JPH08220858A - 電子写真装置の現像装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トナーケースに対するシール部材の位置ずれ
や剥離現象を防止し、トナーの洩れを確実に防止する。 【構成】 トナーケース１の両端部に貼付した弾性を有
するシール部材１３を現像ローラ７の非現像領域におけ
る両端部の外周面に圧接し、摩擦係数の低い薄片により
形成され両端縁がシール部材１３の内側縁に接触され表
面が現像ローラ７の現像領域の外周面に弾性的に接触す
るリカバーリーシート１４をトナーケース１の開口部１
２の底面１ａに貼付し、このリカバリーシート１４の両
端から延出された被挾持片１６を現像ローラ７とシール
部材１３との間で挾持する。これにより、シール部材１
３と現像ローラ７との接触面積を摩擦係数の低い被挾持
片１６の面積分だけ小さくし、トナーケース１からシー
ル部材１３を剥がす力として現像ローラ７からシール部
材１３に作用する力を弱くする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置の現像装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真装置においては、感光体の外周
に静電潜像を形成し、この静電潜像をトナー画像として
現像し、そのトナー画像を用紙に転写することにより印
刷物を得ている。このような電子写真装置に利用される
従来の現像装置を、図３ないし図６に基づいて説明す
る。

【０００３】図３において、１はトナーケースである。
このトナーケース１は、その上面にシール材２によりシ
ールされて装着されたトナーカートリッジ３からトナー
４が補給される。このトナーケース１には、トナー４を
撹拌するアジテータ５と、スポンジ等の弾性材により形
成された補給ローラ６と、この補給ローラ６によりトナ
ー４が押しつけられる現像ローラ７とが回転自在に保持
されている。また、トナーケース１には、ゴム等の弾性
を有する材料により形成されたトナー規制部材８を板ば
ね９の先端に固着してなる現像ブレード１０の一端が固
定されているとともに、底部にはトナーエンプティセン
サ１１が設けられている。さらに、トナーケース１の前
面には、現像ローラ７の外周の一部を感光体（図示せ
ず）に対向して露出させる開口部１２が形成されてい
る。

【０００４】この開口部１２の両端部には、開口部１２
の底面１ａから現像ローラ７の外周に沿う弧状の壁面１
ｂが形成され、これらの壁面１ｂにはシール部材１３が
貼付されている。また、開口部１２の底面１ａには現像
領域に対応する長さのリカバリーシート１４が貼付され
ている。ここで、シール部材１３は、マイクロポリマー
シートとテフロンフェルトとの二層構造で形成され、滑
りの良いテフロンフェルト側の面が現像ローラ７の非現
像領域となる両端部の外周面に圧接されている。また、
リカバリーシート１４は厚さが０．１mmのポリエステル
フィルム等の弾性を有する薄片により形成され、その両
端縁はシール部材１３の内側縁に接触されている。さら
に、開口部１２の底面１ａの両端部には弾性を有する補
助シール１５が貼付されている。この補助シール１５
は、リカバリーシート１４の両端付近を現像ローラ７に
圧接するとともに、リカバリーシート１４の両端部と底
面１ａとの間からのトナー洩れを補助的に防止するため
に設けられている。なお、シール部材１３、リカバリー
シート１４、補助シール１５のトナーケース１への貼付
は、例えば両面接着テープを用いて行われる。

【０００５】このような現像装置では、トナーケース１
内のトナー４はアジテータ５により撹拌され、現像ロー
ラ７の回転に抵抗する方向に回転する補給ローラ６によ
りトナー４が現像ローラ７の外周に押しつけられる。そ
して、現像ローラ７上のトナー４はトナー規制部材８に
より膜厚が定められ、静電作用により感光体の静電潜像
に吸引される。このとき、現像ローラ７上の余分のトナ
ー４は、リカバリーシート１４と現像ローラ７との間を
潜り抜け、トナーケース１内に回収される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】シール部材１３は滑り
の良いテフロンフェルトの面が現像ローラ７に圧接され
ているが、長期間使用すると表面が荒れるため摩擦抵抗
が次第に高くなる。このため、シール部材１３が現像ロ
ーラ７により引っ張られて位置がずれ、シール部材１３
の内側縁とリカバリーシート１４の端縁との間に隙間が
生じる。これにより、磁気的に現像ローラ７により吸引
されない非磁性のトナー４を用いる場合には、シール部
材１３の内側縁とリカバリーシート１４の端縁との間の
隙間からトナー４がこぼれる。シール部材１３の表面が
さらに荒れて摩擦抵抗が大きくなると、図６に示すよう
に、シール部材１３が現像ローラ７により引っ張られて
壁面１ｂから剥がれてしまうことがある。この場合に
は、リカバリーシート１４の両端部からのトナー４の洩
れがひどくなる。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、感光体に対向
する開口部を有し非磁性のトナーが収納されるトナーケ
ースと、このトナーケースの前記開口部に回転自在に保
持された現像ローラと、この現像ローラの非現像領域に
おける両端部の外周面に圧接されるとともにその外周面
と対向する前記トナーケースの内面に貼付された弾性を
有するシール部材と、摩擦係数の低い薄片により形成さ
れ両端縁が前記シール部材の内側縁に接触され表面が前
記現像ローラの現像領域に弾性的に接触されて前記開口
部の底面に貼付されたリカバリーシートと、このリカバ
リーシートの両端から延出されて前記現像ローラと前記
シール部材との間に挾持された被挾持片とにより構成し
た電子写真装置の現像装置である。

【０００８】

【作用】シール部材と現像ローラとの接触面積が摩擦係
数が低い被挾持片の面積分だけ小さくなるため、トナー
ケースからシール部材を剥がす力として現像ローラから
シール部材に作用する力が弱くなる。これにより、トナ
ーケースに対するシール部材の位置ずれや剥離現象、こ
れに伴うトナーの洩れが防止される。

【０００９】

【実施例】本発明の一実施例を図１及び図２に基づいて
説明する。図３及び図４において説明した部分と同一部
分については同一符号を用い説明も省略する。開口部１
２の両端部に形成された壁面１ｂにはシール部材１３が
貼付され、開口部１２の底面１ａには現像領域に対応す
る長さのリカバリーシート１４が貼付されている。シー
ル部材１３は、マイクロポリマーシートとテフロンフェ
ルトとの二層構造で形成され、滑りの良いテフロンフェ
ルト側の面が現像ローラ７の非現像領域となる両端部の
外周面に圧接されている。また、リカバリーシート１４
は厚さが０．１mmのポリエステルフィルム等の弾性を有
する薄片により形成され、その両端縁はシール部材１３
の内側縁に接触されている。さらに、開口部１２の底面
１ａの両端部には弾性を有する補助シール１５が貼付さ
れている。

【００１０】そして、図１及び図２に示すように、リカ
バリーシート１４の両端には、本発明の特長となる被挾
持片１６が外側に向けて延出されている。これらの被挾
持片１６は、現像ローラ７の非現像領域における両端部
の外周面とシール部材１３との間に挾持されている。

【００１１】このような構成において、現像領域のリカ
バリーシート１４は、一側縁が補助シール１５により現
像ローラ７の外周面に圧接されているが、他側縁が感光
体の長手方向に沿って開口部１２の底面１ａに接着され
ているため、トナーケース１のトナー４ガリカバリーシ
ート１４の下面から洩れることはない。また、リカバリ
ーシート１４の両端縁とこのリカバリーシート１４に密
着する弾性を有する補助シール１５とがシール部材１３
の内側縁に密着するため、シール部材１３の内側縁とリ
カバリーシート１４との端縁との間からトナー４が洩れ
ることはない。さらに、トナーケース１の壁面１ｂに貼
付されたシール部材１３が現像ローラ７の両端の外周面
に圧接されているため、現像ローラ７の両端とシール部
材１３との間からトナー４が洩れることはない。

【００１２】さらに、シール部材１３は、トナー洩れ防
止の目的から弾性を有する部材により形成されているた
め摩擦係数が高くなったとしても、シール部材１３と現
像ローラ７との接触面積を被挾持片１６の面積分だけ小
さくすることができる。しかも、被挾持片１６は滑りの
良い材料により形成されたリカバリーシート１４の端部
に一体に形成されているため、被挾持片１６と現像ロー
ラ７との間の摩擦抵抗を小さくすることが可能である。
このため、トナーケース１からシール部材１３を剥がす
力として現像ローラ７からシール部材１３に作用する力
を弱くすることができる。したがって、トナーケース１
に対するシール部材１３の位置ずれや剥離現象を防止す
ることができ、現像ローラ７の両端部の外周面とシール
部材１３との間からのトナー４の洩れを確実にが防止す
ることができる。また、リカバリーシート１４は開口部
１２の開口幅に渡って接着されているため、被挾持片１
６が現像ローラ７との接触により移動することはない。

【００１３】

【発明の効果】本発明は、トナーケースの両端部に貼付
した弾性を有するシール部材を現像ローラの非現像領域
における両端部の外周面に圧接し、摩擦係数の低い薄片
により形成され両端縁が前記シール部材の内側縁に接触
され表面が前記現像ローラの中間部の外周面に圧接する
リカバーリーシートを前記トナーケースの開口部の底面
に貼付し、このリカバリーシートの両端から延出された
被挾持片を前記現像ローラと前記シール部材との間で挾
持したことにより、シール部材と現像ローラとの接触面
積が摩擦係数の低い被挾持片の面積分だけ小さくするこ
とができ、これにより、トナーケースからシール部材を
剥がす力として現像ローラからシール部材に作用する力
を弱くすることができる。これにより、トナーケースに
対するシール部材の位置ずれや剥離現象を防止し、トナ
ーの洩れを確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すもので、トナーケース
の片側におけるシール部材とリカバリーシートとの関係
を示す斜視図である。

【図２】図１のトナーケースの全体を示す斜視図であ
る。

【図３】現像装置の縦断側面図である。

【図４】従来例を示す斜視図である。

【図５】図４のトナーケースの片側におけるシール部材
とリカバリーシートとの関係を示す斜視図である。

【図６】図５のシール部材がトナーケースから剥離する
状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ トナーケース ４ トナー ７ 現像ローラ １２ 開口部 １３ シール部材 １４ リカバリーシート １５ 被挾持片

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 感光体に対向する開口部を有し非磁性の
   トナーが収納されるトナーケースと、このトナーケース
   の前記開口部に回転自在に保持された現像ローラと、こ
   の現像ローラの非現像領域における両端部の外周面に圧
   接されるとともにその外周面と対向する前記トナーケー
   スの内面に貼付された弾性を有するシール部材と、摩擦
   係数の低い薄片により形成され両端縁が前記シール部材
   の内側縁に接触され表面が前記現像ローラの現像領域に
   弾性的に接触されて前記開口部の底面に貼付されたリカ
   バリーシートと、このリカバリーシートの両端から延出
   されて前記現像ローラと前記シール部材との間に挾持さ
   れた被挾持片とよりなることを特徴とする電子写真装置
   の現像装置。