JP4929037B2 - 現像方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる電子写真用トナー及び該トナーを用いた現像方法に関する。
非磁性一成分系現像方式におけるベタ追従性の改良策として、無機微粒子等の流動性向上剤等を用いてトナーの流動性を向上させる方法が多数検討されており、例えば、特許文献1には、ポリエステルを主成分として含有する結着樹脂を含有し、平均粒子径の異なる無機微粒子とラジカル重合性モノマーの重合体からなる正帯電性微粒子を外添剤として含有した負帯電性トナーに関する発明が開示されている。
特開2001−188384号公報
しかしながら、平均粒子径の異なる無機微粒子とラジカル重合性モノマーの重合体からなる正帯電性微粒子を外添剤として含有した負帯電性トナーにおいて、現像ロールの外周面に、リカバリーシートを接触させた現像装置を高温高湿下で使用すると、リカバリーシートに外添剤由来の傷が発生し、それにより現像ロールに傷がつき画像にスジが発生し、画質が悪化する場合があることが判明した。
本発明の課題は、良好なベタ追従性を有し、高温高湿下で現像ロールにリカバリーシートが接触した現像装置に使用しても、リカバリーシートに傷が発生することのない電子写真用トナー及び該トナーを用いた現像方法を提供することにある。
本発明は、
〔1〕 結着樹脂を含有してなるトナー母粒子に、
第1成分:個数平均粒子径25〜45nmである疎水化処理されたシリカ、
第2成分:個数平均粒子径が7〜12nmである疎水化処理されたシリカ、及び
第3成分:個数平均粒子径が0.2〜2μmの、ラジカル重合性モノマーの重合体からなる正帯電性樹脂微粒子
を含む外添剤が添加されてなる電子写真用トナー、並びに
〔2〕 前記〔1〕記載の電子写真用トナーを、現像ロールとリカバリーシートを備えた現像装置に用いる現像方法
に関する。
本発明の電子写真用トナーは、良好なベタ追従性を有し、高温高湿下で現像ロールにリカバリーシートが接触した現像装置に使用しても、リカバリーシートに傷が発生することがなく良好な画質が維持されるという優れた効果を奏するものである。
本発明の電子写真用トナーは、外添剤として、
第1成分:個数平均粒子径が25〜45nmである疎水化処理されたシリカ、
第2成分:個数平均粒子径が7〜12nmである疎水化処理されたシリカ、及び
第3成分:個数平均粒子径が0.2〜2μmの、ラジカル重合性モノマーの重合体からなる正帯電性樹脂微粒子
がトナー母粒子に添加されている点に大きな特徴を有する。
一般にトナーの流動性及び帯電特性を改善するために、個数平均粒子径が20nm以下程度の粒径の小さいシリカが用いられる。しかしながら、粒径の小さいシリカだけでは、例えば数千枚等の連続印字においてシリカの埋め込み等による耐久性の点で問題が生じる。そこで耐久性と帯電と帯電特性の観点から比較的粒径の大きなシリカが併用されている。また、ベタ追従性等を解決するため帯電特性の観点から樹脂微粒子が用いられている。
そこで、外添剤の粒径の小さいシリカとして、例えば個数平均粒子径が16nm程度のシリカを用い、さらに比較的粒径の大きなシリカと樹脂微粒子、即ち本発明においては、第1成分と第3成分を併用することにより、ベタ追従性は向上するものの、高温高湿下でリカバリーシートを備えた現像装置に使用すると、連続印字においてリカバリーシートに傷が発生し、これが現像ロールを傷付け画像にスジが発生し、画質を低下させる。しかしながら、本発明では、外添剤として、極めて粒径の小さなシリカ、即ち本発明における第2成分をさらに併用することにより、ベタ追従性に対する効果を損なうことなく、リカバリーシートの傷の発生が防止される。
第1成分のシリカの個数平均粒子径は、連続印字におけるシリカの埋め込み防止の観点から、25〜45nmであり、好ましくは27〜43nm、より好ましくは30〜40nmである。
第2成分のシリカの個数平均粒子径は、リカバリーシートの傷発生防止の観点から、7〜12nmであり、好ましくは7〜9nmである。
第1成分及び第2成分のシリカはいずれも、高温高湿下の環境安定性の観点から、疎水化処理されたシリカである。疎水化の方法は特に限定されず、疎水化処理剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、ジメチルジクロロシラン(DMDS)等のシランカップリング剤、ジメチルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル等のシリコーンオイル処理剤等が挙げられるが、これらの中では、第1成分のシリカは、帯電特性の観点から、ジメチルシリコーンが好ましく、第2成分のシリカは、流動性及び帯電特性の観点から、DMDSが好ましい。
第1成分のシリカの含有量は、トナー母粒子100重量部に対して、0.2〜1.0重量部が好ましく、0.4〜0.6重量部がより好ましい。
第2成分のシリカの含有量は、トナー母粒子100重量部に対して、0.2〜1.0重量部が好ましく、0.3〜0.6重量部がより好ましい。
第1成分と第2成分の個数平均粒子径の比(第1成分/第2成分)はリカバリーシートの傷発生防止の観点から、3/1〜5/1が好ましく、3.5/1〜4.5/1がより好ましい。また、第1成分と第2成分の重量比(第1成分/第2成分)は、耐久性と流動性の観点から、1/0.3〜1/2が好ましく、1/0.5〜1/1.6がより好ましい。
第3成分の正帯電性樹脂微粒子の個数平均粒子径は、ベタ追従性の観点から、0.2〜2μmであり、好ましくは0.3〜1.5μm、より好ましくは0.4〜1.0μmである。正帯電性樹脂微粒子は、樹脂微粒子と鉄粉とを摩擦帯電させた時に正に帯電するものであり、その帯電量は10〜500μC/gが好ましい。正帯電性樹脂微粒子としては、例えばラジカル重合性モノマーの重合体からなる微粒子が挙げられる。
ラジカル重合性モノマーの重合体からなる正帯電性樹脂微粒子は、例えば、窒素原子又はリン原子を含有するイオン性官能基を有する適正量の乳化剤又は重合開始剤の存在下にラジカル重合性モノマーを重合させて、樹脂微粒子中に窒素原子又はリン原子を含有するイオン性官能基を乳化剤又は重合開始剤により導入させることにより得られる。
ラジカル重合性モノマーとしては、スチレン及びその誘導体;アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等のエチレン性モノカルボン酸及びそのエステル;N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド;トリフルオロアクリレート、パーフルオロアクリレート等のフッ素系モノマー;シリコーン系モノマー等が挙げられ、これらは単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
乳化剤としては、アルキルトリメチルアミン塩、アルキルベンジルジメチルアミン塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルホスホニウム塩等の陽イオン性界面活性剤等が挙げられる。乳化剤の使用量は、ラジカル重合性モノマー100重量部に対して、0.05〜5重量部が好ましい。
重合開始剤としては、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)、2,2’-アゾビス(2-メチル-N-フェニルプロピオンアミジン)、2,2’-アゾビス〔N-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルプロピオンアミジン〕、2,2’-アゾビス〔N-(4-アミノフェニル)-2-メチルプロピオンアミジン〕、2,2’-アゾビス〔2-メチル-N-(フェニルメチル)プロピオンアミジン〕等のアゾアミジン化合物及びその塩酸塩、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩;2,2’-アゾビス〔2-(5-メチル-2-イミダゾリン-2-イル)プロパン〕、2,2’-アゾビス〔2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン〕、2,2’-アゾビス〔2-(3,4,5,6-テトラヒドロピリミジン-2-イル)プロパン〕等のサイクリックアゾアミジン化合物塩及びその塩酸塩、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等が挙げられる。重合開始剤の使用量は、ラジカル重合性モノマー100重量部に対して、0.01〜3重量部が好ましい。
第3成分の正帯電性樹脂微粒子の含有量は、トナー母粒子100重量部に対して、0.1〜0.5重量部が好ましく、0.2〜0.4重量部がより好ましい。
第1成分と第2成分の合計と第3成分の重量比((第1成分+第2成分)/第3成分)は、ベタ追従性と帯電性の観点から3/1〜7/1が好ましく、4/1〜6.5/1がより好ましい。
本発明のトナーには、第1成分〜第3成分以外の外添剤が本発明の効果を損なわない範囲で添加されていてもよい。さらに添加される外添剤としては、前記疎水化処理されたシリカ以外のシリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛や前記正帯電性樹脂微粒子以外の樹脂微粒子等が挙げられる。
本発明における結着樹脂としては、ポリエステル、スチレン−アクリル樹脂等のビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、2種以上の樹脂成分を有するハイブリッド樹脂等が挙げられ、特に限定されないが、定着性と耐久性の観点から、ポリエステルが好ましい。ポリエステルの含有量は、結着樹脂中50〜100重量%が好ましく、70〜100重量%がより好ましく、実質的に100重量%がさらに好ましい。
ポリエステルは、公知のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分とを原料モノマーとして用い、これらを縮重合させて得られる。
アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。上記のような酸、並びにこれらの酸の無水物及びアルキルエステルを、本明細書では総称してカルボン酸化合物と呼ぶ。
なお、アルコール成分には1価のアルコールが、カルボン酸成分には1価のカルボン酸化合物が、分子量調整や耐オフセット性向上の観点から、適宜含有されていてもよい。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒の存在下、180〜250℃の温度で縮重合させることにより得られる。
なお、本発明において、ポリエステルは、実質的にその特性を損なわない程度に変性されたポリエステルであってもよい。変性されたポリエステルとしては、例えば、特開平11−133668号公報、特開平10−239903号公報、特開平8−20636号公報等に記載の方法によりフェノール、ウレタン、エポキシ等によりグラフト化やブロック化したポリエステルをいう。
ポリエステルの軟化点は、95〜140℃が好ましく、低温定着性と耐オフセット性の両立の観点からは、軟化点が好ましくは10℃以上、より好ましくは20〜60℃異なる2種類のポリエステルが、それらの軟化点の加重平均値が上記範囲内となるように、組み合わされていることが好ましい。
ポリエステルの酸価は1〜40mgKOH/g、ガラス転移点は52〜75℃であることが、それぞれ好ましい。
さらに、本発明のトナーには、着色剤、離型剤、荷電制御剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、磁性体等の添加剤が、適宜添加されていてもよい。
着色剤としては、黒トナー用着色剤又はカラートナー用着色剤として用いられている染料、顔料等を使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ、トナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
離型剤としては、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等のエステルワックス、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプッシュ等の合成ワックス、モンタンワックス等の石炭系ワックス、パラフィンワックス等の石油ワックス、アルコール系ワックス等のワックスが挙げられ、これらのワックスは単独で又は2種以上を混合して用いられていてもよい。これらのなかでは、耐久性の観点から、ポリプロピレンワックスが好ましい。離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜10重量部が好ましい。
荷電制御剤としては、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体等の負帯電性荷電制御剤;ニグロシン染料、トリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等の正帯電性荷電制御剤が挙げられる。また、荷電制御剤として、樹脂等の高分子タイプのものを使用することもできる。荷電制御剤は、トナーの帯電性を考慮して、負帯電性、正帯電性のいずれのものが用いられていてもよく、両者が併用されていてもよい。荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜8重量部が好ましく、0.2〜5重量部がより好ましい。
本発明のトナーは、結着樹脂、さらに必要に応じて着色剤等の各種添加剤を含有したトナー母粒子に、少なくとも前記の第1成分〜第3成分を含む外添剤を添加する外添工程を経て得られる。トナー母粒子は、粉砕トナーが好ましく、例えば、結着樹脂、着色剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機で混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、冷却後、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、さらにジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級して得られる。
トナー母粒子と外添剤とを混合する外添工程は、外添剤とトナー母粒子との乾式混合により行うことが好ましい。用いられる混合機としては、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機、V型ブレンダー等が挙げられる。
外添工程は、第1成分〜第3成分を含む外添剤を、一度にトナー母粒子と混合し、1段階で行ってもよく、外添剤を複数に分割してトナー母粒子と混合し、2段階以上の工程で行ってもよいが、小粒径の第2成分のトナー母粒子への付着の観点から、予め小粒径の第2成分をトナー母粒子に添加した後、大粒径の第1成分及び第3成分を添加することが好ましい。
本発明のトナーの体積中位粒径(D50)は、外添剤を添加する前の粒径で3〜15μmが好ましく、4〜12μmがより好ましい。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
本発明の電子写真用トナーは、一成分現像用トナーとして、又はキャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。
さらに、本発明においては、本発明の電子写真用トナーを、現像ロールとリカバリーシートを備えた現像装置に用いる現像方法を提供する。現像ロールとリカバリーシートを備えた現像装置としては、例えば、特開平8−220858号公報等に記載の現像装置が挙げられ、現像ロール上の余分なトナーはリカバリーシートと現像ロールとの間を潜り抜け、トナーケースに回収される構造となっている。
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター(島津製作所、CFT-500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出した。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔樹脂のガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で昇温し、吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法により測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更した。
〔外添剤の個数平均粒子径〕
平均粒子径とは平均一次粒子径を指し、走査電子顕微鏡(SEM)写真から500個の粒子の粒径(長径と短径の平均値)を測定し、それらの平均値を個数平均粒子径とする。
〔トナーの体積中位粒径(D50)〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)5%電解液
分散条件:分散液5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させる。
測定条件:ビーカーに電解液100mlと分散液を加え、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度で、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
樹脂製造例1
ポリオキシプロピレン(2,2)-2,2-ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2450g、ポリオキシエチレン(2,2)-2,2ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン975g、テレフタル酸672g、ドデセニルコハク酸772g、及びジブチルスズオキサイド10gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた後、8kPaにて1時間反応を行った。その後、210℃に冷却し、無水トリメリット酸432gを投入し、1時間常圧で反応させた後、20kPaにて所望の軟化点に達するまで反応を行い、ポリエステル(樹脂A)を得た。樹脂Aの軟化点は150.8℃、ガラス転移点は62.5℃、酸価は23.6mgKOH/gであった。
樹脂製造例2
ポリオキシプロピレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン2450g、ポリオキシエチレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン975g、テレフタル酸747g、ドデセニルコハク酸644g、及びジブチルスズオキサイド10gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaにて1時間反応を行った。その後、210℃に冷却し、無水トリメリット酸432gを投入し、1時間常圧で反応させた後、20kPaにて所望の軟化点に達するまで反応を行い、ポリエステル(樹脂B)を得た。得られた樹脂Bの軟化点は103.2℃、ガラス転移点は60.2℃、酸価は33.3mgKOH/gであった。
正帯電性樹脂微粒子の製造例
反応容器に、イオン交換水1150重量部を入れ、75℃に昇温した。窒素雰囲気下、2,2-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩5重量部をイオン交換水50重量部に溶解させた溶液、メタクリル酸メチル22.5重量部及びメタクリル酸ブチル2.5重量部を反応容器に添加した後、メタクリル酸メチル427.5重量部及びメタクリル酸ブチル47.5重量部を90分間かけて滴下した。さらに75℃で2時間保持した後、限外ろ過装置により精製し、スプレードライヤーで乾燥して個数平均粒子径0.5μmの正帯電性樹脂微粒子Aを得た。
実施例1〜4及び比較例1〜3
樹脂A 4431g、樹脂B1897g、カーボンブラック「モーガル L」(キャボットジャパン(株)製)316g、荷電制御剤「T-77」(保土谷化学工業(株)製)64g、離型剤「HIWAX NP-105」(三井化学(株)製)127g、カルナバワックス−C1((株)加藤洋行製)127g、及び着色剤「ECB-301」(大日精化工業(株)製)32gを、ヘンシェルミキサーに投入し、攪拌混合した後、混合物を二軸押出機により溶融混練し、粉砕、分級を行い負帯電性のトナー母粒子を得た。トナー母粒子の体積中位粒径(D50)は11.0μmであった。
トナー母粒子100重量部に、表1に示す第2成分及びその他の外添剤を添加し、10リットル容のヘンシェルミキサーを用い、3000r/minで5分間混合した後、さらに表1に示す第1成分及び第3成分の外添剤を添加し、3000r/minで5分間混合することにより、トナーを得た。
試験例1
リカバリーシートを備えた現像装置を有する非磁性一成分現像方式の市販の電子写真記録装置にトナーを実装し、40℃、相対湿度85%の環境下で24時間放置し、印字率5%で3000枚の連続印字を行い、リカバリーシートの傷の有無、ベタ追従性を以下の方法に従って評価した。結果を表1に示す。
〔リカバリーシートの傷〕
現像ロールを取り外し、リカバリーシートの傷と、リカバリーシートの傷に起因する現像ロールの傷の有無を目視にて確認し、以下の評価基準に従って、リカバリーシートの傷発生防止の程度を評価した。
<評価基準>
○:リカバリーシートの傷が0又は1個以上であっても、現像ロールには傷を与えていない
×:リカバリーシートの傷が1個以上あり、現像ロールにも傷を与えている
〔ベタ追従性〕
3000枚連続印字後のベタ画像の先端5cm部分の画像濃度(ID)と末端5cmの画像濃度を反射型画像濃度計「MacbethRD918」(マクベス社製)で測定し、濃度差(ΔID)を求め、以下の評価基準に従って、ベタ追従性を評価した。
<評価基準>
◎:ΔIDが0.1未満
○:ΔIDが0.1以上0.3未満
×:ΔIDが0.3以上
Figure 0004929037
以上の結果より、実施例1〜4のトナーはいずれも、ベタ追従性に優れ、リカバリーシートの傷発生も防止されていることが分かる。これに対し、小粒径外添剤を使用していない比較例1は、ベタ追従性が不十分であり、個数平均粒子径が16nmのシリカを使用した比較例2、3では、ベタ追従性は改善されるものの、リカバリーシートに傷が発生することが分かる。
本発明の電子写真用トナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に用いられる。

Claims (4)

  1. 結着樹脂を含有してなるトナー母粒子に、
    第1成分:個数平均粒子径25〜45nmである疎水化処理されたシリカ、
    第2成分:個数平均粒子径が7〜12nmである疎水化処理されたシリカ、及び
    第3成分:個数平均粒子径が0.2〜2μmの、ラジカル重合性モノマーの重合体からなる正帯電性樹脂微粒子
    を含む外添剤が添加されてなる電子写真用トナーを、現像ロールとリカバリーシートを備えた現像装置に用いる現像方法
  2. 電子写真用トナーが、トナー母粒子に第2成分が添加された後、第1成分及び第3成分が添加されて得られたものである請求項1記載の現像方法
  3. 第1成分と第2成分の個数平均粒子径の比(第1成分/第2成分)が、3/1〜5/1である請求項1又は2記載の現像方法
  4. 第1成分と第2成分の重量比(第1成分/第2成分)が1/0.3〜1/2であり、第1成分と第2成分の合計と第3成分の重量比((第1成分+第2成分)/第3成分)が、3/1〜7/1である請求項1〜3いずれか記載の現像方法
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