JP2017167447A - トナーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このような方法によって得られるトナー粒子は、球形もしくは球に近い形状で表面が均一であるため、流動性、転写性が良好で、多数回の連続現像を行っても良好な現像特性を示し、感光体へのフィルミングの発生が少ないという特徴を有している。また、この方法で得られたトナー粒子は、得られるトナー粒子の粒度分布がシャープであることから、分級工程を行っても損失が少ない。さらに生産性を高めるためには、分級による損失を最小限にする必要があり、よりシャープな粒度分布とすることが求められる。これを解決するために、特許文献1には、造粒工程を循環式の装置で行うなどの手法で粒度分布を改善する方法が記載されている。
また、近年、プリンターや複写機において高速化や低消費電力化を達成するため、結晶性樹脂を用いる手法が盛んに検討されている。特許文献2には、結晶性樹脂の融点での急激な粘度低下現象(シャープメルト)を利用し、耐熱保存性と低温定着性を両立させたトナーが記載されている。
本発明は、上述の問題を解決したトナーの製造方法を提供することを目的とする。すなわち、結晶性樹脂を含有するトナーの製造方法において、粒度分布が極めてシャープで分級工程時の損失をより低減することが可能なトナーの製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、トナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
固体分散安定剤を含む水系媒体中で、重合性単量体、非晶性樹脂、結晶性樹脂および脂肪酸金属塩を含有する重合性単量体組成物の粒子を形成する工程、及び
該粒子に含有される該重合性単量体を重合させることによってトナー粒子を得る工程、を有し、
該非晶性樹脂のSP値をSPaとし、該結晶性樹脂のSP値をSPcとし、該重合性単量体のSP値をSPbとしたとき、下記式を満たし、
SPa−SPc≧0.3
SPa−SPb≧0.3
該重合性単量体組成物中の該脂肪酸金属塩の含有量が、該重合性単量体100.0質量部に対して0.3質量部以上5.0質量部以下であり、
該脂肪酸金属塩が、炭素数が9以上27以下の脂肪酸の金属塩である
ことを特徴とするトナーの製造方法である。
また、本発明は、トナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
固体分散安定剤を含む水系媒体中に、非晶性樹脂、結晶性樹脂、結着樹脂および脂肪酸金属塩を含有する樹脂組成物を分散させることによってトナー粒子を得る工程を有し、
該非晶性樹脂のSP値をSPaとし、該結晶性樹脂のSP値をSPcとし、該結着樹脂のSP値をSPbとしたとき、下記式を満たし、
SPa−SPc≧0.3
SPa−SPb≧0.3
該樹脂組成物中の該脂肪酸金属塩の含有量が、該結着樹脂100.0質量部に対して0.3質量部以上5.0質量部以下であり、
該脂肪酸金属塩が、炭素数が9以上27以下の脂肪酸の金属塩である
ことを特徴とするトナーの製造方法である。
SPa−SPc≧0.3
SPa−SPb≧0.3
回転平板型レオメーターを用いて25℃および50Hzの条件で、混合物Maの損失弾性率を測定したときの値をG”(a)[Pa]とし、混合物Mbの損失弾性率を測定したときの値をG”(b)[Pa]としたときに、
1.1≦G”(b)/G”(a)≦2.0、を満たす。
(混合物Maは、重合性単量体又は結着樹脂1.4質量部および非晶性樹脂1.4質量部を含有するものである。混合物Mbは、重合性単量体又は結着樹脂1.4質量部、非晶性樹脂1.2質量部および脂肪酸金属塩0.2質量部を含有するものである。)
重合性単量体中に着色剤、非晶性樹脂、結晶性樹脂、脂肪酸金属塩を通常用いられる撹拌装置、ホモジナイザーまたは超音波分散機等によって均一に溶解及び/または分散させて重合性単量体組成物を調製する。また、必要に応じて離型剤や荷電制御剤等を添加することもできる。
固体分散安定剤を含む水系分散媒を調製する。この水系分散媒体と重合性単量体組成物を一定の割合で造粒装置に供給する。水系分散媒体と重合性単量体組成物の供給方法は特に限定されるものではなく、それぞれを個別に供給しても良い。または、水系分散媒体と重合性単量体組成物を予め混合したものを供給しても良い。分散液滴の粒子径をシャープにするためには、均一に混合された水系分散媒と重合性単量体組成物の混合溶液に高い剪断力をかけ液滴を生成させる必要がある。高剪断力を有する分散機には、マイルダー(荏原製作所社製)、キャビトロン(ユーロテック社製)、DRS2000(IKA社製)、TKフィルミックス(プライミクス社製)等があり、適宜選択することができる。造粒工程は回分式であっても循環式であってもよく、適宜選択することができる。
本発明における重合工程には温度調節可能な一般的な撹拌槽を用いることができる。重合温度は40℃以上、好ましくは50以上90℃以下で行われる。必要に応じて重合開始剤や連鎖移動剤、重合禁止剤を用いてもよい。重合温度は終始一定でもよいが、所望の分子量分布を得る目的で重合工程後半に昇温してもよい。
(固液分離工程、洗浄工程及び乾燥工程)
未反応のモノマーや副生成物等の揮発性不純物を除去するために、重合終了後に一部水性分散媒を蒸留により留去してもよい。蒸留は常圧もしくは減圧下で行うことができる。分散液滴が重合することで得られる重合体微粒子表面に付着した分散安定剤を除去する目的で、重合体微粒子分散液を酸またはアルカリで処理をすることもできる。この後、固液分離法により重合体微粒子は液相と分離されるが、酸またはアルカリおよびそれに溶解した分散安定剤成分を完全に取り除くため、再度水を添加して重合体微粒子を洗浄する。この洗浄工程を何度か繰り返し、十分な洗浄が行われた後に、再び固液分離してトナー粒子を得る。得られたトナー粒子は必要であれば公知の乾燥手段により乾燥される。なお、乾燥手段として熱をかけることができるが、通常多くの熱量をトナー粒子にかけるとトナー粒子中に内包された離型剤や低分子量成分が表出するため現像性に影響を与えることがある。しかし、本発明によるトナー粒子は分子量分布がシャープであり低分子量成分が少ないため乾燥温度が110℃以下であればトナー粒子の現像性に影響を与えることはない。
こうして得られたトナー粒子は従来の粉砕法トナーと比較して十分シャープな粒度を有するものである。さらにシャープな粒度を要求される場合には風力分級機などで分級を行なうことにより、所望の粒度分布から外れる粒子を所定外粒子として取り除くこともできる。
本発明におけるSP値は、Fedorsの式(1)を用いて求める。ここでのΔei,及びΔviの値は著「コーティングの基礎科学」54〜57頁、1986年(槇書店)の表3〜9による原子および原子団の蒸発エネルギーとモル体積(25℃)」を参照にした。
δi=(Ev/V)1/2=(Δei/Δvi)1/2 式(1)
Ev:蒸発エネルギー
V:モル体積
Δei:i成分の原子または原子団の蒸発エネルギー
Δvi:i成分の原子または原子団のモル体積
δi=(Δei/Δvi)1/2=[{(5220)×2+(1180)×6}/{(13)×2+(16.1)×6}]1/2
測定装置としては、回転平板型レオメーター「ARES」(TA INSTRUMENTS社製)を用いる。
非晶性樹脂1.4g及び重合性単量体1.4gをバイアル瓶に取り、60℃に加熱しながら良くかき混ぜ、溶解させることで混合物Maを得る。
非晶性樹脂1.2g及び脂肪酸金属塩0.2gをバイアル瓶に取り良くかき混ぜた後、重合性単量体1.4gを加え、60℃に加熱しながら良くかき混ぜ、溶解させることで混合物Mbを得る。
混合物Maを25mmパラレルプレート上に乗せ、上下のプレート間が該試料で満たされ、かつ上下のプレート間の間隔(Gap)が0.5mmになるように試料の量を調整する。室温(25℃)で温度が安定したのを確認し、50Hzの周波数における損失弾性率G”(a)を測定する。同様の手法で混合物Mbの損失弾性率G”(b)も測定し、その比G”(b)/G”(a)を算出する。
(1)試薬の準備
フェノールフタレイン1.0gをエチルアルコール(95vol%)90mlに溶かし、イオン交換水を加えて100mlとし、フェノールフタレイン溶液を得る。
(A)本試験
粉砕した非晶性樹脂の試料2.0gを200mlの三角フラスコに精秤し、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液100mlを加え、5時間かけて溶解する。次いで、指示薬として前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液を用いて滴定する。尚、滴定の終点は、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときとする。
(B)空試験
試料を用いない(すなわちトルエン/エタノール(2:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
A=[(C−B)×f×5.61]/S
ここで、A:酸価[mgKOH/g]、B:空試験の水酸化カリウム溶液の添加量[ml]、C:本試験の水酸化カリウム溶液の添加量[ml]、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料[g]である。
撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管、および、減圧装置を備えた反応容器に、ヘキサンジオール54.0部および、ドデカン二酸100.0部を添加して撹拌しながら温度130℃まで加熱した。エステル化触媒としてチタン(IV)イソプロポキシド0.7部を加えた後、温度160℃に昇温し5時間かけて縮重合する。その後、温度180℃に昇温し、減圧させながら所望の分子量となるまで反応させて結晶性樹脂1を得た。結晶性樹脂1の重量平均分子量(Mw)は18000であった。
撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管、および、減圧装置を備えた反応容器に、ヘキサンジオール54.0部および、ドデカン二酸100.0部を添加して撹拌しながら温度130℃まで加熱した。チタン(IV)イソプロポキシド0.7部を加えた後、温度160℃に昇温し5時間かけて縮重合する。アクリル酸15.0部、スチレン110.0部を1時間かけて滴下した。160℃に保持したまま1時間撹拌を続けた後、8.3kPaにて1時間スチレン系樹脂成分の単量体の除去を行った。その後210℃に昇温し、5時間反応を行い結晶性樹脂2を得た。
還流冷却管、撹拌機、窒素導入管を備えた反応容器に、窒素雰囲気下、下記材料を入れた。
・トルエン 100.0部
・ベヘニルアクリレート 100.0部
・テレフタル酸 20.0部
・イソフタル酸 20.0部
・無水トリメリット酸 1.0部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物 10.0部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 90.0部
・酸化ジブチル錫 0.005部
を撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管、および、減圧装置を備えた反応容器に入れ、窒素雰囲気化、220℃で5時間反応させ非晶性樹脂1を得た。
表1に示すような原料および製造条件に変更すること以外は非晶性樹脂1の製造方法と同様にして非晶性樹脂2および4乃至9を得た。尚、表1中のTPAはテレフタル酸、IPAはイソフタル酸、TMAは無水トリメリット酸、BPA−(PO)3はビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物、BPA−(PO)2はビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物、BPA−(EO)2はビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物をそれぞれ表わす。
還流冷却管、撹拌機、窒素導入管を備えた反応容器に、窒素雰囲気下、下記材料を入れた。
・トルエン 100.0部
・スチレン 85.0部
・アクリル酸n−ブチル 15.0部
・マレイン酸 8.0部
・t−ブチルパーオキシピバレート 3.0部
前記容器内を毎分200回転で撹拌し、70℃に加熱して10時間撹拌した。さらに、100℃に加熱して6時間重合した。その後溶媒を留去させて非晶性樹脂3を得た。
還流冷却管、撹拌機、窒素導入管を備えた反応容器に、窒素雰囲気下、下記材料を入れた。
・トルエン 100.0部
・スチレン(St) 84.5部
・アクリル酸n−ブチル(BA) 11.3部
・メタクリル酸メチル(MMA) 2.5部
・メタクリル酸(MAA) 4.0部
・t−ブチルパーオキシピバレート 3.0部
前記容器内を毎分200回転で撹拌し、70℃に加熱して10時間撹拌した。さらに、100℃に加熱して6時間重合した。その後溶媒を留去させて非晶性樹脂10を得た。
還流管、撹拌機、温度計、窒素導入管、滴下装置および減圧装置を備えた加圧可能な反応容器に、溶媒としてメタノール255.0部、2−ブタノン145.0部および2−プロパノール100.0部を添加し、重合性単量体としてスチレン88.0部、アクリル酸2−エチルヘキシル6.0部、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸5.0部を添加して撹拌しながら還流温度まで加熱した。重合開始剤である2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.0部を2−ブタノン20.0部で希釈した溶液を30分かけて滴下して5時間撹拌を継続した。さらに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.2部を2−ブタノン20部で希釈した溶液を30分かけて滴下して、さらに5時間撹拌して重合を終了し、凝集物を得た。
本発明で使用した脂肪酸金属塩を表3に示す。
温度60℃に加温したイオン交換水1300.0部に、リン酸三カルシウム(固体分散安定剤)9.0部を添加し、T.K.ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、撹拌速度15,000rpmにて撹拌し、水系媒体を調製した。
・スチレン 75.0部
・n−ブチルアクリレート 25.0部
・結晶性樹脂1 20.0部
・シアン着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3) 6.5部
・炭化水素ワックス(Tm=78℃) 9.0部
・負荷電性制御樹脂1 0.7部
・非晶性樹脂1 5.0部
・脂肪酸金属塩1 1.0部
を加え、その後、混合液を温度65℃に加温した後にT.K.ホモミキサーにて、撹拌速度10,000rpmにて撹拌し、溶解、分散し、重合性単量体組成物を調製した。
表4に示すように原材料および添加部数を変更すること以外はトナー1と同様の製造方法でトナー2〜27を得た。
上記手法で得られたトナー粒子の造粒性は以下のようにして評価した。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetra150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なう。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、体積平均粒径(Dv)、体積50%粒径(Dv50)および個数50%粒径(Dn50)を算出する。
・粒径(Dv)
A:Dvが5.0以上6.3以下(粒径が著しく良好である)
B:Dvが6.3より大きく6.4以下(粒径が良好である)
C:Dvが6.4より大きく6.5以下(粒径が良いレベルである)
D:Dvが4.5以上5.0未満もしくは6.5より大きく6.6以下(粒径が劣る)
E:Dvが4.5未満もしくは6.6より大きい(粒径が著しく劣る)
・粒度分布(Dv50/Dn50)
A:Dv50/Dn50が1.20未満(粒度分布が著しく良好である)
B:Dv50/Dn50が1.20以上1.25未満(粒度分布が良好である)
C:Dv50/Dn50が1.25以上1.30未満(粒度分布が良いレベルである)
D:Dv50/Dn50が1.30以上1.35未満(粒度分布が劣る)
E:Dv50/Dn50が1.35以上(粒度分布が著しく劣る)
得られたトナー粒子100.0部に対して、外添剤として、シリカ微粒子に対して20質量%のジメチルシリコーンオイルで処理された疎水性シリカ微粒子(1次粒子径:7nm、BET比表面積:130m2/g)1.5部をヘンシェルミキサー(三井三池社製)で、撹拌速度3000rpmで15分間混合して画像評価用のトナーを得た。
かぶり(反射率)(%)=標準紙上の反射率(%)−サンプル非画像部の反射率(%)
A:1.5%未満(非常に良好)
B:1.5%以上2.5%未満(良好)
C:2.5%以上4.0%未満(良いレベル)
D:4.0%以上(劣る)
実施例1〜23では、トナーとして、トナー1〜23をそれぞれ用いて上記評価を行った。その評価結果を表5に示す。
比較例1〜4では、トナーとしてトナー24〜27をそれぞれ用いて上記評価を行った。その評価結果を表5に示す。
Claims (6)
- トナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
固体分散安定剤を含む水系媒体中で、重合性単量体、非晶性樹脂、結晶性樹脂および脂肪酸金属塩を含有する重合性単量体組成物の粒子を形成する工程、及び
該粒子に含有される該重合性単量体を重合させることによってトナー粒子を得る工程、を有し、
該非晶性樹脂のSP値をSPaとし、該結晶性樹脂のSP値をSPcとし、該重合性単量体のSP値をSPbとしたとき、下記式を満たし、
SPa−SPc≧0.3
SPa−SPb≧0.3
該脂肪酸金属塩の含有量が、該重合性単量体100.0質量部に対して0.3質量部以上5.0質量部以下であり、
該脂肪酸金属塩が、炭素数が9以上27以下の脂肪酸の金属塩である
ことを特徴とするトナーの製造方法。 - トナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
固体分散安定剤を含む水系媒体中に、非晶性樹脂、結晶性樹脂、結着樹脂および脂肪酸金属塩を含有する樹脂組成物を分散させることによってトナー粒子を得る工程を有し、
該非晶性樹脂のSP値をSPaとし、該結晶性樹脂のSP値をSPcとし、該結着樹脂のSP値をSPbとしたとき、下記式を満たし、
SPa−SPc≧0.3
SPa−SPb≧0.3
該樹脂組成物中の該脂肪酸金属塩の含有量が、該結着樹脂100.0質量部に対して0.3質量部以上5.0質量部以下であり、
該脂肪酸金属塩が、炭素数が9以上27以下の脂肪酸の金属塩である
ことを特徴とするトナーの製造方法。 - 前記脂肪酸金属塩が、下記条件Aを満たす脂肪酸金属塩である請求項1又は2に記載のトナーの製造方法:
〈条件A〉
回転平板型レオメーターを用いて25℃および50Hzの条件で、混合物Maの損失弾性率を測定したときの値をG”(a)[Pa]とし、混合物Mbの損失弾性率を測定したときの値をG”(b)[Pa]としたときに、
1.1≦G”(b)/G”(a)≦2.0、を満たす。
(該混合物Maは、前記重合性単量体又は前記結着樹脂1.4質量部および前記非晶性樹脂1.4質量部を含有するものである。
該混合物Mbは、前記重合性単量体又は前記結着樹脂1.4質量部、前記非晶性樹脂1.2質量部および前記脂肪酸金属塩0.2質量部を含有するものである。) - 前記脂肪酸金属塩の中心金属の価数が、2または3である請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
- 前記非晶性樹脂の酸価が、5.0mgKOH/g以上20.0mgKOH/g以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
- 前記非晶性樹脂が、5.0mgKOH/g以上20.0mgKOH/g以下の酸価を持つポリエステル樹脂である請求項1〜5のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
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