JP2003186240A - 静電潜像現像用トナー - Google Patents
静電潜像現像用トナーInfo
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Abstract
り返し使用時にも感光体上にトナー成分の固着が発生せ
ず、ベタ画像中の白抜けのない優れた画像を得ることが
できるトナーを提供すること。 【解決手段】 少なくとも着色剤およびバインダー樹脂
を含有してなる着色樹脂微粒子に、個数平均粒径が10
〜30nmで疎水化度が50以上の疎水性シリカ微粒子
と、個数平均粒径が30〜80nmで疎水化度が50以
上の疎水性チタニア微粒子と、個数平均粒径が200〜
2000nmのチタニア微粒子とが添加混合されてお
り、前記疎水性シリカ微粒子と前記疎水性チタニア微粒
子の合計の添加量が前記着色樹脂微粒子に対して1〜3
重量%であり、前記個数平均粒径が200〜2000n
mのチタニア微粒子の添加量が前記着色樹脂微粒子に対
して0.3〜3重量%であることを特徴とする静電潜像
現像用トナー
Description
トナーに関し、特にフルカラー複写機やフルカラーレー
ザービームプリンター等のフルカラー画像形成装置に用
いる静電潜像現像用トナーに関する。
に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し、このト
ナー像を記録紙等の記録部材上に転写する画像形成方法
は、複写機、プリンター、ファクシミリ等に幅広く用い
られており、近年複数色のカラートナーを重ね合わせる
ことにより多色画像を再現するフルカラー画像形成装置
にも採用されている。
調画像再現のために面積階調方式やレーザー強度変調方
式が採用されているが、優れた階調画像再現を行うには
いずれの方式においてもトナーに高い流動性が必要とさ
れるが、特にレーザー強度変調方式ではレーザー強度変
調による潜像の電荷量の変化に対応したトナー付着量変
化により階調再現を行うため、より高い流動性が必要で
ある。
とされるためトナー粒子に用いられるバインダー樹脂に
はシャープメルト性が必要となる。ところがこのような
特性を有するトナーは耐刷時の現像装置内でのストレス
等が原因となってトナー凝集が生じ易く、ベタ画像中に
この凝集物が原因となる白抜けが発生し易いという問題
がある。
度等の環境変化に対してトナー帯電量の変動幅が小さい
ことや、感光体へのトナー成分の固着(BS)が発生し
ないこと等の特性を有することが要求される。ところが
上述した特性を全て満足させるには種々の技術的な問題
が存在する。例えば流動性を向上させるには、トナーに
シリカ微粒子を外添しその添加量を増加させることが有
効であるが、環境安定性が低下してしまう。環境安定性
を向上させるためにチタニア微粒子やアルミナ微粒子を
添加すると、トナーに添加された外添剤の総量が増加す
るため、クリーニングブレードを通過して感光体表面に
固着する外添剤の量も増加し、この外添剤が核となって
これに他のトナー成分がクリーニングの際にすそを引く
ように固着して感光体への固着(BS)の問題が顕著に
なってしまう。BSが発生しないように上記外添剤の量
を減らすと流動性が不十分になるばかりでなく、耐刷時
の現像装置内でのストレス等が原因となってトナー凝集
が生じ、ベタ画像中の白抜けの問題が生じてしまう。
題を解決した静電潜像現像用トナーを提供することを目
的とする。即ち、本発明は、環境安定性に優れ湿度や温
度変化による画像劣化が発生せず、画像の白抜け等の問
題を解決した静電潜像現像用トナーを提供することを目
的とする。また、本発明は、流動性に優れ且つ感光体へ
のトナー成分の付着の問題の生じない静電潜像現像用ト
ナ−を提供することを目的とする。また、本発明は、フ
ルカラー画像形成に適した静電潜像現像用トナーを提供
することを目的とする。
色剤およびバインダー樹脂を含有してなる着色樹脂微粒
子に、個数平均粒径が10〜30nmで疎水化度が50
以上の疎水性シリカ微粒子と、個数平均粒径が30〜8
0nmで疎水化度が50以上の疎水性チタニア微粒子
と、個数平均粒径が200〜2000nmのチタニア微
粒子とが添加混合されており、前記疎水性シリカ微粒子
と前記疎水性チタニア微粒子の合計の添加量が前記着色
樹脂微粒子に対して1〜3重量%であり、前記個数平均
粒径が200〜2000nmのチタニア微粒子の添加量
が前記着色樹脂微粒子に対して0.3〜3重量%である
ことを特徴とする静電潜像現像用トナーに関する。
粒子)に外添混合するシリカ微粒子およびチタニア微粒
子として特定個数平均粒径を有し且つ特定の疎水化度を
有するものを特定の添加量で使用するとともに、さらに
特定の個数平均粒径を有する無機微粒子を併用すること
により、上述した問題を解決するものである。本発明に
おいては、1次粒子の個数平均粒径が10〜50nm、
好ましくは10〜30nm、より好ましくは10〜25
nmで、疎水化度が50以上、好ましくは55〜90の
疎水性シリカ微粒子を使用する。このようなシリカ微粒
子の使用により、トナーの流動性を向上させて階調再現
性を向上させるとともにクリーニングブレードの感光体
に対する潤滑性を付与することができる。平均粒径が5
0nmより大きくなるとトナーの流動性向上の効果やク
リーニングブレードの潤滑性向上の効果が不十分にな
る。また、平均粒径が10nmより小さくなると、トナ
ー粒子への埋め込みが生じ易く耐刷時の粉体特性変化が
大きくなったり、環境安定性が低下したりする。疎水化
度が50より低いと高温高湿環境下で画像の白地部にカ
ブリが生じる。
均粒径が10〜90nm、好ましくは30〜80nm、
より好ましくは35〜80nmで、疎水化度が50以
上、好ましくは55〜90の疎水性チタニア微粒子を使
用する。このようなチタニア微粒子を使用することによ
り、上記シリカ微粒子による低温低湿環境下での画像濃
度低下の問題を解消するとともに白抜けの問題を防止
し、また耐熱保管性を向上させることができる。平均粒
径が90nmより大きくなると、トナーに対する被覆率
が小さくなるため環境安定性、耐熱保管性および白抜け
防止効果の低下が生じ、10nmより小さいと耐刷使用
時の現像装置内における攪拌ストレスが原因となってチ
タニアがトナー粒子に埋め込まれ易くなり、その結果現
像剤の凝集抑制効果が低下してベタ画像中に白抜けが発
生し易くなる。
均粒径が10〜30nmの小径粒子と個数平均粒径が3
0〜90nm、好ましくは35〜80nmの大径粒子を
併用するようにしてもよい。小径粒子は流動性向上に寄
与し、大径粒子は耐熱保管性や白抜け防止効果について
より有効に寄与する。
タニア、ルチル型チタニア、アモルファスチタニア等が
使用可能であるが、アナターゼ型チタニアが好ましい。
加量は、着色樹脂粒子に対して1〜3重量%、好ましく
は1.2〜2.5重量%である。添加量が1重量%より
少ないと白抜け防止効果が不十分になり、3重量%を越
えるとBSが発生しやすくなる。シリカ微粒子とチタニ
ア微粒子の添加重量比はそれぞれの粒径等によって変化
するため一概には言えないが、9:1〜1:9、好まし
くは7:3〜3:7の割合で使用することが望ましい。
化剤により表面処理されている。このような疎水化剤と
してはシランカップリング剤、チタネートカップリング
剤、シリコンオイル、シリコンワニス等が使用可能であ
る。シランカップリング剤としては、例えばヘキサメチ
ルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシ
ラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラ
ン、アリルジメチルクロルシラン、ベンジルジメチルク
ロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチ
ルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリ
メチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキ
シシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ブチルト
リメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラ
ン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタ
クリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリ
アセトキシシラン等が使用可能であり、シリコ−ンオイ
ルとしては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハ
イドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロ
キサン等が使用可能である。
母材を表面処理するには、例えば疎水化剤を溶剤で希釈
し、母材に上記希釈液を加えて混合し、この混合物を加
熱・乾燥した後解砕する乾式法、母材を水系中に分散し
てスラリー状にした上で疎水化剤を添加混合し、これを
加熱・乾燥した後解砕する湿式法等により行うことがで
きる。特にチタニアに対しては疎水化剤の表面処理の均
一性、チタニア粒子の凝集防止性等の観点から水系中で
疎水化処理を行うことが好ましい。
ッタビリティ法により測定されたものである。まず、試
料を分散した水中にメタノールを滴下し、試料を全て湿
潤するのに要したメタノール重量を測定する。この時の
水とメタノール中におけるメタノール重量を百分率で表
したものを疎水化度とした。
およびシリカに加えて個数平均粒径が100〜3000
nm、好ましくは100〜1000nmの無機微粒子が
添加混合されている。このような無機微粒子を併用する
ことにより、シリカおよびチタニア微粒子を白抜け防止
や流動性向上等の観点から総添加量を1重量%以上添加
した場合に問題となるBSを解消することができる。こ
れはブレードクリーニングの際に無機微粒子がブレード
をすり抜けるシリカやチタニア粒子の量を低減させる機
能を有するためであると考えられる。無機微粒子の平均
粒径が100nmより小さいとBS防止の効果が不十分
となり、3000nmより大きくなると繰り返し画像形
成を行った場合に、ブレードクリーニング時に、あるい
はフルカラー画像形成装置等では転写ドラムによる押圧
転写時に感光体に傷が着いたりし易くなる。
チタニア、アルミナ、チタン酸バリウム、チタン酸マグ
ネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウ
ム、酸化クロム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸
化ジルコニウム等の微粒子を単独であるいは2種以上併
用して使用可能である。特に1次粒子の焼結凝集体を含
む微粒子が好ましく、このような粒子として個数平均粒
径が100〜1000nm、好ましくは100〜800
nmのチタン酸ストロンチウム微粒子が望ましい。
〜5.0重量%、好ましくは0.5〜3.0重量%添加
する。添加量が0.3重量%より少ないとBS防止の効
果が不十分となり、5重量%より多いと感光体への傷や
トナーの荷電性への影響が大きくなるため好ましくな
い。
しては、公知のものを使用することができ、例えばスチ
レン系樹脂、アルキルアクリレートおよびアルキルメタ
クリレート等のアクリル系樹脂、スチレン−アクリル系
共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、シ
リコン系樹脂、オレフィン系樹脂、アミド系樹脂等を挙
げることができ、これらを単独でまたは混合して使用す
ることができる。
タトナー、イエロートナーおよび黒色トナー等のフルカ
ラー用トナーに用いるバインダー樹脂としては、数平均
分子量(Mn)が3000〜6000、好ましくは35
00〜5500、重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)の比Mw/Mnが2〜6、好ましくは2.5
〜5.5、ガラス転移点が50〜70℃、好ましくは5
5〜65℃および軟化点が90〜110℃、好ましくは
90〜105℃であるポリエステル樹脂あるいはエポキ
シ樹脂を使用し、負荷電性トナーとして使用することが
好ましい。
より小さいとフルカラーのベタ画像を折り曲げた際に画
像部が剥離して画像欠損が発生し(折り曲げ定着性が劣
化し)、6000より大きいと定着時の熱溶融性が低下
して定着強度が低下する。また、Mw/Mnが2より小
さいと高温オフセットが発生し易くなり、6より大きい
と定着時のシャープメルト特性が低下して、トナーの透
光性並びにフルカラー画像形成時の混色性が低下してし
まう。また、ガラス転移点が50℃より低いとトナーの
耐熱性が不十分となって、保管時にトナーの凝集が発生
し易くなり、75℃より高いと定着性が低下するととも
にフルカラー画像形成時の混色性が低下する。軟化点が
90℃より低いと高温オフセットが生じやすくなり、1
10℃より高いと定着強度、透光性、混色性およびフル
カラー画像の光沢性が低下する。ポリエステル樹脂とし
ては、アルコール成分としてエーテル化ジフェノール類
を、酸成分として芳香族ジカルボン酸類を含有するもの
が使用可能である。
例えば、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエ
チレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン等を挙げることができる。
もに、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリ
コール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオール類、
ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、
1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタ
エリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,
4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオー
ル、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2
−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ト
リヒドロキシメチルベンゼン等を使用してもよい。
フタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、その
酸無水物またはその低級アルキルエステル等が使用可能
である。
酸、炭素数4〜18のアルキルまたはアルケニルコハク
酸等の脂肪族ジカルボン酸、その酸無水物またはその低
級アルキルエステル等の脂肪族ジカルボン酸を使用して
もよい。
酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカル
ボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,
2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタ
ントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサンントリカルボ
ン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチ
レンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサン
トリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタ
ン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロ
メリット酸、これらの無水物、低級アルキルエステル等
の多価カルボン酸類をポリエステル樹脂の酸価の調整、
樹脂強度の向上の目的で透光性等を損なわない範囲で少
量使用してもよい。なお、ブラックトナーに用いる場合
には特に透光性等に配慮する必要はない。
公知のものを使用することができ特に限定されるもので
はない。
ターバッチ処理あるいはフラッシング処理により着色剤
の分散性を向上させたものが好適である。着色剤の含有
量はバインダー樹脂100重量部に対して2〜15重量
部が好ましい。
電制御剤、磁性粉、ワックス等の所望の添加剤を添加し
てもよい。
ることができ、特に限定されるものではない。また、カ
ラートナーに用いる荷電制御剤はカラートナーの色調、
光透過性に悪影響を及ぼさない無色、白色あるいは淡色
の荷電制御剤が使用可能であり、例えばサリチル酸誘導
体の亜鉛錯体等のサリチル酸金属錯体、カリックスアレ
ン系化合物、有機ホウ素化合物、含フッ素4級アンモニ
ウム塩系化合物等の荷電制御剤を使用することが好まし
い。上記サリチル酸金属錯体としては例えば特開昭53
−127726号公報、特開昭62−145255号公
報等に記載のものが、カリックスアレン系化合物として
は例えば特開平2−201378号公報等に記載のもの
が、有機ホウ素化合物としては例えば特開平2−221
967号公報等に記載のものが、また含フッ素4級アン
モニウム塩系化合物としては例えば特開平3−1162
号公報等に記載のものが使用可能である。
結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、好
ましくは0.5〜5.0重量部使用することが好まし
い。
粒径を5〜10μm、好ましくは6〜9μmに調整する
ことが画像の高精細再現性の観点から好ましい。
いる2成分現像剤用トナーとして、またキャリアを使用
しない1成分現像剤用トナーとして使用可能である。
ャリアとしては、従来より二成分現像剤用のキャリアと
して公知のものを使用することができ、例えば、鉄やフ
ェライト等の磁性体粒子からなるキャリア、このような
磁性体粒子を樹脂で被覆してなる樹脂コートキャリア、
あるいは磁性体微粉末を結着樹脂中に分散して成るバイ
ンダー型キャリア等を使用することができる。これらの
キャリアの中でも、被覆樹脂としてシリコーン系樹脂、
オルガノポリシロキサンとビニル系単量体との共重合樹
脂(グラフト樹脂)またはポリエステル系樹脂を用いた
樹脂コートキャリア、あるいは結着樹脂としてポリエス
テル系樹脂を用いたバインダー型キャリアを使用するこ
とがトナースペント等の観点から好ましく、特にオルガ
ノポリシロキサンとビニル系単量体との共重合樹脂にイ
ソシアネートを反応させて得られた樹脂で被覆したキャ
リアが、負荷電性トナーに対する荷電性、耐久性、耐環
境安定性および耐スペント性の観点から好ましい。上記
ビニル系単量体としてはイソシアネートと反応性を有す
る水酸基等の置換基を有する単量体を使用する必要があ
る。また、キャリアの体積平均粒径は20〜100μ
m、好ましくは30〜80μmのものを使用することが
高画質の確保とキャリア付着防止の観点から好ましい。
に説明するが、これに限定されるものではない。
4つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、窒素ガス導
入管、温度計、攪拌装置を取り付け、マントルヒーター
中に設置し、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキ
シエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、フマール酸およびテレフタル酸
を、モル比が5:5:5:4となるように仕込み、フラ
スコ内に窒素を導入しながら加熱・攪拌して反応させ
た。酸価を測定しながら反応の進行を追跡し、所定の酸
価に達した時点で反応を終了し、数平均分子量Mnが4
800、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比
Mw/Mnが4.0、ガラス転移点が58℃、軟化点が
100℃のポリエステル樹脂を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(807−I
T型:日本分光工業社製)を用いて測定を行い、カラム
を40℃に保ち、キャリア溶媒としてテトラヒドロフラ
ンを1kg/cm3 で流し、測定する試料30mgをテ
トラヒドロフラン20mlに溶解し、この溶液0.5m
gを上記キャリア溶媒と共に導入して、ポリスチレン換
算により求めた。
(DSC−200:セイコー電子社製)を用い、試料1
0mgについて、リファレンスとしてアルミナを使用
し、昇温速度10℃/minで測定を行い、メイン吸収
ピークのショルダー値をガラス転移点とした。
T−500:島津製作所社製)を用い、試料1.0gに
ついて、細孔径1.0mm×細孔長さ1.0mmのダイ
スを使用し、昇温速度3.0℃/min、予熱時間18
0秒、加重30kg、測定温度範囲60〜140℃の条
件で測定を行い、試料が1/2流出したときの温度を軟
化点とした。
樹脂とシアン顔料(C.I.ピグメントブルー15−
3:東洋インキ製造社製)とを樹脂:顔料が7:3の重
量比になるように加圧ニーダーに仕込み混練した。得ら
れた混練物を冷却後フェザーミルにより粉砕し顔料マス
ターバッチを得た。
料マスターバッチ10重量部、荷電制御剤(サリチル酸
亜鉛錯体:E−84:オリエント化学工業社製)2重量
部をヘンシェルミキサーで混合した後、混合物を2軸押
出混練機で混練した。得られた混練物を冷却した後、フ
ェザーミルで粗粉砕、ジェットミルで微粉砕し、さらに
分級することにより体積平均粒径8.0μmのトナー粒
子Aを得た。
樹脂100重量部、カーボンブラック(モーガルL:キ
ャボット社製)3重量部、荷電制御剤(サリチル酸亜鉛
錯体:E−84:オリエント化学工業社製)2重量部を
ヘンシェルミキサーで混合した後、混合物を2軸押出混
練機で混練した。得られた混練物を冷却した後、フェザ
ーミルで粗粉砕、ジェットミルで微粉砕し、さらに気流
分級機により分級して体積平均粒径8.0μmのトナー
粒子Bを得た。
子に対して表1に示される外添剤を表2に示される添加
量で、ヘンシェルミキサーを用いて混合処理した後、2
00メッシュの円形振動フルイを通して各実施例および
比較例のトナーを得た。
ー、温度計、窒素導入管、滴下装置を備えた容量500
mlのフラスコにメチルエチルケトンを100重量部仕
込んだ。別に窒素雰囲気下80℃でメチルメタクリレ−
トを36.7重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
−トを5.1重量部、3−メタクリロキシプロピルトリ
ス(トリメチルシロキシ)シランを58.2重量部およ
び1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニ
トリルを1重量部を、メチルエチルケトン100重量部
に溶解させて得られた溶液を2時間にわたり反応容器中
に滴下し5時間熟成させた。
ホロンジイソシアネ−ト/トリメチロ−ルプロパンアダ
クト(IPDI/TMP系:NCO%=6.1%)をO
H/NCOモル比率が1/1となるように調整した後メ
チルエチルケトンで希釈して固形比3重量%であるコー
ト樹脂溶液を調整した。
(平均粒径:50μm、パウダ−テック社製)を用い、
上記コート樹脂溶液をコア材に対する被覆樹脂量が1.
5重量%になるようにスピラコ−タ−(岡田精工社製)
により塗布・乾燥した。得られたキャリアを熱風循環式
オーブン中にて160℃で1時間放置して焼成した。冷
却後フェライト粉バルクを目開き106μmと75μm
のスクリーンメッシュを取り付けたフルイ振とう器を用
いて解砕し、樹脂被覆キャリアを得た。
製造例で得られたキャリアと、トナー混合比が7重量%
となるように混合して現像剤を調整した。この現像剤に
ついて、デジタルフルカラー複写機CF900(ミノル
タ社製)を用いてN/N環境下(25℃、50%)でB
/W15%の画像を5000枚耐刷した。耐刷後A3の
紙上に全面ベタ画像(ID=1.2)を3枚画出しし、
以下の基準で評価を行い3枚の平均値を評価結果とし
た。評価基準は、ベタ画像中に2mm2以上の大きさで
ベタ画像のIDの1/2以下のIDの画像ムラ(白抜
け)が発生している場合を×、上記白抜けは発生してい
ないが画像中に0.3μm程度の凝集物の核が観察され
その周囲の画像濃度が若干低下している部分が画像中に
3個所以上認められるものを△、3個所未満であるもの
を○、全く生じていないものを◎とした。結果を表3に
示す。
現像剤について、CF900を用いてL/L環境下(1
0℃、15%)でB/W15%の画像を画出しした。得
られた画像の画像濃度(ID)をマクベス反射濃度計R
D−900により測定し、画像濃度が1.2以上を○、
1.0以上1.2未満を△、1.0未満を×として評価
した。
(30℃、85%)でB/W15%の画像を5000枚
画出しした。得られた画像の白地部を目視により評価
し、画像にカブリが発生しなかったものを○、カブリが
若干生じているものの実用上問題のないものを△、カブ
リが多く実用上問題のあるものを×とした。それぞれの
結果を表3に示す。
上記と同様にして調整した現像剤について、CF900
を用いてN/N環境下でB/W15%の画像を5000
枚耐刷した。初期および耐刷後の感光体上の目視観察に
よる評価および電子顕微鏡観察による評価、および初期
および耐刷後のべた画像の目視観察による評価を行っ
た。電子顕微鏡観察によっても感光体上に外添剤の固着
が認められなかったものを◎、電子顕微鏡観察では感光
体上に外添剤の固着が認められるものの、目視観察では
外添剤の固着が認められず、また画像ノイズも発生して
いないものを○、目視観察で感光体上に外添剤やトナー
成分の固着が認められるものの画像ノイズの生じていな
いものを△、目視観察で感光体上に外添剤やトナー成分
の固着が認められ、画像上にもこれがノイズとして認め
られるものを×とした。結果を表3に示す。
入れ50℃で24時間保管したときに、トナー凝集の生
じたものを×、僅かに生じたものの実用上問題のないも
のを△、トナー凝集の見られないものを○とした。結果
を表3に示す。
性、耐熱保管性に優れ、繰り返し使用時にも感光体上に
トナー成分の固着が発生せず、ベタ画像中の白抜けのな
い優れた画像を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも着色剤およびバインダー樹脂
を含有してなる着色樹脂微粒子に、個数平均粒径が10
〜30nmで疎水化度が50以上の疎水性シリカ微粒子
と、個数平均粒径が30〜80nmで疎水化度が50以
上の疎水性チタニア微粒子と、個数平均粒径が200〜
2000nmのチタニア微粒子とが添加混合されてお
り、前記疎水性シリカ微粒子と前記疎水性チタニア微粒
子の合計の添加量が前記着色樹脂微粒子に対して1〜3
重量%であり、前記個数平均粒径が200〜2000n
mのチタニア微粒子の添加量が前記着色樹脂微粒子に対
して0.3〜3重量%であることを特徴とする静電潜像
現像用トナー。 - 【請求項2】 前記疎水性シリカ微粒子と疎水性チタニ
ア微粒子の重量比が1:9〜9:1であることを特徴と
する請求項1記載の静電潜像現像用トナー。
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