JP2017062366A - 画像形成方法 - Google Patents

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中山 憲一
Kenichi Nakayama
憲一 中山
茜 桝本
Akane Masumoto
茜 桝本
英芳 冨永
Hideyoshi Tominaga
英芳 冨永
望月 信介
Shinsuke Mochizuki
信介 望月
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Abstract

【課題】高速化した一成分現像システムにおいても、現像ゴーストやカブリの発生がなく、高い耐久性と画像安定性を満足する画像形成方法を提供する。【解決手段】現像装置は、トナー担持体17と、前記トナー担持体と当接部Nを形成するように配置されたトナー供給部材20とを有する現像室15と、トナー収容室18を有し、トナー担持体とトナー供給部材の回転方向が、各々の表面が当接部において同一方向であり、当接部におけるトナー供給部材のトナー担持体への侵入量が0.3mm以上1.5mm以下であり、当接部におけるトナー供給部材の周速が、トナー担持体の周速に対して、110%以上250%以下であり、トナーは、トナー母粒子の表面に、pKa(酸解離定数)が6.0以上9.0以下であるイオン性官能基を有する樹脂微粒子が固着したトナー粒子を含有することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は電子写真法、静電記録法またはトナージェット法の如き記録方法に係る画像形成方法に関するものである。
近年、電子写真法を用いた複写機あるいはプリンターは、装置の発展とともに利用者からの要求も年々厳しくなっている。近年の動向では、高速化・高画質化に加え、低コスト・小型化の要望がより強まっている。
現像方式として、コンパクト化や軽量化に有利な一成分現像方式は、キャリアを用いる二成分現像方式に比べてトナーと帯電部材との接触機会が少ないため、トナーには比較的高い応力をかけることで帯電量を得る必要がある。例えば、トナー担持体上にトナーを供給するトナー供給ローラは、トナー担持体に圧接回転することでトナーを摩擦帯電し、トナー担持体上にトナーを担持させている。
また、トナー担持体上のトナーは、トナー担持体上でトナーを金属ブレード等で圧接することによって、摩擦帯電すると同時にトナー層の厚みを規制している。
従来の一成分現像方式を用いて印字速度を上げた場合、繰り返されるトナーの圧接ストレスが大きくなるため、トナー表面の外添剤が埋め込まれることによる流動性の低下や、帯電性能の低下により、さまざまな画像欠陥を引き起こす。また、摩擦速度も速くなるため、トナー担持体上のトナーが過帯電傾向になり、特に低温低湿環境において現像ゴーストや規制不良等の問題を引き起こす。
従って、一成分現像方式において、高速化に対応させるには、繰り返されるトナーの圧接ストレスを軽減するシステムや、高い応力に抗する耐久性と帯電安定性に優れたトナーが求められる。
特許文献1では、像担持体にトナーを付与する現像ローラと、発泡部材で構成され現像ローラにトナーを供給する供給ローラとを有し、現像ローラと供給ローラとが接触して互いに順方向に回転するものであり、現像ローラにおける現像後の位置にて現像残トナーを回収するトナー回収ブレードを備えた現像装置が提案されている。特許文献1によれば、現像ローラと供給ローラを順方向に回転させることにより、摩擦熱の発生を抑制し、トナーの凝集・融着を抑制することで、長期間の使用においても高画質を維持している。しかし、本装置においては、現像残トナーを回収するためのトナー回収ブレードが必須となってしまい、簡素な構成要素という点では不十分である。また、より高速化が進んだ場合に、現像残トナーの回収が不十分となり、現像ローラに連れ回ったトナーが過帯電することによる、現像ゴーストや規制不良が懸念される。
従来から帯電制御剤をトナーに添加することで帯電の安定化を図り、高画質化や、多数枚の印刷後における画質を維持するための検討がなされている。中でも帯電制御樹脂を用いているトナーが有効である。例えば、特許文献2では、ベンジルオキシサリチル酸構造を有する帯電制御樹脂を含有したトナーが提案されている。これによると、良好な帯電性を有し、高温高湿下で保管した場合でも流動性の低下を抑制することができ、帯電性能の安定化を図ることができる。また、特許文献3では、トナー内部に発電機能を有する樹脂を有し、トナー表面に帯電の散逸機能を有する樹脂微粒子が固着されたトナーが提案されている。これによると、トナー表面の電荷密度が適度に低く保たれ、多数枚印字後に外添剤が埋め込まれても静電凝集を抑制し、画像不良が起こりにくく、通常の環境においては耐久性が向上している。
しかしながら、これらのトナーは苛酷な環境下における帯電性能の安定性や耐久性が十分とはいえなかった。特に、プロセススピードを速めた場合、多数枚印刷後の耐久性が不十分で、画像安定性が満足のいくものではなかった。
特開2008−170895号公報 特開2012−256044号公報 特開2011−137967号公報
本発明は、上記状況を鑑み、トナー担持体と、トナー担持体と当接部を形成するよう配置されたトナー供給部材とを有する現像室を有し、前記トナー担持体と前記供給部材の回転方向が、各々の表面が前記当接部において同一方向に移動する方向である現像装置を用いた場合に、簡易な構成要素での設計においても高速化に対応し、現像ゴーストやカブリの発生がなく、高い耐久性と画像安定性を満足する画像形成方法を提供することを目的とする。
上記目的は、以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、現像装置の内部のトナーを用いて現像し、トナー像を形成する現像工程を有する画像形成方法において、
前記現像装置は、
トナー担持体と、前記トナー担持体と当接部を形成するように配置されたトナー供給部材とを有する現像室と、
トナー収容室を有し、
前記トナー担持体と前記トナー供給部材の回転方向が、各々の表面が前記当接部において同一方向であり、
前記当接部における前記トナー供給部材の前記トナー担持体への侵入量が0.3mm以上1.5mm以下であり、
前記当接部における前記トナー供給部材の周速が、前記トナー担持体の周速に対して、110%以上250%以下であり、
前記トナーは、結着樹脂、及び着色剤を含有する母粒子の表面に、樹脂微粒子が固着したトナー粒子を有するトナーであり、
前記樹脂微粒子が、pKa(酸解離定数)が6.0以上9.0以下であるイオン性官能基を有する樹脂を含有することを特徴とする画像形成方法である。
本発明によれば、トナー担持体と、トナー担持体と当接部を形成するよう配置されたトナー供給部材とを有する現像室を有し、前記トナー担持体と前記供給部材の回転方向が、各々の表面が前記当接部において同一方向に移動する方向である現像装置を用いた場合に、簡易な構成要素での設計においても高速化に対応し、現像ゴーストやカブリの発生がなく、高い耐久性と画像安定性を満足する画像形成方法を提供することができる。
本発明を適用可能な実施例に係る画像形成装置の概略構成断面図である。 本発明を適用可能な実施例に係るプロセスカートリッジの概略構成断面図である。
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、現像装置の内部のトナーを用いて現像し、トナー像を形成する現像工程を有する画像形成方法において、
前記現像装置は、
トナー担持体と、前記トナー担持体と当接部を形成するように配置されたトナー供給部材とを有する現像室と、
トナー収容室を有し、
前記トナー担持体と前記トナー供給部材の回転方向が、各々の表面が前記当接部において同一方向であり、
前記当接部における前記トナー供給部材の前記トナー担持体への侵入量が0.3mm以上1.5mm以下であり、
前記当接部における前記トナー供給部材の周速が、前記トナー担持体の周速に対して、110%以上250%以下であり、
前記トナーは、結着樹脂、及び着色剤を含有する母粒子の表面に、樹脂微粒子が固着したトナー粒子を有するトナーであり、
前記樹脂微粒子が、pKa(酸解離定数)が6.0以上9.0以下であるイオン性官能基を有する樹脂を含有することを特徴とするものである。
以下に本発明が適用される画像形成方法を用いた画像形成装置の一例を挙げ、これを図1に示し、本発明の構成についてさらに詳しく説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。
図1は、本発明が適用される画像形成方法を用いた画像形成装置100の概略断面図である。画像形成装置100は、インライン方式、中間転写方式を採用したフルカラーレーザープリンタである。画像形成装置100は、画像情報に従って、記録材(例えば、記録用紙、プラスチックシート、布など)にフルカラー画像を形成することができる。画像情報は、画像形成装置本体100Aに接続された画像読み取り装置、或いは、画像形成装置本体100Aに通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等のホスト機器から、画像形成装置本体100Aに入力される。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。本例では、第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKは、鉛直方向と交差する方向に一列に配置されている。
尚、本例では、第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKの構成及び動作は、形成する画像の色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために符号に与えた添え字Y、M、C、Kは省略して、総括的に説明する。
本例では、画像形成装置100は、複数の像担持体として、鉛直方向と交差する方向に並設された4個のドラム型の電子写真感光体、即ち、感光体ドラム1を有する。感光体ドラム1は、図示矢印A方向(時計方向)に図示しない駆動手段(駆動源)により回転駆動される。感光体ドラム1の周囲には、感光体ドラム1の表面を均―に帯電する帯電手段としての帯電ローラ2、画像情報に基づきレーザーを照射して感光体ドラム1上に静電像(静電潜像)を形成する露光手段としてのスキャナユニット(露光装置)3が配置されている。また、感光体ドラム1の周囲には、静電像をトナー像として現像する現像手段としての現像ユニット(現像装置)4、転写後の感光体ドラム1の表面に残ったトナー(転写残トナー)を除去するクリーニング手段としてのクリーニング部材6が配置されている。更に、4個の感光体ドラム1に対向して、感光体ドラム1上のトナー像を記録材12に転写するための中間転写体としての中間転写ベルト5が配置されている。
なお、本発明では、現像ユニット4は、現像剤として本発明の非磁性一成分トナーを用いる。また、現像ユニット4は、現像剤担持体としての現像ローラ(後述)を感光体ドラム1に対して接触させて反転現像を行うものである。即ち、現像ユニット4は、感光体ドラム1の帯電極性と同極性(本発明の実施例においては負極性)に帯電したトナーを、感光体ドラム1上の露光により電荷が減衰した部分(画像部、露光部)に付着させることで静電像を現像する。
本例では、感光体ドラム1と、感光体ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像ユニット4及びクリーニング部材6とは、一体化され、即ち、一体的にカートリッジ化された、プロセスカートリッジ7が好適に用いられる。プロセスカートリッジ7は、画像形成装置本体100Aに設けられた装着ガイド、位置決め部材などの装着手段を介して、画像形成装置100に着脱可能となっている。各色用のプロセスカートリッジ7は、全て同一形状を有しており、各色用のプロセスカートリッジ7内には、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブランク(K)の各色のトナーが収容されている。
中間転写体としての無端状のベルトで形成された中間転写ベルト5は、全ての感光体ドラム1に当接し、図示矢印B方向(反時計方向)に循環移動(回転)する。中間転写ベルト5は、複数の支持部材として、駆動ローラ51、二次転写対向ローラ52、従動ローラ53に掛け渡されている。
中間転写ベルト5の内周面側には、各感光体ドラム1に対向するように、一次転写手段としての、4個の一次転写ローラ8が並設されている。一次転写ローラ8は、中間転写ベルト5を感光体ドラム1に向けて押圧し、中間転写ベルト5と感光体ドラム1とが当接する一次転写部N1を形成する。そして、一次転写ローラ8に、図示しない一次転写バイアス印加手段としての一次転写バイアス電源(高圧電源)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性のバイアスが印加される。これによって、感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト5上に転写(一次転写)される。
また、中間転写ベルト5の外周面側において二次転写対向ローラ52に対向する位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ9が配置されている。二次転写ローラ9は、中間転写ベルト5を介して二次転写対向ローラ52に圧接し、中間転写ベルト5と二次転写ローラ9とが当接する二次転写部N2を形成する。そして、二次転写ローラ9に、図示しない二次転写バイアス印加手段としての二次転写バイアス電源(高圧電源)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性のバイアスが印加される。これによって、中間転写ベルト5上のトナー像が記録材12に転写(二次転写)される。
更に説明すれば、画像形成時には、先ず、感光体ドラム1の表面が帯電ローラ2によって一様に帯電される。次いで、スキャナユニット3から発された画像情報に応じたレーザー光によって、帯電した感光体ドラム1の表面が走査露光され、感光体ドラム1上に画像情報に従った静電像が形成される。次いで、感光体ドラム1上に形成された静電像は、現像ユニット4によってトナー像として現像される。感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ8の作用によって中間転写ベルト5上に転写(一次転写)される。
例えば、フルカラー画像の形成時には、上述のプロセスが、第1〜第4の画像形成部SY、SM、SC、SKにおいて順次に行われ、中間転写ベルト5上に各色のトナー像が次に重ね合わせて一次転写される。
その後、中間転写ベルト5の移動と同期が取られて記録材12が二次転写部N2へと搬送される。中間転写ベルト5上の4色トナー像は、記録材12を介して中間転写ベルト5に当接している二次転写ローラ9の作用によって、一括して記録材12上に二次転写される。
トナー像が転写された記録材12は、定着手段としての定着装置10に搬送される。定着装置10において記録材12に熱及び圧力を加えられることで、記録材12にトナー像が定着される。
また、一次転写工程後に感光体ドラム1上に残留した一次転写残トナーは、クリーニング部材6によって除去、回収される。また、二次転写工程後に中間転写ベルト5上に残留した二次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置11によって清掃される。
尚、画像形成装置100は、所望の一つの画像形成部のみを用いて、又は、幾つか(全てではない)の画像形成部のみを用いて、単色又はマルチカラーの画像を形成することもできるようになっている。
次に、画像形成装置100に装着されるプロセスカートリッジ7の全体構成について説明する。本例においては、収容しているトナーの種類(色)を除いて、各色用のプロセスカートリッジ7の構成及び動作は実質的に同一であるものを用いる。
図2は、感光体ドラム1の長手方向(回転軸線方向)に沿って見たプロセスカートリッジ7の概略断面(主断面)図である。図2のプロセスカートリッジ7の姿勢は、画像形成装置本体に装着された状態での姿勢であり、以下でプロセスカートリッジの各部材の位置関係や方向等について記載する場合はこの姿勢における位置関係や方向等を示している。
プロセスカートリッジ7は、感光体ドラム1等を備えた感光体ユニット13と、現像ローラ17等を備えた現像ユニット4とを一体化して構成される。
感光体ユニット13は、感光体ユニット13内の各種要素を支持する枠体としてのクリーニング枠体14を有する。クリーニング枠体14には、感光体ドラム1が図示しない軸受を介して回転可能に取り付けられている。感光体ドラム1は、図示しない駆動手段(駆動源)としての駆動モータの駆動力が感光体ユニット13に伝達されることで、画像形成動作に応じて図示矢印A方向(時計方向)に回転駆動される。本発明では、画像形成プロセスの中心となる感光体ドラム1は、アルミニウム製シリンダの外周面に機能性膜である下引き層、キャリア発生層、キャリア移送層を順にコーティングした有機感光体ドラム1を用いることが好ましい。
また、感光体ユニット13には、感光体ドラム1の周面上に接触するように、クリーニング部材6、帯電ローラ2が配置されている。クリーニング部材6によって感光体ドラム1の表面から除去された転写残トナーは、クリーニング枠体14内に落下、収容される。
帯電手段である帯電ローラ2は、導電性ゴムのローラ部を感光体ドラム1に加圧接触することで従動回転する。
ここで、帯電ローラ2の芯金には、帯電工程として、感光ドラム1に対して所定の直流電圧が印加されており、これにより感光ドラム1の表面には、一様な暗部電位(Vd)が形成される。前述のスキャナユニット3からのレーザー光によって画像データに対応して発光されるレーザー光のスポットパターンは、感光ドラム1を露光し、露光された部位は、キャリア発生層からのキャリアにより表面の電荷が消失し、電位が低下する。この結果、露光部位は所定の明部電位(Vl)、未露光部位は所定の暗部電位(Vd)の静電潜像が、感光ドラム1上に形成される。
一方、現像ユニット4は、トナー80を担持するためのトナー担持体としての現像ローラ17と、現像ローラ17にトナーを供給する供給部材としてのトナー供給ローラ20が配置された現像室を有している。
また、トナー供給ローラ20は、現像ローラ17との間に当接部N(現像ローラ17とトナー供給ローラ20とでトナーを挟む部分)を形成し、同一方向に回転している。
トナー収容室18内には、撹拌搬送部材22が設けられている。撹拌搬送部材22は、トナー収容室18内に収容されたトナーを撹拌すると共に、トナー供給ローラ20の上部に向けて図中矢印G方向にトナーを搬送するためのものでもある。
現像ブレード21は現像ローラ17の下方に配置され、現像ローラに対してカウンターで当接しており、トナー供給ローラ20によって供給されたトナーのコート量規制及び電荷付与を行っている。現像ブレード21は、厚さ0.1mmの板バネ状のSUS製の薄板を用い、薄板のバネ弾性を利用して当接圧力を形成し、その表面がトナー及び現像ローラ17に当接される。ここで、現像ブレードとしてはこの限りではなく、リン青銅やアルミニウム等の金属薄板でも良い。また、現像ブレード21の表面にポリアミドエラストマーやウレタンゴムやウレタン樹脂等の薄膜を被覆したものを用いても良い。
トナーは、現像ブレード21と現像ローラ17との摺擦により摩擦帯電されて電荷を付与されると同時に層厚規制される。また、本発明においては、現像ブレード21に不図示のブレードバイアス電源から所定電圧を印加し、トナーコート層の安定化をするのが好ましい。
現像ローラ17と感光体ドラム1とは、対向部において各々の表面が同方向(図2では下から上に向かう方向)に移動するようにそれぞれ回転する。
尚、図2では、現像ローラ17は、感光体ドラム1に接触して配置されているが、現像ローラ17は、感光体ドラム1に対して所定間隔を開けて近接配置される構成であってもよい。
本例においては、現像ローラ17に印加された所定のDCバイアスに対して、摩擦帯電によりマイナスに帯電したトナーが、感光体ドラム1に接触する現像部において、その電位差から、明部電位部にのみ転移して静電潜像を顕像化する。
本発明においては、トナー供給ローラ20と現像ローラ17とは、各々の表面が当接部Nにおいて、同一方向に回転することを特徴とする。図2においては、トナー供給ローラ20は図示矢印E方向(時計方向)に、現像ローラ17は矢印D方向に回転している。このことにより、トナーへの負荷を軽減し、長期間の使用においても高画質を維持することができる。トナー供給ローラ20は、導電性芯金の外周に発泡体層を形成した弾性スポンジローラである。トナー供給ローラ20と現像ローラ17は所定の侵入量、即ち、トナー供給ローラ20が現像ローラ17により凹状とされるその凹み量△Eを持って接触している。本発明においては、侵入量は、現像残トナーのはぎ取り性とトナーへの負荷のバランスから、0.3mm以上1.5mm以下であり、0.7mm以上1.2mm以下であることがより好ましい。
トナー供給ローラ20と現像ローラ17とは、当接部Nにおいて互いに同方向に周速差を持って回転しており、この動作により、トナー供給ローラ20による現像ローラ17へのトナー供給とはぎ取りを行っている。その際、トナー供給ローラと現像ローラとの電位差を調整することにより、現像ローラへのトナー供給量を調整することが出来る。本発明では、供給ローラの周速が現像ローラの周速に対して110%以上250%以下であり、150%以上200%以下であることがより好ましい。
供給ローラの周速が現像ローラの周速に対して110%以上にすることで、供給ローラは現像ローラ上の現像残トナーをかき取り且つフレッシュなトナーを供給する動作を安定して行うことができる。また、250%以下にすることで、トナーに与えるストレスを軽減し、耐久劣化を抑制できる。
トナー供給ローラに対しては、DCバイアスを印加してもよい。
以下、本発明に好適に用いられるトナー供給ローラの詳細について説明する。
図2におけるトナー供給ローラ20は、導電性支持体と、導電性支持体に支持される発泡層と、を備える。具体的には、導電性支持体たる芯金電極20aと、その周囲に気泡同士がつながっている連続気泡体(連泡)から構成される発泡層としての発泡ウレタン層20bが設けられており、図中Eの方向に回転する。表層のウレタンを連続気泡体とすることで、トナー供給ローラ20内部にトナーが多量に進入可能となる。また、トナー供給ローラ20の表面セル径は50μm〜1000μmとするのが好ましい。
ここで、セル径とは、任意断面の発泡セルの平均径をいい、まず任意断面の拡大画像から最大である発泡セルの面積を測定し、この面積から真円相当径を換算し最大セル径を得る。そしてこの最大セル径の1/2以下である発泡セルをノイズとして削除した後、残りの個々のセル面積から同様に換算した個々のセル径の平均値のことを指す。
以上述べたように、本発明の画像形成方法に用いる画像形成装置は、トナー供給ローラと現像ローラを同一方向に回転させることにより、トナーへの負荷を軽減し、長期間の使用においても高画質を維持することができる。
しかし、本発明者らの更なる検討によると、上記画像形成装置を用いてプロセススピードを速めた場合、低温低湿環境下における低印字耐久試験において、耐久枚数に伴って現像ゴーストが悪化する新たな問題を生じることが分かった。
上記問題は、プロセススピードを速めた結果、トナー担持体上に担持されたトナーの摩擦帯電量が増大及び蓄積したことによるものであった。また、この問題は、トナー供給ローラと現像ローラを同一方向に回転させてトナー負荷を軽減した構成の弊害として、トナー担持体上のチャージアップトナーのはぎ取り性が低下したことによるものであることが分かった。
現像ゴーストが悪化した理由は下記メカニズムによるものと推察している。
トナー供給ローラは、トナー担持体に当接回転することで、トナー担持体上の現像に供さなかったトナーをはぎ取ると同時にフレッシュなトナーを供給する機能を有している。
静電付着力でトナー担持体上に担持されているトナーは、低印字耐久では現像されるトナー量が少なくなるため、はぎ取りが不十分で繰り返し摩擦帯電される連れ回りトナーが増え、トナーの帯電量は増加傾向を示す。
チャージアップしたトナーは静電付着力が大きいため、トナー担持体上から選択的にはぎ取り性が低下するため蓄積していく。
過帯電トナーがトナー担持体上に蓄積すると、ベタ白やハイライト画像を出力した直後の現像性と、ベタ黒画像を出力した直後の現像性が大きく異なる。これは、ベタ黒印字時には現像ローラ上のトナーは過帯電トナーも含め全てが現像されることにより、新たに供給されるフレッシュなトナーと現像性が異なることによる。
ここで言う現像性とは、V−D特性のことを指し、感光体上の潜像電位に対して現像されるトナー量の関係を表す。
過帯電トナーとフレッシュトナーは、特にハーフトーンに相当する中間調電位領域のV−D特性差が大きくなるため、ハーフトーン画像上でゴーストが目立ち易くなる。
本発明者らは、鋭意検討の結果、トナー粒子表面にpKa(酸解離定数)が6.0以上9.0以下であるイオン性官能基を有する樹脂微粒子を固着したトナー粒子を含有するトナーを用いることで、上記問題を解決し、簡易な構成要素での設計においても高速化に対応し、現像ゴーストやカブリの発生がなく、高い耐久性と画像安定性を満足する画像形成方法を提供できることを見出した。
以下、本発明で使用されるトナーを具体的に説明する。
本発明者らは、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有するトナー母粒子の表面に、イオン性官能基を有するpKa(酸解離定数)が6.0以上9.0以下である樹脂を含有する樹脂微粒子を固着させたトナー粒子を有するトナーにより前記効果を発揮することを見出し、本発明に至った。
一般的にイオン性官能基を有する樹脂としては、スルホン酸やカルボン酸などの官能基を有したものが多く用いられている。しかしこのような樹脂は、高温高湿下環境における帯電付与能は優れるが、低温低湿環境におけるチャージアップは抑制し難い性質を示す。
対して上記イオン性官能基を有するpKa(酸解離定数)が6.0以上9.0以下である樹脂は、トナー粒子表面に均一に固着させることによって、優れた帯電性能を示す。
pKa(酸解離定数)が6.0以上であると、低温低湿環境におけるチャージアップを良好に抑制することができる。pKa(酸解離定数)が9.0を超えると、チャージアップの抑制効果が薄れ、更にpKa(酸解離定数)が高くなると帯電性能が劣りカブリが悪化する。
pKaの更に好ましい範囲は、7.0以上8.5以下であり、低温低湿環境におけるチャージアップ抑制効果と高温高湿環境におけるカブリ抑制効果のバランスが優れる。
pKa(酸解離定数)の求め方は後述するが、中和滴定結果から求めることができる。
イオン性官能基を有する樹脂としては、上記pKa(酸解離定数)を満たすものであればどのようなものでも構わない。例えば、芳香環に結合した水酸基や、芳香環に結合したカルボキシル基を有する樹脂がpKa(酸解離定数)を上記範囲することができる。
pKaが6.0以上9.0以下の樹脂の中でも、分子構造として下記構造式(1)で示される1価の基aを有する重合体Aを含むことがより好ましい。
Figure 2017062366
(式中、R1は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1以上18以下のアルキル基、または、炭素数1以上18以下のアルコキシ基を表し、R2は、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1以上18以下のアルキル基、または、炭素数1以上18以下のアルコキシ基を表し、gは1以上3以下の整数を表し、hは0以上3以下の整数を表す。hが2または3である場合、h個のR1は、同一であっても異なっていてもよい。)
1及びR2におけるアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などが挙げられ、アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。
式(1)で示される1価の基aのより好ましい構造は、R1が、炭素数1以上18以下のアルキル基、または、炭素数1以上18以下のアルコキシ基を表し、R2は、水素原子を表し、gは、1以上3以下の整数を表し、hは0以上3以下の整数を表し、hが2または3の場合、h個のR1は、同一であっても異なっていてもよい。
重合体Aの主鎖構造としては、特に制限はない。例えば、ビニル系重合体、ポリエステル系重合体、ポリアミド系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリエーテル系重合体などが挙げられる。また、これらが2種以上組み合わさったハイブリッド型の重合体も挙げられる。ここに挙げた中でも、トナー母粒子との密着性を考慮すると、ポリエステル系重合体、または、ビニル系重合体であることが好ましい。より好ましくは、構造式(1)で示される1価の基aを、下記構造式(2)の部分構造として有するビニル系重合体である。
Figure 2017062366
(式中、R3は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1以上18以下のアルキル基、または、炭素数1以上18以下のアルコキシ基を表し、
4は、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1以上18以下のアルキル基、または、炭素数1以上18以下のアルコキシ基を表し、
5は、水素原子またはメチル基を表し、
iは、1以上3以下の整数を表し、jは0以上3以下の整数を表し、jが2または3の場合、R3はそれぞれ独立して選択できる。)
3,R4における、アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などが挙げられ、アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。
重合体Aの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により算出した重量平均分子量が1000以上100000以下であることが好ましい。この範囲にあれば、樹脂微粒子の強度と帯電性がバランス良く保たれる。重量平均分子量を上記範囲とするためには、重合体Aを製造する際の試薬量、反応温度、溶媒濃度などの条件を変えることにより制御可能である。また、GPCにより分離、分取することによって、所望の分子量の重合体Aを得ることができる。
また、重合体Aの全質量に対する構造式(1)で示される1価の基aの含有量は、50μmol/g以上1000μmol/g以下であることが好ましい。50μmol/g以上とすることで、良好な帯電性と耐久性が発揮できる。また、1000μmol/g以下にすることで、チャージアップを抑制することができる。
重合体Aの製造方法としては特に限定されず、公知の手法により製造することができる。ビニル系重合体の場合には、例えば、一例として、構造式(1)で示される1価の基aを有する重合性単量体M(下記構造式(3))と、ビニル系単量体とを重合開始剤を用いて共重合させる方法である。
Figure 2017062366
(式中、R6は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1以上18以下のアルキル基、または、炭素数1以上18以下のアルコキシ基を表し、
7は、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1以上18以下のアルキル基、または、炭素数1以上18以下のアルコキシ基を表し、
8は、水素原子またはメチル基を表し、
kは1以上3以下の整数を表し、lは0以上3以下の整数を表し、lが2または3の場合、R6はそれぞれ独立して選択できる。)
構造aを含有する重合性単量体の具体例を表1に示す。
Figure 2017062366
また、重合性単量体Mと共重合させるビニル系単量体としては、特に制限されない。具体的には、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、弗化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル酸;アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシルの如きアクリル酸エステル類;前記アクリル酸エステル類のアクリルをメタクリルに変えたメタクリル酸エステル類;メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きメタクリル酸アミノエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロールの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。なお、ビニル系単量体は、必要に応じて2種以上を組み合わせて用いても良い。
上記した重合性単量体成分を共重合させる際に用いることのできる重合開始剤としては、過酸化物系重合開始剤、アゾ系重合開始剤など様々なものが使用できる。使用できる過酸化物系重合開始剤としては、有機系としては、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシケタール、ケトンパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、ジアシルパーオキサイドが挙げられる。無機系としては、過硫酸塩、過酸化水素などが挙げられる。具体的には、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ヘキシルパーオキシアセテート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネートなどのパーオキシエステル;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;ジイソプロピルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート;1,1−ジ−t−ヘキシルパーオキシシクロヘキサンなどのパーオキシケタール;ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド;その他としてt−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート等が挙げられる。また、使用できるアゾ系重合開始剤としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等が例示される。
なお、必要に応じてこれら重合開始剤を2種以上同時に用いることもできる。この際使用される重合開始剤の使用量は、重合性単量体100質量部に対し0.100質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。また、その重合法としては、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、分散重合、沈殿重合、塊状重合等いずれの方法を用いることも可能であり、特に限定するものではない。
一方、本発明の構造式(1)で示される1価の基aを有する重合体Aがポリエステル樹脂である場合には、種々の公知の製造方法が利用可能である。例えば、
I)ポリエステル構造に含まれるカルボキシ基やヒドロキシ基の反応残基を利用して、有機反応により、構造式(1)で示される1価の基aに変換する方法;
II)構造式(1)で示される1価の基aを置換基として有する多価アルコールまたは多価カルボン酸を用いてポリエステルを作製する方法;
III)多価アルコールまたは多価カルボン酸に、構造式(1)で示される1価の基aを置換基として導入させやすい官能基をあらかじめ導入しておく方法;
等が挙げられる。
また、ハイブリッド樹脂である場合には、
IV)構造式(1)で示される1価の基aを置換基として含有するポリエステル樹脂をビニル単量体によりハイブリッド化する方法;
V)ビニル単量体としてアクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシ基を有するものを用いて重合した後に、そのカルボキシ基を有機反応により、構造式(1)で示される構造に変換する方法;
VI)構造式(3)で示される構造aを有する重合性単量体Mを用いてポリエステル樹脂をハイブリッド化する方法;
等が挙げられる。
ポリエステル樹脂をビニル単量体によってハイブリッド化する方法としては公知の方法が利用可能であり、IV)の方法として有効である。具体的には過酸化物系の開始剤によりポリエステルのビニル変性を行う方法、不飽和基を有するポリエステル樹脂をグラフト変性してハイブリッド樹脂を作製する方法等が挙げられる。
またはV)の具体的方法としては、構造式(1)で示される1価の基aを導入する場合、樹脂中に存在するカルボキシ基を構造式(1)で示される1価の基aにアミノ基を導入した化合物を用いてアミド化する方法等を挙げることができる。
また、VI)の具体的方法としては、前述の構造式(3)で示される重合性単量体Mを用いることができる。
本発明において、重合体の重量平均分子量の調整方法としては公知の方法が使用可能である。具体的には、ポリエステル樹脂の場合には、酸成分とアルコール成分の仕込み比や重合時間を調整することにより任意に調整可能である。またハイブリッド樹脂においてはポリエステル成分の分子量調整に加えて、ビニル変性ユニットの分子量の調整によっても重合体の重量平均分子量の調整が可能となる。具体的には、ビニル変性の反応工程においてラジカル開始剤量や重合温度等を調整することにより任意に調整可能である。本発明でポリエステル樹脂のハイブリッド化に用いることのできるビニル単量体としては、前述したビニル系単量体を用いることができる。
重合体Aの全質量に対する構造式(1)で示される1価の基aの含有量は、後述の方法により求めることができる。まず、重合体Aを後述の方法により滴定することにより、重合体Aの酸価を定量し、重合体Aが有する構造式(1)で示される1価の基aに由来するカルボキシ基の量を算出する。そして、これを基に重合体Aの全質量に対する構造式(1)で示される1価の基aの含有量(μmol/g)を算出することができる。なお、重合体Aが構造式(1)で示される1価の基a以外の部位にカルボキシ基を有している場合は、重合体Aを作製する際に構造式(1)で示される1価の基aを付加反応させる直前の化合物(例えばポリエステル樹脂)の酸価をあらかじめ測定しておく。構造式(1)で示される1価の基aの付加量は、付加反応後の重合体Aの酸価との差で算出することができる。
また、NMRを測定し、各単量体成分の特徴的な化学シフト値から導出した積分値より各成分のmol比を算出し、それを基に含有量(μmol/g)を算出することができる。
本発明において、樹脂微粒子は如何なる方法で製造されていても良く、粉体であっても何らかの媒体に分散された状態でも良いが、水系媒体に分散されたものが好適に用いられる。例えば、乳化重合法やソープフリー乳化重合法、転相乳化法の如き公知の方法によって製造されたものを用いることができる。これらの製法の中でも、転相乳化法は、乳化剤や分散安定剤を必要とせず、より小粒径の樹脂微粒子が容易に得られるため、特に好ましい。
転相乳化法では、自己分散性を有する樹脂、あるいは中和によって自己分散性を発現し得る樹脂を使用する。ここで、水系媒体中での自己分散性は、分子内に親水性基を有している樹脂において発揮される。具体的には、ポリエーテル基やイオン性基を有する樹脂において良好な自己分散性が発揮される。重合体Aにおいては、構造aにカルボキシ基が存在するため、これにより自己分散性が発現される。このカルボキシ基を中和することによって親水性が増大し、水系媒体中での自己分散が可能となる。
重合体Aを有機溶剤に溶解し、中和剤を加え、撹拌しながら水系媒体と混合すると、重合体Aの溶解液が転相乳化を起こして微小な粒子を生成する。該有機溶剤は、転相乳化後に加熱、減圧の如き方法を用いて除去するこのように、転相乳化法によれば、実質的に乳化剤や分散安定剤を用いることなく、安定した樹脂微粒子の水系分散体を得ることが出来る。
さらに、樹脂微粒子を水系分散体として得る方法で製造し、トナー母粒子の表面に固着させた場合、多数枚印刷後の画像安定性が特に優れていることが明らかとなった。一成分現像システムにおいて多数枚の印刷を行うと、トナーは現像剤担持体と現像剤規制ブレード間や、現像剤担持体と感光体ドラム間にかかる応力により、外添剤の埋め込みが起こる。これにより、多数枚印刷後は、画像品質が損なわれていた。特に、低温低湿環境下においてプロセススピードが速くなった場合、外添剤の埋め込み起因による流動性の低下、帯電制御能の低下が引き起こす、現像ゴーストや規制不良等の画像弊害が顕著に現れ易い。
本発明のトナーによれば、低温低湿環境下においても外添剤の埋め込みを抑制できるため、多数枚印刷後でも画像安定性が保たれるようになった(以下、多数枚印刷後の画像安定性を耐久性と記述する場合もある。)。
そのメカニズムは明確ではないが、以下のように考察している。本発明のトナーは、構造式(1)で示される1価の基aを有する重合体Aを含有する樹脂微粒子を最表面に固着させることが好ましい形態として示される。
構造式(1)で示される1価の基aは、サリチル酸部位がベンジルオキシ基を介して結合しているため、柔軟性が高く、重合体Aの主鎖部から飛び出た構造である。重合体Aを含有する樹脂微粒子を水系分散体として得る場合、このサリチル酸のカルボキシ基は、極性が高いため最表面に配向するものと考えられる。そのため、重合体Aを含有する樹脂微粒子はサリチル酸部位が最表面で、かつ、近接して配置されるため、水素結合のネットワークが形成され、樹脂微粒子の表面強度が増すためであると考えている。あらかじめトナー母粒子の成分として重合体Aを添加した場合よりも高濃度となるため、緻密な水素結合が形成され、より高い効果を発現するものと考えている。
樹脂微粒子の固着量としては、トナー母粒子100質量部に対して0.1質量部以上5.0質量部未満であることが好ましい。0.1質量部以上とすることで、トナー粒子間での固着均一性による良好な帯電性と、十分な耐久性が発揮される。また、5.0質量部未満とすることで、良好な耐久性を確保しつつ、余剰な樹脂微粒子に起因する画像弊害を抑制することができる。
樹脂微粒子は、トナー母粒子表面に付着させた後、十分に固着させるために、機械的衝撃力によりトナー母粒子に埋め込ませても良い。また、樹脂微粒子のガラス転移温度(Tg)以上に加熱して、平滑化することで固着させても良い。
本発明のトナーにおいて使用される結着樹脂としては特に制限はない。例えば以下のようなものを例示することができる。スチレン樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−メタクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレン−酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、また、それらの樹脂を任意に結合させたハイブリッド樹脂。中でも以下のものがトナー特性の上で望ましく用いられる。スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−メタクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル樹脂又はスチレン−メタクリル樹脂とポリエステル樹脂とを結合させたハイブリッド樹脂。
前記ポリエステル樹脂としては、多価アルコールとカルボン酸、若しくはカルボン酸無水物、カルボン酸エステルを原料モノマーとして通常製造されるポリエステル樹脂を使用することができる。具体的には、前述したポリエステル樹脂と同様の多価アルコール成分、多価カルボン酸成分が利用可能である。それらの中でも、特に、以下に挙げる成分を縮重合したポリエステル樹脂が好ましい。ジオール成分としてはビスフェノール誘導体。酸成分としては、二価以上のカルボン酸又はその酸無水物;フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸の如き低級アルキルエステルとからなるカルボン酸成分。
本発明のトナーは、磁性トナーとして用いることも可能であり、その場合には、以下に挙げられる磁性体が用いられる。マグネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き酸化鉄、または他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe、Co、Niの如き金属、あるいは、これらの金属とAl、Co、Cu、Pb、Mg、Ni、Sn、Zn、Sb、Ca、Mn、Se、Tiのような金属との合金、およびこれらの混合物。四三酸化鉄(Fe34)、三二酸化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄亜鉛(ZnFe24)、酸化鉄銅(CuFe24)、酸化鉄ネオジウム(NdFe23)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe24)、酸化鉄マンガン(MnFe24)。上述した磁性材料を単独で或いは2種類以上を組合せて使用する。特に好適な磁性材料は、四三酸化鉄又はγ−三二酸化鉄の微粉末である。
これらの磁性体は、平均粒径が0.1μm以上2μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.3μm以下であることがさらに好ましい。795.8kA/m(10kエルステッド)印加での磁気特性は、抗磁力(Hc)が1.6kA/m以上12kA/m以下(20エルステッド以上150エルステッド以下)、飽和磁化(σs)が5Am2/kg以上200Am2/kg以下である。好ましくは50Am2/kg以上100Am2/kg以下である。残留磁化(σr)は、2Am2/kg以上20Am2/kg以下のものが好ましい。
結着樹脂100質量部に対して、磁性体10.0質量部以上200質量部以下、好ましくは20.0質量部以上150質量部以下使用するのが良い。
一方、非磁性トナーとして用いる場合の着色剤としては、従来から知られている種々の染料や顔料等、公知の着色剤を用いることができる。
マゼンタ用着色顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、81:2、81:3、81:4、81:5、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、185、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35が挙げられる。かかる顔料を単独で使用しても、染料と顔料を併用しても良い。
シアン用着色顔料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アントラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が挙げられる。
イエロー用着色顔料としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20が挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、チタンブラック及び上記に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用できる。
本発明のトナーは、離型剤を含有しても良い。離型剤としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;脂肪族炭化水素系ワックスのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス;及び脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの、ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシ基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
離型剤の分子量分布としては、メインピークが分子量400以上2400以下の領域にあることが好ましく、430以上2000以下の領域にあることがより好ましい。これによって、トナーに好ましい熱特性を付与することができる。離型剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して総量で2.50質量部以上40.0質量部以下であることが好ましく、3.00質量部以上15.0質量部以下であることがより好ましい。
本発明におけるトナー粒子は、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含有するトナー母粒子の表面に樹脂微粒子を固着させることにより得られたものであれば、如何なる方法で製造しても良いが、懸濁重合法によって製造する方法であることが好ましい。
本発明において好ましい懸濁重合法を利用したトナー粒子は、次の(i)〜(iv)の工程を経て製造される。
(i)重合性単量体および着色剤を含有する重合性単量体組成物の粒子を水系媒体中で形成する工程と、
(ii)該重合性単量体組成物の該粒子に含有される該重合性単量体を重合させて、該トナー母粒子を含有する分散液Bを得る工程と、
(iii)該分散液Bに該樹脂微粒子を添加して、分散液Cを得る工程と、
(iv)該分散液Cを該トナー母粒子のガラス転移温度(Tg)以上に加熱して、該トナー母粒子の表面に該樹脂微粒子を固着させて、トナー粒子を得る工程と
をこの順に有する。
以下、この製造方法について(i)〜(iv)を順に説明する。
(i)の工程では、重合性単量体および着色剤を含有する重合性単量体組成物を水系媒体中に加えて、前記水系媒体中で前記重合性単量体組成物の粒子を形成する。より具体的には、まず、トナー粒子の主構成材料となる重合性単量体に着色剤を加え、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機の如き分散機を用いてこれらを均一に溶解あるいは分散させた重合性単量体組成物を調製する。このとき、上記重合性単量体組成物中には、必要に応じて多官能性単量体や連鎖移動剤、また、離型剤としてのワックスや荷電制御剤、可塑剤、さらに分散剤の如き添加剤を適宜加えることができる。
次いで、上記重合性単量体組成物を予め用意しておいた水系媒体中に投入し、高速撹拌機もしくは超音波分散機の如き高速分散機を用いて懸濁させ、造粒を行う。
ここで、水系媒体は分散安定剤を含有していることが樹脂微粒子を均一に付着させ、トナー母粒子と樹脂微粒子との密着性を高める観点から好ましい。
分散安定剤としては、リン酸カルシウム化合物、リン酸アルミニウム化合物、リン酸マグネシウム化合物、水酸化カルシウム化合物、水酸化アルミニウム化合物、水酸化マグネシウム化合物、炭酸カルシウム化合物、炭酸アルミニウム化合物、および炭酸マグネシウム化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが特に好ましい。これらの分散安定剤であれば、トナー母粒子の粒径コントロールが可能である。また、トナー母粒子表面に分散安定剤由来の金属元素が存在するため、トナー母粒子と樹脂微粒子とが金属元素を介して結合し、トナー母粒子と樹脂微粒子との固着強度が増すものと考えられる。
重合開始剤は、重合性単量体組成物を調製する際に他の添加剤とともに混合しても良く、水系媒体中に懸濁させる直前に重合性単量体組成物中に混合してもよい。また、造粒中や造粒完了後、すなわち重合反応を開始する直前に、必要に応じて重合性単量体や他の溶媒に溶解した状態で加えることもできる。
このようにして、水系媒体中で重合性単量体組成物の粒子を形成する。
次に、(ii)の工程では、工程(i)を終えた懸濁液を50℃以上90℃以下に加熱し、懸濁液中の重合性単量体組成物の粒子が粒子状態を維持し、且つ粒子の浮遊や沈降が生じることのないよう、撹拌しながら重合反応を行う。
上記重合開始剤は、加熱によって容易に分解し、遊離基(ラジカル)を生成する。生成したラジカルは重合性単量体の不飽和結合に付加し、付加体のラジカルを新たに生成する。そして、生成した付加体のラジカルはさらに重合性単量体の不飽和結合に付加する。このような付加反応を連鎖的に繰り返すことによって重合反応が進行し、前記重合性単量体を主構成材料とするトナー母粒子が形成され、トナー母粒子を含有する分散液Bが得られる。必要に応じて、この後蒸留工程を行い、残留している重合性単量体を除いても良い。
(iii)の工程では、前記分散液Bに樹脂微粒子を添加して、トナー母粒子の表面に前記樹脂微粒子を付与して分散液Cを得る工程である。
トナー母粒子表面に樹脂微粒子を付着させる方法としては、両者の電位差を利用する方法が好ましい。樹脂微粒子は、ネガ性を示す。そのため、トナー母粒子表面がポジ性を示す状態にすると、トナー母粒子表面に樹脂微粒子を付与することが可能である。トナー母粒子表面をポジ性にする方法としては、トナー母粒子中にカチオン性界面活性剤を含有させる方法や、トナー母粒子表面に金属塩の分散安定剤を吸着させる方法等が好適に用いられる。
これらの中でも、トナー母粒子表面に分散安定剤を吸着させたものを用いる方法が特に好ましい。分散液Bを撹拌しながら、前記分散安定剤に対する極性がトナー母粒子と同じである樹脂微粒子を水系媒体に分散させた状態で、分散液Bに添加する。このようにすると、表面に前記分散安定剤を吸着した状態のトナー母粒子に、樹脂微粒子を緻密かつ均一に付着させることが可能となる。
前記樹脂微粒子の単独凝集を防止し、より均一に付着させるため、該樹脂微粒子の水系分散体の添加はゆっくり行うことが好ましい。好適な添加速度はトナー母粒子を含有する分散液Bの固形分100質量部に対し、樹脂微粒子の固形分として0.1質量部/分以上5.0質量部/分以下である。
樹脂微粒子を分散液Bに添加する際の温度は、樹脂微粒子が単独凝集を起こさない温度であれば良い。あらかじめ分散液Bをトナー母粒子のTg以上の温度で保温した状態で樹脂微粒子を添加しても良い。
その後、(iv)の工程において前記分散液Cをトナー母粒子のガラス転移温度(Tg)以上に加熱して、トナー粒子を得る。
樹脂微粒子は、トナー母粒子に吸着している分散安定剤に付着する。その後、撹拌エネルギーを受けて分散安定剤が吸着していないトナー母粒子表面に移行し、接触する。この時、トナー母粒子のTg以上で加熱を行うと、トナー母粒子表面が軟化しているため、接触した樹脂微粒子は、トナー母粒子表面に固着される。トナー母粒子のTg以上で加熱する時間を長くすると、固着が強固となり、トナー母粒子と樹脂微粒子との密着性を高めることができる。樹脂微粒子がトナー母粒子表面が露出している部分を埋め尽くし、それ以上に存在する場合は、樹脂微粒子のTg以上で加熱することで、分散安定剤上に付着したまま樹脂微粒子同士の融合と平滑化を進行させ、密着性を高めることができる。この密着性を十分高めることで、良好な耐久性が実現可能となる。凝集を抑制し、より製造安定性を高めるために分散安定剤を別途追加して添加してもよい。また、少量の界面活性剤を添加することもできる。
工程(iv)の後は、前記樹脂微粒子のTgよりも低い温度で前記分散安定剤を除去する。その後、公知の方法でろ過、洗浄、乾燥してトナー粒子を得る。
本発明において、樹脂微粒子の平均粒子径は、レーザー散乱法による粒度分布測定によって求められるメジアン径の値で、5nm以上200nm以下の範囲であることが好ましい。より好ましくは20nm以上130nm以下の範囲で用いられる。
平均粒子径が5nm未満であると、十分な耐久性が得られない場合がある。また、平均粒子径が200nmを超える場合、不均一な固着になってしまう場合がある。
樹脂微粒子の体積基準のメジアン径(D50)と、体積分布における累積粒子数が10%となる粒子径(D10)との比(D50/D10)が1.0以上3.0以下にあることが好ましい。さらに、樹脂微粒子の体積基準のメジアン径(D50)と、体積分布における累積粒子数が90%となる粒子径(D90)との比(D90/D50)が1.0以上3.0以下にあることが好ましい。これらの範囲にあることは樹脂微粒子の粒度分布が均一である事を意味し、その結果、固着される樹脂微粒子がトナー間においてばらつきが少なく、安定した性能を得ることができる。
トナー粒子は、外添剤として流動性向上剤が添加されていても良い。流動性向上剤としては、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;湿式製法によるシリカ微粉末、乾式製法によるシリカ微粉末の如きシリカ微粉末、それらシリカ微粉末をシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルの如き処理剤により表面処理を施した処理シリカ微粉末;酸化チタン微粉末;アルミナ微粉末、処理酸化チタン微粉末、処理酸化アルミナ微粉末が挙げられる。流動性向上剤は、窒素吸着によるBET法で測定した比表面積が30.0m2/g以上、好ましくは50.0m2/g以上のものが良好な結果を与える。流動性向上剤の添加量は、トナー粒子100質量部に対して、0.010質量部以上8.0質量部以下が好ましく、より好ましくは0.10質量部以上4.0質量部以下である。
トナーは、より微小な潜像ドットを忠実に現像するために、重量平均粒径(D4)が3.0μm以上15.0μm以下であることが好ましく、4.0μm以上12.0μm以下であることがより好ましい。また、個数平均粒子径(D1)に対する重量平均粒子径(D4)の比(D4/D1)が1.40未満であることが好ましい。
以下に本発明で用いられる測定方法について示す。
<ガラス転移温度>
トナー及び樹脂微粒子のガラス転移温度(Tg)は、例えば、TAインスツルメント社製の示差走査熱量計(Q1000)を用い、以下のようにして求めることができる。
まず、試料6mgをアルミパンに精秤し、空のアルミパンをリファレンスパンとして用意し、窒素雰囲気下、測定温度範囲20℃以上150℃以下で、昇温速度2℃/分、モジュレーション振幅±0.6℃、周波数1回/分の条件で測定を行う。
測定によって得られた昇温時のリバーシングヒートフロー曲線から、吸熱を示す曲線と前後のベースラインとの接線を描き、それぞれの接線の交点を結ぶ直線の中点を求めて、これをガラス転移温度とする。
<トナー粒子の粒径>
トナーの重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行なう。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行なう前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行なった。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOMME)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetra150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行なう。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)を算出する。尚、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。また、前記専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
<樹脂微粒子の体積基準のD50>
樹脂微粒子の体積基準のメジアン径(D50)は、ゼータサイザーNano−ZS(MALVERN社製)を用い、動的光散乱法(DLS:Dynamic Light Scattering)で粒子径を測定することにより算出する。
まず、装置の電源を入れ、レーザーを安定するまで30分待つ。その後、Zetasizerソフトウェアを起動する。
MeasureメニューからManualを選択し、測定の詳細を以下に示すように入力する。
測定モード:粒子径
Material:Polystyrene latex(RI:1.59、Absorption:0.01)
Dispersant:Water(Temperature:25℃、Viscosity:0.8872cP、RI:1.330)
Temperature:25.0℃
Cell:Clear disposable zeta cell
Measurement duration:Automatic
試料は0.50質量%となるように、水で希釈して調製し、ディスポーザブルキャピラリーセル(DTS1060)に充填し、セルを装置のセルホルダに装入する。
以上の準備が終わったら測定表示画面のStartボタンを押し、測定する。
DLS測定から得られる光強度分布をミー理論により変換した体積基準の粒度分布のデータを元に、D50を算出する。
<酸価>
酸価は試料1gに含まれる酸を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数である。本発明における酸価は、JIS K 0070−1992に準じて測定されるが、具体的には、以下の手順に従って測定する。
0.1モル/l水酸化カリウムエチルアルコール溶液(キシダ化学社製)を用いて滴定を行う。前記水酸化カリウムエチルアルコール溶液のファクターは、電位差滴定装置(京都電子工業株式会社製 電位差滴定測定装置AT−510)を用いて求めることができる。0.100モル/l塩酸100mlを250mlトールビーカーに取り、前記水酸化カリウムエチルアルコール溶液で滴定し、中和に要した前記水酸化カリウムエチルアルコール溶液の量から求める。前記0.100モル/l塩酸は、JIS K 8001−1998に準じて作成されたものを用いる。
下記に酸価測定の際の測定条件を示す。
滴定装置:電位差滴定装置AT−510(京都電子工業株式会社製)
電極:複合ガラス電極ダブルジャンクション型(京都電子工業株式会社製)
滴定装置用制御ソフトウエア:AT−WIN
滴定解析ソフト:Tview
滴定時における滴定パラメーター並びに制御パラメーターは下記のように行う。
滴定パラメーター
滴定モード:ブランク滴定
滴定様式:全量滴定
最大滴定量:20ml
滴定前の待ち時間:30秒
滴定方向:自動
制御パラメーラー
終点判断電位:30dE
終点判断電位値:50dE/dmL
終点検出判断:設定しない
制御速度モード:標準
ゲイン:1
データ採取電位:4mV
データ採取滴定量:0.1ml
本試験;
測定サンプル0.100gを250mlのトールビーカーに精秤し、トルエン/エタノール(3:1)の混合溶液150mlを加え、1時間かけて溶解する。前記電位差滴定装置を用い、前記水酸化カリウムエチルアルコール溶液を用いて滴定する。
空試験;
試料を用いない(すなわちトルエン/エタノール(3:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行う。
得られた結果を下記式に代入して、酸価を算出する。
A=[(C−B)×f×5.611]/S
(式中、A:酸価(mgKOH/g)、B:空試験の水酸化カリウムエチルアルコール溶液の添加量(ml)、C:本試験の水酸化カリウムエチルアルコール溶液の添加量(ml)、f:水酸化カリウム溶液のファクター、S:試料(g)である。)
<酸価、pKa>
測定サンプル0.100gを250mlのトールビーカーに精秤し、THF150mlを加え、30分かけて溶解する。この溶液にpH電極を入れ、サンプルのTHF溶液のpHを読み取る。その後、0.1モル/l水酸化カリウムエチルアルコール溶液(キシダ化学社製)を10μlずつ添加し、その都度pHを読み取り滴定を行う。pHが10以上となり、30μl添加してもpHの変化がなくなるまで0.1モル/l水酸化カリウムエチルアルコール溶液を加える。得られた結果から0.1モル/l水酸化カリウムエチルアルコール溶液添加量に対するpHをプロットし、滴定曲線を得る。得られた滴定曲線からpH変化の傾きが一番大きいところを中和点とし、添加した水酸化カリウム量から酸価(mgKOH/g)を算出する。pKaは次のようにして求める。中和点までに必要とした0.1モル/l水酸化カリウムエチルアルコール溶液量の半分量でのpHを滴定曲線から読み取り、読み取ったpHの値をpKaとする。
<NMR>
重合体Aに含まれる構造aの含有量は核磁気共鳴分光分析(1H−NMR)[400MHz、CDCl3、室温(25℃)]を用いて行う。
測定装置:FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数:64回
得られたスペクトルの積分値から各単量体成分のmol比を求め、これを基に重合体Aに含まれる構造aのmol%を算出する。
<重合体Aの分子量>
重合体Aの分子量はゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)によって、ポリスチレン換算で算出される。スルホン酸基を有する重合体は、カラム溶出速度がスルホン酸基の量にも依存してしまうため、正確な分子量及び分子量分布を測定したことにはならない。そのため、予めスルホン酸基をキャッピングした試料を用意する必要がある。キャッピングにはメチルエステル化が好ましく、市販のメチルエステル化剤が使用できる。具体的には、トリメチルシリルジアゾメタンで処理する方法が挙げられる。
GPCによる分子量の測定は、以下の様にして行う。上記樹脂をTHF(テトラヒドロフラン)に加え、室温で24時間静置した溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液とし、以下の条件で測定する。尚、サンプル調製は、樹脂の濃度が0.8質量%になるようにTHFの量を調整する。なお、樹脂がTHFに溶解しにくい場合には、DMFなどの塩基性溶媒を用いることも可能である。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10ml試料の分子量の算出にあたっては、以下に列挙する標準ポリスチレン樹脂カラムを用いて作成した分子量校正曲線を使用する。具体的には、東ソ−社製の商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。なお、「部」は「質量部」を意味する。
<重合性単量体M−1の合成例>
(工程1)
2,5−ジヒドロキシ安息香酸100gと80%硫酸1441gとを50℃に加熱混合した。この分散液にtert−ブチルアルコール144gを加えて50℃で30分間撹拌した。その後、この分散液にtert−ブチルアルコール144gを加え30分間撹拌する操作を3回行った。反応液を室温まで冷却し、氷水1kgにゆっくり注いだ。析出物を濾過、水洗し、その後、ヘキサン洗浄した。この析出物をメタノール200mLに溶解させ、水3.6Lに再沈殿させた。濾過後、80℃にて乾燥することで下記構造式(4)に示すサリチル酸中間体74.9gを得た。
Figure 2017062366
(工程2)
得られたサリチル酸中間体25.0gをメタノール150mLに溶解させ、炭酸カリウム36.9gを加えて65℃に加熱した。この反応液に4−(クロロメチル)スチレン18.7gとメタノール100mLの混合液を滴下し、65℃にて3時間反応させた。反応液を冷却後、濾過し、濾液を濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をpH=2の水1.5Lに分散させ、酢酸エチルを加えて抽出した。その後、水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下、酢酸エチルを留去して析出物を得た。析出物をヘキサン洗浄後、トルエンと酢酸エチルにて再結晶することで精製し、下記構造式(5)に示す重合性単量体M−1を20.1g得た。
Figure 2017062366
<重合性単量体M−2の合成例>
構造式(4)のサリチル酸中間体を2,4−ジヒドロキシ安息香酸18gに変更する以外は、重合性単量体M−1の合成(工程2)と同じ方法で、下記構造式(6)の重合性単量体M−2を得た。
Figure 2017062366
<重合性単量体M−3の合成例>
構造式(4)のサリチル酸中間体を2,3−ジヒドロキシ安息香酸18g に変更する以外は、重合性単量体M−1の合成(工程2)と同じ方法で、下記構造式(7)の重合性単量体M−3を得た。
Figure 2017062366
<重合性単量体M−4の合成例>
構造式(4)のサリチル酸中間体を2,6−ジヒドロキシ安息香酸18gに変更する以外は、重合性単量体M−1の合成(工程2)と同じ方法で、下記構造式(8)の重合性単量体M−4を得た。
Figure 2017062366
<重合性単量体M−5の合成例>
tert−ブチルアルコール144gを2−オクタノール253gに変更する以外は、重合性単量体M−1の合成(工程1)と同じ方法で、サリチル酸中間体を得た。ここで得られるサリチル酸中間体32gを用いる以外は、重合性単量体M−1の合成(工程2)と同じ方法で、下記構造式(9)の重合性単量体M−5を得た。
Figure 2017062366
<重合性単量体M−6の合成例>
構造式(4)のサリチル酸中間体を2,5−ジヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸22gに変更する以外は、重合性単量体M−1の合成(工程2)と同じ方法で、下記構造式(10)の重合性単量体M−6を得た。
Figure 2017062366
<重合体A−1の合成例>
構造式(5)に示す重合性単量体M−1 10.8g、スチレン 59.2gをDMF42.0mlに溶解させ、窒素バブリングをしながら1時間撹拌した後、110℃まで加熱した。この反応液に、開始剤としてtert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート(日油株式会社製、商品名パーブチルI)2.1gとトルエン42mlの混合液を滴下した。更に110℃にて4時間反応した。その後、冷却しメタノール1Lに滴下し、析出物を得た。得られた析出物をTHF120mlに溶解後、メタノール1.80Lに滴下し、白色析出物を析出させ、濾過し、減圧下90℃にて乾燥させることで、重合体A−1を60.2g得た。得られた重合体A−1のNMRと酸価を測定し、重合体単量体M−1に由来する成分の含有量を確認した。
<重合体A−2〜重合体A−13の合成例>
原料の仕込み量を表2のように変更する以外は重合体A−1の合成例と同様にして重合体A−2〜重合体A−13を得た。
<重合体D−1の合成例>
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を付した反応容器にキシレン200部を仕込み、窒素気流下で還流した。単量体として、
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 6.0部
スチレン 72.0部
2−エチルヘキシルアクリレート 18.0部
を混合し、前記反応容器に撹拌しながら滴下し10時間保持した。その後、蒸留を行って溶剤を留去し、減圧下40℃で乾燥し重合体D−1を得た。得られた重合体D−1のNMRと酸価を測定し、構造式(1)で示される1価の基aの含有量を確認した。
<重合体D−2の合成例>
窒素導入管、脱水管、撹拌器および熱電対を取り付けた反応容器に、
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 500部
テレフタル酸 154部
フマル酸 45部
オクチル酸スズ 2部
を投入し、温度230℃で8時間の重縮合反応を行い、さらに、8kPaで1時間にわたって重縮合反応を継続した後、160℃に冷却することにより、ポリエステル樹脂を形成した。次いで、温度160℃の状態でアクリル酸10部を投入し、混合させて15分間保持した後、
スチレン 142部
n−ブチルアクリレート 35部
重合開始剤(ジ−t−ブチルペルオキサイド) 10部
の混合物を滴下ロートにより1時間かけて滴下した後、温度160℃を維持した状態で1時間にわたって付加重合反応を行った。その後、200℃に昇温させ、10kPaで1時間保持することにより、重合体D−2を得た。得られた重合体D−4のNMRと酸価を測定し、構造式(1)で示される1価の基aの含有量を確認した。
<重合体D−3の合成例>
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を付した反応容器にキシレン200部を仕込み、窒素気流下で還流した。
次に、
5−ビニルサリチル酸 9.0部
スチレン 75.0部
2−エチルヘキシルアクリレート 16.0部
ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート) 5.0部
を混合し、前記反応容器に撹拌しながら滴下し10時間保持した。その後、蒸留を行って溶剤を留去し、減圧下40℃で乾燥し重合体D−3を得た。得られた重合体D−3のNMRと酸価を測定し、構造式(1)で示される1価の基aの含有量に由来する成分の含有量を確認した。
<重合体D−4の合成例>
重合体D−3の合成例のうち、下記変更以外は同様に合成を行った。
5−ビニルサリチル酸 9.0部を1−ビニルナフタレン−2−カルボン酸 10.9部に変更し、重合体D−4を得た。得られた重合体D−4のNMRと酸価を測定し、構造式(1)で示される1価の基aの含有量に由来する成分の含有量を確認した。
得られた重合体A−1〜重合体A−13、重合体D−1〜重合体D−4の物性を表2に記載する。
Figure 2017062366
<樹脂微粒子E−1の水分散体の製造例>
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に、メチルエチルケトン200.0部を仕込み、重合体A−1を100.0部加えて溶解した。次いで、1.0N水酸化カリウム水溶液をゆっくり加え、10分間撹拌を行った後、イオン交換水500.0部をゆっくり滴下し、乳化させた。得られた乳化物を減圧蒸留して脱溶剤し、イオン交換水を加えて樹脂濃度が20%になるように調製することで、樹脂微粒子E−1の水分散体を得た。得られた樹脂微粒子Aの水分散体の物性値を表3に示す。
<樹脂微粒子E−1〜樹脂微粒子E−18の水分散体の製造例>
重合体A−1と、1.0N水酸化カリウム水溶液の量を表3に示すように変更した以外は、樹脂微粒子E−1の製造例と同様にして樹脂微粒子E−2〜樹脂微粒子E−18の水分散体を得た。得られた樹脂微粒子E−1〜樹脂微粒子E−18の水分散体の物性値を表3に示す。
Figure 2017062366
〔トナー1の作製〕
(トナー母粒子1の作製)
高速撹拌装置クレアミックス(エム・テクニック社製)を備えた容器中に0.1mol/L−Na3PO4水溶液850.0部を添加し、回転数を15000rpmに調整し、60℃に加温した。ここに1.0mol/L−CaCl2水溶液68.0部を添加し、微細な難水溶性分散剤Ca3(PO42を含む水系媒体を調製し、30分間撹拌した後、pHを6.0に調整した。
また、下記の材料をプロペラ式撹拌装置にて100r/minで溶解して溶解液を調製した。
・スチレン 72.0部
・n−ブチルアクリレート 28.0部
・飽和ポリエステル樹脂 5.0部
(テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA共重合体、酸価13mgKOH/g、Mw14500)
次に上記溶解液に下記の材料を添加した。
・C.I.ピグメントブルー15:3 6.5部
・HNP−9(日本精鑞社製) 9.0部
その後、混合液を温度60℃に加温した後にTK式ホモミキサー(特殊機化工業製)にて、9000r/minにて撹拌し、溶解、分散した。
これに重合開始剤パーブチルPV(日油社製)10.0部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、温度60℃にてクレアミックスを15000rpmで回転させながら15分間造粒した。その後、プロペラ式撹拌装置に移して100rpmで撹拌しつつ、温度70℃で5時間反応させた後、温度80℃まで昇温し、更に5時間反応を行った。
次に、イオン交換水を200.0部添加して、還流管を取り外し、蒸留装置を取り付けた。容器内の温度が100℃の蒸留を5時間行った。蒸留留分は700.0部であった。30℃まで冷却し、重合体スラリーを得た。イオン交換水を加えて分散液中の重合体粒子濃度が20%になるように調整し、トナー母粒子1の分散液を得た。
得られたトナー母粒子1の分散液を少量抜き取り、10%塩酸を加えpHを1.0に調整して2時間撹拌した後、ろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、乾燥を行い、ガラス転移温度Tgを測定した。Tgは53.0℃であった。
(トナー粒子1の作製(樹脂微粒子固着工程))
還流冷却管、撹拌機、温度計を備えた反応容器に上記トナー母粒子1の分散液500.0部(固形分100.0部)を入れ、撹拌しながら、炭酸ナトリウム水溶液を加え、pHを8.5に調整した(固着pH)。ここに、樹脂微粒子E−1の水分散体7.5部(固形分1.5部)を22℃で(添加温度)緩やかに添加し、200回転/分で15分間撹拌を行った。次いで、加熱用オイルバスを用いて樹脂微粒子が付着したトナー母粒子の分散液の温度を80℃(加熱温度)に保持し、1時間撹拌を続けた。その後分散液を20℃まで冷却した後(酸処理温度)、10%塩酸を加えてpHを1.0に調整して2時間撹拌し、ろ過し、イオン交換水で洗浄した(酸処理)。その後、乾燥および分級してトナー粒子1を得た。
(トナー1の作製(外添工程))
上記トナー粒子1 100.0部に対して、疎水性シリカ微粉体1.5部をヘンシェルミキサー(三井三池製)で4000rpmで10分間混合してトナー1を得た。なお、疎水性シリカ微粉体は、流動性向上剤として、フュームドシリカ(商品名AEROSIL380S、BET法による比表面積380m2/g、一次粒子の個数平均径7nm、日本アエロジル株式会社製)100質量部に対し、7.5質量部のジメチルシリコーンオイルと25.0質量部のヘキサメチルジシラザン処理を行ったものを用いた。
〔トナー2〜トナー19、トナー21〜トナー22〕
トナーの製造例1において、樹脂微粒子の水分散体の種類及び添加部数を表4に示すように変更した以外は、トナーの製造例1と同様にしてトナー2〜19及びトナー21〜22を得た。
〔トナー20の作製〕
樹脂微粒子E−1の水分散体を乾燥させ、樹脂微粒子E−1の乾燥品を得た。得られた樹脂微粒子E−1の乾燥品を凍結粉砕して樹脂微粒子E−1の凍結粉砕品を得た。
トナーの製造例1と同様にしてトナー母粒子1の分散液を得た。得られたトナー母粒子1の分散液のpHを1.0に調整した。そのまま2時間撹拌し、ろ過し、イオン交換水で十分に洗浄した後に固形分を回収し、30℃の減圧乾燥機で1日間乾燥した。
(トナー粒子20の作製(樹脂微粒子固着工程))
乾燥させたトナー母粒子1 100.0部に樹脂微粒子E−1の凍結粉砕品を1.5部添加し、乾式粒子複合化装置(ホソカワミクロン製 ノビルタNOB−130)に投入した。処理温度30℃、回転式処理ブレード90m/sec.の条件にて固着を行い、トナー粒子20得た。
(トナー20の作製(外添工程))
上記トナー粒子20の100.0部に対して、疎水性シリカ微粉体 1.5部をヘンシェルミキサー(三井三池製)で4000rpmで10分間混合してトナー20を得た。なお、疎水性シリカ微粉体は、流動性向上剤として、フュームドシリカ(商品名AEROSIL380S、BET法による比表面積380m2/g、一次粒子の個数平均径7nm、日本アエロジル株式会社製)100質量部に対し、7.5質量部のジメチルシリコーンオイルと25.0質量部のヘキサメチルジシラザン処理を行ったものを用いた。
〔トナー23の作製〕
(トナー粒子23の作製)
高速撹拌装置クレアミックス(エム・テクニック社製)を備えた容器中に0.1mol/L−Na3PO4水溶液850.0部を添加し、回転数を15000rpmに調整し、60℃に加温した。ここに1.0mol/L−CaCl2水溶液68.0部を添加し、微細な難水溶性分散剤Ca3(PO42を含む水系媒体を調製し、30分間撹拌した後、pHを6.0に調整した。
また、下記の材料をプロペラ式撹拌装置にて100rpmで溶解して溶解液を調製した。
・スチレン 72.0部
・n−ブチルアクリレート 28.0部
・飽和ポリエステル樹脂 5.0部
(テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA共重合体、酸価13mgKOH/g、Mw14500)
・重合体A−1 1.5部
次に上記溶解液に下記の材料を添加した。
・C.I.ピグメントブルー15:3 6.5部
・HNP−9(日本精鑞社製) 9.0部
その後、混合液を温度60℃に加温した後にTK式ホモミキサー(特殊機化工業製)にて、9000r/minにて撹拌し、溶解、分散した。
これに重合開始剤パーブチルPV(日油社製)10.0部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、温度60℃にてクレアミックスを15000rpmで回転させながら15分間造粒した。
その後、プロペラ式撹拌装置に移して100rpmで撹拌しつつ、温度70℃で5時間反応させた後、温度80℃まで昇温し、更に5時間反応を行った。
次に、イオン交換水を200.0部添加して、還流管を取り外し、蒸留装置を取り付けた。容器内の温度が100℃の蒸留を5時間行った。蒸留留分は700.0部であった。30℃まで冷却し、重合体スラリーを得た。得られた重合体スラリーのpHを1.0に調製した。そのまま2時間撹拌し、ろ過し、イオン交換水で洗浄した後に固形分を回収し、30℃の減圧乾燥機で1日間乾燥し、トナー粒子23を得た。
(トナー23の作製(外添工程))
上記トナー粒子23の100.0部に対して、疎水性シリカ微粉体 1.5部をヘンシェルミキサー(三井三池製)で4000rpmで10分間混合してトナー23を得た。なお、疎水性シリカ微粉体は、流動性向上剤として、フュームドシリカ(商品名AEROSIL380S、BET法による比表面積380m2/g、一次粒子の個数平均径7nm、日本アエロジル株式会社製)100質量部に対し、7.5質量部のジメチルシリコーンオイルと25.0質量部のヘキサメチルジシラザン処理を行ったものを用いた。
Figure 2017062366
〔実施例1〕
上記トナー1を用いて下記評価を行った。結果を表5に示す。
以下に本発明の評価方法及び評価基準を具体的に説明する。
市販のレーザープリンターであるLBP−7700C(キヤノン製)およびプロセスカートリッジであるトナーカートリッジ323(シアン)(キヤノン製)を改造して、耐久試験、定着性試験を行うことによりトナーを評価した。プロセススピードは260mm/secとした。
この改造カートリッジはカートリッジ内部のギアを変更・追加することにより、トナー供給ローラがトナー担持ローラとの当接部において各々の表面が同一の方向に移動するように改造を行った。なお、供給ローラの現像ローラへの侵入量は1.0mmとし、供給ローラの現像ローラ基準での周速は175%となるよう調整を行った。また、カートリッジ内部からは製品トナーを抜き取り、エアブローによって清掃した後、本発明のトナーを160g充填した。
(1)現像ゴースト(及び規制不良)の評価
低温低湿環境(15℃/10%RH)下、及び高温高湿環境(30℃/80%RH)下において、A4用紙(商品名:「GF−C081」、81.4g/m2、キヤノン社製、今後は特に断らない限り本用紙を使用しているものとする)に通紙方向における紙面上部にベタパッチ、続いてハーフトーンが印字されたオリジナル画像を1枚出力した。さらに、低温低湿環境(15℃/10%RH)下においてのみ、規制不良の評価用に全面ベタ画像を1枚出力した。その後、印字率1%の画像を20000枚出力した。その後、同様にオリジナル画像と全ベタ画像(低温低湿環境(15℃/10%RH)評価のみ)を1枚ずつ出力した。得られたオリジナル画像および全面ベタ画像に対して、現像ゴースト(及び規制不良)の評価を行った。
なお、画像濃度の測定は、「マクベス反射濃度計 RD918」(マクベス社製)を用いて付属の取扱説明書に沿って、画像濃度が0.00の白地部分の画像に対する相対濃度を測定することによって行い、得られた相対濃度を画像濃度の値とした。
(現像ゴースト)
オリジナル画像のハーフトーン上に、パッチ状のゴースト画像の発生有無を確認し、下記基準により評価した。
A:ゴースト目視確認で発生無し
B:ゴースト発生部分と未発生部分の画像濃度差が0.10未満
C:ゴースト発生部分と未発生部分の画像濃度差が0.10以上0.15未満
D:ゴースト発生部分と未発生部分の画像濃度差が0.15以上
(規制不良)
全面ベタ画像の先端部(現像ローラ一周相当箇所)と、それ以降の後端部に濃度差が確認された場合、下記基準により評価した。
A:先端部と後端部の画像濃度差、目視確認で発生無し
B:先端部と後端部の画像濃度差が0.15未満
C:先端部と後端部の画像濃度差が0.15以上0.25未満
D:先端部と後端部の画像濃度差が0.25以上
尚、先に述べた通り、規制不良の評価は最も厳しい低温低湿環境(15℃/10%RH)下においてのみ、評価を行った。
(2)カブリ
低温低湿環境(15℃/10%RH)下、及び高温高湿環境(30℃/80%RH)下において、A4用紙(商品名:「GF−C081」、81.4g/m2、キヤノン社製、今後は特に断らない限り本用紙を使用しているものとする)に0%印字比率のベタ白画像を出力した。サンプル画像出力後、印字率1%の画像を20000枚出力した。その後、同様にベタ白画像を出力した。得られたベタ白画像に対し、カブリの評価を行った。
なお、カブリ濃度(%)の測定は、「REFLECTMETER MODEL TC−6DS」(東京電色社製)を用い、測定した画像の白地部分の白色度と転写紙の白色度の差から、カブリ濃度(%)を算出することにより行った。フィルターは、アンバーフィルターを用いた。また、画像濃度の測定は得られたサンプル画像のベタ画像部5点の画像濃度の平均値として算出した。
(カブリ評価基準)
A:カブリ濃度0.5%未満
B:カブリ濃度0.5%以上1.0%未満
C:カブリ濃度1.0%以上2.0%未満
D:カブリ濃度2.0%以上
〔実施例2〜24及び比較例1〜5〕
実施例1において、供給ローラの現像ローラへの侵入量、供給ローラの現像ローラに対する周速差、用いるトナーを表5のように変更する以外は実施例1と同様の評価を行ない、実施例2〜24及び比較例1〜5とした。評価結果を表5に示す。なお、表中、侵入量は、供給ローラの現像ローラへの侵入量を表し、周速比は、供給ローラの現像ローラ基準での周速比を表している。
Figure 2017062366
1 感光体ドラム、4 現像ユニット、7 プロセスカートリッジ、13 感光体ユニット、15 現像室、17 現像ローラ(トナー担持体)、18 トナー収容室、20 トナー供給ローラ(トナー供給部材)、22 撹拌搬送部材、30 現像開口、80 トナー、100 画像形成装置、N 当接部

Claims (4)

  1. 静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、現像装置の内部のトナーを用いて現像し、トナー像を形成する現像工程を有する画像形成方法において、
    前記現像装置は、
    トナー担持体と、前記トナー担持体と当接部を形成するように配置されたトナー供給部材とを有する現像室と、
    トナー収容室を有し、
    前記トナー担持体と前記トナー供給部材の回転方向が、各々の表面が前記当接部において同一方向であり、
    前記当接部における前記トナー供給部材の前記トナー担持体への侵入量が0.3mm以上1.5mm以下であり、
    前記当接部における前記トナー供給部材の周速が、前記トナー担持体の周速に対して、110%以上250%以下であり、
    前記トナーは、結着樹脂、及び着色剤を含有する母粒子の表面に樹脂微粒子が固着したトナー粒子を有するトナーであり、
    前記樹脂微粒子が、pKa(酸解離定数)が6.0以上9.0以下であるイオン性官能基を有する樹脂を含有することを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記イオン性官能基を有する樹脂のpKaが7.0以上8.5以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記イオン性官能基を有する樹脂が下記構造式(1)で示される部分構造を有する樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
    Figure 2017062366
    (式中、R1は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1以上18以下のアルキル基、または、炭素数1以上18以下のアルコキシ基を表し、R2は、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1以上18以下のアルキル基、または、炭素数1以上18以下のアルコキシ基を表し、gは1以上3以下の整数を表し、hは0以上3以下の整数を表す。hが2または3である場合、h個のR1は、同一であっても異なっていてもよい。)
  4. 前記イオン性官能基を有する樹脂が、前記部分構造を50μmol/g以上1000μmol/g以下含有することを特徴とする請求項3に記載の画像形成方法。
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