JP2008040160A - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーの製造方法 Download PDF

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浩平 片山
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Abstract

【課題】連続印刷においても、カブリやスジの発生が低減され、良好な現像性を維持することのできる静電荷像現像用トナーの製造方法を提供すること。
【解決手段】結着樹脂及び着色剤を含有してなるトナー母粒子に少なくとも2種の外添剤を添加する工程を有する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記トナー母粒子に、トナー母粒子の極性を弱める外添剤を添加し、攪拌する工程(工程(I))の後、前記トナー母粒子の極性を強める外添剤を添加、攪拌する工程(工程(II))を有する、静電荷像現像用トナーの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
近年、プリンターの高速化及び高画質化に伴い、トナーにも高い性能が要求されており、なかでも、連続印刷において安定した帯電性を維持することが重要な課題となっている。帯電性の低下は、カブリや画像スジの発生、現像性の低下等の原因となる。
トナーの帯電性を改良するための手段の一つとして外添剤の改良がある。外添剤の種類やその添加方法についても検討されており、例えば、特許文献1には、外添剤として、シリカを、2段階以上の工程で添加する方法が開示されている。
特開2004−212508号公報
本発明の課題は、連続印刷においても、カブリやスジの発生が低減され、良好な現像性を維持することのできる静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することにある。
本発明は、結着樹脂及び着色剤を含有してなるトナー母粒子に少なくとも2種の外添剤を添加する工程を有する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記トナー母粒子に、トナー母粒子の極性を弱める外添剤を添加し、攪拌する工程(工程(I))の後、前記トナー母粒子の極性を強める外添剤を添加、攪拌する工程(工程(II))を有する、静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
本発明の方法により得られる静電荷像現像用トナーは、連続印刷においても、カブリやスジの発生が低減され、良好な現像性を維持することができるという優れた効果を奏するものである。
本発明は、結着樹脂及び着色剤を含有してなるトナー母粒子に少なくとも2種の外添剤を添加する工程を有する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、添加する外添剤の種類とその方法に特徴を有する。即ち、本発明は、トナー母粒子に外添剤を添加する工程において、
工程(I):トナー母粒子に、トナー母粒子の極性を弱める外添剤を添加し、攪拌する工程、の後
工程(II):トナー母粒子の極性を強める外添剤を添加、攪拌する工程
を行う。これにより、連続印刷においても、カブリやスジの発生が低減され、良好な現像性を維持することができるトナーを得ることができる。本発明の効果が発現するメカニズムの詳細は不明なるも、以下のように推定している。
外添剤のトナー母粒子表面への付着性は、外添剤の持つ帯電性やファンデルワールス力が関係している。トナー母粒子と外添剤の電位差が大きい程、外添剤はトナー母粒子表面に付着しやすい。従って、本発明では、工程(I)でトナー母粒子の極性を弱める外添剤を添加し、工程(II)でトナー母粒子の極性を高める外添剤を添加することにより、即ち、一旦トナー母粒子の極性(帯電性)を下げ、再び上げることにより、工程(I)と工程(II)の両工程でトナー母粒子と外添剤との電位差が効果的に生じやすくなる。その結果、外添剤がトナー母粒子表面に均一に付着し、カブリやスジの発生が低減され、良好な現像性を維持することのできるトナーが得られるものと推定される。
工程(I)で用いる外添剤は、トナー母粒子の極性を弱めるものである。本発明において、トナー母粒子の極性を弱める外添剤とは、外添することにより、トナー母粒子の帯電量をトナー母粒子の極性とは逆方向にシフトさせるものであり、トナー母粒子の極性と逆符号の帯電指数を有する外添剤である。即ち、トナー母粒子の極性を弱める外添剤とは、トナー母粒子が正帯電性(+)の場合、負(−)の帯電指数を有するものであり、トナー母粒子が負帯電性(−)の場合、正(+)の帯電指数を有するものである。
工程(I)で用いる外添剤の帯電指数の絶対値は、カブリ、画像スジ及び現像性の改良の観点から、2〜12が好ましく、3〜10がより好ましく、4〜9がさらに好ましい。即ち、トナー母粒子が正帯電性である場合、外添剤の帯電指数は、-12〜-2が好ましく、-10〜-3がより好ましく、-9〜-4がさらに好ましく、トナー母粒子が負帯電性である場合、2〜12が好ましく、3〜10がより好ましく、4〜9がさらに好ましい。ここで、帯電指数とは、式(A):
Figure 2008040160
で算出される値であり、個々の外添剤ごとに求められる。工程(I)で用いる外添剤が2種類以上の場合は、個々の外添剤の使用量と帯電指数から算出される加重平均値がトナー母粒子と逆符号であればよく、すべての外添剤の帯電指数がトナー母粒子と逆符号であることが好ましく、帯電指数の加重平均値の絶対値が、前記範囲内であることがより好ましい。なお、帯電指数の加重平均値は、帯電指数がそれぞれXa、Xb、Xcである外添剤a、b、cを、Wa/Wb/Wcの重量比で用いる場合、(XaWa+XbWb+XcWc)/(Wa+Wb+Wc)で求められる。
また、外添剤の被覆率は、式(B):
被覆率=√3/2π×(D・ρt)/(d・ρs)×C×100 (B)
(式中、Dはトナー母粒子の体積中位粒径(D50)(μm)、dは外添剤の平均粒子径(μm)、ρtはトナー母粒子の比重、ρsは外添剤の比重、Cはトナー母粒子と外添剤の重量比(外添剤/トナー母粒子)を示す)
で算出される。トナー母粒子に外添剤を被覆率10%で外添したトナー及びトナー母粒子の帯電量は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
一方、工程(II)で用いる外添剤は、トナー母粒子の極性を強めるものである。本発明において、トナー母粒子の極性を強める外添剤とは、外添することにより、トナー母粒子の帯電量をトナー母粒子の極性と同方向にシフトさせるものであり、トナー母粒子の極性と同符号の帯電指数を有する外添剤である。即ち、トナー母粒子の極性を弱める外添剤とは、トナー母粒子が正帯電性(+)の場合、正(+)の帯電指数を有するものであり、トナー母粒子が負帯電性(−)の場合、負(−)の帯電指数を有するものである。
工程(II)で用いる外添剤の帯電指数の絶対値は、カブリ、画像スジ及び現像性の改良の観点から、2〜10が好ましく、2〜8がより好ましく、3〜7がさらに好ましい。即ち、トナー母粒子が正帯電性である場合、外添剤の帯電指数は、2〜10が好ましく、2〜8がより好ましく、3〜7がさらに好ましく、トナー母粒子が負帯電性である場合、-10〜-2が好ましく、-8〜-2がより好ましく、-7〜-3がさらに好ましい。工程(II)で用いる外添剤が2種類以上の場合は、個々の外添剤使用量と帯電指数から算出される加重平均値がトナー母粒子と同符号であればよく、すべての外添剤の帯電指数がトナー母粒子と同符号であることが好ましく、帯電指数の加重平均値の絶対値が、前記範囲内であることがより好ましい。
工程(I)で用いる外添剤の帯電指数に対する工程(II)で用いる外添剤の帯電指数の比の絶対値〔工程(II)/工程(I)〕は、カブリ改善の観点から、好ましくは0.1〜2.0、より好ましくは0.3〜1.5である。
工程(I)、(II)で用いられる外添剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、ジルコニア、チタン酸ストロンチウム、酸化錫、酸化亜鉛等の無機微粒子や樹脂粒子が挙げられ、各工程においてこれらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
トナー母粒子が負帯電性である場合、カブリ改善の観点から、工程(I)では、外添剤として、少なくともアルミナ又はチタン酸ストロンチウムを用いることが好ましく、工程(II)では、外添剤として、少なくともシリカを用いることが好ましい。
外添剤に対する疎水化処理の有無は特に限定されないが、チタン酸ストロンチウム及びアルミナの場合は、それぞれの粒子の帯電性に悪影響を及ぼさない程度に、疎水化度は低いことが好ましく、疎水化処理されていないことがより好ましい。一方、シリカには、シリコーンオイル、ヘキサメチルジシラザン等の処理剤により、疎水化処理が施されていることが好ましい。
工程(I)で用いる外添剤のBET比表面積は、トナー母粒子表面への付着性の観点から、5〜200m2/gが好ましく、5〜150m2/gがより好ましい。
工程(I)で用いる外添剤の使用量は、カブリ、画像スジ及び現像性の改良の観点から、トナー母粒子100重量部に対して、0.3〜3重量部が好ましく、0.5〜2重量部がより好ましい。
工程(II)で用いる外添剤のBET比表面積は、トナー母粒子表面への付着性の観点から、20〜400m2/gが好ましく、40〜400m2/gがより好ましい。
工程(II)でシリカが用いられる場合、少なくとも2種類の平均粒子径の異なるシリカが併用されていることが好ましく、この場合、シリカの平均粒子径の差は、10nm以上が好ましく、15〜50nmがより好ましい。
粒径の大きいシリカは主に現像性の向上に、粒径の小さいシリカは主にカブリの低減に、それぞれ有効であり、平均粒子径が30〜60nmのシリカ(大粒径シリカ)と平均粒子径が5〜16nmのシリカ(小粒径シリカ)とが併用されていることが好ましい。これらのシリカの重量比(大粒径シリカ/小粒径シリカ)は、9/1〜2/8が好ましい。
工程(II)で用いる外添剤の使用量は、カブリ、画像スジ及び現像性の改良の観点から、トナー母粒子100重量部に対して、1〜4重量部が好ましく、2〜3重量部がより好ましい。
本発明において、トナー母粒子は、少なくとも、結着樹脂及び着色剤を含有するものである。
本発明における結着樹脂としては、ポリエステル、スチレン−アクリル樹脂等のビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、2種以上の樹脂成分を有するハイブリッド樹脂等が挙げられ、特に限定されないが、これらの中では、耐久性及び定着性の観点からポリエステルが好ましい。ポリエステルの含有量は、結着樹脂中50〜100重量%が好ましく、70〜100重量%がより好ましく、実質的に100重量%がさらに好ましい。
ポリエステルの原料モノマーは、特に限定されないが、公知のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
なお、アルコール成分には1価のアルコールが、カルボン酸成分には1価のカルボン酸化合物が、分子量調整や耐オフセット性向上の観点から、適宜含有されていてもよい。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
なお、本発明において、ポリエステルは、実質的にその特性を損なわない程度に変性されたポリエステルであってもよい。変性されたポリエステルとしては、例えば、特開平11−133668号公報、特開平10−239903号公報、特開平8−20636号公報等に記載の方法によりフェノール、ウレタン、エポキシ等によりグラフト化やブロック化したポリエステルをいう。
耐久性及び定着性の観点から、ポリエステルの軟化点は80〜165℃が好ましく、ガラス転移点は50〜85℃が好ましく、酸価は0.5〜60mgKOH/gが好ましい。軟化点、ガラス転移点及び酸価は、縮重合の温度、反応時間等を調節することにより所望のものを得ることができる。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等を使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ、本発明により製造するトナーは、黒トナー、カラートナー、フルカラートナーのいずれであってもよい。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
本発明においては、結着樹脂及び着色剤に加えて、さらに離型剤、荷電制御剤、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤を原料として適宜使用してもよい。
離型剤としては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプッシュ等の合成ワックス、モンタンワックス等の石炭系ワックス、パラフィンワックス等の石油ワックス、アルコール系ワックス等のワックスが挙げられ、これらのワックスは単独で又は2種以上を混合して用いられていてもよい。離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜10重量部が好ましい。
荷電制御剤としては、負帯電性及び正帯電性のいずれのものも使用することができる。負帯電性荷電制御剤としては、例えば、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正帯電性荷電制御剤としては、例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。また、樹脂等の高分子タイプのものを使用することもできる。荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜8重量部が好ましく、0.2〜5重量部がより好ましい。
本発明のトナーは、結着樹脂及び着色剤、さらに必要に応じて離型剤、荷電制御剤等の各種添加剤を含有したトナー母粒子を外添剤により表面処理する工程を経て得られる。トナー母粒子は、粉砕トナーが好ましく、例えば、結着樹脂、着色剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機で混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、冷却後、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、さらにジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級して得られる。
外添剤によるトナー母粒子の表面処理工程は、外添剤とトナー母粒子とをヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機、V型ブレンダー等を用いる乾式混合法が好ましい。工程(I)及び/又は工程(II)で2種以上の外添剤を使用する場合は、あらかじめ混合して高速攪拌機やV型ブレンダーに添加してもよく、また別々に添加してもよいが、本発明では、外添剤のトナー母粒子表面への付着性の観点から、予め混合して用いることが好ましい。
本発明のトナーの体積中位粒径(D50)は、外添剤を添加する前のトナー母粒子の粒径で3〜15μmが好ましく、4〜9μmがより好ましい。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
本発明のトナーは、そのまま一成分現像用トナーとして、またはキャリアと混合して二成分系の現像剤として用いることができるが、特に、規制ブレード等と現像ローラーとの間隙を通過させることによって、トナーの帯電を行う一成分現像方式に用いた際に本発明の効果がより顕著に発揮される。
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター(島津製作所、CFT-500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出した。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔樹脂のガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で昇温し、吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法に基づき測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更した。
〔外添剤の平均粒径〕
下記式より求める。
平均粒径(nm)=6/(ρ×BET比表面積(m2/g))×1000
式中、ρは外添剤の比重であり、例えば、シリカの比重は2.2、アルミナの比重は3.99、チタン酸ストロンチウムの比重は5.1、酸化チタンの比重は4.2である。BET比表面積は疎水化処理前の原体の、窒素吸着法により求められたBET比表面積である。
なお、上記式は、粒子径Rの球と仮定して、
BET比表面積=S×(1/m)
m(粒子の重さ)=4/3×π×(R/2)3×比重
S(表面積)=4π(R/2)2
から得られる式である。
〔トナーの体積中位粒径(D50)〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)を5重量%の濃度となるよう前記電解液に溶解させて分散液を得る。
分散条件:前記分散液5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製する。
測定条件:前記試料分散液を前記電解液100mlに加えることにより、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度に調整した後、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
樹脂製造例1
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン2450g、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン975g、テレフタル酸963g、トリメリット酸298g、ドデセニルコハク酸343及び酸化ジブチル錫10gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で反応率(反応生成水量/理論生成水量×100)が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaにて所望の軟化点に達するまで反応を行い、樹脂Aを得た。樹脂Aの軟化点は149.8℃、ガラス転移点は63.2℃、酸価は3.4mgKOH/gであった。
実施例1〜6及び比較例1〜4
樹脂A 92.0重量部、負帯電性荷電制御剤「T-77」(保土ヶ谷化学工業社製)1.0重量部、パラフィンワックス「HNP−9」(日本精鑞社製)2.0重量部及びカーボンブラック「Mougul-L」(キャボット社製)5.0重量部を、予めヘンシェルミキサーを用いて混合後、2軸押出機により溶融混練し、衝突板式粉砕機、ディスパージョンセパレーターを用いて、粉砕・分級を行い、体積中位粒径(D50)が8.0μmの負帯電性のトナー母粒子Aを得た。トナー母粒子A中の5μm以下の粒子の含有量は3.5体積%であった。
〔工程(I)〕
トナー母粒子A 100重量部に、表2に示す外添剤を添加し、20L容のヘンシェルミキサーを用い、200r/minで180秒間混合した。
〔工程(II)〕
工程(I)で得られた混合物に、表2に示す外添剤を添加し、20L容のヘンシェルミキサーを用い、200r/minで180秒間混合し、トナーを得た。
なお、表1中、外添剤の事前混合の欄に「あり」と記載しているものについては、工程(I)又は工程(II)の前に、使用する外添剤を、20L容のヘンシェルミキサーを用い、200r/minで180秒間混合した。
〔外添剤の帯電指数の算出〕
(1) トナー母粒子に外添剤を10%で外添したトナーの調製
トナー母粒子100重量部と表1に示す量の外添剤とを、20L容のヘンシェルミキサーを用い、200r/minで180秒間混合する。なお、外添剤の使用量は、下記の被覆率を求める式から逆算して求める。
被覆率(%)=√3/2π×(D・ρt)/(d・ρs)×C×100
(式中、Dはトナー母粒子の体積中位粒径〔D50〕(nm)、dは外添剤の平均粒径(nm)、ρtはトナー母粒子の比重(1.2)、ρsは外添剤の比重の比重、Cはトナー母粒子と外添剤の重量比(外添剤/トナー母粒子)を示す)
(2) 試料の調製
平均粒径60μmのシリコーンコートされたフェライトキャリア47gと、トナー母粒子又は10%の被覆率で外添剤が外添したトナー3gを50ml容のポリ容器に充填した後、ターブラーシェーカーにより90r/minで5分間攪拌し、試料を調製する。
(3) 帯電量の測定
Q/Mメーター付属のセルに規定量の試料を投入し、目開き32μmのふるい(ステンレス製、線径:0.035mm)に通して、トナーのみを90秒間吸引する。そのとき発生したキャリア上の電圧変化をモニターし、〔90秒後の総電気量(μC)〕/〔吸引されたトナーの重量(g)〕の値を帯電量(μC/g)として算出する。なお、前記トナー母粒子Aの帯電量は、-12μC/gであった。トナー母粒子Aに10%の被覆率で各外添剤を添加して得られたトナーの帯電量を表1に示す。
(4) 帯電指数の算出
式(A):
Figure 2008040160
により、帯電指数を算出する。
Figure 2008040160
試験例1〔カブリ〕
非磁性一成分非接触現像方式の市販のプリンターにトナーを実装し、印字率5%の文字画像を、A4サイズ(210mm×297mm)の用紙に1万枚連続印刷した。途中、20枚以内の印刷時点(初期)で、白紙(印字率:0%)を印刷し、一旦マシンを止めて、感光体表面に透明なメンディングテープ(Scotch(登録商標)メンディングテープ810、3M社製、幅:18mm)を貼付けた。そのテープを剥離後、未使用の白紙に貼付し、その白紙の下に白色の厚紙を重ね、テープ貼付部分の濃度を、測色計(Gretag-Macbeth社製 Spectroeye)により、光射条件を標準光源D50、観察視野2°、濃度基準DIN NBにおいて絶対白基準で測定した。リファレンスとして未使用のメンディングテープを前記と同様に白紙に貼付後測定し、これとの差をカブリの値とした。結果を表2に示す。値が小さいほど、カブリが少なく、良好であることを示す。
試験例2〔画像スジ〕
試験例1の耐刷試験の過程で、画像上にスジを発生させる原因の一つである現像ローラー上のスジの有無を目視にて観察し、現像ローラー上のスジの発生し始めた時点の印刷枚数を、画像スジの評価結果として表2に示す。値が大きいほど、耐刷に伴う画像スジの発生が少なく、良好であることを示す。
試験例3〔現像性〕
試験例1において、1万枚目のハーフトーン画像の濃度を、測色計(Gretag-Macbeth社製 Spectroeye)により、光射条件を標準光源D50、観察視野2°、濃度基準DIN NBにおいて絶対白基準で測定し、現像性の評価結果として表2に示す。値が大きいほど、現像性が良好であることを示す。
Figure 2008040160
以上の結果より、比較例1〜4と対比して実施例1〜6は耐刷後もカブリが抑制され、かつ画像スジの原因となる現像ローラーのスジも発生しておらず、現像性も良好であることが分かる。
本発明の方法により得られる静電荷像現像用トナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に用いられる。

Claims (6)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含有してなるトナー母粒子に少なくとも2種の外添剤を添加する工程を有する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記トナー母粒子に、トナー母粒子の極性を弱める外添剤を添加し、攪拌する工程(工程(I))の後、前記トナー母粒子の極性を強める外添剤を添加、攪拌する工程(工程(II))を有する、静電荷像現像用トナーの製造方法。
  2. 工程(I)で用いる外添剤の帯電指数の絶対値が2〜12であり、工程(II)で用いる外添剤の帯電指数の絶対値が2〜10である請求項1記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  3. 工程(I)で用いる外添剤の帯電指数に対する工程(II)で用いる外添剤の帯電指数の比の絶対値〔工程(II)/工程(I)〕が0.1〜2.0である、請求項1又は2記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  4. トナー母粒子が負帯電性である場合、工程(I)において、外添剤として、少なくともアルミナ又はチタン酸ストロンチウムを用いる請求項1〜3いずれか記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  5. トナー母粒子が負帯電性である場合、工程(II)において、外添剤として、少なくともシリカを用いる請求項1〜4いずれか記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  6. 予め混合した2種以上の外添剤を工程(I)及び/又は工程(II)に使用する請求項1〜5いずれか記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
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