JP6953280B2 - トナー - Google Patents
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Description
定着プロセスでは、トナーが熱を受けた際に、結着樹脂が十分に可塑化し、記録媒体との接着性が高まることが好ましい。したがって、低温定着化のために、より低温でも結着樹脂の熱可塑化を促進させるために、可塑剤を添加したトナーが提案されている。
トナーに用いられる可塑剤としては、結着樹脂に相溶しやすい化合物が好ましい。結着樹脂に相溶しやすい化合物の特徴としては、例えば結着樹脂との分子間力が強くなるような化学構造を有し、かつ、分子量が小さいことが挙げられる。
それらの特徴を有する化合物として、エステルワックスが挙げられる。しかしながら、トナーに用いられる可塑剤に用いられるエステルワックスは、定着プロセスでトナーが加熱される際に揮発しやすく、画像形成装置内に汚染が発生する恐れがある。
したがって、低温定着性の向上のためにエステルワックスを使用するトナーにおいては、画像形成装置内の汚染が少なくなるような設計が求められるようになってきている。
また、トナーに用いられる可塑剤として低分子量のエステルワックスを添加すると、トナーに求められる耐熱保存性が低下する恐れがあった。
特許文献2では、揮発したエステルワックスに由来する粉塵の発生を抑制するために、エステルワックスの示差熱・熱重量同時測定において、165℃までの質量減少率が特定の値以下であるようなトナーが開示されている。
特許文献3では、昇華物質を低減させるために、含有されている原料脂肪酸及び原料アルコールを少なくした合成エステルワックスが開示されている。
しかし、分子量が小さい該ワックスを添加すると、定着プロセスにおいてワックスが揮発しやすく、画像形成装置内を汚染するおそれがあった。
また、耐熱保存性に関しては、55℃で3日間保管した場合に、トナー同士の凝集が見られ、改善の余地があった。
特許文献2に記載されたトナーは、エステルワックスを加熱した際の質量減少率を低下させることで、定着プロセスにおけるワックスの飛散成分の発生を抑制することができる
と考えられる。
しかしながら、特許文献2に開示されたトナーでは結着樹脂とエステルワックスの相溶性が低く、結着樹脂の可塑化の促進が不十分であった。
さらに、結着樹脂とエステルワックスの相溶性が低いと、定着プロセスにおいてエステルワックスが結着樹脂から分離し、溶融したトナーの表面や加熱した定着部材に移行しやすい。そのようなエステルワックスは、加熱時の質量減少率を下げたとしても揮発しやすいと考えられる。したがって、画像形成装置内の汚染を抑制するためには、さらなる改善の余地があった。
特許文献3に記載されたエステルワックスは、原料脂肪酸及び原料アルコールが少なく、可塑剤として用いたときに画像形成装置内の汚染の発生を、ある程度抑制することができると考えられる。
しかしながら、記載のようなエステルワックスは、一般的なトナー用結着樹脂に対する相溶性になお改善の余地があり、特に高速化が要求される定着プロセスにおいて、優れた低温定着性を得るには不十分であった。また、結着樹脂に相溶しきれないエステルワックスが揮発する課題を解決するには不十分であった。
すなわち、本発明は、低温定着性及び耐熱保存性に優れ、画像形成装置内の汚染が少ないトナーを提供するものである。
結着樹脂及びエステルワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、スチレンアクリル系共重合体を含有し、
該結着樹脂中の該スチレンアクリル系共重合体の含有量が50質量%以上であり、
該スチレンアクリル系共重合体が、
アルキル基の炭素数が12以上32以下のアクリル酸アルキルエステルに由来するモノマーユニット、及び、アルキル基の炭素数が12以上32以下のメタクリル酸アルキルエステルに由来するモノマーユニットからなる群より選ばれる少なくとも一のモノマーユニットを含有し、
該トナーの窒素雰囲気下での熱重量分析において、
50℃から200℃まで60℃/分で昇温し、200℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少率をA(質量%)とし、
該200℃で60分間保持した後、さらに、200℃から300℃まで60℃/分で昇温し、300℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少率をB(質量%)としたときに、
該A及び該Bが、下記式(1)及び(2)の関係を満たし、
該300℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少の主成分が該エステルワックスに起因する成分であることを特徴とするトナーに関する。
A/B≦6.0×10−2 (1)
15.00≦B≦30.00 (2)
に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
また、モノマーユニットとは、ポリマー又は樹脂中のモノマー物質の反応した形態をいう。
すなわち、本発明のトナーは、
結着樹脂及びエステルワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該トナーの窒素雰囲気下での熱重量分析において、
50℃から200℃まで60℃/分で昇温し、200℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少率をA(質量%)とし、
該200℃で60分間保持した後、さらに、200℃から300℃まで60℃/分で昇温し、300℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少率をB(質量%)としたときに、
該A及び該Bが、下記式(1)及び(2)の関係を満たし、
該300℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少の主成分が該エステルワックスに起因する成分であることを特徴とするトナー。
A/B≦6.0×10−2 (1)
15.00≦B≦30.00 (2)
熱重量分析装置を用いて、トナーを50℃から200℃まで60℃/分で昇温し、200℃で60分間保持した後に重量(a1)を測定する。そして、昇温開始前(すなわち、測定開始時)のトナー重量(a0)からの減少率(質量%)[(a0−a1)/a0×100]を計算し、「A」とする。
200℃でトナーを加熱すると、トナーに含有される低分子量成分は揮発し、重量減少が生じる。このとき、低分子量成分と結着樹脂との分子間力が強いと、揮発が抑制され、Aは小さい値となる。
A(質量%)は1.10以下であることが好ましく、1.07以下であることがより好ましい。A(質量%)が上記範囲内であれば、画像形成装置内の汚染がより少ないトナーが得られる。
また、該A(質量%)の下限値は特に限定されないが、0.00以上であることが好ましく、0.20以上であることがより好ましい。
(1)熱重量分析装置を用いて、トナーを50℃から200℃まで60℃/分で昇温し、200℃で60分間保持する。
(2)該200℃で60分間保持した後、さらに、200℃から300℃まで60℃/分で昇温し、300℃で60分間保持した後に重量(a2)を測定する。
(3)そして、昇温開始前(すなわち、測定開始時)のトナー重量(a0)からの減少率(質量%)[(a0−a2)/a0×100]を計算し、「B」とする。
300℃でトナーを加熱すると、低分子量成分と結着樹脂の分子間力よりも、低分子量成分が揮発しようとする力が優位となる。また、低分子量成分の一部は分解し、重量減少を生じさせる。したがって、Bとトナー中に含有される低分子量成分の含有率は相関すると考えられる。
低分子量成分は、結着樹脂の熱可塑性を促進させるが、同時に揮発しやすく、画像形成装置内の汚染を発生させる。
該B(質量%)は、15.00以上30.00以下であり、好ましくは18.00以上
27.00以下である。B(質量%)が上記範囲内であれば、トナーに求められる耐熱保存性を満足する。また、低温定着性を満足しつつ、画像形成装置内の汚染を抑制することができる。
この値が小さいほど、トナーが200℃で加熱された際、トナーに含有される低分子量成分がトナー内部に留まりやすく、結着樹脂の熱可塑化の促進に作用する効率が高いことを意味する。
すなわち、A/Bが小さくなるように設計されたトナーは、低温定着に有利であると考えられる。
A/Bは、6.0×10−2以下であり、好ましくは5.8×10−2以下である。A/Bが上記範囲内であれば、低温定着性に優れたトナーが得られる。
また、該A/Bの下限値は特に限定されないが、0以上であることが好ましく、2.0×10−2以上であることがより好ましい。
該重量減少の主成分は、理論的には、前記の通りトナー中の低分子量成分に該当する。
トナー粒子に含有される低分子量成分の多くをエステルワックスとした場合には、該300℃で60分間保持した後に測定される、重量減少の主成分はエステルワックスとなる。
低分子量のエステルワックスは、一般に結着樹脂に対する相溶性が高いことから、200℃で60分間保持した際には結着樹脂中に留まりやすく、結着樹脂の熱可塑化を促進する効果が大きい。そのため、本発明のように、低温定着性に優れ、画像形成装置内の汚染が少ないトナーを得ることができる。
ここで、300℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少の主成分がエステルワックスであることは、詳細は後述するが、加熱前後のトナーの全成分のマススペクトを比較することによって確認することができる。
懸濁重合法でトナーを製造する際、重合性モノマーの重合工程を行った後、通常、トナーに含まれる未反応の重合性モノマーや低重合体のような低分子量成分を低減させるために、揮発成分の除去工程を実施することが多い。したがって、懸濁重合法で本発明のトナーを製造する際は、300℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少の主成分をエステルワックスにするために、上述の揮発成分の除去工程を実施することが好ましい。
また、エステルワックスと、結着樹脂を構成する一部のモノマーユニットとの、ハンセン溶解度パラメータ距離(以下、単にHSP距離ともいう)が小さくなるように、該エステルワックスと該モノマーユニットを選択し採用することによって、A/Bの値を小さくすることができる。
具体的には、以下の樹脂又は重合体が挙げられる。
ビニル系樹脂;ポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;フラン樹脂;エポキシ樹脂;キシレン樹脂;シリコーン樹脂など。これらの樹脂は、単独で又は混合して使用できる。
該ビニル系樹脂としては、下記モノマーの単重合体又は共重合体を用いることができる。
スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどに代表されるスチレン系モノマー;
メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルアクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−アミルアクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルアクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルアクリレート、n−ノニルメタクリレート、n−デシルアクリレート、n−デシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ミリスチルアクリレート、ミリスチルメタクリレート、パルミチルアクリレート、パルミチルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、エイコシルアクリレート、エイコシルメタクリレート、ベヘニルアクリレート、ベヘニルメタクリレート、テトラコシルアクリレート、テトラコシルメタクリレート、ヘキサコシルアクリレート、ヘキサコシルメタクリレート、オクタコシルアクリレート、オクタコシルメタクリレート、トリアコンチルアクリレート、トリアコンチルメタクリレート、ドトリアコンチルアクリレート、ドトリアコンチルメタクリレートのような不飽和カルボン酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸などに代表される不飽和カルボン酸などのアクリル系モノマー;
マレイン酸などに代表される不飽和ジカルボン酸、マレイン酸無水物などに代表される不飽和ジカルボン酸無水物;アクリロニトリルなどに代表されるニトリル系ビニルモノマー。
該スチレンアクリル系共重合体としては、上記スチレン系モノマーと上記アクリル系モノマーとの共重合体が挙げられる。これらのうち、上記スチレン系モノマーと上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとの共重合体であることが好ましい。
該スチレン系モノマーは一種類で用いることもできるが、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
同様に、該アクリル系モノマーは一種類で用いることもできるが、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
ここで、スチレンアクリル系共重合体は、スチレンアクリル系共重合体のみから構成された状態で結着樹脂中に含有されていてもよいし、他の重合体などとのブロック共重合体、グラフト共重合体、又はそれらの混合物の状態で結着樹脂中に含有されていてもよい。
また、結着樹脂中のスチレンアクリル系重合体の含有量は、50質量%以上100質量%以下であることが好ましく、80質量%以上95質量%以下であることがより好ましい。
該アクリル酸アルキルエステル及び該メタクリル酸アルキルエステルのアルキル基の炭素数は、14以上30以下であることがより好ましく、16以上22以下であることがさらに好ましい。該アルキル基の炭素数が上記範囲にある場合、低温定着性をより高めることができる。
また、結着樹脂中の該モノマーユニットの含有量は、3.0質量%以上40.0質量%
以下であることが好ましく、5.0質量%以上20.0質量%以下であることがより好ましく、7.0質量%以上13.0質量%以下であることがさらに好ましい。該モノマーユニットの含有量が上記範囲にある場合、低温定着性をより高めることができる。
例えば、該スチレンアクリル系共重合体は、
スチレン系モノマー由来のモノマーユニットX1、
アルキル基の炭素数が12以上32以下のアクリル酸アルキルエステルに由来するモノマーユニット、及び、アルキル基の炭素数が12以上32以下のメタクリル酸アルキルエステルに由来するモノマーユニットからなる群より選ばれる少なくとも一のモノマーユニットX2、及び、
アルキル基の炭素数が2以上10以下のアクリル酸アルキルエステルに由来するモノマーユニット、及び、アルキル基の炭素数が2以上10以下のメタクリル酸アルキルエステルに由来するモノマーユニットからなる群より選ばれる少なくとも一のモノマーユニットX3を含有し、
該スチレンアクリル系共重合体中の、モノマーユニットX1の含有量をY1(質量%)とし、モノマーユニットX2の含有量をY2(質量%)とし、モノマーユニットX3の含有量をY3(質量%)としたときに、
Y1は、50.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。
Y2は、3.0質量%以上40.0質量%以下であることが好ましい。
Y3は、5.0質量%以上47.0質量%以下であることが好ましい。
該結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、35℃以上65℃以下であることが好ましい。
HSP距離が上記範囲である場合、エステルワックスと、該(メタ)アクリル酸アルキルエステルの分子間力が強くなり、定着プロセスにおいてトナーが加熱された際のエステルワックスの揮発を顕著に抑制することができる。また、結着樹脂とエステルワックスの相溶性を十分に高くすることができるので、熱可塑化をより促進し、低温定着性をより向上させることができる。
また、該エステルワックスは、エチレングリコールに由来するモノマーユニットを含有することが好ましい。
すなわち、エチレングリコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物を含有することが好ましい。該エステル化合物は、スチレンアクリル系共重合体との相溶性に優れるため、熱可塑性を促進させる効果が大きい。
該ジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールAのよう
なビスフェノールA類;が挙げられる。
一方、脂肪族モノカルボン酸としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸などが挙げられる。
また、上記のような合成エステルワックスを用いてもよいが、カルナバワックスやライスワックスのような天然由来のエステルワックスを用いてもよい。合成エステルワックスを用いる場合は、上記のように、カルボン酸成分とアルコール成分の少なくとも一方が、二価以上のものを含まないか、含んでいても微量であることが、低分子量エステルワックスを得る観点から好ましい。
該エステルワックスの分子量としては、メインピーク(Mp)が分子量400以上1500以下の範囲にあることが好ましく、500以上1000以下の範囲にあることがより好ましい。これによって、より低温定着性に優れたトナーを得ることができる。
エステルワックスの含有量が上記範囲内であると、上記「B」の値を調節しやすいだけでなく、トナーに要求される耐熱保存性を満足させやすい。
エステルワックスの融点は、30℃以上120℃以下であることが好ましく、60℃以上90℃以下であることがより好ましい。
エステルワックスの融点が上記範囲内であると、定着プロセスにおいて溶融しやすく、定着性を阻害しにくい。
50℃から200℃まで60℃/分で昇温し、200℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少率は、エステルワックス中の低分子量成分の含有量と相関する。該重量減少率が十分に大きければ、定着プロセスにおける熱可塑化の促進がより大きい。
該重量減少率は2.00質量%以上4.00質量%以下であることが好ましく、2.20質量%以上4.00質量%以下であることがより好ましい。該重量減少率が上記範囲内であれば、低温定着性をより向上させることができる。
また、他のワックスとして、可塑性を向上させるものをさらに加えてもよく、画像の光沢性を向上させるものなど、他の目的でワックスを含有させることもできる。すなわち、トナー粒子は、複数の異なる機能を併せ持つワックスを含有してもよい。
該他のワックスとしては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスのような脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸のようなビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類などが挙げられる。
ブラック着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、又は以下に示すイエロー、マゼンタ、シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが挙げられる。
イエロー着色剤としては、モノアゾ化合物、ジスアゾ化合物、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物が挙げられる。
具体的にはC.I.ピグメントイエロー74、93、95、109、111、128、155、174、180、185が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、モノアゾ化合物、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物などが挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、238、254、269、C.I.ピグメントバイオレッド19などが挙げられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66などが挙げられる。
該磁性体としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライトのような酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属、又は、これらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属との合金及びその混合物が挙げられる。
該着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、及びトナー粒子中の分散性の点から選択するとよい。該着色剤は、単独又は混合し、さらには固溶体の状態で用いることができる。
該着色剤の含有量は、結着樹脂又は結着樹脂を生成する重合性モノマー100質量部に対して、1.0質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
具体的には、負帯電用荷電制御剤として以下のものが挙げられる。
サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸などに代表される芳香族カルボン酸の金属化合物;スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体;アゾ染料あるいはアゾ顔料の金属塩又は金属錯体;ホウ素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンなど。
一方、正帯電用荷電制御剤として以下のものが挙げられる。
四級アンモニウム塩、四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物;グアニジン化合物;ニグロシン系化合物;イミダゾール化合物など。
なお、該スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体としては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタクリルスルホン酸などに代表されるスルホン酸基含有ビニル系モノマーの単重合体又は他のビニル系モノマーと該スルホン酸基含有ビニル系モノマーとの共重合体などが挙げられる。
該荷電制御剤の含有量は、結着樹脂又は結着樹脂を生成する重合性モノマー100質量部に対して、0.1質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。
外添剤としては、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、及び酸化アルミニウム微粒子のような無機微粒子が挙げられる。
該無機微粒子は、シランカップリング剤、シリコーンオイル又はそれらの混合物のような疎水化剤で疎水化処理されていることが好ましい。
外添剤の含有量は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下であることが好ましく、0.1質量部以上3.0質量部以下であることがより好ましい。
該トナーの製造方法は、特に限定されないが、トナー粒子の製造工程において、下記(i)又は(ii)のいずれかの工程を含めるとよい。
(i)結着樹脂を生成し得る重合性モノマー、及び、エステルワックスを含有する重合性モノマー組成物の粒子を水系媒体中で形成し、該重合性モノマー組成物の該粒子に含まれる重合性モノマーを重合する工程(懸濁重合法)。
(ii)有機溶媒中に結着樹脂、及び、エステルワックスを溶解又は分散して得られた樹脂溶液の粒子を水系媒体中で形成し、該樹脂溶液の該粒子に含まれる有機溶媒を除去する工程(溶解懸濁法)。
結着樹脂を生成し得る重合性モノマー、及び、エステルワックス、並びに、必要に応じて着色剤、極性樹脂、及び荷電制御剤などの他の成分を混合し、重合性モノマー組成物を調製する。
なお、着色剤を含有させる場合、着色剤は予め媒体撹拌ミルなどで重合性モノマー又は有機溶媒中に分散させた後に他の組成物と混合してもよいし、全ての組成物を混合した後に分散させてもよい。
分散安定剤を含む水系媒体を調製し、高剪断力を有する撹拌機を設置した撹拌槽などに投入し、ここに重合性モノマー組成物を添加し、撹拌することによりこれを分散させ、水系媒体中に重合性モノマー組成物の粒子を形成する。
該分散安定剤としては、公知の界面活性剤、有機分散剤、無機分散剤が挙げられる。
これらの中でも無機分散剤は重合温度や時間経過によっても安定性が崩れにくく、洗浄も容易でトナーに影響を与えにくいため、好適に使用することができる。
無機分散剤としては、以下のものが挙げられる。
リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛のようなリン酸多価金属塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムのような炭酸塩;メタ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムのような無機塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム;シリカ、ベントナイト、アルミナのような無機酸化物。
該無機分散剤は、重合終了後に酸あるいはアルカリを加えて溶解することにより、ほぼ完全に取り除くことができる。
得られた重合性モノマー組成物の粒子に含まれる重合性モノマーを重合し、樹脂粒子分
散液を得る。重合性モノマーを重合することで結着樹脂が生成される。重合工程では、温度調節可能な一般的な撹拌槽を用いることができる。
重合温度は、40℃以上であることが好ましく、50℃以上150℃以下であることがより好ましい。重合温度は終始一定でもよいが、所望の分子量分布を得る目的で重合工程後半に昇温してもよい。撹拌に用いられる撹拌翼は樹脂粒子分散液を滞留させることなく浮遊させ、かつ槽内の温度を均一に保てるようなものならばどのようなものを用いてもよい。
なお、トナー粒子の製造に粉砕法や溶解懸濁法を用いる場合、使用する結着樹脂中の未反応の重合性モノマーや低重合体のような低分子量成分を低減させるためには、結着樹脂を製造する際の重合条件を調整するとよい。例えば、重合温度をより高温とし、重合転化率が十分に高くなるまで重合工程を実施するとよい。
重合工程が終了した樹脂粒子分散液中から、又は、製造された結着樹脂から、未反応の重合性モノマーや低重合体のような低分子量成分を除去するためには、揮発成分の除去工程を実施するとよい。
揮発成分の除去工程は、樹脂粒子分散液又は製造された結着樹脂を撹拌手段が設置された撹拌槽で加熱、撹拌することによって行う。
揮発成分の除去工程における加熱条件は、重合性モノマーなど除去したい成分の蒸気圧を考慮し適宜調節するとよい。具体的な加熱条件として、80℃以上100℃以下程度、3時間以上程度が例示できる。
また、揮発成分の除去工程は、常圧又は減圧下で実施することができる。
樹脂粒子表面に付着した分散安定剤を除去する目的で、樹脂粒子分散液を酸又はアルカリで処理してもよい。樹脂粒子から分散安定剤を除去した後、一般的な固液分離法により樹脂粒子を水系媒体と分離するが、酸又はアルカリ、及びそれらに溶解した分散安定剤成分を完全に取り除くため、再度水を添加して樹脂粒子を洗浄することが好ましい。
この洗浄工程を何度か繰り返し、十分な洗浄が行われた後に、再び固液分離してトナー粒子を得るとよい。得られたトナー粒子は必要であれば公知の乾燥手段により乾燥してもよい。
得られたトナー粒子に対して、流動性や帯電性、耐ケーキング性などを向上させる目的で、上記外添剤を添加してもよい。外添工程は、外添剤とトナー粒子を、高速回転する羽根を備えた混合装置に入れ、十分混合することによって行う。
有機系の過酸化物系重合開始剤としては、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシケタール、ケトンパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、ジアシルパーオキサイドが挙げられる。
無機系の過酸化物系重合開始剤としては、過硫酸塩、過酸化水素などが挙げられる。
過酸化物系重合開始剤の具体例としては、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ヘキシルパーオキシアセテート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネートなどのパーオキシエステル;
ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;ジイソプロピルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート;1,1−ジ−t−ヘキシルパーオキシ
シクロヘキサンなどのパーオキシケタール;ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド;その他としてt−ブチルパーオキシアリルモノカーボネートなどが挙げられる。
また、アゾ系重合開始剤としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが例示される。
なお、必要に応じてこれら重合開始剤を2種以上同時に用いることもできる。
該重合開始剤の使用量は、重合性モノマー100質量部に対して、0.10質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられる。
具体的には、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどのような芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートのような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンなどのジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化合物;が挙げられる。
これらは、単独で、又は2種以上の混合物として用いられる。
架橋剤の含有量は、重合性モノマー100質量部に対して、0.1質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。
特に、トナー粒子の製造において、水系媒体中で造粒を行う場合、極性樹脂が存在すると、水に対する親和性の違いから、極性樹脂が水系媒体とその他の成分との界面付近に移行しやすいため、得られるトナー粒子の表面に極性樹脂が偏在することになる。
その結果、トナー粒子はコア−シェル構造を有する。トナー粒子がコア−シェル構造を有する場合、トナー粒子中へのエステルワックスの内包性が高まることから、エステルワックスと結着樹脂の相溶性をより高める観点から好ましい。
さらには、耐熱保存性や現像性、部材に対する固着のしにくさを向上させる効果が期待できる。
極性樹脂として飽和又は不飽和のポリエステル系樹脂を用いることで、当該樹脂がトナー粒子の表面に偏在してシェルを形成した際に、当該樹脂自身のもつ潤滑性が期待できる。
また、トナー粒子中へのエステルワックスの内包性がさらに高まることから、結着樹脂と相溶性の高いエステルワックスを用いた場合においても、エステルワックスに由来する画像形成装置内の汚染を少なくすることができる。
ポリエステル系樹脂としては、下記に挙げる酸モノマーとアルコールモノマーとの縮重合物が挙げられる。
酸モノマーとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、カンファー酸、シクロヘキサンジカルボン酸、及び、トリメリット酸が挙げられる。
アルコールモノマーとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
極性樹脂の含有量は、結着樹脂又は結着樹脂を生成する重合性モノマー100質量部に対して、0.2質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
極性樹脂の含有量が上記範囲内であれば、耐熱保存性や部材に対する固着のしにくさをより向上させることができる。
極性樹脂の酸価は、2mgKOH/g以上40mgKOH/g以下であることが好ましい。極性樹脂の酸価が上記範囲内であれば、トナー粒子の表面にシェルを形成するときに、エステルワックスの内包性をより高められる。
極性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上120℃以下であることが好ましい。
極性樹脂のガラス転移温度(Tg)が上記範囲内であれば、結着樹脂に対する相溶性が高いエステルワックスを使用した場合でも、トナーに求められる耐熱保存性をより向上させることができる。
極性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、8,000以上30,000以下であることが好ましい。極性樹脂の重量平均分子量(Mw)が上記範囲内であれば、低温定着性の阻害をより少なくすることができる。
<ハンセン溶解度パラメータ距離(HSP距離)の計算方法>
上述のように、結着樹脂(又は、その一部のモノマーユニット)とエステルワックスのHSP距離が特定の範囲内になるように、添加する成分を決定することが好ましい。
ハンセン溶解度パラメータ(HSP)は分散項、極性項、水素結合項からなる、三次元ベクトル量である。ある物質のHSPの分散項の値をδd、極性項の値をδp、水素結合項の値をδhとしたとき、本明細書中では、[δd、δp、δh]のように表記する。
HSP距離は、溶媒に対する溶質の溶けやすさ、又は複数の溶媒の混和のしやすさを、分子間相互作用の観点で示した計算値である。二つの物質のHSP距離が0に近いほど、それらの物質の親和性が高く、溶解性や混和性が高いことが推測される。
ある二つの物質に着目し、一方の物質のHSPを[δdA、δpA、δhA]、他方の物質のHSPを[δdB、δpB、δhB]としたとき、その二つの物質のHSP距離「Ra」は、下式で表される。
HSP距離(Ra)=
{4(δdA−δdB)2+(δpA−δpB)2+(δhA−δhB)2}1/2
該HSPは、計算ソフト「Hansen Solubility Parameters in Practice(HSPiP) Version4.1.03」(Steven Abbott、Charles M. Hansen、Hiroshi Yamamoto著)を使用し、化合物の化学構造式を入力して計算を行う。
トナー及びエステルワックスの重量減少率は、下記熱重量分析装置を用い、下記手順で測定する。
熱重量分析装置:「TGA Q5000IR」(TA Instruments社製)
測定手順:
白金製のセルに、トナー5.0mg(重量:a0)を乗せ、該装置にセットする。
窒素雰囲気下とし、重量を測定しながら、まず任意の速度で試料を室温から50℃に加熱する。
その後、50℃から200℃まで60℃/分で昇温する。
200℃に到達したら昇温を止め、200℃で60分間保持する(工程1)。
その後、200℃から300℃まで60℃/分で昇温する。
300℃に到達したら昇温を止め、300℃で60分間保持する(工程2)。
該(工程1)、すなわち、200℃で60分間保持した後に重量(a1)を測定する。
そして、昇温開始前(すなわち、測定開始時)の試料重量(a0)からの減少率(質量%)[(a0−a1)/a0×100]を計算し、「A」とする(以後、該減少率を重量減少率Aともいう)。
一方、該(工程2)、すなわち、300℃で60分間保持した後に重量(a2)を測定する。そして、昇温開始前(すなわち、測定開始時)のトナー重量(a0)からの減少率(質量%)[(a0−a2)/a0×100]を計算し、「B」とする(以後、該減少率を重量減少率Bともいう)。
測定試料をエステルワックスに変更し、上記工程1、すなわち、200℃で60分間保持した後に重量(b1)を測定する。
そして、昇温開始前(すなわち、測定開始時)の試料重量(b0)からの減少率(質量%)[(b0−b1)/b0×100]を計算し、「C」とする(以後、該減少率を重量減少率Cともいう)。
一方、該300℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少の主成分(すなわち、減少した成分のうち、50質量%以上を占める成分)が、トナー粒子に含まれるエステルワックスに起因する成分であることは、加熱前のトナーの全成分のマススペクトルと、加熱保持後のトナーの全成分のマススペクトルとの比較から減少成分及びその減少量を求めることにより確認する。
酸価は試料1gに含まれる酸を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数である。樹脂の酸価はJIS K 0070−1992に準じて測定されるが、具体的には、以下の手順に従って測定する。
(1)試薬の準備
フェノールフタレイン1.0gをエチルアルコール(95体積%)90mLに溶かし、イオン交換水を加えて100mLとし、フェノールフタレイン溶液を得る。
特級水酸化カリウム7gを5mLの水に溶かし、エチルアルコール(95体積%)を加えて1Lとする。炭酸ガスなどに触れないように、耐アルカリ性の容器に入れて3日間放置後、ろ過して、水酸化カリウム溶液を得る。得られた水酸化カリウム溶液は、耐アルカリ性の容器に保管する。水酸化カリウム溶液のファクターは、0.1モル/L塩酸25mlを三角フラスコに取り、フェノールフタレイン溶液を数滴加え、水酸化カリウム溶液で滴定し、中和に要した水酸化カリウム溶液の量から求める。
該0.1モル/L塩酸は、JIS K 8001−1998に準じて作製されたものを用いる。
(2)操作
(A)本試験
粉砕した極性樹脂の試料2.0gを200mLの三角フラスコに精秤し、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液100mLを加え、5時間かけて溶解する。次いで、指示薬としてフェノールフタレイン溶液を数滴加え、水酸化カリウム溶液を用いて滴定する。なお、滴定の終点は、指示薬の薄い紅色が30秒間続いたときとする。
(B)空試験
試料を用いない(すなわち、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
(3)得られた結果を下記式に代入して、酸価を算出する。
A=[(C−B)×f×5.61]/S
ここで、A:酸価(mgKOH/g)、B:空試験の水酸化カリウム溶液の添加量(mL)、C:本試験の水酸化カリウム溶液の添加量(mL)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料の質量(g)である。
樹脂などの重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及びピーク分子量(Mp)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下の手順で測定及び算出する。
まず、室温で24時間かけて、樹脂をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。なお、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10mL
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
樹脂のガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、樹脂10mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/分で測定を行う。
この昇温過程で、温度40℃〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、結着樹脂のガラス転移温度(Tg)とする。
<実施例1>
下記に示す方法(懸濁重合法)により、トナーを製造した。
・スチレン 72.0部
・n−ブチルアクリレート 18.0部
・ステアリルアクリレート 10.0部
・1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 0.7部
・銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 5.0部
・サリチル酸アルミニウム化合物 0.7部
(ボントロンE−88:オリエント化学社製)
・低分子量ポリスチレン 4.0部
(ガラス転移温度:55℃、重量平均分子量:3000)
・極性樹脂 4.0部
(ポリエステル樹脂、酸価:3.9mgKOH/g、ガラス転移温度:69℃、重量平均分子量:9500)
・極性樹脂 4.0部
(スチレンメタクリル樹脂、酸価:10mgKOH/g、ガラス転移温度:80℃、重量平均分子量:15000)
・エチレングリコールジステアレート 15.0部
以上を混合し、重合性モノマーの混合物を調製した。これに15mmのセラミックビーズを入れ、湿式アトライタ(日本コークス工業製)を用いて2時間分散して、重合性モノマー組成物を得た。
一方、イオン交換水414.0部にリン酸ナトリウム(Na3PO4)6.3部を投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて撹拌しながら、60℃に加温した。
その後、3.6部の塩化カルシウム(CaCl2)を25.5部のイオン交換水に溶解した塩化カルシウム水溶液を添加してさらに撹拌を続け、リン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2)からなる分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
該重合性モノマー組成物に重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート9.0部を添加し、これを該水系媒体に投入した。クレアミックスにて15000回転/分を維持しつつ10分間の造粒工程を行った。
その後、一般的な撹拌機を備えた撹拌槽で、攪拌しながら70℃を保持して8時間重合を行うことによってトナー粒子分散液を得た。
その後、反応容器に、発生する揮発成分が反応容器に戻らないようにするため、反応容器の上方に一般的なガラス製のトラップ球を取り付け、撹拌槽の温度を98℃に加温し、5時間保持することで、揮発成分の除去工程を行った。
その後、撹拌を続けながら、トナー粒子分散液が室温になるまで放冷した。トナー分散液が室温になったら、塩酸を添加し、pHを1.4以下として分散安定剤を溶解し、ろ過、洗浄、乾燥を行うことによってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子100部に、疎水性酸化チタンを0.3部加え、FMミキサ(日本コークス工業製)で混合した。さらに、疎水性シリカを1.5部加え、FMミキサで混合し、外添剤が添加されたトナー1を得た。
また、得られたトナー1の熱重量分析(TGA)において、300℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少の主成分が、上記エステルワックス(エチレングリコールジステアレート)に起因する成分であることを確認した。
表1に示すように、添加する材料の種類と添加量を変更すること以外は実施例1と同様にして、トナー2〜13の製造を行った。
また、得られたトナー2〜13の熱重量分析(TGA)において、300℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少の主成分が、添加されたエステルワックスに起因する成分であることを確認した。
下記に示す方法(粉砕法)により、トナーを製造した。
還流冷却管、撹拌機、窒素導入管を備えた反応容器に、窒素雰囲気下で、下記材料を入れた。
・スチレン 72.0部
・n−ブチルアクリレート 18.0部
・ステアリルアクリレート 10.0部
・トルエン 100.0部
・ジt−ブチルパーオキサイド(PBD) 7.2部
前記容器内を毎分200回転で撹拌し、110℃に加熱して10時間撹拌した。
さらに、140℃に加熱して6時間重合した。溶媒を留去させてスチレンアクリル樹脂Aを得た。
・スチレンアクリル樹脂A 100.0部
・カーボンブラック(Printex35;Orion Engineered Carbons社製) 7.0部
・低分子量ポリスチレン 4.0部
(ガラス転移温度:55℃、重量平均分子量:3000)
・極性樹脂 4.0部
(ポリエステル樹脂、酸価:3.9mgKOH/g、ガラス転移温度:69℃、重量平均分子量:9500)
・極性樹脂 4.0部
(スチレンメタクリル樹脂、酸価:10mgKOH/g、ガラス転移温度:80℃、重量平均分子量:15000)
・エチレングリコールジステアレート 15.0部
上記材料をFMミキサ(日本コークス工業製)で混合した後、125℃で二軸混練押出機によって溶融混練を行い、混練物を室温まで徐々に冷却した。
得られた冷却物をカッターミルで粗粉砕、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、風力分級することで、トナー粒子を作製した。
得られたトナー粒子100部に、疎水性酸化チタンを0.3部加え、FMミキサで混合した。さらに、疎水性シリカを1.5部加え、FMミキサで混合し、外添剤が添加されたトナー14を得た。
また、得られたトナー14の熱重量分析(TGA)において、300℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少の主成分が、添加されたエステルワックスに起因する成分であることを確認した。
下記に示す方法(懸濁重合法)により、トナーを製造した。
・スチレン 72.0部
・n−ブチルアクリレート 18.0部
・n−オクチルアクリレート 10.0部
・1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 0.7部
・銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 5.0部
・サリチル酸アルミニウム化合物 0.7部
(ボントロンE−88:オリエント化学社製)
・低分子量ポリスチレン 4.0部
(ガラス転移温度:55℃、重量平均分子量:3000)
・極性樹脂 4.0部
(ポリエステル樹脂、酸価:3.9mgKOH/g、ガラス転移温度:69℃、重量平均分子量:9500)
・極性樹脂 4.0部
(スチレンメタクリル樹脂、酸価:10mgKOH/g、ガラス転移温度:80℃、重量平均分子量:15000)
・エチレングリコールジステアレート 15.0部
以上を混合し、重合性モノマーの混合物を調製した。これに15mmのセラミックビー
ズを入れ、湿式アトライタ(日本コークス工業製)を用いて2時間分散して、重合性モノマー組成物を得た。
一方、イオン交換水414.0部にリン酸ナトリウム(Na3PO4)6.3部を投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて撹拌しながら、60℃に加温した。
その後、3.6部の塩化カルシウム(CaCl2)を25.5部のイオン交換水に溶解した塩化カルシウム水溶液を添加してさらに撹拌を続け、リン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2)からなる分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
該重合性モノマー組成物に重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート9.0部を添加し、これを該水系媒体に投入した。クレアミックスにて15000回転/分を維持しつつ10分間の造粒工程を行った。
その後、一般的な撹拌機を備えた撹拌槽で、攪拌しながら70℃を保持して8時間重合を行うことによってトナー粒子分散液を得た。
その後、反応容器に、発生する揮発成分が反応容器に戻らないようにするため、反応容器の上方に一般的なガラス製のトラップ球を取り付け、撹拌槽の温度を98℃に加温し、5時間保持することで、揮発成分の除去工程を行った。
その後、撹拌を続けながら、トナー粒子分散液が室温になるまで放冷した。トナー分散液が室温になったら、塩酸を添加し、pHを1.4以下として分散安定剤を溶解し、ろ過、洗浄、乾燥を行うことによってトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子100部に、疎水性酸化チタンを0.3部加え、FMミキサ(日本コークス工業製)で混合した。さらに、疎水性シリカを1.5部加え、FMミキサで混合し、外添剤が添加されたトナー15を得た。
表1に示すように、添加する材料の種類と添加量を変更すること以外は比較例1と同様にして、トナー16〜18の製造を行った。
得られた各トナーを、下記の方法で評価した。評価結果を表3に示す。
<低温定着性>
定着ユニットを外したカラーレーザープリンタ(HP Color LaserJet
CP3525dn、HP社製)を用意し、シアンカートリッジからトナーを取り出して、代わりに評価するトナーを充填した。
次いで、受像紙(キヤノンカラーレーザーコピア用紙、A4サイズ、81.4g/m2、キヤノン社製)上に、充填したトナーを用いて、縦2.0cm横15.0cmの未定着のトナー画像(1.0mg/cm2)を、通紙方向に対し上端部から1.0cmの部分に形成した。
次いで、取り外した定着ユニットを定着温度とプロセススピードを調節できるように改造し、これを用いて未定着画像の定着試験を行った。
まず、常温常湿環境下(23℃、60%RH)、プロセススピードを330mm/sに設定し、初期温度を150℃として設定温度を5℃ずつ順次昇温させながら、各温度で上記未定着画像の定着を行った。低温定着性の評価基準は以下の通りである。
低温側定着開始点とは、画像の表面を4.9kPa(50g/cm2)の荷重をかけたシルボン紙(ダスパー K−3)で0.2m/秒の速度で5回摺擦したときに、直径150μm以上の画像剥がれが3個以内である最低温度のことである。定着がしっかり行われない場合には、上記画像剥がれは増える傾向にある。
A:低温側定着開始点が160℃以下
B:低温側定着開始点が165℃又は170℃
C:低温側定着開始点が175℃又は180℃
D:低温側定着開始点が185℃以上
下記の様な改造を施したカラーレーザープリンタ(HP LaserJet Pro 400 Color M451dn、HP社製)を用いて、200,000枚の長期使用
試験を行った。
プリンターの改造条件としては、普通紙モードのプロセススピードを360mm/secに、厚紙モードのプロセススピードを90mm/secに変更し、定着温調を200℃に設定した。
耐久評価チャートは各色印字率が5%(フルカラー印字率20%)のオリジナルチャートを用い、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの全ステーションに対し、評価するトナーに詰め替えたカートリッジを装着し、トナーが無くなる毎にカートリッジ交換を行い、プリントを続けた。
耐久試験の条件は、常温常湿環境下(23℃、50%RH)において、普通紙モードで坪量68g/m2(A4サイズ)の用紙を8,000枚通紙し、厚紙モードで坪量220g/m2(LETTERサイズ)の用紙を2,000枚通紙するパターンを繰り返し、合計200,000枚のプリント試験を行った。
耐久試験後の定着器周りの汚染状態を、目視により以下の基準で評価した。
A:定着器周辺に目立った汚染は見られない。
B:定着器周辺に微量の汚染が観察される。
C:定着ガイド部に汚染の広がりがはっきりと観察される。
D:定着器周辺にかなりの量の汚染が目立つ。
評価するトナー1.0gを50mLのポリプロピレン製カップに秤量し、温度55℃、湿度10%RHに設定した恒温槽内に72時間静置した。その後、トナーの凝集の程度を下記の基準で評価した。
A:カップを傾けると、トナーが流動する。
B:カップを傾けてもトナーが流動しないが、衝撃を与えるとトナーが流動する。
C:カップに衝撃を与えても一部のトナーは流動しないが、流動しないトナーは指で押すと容易にほぐれる。
D:流動しないトナーが存在し、指で押しても容易にほぐれないが、強く押すとほぐれる。
Claims (6)
- 結着樹脂及びエステルワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、スチレンアクリル系共重合体を含有し、
該結着樹脂中の該スチレンアクリル系共重合体の含有量が50質量%以上であり、
該スチレンアクリル系共重合体が、
アルキル基の炭素数が12以上32以下のアクリル酸アルキルエステルに由来するモノマーユニット、及び、アルキル基の炭素数が12以上32以下のメタクリル酸アルキルエステルに由来するモノマーユニットからなる群より選ばれる少なくとも一のモノマーユニットを含有し、
該トナーの窒素雰囲気下での熱重量分析において、
50℃から200℃まで60℃/分で昇温し、200℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少率をA(質量%)とし、
該200℃で60分間保持した後、さらに、200℃から300℃まで60℃/分で昇温し、300℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少率をB(質量%)としたときに、
該A及び該Bが、下記式(1)及び(2)の関係を満たし、
該300℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少の主成分が該エステルワックスに起因する成分であることを特徴とするトナー。
A/B≦6.0×10−2 (1)
15.00≦B≦30.00 (2) - 前記A(質量%)が1.10以下である、請求項1に記載のトナー。
- 前記結着樹脂中の前記モノマーユニットの含有量が、3.0質量%以上40.0質量%以下である、請求項1または2に記載のトナー。
- 前記エステルワックスと、前記アルキル基の炭素数が12以上32以下のアクリル酸アルキルエステル及び前記アルキル基の炭素数が12以上32以下のメタクリル酸アルキルエステルとのハンセン溶解度パラメータ距離が、0.42以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記エステルワックスが、炭素数2以上6以下のジオールと炭素数14以上22以下の脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記エステルワックスの窒素雰囲気下での熱重量分析において、
50℃から200℃まで60℃/分で昇温し、200℃で60分間保持した後に測定された、測定開始時からの重量減少率が2.00質量%以上4.00質量%以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のトナー。
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