JP2000194158A - 画像形成装置及びプロセスカ―トリッジ - Google Patents

画像形成装置及びプロセスカ―トリッジ

Info

Publication number
JP2000194158A
JP2000194158A JP30206999A JP30206999A JP2000194158A JP 2000194158 A JP2000194158 A JP 2000194158A JP 30206999 A JP30206999 A JP 30206999A JP 30206999 A JP30206999 A JP 30206999A JP 2000194158 A JP2000194158 A JP 2000194158A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine powder
mass
toner
image
inorganic fine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP30206999A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Nakazono
祐輔 中園
Junichi Kato
淳一 加藤
Satoshi Inami
聡 居波
Atsutoshi Ando
温敏 安藤
Masaru Sunahara
賢 砂原
Seiichi Shinohara
聖一 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP30206999A priority Critical patent/JP2000194158A/ja
Publication of JP2000194158A publication Critical patent/JP2000194158A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 画像流れ、融着、外添剤のすり抜けなどの弊
害を抑え、安定して高品位な画像形成が可能な画像形成
装置を提供することである。 【解決手段】 像担持体は導電性基体上に感光層を有
し、該感光層が、1.5×104以下の粘度平均分子量
を有するポリカーボネート樹脂(I)の少なくとも一種
と、1.5×104より大きい粘度平均分子量を有する
ポリカーボネート樹脂(II)の少なくとも一種とを含
有し、前記ポリカーボネート樹脂(I)が、ポリカーボ
ネート樹脂(I)と(II)の総量を基準として30質
量%〜95質量%の割合で含有されており、現像剤は、
外添剤として、(a)個数平均粒径が0.005μm〜
3.00μmの第1の微紛体を0.1質量%〜5.0質
量%、及び(b)潤滑剤を25質量%〜90質量%含有
している第2の無機微紛体を0.02質量%〜2.00
質量%有していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子写真複
写機、電子写真プリンター等の画像形成装置及びプロセ
スカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザービームプリンターや複写機とい
った電子写真方式による電子写真画像形成装置では、粉
体状の現像剤としてトナーを使用している。
【0003】トナーは現像容器内に収容され、トナー搬
送手段によりトナー担持体へ搬送され、トナー担持体上
に保持される。そしてトナー層厚規制部材としてのドク
ターブレードにより所定の電荷を付与され、像を担持す
る像担持体上の静電潜像形成部へ移動し、感光体上の静
電潜像を可視化する。その後この可視像は転写手段によ
り紙等の転写材へ転写され、定着装置により定着され
る。転写材に転写されずに像担持体上に残ったトナー
は、像担持体上に当接されたクリーニング装置により像
担持体上から剥ぎ取られクリーニング容器に送られる。
以上で一連の画像形成プロセスが終了し、ユーザーは所
望の画像を得ることができる。
【0004】ところで現像法の1つとしては、画像形成
装置の現像剤担持体を像担持体と非接触に保持しなが
ら、像担持体上の潜像の現像を行うジャンピング現像法
が知られている。ジャンピング現像法を採用した現像装
置について説明する。
【0005】ジャンピング法を用いた現像装置において
は、現像容器内に収容されたトナーを現像剤担持体とし
ての現像スリーブ上に保持し、現像スリーブが回転する
ことにより、現像スリーブ上に保持された一成分系現像
剤としてのトナーが像担持体としての感光体と対向した
現像領域へ向けて搬送される。その搬送途上でトナー
は、現像スリーブと当接されたブレードにより規制され
て、現像スリーブ上に薄層状に塗布される。現像領域に
おいて現像スリーブと感光体とは、50〜500μmの
間隙を隔てて保持されており、バイアス電源により現像
スリーブに、直流に交流を重畳した現像バイアスを印加
することにより、現像スリーブ上に薄層状に塗布された
トナーが感光体上の静電潜像に飛翔、付着して、潜像が
トナー像として可視化される。
【0006】そして前記現像バイアスは、紙間などの非
印字領域にも同様に印加されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
現像装置においては、トナーに付与される帯電量が安定
しないために連続画像形成初期における画像濃度の立ち
上がりが悪く、所望の濃度を得ることが困難であった。
高温高湿環境下においては、画像流れという問題があ
る。この画像流れは、感光体表面に結露することによっ
て発生もするが、多くは転写材に含有されるタルクが感
光体表面に付着し、帯電装置から発生するオゾンによっ
て生成される酸化物と高湿環境下における水分とが化合
して、像担持体上にオゾン生成物が発生し、このオゾン
生成物は低抵抗物質であるために像担持体上の帯電され
ている部分の電荷が潜像部に流れ込み、結果的に画像が
欠落してしまうのである。また、前記画像流れが発生す
ることにより耐久性に問題があった。
【0008】また、画像流れの発生を抑制しようとし
て、トナーに研磨剤を添加し像担持体上を研磨すると、
画像流れの発生は抑制されるが、微小部分で削れムラが
発生し、例えば像担持体上の一部が深く削れてしまった
場合、そこに現像剤や外添剤が堆積し核となり、クリー
ニング装置等でダメージを受けたトナーが融着してしま
う現象も発生してしまうのである。
【0009】すなわち従来の画像形成装置においては、
高解像、高精細な画像、耐久安定性、画像流れ、トナー
融着を共に解決することは難しかった。
【0010】従って、本発明の目的は、画像流れ、トナ
ー融着、外添剤のすり抜けなどの弊害を抑え、安定して
高品位な画像形成が可能な画像形成装置及びプロセスカ
ートリッジを提供することである。
【0011】また、本発明の目的は、画像濃度を良化さ
せつつ、画像流れ、トナー融着、外添剤のすり抜けなど
の弊害を抑え、安定して高品位な画像形成が可能な画像
形成装置及びプロセスカートリッジを提供することであ
る。
【0012】さらに、本発明の目的は、画像流れ、トナ
ー融着、外添剤のすり抜けなどの弊害を抑えつつ、更に
は感光体上で発生するトナー付着現象や定着時に発生す
る尾引きなどを抑制させ、安定して高品位な画像形成が
可能な画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供す
ることである。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的は、本
発明に係る画像形成装置及びプロセスカートリッジにて
達成される。
【0014】即ち、本発明は、少なくとも、像担持体
と、該像担持体に担持されている静電潜像を現像するた
めの現像剤と、該現像剤を担持し現像領城へ搬送するた
めの現像剤担持体と、該現像剤担持体上に当接し前記現
像剤の塗布量を規制するための規制部材と、該像担持体
の感光層の表面に対して、0.15N〜0.89N(1
5gf〜90gf)の当接圧力で当接して該感光層の表
面をクリーニングするためのクリーニング部材とを有す
る画像形成装置において、前記像担持体は導電性基体上
に感光層を有し、該感光層が、1.5×104以下の粘
度平均分子量を有するポリカーボネート樹脂(I)の少
なくとも一種と、1.5×104より大きい粘度平均分
子量を有するポリカーボネート樹脂(II)の少なくと
も一種とを含有し、前記ポリカーボネート樹脂(I)
が、ポリカーボネート樹脂(I)と(II)の総量を基
準として30質量%〜95質量%の割合で含有されてお
り、前記現像剤は、トナー粒子及び外添剤を有するトナ
ーを有しており、該トナーは、該外添剤として、(a)
個数平均粒径が0.005μm〜3.00μmの第1の
微紛体を0.1質量%〜5.0質量%、及び(b)潤滑
剤を25質量%〜90質量%含有している第2の無機微
紛体を0.02質量%〜2.00質量%有していること
を特徴とする画像形成装置に関する。
【0015】さらに本発明は、少なくとも、像担持体
と、該像担持体に担持されている静電潜像を現像するた
めの現像剤と、該現像剤を担持し現像領域へ搬送するた
めの現像剤担持体と、該現像剤担持体上に当接し前記現
像剤の塗布量を規制するための規制部材と、該像担持体
の感光層の表面に対して、0.15N〜0.89N(1
5gf〜90gf)の当接圧力で当接して該感光層の表
面をクリーニングするためのクリーニング部材とをカー
トリッジ容器に一体に組み込んで構成し、画像形成装置
本体に対して脱離可能に装着されるプロセスカートリッ
ジにおいて、前記像担持体は、導電性基体上に感光層を
有し、該感光層が、1.5×104以下の粘度平均分子
量を有するポリカーボネート樹脂(I)の少なくとも一
種と、1.5×104より大きい粘度平均分子量を有す
るポリカーボネート樹脂(II)の少なくとも一種とを
含有し、前記ポリカーボネート樹脂(I)が、ポリカー
ボネート樹脂(I)と(II)の総量を基準として30
質量%〜95質量%の割合で含有されており、前記現像
剤は、トナー粒子及び外添剤を有するトナーを有してお
り、該トナーは、該外添剤として、(a)個数平均粒径
が0.005μm〜3.00μmの第1の微紛体を0.
1質量%〜5.0質量%、及び(b)潤滑剤を25質量
%〜90質量%含有している第2の無機微紛体を0.0
2質量%〜2.00質量%有していることを特徴とする
プロセスカートリッジに関する。
【0016】本発明者らは、上記の問題点である画像流
れ及びトナー融着を抑制し、且つ高解像・高精細な画像
を形成でき、耐久安定性に優れた画像形成を行うことの
できる画像形成装置について鋭意検討を行った結果、像
担持体の感光層の表面に特定の当接圧力でクリーニング
部材が当接している画像形成装置に、(i)特定の粘度
平均分子量を有するポリカーボネート樹脂(I)及び特
定の粘度平均分子量を有するポリカーボネート樹脂(I
I)を特定の組成比で含有する感光層の表層を有する像
担持体と、(ii)特定の個数平均粒径を有する第1の
微粉体及び潤滑剤を特定量含有している第2の無機微粉
体をそれぞれ特定量有している外添剤を有するトナーと
を組み合わせて用いることにより、上記の問題点を解決
できることを見出した。
【0017】すなわち、本発明においては、(i)画像
形成装置に用いる像担持体として、感光層の表層が、
1.5×104以下の粘度平均分子量を有するポリカー
ボネート樹脂(I)の少なくとも一種と、1.5×10
4より大きい粘度平均分子量を有するポリカーボネート
樹脂(II)の少なくとも一種とを含有し、且つ前記ポ
リカーボネート樹脂(I)が、ポリカーボネート樹脂
(I)と(II)の総量を基準として30質量%〜95
質量%の割合で含有されている像担持体を用いることに
より、感光層の表面に対してクリーニング部材を特定の
当接圧力で当接させてクリーニングを行うと、感光層の
表層が適度な摩耗性を有するようになり、オゾン生成物
の付着に基づく画像流れを抑制することができる反面、
感光層の表層がごく微小に深く削れてしまうような削れ
ムラが発生し易くなるが、(ii)画像形成装置に用い
る現像剤として、トナー粒子及び外添剤を有するトナー
を有しており、トナーは、外添剤として、(a)個数平
均粒径が0.005μm〜3.00μmの第1の微粉体
を0.1質量%〜5.0質量%、及び(b)潤滑剤を2
5質量%〜90質量%含有している第2の無機微粉体を
0.02質量%〜2.00質量%有している現像剤を用
いることにより、第1の微粉体によって、上記(i)に
おける特定の感光層の表層を一様に削って均一に摩耗さ
せるようになり、削れムラの発生を抑制すると共に、上
記(i)における特定の感光層の表層に微小な削れムラ
が発生した場合でも、感光層の表面に対してクリーニン
グ部材を特定の当接圧力で当接させてクリーニングを行
うと、第2の無機微粉体に含有されている潤滑剤が引き
延ばされてムラになって削れている部分に埋め込まれ、
トナーの成分が感光層表面に堆積することがなく、感光
層の表面における融着の原因である融着の核の発生がな
くなり、その結果、上記(i)及び(ii)の組み合わ
せによって、画像流れ及びトナー融着を抑制し、且つ高
解像、高精細な画像を形成でき、耐久安定性に優れた画
像形成を行うことができる。
【0018】本発明に用いられる第1の微粉体として
は、(i)樹脂微粒子、(ii)シリカ微粉体、アルミ
ナ微粉体又は酸化チタン微粉体、及び(iii)チタン
酸ストロンチウム微粉体、酸化セリウム微粉体又は酸化
マグネシウム微粉体が挙げられる。
【0019】(i)第一の実施例においては、上記第1
の微粉体として、個数平均粒径が0.005μm〜3.
00μmの樹脂微粉体を0.1質量%〜5.0質量%有
することにより、画像濃度を良化させつつ、画像流れ、
融着の弊害を抑え安定して高品位な画像形成が可能にな
る。
【0020】(ii)第二の実施例においては、上記第
1の微粉体として、個数平均粒径が0.005μm〜
3.00μm、好ましくは0.005μm〜2.50μ
mのシリカ微粉体、アルミナ微粉体又は酸化チタン微粉
体を0.1質量%〜5.0質量%、好ましくは0.8質
量%〜2.0質量%有することにより、画像濃度を良化
させつつ、画像流れ、融着の弊害を抑え安定して高品位
な画像形成が可能になる。
【0021】(iii)第三の実施例においては、上記
第1の微粉体として、個数平均粒径が0.005μm〜
3.00μm、好ましくは0.01μm〜3.00μm
のチタン酸ストロンチウム微粉体、酸化セリウム微粉体
又は酸化マグネシウム微粉体を0.1質量%〜5.0質
量%、好ましくは0.1質量%〜4.0質量%有するこ
とにより、画像流れ、融着の弊害を抑えつつ、感光体上
で発生するトナー付着現象(以下「フィルミング」と称
する)や定着時に発生する尾引きなどを抑制させ安定し
て高品位な画像形成が可能になる。
【0022】上記構成の本発明に係る「粘度平均分子
量」及び「個数平均粒径」は、以下の測定方法により求
められるもので、後述の実施例もこの測定方法に従って
いる。
【0023】ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量の
測定 試料0.5gを精秤して、メチレンクロライド100m
lに溶解し、この溶液をウベローデ型粘度計を用いて、
25℃における比粘度を測定する。この比粘度から極限
粘度を求め、Mark−Houwinkの粘度式により
粘度平均分子量を算出する。
【0024】第1の微粉体及び第2の無機微粉体の個数
平均粒径の測定 電子顕微鏡S−4700(日立製作所社製)を用いて、
第1の微粉体は10000乃至100000倍、第2の
無機微粉体は100乃至10000倍の倍率で写真撮影
を行い、撮影された微粒子から、第1の微粒子は0.0
01μm以上の粒子について、第2の無機微粒子は0.
1μm以上の粒子について、ランダムに100乃至20
0個を抽出し、ノギス等の測定機器を用いてそれぞれの
直径を測定し、平均化したものを各微粒子の個数平均粒
径とした。なお、電子顕微鏡写真で撮影された微粒子の
直径が測定できない程小さい場合には、必要により市販
の複写機で測定可能な倍率で拡大した複写物を用いて微
粒子の直径の測定を行っても良い。
【0025】
【発明の実施の形態】〔第一の実施例〕以下に、本発明
の第一の実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0026】図1は、本発明の画像形成装置の概略構成
断面図である。
【0027】この画像形成装置は、感光体1、帯電ロー
ラ2、現像装置7、クリーニング装置14、転写ローラ
13、光学系としてレーザースキャナ4、ミラー6、転
写材積載カセット100が配設されている。
【0028】この画像形成装置は、被帯電体(像担持
体)としての感光体1を備えている。感光体1は、アル
ミニウム製の導電性基体の表面に光導電性の感光層を積
層して構成し、図示矢印a方向に回転駆動される。
【0029】感光体1は、回転過程において帯電ローラ
2により負極性の均一帯電を受け、次いで、ビデオコン
トローラ(不図示)から送られる画像情報の時系列電気
デジタル画像信号に対応したレーザー光5がレーザース
キャナ4により出力され、画像形成装置本体に設置され
ているミラー6を介して、表面に静電潜像が形成され
る。
【0030】上記感光体1の静電潜像は、現像装置7内
の現像スリーブ10上に担持されたトナー8により反転
現像され、顕像化される。
【0031】上記トナー像は、転写ローラ13に印加さ
れている転写バイアスによる作用によって転写材P上に
静電転写される。トナー像の転写を受けた転写材Pは、
上記感光体1から分離されて定着装置101へ導入さ
れ、そこでトナー像の定着を受けた後、画像形成装置本
体から排出される。
【0032】トナー像転写後の感光体1上に残った転写
残りトナーは、クリーニング装置14により除去され、
次の像形成プロセスが行われる。
【0033】前記帯電ローラ2は、芯金とその外周のロ
ーラ状に被覆された中抵抗弾性ゴム層で構成されてい
て、芯金の両端を軸受けで回転可能に、かつ帯電ローラ
2が常時感光体1に当接するように支持されている。帯
電ローラ2は感光体1に対して従動回転している。
【0034】帯電ローラ2の芯金は、DCバイアスとA
Cバイアスを重畳できる帯電バイアス印加電源と電気的
に接続しており、この芯金を介して帯電ローラ2にバイ
アス印加することで感光体1表面を所定の電位に帯電処
理する。
【0035】前記現像装置7は、非接触現像方式を採用
したもので、トナー8を担持してこれを感光体1へと搬
送するトナー担持体である現像スリーブ10と現像容器
3とを有している。
【0036】現像容器3内にはトナー8を撹拌し、現像
スリーブ10方向に送り込むための撹拌部材30があ
り、e方向に回転している。
【0037】現像スリーブ10は、素管上にカーボンを
分散させた塗料をコートしたものであり、非磁性であっ
て、その素管はアルミニウム、ステンレス鋼等で構成さ
れている。塗料コートによって現像スリーブ10の表面
上は粗さをもっており、その粗さは現像スリーブ10の
トナー搬送に寄与する。
【0038】さらに、現像スリーブ10は、不図示の軸
受けによって回転自在に支持されており、感光体1から
ギヤ(不図示)を介して、図示矢印方向bに回転してい
る。現像スリーブ10はDCバイアスにACバイアスが
重畳できる電源12に接続されており、電源12による
バイアス印加で感光体1上の潜像がトナー像として可視
化される。また、現像スリーブ10は、感光体1に対し
て所定の現像間隔をもって対向支持されている。
【0039】現像スリーブ10上のトナー8の層厚(塗
布量)の規制を行うトナー層厚規制部材であるドクター
ブレード9は、摩擦帯電によりトナー8に適正なトリボ
を与えている。現像スリーブ上に塗布量が規制されたト
ナーの層厚は、上記の感光体と現像スリーブとの最小間
隙よりも薄くなるように設定されている。トナー8は、
磁性一成分系現像剤としてのネガトナーである。
【0040】ドクターブレード9は、ウレタン製ゴムブ
レードである。
【0041】板金20は、現像装置7の内壁に固定され
ている。
【0042】現像スリーブ10の内部にはマグネットロ
ーラ11が固定配設されており、マグネットローラ11
は4つの磁極を持っている。4つの磁極のうち、感光体
1に対向して配設してあるのがS1極であり、トナー8
が感光体1上に飛翔し現像されるときに、カブリの要因
となるトナーを現像スリーブ10上に付着させておくた
めに必要である。S1極の反対側に配設されているのが
S2極であり、現像容器3のトナー8を現像スリーブ1
0に吸着させ、現像スリーブ10の回転に伴いその近傍
でトナー8を循環させる機能がある。この循環はトナー
8のトリボ付与に寄与する。N1、N2極は共に現像ス
リーブ10上にコートされているトナー8の搬送及びト
リボ付与に寄与する。本実施例では、4極構成のマグネ
ットローラを用いたが、上記機能を果たす極が存在すれ
ば、4極に限ることはない。
【0043】ところで、現像スリーブ10の下部にあた
る現像容器3の内側にはトナー吹き出し防止シート18
が設けられており、現像スリーブ下部からのトナー漏れ
を防いでいる。
【0044】なお、感光体1の寿命は、1ページ当たり
の平均ドット比4%印字で10000枚である。
【0045】ここで本発明に係る感光体及びトナーにつ
いて詳述する。
【0046】本実施例では、感光体1の表層として、
1.5×104以下の粘度平均分子量を有するポリカー
ボネート樹脂(I)の少なくとも一種と、1.5×10
4より大きい粘度平均分子量を有するポリカーボネート
樹脂(II)の少なくとも一種とを含有し、前記ポリカ
ーボネート樹脂(I)がポリカーボネート樹脂(I)と
(II)の総量を基準として25質量%〜95質量%の
割合で含有している感光体を用い、トナー8として第1
の微粉体としてのメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微
粉体と、第2の無機微粉体としてのシリコーンオイルを
高配合した無機微粉体を特定割合で外添しているトナー
を用いることに特徴がある。
【0047】第2の無機微粉体としては、SiO2、G
eO2、TiO2、SnO2、Al23、B23、P
25、As23の如き酸化物;ケイ酸塩、ホウ酸塩、リ
ン酸塩、ゲルマン酸塩、ホウケイ酸塩、アルミノケイ酸
塩、アルミノホウ酸塩、アルミノホウケイ酸塩、タング
ステン酸塩、モリブデン酸塩、テルル酸塩の如き金属酸
化物塩;およびこれらの複合化合物;炭化ケイ素;窒化
ケイ素;アモルファスカーボンが単独あるいは混合して
用いられる。これらの中で金属酸化物が広く用いられて
おり、Si、Al、Tiの酸化物、複合化合物がより好
ましい。
【0048】本実施例の第2の無機微粉体は、個数平均
粒径8μmであり、潤滑剤としてシリコーンオイルを4
0質量%含有している。シリコーンオイルとしては、粘
度が12500cStのジメチルシリコーンオイルを用
いている。
【0049】前記のように、感光体1の表層は、上記の
通り特定の組成によって適度な摩耗性を有し、またトナ
ーにメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体が外添さ
れていることにより、感光体の表層を一様に削り均一に
摩耗させ感光体上に生成されるオゾン生成物を除去する
ことができる。これにより画像流れを防止することがで
きる。感光体1の表層が適度な摩耗性を有しているた
め、表層にポリカーボネート樹脂(I)のみを含むよう
な摩耗性の少ない感光体と比較すると、表層の微小に深
く削れてしまうような削れムラが増え、感光体上が荒れ
てしまい易い。そこでトナーに潤滑剤を含む無機微粉体
を第2の無機微粉体として外添することにより、感光体
1上にごく微小に深く削れてしまうような削れムラが発
生した場合でも、感光体表面に対して当接しているクリ
ーニング装置14や帯電ローラ2によって無機微粉体中
のシリコーンオイルが引き延ばされ、削れムラが埋め込
まれ、トナーや外添剤などが感光体1上で堆積すること
なく、融着の原因である感光体1上での融着の核の発生
がなくなり、結果的に融着の発生もなくなるのである。
【0050】従って、感光体1の表面に対するクリーニ
ング装置14の当接圧力は、クリーニング装置14とし
てクリーニングブレードを用いる場合には、0.15N
〜0.89N(15gf〜90gf)、好ましくは0.
20N〜0.69N(20gf〜70gf)であること
が良く、感光体の表面に対して帯電ローラが、好ましく
は1.96N〜29.42N(200gf〜3000g
f)、より好ましくは2.94N〜19.61N(30
0gf〜2000gf)の当接圧力で当接していること
が良い。
【0051】感光体表面に対するクリーニングブレード
の当接圧力が0.15N(15gf)未満の場合には、
トナーのすり抜けやクリーニング不良が発生し、0.8
9N(90gf)を超える場合には、感光体の削れ量が
多くなり、感光体の感光層の寿命が短かくなってしま
う。さらに、感光体表面に対する帯電ローラの当接圧力
が1.96N(200gf)未満の場合には、感光体と
のニップが取れなくなり帯電不良が発生し易く、29.
42N(3000gf)を超える場合には、帯電ローラ
が感光体との当接部で変形(永久変形)し易い。
【0052】本実施例では、感光体1に対するクリーニ
ングブレードの当接圧力は、0.29N(30gf)に
設定し、感光体に対する帯電ローラへの当接圧力は、
9.81N(1000gf)に設定して行なった。
【0053】図2は本実施例で用いる感光体1の部分を
詳しく示した図である。
【0054】感光体1は、基体21、電荷発生層22及
び電荷輸送層23からなる。基体21としては、アルミ
ニウム、ステンレスなどの金属、紙、プラスチックなど
の円筒状シリンダーまたはフィルムが用いられる。本実
施例では直径30mmのアルミニウムシリンダーを用い
た。
【0055】電荷発生層22は、電荷発生顔料を0.5
〜4倍量の結着剤樹脂および溶剤と共に、ホモジナイザ
ー、超音波、ボールミル、振動ボールミル、サンドミ
ル、アトライター、ロールミルなどの方法でよく分散
し、塗布・乾燥されて形成される。その厚みは0.1〜
1μm程度である。
【0056】電荷輸送層23は、電荷輸送性物質と前述
のポリカーボネート樹脂(I)及び(II)のブレンド
組成物を溶剤に溶解して電荷発生層上に塗布される。電
荷輸送性物質とポリカーボネート樹脂ブレンド組成物の
混合割合は2:1〜1:2程度である。溶剤としてはシ
クロヘキサノンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチ
ルなどのエステル類、THFなどのエーテル類、クロル
ベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素などの塩素系炭化
水素類などが用いられる。
【0057】本実施例では電荷輸送層23として、電荷
輸送性物質と、粘度平均分子量5×103のポリカーボ
ネート樹脂と2×104のポリカーボネート樹脂を5×
103のポリカーボネート樹脂が総量を基準として40
質量%含有するようにした組成物とにより形成させた。
【0058】一般に樹脂の強度(耐摩耗性、硬度)は分
子量の増加と共に高くなるが、更にある分子量以上にな
ると、分子量が増加しても強度はもはや大きくならず一
定値を示す。一方、分子量が低くなると強度は徐々に低
下し、更にある分子量以下になると急激に低下する。
【0059】ポリカーボネート樹脂の場合、この強度が
急激に低下する粘度平均分子量が1.5×104〜2.
0×104であるため、これより低分子量の樹脂をある
程度含有することにより、適度な摩耗性を付与すること
ができるものである。
【0060】そして、このようなポリカーボネート樹脂
を含有する感光層は適度な摩耗性を有するために、感光
層表面が微小な摩耗によりオゾン生成物などの低抵抗付
着物が除去されやすく、表面が清浄に保たれるので画質
劣化を引き起こしずらい。ただし、低分子量成分を含有
させていない表面に対しては、摺擦等の機械的外力に対
しては弱くなる方向であり、画像形成を重ねると多量に
摩耗する部分と少量しか摩耗しない部分が発生し、結果
的に少量しか摩耗しない部分では低抵抗付着物が完全に
除去されない場合があり、画像流れには若干不利な方向
に働く。
【0061】本発明におけるポリカーボネート樹脂
(I)と(II)のブレンド組成物の組成比は、粘度平
均分子量1.5×104以下のポリカーボネート(I)
が前述のブレンド組成物に対して30質量%〜95質量
%の割合が好ましい。
【0062】ポリカーボネート(I)が30質量%より
少ないと適度な摩耗性が付与されず、前述のごとき効果
が認められなくなる。他方、95質量%を超えてしまう
と摩耗性の過多や粘度低下といった問題がある。ポリカ
ーボネート(I)の粘度平均分子量は、前述のように強
度に急激な変化が生ずる1.5×104以下であること
が良い。
【0063】本実施例に用いられるポリカーボネート樹
脂は、下記一般式(A)で示される繰り返し単位の1種
又は2種以上を成分とする線状ポリマーを含有するもの
である。
【0064】
【化1】 (式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子、アルキル基
又は芳香族基を示し、R 1とR2とで、結合している炭素
原子と共に環状構造を形成しても良い。X1、X2、X3
及びX4はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基又はアリール基を表す。)
【0065】電荷輸送性物質としては、トリアリールア
ミン系化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、
ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリ
ルメタン系化合物及びチアゾール系化合物が挙げられ
る。
【0066】次に本実施例で用いたトナー8について詳
しく述べる。
【0067】トナー8は結着樹脂、磁性体、荷電制御
剤、ワックスの混合物を130℃に加熱された二軸エク
ストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマー
ミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕し、
さらにエルボジェット分級機で所望の粒度分布を有する
トナー粒子を有するものである。更に上記トナー粒子
に、本実施例においては第1の微粉体として個数平均粒
径0.3μmのメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉
体と、第2の無機微粉体としてSiO2にシリコーンオ
イルを潤滑剤として40質量%含有させた個数平均粒径
8μmの無機微粉体(以下「無機微粉体A」と称す)
を、それぞれ特定の割合でヘンシェルミキサーで混合外
添した。
【0068】これにより、前述の感光体1と組み合わせ
て使うことにより、感光体1上を一様に摩耗させること
ができるので画像流れが防止でき、さらに、感光体1の
微小部分での深く削れてしまうような削れムラをなくす
ことができるので結果的に融着の発生なく、良好な画像
を得られるようにしたものである。
【0069】以上のような構成の感光体1とトナー8を
用いて、以下の条件で32.5℃,80%RHの高温高
湿環境(以降「H/H環境」と称する)において4%印
字比率画像で連続耐久を行い、画像流れの評価を行っ
た。比較実験としては、電荷輸送層23として粘度平均
分子量が2×104のポリカーボネート樹脂のみの感光
体1を用いた場合の画像流れの評価も行った。さらに、
15℃,10%RHのL/L環境において4%印字比率
画像で連続耐久を行い、メラミン・ホルムアルデヒド縮
合物のクリーニング装置部でのすり抜け評価を行った。
【0070】実験条件としては、トナー8に外添するメ
ラミン・ホルムアルデヒド縮合物の外添量を0質量%〜
5.5質量%と変化させ、無機微粉体Aの外添量を0.
02質量%、2質量%とした。
【0071】外添するメラミン・ホルムアルデヒド縮合
物微粉体の一次粒子の個数平均粒径は、メラミン・ホル
ムアルデヒド縮合物微粉体の外添量が0質量%〜5.5
質量%のときには0.3μmとした。
【0072】メラミン・ホルムアルデヒド縮合物の外添
量が0.1質量%、5質量%で、無機微粉体Aの外添量
が2.0質量%のときには、メラミン・ホルムアルデヒ
ド縮合物微粉体の一次粒子の個数平均粒径を0.002
μm、0.005μm、3μm、3.5μmと4種類振
って、画像流れ、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物の
クリーニング装置部でのすり抜け(以下「すり抜け」と
呼称する)を確認した。
【0073】更には、メラミン・ホルムアルデヒド縮合
物微粉体の外添量が0.1質量%、5質量%のときに
は、無機微粉体Aの外添量を0質量%〜2.01質量%
と振って、H/H環境において4%印宇比率画像で連続
耐久を行い、画像流れ、融着の評価を行った。
【0074】表1の実験内容を詳細に説明する。
【0075】表1は、第1の微粉体である一次粒子の個
数平均粒径0.3μmのメラミンホルムアルデヒド縮合
物微粉体のトナー粒子に対する外添量を0質量%〜5.
5質量%に振って画像流れ、すり抜けの確認を行ったも
のであり、(1)〜(4)ではH/H環境連続耐久(4
%印字比率画像)での画像流れの確認を行ない、(5)
及び(6)ではL/L環境連続耐久(4%印字比率画
像)でのすり抜けの確認を行った。 (1)比較実験・・感光体表層はポリカーボネート樹脂
(II)のみ含有するものである。トナーが有している
無機微粉体Aの外添量は0.02質量%である。 (2)比較実験・・感光体表層はポリカーボネート樹脂
(II)のみ含有するものである。トナーが有している
無機微粉体Aの外添量は2.0質量%である。 (3)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は0.02質量
%である。 (4)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は2.0質量%
である。 (5)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は0.02質量
%である。 (6)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は2.0質量%
である。
【0076】
【表1】
【0077】表1の結果はいずれも10000枚まで連
続耐久した結果である。
【0078】表中の○は良いレベル、△は普通レベル、
×は良くないレベルである。
【0079】表1より画像流れに関しては、(3)の無
機微粉体Aが0.02質量%外添されている場合は、メ
ラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体の外添量が0.
1質量%〜5.5質量%のときに画像流れは全く発生せ
ず良いレベルである。これは、感光体1上に転移したト
ナーに外添されているメラミン・ホルムアルデヒド縮合
物微粉体により感光体1上を一様に摩耗させることがで
き、局所的に低抵抗付着物が残ることがないために画像
流れを引き起こすことがないのである。無機微粉体Aの
外添量も少量であるため、感光体1上に引き延ばされる
潤滑剤も少量であり、感光体1上の低抵抗物質は除去さ
れ、画像流れは全く発生しない。
【0080】(3)のメラミン・ホルムアルデヒド縮合
物の外添量が0質量%の場合には、連続耐久3346枚
で画像流れが発生し、良くないレベルとなってしまう。
これは、トナーに感光体を研磨するべきメラミン・ホル
ムアルデヒド縮合物微粉体が外添されていないために、
感光体1上で発生する低抵抗物質を除去することができ
なくなり画像流れが発生してしまうのである。
【0081】次に(4)の無機微粉体Aの外添量が2.
0質量%の場合は、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物
微粉体の外添量が0.5質量%〜5.5質量%のときに
画像流れは全く発生せず良いレベルである。これは、感
光体1上に転移したトナーに外添されているメラミン・
ホルムアルデヒド縮合物微粉体により感光体1上を一様
に摩耗させることができるため、局所的に低抵抗付着物
が残ることがないために画像流れを引き起こすことがな
いのである。
【0082】(4)のメラミン・ホルムアルデヒド縮合
物微粉体の外添量が0.1質量%のときには、連続耐久
9356枚で軽微な画像流れが発生し、普通レベルであ
る。これは、無機微粉体Aの外添量が2.0質量%であ
るため、感光体1上に引き延ばされる潤滑剤も若干多く
なり、それにより局所的に感光体1上で低抵抗物質が残
ってしまうからである。
【0083】(4)のメラミン・ホルムアルデヒド縮合
物微粉体の外添量が0質量%のときには、連続耐久32
03枚で画像流れが発生した。これは、画像形成を重ね
ると多量に摩耗する部分と少量しか摩耗しない部分が発
生し、結果的に少量しか摩耗しない部分では低抵抗付着
物が完全に除去されないため画像流れが発生するのであ
る。
【0084】一方、比較実験(1)及び(2)の粘度平
均分子量が2×104のポリカーボネート樹脂(II)
のみの表層を有する感光体を使用したときの画像流れ
は、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体の外添量
が0質量%〜5.5質量%のいかなる量であっても全て
連続耐久500枚以下から発生し、良くないレベルとな
る。これは、感光体の表面が摩耗性を有していないこと
からメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体の外添量
を多くしても感光体表面が摩耗されないために、結果的
に画像流れが発生してしまうのである。このときは無機
微粉体Aの外添量は影響しなかった。
【0085】つまり感光体1の表面が適度な摩耗性を有
し、またトナーに適度な量の外添剤を有し、感光体1を
均一に満遍なく削ることができれば画像流れを防止する
ことが可能になるのである。
【0086】次に(5)及び(6)のすり抜けに関して
は、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体の外添量
が0〜4.0質量%のときには全く発生せず良いレベル
である。メラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体の外
添量が5.0質量%のときには、(5)では連続耐久9
325枚から、(6)では連続耐久9574枚からすり
抜けが若干発生し、普通レベルである。メラミン・ホル
ムアルデヒド縮合物微粉体の外添量が5.5質量%のと
きには、(5)では連続耐久4535枚から、(6)で
は連続耐久4226枚からすり抜けが発生し、良くない
レベルである。これは、メラミン・ホルムアルデヒド縮
合物微粉体の外添量が多いために、クリーニング装置部
14にメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体が多量
に堆積するため、クリーニング装置部14ですり抜ける
メラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体が多くなって
しまうのである。すり抜けに関しても無機微粉体Aの外
添量は影響しなかった。
【0087】表1の実験結果より、無機微粉体Aの外添
量を考慮した場合、画像流れ、すり抜け防止のいずれも
満足するメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体の外
添量は0.1質量%〜5.0質量%である。
【0088】次に表2及び3の実験内容を詳細に説明す
る。
【0089】表2・・・メラミン・ホルムアルデヒド縮
合物微粉体の外添量を0.1質量%とし、無機微粉体A
の外添量を2.0質量%とし、メラミン・ホルムアルデ
ヒド縮合物微粉体の個数平均粒径を0.002(μ
m)0.005(μm)3.0(μm)3.5
(μm)と変化させて、H/H環境4%印字比率連続耐
久での画像流れの確認及びL/L環境4%印字比率連続
耐久でのすり抜けの確認を行った。尚、感光体は、表1
で用いた感光体(B)を用いた。
【0090】表3・・・メラミン・ホルムアルデヒド縮
合物微粉体の外添量を5質量%とし、無機微粉体Aの外
添量を2.0質量%とし、メラミン・ホルムアルデヒド
縮合物微粉体の個数平均粒径を0.002(μm)
0.005(μm)3.0(μm)3.5(μm)
と変化させて、H/H環境4%印字比率連続耐久での画
像流れの確認及びL/L環境4%印字比率連続耐久での
すり抜けの確認を行った。尚、感光体は、表1で用いた
感光体(B)を用いた。
【0091】
【表2】
【0092】
【表3】
【0093】次に表2及び表3の結果を詳細に説明す
る。
【0094】表2の結果は、メラミン・ホルムアルデヒ
ド縮合物微粉体の個数平均粒径を4つの範囲に分けてそ
れぞれトナーに0.1質量%外添したときの連続100
00枚まで耐久したものである。表2の実験は、無機微
粉体Aの外添量は2.0質量%で行った。すり抜けに関
しては無機微粉体Aの外添量は影響しなく、画像流れに
関しては無機微粉体Aの外添量が多い方が不利だからで
ある。
【0095】表中の○は良いレベル、△は普通レベル、
×は良くないレベルである。( )内の数字は連続耐久
での画像流れ又はすり抜けの発生枚数である。
【0096】表2より、画像流れに関しては、及び
のときは普通レベルである。のときには連続耐久3
972枚で画像流れが発生してしまう。これは、表1の
実験の場合メラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体の
外添量が少なく、無機微粉体Aの外添量が多いため耐久
後半で感光体1上に無機微粉体Aの潤滑剤が引き延ばさ
れ、研磨量が若干減少し、軽微な画像流れが発生する。
ただし、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体の粒
径が小さいために、耐久後半まで感光体1上を満遍なく
削り取ることができ、画像流れを耐久後半まで防止でき
る。のときには、、及びと比較してメラミン・
ホルムアルデヒド縮合物微粉体の個数平均粒径が大きい
ために感光体1上を満遍なく削ることができずに、削れ
ムラとなり結果的に削れない部分で画像流れが発生して
しまう。
【0097】すり抜けに関しては、、及びのとき
は良いレベルである。
【0098】のときは、初期からすり抜けが発生して
いる。これは、クリーニング装置14には、及び
のときにはメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体の
個数平均粒径が大きいのでクリーニング装置14と感光
体1の当接部分をすり抜けることは少ないが、のとき
には個数平均粒径が小さいのでクリーニング装置14と
感光体1の当接部分を大量にすり抜けてしまうからであ
る。
【0099】表3の結果は、メラミン・ホルムアルデヒ
ド縮合物微粉体の個数平均粒径を4つの範囲に分けてそ
れぞれトナーに5質量%外添したときの10000枚ま
で耐久したものである。表3の実験は、表2の実験と同
様に無機微粉体Aの外添量は2.0質量%で行った。す
り抜けに関しては無機微粉体Aの外添量は影響しなく、
画像流れに関しては無機微粉体Aの外添量が多い方が不
利だからである。
【0100】表中の○は全く問題なく良いレベル、△は
普通レベル、×は良くないレベルである。( )内の数
字は連続耐久での画像流れ又はすり抜けの発生枚数であ
る。
【0101】画像流れに関しては、及びのときは
良いレベルである。のときには連続耐久6712枚で
画像流れが発生し良くないレベルである。これは、表2
の結果と同様、及びのときにはメラミン・ホルム
アルデヒド縮合物微粉体の個数平均粒径が小さいために
感光体1上を満遍なく削り取ることができ、画像流れを
防止できる。のときにはメラミン・ホルムアルデヒド
縮合物微粉体の個数平均粒径が大きいために感光体1上
を満遍なく削ることができずに、削れムラとなり結果的
に削れない部分で画像流れが発生してしまう。
【0102】すり抜けに関しては、、及びのとき
は良いレベルである。
【0103】のときは初期からすり抜けが発生してい
る。これは、クリーニング装置14には、及びの
ときにはメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体の個
数平均粒径が大きいのでクリーニング装置14と感光体
1の当接部分をすり抜けることは少ないが、のときに
は個数平均粒径が小さいのでクリーニング装置14と感
光体1の当接部分を大量にすり抜けてしまうからであ
る。
【0104】表2及び表3の実験結果より、メラミン・
ホルムアルデヒド縮合物微粉体、無機微粉体Aの外添量
を考慮した場合、画像流れ、すり抜け防止のいずれも満
足するものはメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体
の個数平均粒径が0.005μm〜3.00μmのとき
である。
【0105】次に表4の実験を詳細に説明する。
【0106】表4の実験は、無機微粉体Aのトナーに対
する外添量を振って画像流れ、融着の確認を行ったもの
であり、トナーに外添するメラミンホルムアルデヒド縮
合物微粉体としては、個数平均粒径0.3μmのものを
用いた。及びはH/H環境違続耐久(4%印字比率
画像)での画像流れの確認、及び及びはH/H環境
連続耐久(4%印字比率画像)での融着確認を行った。 感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポリカ
ーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。トナー
が有しているメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体
の外添量は0.1質量%である。 感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポリカ
ーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。トナー
が有しているメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体
の外添量は5.0質量%である。 感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポリカ
ーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。トナー
が有しているメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体
の外添量は0.1質量%である。 感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポリカ
ーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。トナー
が有しているメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体
の外添量は5.0質量%である。
【0107】
【表4】
【0108】表4の結果を詳細に説明する。
【0109】表4は、メラミンホルムアルデヒド縮合物
微粉体の外添量を0.1質量%、5質量%として、無機
微粉体Aの外添量を0質量%〜2.01質量%と振っ
て、H/H環境において10000枚まで耐久した結果
である。○は全く間題なく良いレベル、△は普通レベ
ル、×は良くないレベルである。
【0110】画像流れに関してはの場合、無機微粉体
Aが0質量%〜1.5質量%のときには全く発生せず良
いレベルである。これは、クリーニング装置等で引き延
ばされる無機微粉体Aの影響を受けることなくメラミン
・ホルムアルデヒド縮合物微粉体が感光体1上を満遍な
く削りとることができ、結果的に画像流れの発生を防止
できるからである。
【0111】無機微粉体Aの外添量が2.0質量%のと
きには、連続耐久9748枚で軽微な画像流れが発生し
普通レベルである。これは、クリーニング装置等で引き
延ばされる無機微粉体Aがメラミン・ホルムアルデヒド
縮合物微粉体の感光体1上を研磨する作用を阻害し、耐
久後半で軽微な画像流れが発生するからである。
【0112】無機微粉体Aの外添量が2.01質量%の
ときには、連続耐久4365枚で画像流れが発生し、良
くないレベルとなる。これは、クリーニング装置で引き
延ばされる無機微粉体Aの外添量が多いためにメラミン
・ホルムアルデヒド縮合物微粉体の感光体1上を研磨す
る作用を阻害し、画像流れが発生してしまうからであ
る。
【0113】つまりの場合には、無機微粉体Aの外添
量が0質量%〜2質量%のとき画像流れ防止に有効であ
る。
【0114】の場合は、無機微粉体Aの外添量が0質
量%〜2.01質量%のいずれの場合も良いレベルであ
る。これは、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体
の外添量が多いために無機微粉体Aの外添量に影響され
ることなく感光体1上を満遍なく削り取ることができ、
画像流れの発生を防止できるからである。
【0115】及びより画像流れに関しては、無機微
粉体Aの外添量が0質量%〜2.0質量%のときに有効
である。
【0116】次に融着に関してはの場合、無機微粉体
Aが0.05質量%〜2.01質量%のときには全く発
生せず良いレベルである。これは、クリーニング装置で
引き延ばされる無機微粉体Aの潤滑剤が感光体1上にで
きるごく微小な深く削れるムラを埋め尽くすことがで
き、融着の原因となる核の発生を防止することができ
る、つまり融着の発生を防止できるからである。
【0117】無機微粉体Aの外添量が0.02質量%の
ときには、連続耐久9500枚付近で融着が発生し普通
レベルである。これは、クリーニング装置で引き延ばさ
れる無機微粉体Aの潤滑剤が少ないために感光体1上に
できるごく微小な深く削れるムラを完全に埋め尽くすこ
とができず、耐久後半で融着の原因となる核の発生がお
こり、結果的に融着が発生してしまうからである。
【0118】無機微粉体Aの外添量が0質量%、0.0
1質量%のときには、それぞれ連続耐久3200枚、4
700枚付近で融着が発生し良くないレベルである。こ
れは、クリーニング装置で引き延ばされる無機微粉体A
の潤滑剤が無い、或いは少ないためにごく微小にできる
削れムラの部分にトナーや外添剤などが堆積して核がで
き、融着が発生してしまうからである。
【0119】の場合、無機微粉体Aの外添量が0.0
2質量%〜2.01質量%の範囲であれば融着防止に有
効である。
【0120】次にの場合、無機微粉体Aの外添量が
0.1質量%〜2.01質量%の場合、融着は全く発生
せず良いレベルである。これは、クリーニング装置等で
引き延ばされる無機微粉体Aの潤滑剤が感光体1上にで
きるごく微小な深く削れるムラを埋め尽くすことがで
き、融着の原因となる核の発生を防止することができ
る、つまり融着の発生を防止できるからである。のと
きに比べてメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体の
外添量は多いが、無機微粉体Aの外添量が0.1質量%
〜2.01質量%であれば融着は発生しないのである。
【0121】無機微粉体Aの外添量が0.02質量%、
0.05質量%ときには、それぞれ連続耐久9300枚
及び9700枚付近で融着が発生し普通レベルである。
これは、クリーニング装置で引き延ばされる無機微粉体
Aの潤滑剤が少ないために感光体1上にできるごく微小
な深く削れるムラを完全に埋め尽くすことができず、耐
久後半で削れムラ部分でトナーや外添剤が堆積して融着
の原因となる核の発生がおこり、結果的に軽微な融着が
発生してしまうからである。
【0122】無機微粉体Aの外添量が0質量%、0.0
1質量%のときには、それぞれ連続耐久2900枚及び
4200枚付近で融着が発生し良くないレベルである。
これは、クリーニング装置で引き延ばされる無機微粉体
Aの潤滑剤が無い、或いは少ないためにごく微小にでき
る削れムラを潤滑剤で完全に覆うことができず、削れム
ラの部分にトナーや外添剤などが堆積して核ができ、融
着が発生してしまうからである。では無機微粉体Aの
外添量が0.02質量%〜2.01質量%であれば融着
防止に対して有効である。
【0123】及びよりメラミン・ホルムアルデヒド
縮合物微粉体の外添量を考慮した場合、無機微粉体Aの
外添量は0.02質量%〜2.01質量%であれば融着
の発生を防止することができる。
【0124】表4の実験結果よりメラミン・ホルムアル
デヒド縮合物微粉体の外添量を考慮した場合、画像流
れ、融着のいずれも満足することのできる無機微粉体A
の外添量は0.02質量%〜2.0質量%であることが
わかる。
【0125】以上、表1〜表4の結果より、画像流れ、
すり抜け及び融着の全てが連続耐久において満足するも
のは、外添するメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉
体の個数平均粒径が0.005〜3.00μm、外添量
が0.1質量%〜5.0質量%、無機微粉体Aの外添量
が0.02質量%〜2.0質量%のときである。
【0126】感光体1の表層が適度な摩耗性を有し、メ
ラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体の個数平均粒径
を0.005〜3.00μm、外添量を0.1質量%〜
5.0質量%、無機微粉体Aの外添量を0.02質量%
〜2.0質量%に保てば画像流れの発生を完全に防止で
き、すり抜け、融着防止も満足できる良好で高品位な画
像を得ることができた。
【0127】なお、本実施例においては樹脂微粉体とし
てメラミン・ホルムアルデヒド縮合物を用いたが、同様
の効果を果たせばこれに限定されるものではなく、例え
ば、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮
合物を用いることができる。
【0128】本実施例において第2の無機微粉体を個数
平均粒径8μm、潤滑剤としてシリコーンオイルを40
質量%含有、シリコーンオイルとして粘度が0.012
5m 2/s(12500cSt)のジメチルシリコーン
オイルとしたが、同様の効果を果たせばこれに限定され
るものではない。
【0129】第2の無機微粉体に含有される潤滑剤の含
有量は、潤滑剤を含有している無機微粉体の質量を基準
として、25〜90質量%、好ましくは30〜90質量
%、より好ましくは40〜65質量%であることが良
い。潤滑剤の含有量が25質量%未満の場合には、融着
防止の効果がなくなってしまう。90質量%を超える場
合には、画像上のカブリが多くなってしまう。
【0130】さらに、第2の無機微粉体の個数平均粒径
は、好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは3〜
20μmであることが良い。個数平均粒径が0.5μm
未満の場合には、トナー中の存在個数が増加しトナーの
流動性を低減させてしまう。50μmを超える場合に
は、トナー中の存在個数が減少し、融着に対する効果が
低減する。
【0131】〔第二の実施例〕以下に、本発明の第二の
実施例を説明する。
【0132】本実施例の特徴とするところは、第一の実
施例で説明した感光体1を用い、トナーの外添剤とし
て、疎水化処理をしたシリカ微粉体、アルミナ微粉体又
は酸化チタン微粉体を第1の微粉体として、及び潤滑剤
を含有する無機微粉体を第2の無機微粉体として用いる
ことである。疎水化処理は、シリカ微粉体と反応或いは
物理吸着する有機ケイ素化合物などで化学的に処理する
ことにより疎水性が付与される。好ましい方法として
は、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成され
たシリカ微粉体をシランカップリング剤で処理した後、
或いはシランカップリング剤で処理すると同時に、有機
ケイ素化合物で処理する。従って、装置の図及びその説
明、また感光体1についての説明は第一の実施例と同じ
であるので省略する。
【0133】トナー8は結着樹脂、磁性体、荷電制御
剤、ワックスの混合物を130℃に加熱された二軸エク
ストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマー
ミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕し、
さらにエルボジェット分級機で所望の粒度分布を有する
トナー粒子を有するものである。更に上記トナー粒子
に、本実施例においては、第1の微粉体としてのシラン
カップリング剤で処理した後、有機ケイ素化合物で処理
した疎水性シリカ微粉体、及び第2の無機微粉体として
のシリコーンオイルを潤滑剤として高配合した無機微粉
体(以下「無機微粉体A」と称す)を特定の割合でヘン
シェルミキサーで混合外添した。無機微粉体Aとして
は、第一の実施例で説明したものと同じである。
【0134】これにより、前述の感光体1と組み合わせ
て使うことにより、感光体1上を一様に摩耗させること
ができるので画像流れが防止でき、無機微粉体Aに含有
される潤滑剤により融着を防止することもできる。更に
は定着性もよい、良好な画像を得られるようにしたもの
である。
【0135】以上のような構成の感光体1とトナー8を
用いて、以下の条件で32.5℃,80%RHのH/H
環境において4%印字比率画像で連続耐久を行い、画像
流れの評価を行った。比較実験としては、電荷輸送層2
3として粘度平均分子量が2×104のポリカーボネー
ト樹脂(II)のみの感光体1を用いた場合の画像流れ
の評価も行った。23℃,60%RHのN/N環境にお
いて4%印宇比率画像で連続耐久を行い、画像濃度の耐
久推移確認、定着性の評価を行った。更に、15℃,1
0%RHのL/L環境において4%印字比率画像で連続
耐久を行い、シリカ微粉体のクリーニング装置部でのす
り抜け評価を行った。
【0136】実験条件としては、トナー8に外添するシ
リカ微粉体の外添量を0質量%〜2.1質量%と変化さ
せ、無機微粉体Aの外添量を0.02質量%、2質量%
とした。
【0137】外添するシリカ微粉体の一次粒子の個数平
均粒径は、外添量が0質量%〜2.1質量%のときには
0.05μmとした。シリカ微粉体の外添量が0.8質
量%、2質量%のときには0.002μm、0.005
μm、2.5μm、3.5μmと4種類振って画像流
れ、シリカのクリーニング装置部でのすり抜けを確認し
た。
【0138】更には、シリカ微粉体の外添量が0.8質
量%、2.0質量%のときには、無機微粉体Aの外添量
を0質量%〜2.01質量%と振って、H/H環境にお
いて4%印宇比率画像で連続耐久を行い、画像流れ、融
着の評価を行った。
【0139】表5の実験内容を詳細に説明する。
【0140】表5は、第1の微粉体である一次粒子の個
数平均粒径0.05μmのシリカ微粉体のトナー粒子に
対する外添量を0質量%〜2.1質量%に振って画像流
れ、すり抜けの確認を行ったものであり、(1)〜
(4)ではH/H環境連続耐久(4%印字比率画像)で
の画像流れの確認を行ない、(5)及び(6)ではN/
N環境連続耐久(4%印宇比率画像)でのベタ黒濃度の
確認を行ない、(7)及び(8)ではN/N環境連続耐
久(4%印宇比率画像)での定着性の確認を行なった。 (1)比較実験・・感光体表層はポリカーボネート樹脂
(II)のみ含有するものである。トナーが有している
無機微粉体Aの外添量は0.02質量%である。 (2)比較実験・・感光体表層はポリカーボネート樹脂
(II)のみ含有するものである。トナーが有している
無機微粉体Aの外添量は2.0質量%である。 (3)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は0.02質量
%である。 (4)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は2.0質量%
である。 (5)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は0.02質量
%である。 (6)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は2.0質量%
である。 (7)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は0.02質量
%である。 (8)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は2.0質量%
である。
【0141】(1)及び(2)で用いた感光体として
は、第一の実施例で用いたのと同じ電荷輸送層を、電荷
輸送物質と、粘度平均分子量2×104のポリカーボネ
ート樹脂(II)100質量%を有する組成物によって
形成された感光体(A)を用いた。
【0142】(3)〜(8)で用いた感光体としては、
第一の実施例で用いたのと同じ電荷輸送層を、電荷輸送
物質と、粘度平均分子量5×103のポリカーボネート
樹脂(I)40質量%と2×104のポリカーボネート
樹脂(II)60質量%とを有する組成物により形成さ
れている感光体(B)を用いた。
【0143】
【表5】
【0144】表5の結果はいずれも連続10000枚ま
で耐久した結果である。
【0145】ベタ黒濃度はマクベス反射濃度計(マクベ
ス社製)を用いて測定した。またベタ黒濃度と定着性に
関しては、一番レベルの悪いときの結果を示している。
【0146】表中の○は全く問題なく良いレベル、△は
普通レベル、×は良くないレベルである。
【0147】ベタ黒濃度に関しては1.3以上を○(良
いレベル)、1.25〜1.3未満を△(普通レベ
ル)、1.25未満を×(良くないレベル)とした。
【0148】画像流れに関しては、(3)の無機微粉体
Aの外添量が0.02質量%の場合は、シリカ微粉体の
外添量が0.8質量%〜2.1質量%のときには画像流
れは全く発生せず良いレベルである。これは、感光体1
上に転移したシリカ微粉体により感光体1上を一様に摩
耗させることができるため、局所的に低抵抗付着物が残
ってしまい画像流れを引き起こすことがないからであ
る。無機微粉体Aの外添量も少量であるため、感光体1
上に引き延ばされる潤滑剤も少量であり、感光体1上の
低抵抗物質は除去され、画像流れは全く発生しない。
【0149】シリカ微粉体の外添量が0.7質量%の場
合には、連続耐久9636枚で画像流れが発生し普通レ
ベルである。これは、シリカ微粉体の外添量が少ないた
めに感光体1上の微小部分で研磨されない部分が発生
し、低抵抗物質が完全に除去されないために耐久後半で
軽微な画像流れが発生してしまうからである。
【0150】シリカ微粉体の外添量が0質量%の場合に
は、連続耐久3254枚で画像流れが発生し、良くない
レベルとなってしまう。これは、トナーに感光体の表面
を研磨するべきシリカ微粉体が外添されていないため
に、感光体1上で発生する低抵抗物質を除去することが
できなくなり画像流れが発生してしまうからである。
【0151】以上より(3)では、シリカ微粉体の外添
量が0.7質量%〜2.1質量%であれば画像流れ防止
に有効であることがわかった。
【0152】次に(4)では、シリカ微粉体の外添量が
0.9質量%〜2.1質量%のときには画像流れは全く
発生せず良いレベルである。これは、感光体1上に転移
したシリカ微粉体により感光体1上を一様に摩耗させる
ことができるため、局所的に低抵抗付着物が残ってしま
い画像流れを引き起こすことがないからである。無機微
粉体Aの外添量も少量であるため、感光体1上に引き延
ばされる潤滑剤も少量であり、感光体1上の低抵抗物質
は除去され、画像流れは全く発生しない。
【0153】シリカ微粉体の外添量が0.8質量%の場
合には、連続耐久9454枚で画像流れが発生したが普
通レベルである。これは、シリカ微粉体の外添量が少な
く、更には無機微粉体Aの外添量が2.0質量%である
ため、感光体1上に引き延ばされる潤滑剤も若干多くな
り、それにより局所的に感光体1上で低抵抗物質が残っ
てしまうからである。つまり微小部分で研磨されない部
分が発生し、低抵抗物質が完全に除去されないために耐
久後半で軽微な画像流れが発生してしまうのである。
【0154】シリカ微粉体の外添量が0質量%、0.7
質量%のときには、それぞれ連続耐久3545枚及び5
698枚で画像流れが発生し、良くないレベルとなって
しまう。これは、トナーに感光体の表面を研磨するべき
シリカ微粉体が外添されていない、もしくは少量であ
り、無機微粉体Aの外添量が2.0質量%であるため、
感光体1上に引き延ばされる潤滑剤も若干多くなり、そ
れにより感光体1上で低抵抗物質が残ってしまうからで
ある。つまり感光体1上で発生する低抵抗物質を除去す
ることができなくなり画像流れが発生してしまうのであ
る。
【0155】以上より(4)では、シリカ微粉体の外添
量が0.8質量%〜2.1質量%であれば画像流れ防止
に有効であることがわかった。
【0156】よって、(3)及び(4)より、無機微粉
体Aの外添量を考慮した場合、シリカ微粉体の外添量が
0.8質量%〜2.1質量%であれば画像流れ防止に有
効である。
【0157】一方、比較実験の粘度平均分子量が2×1
4のポリカーボネート樹脂(II)のみの表層を有す
る感光体を使用したときの画像流れは、シリカ微粉体の
外添量が0質量%〜2.1質量%のいかなる量であって
も全て連続耐久500枚以下から発生し、良くないレベ
ルとなる。これは、感光体の表面が摩耗性を有していな
いことからシリカ微粉体の外添量を多くしても感光体表
面が摩耗されないために、結果的に画像流れが発生して
しまうからである。
【0158】つまり感光体1の表面が適度な摩耗性を有
し、またトナーに適度な量の研磨効果のある外添剤を有
し、感光体1を均一に満遍なく削ることができれば画像
流れを防止することが可能になるのである。
【0159】次にベタ黒濃度に関しては、(5)よりシ
リカ微粉体の外添量が0.9質量%以上のときにはベタ
黒濃度1.3以上であり良いレベルである。これは、ト
ナーに対して現像・転写が確実に行えるだけの帯電量を
十分に付与できるだけのシリカ微粉体の外添量であるこ
とを意味しているからである。
【0160】シリカ微粉体の外添量が0.8質量%のと
きにはベタ黒濃度が1.28で普通レベルである。シリ
カ微粉体を外添していない0質量%のときには反射濃度
が1.0であり良くないレベルである。シリカ微粉体の
外添量が0.7質量%のときにも反射濃度が1.2であ
り良くないレベルである。これは、トナーに外添されて
いるシリカ微粉体が少量であるため、トナー自体十分な
帯電量を得ることができないためである。
【0161】次に(6)も(5)と同様の結果である。
ベタ黒濃度に関しては無機微粉体Aの外添量の依存性は
なかった。
【0162】以上よりベタ黒濃度に関しては、シリカ微
粉体の外添量が0.8質量%〜2.1質量%であれば有
効である。
【0163】定着性に関しては、(7)のときはシリカ
微粉体の外添量が0質量%〜2.0質量%では良いレベ
ルである。
【0164】シリカ微粉体の外添量が2.1質量%のと
きには、若干定着性が悪くなるが普通レベルである。シ
リカ微粉体が2.1質量%外添されていると定着温度で
融解しないシリカ微粉体が画像上に乗ってしまうが、レ
ベルとしては非常に軽微である。また無機微粉体Aに含
有されている潤滑剤も定着後に完全に固着することがな
いために、定着性を悪化させる一因となる。ただし今回
の場合は外添量が非常に少量であるためあまり影響して
いない。
【0165】次に(8)のときは、シリカ微粉体の外添
量が0質量%〜1.9質量%では良いレベルである。
【0166】シリカ微粉体の外添量が2.0質量%のと
きには若干定着性が悪くなるが普通レベルである。シリ
カ微粉体が2.1質量%外添されていると定着温度で融
解しないシリカ微粉体が画像上に乗ってしまうが、レベ
ルとしては非常に軽微である。無機微粉体Aに含有され
ている潤滑剤も定着後に完全に固着することがないため
に、定着性を悪化させる一因となる。(8)では無機微
粉体Aの外添量が2.0質量%であるため若干影響して
いるのである。
【0167】シリカ微粉体の外添量が2.1質量%のと
きには定着性が良くないレベルである。これは、シリカ
微粉体は定着温度では融解しないため、トナー中にシリ
カ微粉体を多量に外添しすぎると、融解しないシリカ微
粉体が画像上に多量に乗ってしまうために、定着性が悪
くなってしまうからである。無機微粉体Aの外添量が
2.0質量%であることも定着性を悪化させている一因
である。
【0168】(7)及び(8)より、無機微粉体の外添
量を考慮した場合、シリカ微粉体の外添量が0質量%〜
2.0質量%であれば定着性向上に有効である。
【0169】以上より画像流れ、ベタ黒濃度、定着性の
全てが連続耐久において満足するものは、シリカ微粉体
の外添量が0.8質量%〜2.0質量%のときである。
【0170】次に表6及び表7の実験を詳細に説明す
る。
【0171】表6・・・シリカ微粉体の外添量を0.8
質量%とし、無機微粉体Aの外添量を2.0質量%と
し、シリカ微粉体の個数平均粒径を0.002(μ
m)0.005(μm)2.5(μm)3.5
(μm)と変化させて、H/H環境4%印字比率連続耐
久での画像流れの確認及びL/L環境4%印字比率連続
耐久でのすり抜けの確認を行った。尚、感光体は表5で
用いた感光体(B)を用いた。
【0172】表7・・・シリカ微粉体の外添量を2質量
%とし、無機微粉体Aの外添量を2.0質量%とし、シ
リカ微粉体の個数平均粒径を0.002(μm)
0.005(μm)2.5(μm)3.5(μm)
と変化させて、H/H環境4%印字比率連続耐久での画
像流れの確認及びL/L環境4%印字比率連続耐久での
すり抜けの確認を行った。尚、感光体は表5で用いた感
光体(B)を用いた。
【0173】
【表6】
【0174】
【表7】
【0175】次に表6及び表7の結果を詳細に説明す
る。
【0176】表6の結果は、シリカ微粉体の個数平均粒
径を4つの範囲に分けてそれぞれトナーに0.8質量%
外添したときの連続10000枚まで耐久したものであ
る。表6の実験は、無機微粉体Aの外添量は2.0質量
%で行った。すり抜けに関しては無機微粉体Aの外添量
は影響しなく、画像流れに関しては無機微粉体Aの外添
量が多い方が不利だからである。
【0177】表中の○は全く問題なく良いレベル、△は
普通レベル、×は良くないレベルである。( )内の数
字は連続耐久での画像流れ又はすり抜けの発生枚数であ
る。
【0178】表6より、画像流れに関しては、及び
のときは普通レベルである。のときには連続438
5枚で画像流れが発生し良くないレベルである。これ
は、表6の実験の場合シリカ微粉体の外添量が少なく、
無機微紛体Aの外添量が多いため耐久後半で感光体1上
に無機微粉体Aの潤滑剤が引き延ばされ、研磨量が若干
減少し、軽微な画像流れが発生する。ただし、、及
びのときはシリカ微粉体の個数平均粒径が小さいため
に耐久後半まで感光体1上を満遍なく削り取ることがで
き、画像流れを耐久後半まで防止できる。のときに
は、、及びと比較してシリカ微粉体の個数平均粒
径が大きいために感光体1上を満遍なく削ることができ
ずに、削れムラとなり結果的に削れない部分で画像流れ
が発生してしまう。
【0179】すり抜けに関しては、、及びのとき
は良いレベルである。
【0180】のときは初期からすり抜けが発生してい
る。これは、クリーニング装置14には、及びの
ときにはシリカ微粉体の個数平均粒径が大きいのでクリ
ーニング装置14と感光体1の当接部分をすり抜けるこ
とは少ないが、のときには個数平均粒径が小さいので
クリーニング装置14と感光体1の当接部分を大量にす
り抜けてしまうからである。
【0181】表7の結果は、シリカ微粉体の個数平均粒
径を3つの範囲に分けてそれぞれトナーに2.0質量%
外添したときの10000枚まで耐久したものである。
表7の実験は、表6の実験と同様に無機微粉体Aの外添
量は2.0質量%で行った。すり抜けに関しては無機微
粉体の外添量は影響しなく、画像流れに関しては無機微
粉体Aの外添量が多い方が不利だからである。
【0182】表中の○は全く間題なく良いレベル、△は
普通レベル、×は良くないレベルである。( )内の数
字は連続耐久での画像流れ及びすり抜けの発生枚数であ
る。
【0183】画像流れに関しては、及びのときは
良いレベルである。のときには連続耐久7840枚で
画像流れが発生し良くないレベルである。これは、表6
の結果と同様、及びのときにはシリカ微粉体の個
数平均粒径が小さいために感光体1上を満遍なく削り取
ることができ、画像流れを防止できる。のときにはシ
リカ微粉体の個数平均粒径が大きいために感光体1上を
満遍なく削ることができずに、削れムラとなり結果的に
削れない部分で画像流れが発生してしまう。
【0184】すり抜けに関しては、、及びのとき
は良いレベルである。
【0185】のときは初期からすり抜けが発生してい
る。これは、クリーニング装置14には、及びの
ときにはシリカ微粉体の個数平均粒径が大きいのでクリ
ーニング装置14と感光体1の当接部分をすり抜けるこ
とは少ないが、のときには個数平均粒径が小さいので
クリーニング装置14と感光体1の当接部分を大量にす
り抜けてしまうからである。
【0186】表6及び表7の実験結果より、シリカ微粉
体、無機微粉体Aの外添量を考慮した場合、画像流れ、
すり抜け防止のいずれも満足するものはシリカ微粉体の
個数平均粒径が0.005μm〜2.5μmのときであ
る。
【0187】以上、表5〜表7の結果より、画像流れ防
止、ベタ黒濃度、定着性、すり抜け防止のどれをとって
も満足するものは、外添するシリカ微粉体の個数平均粒
径が0.005μm〜2.5μm、外添量が0.8質量
%〜2.0質量%のときである。
【0188】次に表8の実験を詳細に説明する。
【0189】表8の実験は、無機微粉体Aのトナーに対
する外添量を振って画像流れ、融着の確認を行ったもの
であり、及びはH/H環境違続耐久(4%印字比率
画像)での画像流れの確認、及び及びはH/H環境
連続耐久(4%印字比率画像)での融着の確認を行っ
た。 感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポリカ
ーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。トナー
が有しているシリカ微粉体の外添量は0.8質量%であ
る。 感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポリカ
ーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。トナー
が有しているシリカ微粉体の外添量は2.0質量%であ
る。 感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポリカ
ーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。トナー
が有しているシリカ微粉体の外添量は0.8質量%であ
る。 感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポリカ
ーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。トナー
が有しているシリカ微粉体の外添量は2.0質量%であ
る。
【0190】
【表8】
【0191】表8の結果を詳細に説明する。
【0192】表8は、シリカ微粉体の外添量を0.8質
量%、2.0質量%として、無機微粉体Aの外添量を0
質量%〜2.01質量%と振って、H/H環境において
連続10000枚まで耐久した結果である。○は全く間
題なく良いレベル、△は普通レベル、×は良くないレベ
ルである。
【0193】画像流れに関してはの場合、無機微粉体
Aが0質量%〜1.5質量%のときには全く発生せず良
いレベルである。これは、クリーニング装置等で引き延
ばされる無機微粉体Aの影響を受けることなくシリカ微
粉体が感光体1上を満遍なく削りとることができ、結果
的に画像流れの発生を防止できるからである。
【0194】無機微粉体Aの外添量が2.0質量%のと
きには、連続耐久9841枚で軽微な画像流れが発生し
たが普通レベルである。これは、クリーニング装置等で
引き延ばされる無機微粉体Aがシリカ微粉体の感光体1
上を研磨する作用を阻害し、耐久後半で軽微な画像流れ
が発生するからである。
【0195】無機微粉体Aの外添量が2.01質量%の
ときには、連続耐久4368枚で画像流れが発生し、良
くないレベルとなる。これは、クリーニング装置等で引
き延ばされる無機微粉体Aの外添量が多いためにシリカ
微粉体の感光体1上を研磨する作用を阻害し、画像流れ
が発生してしまうからである。
【0196】つまりの場合には、無機微粉体Aの外添
量が0質量%〜2質量%のとき画像流れ防止に有効であ
る。の場合は、無機微粉体Aの外添量が0質量%〜
2.01質量%のいずれの場合も良いレベルである。こ
れは、シリカ微粉体の外添量が多いために無機微粉体A
の外添量に影響されることなく感光体1上を満遍なく削
り取ることができ、画像流れの発生を防止できるからで
ある。
【0197】及びより画像流れに関しては、無機微
粉体Aの外添量が0質量%〜2.0質量%のときに有効
である。
【0198】次に融着に関してはの場合、無機微粉体
Aが0.05質量%〜2.01質量%のときには全く発
生せず良いレベルである。これは、クリーニング装置等
で引き延ばされる無機微粉体Aの潤滑剤が感光体1上に
できるごく微小な深く削れるムラを埋め尽くすことがで
き、融着の原因となる核の発生を防止することができ
る、つまり融着の発生を防止できるからである。
【0199】無機微粉体Aの外添量が0.02質量%の
ときには、9000枚付近で融着が発生し普通レベルで
ある。これは、クリーニング装置等で引き延ばされる無
機微粉体Aの潤滑剤が少ないために感光体1上にできる
ごく微小な深く削れるムラを完全に埋め尽くすことがで
きず、耐久後半で融着の原因となる核の発生がおこり、
結果的に融着が発生してしまうからである。
【0200】無機微粉体Aの外添量が0質量%、0.0
1質量%のときには、それぞれ連続耐久3500枚及び
4400枚付近で融着が発生し良くないレベルである。
これは、クリーニング装置で引き延ばされる無機微粉体
Aの潤滑剤が無い、或いは少ないためにごく微小にでき
る削れムラの部分にトナーや外添剤などが堆積して核が
でき、融着が発生してしまうからである。
【0201】の場合、無機微粉体Aの外添量が0.0
2質量%〜2.01質量%の範囲であれば融着の防止に
有効である。
【0202】次にの場合、無機微粉体Aの外添量が
0.1質量%〜2.01質量%の場合、融着は全く発生
せず良いレベルである。これは、クリーニング装置で引
き延ばされる無機微粉体Aの潤滑剤が感光体1上にでき
るごく微小な深く削れるムラを埋め尽くすことができ、
融着の原因となる核の発生を防止することができる、つ
まり融着の発生を防止できるからである。のときに比
べてシリカ微粉体の外添量は多いが、無機微粉体Aの外
添量が0.1質量%〜2.01質量%であれば融着は発
生しない。
【0203】無機微粉体Aの外添量が0.02質量%、
0.05質量%ときには、それぞれ連続耐久9200枚
及び9600枚付近で融着が発生し普通レベルである。
これは、クリーニング装置で引き延ばされる無機微粉体
Aの潤滑剤が少ないために感光体1上にできるごく微小
な深く削れるムラを完全に埋め尽くすことができず、耐
久後半で削れムラ部分でトナーや外添剤が堆積して融着
の原因となる核の発生がおこり、結果的に軽微な融着が
発生してしまうからである。
【0204】無機微粉体Aの外添量が0質量%、0.0
1質量%のときには、それぞれ連続耐久3100枚及び
4000枚付近で融着が発生し良くないレベルである。
これは、クリーニング装置で引き延ばされる無機微粉体
Aの潤滑剤が無い、或いは少ないためにごく微小にでき
る削れムラを潤滑剤で完全に覆うことができず、削れム
ラの部分にトナーや外添剤などが堆積して核ができ、融
着が発生してしまうからである。では無機微粉体Aの
外添量が0.02質量%〜2.01質量%であれば融着
の防止に有効である。
【0205】及びよりシリカ微粉体の外添量を考慮
した場合、無機微粉体Aの外添量は0.02質量%〜
2.01質量%であれば融着の発生を防止することがで
きる。
【0206】表8の実験結果より、シリカ微粉体の外添
量を考慮した場合、画像流れ、融着の防止のいずれも満
足することのできる無機微粉体Aの外添量は0.02質
量%〜2.0質量%であることがわかる。
【0207】以上、表5〜表8の結果より、画像流れ防
止、ベタ黒濃度、定着性、すり抜け及び融着防止の全て
が連続耐久において満足するものは外添するシリカの粒
径が0.005μm〜2.5μm、外添量が0.8質量
%〜2.0質量%、無機微粉体Aの外添量が0.02質
量%〜2.0質量%のときである。
【0208】感光体1の表層が適度な摩耗性を有し、シ
リカ微粉体の粒径を0.005μm〜3.00μm、好
ましくは0.005μm〜2.5μm、外添量を0.1
質量%〜5.0質量%、好ましくは0.8質量%〜2.
0質量%、無機微粉体Aの外添量を0.02質量%〜
2.0質量%に保てば、画像流れの発生を完全に防止で
き、すり抜け防止、融着防止、ベタ黒濃度、定着性も満
足できる良好で高品位な画像を得ることができた。
【0209】なお、本実施例においてはシリカ微粉体を
用いたが、同様の効果を果たせばこれに限定されるもの
ではなく、例えば、アルミナ微粉体、酸化チタン微粉体
を用いることができる。
【0210】本実施例において第2の無機微粉体を個数
平均粒径8μm、潤滑剤としてシリコーンオイルを40
質量%含有、シリコーンオイルとして粘度が0.012
5m 2/s(12500cSt)のジメチルシリコーン
オイルとしたが、同様の効果を果たせばこれに限定され
るものではない。
【0211】第2の無機微粉体としては、第一の実施例
で説明した通り、潤滑剤の含有量が潤滑剤を含有してい
る無機微粉体の質量を基準として、25〜90質量%、
好ましくは30〜90質量%、より好ましくは40〜6
5質量%であることが良く、個数平均粒径は、好ましく
は0.5〜50μm、より好ましくは3〜20μmであ
ることが良い。
【0212】〔第三の実施例〕以下に、本発明の第三の
実施例を説明する。
【0213】本実施例の特徴とするところは、第一の実
施例で説明した感光体1を用い、トナーの外添剤として
チタン酸ストロンチウム微粉体、酸化セリウム微粉体又
は酸化マグネシウム微粉体を第1の微粉体として、及び
潤滑剤を含有する無機微粉体を第2の無機微粉体として
用いることである。従って、装置の図及びその説明、ま
た感光体1についての説明は第一の実施例と同じである
ので省略する。
【0214】トナー8は結着樹脂、磁性体、荷電制御
剤、ワックスの混合物を130℃に加熱された二軸エク
ストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマー
ミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕し、
さらにエルボジェット分級機で所望の粒度分布を有する
トナー粒子を有するものである。更に上記トナー粒子に
本実施例においては、第1の微粉体としてのチタン酸ス
トロンチウム粒子微粉体、及び第2の無機微粉体として
のシリコーンオイルを潤滑剤として高配合した無機微粉
体(以下「無機微粉体A」と称す)をヘンシェルミキサ
ーで混合外添した。無機微粉体Aとしては、第一の実施
例で説明したものと同じである。
【0215】これにより、前述の感光体1と組み合わせ
て使うことにより、感光体1上を一様に摩耗させること
ができるので画像流れが防止でき、無機微粉体Aに含有
される潤滑剤により融着を防止することもできる。更に
はフィルミングや尾引き抑制などのレベルもよい、良好
な画像を得られるようにしたものである。
【0216】以上のような構成の感光体1とトナー8を
用いて、以下の条件で32.5℃,80%RHのH/H
環境において4%印字比率画像で連続耐久を行い、画像
流れの評価を行った。比較実験としては、電荷輸送層2
3として粘度平均分子量が2×104のポリカーボネー
ト樹脂(II)のみの感光体1を用いた場合の画像流れ
の評価も行った。23℃,60%RHのN/N環境にお
いて4%印字比率画像で連続耐久を行い、フィルミング
の耐久推移確認、定着後の画像上の尾引きの評価を行っ
た。更に、15℃,10%RHのL/L環境において4
%印字比率画像で違続耐久を行い、チタン酸ストロンチ
ウム微粉体のクリーニング装置部でのすり抜け評価を行
った。
【0217】実験条件としては、トナー8に外添するチ
タン酸ストロンチウム微粉体の外添量を0質量%〜4.
5質量%と変化させ、無機微粉体Aの外添量を0.02
質量%、2質量%とした。
【0218】外添するチタン酸ストロンチウム微粉体の
一次粒子の個数平均粒径は、チタン酸ストロンチウム微
粉体の外添量が0質量%〜2.1質量%のときには1μ
m、チタン酸ストロンチウム微粉体の外添量が0.1質
量%、4.0質量%のときには0.005μm、0.0
1μm、3μm、3.5μmと4種類振って画像流れ、
チタン酸ストロンチウム微粉体のクリーニングブレード
すり抜け(以下「すり抜け」と呼称する)を確認した。
【0219】更には、チタン酸ストロンチウム微粉体の
外添量が0.1質量%、4.0質量%のときには、無機
微粉体Aの外添量を0質量%〜2.01質量%と振っ
て、H/H環境において4%印字比率画像で連続耐久を
行い、画像流れ、融着の評価を行った。
【0220】表9の実験内容を詳細に説明する。
【0221】表9は、第1の微粉体である一次粒子の個
数平均粒径1μmのチタン酸ストロンチウム微粉体のト
ナー粒子に対する外添量を0質量%〜4.5質量%に振
って画像流れ、すり抜けの確認を行ったものであり、
(1)〜(4)はH/H環境連続耐久(4%印字比率画
像)での画像流れの確認を行ない、(5)及び(6)で
はN/N環境連続耐久(4%印字比率画像)でのフィル
ミングの確認を行ない、(7)及び(8)ではN/N環
境連続耐久(4%印字比率画像)での尾引きの確認を行
なった。 (1)比較実験・・感光体表層はポリカーボネート樹脂
(II)のみ含有するものである。トナーが有している
無機微粉体Aの外添量は0.02質量%である。 (2)比較実験・・感光体表層はポリカーボネート樹脂
(II)のみ含有するものである。トナーが有している
無機微粉体Aの外添量は2.0質量%である。 (3)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は0.02質量
%である。 (4)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は2.0質量%
である。 (5)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は0.02質量
%である。 (6)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は2.0質量%
である。 (7)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は0.02質量
%である。 (8)感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポ
リカーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。ト
ナーが有している無機微粉体Aの外添量は2.0質量%
である。
【0222】(1)及び(2)で用いた感光体として
は、第一の実施例で用いたのと同じ電荷輸送層を、電荷
輸送物質と、粘度平均分子量2×104のポリカーボネ
ート樹脂(II)100質量%を有する組成物によって
形成された感光体(A)を用いた。
【0223】(3)〜(8)で用いた感光体としては、
第一の実施例で用いたのと同じ電荷輸送層を、電荷輸送
物質と、粘度平均分子量5×103のポリカーボネート
樹脂(I)40質量%と2×104のポリカーボネート
樹脂(II)60質量%とを有する組成物により形成さ
れている感光体(B)を用いた。
【0224】
【表9】
【0225】表9の結果はいずれも連続10000枚ま
で耐久した結果である。
【0226】表中の○は全く問題なく良いレベル、△は
普通レベル、×は良くないレベルである。
【0227】画像流れに関しては、(3)の無機微粉体
Aの外添量が0.02質量%の場合は、チタン酸ストロ
ンチウム微粉体の外添量が0.1質量%〜4.5質量%
のときには、画像流れは全く発生せず良いレベルであ
る。これは、感光体1上に転移したチタン酸ストロンチ
ウム微粉体により感光体1上を一様に摩耗させることが
できるため、局所的に低抵抗付着物が残ってしまい画像
流れを引き起こすことがないからである。無機微粉体A
の外添量も少量であるため、感光体1上に引き延ばされ
る潤滑剤も少量であり、感光体1上の低抵抗物質は除去
され、画像流れは全く発生しない。
【0228】チタン酸ストロンチウム微粉体の外添量が
0質量%の場合には、連続2656枚で画像流れが発生
し良くないレベルとなってしまう。これは、トナーに感
光体の表面を研磨するべきチタン酸ストロンチウム微粉
体が外添されていないために、感光体1上で発生する低
抵抗物質を除去することができなくなり画像流れが発生
してしまうからである。
【0229】以上より(3)では、チタン酸ストロンチ
ウム微粉体の外添量が0.1質量%〜4.5質量%であ
れば画像流れ防止に有効である。
【0230】次に(4)の場合、チタン酸ストロンチウ
ム微粉体の外添量が0.5質量%〜4.5質量%であれ
ば画像流れは全く発生せず良いレベルとなる。これは、
感光体1上に転移したチタン酸ストロンチウム微粉体に
より感光体1上を一様に摩耗させることができるため、
局所的に低抵抗付着物が残ってしまい画像流れを引き起
こすことがないからである。無機微粉体Aの外添量は
2.0質量%と多めであり、感光体1上に引き延ばされ
る潤滑剤も多量であるが、感光体1上を研磨する効果が
大きいため感光体1上の低抵抗物質は除去され、画像流
れは全く発生しない。
【0231】チタン酸ストロンチウム微粉体の外添量が
0.1質量%の場合は、連続9285枚で軽微な画像流
れが発生し良いレベルである。これは、チタン酸ストロ
ンチウム微粉体の外添量が少ないために感光体1上の微
小部分で研磨されない部分が発生し、更には無機微粉体
Aの外添量が2.0質量%と多く、潤滑剤が感光体1上
を覆ってしまうために低抵抗物質が完全に除去されず耐
久後半で軽微な画像流れが発生してしまうからである。
【0232】チタン酸ストロンチウム微粉体の外添量が
0質量%の場合には、連続2113枚で画像流れが発生
し良くないレベルとなってしまう。これは、トナーに感
光体の表面を研磨するべきチタン酸ストロンチウム微粉
体が外添されていないために、感光体1上で発生する低
抵抗物質を除去することができなくなり画像流れが発生
してしまうからである。
【0233】以上より(4)では、チタン酸ストロンチ
ウム微粉体の外添量が0.1質量%〜4.5質量%であ
れば画像流れ防止に有効であることがわかった。
【0234】(3)及び(4)より、無機微粉体Aの外
添量を考慮した場合、チタン酸ストロンチウム微粉体の
外添量が0.1質量%〜4.5質量%であれば画像流れ
防止に有効である。
【0235】フィルミングに関しては、(5)よりチタ
ン酸ストロンチウム微粉体の外添量が0質量%〜3.5
質量%のときは全く問題なく良いレベルである。
【0236】チタン酸ストロンチウム微粉体の外添量が
4.0質量%のときは、フィルミングが若干発生はする
が普通レベルである。
【0237】チタン酸ストロンチウム微粉体の外添量が
4.1質量%以上になると、4.1質量%のときは連続
1998枚時に、4.5質量%のときには連続1685
枚時にフィルミングが発生し良くないレベルになってし
まう。これは、トナーに外添されるチタン酸ストロンチ
ウム微粉体の量が多いと、感光体1上に転移し、クリー
ニング装置14と感光体1との当接部に堆積するチタン
酸ストロンチウム微粉体が多くなるために、そこで核と
なって感光体1上周方向に核の部分にトナーが付着する
フィルミングが発生してしまうからである。チタン酸ス
トロンチウム微粉体は負帯電性トナー粒子と逆極性であ
るため、現像時に感光体1の画像白部に転移する。シリ
カ微粉体の場合は負帯電性トナー粒子と同極性であるた
め転写時にトナー粒子と共に挙動して転写材に転写され
るものが多いが、チタン酸ストロンチウム微粉体は負帯
電性トナー粒子と逆極性であるため、転写されずに感光
体1上に残ったままクリーニング装置14と感光体1と
の当接部まで到達してしまうのが多いのである。つまリ
フィルミングの原因である感光体1上の核は、シリカと
比較してチタン酸ストロンチウム微粉体の方ができやす
いのである。
【0238】つまり(5)では、チタン酸ストロンチウ
ム微粉体の外添量が0質量%〜4.0質量%であればフ
ィルミング防止に対して有効である。
【0239】次に(6)の場合、チタン酸ストロンチウ
ム微粉体の外添量が0質量%〜4.0質量%のときには
フィルミングが全く発生せず良いレベルである。
【0240】チタン酸ストロンチウム微粉体の外添量が
4.1質量%、4.5質量%のときには、それぞれ連続
9615枚及び9213枚でフィルミングが若干発生す
るが普通レベルである。これは、先述のとおりトナーに
外添されるチタン酸ストロンチウム微粉体の量が多い
と、感光体1上に転移し、クリーニング装置14と感光
体1との当接部に堆積するチタン酸ストロンチウム微粉
体が多くなるために、そこで核となって感光体1上周方
向に核の部分にトナーが付着するフィルミングが発生し
てしまうのである。ただし(6)の場合は、無機微粉体
Aの外添量が多いために、(5)と比較してフィルミン
グの発生は少ない。無機微粉体Aに含有される潤滑剤の
量も多いため、感光体1に埋め込まれる外添剤の量が減
少し、フィルミングの発生を促進する核ができずらいか
らである。
【0241】よって(6)では、トナーに外添されるチ
タン酸ストロンチウム微粉体の量が多いと、感光体1上
に転移し、クリーニング装置14と感光体1との当接部
に堆積するチタン酸ストロンチウム微粉体が多くなるた
めに、そこで核となって感光体1上周方向に核の部分に
トナーが付着するフィルミングが発生してしまうのであ
る。チタン酸ストロンチウム微粉体の外添量が0質量%
〜4.5質量%のいずれの場合でもフィルミング防止に
対して有効である。
【0242】以上(5)及び(6)より、フィルミング
に対しては無機微粉体Aの外添量を考慮した場合、チタ
ン酸ストロンチウム微粉体の外添量が0質量%〜4.0
質量%であればフィルミング防止に有効である。
【0243】尾引きに関しては、(7)より、チタン酸
ストロンチウム微粉体が0.5質量%以上だと全く問題
なく良いレベルである。これは、トナー8にチタン酸ス
トロンチウム微粉体が外添されていると、付与される帯
電量が安定し、トナー粒子同士の付着力が安定するため
に転写材上に転写されたトナーが崩れることがないから
である。
【0244】チタン酸ストロンチウム微粉体が0.1質
量%のときには、若干尾引きは発生するが普通レベルで
ある。
【0245】チタン酸ストロンチウム微粉体が0質量%
のときは、尾引きが発生し良くないレベルである。これ
はトナー8にチタン酸ストロンチウム微粉体が外添され
ていないと、付与される帯電量が不足し、トナー粒子同
士の付着力が安定しないために転写材上に転写されたト
ナーが崩れてしまうからである。
【0246】次に(8)よりチタン酸ストロンチウム微
粉体が0.5質量%以上だと全く問題なく良いレベルで
ある。これは、トナー8にチタン酸ストロンチウム微粉
体が外添されていると、付与される帯電量が安定し、ト
ナー同士の付着力が安定するために転写材上に転写され
たトナーが崩れることがないからである。
【0247】チタン酸ストロンチウム微粉体が0.1質
量%のときには若干尾引きは発生するが普通レベルであ
る。
【0248】チタン酸ストロンチウム微粉体が0質量%
のときは尾引きが発生し、良くないレベルである。これ
はトナー8にチタン酸ストロンチウム微粉体が外添され
ていないと、付与される帯電量が不足し、トナー同士の
付着力が安定しないために転写材上に転写されたトナー
が崩れてしまうからである。
【0249】(7)及び(8)より尾引きに対しては、
チタン酸ストロンチウム微粉体の外添量が0.1質量%
〜4.0質量%であれば尾引き防止に有効である。尾引
きに対しては無機微粉体Aの外添量の依存性はなかっ
た。
【0250】よって画像流れ、フィルミング、尾引き防
止の全てが連続耐久において満足するものは、チタン酸
ストロンチウム微粉体の外添量が0.1質量%〜4.0
質量%のときである。
【0251】次に表10及び表11の実験を詳細に説明
する。
【0252】表10・・・チタン酸ストロンチウム微粉
体の外添量を0.1質量%とし、無機微粉体Aの外添量
を2.0質量%とし、チタン酸ストロンチウム微粉体の
個数平均粒径を0.005(μm)0.01(μ
m)3.0(μm)3.5(μm)と変化させて、
H/H環境4%印字比率連続耐久での画像流れの確認及
びL/L環境4%印字比率連続耐久でのすり抜けの確認
を行った。尚、感光体は、表9で用いた感光体(B)を
用いた。
【0253】表11・・・チタン酸ストロンチウム微粉
体の外添量を4質量%とし、無機微粉体Aの外添量を
2.0質量%とし、チタン酸ストロンチウム微粉体の個
数平均粒径を0.005(μm)0.01(μm)
3.0(μm)3.5(μm)と変化させて、H/
H環境4%印字比率連続耐久での画像流れの確認及びL
/L環境4%印字比率連続耐久でのすり抜けの確認を行
った。尚、感光体は、表9で用いた感光体(B)を用い
た。
【0254】
【表10】
【0255】
【表11】
【0256】次に表10及び表11の結果を詳細に説明
する。
【0257】表10の結果は、チタン酸ストロンチウム
微粉体の個数平均粒径を3つの範囲に分けてそれぞれト
ナーに0.1質量%外添したときの連続10000枚ま
で耐久したものである。表10の実験は、チタン酸スト
ロンチウム微粉体の外添量0.1質量%、無機微粉体A
の外添量は2.0質量%で行った。すり抜けに関しては
無機微粉体の外添量は影響しなく、画像流れに関しては
無機微粉体Aの外添量が多い方が不利だからである。
【0258】表中の○は全く問題なく良いレベル、△は
普通レベル、×は良くないレベルである。( )内の数
字は連続耐久での画像流れ発生枚数である。
【0259】表10より、画像流れに関しては、及
びのときは普通レベルである。のときには連続58
82枚で画像流れが発生してしい良くないレベルであ
る。これは、表10の実験の場合チタン酸ストロンチウ
ム微粉体の外添量が少なく、無機微粉体Aの外添量が多
いため耐久後半で感光体1上に無機微粉体Aの潤滑剤が
引き延ばされ、感光体1表面の研磨量が若干減少し、軽
微な画像流れが発生する。ただし、、及びのとき
にはチタン酸ストロンチウム微粉体の個数平均粒径が小
さいために耐久後半まで感光体1上を満遍なく削りとる
ことができ、画像流れを耐久後半まで防止できる。の
ときには、、及びと比較してチタン酸ストロンチ
ウム微粉体の個数平均粒径が大きいために感光体1上を
満遍なく削ることができずに、削れムラとなり結果的に
削れない部分で画像流れが発生してしまう。
【0260】すり抜けに関しては、、及びのとき
は良いレベルである。
【0261】のときは初期からすり抜けが発生してい
る。これはクリーニング装置14には、及びのと
きにはチタン酸ストロンチウム微粉体の個数平均粒径が
大きいのでクリーニング装置14と感光体1の当接部分
をすり抜けることは少ないが、のときには粒径が小さ
いのでクリーニング装置14と感光体1の当接部分を大
量にすり抜けてしまうからである。
【0262】表11の結果は、チタン酸ストロンチウム
微粉体の個数平均粒径を3つの範囲に分けてそれぞれト
ナーに4.0質量%外添したときの連続10000枚ま
で耐久したものである。表11の実験は表10の実験と
同様に無機微粉体Aの外添量は2.0質量%で行った。
すり抜けに関しては無機微粉体の外添量は影響しなく、
画像流れに関しては無機微粉体Aの外添量が多い方が不
利だからである。
【0263】表中の○は全く問題なく良いレベル、△は
普通レベル、×は良くないレベルである。( )内の数
字は連続耐久での画像流れ及びすり抜けの発生枚数であ
る。
【0264】画像流れに関しては、及びのときは
良いレベルである。のときには連続耐久6866枚で
画像流れが発生してしまい良くないレベルである。これ
は表11の実験の場合チタン酸ストロンチウム微粉体の
外添量が少なく、無機微粉体Aの外添量が多いため耐久
後半で感光体1上に無機微粉体Aの潤滑剤が引き延ばさ
れ、感光体1表面の研磨量が減少し、更にはのときに
は、及びと比較してチタン酸ストロンチウム微粉
体の個数平均粒径が大きいために感光体1上を満遍なく
削ることができずに、削れムラとなり結果的に削れない
部分で画像流れが発生してしまうからである。ただし、
表10の結果と比較すると、チタン酸ストロンチウム微
粉体の外添量が多いために研磨効果は大きく、画像流れ
の発生は遅い。
【0265】すり抜けに関しては、、及びのとき
は良いレベルである。
【0266】のときは初期からすり抜けが発生してい
る。これは、クリーニング装置14には、及びの
ときにはチタン酸ストロンチウム微粉体の個数平均粒径
が大きいのでクリーニング装置14と感光体1の当接部
分をすり抜けることは少ないが、のときには粒径が小
さいのでクリーニング装置14と感光体1の当接部分を
大量にすり抜けてしまうからである。
【0267】表10及び表11の実験結果より、無機微
粉体Aの外添量を考慮した場合、画像流れ、すり抜け防
止のいずれも満足するものはチタン酸ストロンチウム微
粉体の個数平均粒径が0.01μm,3μmのときであ
る。
【0268】次に表12の実験を詳細に説明する。
【0269】表12の実験は、無機微粉体Aのトナーに
対する外添量を振って画像流れ、融着の確認を行ったも
のであり、及びはH/H環境連続耐久(4%印字比
率画像)での画像流れの確認、及び及びはH/H環
境連続耐久(4%印字比率画像)での融着確認を行っ
た。 感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポリカ
ーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。トナー
が有しているチタン酸ストロンチウム微粉体の外添量は
0.1質量%である。 感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポリカ
ーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。トナー
が有しているチタン酸ストロンチウム微粉体の外添量は
4.0質量%である。 感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポリカ
ーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。トナー
が有しているチタン酸ストロンチウム微粉体の外添量は
0.1質量%である。 感光体表層はポリカーボネート樹脂(I)と、ポリカ
ーボネート樹脂(II)とのブレンド系である。トナー
が有しているチタン酸ストロンチウム微粉体の外添量は
4.0質量%である。
【0270】
【表12】
【0271】表12の結果を詳細に説明する。
【0272】表12は、チタン酸ストロンチウム微粉体
の外添量を0.1質量%、4.0質量%、無機微粉体A
の量を0質量%〜2.01質量%と振って、H/H環境
において連続10000枚まで耐久した結果である。○
は全く問題なく良いレベル、△は普通レベル、×は良く
ないレベルである。
【0273】画像流れに関してはの場合、無機微粉体
Aが0質量%〜1.5質量%のときには全く発生せず良
いレベルである。これは、クリーニング装置等で引き延
ばされる無機微粉体Aの影響を受けることなくチタン酸
ストロンチウム微粉体が感光体1上を満遍なく削りとる
ことができ、結果的に画像流れの発生を防止できるから
である。
【0274】無機微粉体Aの外添量が2.0質量%のと
きには、連続耐久9776枚で軽微な画像流れが発生し
たが普通レベルである。これは、クリーニング装置等で
引き延ばされる無機微粉体Aがチタン酸ストロンチウム
微粉体の感光体1上を研磨する作用を阻害し、耐久後半
で軽微な画像流れが発生するからである。
【0275】無機微粉体Aの外添量が2.01質量%の
ときには、連続耐久4327枚で画像流れが発生し良く
ないレベルとなる。これは、クリーニング装置等で引き
延ばされる無機微粉体Aの外添量が多いためにチタン酸
ストロンチウム微粉体の感光体1上を研磨する作用を阻
害し、画像流れが発生してしまうからである。
【0276】つまりの場合には、無機微粉体Aの外添
量が0質量%〜2質量%のとき画像流れ防止に有効であ
る。
【0277】の場合は、無機微粉体Aの外添量が0質
量%〜2.01質量%のいずれの場合も良いレベルであ
る。これは、チタン酸ストロンチウム微粉体の外添量が
多いために無機微粉体Aの外添量に影響されることなく
感光体1上を満遍なく削り取ることができ、画像流れの
発生を防止できるからである。
【0278】及びより画像流れに関しては無機微粉
体Aの外添量が0質量%〜2.0質量%のときに有効で
ある。
【0279】次に融着に関してはの場合、無機微粉体
Aが0.05質量%〜2.01質量%のときには全く発
生せず良いレベルである。これは、クリーニング装置等
で引き延ばされる無機微粉体Aの潤滑剤が感光体1上に
できるごく微小な深く削れるムラを埋め尽くすことがで
き、融着の原因となる核の発生を防止することができ
る、つまり融着の発生を防止できるからである。
【0280】無機微粉体Aの外添量が0.02質量%の
ときには連続耐久9500枚付近で融着が発生したが普
通レベルである。これは、クリーニング装置等で引き延
ばされる無機微粉体Aの潤滑剤が少ないために感光体1
上にできるごく微小な深く削れるムラを完全に埋め尽く
すことができず、耐久後半で融着の原因となる核の発生
がおこり、結果的に融着が発生してしまうからである。
【0281】無機微粉体Aの外添量が0質量%、0.0
1質量%のときには、それぞれ連続耐久5300枚及び
6500枚付近で融着が発生し良くないレベルである。
これは、クリーニング装置等で引き延ばされる無機微粉
体Aの潤滑剤が無い、或いは少ないためにごく微小にで
きる削れムラの部分にトナーや外添剤などが堆積して核
ができ、融着が発生してしまうからである。
【0282】の場合、無機微粉体Aの外添量が0.0
2質量%〜2.01質量%の範囲であれば融着防止に有
効である。
【0283】次にの場合、無機微粉体Aの外添量が
0.1質量%〜2.01質量%の場合、融着は全く発生
せず良いレベルである。これは、クリーニング装置等で
引き延ばされる無機微粉体Aの潤滑剤が感光体1上にで
きるごく微小な深く削れるムラを埋め尽くすことがで
き、融着の原因となる核の発生を防止することができ
る。つまり融着の発生を防止できるからである。のと
きに比べてチタン酸ストロンチウム微粉体の外添量は多
いが、無機微粉体Aの外添量が0.1質量%〜2.01
質量%であれば融着は発生しない。
【0284】無機微粉体Aの外添量が0.02質量%、
0.05質量%ときには、それぞれ連続耐久9400枚
及び9800枚付近で融着が発生したが普通レベルであ
る。これは、クリーニング装置で引き延ばされる無機微
粉体Aの潤滑剤が少ないために感光体1上にできるごく
微小な深く削れるムラを完全に埋め尽くすことができ
ず、耐久後半で削れムラ部分でトナーや外添剤が堆積し
て融着の原因となる核の発生がおこり、結果的に軽微な
融着が発生してしまうからである。
【0285】無機微粉体Aの外添量が0質量%、0.0
1質量%のときには、それぞれ連続耐久4200枚及び
5100枚付近で融着が発生し良くないレベルである。
これは、クリーニング装置で引き延ばされる無機微粉体
Aの潤滑剤が無い、或いは少ないためにごく微小にでき
る削れムラを潤滑剤で完全に覆うことができず、削れム
ラの部分にトナーや外添剤などが堆積して核ができ、融
着が発生してしまうからである。では無機微粉体Aの
外添量が0.02質量%〜2.01質量%であれば融着
防止に有効である。
【0286】及びよりチタン酸ストロンチウムの外
添量を考慮した場合、無機微粉体Aの外添量は0.02
質量%〜2.01質量%であれば融着の発生を防止する
ことができる。
【0287】表12の実験結果より、チタン酸ストロン
チウム微粉体の外添量を考慮した場合、画像流れ、融着
防止のいずれも満足することのできる無機微粉体Aの外
添量は0.02質量%〜2.0質量%であることがわか
る。
【0288】以上、表9〜表12の結果より、画像流
れ、フィルミング、融着、すり抜け防止の全てが連続耐
久において満足するものは、外添するチタン酸ストロン
チウム微粉体の個数平均粒径が0.01μm,3μm、
外添量が0.1〜4.0質量%、無機微粉体Aの外添量
が0.02質量%〜2.0質量%のときである。
【0289】感光体1の表層が適度な摩耗性を有し、チ
タン酸ストロンチウム微粉体の個数平均粒径を0.00
5μm〜3.00μm、好ましくは0.01μm〜3μ
m、外添量を0.1質量%〜5.0質量%、好ましくは
0.1質量%〜4.0質量%、無機微粉体Aの外添量を
0.02質量%〜2.0質量%に保てば画像流れの発生
を完全に防止でき、フィルミングや尾引き、融着、すり
抜け防止も満足できる良好で高品位な画像をえることが
できた。
【0290】なお、本実施例においてはチタン酸ストロ
ンチウム微粉体を用いたが、同様の効果を果たせばこれ
に限定されるものではなく、例えば、酸化セリウム微粉
体又は酸化マグネシウム微粉体を用いることができる。
【0291】本実施例において第2の無機微粉体を個数
平均粒径8μm、潤滑剤としてシリコーンオイルを40
質量%含有、シリコーンオイルとして粘度が0.012
5m 2/s(12500cSt)のジメチルシリコーン
オイルとしたが、同様の効果を果たせばこれに限定され
るものではない。
【0292】第2の無機微粉体としては、第一の実施例
で説明した通り、潤滑剤の含有量が潤滑剤を含有してい
る無機微粉体の質量を基準として、25〜90質量%、
好ましくは30〜90質量%、より好ましくは40〜6
5質量%であることが良く、個数平均粒径は、好ましく
は0.5〜50μm、より好ましくは3〜20μmであ
ることが良い。
【0293】〔第四の実施例〕本実施例の特徴とすると
ころは、第一の実施例で説明した感光体1を用い、トナ
ーの外添剤として、樹脂微粉体、疎水化処理をしたシリ
カ微粉体及びチタン酸ストロンチウム微粉体の混合物を
第1の微粉体として用い、且つ、第一の実施例で用いた
無機微粉体Aを第2の無機微粉体として用いることであ
る。
【0294】装置の図及びその説明、また、感光体1に
ついての説明は、第1の実施例と同じであるので省略す
る。
【0295】本実施例においては、トナーに第1の微粉
体として、樹脂微粉体、疎水化処理をしたシリカ微粉体
及びチタン酸ストロンチウム微粉体の混合物を外添する
ことによって、感光体の表層を一様に削り均一に摩耗さ
せて感光体上に生成されるオゾン生成物を除去すること
ができるので、画像流れを抑制することができ、且つ、
第2の無機微粉体として、潤滑剤を特定量含有する無機
微粉体Aを外添することによって、削れムラに潤滑剤が
埋め込まれ、トナーや外添剤が感光体上に堆積すること
がなく、トナー融着の原因である核の発生がなくなり、
トナー融着を抑制することができるという効果に加え
て、下記(a)乃至(c)の効果を併せ持っている。 (a)トナーに第1の微粉体として外添する混合物が、
疎水化処理をしたシリカ微粉体を有していることから、
トナーの帯電量を十分に高められるので、現像・転写を
良好に行うことができ、ベタ黒画像濃度を高めることが
できる。 (b)トナーに第1の微粉体として外添する混合物が、
チタン酸ストロンチウム微粉体を有していることから、
トナー粒子に付与される帯電量が安定し、トナー粒子同
士の付着力が安定するため転写材上に転写されたトナー
が崩れることがないので、尾引きの発生を抑制すること
ができる。 (c)トナーに第1の微粉体として外添する混合物が、
上記疎水化処理をしたシリカ微粉体及びチタン酸ストロ
ンチウム微粉体と共に樹脂微粉体を有していることか
ら、樹脂微粉体は、クリーニングブレードからすり抜け
たものが接触帯電部材に吸着され、やはりクリーニング
ブレードからすり抜けてくる疎水化処理をしたシリカ微
粉体及びチタン酸ストロンチウム微粉体をこの接触帯電
部材に吸着されている樹脂微粉体が吸着して、感光体表
面に対する傷の発生を抑制するよう作用するので、より
多数枚耐久後まで、トナー融着の発生を抑制することが
できる。
【0296】本実施例において、トナーに第1の微粉体
として外添する混合物に用いられる樹脂微粉体として
は、個数平均粒径が0.005μm〜3.00μmであ
ることが良く、具体的化合物としては、第一の実施例で
用いたメラミン・ホルムアルデヒド縮合物微粉体、又は
下記の重合性単量体を用いて重合された樹脂を用いるこ
とができる。
【0297】重合性単量体としては、スチレン、o−メ
チルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−メトキシスチレン及びp−エチルスチレンの如
きスチレン系単量体;アクリル酸;メタクリル酸;アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−プロピル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸2−クロルエチル及びアクリル酸フェニルの如き
アクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸
n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n
−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−
エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル
酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル及びメ
タクリル酸ジエチルアミノエチルの如きメタクリル酸エ
ステル類;アクリロニトリル;メタクリロニトリル;ア
クリルアミドが挙げられる。
【0298】重合方法としては、懸濁重合法、乳化重合
法、ソープフリー重合法等が使用可能であるが、より好
ましくは、ソープフリー重合によって得られる樹脂微粉
体が良い。
【0299】本実施例において、トナーに第1の微粉体
として外添する混合物に用いられる疎水化処理をしたシ
リカ微粉体としては、上記の第二の実施例で第1の微粉
体として用いた個数平均粒径が0.005μm〜3.0
0μmである疎水化処理をしたシリカ微粉体を用いるこ
とができる。
【0300】本実施例において、トナーに第1の微粉体
として外添する混合物に用いられるチタン酸ストロンチ
ウム微粉体としては、上記の第三の実施例で第1の微粉
体として用いた個数平均粒径が0.005μm〜3.0
0μmであるチタン酸ストロンチウム微粉体を用いるこ
とができる。
【0301】本実施例において、トナーは、第1の微粉
体として、樹脂微粉体、疎水化処理をしたシリカ微粉体
及びチタン酸ストロンチウム微粉体の混合物を0.1質
量%〜5.0質量%、好ましくは、0.8質量%〜4.
0質量%有していることが上記の効果を発現するために
必要である。
【0302】この第1の微粉体としての混合物中におけ
る、樹脂微粉体と疎水化処理をしたシリカ微粉体とチタ
ン酸ストロンチウム微粉体との混合質量比率は、1:5
〜150:2〜150、好ましくは、1:5〜50:2
〜50であることが良い。
【0303】次に本実施例で行った実験例について説明
する。
【0304】第一の実施例における実験例で用いたトナ
ー8に代えて下記構成のトナーを用いて、第一の実施例
における実験例で用いた図1に示す画像形成装置を用い
て、10000枚までの連続耐久画出しテストを行っ
た。
【0305】評価は、第一実施例乃至第三実施例の実験
例で評価した「画像流れ」及び「融着」、第一実施例の
実験例で評価した「すり抜け」、第二実施例の実験例で
評価した「ベタ黒濃度」及び「定着性」、第三実施例の
実験例で評価した「フィルミング」及び「尾引き」につ
いて、第一実施例乃至第三実施例の実験例での評価基準
と同様に評価基準で評価を行った。
【0306】なお、感光体1に対する、クリーニングブ
レードの当接圧力及び帯電ローラの当接圧力は、いずれ
も第一の実施例における実験例と同様に、それぞれ0.
29N(30gf)及び9.81N(1000gf)に
設定して行った。
【0307】トナーとしては、結着樹脂、磁性体、荷電
制御剤、ワックスの混合物を130℃に加熱された二軸
エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハン
マーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕
し、さらにエルボジェット分級機で所望の粒度分布を有
するトナー粒子に、第1の微粉体として個数平均粒径
0.5μmのアクリル樹脂微粉体0.1質量部と、シラ
ンカップリング剤で処理した後、有機ケイ素化合物で処
理した個数平均粒径0.05μmのシリカ微粉体1.5
質量部と、個数平均粒径1.0μmのチタン酸ストロン
チウム微粉体1.0質量部との混合物2.6質量%、及
び、第2の無機微粉体としてSiO2にシリコーンオイ
ルを潤滑剤として40質量%含有させた個数平均粒径8
μmの無機微粉体0.1質量%を、ヘンシェルミキサー
で混合外添したものを用いた。
【0308】感光体1は、第一の実施例における実験例
で用いた感光体(B)を用いた。
【0309】その結果、10000枚までの連続耐久画
出しにおいて、「画像流れ」、「融着」、「すり抜
け」、「ベタ黒濃度」、「定着性」、「フィルミング」
及び「尾引き」がいずれも、「○」の全く問題のないレ
ベルであり、第一実施例乃至第三実施例の効果が組み合
わされて発現していることが判明した。
【0310】〔第五の実施例〕以下に本発明の第五の実
施例を図3に基づいて説明する。
【0311】本実施例の特徴とするところは、第一の実
施例で説明した感光体1、帯電ローラ2、現像装置7、
トナー8、クリーニング装置14のプロセス装置を一体
的に組み込んで、図3に示すように画像形成装置本体に
対して着脱自在なプロセスカートリッジ43を構成する
点にある。
【0312】このプロセスカートリッジ43は、感光体
1を駆動するための電源、画像形成するためのバイアス
を供給するための高圧回路を備えた画像形成装置本体に
備えられた転写装置により転写紙Pに転写され、定着装
置101により定着される。
【0313】転写紙Pに転写されないで感光体1上に残
った転写残トナーは、プロセスカートリッジ43内のク
リーニング装置14で除去される。
【0314】これにより、前述の第一の実施例で説明し
たのと同様に画像流れ、融着の発生を完全に防止でき、
すり抜け防止も満足できる良好で高品位な画像を得るの
と同時に、メンテナンスの必要のないプロセスカートリ
ッジの提供が可能になる。
【0315】〔第六の実施例〕以下に本発明の第六の実
施例を説明する。
【0316】本実施例の特徴とするところは、第二の実
施例で説明した、感光体1、帯電ローラ2、現像装置
7、トナー8、クリーニング装置14のプロセス装置を
一体的に組み込んで、画像形成装置本体に対して着脱自
在なプロセスカートリッジ43を構成する点にある。装
置の図面及び構成は第五の実施例と同様であるため説明
は省略する。
【0317】本実施例のような構成にすることにより、
前述の第二の実施例で説明したのと同様に画像流れ、融
着の発生を完全に防止でき、画像濃度、定着性、すり抜
け防止も満足できる良好で高品位な画像を得るのと同時
に、メンテナンスの必要のないプロセスカートリッジの
提供が可能になる。
【0318】〔第七の実施例〕以下に本発明の第七の実
施例を説明する。
【0319】本実施例の特徴とするところは、第三の実
施例で説明した、感光体1、帯電ローラ2、現像装置
7、トナー8、クリーニング装置14のプロセス装置を
一体的に組み込んで、画像形成装置本体に対して着脱自
在なプロセスカートリッジ43を構成する点にある。装
置の図面及び構成は第五の実施例と同様であるため説明
は省略する。
【0320】本実施例のような構成にすることにより、
前述の第三の実施例で説明したのと同様に画像流れ、融
着の発生を完全に防止でき、フィルミングや尾引き、す
り抜け防止も満足できる良好で高品位な画像を得るのと
同時に、メンテナンスの必要のないプロセスカートリッ
ジの提供が可能になる。
【0321】〔第八の実施例〕以下に本発明の第八の実
施例を説明する。
【0322】本実施例の特徴とするところは、第四の実
施例で説明した、感光体1、帯電ローラ2、現像装置
7、トナー8、クリーニング装置14のプロセス装置を
一体的に組み込んで、画像形成装置本体に対して着脱自
在なプロセスカートリッジ43を構成する点にある。装
置の図面及び構成は第五の実施例と同様であるため説明
は省略する。
【0323】本実施例のような構成にすることにより、
前述の第四の実施例で説明したのと同様に画像流れ、融
着の発生を完全に防止でき、画像濃度、定着性、フィル
ミングや尾引き、すり抜け防止も満足できる良好で高品
位な画像を得るのと同時に、メンテナンスの必要のない
プロセスカートリッジの提供が可能になる。
【0324】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
像担持体の感光層と現像剤の外添剤の改良によって、画
像流れや融着の弊害を抑え安定して高品位な画像形成が
可能になる。さらに、現像剤の外添剤の選択により、画
像濃度の良化の他、フィルミングや尾引きの抑制も効果
的に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概略構成断面図で
ある。
【図2】本発明に係る画像形成装置の感光体周辺の断面
図である。
【図3】本発明に係るプロセスカートリッジの概略構成
断面図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電ローラ 3 現像容器 4 レーザースキャナ 5 レーザー光 6 ミラー 7 現像装置 8 トナー 9 ドクターブレード 10 現像スリーブ 11 マグネットローラ 12 電源 13 転写ローラ 14 クリーニング装置 18 トナー吹き出し防止シート 20 板金 21 基体 22 電荷発生層 23 電荷輸送層 30 トナー撹拌部材 43 プロセスカートリッジ 100 転写材カセット 101 定着装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/08 504 G03G 9/08 372 507 375 21/10 15/00 556 15/08 507L 21/00 312 (72)発明者 居波 聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 安藤 温敏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 砂原 賢 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 篠原 聖一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、像担持体と、該像担持体に
    担持されている静電潜像を現像するための現像剤と、該
    現像剤を担持し現像領城へ搬送するための現像剤担持体
    と、該現像剤担持体上に当接し前記現像剤の塗布量を規
    制するための規制部材と、該像担持体の感光層の表面に
    対して、0.15N〜0.89N(15gf〜90g
    f)の当接圧力で当接して該感光層の表面をクリーニン
    グするためのクリーニング部材とを有する画像形成装置
    において、 前記像担持体は導電性基体上に感光層を有し、該感光層
    が、1.5×104以下の粘度平均分子量を有するポリ
    カーボネート樹脂(I)の少なくとも一種と、1.5×
    104より大きい粘度平均分子量を有するポリカーボネ
    ート樹脂(II)の少なくとも一種とを含有し、前記ポ
    リカーボネート樹脂(I)が、ポリカーボネート樹脂
    (I)と(II)の総量を基準として30質量%〜95
    質量%の割合で含有されており、 前記現像剤は、トナー粒子及び外添剤を有するトナーを
    有しており、該トナーは、該外添剤として、(a)個数
    平均粒径が0.005μm〜3.00μmの第1の微紛
    体を0.1質量%〜5.0質量%、及び(b)潤滑剤を
    25質量%〜90質量%含有している第2の無機微紛体
    を0.02質量%〜2.00質量%有していることを特
    徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 該トナーは、該第1の微紛体として個数
    平均粒径が0.005μm〜3.00μmの樹脂微紛体
    を0.1質量%〜5.0質量%有していることを特徴と
    する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 該トナーは、該第1の微紛体として個数
    平均粒径が0.005μm〜2.50μmのシリカ微粉
    体、アルミナ微粉体又は酸化チタン微粉体を0.8質量
    %〜2.0質量%有していることを特徴とする請求項1
    に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 該トナーは、該第1の微紛体として個数
    平均粒径が0.01μm〜3.00μmのチタン酸スト
    ロンチウム微粉体、酸化セリウム微粉体又は酸化マグネ
    シウム微粉体を0.1質量%〜4.0質量%有している
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 該トナーは、該第1の微粉体として、個
    数平均粒径が0.01μm〜3.00μmの樹脂微粉
    体、個数平均粒径が0.01μm〜3.00μmの疎水
    化処理をしたシリカ微粉体及び個数平均粒径が0.01
    μm〜3.00μmのチタン酸ストロンチウム微粉体の
    混合物を0.1質量%〜5.0質量%有している請求項
    1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 該混合物は、該樹脂微粉体(R)、該疎
    水化処理をしたシリカ微粉体(C)及びチタン酸ストロ
    ンチウム微粉体(T)の含有質量比率が下記関係 R:C:T=1:5〜150:2〜150 を満足する請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 該第2の無機微紛体は、個数平均粒径が
    0.5μm〜50μmであることを特徴とする請求項1
    乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 該第2の無機微粉体が含有している潤滑
    剤は、シリコーンオイルであることを特徴とする請求項
    1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 該第2の無機微粉体は、潤滑剤として、
    シリコーンオイルを30質量%〜90質量%含有してい
    ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の
    画像形成装置。
  10. 【請求項10】 該第2の無機微粉体は、潤滑剤とし
    て、シリコーンオイルを40質量%〜65質量%含有し
    ていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記
    載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 該画像形成装置は、該像担持体の感光
    層の表面に対して、1.97N〜29.42N(200
    gf〜3000gf)の当接圧力で当接して該感光層を
    一次帯電するための帯電部材をさらに有していることを
    特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形
    成装置。
  12. 【請求項12】 該帯電部材は、帯電バイアス電圧が印
    加されているローラーであることを特徴とする請求項1
    1に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 該帯電バイアス電圧は、直流バイアス
    及び交流バイアスを有していることを特徴とする請求項
    12に記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 該像担持体と該現像剤担持体との最小
    間隙よりも、該現像剤担持体上の塗布量が規制された該
    現像剤の層厚が薄くなるように設定されていることを特
    徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成
    装置。
  15. 【請求項15】 該現像剤担持体には、現像時に直流バ
    イアスに交流バイアスを重畳させた現像バイアス電圧が
    印加されていることを特徴とする請求項14に記載の画
    像形成装置。
  16. 【請求項16】 少なくとも、像担持体と、該像担持体
    に担持されている静電潜像を現像するための現像剤と、
    該現像剤を担持し現像領域へ搬送するための現像剤担持
    体と、該現像剤担持体上に当接し前記現像剤の塗布量を
    規制するための規制部材と、該像担持体の感光層の表面
    に対して、0.15N〜0.89N(15gf〜90g
    f)の当接圧力で当接して該感光層の表面をクリーニン
    グするためのクリーニング部材とをカートリッジ容器に
    一体に組み込んで構成し、画像形成装置本体に対して脱
    離可能に装着されるプロセスカートリッジにおいて、 前記像担持体は、導電性基体上に感光層を有し、該感光
    層が、1.5×104以下の粘度平均分子量を有するポ
    リカーボネート樹脂(I)の少なくとも一種と、1.5
    ×104より大きい粘度平均分子量を有するポリカーボ
    ネート樹脂(II)の少なくとも一種とを含有し、前記
    ポリカーボネート樹脂(I)が、ポリカーボネート樹脂
    (I)と(II)の総量を基準として30質量%〜95
    質量%の割合で含有されており、 前記現像剤は、トナー粒子及び外添剤を有するトナーを
    有しており、該トナーは、該外添剤として、(a)個数
    平均粒径が0.005μm〜3.00μmの第1の微紛
    体を0.1質量%〜5.0質量%、及び(b)潤滑剤を
    25質量%〜90質量%含有している第2の無機微紛体
    を0.02質量%〜2.00質量%有していることを特
    徴とするプロセスカートリッジ。
  17. 【請求項17】 該トナーは、該第1の微紛体として個
    数平均粒径が0.005μm〜3.00μmの樹脂微紛
    体を0.1質量%〜5.0質量%有していることを特徴
    とする請求項16に記載のプロセスカートリッジ。
  18. 【請求項18】 該トナーは、該第1の微紛体として個
    数平均粒径が0.005μm〜2.50μmのシリカ微
    粉体、アルミナ微粉体又は酸化チタン微粉体を0.8質
    量%〜2.0質量%有していることを特徴とする請求項
    16に記載のプロセスカートリッジ。
  19. 【請求項19】 該トナーは、該第1の微紛体として個
    数平均粒径が0.01μm〜3.00μmのチタン酸ス
    トロンチウム微粉体、酸化セリウム微粉体又は酸化マグ
    ネシウム微粉体を0.1質量%〜4.0質量%有してい
    ることを特徴とする請求項16に記載のプロセスカート
    リッジ。
  20. 【請求項20】 該トナーは、該第1の微粉体として、
    個数平均粒径が0.01μm〜3.00μmの樹脂微粉
    体、個数平均粒径が0.01μm〜3.00μmの疎水
    化処理をしたシリカ微粉体及び個数平均粒径が0.01
    μm〜3.00μmのチタン酸ストロンチウム微粉体の
    混合物を0.1質量%〜5.0質量%有している請求項
    16乃至19のいずれかに記載のプロセスカートリッ
    ジ。
  21. 【請求項21】 該混合物は、該樹脂微粉体(R)、該
    疎水化処理をしたシリカ微粉体(C)及びチタン酸スト
    ロンチウム微粉体(T)の含有質量比率が下記関係 R:C:T=1:5〜150:2〜150 を満足する請求項20に記載のプロセスカートリッジ。
  22. 【請求項22】 該第2の無機微紛体は、個数平均粒径
    が0.5μm〜50μmであることを特徴とする請求項
    16乃至21のいずれかに記載のプロセスカートリッ
    ジ。
  23. 【請求項23】 該第2の無機微粉体が含有している潤
    滑剤は、シリコーンオイルであることを特徴とする請求
    項16乃至22のいずれかに記載のプロセスカートリッ
    ジ。
  24. 【請求項24】 該第2の無機微粉体は、潤滑剤とし
    て、シリコーンオイルを30質量%〜90質量%含有し
    ていることを特徴とする請求項16乃至23のいずれか
    に記載のプロセスカートリッジ。
  25. 【請求項25】 該第2の無機微粉体は、潤滑剤とし
    て、シリコーンオイルを40質量%〜65質量%含有し
    ていることを特徴とする請求項16乃至23のいずれか
    に記載のプロセスカートリッジ。
  26. 【請求項26】 該プロセスカートリッジは、該像担持
    体の感光層の表面に対して、1.97N〜29.42N
    (200gf〜3000gf)の当接圧力で当接して該
    感光層を一次帯電するための帯電部材をさらに有してい
    ることを特徴とする請求項16乃至25のいずれかに記
    載のプロセスカートリッジ。
  27. 【請求項27】 該帯電部材は、帯電バイアス電圧が印
    加されているローラーであることを特徴とする請求項2
    6に記載のプロセスカートリッジ。
  28. 【請求項28】 該帯電バイアス電圧は、直流バイアス
    及び交流バイアスを有していることを特徴とする請求項
    26に記載のプロセスカートリッジ。
  29. 【請求項29】 該像担持体と該現像剤担持体との最小
    間隙よりも、該現像剤担持体上の塗布量が規制された該
    現像剤の層厚が薄くなるように設定されていることを特
    徴とする請求項16乃至28のいずれかに記載のプロセ
    スカートリッジ。
  30. 【請求項30】 該現像剤担持体には、現像時に直流バ
    イアスに交流バイアスを重畳させた現像バイアス電圧が
    印加されていることを特徴とする請求項29に記載のプ
    ロセスカートリッジ。
JP30206999A 1998-10-23 1999-10-25 画像形成装置及びプロセスカ―トリッジ Withdrawn JP2000194158A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30206999A JP2000194158A (ja) 1998-10-23 1999-10-25 画像形成装置及びプロセスカ―トリッジ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-302554 1998-10-23
JP30255498 1998-10-23
JP30206999A JP2000194158A (ja) 1998-10-23 1999-10-25 画像形成装置及びプロセスカ―トリッジ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000194158A true JP2000194158A (ja) 2000-07-14

Family

ID=26562976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30206999A Withdrawn JP2000194158A (ja) 1998-10-23 1999-10-25 画像形成装置及びプロセスカ―トリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000194158A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007057862A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Canon Inc 画像形成方法
JP2008003481A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Kao Corp 電子写真用トナー
JP2008216999A (ja) * 2007-02-07 2008-09-18 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体用塗布液、電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ
JP2008233166A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Konica Minolta Business Technologies Inc 現像装置および画像形成装置
JP2009048018A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2010039263A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 Canon Inc 磁性トナー及びプロセスカートリッジ
JP2016180950A (ja) * 2015-03-25 2016-10-13 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP2016180951A (ja) * 2015-03-25 2016-10-13 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP2017142399A (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法
JP2018205662A (ja) * 2017-06-09 2018-12-27 キヤノン株式会社 トナー

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007057862A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Canon Inc 画像形成方法
JP4630762B2 (ja) * 2005-08-25 2011-02-09 キヤノン株式会社 画像形成方法
JP2008003481A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Kao Corp 電子写真用トナー
JP4624311B2 (ja) * 2006-06-26 2011-02-02 花王株式会社 電子写真用トナー
JP2008216999A (ja) * 2007-02-07 2008-09-18 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体用塗布液、電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ
JP2008233166A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Konica Minolta Business Technologies Inc 現像装置および画像形成装置
JP2009048018A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2010039263A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 Canon Inc 磁性トナー及びプロセスカートリッジ
JP2016180950A (ja) * 2015-03-25 2016-10-13 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP2016180951A (ja) * 2015-03-25 2016-10-13 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP2017142399A (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法
JP2018205662A (ja) * 2017-06-09 2018-12-27 キヤノン株式会社 トナー

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6175703B1 (en) Image forming apparatus and process cartridge
JP2007328098A (ja) 画像形成装置
JP2000194158A (ja) 画像形成装置及びプロセスカ―トリッジ
JP2007333938A (ja) 像担持体及び画像形成装置
JP2005091690A (ja) 電子写真用キャリア、現像剤、画像形成方法、収納容器、画像形成装置、プロセスカートリッジ
JP3950582B2 (ja) 画像形成方法
JP2007256944A (ja) トナーおよび画像形成装置
JPH08278673A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP3879838B2 (ja) 電子写真用キャリア、現像剤、画像形成方法
JP3323741B2 (ja) 現像剤担持体及び現像剤担持体の製造方法
JP2011095528A (ja) 画像形成装置
JP2974545B2 (ja) 静電潜像現像用現像剤及び画像形成方法
JP2003270954A (ja) 画像形成装置
JP4579779B2 (ja) 画像形成方法
JPH08185042A (ja) 現像剤担持体及びこれを用いた現像装置
JP4136640B2 (ja) 現像剤坦持体上の現像剤量の設定方法
JP4590066B2 (ja) 磁性トナー及び画像形成方法
JP2006243619A (ja) クリーニング装置及びそれを用いた画像形成装置
JPH11190916A (ja) 画像形成方法
JP3774609B2 (ja) 画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP4310092B2 (ja) 二成分現像剤およびフルカラー画像形成方法
JP3918662B2 (ja) 有機感光体、画像形成方法及び画像形成装置
JP2003248338A (ja) 静電潜像現像用トナーおよびそれを用いた画像形成方法
JP3079407B2 (ja) 画像形成方法
JP2006301357A (ja) 磁性一成分トナー及び画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070109