結着樹脂の項に示したビニル系モノマーと上記スルホン酸基含有ビニル系モノマーの共重合体等を用いることができる。
本発明のトナーにおける荷電制御剤の含有量は結着樹脂100質量部に対し、0.01質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。
(外部添加剤)
本発明のトナーには流動性向上や帯電安定等の目的で外部添加剤を含有してもよい。本発明のトナーに用いられる外部添加剤としては、特段の制限なく従来公知の外部添加剤を用いることができる。具体的には以下の;湿式製法シリカ、乾式製法シリカ等に代表される原体シリカ微粒子またはそれら原体シリカ微粒子にシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルに代表される処理剤により表面処理を施したシリカ微粒子;酸化チタン微粒子、酸化アルミニウム微粒子、酸化亜鉛微粒子等に代表される金属酸化物微粒子または上記金属酸化物を疎水化処理した金属酸化物微粒子;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛等に代表される脂肪酸金属塩;サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸等に代表される芳香族カルボン酸の金属錯体;ハイドロタルサイトに代表される粘土鉱物;フッ化ビニリデン微粒子、ポリテトラフルオロエチレン微粒子等に代表されるフッ素系樹脂微粒子等が挙げられる。中でも、流動性、帯電安定性とワックスのブルーミング抑制を同時に達成するという観点から、原体シリカ微粒子をシリコーンオイルによって処理した後に更にシランまたはシラザンによって処理したシリカ微粒子を用いることが好ましい。
本発明のトナーにおける外部添加剤の含有量はトナー粒子100質量部に対し、0.5質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。
続いて、以下に本発明に用いられるトナーの製造方法を具体的に説明する。
本発明のトナーの製造方法としては、特段の制限なく従来公知の方法を用いることができる。具体的には、懸濁重合法;溶解懸濁法;乳化凝集法;スプレードライ法;粉砕法等が挙げられる。中でも特にワックスを内包することによってワックスのブルーミングを効果的に抑制できることから、懸濁重合法または溶解懸濁法を用いることが好ましい。
懸濁重合法において本発明のトナーを得る場合には、重合性単量体に着色剤、必要に応じて、極性樹脂、ワックス、荷電制御剤等その他材料を均一に溶解または分散して重合性単量体組成物とする。その後、この重合性単量体組成物を必要に応じて分散安定剤を含有させた水系媒体中に適当な撹拌器を用いて分散する。その後、重合性単量体を重合することにより、所望の粒径を有するトナー粒子を得るものである。上記トナー粒子は重合終了後、公知の方法によって濾過、洗浄、乾燥および分級を行い、必要により流動性向上剤を混合し表面に付着させることで、本発明のトナーを得ることができる。
懸濁重合法によって本発明のトナーを得る場合の重合性単量体としては、結着樹脂の項に示したビニル系単量体が挙げられる。
懸濁重合法によって本発明のトナーを得る場合、さらに重合開始剤を用いてもよい。本発明のトナーの製造に用いられる重合開始剤としては、特段の制限なく公知の重合開始剤を用いることができる。具体的には以下の、;2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等に代表されるアゾ系またはジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレ−ト、t−ブチルパーオキシイソブチレ−ト、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等に代表される過酸化物系重合開始剤等が挙げられる。
懸濁重合法によって本発明のトナーを得る場合、さらに公知の連鎖移動剤、重合禁止剤等を用いることができる。
懸濁重合法によって本発明のトナーを得る場合、さらに水系媒体に無機または有機の分散安定剤を含有してもよい。分散安定剤としては特段の制限なく公知の分散安定剤を用いることができる。具体的には無機の分散安定剤として以下の、ヒドロキシアパタイト、第三リン酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛等に代表されるリン酸塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等に代表される炭酸塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等に代表される金属水酸化物;硫酸カルシウム、硫酸バリウム等に代表される硫酸塩、メタケイ酸カルシウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等が挙げられる。また、有機の分散安定剤としては以下の、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリアクリル酸及びその塩、デンプン等が挙げられる。
懸濁重合法によって本発明のトナーを得る場合、さらに水系媒体に界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤としては特段の制限なく公知の界面活性剤を用いることができる。具体的には以下の、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等に代表されるアニオン性界面活性剤;カチオン性界面活性剤;両性界面活性剤;ノニオン性界面活性剤;等が挙げられる。
分散安定剤として、無機化合物を用いる場合、市販のものをそのまま用いてもよいが、より細かい粒子を得るために、水系媒体中にて上記無機化合物を生成させて用いてもよい。例えばヒドロキシアパタイトや第三リン酸カルシウムなどのリン酸カルシウム類の場合、高撹拌下において、リン酸塩水溶液とカルシウム塩水溶液を混合するとよい。
また、本発明のトナーの製造方法において、結着樹脂、ワックスおよび脂肪酸金属塩が同時に存在する状態で、ワックスの融点以上の温度から結着樹脂のガラス転移温度以下の温度まで降温する工程が存在する場合、ワックスの融点から結着樹脂のガラス転移温度の間の平均降温速度は1.0℃/分以下であることが好ましい。上記ワックスの融点から結着樹脂のガラス転移温度の間の平均降温速度が1.0℃/分以下であると、ワックスの結晶化をさらに促進することができる。
続いて、以下に本発明の測定方法を具体的に説明する。
(示差走査熱量計によるワックスの融点の測定方法)
ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。具体的には、ワックス約3mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。尚、測定においては、一度200℃まで昇温させ、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程での温度30〜200℃の範囲におけるDSC曲線の最大の吸熱ピークを、本発明のワックスの示差走査熱量計による融点とする。
(示差走査熱量計による結着樹脂のガラス転移温度の測定方法)
結着樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、結着樹脂約3mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。 この昇温過程で、温度40℃〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、結着樹脂のガラス転移温度とする。
(トナーの重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)の測定方法)
トナーの重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行なう。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行なう前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行なった。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOMME)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetra150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なう。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)を算出する。尚、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、前記専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
本発明のトナーは特段の制限なく従来公知の画像形成方法に用いることができる。具体的には、非磁性一成分接触現像方式、磁性一成分ジャンピング現像方式、二成分現像方式等が挙げられる。
本発明を以下に示す実施例により具体的に説明する。しかし、これは本発明をなんら限定するものではない。
<ワックスの製造例>
(ワックス1の製造例)
スターラー、温度計および還流管を備えた1リットルの丸底三ツ首フラスコにトルエン300質量部を入れ、120℃にて還流させた。
・ベヘン酸 100.00質量部
・ベヘニルアルコール 96.00質量部
・p−トルエンスルホン酸 0.50質量部
還流下にて上記材料を加え、6時間120℃にてエステル化反応を進行させた。この間、生成する水はトルエン/水共沸にて系中より除いた。反応終了後にp−トルエンスルホン酸を、炭酸水素ナトリウムを用いて中和した。得られた溶液をエバポレーションすることでトルエンを除去した。生成物を90℃に加熱後セライトろ過することによりp−トルエンスルホン酸ナトリウムを除去し、ワックス1を得た。ワックス1の融点および炭素数を表1に示した。
(ワックス2の製造例)
ワックス1の製造例において、ベヘニルアルコール:96.00質量部をステアリルアルコール:79.40質量部に変更する以外はワックス1の製造例と同様にしてワックス2を得た。ワックス2の融点および炭素数を表1に示した。
(ワックス3の製造例)
ワックス1の製造例において、ベヘン酸をステアリン酸に、ベヘニルアルコールをステアリルアルコールにそれぞれ変更する以外はワックス1の製造例と同様にしてワックス3を得た。ワックス3の融点および炭素数を表1に示した。
(ワックス4乃至ワックス12)
ワックス4乃至ワックス12としては表1に記載の市販のワックスを用いた。ワックス4乃至ワックス12の融点および炭素数を表1に示した。
<シリカ微粒子の製造例>
(シリカ微粒子1の製造例)
フュームドシリカ(商品名AEROSIL200、一次粒子の個数平均径12nm、日本アエロジル社製)100質量部に対し、25.0質量部のジメチルシリコーンオイル(粘度=100mm2/s)を噴霧し、30分間撹拌を続けた。その後、撹拌しながら温度を300℃まで昇温させてさらに2時間撹拌することによって、ジメチルシリコーンオイルをフュームドシリカ表面に焼き付け、反応を終了して、シリカ微粒子1を得た。
(シリカ微粒子2の製造例)
第一処理工程として、フュームドシリカ(商品名AEROSIL200、一次粒子の個数平均径12nm、日本アエロジル社製)100質量部に対し、8.0質量部のジメチルシリコーンオイル(粘度=100mm2/s)を噴霧し、30分間撹拌を続けた。その後、撹拌しながら温度を300℃まで昇温させてさらに2時間撹拌することによって、ジメチルシリコーンオイルをフュームドシリカ表面に焼き付け、反応を終了した。
第二処理工程として、第一処理工程によって生成したシリカ微粒子に対し、40.0質量部のヘキサメチルジシラザンを内部に噴霧し、シリカの流動化状態でシラン化合物処理を行なった。この反応を60分間継続した後、反応を終了してシリカ微粒子2を得た。
(シリカ微粒子3の製造例)
第一処理工程としてフュームドシリカ(商品名AEROSIL200、一次粒子の個数平均径12nm、日本アエロジル社製)100質量部に対し、40.0質量部のヘキサメチルジシラザンを内部に噴霧し、シリカの流動化状態でシラン化合物処理を行なった。この反応を60分間継続した後、反応を終了した。
第二処理工程として、第一処理工程によって生成したシリカ微粒子に対し、8.0質量部のジメチルシリコーンオイル(粘度=100mm2/s)を噴霧し、30分間撹拌を続けた。その後、撹拌しながら温度を300℃まで昇温させてさらに2時間撹拌することによって、ジメチルシリコーンオイルをフュームドシリカ表面に焼き付け、反応を終了してシリカ微粒子3を得た。
<トナー1の製造例>
下記の方法によって懸濁重合トナーを製造した。
下記材料を混合し、2時間撹拌して極性樹脂を溶解させ、極性樹脂含有単量体組成物を得た。
・スチレン 37.00質量部
・アクリル酸n−ブチル 27.00質量部
・極性樹脂1 ビニル系極性樹脂〔スチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体:Mw=14000、Mn=6000、Mp=14000、Tg=92℃、Av(酸価)=20mgKOH/g、OHv(水酸基価)=10mgKOH/g〕 10.00質量部
・帯電制御剤 ボントロンE−88(オリエント化学社製) 1.00質量部
また、下記材料を混合し、アトライター(三井鉱山社製)にてジルコニアビーズ(3/16インチ)とともに200rpmで3時間撹拌し、ビーズを分離して着色剤分散液を得た。
・スチレン 36.00質量部
・着色剤 C.I.Pigment Blue 15:3(大日精化社製)
6.00質量部
・脂肪酸金属塩 ステアリン酸亜鉛(ジンクステアレート:日油社製)0.25質量部
次いで、
・極性樹脂含有単量体組成物 75.00質量部
・着色剤分散液 42.25質量部
上記材料を混合した。続いて混合物を60℃に加温し、10.00質量部のワックス1を加えた。次いで、重合開始剤 パーブチルO(日油株式会社製)5.0質量部を添加し、5分間撹拌して重合性単量体組成物を得た。
一方、高速撹拌装置クレアミックス(エム・テクニック社製)を備えた容器中に0.1mol/L−Na3PO4水溶液850質量部および10%塩酸8.0質量部を添加し、回転数を15000rpmに調整し、60℃に加温した。ここに1.0mol/L−CaCl2水溶液68質量部を添加し、微小な難水溶性分散剤Ca3(PO42を含む水系媒体を調製した。
上記重合開始剤投入の5分後に、60℃の重合性単量体組成物を温度60℃に加温した水系媒体に投入し、クレアミックスを15000rpmで回転させながら15分間造粒した。その後高速撹拌機からプロペラ撹拌翼に撹拌機を変え、還流しながら70℃で5時間反応させた後、液温80℃とし、さらに5時間反応させて重合反応を終了した。重合終了後、加熱水蒸気を吹き込みながら液温95℃で4時間蒸留を行った。蒸留終了後、液温を20℃まで1分間に0.5℃の速度で降温した。希塩酸を加えて水系媒体のpHを2.0以下として難水溶性分散剤を溶解した。さらにろ過、洗浄、乾燥および分級を行ってトナー粒子1を得た。
次いで、
・トナー粒子1 100.00質量部
・シリカ微粒子1 1.00質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用い、4000rpmで5分間混合してトナー1を得た。トナー1の物性を表4に示す。なお、結着樹脂のガラス転移温度に関しては、上記トナー1の製造例においてワックス、脂肪酸金属塩、着色剤およびビニル系極性樹脂を除いた材料を用いて同様に製造を行い、得られた樹脂のガラス転移温度を測定して結着樹脂のガラス転移温度とした。
<トナー2乃至トナー24の製造例>
トナー1の製造例において、使用するワックスおよび脂肪酸金属塩を表4に記載の物に変更する以外はトナー1の製造例と同様にして、トナー2乃至トナー24を得た。なお、脂肪酸金属塩としては表2に記載の物を用いた。トナー2乃至トナー24の物性を表4に示す。
<トナー25乃至トナー30の製造例>
トナー1の製造例において、極性樹脂含有単量体組成物に含まれる単量体の添加量を表3に記載の物に変更する以外はトナー1の製造例と同様にして、トナー25乃至トナー30を得た。トナー25乃至トナー30の物性を表4に示す。
<トナー31の製造例>
トナー1の製造例において、蒸留終了後の降温速度を0.5℃/分から5.0℃/分に変更する以外はトナー1の製造例と同様にしてトナー31を得た。トナー31の物性を表4に示す。
<トナー32の製造例>
トナー21の製造例において、蒸留終了後の降温速度を0.5℃/分から5.0℃/分に変更する以外はトナー21の製造例と同様にしてトナー32を得た。トナー32の物性を表4に示す。
<トナー33乃至トナー45の製造例>
トナー8の製造例において、使用する極性樹脂およびシリカ微粒子を表4に記載の物に変更する以外はトナー8の製造例と同様にして、トナー33乃至トナー45を得た。なお、極性樹脂2としては、以下の
・ポリエステル系極性樹脂〔テレフタル酸とPO変性ビスフエノールAから生成:Mp=9000、Tg=72℃、酸価=12.0mgKOH/g〕
を用いた。
トナー33乃至トナー45の物性を表4に示す。
<トナー46の製造例>
下記の方法により、溶解懸濁トナーを製造した。
(ワックス分散液の製造例)
・ワックス2 100.00質量部
・脂肪酸金属塩1 2.50質量部
・酢酸エチル 97.50質量部
上記材料を混合し、ジルコニアビーズ(3/16インチ)を入れたアトライター(三井鉱山社製)に入れ、150rpmで2時間分散させた。ジルコニアビーズを分離して、ワックス分散液を得た。
(着色剤分散液の製造例)
・着色剤 C.I.Pigment Blue 15:3(大日精化社製)
18.00質量部
・酢酸エチル 72.00質量部
を入れ、回転数300回転/分で8時間回転させた。ジルコニアビーズを分離して着色剤分散液を得た。
(トナーの製造例)
・結着樹脂 スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体 100.00質量部
(スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合比=73.00:27.00、Tg=40℃)
・極性樹脂1 10.00質量部
・ワックス分散液 20.00質量部
・着色剤分散液 30.00質量部
・帯電制御剤 ボントロンE−88(オリエント化学社製) 1.00質量部
を均一に混合してトナー組成物を形成した。
一方、高速撹拌装置クレアミックス(エム・テクニック社製)を備えた容器中に0.1mol/L−Na3PO4水溶液850質量部および10%塩酸8.0質量部を添加し、回転数を15000rpmに調整し、60℃に加温した。ここに1.0mol/L−CaCl2水溶液68質量部を添加し、微少な難水溶性分散剤Ca3(PO42を含む水系媒体を調製した。
水系媒体を60℃に保持し、回転数15000rpmを維持しつつ、上記トナー組成物を水系媒体に投入し、2分間造粒した。その後、イオン交換水500質量部を投入した。その後、通常のプロペラ撹拌装置に変更し、加熱水蒸気を吹き込みながら液温95℃で4時間蒸留を行った。蒸留終了後、液温を20℃まで1分間に0.5℃の速度で降温した。希塩酸を加えて水系媒体のpHを2.0以下として難水溶性分散剤を溶解した。さらにろ過、洗浄、乾燥および分級を行ってトナー粒子46を得た。
次いで、
・トナー粒子46 100.00質量部
・シリカ微粒子1 1.00質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用い、4000rpmで5分間混合してトナー46を得た。トナー46の物性を表4に示す。
<トナー47の製造例>
下記の方法により、乳化凝集トナーを製造した。
(樹脂微粒子分散液の調製)
フラスコ中で下記の材料を混合し、水系媒体を調製した。
・イオン交換水 500.00質量部
・非イオン性界面活性剤 ノニポール400(花王製) 6.00質量部
・アニオン性界面活性剤 ネオゲンSC(第一工業製薬製) 10.00質量部
また、下記の材料を混合し、混合溶液を得た。
・スチレン 73.00質量部
・アクリル酸n−ブチル 27.00質量部
・帯電制御剤 ボントロンE−88(オリエント化学社製) 1.00質量部
上記の混合溶液を上記水系媒体中に分散・乳化して、10分間ゆっくりと撹拌・混合しながら、重合開始剤として過硫酸アンモニウム4質量部を溶解したイオン交換水溶液50質量部を投入した。次いで、系内を十分に窒素で置換した後、フラスコを撹拌しながらオイルバスで系内が温度70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。これによりアニオン性樹脂微粒子分散液を得た。得られたアニオン性樹脂微粒子のガラス転移温度を結着樹脂のガラス転移温度とした。
(着色剤粒子分散液の調製)
・イオン交換水 100.00質量部
・着色剤 C.I.Pigment Blue15:3(大日精化社製)6.00質量部
・非イオン性界面活性剤 ノニポール400(花王製) 1.00質量部
上記成分を混合溶解し、ウルトラタラックスT50(IKA社製)により10分間分散し、着色剤粒子分散液を得た。
(ワックス粒子分散液の調製)
・イオン交換水 100.00質量部
・ワックス2 10.00質量部
・脂肪酸金属塩1 0.25質量部
・カチオン性界面活性剤 サニゾールB50(花王製) 5.00質量部
上記成分を温度95℃に加熱して、ウルトラタラックスT50で十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、ワックス粒子分散液を得た。
(極性樹脂微粒子分散液の調製)
・イオン交換水 100.00質量部
・酢酸エチル 50.00質量部
・極性樹脂1 10.00質量部
上記成分を混合撹拌した。その溶解液をウルトラタラックスT50で乳化させながら、温度80℃で加熱して6時間保持することで脱溶剤を行い、極性樹脂微粒子分散液を得た。
(トナー粒子の作製)
上記樹脂微粒子分散液、上記着色剤粒子分散液、上記ワックス粒子分散液、及びポリ塩化アルミニウム1.2質量部を混合して、丸型ステンレス製フラスコ中でウルトラタラックスT50を用い十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら温度51℃まで加熱した。温度51℃で60分保持した後、ここに上記極性樹脂微粒子分散液を添加した。その後、濃度0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて系内のpHを6.5に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、撹拌軸のシールを磁力シールして撹拌を継続しながら温度95℃まで加熱して6時間保持した。
反応終了後、20℃まで0.5℃/分の速度で冷却し、ろ過、洗浄、乾燥および分級を行い、トナー粒子47を得た。
次いで、
・トナー粒子47 100.00質量部
・シリカ微粒子1 1.00質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用い、4000rpmで5分間混合してトナー47を得た。トナー47の物性を表4に示す。
<トナー48の製造例>
下記の方法にて粉砕トナーを製造した。
・結着樹脂 スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体 100.00質量部
(スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合比=73.00:27.00、Tg=40℃)
・着色剤 C.I.Pigment Blue15:3 6.00質量部
・帯電制御剤 ボントロンE−88(オリエント化学社製) 1.00質量部
・ワックス2 10.00質量部
・脂肪酸金属塩1 0.25質量部
上記材料を溶融混練後、0.5℃/分の速度で冷却した。その後粉砕を行い、さらに、極性樹脂1の樹脂微粒子(個数平均粒子径:300nm)10.0質量部を添加して、ハイブリダイゼーション・システム(奈良機械製)で処理することでトナー粒子48を得た。
次いで、
・トナー粒子48 100.00質量部
・シリカ微粒子1 1.00質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用い、4000rpmで5分間混合してトナー48を得た。トナー48の物性を表4に示す。
Figure 2017167446
Figure 2017167446
Figure 2017167446
Figure 2017167446
〔実施例1乃至38、並びに比較例1乃至10〕
上記トナー1乃至48を用いて、下記に記載の評価を行った。表5および表6に結果を記す。
画像形成装置としては市販のレーザープリンターであるLBP−7700C(キヤノン製)およびプロセスカートリッジであるトナーカートリッジ323(シアン)(キヤノン製)を用いた。カートリッジ内部からは製品トナーを抜き取り、エアブローによって清掃した後、本発明のトナーを100g充填した。
〈1.低温定着性の評価〉
〈1−1 定着温度〉
トナーが充填されたプロセスカートリッジを常温常湿環境(23℃/50%RH:以下N/N環境とも言う)にて48時間放置した。その後、10mm×10mmの四角画像が転写紙全体に均等に9ポイント配列された画像パターンの未定着画像を出力した。転写紙上のトナー乗り量は、0.50mg/cm2とし、定着開始温度を評価した。尚、転写材は、Fox River Bond(90g/m2)を使用した。定着器は、LBP−7700C(キヤノン製)の定着器を外部へ取り外し、レーザービームプリンター外でも動作するようにした外部定着器を用いた。尚、外部定着器は、定着温度を任意に設定可能にし、プロセススピードを160mm/secの定着条件で測定した。
また、定着開始の判断は、定着画像(低温オフセットした画像も含む)を50g/cm2(4.9kPa)の荷重をかけシルボン紙〔Lenz Cleaning Paper“dasper(R)”(Ozu Paper Co.Ltd)〕で擦り、擦り前後の濃度低下率が20%未満になる温度を定着開始点と定義した。以下に判定基準を示す。
A:定着開始点が130℃以下
B:定着開始点が130℃より高く、140℃以下である
C:定着開始点が140℃より高く、150℃以下である
D:定着開始点が150℃より高い
〈1−2 定着温度のプロセススピード依存性〉
1−1と同様の条件にて同様の未定着画像を出力した。定着器は、LBP−7700C(キヤノン製)の定着器を外部へ取り外し、レーザービームプリンター外でも動作するようにした外部定着器を用いた。尚、外部定着器は、プロセススピードを任意に設定可能とし、定着温度150℃の定着条件で測定した。定着開始の判断は1−1と同様に、定着画像(低温オフセットした画像も含む)を50g/cm2の荷重をかけシルボン紙〔Lenz Cleaning Paper“dasper(R)”(Ozu Paper Co.Ltd)〕で擦り、擦り前後の濃度低下率が20%未満になる温度を定着開始点と定義した。以下に判定基準を示す。
A:定着開始点が240mm/sec以上
B:定着開始点が200mm/sec以上、240mm/sec未満である
C:定着開始点が160mm/sec以上、200mm/sec未満である
D:定着開始点が160mm/sec未満
〈2.ワックスのブルーミングによる濃度低下〉
高温高湿環境(45℃/95%RH)および周期高温高湿環境(25℃から50℃まで11時間で昇温、55℃で1時間保持、25℃まで11時間で降温、25℃で1時間保持を繰り返す。湿度は95%RHになるよう調節する。)にトナーを充填したプロセスカートリッジを、高温高湿環境では60日間、周期高温高湿環境では30日間それぞれ放置した。
その後、プロセスカートリッジを常温常湿環境(23℃/50%RH;N/N)および低温低湿環境(15℃/10%RH;L/L)に移動し、LBP−7700C(キヤノン製)を用いて、濃度評価用のサンプル画像として20mm四方のベタ黒画像が紙面の4隅と中央に印字されたサンプル画像をキヤノンカラーレーザーコピー用紙(A4:81.4g/m2)に出力した。サンプル画像出力後、印字率1%の画像を200枚出力した。その後、同様に濃度評価用サンプル画像を出力した。得られた濃度評価用サンプル画像の濃度を測定し、200枚出力前後の濃度変化を評価した。
画像の濃度は上記サンプル画像の5点のベタ黒部分の濃度の平均値として求めた。また、画像濃度の測定は、「マクベス反射濃度計 RD918」(マクベス社製)を用いて付属の取扱説明書に沿って、画像濃度が0.00の白地部分の画像に対する相対濃度を測定することによって行い、得られた相対濃度を画像濃度の値とした。
なお、ワックスのブルーミングが発生している場合、上記評価にて濃度低下が発生することが知られている。
以下に判定基準を示す。
A:濃度低下が0.05以下
B:濃度低下が0.05を超えて0.10未満
C:濃度低下が0.10を超えて0.15未満
D:濃度低下が0.15を超える
Figure 2017167446
Figure 2017167446

Claims (5)

  1. 結着樹脂、ワックスおよび脂肪酸金属塩を含有するトナー粒子を含むトナーであって、前記結着樹脂の示差走査熱量計によって測定されるガラス転移温度が30℃以上55℃以下であり、前記ワックスの示差走査熱量計によって測定される融点が65℃以上90℃以下であることを特徴とするトナー。
  2. 前記ワックスがエステルワックスまたはアミドワックスであることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 前記脂肪酸金属塩が1価または2価の金属と脂肪酸からなる脂肪酸金属塩であり、前記ワックス1分子に含まれる炭素数をC1、前記脂肪酸金属塩1分子に含まれる炭素数をC2としたとき、C1とC2が以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載のトナー。
    10≦C1
    10≦C2
    0.30≦C2/C1≦1.50
  4. 前記脂肪酸金属塩が1価または2価の金属と飽和脂肪酸からなる脂肪酸金属塩であり、前記ワックスが単官能飽和脂肪酸エステルワックスまたは飽和脂肪酸アミドワックスであることを特徴とする請求項3に記載のトナー。
  5. 前記ワックスの前記結着樹脂100質量部に対する添加量をA(質量部)、前記脂肪酸金属塩の前記結着樹脂100質量部に対する添加量をB(質量部)としたとき、前記AおよびBが以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のトナー。
    1.0≦A≦30.0
    0.01≦B/A≦0.10
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