JP6849370B2 - トナー粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
このような着色剤含有組成物粒子を含有する水系分散液は、それ自体で非常に不安定化しやすいものとなっている。不安定な液滴を含有する水系分散液中では、液滴同士の合一、液滴の破壊などが起こりやすい。
さらに、水系分散液を反応釜へ投入する際に、水系分散液が反応釜の底部などに激突して、衝撃による液滴の破壊がおこりやすい。その結果、反応釜内壁や撹拌機などへの液滴の付着が起こりやすい。
水系分散液の反応釜内への投入時に液滴を安定化させ、反応釜内壁や撹拌機などへの液滴の付着を抑制するために、トナーの製造方法が提案されている(例えば特許文献1)。
この手法は、着色剤含有組成物粒子を形成させる工程、及び着色剤含有組成物粒子を重合しトナー粒子を得る工程を有しており、いずれの工程にも分散安定剤を含む水系媒体を用いる。重合工程にも分散安定剤を含む水系媒体を用いることで、水系分散液の重合工程への投入時に、反応釜の壁に直接水系分散液が激突しないため、反応釜内壁や撹拌機などへの液滴の付着を抑制することができるというものである。
しかし、重合工程に分散安定剤を含む水系媒体を用いると、トナー粒子径に比べはるかに小さい粒子(微小粒子)の発生しやすい傾向がある。これは、着色剤含有組成物粒子が投入された衝撃と分散安定剤の影響で、着色剤含有組成物粒子が一部分裂しやすくなるからである。微小粒子を含んだトナーは、電子写真に用いると、カートリッジ内の摺擦箇所、特に現像剤担持体や現像剤規制部材間の摺擦部への微小粒子の付着、固着により、現像スジ等の画像不良を発生してしまう場合がある。
一方で、微小粒子の発生を抑制する手段として、分散安定剤となる無機化合物や無機化合物の添加手法に工夫がなされたトナー粒子の製造方法が提案されている(例えば特許文献2)。
これら手法は、分散安定剤の性状を良化させることにより、確かに微小粒子の発生を抑制することが可能である。しかし、難水溶性の分散安定剤により液滴を安定化させた後、分散安定剤を含む水系分散液の重合工程への投入する際、難水溶性の分散安定剤が不安定となり、液滴同士の凝集が起きる場合がある。このトナーを電子写真に用いると、トナーの帯電が不均一になるため画像上の白地部に現像されるカブリという現象が起きてしまう。
よって、重合工程での安定した生産性を確保した上で、微小粒子、及びトナー凝集を抑制できるトナー粒子の製造方法に関しての検討は未だ不十分であるといえる。
該第一水系媒体と該着色剤含有組成物粒子との分散液を第二水系媒体に加え、第二水系媒体の中で重合開始剤により重合して着色重合体粒子を形成する重合工程と、
を有するトナー粒子の製造方法において、
該第一水系媒体が、分散安定剤Aとマグネシウムイオンとを含有し、
該分散安定剤Aが、塩化カルシウム水溶液とリン酸ナトリウム水溶液とを混合することによって調製されたものであり、
該第一水系媒体の中に該マグネシウムイオンは、該第一水系媒体に対して、4.0mmol/L以上120.0mmol/L以下含有され、
該第二水系媒体が、分散安定剤Bを含有する
ことを特徴とするトナー粒子の製造方法に関する。
また、本発明は、前記第二水系媒体の中に含有される該分散安定剤Bの質量が、前記第一水系媒体に含有される分散安定剤Aの質量に対して、5.0質量%以上40.0質量%以下であるトナー粒子の製造方法に関する。
さらに本発明は、前記着色剤含有組成物が、ポリエステル樹脂を含有するトナー粒子の製造方法に関する。
また、本発明は、前記ポリエステル樹脂の酸価が、1.0mgKOH/g以上15.0mgKOH/g以下であるトナー粒子の製造方法に関する。
重合性単量体および着色剤を含む着色剤含有組成物を調製する。着色剤は予め媒体撹拌ミルなどで着色剤含有中に分散させた後に他の組成物と混合してもよいし、その他の組成物と同時、または、その他の組成物を混合した後に分散させてもよい。
第一水系媒体が分散安定剤Aと2価以上の金属イオンとを含有し、該2価以上の金属イオンは該第一水系媒体に対して4.0mmol/L以上120.0mmol/L以下含有することが、トナー凝集、及び微小粒子の抑制と高円形度を達成するために重要である。より好ましくは、該2価以上の金属イオンが10.0mmol/L以上100.0mmol/L以下である。この理由については、後述する造粒工程及び反応工程にて説明する。
6Na3PO4+10CaCl2+2H2O→[Ca3(PO4)2]3Ca(OH)2+18NaCl+2HCl …式(1)
前述した分散安定剤Aを含む第一水系媒体に着色剤含有組成物を投入し、分散させることにより水系媒体中に着色剤含有組成物の液滴を造粒することによって着色剤含有組成物粒子を得る。
また本発明の分散安定剤A及び分散安定剤Bは、それぞれ同じものでも、違うものでも構わない。分散安定剤Bは、分散安定剤Aと同様の公知の無機系及び有機系の分散安定化剤を用いることができる。
重合工程で用いる反応釜には、先に分散安定剤Bを含有する第二水系媒体が存在することが必要である。
必要であれば未反応の着色剤含有組成物や副生成物等の揮発性不純物を除去するために、重合終了後に一部水系媒体を蒸留工程により留去してもよい。蒸留工程は常圧もしくは減圧下で行うことができる。
着色重合体粒子表面に付着した分散安定剤を除去する目的で、着色重合体粒子分散液を酸またはアルカリで処理をすることもできる。この後、一般的な固液分離法により重合体粒子は液相と分離されるが、酸またはアルカリおよびそれに溶解した分散安定剤成分を完全に取り除くため、再度水を添加して着色重合体粒子を洗浄する。この洗浄工程を何度か繰り返し、十分な洗浄が行われた後に、再び固液分離してトナー粒子を得る。得られたトナー粒子は必要であれば公知の乾燥手段により乾燥される。
こうして得られたトナー粒子は従来の粉砕法トナーと比較して十分シャープな粒度を有するものであるが、さらにシャープな粒度を要求される場合には風力分級機などで分級を行なうことにより、所望の粒度分布から外れる粒子を分別して取り除くこともできる。
樹脂のTgは、示差走査熱量分析装置「Q2000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。具体的には、試料約2mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。尚、測定においては、一度200℃まで昇温させ、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程での温度40℃〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、樹脂のガラス転移温度Tgとする。
樹脂の軟化点の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行なう。本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。
試験モード:昇温法
昇温速度:4℃/min
開始温度:50℃
到達温度:200℃
樹脂の酸価は試料1gに含まれる酸を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数である。ポリエステル樹脂の酸価はJIS K 0070−1992に準じて測定されるが、具体的には、以下の手順に従って測定する。
フェノールフタレイン1.0gをエチルアルコール(95vol%)90mlに溶かし、イオン交換水を加えて100mlとし、フェノールフタレイン溶液を得る。
(A)本試験
粉砕したポリエステル樹脂の試料2.0gを200mlの三角フラスコに精秤し、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液100mlを加え、5時間かけて溶解する。次いで、指示薬として前記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、前記水酸化カリウム溶液を用いて滴定する。尚、滴定の終点は、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときとする。
試料を用いない(すなわちトルエン/エタノール(2:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
A=[(C−B)×f×5.61]/S
トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行ない、算出した。
1.Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
2.ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
3.発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
4.前記2.のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
5.前記4.のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
6.サンプルスタンド内に設置した前記1.の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記5.の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なう。
7.定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、各平均粒径を算出する。専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値画面の「算術径」が重量平均粒径D4、「50%D径」がD50である。又、個数平均粒径D1も同様にして算出を行う。
トナー粒子の平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定した。
窒素導入管、脱水管、撹拌器及び熱電対を装備した反応槽中に、表1に示す使用量のモノマーを入れた後、触媒としてジブチル錫をモノマー総量100質量部に対して1.5質量部添加した。次いで、窒素雰囲気下にて常圧で180℃まで素早く昇温した後、180℃から210℃まで10℃/時間の速度で加熱しながら水を留去して重縮合を行った。210℃に到達してから反応槽内を5kPa以下まで減圧し、210℃、5kPa以下の条件下にて重縮合を行い、ポリエステル樹脂1を得た。その際、得られるポリエステル樹脂1の軟化点が表2の値(126℃)となるように重合時間を調整した。ポリエステル樹脂1の物性を表2に示す。
モノマー及び使用量を表1に記載の様に変更し、それ以外は、ポリエステル樹脂1と同様にしてポリエステル樹脂2〜5を得た。ポリエステル樹脂2〜5の物性を表2に示す。
下記の手順によってトナー粒子、トナーを製造した。
イオン交換水164.2質量部にリン酸ナトリウム3.32質量部、10質量%塩酸1.43質量部を投入してT.K.ホモミクサー(特殊機化工業社製)を用いて周速25.0m/sで撹拌しながら、60℃に加温した。その後、イオン交換水13.5質量部に塩化カルシウム1.92質量部を添加した塩化カルシウム水溶液を添加した。この水系媒体のpHを測定したところ、5.3であった。
・スチレン 72.0質量部
・n−ブチルアクリレート 28.0質量部
・サリチル酸アルミニウム化合物(E−101:オリエント化学社製) 0.5質量部
・着色剤:ピグメントブルー 6.5質量部
・ポリエステル樹脂1 4.0質量部
上記材料をアトライタ(三井三池化工機(株)製)を用いて均一に分散混合した後、60℃に加温し、そこにパラフィンワックス(DSCピーク温度:78.5℃)12.0質量部を添加混合し、溶解して着色剤含有組成物を得た。
イオン交換水80.0質量部にリン酸ナトリウム1.00質量部、10質量%塩酸0.5質量部を投入してパドル撹拌翼を用いて撹拌しながら60℃に加温した。その後、イオン交換水4.3質量部に塩化カルシウム0.58質量部を添加した塩化カルシウム水溶液を添加して撹拌を進め、分散安定剤Bを含む第二水系媒体を得た。
上記第一水系媒体中に上記着色剤含有組成物と重合開始剤としてt−ブチルパーオキシピバレート9.0質量部を投入した。60℃、N2雰囲気下においてT.K.ホモミクサー(特殊機化工業社製)にて12000rpmで10分間撹拌しながら造粒し、着色剤含有組成物粒子を含む造粒液を得た。
上記第二水系媒体を下部に撹拌機を備えた反応釜に投入し、その中に上記造粒液を投入して、パドル撹拌翼で撹拌しながら74℃で4時間反応させた。反応終了後、98℃で4時間蒸留した後、懸濁液を冷却した。
得られたトナー粒子100.0質量部に対して、下記材料を三井ヘンシェルミキサ(三井三池化工機株式会社製、FM−10型)で混合して、トナー1を得た。尚、三井ヘンシェルミキサのジャケットは、45℃になるように温度調整を行った。
・ヘキサメチルジシラザン25質量%で表面処理した一次粒子の個数平均粒径20nmの疎水性シリカ微粒子 1.0質量部
・ヘキサメチルジシラザン15質量%で表面処理した一次粒子の個数平均粒径110nmの疎水性シリカ微粒子 0.5質量部
得られたトナーの粒度分布(D50/D1)は1.10、アスペクト比は0.931、小粒子率は3.2%であった。
トナー1の製造例のC.I.ピグメントブルー15:3をC.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントレッド269、カーボンブラックに変更する以外は同様の方法により、それぞれトナー2〜4を得た。
トナー1の製造例において、塩化マグネシウムの添加部数を1.70質量部とした以外は、トナー1の製造例と同様にして、トナー5を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー1の製造例において、塩化マグネシウムの添加部数を2.21質量部とした以外は、トナー1の製造例と同様にして、トナー6を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー1の製造例において、塩化マグネシウムの添加部数を0.08質量部とした以外は、トナー1の製造例と同様にして、トナー7を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー5の製造例の塩化マグネシウムを塩化アルミニウムに変更し、塩化アルミニウムの添加部数を4.23質量部とした以外は、トナー5の製造例と同様にして、トナー8を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー5の製造例において、第二水系媒体の調製に用いたリン酸ナトリウムの添加部数を0.17質量部、塩化カルシウムの添加部数を0.10質量部とした以外は、トナー5の製造例と同様にして、トナー9を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー5の製造例において、第二水系媒体の調製に用いたリン酸ナトリウムの添加部数を1.35質量部、塩化カルシウムの添加部数を0.78質量部とした以外は、トナー5の製造例と同様にして、トナー10を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー5の製造例において、第二水系媒体の調製に用いたリン酸ナトリウムの添加部数を0.08質量部、塩化カルシウムの添加部数を0.05質量部とした以外は、トナー5の製造例と同様にして、トナー11を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー5の製造例において、第二水系媒体の調製に用いたリン酸ナトリウムの添加部数を1.41質量部、塩化カルシウムの添加部数を0.81質量部とした以外は、トナー5の製造例と同様にして、トナー12を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー5の製造例において、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂2とした以外は、トナー5の製造例と同様にして、トナー13を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー5の製造例において、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂3とした以外は、トナー5の製造例と同様にして、トナー14を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー5の製造例において、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂4とした以外は、トナー5の製造例と同様にして、トナー15を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー5の製造例において、ポリエステル樹脂1をポリエステル樹脂5とした以外は、トナー5の製造例と同様にして、トナー16を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー5の製造例において、着色剤含有組成物の調製でポリエステル樹脂1添加を無くした以外は、トナー5の製造例と同様にして、トナー17を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー11の製造例において、第一水系媒体の調製で塩化マグネシウム添加を無くした以外は、トナー11の製造例と同様にして、トナー18を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー8の製造例において、第二水系媒体を無くした以外は、トナー8の製造例と同様にして、トナー19を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー8の製造例において、塩化アルミニウムの添加部数を2.28質量部とした以外は、トナー8の製造例と同様にして、トナー20を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー8の製造例において、塩化アルミニウムの添加部数を0.05質量部とした以外は、トナー8の製造例と同様にして、トナー21を得た。得られたトナーの製造条件を表3に、物性を表4に示す。
トナー1において以下の評価を行った。
重合工程、及び蒸留工程を経た懸濁液を排出した後、反応釜の内壁、及び撹拌機に付着している付着物の割合を算出した。
付着物の割合(%)=(乾燥後の付着物の質量)/(乾燥後のトナー粒子の質量)×100
A:付着物の割合 0.5%/バッチ未満
B:付着物の割合 0.5%/バッチ以上、1.0%/バッチ未満
C:付着物の割合 1.0%/バッチ以上、2.0%/バッチ未満
D:付着物の割合 2.0%/バッチ以上、4.0%/バッチ未満
E:付着物の割合 4.0%/バッチ以上
市販のカラーレーザープリンター(HP Color LaserJet 3525dn、HP社製)を、一色のプロセスカートリッジだけの装着でも作動するよう改造して評価を行った。このカラーレーザープリンターに搭載されていたシアンカートリッジから中に入っているトナーを抜き取り、エアーブローにて内部を清掃した後、代わりに評価するトナー(100g)を充填した。高温高湿下(30℃、80%RH)に24時間放置した後、続けて画出し評価を行った。画出し評価に関しては、下記の評価を行い、下記の指標で判断した。評価結果を表5に示す。
印字比率2%の画像を出力し、充填したトナーの残量が30gになるまで通紙を行った。トナー残量が30gとなったところで、ベタ黒画像を印字し、ベタ黒部が現像された直後の白地部における感光体上のカブリトナーをテーピングした。テーピングしたテープを白紙に貼り付け、テーピング無しのテープとの差分でカブリ濃度(%)を算出した。尚、カブリ測定には、TC−6DS(東京電色社製)を用い、5点の平均値をもってカブリ濃度(%)とし、以下の指標で判断した。評価結果を表5に示す。
A:カブリ 2.5%未満
B:カブリ 2.5%以上、5.0%未満
C:カブリ 5.0%以上、7.5%未満
D:カブリ 7.5%以上、10.0%未満
E:カブリ 10.0%以上
続いて、現像剤担持体上のトナーコート性とベタ画像を目視にて観察し、以下の指標で判断した。評価結果を表5に示す。
A:現像剤担持体上のスジ無し
B:現像剤担持体上に軽微なスジが見受けられる
C:現像剤担持体上にスジが見受けられるが、ベタ画像では見受けられない
D:ベタ画像上に軽微なスジが見受けられる
E:ベタ画像上に明確なスジ有り。
トナーを表5に記載の様に変更した以外は、実施例1と同様にして、評価を行った。評価結果を表5に示す。
Claims (4)
- 重合性単量体と着色剤とを含有する着色剤含有組成物を第一水系媒体に加え、該第一水系媒体の中で着色剤含有組成物粒子を形成する造粒工程と、
該第一水系媒体と該着色剤含有組成物粒子との分散液を第二水系媒体に加え、第二水系媒体の中で重合開始剤により重合して着色重合体粒子を形成する重合工程と、
を有するトナー粒子の製造方法において、
該第一水系媒体が、分散安定剤Aとマグネシウムイオンとを含有し、
該分散安定剤Aが、塩化カルシウム水溶液とリン酸ナトリウム水溶液とを混合することによって調製されたものであり、
該第一水系媒体の中に該マグネシウムイオンは、該第一水系媒体に対して、4.0mmol/L以上120.0mmol/L以下含有され、
該第二水系媒体が、分散安定剤Bを含有する
ことを特徴とするトナー粒子の製造方法。 - 前記第二水系媒体の中に含有される該分散安定剤Bの質量が、前記第一水系媒体に含有される分散安定剤Aの質量に対して、5.0質量%以上40.0質量%以下である請求項1に記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記着色剤含有組成物が、ポリエステル樹脂を含有する請求項1又は2に記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記ポリエステル樹脂の酸価が、1.0mgKOH/g以上15.0mgKOH/g以下である請求項3に記載のトナー粒子の製造方法。
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