JP2022032823A - トナー - Google Patents

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Nobuyoshi Sugawara
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Hitoshi Sano
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恒 石上
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Abstract

【課題】長時間の使用においても転写性を維持するトナー。【解決手段】着樹脂、着色剤、及び無機微粒子を含有するトナー粒子を有するトナーであって、該トナーを試料として、X線光電子分光法で元素分析を行った際の粒子最表面から深さ500nmまでの深さ領域における元素分布のデプスプロファイルに関し、該深さ領域における炭素元素の濃度について、2つ以上の極小点が存在し、それぞれの該極小点に対応する深さ位置において、濃度についての極大値を示す無機元素が存在し、該無機元素が、該無機微粒子に由来する元素であることを特徴とするトナーであることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、及び静電記録法などに用いられる静電荷像を現像するためのトナーに関する。
近年の高画質化・省エネルギー化・高速印刷化に対応して小粒径かつ低温定着性とシャープメルト性を有するトナーを使用することが必要になっている。例えば、省エネルギー化に対して、トナーにガラス転移点や軟化点の低い結着樹脂を用いることで定着工程での消費電力を抑えている。さらに、高速印刷化に対応して、トナーにシャープメルト性を有する結着樹脂を用いることでトナーを素早く溶融させている。また、高画質化に対応して、トナーを小粒径にすることで画像上のノイズを抑えてミクロ画質を向上させている。
しかしこのような技術を用いた場合、トナー粒子同士が凝集し、トナー粒子の凝集体が形成され転写性が低下してしまうことがある。すなわち画像形成プロセスにおける転写工程において、トナー粒子同士が凝集しやすくなっていることによって静電潜像担持体との付着力が増し、その結果、静電潜像担持体上のトナーの中間転写体への転写効率が低くなってしまうことがある。
こうしたトナー粒子同士の凝集を抑制するために、シリカ粒子等の外添剤をトナー粒子の表面に添加する技術が用いられているが、トナー粒子が小粒径であるほど、トナー粒子同士の凝集を抑制するためにはより多くの外添剤が必要となる。しかし、より多くの外添剤を添加した場合、外添剤のトナー粒子への固着性が低くなりやすく、画像形成装置内の長時間の使用におけるキャリアとの衝突といった外力の付与等によって、外添剤がキャリアやドラムへ移行しやすくなる。それによって、トナー粒子の表面において外添剤の被覆率が低下し、トナー粒子の表面が露出する結果、トナー粒子同士が凝集しやすくなることによってトナーの転写効率が低下してしまうことがある。そしてこうした、長時間の使用によるトナーの転写効率の低下にともなって画質が劣化してしまうことがあるという課題がある。
こうした外添剤のキャリアやドラムへの移行を抑えるという課題に対し、小粒径や大粒径の外添剤をトナー粒子と一緒にヘンシェルミキサーに投入して混合するという方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2001-147547号公報
しかしながら特許文献1の方法では、単一粒径の外添剤を添加するのに比べて外添剤のトナー粒子の表面への固着性を高めることはできるものの、小粒径のトナー粒子を用いるといったトナーの転写性を高めるためにより多くの外添剤を要する場合においては、外添剤のキャリアやドラムへの移行を充分に抑えきれないことがある。とくに初期のみならず長時間の使用においても、外添剤の移行を抑制しつづけ、トナー粒子の外添剤による被覆率を維持するという点においては、改善の余地があった。
本発明は上述した課題を解決するためになされるものであり、長時間の使用における転写性の低下を抑制するとともに、ゴーストの発生を抑制することのできるトナーを提供するものである。
本発明者らは、
結着樹脂、着色剤、及び無機微粒子を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該トナーを試料として、X線光電子分光法で元素分析を行った際の粒子最表面から深さ500nmまでの深さ領域における元素分布のデプスプロファイルに関し、
深さ領域に含まれる炭素元素の濃度について、2つ以上の極小点が存在し、
それぞれの該極小点に対応する深さ位置において、濃度についての極大値を示す無機元素が存在し、
該無機元素が、該無機微粒子に由来する元素であることを特徴とするトナーを用いることによって、長時間の使用における転写性の低下を抑制するとともに、ゴーストの発生を抑制することのできることを見出した。
すなわち、本発明のトナーは、
結着樹脂、着色剤、及び無機微粒子を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該トナーを試料として、X線光電子分光法で元素分析を行った際の粒子最表面から深さ500nmまでの深さ領域における元素分布のデプスプロファイルに関し、
該深さ領域における炭素元素の濃度について、2つ以上の極小点が存在し、
それぞれの該極小点に対応する深さ位置において、濃度についての極大値を示す無機元素が存在し、
該無機元素が、該無機微粒子に由来する元素であることを特徴とするトナーである。
本発明によれば、長時間の使用における転写性の低下を抑制するとともに、ゴーストの発生を抑制することのできるトナーを提供することができる。
トナー粒子の表面熱処理装置の概略説明図である。 ゴーストの発生の評価に用いたテストチャートの説明図である。 ゴーストの発生の評価法の説明図である。 ゴーストの説明図である。 トナー粒子1のXPSによる炭素元素、ストロンチウム元素、及びケイ素元素についてのデプスプロファイルの説明図である。
本発明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○~××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
本発明のトナーは、
結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子と、該トナー粒子の表面に存在する1種類以上の無機微粒子とを有するトナーであって、
該トナーを試料として、X線光電子分光法で元素分析を行った際の粒子最表面から深さ500nmまでの深さ領域における元素分布のデプスプロファイルに関し、
該深さ領域における炭素元素の濃度について、2つ以上の極小点が存在し、
それぞれの該極小点に対応する深さ位置において、濃度についての極大値を示す無機元素が存在し、
該無機元素が、該無機微粒子に由来する元素であることを特徴とするトナーである。
本明細書において、トナー粒子の表面は、外添剤が配置しうる深さ領域である最表面から約500nm~約1000nmの領域であり、トナー粒子の最表面はX線光電子分光法の深さ方向の分解の程度の領域であり、最表から数原子の層、1nm~2nm程度の領域である。
結着樹脂等、トナー粒子を構成する材料に対して、シリカ粒子等の外添剤に用いられる無機微粒子は、比較的硬度が高い。これら硬度の高い無機微粒子の、トナー内部における濃度の深さ方向の分布が、トナー粒子の最表面から深さ500nmまでの深さ領域に2つ以上のピークを有するように分布していることによって、トナー粒子が、外力の付与に対して靱性を有することができる。
その理由は定かではないものの、以下のように考えられる。
すなわち、トナー粒子の最表面にのみ、外添剤のような硬度の高い材料が多量かつ高密度に存在している場合、トナー粒子の硬度分布において、最表面のみの硬度が高くなっていることにより、キャリアとの衝突等による外力の付与に対し、最表面を構成する外添剤が外れやすい。外添剤が外れることによりトナー粒子の表面が露出した結果、トナー粒子同士が凝集しやすくなり、トナーの転写性が低下してしまう。
それに対し、上述したように、ある程度トナーの深さ方向に硬度の高い材料が高濃度となる位置が複数分布していることによって、トナー粒子が外力の付与に対して靭性を有し、破壊されにくくなる。そのため長時間の使用に際して生じる、キャリアとの衝突等による外力の付与に際し、最表面に多くの外添剤を有するトナーであっても、その表面構造は破壊されにくくなる。そのため、外添剤のキャリアやドラムへの移行が抑制され、外添剤によるトナー粒子の表面の高被覆率が維持されるので、トナーの高い転写効率を長時間にわたり維持することができる。
このようなトナー粒子の内部構造は、具体的には、X線光電子分光法で測定されるトナー粒子内部の組成の深さ方向において、次のような分布を示す。すなわち、トナー粒子の最表面から500nmまでの深さ領域における炭素元素の濃度について2つ以上の極小点が存在し、このそれぞれの極小点に対応する深さ位置において外添剤に由来する無機元素の濃度が極大点を有する、という分布を示す。
このような分布を実現する方法としては、トナー粒子の外添剤を外添する工程(以下、「外添工程」と称する。)の後に熱球形化処理工程を行うことを複数回繰り返す方法や、外添工程のみを複数回繰り返す方法などが挙げられる。
これらの方法において、熱球形化処理工程時の熱風温度やフィード、ならびに外添工程における外添時間や外添工程時の温度、羽根の形状や枚数を制御することによって、トナー粒子の最表面から所望の深さ位置に外添剤を配置することが可能でとなる。
羽根の形状については、羽根の回転方向側の面が、回転面に対し垂直であるほど、トナー粒子の最表面からより深い位置に外添剤を配置することが可能となる。また羽根の枚数が多いほど、トナー粒子の最表面からより深い位置に外添剤を配置することが可能となる。
さらに本発明のトナーの無機微粒子には、シリカ微粒子が含まれることが好ましい。無機微粒子にシリカ微粒子が含まれることによって、トナーに適度なネガ帯電性が付与されることにより、良好な現像性及び転写性を有することができる。
また本発明のトナーの無機微粒子には、チタン酸ストロンチウム微粒子が含まれることが好ましい。チタン酸ストロンチウム微粒子が含まれることによって、トナー粒子同士の凝集がより抑えられるために、トナーの転写効率をさらに高めることができる。
また本発明のトナーにおいて、トナー粒子の炭素元素の濃度に係る極小点における濃度は、X線光電子分光法で測定される全元素の濃度を100%としたときに、90%以下であることが好ましい。炭素元素の濃度が90%以下であることによって、外力の付与に対するトナー粒子の靭性が高まるとともに、トナー粒子の最表面に露出する外添剤が多くなり、高い外添剤の被覆率を有することができる。こうした物性を有するトナー粒子であることによって、初期から長時間の使用において、高い転写効率を、より維持することができる。
また本発明のトナー粒子は、結晶性ポリエステルを含有していることが好ましい。トナー粒子が結晶性ポリエステルを含有していることによって、初期から長時間の使用において高い転写効率と良好な低温定着性とを両立するトナーとすることができる。
以下に、本発明の好ましい態様を記載する。
<シリカ粒子>
本発明で用いるシリカ粒子は、シリカ(即ちSiO)を主成分とする粒子であり、その製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。ケイ素化合物をガス状にして、火炎中において分解・溶融させる火炎溶融法。四塩化ケイ素を、酸素、水素、希釈ガス(例えば、窒素、アルゴン、二酸化炭素など)の混合ガスとともに、高温で燃焼させる気相法(乾式法シリカ、ヒュームドシリカ)。金属ケイ素粉末を酸素-水素からなる化学炎で直接酸化させてシリカ微粉末を得る気相酸化法。水が存在する有機溶媒中で、触媒を用いてアルコキシシランを加水分解し、縮合反応させた後、得られたシリカゾル懸濁液から、溶媒除去し、乾燥させる湿式法(ゾルゲルシリカ)。水ガラス水溶液と、鉱酸とを接触させることによって、シリカを生成析出、沈降させて得る沈降法。石英を粉砕することによって得る方法。
また、上記のような製造方法によって得られたシリカ微粒子に対して、分級処理及び/又は解砕処理を施してもよい。シリカ微粒子の個数平均粒径としては5nm以上250nm以下であることが好ましい。シリカ微粒子の中でも、より高抵抗であり、湿度の影響を受けにくいことから、気相法又は火炎溶融法で製造されたシリカ微粒子がより好ましい。気相法又は火炎溶融法で製造されたシリカ微粒子を用いる場合、原料ガス供給速度や、可燃性ガスの供給量及び/又は酸素比率などによって、シリカ微粒子の一次粒子の個数平均粒径を制御することが可能である。本発明においては気相酸化法で製造されたシリカ微粒子も好ましく、反応系内を瞬間的にシリカの融点以上にすることが可能であるため、シリカ微粒子の粒径を制御するのに好ましい製法である。
本発明のトナーのシリカ微粒子は、表面処理によって表面が疎水化されていることが好ましい。表面が疎水化されていることで、シリカ微粒子の吸湿が抑えられ、トナーの帯電性が高まり、耐久時においても帯電しやすくなり、安定した画像濃度が得られやすい。
表面処理としては、例えば、シランカップリング処理、オイル処理、フッ素処理、アルミナ被膜を形成する表面処理などが挙げられる。複数種の表面処理を併用することも可能であり、それらの処理の順序も任意に選択することが可能である。
本発明のトナーのシリカ微粒子は、表面処理剤としてジメチルジクロロシラン、又はヘキサメチルジシラザンを用いて表面処理されたものが好ましい。
シランカップリング剤によるシリカ微粒子の表面処理の方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
シリカ微粒子を撹拌することによってクラウド状としたものに、気化したシランカップリング剤を反応させる乾式法。シリカ微粒子を溶媒中に分散させ、シランカップリング剤を滴下反応させる湿式法。
シリカ微粒子のオイル処理のオイルとしては、例えば、シリコーンオイル、フッ素オイル、各種変性オイルなどが挙げられる。より具体的には、ジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、α-メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルなどが挙げられる。これら表面処理によって得られる表面処理後シリカ微粒子の個数平均粒径としては5nm以上300nm以下であることが好ましい。
<チタン酸ストロンチウム粒子>
本発明で用いることが好ましいチタン酸ストロンチウム粒子は、例えば、常圧加熱反応法により製造することができる。このとき、酸化チタン源としてチタン化合物の加水分解物の鉱酸解膠品を用い、酸化ストロンチウム源としては水溶性酸性ストロンチウム化合物を用いることが好ましい。そして、これら原料の混合液に60℃以上でアルカリ水溶液を添加しながら反応させ、次いで酸処理する方法でチタン酸ストロンチウム粒子を製造することができる。
以下、常圧加熱反応を用いたチタン酸ストロンチウム粒子の製造方法について説明する。酸化チタン源としてはチタン化合物の加水分解物の鉱酸解膠品を用いる。好ましくは、硫酸法で得られたSO含有量が1.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下のメタチタン酸を塩酸でpHを0.8以上1.5以下に調整して解膠したものを用いる。
一方、酸化ストロンチウム源としては、例えば、硝酸ストロンチウム、塩化ストロンチウムを使用することができる。ここで得られるチタン酸ストロンチウム粒子はペロブスカイト結晶構造を有するため、帯電の環境安定性がさらに向上する点で好ましい。また、アルカリ水溶液としては、苛性アルカリを使用することができるが、中でも水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。
上記製造方法において、得られるチタン酸ストロンチウム粒子の粒子径に影響を及ぼす因子としては、メタチタン酸を塩酸で解膠する際のpH、酸化チタン源とチタン以外の金属源の混合割合、反応初期の酸化チタン源の濃度、などが挙げられる。さらには、アルカリ水溶液を添加するときの温度、添加速度、反応時間及び撹拌条件などが挙げられる。特に、アルカリ水溶液の添加後に、氷水中に投入するなどして急激に系の温度を低下させて反応を停止させると、結晶成長が飽和する中途で強制的に反応を停止でき、広い粒度分布を得やすい。また、撹拌速度を低下する、撹拌方法を変更する、などして反応系の状態を不均一な状態にすることでも、広い粒度分布を得ることができる。これらの因子は、目的の粒子径及び粒度分布のチタン酸ストロンチウム粒子を得るため適宜調整することができる。なお、反応過程に於ける炭酸塩の生成を防ぐために窒素ガス雰囲気下で反応させるなど、炭酸ガスの混入を防ぐことが好ましい。
反応時の酸化チタン源と酸化ストロンチウム源の混合割合(SrO/TiO)は、モル比で1.00以上1.40以下であることが好ましく、1.05以上1.20以下であることがより好ましい。
SrO/TiOが1.00未満の場合、反応生成物はチタン酸金属だけでなく未反応の酸化チタンが残存し易くなる。相対的にチタン以外の金属源は水への溶解度が高いのに対し酸化チタン源は水への溶解度が低いため、SrO/TiOが1.00以下の場合、反応生成物はチタン酸金属だけでなく未反応の酸化チタンが残存し易くなる傾向にある。反応初期の酸化チタン源の濃度としては、TiOとして0.050モル/L以上1.300モル/L以下であることが好ましく、0.080モル/L以上1.200モル/L以下であることがより好ましい。反応初期の酸化チタン源の濃度を高くすることで、チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の個数平均粒径を小さくすることができる。
アルカリ水溶液を添加するときの温度は、100℃以上ではオートクレーブなどの圧力容器が必要であり、実用的には60℃以上100℃未満の範囲が適切である。また、アルカリ水溶液の添加速度は、添加速度が遅いほど大きな粒子径のチタン酸ストロンチウム粒子が得られ、添加速度が速いほど小さな粒子径のチタン酸ストロンチウム粒子が得られる。アルカリ水溶液の添加速度は、仕込み原料に対し0.001当量/h以上1.2当量/h以下であることが好ましく、より好ましくは0.002当量/h以上1.1当量/h以下である。これらは、得ようとする粒子径に応じて適宜調整することができる。
上記製造方法においては、常圧加熱反応によって得たチタン酸ストロンチウム粒子をさらに酸処理することが好ましい。常圧加熱反応を行って、チタン酸ストロンチウム粒子を製造する際に、酸化チタン源と酸化ストロンチウム源の混合割合(SrO/TiO)がモル比で1.00以上である場合、次のことが起こりやすい。すなわち反応終了後に残存した未反応のチタン以外の金属源が空気中の炭酸ガスと反応して、金属炭酸塩などの不純物を生成しやすい。また、表面に金属炭酸塩などの不純物が残存すると、疎水性を付与するための表面処理をする際に、不純物の影響で表面処理剤を均一に被覆しにくくなる。したがって、アルカリ水溶液を添加した後、未反応の金属源を取り除くため酸処理を行うとよい。酸処理では、塩酸を用いてpH2.5以上7.0以下に調整することが好ましく、pH4.5以上6.0以下に調整することがより好ましい。酸としては、塩酸の他に硝酸、酢酸などを酸処理に用いることができる。硫酸を用いると、水への溶解度が低い金属硫酸塩が発生しやすい。
本発明のチタン酸ストロンチウムは、表面処理が可能であり、立方体形状又は直方体状に作製可能であれば特に限定されない。また、チタン酸ストロンチウム粒子の形状を制御する方法として、乾式で機械的処理を施す方法を用いてもよい。表面処理剤は特に限定はされないが、ジシリルアミン化合物、ハロゲン化シラン化合物、シリコーン化合物及びシランカップリング剤が挙げられる。
ジシリルアミン化合物の例としては、ジシリルアミン(Si-N-Si)部位を有する化合物である。ジシリルアミン化合物の例としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、N-メチル-ヘキサメチルジシラザン又はヘキサメチル-N-プロピルジシラザンが挙げられる。ハロゲン化シラン化合物の例としては、ジメチルジクロロシランが挙げられる。
シリコーン化合物の例としては、シリコーンオイル又はシリコーン樹脂(ワニス)が挙げられる。シリコーンオイルの例としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α-メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル又はフッ素変性シリコーンオイルが挙げられる。シリコーン樹脂(ワニス)としては、メチルシリコーンワニス、フェニルメチルシリコーンワニスが挙げられる。
シランカップリング剤の例としては、アルキル基とアルコキシ基とを有するシランカップリング剤、又はアミノ基とアルコキシ基とを有するシランカップリング剤、又は含フッ素シランカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としてより具体的には、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルジエトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリエチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルジメトキメチルシラン又はγ-アミノプロピルジエトキシメチルシラン、3,3,3-トリフルオロプロピルジメトキシシラン、3,3,3-トリフルオロプロピルジエトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラン、1,1.1-トリフルオロヘキシルジエトキシシランなどが挙げられる。特にトリフルオロプロピルトリメトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシランなどのフッ素系のシランカップリング剤で処理されていることが好ましい。
また、好ましい処理剤の量としては、チタン酸ストロンチウム粒子100質量部に対し、0.5~20.0質量部の量で処理されていることが好ましい。上記の表面処理剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。チタン酸ストロンチウム粒子の個数平均粒径としては、20nm以上200nm以下であることがこのましい。また、シリカ微粒子とチタン酸ストロンチウム微粒子の2種を使用する場合、その好ましい使用割合は以下の通りである。すなわち、後述の水洗処理後のシリカ外添剤被覆率σSiO(%)と、水洗処理後のチタン酸ストロンチウム外添剤被覆率σSrTiO(%)とにおいて、σSrTiO(%)/(σSiO(%)+σSrTiO(%))が80(%)以下となるような使用割合であることが好ましい。上記シリカ粒子及びチタン酸ストロンチウム粒子の他に用いることができる無機微粒子としては、アルミナ、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の微粒子を使用することができる。また、これらが2種以上含む微粒子を使用してもよい。
<結着樹脂>
本発明におけるトナー粒子は、結着樹脂として、ポリエステル樹脂を含有していることが、低温定着性の観点から必要である。また、ポリエステル樹脂とビニル系樹脂が混合、又は両者が一部反応したハイブリッド樹脂であってもよい。ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられるモノマーとしては、多価アルコール(2価もしくは3価以上のアルコール)と、多価カルボン酸(2価もしくは3価以上のカルボン酸)、その酸無水物又はその低級アルキルエステルとが用いられる。ここで、「歪み硬化性」を発現させるため、分岐ポリマーを作成するためには、非晶性樹脂の分子内において部分架橋することが有効であり、そのためには、3価以上の多官能化合物を使用することが好ましい。したがって、ポリエステルユニットの原料モノマーとして、3価以上のカルボン酸、その酸無水物又はその低級アルキルエステル、及び/又は3価以上のアルコールを含むことが好ましい。ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられる多価アルコールモノマーとしては、以下の多価アルコールモノマーを使用することができる。
2価のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また式(A)で表わされるビスフェノール及びその誘導体;
Figure 2022032823000001
(式(A)中、Rはエチレン又はプロピレン基であり、x及びyはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0以上10以下である。)
式(B)で示されるジオール類;
Figure 2022032823000002
(式(B)中、R’は-CHCH-、-CH-CH(CH)-又は-CH-C(CH-を示し、x’、y’は0以上の整数であり、且つ、x+yの平均値は0~10である。)
が挙げられる。
3価以上のアルコール成分としては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6-ヘキサンテトロール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセロール、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。これらのうち、好ましくはグリセロール、トリメロールプロパン、ペンタエリスリトールが用いられる。これらの2価のアルコール及び3価以上のアルコールは、単独であるいは複数を併用して用いることができる。
ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられる多価カルボン酸モノマーとしては、以下の多価カルボン酸モノマーを使用することができる。
2価のカルボン酸成分としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n-ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n-ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n-オクテニルコハク酸、n-オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、これらの酸の無水物及びこれらの低級アルキルエステルが挙げられる。これらのうち、マレイン酸、フマル酸、テレフタル酸、n-ドデセニルコハク酸が好ましく用いられる。
3価以上のカルボン酸、その酸無水物又はその低級アルキルエステルとしては、例えば、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ブタントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチル-2-メチレンカルボキシプロパン、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8-オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸、これらの酸無水物又はこれらの低級アルキルエステルが挙げられる。これらのうち、特に1,2,4-ベンゼントリカルボン酸、すなわちトリメリット酸又はその誘導体が安価で、反応制御が容易であるため、好ましく用いられる。これらの2価のカルボン酸等及び3価以上のカルボン酸は、単独であるいは複数を併用して用いることができる。
本発明のポリエステルユニットの製造方法については、特に制限されるものではなく、公知の方法を用いることができる。例えば、前述のアルコールモノマー及びカルボン酸モノマーを同時に反応容器に仕込み、エステル化反応又はエステル交換反応、及び縮合反応を経て重合し、ポリエステル樹脂を製造する。また、重合温度は、特に制限されないが、180℃以上290℃以下の範囲が好ましい。ポリエステルユニットの重合に際しては、例えば、チタン系触媒、スズ系触媒、酢酸亜鉛、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウム等の重合触媒を用いることができる。特に、本発明の結着樹脂は、スズ系触媒を使用して重合されたポリエステルユニットがより好ましい。
また、ポリエステル樹脂の酸価は5mgKOH/g以上20mgKOH/g以下である。そして水酸基価は20mgKOH/g以上70mgKOH/g以下であることが、高温高湿環境下における水分吸着量が抑え、非静電付着力を低く抑えることができる。そのためカブリ性の観点から好ましい。
また、結着樹脂には、ポリエステル樹脂を主成分として、下記を含有していてもよい。例えば、ポリスチレン、ポリ-p-クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン-p-クロルスチレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタリン共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;スチレン系共重合樹脂、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などが挙げられる。さらに、結着樹脂は、低分子量の樹脂と高分子量の樹脂を混ぜ合わせて使用しても良い。高分子量の樹脂と低分子量の樹脂の含有比率は質量基準で40/60以上85/15以下であることが、低温定着性と耐ホットオフセット性の観点から好ましい。
<着色剤>
本発明におけるトナー粒子は、着色剤を含有する。着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタトナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1のような油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28のような塩基性染料。
シアントナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1~5個置換した銅フタロシアニン顔料。
シアントナー用染料としては、C.I.ソルベントブルー70が挙げられる。
イエロートナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロートナー用染料としては、C.I.ソルベントイエロー162が挙げられる。
これらの着色剤は、単独又は混合して、さらには固溶体の状態で用いることができる。着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、及びトナーへの分散性の点から選択される。着色剤の含有量は、樹脂成分の総量に対して0.1質量部以上30.0質量部以下であることが好ましい。
<現像剤>
本発明におけるトナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、トナー表面の電荷の局在化を抑制するために、磁性キャリアと混合して、二成分系現像剤として用いることもできる。該磁性キャリアとしては、例えば、酸化鉄;鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、及び希土類のような金属粒子、それらの合金粒子、それらの酸化物粒子;フェライトなどの磁性体;磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア);など、一般に公知のものを使用できる。トナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、その際の磁性キャリアの混合比率は、二成分系現像剤中のトナー濃度として、2質量%以上15質量%以下であることが好ましく、より好ましくは4.0質量%以上13.0質量%以下である。
<トナーの製造方法>
トナー粒子を製造する方法としては、特に限定されないが、顔料などのトナー材料の分散の観点から粉砕法が好ましい。
以下、粉砕法でのトナー製造手順について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、例えば、結着樹脂、離型剤、着色剤、必要に応じて荷電制御剤等の他の成分を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中に顔料などを分散させる。その溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。さらに、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕する。さらに、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット、遠心力分級方式のターボプレックス、TSPセパレータ、ファカルティの如き分級機や篩分機を用いて分級する。エルボージェットとしては日鉄鉱業社製のものがあり、ターボプレックス、TSPセパレータ、ファカルティとしてはホソカワミクロン社製のものがある。
その後、熱球形化処理工程において加熱によるトナー粒子の表面処理を行い、トナー粒子に外添剤を固着させる。例えば、図1で表される表面熱処理装置を用いて、熱風により表面処理を行うこともできる。原料定量供給手段1により定量供給された混合物は、圧縮気体流量調整手段2により調整された圧縮気体によって、原料定量供給手段1の延長線上に設置された導入管3に導かれる。導入管3を通過した混合物は、導入菅3の中央部に設けられた円錐状の突起状部材4により均一に分散され、放射状に広がる8方向の供給管5に導かれ熱処理が行われる処理室6に導かれる。このとき、処理室6に供給された混合物は、処理室6内に設けられた混合物の流れを規制するための規制手段9によって、その流れが規制される。このため処理室6に供給された混合物は、処理室6内を旋回しながら熱処理された後、冷却される。
供給された混合物を熱処理するための熱風は、熱風供給手段7から供給され、分配部材12で分配され、熱風を旋回させるための旋回部材13により、処理室6内に熱風を螺旋状に旋回させて導入される。その構成としては、熱風を旋回させるための旋回部材13が、複数のブレードを有しており、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができる。処理室6内に供給される熱風は、熱風供給手段7の出口部における温度が100℃乃至300℃であることが好ましい。熱風供給手段出口11における温度が上記の範囲内であれば、混合物を加熱しすぎることによるトナー粒子の融着や合一を防止しつつ、トナー粒子を均一に球形化処理することが可能となる。装置長手方向に対しブレードの角度は大きくするほど、またブレード枚数をより多くするほど、熱風をより旋回させることができる。
さらに熱処理された熱処理トナー粒子は冷風供給手段8から供給される冷風によって冷却される。冷風供給手段8から供給される温度は-20℃乃至30℃であることが好ましい。冷風の温度が上記の範囲内であれば、熱処理トナー粒子を効率的に冷却することができ、混合物の均一な球形化処理を阻害することなく、熱処理トナー粒子の融着や合一を防止することができる。冷風の絶対水分量は、0.5g/m以上15.0g/m以下であることが好ましい。
次に、冷却された熱処理トナー粒子は、処理室6の下端にある回収手段10によって回収される。なお、回収手段の先にはブロワー(不図示)が設けられ、それにより吸引搬送される構成となっている。
また、粉体粒子供給口14は、供給された混合物の旋回方向と熱風の旋回方向が同方向になるように設けられており、表面熱処理装置の回収手段10は、旋回された粉体粒子の旋回方向を維持するように、処理室6の外周部に設けられている。さらに、冷風供給手段8から供給される冷風は、装置外周部から処理室6の内周面に、水平かつ接線方向から供給されるよう構成されている。粉体粒子供給口14から供給されるトナー粒子の旋回方向、冷風供給手段8から供給された冷風の旋回方向、熱風供給手段から供給された熱風の旋回方向がすべて同方向である。そのため、処理室6内で乱流が起こらず、装置内の旋回流が強化され、トナー粒子に強力な遠心力がかかり、トナー粒子の分散性がさらに向上するため、合一粒子の少ない、形状の揃ったトナー粒子を得ることができる。トナー粒子の個数平均粒径としては3μm以上30μm以下であることが好ましい。
その後、熱処理トナー粒子を微粉側と粗粉側に二分する。例えば、慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業(株)製)を用いて二分する。二分された熱処理トナー粒子それぞれの表面に、所望量の外添剤を外添処理する。外添処理する方法としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、等の混合装置を外添機として用いて、撹拌・混合する。あるいはメカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン株式会社製)等の混合装置を外添機として用いて、撹拌・混合するといった方法が挙げられる。その際、必要に応じて、さらに流動化剤等の外添剤を外添処理しても良い。
上述の熱風による表面処理と外添処理とを複数回交互に繰り返すこと、ならびに外添処理のみを複数回繰り返すことで、トナー最表面から500nmまでの深さ領域において、深さ方向に外添剤濃度ピークが2つ以上となる内部構造のトナーを得ることができる。
トナー及び原材料の各種物性の測定法について以下に説明する。
<水洗処理方法>
本発明ではトナーの水洗処理を次のように行った。イオン交換水10.3gにショ糖20.7g(キシダ化学社製)を溶解させたショ糖水溶液に、界面活性剤(商品名:コンタミノンN、富士フイルム和光純薬社製、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液)6mlを30mlのガラスバイアルに入れて十分混合し、分散用溶液を作製する。またガラスバイアルとしては、例えば、日電理化硝子株式会社製の商品名VCV-30(外径:35mm、高さ:70mm)を使用することができる。この分散用溶液にトナー1.0gを添加し、トナーが自然に沈降するまで静置して処理前分散液を作製する。この処理前分散液を、振とう機(YS-8D型:(株)ヤヨイ製)にて、振とう速度200rpmで5分間振とうし、無機微粒子をトナー粒子表面から一部脱離させる。無機微粒子が残存したトナー粒子と脱離した無機微粒子の分離は遠心分離機を用いて行う。遠心分離工程は3700rpmで30min行う。無機微粒子が残存したトナーを吸引濾過することで採取し、乾燥させ水洗後のトナーを得る。
<水洗処理後のシリカ外添剤被覆率及びチタン酸ストロンチウム外添剤被覆率>
上述の水洗処理をおこなったトナーにおいて、トナー粒子を日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S-4800((株)日立ハイテクノロジーズ)を用いて撮影し、トナー粒子の表面の画像を20個無作為にサンプリングする。その画像情報を、画像解析ソフト(例えば、商品名:Image-Pro Plus ver.5.0、(株)日本ローパー製)によって、トナー粒子表面部分と外添剤部分との明度が異なることを利用して、2値化する。この2値化によって、外添剤部分の面積とそれ以外の面積Sotherとに分ける。
外添剤部分の面積は、シリカ粒子とチタン酸ストロンチウム粒子からなっているが、以下のように形状によって区別することができる。すなわちシリカ粒子の形状は、不定形や球状であるのに対し、チタン酸ストロンチウム粒子は、角がとれた直方体や立方体形状をしている。この形状による区別によって、外添剤部分の面積のうち、シリカ粒子の占める面積SSiO及びチタン酸ストロンチウム粒子の占める面積SSrTiOを割り出す。そして、シリカ粒子によるトナー粒子の被覆率(%)σSiOは、下式(1)によって算出される。
σSiO(%)=SSiO/(Sother+SSiO+SSrTiO)×100 式(1)
また、チタン酸ストロンチウム粒子によるトナー粒子の被覆率(%)σSrTiOは、下式(2)によって算出される。
σSrTiO(%)=SSrTiO/(Sother+SSiO+SSrTiO)×100 式(2)
<X線光電子分光法による元素分布のデプスプロファイル測定方法>
トナーを試料とした各元素のデプスプロファイルは、X線光電子分光法(以下、「XPS」とも称す。)を用い、以下のように測定する。XPS専用プラテン上に加工されたφ2mm・深さ2mmのサンプルセット孔に、トナーを埋めることによって、セットする。そして、下記に記載のXPS装置を用いた条件により、X線照射箇所及びGCIB照射によるスパッタリング箇所を、上記サンプルセット孔部に設定し、測定をおこなった。
使用装置:アルバック・ファイ社製 PHI5000VersaProbeII
照射線:Al-Kα線
出力:100μ25W15kV
光電子取り込み角度:45°
PassEnergy:58.70eV
Stepsize:0.125eV
XPSピーク:C2p、O2p、Si2p、Ti2p、Sr3d
測定範囲:300μm×200μm
GUNタイプ:GCIB
Time:15min
Interval:1min
SputterSetting:20kV
<トナー粒子を構成する樹脂の軟化点の測定方法>
トナー粒子を構成する樹脂の軟化点の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメーター「流動特性評価装置フローテスターCFT-500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行う。本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。
本発明においては、「流動特性評価装置フローテスターCFT-500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。なお、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax-Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとなるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。
測定試料は、約1.0gの樹脂を、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、NT-100H、エヌピーエーシステム社製)を用い、約10MPaで、約60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。
CFT-500Dの測定条件は、以下のとおりである。
試験モード:昇温法
開始温度:40℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/分
ピストン断面積:1.000cm
試験荷重(ピストン荷重):10.0kgf(0.9807MPa)
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
以下、本発明を実施例と比較例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明の態様はこれらに限定されない。なお、実施例及び比較例の部数及び%は特に断りが無い場合、すべて質量基準である。
<チタン酸ストロンチウム粒子の製造例>
硫酸法で得られたメタチタン酸を脱鉄漂白処理した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えpH9.1とし、脱硫処理を行った。その後、溶液を塩酸によりpH5.7まで中和し、析出物をろ過により集め、水洗した。洗浄済みケーキに水を加えTiOとして1.86モル/Lのスラリーとした後、スラリーに塩酸を加えpH1.4とし解膠処理を行った。脱硫・解膠を行ったメタチタン酸をTiOとして1.87モルを採取し、3Lの反応容器に投入した。解膠メタチタン酸のスラリーに、塩化ストロンチウム水溶液を2.15モル添加し、SrO/TiOのモル比が1.16となるようにした。反応系中のTiの濃度がTiO換算で1.038モル/Lになるよう適量の水を加えて調整した。次に、撹拌混合しながら89℃に加温した後、12モル/L水酸化ナトリウム水溶液440mLを40分間かけて添加した。さらに、温度を94℃に上昇し温度94℃で45分撹拌を続けた。その後、反応スラリーを40℃まで冷却し、pH4.9となるまで塩酸を加え20分間撹拌を続けた。生じた沈殿をデカンテーションにより洗浄し、ろ過・分離後、120℃の大気中で8時間乾燥した。続いて乾燥品300gを、乾式粒子複合化装置(ホソカワミクロン(株)製 ノビルタNOB-130)に投入した。処理温度30℃、回転式処理ブレード95m/秒で10分間攪拌処理を行った。さらに乾燥品にpH0.1となるまで塩酸を加え1時間撹拌を続けた。生じた沈殿をデカンテーション洗浄した。沈殿を含むスラリーを40℃に調整し、塩酸を加えpH2.5に調整し、1時間撹拌混合した。次に、固形分に対して4.6質量%のイソブチルトリメトキシシランと4.6質量%のトリフルオロプロピルトリメトキシシランを添加し、10時間撹拌した。さらに、5モル/L水酸化ナトリウム溶液を加え、スラリーをpH6.1に調整し、1時間撹拌を続けた。ろ過・洗浄を行い、得られたケーキを130℃の大気中で8時間乾燥しチタン酸ストロンチウムの粒子を得た。こうして得られたチタン酸ストロンチウムの個数平均粒径は37nm程度であった。
<シリカ粒子Aの製造例>
BET比表面積25m/gの気相法シリカ粉を反応槽に入れて窒素雰囲気下で撹拌しながら、このシリカ粉100gに対して、ヘキサメチルシラザン4gをスプレーし、204℃の雰囲気温度で、30分間撹拌した。なお、「気相法シリカ粉」とは乾式法(気相法)により製造されたシリカ粉を意味する。その後、24℃まで冷却してシリカ粒子Aを得た。得られたシリカ粒子Aの個数平均粒径は、130nmであった。
<シリカ粒子Bの製造例>
BET比表面積250m/gの気相法シリカ粉を反応槽に入れて窒素雰囲気下で撹拌しながら、このシリカ粉100gに対して、ヘキサメチルシラザン25gをスプレーし、204℃の雰囲気温度で、30分間撹拌した。その後、24℃まで冷却してシリカ粒子Bを得た。得られたシリカ粒子Bの個数平均粒径は、8nmであった。
<非晶性ポリエステル樹脂の製造例>
・ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:73.3質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:22.4質量部(0.13モル;多価カルボン酸総モル数に対して82.0mol%)
・アジピン酸:4.3質量部(0.03モル;多価カルボン酸総モル数に対して18.0mol%)
・チタンテトラブトキシド(エステル化触媒):0.51質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、202℃の温度で撹拌し、4.5時間反応させ、結着樹脂Aを得た。得られた非晶性ポリエステル樹脂の軟化点は90℃であった。
<スチレンアクリル樹脂の製造例>
温度計、ステンレス製撹拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した2リットルのガラス製の四つ口フラスコにキシレン850gを入れ、窒素置換後150℃に昇温した。
・スチレン:1700質量部
・n-ブチルアクリレート:250質量部
・ポリオキシプロピレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン 50質量部
・ジクミルパーオキサイド:80質量部
その後、上記材料の混合物を滴下ロートで4時間かけて滴下し、150度のまま4時間反応させた。その後、200度まで昇温し、減圧下でキシレンを留去して、スチレンアクリル樹脂を得た。
得られたスチレンアクリル樹脂の軟化点は108℃であった。
<結晶性ポリエステル樹脂の合成例>
・ドデカンジオール:34.5質量部(0.29モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・セバシン酸:65.5質量部(0.28モル;多価カルボン酸総モル数に対して100.0mol%)
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、140℃の温度で撹拌しつつ、3時間反応させた。
・2-エチルヘキサン酸錫:0.5質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度200℃に維持したまま、4時間反応させた後、反応槽内の圧力を序々に開放して常圧へ戻し、結晶性ポリエステル樹脂を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂の軟化点は82℃だった。
(トナーの製造例)
<トナー1の製造例>
結着樹脂の種類を、非晶性ポリエステル樹脂とし、
・結着樹脂:100部
・結晶性ポリエステル樹脂:5部
・フィッシャートロプシュワックス(融点:90℃):6部
・C.I.ピグメントブルー 15:3:4部
上記材料をヘンシェルミキサー(商品名:FM-75型、三井鉱山(株)製)で予備混合した後、二軸混練押し出し機(PCM-30型、株式会社池貝製)によって、160℃で溶融混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで1mm以下に粗粉砕した後、機械式粉砕機(商品名:T-250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。得られた微粉砕物を、ファカルティ(商品名:F-300、ホソカワミクロン社製)を用いて分級した。運転条件は、分級ローター回転数を11000rpm、分散ローター回転数を7200rpmとした。こうして分級粒子1を得た。
次に、得られた分級粒子1に対し、下記の「1段目外添処理」を行った。
・分級粒子1:100部
・シリカ粒子A:1.0部
・シリカ粒子B:1.4部
・チタン酸ストロンチウム粒子:1.4部
上記材料をヘンシェルミキサー(商品名:FM-10C型、日本コークス(株)製)を用いて混合した。ヘンシェルミキサーの運転条件は回転数4000rpm、回転時間2min、加熱温度は室温とした。この後、図1で示す表面熱処理装置によって熱処理を行い、1段目外添熱処理粒子1を得た。表面熱処理装置の運転条件はフィード量=1kg/hrとし、熱風温度=250℃、熱風流量=6m/min.、冷風温度=-5℃、冷風流量=4m/min.、ブロワー風量=20m/min.、インジェクションエア流量=1m/min.とした。
ついで、得られた1段目外添熱処理粒子1に対し、下記の材料を用いて「2段目外添処理」を行い、2段目外添熱処理粒子1を得た。表面熱処理装置の運転条件においてフィード量2.0kg/hr、熱風温度を190℃とした以外は、1段目外添処理と同じ運転条件とした。
・1段目外添熱処理粒子1 100部
・シリカ粒子B 1.1部
・チタン酸ストロンチウム粒子 2.1部
ついで、得られた2段目外添熱処理粒子1に対し、下記の材料を用いて「3段目外添処理」を行い、処理済粒子1を得た。表面熱処理装置は使用せず、ヘンシェルミキサーによる外添工程のみを実施した。この外添工程における加熱温度を40℃とした以外は、1段目外添処理におけるヘンシェルミキサーの運転条件と同じ運転条件とした。
・2段目外添熱処理粒子1 100部
・シリカ粒子A 0.2部
・シリカ粒子B 1.2部
・チタン酸ストロンチウム粒子 0.1部
以上によって得られた熱処理済粒子1に対して、慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業(株)製)を用いて粗粉・微粉の除去を行い、個数平均粒径5.5μmのトナー粒子1を得た。
こうして得られたトナー粒子1に対し、下記の「最終外添処理」を行った。
・トナー粒子1 100部
・シリカ粒子A 0.2部
・シリカ粒子B 0.4部
・チタン酸ストロンチウム粒子 0.7部
上記材料をヘンシェルミキサー(商品名:FM-10C型、日本コークス(株)製)を用いて、回転数67s-1(4000rpm)、回転時間2min、外添温度室温で混合した後、目開き54μmの超音波振動篩を通過させ、トナー1を得た。
このようにして作製したトナー1についてXPSによるデプスプロファイルを測定したところ、炭素元素の濃度について粒子最表面から深さ20nm、50nm、300nmの深さ位置に極小点があることを確認した。ここで粒子最表面とは、トナー粒子又はトナー粒子に外添剤である無機微粒子が付着した二次粒子の最表面である。これらそれぞれの極小点における炭素濃度の極小値は、52.3%、65.0%、70.3%であった。そして、上記の各深さ位置において、ケイ素元素の濃度とストロンチウム元素の濃度が極大値を有することを確認した。ケイ素元素の濃度の極大値はそれぞれ11.0%、7.0%、7.0%、ストロンチウム元素の濃度の極大値はそれぞれ1.4%、1.5%、0.8%であった。また、トナー1の水洗処理後のトナー粒子の表面において、シリカ外添剤粒子の被覆率は34.0%、SrTiO外添剤粒子の被覆率は11.1%であった。図5に炭素元素、ストロンチウム元素、及びケイ素元素についてのデプスプロファイルを示す。
<トナー2~31の製造例>
トナー1の製造例において、結着樹脂の種類、結晶性ポリエステルの添加有無、チタン酸ストロンチウムの添加量及びシリカ粒子A、シリカ粒子Bの添加量を、表1に示すように変更した。また、XPSによるデプスプロファイルにおける炭素濃度についての極小点が、表2に示す深さ位置となるように、「1段目外添処理」「2段目外添処理」「3段目外添処理」における表面熱処理装置及びヘンシェルミキサーの運転条件を設定した。さらに、表1に示すように、「3段目外添処理」を実施しない、又は「3段目外添処理」と「2段目外添処理」の両方を実施しないように変更した例も行った。それ以外はトナー1の製造例と同様の操作を行い、トナー2~31を得た。いずれのトナーも炭素元素の濃度の極小点において、ケイ素元素の濃度及びストロンチウム元素の濃度の極大点を有することを確認した。また、表2には、それぞれの深さ位置における炭素元素の濃度の極小値及びその深さ位置に対応するケイ素元素の濃度及びストロンチウム元素の濃度の極大値、並びに水洗処理後のトナー粒子の表面におけるシリカ外添剤粒子の被覆率とSrTiO外添剤粒子の被覆率も、あわせて示す。
Figure 2022032823000003
Figure 2022032823000004
<磁性コア粒子の製造例>
・工程1(秤量・混合工程):
Fe:62.7部
MnCO:29.5部
Mg(OH):6.8部
SrCO:1.0部
上記材料を上記組成比となるように秤量した。その後、直径1/8インチのステンレスビーズを用いた乾式振動ミルで5時間粉砕・混合した。
・工程2(仮焼成工程):
得られた粉砕物をローラーコンパクターにて、約1mm角のペレットにした。このペレットを目開き3mmの振動篩にて粗粉を除去し、次いで目開き0.5mmの振動篩にて微粉を除去した後、バーナー式焼成炉を用いて、窒素雰囲気下(酸素濃度0.01体積%)で、温度1000℃で4時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。得られた仮焼フェライトの組成は、下式(3)の通りである。
(MnO)(MgO)(SrO)(Fe 式(3)
上記式において、aは0.257、bは0.117、cは0.007、dは0.393である。
・工程3(粉砕工程):
得られた仮焼フェライトをクラッシャーで0.3mm程度に粉砕した後に、直径1/8インチのジルコニアビーズを用い、仮焼フェライト100部に対し、水を30部加え、湿式ボールミルで1時間粉砕した。得られたスラリーを、直径1/16インチのアルミナビーズを用いた湿式ボールミルで4時間粉砕し、フェライトスラリー(仮焼フェライトの微粉砕品)を得た。
・工程4(造粒工程):
フェライトスラリーに、仮焼フェライト100部に対して分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム1.0部、バインダーとしてポリビニルアルコール2.0部を添加し、スプレードライヤー(大川原化工機製)で、球状粒子を造粒した。得られた粒子を粒度調整した後、ロータリーキルンを用いて、650℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーの有機成分を除去した。
・工程5(焼成工程):
焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度1.00体積%)で、室温から温度1300℃まで2時間で昇温し、その後、温度1150℃で4時間焼成した。その後、4時間をかけて温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
・工程6(選別工程):
凝集した粒子を解砕した後に、磁力選鉱により低磁力品をカットし、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、体積分布基準の50%粒径(D50)37.0μmの磁性コア粒子を得た。
<被覆樹脂の調製>
シクロヘキシルメタクリレートモノマー :26.8質量部
メチルメタクリレートモノマー :0.2質量部
メチルメタクリレートマクロモノマー :8.4質量部
(片末端にメタクリロイル基を有する重量平均分子量5000のマクロモノマー)
トルエン :31.3質量部
メチルエチルケトン :31.3質量部
アゾビスイソブチロニトリル :2.0質量部
上記材料のうち、シクロヘキシルメタクリレートモノマー、メチルメタクリレートモノマー、メチルメタクリレートマクロモノマー、トルエン、メチルエチルケトンを、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び攪拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコに投入した。その後、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした。その後、80℃まで加温し、アゾビスイソブチロニトリルを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にヘキサンを注入して共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥して被覆樹脂1を得た。
次いで、30部の被覆樹脂1を、トルエン40部及びメチルエチルケトン30部に溶解させて、重合体溶液(固形分30質量%)を得た。
<被覆樹脂溶液の調製>
重合体溶液(樹脂固形分濃度30%) :33.3質量部
トルエン :66.4質量部
カーボンブラックRegal330(キャボット製):0.3質量部
(一次粒径25nm、窒素吸着比表面積94m/g、DBP吸油量75mL/100g)
上記材料を、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、ペイントシェーカーで1時間分散をおこなった。得られた分散液を、5.0μmのメンブランフィルターで濾過をおこない、被覆樹脂溶液を得た。
<磁性キャリアの製造例>
(樹脂被覆工程):
常温で維持されている真空脱気型ニーダーに、磁性コア粒子及び被覆樹脂溶液を投入した。なお、被覆樹脂溶液の投入量は、100部の磁性コア粒子に対して樹脂成分として2.5部になる量とした。投入後、回転速度30rpmで15分間撹拌し、溶媒が一定以上(80質量%)揮発した後、減圧混合しながら80℃まで昇温し、2時間かけてトルエンを留去した後冷却した。得られた磁性キャリアを、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口70μmの篩を通した後、風力分級器で分級し、体積分布基準の50%粒径(D50)38.2μmの磁性キャリアを得た。
<現像剤1の製造例>
92.0部の磁性キャリアと8.0部のトナー1をV型混合機(V-20、セイシン企業製)により混合し、現像剤1を得た。
<現像剤2~31の製造例>
現像剤1の製造例において、トナーを表3のように変更する以外は同様の操作を行い、現像剤2~31を得た。
Figure 2022032823000005
<実施例1>
画像形成装置としてキヤノン製フルカラー複写機imagePRESS C800又はその改造機を用い、以下の評価を実施した。評価結果を表4に示す。画像形成装置は、像坦持体として静電潜像を形成させる感光体を有し、感光体の静電潜像を二成分系現像剤によりトナー像として現像する現像工程を有する。さらに、現像されたトナー像を中間転写体に転写し、その後に中間転写体のトナー像を紙に転写する転写工程を有し、紙上のトナー像を熱により定着する定着工程を有する。この画像形成装置のシアンステーションの現像器に、現像剤1を投入し、下記評価を行った。
[長時間出力後の転写効率]
転写効率とは、感光ドラム上に現像されたトナーの何%が中間転写ベルト上に転写されたかを示す転写性の指標である。転写効率は、以下の手順で測定した。
まず、imagePRESS C800の改造機を画像形成装置として用いて、ベタ画像を3000枚出力する。その後、中間転写ベルトにトナーが転写されたときまでの画像形成プロセスを行い、中間転写ベルト上に転写されたトナーと転写後も感光ドラム上に残留したトナーを透明なポリエステル製の粘着テープによりはぎ取った。はぎ取られた粘着テープを紙上に貼ったものの濃度から、粘着テープのみを紙上に貼ったもののトナー濃度を差し引いた濃度差をそれぞれ算出した。転写効率は、それぞれのトナー濃度差の和を100とした場合の、中間転写ベルト上のトナー濃度差の割合であり、この割合が高いほど転写効率に優れる。
測定環境は、高温高湿環境下(30℃/相対湿度80%)で行い、上記画像を3000枚出力した後の転写効率を下記の評価基準で判断した。
なお、トナー濃度は「504分光濃度計」(エックスライト社製)で測定した。
(評価基準)
A:転写効率が99%以上 (優れている)
B:転写効率が97%以上99%未満 (少し優れている)
C:転写効率が95%以上97%未満 (従来技術レベル)
D:転写効率が95%未満 (従来技術より劣る)
上記評価基準において、A~Cを本発明において許容できるレベルとし、Dを本発明では許容できないレベルとした。
<ゴーストの発生の評価>
以下のようにゴーストの発生の評価を行った。
imagePRESS C800の改造機を画像形成装置として用いた。改造点は、現像器内部で過剰になった磁性キャリアを現像器から排出する機構を取り外したことである。FFH画像(ベタ画像)におけるトナーの紙上への載り量が0.45mg/cmとなるように、画像形成装置を調整した。FFHとは、256階調を16進数で表示した値であり、00Hが256階調の1階調目(白地部)であり、FFHが256階調の256階調目(ベタ部)である。ついで、図2に示すようなベタ黒の縦帯と、縦帯以外はベタ白であるテストチャートを999枚連続で通紙した後に1000枚目を同じジョブ内で、全面ハーフトーン画像を印刷した。通紙方向を図2に示す。ハーフトーン画像上において、図3におけるベタ黒の縦帯を通紙していた領域(a)とベタ白を通紙していた領域(b)の画像濃度を測定し、その濃淡差によりゴーストの発生を評価した。ゴーストが発生している場合を図4に示す。
画像濃度は、X-Riteカラー反射濃度計(X-rite社製、X-rite 500Series)を用いて測定した。測定は、常温常湿(NN)環境下(温度23℃、相対湿度50%以上60%以下)、常温低湿(NL)環境下(温度23℃、相対湿度5%)、高温高湿(HH)環境下(温度30℃、相対湿度80%)で行った。そのうち、最も濃度差の高い値を、濃度差とし、以下の評価基準で判断した。
(評価基準:ゴースト)
A:領域(a)と領域(b)の濃度差が0.02未満 (優れている)
B:領域(a)と領域(b)の濃度差が0.02以上0.04未満 (少し優れている)
C:領域(a)と領域(b)の濃度差が0.04以上0.06未満 (従来技術レベル)
D:領域(a)と領域(b)の濃度差が0.06以上 (従来技術より劣る)
上記評価基準において、A~Cを本発明において許容できるレベルとし、Dを本発明では許容できないレベルとした。
<低温定着性(定着可能下限温度)>
imagePRESS C800のシアンステーションに二成分系現像剤1を入れた現像器を搭載し、定着器を取り外した状態で画像形成できるように改造を行った。これを用いて評価紙上に定着されていないトナー像(以下、未定着画像)を形成した。評価紙には、カラー複写機・プリンター用普通紙(商品名:GF-C157、キヤノンマーケティングジャパン株式会社製、A4、157g/cm)を用いた。FFH画像(以下、ベタ部)のトナーの紙上への載り量が1.2mg/cmとなるように現像条件を適宜調整し、A4縦評価紙先端から3cm、評価紙の中心の位置に2cm×10cmの未定着画像を形成した。未定着画像は低湿低温環境下(15℃/10%Rh)において24時間調湿した。
続いて、キヤノン製フルカラー複写機imagePRESS C800の定着器と、プロセススピード、上下の定着部材温度を独立に制御できる定着試験用治具を交換した。定着性評価は、低温低湿環境下(15℃/10%Rh)で実施し、プロセススピードを400mm/secとなるように調整し行った。実際の評価では、定着試験用治具の上側の定着部材温度であるベルトの温度を100℃から200℃の範囲で5℃おきに調整しながら未定着画像を通紙し、その間、下側の定着部材温度であるベルトの温度は100℃に固定した状態で評価を行った。定着器を通過させた定着画像を4.9kPaの荷重をかけたレンズクリーニングワイパー(ダスパー 小津産業株式会社製)で5往復摺擦し、摺擦前後の画像濃度の濃度低下率が10%以下になる点を定着温度とした。10%を超えて濃度低下がおこるとトナー像が定着できていないものとし、画像濃度低下率10%を超えない最も低い上側のベルトの設定温度を低温定着温度とし、下記の評価基準で判断した。
(評価基準:低温定着性)
A:130℃未満 (優れている)
B:130℃以上150℃未満 (少し優れている)
C:150℃以上160℃未満 (従来技術レベル)
D:160℃以上 (従来技術より劣る)
上記評価基準において、A~Cを本発明において許容できるレベルとし、Dを本発明では許容できないレベルとした。
Figure 2022032823000006
以上の結果から、トナーの各粒子の最表面から深さ500nmまでの深さ領域に関し、X線光電子分光法で組成の深さ方向分布を測定した際、深さ領域に含まれる炭素元素の濃度について2つ以上の極小点が存在することが示された。さらに、炭素元素の濃度のそれぞれの極小点に対応する深さ位置において、濃度についての極大値を示す無機元素が存在し、無機元素が、無機微粒子に由来する元素であることを特徴とするトナーであれば、長時間の使用後においても転写性の低下を抑制するとともに、ゴーストの発生を抑制することができることが示された。
1 原料定量供給手段
2 圧縮気体流量調整手段
3 導入管
4 突起状部材
5 供給管
6 処理室
7 熱風供給手段
8 冷風供給手段
9 規制手段
10 回収手段
11 熱風供給手段出口
12 分配部材
13 旋回部材
14 粉体粒子供給口

Claims (5)

  1. 結着樹脂、着色剤、及び無機微粒子を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
    該トナーを試料として、X線光電子分光法で元素分析を行った際の粒子最表面から深さ500nmまでの深さ領域における元素分布のデプスプロファイルに関し、
    該深さ領域における炭素元素の濃度について、2つ以上の極小点が存在し、
    それぞれの該極小点に対応する深さ位置において、濃度についての極大値を示す無機元素が存在し、
    該無機元素が、該無機微粒子に由来する元素であることを特徴とするトナー。
  2. 前記無機微粒子が、シリカ微粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 前記無機微粒子が、チタン酸ストロンチウム微粒子を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記炭素元素の濃度に係る前記極小点における濃度が、
    前記X線光電子分光法で測定される前記深さ領域における全元素の濃度を100%としたときに、90%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. 前記トナー粒子が、結晶性ポリエステルを含有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のトナー。
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