JP6740640B2 - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents
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Description
中でも非晶性ポリエステル樹脂は、高いガラス転移温度(Tg)でありながら低い軟化点(Tsp)に設計が可能である。このため、非晶性ポリエステル樹脂は、トナーの耐熱保管性と低温定着性を両立する上で優位な材料として結着樹脂に使用するができる。
一方、スチレン−アクリル樹脂を結着樹脂として使用することで、原料のコストが低いトナーを合成可能となる。
一方で、一般的にポリエステル樹脂とスチレン−アクリル樹脂が非相溶の関係にある。このため、どの製法においてもポリエステル樹脂とスチレン−アクリル樹脂とを併用した場合、トナー内部や表層に樹脂が局在化しやすく、トナー構造や各添加剤の内部配置の制御が難しい。このため、例えばコア・シェル型構造を有するトナー粒子に、ポリエステル樹脂とスチレン−アクリル樹脂とを適用しようとした場合に、上記制御が難しいことが起因となる問題が生じやすい。
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、製造中に結晶性ポリエステル樹脂が非晶性ポリエステルシェル樹脂と相溶し、場合によっては表面ブリードを起こすことで、耐熱保管性が不十分になったり、現像剤耐久時の物理ストレスによるトナーの軟凝集化が生じ画像欠陥を引き起したりする場合や、コア樹脂内部の着色剤等の分散が不均一化し、帯電性の低下、転写性の低下に伴う画像品質が低下するという問題に対し、改良の余地があった。
より内部に結晶性ポリエステルを分散配置する方法が提案されている。しかしながら結晶性ポリエステル樹脂のほか、離型剤等の低極性物質をも内部に留めやすくなるため、定着分離性、耐ドキュメントオフセット性に改良の余地があった。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
前記結着樹脂が、少なくともスチレン−アクリル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とを含み、かつ、
少なくとも下記工程I〜工程Vを有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
(工程I):少なくとも前記スチレン−アクリル樹脂と前記離型剤とを含む分散混合液に、撹拌下で凝集剤を添加する工程
(工程II):前記工程Iにおいて前記凝集剤が添加された前記分散混合液に、前記結晶性ポリエステル樹脂の分散液を添加し、加熱撹拌下で、少なくとも前記スチレン−アクリル樹脂と前記離型剤と前記結晶性ポリエステル樹脂とを凝集合一させ、コア粒子の分散液を得る工程
(工程III):前記工程IIにて得られた前記コア粒子の分散液を、少なくとも前記結晶性
ポリエステル樹脂の結晶化ピーク温度(Tqc)−15℃以下の温度まで冷却する工程
(工程IV):前記工程IIIにて冷却された前記コア粒子の分散液の温度を、
(1)少なくとも前記結晶性ポリエステル樹脂の融点(Tmc)以下の温度とし、
(2)前記スチレン−アクリル樹脂のガラス転移温度(Tgs)+5℃以上の温度とし、
(3)前記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tga)+3℃以下の温度とし、かつ
(4)Tgs<Tga<Tqcの関係を満たす温度とし、
当該コア粒子の分散液に、前記非晶性ポリエステル樹脂の粒子の分散液を添加し、前記
コア粒子の表面に前記非晶性ポリエステル樹脂の粒子をシェル粒子として付着させコア・シェル粒子分散液を得る工程
(工程V):前記コア・シェル粒子分散液を、前記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tga)+10℃以上、かつ前記結晶性ポリエステル樹脂の融点(Tmc)以下の温度に調整し、前記コア粒子及び前記シェル粒子並びに前記シェル粒子同士を融着し、コア・シェル型トナー母体粒子分散液を得る工程
式(a) 3≦pHA−pHB
式(b) 7≦pHA≦10
式(c) 2≦pHB≦5
前記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tga)が、53〜63℃の範囲内であり、
前記結晶性ポリエステル樹脂の融点(Tmc)が、65〜80℃の範囲内であることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、少なくとも結着樹脂と離型剤とを含むコア・シェル型トナー母体粒子を含有する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記結着樹脂が、少なくともスチレン−アクリル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とを含み、かつ、少なくとも下記工程I〜工程Vを有することを特徴とする。
(工程II):前記工程Iにおいて前記凝集剤が添加された前記分散混合液に、前記結晶性ポリエステル樹脂の分散液を添加し、加熱撹拌下で、少なくとも前記スチレン−アクリル樹脂と前記離型剤と前記結晶性ポリエステル樹脂とを凝集合一させ、コア粒子の分散液を得る工程
(工程III):前記工程IIにて得られた前記コア粒子の分散液を、少なくとも前記結晶性
ポリエステル樹脂の結晶化ピーク温度(Tqc)−15℃以下の温度まで冷却する工程
(工程IV):前記工程IIIにて冷却された前記コア粒子の分散液の温度を、
(1)少なくとも前記結晶性ポリエステル樹脂の融点(Tmc)以下の温度とし、
(2)前記スチレン−アクリル樹脂のガラス転移温度(Tgs)+5℃以上の温度とし、
(3)前記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tga)+3℃以下の温度とし、かつ
(4)Tgs<Tga<Tqcの関係を満たす温度とし、
当該コア粒子の分散液に、前記非晶性ポリエステル樹脂の粒子の分散液を添加し、前記コア粒子の表面に前記非晶性ポリエステル樹脂の粒子をシェル粒子として付着させコア・シェル粒子分散液を得る工程
(工程V):前記コア・シェル粒子分散液を、前記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tga)+10℃以上、かつ前記結晶性ポリエステル樹脂の融点(Tmc)以下の温度に調整し、前記コア粒子及び前記シェル粒子並びに前記シェル粒子同士を融着し、コア・シェル型トナー母体粒子分散液を得る工程
(工程VI):前記工程Vで得られた前記コア・シェル型トナー母体粒子分散液を冷却後、当該コア・シェル型トナー母体粒子分散液から前記コア・シェル型トナー母体粒子を分離し、乾燥する工程
結晶性ポリエステル樹脂の融点(Tmc)は、トナーの示差走査熱量測定を行うことにより求めることができる。示差走査熱量測定は、示差走査熱量計「ダイヤモンドDSC」(パーキンエルマー社製)を用いる。測定は、具体的には、昇降速度10℃/minで室温(25℃)から150℃まで昇温し、5分間150℃で等温保持する1回目の昇温過程、冷却速度10℃/minで150℃から0℃まで冷却し、5分間0℃で等温保持する冷却過程、及び、昇降速度10℃/minで0℃から150℃まで昇温する2回目の昇温過程をこの順に経る測定条件(昇温・冷却条件)によって行えばよい。上記測定は、トナー3.0mgをアルミニウム製パンに封入し、示差走査熱量計「ダイヤモンドDSC」のサンプルホルダーにセットして行うことができる。リファレンスとして空のアルミニウム製パンを使用すればよい。
上記測定において、1回目の昇温過程により得られる吸熱曲線から解析を行い、結晶性
ポリエステル樹脂由来の吸熱ピークのトップ温度を結晶性ポリエステル樹脂の融点(Tmc)(℃)とする。また、冷却過程により得られる発熱曲線から解析を行い、結晶性ポリエステル樹脂由来の発熱ピークトップの温度を、結晶性ポリエステル樹脂の結晶化ピーク温度(Tqc)(℃)とする。
ガラス転移温度は、上記DSC同装置において、測定条件として、測定温度0〜150℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat−cool−Heatの温度制御で行い、その2nd.Heatにおけるデータを基に解析を行い、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点のガラス転移温度とした。
本発明に係るトナー母体粒子は、コア・シェル構造を有するコア・シェル型トナー母体粒子である。コア・シェル構造とは、コア粒子とこのコア粒子を覆うシェルを有する構造をいう。なお、このシェルは、大きな膜(以下、「シェル膜」ともいう。)によって形成されていてもよいし、数個の膜状のドメイン(以下、「膜状ドメイン」ともいう。)から構成されていてもよい。また、シェル膜及び膜状ドメインを特に区別する必要のない場合は、これらをまとめてシェルという。
また、トナー母体粒子には、必要に応じて外添剤が加えられる。この外添剤が加えられたトナー母体粒子をトナー粒子として使用してもよい。また、外添剤が加えられない場合、トナー母体粒子をそのままトナー粒子として使用してもよい。また、このトナー粒子が集合したものをトナーという。
結着樹脂は、少なくともスチレン−アクリル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とを含む。
なお、結着樹脂には、本発明の効果発現を阻害しない範囲内で、スチレン−アクリル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂及び非晶性ポリエステル樹脂以外の樹脂や有機化合物など、ほかの材料が含まれていてもよい。
スチレン−アクリル樹脂とは、スチレン系モノマーとアクリル系モノマーが重合した樹脂である。
スチレン−アクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、25000〜60000の範囲内で、かつ数平均分子量(Mn)が、8000〜20000の範囲内であることが、低温性及び光沢度安定性の確保の観点から好ましい。
スチレン−アクリル樹脂のガラス転移温度(Tgs)は、低温定着性を得る観点から35〜50℃の範囲内が好ましく、より好ましくは38〜48℃の範囲内である。
例えば、芳香族系ビニルモノマーとしては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−
クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレンなど及びその誘導体が挙げられる。これらの芳香族系ビニルモノマーは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合性モノマーとしては、さらに多官能ビニル系モノマーを使用してもよい。多官能ビニルモノマーとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のジアクリレート、ジビニルベンゼン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の三級以上のアルコールのジメタクリレート及びトリメタクリレート等が挙げられる。
本発明に係る結晶性ポリエステル樹脂は、2価以上のカルボン酸(多価カルボン酸)と、2価以上のアルコール(多価アルコール)との重縮合反応によって得られる公知のポリエステル樹脂に由来する部分であって、トナーの示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱変化ではなく、明確な吸熱ピークを有する樹脂をいう。明確な吸熱ピークとは、具体的には、示差走査熱量測定(DSC)において、昇温速度10℃/minで測定した際に、吸熱ピークの半値幅が15℃以内であるピークのことを意味する。
に由来する構造単位の主鎖の炭素数をCalcohol、結晶性ポリエステル樹脂を形成するための多価カルボン酸に由来する構造単位の主鎖の炭素数をCacidとしたとき、下記関係式(A)を満たすことが好ましい。
関係式(A):5≦|Cacid−Calcohol|≦12
関係式(B):6≦|Cacid−Calcohol|≦10
関係式(C):Calcohol<Cacid
モル%である。ジカルボン酸成分における脂肪族ジカルボン酸の含有量が50構成モル%以上とされることにより、結晶性ポリエステル樹脂の結晶性を十分に確保することができる。
テトラステアリルチタネートなどのチタンアルコキシド;ポリヒドロキシチタンステアレートなどのチタンアシレート;チタンテトラアセチルアセトナート、チタンラクテート、チタントリエタノールアミネートなどなどのチタンキレートなどを挙げることができる。ゲルマニウム化合物としては、二酸化ゲルマニウムなどを挙げることができる。更にアルミニウム化合物としては、ポリ水酸化アルミニウムなどの酸化物、アルミニウムアルコキシドなどが挙げられ、トリブチルアルミネートなどを挙げることができる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いても良い。
ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂セグメントと、ポリエステル樹脂以外の非晶性樹脂セグメントとが化学的に結合した樹脂である。
結晶性ポリエステル樹脂セグメントは、上記結晶性ポリエステル樹脂に由来する部分であって、トナーの示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱変化ではなく、明確な吸熱ピークを有する樹脂セグメントをいう。
ポリエステル樹脂以外の非晶性樹脂セグメント(以下、単に「非晶性樹脂セグメント」ともいう。)は、結着樹脂を構成する非晶性樹脂と、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂との親和性を制御するためのセグメントである。非晶性樹脂セグメントが存在することで、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂と非晶性樹脂との親和性が向上し、ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂が非晶性樹脂中に取り込まれやすくなり、帯電均一性等を向上させることができ、好ましい。
構造中に公知の側鎖や官能基を有する構造のものを含むものである。また、ここでいう(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、CH2=CHCOOR(Rはアルキル基)で表されるアクリル酸エステル化合物やメタクリル酸エステル化合物のほかに、アクリル酸エステル誘導体やメタクリル酸エステル誘導体等の構造中に公知の側鎖や官能基を有するエステル化合物を含むものである。
本発明に係るハイブリッド樹脂の製造方法は、上記結晶性ポリエステル樹脂セグメントと非晶性樹脂セグメントとを分子結合させた構造の重合体を形成することが可能な方法であれば、特に制限されるものではない。例えば、ハイブリッド樹脂の製造方法として、後述の「(スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂の作製方法)」において、非晶性ポリエステルセグメントの代わりに結晶性ポリエステル樹脂セグメントを使用するほかは、同様にして製造することができる。また、この場合、スチレン−アクリル重合体セグメントの代わりにそのほかの非晶性樹脂セグメントを使用することとしてもよい。
非晶性ポリエステル樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)により得られる吸熱曲線において、ガラス転移温度(Tg)を有するが、融点すなわち昇温時の明確な吸熱ピークがない非晶性を示すポリエステル樹脂とをいう。
非晶性ポリエステル樹脂は、上記定義したとおりであれば特に限定されない。例えば、非晶性ポリエステル樹脂そのものを含有しても良いし、後述するスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂を含有していても良い。
ここで、「スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂」とは、非晶性のポリエステル分子鎖(以下、「非晶性ポリエステルセグメント」ともいう。)に、上述のスチレン−アクリル樹脂セグメントを分子結合させた構造のポリエステル分子より構成される樹脂(ハイブリッド樹脂)のことである。すなわち、スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂は、スチレン−アクリル樹脂セグメントが非晶性ポリエステルセグメントに分子結合した共重合体構造を有する樹脂である。
これらの中でも、特にトナーの帯電均一性を向上させるという観点から、多価アルコール成分としてはビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物とプロピレンオキサイド付加物を用いることが好ましい。これらの多価アルコール成分は1種単独で用いても良く2種以上併用しても良い。
一方、スチレン−アクリル変性量が5質量%以上である場合は、シェル膜又は膜状ドメインを好適に形成でき、この結果、スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂とコア粒子との界面の融着が不十分とならず、ひいては、定着時に溶融しても十分にトナーが融着しないという問題を回避できる。このため、スチレン−アクリル変性量が5質量%以上である場合は、低温定着性及び耐ドキュメントオフセット性を十分に得ることができ、好ましい。
また、スチレン−アクリル変性量が30質量%以下である場合は、スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂が軟化点の高くなりすぎることを回避でき、トナー粒子全体として十分な低温定着性を得ることができ、好ましい。
63℃の範囲内であり、かつ、軟化点が80〜120℃であることが好ましく、より好ましくは90〜110℃である。スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、ASTM(米国材料試験協会規格)D3418−82に規定された方法(DSC法)によって測定された値である。
以上のようなシェルに含有されるスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂を製造する方法としては、既存の一般的なスキームを使用することができる。代表的な方法としては、次の四つが挙げられるが、中でも、下記(A)の方法が最も好ましい。
(B)スチレン−アクリル重合体セグメントをあらかじめ重合しておき、当該スチレン−アクリル重合体セグメントに両反応性モノマーを反応させ、さらに、非晶性ポリエステルセグメントを形成するための多価カルボン酸モノマー及び多価アルコールモノマーを反応させることにより、非晶性ポリエステルセグメントを形成する方法。
(C)非晶性ポリエステルセグメント及びスチレン−アクリル重合体セグメントをそれぞれあらかじめ重合しておき、これらに両反応性モノマーを反応させることにより、両者を結合させる方法。
(D)非晶性ポリエステルセグメントをあらかじめ重合し、その非晶性ポリエステルセグメントの重合性不飽和基にスチレン−アクリル重合性モノマーを付加重合し両者を結合する方法。
(1)未変性のポリエステル樹脂と、芳香族系ビニルモノマー及び(メタ)アクリル酸エステル系モノマーと、両反応性モノマーとを混合する混合工程と、
(2)芳香族系ビニルモノマー及び(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを重合させる重合工程と、
を経ることが挙げられる。これにより、非晶性ポリエステルセグメントにスチレン−アクリル重合体セグメントを結合させることができる。
れるとともに、重合制御が容易となることから、例えば80〜120℃とすることができ、より好ましくは85〜115℃、さらに好ましくは90〜110℃である。
また、当該割合が5質量%以上である場合は、得られるスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂が、良好なシェルを形成することができ、過度にコア粒子が露出してしまうことを回避できる結果、得られるトナーに十分な耐熱保管性及び帯電性が得られる。
また、当該割合が30質量%以内である場合は、得られるスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂の軟化点が高くなりすぎることがなく、この結果、得られるトナーが、全体として十分な低温定着性を実現できる。
(式(ア)において、Wxはモノマーxの質量分率、Tgxはモノマーxの単独重合体のガラス転移温度である。)
なお、本明細書においては、両反応性モノマーはガラス転移温度の計算に用いないものとする。
スチレン−アクリル重合体セグメントを形成するための芳香族系ビニルモノマー及び(メタ)アクリル酸エステル系モノマーは、ラジカル重合を行うことができるエチレン性不飽和結合を有するものである。
これらの芳香族系ビニルモノマーは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
スチレン−アクリル重合体セグメントを形成するための両反応性モノマーとしては、非晶性ポリエステルセグメントを形成するための多価カルボン酸モノマー及び/又は多価アルコールモノマーと反応し得る基と重合性不飽和基とを有するモノマーであればよく、具体的には、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸及び無水マレイン酸などを用いることができる。本発明においては両反応性モノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸を用いることが好ましい。
本発明に係るスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂を作製するために用いるポリエステル樹脂は、多価カルボン酸モノマー(誘導体)及び多価アルコールモノマー(誘導体)を原料として適宜の触媒の存在下で重縮合反応によって製造されたものである。
芳香族系ビニルモノマー及び(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを重合させる重合工程においては、ラジカル重合開始剤の存在下で重合を行うことが好ましく、ラジカル重合開始剤の添加の時期は特に制限されないが、ラジカル重合の制御が容易であるという点で、混合工程の後で添加することが好ましい。
また、芳香族系ビニルモノマー及び(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを重合させる重合工程においては、スチレン−アクリル重合体セグメントの分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては特に限定されるものではなく、例えば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、アルキルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン;n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート、ステアリル−3−メルカプトプロピオネートなどのメルカプトプロピオン酸、メルカプト脂肪酸エステル及びスチレンダイマーなどを用いることができる。これらは1種単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
工程における重合温度は、特に限定されず、芳香族系ビニルモノマー及び(メタ)アクリル酸エステル系モノマー間の重合及びポリエステル樹脂への結合が進行する範囲において適宜選択することができる。重合温度としては、例えば、85〜125の範囲内であることが好ましく、90〜120℃の範囲内であることがより好ましく、95〜115℃の範囲内であることがさらに好ましい。
本発明に係る離型剤としては、特に限定されるものではなく、公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの分枝鎖状炭化水素ワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナウバワックス、モンタンワックス、ベヘン酸ベヘネート、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
本発明に係る着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、染料、顔料などを任意に使用することができ、カーボンブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどが使用される。磁性体としては鉄、ニッケル、コバルトなどの強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイトなどの強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理することにより強磁性を示す合金、例えばマンガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−スズなどのホイスラー合金と呼ばれる種類の合金、二酸化クロムなどを用いることができる。
同43、C.I.ピグメントイエロー12、同14、同15、同17、同74、同83、同93、同94、同138、同155、同162、同180、同185等が挙げられる。
本発明のトナー母体粒子中には、上記構成要素のほか、必要に応じて、荷電制御剤などの内添剤;無機微粒子、有機微粒子、滑材などの外添剤が含有されていても良い。
荷電制御剤としては、ニグロシン系染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩など、公知の種々の化合物を用いることができる。
トナーとしての帯電性能や流動性、又はクリーニング性を向上させる観点から、トナー母体粒子の表面に公知の無機微粒子や有機微粒子などの粒子、滑材を外添剤として添加することできる。
必要に応じてこれらの無機微粒子は疎水化処理されていても良い。
の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウムなどの塩などの高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。これらの外添剤としては種々のものを組み合わせて使用しても良い。
以下、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法における工程I〜工程VIについて説明する。
工程Iでは、少なくとも前記スチレン−アクリル樹脂と前記離型剤とを含む分散混合液に、撹拌下で凝集剤を添加する。
前記分散混合液は、スチレン−アクリル樹脂の微粒子を含有するスチレン−アクリル樹脂微粒子分散液と、着色剤の微粒子を含有する着色剤微粒子分散液とを水系媒体中で混合する方法で調製されることが好ましい。
また、トナー母体粒子中に、離型剤のほか、その他の内添剤等を含有させる場合は、非晶性ポリエステル樹脂の微粒子に内添剤を含有させることとしても良い。また、別途内添剤のみよりなる内添剤微粒子の分散液を調製し、当該内添剤微粒子分散液を、凝集剤を添加する前に添加してもよいし、後に添加してもよい。なお、凝集剤を添加する後に添加する場合、工程IIにおける結晶性ポリエステル樹脂の分散液の添加が完了する前であることが好ましい。
スチレン−アクリル樹脂微粒子分散液の調製は、スチレン−アクリル樹脂を合成し、このスチレン−アクリル樹脂を水系媒体中に微粒子状に分散させて行う。
ール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、メチルセルソルブ、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これらのうち、樹脂を溶解しない有機溶剤であるメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール系有機溶剤を使用することが好ましい。好ましくは、水系媒体としてイオン交換水などの水のみを使用する。
着色剤微粒子分散液の調製は、着色剤を水系媒体中に微粒子状に分散させて行う。
離型剤微粒子分散液の調製は、離型剤を水系媒体中に微粒子状に分散させて行う。
凝集剤としては、特に制限されるものではないが、金属塩から選択されるものが好適に使用される。例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩等の1価の金属の塩、例えば、カルシウム、マグネシウム、マンガン、銅等の2価の金属の塩、鉄、アルミニウム等の3価の金属の塩等がある。具体的な塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン等が挙げられ、これらの中で特に好ましくは2価の金属の塩である。2価の金属の塩を使用すると、より少量で凝集を進めることができる。これら凝集剤は、単独でも又は2種以上を組み合わせても使用することができる。
工程IIでは、工程Iにおいて凝集剤が添加された前記分散混合液に、結晶性ポリエステル樹脂の分散液を添加し、加熱撹拌下で、少なくとも前記スチレン−アクリル樹脂と前記離型剤と前記結晶性ポリエステル樹脂とを凝集合一させ、コア粒子の分散液を得る。
結晶性ポリエステル樹脂分散液の調製は、結晶性ポリエステル樹脂を合成し、この結晶
性ポリエステル樹脂を水系媒体中に微粒子状に分散させて行う。このため、以下において、結晶性ポリエステル樹脂分散液を結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液ともいう。
工程IIIは、工程IIにて得られた前記コア粒子の分散液を、少なくとも前記結晶性ポリエステル樹脂の結晶化ピーク温度(Tqc)−15℃以下の温度まで冷却する。
上記温度を工程IIIにおける冷却の上限にすることで、ポリエステル樹脂の結晶化が十分なものとなるので、コア粒子内構造が適度に固定化される。これにより、工程IV〜工程Vでシェル粒子を添加凝集した後に合一する過程を経ても、シェル粒子である非晶性ポリエステル樹脂への配向が限りなく生じず、この結果、前述したシェル膜又はシェルの膜状ドメインを形成できると考える。
なお、工程IIIにおける冷却温度の下限は、例えば、30℃以下でも構わないが、さらに低温化しても以後の工程に大きな影響は及ぼさない上、過剰に熱量交換をすることになるため、製造効率の面から30℃以上とすることが好ましい。
冷却する速度は、特に制限されないが、0.2〜20℃/分の範囲内が好ましく、1.
0〜10℃/分がより好ましい。前記の冷却速度範囲であれば前記コア粒子内の結晶性ポリエステル樹脂の結晶化に伴うコア粒子の内部構造、及びコア粒子形状を適切にできると考える。
0.2℃/分以上であれば、結晶性ポリエステル樹脂の結晶化過程でコア粒子形状が異型化することを回避でき、所望のトナー形状を得ることができる。
20℃/分以下であれば、結晶性ポリエステル樹脂が十分に結晶化する。このため、後述する工程Vでシェルの合一化工程において、非晶性ポリエステル樹脂との相溶部位が増加しすぎることを回避でき、この結果、シェル膜又は膜上ドメインを好適に形成できる。冷却する方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法を使用できる。
工程IIIにて冷却された前記コア粒子の分散液の温度を、
(1)少なくとも前記結晶性ポリエステル樹脂の融点(Tmc)以下の温度とし、
(2)前記スチレン−アクリル樹脂のガラス転移温度(Tgs)+5℃以上の温度とし、
(3)前記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tga)+3℃以下の温度とし、かつ
(4)Tgs<Tga<Tqcの関係を満たす温度とし、
当該コア粒子の分散液に、前記非晶性ポリエステル樹脂の粒子の分散液を添加し、前記コア粒子の表面に前記非晶性ポリエステル樹脂の粒子をシェル粒子として付着させコア・シェル粒子分散液を得る。
(5)スチレン−アクリル樹脂のガラス転移温度(Tgs)が、35〜50℃の範囲内であり、
(6)前記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tga)が、53〜63℃の範囲内であり、
(7)前記結晶性ポリエステル樹脂の融点(Tmc)が、65〜80℃の範囲内である
ことが好ましい。
このような温度の範囲内であることで、低温定着性、耐熱保管性、耐熱性と定着時の可塑化効果をより良好にすることができ、好ましい。
式(b) 7≦pHA≦10
式(c) 2≦pHB≦5
なお、添加後のシェル粒子のコア粒子への凝集速度をコントロールする場合には、撹拌数の調整、前述した(1)〜(7)に記載の温度内での昇温/降温操作、前述したpH条件を上記式(a)〜(c)に記載の範囲とするために用いることのできるpH調整剤をさ
らに添加しても良い。
このようなpH調整剤とは、特に限定されず、酸及びアルカリ共に水に溶けるものであればよい。具体的には、例えば、下記のものが挙げられる。
アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基及びアンモニア等が挙げられる。
酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等のスルホン酸酢酸、クエン酸、ギ酸等のカルボン酸が挙げられる。
非晶性ポリエステル樹脂の粒子の体積平均粒径は、50〜300nmの範囲内であれば、シェルの付着状態を均一にでき、より少ないシェル量で被覆率を確保できる。また、50nm以上であれば、シェル粒子同士の凝集が生じることを回避でき、300nm以下であれば、十分に被覆できるため、コア粒子が過度に露出するなど十分な被覆率を得られないおそれを回避できる。
コア粒子の分散液の25℃におけるpH(pHA)、コア粒子の分散液に添加する前の非晶性ポリエステル樹脂の粒子の分散液の25℃におけるpH(pHB)は下記のようにして測定した。
ガラス電極式水素イオン濃度指示計;HM−20P(東亞DKK社製)にて、比較電極内部液;RE−4をフタル酸標準液(pH4.01、25℃)、中性リン酸塩標準液(pH6.86、25℃)、ホウ酸塩標準液(pH9.18、25℃)の3点校正を行った後に、コア粒子の分散液の25℃におけるpH及びコア粒子の分散液に添加する前の非晶性ポリエステル樹脂の粒子の分散液のpHを測定した。
工程Vは、前記コア・シェル粒子分散液を、前記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tga)+10℃以上、かつ前記結晶性ポリエステル樹脂の融点(Tmc)以下の温度に調整し、前記コア粒子及び前記シェル粒子並びに前記シェル粒子同士を融着し、コア・シェル型トナー母体粒子分散液を得る。
工程VIでは、工程Vで得られた前記コア・シェル型トナー母体粒子分散液を冷却後、当該コア・シェル型トナー母体粒子分散液から前記コア・シェル型トナー母体粒子を分離し、乾燥する。
具体的には、例えば、濾過することによって、分離(濾別)してもよい。濾過の方法としては、遠心分離法、ヌッチェなどを使用して行う減圧濾過法、フィルタープレスなどを使用して行う濾過法などがあるが、特に限定されるものではない。
必要により、本発明に係るコア・シェル型トナー母体粒子は、外添剤が添加されていてもよい。外添剤は、乾燥処理したコア・シェル型トナー母体粒子の表面へ必要に応じて添加、混合することでトナーを作製することができる。外添剤の添加により、トナーの流動性や帯電性が改良され、また、クリーニング性の向上等が実現される。
本発明のトナーの製造方法で製造されたトナーは、例えば磁性体を含有させて一成分磁性トナーとして使用する場合、いわゆるキャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、非磁性トナーを単独で使用する場合などが考えられ、いずれも好適に使用することができる。
キャリアとしては、その体積平均粒径としては15〜100μmの範囲内のものが好ましく、25〜60μmの範囲内のものがより好ましい。
本発明のトナーを使用する好適な定着方法としては、いわゆる接触加熱方式のものを挙げることができる。接触加熱方式としては、特に熱圧定着方式、更には熱ロール定着方式及び固定配置された加熱体を内包した回動する加圧部材により定着する圧接加熱定着方式を挙げることができる。
明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
(1)第1段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管及び窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8質量部及びイオン交換水3000質量部を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10質量部(重合開始剤)をイオン交換水200質量部に溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、下記組成からなるモノマー混合液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い、樹脂微粒子の分散液(x1)を調製した。
スチレン 480質量部
n−ブチルアクリレート 250質量部
メタクリル酸 68質量部
撹拌装置、温度センサー、冷却管及び窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7質量部をイオン交換水3000質量部に溶解させた溶液を仕込み、98℃に加熱後、樹脂微粒子の分散液(x1)260質量部と、下記組成からなるモノマー及び離型剤を90℃にて溶解させた溶液とを添加し、循環経路を有する機械式分散機「CLEARMIX」(エム・テクニック社製)により、1時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。
スチレン 284質量部
n−ブチルアクリレート( 92質量部
メタクリル酸 13質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 3.0質量部
離型剤:ベヘン酸ベヘネート(融点73℃) 190質量部
更に、樹脂微粒子の分散液(x2)にイオン交換水400質量部を添加し、良く混合した後、過硫酸カリウム11質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた溶液を添加し、82℃の温度条件下で、下記組成からなるモノマー混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し、ビニル樹脂(スチレン−アクリル樹脂)からなるスチレン−アクリル樹脂微粒子分散液(X1)を調製した。
スチレン(St) 350質量部
n−ブチルアクリレート(BA) 215質量部
メタクリル酸(AA) 20質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 8質量部
、スチレン−アクリル樹脂微粒子の体積基準のメジアン径が210nm、乾固物のガラス転移温度(Tg)が40℃、重量平均分子量(Mw)が32000であった。
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に撹拌溶解し、この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「モーガルL」(キャボット社製)420質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、カーボンブラック粒子〔Bk〕が分散されてなる「カーボンブラック粒子分散液」を調製した。この分散液におけるカーボンブラック粒子〔Bk〕の粒子径を、マイクロトラック粒度分布測定装置「UPA−150」(日機装社製)を用いて測定したところ、体積基準のメジアン径で115nmであった。
1,14−テトラデカンジカルボン酸、306質量部及び1,6−ヘキサンジオール283質量部を、撹拌機、温度計、冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応容器に入れた。反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、エステル化触媒としてTi(OBu)4を0.1質量部添加し、窒素ガス気流下、約180℃で8時間撹拌反応を行った。更に、Ti(OBu)4を0.2質量部添加し、温度を約220℃に上げ6時間撹拌反応を行った後、反応容器内を1333.2Paまで減圧し、減圧下で反応を行い、結晶性ポリエステル樹脂(c1)を得た。結晶性ポリエステル樹脂(c1)の数平均分子量(Mn)は5500、体積平均分子量(Mw)は18000、融点(Tc)は74℃であった。
上記結晶性ポリエステル樹脂(c1)を30質量部溶融させて溶融状態のまま、乳化分散機「キャビトロンCD1010」(株式会社ユーロテック製)に対して毎分100質量部の移送速度で移送した。また、この溶融状態の結晶性ポリエステル樹脂(c1)の移送と同時に、当該乳化分散機「キャビトロンCD1010」(株式会社ユーロテック製)に対して、水性溶媒タンクにおいて試薬アンモニア水70質量部をイオン交換水で希釈した、濃度0.37質量%の希アンモニア水を、熱交換機で100℃に加熱しながら毎分0.1リットルの移送速度で移送した。そして、この乳化分散機「キャビトロンCD1010」(株式会社ユーロテック製)を、回転子の回転速度60Hz、圧力5kg/cm2の条件で運転することにより、固形分量が30質量部である結晶性ポリエステル樹脂(c1)の結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液(C1)を調製した。このとき、当該結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液(C1)に含まれる粒子の体積基準のメジアン径は200nmであった。
1,14−テトラデカンジカルボン酸を281質量部及び1,6−ヘキサンジオール259質量部を、撹拌機、温度計、冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応容器に入れた。反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、エステル化触媒としてTi(OBu)4を0.1質量部添加し、窒素ガス気流下、約180℃で溶解後、約8時間撹拌反応を行った。
また、上記と別で両反応性モノマーを含む、下記の付加重合系樹脂(スチレン−アクリル樹脂:StAc)ユニットの原料モノマー及びラジカル重合開始剤を滴下ロートに入れた。
スチレン 34質量部
n−ブチルアクリレート 12質量部
アクリル酸 2質量部
重合開始剤(ジ−t−ブチルパーオキサイド) 7質量部
次いで、撹拌下で付加重合系樹脂(StAc)の原料モノマーを90分かけて滴下し、60分間熟成を行った後、減圧下(8kPa)にて未反応の付加重合モノマーを除去した
。なお、このとき除去されたモノマー量は、上記の樹脂の原料モノマー比に対してごく微量であった。その後、エステル化触媒としてTi(OBu)4を0.8質量部投入し、235℃まで昇温、常圧下(101.3kPa)にて5時間、更に減圧下(8kPa)にて1時間反応を行った。
次に、200℃まで冷却した後、減圧下(20kPa)にて1時間反応させることによりハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂である結晶性ポリエステル樹脂(c2)を得た。結晶性ポリエステル樹脂(c2)は、その全量に対してCPEs以外の樹脂(StAc)ユニットを10質量%含み、また、StAcにCPEsがグラフト化した形態の樹脂であった。また、結晶性ポリエステル樹脂(c2)の数平均分子量(Mn)は4500、融点(Tc)は72℃であった。
結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液(C1)の調製において、結晶性ポリエステル樹脂(c1)から結晶性ポリエステル樹脂(c2)に変更した以外は同様にして結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液(C2)を調製した。このとき、当該結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液(C2)に含まれる粒子の体積基準のメジアン径は230nmであった。
両反応性モノマーを含む、下記の付加重合系樹脂(スチレン−アクリル樹脂:StAc)ユニットの原料モノマー及びラジカル重合開始剤を滴下ロートに入れた。
スチレン 80質量部
n−ブチルアクリレート 20質量部
アクリル酸 10質量部
重合開始剤(ジ−t−ブチルペルオキシド) 16質量部
ビスフェノールAプロピレンオキシド2モル付加物 255.5質量部
ビスフェノールAエチレンオキシド2モル付加物 30.2質量部
テレフタル酸 56.3質量部
フマル酸 35.0質量部
アジピン酸 22.0質量部
その後、エステル化触媒としてTi(OBu)4を0.4質量部投入し、235℃まで昇温、常圧下(101.3kPa)にて5時間、更に減圧下(8kPa)にて1時間反応を行った。
得られたシェル用樹脂(s1)100質量部を、400質量部の酢酸エチル(関東化学社製)に溶解し、あらかじめ作製した0.26質量%濃度のラウリル硫酸ナトリウム溶液638質量部と混合し、撹拌しながら超音波ホモジナイザー「US−150T」(日本精
機製作所製)でV−LEVEL 300μAで30分間超音波分散後した後、40℃に加温した状態でダイヤフラム真空ポンプ「V−700」(BUCHI社製)を使用し、減圧下で3時間撹拌しながら酢酸エチルを完全に除去して、固形分量が13.5質量%のシェル用の非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(S1)を調製した。このとき、上記分散液(S1)に含まれる粒子は、体積平均粒径が140nmであった。
シェル用樹脂(s1)の合成において、軟化点が105.6℃に達した際に反応を停止させた以外は同様にして非晶性ポリエステル樹脂s2(以下、「シェル用樹脂(s2)」ともいう。)の合成を行った。得られたシェル用樹脂(s2)のガラス転移温度は58℃、重量平均分子量(Mw)は16000であった。
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(S1)の調製において、シェル用樹脂(s1)をシェル用樹脂(s2)に変更したほかは同様の方法で調製した。なお、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(S2)に含まれる粒子は、体積平均粒形が162nmであった。
撹拌装置、温度センサー及び冷却管を取り付けた反応容器に、固形分換算で200質量部のスチレン−アクリル樹脂微粒子分散液(X1)、着色剤固形分換算で20質量部の着色剤分散液、及びイオン交換水2000質量部を投入し、次いで上記反応容器に5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液をさらに添加して、上記反応容器中の混合液のpHを10に調整した。次いで、凝集剤として塩化マグネシウム60質量部をイオン交換水60質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、25℃において10分間かけて上記混合液に添加した(工程I)。
得られたトナー分散液1からトナー母体粒子1を分離、洗浄後、含水率1%未満となるまで乾燥し、トナー母体粒子1を得た(工程VI)。
トナー母体粒子1の製造から、工程III〜工程Vにおける温度並びにコア粒子の分散液の25℃におけるpH(pHA)及び非晶性ポリエステル樹脂の粒子の分散液の25℃におけるpH(pHB)を変更し、トナー母体粒子2〜19を製造した。
具体的に変更した条件は、表1に示す。その他は、トナー母体粒子1と同様に製造した。
得られたトナー母体粒子1を100質量部、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)0.6質量部及び疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)1.0質量部を添加し、「ヘンシェルミキサー」(日本コークス工業社製)により回転翼周速35mm/sec、32℃で20分間混合した後、45μmの目開きのフルイを用いて粗大粒子を除去する外添剤処理を施すことにより、静電荷像現像用トナー1を製造した。
静電荷像現像用トナー1の製造において、トナー母体粒子1をトナー母体粒子2〜19に変更した以外は静電荷像現像用トナー1と同様に製造した。
静電荷像現像用トナー1〜19について、下記のようにして現像剤1〜19を作製した。
この現像剤1〜19を市販のカラー複合機「bizhub PRO C1060」(コニカミノルタ社製)の現像装置に装填してテスト画像を形成し、静電荷像現像用トナー1〜19について、下記評価をした。結果は表2に示す。なお、下記評価は、いずれも評価基準も◎、○及び△を合格とする。
(1)キャリアの作製
フェライト芯材粒子100質量部とシクロヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(共重合比5/5)の共重合体樹脂微粒子5質量部とを、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、120℃で30分間撹拌混合して機械的衝撃力の作用でフェライト芯材粒子の表面に樹脂コート層を形成させることにより、体積基準のメジアン径が35μmであるキャリアを得た。
キャリアの体積基準のメジアン径は、湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定した。
静電荷像現像用トナー1〜19の各々に対して、上記のキャリアをトナー濃度が6.5質量%となるように添加し、ミクロ型V型混合機(筒井理化学器械株式会社)によって回転速度45rpmで30分間混合することにより、現像剤1〜19を作製し、これを静電荷像現像用トナー1〜19の評価に用いた。
アンダーオフセットとは、定着機を通過する際に与えられた熱によるトナー層の溶融が不十分であるために記録紙等の転写材から剥離してしまう画像欠陥をいう。
画像評価は、上述した現像装置に、上記で作製したトナーと現像剤を順次装填して評価を行った。なお、定着温度、トナー付着量、システム速度を自由に設定できるように改造した。評価紙としてNPI 128g/m2(日本製紙製)を用い、トナー付着量11.3g/m2のベタ画像を定着速度300mm/secで定着上ベルトの温度を100〜200℃、定着下ローラーの温度を100℃に設定し5℃毎の水準で定着させたときに、アンダーオフセットが発生しない定着上ベルトの定着下限温度を評価し、低温定着性の指標とした。この定着下限温度が低ければ低い程、定着性が優れており、145℃未満を合格とした。
◎:定着下限温度が120℃未満
○:定着下限温度が120℃以上135℃未満
△:定着下限温度が135℃以上145℃未満
×:定着下限温度が145℃以上
トナー0.5gを内径21mmの10mLガラス瓶に取り蓋を閉めて、タップデンサーKYT−2000(セイシン企業製)で室温にて600回振とうした後、蓋を取った状態で57.5℃、35%RHの環境下に2時間放置した。次いで、トナーを48メッシュ(目開き350μm)の篩上に、トナーの凝集物を解砕しないように注意しながらのせて、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)にセットし、押さえバー、ノブナットで固定し、送り幅1mmの振動強度に調整し、10秒間振動を加えた後、篩上の残存したトナー量の比率(質量%)をトナー凝集率として測定した。
トナー凝集率は下記式により算出される値である。
トナー凝集率(質量%)=篩上の残存トナー質量(g)/0.5(g)×100
下記に記載の基準によりトナーのトナー凝集率評価を行い、耐熱保管性の指標とした。
◎:トナー凝集率が10質量%未満(トナーの耐熱保管性が極めて良好)
○:トナー凝集率が10質量%以上15質量%未満(トナーの耐熱保管性が良好)
△:トナー凝集率が15質量%以上20質量%未満(トナーの耐熱保管性やや劣るが許容レベル)
×:トナー凝集率が20質量%以上(トナーの耐熱保管性が悪く、使用不可)。
上述したマシンにてPOD128(王子製紙)上に付着量10.0g/m2のベタパッチを、光沢が60〜70になるよう定着条件を変更し、定着画像を出力した。なお、光沢はガードナー社製マイクログロス75°により測定を行った。また、白紙のPOD128紙を同定着条件で通紙したものを用意し、画像部と画像部、画像部と非画像部を貼り合わせたものに、温度と圧力を印加した。温度と圧力の条件は、60℃で10g/m2及び50℃で80g/m2の2水準である。それらのサンプルを1週間曝露した後、ゆっくりと剥がし、片面への移行度合いを目視により下記ランクで耐ドキュメントオフセット性(表2には、「DO」と記載。)を評価した。
◎:片面への移行がなく問題ないレベル
○:画像の片面への移行はなく、光沢ムラがある
△:画像の片面への移行が少しあるが、許容レベル
×:離面が難しく、画像の片面への移行が大いにある
高温高湿環境(温度30℃、湿度80%RH)下で、10cm角のベタ画像をテスト画像としてプリントし、感光体上に現像されて付着したトナーの質量(W転写前)と、転写紙上に転写されて付着したトナーの質量(W転写後)を測定し、下記式(イ)で定義される転写率を算出した。結果を表2に示す。なお、転写率が85%以上である場合を合格とする。
式(イ):転写率(%)=(W転写後/W転写前)×100
○:90%以上
△:85%以上90%未満
×:85%未満
現像剤1〜19について、市販の複合プリンターのフルカラー複写機「bizhub PRO C1060」(コニカミノルタ社製)において、定着装置を定着用ヒートローラの表面温度を100〜200℃の範囲で変更することができるように改造したものを用い、定着用ヒートローラの表面温度を、上記の低温オフセット温度及び下限定着温度のうちの高い方の温度(最低定着温度)に設定した状態で、厚さ250g/m2のアートコート
紙上に、トナー付着量10mg/cm2のベタ画像(100%画像)、及び50%平網画像を形成し、該50%平網画像部分のGI値を、画像解析システム「GI−es−8500AAC」(NATIONAL INSTRUMENT社製)を用いて測定した。GI値が0.22未満であれば、画像のザラツキ感が少なく、実用に耐えうる画像品質と判断される。
○:0.20未満
△:0.20以上0.22未満
×:0.22以上
Claims (5)
- 少なくとも結着樹脂と離型剤とを含むコア・シェル型トナー母体粒子を含有する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、
前記結着樹脂が、少なくともスチレン−アクリル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とを含み、かつ、
少なくとも下記工程I〜工程Vを有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
(工程I):少なくとも前記スチレン−アクリル樹脂と前記離型剤とを含む分散混合液に、撹拌下で凝集剤を添加する工程
(工程II):前記工程Iにおいて前記凝集剤が添加された前記分散混合液に、前記結晶性ポリエステル樹脂の分散液を添加し、加熱撹拌下で、少なくとも前記スチレン−アクリル樹脂と前記離型剤と前記結晶性ポリエステル樹脂とを凝集合一させ、コア粒子の分散液を得る工程
(工程III):前記工程IIにて得られた前記コア粒子の分散液を、少なくとも前記結晶性
ポリエステル樹脂の結晶化ピーク温度(Tqc)−15℃以下の温度まで冷却する工程
(工程IV):前記工程IIIにて冷却された前記コア粒子の分散液の温度を、
(1)少なくとも前記結晶性ポリエステル樹脂の融点(Tmc)以下の温度とし、
(2)前記スチレン−アクリル樹脂のガラス転移温度(Tgs)+5℃以上の温度とし、
(3)前記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tga)+3℃以下の温度とし、かつ
(4)Tgs<Tga<Tqcの関係を満たす温度とし、
当該コア粒子の分散液に、前記非晶性ポリエステル樹脂の粒子の分散液を添加し、前記コア粒子の表面に前記非晶性ポリエステル樹脂の粒子をシェル粒子として付着させコア・シェル粒子分散液を得る工程
(工程V):前記コア・シェル粒子分散液を、前記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tga)+10℃以上、かつ前記結晶性ポリエステル樹脂の融点(Tmc)以下の温度に調整し、前記コア粒子及び前記シェル粒子並びに前記シェル粒子同士を融着し、コア・シェル型トナー母体粒子分散液を得る工程 - 前記工程IVにおいて、前記コア粒子の分散液の25℃におけるpH(pHA)とコア粒
子の分散液に添加する前の前記非晶性ポリエステル樹脂の粒子の分散液の25℃におけるpH(pHB)とが、下記式(a)〜(c)の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
式(a) 3≦pHA−pHB
式(b) 7≦pHA≦10
式(c) 2≦pHB≦5 - 前記工程IVにおいて添加される前記非晶性ポリエステル樹脂の粒子の分散液中の当該非晶性ポリエステル樹脂の粒子の体積平均粒径が、50〜300nmの範囲内であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記スチレン−アクリル樹脂のガラス転移温度(Tgs)が、35〜50℃の範囲内であり、
前記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tga)が、53〜63℃の範囲内であり、
前記結晶性ポリエステル樹脂の融点(Tmc)が、65〜80℃の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。 - 前記非晶性ポリエステル樹脂が、スチレン−アクリル樹脂と化学結合してなる非晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
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