JP4412633B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高画質化とともにトナーの小粒径化が要望されており、特に、解像度が1200dpi以上の高解像度が要求される装置では、粒径が7.0μm以下のトナーが求められている。従来、平均粒径7μm前後のトナーについては粒径分布の調整等により高画質化が検討されているが(特開平2−877号公報、特開平7−77825号公報)、これらの規定を満足する粒径分布に調整された粒径7μm以下の小粒径トナーを高解像度が要求される装置に用いると、種々の欠点が生じる。
【0003】
例えば、特開平2−877号公報には、粒径が5μm以下のトナー粒子の個数%と重量%が特定の関係を有するトナーが、特開平7−77825号公報には、特定の粒度分布を有する小粒径トナーが提案されている。しかしながら、平均粒径が7μm以下のトナーにおいてこれらの関係を満足するためには、5μm以下のトナーを多量に含有させることになり、流動性の観点から過剰に添加されるシリカ等の外添剤や、結着樹脂との相溶性の点から小粒径トナーに多く含有される離型剤、さらにはファンデルワールス力等の影響により、感光体へのトナーフィルミングが生じやすい。
【0004】
また、特開2000−330327号公報には、粒径が5μm以下のトナーが非常に少なく、粒度分布のシャープなトナーが提案されている。しかし、粒径が5μm以下のトナーが少なすぎるために、離型剤の溶出効率が低下し、高温域や低温域においてオフセットが発生しやすい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高解像度の電子写真装置においても、低温定着性が良好で、かつ高温オフセット発生温度が高く、さらに感光体へのフィルミングもなく耐久性に優れた静電荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、高解像度が要求される装置では、定着時の細線のつぶれを低減するためにロール圧が下げられるため、離型剤の効率的な溶出を考慮したトナーの設計が重要であることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0007】
即ち、本発明は、結着樹脂、着色剤、離型剤及び外添剤を含有してなる静電荷像現像用トナーであって、前記結着樹脂がポリエステルを含有してなり、前記離型剤がエステルワックスを含有してなり、前記トナーの体積平均粒径が5.0〜7.0μmであり、5.08μm以下の粒径を有するトナー粒子の含有率が20〜40個数%であり、5.08μmを超えて7.92μm以下の範囲の粒径を有するトナー粒子の含有率が50〜80個数%であり、15.4μm以上の粒径を有するトナー粒子の含有率が0.1体積%以下であり、かつ5.08μm以下の粒径を有するトナー粒子の個数%(N)と5.08μm以下の粒径を有するトナー粒子の体積%(V)の比(N/V)が1.2〜2.4である静電荷像現像用トナーに関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、体積平均粒径が5.0〜7.0μm、好ましくは5.2〜6.8μm、より好ましくは5.5〜6.8μmのトナーにおいて、高解像度装置における耐久性及び定着性の面で非常に重要な要素として、5.08μm以下の粒径を有するトナー粒子の含有率に着目している点に1つの特徴を有する。
【0009】
上記構成により本発明の効果が得られる理由は明確でないが下記のように推定される。すなわち、離型剤を含有したトナーの場合、離型剤は樹脂との相溶性が低いため、粉砕時、その界面で割れやすく、微粉には離型剤が多量に含有されやすい。また、その広い表面積をも考えると、効率的な離型効果を得るためには、微粉の存在が必要である。しかし、微粉が多すぎると、流動性の低下や離型剤の過剰な溶出によりフィルミングの問題が発生するため、微粉量を調整する必要があり、本発明の構成により、これらが適切に調整されたものと考えられる。
【0010】
本発明のトナーは、5.08μm以下の粒径を有するトナー粒子の含有率が16〜50個数%であり、かつ5.08μm以下の粒径を有するトナー粒子の個数%(N)と5.08μm以下の粒径を有するトナー粒子の体積%(V)の比(N/V)が1.2〜3.0であるために、高解像度を維持しつつ、定着性の低下が防止され、かつ感光体への耐フィルミング性に優れている。
【0011】
5.08μm以下の粒径を有するトナー粒子の含有率は、高温オフセット域の確保、低温定着性、トナーの生産性低下の防止等の観点から、16個数%以上、感光体へのフィルミング防止、流動性確保の観点から50個数%以下であり、好ましくは16〜45個数%、より好ましくは20〜40個数%である。
【0012】
Nが16個数%以上でN/Vが3.0より大きいことは、実質的に3μm以下の粒径を有する超微粉の量の増加を意味し、感光体へのフィルミングの増加につながる。また非磁性一成分方式でのブレード固着や、二成分現像方式でのキャリア汚染やトナー飛散の増加など、耐久性を著しく悪化させる。
【0013】
また、N/Vが1.2未満であると、トナーの生産性が低下し、実質的に3μm以下の粒径を有する超微粉の量が著しく減少することから、離型剤の溶出が不十分となり、高温側の非オフセット域が狭くなり、定着性が悪化する。
【0014】
これらの観点より、N/Vは、1.2〜3.0であり、好ましくは1.5〜3.0、より好ましくは2.0〜3.0である。
【0015】
さらに、5.08μmを超えて7.92μm以下の範囲の粒径を有するトナー粒子の含有率が、50〜80個数%、好ましくは55〜80個数%であると、トナーの均質性が維持されシャープな帯電量分布が得られて耐久性が向上するため、トナー飛散が少なく、高画質を維持しつつ、かつ優れた耐久性を確保することができる。
【0016】
また、平均粒径よりも2倍ほど大きな粒径のトナー粒子は、実機では現像されにくく、現像機内中に蓄積されることから、多少でも存在すると、耐刷とともに画質の低下がする傾向にある。従って15.4μm以上の粒径を有するトナー粒子の含有率は、0.1体積%以下であり、好ましくは0.05体積%以下、より好ましくは0.02体積%以下である。
【0017】
本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤及び外添剤からなり、結着樹脂としては、ポリエステル、スチレン−アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン及びそれらの複合物等が挙げられるが、これらの中では、ポリエステルが好ましい。ポリエステルの含有量は、結着樹脂中、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%、特に好ましくは100重量%である。
【0018】
ポリエステルは、式(I):
【0019】
【化1】
【0020】
(式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16、好ましくは1.5〜5.0である)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を5モル%以上含有したアルコール成分と、カルボン酸成分とを縮重合させて得られる樹脂が好ましい。
【0021】
式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。
【0022】
式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物のアルコール成分中の含有量は、低温定着性と耐久性の両立の観点から、5モル%以上、好ましくは50モル%以上、より好ましくは100モル%である。
【0023】
また、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物以外のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチログリコールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられ、これらの1種以上を含有することが好ましい。
【0024】
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜8)エステル等が挙げられ、これは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0025】
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
【0026】
ポリエステルの酸価は1〜40mgKOH/g、水酸基価は20〜80mgKOH/g、軟化点は110〜160℃、ガラス転移点は50〜70℃であることが、それぞれ好ましい。
【0027】
なお、本発明においては、結着樹脂は、定着性及び保存性の観点から、軟化点が10℃以上、より好ましくは15〜50℃異なる、2種以上の樹脂からなることが好ましい。
【0028】
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146 、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ、本発明において、トナーは黒トナー、カラートナー、フルカラートナーのいずれであってもよい。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
【0029】
離型剤としては、例えば、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンポリエチレン共重合体ワックス等のポリオレフィンワックス、カルナウバワックス、はぜろう、密ろう、鯨ろう、モンタンワックス、ライスワックス等のエステルワックス、脂肪酸アミドワックス等のアミド系ワックス等が挙げられ、これらの中ではエステルワックスが好ましい。これらは単独であっても、2種以上の併用であってもよい。なお、離型剤の融点は60〜100℃が好ましく、このような融点を有する離型剤は、好ましくは10〜100重量%、より好ましくは20〜50重量%、離型剤中に含有されているのが望ましい。
【0030】
離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましい。
【0031】
さらに、トナーには、荷電制御剤、離型剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が、適宜含有されていてもよい。
【0032】
外添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等の無機微粒子が挙げられ、これらの中では、埋め込み防止の観点から、比重の小さいシリカが含有されているのが好ましい。
【0033】
シリカは、耐環境安定性の観点から、疎水化処理された疎水性シリカであるのが好ましい。疎水化の方法は特に限定されず、疎水化処理剤としては、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン、シリコーンオイル、メチルトリエトキシシラン等が挙げられるが、これらの中ではヘキサメチルジシラザンが好ましい。疎水化処理剤の処理量は、無機微粒子の表面積当たり1〜7mg/m2 が好ましい。
【0034】
シリカは、平均粒径の異なる2種が併用されているのが好ましく、平均粒径が5〜20nm、好ましくは10〜20nmのシリカ(小粒径シリカ)と平均粒径が25〜60nm、好ましくは35〜50nmのシリカ(大粒径シリカ)が併用されているのがより好ましい。大小のシリカを併用することにより、シリカの埋め込みがより効果的に防止され、耐久性が向上する。
【0035】
シリカの含有量は、未処理トナー100重量部に対して、0.01〜10重量部が好ましく、0.1〜5重量部がより好ましい。小粒径シリカ/大粒径シリカ(重量比)は、5/95〜95/5が好ましく、10/90〜70/30がより好ましい。
【0036】
さらに、本発明のトナーには、荷電制御剤、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が適宜含有されていてもよい。
【0037】
本発明のトナーは、未処理トナーと外添剤とをヘンシェルミキサー等を用いて混合する表面処理工程を経て得られる。未処理トナーは、粉砕トナーが好ましく、例えば、結着樹脂、着色剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、冷却後、ハンマーミルを用いて粗粉砕し、さらにジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して得られる。
【0038】
本発明において、分級工程は、カウンターフロー式分級機等の分級機により微粉砕粉を分級した後、得られた分級粉から、固定壁型風力分級機等を用いて超微粉を除去するのが好ましい。
【0039】
通常、高解像度が要求される装置では、定着時のロール圧を下げて細線のつぶれを低減させるために、トナー中の離型剤の溶出が不十分となり、定着性が低下しやすい。しかしながら、本発明のトナーは、小粒径で、かつ優れた定着性を有しているために、1200dpi以上、より好ましくは1200〜4800dpiの高解像度の電子写真装置にも好適に用いることができる。
【0040】
本発明のトナーは、磁性体微粉末を含有するときは単独で現像剤として、また磁性体微粉末を含有しないときは非磁性一成分系現像剤として、もしくはキャリアと混合して二成分系現像剤として使用され得る。
【0041】
【実施例】
〔酸価及び水酸基価〕
JIS K0070の方法により測定する。
【0042】
〔軟化点〕
高化式フローテスター「CFT−500D」(島津製作所製)を用い、樹脂の半分が流出する温度を軟化点とする(試料:1g、昇温速度:6℃/分、荷重:1.96MPa、ノズル:1mmφ×1mm)。
【0043】
〔ガラス転移点〕
示差走査熱量計「DSC210」(セイコー電子工業社製)を用いて昇温速度10℃/分で測定する。
【0044】
〔離型剤の融点〕
示差走査熱量計「DSC210」(セイコー電子工業社製)を用いて昇温速度10℃/分で測定した際のピーク温度とする。
【0045】
〔トナーの粒度分布〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:100μm
測定粒径範囲:2〜60μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテルHLB 13.6)5%電解液
分散条件:分散液5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させる。
測定条件:ビーカーに電解液100mlと分散液を加え、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度で、3万個の粒子を測定し、その粒度分布を求める。
【0046】
樹脂製造例1
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン613g、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン244g、テレフタル酸164g、イソドデセニル無水コハク酸177g、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸106g、及びジブチル錫オキシド(エステル化触媒)3gを、窒素気流下、230℃にて減圧下で反応させた。酸価により重合度を追跡し、酸価が22KOHmg/gに達したとき反応を終了し、樹脂Aを得た。樹脂Aは淡黄色の固体であり、ガラス転移点は63℃、酸価は22mgKOH/g、水酸基価は25mgKOH/gであった。
【0047】
樹脂製造例2
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン900g、ネオペンチルグリコール250g、テレフタル酸580g、無水トリメリット酸130g、及びジブチル錫オキシド(エステル化触媒)2gを、窒素気流下、180℃から徐々に昇温しながら反応させ、8時間後230℃に達した後、減圧下でさらに反応させた。酸価により重合度を追跡し、酸価が20KOHmg/gに達したとき反応を終了し、樹脂Bを得た。得られた樹脂Bは淡黄色の固体であり、ガラス転移点は66℃、軟化点は125℃、酸価は20mgKOH/g、水酸基価は50mgKOH/gであった。
【0048】
樹脂製造例3
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン875g、フマル酸295g及びハイドロキノン(重合禁止剤)0.5gを、窒素気流下、200℃にて減圧下で、酸価が20mgKOH/gに達するまで反応させて、樹脂Cを得た。樹脂Cは淡黄色の固体で、ガラス転移点は61℃、軟化点は102℃、酸価は20.1mgKOH/g、水酸基価は25.0mgKOH/gであった。
【0049】
実施例1〜3、比較例1(実施例1、2は参考例である)
表1に示す結着樹脂100重量部、表1に示す離型剤、カーボンブラック「MOGUL L」(キャボット社製)5.0重量部及び荷電制御剤「T−77」(保土谷化学工業社製)1.0重量部を、予めヘンシェルミキサーを用いて予備混合し、二軸押出機により溶融混練し、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉砕粉を、カウンターフロー式分級装置(ホソカワミクロン社製、TSP分級機)を用いて分級粉を得た。さらに、得られた分級粉を、固定壁型風力分級機で分級して、超微粉を除去し、未処理トナーを得た。
【0050】
得られた未処理トナー100重量部に対して、疎水性シリカ「R972」(日本アエロジル社製、平均粒径:16nm)0.5重量部及び疎水性シリカ「NAX−50」(日本アエロジル社、平均粒径:40nm)1.0重量部を、ヘンシェルミキサーにて混合付着させ、トナーを得た。
【0051】
【表1】
【0052】
比較例2〜4
ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて得られた微粉砕粉を、2台の固定壁型風力分級機を用いて分級した以外は、実施例1と同様にしてトナーを得た。
【0053】
実施例2、3、比較例2で得られたトナーの粒度分布の詳細を、それぞれ表2、3、4に、また、各実施例、比較例で得られた粒度分布の概略を、後述する試験例の結果と合わせて、表5に示す。
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
試験例1
有機感光体を備えた非磁性一成分反転現像方式のプリンター「MICROLINE 9055CV」(沖データ社製、解像度:1200dpi)を改造した装置にトナーを実装し、定着装置中の定着ロールを90℃から240℃へと順次上昇させながら、画像出しを行い、下記方法により最低定着温度及び高温オフセット発生温度を測定した。結果を表5に示す。
【0058】
〔最低定着温度〕
1kgの荷重をかけた底面が10mm×10mmのアルミプレートに、「Xerox Image series LX paper」(ゼロックス社製)を貼り付け、この紙の裏面で、定着画像を5往復こする。こする前後の光学反射密度を反射濃度計「RD−915」(マクベス社製)を用いて測定し、両者の比率(こすり後/こすり前)が、最初に70%を超える定着ローラーの温度を最低定着温度とする。
【0059】
〔高温オフセット発生温度〕
各温度で画像出しを行った後、続けて白紙の転写紙を同様の条件下で定着ロールに送り、該白紙にトナー汚れが最初に生じる定着ローラーの温度を高温オフセット発生温度とする。
【0060】
試験例2
試験例1と同じ装置にトナーを実装し、黒化率5%のA4原稿を最大20万枚まで連続複写した。画質の低下が確認された時点で、感光体へのトナーフィルミングを目視で確認し、現像剤の寿命とし、それまでに複写した枚数を耐久性の尺度とする。結果を表5に示す。
【0061】
【表5】
【0062】
以上の結果より、実施例1〜3のトナーは、いずれも、定着性が良好で、かつ耐久性に優れていることが分かる。これに対し、5.08μm以下の粒子の個数換算での含有率が少なく、所望のN/V比を有していない比較例1は、高温オフセットが発生しやすく、5.08μm以下の粒子の個数換算での含有率が多い比較例2のトナー、N/V比が大きい比較例3のトナーは、感光体へのトナーフィルミングが生じていることが分かる。また、15.4μm以上の粒子を所望の量以上に含有した比較例4は耐刷により画質が低下している。
【0063】
【発明の効果】
本発明により、高解像度の電子写真装置においても、低温定着性が良好で、かつ高温オフセット発生温度が高く、さらに感光体へのフィルミングもなく耐久性に優れた静電荷像現像用トナーを提供することができる。
Claims (2)
- 結着樹脂、着色剤、離型剤及び外添剤を含有してなる静電荷像現像用トナーであって、前記結着樹脂がポリエステルを含有してなり、前記離型剤がエステルワックスを含有してなり、前記トナーの体積平均粒径が5.0〜7.0μmであり、5.08μm以下の粒径を有するトナー粒子の含有率が20〜40個数%であり、5.08μmを超えて7.92μm以下の範囲の粒径を有するトナー粒子の含有率が50〜80個数%であり、15.4μm以上の粒径を有するトナー粒子の含有率が0.1体積%以下であり、かつ5.08μm以下の粒径を有するトナー粒子の個数%(N)と5.08μm以下の粒径を有するトナー粒子の体積%(V)の比(N/V)が1.2〜2.4である静電荷像現像用トナー。
- 解像度が1200dpi以上の電子写真装置に用いるための請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
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