JP2006227288A - 静電潜像現像用トナー、その製造方法、静電潜像現像剤及び画像形成方法 - Google Patents

静電潜像現像用トナー、その製造方法、静電潜像現像剤及び画像形成方法 Download PDF

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康夫 角倉
Masakazu Iijima
正和 飯島
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道男 武
Takao Ishiyama
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Abstract

【課題】 細線の再現性をより改善させた静電潜像現像用トナー、その製造方法、静電潜像現像剤及びそれを用いた画像形成方法を提供すること。
【解決手段】 少なくとも結着樹脂、着色剤及びカルシウム原子を含有する静電潜像現像用トナーであって、蛍光X線測定による炭素含有量を〔C〕(%)とし、カルシウム含有量を〔Ca〕(%)としたとき、〔Ca〕/〔C〕が式(1)の関係にあることを特徴とする静電潜像現像用トナー、その製造方法、静電潜像現像剤及びそれを用いた画像形成方法。
0.00005≦〔Ca〕/〔C〕≦0.00020 (1)

Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真プロセスを利用した電子写真装置(画像形成装置)に利用し得る静電潜像現像用トナー及び現像剤に関するものである。
本発明はまた静電潜像現像用トナーの製造方法及び画像形成方法に関する。
電子写真法等のように、静電潜像を経て画像情報を可視化する方法は、現在各種の分野で広く利用されている。前記電子写真法においては、帯電工程、露光工程等を経て電子写真用感光体(静電潜像担持体、以下、「感光体」という場合がある。)表面の静電潜像を静電潜像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)により現像し、転写工程、定着工程等を経て前記静電潜像が可視化される。
近年、上記のようなトナー・現像剤技術を用いた電子写真による画像形成法は、デジタル化・カラー化の進展によって、印刷領域の一部へ適用されはじめ、オンデマンドプリンテイングを初めとするグラフィックアーツ市場における実用化が顕著となり始めている。ここで、上記グラフィックアーツ市場とは、版画のようなもので印刷した部数の少ない創作印刷物や、筆跡・絵画などのオリジナルの模写、複写、そしてリプロダクションとよばれる大量生産方式による印刷物製造関連業務市場全般を指し、印刷物の製造に関わる業種・部門を対象とする市場であると定義される。
しかしながら、本来の本格的従来型印刷と比較した場合、無版印刷としてのオンデマンド性の特徴はあるものの、その色再現域、解像度、光沢特性に代表される画質、質感、同一画像内における画質均一性、長時間連続プリント時の画質の維持性等、本格的に印刷を代替し、グラフィックアーツ領域において特に生産財としての市場価値を訴求するためには、性能面から見てもまだ数々の課題があることがわかってきている。
上記、性能面の課題のひとつである画質の場合、細線の再現性が画質の性能を示す指標の一つとして挙げられる。文字や地図などの細線の再現が重要となる画像の場合、転写時や定着時にトナーの飛び散りによる再現性悪化は大きな問題になる。良好な細線の再現性を得るためには、トナーが狙った場所に転写されること、さらにそのトナーが定着時に移動しないこと、が重要である。
細線の再現性を改善する方法としては、トナーに均一性を持たせ、転写時の飛び散りを抑制する方法が一般的に考えられる。その方法としては、たとえば、粒度分布が比較的広く、形状が不定形である混練粉砕製法に対し、意図的に粒度分布やトナー形状を制御する乳化重合凝集法によるトナーの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
しかし、上記のような粒度分布やトナー形状を制御する方法は、転写時の均一性においては有効であるが、定着時にトナーが移動する(とびちる)ことを抑制する効力を発揮するものではないため、さらなる高画質のためには、定着時に未定着のトナーが転写時の場所から移動する(とびちる)ことを抑制する必要がある。
特開昭63−282752号公報 特開平06−250439号公報
本発明が解決しようとする課題は、細線の再現性をより改善させた静電潜像現像用トナー、その製造方法、静電潜像現像剤及びそれを用いた画像形成方法を提供することである。
本発明が解決しようとする上記課題は、以下の(1)〜(4)によって解決された。
(1)少なくとも結着樹脂、着色剤及びカルシウム原子を含有する静電潜像現像用トナーであって、蛍光X線測定による炭素含有量を〔C〕(%)とし、カルシウム含有量を〔Ca〕(%)としたとき、〔Ca〕/〔C〕が式(1)の関係にあることを特徴とする静電潜像現像用トナー、
0.00005≦〔Ca〕/〔C〕≦0.00020 (1)
(2)粒径が1μm以下の結着樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液、及び着色剤を分散した着色剤分散液を少なくとも混合し、結着樹脂粒子及び着色剤をトナー粒径の粒子に凝集させる凝集工程、結着樹脂粒子のガラス転移点以上の温度に加熱し、凝集体を融合しトナー粒子を形成する融合工程を含むことを特徴とする(1)記載の静電潜像現像用トナーの製造方法、
(3)(1)に記載のトナー及びキャリアからなる静電潜像現像剤、
(4)感光体を帯電する帯電工程、帯電した感光体に露光して感光体上に潜像を作成する露光工程、潜像を現像剤により現像し現像像を作成する現像工程、現像像を被転写体上に転写する転写工程、及び定着基材上の現像像を加熱定着する定着工程を含む画像形成方法であって、前記現像剤として(1)に記載の静電潜像現像用トナー、又は、(3)記載の静電潜像現像剤を使用することを特徴とする画像形成方法。
本発明は、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有する静電潜像現像用トナーに、カルシウムを適量添加することにより、細線再現性をより改善させることができた。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明では、トナーに適量カルシウムを添加することにより、細線再現性を改善するものである。細線再現性を改善できる理由は以下のように考えられる。細線再現性を悪化させる原因のひとつに、定着時に未定着像のトナーの一部が、転写時の場所から移動するいわゆる飛び散りが挙げられる。紙などの記録紙に転写された未定着像は、定着部材から熱や圧力等により、溶融して記録紙に染み込み定着画像となる。一般的にトナーの粒子表面には微量の水分や、帯電工程、転写工程の放電現象等で発生する微量の不純物が付着しており、これらが電気的に解離することによるトナー間の反発を招きやすい。特に化学製法トナーや重合トナーは水系媒体中で化学反応を生じさせるため、極性基がトナー表面に存在しやすくなる。
以上から未定着像を形成するトナーはトナー間同士の分子間力による弱い力よりも、トナー表面における電気的反発により、移動しやすく、さらに定着部材表面の材料との静電的な反発、あるいは付着により、さらに移動しやすくなる傾向にある。本発明では、トナーに適量カルシウム化合物を添加することによりこれらの問題を解決することができた。
その理由はカルシウムがトナーの表面に存在する結着樹脂に含まれるカルボキシル基等の極性基にイオン結合し、トナー粒子同士間の結びつきを強くする作用をもつことにより、トナー粒子間の反発、あるいはトナーと定着部材間の反発や付着を減少させ、とびちりを抑制することができるためと推定される。
しかし、一般的に結着樹脂のカルボキシル基等の極性基はトナーの帯電能に大きな影響を与える帯電サイトであり、カルシウムを多く入れすぎると帯電サイトが遮蔽され、帯電が低くなりすぎて逆極帯電を生じる可能性がある。その際には、転写時に飛び散ってしまい、逆に細線の再現性は悪くなってしまう。発明者らは鋭意検討により、トナーの蛍光X線測定による炭素含有量を〔C〕(%)とし、カルシウム含有量を〔Ca〕(%)としたとき、〔Ca〕/〔C〕が式(1)の関係にあるときに、上記とびちりを抑制しつつ、逆極帯電も生じないことを見出した。
0.00005≦〔Ca〕/〔C〕≦0.00020 (1)
〔Ca〕/〔C〕は0.00005〜0.00020であるが、好ましくは、0.00010〜0.00015である。
蛍光X線測定による炭素含有量〔C〕(%)及びカルシウム含有量〔Ca〕(%)の測定法について説明する。試料前処理は、トナー6gを加圧成型器で10t、1分間の加圧成型を実施した。(株)島津製作所の蛍光X線(XRF−1500)を使用して、測定条件は管電圧40KV、管電流90mA、測定時間30分で測定した。
本発明において、炭素含有量及びカルシウム含有量は、トナーについて規定するが、外添剤を含まない、いわゆるトナー母粒子について規定した値で近似することもできる。一般的にトナー中の外添剤の含有量は5%以下と少量であり、トナー母粒子で測定した〔Ca〕/〔C〕とトナーで測定した〔Ca〕/〔C〕は、誤差の範囲でほぼ同一とみなすことができるためである。
<カルシウム化合物>
本発明のトナーは、蛍光X線測定による炭素含有量とカルシウム含有量の比率が上記式(1)の関係となるように、作製時に微量のカルシウム化合物あるいは、カルシウム化合物の水溶液を添加することにより得る。
使用できるカルシウム化合物の具体例としては、塩化カルシウム、臭化カルシウム、硝酸カルシウム、重炭酸カルシウム、酢酸カルシウム、シュウ酸カルシウム等が挙げられる。湿式製法でトナーを作製する場合、均一に分散させるためには水溶液での添加が好ましく、特に塩化カルシウムを好適に使用できる。
<静電潜像現像用トナー>
本発明の静電潜像現像用トナーは、結着樹脂、着色剤、及びカルシウムを含有し、更に必要に応じて、離型剤等、その他の成分を含有してなる。
<トナーの製造方法>
本発明に用いられる静電潜像現像用トナーの製法としては、混練粉砕法、乳化重合凝集法、懸濁重合法等、特に制限はないが、特に好ましいのは乳化重合凝集法である。本発明はトナーに均一にカルシウムを配位することが好ましく、混練粉砕法においては混練時にカルシウムが均一に分散できない場合がある。また懸濁重合法においては、一般に重合性単量体は有機化合物であって、カルシウムが均一に作用できない場合がある。
これに対し乳化重合凝集法は、粒径が1μm以下の結着樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液、及び着色剤を分散した着色剤分散液等を混合する際にカルシウムを水溶液として均一に添加することが出来るため、前述の問題を解決できる。
均一に分散された結着樹脂粒子、着色剤はトナー粒径の粒子に凝集させる凝集工程にて凝集させ、凝集工程を経た凝集粒子は、結着樹脂粒子のガラス転移点以上の温度に加熱し、凝集体を融合しトナー粒子を形成する融合工程を含む。
上記凝集工程においては、互いに混合された樹脂粒子分散液、着色剤分散液、及び必要に応じて離型剤分散液中の各粒子が凝集してトナー粒径の凝集粒子を形成する。本発明において、カルシウム化合物の水溶液を凝集工程にて添加することが好ましい。該凝集粒子はヘテロ凝集等により形成される。該凝集粒子の安定化、粒度/粒度分布制御を目的として、前記凝集粒子とは極性が異なるイオン性界面活性剤や、金属塩等の一価以上の電荷を有する化合物が添加される。
ここで、「トナー粒径」とは、下記のトナーの体積平均粒径をいう。
前記融合工程においては、前記凝集粒子中の樹脂粒子が、そのガラス転移点以上の温度条件で溶融し、凝集粒子は不定形からより球形へと変化する。その後、凝集物を水系媒体から分離、必要に応じて洗浄、乾燥させることによってトナー粒子を形成する。
トナーの体積平均粒径としては2〜10μm程度が好ましく用いられ、より好ましくは3〜8μm、更に好ましくは4〜6μmである。またトナーの粒度分布としては狭いほうが好ましく、より具体的にはトナーの個数粒径の小さい方から換算して16%径(D16pと略す)と84%径(D84p)の比を平方根として示したもの(GSDp)、すなわち
GSDp={(D84p)/(D16p)}0.5
で表されるGSDpが1.23以下であることが好ましい。より好ましくは1.21程度である。
体積平均粒径、GSDpともに上記範囲内であると、電子写真工程の転写工程において、転写が良好となる。
また、トナーの形状係数であるSF1は110〜140の範囲であることが好ましく、より好ましくは120〜140である。電子写真工程における転写工程においては球形トナーほど転写されやすく、またクリーニング工程においては不定形トナーほどクリーニングが容易であるのは公知である。
ここで、トナーの形状係数SF1は、トナー粒子表面の凹凸の度合いを示す形状係数SFであり、以下の式により算出される。
Figure 2006227288
式中、MLはトナー粒子の最大長を示し、Aは粒子の投影面積を示す。
<結着樹脂>
本発明の静電潜像現像用トナーに使用し得る結着樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のエチレン系樹脂、ポリスチレン、ポリ(α−メチルスチレン)等を主成分とするスチレン系樹脂、ポリメチルメタアクリレート、ポリアクリロニトリル等を主成分とする(メタ)アクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂及びこれらの共重合樹脂が上げられるが、静電潜像現像用トナーとして用いる際の帯電安定性や現像耐久性の観点からビニル系重合性単量体を1種又は複数種、重合又は共重合して得られた樹脂であることが好ましく、特にスチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂とスチレン−(メタ)アクリル系共重合樹脂及びポリエステル樹脂が好ましい。
前記ポリエステル樹脂に用いる縮合性単量体としては、例えば、「高分子データハンドブック:基礎編」(高分子学会編:培風館)に記載されているような縮合性単量体成分である、従来公知の2価又は3価以上のカルボン酸と、2価又は3価以上のアルコールがある。
これらの縮合性単量体成分の具体例としては、2価のカルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、マロン酸、メサコニン酸等の二塩基酸、及びこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステル、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の脂肪族不飽和ジカルボン酸などが挙げられる。
3価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等、及びこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステルなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
2価のアルコールとしては、例えば、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキシド又は(及び)プロピレンオキシド付加物、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられる。3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、必要に応じて、酸価や水酸基価の調整等の目的で、酢酸、安息香酸等の1価の酸や、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等の1価のアルコールも使用することができる。
前記ポリエステル樹脂は、前記の縮合性単量体成分の中から任意の組合せで、例えば、「重縮合」(化学同人、1971年刊)、「高分子実験学(重縮合と重付加)」(共立出版、1958年刊)や「ポリエステル樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社編、1988年刊)等に記載の従来公知の方法を用いて合成することができ、エステル交換法や直接重縮合法等を単独で、又は、組み合せて用いることができる。
スチレン系樹脂及び(メタ)アクリル系樹脂、特にスチレン−(メタ)アクリル系共重合樹脂は本発明において結着樹脂として有用である。
ビニル芳香族単量体(スチレン系単量体)60〜90重量部、エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体((メタ)アクリル酸エステル系単量体)10〜40重量部、及びエチレン性不飽和酸単量体1〜3重量部よりなる単量体混合物を重合して得られる共重合体を界面活性剤で分散安定化したラテックスを結着樹脂成分として好ましく使用することができる。
上記の共重合体のガラス転移点は50〜70℃であることが好ましい
以下に上記の共重合樹脂を構成する重合性単量体について説明する。
スチレン系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレンや、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン等のアルキル鎖を持つアルキル置換スチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン等のハロゲン置換スチレン、4−フルオロスチレン、2,5−ジフルオロスチレン等のフッ素置換スチレン等がある。スチレン系単量体としては、スチレンが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、(メタ)アクリル酸n−メチル、(メタ)アクリル酸n−エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸n−ラウリル、(メタ)アクリル酸n−テトラデシル、(メタ)アクリル酸n−ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸n−オクタデシル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘプチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ビフェニル、(メタ)アクリル酸ジフェニルエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルフェニル、(メタ)アクリル酸ターフェニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸β−カルボキシエチル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド等がある。(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、アクリル酸n−ブチルが好ましい。
ここで、上記の「(メタ)アクリル酸エステル」の表記は、メタクリル酸エステル及びアクリル酸エステルの両方の構造を取り得ることを表す省略的表記である。
エチレン性不飽和酸単量体は、カルボキシル基、スルホン酸基、酸無水物等の酸性基を含有するエチレン性不飽和単量体である。
前記スチレン系樹脂、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂及びスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂にカルボキシル基を含有させる場合は、カルボキシル基を有する重合性単量体とともに共重合させることによって得ることができる。
このようなカルボキシル基含有重合性単量体の具体例としては、アクリル酸、アコニット酸、アトロパ酸、アリルマロン酸、アンゲリカ酸、イソクロトン酸、イタコン酸、10−ウンデセン酸、エライジン酸、エルカ酸、オレイン酸、オルト−カルボキシケイ皮酸、クロトン酸、クロロアクリル酸、クロロイソクロトン酸、クロロクロトン酸、クロロフマル酸、クロロマレイン酸、ケイ皮酸、シクロヘキセンジカルボン酸、シトラコン酸、ヒドロキシケイ皮酸、ジヒドロキシケイ皮酸、チグリン酸、ニトロケイ皮酸、ビニル酢酸、フェニルケイ皮酸、4−フェニル−3−ブテン酸、フェルラ酸、フマル酸、ブラシジン酸、2−(2−フリル)アクリル酸、ブロモケイ皮酸、ブロモフマル酸、ブロモマレイン酸、ベンジリデンマロン酸、ベンゾイルアクリル酸、4−ペンテン酸、マレイン酸、メサコン酸、メタクリル酸、メチルケイ皮酸、メトキシケイ皮酸等であり、重合体形成反応の容易性などからアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマル酸などが好ましく、アクリル酸がより好ましい。
本発明のトナーに用いる結着樹脂は、その重合時に連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては特に制限はないが、チオール成分を有する化合物を用いることができる。具体的には、ヘキシルメルカプタン、ヘプチルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ノニルメルカプタン、デシルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類が好ましく、特に分子量分布が狭く、そのため高温時のトナーの保存性が良好になる点で好ましい。
本発明における前記結着樹脂には、必要に応じて架橋剤を添加することもできる。架橋剤は、分子内に2以上のエチレン型重合性不飽和基を有する、多官能単量体が代表的である。
このような架橋剤の具体例としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族の多ビニル化合物類;フタル酸ジビニル、イソフタル酸ジビニル、テレフタル酸ジビニル、ホモフタル酸ジビニル、トリメシン酸ジビニル/トリビニル、ナフタレンジカルボン酸ジビニル、ビフェニルカルボン酸ジビニル等の芳香族多価カルボン酸の多ビニルエステル類;ピリジンジカルボン酸ジビニル等の含窒素芳香族化合物のジビニルエステル類;ピロムチン酸ビニル、フランカルボン酸ビニル、ピロール−2−カルボン酸ビニル、チオフェンカルボン酸ビニル等の不飽和複素環化合物カルボン酸のビニルエステル類;ブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類;コハク酸ジビニル、フマル酸ジビニル、マレイン酸ビニル/ジビニル、ジグリコール酸ジビニル、イタコン酸ビニル/ジビニル、アセトンジカルボン酸ジビニル、グルタル酸ジビニル、3,3’−チオジプロピオン酸ジビニル、trans−アコニット酸ジビニル/トリビニル、アジピン酸ジビニル、ピメリン酸ジビニル、スベリン酸ジビニル、アゼライン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル、ドデカン二酸ジビニル、ブラシル酸ジビニル等の多価カルボン酸の多ビニルエステル類等が挙げられる。
本発明において、これらの架橋剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いても良い。また、上記架橋剤のうち、本発明における架橋剤としては、ブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類などを用いることが好ましい。
前記架橋剤の好ましい含有量は、重合性単量体総量の0.05〜5重量%の範囲が好ましく、0.1〜1.0重量%の範囲がより好ましい。
本発明のトナーに用いる結着樹脂のうち、重合性単量体のラジカル重合により製造することができるものはラジカル重合用開始剤を用いて重合することができる。
ここで用いるラジカル重合用開始剤としては、特に制限はない。具体的には、過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸tert−ブチルヒドロペルオキシド、過蟻酸tert−ブチル、過酢酸tert−ブチル、過安息香酸tert−ブチル、過フェニル酢酸tert−ブチル、過メトキシ酢酸tert−ブチル、過N−(3−トルイル)カルバミン酸tert−ブチル等の過酸化物類、2,2’−アゾビスプロパン、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾビスプロパン、1,1’−アゾ(メチルエチル)ジアセテート、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)硝酸塩、2,2’−アゾビスイソブタン、2,2’−アゾビスイソブチルアミド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルプロピオン酸メチル、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾビスブタン、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、1,1’−アゾビス(1−メチルブチロニトリル−3−スルホン酸ナトリウム)、2−(4−メチルフェニルアゾ)−2−メチルマロノジニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸、3,5−ジヒドロキシメチルフェニルアゾ−2−メチルマロノジニトリル、2−(4−ブロモフェニルアゾ)−2−アリルマロノジニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸ジメチル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサンニトリル、2,2’−アゾビス−2−プロピルブチロニトリル、1,1’−アゾビス−1−クロロフェニルエタン、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、1,1’−アゾビス−1−シクロへプタンニトリル、1,1’−アゾビス−1−フェニルエタン、1,1’−アゾビスクメン、4−ニトロフェニルアゾベンジルシアノ酢酸エチル、フェニルアゾジフェニルメタン、フェニルアゾトリフェニルメタン、4−ニトロフェニルアゾトリフェニルメタン、1,1’−アゾビス−1,2−ジフェニルエタン、ポリ(ビスフェノールA−4,4’−アゾビス−4−シアノペンタノエート)、ポリ(テトラエチレングリコール−2,2’−アゾビスイソブチレート)等のアゾ化合物類、1,4−ビス(ペンタエチレン)−2−テトラゼン、1,4−ジメトキシカルボニル−1,4−ジフェニル−2−テトラゼン等が挙げられる。
<界面活性剤>
本発明のトナーの製造において、例えば、前記懸濁重合法における分散時の安定化、前記乳化重合凝集法における樹脂粒子分散液、着色剤分散液、及び離型剤分散液の分散安定を目的として界面活性剤を用いることができる。
上記界面活性剤としては、例えば硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤;などが挙げられる。これらの中でもイオン性界面活性剤が好ましく、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤がより好ましい。
本発明のトナーにおいては、一般的にはアニオン系界面活性剤は分散力が強く、樹脂粒子、着色剤の分散に優れている。また、離型剤を分散させるための界面活性剤としてはアニオン系界面活性剤を用いることが有利である。
非イオン系界面活性剤は、前記アニオン系界面活性剤またはカチオン系界面活性剤と併用することが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム;ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩類;スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類;などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、オレイルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩等のアミン塩類;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、アルキルベンゼントリメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート等のアルキルエステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンオレイルアミノエーテル、ポリオキシエチレン大豆アミノエーテル、ポリオキシエチレン牛脂アミノエーテル等のアルキルアミン類;ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド等のアルキルアミド類;ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンナタネ油エーテル等の植物油エーテル類;ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のソルビタンエステルエーテル類;などが挙げられる。
界面活性剤の各分散液中における含有量としては、本発明を阻害しない程度であれば良く、一般的には少量であり、具体的には0.01〜3重量%の範囲であり、より好ましくは0.05〜2重量%の範囲であり、さらに好ましくは0.1〜2重量%の範囲である。含有量が上記範囲内であると、樹脂粒子分散液、着色剤分散液及び離型剤分散液等の各分散液が安定であり、凝集や特定粒子の遊離も生じず、また、カルシウム化合物の添加量に影響を与えず、本発明の効果が十分に得られる。一般的には粒子径の大きい懸濁重合トナー分散物は、界面活性剤の使用量が少量でも安定である。
<分散安定剤>
前記懸濁重合法等に用いる前記分散安定剤としては、難水溶性で親水性の無機微粉末を用いることができる。使用できる無機微粉末としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウム(ヒドロキシアパタイト)、クレイ、ケイソウ土、ベントナイト等が挙げられる。これらの中でも炭酸カルシウム、リン酸3カルシウム等は微粒子の粒度形成の容易さと、除去の容易さの点で好ましい。
また、常温で固体の水性ポリマー等も分散安定剤として用いることができる。具体的には、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系化合物、ポリビニルアルコール、ゼラチン、デンプン、アラビアゴム等が使用できる。
<帯電制御剤>
本発明のトナーには、必要に応じて帯電制御剤が添加されてもよい。
帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度(%)の制御と廃水汚染の低減との点で、水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。なお、本発明のトナーは、磁性材料を内包する磁性トナー及び磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
<凝集剤>
本発明におけるトナーの製造に乳化凝集合一法を用いた場合、凝集工程においてpH変化により凝集を発生させ、粒子を調製することができる。同時に粒子の凝集を安定に、また迅速に、またはより狭い粒度分布を持つ凝集粒子を得るため、凝集剤を添加しても良い。
該凝集剤としては一価以上の電荷を有する化合物が好ましく、その化合物の具体例としては、前述のイオン性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等の水溶性界面活性剤類、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等の酸類、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の金属塩、酢酸ナトリウム、蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム等の脂肪族酸、芳香族酸の金属塩、ナトリウムフェノレート等のフェノール類の金属塩、アミノ酸の金属塩、トリエタノールアミン塩酸塩、アニリン塩酸塩等の脂肪族、芳香族アミン類の無機酸塩類等が挙げられる。
凝集粒子の安定性、凝集剤の熱や経時に対する安定性、洗浄時の除去を考慮した場合、凝集剤としては、無機酸の金属塩が性能、使用の点で好ましい。具体的には塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の金属塩などが挙げられる。
これらの凝集剤の添加量は、電荷の価数により異なるが、いずれも少量であって、一価の場合トナーの全量に対して3重量%以下程度、二価の場合は1重量%以下程度、三価の場合は0.5重量%以下程度である。凝集剤の量は少ない方が好ましいため、価数の多い化合物を用いることが好ましい。
<トナー用着色剤>
本発明に使用される着色剤としては特に制限はなく公知の着色剤が挙げられ、目的に応じて適宜選択することができる。着色剤を1種単独で用いてもよいし、同系統の着色剤を2種以上混合して用いてもよい。また異系統の着色剤を2種以上混合して用いてもよい。さらに、これらの着色剤を表面処理して用いてもよい。
用いられる着色剤の具体例としては以下に示すような黒色、黄色、赤色、青色、紫色、緑色、白色系の着色剤を挙げることができる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等の有機、無機系着色剤類が挙げられる。
青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、ウルトラマリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の等の有機、無機系着色剤類が挙げられる。
黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、黄色酸化カルシウム、カドミウムイエロー、クロムイエロー、ファストイエロー、ファストイエロー5G、ファストイエロー5GX、ファストイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントイエローNCG等が挙げられる。
橙色顔料としては:赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジRK、インダスレンブリリアントオレンジGK等が挙げられる。赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ等が挙げられる。
紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の有機、無機系着色剤類が挙げられる。
緑色顔料としては、酸化クロム、クロムグリーン、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーンG等の有機、無機系着色剤類が挙げられる。
白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等が挙げられる。 体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等が挙げられる。
<着色剤の分散方法>
本発明のトナーにおける着色剤は、公知の方法を用いて結着樹脂中に分散することができる。トナーが混練粉砕法によるものであれば、そのまま用いても良く、また予め樹脂中に高濃度に分散させた後、混練時に結着樹脂とともに混練する、いわゆるマスターバッチを用いても良く、更には着色剤合成後に乾燥前のウェットケーキの状態で樹脂中に分散させるフラッシングを用いても良い。
上記の着色剤は、懸濁重合法によるトナー作製にそのまま用いることができ、懸濁重合法においては、樹脂中に分散させた着色剤を重合性単量体中に溶解、または分散させることにより、造粒粒子中に着色剤を分散することができる。
トナー製法が乳化重合凝集法の場合は、着色剤を界面活性剤等の分散剤とともに機械的な衝撃等により、水系媒体中に分散することにより着色剤分散液を作製し、これを樹脂粒子等とともに凝集させトナー粒径に造粒することによって、得ることができる。
機械的な衝撃等による着色剤分散の具体例としては、例えば、回転せん断型ホモジナイザーやボールミル、サンドミル、アトライター等のメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機等を用いて着色剤粒子の分散液を調製することができる。また、これらの着色剤は極性を有する界面活性剤を用いて、ホモジナイザーによって水系に分散することもできる。
着色剤は、定着時の発色性を確保するために、トナーの固体分総重量に対して、4重量%〜15重量%の範囲で添加することが好ましく、4重量%〜10重量%の範囲で添加することがより好ましい。但し、黒色着色剤として磁性体を用いる場合は、12重量%〜48重量%の範囲内で添加することが好ましく、15重量%〜40重量%の範囲で添加することがより好ましい。前記着色剤の種類を適宜選択することにより、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、黒色トナー、白色トナー、緑色トナー等の各色トナーが得られる。
<離型剤>
本発明のトナーは、必要に応じて、離型剤を添加してもよい。離型剤は一般に離型性を向上させる目的で使用される。前記離型剤の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル、カルボン酸エステル等のエステル系ワックスなどが挙げられる。本発明において、これらの離型剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの離型剤の添加量としては、トナー粒子の全量に対して、1〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは5〜15重量%である。上記範囲であると、離型剤の効果が十分であり、また、現像機内部においてトナー粒子が破壊されにくいため、離型剤のキャリアへのスペント化が生じず、帯電も低下しにくいので好ましい。
<内添剤>
本発明のトナーは、トナー内部に内添剤を添加してもよい。内添剤は一般に定着画像の粘弾性制御の目的で使用される。前記内添剤の具体例としては、シリカ、チタニアのような無機微粒子や、ポリメチルメタクリレート等の有機微粒子などからなり、分散性を高める目的で表面処理されていてもよい。またそれらは単独でも、2種以上の内添剤を併用してもよい。
<外添剤>
本発明のトナーには流動化剤や帯電制御剤等の外添剤を添加処理してもよい。外添剤としては、表面をシランカップリング剤などで処理したシリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子、酸化セリウム微粒子、カーボンブラック等の無機微粒子やポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、シリコーン樹脂等のポリマー微粒子、アミン金属塩、サリチル酸金属錯体等、公知の材料が使用できる。それらは単独でも、2種以上の外添剤を併用してもよい。
<静電潜像現像剤>
本発明の静電潜像現像剤は、既述の本発明のトナーとキャリアとを含む。
<キャリア>
本発明のトナーは、現像装置内に帯電付与構造をもつ一般に一成分現像剤という使用方法に加え、トナーとキャリアからなる二成分現像剤と呼ばれる方式でも使用される。キャリアは、フェライト、カルシウム粉などを芯剤として、樹脂で被膜されたキャリアであることが好ましい。用いられる芯材(キャリア芯材)は、特に制限はなく、カルシウム、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、又は、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、磁気ブラシ法を用いる観点からは、磁性キャリアであるのが望ましい。キャリア芯材の平均粒径としては、トナー平均粒径の3倍から10倍が好ましい。
被覆樹脂としては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ウレア、ウレタン、メラミン、グアナミン、アニリン等を含むアミノ樹脂、またアミド樹脂、ウレタン樹脂が挙げられる。またこれらの共重合樹脂でもかまわない。キャリアの被膜樹脂としては上述樹脂中から2種以上を組み合わせて使用してもよい。また帯電を制御する目的で、樹脂微粒子や、無機微粒子などを被覆樹脂中に分散して使用してもよい。
上記樹脂被覆層を、キャリア芯材の表面に形成する方法としては、例えば、キャリア芯材の粉末を被膜層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被膜層形成用溶液をキャリア芯材の表面に噴霧するスプレー法、キャリア芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被膜層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリア芯材と被膜層形成用溶液を混合し溶剤を除去するニーダーコーター法、被膜樹脂を微粒子化し被膜樹脂の融点以上でキャリア芯材とニーダーコーター中で混合し冷却して被膜させるパウダーコート法が挙げられるが、ニーダーコーター法及びパウダーコート法が特に好ましく用いられる。
上記方法により形成される樹脂被膜量は、キャリア芯材に対して0.5〜10重量%の量を被覆して用いられる。トナーと上記キャリアとの混合比(重量比)としては、トナー:キャリア=1:100〜30:100程度の範囲であり、3:100〜20:100程度の範囲がより好ましい。
<画像形成方法>
以下に、本発明の画像形成方法について詳細に説明する。
本発明の画像形成方法は、感光体を帯電する帯電工程、帯電した感光体に露光して感光体上に潜像を作成する露光工程、潜像を現像剤により現像し現像像を作成する現像工程、現像像を被転写体上に転写する転写工程、及び定着基材上の現像増を加熱定着する定着工程を含む画像形成方法であって、現像剤として本発明のトナー又は静電潜像現像剤を使用することを特徴とする。
各工程はそれ自体一般的な工程であり、例えば特開昭56−40868号公報、特開昭49−91231号公報等に記載されている。なお、本発明の画像形成方法は、公知のコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施することができる。
帯電方式は特に限定されず、公知のコロトロン、スコロトロンによる非接触帯電方式、接触帯電方式のいずれを用いてもよいが、オゾン発生量の少ない接触帯電方式が好ましい。
静電潜像の形成は、レーザー光学系やLEDアレイ等の露光手段で、表面が一様に帯電された静電潜像担持体に露光し、静電潜像を形成する工程である。露光方式は特に制限を受けるものではない。
転写は、トナー画像を被転写体上に転写するものである。被転写体としては、転写紙やカラー画像作成に使用される中間体ドラムや中間転写ベルトが例示できる。
定着は、転写紙等に転写されたトナー画像を、定着部材からの加熱で用紙等の定着基材上に定着するものであり、用紙等の定着基材を2つの定着部材の間を通過させる間に定着基材上のトナー画像を加熱溶融して定着する。この定着部材ロール又はベルトの形態をなし、少なくとも一方に加熱装置を装着している。定着部材はロールやベルトをそのまま用いるか、その表面に樹脂を被覆して用いる。
定着ロールは、シリコーンゴム、バイトンゴムなどをロール芯材表面に被覆して作られる。
定着ベルトは、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等を単独か又は2種以上を混合して用いる。また、ロールとベルトの被覆樹脂は、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のα−メチレン脂肪酸モノカルボン酸類、ジメチルアミノエチルメタクリレート等の含窒素アクリル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、エチレン、プロピレン等のオレフィン類、弗化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン等のビニル系フッ素含有モノマー等の単独重合体、又は2種類以上のモノマーからなる共重合体、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のシリコーン類、ビスフェノール、グリコール等を含有するポリエステル類、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン、弗化ビニリデン、弗化エチレン等の含フッ素化合物の単独重合体及び/又はそれらの共重合体、エチレン、プロピレン等の不飽和炭化水素の単独重合体及び/又はそれらの共重合体を用いることができる。
トナーを定着させる被転写体は紙、樹脂フィルム等が用いられる。そして、定着用紙としては、紙表面の一部又は全部に樹脂をコートしたコート紙を用いることができる。また、定着用樹脂フィルムも表面に他の種類の樹脂で一部又は全部をコートした樹脂コートフィルムを使用することもできる。また、紙、樹脂フィルムの摩擦及び/又は摩擦に起因する静電気等によって生じる被転写体の重送を防止し、かつ、定着時に被転写体と定着画像との界面に離型剤が溶出して定着画像の密着性が悪化することを防止する目的で、樹脂微粒子や無機微粒子を添加することもできる。
紙や樹脂フィルムの被覆樹脂の具体例としては、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のα−メチレン脂肪酸モノカルボン酸類、ジメチルアミノエチルメタクリレート等の含窒素アクリル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、エチレン、プロピレン等のオレフィン類、弗化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン等のビニル系フッ素含有モノマー等の単独重合体、又は2種類以上のモノマーからなる共重合体、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のシリコーン類、ビスフェノール、グリコール等を含有するポリエステル類、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
また、無機微粒子の具体例としては、例えば、シリカ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウム、酸化セリウム等、通常トナー表面の外添剤として使用される全ての粒子が使用できる。樹脂微粒子としては、例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の通常トナー表面の外添剤として使用される全ての粒子が使用できる。なお、これらの無機微粒子や樹脂微粒子は、流動性助剤等としても使用できる。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明を何ら限定するものではない。
なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」はすべて「重量部」を意味する。
<粒度および粒度分布測定方法>
本発明における粒度および粒度分布測定について述べる。本発明において測定する粒子が2μm以上の場合、測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(ベックマンーコールター社製)を用い、電解液はISOTON‐II(ベックマンーコールター社製)を使用した。
測定法としては分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を0.5〜50mg加える。これを前記電解液100ml中に添加した。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2〜60μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求めた。測定する粒子数は50,000であった。
また本発明におけるトナーの粒度分布は以下の方法により求めた。測定された粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、粒度の小さいほうから体積累積分布を描き、累積16%となる累積個数粒径をD16pと定義し、累積50%となる累積体積粒径をD50vと定義する。さらに累積84%となる累積個数粒径をD84pと定義する。
本発明における体積平均粒径は該D50vであり、GSDpは以下の式によって算出した。
GSDp={(D84p)/(D16p)}0.5
また本発明において測定する粒子が2μm未満の場合、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定した。測定法としては分散液となっている状態の試料を固形分で約2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、約40mlにする。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、約2分待って、セル内の濃度がほぼ安定になったところで測定する。得られたチャンネルごとの体積平均粒径を、体積平均粒径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とした。
なお、外添剤などの粉体を測定する場合は、界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液50ml中に測定試料を2g加え、超音波分散機(1000Hz)にて2分間分散して、試料を作製し、前述の分散液と同様の方法で、測定した。
<トナーの形状係数SF1測定方法>
トナー形状係数SF1は、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個のトナーの最大長の2乗/投影面積(ML2/A)をから下記式のSF1を計算し、平均値を求めることにより得られたものである。
Figure 2006227288
式中、MLはトナー粒子の最大長を示し、Aは粒子の投影面積を示す。
<蛍光X線測定法>
試料前処理は、トナー6gを加圧成型器で10t、1分間の加圧成型を実施した。
島津製作所の蛍光X線(XRF−1500)を使用して、測定条件は管電圧40Kv,管電流90mA,測定時間30分で測定した。
<樹脂微粒子分散液(1)の調製>
スチレン・・・・・・・・・・・・・・・296部
nブチルアクリレート・・・・・・・・・104部
アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・ 6部
ドデカンチオール・・・・・・・・・・・ 10部
アジピン酸ジビニル・・・・・・・・・・1.6部
(以上和光純薬社製)
を混合し、溶解したものを、非イオン性界面活性剤(三洋化成(株)製:ノニポール400)12部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)8部をイオン交換水550部に溶解したものに、フラスコ中で分散し、乳化し、10分ゆっくりと混合しながら、過硫酸アンモニウム(和光純薬社製)8部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を0.1l/分で20分行った。その後、フラスコ内を撹拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続し、平均粒径が200nm、固形分濃度が41%となる樹脂微粒子分散液(1)を調製した。その分散液の一部を100℃のオーブン上に放置して水分を除去したものをDSC(示差走査型熱量計)測定を実施したところ、ガラス転移点は53℃、重量平均分子量は30000であった。
<着色剤分散液(1)の調製>
C.Iピグメントイエロー74(モノアゾ系顔料)・・・・・100部
(大日精化社製:セイカファーストエロー2054)
アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬社製)・ 10部
イオン交換水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・490部
以上の成分を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)を用いて10分間分散し、着色剤分散剤(1)を調製した。
<着色剤分散液(2)の調製>
着色剤をピグメントレッド185(ナフトール系顔料:クラリアントジャパン社製)に変更した以外は着色剤分散液(1)と同様にして着色剤分散液(2)を調製した。
<着色剤分散液(3)の調製>
着色剤をC.Iピグメントブルー15:3(フタロシアニン系顔料:大日精化社製:シアニンブルー4937)に変更した以外は着色剤分散液(1)と同様にして着色剤分散液(3)を調製した。
<着色剤分散液(4)の調製>
着色剤をカーボンブラック(CABOT社製、R330)変更した以外は着色剤分散液(1)と同様にして着色剤分散液(4)を調製した。
<離型剤粒子分散液(1)の調製>
パラフィンワックス(日本精蝋社製:HNP−9)・・・・・・・・・100部
アニオン界面活性剤 (ライオン(株)社製:リパール860K)・・・・10部
イオン交換水 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・390部
上記成分を混合して溶解した後、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックス)を用いて分散し、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理して、平均粒径が200nmである離型剤粒子(パラフィンワックス)を分散してなる離型剤粒子分散液(1)を調製した。
<カルシウム化合物水溶液(1)の調製>
イオン交換水100部に塩化カルシウム(和光純薬社製)を5部添加し、カルシウム化合物水溶液(1)を調製した。
(イエロートナー(1)の製造)
樹脂粒子分散液(1) ・・・・・・・・・・・・320部
着色剤分散液(1) ・・・・・・・・・・・・・ 80部
離型剤粒子分散液(1) ・・・・・・・・・・・100部
カルシウム化合物水溶液(1)・・・・・・・・・2.0部
硫酸アルミニウム (和光純薬(株)製)・・・・1.5部
イオン交換水・・・・・・・・・・・・・・・・・800部
以上の成分を温度調節用ジャケット付き丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモジナイザー(IKA 社製、ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで5分間分散させた後、フラスコに移動し、25℃で20分間4枚パドルで撹拌しながら放置した。その後撹拌しながらマントルヒーターで加熱し1℃/分の昇温速度で内部が48℃になるまで加熱し、48℃で20分間保持した。次に追加で樹脂粒子分散液(1)80部を緩やかに投入し、48℃で30分間保持したのち、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを6.5に調整した。
その後1℃/分の昇温速度で95℃まで昇温し、30分間保持した。0.1N硝酸水溶液を添加してpHを4.8に調整し、95℃で2時間放置した。その後更に前記1N水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを6.5に調整し95℃で5時間放置した。その後5℃/分で30℃まで冷却した。
出来上がったトナー粒子分散液をろ過し、(A)得られたトナー粒子に35℃のイオン交換水2000部を添加し、(B)20分撹拌放置し、(C)その後ろ過した。(A)から(C)までの操作を5回繰り返した後、ろ紙上のトナー粒子を真空乾燥機に移し、45℃、1000Pa以下で10時間乾燥した。なお1000Pa以下としたのは前述のトナー粒子は含水状態であるため、乾燥初期においては45℃でおいても水分が凍結し、その後該水分が昇華するため、減圧時の乾燥機の内部圧力が一定にならないためである。ただし乾燥終了時には100Paで安定した。乾燥機内部を常圧に戻した後、これを取り出して、トナー母粒子を得、このトナー母粒子100部に対してシリカ外添剤(日本アエロシル社製、R972)を1.0部添加して、ヘンシェルミキサーにて3000rpm、5分間で混合し、イエロートナー(1)を得た。
得られたイエロートナー(1)はD50vが5.8μm、GSDpが1.19、形状係数が130、[Ca]/[C]が0.00012であった。
(マゼンタトナー(1)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(2)を用いる以外はイエロートナー(1)と同様の方法によりマゼンタトナー(1)を作製した。
得られたマゼンタトナー(1)はD50vが5.5μm、GSDpが1.19、形状係数が134、[Ca]/[C]が0.00011であった。
(シアントナー(1)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(3)を用いる以外はイエロートナー(1)と同様の方法によりシアントナー(3)を作製した。
得られたシアントナー(1)はD50vが5.7μm、GSDpが1.19、形状係数が135、[Ca]/[C]が0.00012であった。
(ブラックトナー(1)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(4)を用いる以外はイエロートナー(1)と同様の方法によりブラックトナー(4)を作製した。
得られたブラックトナー(4)はD50vが6.0μm、GSDpが1.20、形状係数が133、[Ca]/[C]が0.00014であった。
(イエロートナー(2)の製造)
カルシウム化合物水溶液(1)を1.0部添加した以外はイエロートナー(1)と同様の方法によりイエロートナー(2)を作製した。
得られたイエロートナー(2)はD50vが6.0μm、GSDpが1.19、形状係数が133、[Ca]/[C]が0.00005であった。
(マゼンタトナー(2)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(2)を用いる以外はイエロートナー(2)と同様の方法によりマゼンタトナー(2)を作製した。
得られたマゼンタトナー(2)はD50vが5.8μm、GSDpが1.20、形状係数が141、[Ca]/[C]が0.00007であった。
(シアントナー(2)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(3)を用いる以外はイエロートナー(2)と同様の方法によりシアントナー(2)を作製した。
得られたシアントナー(2)はD50vが5.8μm、GSDpが1.18、形状係数が132、[Ca]/[C]が0.00007であった。
(ブラックトナー(2)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(4)を用いる以外はイエロートナー(2)と同様の方法によりブラックトナー(2)を作製した。
得られたブラックトナー(2)はD50vが5.3μm、GSDpが1.21、形状係数が136、[Ca]/[C]が0.00009であった。
(イエロートナー(3)の製造)
カルシウム化合物水溶液(1)を3.0部添加した以外はイエロートナー(1)と同様の方法によりイエロートナー(3)を作製した。
得られたイエロートナー(3)はD50vが5.6μm、GSDpが1.21、形状係数が129、[Ca]/[C]が0.00018であった。
(マゼンタトナー(3)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(2)を用いる以外はイエロートナー(3)と同様の方法によりマゼンタトナー(3)を作製した。
得られたマゼンタトナー(3)はD50vが5.3μm、GSDpが1.20、形状係数が133、[Ca]/[C]が0.00019であった。
(シアントナー(3)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(3)を用いる以外はイエロートナー(3)と同様の方法によりシアントナー(3)を作製した。
得られたシアントナー(3)はD50vが5.5μm、GSDpが1.20、形状係数が141、[Ca]/[C]が0.00018であった。
(ブラックトナー(3)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(4)を用いる以外はイエロートナー(3)と同様の方法によりブラックトナー(3)を作製した。
得られたブラックトナー(3)はD50vが5.7μm、GSDpが1.20、形状係数が130、[Ca]/[C]が0.00018であった。
(イエロートナー(4)の製造)
カルシウム化合物水溶液(1)を0.3部添加した以外はイエロートナー(1)と同様の方法によりイエロートナー(4)を作製した。
得られたイエロートナー(4)はD50vが6.1μm、GSDpが1.20、形状係数が133、[Ca]/[C]が0.00002であった。
(マゼンタトナー(4)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(2)を用いる以外はイエロートナー(4)と同様の方法によりマゼンタトナー(4)を作製した。
得られたマゼンタトナー(4)はD50vが5.7μm、GSDpが1.19、形状係数が139、[Ca]/[C]が0.00002であった。
(シアントナー(4)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(3)を用いる以外はイエロートナー(4)と同様の方法によりシアントナー(4)を作製した。
得られたシアントナー(4)はD50vが5.9μm、GSDpが1.19、形状係数が130、[Ca]/[C]が0.00001であった。
(ブラックトナー(4)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(4)を用いる以外はイエロートナー(4)と同様の方法によりブラックトナー(4)を作製した。
得られたブラックトナー(4)はD50vが5.5μm、GSDpが1.19、形状係数が131、[Ca]/[C]が0.00002であった。
(イエロートナー(5)の製造)
カルシウム化合物水溶液(1)を5.0部添加した以外はイエロートナー(1)と同様の方法によりイエロートナー(5)を作製した。
得られたイエロートナー(5)はD50vが5.4μm、GSDpが1.19、形状係数が135、[Ca]/[C]が0.00032であった。
(マゼンタトナー(5)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(2)を用いる以外はイエロートナー(5)と同様の方法によりマゼンタトナー(5)を作製した。
得られたマゼンタトナー(5)はD50vが5.3μm、GSDpが1.22、形状係数が137、[Ca]/[C]が0.00033であった。
(シアントナー(5)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(3)を用いる以外はイエロートナー(5)と同様の方法によりシアントナー(5)を作製した。
得られたシアントナー(5)はD50vが5.5μm、GSDpが1.22、形状係数が137、[Ca]/[C]が0.00040であった。
(ブラックトナー(5)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(4)を用いる以外はイエロートナー(5)と同様の方法によりブラックトナー(5)を作製した。
得られたブラックトナー(5)はD50vが5.7μm、GSDpが1.22、形状係数が137、[Ca]/[C]が0.00041であった。
(イエロートナー(6)の製造)
イソフタル酸101部とビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物180部およびジブチル錫オキサイド5.4部をフラスコに投入し、窒素雰囲気下で温度230℃で脱水縮合反応を行い、16時間継続した。得られたポリエステル樹脂の酸価が42mgKOH/gであった。また重量平均分子量は4800であった。
このポリエステル樹脂174部、C.Iピグメントイエロー74(大日精化社製:セイカファーストエロー2054)16部、パラフィンワックス(日本精蝋社製:HNP−9)10部、およびカルシウム化合物水溶液(1)0.5部をバンバリーミキサー(神戸製鋼社製)に入れ、内部の温度が110±5℃になるように圧力を加え、80rpmで混練を10分間行った。得られた混練物を冷却後、ハンマーミルにて粗粉砕し、これをジェットミルにて約6.8μmに微粉砕した後、エルボージェット分級機(松坂貿易社製)にて分級し、イエロートナー(1)と同様の方法で外添剤を添加し、イエロートナー粒子を得た。
得られたイエロートナー(6)はD50vが6.8μm、GSDpが1.23、形状係数が151、[Ca]/[C]が0.00014であった。
(マゼンタトナー(6)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(2)を用いる以外はイエロートナー(6)と同様の方法によりマゼンタトナー(6)を作製した。
得られたマゼンタトナー(6)はD50vが7.4μm、GSDpが1.25、形状係数が161、[Ca]/[C]が0.00013であった。
(シアントナー(6)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(3)を用いる以外はイエロートナー(6)と同様の方法によりシアントナー(6)を作製した。
得られたシアントナー(6)はD50vが7.7μm、GSDpが1.25、形状係数が154、[Ca]/[C]が0.00013であった。
(ブラックトナー(6)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(4)を用いる以外はイエロートナー(6)と同様の方法によりブラックトナー(6)を作製した。
得られたブラックトナー(6)はD50vが7.8μm、GSDpが1.25、形状係数が164、[Ca]/[C]が0.00014であった。
(イエロートナー(7)の製造)
テレフタル酸50部、ドデセニルコハク酸30部、無水トリメリット酸18部とビスフェノールA85部、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物90部およびジブチル錫オキサイド5.4部をフラスコに投入し、窒素雰囲気下で温度230℃で脱水縮合反応を行い、16時間継続した。得られたポリエステル樹脂の酸価が2mgKOH/gであった。またTHF(テトラヒドロフラン)可溶分の重量平均分子量は5,000であった。
このポリエステル樹脂を使用する以外はイエロートナー(6)と同様の方法を用いてイエロートナーを得た。
得られたイエロートナー(7)はD50vが7.4μm、GSDpが1.25、形状係数が156、[Ca]/[C]が0.00016であった。
(マゼンタトナー(7)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(2)を用いる以外はイエロートナー(7)と同様の方法によりマゼンタトナー(7)を作製した。
得られたマゼンタトナー(7)はD50vが7.6μm、GSDpが1.25、形状係数が164、[Ca]/[C]が0.00014であった。
(シアントナー(7)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(3)を用いる以外はイエロートナー(7)と同様の方法によりシアントナー(7)を作製した。
得られたシアントナー(7)はD50vが7.2μm、GSDpが1.24、形状係数が162、[Ca]/[C]が0.00010であった。
(ブラックトナー(7)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(4)を用いる以外はイエロートナー(7)と同様の方法によりブラックトナー(7)を作製した。
得られたブラックトナー(7)はD50vが7.8μm、GSDpが1.26、形状係数が159、[Ca]/[C]が0.00014であった。
(イエロートナー(8)の製造)
イエロートナー(6)で用いたポリエステル樹脂28部に、C.Iピグメントイエロー74(大日精化社製:セイカファーストエロー2054)32部とパラフィンワックス(日本精蝋社製:HNP−9)40部を加え、加圧型ニーダーにて溶融混錬し樹脂混合物を作製した。
スチレン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・111部
アクリル酸n−ブチル ・・・・・・・・・・・・・ 32部
アクリル酸−2−エチルヘキシル ・・・・・・・・ 7部
tert−ラウリルメルカプタン ・・・・・・・・1.6部
2,2’−アゾビス−2−メチルバレロニトリル ・0.7部
(以上和光純薬社製)
・樹脂混合物 ・・・・・・・・・・・・・・・・50.0部
・カルシウム化合物水溶液(1) ・・・・・・・・1.0部
以上を撹拌し溶融させた後、イオン交換水300部に炭酸カルシウム10部を分散させた水系媒体中に添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散させ、体積平均粒径8.2μmの油滴が内部に存在していることを確認した。この分散系を、窒素を流しながら80℃まで加温しそのまま5時間放置し懸濁重合粒子を得た。冷却後、1N塩酸(和光純薬社製)を滴下しpHを2.2に調整し、1時間放置した。その後、容器内のpHを約7に調整し、反応生成物をろ過し、500部のイオン交換水で4回洗浄した後、真空乾燥機に移し、45℃、1000Pa以下で10時間乾燥し、乾燥後イエロートナー(1)と同様の方法で外添剤を添加し、イエロートナーを得た。なお1000Pa以下としたのはイエロートナー(1)の製造と同様の理由による。
得られたイエロートナー(8)はD50vが5.7μm、GSDpが1.23、形状係数が124、[Ca]/[C]が0.00013であった。
(マゼンタトナー(8)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(2)を用いる以外はイエロートナー(8)と同様の方法によりマゼンタトナー(8)を作製した。
得られたマゼンタトナー(8)はD50vが5.4μm、GSDpが1.23、形状係数が122、[Ca]/[C]が0.00011であった。
(シアントナー(8)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(3)を用いる以外はイエロートナー(8)と同様の方法によりシアントナー(8)を作製した。
得られたシアントナー(8)はD50vが5.6μm、GSDpが1.22、形状係数が125、[Ca]/[C]が0.00018であった。
(ブラックトナー(8)の製造)
着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(4)を用いる以外はイエロートナー(8)と同様の方法によりブラックトナー(8)を作製した。
得られたブラックトナー(8)はD50vが6.0μm、GSDpが1.24、形状係数が125、[Ca]/[C]が0.00012であった。
表1に得られたトナーの粒径、GSDp、形状係数、蛍光X線測定により求めた[Ca]/〔C〕の値を示す。
Figure 2006227288
<キャリアの製造>
ニーダーにMn−Mgフェライト(平均粒径50μm:パウダーテック社製)を1000部投入し、スチレンーメチルメタクリレート共重合体(重合比率40:60、Tg90℃、重量平均分子量72000:綜研化学社製)150部をトルエン700部に溶かした溶液を加え、常温で20分混合した後、70℃に過熱して減圧乾燥した後、取り出し、コートキャリアを得た。さらに得たコートキャリアを75μm目開きのメッシュでふるい、粗粉を除去してキャリアを得た。
<現像剤の製造>
得られたキャリアと、イエロートナー(1)〜(8)、マゼンタトナー(1)〜(8)、シアントナー(1)〜(8)、ブラックトナー(1)〜(8)をそれぞれ、重量比95:5の割合でVブレンダーにいれ20分間撹拌し、静電潜像現像剤を得た。
表2に実施例1〜6、比較例1〜2に用いたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックトナー、及び細線再現性の結果を示す。現像に用いたものは現像剤であるが、表2には現像剤に用いた本発明のトナーを示す。
Figure 2006227288
<細線再現性テスト>
上記の各トナーを、上記の富士ゼロックス社製複写機DCC400改造機およびDC1250改造機に装着し、感光体上に線幅50μmになる様に細線の画像を形成させ、それを定着した。この細線の画像をVH−6200マイクロハイスコープ(キーエンス社製)を用いて倍率175倍で観察した。その具体的評価基準は以下の通りで、◎及び○を許容範囲とした。
◎:細線がトナーに均一に埋まり、エッジ部の乱れなし
○:細線がトナーに均一に埋まっているが、エッジ部でわずかなぎざぎざ有り
△:細線がトナーに均一に埋まっているが、エッジ部でぎざぎざが目立つ
×:細線がトナーに均一に埋まっておらず、エッジ部でぎざぎざが非常に目立つ

Claims (4)

  1. 少なくとも結着樹脂、着色剤及びカルシウム原子を含有する静電潜像現像用トナーであって、
    蛍光X線測定による炭素含有量を〔C〕(%)とし、カルシウム含有量を〔Ca〕(%)としたとき、〔Ca〕/〔C〕が式(1)の関係にあることを特徴とする静電潜像現像用トナー。
    0.00005≦〔Ca〕/〔C〕≦0.00020 (1)
  2. 粒径が1μm以下の結着樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液、及び着色剤を分散した着色剤分散液を少なくとも混合し、結着樹脂粒子及び着色剤をトナー粒径の粒子に凝集させる凝集工程、
    結着樹脂粒子のガラス転移点以上の温度に加熱し、凝集体を融合しトナー粒子を形成する融合工程
    を含むことを特徴とする
    請求項1記載の静電潜像現像用トナーの製造方法。
  3. 請求項1に記載のトナー及びキャリアからなる静電潜像現像剤。
  4. 感光体を帯電する帯電工程、
    帯電した感光体に露光して感光体上に潜像を作成する露光工程、
    潜像を現像剤により現像し現像像を作成する現像工程、
    現像像を被転写体上に転写する転写工程、及び
    定着基材上の現像像を加熱定着する定着工程
    を含む画像形成方法であって、
    前記現像剤として請求項1に記載の静電潜像現像用トナー、又は、請求項3記載の静電潜像現像剤を使用することを特徴とする
    画像形成方法。
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